説明

駐車情報を判定する装置及び方法

本発明は、駐車情報を判定する方法を含むナビゲーション装置(200)に関する。方法は、サーバ(302)において複数のナビゲーション装置(200)から各ナビゲーション装置(200)により実行された1つ以上の行程を示す行程情報を受信するステップと、サーバ(302)により行程情報から1つ以上の駐車領域(930、940、950)の地理的場所を示す駐車情報を判定するステップとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車情報を判定する装置及び方法に関する。特に、本発明は、駐車場の場所及び数を判定する装置及び方法に関するが、それらに限定されない。ポータブルナビゲーション装置(いわゆるPND)、特に全地球測位システム(GPS)信号受信/処理機能性を含むPNDに関連して本発明の実施形態を説明する。
【背景技術】
【0002】
GPS(全地球測位システム)信号受信/処理機能性を含むポータブルナビゲーション装置(PND)は周知であり、車両ナビゲーションシステム又は他の車両ナビゲーションシステムとして広く採用される。
【0003】
一般に、現代のPNDは、プロセッサ、メモリ(揮発性及び不揮発性のうちの少なくとも一方であり、通常は双方)及び前記メモリ内に格納された地図データを備える。プロセッサ及びメモリは協働して、ソフトウェアオペレーティングシステムが確立されてもよい実行環境を提供する。更に、PNDの機能性を制御可能にするため及び種々の他の機能を提供するために1つ以上の追加のソフトウェアプログラムが提供されることは一般的である。
【0004】
通常、これらの装置は、ユーザが装置と対話し且つ装置を制御できるようにする1つ以上の入力インタフェースと、情報がユーザに中継されるようにする1つ以上の出力インタフェースとを更に備える。出力インタフェースの例は、表示装置及び可聴出力用スピーカを含む。入力インタフェースの例は、装置のオン/オフ動作又は他の特徴を制御するための1つ以上の物理ボタン(これらのボタンは、必ずしも装置自体に存在する必要はなく、装置が車両に組み込まれる場合はステアリングホイール上に存在してもよい)及びユーザの音声を検出するためのマイクを含む。特に好適な構成において、出力インタフェースディスプレイは、ユーザが触れることにより装置を動作できるようにする入力インタフェースを更に提供するためにタッチディスプレイ(例えば、タッチセンスオーバーレイ等により)として構成されてもよい。
【0005】
また、この種の装置は、装置との間で電力及びオプションとしてデータ信号を送受信可能にする1つ以上の物理コネクタインタフェースと、オプションとして、セルラ通信、並びに他の信号ネットワーク及びデータネットワーク、例えばWi-Fi、Wi-Max、及びGSM等を介する通信を可能にする1つ以上の無線送信機/受信機を含むことが多い。
【0006】
この種のPND装置はGPSアンテナを更に含み、これにより場所データを含む衛星放送信号は受信され、その後装置の現在地を判定するために処理される。
【0007】
PND装置は、現在の角加速度及び直線加速度を判定するため、並びにその後GPS信号から取得された場所情報と関連して装置及び装置が搭載されている車両の速度及び相対変位を判定するために処理可能な信号を生成する電子ジャイロスコープ及び加速度計を更に含んでもよい。通常、そのような特徴は、車両搭載型のナビゲーションシステムに装備されるのが最も一般的であるが、PND装置に装備するのが好都合な場合はPND装置に装備されてもよい。
【0008】
そのようなPNDの有用性は、第1の場所(通常は出発地又は現在地)と第2の場所(通常は目的地)との間の経路を判定する能力において主に示される。これらの場所は、例えば郵便番号、道路名及び番地、事前に格納された「既知の」目的地(有名な場所、市営の場所(運動場又は水泳プール等)又は他の地点情報等)及びお気に入りの目的地又は最近訪問した目的地である種々の異なる方法のうちのいずれかによって、装置のユーザにより入力可能である。
【0009】
通常、PNDは、地図データから出発地の住所の場所と目的地の住所の場所との間の「最善」又は「最適」な経路を計算することがソフトウェアにより可能になる。「最善」又は「最適」な経路は所定の基準に基づいて判定され、必ずしも最速又は最短の経路である必要はない。運転者を誘導する際に沿う経路の選択は非常に高度であり、選択された経路は、既存の交通道路情報、予測された交通道路情報、動的に及び/又は無線で受信された交通道路情報、道路速度に関する履歴情報、並びに道路選択を判定する要因に対する運転者自身の好み(例えば運転者は、経路が高速自動車道路又は有料道路を含むべきではないと指定してもよい)を考慮に入れてもよい。
【0010】
更に装置は、道路及び交通の状態を継続的に監視し、状況変化によりとられる残りの行程に対して経路を変更するように提案又は選択してもよい。種々の技術(例えば、移動電話データ交換、固定カメラ、GPSフリートトラッキング)に基づくリアルタイム交通監視システムは、交通遅滞を識別し且つ通知システムに情報を供給するために使用されている。
【0011】
この種のPNDは、通常は車両のダッシュボード又はフロントガラスに搭載されるが、車両のラジオに搭載されたコンピュータの一部又は実際は車両自体の制御システムの一部として形成されてもよい。ナビゲーション装置は、PDA(ポータブルデジタルアシスタント)、メディアプレーヤ又は移動電話等のハンドヘルドシステムの一部であってもよく、その場合、ハンドヘルドシステムの標準的な機能性は、経路の計算及び計算された経路に沿うナビゲーションの双方を実行するために装置にソフトウェアをインストールすることにより拡張される。
【0012】
経路計画/ナビゲーション機能性は、適切なソフトウェアを実行するデスクトップ又は移動計算リソースにより提供されてもよい。例えば、Royal Automobil Club(RAC)は、http://www.rac.co.ukにおいてオンライン経路計画/ナビゲーション機能を提供する。この機能により、ユーザは出発点及び目的地を入力でき、その結果、ユーザのPCが接続されるサーバは経路(この経路全般に関してはユーザが指定してもよい)を計算し、地図を生成し、選択された出発点から選択された目的地にユーザを誘導するための全ナビゲーション命令の集合を生成する。この機能は、計算された経路の疑似3次元レンダリング、及び経路に沿って移動するユーザをシミュレートすることにより計算された経路のプレビューをユーザに提供する経路プレビュー機能性を更に提供する。
【0013】
PNDの場合、経路が計算されると、ユーザはナビゲーション装置と対話し、オプションとして提案された経路のリストから所望の計算された経路を選択する。オプションとして、ユーザは、例えばある特定の行程に対して特定の経路、道路、場所又は基準が回避されるべきであるか又は必須であると指定することにより、経路選択処理に介入するか又は経路選択処理を誘導してもよい。PNDの経路計算の面は1つの主要な機能を形成し、そのような経路に沿うナビゲーションは別の主要な機能である。
【0014】
計算された経路に沿うナビゲーション中、そのようなPNDが、選択された経路に沿ってその経路の終点、すなわち所望の目的地にユーザを誘導するための視覚命令及び/又は可聴命令を提供することは一般的である。また、PNDがナビゲーション中に地図情報を画面上に表示することも一般的であり、そのような情報は、表示される地図情報が装置の現在地を示し、従ってユーザの現在地、又は装置が車両搭載型のナビゲーションシステムに使用されている場合はユーザの車両の現在地を示すように、画面上で定期的に更新される。
【0015】
画面上に表示されるアイコンは、通常は装置の現在地を示し、装置の現在地の近傍の現在の道路及び周辺の道路の地図情報、並びに同様に表示されている他の地図特徴と共に中央に配置される。更にナビゲーション情報は、オプションとして、表示された地図情報の上方、下方又は片側のステータスバーに表示されてもよい。ナビゲーション情報の例は、次にユーザが現在の道路で方向転換する必要のある地点までの距離を含み、その方向転換の特性は、例えば左折又は右折である方向転換の特定の種類を示す更なるアイコンにより示されてもよい。また、ナビゲーション機能は、経路に沿ってユーザを誘導する可聴命令の内容、継続時間及びタイミングを判定する。「100m先で左折」等の単純な命令は多大な処理及び解析を必要とすることが理解されるだろう。上述のように、装置とのユーザ対話はタッチスクリーンにより行われてもよく、それに加えて又はその代わりに、ステアリングコラムリモコン、音声起動、又は他の何らかの適切な方法により行われてもよい。
【0016】
装置により提供される更なる重要な機能は、ユーザがナビゲーション中に事前に計算された経路から方向転換する(誤って又は故意に)場合、別の経路がより適切であるとリアルタイムの交通状態が示し且つ装置がそのような状態を適切に自動認識できる場合、又はユーザが何らかの理由で積極的に装置に経路の再計算を実行させる場合における自動経路再計算である。
【0017】
また、ユーザが定義した基準で経路を計算できることは既知である。例えばユーザは、景色のよい経路が装置により計算されることを好むか、あるいは交通渋滞が発生する可能性が高いか、予想されるか又は現在発生しているどんな道路も回避することを希望する場合がある。その場合、装置のソフトウェアは種々の経路を計算し、例えば景色が美しい所としてタグ付けされた地点情報(POIとして知られる)を経路に沿って最も多く含む経路をより有利に重み付けするか、あるいは特定の道路で発生しやすい交通状態を示す格納された情報を使用することにより、起こる可能性のある渋滞又はそれによる遅滞のレベルに関して計算された経路を順序付けする。他のPOI及び交通情報を使用する経路計算及びナビゲーション基準も可能である。
【0018】
経路計算機能及びナビゲーション機能はPNDの全体的な有用性の基本になるものであるが、装置を単に情報表示、すなわち「フリードライビング」のために使用することが可能である。この場合、装置の現在地に関連する地図情報のみが表示され、経路は計算されず、ナビゲーションは現時点で装置により実行されない。そのような動作モードは、ユーザが移動時に沿うのが望ましい経路を既に認識しており且つナビゲーション支援を必要としない場合に適用可能であることが多い。
【0019】
上述の種類の装置、例えばTomTom International B.V.により製造及び供給される720Tモデルは、ユーザが1つの位置から別の位置へナビゲートできるようにする信頼性の高い手段を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
そのようなナビゲーション装置のユーザは、自身の車両を駐車したいと考えることが多い。経路判定に使用される地図データが商業的に運営される駐車領域、すなわち駐車場の場所を識別する場合もあるが、多くの駐車領域は商業的に運営されておらず、地図データにおいて識別されない場合が多い。例えば路上の駐車領域は地図データにおいて識別されない場合があるが、車両を駐車するのに利用可能である場合が依然として多い。更に、駐車領域が地図データにおいて識別される場合であっても、その駐車領域において駐車スペースが利用可能である可能性を判定するのは困難である。
【0021】
本発明の目的は、この問題を解決することであり、特に駐車領域を識別する装置及び方法を提供することである。本発明のいくつかの実施形態は、駐車領域において駐車場が利用可能である可能性を判定することを更に目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
この目的のため、本発明の現時点で好適な実施形態は、駐車情報を判定する方法を提供する。方法は、サーバにおいて複数のナビゲーション装置から各ナビゲーション装置により実行された1つ以上の行程を示す行程情報を受信するステップと、サーバにより行程情報から1つ以上の駐車領域の地理的場所を示す駐車情報を判定するステップとを有する。
【0023】
本発明の別の実施形態は、駐車情報を判定するコンピュータに関する。コンピュータは、各ナビゲーション装置により実行された1つ以上の行程を示す行程情報をナビゲーション装置から受信するデータ通信装置と、サーバ上で実行する駐車利用可能性プロファイル(PAP)モジュールとを備え、PAPモジュールは、行程情報から1つ以上の駐車領域の地理的場所を示す駐車情報を判定するように構成される。
【0024】
本発明の更に別の実施形態は、コンピュータソフトウェアに関する。コンピュータソフトウェアは、実行環境において実行された場合に駐車情報をプロセッサに判定させるように動作可能であり且つサーバにおいて複数のナビゲーション装置から各ナビゲーション装置により実行された1つ以上の行程を示す行程情報を受信するステップとサーバにより行程情報から1つ以上の駐車領域の地理的場所を示す駐車情報を判定するステップとを含む1つ以上のソフトウェアモジュールを含む。
【0025】
上記の実施形態の利点は以下に記載され、上記の各実施形態の更なる詳細及び特徴は添付の従属請求項及び以下の詳細な説明中で定義される。
【0026】
添付の図面を参照して、図示される例により本発明の教示の種々の態様及びそれら教示を実現する構成を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】全地球測位システム(GPS)を概略的に示す図である。
【図2】ナビゲーション装置を提供するように構成された電子構成要素を概略的に示す図である。
【図3】ナビゲーション装置が無線通信チャネルを介して情報を受信する方法を概略的に示す図である。
【図4A】ナビゲーション装置を例示的に示す斜視図である。
【図4B】ナビゲーション装置を例示的に示す斜視図である。
【図5】ナビゲーション装置により採用されるソフトウェアを概略的に示す図である。
【図6】サーバにより採用されるソフトウェアを概略的に示す図である。
【図7】ナビゲーション装置により格納された行程のトレースを示す図である。
【図8】地図データ及びサーバにより判定された駐車領域を示す図である。
【図9】地図データ及びサーバにより判定された駐車場を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る駐車利用可能性プロファイルを判定する方法を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る駐車領域に対する駐車利用可能性プロファイルを示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る駐車領域に対する駐車移動データを示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るシステムを示す図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置における駐車情報の表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
PNDを特に参照して、本発明の好適な実施形態を以下に説明する。尚、本発明の教示はPNDに限定されず、経路計画/ナビゲーション機能性を提供するためにナビゲーションソフトウェアを実行するように構成されるどんな種類の処理装置にも普遍的に適用可能である。従って、本出願において、ナビゲーション装置は、PND、車両に内蔵されたナビゲーション装置又は実際は経路計画/ナビゲーションソフトウェアを実行する演算リソース(デスクトップ又はポータブルパーソナルコンピュータ(PC)、移動電話、あるいはポータブルデジタルアシスタント(PDA)等)として実現されるかに関わらず、どんな種類の経路計画/ナビゲーション装置も含む(それらに限定されない)ことを意図する。
【0029】
また、ユーザが1つの点から別の点にナビゲートする方法に関する命令を求めているのではなく所定の場所のビューを単に提供されたい状況においても本発明の教示が有用であることは以下の説明から明らかである。そのような状況において、ユーザにより選択された「目的地」の場所は、ユーザがナビゲーションを開始したい対応する出発地を有する必要がない。そのため、本明細書において「目的地」の場所又は実際は「目的地」ビューを参照することは経路の生成が必須であること、「目的地」への移動が必ず行われること、あるいは実際は目的地の存在が対応する出発地の指定を必要とすることを意味すると解釈されるべきではない。
【0030】
上記の条件を考慮して、図1は、ナビゲーション装置により使用可能な全地球測位システム(GPS)の一例を示す。そのようなシステムは既知であり、種々の目的で使用される。一般に、GPSは、連続した位置、速度、時間及びいくつかの例においては無数のユーザに対する方向情報を判定できる衛星無線を使用したナビゲーションシステムである。以前はNAVSTARとして知られていたGPSは、極めて正確な軌道で地球を周回する複数の衛星を含む。これらの正確な軌道に基づいて、GPS衛星は自身の場所をどんな数の受信ユニットにも中継できる。
【0031】
GPSデータを受信する能力を特別に備える装置がGPS衛星信号に対する無線周波数の走査を開始する場合、GPSシステムは実現される。GPS衛星から無線信号を受信すると、装置は、複数の異なる従来の方法のうちの1つを用いて、その衛星の正確な場所を判定する。殆どの例において、装置は、少なくとも3つの異なる衛星信号を取得するまで信号の走査を継続する(尚、位置は、通常は2つの信号のみでは判定されないが、他の三角測量技術を使用して2つの信号から判定することもできる)。幾何学的三角測量を実現する場合、受信機は、3つの既知の位置を利用して、衛星に対する自身の2次元位置を判定する。これは、周知の方法で行われる。更に、第4の衛星信号を取得することにより、受信装置は、同一の幾何学計算によって周知の方法でその3次元位置を計算できる。位置及び速度データは、無数のユーザにより連続的にリアルタイムで更新可能である。
【0032】
図1に示すように、GPSシステム全体を参照番号100で示す。複数の衛星120は、地球124の周囲の軌道上にある。各衛星120の軌道は、他の衛星120の軌道と必ずしも同期せず、実際には非同期であることが多い。本願の一実施形態のナビゲーション装置において利用可能なGPS受信機140は、種々の衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を受信するように示される。
【0033】
各衛星120から継続的に送信されたスペクトル拡散信号160は、極めて正確な原子時計を用いて達成された非常に正確な周波数標準を利用する。各衛星120は、そのデータ信号送信160の一部として、その特定の衛星120を示すデータストリームを送信する。一般に、GPS受信装置140は、GPS受信装置140に対する少なくとも3つの衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を取得し、三角測量によりその2次元位置を計算することが当業者には理解される。追加の信号を取得した結果、全部で4つの衛星120から信号160を取得することになり、それによりGPS受信装置140は、その3次元位置を既知の方法で計算できる。
【0034】
図2は、本願の一実施形態のナビゲーション装置200の電子構成要素の一例を、ブロック構成要素の形式で示すブロック図である。尚、ナビゲーション装置200のブロック図は、ナビゲーション装置の全ての構成要素を含むものではなく、構成要素の多くの例を表すにすぎない。
【0035】
ナビゲーション装置200は、筐体(不図示)内に位置付けられる。筐体は、入力装置220及び表示画面240に接続されるプロセッサ210を含む。入力装置220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル、及び情報を入力するために利用される他の任意の周知の入力装置のうちの少なくとも1つを含むことができ、表示画面240は、例えばLCDディスプレイ等の任意の種類の表示画面を含むことができる。本願の少なくとも1つの実施形態において、入力装置220及び表示画面240は、タッチパッド又はタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置に一体化され、その場合、ユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために、表示画面240の一部分に接触するだけでよい。
【0036】
ナビゲーション装置は、例えば可聴出力装置(例えばスピーカ)である出力装置260を含んでもよい。出力装置260がナビゲーション装置200のユーザに対する可聴情報を生成できるため、同様に、入力装置240は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアも含むことができると理解される。
【0037】
ナビゲーション装置200において、プロセッサ210は、接続225を介して入力装置220に動作可能に接続され且つ入力装置220から入力情報を受信するように設定される。また、プロセッサ210は、情報を出力するために、出力接続245及び265を介して表示画面240及び出力装置260の少なくとも一方に動作可能に接続される。更に、プロセッサ210は、接続235を介してメモリリソース230に動作可能に結合され、接続275を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート270は、ナビゲーション装置200の外部のI/O装置280に接続可能である。例えばメモリリソース230は、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリ及び例えばフラッシュメモリ等のデジタルメモリである不揮発性メモリを含む。外部I/O装置280は、例えばイヤホン等の外部リスニングデバイスを含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/O装置280への接続は、例えばイヤホン又はヘッドホンへの接続のため及び/又は移動電話への接続のためにハンズフリー動作及び/又は音声起動動作を行うカーステレオユニット等の他の何らかの外部装置への有線接続又は無線接続であってもよい。この場合、移動電話接続は、ナビゲーション装置200とインターネット又は例えば他の何らかのネットワークとの間のデータ接続を確立するため、並びに/あるいはインターネット又は例えば他の何らかのネットワークを介するサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
【0038】
図2は、接続255を介するプロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機250は、例えばGPSアンテナ/受信機であってもよい。図中符号250で示されるアンテナ及び受信機は図示するために概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は別個に配置された構成要素であってもよく、アンテナは例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
【0039】
更に、図2に示す電子構成要素は従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図2に示す構成要素の異なる構成は本出願の範囲に含まれると考えられる。例えば図2に示す構成要素は、有線接続及び/又は無線接続等を介して互いに通信していてもよい。従って、本出願のナビゲーション装置200の範囲は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200を含む。
【0040】
更に、図2のポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200は、例えば自転車、オートバイ、自動車又は船舶等の乗り物に既知の方法で接続されるか又は「ドッキング」される。その場合、そのようなナビゲーション装置200は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーションとして使用するためにドッキング場所から取外し可能である。
【0041】
次に図3を参照すると、ナビゲーション装置200は、デジタル接続(例えば既知のBluetooth技術を介するデジタル接続等)を確立する移動装置(不図示)(移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を用いる何らかの装置等)を介して、サーバ302との「モバイル」ネットワーク接続又は電気通信ネットワーク接続を確立してもよい。従って、そのネットワークサービスプロバイダを介して、移動装置は、サーバ302とのネットワーク接続(例えば、インターネットを介する)を確立できる。そのため、「モバイル」ネットワーク接続は、情報に対する「リアルタイム」又は少なくとも「最新」のゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単体で及び/又は車両に搭載されて走行するため移動装置であってもよく且つ多くの場合移動装置である)とサーバ302との間に確立される。
【0042】
例えばインターネット410を使用して、移動装置400(サービスプロバイダを介する)とサーバ302等の別の装置との間にネットワーク接続を確立することは、周知の方法で行われうる。これは、例えばTCP/IP層プロトコルの使用を含む。移動装置400は、CDMA、GSM、WAN等の任意の数の通信規格を利用できる。
【0043】
そのため、例えば移動電話又はナビゲーション装置200内の移動電話技術を介するデータ接続を介して達成されるインターネット接続が利用されてもよい。この接続の場合、サーバ302とナビゲーション装置200との間のインターネット接続が確立される。これは、例えば、移動電話又は他の移動装置及びGPRS(汎用パケット無線サービス)接続(GPRS接続は、通信会社により提供される移動装置用高速データ接続であり、GPRSはインターネットへの接続方法である)を介して行われうる。
【0044】
更に、ナビゲーション装置200は、移動装置400とのデータ接続を完成し、例えば既存のBluetooth技術を介して周知の方法でインターネット410及びサーバ302とのデータ接続を最終的に完成する。この場合、例えばデータプロトコルは、GSM規格に対するデータプロトコル規格であるGSRM等の任意の数の規格を利用できる。
【0045】
ナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200自身の中に、自身の移動電話技術を含んでもよい(例えばアンテナを含み、この場合ナビゲーション装置200の内部アンテナがさらに代わりに用いられてもよい)。ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、上述のような内部構成要素を含むことができ、且つ/又は例えば必要な移動電話技術とアンテナとの少なくとも一方を備える挿入可能なカードを含むことができる。そのため、ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、任意の移動装置400の方法と同様の方法で、例えばインターネット410を介して、ナビゲーション装置200とサーバ302との間にネットワーク接続を同様に確立できる。
【0046】
GRPS電話設定の場合、移動電話の機種、製造業者等の多様な範囲に関して正しく動作するために、Bluetooth対応の装置が使用されてもよく、機種/製造業者専用設定は、例えばナビゲーション装置200に格納されてもよい。以前の又は後に続くどんな実施形態において議論される方法においても、この情報のために格納されたデータは更新されうる。
【0047】
図3において、ナビゲーション装置200は、多くの異なる構成のいずれかにより実現可能な汎用通信チャネル318を介してサーバ302と通信しているものとして示される。通信チャネル318を介する接続がサーバ302とナビゲーション装置200との間に確立される場合、サーバ302及びナビゲーション装置200は通信可能である(尚、そのような接続は、移動装置を介するデータ接続、インターネットを介するパーソナルコンピュータを介する直接接続等である)。
【0048】
サーバ302は、図示しない他の構成要素に加えて、メモリ306に動作可能に接続され且つ有線又は無線接続314を介して大容量データ記憶装置312に動作可能に更に接続されるプロセッサ304を含む。更に、プロセッサ304は、通信チャネル318を介してナビゲーション装置200と情報の送受信を行うために、送信機308及び受信機310に動作可能に接続される。送受信される信号は、データ信号、通信信号及び又は他の伝搬信号を含んでもよい。送信機308及び受信機310は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計されてもよい。尚、送信機308及び受信機310の機能は、信号送受信機に組み合わされてもよい。
【0049】
サーバ302は、大容量記憶装置312に更に接続される(又は、大容量記憶装置312を含む)。尚、大容量記憶装置312は、通信リンク314を介してサーバ302に結合されてもよい。大容量記憶装置312は、ナビゲーションデータ及び地図情報のストアを含む。また、大容量記憶装置312は、サーバ302とは別個の装置であってもよく、サーバ302に組み込まれてもよい。
【0050】
ナビゲーション装置200は、通信チャネル318を介してサーバ302と通信するように構成され、図2に関して上述したように、プロセッサ、メモリ等を含み、更に、通信チャネル318を介して信号及び/又はデータを送出する送信機320及び受信する受信機322を含む。尚、これらの装置は、サーバ302以外の装置と通信するためにも使用される。更に、送信機320及び受信機322は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機320及び受信機322の機能は、単一の送受信機に組み合わされてもよい。
【0051】
サーバメモリ306に格納されるソフトウェアは、プロセッサ304に命令を提供し、サーバ302がナビゲーション装置200にサービスを提供できるようにする。サーバ302により提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置200からの要求の処理及び大容量データ記憶装置312からナビゲーション装置200へのナビゲーションデータの送信を含む。本願の少なくとも1つの実施形態に従って、サーバ302により提供される別のサービスは、所望のアプリケーションに対する種々のアルゴリズムを使用したナビゲーションデータの処理及びナビゲーション装置200へのこれらの計算の結果の送出を含む。
【0052】
一般に、通信チャネル318は、ナビゲーション装置200とサーバ302とを接続する伝搬媒体又はパスを表す。本願の少なくとも1つの実施形態に従って、サーバ302及びナビゲーション装置200の双方は、通信チャネルを介してデータを送信する送信機及び通信チャネルを介して送信されたデータを受信する受信機を含む。
【0053】
通信チャネル318は、特定の通信技術に限定されない。更に、通信チャネル318は、単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル318は、種々の技術を使用する複数の通信リンクを含んでもよい。例えば、少なくとも1つの実施形態に従って、通信チャネル318は、電気通信、光通信、及び電磁通信のうちの少なくとも1つ等のためのパスを提供するように構成されることができる。そのため、通信チャネル318は、電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブル等の電気導体、光ファイバケーブル、コンバータ、無線周波数(rf)波、大気、空間等のうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。更に、少なくとも1つの様々な実施形態に従えば、通信チャネル318は例えば、ルータ、リピータ、バッファ、送信機及び受信機等の中間装置を含むことができる。
【0054】
1つの例示的な構成において、通信チャネル318は電話及びコンピュータネットワークを含む。更に、通信チャネル318は、無線周波数、マイクロ波周波数、赤外線通信等の無線通信に対応できてもよい。更に、通信チャネル318は衛星通信に対応できる。
【0055】
通信チャネル318を介して送信される通信信号は、所定の通信設計に必要とされるか又は望まれる信号を含むが、それらに限定されない。例えば、信号は、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM)等のセルラ通信設計において使用されるように構成されてもよい。デジタル信号及びアナログ信号の双方が通信チャネル318を介して送信可能である。これらの信号は、通信設計にとって望ましい変調信号、暗号化信号及び/又は圧縮信号であってもよい。
【0056】
サーバ302は、無線チャネルを介してナビゲーション装置200によりアクセス可能なリモートサーバを含む。サーバ302は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)等に配置されるネットワークサーバを含んでもよい。
【0057】
サーバ302は、デスクトップ又はラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータを含んでもよく、通信チャネル318は、パーソナルコンピュータとナビゲーション装置200との間に接続されたケーブルであってもよい。あるいは、パーソナルコンピュータは、ナビゲーション装置200とサーバ302との間に接続されて、サーバ302とナビゲーション装置200との間にインターネット接続を確立してもよい。あるいは、インターネットを介してサーバ302にナビゲーション装置200を接続するために、移動電話又は他のハンドヘルド装置はインターネットへの無線接続を確立してもよい。
【0058】
ナビゲーション装置200は、情報ダウンロードを介してサーバ302から情報を与えられてもよい。情報は、ユーザがナビゲーション装置200をサーバ302に接続する場合に周期的に更新されてもよく、且つ/又は例えば無線移動接続装置及びTCP/IP接続を介してサーバ302とナビゲーション装置200との間に接続がより継続して又は頻繁に確立される場合に更に動的に更新されてもよい。多くの動的計算のために、サーバ302内のプロセッサ304が大量の処理要求を処理するために使用されてもよい。しかし、ナビゲーション装置200のプロセッサ210も同様に、多くの場合においてはサーバ302への接続に関係なく、多くの処理及び計算を処理できる。
【0059】
サーバ302に接続された大容量記憶装置312は、ナビゲーション装置200自身上で管理されることが可能なものよりもより多くの、地図などを含む、地図製作的なデータ及び経路データのボリュームを含むことができる。サーバ302は例えば、経路に沿って移動するナビゲーション装置200の装置の大部分を、処理アルゴリズムのセットを用いて処理しても良い。さらに、メモリ312に格納された地図製作データ及び経路データが、もともとはナビゲーション装置200によって受信された信号(例えばGPS信号)に基づいて動作することもできる。
本願の図2に示す様に、本願の一実施形態のナビゲーション装置200はプロセッサ210、入力装置220、表示画面240を含む。少なくとも1つの実施形態において、入力装置220及び表示画面240は、例えばタッチパネルスクリーンを介して情報(直接入力、メニュー選択など)を入力すること及び情報を表示することとの両方を可能にするために、一体型入力表示装置に統合される。このようなスクリーンは、当業者には周知のものであるように、例えばタッチ入力LCDスクリーンであってもよい。更に、ナビゲーション装置200は、例えばオーディオ入力/出力装置などの、更なる任意の入力装置220と更なる任意の出力装置240との少なくとも一方を有しても良い。
【0060】
図4A及び図4Bは、ナビゲーション装置200の一実施形態の一実施例の斜視図を示している。図4Aに示すように、ナビゲーション装置200は、一体型入力表示装置290(例えばタッチパネル画面)と図2の他の構成要素(内蔵GPS受信機250、マイクロプロセッサ210、電源、メモリシステム220などを含むがこれに限定されない)を含むユニットであっても良い。
【0061】
ナビゲーション装置200は、アーム292上に備え付けられても良い。このアーム292は、大きな吸着カップ294を用いて、車両のダッシュボード/窓/等に固定されても良い。このアーム292は、ナビゲーション装置200がドッキング可能なドッキングステーションの一例である。
【0062】
図4Bに示すように、ナビゲーション装置200は、例えば、アーム292に対してナビゲーション装置292をスナップ接続することで、ドッキングステーションのアーム292にドッキング若しくは接続することができる(これは単なる一例で、他に考え得るドッキングステーションへの接続の代替案は、本願の範疇内である)。図4Bにおける矢印で示すように、ナビゲーション装置200は、アーム292上で回転可能である。ナビゲーション装置200とドッキングステーションとの間の接続を解除するためには、例えば、ナビゲーション装置200上のボタンを押下すればよい(これは単なる一例で、他に考え得るドッキングステーションからの分離の代替案は、本願の範疇内である)。
【0063】
次に添付の図面の図5を参照すると、メモリリソース230は、機能ハードウェア構成要素460により実行するオペレーティングシステム470をメモリリソース230からロードするためにプロセッサ210により実行されるブートローダプログラム(不図示)を格納する。オペレーティングシステム470は、アプリケーションソフトウェア480が実行可能な環境を提供する。オペレーティングシステム470は機能ハードウェア構成要素460を制御し、アプリケーションソフトウェア480と機能ハードウェア構成要素460との間に常駐する。アプリケーションソフトウェア480は、例えば地図の閲覧、経路計画、ナビゲーション機能及びそれに関連する他の何らかの機能であるナビゲーション装置200の主要機能をサポートするGUIを含む操作環境を提供する。この機能性の一部は行程ログ記録モジュール490を含む。
【0064】
行程ログ記録モジュール490は、ナビゲーション装置200により実行された行程に関連する行程情報を格納する。所定の経路に従っているか又は「フリードライビング」をしていて動作可能である場合、行程ログ記録モジュール490は、ナビゲーション装置200が従った経路を識別する行程情報、すなわちナビゲーション装置200の通路を識別する情報を行程ファイルに格納する。一実施形態において、行程ログ記録モジュール490は、定期的な時間間隔で所定の座標系におけるナビゲーション装置200の位置を識別する情報を格納する。時間間隔は5〜10秒の範囲であってもよいが、他の時間間隔が使用されてもよい。別の実施形態において、行程ログ記録モジュール490は、例えば5m毎である所定の距離間隔でナビゲーション装置200の位置を識別する情報を格納するが、他の距離が使用されてもよいことが理解されるだろう。行程情報ファイルは、一連の離散点として格納されてもよく、あるいは行程の非離散的表現、すなわちスプラインとして格納されてもよい。更に、行程ログ記録モジュール490は行程ファイルに追加情報を格納してもよい。種々の実施形態において、行程情報は、ナビゲーション装置200がアーム292に取り付けられるかを示す情報、並びに/あるいは車両のエンジンの動作状態、すなわちエンジンが動作中か又は停止中かを示す情報を含む。アーム292への取り付けに関する情報はナビゲーション装置200の本体内のスイッチにより判定されてもよく、車両のエンジンの状態に関する情報はナビゲーション装置200と車両の電気系統との通信から取得されてもよい。
【0065】
行程情報は、ナビゲーション装置200のメモリ230内に保持される1つ以上の行程ファイルに格納されてもよい。1つの行程ファイルは、単位時間、すなわち1日毎に実行された1つ以上の行程に対する行程情報を含めて格納されてもよい。従って、数日にわたり、各々が各日に対する行程情報を含む複数の行程ファイルがメモリ230に格納される。
【0066】
メモリ230に格納された1つ以上の行程ファイルは、サーバ302に周期的に通信される。1つ以上の行程ファイルは、大容量データ記憶装置312に格納するために通信チャネル318を介してサーバ302に通信される。行程ファイルは、例えば週1回である定期的な間隔で又は通信チャネル318が使用可能である時にサーバ302に通信されてもよい。このように、サーバ302は、複数のナビゲーション装置200から受信したそれらのナビゲーション装置200により実行された行程を識別する行程ファイルを徐々に蓄積する。
【0067】
別の実施形態において、行程情報は行程毎に、例えば行程の完了後に個別にサーバ302に通信されてもよい。
【0068】
サーバ302は、サーバ302が複数のナビゲーション装置200から受信した行程情報を利用して、駐車領域及びそれら駐車領域に対する駐車利用可能性プロファイル(PAP)を判定するように構成される。駐車領域は、複数のナビゲーション装置200のユーザが車両を駐車した地理的領域である。PAPは、各駐車領域に対する1つ以上の期間における駐車利用可能性の推定値を含む。推定値は、複数のナビゲーション装置200から受信した過去のデータに基づく。
【0069】
図6は、サーバ302により採用されるソフトウェアを示す。サーバ302のハードウェア560は、アプリケーションソフトウェア580を実行するための動作環境を提供するオペレーティングシステム570をサポートする。サーバのアプリケーションソフトウェア580の一部は、駐車利用可能性プロファイル(PAP)モジュール590を含む。添付の図面に関連して、PAPモジュール590の機能を更に詳細に説明する。
【0070】
図7は、ナビゲーション装置200上で実行する行程ログ記録モジュール490により行程ファイルに格納された行程トレース700を示す。行程トレース700は、ナビゲーション装置200が移動している間に、すなわちナビゲーション装置200が車両により運搬されている間に記録される。行程は出発地Aから開始し、目的地の場所Dにおいて終了し、中間場所B及びCを通過する。行程トレース700は、定期的な時間間隔で格納された複数の場所の離散点により形成される。各離散点は、その時点におけるナビゲーション装置200の場所を識別する。サーバ302のプロセッサ304上で実行するPAPモジュール590は、複数のナビゲーション装置から受信した行程情報を解析して1つ以上の駐車領域の場所及び範囲を判定することにより駐車領域判定処理を実行するように構成される。一実施形態において、サーバ302は、各行程トレース700の始点及び終点が駐車領域内に存在すると判定する。しかし、駐車領域判定処理の信頼性は、以下に説明するように1つ以上の方法で向上されてもよい。
【0071】
最初に、いくつかの実施形態において、ナビゲーション装置200の行程ログ記録モジュール490は、行程トレース700の格納時にナビゲーション装置200がアーム292に取り付けられていたかを示す指示を行程情報に含むように構成される。そのような情報は、各場所でナビゲーション装置200がアーム292に取り付けられていたことを示すフラグとして当該場所において格納されてもよい。更に行程ログ記録モジュール490は、ナビゲーション装置200とそれが搭載される車両とが例えばBluetooth接続により通信可能に結合されていたかを行程情報において示してもよい。車両に通信可能に結合されると、ナビゲーション装置200の行程ログ記録モジュール290は、車両のエンジンが始動及び停止する場所を識別する情報を判定して行程ファイルに格納する。一実施形態において、ナビゲーション装置200の行程ログ記録モジュール490は、例えばCANバスである車両の通信バスを介して車両のエンジンの始動及び停止に関する情報を取得してもよい。あるいは、車両のエンジンが動作中であるかを判定するために、ナビゲーション装置200のマイク240から受信した音声データが解析されてもよい。他の実施形態において、ナビゲーション装置200の行程ログ記録モジュール490は、ナビゲーション装置200が電源に対して接続される時及び切断される時を示す電力情報を行程情報において示してもよい。これは、車両の電気系統が起動/停止された時又はユーザが車両の電源に対してナビゲーション装置200を接続した時及び切断した時を示す。電力情報とGPS情報とを組み合わせることにより信頼性が向上されてもよい。例えば、ナビゲーション装置200が有効な電源に接続され且つGPS信号がその直後に受信される場合、行程の出発地が仮定されてもよく、その指示は行程情報に格納される。行程ファイルに格納された他の情報は、ナビゲーション装置200内の加速度を示す加速度計及び光源レベルを示す光センサの一方又は双方の出力を示してもよい。
【0072】
図7を参照すると、行程トレース700は、行程トレース700の経路に沿う2つの場所B及びCを識別する情報を含む。これらの場所において、行程情報は車両が停止及び発進したことを示す。しかし、これらの場所は必ずしも駐車場所である必要はない。例えば場所Bは、車両が場合によっては数分間待機する必要のある例えば鉄道の踏み切りに続く領域であってもよい。更に場所Cは、その行程においてユーザが経験した交通渋滞であってもよい。駐車場所ではないものとして場所B及びCを分離するために、いくつかの実施形態において、サーバ302上で実行するPAPモジュール590は、時間に対する推定駐車場所数の最大値を検出するように構成される。例えば、ナビゲーション装置のユーザが特定の時間のみ、例えば13:30〜13:40にある場所に駐車するように見える場合、駐車場所ではないものとしてその場所を分離できる。場所は、例えば橋梁における車両交通の周期的停止位置である場合がある。更に、駐車場所である可能性のある場所が判定され且つ同一又は他のナビゲーション装置200のいずれかが所定の速度、例えば時速20kmより速い速度でその場所を通過することがあると当該ナビゲーション装置200からの他の行程情報が示す場合、その場所は駐車場所ではないものとして分離されてもよい。
【0073】
サーバ302上で実行するPAPモジュール590は、複数のナビゲーション装置200からの行程情報を組み合わせることにより駐車場所を判定するように構成される。駐車場所が単一のナビゲーション装置200から受信した行程情報から判定される場合、駐車場所は不正確に判定される場合がある。例えば、ユーザは違法駐車をするか又は私有駐車スペースに駐車する場合がある。これを回避するために、PAPモジュール590は、複数のナビゲーション装置200がその領域に駐車したことを要求することにより駐車場所を識別するように構成される。このように、駐車場所を不正確に判定する可能性は減少される。PAPモジュール590は、場所が駐車場所であると判定される前に所定の数nより多くのナビゲーション装置が所定の期間内にその場所に駐車されると判定されることを必要としてもよい。
【0074】
図8は、Keizersgrachtである道路810の周辺の地図データ800を示す図である。地図データ800に対して、車両が駐車され且つPAPモジュール590により判定された複数の駐車場所がそれぞれ点820で示される。上述のように、駐車場所は、行程トレースの始点及び/又は終点として判定されてもよく、あるいは所定の条件、例えばナビゲーション装置200が行程トレースの始点/終点においてアーム292に取り付けられるという条件が満たされる行程トレースの始点又は終点として判定されてもよい。駐車場所が異なる領域内の定義されたクラスタ830、840、850(明確にするため、それらの全ては示されない)において形成されることが図8から分かる。例えば、Keizersgrachtである道路810に沿って複数のクラスタ830、840、850が形成され、それらのクラスタの間の領域は単一の駐車場所860を有する。従って、PAPモジュール590は駐車場所においてクラスタを識別する。クラスタは、所定の期間中に単位領域当り所定の数より多い駐車場所を有する領域として識別されてもよい。駐車領域830、840、850は、形状当てはめアルゴリズムを使用することによりクラスタに当てはめられてもよい。クラスタ830、840、850の間の領域は、ユーザが違法駐車した道路に隣接する舗道の外側に突出した部分であるか又はGPSの誤差により生じた結果であってもよい。従って、単一の駐車場所は複数の駐車場所を含まないため、駐車領域830、840、850のいずれかの一部を形成しない。各駐車領域830、840、850に関連する情報は、サーバ302によりアクセス可能な駐車データベースに格納されてもよい。
【0075】
1つ以上の駐車領域830、840、850の形状及び場所がサーバ302上のPAPモジュール590により判定されると、PAPモジュール590は各駐車領域830、840、850において利用可能な駐車スペースの数を判定するように構成される。一実施形態において、駐車領域において利用可能な駐車スペースの数は、複数のナビゲーション装置200から受信した行程情報を解析して当該駐車領域に同時に駐車された車両の最大数を判定することにより判定されてもよい。しかし、駐車領域に同時に駐車された全ての車両が行程情報を格納するように動作可能なナビゲーション装置200を含まなくてもよい。別の実施形態において、利用可能な駐車スペースの数は、平均的な車両の大きさ及び各駐車領域830、840、850の大きさを考慮することにより判定される。路上駐車領域等のいくつかの駐車領域830、840、850の場合、車両は直線的にのみ駐車可能であり、すなわち縦列駐車のみが可能である。それらの領域の場合、車両の長さは駐車領域の距離と比較される。利用可能な駐車スペースの数を正確に判定するためには、ナビゲーション装置200が利用される車両の長さが既知であり、例えば行程ファイルにおいてサーバ302に通信されることが理想的である。しかし、車両の長さが既知ではない場合、車両の平均長が利用されてもよい。利用可能な駐車スペースの数は、平均駐車車間距離の推定値を含む車両の長さ(既知又は平均のいずれか)で駐車領域の距離を除算した商として判定されてもよい。更に、利用可能な駐車スペースの数と当該駐車領域に同時に駐車された車両の最大数とが所定の車両数内で一致することを保証するため、これら2つは比較されてもよい。複数の車両が双方の次元で駐車されてもよい駐車領域の場合、すなわち、3台以上の駐車車両を収容するのに充分な幅を有する駐車領域の場合、利用可能な駐車スペースの数は、駐車領域の幅に対する平均駐車車間幅の推定値を含む車幅(既知又は平均のいずれか)の割合を更に考慮することにより判定されてもよい。図9は、図8に示した地図データを更に示し且つ各駐車領域内に存在するとPAPモジュール590により判定された数の駐車場を示す図である。PAPモジュール590により、駐車領域930は線状に構成された4つの車両スペースを含むと判定され、駐車領域940は3つのスペースを含むと判定され、駐車領域950は4つのスペースを含むと判定される。
【0076】
次に、サーバ302上のPAPモジュール590は各駐車領域930、940、950に対する駐車利用可能性プロファイル(PAP)を判定するように構成される。各駐車領域に対するPAPは、サーバ302にアクセス可能な駐車データベースに更に格納されてもよい。駐車データベースは地図データベースに更に関連付けられてもよく、それにより、PAPは駐車データベースにおいて識別される道路区分に関連付けられ、サーバ302は地図データベース内の道路区分に関してPAPを検索できる。図10を参照して、駐車領域に対する駐車利用可能性プロファイルを判定する方法の一実施形態を説明する。
【0077】
PAPは、各駐車領域930、940、950に対して複数の所定の期間中に駐車スペースが利用可能である可能性を示す。いくつかの実施形態において、PAPは、複数の期間の各々に対する空き駐車スペース数の指示及び/又は車両が駐車場を空ける頻度の指示を含む。サーバ302上のPAPモジュール590は、複数の時間帯に対して各駐車領域930、940、950に対する駐車利用可能性プロファイルを判定する。各曜日は、多くの均等又は不均等に形成された時間帯に分割されてもよい。一実施形態において、24時間である各期間は1時間の時間帯に分割されてもよい。しかし、他の長さの時間帯が使用されてもよいことが理解されるだろう。別の実施形態において、1日は午前6時〜午後6時が16個の45分間の時間帯に分割されてもよく、駐車スペースの車両の出入りが少ないと予想した午後6時〜午前6時が8つの90分間の時間帯に分割されてもよい。時間帯の長さ及び分割する時刻は単に一例として提供され、他の長さが使用されてもよいことが理解されるだろう。更に、季節に応じて変動する時間帯/期間が導入されてもよい。例えば7月及び8月の夏季に異なる時間帯の長さを利用することにより、都市の多くの人が休暇中であり駐車場がより広範に又は自由に利用可能であることを反映する。従って、PAPは複数の均等又は不均等に分割された時間帯又は期間に分割される。
【0078】
サーバ302上のPAPモジュール590は、時間帯毎に、受信した行程情報及び行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を装備した車両の割合の推定値に基づいて駐車利用可能性データを判定するように構成される。
【0079】
ステップ1020において、サーバ302は、行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を装備した車両の割合の推定値を判定する。推定値は、割合の全体的な推定値として全ての時間帯、すなわち時間帯を含む1日にわたり判定されてもよく、あるいは時間帯自体に対して判定されてもよい。時間帯を含むより小さい単位時間に対する推定値はより正確である可能性が高い。推定値は、所定の領域における行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を装備した車両の割合を考慮することにより判定されてもよい。一実施形態において、駐車領域に近接する交通渋滞は割合を推定するために利用される。交通渋滞の距離が判定されてもよく、その交通渋滞中に存在する車両の数は車両の平均長及び平均車間距離を考慮することにより推定される。更に、交通渋滞が発生している道路の隣接する車線の数が考慮されてもよい。次に、受信した行程情報からその交通渋滞中に存在すると判定された行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を有する車両の数は車両の総数と比較される。例えば、駐車領域に近接する領域における行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を装備した車両の割合は20%であると判定されてもよい。
【0080】
ステップ1030において、サーバ302は、受信した行程情報に基づいて、当該駐車領域930、930、950に駐車される行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を有する車両の数を時間帯毎に判定する。例えばPAPモジュール590は、木曜日の午後3時〜午後4時に特定の駐車領域930、930、950に駐車される行程情報が収集される車両、すなわち行程情報を格納する車両が平均3.8台存在すると判定してもよい。
【0081】
ステップ1040において、事前に判定した情報を使用して、各時間帯中に当該駐車領域930、930、950に駐車された車両の推定総数である駐車利用可能性データは、行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を装備した車両の事前に推定された割合に基づいて判定されてもよい。例えば、特定の駐車領域930、930、950に対して特定の時間帯中に平均3.8台の車両が駐車領域に駐車される場合、車両の20%は行程情報を記録するように動作可能なナビゲーション装置200を装備すると判定されるため、考慮される時間帯中にその駐車領域930、930、950に駐車される車両は19台であると推定される。
【0082】
ステップ1050において、利用可能な駐車スペースの数が判定される。駐車領域が25個の駐車スペースを有する場合、特定の時間帯中のその駐車領域930、930、950の駐車利用可能性データは、以下の式を使用して6つのスペースが利用可能であると示す:

式中、Availは現在利用可能な駐車場の数であり、PPlacesは駐車領域内に存在すると判定された駐車場の総数であり、PNDevは考慮中の期間中にその駐車領域に存在すると判定されたナビゲーション装置の平均数であり、RNDevはナビゲーション装置を装備した車両の一部である。
【0083】
上記の代わりに又はそれに加えて、サーバ302のPAPモジュール590は、駐車領域930、930、950内に同時に存在するナビゲーション装置200の最大数に基づいて利用可能な駐車場の数を判定してもよい。例えば、夜間に駐車領域内に存在するナビゲーション装置の最大数は使用される最も信頼性の高い指示であると考慮されてもよい。ナビゲーション装置の最大数に基づくそのような判定を使用することの利点は、ナビゲーション装置を装備した車両の特定の一部がナビゲーション装置を装備した車両の一般的な一部とは異なると考えられる場合、すなわち、ナビゲーション装置を装備したより多くの車両がその場所に駐車される場合に有用であることである。その場合、所定の時間における利用可能な駐車場の数は以下の式により計算されてもよい:

式中、LNDevは、例えば日中である第1の期間中にその駐車領域から出発すると判定されたナビゲーション装置の数であり、MaxNDevは、例えば夜間である第2の期間中に駐車領域内に同時に存在したナビゲーション装置の最大数である。このように、利用可能な駐車スペースの数は、ナビゲーション装置を装備した車両の局所的な数を考慮して判定されてもよい。
【0084】
駐車移動データは、駐車利用可能性データと同様の方法でサーバ302により判定されてもよい。駐車移動データは、車両が駐車領域から出発するか又は駐車領域内の駐車スペースを空ける頻度を示す。最初に、時間帯中に駐車領域930、930、950から出発するか又は移動する経路情報を格納するように動作可能なナビゲーション装置200を装備した車両の数は、受信した行程情報からサーバ302により判定される。その時間帯及び駐車領域930、930、950に対する出発車両間平均時間(MTBVL:Mean Time Between Vehicles Leaving)は、時間帯中に出発する車両の数でその時間帯の長さを除算して車両ごとに分単位でMTBVLを計算することにより判定されてもよい。
【0085】
PAPは、各場所に対して利用可能な経時変化するスペースの数の指示である駐車利用可能性データを含む。図11は、24時間の期間における地理的場所に対する駐車利用可能性データを示す図である。地理的場所は、木曜日のSpijndhofという名称の住宅街である。図から分かるように、午前12時〜午前5時頃は約2つのスペースが利用可能である。午前6時〜午前9時頃は、例えば人々が出勤するため、利用可能なスペースの数は増加する。利用可能なスペースの数は、午前10時頃に若干減少し、午後1時頃から午後4時まで増加し、午後4時から深夜頃まで徐々に減少する。
【0086】
いくつかの実施形態において、PAPは、駐車スペースが利用可能になる頻度の経時変化する指示である駐車移動データを更に含む。これは、駐車車両が駐車スペースから出発する頻度である。PAPはMTBVLを示す。図12に示すように、駐車移動データは、深夜〜午前4時はMTBVLが3〜4時間と相対的に高く、車両があまり頻繁に出発しないことを示す。しかし、昼が近づくにつれてMTBVLは午前4時頃に約30分に短縮され、午前10時頃までこの値を維持し、午前10時頃からその日の残りの時間に徐々に増加する。
【0087】
更にいくつかの実施形態において、PAPは1つ以上の駐車領域に対する料金情報を示す。料金情報は、駐車料金の支払いが必要であり、すなわち商業的に運営される駐車場又は有料駐車場であると判定されたどの駐車領域930、940、950に対しても提供されてもよい。料金情報は、例えば駐車領域を運営する議会又は州である市当局から取得されてもよく、あるいは駐車領域の民間提供者から取得されてもよい。料金情報は、PAPに関連付けられた駐車データベースに格納されてもよい。
【0088】
PAPが駐車領域に対して判定されると、PAPはナビゲーション装置に通信されてもよい。図13は、本発明の一実施形態に係るシステムを示す。上述のように、システム1300は、第1のナビゲーション装置1310に通信可能に結合され且つ第1のナビゲーション装置1310から行程情報1340を受信するサーバ1320を備える。サーバ1320は、駐車領域930、940、950の場所及びサーバ1320がアクセス可能な駐車データベース(不図示)に格納されるそれら駐車領域930、940、950に対するPAPを動作可能に判定する。1つ以上のPAP1350は、サーバ1320により第2のナビゲーション装置1360に通信される。第2のナビゲーション装置1360は、第1のナビゲーション装置1310と同一の装置であってもよい。すなわち、PAPは以前にサーバ1320に行程情報を通信した装置に送出されてもよい。行程情報1340は、サーバ1320による要求時に第1のナビゲーション装置1310によりサーバ1320に送出されてもよく、あるいはサーバ1320との通信が可能である時にナビゲーション装置1310により送信されてもよい。PAP1350は、第2のナビゲーション装置1360による要求時に第2のナビゲーション装置1360に通信されてもよい。第2のナビゲーション装置1360は、第2のナビゲーション装置1360から所定の距離内に存在する駐車領域930、940、950に対する1つ以上のPAP1350がサーバ1320から送信されることを要求してもよい。例えば第2のナビゲーション装置1360は、ユーザ入力か又は第2のナビゲーション装置が目的地の場所から所定の距離内に存在する場合のいずれかにより有効にされると1つ以上のPAPの送信を要求するPAP要求メッセージをサーバ1320へ送信する駐車モードを有してもよい。一実施形態において、サーバ1320は、駐車データベースから1つ以上のPAPを検索した後に所定の時間間隔で第2のナビゲーション装置1360にそれらPAP1350を通信してもよい。その後、第2のナビゲーション装置は、例えば図14に示すように表示装置240上で現在地に近接する駐車スペースの利用可能性に関する情報をユーザに提供するために、受信したPAP1350を使用してもよい。
【0089】
図14は、道路及びそれらの道路に隣接する駐車領域を示す地図データの領域を示す。駐車領域の指示を含む地図データは、第2のナビゲーション装置1360によりそのディスプレイ上に表示されてもよい。数値指示は各駐車領域に隣接して提供され、例えば現時点である特定の時間にその駐車領域において利用可能であると推定される駐車スペースの数を識別する。現在利用可能なスペースが存在しない場合であってもスペースがその駐車領域において利用可能になる可能性をユーザが判定できるように、各駐車領域に対するMTBVLの指示が更に提供される。各駐車領域は、利用可能であると推定された駐車スペースの数及び/又はMTBVLの一方又は双方に基づく色で表示されてもよい。
【0090】
ナビゲーション装置から受信した行程情報に基づいて駐車情報を駐車領域に対して判定する構成を本発明の教示が提供することは前述より明らかである。駐車情報は、路上駐車領域等の商業的に運営されない駐車領域に対して判定されてもよいという利点を有する。駐車情報は駐車場の利用可能性を示し、いくつかの実施形態においては車両が駐車場を空ける頻度を示す。
【0091】
以上、本発明の種々の態様及び実施形態を説明したが、本発明の範囲は本明細書に記載される特定の構成に限定されるのではなく、添付の請求の範囲の範囲に含まれる全ての構成、並びにそれらに対する変更及び変形を含むように拡張されることが理解されるだろう。
【0092】
例えば、前述の詳細な説明中で説明した実施形態はGPSを参照するが、ナビゲーション装置は、GPSの代わりに(又は実際はGPSに追加して)どんな種類の位置検知技術を利用してもよい。例えば、ナビゲーション装置は、欧州のGalileoシステム等の他のグローバルナビゲーション衛星システムを利用してもよい。同様に、ナビゲーション装置は衛星の使用に限定されず、地上ビーコン又は装置が地理的場所を判定できるようにする他のどんな種類のシステムを使用しても容易に機能できる。
【0093】
好適な実施形態はある特定の機能性をソフトウェアにより実現するが、その機能性はハードウェアにおいて(例えば、1つ以上のASIC(特定用途向け集積回路)により)単独で実現されてもよく、あるいは実際はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現されてもよいことも当業者には理解されるだろう。そのため、本発明の範囲は、ソフトウェアで実現されることのみに限定されると解釈されるべきではない。
【0094】
最後に、添付の請求の範囲は本明細書中で説明した特徴の特定の組み合わせを記載するが、本発明の範囲は、以下に特許請求される特定の組み合わせに限定されるのではなく、特定の組み合わせが添付の請求の範囲に特に記載されているか否かに関わらず、本明細書中で開示された特徴又は実施形態のどんな組み合わせも含むように拡張される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車情報を判定する方法であって、
サーバ(302)において複数のナビゲーション装置(200)から各ナビゲーション装置(200)により実行された1つ以上の行程を示す行程情報を受信するステップを有し、
前記サーバ(302)により前記行程情報に基づいて1つ以上の駐車領域(930、940、950)の地理的場所を示す駐車情報を判定することを特徴とする方法。
【請求項2】
1つ以上の前記駐車領域(930、940、950)に対し、各駐車領域(930、940、950)における駐車場の数を判定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の駐車領域(930、940、950)の前記地理的場所の前記判定は、所定の数の車両が所定の期間中に各駐車領域に駐車されたことを示す前記行程情報に基づくことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
1つ以上の駐車領域(930、940、950)に対し、複数の期間中に各駐車領域(930、940、950)において利用可能な駐車場の数を示す駐車利用可能性プロファイル(1350)を判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記駐車利用可能性プロファイル(1350)の前記判定は、前記行程情報を格納するように動作可能なナビゲーション装置(200)を有する車両の一部、及び前記複数の期間中に各駐車領域(930、940、950)に存在する前記行程情報を判定するように動作可能なナビゲーション装置(200)の数に基づくことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記駐車利用可能性プロファイル(1350)は更に、前記複数の期間における単位時間毎に各駐車領域(930、940、950)を出発する車両の数を示すことを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記サーバ(302)からナビゲーション装置(200)へ前記駐車利用可能性プロファイル(1350)を送信することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
駐車情報を判定するサーバコンピュータ(302)であって、
複数のナビゲーション装置(200)から各ナビゲーション装置(200)により実行された1つ以上の行程を示す行程情報を受信するデータ通信装置(310)を備え、
前記行程情報から1つ以上の駐車領域(930、940、950)の地理的場所を示す駐車情報を判定するように構成され、且つ前記サーバ(302)上で実行する駐車利用可能性プロファイル(PAP)モジュール(590)を有することを特徴とするサーバコンピュータ(302)。
【請求項9】
前記PAPモジュール(590)は、1つ以上の前記駐車領域(930、940、950)に対し、各駐車領域内の駐車場の数を判定することを特徴とする請求項8に記載のサーバコンピュータ(302)。
【請求項10】
前記PAPモジュール(590)は、所定の数の車両が所定の期間中に各駐車領域(930、940、950)に駐車されたことを示す前記行程情報に従って、前記1つ以上の駐車領域(930、940、950)の前記地理的場所を判定することを特徴とする請求項8又は9に記載のサーバコンピュータ(302)。
【請求項11】
前記PAPモジュール(590)は、1つ以上の駐車領域(930、940、950)に対し、複数の期間における各駐車領域(930、940、950)において利用可能な駐車場の数を示す駐車利用可能性プロファイル(1350)を判定することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ(302)。
【請求項12】
前記PAPモジュール(590)は、前記行程情報を格納するように動作可能なナビゲーション装置(200)を有する車両の一部、及び前記複数の期間における各駐車領域(930、940、950)に存在する前記行程情報を判定するように動作可能なナビゲーション装置(200)の数の少なくとも一部分に基づいて前記駐車利用可能性プロファイル(1350)を判定することを特徴とする請求項11に記載のサーバコンピュータ(302)。
【請求項13】
前記PAPモジュール(590)は、前記複数の期間における単位時間毎に各駐車領域(930、940、950)を出発する車両の数の指示を前記駐車利用可能性プロファイル(1350)に含むことを特徴とする請求項11又は12に記載のサーバコンピュータ(302)。
【請求項14】
前記PAPモジュール(590)は、前記データ通信装置(310)を介してナビゲーション装置(200)から受信した要求に応答して、前記ナビゲーション装置(200)へ1つ以上の駐車利用可能性プロファイルを送信することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ(302)。
【請求項15】
前記要求は前記ナビゲーション装置(200)の現在地を識別する情報を含み、前記PAPモジュール(590)は前記場所情報に従って前記ナビゲーション装置(200)へ送信される前記1つ以上の駐車利用可能性プロファイル(1350)を選択することを特徴とする請求項14に記載のサーバコンピュータ(302)。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図14】
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【公表番号】特表2011−526017(P2011−526017A)
【公表日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515369(P2011−515369)
【出願日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057879
【国際公開番号】WO2009/156427
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】