説明

高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口薬

【課題】優れた高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口薬の提供。
【解決手段】 式(I)


[式中、XはN−R4、O又はSを表す。R1及びR2は独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アミノ基、低級アルキル基、複素環式基、或いは複素環式基置換カルボニル基等を表す。R3はアリール基、複素環式基、或いは低級アルキル基を表す。R4は水素原子、或いは低級アルキル基を表す。]で示される含窒素5員複素環化合物又はその塩を有効成分として含有する高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口薬。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頻尿、尿失禁、脳梗塞、クモ膜下出血等の疾患の治療に有用な、含窒素5員複素環化合物を有効成分とする優れた高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口薬に関する。
【背景技術】
【0002】
カリウムは細胞内に最も豊富に存在する陽イオンであり、生理的ホメオスタシスを維持するため大変重要である。カリウムチャネルはほとんどすべての脊椎動物の細胞に認められ、これらのチャンネルからのカリウムの流入は、過分極した細胞の静止膜電位の維持に不可欠である。
【0003】
高コンダクタンス型カルシウム感受性カリウムチャネル(BKチャネル又はmaxi−Kチャンネルともいう)は、特に神経細胞及び平滑筋細胞中に発現している。細胞内カルシウム濃度の上昇及び膜の脱分極によりmaxi−Kチャンネルは活性化されるため、電位に依存するカルシウムの流入を制御する極めて重要な役割を担っていると考えられてきた。細胞内カルシウム濃度の上昇は、神経伝達物質の放出、平滑筋の収縮、細胞増殖及び細胞死等の多くのプロセスを媒介している。事実、maxi−Kチャンネルの開口により強力な膜の過分極が起こり、それにより、カルシウムに誘導されるこれらの反応を抑制する。従って、maxi−Kチャネルを開口させる作用を有する物質は、様々な脱分極に媒介される生理的反応を抑制することにより、脳梗塞、クモ膜下出血、頻尿・尿失禁等の疾患の治療剤としての可能性が期待されている。
【0004】
高コンダクタンス型カルシウム感受性カリウムチャネル開口薬としては、種々報告されており、そのようなチャンネル開口薬としては、例えば国際公開WO96/40634のピロール誘導体、特開2000−351773のフラン誘導体、国際公開WO98/04135の窒素原子がフェニル基又はベンジル基で置換されている含窒素5員環誘導体が挙げられる。
【0005】
また、本発明の有効成分である含窒素5員複素環化合物と構造類似の化合物が開示されている。例えば、特開昭59−36614、特開昭59−152382及び特開昭59−172488に、オキサゾ−ル誘導体が報告されているが、これらの用途はいずれも抗脂血剤に限られている。また、特開昭58−150591、特開昭60−34951及び特開昭63−54369には、イミダゾール誘導体が報告されているが、その用途は、強心剤、抗血栓剤、解熱鎮痛剤又は抗炎症剤に限られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は含窒素5員複素環化合物を有効成分とする優れた高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口薬を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題を解決するために本発明者等は、鋭意研究の結果、ある種の含窒素5員複素環化合物が、優れた高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口作用を有することを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、式(I)
【0008】
【化3】

【0009】
[式中、XはN−R4、O又はSを表す。
1及びR2は互いに異なって、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換の低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル基、置換又は非置換の低級アルケニル基、シクロ低級アルキル基、置換又は非置換のカルバモイル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環式基、或いは置換又は非置換の複素環式基置換カルボニル基を表す。
3は置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環式基、或いは置換又は非置換の低級アルキル基を表す。
4は水素原子、或いは置換又は非置換低級アルキル基を表す。]
で示される含窒素5員複素環化合物又はその薬理的に許容し得る塩を有効成分として含有する高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口薬に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の有効成分である含窒素5員複素環化合物(I)において、アリール基は単環式、二環式又は三環式の、6〜14員の芳香族炭化水素環式基であり、アリール基の具体例として、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。このうち、フェニル基又はナフチル基が好ましい。
【0011】
複素環式基又は複素環式基置換カルボニル基における複素環式基部分は、一部又は全部が飽和していてもよい、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を含む、6〜14員の単環式、二環式又は三環式の複素環基である。
【0012】
単環式複素環基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を含む、5〜7員の一部又は全部が飽和していてもよい複素環基が好ましく、単環式複素環基の具体例としては、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、チアゾリジニル基、イソオキサゾリル基、ピロリジニル基、ピロリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、テトラゾリル基等が挙げられる。
【0013】
二環式複素環基としては、上記単環式複素環基が同一又は異なって2個縮合した二環式複素環基、或いは上記単環式複素環基とベンゼン環とが縮合した二環式複素環基が好ましく、二環式複素環基の具体例としては、インドリル基、キノリル基、テトラヒドロキノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、ベンゾフリル基、ジヒドロベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾジオキサニル基、トリヒドロシクロペンタチエニル基、ベンゾチアニル基、ベンゾチアゾリル基、イミダゾピリジル基、インドリル基、インドリニル基、クロマニル基、チオフェノピリジル基、フラノピリジル基等が挙げられる。
【0014】
三環式複素環基としては、上記単環式複素環基と上記二環式複素環基とが縮合した三環式複素環基、或いは上記単環式複素環基とベンゼン環2個とが縮合した三環式複素環基が好ましく、三環式複素環基の具体例としては、カルバゾリル基、カルボリニル基等が挙げられる。
【0015】
これら複素環基のうち、具体的には、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピロリジニル基、ピロリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジル基、テトラゾリル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジヒドロベンゾフリル基、チオフェノピリジル基、又はベンゾジオキサニル基が好ましい。
【0016】
1又はR2における、アミノ基の置換基としては、例えばホルミル基、低級アルキル基、低級アルカノイル基、低級アルキルスルホニル基及び低級アルコキシカルボニル基から選ばれる基が挙げられる。
【0017】
低級アルキル基の置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、アミノスルホニル基、ハロゲノスルホニル基、アミジノチオ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、モノ若しくはジ低級アルキルカルバモイル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルコキシカルバモイル基、低級アルキルスルホニルカルバモイル基、スルファモイル基、モノ若しくはジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルコキシカルボニル基、複素環式基、複素環式基置換カルバモイル基、複素環式基置換低級アルキルカルバモイル基及び複素環式基置換スルホニルカルバモイル基から選ばれる基が挙げられる。
【0018】
低級アルケニル基の置換基としてはカルボキシル基又は低級アルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0019】
カルバモイル基の置換基としては低級アルキル基、低級アルコキシ基及び低級アルキルスルホニル基から選ばれる基が挙げられる。
【0020】
アリール基の置換基としては、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルバモイル基、シアノ基、カルボキシル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシ−低級アルコキシ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、モノ若しくはジ低級アルカノイルアミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルフィニル基、スルファモイル基、モノ若しくはジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、及びフェニル低級アルコキシ基から選ばれる基が挙げられる。
【0021】
複素環式基の置換基としては、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシル基、ホルミル基、カルバモイル基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、モノ若しくはジ低級アルカノイルアミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルフィニル基、スルファモイル基及びモノ若しくはジ低級アルキルスルファモイル基から選ばれる基が挙げられる。
【0022】
複素環式基置換カルボニル基の複素環式基上の置換基としては、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルバモイル基、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルカノイル基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、モノ若しくはジ低級アルカノイルアミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルフィニル基、スルファモイル基及びモノ若しくはジ低級アルキルスルファモイル基から選ばれる基が挙げられる。
【0023】
上記のアミノ基、低級アルキル基、カルバモイル基、アリール基、複素環式基、又は複素環式基置換カルボニル基は、同一又は異なる1〜3個の上記置換基で置換されていてもよい。
【0024】
3における、アリール基の置換基としては、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ−低級アルキル基、モノ若しくはジ低級アルキルカルバモイル基、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルカノイルオキシ−低級アルキル基、スルホ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルチオ基−低級アルキル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルファモイル基、及び低級アルキルスルフィニル基から選ばれる基が挙げられる。
複素環式基の置換基としては、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホルミル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、N−低級アルキル−N−シクロ低級アルキルアミノ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ−低級アルキル基、モノ若しくはジ低級アルキルカルバモイル基、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシ−低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルカノイル基、スルホ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルファモイル基、低級アルキルスルフィニル基、及び複素環式基から選ばれる基が挙げられる。
【0025】
アルキル基の置換基としては、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、モノ若しくはジ低級アルキルカルバモイル基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、スルファモイル基、モノ若しくはジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルコキシカルボニル基、及び複素環式基から選ばれる基が挙げられる。
【0026】
上記のアリール基、複素環式基及び低級アルキル基の置換基は、同一又は異なる1〜3個の上記置換基で置換されていてもよい。
【0027】
4における、低級アルキル基の置換基としては、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基が挙げられる。この低級アルキル基は、同一又は異なる1〜2個の上記置換基で置換されていてもよい。
【0028】
本発明の有効成分である化合物(I)のうち、好ましい化合物としては、XがN−R4、O又はSであり、R1又はR2が独立して、水素原子、低級アルキル基、複素環式基で置換された低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ基、カルボキシ低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルキルスルフィニル低級アルキル基、低級アルキルスルホニル低級アルキル基、低級アルキルチオ低級アルキル基、トリフルオロメチル低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アリール基、トリフルオロメチルアリール基、シアノアリール基、ハロゲノアリール基、ジハロゲノアリール基、低級アルキルアリール基、低級アルコキシアリール基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノアリール基、複素環式基、低級アルキル複素環式基、ハロゲノ複素環式基、又はハロゲン原子及び低級アルキル基で置換された複素環式基であり、R3がアリール基、ハロゲノアリール基、ヒドロキシアリール基、シアノアリール基、ニトロアリール基、低級アルキルアリール基、低級アルコキシアリール基、低級アルキルチオアリール基、複素環式基、低級アルキコキシカルボニル複素環式基、シアノ複素環式基、ハロゲノ複素環式基、低級アルキル複素環式基、ジ低級アルキル複素環式基、ジ低級アルキルアミノ基で置換された複素環式基、ハロゲン原子及び低級アルキル基で置換された複素環式基、又はハロゲン原子及びヒドロキシ低級アルキル基で置換された複素環式基であり、R4が水素原子である化合物が挙げられる。
【0029】
他の好ましい化合物としては、XがN−R4、O又はSであり、R1又はR2が独立して、水素原子、低級アルキル基、複素環式基で置換された低級アルキル基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、シアノ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルキルスルフィニル低級アルキル基、低級アルキルチオ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、アリール基、トリフルオロメチルアリール基、ヒドロキシアリール基、ハロゲノアリール基、ジハロゲノアリール基、低級アルキルアリール基、ジ低級アルコキシアリール基、ジ低級アルキルアミノアリール基、低級アルキルスルホニルアミノアリール基、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基で置換されたアリール基、ヒドロキシ基及びハロゲン原子で置換されたアリール基、ハロゲン原子及び低級アルコキシ基で置換されたアリール基、ハロゲン原子及びジ低級アルコキシ基で置換されたアリール基、複素環式基、ハロゲノ複素環式基、低級アルキル複素環式基、ヒドロキシ低級アルキル複素環式基、ハロゲン原子及び低級アルキル基で置換された複素環式基、低級アルキル基及びヒドロキシ低級アルキル基で置換された複素環式基、又は複素環式基置換カルボニル基であり、R3がハロゲノアリール基、ヒドロキシアリール基、シアノアリール基、低級アルキルアリール基、低級アルコキシアリール基、低級アルキルチオアリール基、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基で置換されたアリール基、複素環式基、シアノ複素環式基、ハロゲノ複素環式基、低級アルキル複素環式基、ジ低級アルキル複素環式基、ヒドロキシ低級アルキル複素環式基、ジ低級アラルキルアミノ複素環式基、ハロゲン原子及びスルホ基で置換された複素環式基、ハロゲン原子及びスルファモイル基で置換された複素環式基、又はハロゲン原子及び低級アルキル基で置換された複素環式基であり、R4が水素原子又は低級アルキル基である化合物が挙げられる。
【0030】
このうち、特に好ましい化合物としては、XがO又はSであり、R1又はR2が独立して、カルボキシ低級アルキル基、複素環式基で置換された低級アルキル基、アリール基、ハロゲノアリール基、ジハロゲノアリール基、ジ低級アルコキシアリール基、低級アルキルチオアリール基、複素環式基、ハロゲノ複素環式基、又は低級アルキル複素環式基であり、R3がハロゲノアリール基、低級アルキルアリール基、ジ低級アルキルアミノアリール基、低級アルキルチオアリール基、低級アルコキシアリール基、複素環式基、ハロゲノ複素環式基、低級アルキル複素環式基、低級アルコキシ複素環式基、低級アルキルチオ複素環式基、又はジ低級アルキルアミノ複素環式基である化合物が挙げられる。
【0031】
本発明の有効成分である含窒素5員複素環化合物(I)のうち、薬効上最も好ましい化合物としては、R1が(1)カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基又は複素環式基で置換されていてもよい低級アルキル基、(2)1又は2個のハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基、或いは(3)ハロゲン原子で置換されていてもよい複素環式基であり、R2が、(1)カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基又は複素環式基で置換されていてもよい低級アルキル基、(2)ハロゲン原子で置換されていてもよい複素環式基、或いは(3)1又は2個のハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基であり、R3が(1)アミノ基、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基及び低級アルキルチオ基から選ばれる1又は2個の基で置換されていてもよい複素環式基、或いは(2)アミノ基、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルキルチオ基、低級アルコキシ基又はモノ若しくはジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいアリール基であり、R4が水素原子又は低級アルキル基である化合物が挙げられる。
【0032】
このうち更に好ましい化合物としては、R1が(1)カルボキシル低級アルキル基、(2)低級アルコキシカルボニル低級アルキル基、(3)テトラゾリル基で置換された低級アルキル基、(4)1又は2個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、又は(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいチエニル基であり、R2が、(1)カルボキシル低級アルキル基、(2)低級アルコキシカルボニル低級アルキル基、(3)テトラゾリル基で置換された低級アルキル基、(4)ハロゲン原子で置換されていてもよいチエニル基、又は(5)1又は2個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基であり、R3が(1)ハロゲン原子で置換されていてもよいベンゾチエニル基、(2)ハロゲン原子、低級アルキルチオ基、低級アルコキシ基又はジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基、(3)低級アルキル基、低級アルコキシ基又はジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいピリジル基、(4)ジ低級アルキルアミノ基又は低級アルキルチオ基で置換されていてもよいピリミジニル基、(5)1又は2個の低級アルキル基で置換されていてもよいチエニル基、(6)チオフェノ[3,2−b]ピリジル基、(7)ベンゾフリル基、(8)ジヒドロベンゾフリル基、又は(9)低級アルキル基で置換されていてもよいインドリル基である化合物が挙げられる。
【0033】
このうち特に好ましい化合物としては、XがO又はSであり、R1が(1)カルボキシル低級アルキル基、(2)低級アルコキシカルボニル低級アルキル基、(3)1又は2個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、或いは(4)ハロゲン原子で置換されていてもよいチエニル基であり、R2が、(1)カルボキシル低級アルキル基、(2)低級アルコキシカルボニル低級アルキル基、(3)ハロゲン原子で置換されていてもよいチエニル基、或いは(4)1又は2個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基であり、R3が(1)ハロゲン原子で置換されていてもよいベンゾチエニル基、(2)ハロゲン原子、低級アルキルチオ基、低級アルコキシ基、又はジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいフェニル基、(3)低級アルコキシ基又はジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいピリジル基、(4)ジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいピリミジニル基、(5)2個の低級アルキル基で置換されていてもよいチエニル基、(6)チエノ[3,2−b]ピリジル基或いは(7)低級アルキル基で置換されていてもよいインドリル基である化合物が挙げられる。
【0034】
上記した薬効上最も好ましい化合物は、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−ベンゾ[b]チエニル)チアゾール−5−イル酢酸、
5−(4−クロロフェニル)−2−(2−N,N−ジメチルアミノピリミジン−5−イル)オキサゾール−4−イル酢酸、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−メトキシフェニル)チアゾール−5−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4,5−ジメチルチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−N,N−ジメチルアミノピリミジン−5−イル)チアゾール−5−イル酢酸、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−N,N−ジメチルアミノピリジン−5−イル)チアゾール−5−イル酢酸、
5−(4−クロロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
5−(4−クロロフェニル)−2−(2−ベンゾ[b]チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−ベンゾ[b]チエニル)オキサゾール−5−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−N,N−ジメチルアミノピリミジン−5−イル)オキサゾール−4−イル酢酸、
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−N,N−ジメチルアミノピリミジン−5−イル)チアゾール−5−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−ベンゾ[b]チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
4−(4−クロロフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)チアゾール−5−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(6−フルオロベンゾ[b] チオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸、
5−(3−チエニル)−2−(2−ベンゾ[b]チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−チオフェノ[3,2−b]ピリジル)オキサゾール−4−イル酢酸、
5−(3−フルオロ−4−クロロフェニル)−2−(2−ベンゾ[b]チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(2−ベンゾ[b]チエニル)チアゾール−4−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−メチルチオフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−5−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−クロロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸、
4−(3−フルオロ−4−クロロフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)チアゾール−5−イル酢酸、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4,5−ジメチルチオフェン−2−イル)チアゾール−5−イル酢酸、
4−(3−フルオロ−4−クロロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)チアゾール−5−イル酢酸、
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−N,N−ジメチルアミノピリジン−5−イル)チアゾール−5−イル酢酸、
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)チアゾール−5−イル酢酸、
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(N−メチルインドリン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸、若しくは
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4,5−ジメチルチオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル酢酸;
又はそれらの低級アルキルエステル;
又はそれらの薬理的に許容し得る塩からなる群より選ばれる化合物である。
【0035】
本発明の更に別の好ましい態様においては、XがOであり、R1及びR2の一方が塩素原子で置換されたチエニル基であり、他方がカルボキシ低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル低級アルキル基又はテトラゾリル基で置換された低級アルキル基であり、R3が置換又は非置換のアリール基、或いは置換又は非置換の複素環式基である化合物が挙げられる。
【0036】
このうち、更に好ましい化合物としては、R3が(1)ハロゲン原子、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルキルチオ基及び低級アルコキシ基から選ばれる1又は2個の基で置換されていてもよいアリール基、或いは(2)ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基及びモノ若しくはジ低級アルキルアミノ基から選ばれる1又は2個の基で置換されていてもよい複素環式基である化合物が挙げられる。
【0037】
このうち、特に好ましい化合物としては、R1及びR2の一方が塩素原子で置換されたチエニル基であり、他方がカルボキシ低級アルキル基又は低級アルコキシカルボニル低級アルキル基であり、アリール基がフェニル基であり、及び複素環式基がチエニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフリル基、ジヒドロベンゾフリル基、インドリル基又はチエノ[3,2−b]ピリジル基である化合物が挙げられる。
【0038】
このうち、更に好ましい化合物としては、R3がハロゲン原子又は低級アルキルチオ基で置換されたフェニル基、1又は2個の低級アルキル基で置換されたチエニル基、ジ低級アルキルアミノ基で置換されたピリミジニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいベンゾチエニル基、低級アルキル基で置換されていてもよいインドリル基、又はチエノ[3,2−b]ピリジル基である化合物が挙げられる。
【0039】
本発明の更に別の好ましい態様において、XがSであり、R1及びR2の一方が塩素原子で置換されたチエニル基であり、他方がカルボキシ低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル低級アルキル基又はテトラゾリル基で置換された低級アルキル基であり、R3が置換又は非置換の複素環式基(該複素環式基はピリジル基、ピリミジニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基及びチエノ[3,2−b]ピリジル基から選ばれる)である化合物が挙げられる。
【0040】
更に好ましい態様において、R3がハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキル基、低級アルキルチオ基及びモノ若しくはジ低級アルキルアミノ基から選ばれる1又は2個の基で置換されていてもよい複素環式基(該複素環式基はピリジル基、ピリミジニル基、ベンゾチエニル基、及びチエノ[3,2−b]ピリジル基から選ばれる)である化合物が挙げられる。
【0041】
更に好ましい態様において、R1及びR2の一方が塩素原子で置換されたチエニル基であり、他方がカルボキシ低級アルキル基又は低級アルコキシカルボニル低級アルキル基であり、R3がジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいピリジル基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいピリミジニル基、又はハロゲン原子で置換されていてもよいベンゾチエニル基である化合物が挙げられる。
【0042】
化合物(I)には、置換基の種類によっては、不斉炭素に基づく光学異性体が存在しうるが、これらの光学異性体及びその混合物のいずれをも本発明の有効成分として使用できる。
【0043】
本発明の有効成分(I)は、遊離の形でも、薬理的に許容し得る塩の形でも本医薬用途に使用することができる。かかる薬理的に許容しうる塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は臭化水素酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トシル酸塩又はマレイン酸塩等の有機酸塩等が挙げられる。また、カルボキシル基等の置換基を有する場合には塩基との塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩)が挙げられる。
【0044】
本発明の化合物(I)又はその薬理的に許容しうる塩は、その分子内塩や付加物、それらの溶媒和物或いは水和物等をいずれも含むものである。
【0045】
本発明の有効成分(I)又はその薬理的に許容しうる塩は、経口的にも非経口的にも投与することができ、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、吸入剤等の慣用の医薬製剤として用いることができる。
【0046】
かかる経口投与製剤のための医薬担体としては、例えば、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガント、ポリビニルピロリドン等)、賦形剤(乳糖、砂糖、コーンスターチ、リン酸カリウム、ソルビット、グリシン等)、潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ等)、崩壊剤(バレイショデンプン等)及び湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)等の慣用のものを挙げることができる。
【0047】
一方、本発明の有効成分を非経口投与する場合には、例えば、注射用蒸留水、生理的食塩水、ブドウ糖水溶液等を用いて注射剤や点滴剤として、あるいは坐剤等として製剤化することができる。
【0048】
本発明の化合物(I)又はその薬理的に許容し得る塩の投与量としては、投与方法、患者の年令、体重、状態或いは疾患の種類・程度によっても異なるが、通常、1日当り約0.1〜50mg/kg、より好ましくは約0.3〜30mg/kgが挙げられる。
【0049】
化合物(I)又はその薬理的に許容し得る塩は、優れた高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口作用を有し、細胞の膜電気ポテンシャルを過分極させるので、例えば高血圧、喘息、早産、過敏性腸症候群、慢性心不全、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、クモ膜下出血、脳血管スパスム、大脳低酸素症、末梢血管障害、不安、雄性禿頭症、勃起不全、糖尿病、糖尿病性末梢神経障害、その他の糖尿病性合併症、不妊症、尿路結石とそれに伴う疼痛、頻尿、尿失禁、夜尿症等の予防、軽減及び/又は治療薬として有用である。
【0050】
本明細書において、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルファモイル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、又は低級アルキルスルホニルアミノ基としては、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のもの、とりわけ炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のものが挙げられる。
【0051】
低級アルケニル基、低級アルカノイル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルカノイルアミノ基又は低級アルコキシカルボニル基は、炭素数2〜7の直鎖又は分岐鎖のもの、とりわけ炭素数2〜5の直鎖又は分岐鎖のものが挙げられる。
シクロ低級アルキル基としては、炭素数3〜6のものが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
【0052】
本発明の有効成分である含窒素5員複素環化合物(I)は、下記[A法]、[B法]、[C法]又は[D法]により製造することができるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
[A法]
【化4】

【0054】
[式中、X1はNH、O又はSを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。]
含窒素5員複素環化合物(I)のうち、化合物(I−a)は、式(II)で示される化合物又はその塩を縮合環化剤と反応させて製造することができる。
【0055】
縮合環化剤としては、X1がNHの場合、例えばアンモニア又はアンモニウム塩(酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム、ピコリン酸アンモニウム)等を、X1がOの場合、例えばオキシ塩化リン、チオニルクロリド、アセチルクロリド、トリフェニルホスフィン−ヨウ素、トリフェニルホスフィン−ホスゲン、硫酸、ポリリン酸、p−トルエンスルホン酸等を、X1がSの場合、例えば五硫化リン、ラウエッソン試薬(2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド)等を好適に用いることができる。
本反応は、適当な溶媒中又は無溶媒で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えば酢酸、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、塩化メチレン、アセトニトリル又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反応は、15〜150℃、とりわけ室温〜120℃で好適に進行する。
【0056】
[B法]
【化5】

【0057】
[式中、Z1は反応性残基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。]
また、化合物(I)のうち、化合物(I−b)は、式(III)で示される化合物又はその塩と式(IV)で示される化合物又はその塩とを塩基の存在下、反応させて製造することができる。塩基としては、例えば、炭酸アルカリ金属、水素化アルカリ金属、アルカリ金属アルコキシド、水酸化アルカリ金属等を好適に用いることができる。
【0058】
本反応は、適当な溶媒中又は無溶媒で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばアセト二トリル、メタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、アセトン、テトラヒドロフラン又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反応は、30〜150℃、とりわけ60〜120℃で好適に進行する。
【0059】
[C法]
【化6】

【0060】
[式中、Z2は反応性残基を表し、W1は水素原子又は低級アルキル基を表し、W2は低級アルキル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。]
【0061】
また、化合物(I)は、式(V)で示される化合物と、式(VI)で示される化合物又は式(VII)で示される化合物とを、パラジウム系触媒の存在下に、反応させて製造することができる。パラジウム系触媒としては、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、パラジウム(II)アセテート等の0価又は2価のパラジウム系触媒を好適に用いることができる。
【0062】
化合物(VI)を用いてC法を実施する場合には、塩基の存在下に反応させるのが好ましい。塩基としては、例えば炭酸アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、リン酸アルカリ金属、フッ化アルカリ金属等の無機塩基やトリエチルアミン等の有機塩基等を好適に用いることができる。
【0063】
本反応は、適当な溶媒中又は無溶媒で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えばジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、トルエン、ベンゼン、クロロホルム又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反応は、60〜150℃、とりわけ80〜120℃で好適に進行する。
【0064】
[D法]
【化7】

【0065】
[式中、記号は前記と同一意味を有する。]
また、化合物(I)のうち、化合物(I−b)は、式(VIII)で示される化合物又はその塩と、式(IX)で示される化合物又はその塩とを、アンモニア又はアンモニウム塩の存在下に反応させて製造することができる。
アンモニウム塩としては、例えば酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム、ピコリン酸アンモニウム等を好適に用いることができる。
【0066】
本反応は、適当な溶媒中又は無溶媒で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り、特に限定されず、例えば酢酸、メタノール、エタノール、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反応は、0〜150℃、とりわけ30〜120℃で好適に進行する。
【0067】
上記A〜D法において、化合物(II)、(III)、(IV)、(V)、(VIII)又は(IX)は、例えば塩酸塩、硫酸塩等の無機酸との塩又はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機塩基との塩として使用できる。
【0068】
1又はZ2の反応性残基としては、ハロゲン原子を好適に用いることができる。
【0069】
含窒素5員複素環化合物(I)は、上記方法の1つによって得られる目的化合物を他の目的化合物へ変換することによって製造することができる。このような変換反応としては、その化合物が有する置換基の種類に応じ、適宜選択すればよいが、例えば次の(a)〜(v)法に記載の常法により実施することができる。
【0070】
(a)法:
1又はR2がハロゲン原子である化合物(I)は、対応のR1又はR2が水素原子である化合物とハロゲン化剤と反応させることにより製造することができる。ハロゲン化剤としては、臭素、塩素、ヨウ素、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン、N−ブロモコハク酸イミド等を好適に用いることができる。本反応は、0℃〜30℃で好適に進行する。
【0071】
(b)法:
1又はR2が置換又は非置換のアリール基、或いは置換又は非置換の複素環式基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がハロゲン原子である化合物と、トリ低級アルキル(置換又は非置換のアリール基)スズ化合物、或いはトリ低級アルキル(置換又は非置換の複素環式基)スズ化合物とを触媒の存在下、反応させて製造することができる。触媒としては、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、パラジウム(II)アセテート、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の0価又は2価のパラジウム系触媒を適宜用いることができる。また本反応は、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛等の亜鉛塩の存在下、より好適に進行する。本反応は、50℃〜120℃で好適に進行する。
また、本反応は塩基の存在下、スズ化合物の代わりに対応するホウ酸化合物又はホウ酸エステル化合物を用いて、実施することもできる。パラジウム系触媒及び塩基としては、上記[C法]記載のものをいずれも好適に用いることができる。本反応は、60℃〜120℃で好適に進行する。
【0072】
(c)法:
1又はR2が置換又は非置換の複素環式基置換カルボニル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2が置換カルバモイル基である化合物(I)を置換又は非置換の複素環式基リチウムと反応させて製造することができる。本反応は、−78℃〜30℃で好適に進行する。置換又は非置換の複素環式基リチウムは、対応のハロゲノ複素環化合物をn−ブチルリチウムでリチオ化することにより得ることができる。
【0073】
(d)法:
XがN−R4であり、R4が置換又は非置換低級アルキル基である化合物(I)は、対応のXがN−R4であり、R4が水素原子である化合物を塩基の存在下、置換又は非置換の低級アルキルハライド(低級アルキルヨージド、低級アルキルクロリド、低級アルキルブロミド等)又は低級アルキルスルホネート(低級アルキルトリフルオロメタンスルホネート、低級アルキルメタンスルホネート等)と反応させて製造することができる。塩基としては、水素化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属、アルコキシアルカリ金属、水酸化アルカリ金属等を好適に用いることができる。本反応は、30℃〜80℃で好適に進行する。
【0074】
(e)法:
1又はR2がホルミルアミノ基又はN−低級アルキル−N−ホルミルアミノ基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がアミノ基又はN−低級アルキルアミノ基である化合物(I)とギ酸低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル等)とを反応させて製造することができる。本反応は、60℃〜100℃で好適に進行する。
【0075】
(f)法:
1又はR2がN−メチルアミノ基、N−低級アルキル−N−メチルアミノ基又はN−エチルアミノ基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がホルミルアミノ基、N−低級アルキル−N−ホルミルアミノ基又はN−アセチルアミノ基である化合物(I)を還元剤と反応させて製造することができる。還元剤としては、ボラン錯体(例えば、ボラン・ジメチルスルフィド錯体等)、水素化リチウムアルミニウム等を好適に用いることができる。本反応は0℃〜60℃で好適に進行する。
【0076】
(g)法:
1又はR2が低級アルコキシカルボニルアミノ基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がアミノ基である化合物(I)と低級アルコキシカルボニルハライドとを塩基の存在下に反応させて製造することができる。塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、炭酸アルカリ金属、低級アルコキシアルカリ金属、水素化アルカリ金属等を好適に用いることができる。本反応は、0℃〜30℃で好適に進行する。
【0077】
(h)法:
1又はR2がヒドロキシ低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2が水素原子である化合物(I)とホルムアルデヒド又は低級アルキルアルデヒドとを塩基の存在下に反応させて製造することができる。塩基としては、炭酸アルカリ金属、低級アルコキシアルカリ金属、トリエチルアミン等を好適に用いることができる。本反応は、60℃〜120℃で好適に進行する。
【0078】
(i)法:
1又はR2がハロゲノ低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がヒドロキシ低級アルキル基である化合物(I)とハロゲン化剤の存在下に反応させて製造することができる。ハロゲン化剤としては、塩化チオニル、臭化チオニル等を好適に用いることができる。本反応は、0℃〜50℃で好適に進行する。
【0079】
(j)法:
1又はR2が低級アルコキシ低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がハロゲノ低級アルキル基である化合物(I)と低級アルカノールとを反応させて製造することができる。低級アルカノールとしては、メタノール、エタノール等を好適に用いることができる。本反応は、30℃〜80℃で好適に進行する。
【0080】
(k)法:
1又はR2が低級アルキルチオ低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がハロゲノ低級アルキル基である化合物(I)と、低級アルキルスルフィド塩とを反応させて製造することができる。低級アルキルスルフィド塩としては、ナトリウムメチルスルフィド等のアルカリ金属低級アルキルスルフィド等を好適に用いることができる。本反応は塩基の存在下に行うのが好ましく、塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸アルカリ金属、アルコキシアルカリ金属等を好適に用いることができる。本反応は、0℃〜60℃で好適に進行する。
【0081】
(l)法:
1又はR2が低級アルキルスルフィニル低級アルキル基又は低級アルキルスルホニル低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2が低級アルキルチオ低級アルキル基である化合物(I)を酸化剤と反応させて製造することができる。酸化剤としては、メタクロロ過安息香酸、過酸化水素水等を好適に用いることができる。本反応は、−20℃〜30℃で好適に進行する。
【0082】
(m)法:
1又はR2がカルボキシ低級アルキル基又はカルボキシ低級アルケニル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2が低級アルコキシカルボニル低級アルキル基、シアノ低級アルキル基、又は低級アルコキシカルボニル低級アルケニル基又はシアノ低級アルケニル基である化合物(I)を塩基又は酸の存在下に加水分解させて製造することができる。塩基としては、水酸化アルカリ金属等を好適に用いることができる。酸としては、塩酸又は三臭化ホウ素等を公的に用いることができる。本反応は、0℃〜80℃で好適に進行する。
【0083】
(n)法:
3がスルホ基で置換された複素環式基である化合物(I)は、対応のR3が複素環式基(複素環上のスルホ基が結合する以外の位置に他の置換基を有していてもよい)である化合物(I)とハロゲノスルホン酸(クロロスルホン酸等)とを反応させ、反応後、塩基性水溶液(アンモニア水等)で処理することにより製造できる。本反応は、0℃〜50℃で好適に進行する。
【0084】
(o)法:
3がスルファモイル基で置換された複素環式基である化合物(I)は、上記(n)法で得られる対応のR3がクロロスルホニル基で置換された複素環式基である化合物(I)をアンモニアで処理させて製造することができる。本反応は、0℃〜60℃で好適に進行する。
【0085】
(p)法:
1、R2又はR3がヒドロキシ低級アルキル基で置換された複素環式基であるか又はR1若しくはR2がヒドロキシ低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1、R2又はR3が低級アルコキシカルボニル低級アルキル基で置換された複素環式基であるか、又はR1若しくはR2が低級アルコキシカルボニル低級アルキル基である化合物(I)を還元剤の存在下に反応させて製造することができる。還元剤としては、水素化リチウムアルミニウム、水素化リチウムホウ素、ボラン錯体(例えばボラン・ジメチルスルフィド錯体等)等を好適に用いることができる。本反応は、0℃〜60℃で好適に進行する。
【0086】
(q)法:
1又はR2が置換又は非置換カルバモイル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がカルボキシル基である化合物(I)と、対応の置換又は非置換アミンとを縮合剤の存在下、反応させて製造することができる。縮合剤としては、3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩、ジエチルシアノホスホネート等を好適に用いることができる。本反応は、0℃〜50℃で好適に進行する。
【0087】
(r)法:
3がモノ若しくはジ低級アルキルアミノ基で置換されたピリジル基又はR3がモノ若しくはジ低級アルキルアミノ基で置換されたピラジニル基である化合物(I)は、対応のR3がハロゲノピリジル基又はハロゲノピラジニル基である化合物(I)を、対応のモノ若しくはジ低級アルキルアミンと反応させて製造することができる。本反応は、30℃〜120℃で好適に進行する。
【0088】
(s)法:
3がモノ若しくはジ低級アルキルアミノ基で置換されたピリミジニル基である化合物(I)は、対応のR3が低級アルキルチオ基で置換されたピリミジニル基である化合物(I)を、酸化剤と反応させ、その後、得られた化合物と対応のモノ若しくはジ低級アルキルアミンとを反応させて製造することができる。酸化剤としては、m−クロロ過安息香酸、過酸化水素等が挙げられる。本反応は、0℃〜30℃で好適に進行する。
【0089】
(t)法:
1又はR2が置換又は非置換のカルバモイル低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がカルボキシ低級アルキル基である化合物(I)を、対応のアミンとを縮合剤の存在下に反応させて製造することができる。縮合剤としては、3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩、ジエチルシアノホスホネート等が挙げられる。本反応は、0℃〜50℃で好適に進行する。
【0090】
(u)法:
1又はR2がシアノ低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がカルバモイル低級アルキル基である化合物(I)を脱水化剤と反応させて製造することができる。脱水化剤としては、オキシ塩化リン、無水酢酸、塩化チオニル等が挙げられる。本反応は、50℃〜100℃で好適に進行する。
【0091】
(v)法:
1又はR2がテトラゾリル低級アルキル基である化合物(I)は、対応のR1又はR2がシアノ低級アルキル基である化合物(I)と、アジ化物とを反応させて製造することができる。アジ化物としては、アジ化ナトリウム、トリアルキルティンアジド、トリアルキルシリルアジド等が挙げられる。本反応は、80℃〜120℃で好適に進行する。
【0092】
上記(a)〜(v)法に記載の反応は、反応に不活性な溶媒中又は無溶媒で実施することができる。溶媒としては特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水、酢酸エチル、ジメトキシエタン、トルエン、ベンゼン等、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0093】
また、化合物(I)のなかには、既知化合物が含まれており、これら既知化合物は、例えば、特開昭47−5832号、特開昭48−29771号、特開昭59−172488号、特開昭60−34951号、特開昭60−188371号、特開昭61−167676号、米国特許3470195号、米国特許3476766号、米国特許3546342号、米国特許3574228号、米国特許3905961号、国際公開WO95/04724、国際公開WO99/01128、Chem. Pharm. Bull., 34(8), 3111-3120 (1986)、Chem. Pharm. Bull., 36(11), 4435−4440 (1988)、Chem. Pharm. Bull., 40(12), 3206-3213 (1992)、Angew. Chem., 85(13), 584-585 (1973)、J. Heterocyclic Chem., 22(2), 569-574 (1985)、J. Med. Chem., 29(3), 333-341 (1986)、J. Med. Chem., 31(6), 1197-1204 (1988)等に報告されている。しかしながら、これら化合物が高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口作用を有することについては、上記文献に記載されていない。
【0094】
なお、本発明の原料化合物(II)又は(III)は、例えば、J. Med. Chem., 29, 333-341 (1986) 、Chem. Pharm. Bull., 34(8), 3111-3120 (1986)又は特開昭61−167676号記載の方法に準じて製造することができる。
化合物(II)は、具体的には下記常法により製造することができる。
【0095】
【化8】

【0096】
[式中、記号は前記と同一意味を有する。]
また、化合物(V)のうち、R2がハロゲン原子である化合物(V−a)は、具体的には下記常法により製造することができる。
【0097】
【化9】

【0098】
[式中、Z3はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。]
本発明の有効成分は下記の製造例で例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0099】
製造例
製造例1
2−(6−メチルニコチノイルアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノンの粗成物425mgを酢酸5mlに溶解し、酢酸アンモニウム2.30gを加え、1時間加熱還流した。冷後反応液に28%アンモニア水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣に塩化水素−メタノールを加え、再び溶媒を減圧下留去して得られる残渣をアセトンで粉末化して、淡黄色結晶性粉末
の5−エチル−2−(2−メチルピリジン−5−イル)−4−(3−ピリジル)イミダゾール 三塩酸塩369mgを得た。
融点:270−273℃(分解)
MS・APCI(m/z):265(MH+)
【0100】
製造例2〜42
対応原料化合物を用い、製造例1と同様に処理して、下記第1表記載の化合物を得た。
【0101】
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【表1−6】

【表1−7】

【表1−8】

【表1−9】

【表1−10】

【表1−11】

【0102】
製造例43
4−シアノ−2−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン500mgを酢酸3mlに溶解し、酢酸アンモニウム2.99gを加え、一晩加熱還流した。冷後反応液に28%アンモニア水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製後、塩化水素−エタノールで処理することにより、無色粉末の5−(2−シアノエチル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩 172mgを得た。
MS・APCI(m/z):293(MH+)
【0103】
製造例44〜62
対応原料化合物を用い、製造例43と同様に処理して、下記第2表記載の化合物を得た。
【0104】
【表2−1】

【表2−2】

【表2−3】

【表2−4】

【表2−5】

【0105】
製造例63
2−(5−クロロチオフェン−2−イル)アミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン610mgのN,N−ジメチルホルムアミド7ml溶液に氷冷下、オキシ塩化リン0.24mlを滴下し、室温で一晩、さらに60℃で一晩攪拌した。冷後反応液を氷水に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて中和し酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:酢酸エチル=2:1)で精製後、塩化水素−エタノールで処理することにより、淡黄色粉末の2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−エチル−5−(3−ピリジル)オキサゾール 塩酸塩466mgを得た。
融点:201−204℃
MS・APCI(m/z):291/293(MH+)
【0106】
製造例64及び65
対応原料化合物を用い、製造例63と同様に処理して、下記表3記載の化合物を得た。
【0107】
【表3】

【0108】
製造例66
2−ブロモー2’−メトキシーアセトフェノン514mg、4−フルオロベンズアミジン 塩酸塩392mg、炭酸カリウム930mg及びアセトニトリル5mlの混合物を2時間加熱還流した。冷後、反応液にクロロホルムおよび水を加え有機層を分取し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をメタノールより再結晶し、淡黄色結晶の2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メトキシフェニル)イミダゾール1.54gを得た。これを塩化水素−エタノールで処理することにより、その塩酸塩を得た。
融点:165−167℃(遊離体)
融点:245−248℃(塩酸塩)
MS・APCI(m/z):269(MH+)(塩酸塩)
【0109】
製造例67
5−エチル−2−ヨード−4−(3−ピリジル)イミダゾール150mg、3−ヒドロキシメチルチオフェン−2−ホウ酸105mg、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)58mg、2M炭酸ナトリウム水溶液1mlおよびジメトキシエタン3mlの混合物をアルゴン雰囲気下100℃で2.5時間攪拌した。冷後反応液に水および酢酸エチルを加え有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をNHシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル)で精製後、塩化水素−ジオキサンで処理することにより、無色粉末の5−エチル−2−(3−ヒドロキシメチルチオフェン−2−イル)−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩110mgを得た。
MS・APCI(m/z):286(MH+)
【0110】
製造例68
対応原料化合物を用い、製造例67と同様に処理して、下記第4表記載の化合物を得た。
【0111】
【表4】

【0112】
製造例69
2,3−ジケト吉草酸エチル8.00g、4−フルオロベンズアルデヒド11.30g、酢酸アンモニウム35.00gおよび酢酸120mlの混合物をアルゴン雰囲気下70−80℃で40分攪拌した。冷後反応液に水を加え、酢酸エチル−ジエチルエーテル混液で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=3:1)で精製後、酢酸エチル−ジエチルエーテルより結晶化し、無色結晶の5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール−4−カルボン酸エチル5.16gを得た。
融点:197−198℃
MS・APCI(m/z):263(MH+)
【0113】
製造例70
5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール−4−カルボン酸 エチルエステル2.81g、4N水酸化ナトリウム水溶液14ml、エタノール35mlおよびテトラヒドロフラン15mlの混合物を室温で一晩攪拌後、3時間加熱還流した。更に4N 水酸化ナトリウム水溶液28mlを加え一晩加熱還流した。冷後反応液を減圧下濃縮し、10%塩酸で中和して析出する固体を濾取した。これをテトラヒドロフランに溶解し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、得られる残渣をジエチルエーテルで粉末化し、まず無色粉末の5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール−4−カルボン酸1.06gを得た。さらに濾液をHP−20樹脂(商品名、日本錬水株式会社製)(溶媒:水→メタノール)で精製することにより、5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール−4−カルボン酸1.60gを得た。
ESI・MS(m/z):233(M−H)
【0114】
製造例71
5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール−4−カルボン酸600mg、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン 塩酸塩325mg、3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩540mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール381mg、トリエチルアミン0.54mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド9mlの混合物を室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、無色粉末の5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)−4−(N−メトキシ−N−メチルカルバモイル)イミダゾール656mgを得た。
MS・APCI(m/z):278(MH+)
【0115】
製造例72
2−ブロモピリジン855mgのテトラヒドロフラン16ml溶液にアルゴン雰囲気下、−78℃で1.6M n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)3.38mlを滴下し、同温で30分攪拌した後、5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)−4−(N−メトキシ−N−メチルカルバモイル)イミダゾール300mgのテトラヒドロフラン4ml溶液を滴下した。反応混合物を氷−アセトン冷却下30分攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテル−へキサンで粉末化し、無色粉末の5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)−イミダゾール−4−イル−(2−ピリジル)ケトン324mgを得た。このうち132mgを塩化水素−ジオキサンで処理することにより、その二塩酸塩73mgを無色固体として得た。
MS・APCI(m/z):296(MH+)
【0116】
製造例73
対応原料化合物を用い、製造例72と同様に処理して、下記第5表記載の化合物を得た。
【0117】
【表5】

【0118】
製造例74
2,2−ジクロルブタナール16.2gと4−フルオロベンズアルデヒド14.9gをアセトニトリル80mlに溶解した。28%アンモニア水溶液135mlを氷冷下滴下した後、室温で4日間攪拌し、反応液に水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をメタノール−エーテルより結晶化させ、4−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール9.36gを得た。
MS・APCI(m/z):191(MH+)
【0119】
製造例75及び76
対応原料化合物を用い、製造例74と同様に処理して、下記第6表記載の化合物を得た。
【0120】
【表6】

【0121】
製造例77
4−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール4.90gのクロロホルム100ml懸濁液に臭素4.53gを加え、3時間室温で攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え有機層を分取した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣を冷クロロホルムにて結晶化して、無色結晶の5−ブロモ−4−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール5.16gを得た。このうち53mgを4N塩化水素−ジオキサンで処理することにより、無色結晶の5−ブロモ−4−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール 塩酸塩60mgを得た。
融点:192−193℃(遊離体)
MS・APCI(m/z):269/271(MH+)(遊離体)
融点:219−221℃(分解)(塩酸塩)
MS・APCI(m/z):269/271(MH+)(塩酸塩)
【0122】
製造例78及び79
対応原料化合物を用い、製造例77と同様に処理して、下記第7表記載の化合物を得た。
【0123】
【表7】

【0124】
製造例80
5−ブロモ−4−エチル−2−(4−フルオロフェニル)イミダゾール100mg、トリブチル(3−ピリジル)スズ206mg、塩化亜鉛53mg、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)26mg及びN,N−ジメチルホルムアミド3mlの混合物をアルゴン雰囲気下5時間加熱還流した。冷後、反応液に10%フッ化カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=1:4)で精製後、酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、塩化水素−メタノールで処理することにより、無色粉末の5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩48mgを得た。
MS・APCI(m/z):268(MH+)
【0125】
製造例81〜101
対応原料化合物を用い、製造例80と同様に処理して、下記第8表記載の化合物を得た。
【0126】
【表8−1】

【表8−2】

【表8−3】

【表8−4】

【表8−5】

【表8−6】

【0127】
製造例102
5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)−4−(3−ピリジル)イミダゾール481mgのN,N−ジメチルホルムアミド7ml溶液に、氷−アセトン冷却下水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)79mgを加え、15分攪拌した。反応液にヨウ化メチル307mgを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=95:5)で精製後、塩化水素−メタノールで処理することにより、5−エチル−2−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩285mgを得た。
MS・APCI(m/z):282(MH+)
【0128】
製造例103及び104
対応原料化合物を用い、製造例102と同様に処理して、下記第9表記載の化合物を得た。
【0129】
【表9】

【0130】
製造例105
5−アミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール1.00gおよびギ酸エチル10mlの混合物を15時間加熱還流した。冷後、反応液を減圧下濃縮し、ジエチルエーテルより結晶化して無色結晶の5−ホルミルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール1.17gを得た。
融点:245−247℃
MS・APCI(m/z):282(MH+)
【0131】
製造例106
5−メチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール560mg及びギ酸エチル20mlの混合物を一晩加熱還流した。冷後、反応液を減圧下濃縮し、ジエチルエーテル−へキサンより結晶化して無色結晶の5−ホルミルメチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール480mgを得た。
融点:256−258℃
MS・APCI(m/z):296(MH+)
【0132】
製造例107
5−ホルミルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール1.06gのテトラヒドロフラン15ml溶液に10Mボラン・ジメチルスルフィド錯体1.90mlを滴下し、アルゴン雰囲気下室温で2.5時間攪拌した。反応液に10%塩酸を徐々に加え、1時間加熱還流した。冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、無色粉末の5−メチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール702mgを得た。このうち88mgを塩化水素−メタノールで処理したことにより無色粉末のその塩酸塩84mgを得た。
融点:253−255℃。
MS・APCI(m/z):268(MH+)
【0133】
製造例108
5−ホルミルメチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール200mgのテトラヒドロフラン5ml溶液に10Mボラン・ジメチルスルフィド錯体0.34mlを滴下し、アルゴン雰囲気下室温で一晩攪拌した。反応液に10%塩酸を徐々に加え、1時間加熱還流した。冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=5:1)で精製後、塩化水素−メタノールで処理することにより、無色粉末の5−ジメチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール 塩酸塩174mgを得た。
MS・APCI(m/z):282(MH+)
【0134】
製造例109
5−アミノー2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール63mgおよびピリジン40mgの塩化メチレン5ml溶液に氷冷下クロロ炭酸メチル28mgを加え、室温で一晩攪拌した。反応液にジエチルエーテルを加え、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテルで粉末化して濾取した後、塩化水素−メタノールで処理することにより、無色粉末の5−メトキシカルボニルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール 塩酸塩67mgを得た。
MS・APCI(m/z):312(MH+)
【0135】
製造例110
5−アセチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール142mgのテトラヒドロフラン7ml溶液に10Mボラン・テトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン溶液)12mlを加え、アルゴン雰囲気下室温で2日間攪拌した。反応液に10%塩酸を徐々に加え、60℃で10分攪拌した。冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=1:2)で精製後、塩化水素−メタノールで処理することにより、無色粉末の5−エチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール 塩酸塩89mgを得た。MS・APCI(m/z):282(MH+)
【0136】
製造例111
5−エチルアミノ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール145mg及びギ酸エチル8mlの混合物を8時間加熱還流した。冷後、反応液を減圧下濃縮し、ジエチルエーテルより結晶化して無色結晶の5−ホルミルエチルアミノー2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール136mgを得た。
融点:201−202℃
MS・APCI(m/z):310(MH+)
【0137】
製造例112
2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−(3−ピリジル)イミダゾール1.07g、35%ホルマリン水溶液35ml、炭酸カリウム1.70g、イソプロパノール30mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド10mlの混合物を90℃で2時間攪拌した。冷後反応液に水を加え析出する固体を濾取し、これをメタノールに溶解し不溶物を濾去後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣を酢酸エチルで粉末化することにより、無色粉末の2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−ヒドロキシメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール519mgを得た。
MS・APCI(m/z):292/294(MH+)
【0138】
製造例113〜118
対応原料化合物を用い、製造例112と同様に処理して、下記第10表記載の化合物を得た。
【0139】
【表10−1】

【表10−2】

【0140】
製造例119
2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−ヒドロキシメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール200mgの塩化メチレン5ml溶液に塩化チオニル5mlを加え、1時間加熱還流した。冷後反応液を減圧下濃縮し、黄色粉末の2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−クロロメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩の粗生成物260mgを得た。
【0141】
製造例120
2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−クロロメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩の粗生成物260mgをメタノール10mlに溶解し、2時間加熱還流した。冷後反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル−テトラヒドロフランの混液で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=40:1)で精製後、塩化水素−ジオキサンで処理することにより、淡黄色粉末の2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−メトキシメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩63mgを得た。
融点:245−248℃(分解)
MS・APCI(m/z):306/308(MH+)
【0142】
製造例121〜128
対応原料化合物を用い、製造例112又は120と同様に処理して、下記第11表記載の化合物を得た。
【0143】
【表11−1】

【表11−2】

【0144】
製造例129
2−(3−フルオロフェニル)−5−ヒドロキシメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール389mgの塩化メチレン10ml溶液に塩化チオニル10mlを加え、1時間加熱還流した。冷後反応液を減圧下濃縮し、無色粉末の2−(3−フルオロフェニル)−5−クロロメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩の粗生成物508mgを得た。
【0145】
製造例130
2−(3−フルオロフェニル)−5−クロロメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩の粗生成物268mgのテトラヒドロフラン10ml懸濁液に15%ナトリウムメチルスルフィド水溶液0.95mlおよびトリエチルアミン206mgを加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=19:1)で精製し、無色粉末の2−(3−フルオロフェニル)−5−メチルチオメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール198mgを得た。
MS・APCI(m/z):300(MH+)
【0146】
製造例131〜134
対応原料化合物を用い、製造例130と同様に処理して、下記第12表記載の化合物を得た。
【0147】
【表12】

【0148】
製造例135
2−(3−フルオロフェニル)−5−メチルチオメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール152mgのテトラヒドロフラン10ml溶液に、氷冷下メタクロロ過安息香酸(70%純度)97mgを加え、室温で5時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=19:1)で精製後、塩化水素−ジオキサンで処理することにより無色粉末の2−(3−フルオロフェニル)−5−メチルスルフィニルメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 塩酸塩 140mgを得た。
MS・APCI(m/z):316(MH+)
【0149】
製造例136〜140
対応原料化合物を用い、製造例135と同様に処理して、下記第13表記載の化合物を得た。
【0150】
【表13−1】

【表13−2】

【0151】
製造例141
2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−(3−ピリジル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル68mg、水酸化リチウム9mg、エタノール4mlおよび水4mlの混合物を室温で2.5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、10%塩酸を加えpH4とし、析出する固体を濾取した。これを塩化水素−ジオキサンで処理することにより、淡褐色粉末の2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−(3−ピリジル)オキサゾール−4−イル酢酸 塩酸塩50mgを得た。
融点:234−238℃(分解)
MS・APCI(m/z):321/323(MH+)
【0152】
製造例142
対応原料化合物を用い、製造例141と同様に処理して、下記第14表記載の化合物を得た。
【0153】
【表14】

【0154】
製造例143及び144
2−(5−クロロチオフェン−3−イル)−5−エチルー4−(3−ピリジル)イミダゾール2.00gおよびクロロスルホン酸15mlの混合物を室温で1週間攪拌した。反応液を28%アンモニア水溶液500mlにゆっくり滴下し、30分攪拌後減圧下濃縮した。得られる残渣をメタノール−テトラヒドロフラン(5:1)に溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=10:1→2.5:1)次いでNHシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=10:1→4:1)で精製し、2−(5−クロロ−2−スルホチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール及び2−(5−クロロ−2−スルファモイルチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾールを得た。各々を塩化水素−ジオキサンで処理することにより、2−(5−クロロ−2−スルホチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩741mg及び2−(5−クロロ−2−スルファモイルチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩105mgを各々、無色粉末として得た。
2−(5−クロロ−2−スルホチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩(製造例143)
ESI・MS(m/z):368(M−H)
2−(5−クロロ−2−スルファモイルチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩(製造例144)
MS・APCI(m/z):369(MH+)
【0155】
製造例145
2−(2−エトキシカルボニルチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール879mgのテトラヒドロフラン20ml溶液に氷冷下、水素化リチウムアルミニウム204mgを加え、アルゴン雰囲気下氷冷下1.5時間攪拌した。氷冷下酒石酸ナトリウム−カリウム水溶液及び酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=19:1)で精製後、塩化水素−エタノールで処理することにより、無色粉末の2−(2−ヒドロキシメチルチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩788mgを得た。
MS・APCI(m/z):286(MH+)
【0156】
製造例146
2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−(3−ピリジル)イミダゾール−5−イル酢酸エチル122mgのテトラヒドロフラン3.5ml溶液に氷冷下、水素化リチウムアルミニウム15mgを加え、氷冷下2.5時間攪拌した。氷冷下水酸化ナトリウム水溶液及び酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、無色結晶性粉末の2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−5−ヒドロキシエチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール109mgを得た。このうち27mgを塩化水素−ジオキサンで処理することにより、無色粉末のその二塩酸塩26mgを得た。
融点:179−180℃(遊離体)
MS・APCI(m/z):306(MH+)(塩酸塩)
【0157】
製造例147
4−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−4−(2−チエニル)−3−ケト酪酸エチル349mg、オキシ塩化リン0.12mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド5mlの混合物を室温で2.5時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて中和し酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、淡黄色粉末の2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−チエニル)オキサゾール−5−イル酢酸エチル95mgを得た。
MS・APCI(m/z):332(MH+)
【0158】
製造例148
2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−チエニル)オキサゾール−5−イル酢酸エチル94mgのテトラヒドロフラン3mlおよびエタノール3ml混合溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液1mlを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に10%塩酸を加え酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をメタノール5mlに溶解し、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)556μlを加え溶媒を減圧下留去することにより、淡褐色粉末の2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−チエニル)オキサゾール−5−イル酢酸 ナトリウム塩90mgを得た。
ESI・MS(m/z):302(M−H)
【0159】
製造例149
2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル11.10gのクロロホルム110ml溶液に室温で臭素2.47mlを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をへキサン−ジエチルエーテルより結晶化し、無色結晶の5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル7.47gを得た。さらに濾液をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:n−へキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、淡黄色結晶の5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル3.57gを得た。
融点:84−85℃
MS・APCI(m/z):323/330(MH+)
【0160】
製造例150
2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル249mg、ヨウ素127mg、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン244mgおよびクロロホルム3mlの混合物を室温で4時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:n−へキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、無色結晶の2−(4−フルオロフェニル)−5−ヨードオキサゾール−4−イル酢酸エチル300mgを得た。
融点:120−122℃
MS・APCI(m/z):376(MH+)
【0161】
製造例151
5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル328mg、5−クロロチオフェン−2−ホウ酸244mg、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)35mg、2M炭酸ナトリウム水溶液1.5ml及びジメトキシエタン5mlの混合物を1時間加熱還流した。冷後反応液に水および酢酸エチルを加え、有機層を分取し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー(溶媒:n−へキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、淡黄色結晶の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル181mgを得た。
融点:129−130℃
MS・APCI(m/z):366/368(MH+)
【0162】
製造例152
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル115mgのメタノール5ml溶液に4N水酸化ナトリウム水溶液1mlを加え、30分加熱還流した。冷後反応液に酢酸エチル及び10%塩酸を加え、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をメタノール5mlに溶解し、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)605μlを加え溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をアセトンにて粉末化し、淡黄色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)]オキサゾール−4−イル酢酸 ナトリウム塩100mgを得た。
ESI・MS(m/z):336(M−Na)
【0163】
製造例153〜166
対応原料化合物を用い、製造例63、151又は152と同様に処理して、下記第15表記載の化合物を得た。
【0164】
【表15−1】

【表15−2】

【表15−3】

【表15−4】

【0165】
製造例167〜202
上記製造例記載の製法又は特開昭47−5832号、特開昭48−29771号等の文献記載の既知製法に従って、下記第16表記載の目的化合物を得た。
【0166】
【表16−1】

【表16−2】

【表16−3】

【表16−4】

【表16−5】

【表16−6】

【表16−7】

【表16−8】

【表16−9】

【表16−10】

【0167】
製造例203
3−アミノ−4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−オキソ酪酸エチル 塩酸塩300mg、ベンゾ[b]フラン−5−カルボン酸245mg、3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩289mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール204mg、トリエチルアミン0.35mlおよび塩化メチレン4.5mlの混合物を室温で一晩攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製後、ジイソプロピルエーテルで粉末化し、無色粉末の3−[(5−ベンゾ[b]フロイル)アミノ]−4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−オキソ酪酸エチル352mgを得た。
得られた3−[(5−ベンゾ[b]フロイル)アミノ]−4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−オキソ酪酸エチル331mgのN,N−ジメチルホルムアミド4.08ml溶液に、氷冷下、塩化ホスホリル0.23mlを加え、60℃で終夜攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:酢酸エチル=20:1)で精製後、ジイソプロピルエーテルで粉末化し、無色粉末の2−(5−ベンゾ[b]フリル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル257mgを得た。
MS・APCI(m/z):388/390(MH+)
【0168】
製造例204〜226
対応原料化合物を用い、製造例203と同様に処理して、下記第17表記載の化合物を得た。
【0169】
【表17−1】

【表17−2】

【表17−3】

【表17−4】

【表17−5】

【表17−6】

【0170】
製造例227
4−[(5−ベンゾ[b]フロイル)アミノアセチル]−2−クロロチオフェン543mgのN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)71.3mgを加え、室温で20分間攪拌した。氷冷後、反応液にブロモ酢酸エチル0.21mlを滴下し、室温で40分間攪拌した。冷後、反応液に5%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、3−[(5−ベンゾ[b]フロイル)アミノ]−4−(5−クロロチオフェン−3−イル)−4−オキソ酪酸エチル896mgの粗成物を得た。
得られる3−[(5−ベンゾ[b]フロイル)アミノ]−4−(5−クロロチオフェン−3−イル)−4−オキソ酪酸エチルの粗成物896mgのN,N−ジメチルホルムアミド7ml溶液に、室温で塩化ホスホリル0.48mlを加え、同温度にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:アセトン=7:1)で精製後、ジエチルエーテルで粉末化し、無色粉末の2−(5−ベンゾ[b]フリル)−5−(5−クロロチオフェン−3−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル349mgを得た。
MS・APCI(m/z):388(MH+)
【0171】
製造例228〜232
対応原料化合物を用い、製造例227と同様に処理して、下記第18表記載の化合物を得た。
【0172】
【表18−1】

【表18−2】

【0173】
製造例233〜293
対応原料化合物を用い、製造例148又は製造例152と同様に処理して、下記第19表記載の化合物を得た。
【0174】
【表19−1】

【表19−2】

【表19−3】

【表19−4】

【表19−5】

【表19−6】

【表19−7】

【表19−8】

【表19−9】

【表19−10】

【表19−11】

【表19−12】

【表19−13】

【表19−14】

【表19−15】

【表19−16】

【0175】
製造例294及び295
対応原料化合物を用い、製造例149と同様に処理して、下記第20表記載の化合物を得た。
【0176】
【表20】

【0177】
製造例296
5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル164mg、フェニルホウ酸91mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド18mg、2M炭酸ナトリウム水溶液0.75mlおよびジメトキシエタン3mlの混合物をアルゴン雰囲気下100℃で1時間攪拌した。冷後反応液に水および酢酸エチルを加え有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、無色粉末の2−(4−フルオロフェニル)−5−フェニルオキサゾール−4−イル酢酸エチル144mgを得た。
融点:118−120℃
MS・APCI(m/z):326(MH+)
【0178】
製造例297〜320
対応原料化合物を用い、製造例296と同様に処理して、下記第21表記載の化合物を得た。
【0179】
【表21−1】

【表21−2】

【表21−3】

【表21−4】

【表21−5】

【表21−6】

【0180】
製造例321
2−(4−フルオロフェニル)−5−(2−チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル166mgのクロロホルム1.5mlおよび酢酸1.5ml懸濁液にN-ブロモコハク酸イミド94mgを加え、室温で一晩攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルを加え有機層を分取した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテル−n−ヘキサンにて結晶化し、2−(4−フルオロフェニル)−5−(5−ブロモチオフェン−2−イル)オキサゾールー4−イル酢酸エチル147mgを得た。
MS・APCI(m/z):410/412(MH+)
【0181】
製造例322
対応原料化合物を用い、製造例321と同様に処理して、下記第22表記載の化合物を得た。
【0182】
【表22】

【0183】
製造例323
2−(4−フルオロフェニル)−5−[3−(2−メチルプロピルオキシ)−4−メトキシメトキシフェニル]オキサゾール−4−イル酢酸エチル300mg、4N塩化水素−ジオキサン5mlおよびエタノール5mlの混合溶液を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下留去後、ジエチルエーテルにて粉末化し、n−ヘキサンで洗浄することにより2−(4−フルオロフェニル)−5−[3−(2−メチルプロピルオキシ)−4−ヒドロキシフェニル]オキサゾール−4−イル酢酸エチル269mgを得た。
MS・APCI(m/z):414(MH+)
【0184】
製造例324
対応原料化合物を用い、製造例323と同様に処理して、下記第23表記載の化合物を得た。
【0185】
【表23】

【0186】
製造例325
2−(4−フルオロフェニル)−5−(5−ホルミル−4−メチルチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル175mgのエタノール5mlおよびテトラヒドロフラン5ml溶液に水素化ホウ素ナトリウム54mgを加え、室温で30分攪拌した。反応液に水および酢酸エチルを加え有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し淡黄色粉末の2−(4−フルオロフェニル)−5−(5−ヒドロキシメチル−4−メチルチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル125mgを得た。
MS・APCI(m/z):376(MH+)
【0187】
製造例326
対応原料化合物を用い、製造例325と同様に処理して、下記第24表記載の化合物を得た。
【0188】
【表24】

【0189】
製造例327
5−(3−ベンジルオキシフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル349mgのメタノール20ml溶液に10%パラジウム−炭素350mgを加え、水素雰囲気下室温にて2時間攪拌した。反応後パラジウム−炭素をろ過し、残渣をメタノールで洗浄後、ろ液を減圧下留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルにて結晶化し、無色結晶の2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−ヒドロキシフェニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル195mgを得た。
融点:175−177℃
MS・APCI(m/z):342(MH+)
【0190】
製造例328
2−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル]−2−メチルプロピオン酸エチル54mgの塩化メチレン3ml溶液に、氷冷下三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液)0.45mlを加え、室温まで暖めた。さらに三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液)1.05mlを加え、室温にて18時間攪拌した。反応液に水および酢酸エチルを加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=15:1)で精製し、2−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル]−2−メチルプロピオン酸32mgを得た。これをメタノールに溶解し、ナトリウムメトキシド(0.5Mメタノール溶液)0.19mlを加えて10分攪拌後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をアセトンにて粉末化し、淡褐色粉末の2−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル]−2−メチルプロピオン酸ナトリウム30mgを得た。
MS・ESI(m/z):330(M−Na)
【0191】
製造例329
2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル130mgのN,N−ジメチルホルムアミド5ml溶液を氷冷し、水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)47mgを加え、アルゴン雰囲気下室温にて20分攪拌した。再び氷冷後、ヨウ化メチル0.06mlを加え、室温にて14時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および酢酸エチルを加え有機層を分取し、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:n−ヘキサン:ジイソプロピルエーテル=5:1)で精製し、無色油状の2−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル]−2−メチルプロピオン酸エチル62mgを得た。
MS・APCI(m/z):360(MH+)
【0192】
製造例330
2−(6−クロロピリジン−3−イル) −5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル150mg、50%ジメチルアミン水溶液656mgおよびエタノール3mlの混合物を16時間加熱還流した。冷後反応液に水および酢酸エチルを加え有機層を分取し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:酢酸エチル=7:1)で精製し、淡黄色固体の2−(6−ジメチルアミノピリジン−3−イル) −5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル54mgを得た。
MS・APCI(m/z):392/394(MH+)
【0193】
製造例331及び332
対応原料化合物を用い、製造例330と同様に処理して、下記第25表記載の化合物を得た。
【0194】
【表25】

【0195】
製造例333
メチル 3−(5−ベンゾ[b]フロイルアミノ)−4−(3−チエニル)−4−オキソブチレート240mg、オキシ塩化リン0.19mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド4.8mlの混合物を室温で2時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて中和し酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、無色粉末の2−(5−ベンゾ[b]フリル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸メチル121mgを得た。
MS・APCI(m/z):340(MH+)
【0196】
製造例334〜336
上記製造例記載の製法又は米国特許3,470,195号等の文献記載の既知製法に従って、下記第26表記載の化合物を得た。
【0197】
【表26】

【0198】
製造例337
2−[(4−フルオロベンゾイルアミノ)アセチル]チオフェン527mgのN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)88mgを加え、アルゴン雰囲気下室温で1時間攪拌した。氷冷後、反応液にアクリロニトリル127mgを加え、室温で3時間攪拌した。冷後、反応液に氷を加えたのち、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液に溶解し、氷冷下、塩化ホスホリル240μlを加え、アルゴン雰囲気下室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1→7:1)で精製後、ヘキサン及び酢酸エチルで粉末化し、無色粉末の4−(2−シアノエチル)−2−(4−フルオロフェニル)−5−(2−チエニル)オキサゾール132mgを得た。
MS・APCI(m/z):299(MH+)
【0199】
製造例338
4−(2−シアノエチル)−2−(4−フルオロフェニル)−5−(2−チエニル)オキサゾール95mg、濃塩酸3mlおよびギ酸4mlの混合物を、60℃で一晩攪拌し、濃塩酸1mlを加え、70℃で6時間攪拌した。冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=19:1)で精製した。得られる無色粉末をメタノール5mlに溶解し、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)600μlを加え溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をアセトンを用いて粉末化し、淡褐色粉末の2−(4−フルオロフェニル)−5−(2−チエニル)オキサゾール−4−イルプロピオン酸 ナトリウム塩103mgを得た。
MS・ESI(m/z):316(M−Na)
【0200】
製造例339
(1)テルル金属153mgのエタノール8ml縣濁液に、水素化ホウ素ナトリウム108mgを加え、アルゴン雰囲気下15分間加熱還流した。氷冷下、酢酸160μlついで5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルアクリル酸エチル302mgのテトラヒドロフラン4ml溶液を加え、室温で1時間半攪拌した。反応液をセライトろ過し、残渣を酢酸エチルで洗浄した。ろ液を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製後、ヘキサンで粉末化し、無色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルプロピオン酸エチルの粗生成物263mgを得た。
(2)上記(1)で得られる粗生成物63mgのテトラヒドロフラン1ml及びエタノール2ml溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液170μlを加え、1.5時間加熱還流した。冷後、反応液を減圧下濃縮した。得られる残渣をアセトンで粉末化し、無色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルプロピオン酸 ナトリウム塩60mgを得た。
MS・ESI(m/z):350/352(M−Na)
【0201】
製造例340
(1)5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシメチルオキサゾール1.44g、二酸化マンガン4.76g及びテトラヒドロフラン20mlの混合物を、3時間加熱還流した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。得られる残渣をジエチルエーテルで粉末化し、無色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−ホルミルオキサゾール943mgを得た。
MS・APCI(m/z):308(MH+)
(2)ジエチルホスホノ酢酸エチル740μlのテトラヒドロフラン12ml溶液に、水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)153mgを加え、同温で15分間攪拌した。5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−ホルミルオキサゾール400mgを加え、室温で1時間攪拌した。冷後反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製後、ジエチルエーテル及びヘキサンで粉末化し、無色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルアクリル酸エチルを得た。
MS・APCI(m/z):378(MH+)
【0202】
製造例341
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−メトキシカルボニルオキサゾール1.8g、水素化ホウ素リチウム580mgおよびテトラヒドロフラン40mlの混合物を、室温で1時間攪拌後、1.5時間加熱還流した。冷後反応液に水及び10%塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水よび飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテル及び酢酸エチルで粉末化し、無色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシメチルオキサゾール1.48gを得た。
MS・APCI(m/z):310/312(MH+)
【0203】
製造例342
対応原料化合物を用い、製造例341と同様に処理して、5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシメチルオキサゾールを得た。
MS・APCI(m/z):322/324(MH+)
【0204】
製造例343
2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル7.44gのクロロホルム100ml溶液に室温で臭素8.1mlを滴下し、室温で30分攪拌後、さらに8時間加熱還流した。反応液を冷却後、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)で精製することにより、5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル9.21gを淡黄色粉末として得た。MS・APCI(m/z):314/316(MH+)
【0205】
製造例344
3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−3−オキソプロピオン酸メチル7.25gのN,N−ジメチルホルムアミド80ml溶液に氷冷下オキシ塩化リン5.7mlを滴下し、室温で3日間攪拌した。冷後反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=100:1)で精製後、ジエチルエーテル−ヘキサンで粉末化し、無色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−カルボン酸メチル2.8gを得た。
MS・APCI(m/z):338/340(MH+)
【0206】
製造例345
対応原料化合物を用い、製造例344と同様に処理して、5−(3−チエニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−カルボン酸メチルを得た。
【0207】
製造例346
5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル600mg、(4−クロロ−3−フルオロフェニル)臭化亜鉛の0.5Mテトラヒドロフラン溶液6ml、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム231mgおよびテトラヒドロフラン5mlをアルゴン雰囲気下室温で2時間攪拌後、さらに40分加熱還流した。反応液を冷却し、減圧下濃縮後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を10%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル:n−ヘキサン=1:8)で精製することにより、5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル580mgを淡赤色固体として得た。
MS・APCI(m/z):364/366(MH+)
【0208】
製造例347
p−フルオロベンズアミド5g、ブロモピルビン酸エチル9.92ml、炭酸水素ナトリウム15g及びテトラヒドロフラン150mlの混合物を20時間加熱還流した。反応液を冷却後、不溶物をセライト濾過により除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン30mlに溶解し、氷冷下、無水トリフルオロ酢酸30mlを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を氷冷下で加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)により精製することにより、無色固体の2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル7.44gを得た。
MS・APCI(m/z):236(MH+)
【0209】
製造例348
(1)2−[5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル]メチルチオウレア200mgを水15mlの懸濁液に、氷冷下塩素ガスを5分間吹き込んだ後、同温で30分攪拌後、さらに室温で30分攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去することにより、5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルメタンスルホン酸クロリドの粗生成物を得た。
(2)(1)で得られる粗生成物をテトラヒドロフラン3mlに溶かし、28%アンモニア水2mlを加えて室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製し、淡黄色固体の5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルメタンスルホンアミド164mgを得た。MS(m/z):385/387(MH+)
(3)(2)で得られる5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルメタンスルホンアミド125mgをメタノールに溶かし、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)を0.64ml加えた後、溶媒を減圧下留去した。残渣をアセトンより粉末化し、5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルメタンスルホンアミド ナトリウム塩80mgを得た。
MS・APCI(m/z):383/385(M−Na)
【0210】
製造例349
(1)5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシメチルオキサゾ−ル965mgと塩化チオニル1.1mlのテトラヒドロフラン30ml溶液を0℃で30分攪拌後、さらに室温で2時間攪拌した後、塩化チオニルを1.1ml追加し、1時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、残存する揮発性成分をトルエンとの共沸により留去し、更に減圧下乾燥し、5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−クロロメチル−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾールの粗生成物925mgを得た。
(2)(1)で得られる粗生成物925mgとチオ尿素269mgのテトラヒドロフラン50ml溶液を15時間加熱還流した。反応液を1/3量まで減圧濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加えて粉末化し、2−[5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル]メチルチオウレア 塩酸塩954mgを得た。
MS・APCI(m/z):380/382(MH+)
【0211】
製造例350
5−(2−シアノエチル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メトキシフェニル)−イミダゾール40mgのジクロロメタン10ml溶液に氷冷下、三臭化ホウ素94mgを滴下後、室温で一晩攪拌した。反応液に氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下後、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をプレパラティブTLC(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製後、更にNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製した後、塩化水素−エタノールを加え、濃縮することにより無色固体の5−(2−シアノエチル)−2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−ヒドロキシフェニル)イミダゾール 塩酸塩6mgを得た。
MS・APCI(m/z):308(MH+)
【0212】
製造例351〜355
対応原料化合物を用い、製造例43及び製造例152と同様に処理して、下記第27表記載の化合物を得た。
【0213】
【表27−1】

【表27−2】

【0214】
製造例356
2−(6−アミノピリジン−3−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル70mg、40%クロロアセトアルデヒド水溶液47μl及びエタノール2.1mlの混合物を、3時間加熱還流し、40%クロロアセトアルデヒド水溶液16μlを加え、1時間加熱還流した。冷後反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=49:1→97:3)で精製し、2−(イミダゾ[a,1]ピリジン−5−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル65mgを得た。
MS・APCI(m/z):388/390(MH+)
【0215】
製造例357
(1)2−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル1gのN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液に、アジ化ナトリウム1.7gを加え、一晩加熱還流した。冷後反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:酢酸エチル=8:1)で精製し黄色粉末の2−(6−アジドピリジン−3−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル401mgを得た。
(2)2−(6−アジドピリジン−3−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル401mg、トリフェニルホスフィン540mg、水2ml及び酢酸8mlの混合物を、2時間加熱還流した。冷後反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:酢酸エチル=5:1→2:3→1:2)で精製後、ジエチルエーテルで粉末化し、黄色粉末の 2−(6−アミノピリジン−3−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル177mgを得た。
MS・APCI(m/z):364/366(MH+)
【0216】
製造例358
5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(1−ホルミルインドリン−5−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル160mg、6N塩酸2mlおよびエタノール4mlの混合物を60℃で4日間、加熱攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。プレパラティブTLC(溶媒:クロロホルム:メタノール=20:1)で精製したことにより、無色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(5−インドリニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル53mgを得た。
MS・APCI(m/z):389/391(MH+)
【0217】
製造例359
2−(2−メチルチオピリミジン−5−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル−酢酸エチル156mgのテトラヒドロフラン3.12ml懸濁液に、氷冷下メタクロロ過安息香酸(70%純度)88mgを加え、室温で1時間攪拌した。再び氷冷後メタクロロ過安息香酸(70%純度)40mgを加え、室温で1時間攪拌した。50%ジメチルアミン水溶液1mlを加え、室温で30分間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:酢酸エチル=8:1)で精製し、無色粉末の2−(2−ジメチルアミノピリミジン−5−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル−酢酸エチル139mgを得た。
MS・APCI(m/z):393/395(MH+)
【0218】
製造例360及び361
対応原料化合物を用い、製造例359と同様に処理して、下記第28表記載の化合物を得た。
【0219】
【表28】

【0220】
製造例362〜364
製造例359〜361で得られた化合物を常用により加水分解処理して、下記第29表記載の化合物を得た。
【0221】
【表29】

【0222】
製造例365
2−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル150mgのエタノール3ml懸濁液に15%ナトリウムメチルスルフィド水溶液2mlを加え、3日間加熱還流した。冷後反応液を10%塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテルを用いて洗浄後、メタノール5mlに溶解し、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)459μlを加え溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をアセトンを用いて粉末化し、淡黄色粉末の2−(6−メチルチオピリジン−3−イル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル−酢酸 ナトリウム塩74mgを得た。
MS・ESI(m/z):331(M−Na)
【0223】
製造例366
対応原料化合物を用い、製造例365と同様に処理して、2−(6−メチルチオピリジン−3−イル)−5−(2−チエニル)オキサゾール−4−イル−酢酸 ナトリウム塩を得た。
MS・ESI(m/z):331(M−Na)
【0224】
製造例367
2−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル192mgのエタノール5ml懸濁液に水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)100mgを加え、6時間加熱還流後、水1mlを加え、30分加熱還流した。冷後反応液を10%塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をヘキサンを用いて洗浄後、メタノール5mlに溶解し、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)867μlを加え溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をアセトンを用いて粉末化し、淡黄色粉末の2−(6−エトキシピリジン−3−イル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸 ナトリウム塩169mgを得た。
MS・ESI(m/z):363/365(M−Na)
【0225】
製造例368及び369
製造例367で得られた化合物を製造例367と同様に処理して、下記第30表記載の化合物を得た。
【0226】
【表30】

【0227】
製造例370
2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸130mgのN,N−ジメチルホルムアミド5mlの混合物にN,N−カルボニルジイミダゾール347mgを加え室温にて2時間攪拌した。さらにメタンスルホンアミド204mg、1,8−ジアザビシクロ[ 5,4,0]ウンデセン0.32mLを反応液に加え100℃にて一晩加熱攪拌した。反応液を10%塩酸に注ぎ、酢酸エチルにて抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製後、得られる残渣をメタノール10mlに溶解し、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)68μlを加え溶媒を減圧下留去することにより、無色粉末のN−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イルアセチル]メタンスルホンアミド ナトリウム塩42mgを得た。
MS・ESI(m/z):379(M−Na)
【0228】
製造例371
【0229】
対応原料化合物を製造例370と同様に処理して、下記第31表記載の化合物を得た。
【0230】
【表31】

【0231】
製造例372
アルゴン雰囲気下2−(4−フルオロフェニル)−5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−イル酢酸エチル1.01g、エタノール5ml、ジエチルエーテル5mlおよびテトラヒドロフラン6mlの混合物に水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)110mgを加え氷冷で10分攪拌した。さらに反応液に亜硝酸イソアミル647mgを加え室温にて1時間半攪拌後、10%塩酸を注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣395mg、ギ酸4mlおよびエタノール3mlの混合物に亜鉛末291mgを室温にて加え10分間攪拌後、70℃にて20分間攪拌した。反応液を冷却後グラスフィルターにて濾過し、残渣をエタノールにて洗浄後、濾液を減圧下濃縮した。得られる残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出し有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテル−ヘキサンで粉末化し、無色粉末の 2−アミノ−2−[5−(5−クロロチオフェン−2−イル) −2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イル]酢酸エチル307mgを得た。
MS・APCI(m/z):381/383(MH+)
【0232】
製造例373
2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸100mg、メトキシアミン 塩酸塩37.6mg、3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩95mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール67mg、トリエチルアミン0.14mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド3mlの混合物を室温で一晩攪拌した。反応液に水を加えクロロホルムで抽出し水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=20:1)で精製後、ジエチルエーテルーヘキサンで粉末化し、無色粉末のN−メトキシ[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル] アセトアミド75mgを得た。
MS・APCI(m/z):333(MH+)
【0233】
製造例374〜377
対応原料化合物を製造例373と同様に処理して、下記第32表記載の化合物を得た。
【0234】
【表32】

【0235】
製造例378
アルゴン雰囲気下2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−ヒドロキシエチル)−5−(3−チエニル)オキサゾール300mgの塩化メチレン10ml溶液に氷冷下、メタンスルホン酸クロリド96μlおよびトリエチルアミン188μlを順次加えた後室温で3時間攪拌した。反応液を水に注ぎ塩化メチレンにて抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去することにより、2−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メタンスルホニルオキシエチル)−5−(3−チエニル)オキサゾールの粗生成物を得た。
(2)メタンスルホンアミド136mgのN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液に氷冷下、水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)57mgを加え、室温で1時間攪拌した。再び氷冷後、(1)で得られる粗生成物のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を加え、室温で1時間攪拌後60℃にて一晩加熱攪拌した。反応液を氷冷後塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製後、得られる残渣をメタノール5mlに溶解し、0.5Mナトリウムメトキシド(メタノール溶液)562μlを加え溶媒を減圧下留去することにより、無色粉末の2−(4−フルオロフェニル)−4−メタンスルホニルアミノエチル−5−(3−チエニル)オキサゾール ナトリウム塩143mgを得た。
MS・ESI(m/z):365(M−Na)
【0236】
製造例379
(1)2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル酢酸1.5g、ジフェニルリン酸アジド1.28ml、トリエチルアミン0.83ml及びt−ブタノール30mlの混合物を1日間加熱還流した。反応液を冷却後、溶媒を減圧下留去した。残渣に水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣にクロロホルムを加え、加温後、不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9→1:7)にて精製し、4−(t−ブトキシカルボニルアミノ)メチル−2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール501mgを得た。
MS・APCI(m/z):375(MH+)
(2)4−(t−ブトキシカルボニルアミノ)メチル−2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール455mgと4N塩化水素−ジオキサン溶液の混合物を室温で13時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残存する揮発性成分をトルエンとの共沸により留去し、得られた残渣をジエチルエーテルにて粉末化し、4−アミノメチル−2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール 塩酸塩288mgを無色粉末として得た。
MS・APCI(m/z):275(MH+)
【0237】
製造例380
(1)4−アミノメチル−2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール110mgのジクロロメタン5ml懸濁液にアセトン氷浴中、メタンスルホン酸クロリド0.036ml、トリエチルアミン0.15mlの順に滴下した。反応液を0℃で1時間攪拌後、さらに室温で2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=100:0→95:5)により精製し、N−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル]メタンスルホンアミドの粗生成物140mgを得た。
(2)N−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル]メタンスルホンアミドの粗生成物133mgをメタノール5mlおよびテトラヒドロフラン5mlに溶かし、ナトリウムメトキシドのメタノール0.5N溶液を0.72ml加え、室温にて10分攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をアセトンにて粉末化させ、N−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−チエニル)オキサゾール−4−イル]メタンスルホンアミド ナトリウム塩112mgを得た。
MS・APCI(m/z):353(MH+)
【0238】
製造例381〜429
対応原料化合物を製造例63と同様に処理して、下記第33表記載の化合物を得た。
【0239】
【表33−1】

【表33−2】

【表33−3】

【表33−4】

【表33−5】

【表33−6】

【表33−7】

【表33−8】

【表33−9】

【表33−10】

【表33−11】

【表33−12】

【表33−13】

【0240】
製造例430〜479
対応原料化合物を製造例148又は152と同様に処理して、下記第34表記載の化合物を得た。
【0241】
【表34−1】

【表34−2】

【表34−3】

【表34−4】

【表34−5】

【表34−6】

【表34−7】

【表34−8】

【表34−9】

【表34−10】

【表34−11】

【表34−12】

【表34−13】

【0242】
製造例480
3−(4−クロロベンゾイルアミノ)−4−フェニル−4−オキソ酪酸エチル25gの酢酸150ml溶液を130℃に加熱後、大過剰の酢酸アンモニウムを加えた。反応終了をTLCで確認後、反応液を冷却後、氷水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をジイソプロピルエーテルで結晶化し、2−(4−クロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール−5−イル酢酸アミド10.42gを得た。
MS・EI(m/z):311(M+)
【0243】
製造例481
2−(4−クロロフェニル)−4−フェニルイミダゾールー5−イル酢酸アミド10.00gのN,N−ジメチルホルムアミド50ml溶液に20℃以下でオキシ塩化リン8.9mlを滴下し、室温で1時間攪拌した。反応液に氷水と酢酸エチルを加え、炭酸水素ナトリウムで中和した。分液後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をジイソプロピルエーテルで結晶化し、2−(4−クロロフェニル)−5−シアノメチルー4−フェニルイミダゾール6.85gを得た。
MS・EI(m/z):293(M+)
【0244】
製造例482
対応原料化合物を製造例112と同様に処理して、2−(5−クロロチオフェン−3−イル)−5−ヒドロキシメチル−4−(3−ピリジル)イミダゾールを得た。
MS・APCI(m/z):292(MH+)
【0245】
製造例483
対応原料化合物を製造例130と同様に処理して、2−(4−フルオロフェニル)−5−メチルチオメチル−4−フェニルイミダゾール 塩酸塩を得た。
MS・APCI(m/z):298(M+)
【0246】
製造例484
対応原料化合物を製造例141と同様に処理して、2−(4−フルオロフェニル)−5−(3−ピリジル)オキサゾール−4−イル酢酸 塩酸塩を得た。
MS・APCI(m/z):299(M+H)
【0247】
製造例485
2−(2−ヒドロキシメチルチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩212mg、二酸化マンガン2g及びテトラヒドロフラン15mlの混合物を1時間加熱還流した。反応液を濾過し、テトラヒドロフランで洗浄後、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=30:1→20:1)にて精製することにより、橙色結晶の2−(2−ホルミルチオフェンー3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール93mgを得た。
MS・APCI(m/z):284(MH+)
【0248】
製造例486
アルゴン雰囲気下2−(2−ホルミルチオフェン−3−イル)−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール68mgのテトラヒドロフラン5ml溶液に氷冷下、3Mメチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液0.24mlを滴下後、同温で30分攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製することにより黄褐色粉末の下2−[2−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−3−イル]−5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール 二塩酸塩60mgを得た。
MS・APCI(m/z):300(MH+)
【0249】
製造例487
(1)4−(2−チエニル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−5イル酢酸エチル140mg、N−クロロコハク酸イミド62mg、触媒量の70%過塩素酸水及び四塩化炭素7mlの混合物を室温で一晩攪拌した。反応液を水に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて中和し酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:へキサン:酢酸エチル=95:5)で精製し、無色粉末の4−(5−クロロチオフェンー2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−5イル酢酸エチル39.6mgを得た。
MS・APCI(m/z):366/368(MH+)
(2)上記(1)で得られた化合物を常法により加水分解処理して、4−(5−クロロチオフェンー2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)オキサゾール−5イル酢酸 ナトリウム塩を得た。
ESI・MS(m/z):336/338(M−Na)−
【0250】
製造例488〜502
対応原料化合物を製造例147と同様に処理して、下記第35表記載の化合物を得た。
【0251】
【表35−1】

【表35−2】

【表35−3】

【表35−4】

【0252】
製造例503〜517
対応原料化合物を製造例148と同様に処理して、下記第36表記載の化合物を得た。
【0253】
【表36−1】

【表36−2】

【表36−3】

【表36−4】

【0254】
製造例518〜521
対応原料化合物を製造例151又は296と同様に処理して、下記第37表記載の化合物を得た。
【0255】
【表37】

【0256】
製造例522〜525
対応原料化合物を製造例152と同様に処理して、下記第38表記載の化合物を得た。
【0257】
【表38】

【0258】
製造例526〜528
対応原料化合物を製造例330と同様に処理して、下記第39表記載の化合物を得た。
【0259】
【表39】

【0260】
製造例529〜531
対応原料化合物を常法により加水分解処理して、下記第40表記載の化合物を得た。
【0261】
【表40】

【0262】
製造例532〜536
対応原料化合物を製造例227と同様に処理して、下記第41表記載の化合物を得た。
【0263】
【表41−1】

【表41−2】

【0264】
製造例537
3−ブロモ−4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−オキソ酪酸エチル651mg、4−フルオロチオベンズアミド310mgおよびN,N−ジメチルホルムアミド10mlの混合物を70℃で二時間攪拌した。冷後反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製することにより、4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)チアゾール−5−イル酢酸エチル471mgを得た。
MS・APCI(m/z):382/284(MH+)
【0265】
製造例538〜567
対応原料化合物を製造例537と同様に処理して、下記第42表記載の化合物を得た。
【0266】
【表42−1】

【表42−2】

【表42−3】

【表42−4】

【表42−5】

【表42−6】

【表42−7】

【表42−8】

【0267】
製造例568〜597
対応原料化合物を常法により加水分解処理して、下記第43表記載の化合物を得た。
【0268】
【表43−1】

【表43−2】

【表43−3】

【表43−4】

【表43−5】

【表43−6】

【表43−7】

【表43−8】

【0269】
製造例598及び599
対応原料化合物を製造例359と同様に処理して、下記第44表記載の化合物を得た。
【0270】
【表44】

【0271】
製造例600及び601
対応原料化合物を常法により加水分解処理して、下記第45表記載の化合物を得た。
【0272】
【表45】

【0273】
製造例602
3−アミノ−4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−オキソ酪酸エチル塩酸塩596mg、塩化4−フルオロベンゾイル380mg、炭酸水素ナトリウム1.0g、酢酸エチル10mlおよび水10mlの混合物を室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチル30ml及び水30mlを加え、有機層を分取した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をヘキサンで粉末化し、無色粉末の4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−4−オキソ酪酸エチル732mgの粗成物を得た。
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−4−オキソ酪酸エチル720mg及び2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジフォスフェタン−2,4−ジスルフィド1.14gのテトラヒドロフラン20mlの混合物を、2時間半加熱還流した。反応液を冷却後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製後、ヘキサンで粉末化し、黄色粉末の5−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)チアゾール−4−イル酢酸エチル667mgを得た。
MS・APCI(m/z):382/384(MH+)
【0274】
製造例603〜607
対応原料化合物を製造例602と同様に処理して、下記第46表記載の化合物を得た。
【0275】
【表46−1】

【表46−2】

【0276】
製造例608〜612
対応原料化合物を常法により加水分解処理して、下記第47表記載の化合物を得た。
【0277】
【表47−1】

【表47−2】

【0278】
製造例613〜622
上記製造例記載の製法又は既知製法に従って、下記第48表記載の化合物を得た。
【0279】
【表48−1】

【表48−2】

【表48−3】

【0280】
製造例623〜631
製造例129、130、135、148、152又は330記載の製法又に従って、下記第49表記載の化合物を得た。
【0281】
【表49−1】

【表49−2】

【表49−3】

【0282】
製造例632
(1)2−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−チアゾール−4−イル酢酸エチル 4.5gをメタノール50mlに溶かし0℃でアンモニアを飽和させて室温で3日間放置した。溶媒留去後、残渣にメタノールを加えた。析出した沈殿を濾過し、乾燥することにより2−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−チアゾール−4−イル酢酸アミド4.2gを得た。
融点 202−203℃
MS・EI(m/z):328(M+)
【0283】
(2)2−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−チアゾール−4−イル酢酸アミド3.4g、オキシ塩化リン3mlのクロロホルム50mlの溶液にピリジン1滴を加え8時間加熱還流した。冷却した希アンモニア水に注いだのち有機層を分取した。溶媒留去後、残渣にエタノールを加え結晶を濾取し、2−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−チアゾール−4−イルアセトニトリル3.1gを得た。
融点: 118−120℃
MS・EI(m/z):310(M+)
【0284】
(3)2−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−チアゾール−4−イルアセトニトリル2.33g のN,N−ジメチルホルムアミド30ml溶液にナトリウムアジド1.40g、塩化アンモニウム1.3gを加え90℃で12時間加熱攪拌した。溶媒留去後、残渣に酢酸エチルと水を加えた。有機層を分取、乾燥して後、溶媒を留去した。残渣をクロロホルムとメタノールより再結晶し5−[2−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−チアゾール−4−イルメチル]テトラゾール1.75gを得た。
融点: 213−214℃
MS・EI(m/z):353(M+)
【0285】
製造例633〜641
対応原料化合物を用い、製造例43、135、608又は既知製法と同様に処理して、下記第50表記載の化合物を得た。
【0286】
【表50−1】

【表50−2】

【表50−3】

【0287】
製造例642〜644
製造例608又は632、又は特開昭61−167685号と同様の方法により、下記第50a表記載の化合物を得た。
【0288】
【表51】

【0289】
参考例1
(1)2−アセチルピリミジン2.90g、ヒドロキシルアミン塩酸塩2.48g、トリエチルアミン5.3mlおよびエタノール40mlの混合物を、室温で一晩攪拌した。反応液を水に注ぎ塩化メチレンで抽出した。抽出液を飽和硫酸アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去し、無色粉末の2−アセチルピリミジンオキシム4.44gを得た。
MS・APCI(m/z):138(MH+)
(2)2−アセチルピリミジンオキシム4.40g、塩化p−トルエンスルホニル6.79gおよびピリジン40mlの混合物を、室温で一晩攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、析出する粗成物を濾取した。濾液を10%塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。得られる残渣と先に得られた粗成物を合わせてジエチルエーテルより粉末化し、無色粉末のO−p−トルエンスルホニル−2−アセチルピリミジンオキシム4.53gを得た。
(3)氷冷したエタノール19mlに水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)681mgを加え、室温で30分攪拌した。この溶液に氷冷下O−p−トルエンスルホニルー2−アセチルピリミジンオキシム4.51gのエタノール16ml−テトラヒドロフラン10ml混合溶液を滴下し、室温で1時間半攪拌した。反応液にジエチルエーテル150mlを加え、析出する不溶物を濾去した。濾液を2N塩酸で抽出し、水層を減圧下留去した。得られる残渣をアセトン−エタノールより粉末化し、淡褐色粉末の2−(2−アミノアセチル)ピリミジン塩酸塩2.87gを得た。
MS・APCI(m/z):138(MH+)
【0290】
参考例2〜4
対応原料化合物を用い、参考例1と同様に処理して、下記第51表記載の化合物を得た。
【0291】
【表52】

【0292】
参考例5
(1)1−(3−ピリジル)−1−ブタノン20.0gの47%臭化水素酸水40ml、酢酸40ml溶液に臭素15.2mlを加え、60℃にて30分攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、炭酸カリウムを加えてpH4に調整した。反応液を酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、褐色油状物の2−ブロモ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノンの粗成物30.15gを得た。
(2)上記(1)で得られる粗成物をN,N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解し、氷冷下アジ化ナトリウム9.50gを加え、室温下1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、黄色油状物の2−アジド−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン18.65gを得た。
MS・APCI(m/z):191(MH+)
(3)2−アジド−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン18.60g、ジ−t−ブチル ジカーボネート23.50g、10%パラジウム−炭素2.70gおよびメタノール200mlの混合物を水素雰囲気下室温で1時間攪拌した。パラジウム−炭素を濾去後溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製し、黄赤色油状物の2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン20.53gを得た。
(4)2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン20.50g、6N塩酸38.8ml及びエタノール100mlの混合物を1時間加熱還流した。冷後反応液を減圧下濃縮し、得られる残渣をエタノール−酢酸エチル(1:1)で粉末化して、淡赤紫色結晶性粉末の2−アミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン 二塩酸塩13.40gを得た。
融点:199−201℃(分解)
【0293】
参考例6〜8
対応原料化合物を用い、参考例5と同様に処理して、下記第52表記載の化合物を得た。
【0294】
【表53】

【0295】
参考例9
6−メチルニコチン酸245mgより調製した酸塩化物のクロロホルム10ml溶液に、2−アミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン 二塩酸塩356mgおよびトリエチルアミン1.05mlを加え、30分攪拌した。反応混合液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、2−(6−メチルニコチノイルアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノンの粗成物425mgを得た。
【0296】
参考例10
(1)3−(2−アミノアセチル)ピリジン 二塩酸塩50.00g、塩化4−フルオロベンゾイル41.71g、炭酸水素ナトリウム100.44g、酢酸エチル1Lおよび水0.6Lの混合物を室温で2時間攪拌した。反応液にテトラヒドロフラン0.5L及び水1Lを加え、有機層を分取した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣を酢酸エチルで粉末化し、淡黄色粉末の3−[2−(4−フルオロベンゾイル)アミノアセチル]ピリジン40.87gを得た。
融点:164.5−165.5℃
MS・APCI(m/z):259(MH+)
(2)3−[2−(4−フルオロベンゾイル)アミノアセチル]ピリジン500mgのN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液にドライアイス−アセトン冷却下、水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)81.3mgおよびアクリロニトリル113mgを加え、アルゴン雰囲気下同温で10分攪拌後、0℃まで徐々に昇温し、同温度で30分攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去して、4−シアノ−2−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノンの粗成物500mgを得た。
【0297】
参考例11
(1)ギ酸0.97mlを氷冷下無水酢酸2.39mlに滴下後、50℃で30分攪拌した。反応液を再度氷冷しテトラヒドロフラン9mlで希釈した後、2−アミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン 二塩酸塩600mgおよびトリエチルアミン1.41mlを加え、氷冷下1.5時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルより粉末化し、無色粉末の2−ホルミルアミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン440mgを得た。
MS・APCI(m/z):193(MH+)
(2)2−ホルミルアミノ−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン640mg、酢酸アンモニウム5.13gおよび酢酸5mlの混合物を100℃で1時間半攪拌した。冷後反応液に28%アンモニア水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルより粉末化し、無色粉末の5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール520mgを得た。
MS・APCI(m/z):174(MH+)
(3)5−エチル−4−(3−ピリジル)イミダゾール1.50gおよび酢酸カリウム2.55gのメタノール40ml溶液にヨウ素2.86を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水および酢酸エチルを加え有機層を分取し、チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をNHシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル)で精製し、5−エチル−2−ヨード−4−(3−ピリジル)イミダゾール 1.75gを得た。
MS・APCI(m/z):300(MH+)
【0298】
参考例12
(1)α−アミノ−2−チオフェン酢酸メチル1.48g、塩化4−フルオロベンゾイル1.64g、炭酸水素ナトリウム2.89g、塩化メチレン20mlおよび水20mlの混合物を室温で一晩攪拌した。有機層を分取し水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣を酢酸エチル−へキサンで粉末化し、無色粉末のα−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−2−チオフェン酢酸メチル2.40gを得た。
MS・APCI(m/z):294(MH+)
(2)ジイソプロピルアミン2.48gのテトラヒドロフラン45ml溶液にアルゴン雰囲気下−78℃で1.6M n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)15.71mlを滴下し30分攪拌後、酢酸エチル2.16gのテトラヒドロフラン5ml溶液を滴下しさらに30分攪拌した。反応液にα−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−2−チオフェン酢酸メチル2.40gのテトラヒドロフラン15ml溶液をゆっくり加え1時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:エタノール=100:1)で精製し、黄色油状物の4−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−4−(2−チエニル)アセト酢酸エチル2.53gを得た。
MS・APCI(m/z):350(MH+)
【0299】
参考例13
(1)ベンゾ[b]フラン−5−カルボン酸1.30gとイソシアノ酢酸メチル834mgをN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液に、室温にてシアノリン酸ジエチル1.33ml、トリエチルアミン3.6mlを加えて終夜攪拌した。溶媒を減圧下留去後、残渣にクエン酸水溶液と酢酸エチルを加えて有機層を分取し、クエン酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、5−(5−ベンゾ[b]フリル)オキサゾール−4−カルボン酸メチルの粗生成物1.14gを得た。
(2)5−(5−ベンゾ[b]フリル)オキサゾール−4−カルボン酸メチルの粗生成物1.14gのメタノール20ml及びテトラヒドロフラン5ml溶液に濃塩酸8mLを加え、終夜加熱還流した。反応液を減圧下留去し、得られる残渣をメタノール−ジエチルエーテル−アセトンにて粉末化し、5−(アミノアセチル)ベンゾ[b]フラン塩酸塩600mgを得た。
MS・APCI(m/z):176(MH+)
【0300】
参考例14
対応原料化合物を用い、参考例13(1)及び(2)と同様に処理して、下記第53表記載の化合物を得た。
【0301】
【表54】

【0302】
参考例15〜19
対応原料化合物を用い、参考例10(1)と同様に処理して、下記第54表記載の化合物を得た。
【0303】
【表55】

【0304】
参考例20
(1)2−クロロ−5−(ブロモアセチル)チオフェン28.04gのアセトニトリル150ml溶液にジホルミルイミドナトリウム13.35gを加え、室温で45分間攪拌後、50度に加熱し2時間半攪拌した。反応液をセライト濾過し不溶物をテトラヒドロフランで洗浄後、濾液と洗液を合わせて溶媒を減圧下留去した。残渣をジイソプロピルエーテルで結晶化することにより、2−クロロ−5−(ジホルミルアミノアセチル)チオフェン20.63gを粗結晶として得た。
(2)2−クロロ−5−(ジホルミルアミノアセチル)チオフェンの粗結晶に水酸化カリウム0.60g、エタノール70mlおよびテトラヒドロフラン40mlを加え、室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧下留去後、テトラヒドロフラン150mlおよび無水硫酸マグネシウムを加え、不溶物を濾別し、テトラヒドロフランで洗浄した。濾液と洗液を合わせて溶媒を減圧下留去した。残渣をジイソプロピルエーテル−酢酸エチルで結晶化することにより、2−クロロ−5−(ホルミルアミノアセチル)チオフェン14.81gを淡褐色結晶として得た。
mp111−113℃
MS・APCI(m/z):204(MH+)
(3)2−クロロ−5−(ホルミルアミノアセチル)チオフェン20.1gのN,N−ジメチルホルムアミド400ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)4.44gを加え、アルゴン雰囲気下室温で1時間攪拌した。氷冷後、反応液にブロモ酢酸エチル20.8gを滴下し、室温で2時間攪拌した。冷後、反応液に氷を加えたのち、水および酢酸エチルを加え、有機層を分取し、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、黄色液体の4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−ホルミルアミノ−4−オキソ酪酸エチル17.8gを得た。
MS・APCI(m/z):290/292(MH+)
(4)4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−ホルミルアミノ−4−オキソ酪酸エチル17.8gのエタノール178ml溶液に、氷冷下、4N塩化水素−ジオキサン178mlを加え、室温で18時間攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルで粉末化し、無色粉末の4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−アミノ−4−オキソ酪酸エチル塩酸塩14.2gを得た。
MS・APCI(m/z):262/264(MH+)
【0305】
参考例21
対応原料化合物を用い、参考例20(1)〜(4)と同様に処理して、下記第55表記載の化合物を得た。
【0306】
【表56】

【0307】
参考例22
(1)N−(5−ベンゾ[b]フロイル)アスパラギン酸β−メチル1.0gの無水酢酸溶液10ml混合液を85℃で1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をn−ヘキサン−ジエチルエーテルにて結晶化し無色粉末の2−(5−ベンゾ[b]フリル)−4−メトキシカルボニルメチル−5−オキソー2−オキサゾリン751mgを得た。
(2)2−(5−ベンゾ[b]フリル)−4−メトキシカルボニルメチル−5−オキソー2−オキサゾリン410mg、3−テノイルクロリド242mg、酢酸エチル8mlの混合液に氷冷下、トリエチルアミン0.23mlを加えた後、0.5時間室温で攪拌した。反応液に酢酸エチルを加えろ過し、得られるろ液を減圧下留去した。得られる残渣とピリジン3.6mlの混合液を室温にて10分攪拌後、60℃で2時間攪拌した。さらに酢酸1.35mlを加え80℃で1.5時間攪拌した。冷後反応液に水および酢酸エチルを加え有機層を分取し、10%塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製することにより、無色粉末の3−(5−ベンゾ[b]フロイルアミノ)−4−(3−チエニル)−4−オキソ酪酸メチル253mgを得た。
MS・APCI(m/z):358(MH+)
【0308】
参考例23
対応原料化合物を参考例10(1)と同様に処理して、2−(2−(4−フルオロベンゾイルアミノ)アセチル)チオフェンを得た。
【0309】
参考例24
(1)アルゴン雰囲気下5−(5−クロロチオフェン−2−イル)オキサゾール−4−カルボン酸メチル12.6gのメタノール150ml溶液に4N塩化水素−ジオキサン溶液100mlを加え、70℃にて一晩加熱攪拌した。反応液を冷却後減圧下留去し、得られる残渣をアセトンで粉末化し、無色粉末の2−アミノ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−オキソプロピオン酸メチル 塩酸塩13.9gを得た。
MS・APCI(m/z):234(MH+)
(2)2−アミノ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−3−オキソプロピオン酸メチル 塩酸塩6.0g、塩化4−フルオロベンゾイル4.23g、炭酸水素ナトリウム11.2g、酢酸エチル100mlおよび水10mlの混合物を室温で2時間攪拌した。有機層を分液後、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテルで粉末化し、無色粉末の3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−3−オキソプロピオン酸メチル7.3gを得た。
MS・APCI(m/z):356/358(MH+)
【0310】
参考例25
1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−カルボン酸2g、32%ホルマリン水溶液2ml、10%パラジウム−炭素400mgおよびN,N−ジメチルホルムアミド10mlの混合物を水素雰囲気下室温で1時間攪拌した。パラジウム−炭素を濾去後溶媒を減圧下留去し、得られる残渣をジエチルエーテルで粉末化し、黄色粉末の1−メチルー1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−カルボン酸1.98gを得た。
ESI・MS(m/z):190(M−H)−
【0311】
参考例26
対応原料化合物を参考例25と同様に処理して、1−メチルインドリン−
5−カルボン酸を得た。
ESI・MS(m/z):176(M−H)−
【0312】
参考例27
6−メトキシメチルニコチン酸メチル737mg、2N水酸化ナトリウム水溶液2ml及びメタノール15mlの混合物を、一晩加熱還流した。冷後、反応液を減圧下濃縮後、得られる残渣をジエチルエーテルで粉末化し、無色粉末の6−メトキシメチルニコチン酸 ナトリウム塩754mgを得た。
ESI・MS(m/z):166(M−Na)
【0313】
参考例28
(1)6−ブロモメチルニコチン酸メチル350mgのテトラヒドロフラン5ml溶液に、50%ジメチルアミン水溶液3mlを加え、室温で10分間激しく攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=100:1)で精製し、褐色粉末の6−(ジメチルアミノ)メチルニコチン酸メチル276mgを得た。
MS・APCI(m/z):195(MH+)
(2)6−(ジメチルアミノ)メチルニコチン酸メチル256mg及び10N塩酸の混合物を、一晩加熱還流した。冷後、反応液を減圧下濃縮し、無色粉末の6−(ジメチルアミノ)メチルニコチン酸 塩酸塩329mgを得た。
MS・APCI(m/z):181(MH+)
【0314】
参考例29
3−(2−アミノアセチル)ピリジン 二塩酸塩5.23gのクロロホルム50ml懸濁液に室温でジ−t−ブチルジカーボネート5.73gおよびトリエチルアミン10.5mlを加え、1時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、活性炭を加え、不溶物を濾去した。濾液を減圧下濃縮後、残渣を中圧カラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム:メタノール=30:1→20:1)により精製し、ジイソプロピルエーテルにより粉末化することにより3−(2−t−ブトキシカルボニルアミノアセチル)ピリジン3.20gを得た。
融点:98−99℃
MS・APCI(m/z):237(MH+)
【0315】
参考例30
(1)(2−メトキシ)フェナシルブロミド550mg、ナトリウムジホルミルイミド274mgおよびアセトニトリル2.5mlの混合物を室温で30分攪拌後、70℃で24時間攪拌した。不溶物を濾別、アセトニトリルで洗浄後、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製した後、ヘキサン−酢酸エチルで粉末化することにより無色粉末の2−(ジホルミルアミノ)−2’−メトキシアセトフェノン4.40gを得た。
(2)2−(ジホルミルアミノ)−2’−メトキシアセトフェノン3.28gと5%塩化水素エタノール溶液37mlの混合物を室温で17時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をジエチルエーテルにて粉末化した。再び5%塩化水素エタノール溶液を加え、室温で1日攪拌後、減圧下濃縮した。残渣をジエチルエーテル及び酢酸エチルで洗浄することにより無色固体の2−アミノ−2’−メトキシアセトフェノン 塩酸塩2.91gを得た。
MS・APCI(m/z):166(MH+)
【0316】
参考例31
dl−α−アミノ−2−チオフェン酢酸メチル 塩酸塩5.59g、N−クロロコハク酸イミド4.67gおよび酢酸60mlの混合物を、室温で一晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られる残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られる残渣にメタノール40mlおよび4N塩化水素−ジオキサン30mlを加え溶媒を減圧下留去し、ジエチルエーテルおよびメタノールを用いて粉末化し、淡褐色粉末のdl−α−アミノ−2−(5−クロロチオフェン)酢酸メチル 塩酸塩4.24gを得た。
MS・APCI(m/z):206/208(MH+)
【0317】
参考例32〜46
対応原料化合物を参考例12(1)と同様に処理して、下記第56表記載の化合物を得た。
【0318】
【表57−1】

【表57−2】

【表57−3】

【0319】
参考例47〜61
対応原料化合物を参考例12(2)と同様に処理して、下記第57表記載の化合物を得た。
【0320】
【表58−1】

【表58−2】

【表58−3】

【0321】
参考例62〜66
対応原料化合物を参考例10(1)と同様に処理して、下記第58表記載の化合物を得た。
【0322】
【表59】

【0323】
参考例67
アルゴン雰囲気下、4−クロロ−3−フルオロベンズアルデヒド10gのN,N−ジメチルホルムアミド50ml溶液に室温下青酸ソーダ620mgを加え同温で3時間攪拌後、さらにアクリル酸エチル5.2mlのN,N−ジメチルホルムアミド25ml溶液を滴下し室温で3時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製することにより、淡黄色粉末の4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−オキソ酪酸エチル9.4gを得た。
MS・APCI(m/z):259/261(MH+)
【0324】
参考例68
アルゴン雰囲気下コハク酸モノエチルクロリド2.0g、トリブチル(3−チエニル)スズ5.44g、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム853mg及びジオキサン40mlの混合物を3時間加熱還流した。冷後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製後酢酸エチル−ヘキサンより再結晶することにより、淡黄色粉末の4−(3−チエニル)−4−オキソ酪酸エチル1.4gを得た。
MS・APCI(m/z):213(MH+)
【0325】
参考例69
4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−オキソ酪酸エチル900mgのジクロロメタン9ml溶液に、氷冷下臭素200μlを加え、同温にて30分攪拌後、室温へ昇温し1時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチル及びジエチルエーテルを加え分液した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去することにより、淡褐色液体の3−ブロモ−4−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−オキソ酪酸エチル1.22gを得た。
MS・APCI(m/z):326/328(MH+)
【0326】
参考例70及び71
対応原料化合物を参考例69と同様に処理して、下記第59表記載の化合物を得た。
【0327】
【表60】

【0328】
参考例72
(2−メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸 ナトリウム塩1.50g、塩化アンモニウム2.09g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.27gおよびN,N−ジメチルホルムアミド20mlの混合物に氷冷下、3−エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.80gおよびトリエチルアミン6.5mlを順次加え、室温で一晩攪拌した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。得られる残渣をジエチルエーテル−酢酸エチルで温振し、冷却し、析出物を濾別後ジエチルエーテルおよびn−ヘキサンで洗浄することにより、(2−メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸アミド927mgを得た。
MS・APCI(m/z):170(MH+)
【0329】
参考例73
対応原料化合物を参考例72と同様に処理して、4,5−ジメチルチオフェン−2−カルボン酸アミドを得た。
MS・APCI(m/z):156(MH+)
【0330】
参考例74
6−クロロニコチンアミド1.50gとエタノール30mlの懸濁液に水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)1.88gを加えた後、室温で24時間攪拌した。さらに水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)940mgを加えた後、室温で24時間攪拌した。更に4時間半加熱還流後、反応液を冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をジエチルエーテルで粉末化することにより6−エトキシニコチンアミド1.05gを無色粉末として得た。
MS・APCI(m/z):167(MH+)
【0331】
参考例75
(2−メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸アミド569mg、ローソン試薬2.72g及びクロロホルム20mlの混合物を一晩加熱還流した。反応液を冷却後、そのままNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル)にて精製した。残渣をジエチルエーテルにて粉末化し、n−ヘキサンにて洗浄することにより(2−メチルチオ)ピリミジン−5−カルボチオアミド247mgを黄色粉末として得た。
MS・APCI(m/z):186(MH+)
【0332】
参考例76〜及び80
対応原料化合物を参考例75と同様に処理して、下記第60表記載の化合物を得た。
【0333】
【表61】

【0334】
参考例81
対応原料化合物を参考例13(1)と同様に処理して、5−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)オキサゾール−4−イルカルボン酸メチルを得た。
MS・APCI(m/z):256/258(MH+)
【0335】
参考例82及び83
対応原料化合物を参考例13(2)と同様に処理して、下記第61表記載の化合物を得た。
【0336】
【表62】

【0337】
参考例84〜87
対応原料化合物を参考例10(1)又は20(4)と同様に処理して、下記第62表記載の化合物を得た。
【0338】
【表63】

【0339】
参考例88−90
対応原料化合物を参考例20(3)と同様に処理して、下記第63表記載の化合物を得た。
【0340】
【表64】

【0341】
実験例1
〔ウサギ摘出膀胱標本におけるカリウム誘発収縮の弛緩作用〕
雄性NZWウサギ(2.0〜3.5kg)から膀胱を摘出し、氷冷したクレブス−バイカーボネート溶液(単位mM:118 NaCl、4.7 KCl、1.2、2.5 CaCl、MgSO、1.2 KHPO、11 グルコース及び25 NaHCO)に浸漬した。膀胱は内腔の膜状組織を除いた後、切断し、長手方向の条片(全長5mm、幅3〜4mm)とした。
37℃に加温し、95%O/5%COの混合ガスを通気した10mlのクレブス溶液を満たしたオルガンバスに標本を浸した。標本は静止張力が2.0±1.0gとなるように伸長し、等尺性収縮の変化をフォースーディスプレイスメントトランスデューサー(force - displacemnt transducer)により測定した。オルガンバス溶液を高濃度カリウムイオン(30mM)のクレブス溶液(単位mM:92.7 NaCl、 30 KCl、 1.2、 2.5 CaCl、MgSO、1.2 KHPO、11 グルコース及び25 NaHCO)に変え、標本を前収縮させた。
安定した収縮を示した標本に、被検薬物は累積的にオルガンバスに添加した(10−8M−10−4M)。薬物の効果は、0.1mMパパベリン添加による最大弛緩を100%として、百分率で示した。弛緩率50%となる濃度(EC50)を算出し、本発明の選ばれた化合物のEC50値範囲(μM)を、下記第64表に、A、B又はCのランクにより示した。これらの範囲は以下の通りである。
3≧C>1≧B>0.5≧A
【0342】
【表65−1】

【表65−2】

【表65−3】

【0343】
実験例2
〔麻酔ラットにおけるSP誘発律動性膀胱収縮に対する抑制作用〕
実験には、体重200−300gのSD系(Sprague-Dawley)雌性ラット(9−12週齢)を使用した。ウレタン麻酔後(1.2g/kg、皮下投与)、左右の大腿静脈にカニューレを挿入した。薬液の静脈内投与用に一方のカテーテルを、さらにSubstance P(0.33μg/kg/min)の注入用に他方のカテーテルを用いた。排尿路確保のために、尿管にもカテーテルを挿入した。ポリエチレンカテーテルを動脈圧、心拍数を継続的に測定するために、頚動脈に挿入した。持続注入のため経尿道膀胱カテーテルを尿道から膀胱に挿入し、尿道閉口部周辺に結紮糸により固定した。カテーテルの片端を膀胱内圧の測定のために圧トランスデューサーに接続した。カテーテルの他端は、膀胱内へ生理食塩水を注入するために用いた。血圧、心拍数および膀胱内圧が安定し、膀胱内を空にした後、約0.6mlの生理食塩水をゆっくりと負荷し、膀胱内圧測定を行った。約10分後、膀胱収縮を安定させるためSubstance Pの静脈内への持続注入(0.33μg/kg/min)を開始した。律動性収縮の発現が約15分程度持続することを確認した後、試験化合物を投与した。全ての試験化合物は、0.5%Tween 80水溶液に溶解又は縣濁させ、静脈内投与した(0.1ml/kg)。律動性膀胱収縮発現及び膀胱内圧を、試験化合物投与後35分まで観察した。
その結果、本発明化合物は膀胱収縮力には影響せずに律動性膀胱収縮の発現を抑制した。また薬物0.25mg/kg投与により律動性収縮の発現頻度が100%抑制された時間(分)を決定した。本発明中の選ばれた化合物の100%抑制時間範囲(分)を、下記第65表に、A、B又はCのタンクにより示した。これらの範囲は以下の通りである。
A≧20>B≧10>C
【0344】
【表66−1】

【表66−2】

【表66−3】

【表66−4】

【表66−5】

【0345】
実験例3
〔ウサギ摘出膀胱標本における高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口作用〕
実験例1と同様の方法により、膀胱の条片を準備した。簡潔には、摘出した膀胱を氷冷したクレブス−バイカーボネート溶液中で長手方向に切断して条片とし、オルガンバスに浸漬した。初期張力は2.0±1.0gであった。高濃度カリウムイオン(20mM又は60mM)のクレブス溶液により標本を収縮させた。
本発明の有効成分は、20mM カリウムイオンにより収縮させた標本に対し、弛緩作用を示し、またその作用は高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネルブロッカーであるイベリオトキシンにより阻害された。
さらにin vivoにおける実験では、イベリオトキシンの前投与(0.15mg/kg、静脈内投与)により、本発明の有効成分の、律動性膀胱収縮発現抑制作用は低下した。
その結果、本発明の有効成分である化合物は、高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口作用を介した膀胱平滑筋弛緩作用を有することが示された。
よって本発明の有効成分である化合物は、高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口作用を介した頻尿、尿失禁等の疾患の予防・治療薬として有用であることが示された。
【産業上の利用可能性】
【0346】
本発明の有効成分である含窒素5員複素環化合物(I)又はその薬理的に許容し得る塩は、優れた高コンダクタンス型カルシウム感受性Kチャネル開口作用を有し、細胞の膜電気ポテンシャルを過分極させることにより、例えば高血圧、喘息、早産、過敏性腸症候群、慢性心不全、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、クモ膜下出血、脳血管スパスム、大脳低酸素症、末梢血管障害、不安、雄性禿頭症、勃起不全、糖尿病、糖尿病性末梢神経障害、その他の糖尿病性合併症、不妊症、尿路結石とそれに伴う疼痛、頻尿、尿失禁、夜尿症等の予防、軽減及び/又は治療薬として有用である。
また、含窒素5員複素環化合物(I)又はその薬理的に許容し得る塩は、毒性も低く医薬として高い安全性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書記載のいずれかの発明。

【公開番号】特開2008−44952(P2008−44952A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−241012(P2007−241012)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【分割の表示】特願2002−580915(P2002−580915)の分割
【原出願日】平成14年4月15日(2002.4.15)
【出願人】(000002956)田辺三菱製薬株式会社 (225)
【Fターム(参考)】