説明

電磁コイル駆動回路及びこれを備えた油圧式エレベータ装置

【課題】接点容量が大きいリレーを用いることなくリレー接点の溶着を防止可能な電磁コイル駆動回路、及びこの電磁コイル駆動回路を備えた油圧式エレベータ装置を提供する。
【解決手段】リレー接点3に並列接続されたCR回路の抵抗7と並列に、ダイオード8を設ける。ダイオード8の向きは、接点開路時に電磁コイル1の電流がダイオード8に流れコンデンサ6が充電される方向とする。接点開路時、電磁コイル1の電流は、ダイオード8を経由してコンデンサ6に流れるため、大容量のコンデンサを備えることにより、アーク発生時間を短縮できる。接点閉路時は、コンデンサ6の電荷がリレー接点3と抵抗7を経由し、突入電流として放電されるので、高抵抗を備えることにより、突入電流を低下できる。よって、接点容量の大きいリレーを採用する必要がなく、電磁コイル駆動回路の小型化、低コスト化及び長寿命化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁コイル駆動回路及びこれを備えた油圧式エレベータ装置に係り、特に、リレー接点を閉路することにより電磁コイルを励磁し、リレー接点を開路することにより電磁コイルを消磁する回路におけるリレー接点の長寿命化技術に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧式エレベータは、タンク内に蓄えられた作動油を油圧ジャッキ内に送り込むことにより乗りかごを上昇し、油圧ジャッキ内の作動油をタンクに戻すことにより乗りかごを下降する構成になっている。この作動油の流れは、油圧ポンプの駆動及び停止と油圧制御弁の開閉により制御する。油圧制御弁としては、リレー接点を開閉することによって電磁コイルを励磁又は消磁し、この電磁コイルの励磁又は消磁に伴って弁体を開閉する電磁切替弁が用いられる。電磁コイルは、インダクタンスと抵抗とからなる誘導負荷であるため、リレー接点を開路することにより行われる供給電源の遮断時に過電圧が発生する。
【0003】
ところで、油圧式エレベータは、安全確保の観点から、電磁コイルを励磁することにより乗りかごを走行し、電磁コイルを消磁することにより乗りかごを停止する構成としており、地震等の異常の発生時には、電磁コイルを消磁して乗りかごを停止させる。この場合において、電磁コイルを消磁する制御を行ったにも拘わらず、実際には励磁されたままの状態が継続すると、乗りかごを速やかに停止させることができない。このような状態は、リレー接点が溶着することで起こる。このため、エレベータには、電磁コイルに供給される電圧を監視し、電磁コイルが励磁しているか消磁しているかを確認する電圧監視回路が備えられている。
【0004】
この電圧監視回路は、上述の過電圧が作用すると破壊される。このため、油圧式エレベータには、電磁コイルに貯えられた電磁エネルギを、電磁コイルと並列に接続したダイオードによって電流の形で電磁コイルへ流し、電磁コイルの抵抗分でジュール熱として消費させ、過電圧を抑圧するダイオード方式のサージキラーが従来備えられている。このダイオード方式のサージキラーは、電磁コイルの抵抗が小さいために電磁コイル両端電圧の降下が遅く、復帰時間が長くなるが、供給電源よりも大きい電圧が発生しないため、電圧監視回路を破壊することがない。なお、サージキラーを構成する他の方式としては、CR方式、ダイオード+ツェナーダイオード方式、バリスタ方式があるが、いずれの場合も供給電源よりも大きい電圧が一時的に発生し、電圧監視回路を破壊するおそれがあるため、油圧式エレベータには採用し得ない(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
しかしながら、ダイオード方式のサージキラーは、上述の通り、電磁コイル両端電圧の降下が遅いため、接点開路時にアークの発生している時間が長くなってリレー接点が荒れやすく、リレー接点に溶着を生じる原因となる。このアークの消弧対策としては、コンデンサと抵抗を直列に配した回路(CR回路)をリレー接点と並列に設ける技術が従来知られている(例えば、特許文献1,2,3及び非特許文献2参照。)。この消弧対策が施された電磁コイル駆動回路は、リレー接点の開路時においては電磁コイルの電流がCR回路を流れるので、リレー接点に生じたアークの消弧を容易にする。また、リレー接点の閉路時においては、コンデンサの電荷がリレー接点と抵抗を経由し、突入電流として放電される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平1−290312号公報(図1)
【特許文献2】特開平2−106121号公報(図1)
【特許文献3】特開平11−187663号公報(図1)
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】オムロン株式会社、「一般リレー テクニカルガイド」、第38頁、サージキラーの代表例
【非特許文献2】富士電機デバイステクノロジー株式会社 「富士IGBTモジュールアプリケーションマニュアル」5−9〜10頁 表5−3,4,5
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかるに、特許文献1,2,3及び非特許文献2に記載の技術は、リレー接点の閉路時に、コンデンサに蓄えられた電荷がリレー接点と抵抗を経由して流れ、突入電流として放電されるため、この突入電流が大きい場合には、リレー接点が荒れて、接点溶着の原因となる。即ち、CR回路を付加した電磁コイル駆動回路にあっては、CR回路のコンデンサ容量を大きくするか、抵抗値を小さくすることによってアーク消弧効果を改善することができるが、かかる構成にすると突入電流が大きくなるため、リレー接点の閉路時に接点溶着が生じ易くなる。逆に、コンデンサ容量を小さくするか、抵抗値を大きくすれば、突入電流を小さくすることができるが、かかる構成にするとアーク消弧効果が悪くなるため、やはり接点開路時に接点溶着が生じ易くなる。
【0009】
このように、CR回路を付加した電磁コイル駆動回路にあっては、アーク消弧効果と突入電流の低減とを同時に満足するコンデンサ容量及び抵抗値の選定が困難であるため、リレー接点が荒れて接点溶着を生じやすく、接点容量の大きいリレーを採用しなければ、寿命及び信頼性を高めることが難しいという問題がある。接点容量の大きいリレーを採用すれば、かかる問題を解決することができるが、電磁コイル駆動回路が大型化及び高コスト化するため、採用しがたい。
【0010】
本発明は、このような従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、接点容量が大きいリレーを用いることなくリレー接点の溶着を防止可能な電磁コイル駆動回路を提供すること、及びこの電磁コイル駆動回路を備えた油圧式エレベータ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上述の課題を解決するため、開閉可能に構成され、電磁コイルへの電源の供給を断続するリレー接点と、前記電磁コイルと並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生する前記電磁コイルの過電圧を抑圧する過電圧抑圧用ダイオードと、前記リレー接点と並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生するアークを消弧するCR回路とを備え、前記電磁コイルの励磁及び消磁を前記リレー接点の開閉で制御する電磁コイル駆動回路において、前記CR回路を構成する抵抗と並列にバイパス用ダイオードを接続し、前記リレー接点の開路時に、前記電磁コイルの電流が前記抵抗を経由せず、前記バイパス用ダイオードに流れて、前記CR回路を構成するコンデンサが充電されるという構成にした。
【0012】
また本発明は、昇降路内に昇降可能に配置された乗りかごと、前記乗りかごを昇降する油圧ジャッキと、前記油圧ジャッキに作動油を供給する油圧ポンプと、作動油の管路に設置され、前記油圧ジャッキに供給される作動油の流れ及び前記油圧ジャッキから排出される作動油の流れを切り替える電磁切替弁とを備えた油圧式エレベータ装置であって、前記電磁切替弁に備えられた電磁コイルを駆動する電磁コイル駆動回路として、開閉可能に構成され、前記電磁コイルへの電源の供給を断続するリレー接点と、前記電磁コイルと並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生する前記電磁コイルの過電圧を抑圧する過電圧抑圧用ダイオードと、前記リレー接点と並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生するアークを消弧するCR回路とを備え、前記電磁コイルの励磁及び消磁を前記リレー接点の開閉で制御するものにおいて、前記CR回路を構成する抵抗と並列にバイパス用ダイオードを接続し、前記リレー接点の開路時に、前記電磁コイルの電流が前記抵抗を経由せず、前記バイパス用ダイオードに流れて、前記CR回路を構成するコンデンサが充電されるという構成にした。
【0013】
このように、リレー接点と並列にCR回路を付加した電磁コイル駆動回路において、CR回路を構成する抵抗と並列にバイパス用ダイオードを接続し、リレー接点の開路時に電磁コイルの電流が抵抗を経由せずに、バイパス用ダイオードに流れて、CR回路を構成するコンデンサが充電されるようにすると、CR回路のコンデンサ容量と抵抗値とを任意の組み合わせで選択可能となるので、大容量のコンデンサをCR回路に備えることにより、接点開路時に生じるアークを速やかに消弧できると共に、抵抗値の大きな抵抗をCR回路に備えることにより、接点閉路時に生じる突入電流を低下することができる。よって、接点容量の小さいリレーを採用した場合にも、リレー接点に溶着が発生せず、小型かつ安価にして長寿命の電磁コイル駆動回路を実現できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、リレー接点と並列にCR回路を接続した電磁コイル駆動回路において、CR回路を構成する抵抗と並列にバイパス用ダイオードを接続し、リレー接点の開路時に電磁コイルの電流が前記抵抗を経由せず、バイパス用ダイオードに流れて、コンデンサが充電されるという構成にしたので、CR回路を構成するコンデンサ容量と抵抗値とを任意の組み合わせで選択することができる。よって、アーク消弧効果の向上と突入電流の低下とを同時に図ることができ、接点容量の大きいリレーを採用する必要がないので、電磁コイル駆動回路の小型化、低コスト化及び長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態に係る油圧式エレベータ装置の構成図である。
【図2】実施形態に係る電磁コイル駆動回路の回路図である。
【図3】実施形態に係る電磁コイル駆動回路におけるリレー接点開路時の電流経路を示す図である。
【図4】実施形態に係る電磁コイル駆動回路におけるリレー接点閉路時の電流経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る油圧式エレベータ装置及びそれに用いられる電磁コイル駆動回路の一例を、図にしたがって説明する。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る油圧式エレベータ装置は、昇降路21内に配置された乗りかご22を油圧ジャッキ23にて昇降駆動する構成になっている。油圧ジャッキ23と作動油タンク24とを結ぶ管路25には、電動機26にて駆動される油圧ポンプ27と、作動油の流れ方向を切り替える電磁切替弁28とが設けられており、電動機26の駆動及び停止と電磁切替弁28の切替は、制御装置29から出力される制御信号にて制御される。なお、図1中の符号21A,21Bは、乗りかご2の停止階床を示している。
【0018】
乗りかご22を階床21Aから階床21Bに上昇運転する際には、電磁切替弁28が油室28a側に切り替えられると共に、電動機26が作動油タンク24内の作動油を油圧ポンプ27にて加圧し、電磁切替弁28の油室28aを介して油圧ジャッキ23内に導入する方向に回転駆動される。これに対して、乗りかご22を階床21Bから階床21Aに下降運転する際には、電磁切替弁28が油室28b側に切り替えられると共に、電動機26が油圧ジャッキ23内の作動油を電磁切替弁28の油室28bを介して作動油タンク24内に戻す方向に回転駆動される。
【0019】
電磁切替弁28は、弁体と、当該弁体を駆動して作動油の流れを油室28a側又は油室28b側に切り替える電磁コイルとを備えており、この電磁コイルは、図2に示す電磁コイル駆動回路に組み込まれ、リレー接点を開閉することにより適宜励磁又は消磁される。
【0020】
図2において、1は図示しない弁体を駆動して作動油の流れを切り替える電磁コイル、2は電磁コイル1を駆動するための供給電源、3はエレベータを走行又は停止させるために電磁コイル1を励磁又は消磁させるためのリレー接点、4はエレベータに異常があったときに電磁コイル1を消磁させるためのリレー接点、5は供給電源2を遮断する際に電磁コイル1の両端に発生する過電圧を抑圧するための過電圧抑圧用ダイオード、6及び7は供給電源2を遮断する際にリレー接点3に発生するアークを消弧するために備えられる、CR回路を構成するコンデンサ及び抵抗、8はリレー接点3の開路時に電磁コイル1の電流を抵抗7を経由せずバイパスして流すためのバイパス用ダイオードである。バイパス用ダイオード8の向きは、リレー接点3の開路時に電磁コイル1の電流がダイオード8に流れ、コンデンサ6が充電される方向とする。以下、上述のリレー接点3と並列に接続された、コンデンサ6と抵抗7とバイパス用ダイオード8とを備えた回路を、CRD回路と称する。
【0021】
また、9はリレー接点3を開閉させるためのリレーコイル、10はエレベータのかごを走行又は停止させるためにリレーコイル9を励磁又は消磁させるための半導体スイッチ、11はリレー接点4を開閉させるためのリレーコイル、12はエレベータに異常があったときにリレーコイル11を消磁させるための半導体スイッチ、13はリレーコイル9及び11を駆動するための供給電源、14は電磁コイル1の電圧を監視する電圧監視回路である。
【0022】
実施形態に係る電磁コイル駆動回路は、電磁コイル1と並列に過電圧抑圧用ダイオード5を接続したので、リレー接点3を開いて供給電源2を遮断したとき、電磁コイル1に蓄えられた電磁エネルギを、過電圧抑圧用ダイオード5を介して電流の形で電磁コイル1へ流すことができ、電磁コイル1の抵抗分でジュール熱として消費できるので、過電圧を抑圧することができる。これにより供給電源2よりも大きい電圧が電圧監視回路14に作用せず、電圧監視回路14の破壊が防止される。
【0023】
また、実施形態に係る電磁コイル駆動回路は、リレー接点3と並列にCRD回路を接続したので、リレー接点3の開路時には、図3に示すように、電磁コイル1の電流が抵抗7を経由せずにバイパス用ダイオード8に流れて、コンデンサ6が充電される。したがって、コンデンサ6として大容量のものを用いることにより、リレー接点3の開路時に生じるアークの継続時間を短縮することができて、リレー接点3の接点溶着を防止することができる。最適なコンデンサ容量は、リレー接点3の接点容量に応じて適宜選択される。
【0024】
さらに、リレー接点3の閉路時には、図4に示すように、コンデンサ6に蓄えられた電荷がリレー接点3と抵抗7を経由し、突入電流として放電される。上述のように、CRD回路を備えた電磁コイル駆動回路においては、抵抗7の抵抗値がアーク消弧効果に影響を及ぼさないので、アーク消弧効果を考慮せずに自由に設定することができる。よって、抵抗値の大きい抵抗7を用いることにより、突入電流を抑制できて、リレー接点3の接点溶着を防止することができる。最適な抵抗値は、リレー接点3の接点容量に応じて適宜選択される。
【0025】
したがって、実施形態に係る電磁コイル駆動回路によれば、リレー接点3の開路時及び閉路時のいずれにおいても、リレー接点3の溶着を生じることなく電磁コイル1を励磁又は消磁することができるため、接点容量の大きいリレーを採用する必要がなく、小型かつ安価にして長寿命の電磁コイル駆動回路を実現することができる。
【0026】
なお、前記実施形態においては、油圧式エレベータ装置に備えられる電磁コイル駆動回路を例にとって説明したが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、電磁コイル等の誘導負荷をリレー接点で開閉する電磁コイル駆動回路であって、誘導負荷の過電圧を防止するためにフライホイールダイオードを設ける全ての電磁コイル駆動回路について、適用することができる。即ち、フライホイールダイオードを設けると誘導負荷の両端電圧の降下が遅くなり、この結果、リレー接点でアークが発生し易くなる。このアーク消弧対策のため、リレー接点と並列にCR回路が設けられる。しかし、CR回路を設けただけでは、接点開路時のアークによる接点荒れと接点閉路時の突入電流による接点荒れを共に防止できるようにコンデンサ容量と抵抗値を選定することができない場合がある。この場合には、本発明のようにCR回路に代えてCRD回路を設けることにより、接点開路時のアークによる接点荒れと接点閉路時の突入電流による接点荒れを共に防止できるようにコンデンサ容量と抵抗値を選定することが可能となるので、接点容量を大きくすることなく電磁コイル駆動回路の長寿命化を図ることができる。
【符号の説明】
【0027】
1 電磁コイル
2 供給電源
3 リレー接点
4 リレー接点
5 ダイオード
6 コンデンサ
7 抵抗
8 ダイオード
9 リレーコイル
10 半導体スイッチ
11 リレーコイル
12 半導体スイッチ
13 供給電源
14 電圧監視回路
21 昇降路
21A,21B 乗りかごの停止階床
22 乗りかご
23 油圧ジャッキ
24 作動油タンク
25 管路
26 電動機
27 油圧ポンプ
28 電磁切替弁
28a,28b 油室
29 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉可能に構成され、電磁コイルへの電源の供給を断続するリレー接点と、前記電磁コイルと並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生する前記電磁コイルの過電圧を抑圧する過電圧抑圧用ダイオードと、前記リレー接点と並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生するアークを消弧するCR回路とを備え、前記電磁コイルの励磁及び消磁を前記リレー接点の開閉で制御する電磁コイル駆動回路において、
前記CR回路を構成する抵抗と並列にバイパス用ダイオードを接続し、前記リレー接点の開路時に、前記電磁コイルの電流が前記抵抗を経由せず、前記バイパス用ダイオードに流れて、前記CR回路を構成するコンデンサが充電されることを特徴とする電磁コイル駆動回路。
【請求項2】
昇降路内に昇降可能に配置された乗りかごと、前記乗りかごを昇降する油圧ジャッキと、前記油圧ジャッキに作動油を供給する油圧ポンプと、作動油の管路に設置され、前記油圧ジャッキに供給される作動油の流れ及び前記油圧ジャッキから排出される作動油の流れを切り替える電磁切替弁とを備えた油圧式エレベータ装置であって、
前記電磁切替弁に備えられた電磁コイルを駆動する電磁コイル駆動回路として、開閉可能に構成され、前記電磁コイルへの電源の供給を断続するリレー接点と、前記電磁コイルと並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生する前記電磁コイルの過電圧を抑圧する過電圧抑圧用ダイオードと、前記リレー接点と並列に接続され、前記リレー接点の開路時に発生するアークを消弧するCR回路とを備え、前記電磁コイルの励磁及び消磁を前記リレー接点の開閉で制御するものにおいて、
前記CR回路を構成する抵抗と並列にバイパス用ダイオードを接続し、前記リレー接点の開路時に、前記電磁コイルの電流が前記抵抗を経由せず、前記バイパス用ダイオードに流れて、前記CR回路を構成するコンデンサが充電されることを特徴とする油圧式エレベータ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−10184(P2012−10184A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−145479(P2010−145479)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】