説明

1つ以上の補強しているスクリム層を有する建築構造コンポジット

【課題】 1つ以上の補強しているスクリム層を有する建築構造コンポジットを提供することである。
【解決手段】 本開示は建築構造材料として有効なコンポジットのを目的とする。そこにおいて、1つ以上の布地スクリムは不織マットに取り付けられる。1つの実施形態において、高伸張スクリム層、および、低伸張スクリム層は、高耐衝撃性、および、増強構造的支持体を提供するために、不織マットに取り付けられる。第2の実施態様においては、不織マットは、コンポジットを形成するために、高伸張、および、低伸張糸を有する単一のスクリム層で補強される。他のスクリムタイプまたはそれの組合せも使われることができるが、スクリム層は好ましくは接着剤で接着のより合わせスクリムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、構造を構築する際に有効な複合(コンポジット)材料を目的とする。そこにおいて、コンポジットは蒸気透過性膜(例えば不織マット)に取り付けられる1つ以上の補強しているスクリム層(scrim layers)を有する。1つの実施形態において、コンポジットは高伸張スクリム層(high elongation scrim layer)、および、低伸張スクリム層(low elongation scrim layer)を有する。そして、それは不織マットに取り付けられる。第2の実施態様においては、不織マットは、高伸張糸(high elongation yarns)、および、低伸張糸の両方を有する単一の補強しているスクリムに取り付けられる。特にハウスラップまたは屋根用基材材料として有効であるこれらのコンポジットは、高耐衝撃性を呈して、および、それらが使用される構築する構造的支持体を増強する。
【背景技術】
【0002】
歴史的に、ハウスラップ(housewrap)は、次の2つの機能を実行するために、新しい建築構造の外側に適用された:壁を介して気流を防止すること、および、外側のサイディング(siding)を介して侵入した水を止めること。ハウスラップは、二重の機能耐候バリアをとしての機能を果たし、それは、住宅の内および外の空気の流れを最小にし、更に、液体の水が住宅へ進入する(そこでフレーミング(framing)に浸透することができ、腐食が生じることができる)のを止めることである。ハウスラップの独特な特徴は、蒸気透過性膜を形成し、湿った空気が住宅の内部から逃げることを可能にして、液体の水(たとえば雨)が住宅に入るのを防止する。いくつかの推定によって、平均家庭は、日に3〜6ガロンの湿気がシャワーを浴び、料理を作ることなどからもたらされ、そして、それは好ましくは家の壁に沈下するよりは、むしろ、ハウスラップを介して外側に流れていくことが可能にされる。多くの気候において、ハウスラップは、防水紙(building paper)より多くの有効なものをであると判っており、および、その結果、新しい構造の防水紙を置き換えている。
【0003】
構造中に、ハウスラップは、釘またはスクリューで家のフレーミングに取り付けられる。ハウスラップの隣接する部分が壁表面上で6インチ、コーナーで12インチで互いに重複されることは推薦される。ハウスラップは、天気耐性(すなわち、強風、および、悪天候に耐えることが可能な)を有するものでなければならなくて、および、導入の際に、傷つけられないように、穴が開いたり、避けることの耐性を有さなければならない。ハウスラップの裂けまたは穴は、家の中にリークする水の開口を提供する。そして、それは長期に渡ってダメージに至ることができる。
【0004】
構造的に、典型的なハウスラップは、膜の層に取り付けられることができる不織ポリマーマットでできている。このような構造がそれらの意図された目的に十分だったので、製造業者は、最近、両方の衝撃耐性があり、および、また、家に構造的支持体を提供することができるハウスラップを有することに対する関心を表した。極端な天気、例えば竜巻、および、ハリケーンをうけやすいエリアにおいて、家は、強風、豪雨、および、飛行破片からのダメージに曝されることとなり得る。
【0005】
通常、家の外のサイディングは、このような苛酷な条件の矢面に立つ。しかしながら、飛行破片−たとえば嵐系からの強風によって動かされる、建築材料または木の大枝−からの更なる保護を提供するために、製造者は、高耐衝撃性を有するハウスラップの要求を表明した。このようなハウスラップは、破片が内壁を通って侵入するのを防止する。この場合、もしハウスラップがもろかったならば起こるかもしれないような破損なしで、ハウスラップが破片から衝撃を吸収するように、エネルギを吸収する能力は望ましい。
【0006】
改良されたハウスラップの第2の目的は、周りに巻きついて、および、それらの相対位置におけるわく(フレーミング)部材を固定することによって、住宅に構造的支持体を提供することである。このような構成は、風シヤ(wind shears)の場合には、通常、下部わく部材から離れた上部わく部材が引っ張られ分離されるのを防止する。この場合、低伸張の強度は最も所望の特徴であり、および、反対方向のフレキシビリティは、この目的に合うハウスラップの能力に影響を及ぼす。
【0007】
本開示は、1つ以上のスクリム層によって補強される蒸気透過性膜(好ましくは、不織マット)を有するコンポジットを提供することによって、これらの矛盾している目的に対処する。そこにおいて、スクリム層は、低伸張でコンポジットにエネルギー吸収、および、強度の両方を提供する。第1の実施形態において、2つのスクリム層、高伸張(エネルギー吸収)を呈している第1のスクリム層、および、低伸張、および、高引張強さを呈する第2のスクリムが使用される。第2の実施態様においては、高伸張糸、および、低伸張糸が、フレキシビリティ、および、強度のこれら二重の必要性を満たすように、同じスクリム材料にて用いられる。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、建築構造材料として有効なコンポジットを目的とする。そこにおいて、1つ以上の布地(textile)スクリムは、蒸気透過性膜(例えば不織マット)に取り付けられる。1つの実施形態において、高伸張スクリム層、および、低伸張スクリム層は、高耐衝撃性、および、増強された構造的支持体を提供するように、不織マットに取り付けられる。第2の実施態様においては、不織マットは、コンポジットを形成するように、高伸張、および、低伸張糸を有する単一のスクリム層で補強される。スクリム層は、好ましくは接着剤で接着のより合わせスクリム(bonded laid scrims)であり、熱的に接着のより合わせスクリム、横糸挿入されたたて編スクリム、複数軸方向の編まれたスクリム、スクリム織物、クロスパイル織りされたスクリム、ステッチ接着のスクリム、または、それの組合せも使用できる。望ましくは、高伸張材料は、ポリエステルでできており、低伸張材料はガラスでできており、および、不織マットは、ポリプロピレンでできている。結果として機能的コンポジットは、垂直、水平、又は、ある角をなす外側の表面上のハウスラップまたは屋根強化材として用いられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】三軸方向のスクリム材料の平面図であり、好ましくは本コンポジットにおいて使用される。
【図2A】ここで提供される第1の実施形態に係るコンポジットの分解図であり、不織マット、低伸張スクリム材料の第1の層、および、高伸張スクリム材料の第2の層を具備する。
【図2B】ここで提供される第1の実施形態に係る代わりの複合材構造物の分解図であり、不織マット、高伸張スクリム材料の第1の層、および、低伸張スクリム材料の第2の層を具備する。
【図2C】ここで提供される第1の実施形態に係るさらにもう一つの代わりの複合材構造物の分解図であり、不織マット、低伸張スクリム材料の2枚の層、および、高伸張材料の第3の層を具備する。
【図3】ここで提供される第2の実施形態に係るコンポジットの分解図であり、異なる伸張の糸、および、不織マットを有するスクリム材料の単一層を具備する。
【図4】ここで提供される第3の実施態様に係るコンポジットの分解図であり、高伸張スクリム材料と、低伸張スクリム材料との間に位置する不織マットを具備する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、蒸気浸透性と、高強力とを呈する建築構造コンポジットを目的とする。いくつかの市販のハウスラッププロダクトが現在市場にあり、一般に天気の補強目的に対しては満足であるが、耐衝撃性の問題には完全には対処されていない。
【0011】
デュポン(登録商標)は、フラッシュスパン(flash−spun)不織材料が高密度で、ランダムに向きを定められたポリエチレンによって製造され、それは、商用名TYVEK(登録商標) HomeWrap(登録商標)の下で販売される。この材料は、約1.8oz/ydの重さがあり、空気を通す天気耐性バリアを基盤の住宅フレームに提供される。BBA NonwovensのメンバーReemay社は、商用名TYPAR(登録商標) HouseWrapの下で、異なるハウスラップ材料を市場に出す。この材料は、約3.1oz/ydの重さがあり、12.9milの厚さを有し、湿度浸透性コーティングでコーティングされたスパン接着されたポリプロピレンから形成される。これらは、市販のプロダクトのわずかに2つの実施例である。
【0012】
TYVEK(登録商標)、および、TYPAR(登録商標)ハウスラップは、一般的に、家を天気に曝されることによるダメージから保護するために、家のフレーミングの水平まわりに材料のラッピングロールによって、をインストールされる。これらのハウスラップは、50フィートから200フィートまでの長さ、および、幅3フィートから幅10フィートまでの幅を有する。これらのハウスラップのキーコンポーネントは、それらが蒸気浸透性(水蒸気が家の内部から外側に通過することを可能にする)であって、および、同時に耐水性(水が家に入るのを防止し、フレーミングによって吸収される)であるということである。
【0013】
しかしながら、既存のハウスラップのいずれも、耐衝撃性(すなわち低伸張の高強力)のために設計されていなかった。本コンポジットは、所望の水非透過性、および、蒸気透湿性の特徴を維持する、このような付加的な機能性を提供する。
【0014】
ここで使用しているように、用語「スクリム」は基礎布(base fabric)または強化ファブリック(reinforcing fabric)として使用する開いた構造を有するファブリックを意味する。そして、それは接着剤でまたは熱的に接着のより合わせスクリム(thermally bonded laid scrim)、スクリム織物(woven scrim)、横糸挿入されたたて編スクリム(weft−inserted warp knit scrim)、複数軸方向の編まれたスクリム(multi−axial knit scrim)、ステッチ接着のスクリム(stitch−bonded scrim)またはクロスパイル織りされたスクリム(cross−plied scrim)として製造されることができる。本複合構造物を作るために、1つ以上のスクリムは、多くの商業的に周知の技術の、および、ここで記載されている多くのうちのいずれかを使用して、蒸気透過性膜に取り付けられる。
【0015】
1つの製造法において、たとえば、スクリムは、製造の間、キャリア層、例えば膜またはファブリックマットに取り付けられることができ、および、それで、本複合構造物を作成するために、蒸気透過性膜(例えば不織マット)に取り付けられることができる。代わりとして、ここで更に記載されているように、スクリムは直接蒸気透過性膜に対するステッチ接着であることができる。
【0016】
強度、および、耐衝撃性を加える、スクリム構造の開いた性質は、特にハウスラップアプリケーションにおいて重要であるコンポジットの湿気蒸気伝送特性を維持する。スクリムファブリックのオープン構造も、スクリムが複合構造物、例えばハウスラップまたは屋根強化材に組み込まれることができる容易さを促進する。特に、それらのアプリケーションにおいて、粘着性は多重の層を結合するために使用され、スクリムの開放性は、粘着性の複合部品間のより強い結合をもたらす流入(flow―through)を可能にする。
【0017】
ここで記載されているように、スクリムは、縦糸(warp yarns)の少なくとも一組、および、交差(crossing)または横糸(weft)、糸(yarn)の少なくとも一組を含む。一般的に言って、縦糸のセットは1インチあたり約0.5本の糸と、1インチあたり約32本の糸との間を含み;より好ましくは、縦糸のセットは1インチあたり約1本の糸と、1インチあたり約16本の糸との間を含み;および、最も好ましくは、縦糸のセットは1インチあたり約1本の糸と、1インチあたり約12本の糸との間を含む。上で提供される織物密度(number of yarns per inch)は、低伸張糸(例えば繊維ガラス)から作成された縦糸に関連する。高伸張糸(例えばポリエステル)が縦糸方向において用いられるときに、縦糸セットの最大数の糸は、1インチあたり16本の糸がより適当である。
【0018】
縦糸密度は、例えば、最終的なコンポジットの張力の要求を含む多くのファクタのいずれかによって決定されることができる。ここで意図されるアプリケーション(すなわち建築建設原料)に対して、高引張強さをもたらすスクリム構造は、好まれる。所望の糸密度が、多くの許容できる方法、例えば、糸の適切な数を有する単一のスクリム層を提供すること、糸の集積された数が所望の範囲に減少する2枚以上のスクリム層を提供すること、および、サイズが所望の密度を提供する糸の束を有する1つ以上のスクリム層を提供すること、のいずれかによって達成可能であることは理解されるべきである。糸の束を使用することの代わるものとして、より大きいサイズの糸が、また、使われることができる。
【0019】
望ましくは、交差糸(crossing yarn)は、1インチあたり約0.5本の糸と、1インチあたり32本の糸との間の間隔に存在する;より好ましくは、交差糸は、1インチあたり約1本の糸と、1インチあたり16本の糸との間に存在する;および、最も好ましくは、交差糸は、1インチあたり約1本の糸と、および、1インチあたり12本の糸との間に存在する。交差糸の間隔が、縦糸セット上に多重のファイバを位置することによって、または、単一のファイバを位置することによって達成されることができることは理解されるべきである。その結果、それはファブリックの幅を前後横切ってカーブする(さらにここにおいて後述するように)。
【0020】
本スクリム層において有効な糸は、紡績糸(spun yarns)、複数フィラメント糸(multi−filament yarns)、および、テープ糸(tape yarns)を含む公知技術のいかなる市販の糸からも選ばれることができる。適切な低伸張糸の実施例は、セラミック、繊維ガラス、玄武岩(basalt)、カーボン、アラミド、金属、および、その組合せでできているそれらを含む。適切な高伸張糸の実施例は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、およびそれの組合せでできているそれらを含む。糸は、加えて、ねじられることができて、カバーされることができて、および/または、パイルされることができる。
【0021】
それらは、任意に単一の構成部分または二重の構成部分の、例えばシースに低溶融接着剤を有するシース−コアファイバであることができる。
【0022】
建築構造材料のような本コンポジットの使用のために、適切なスクリムファブリックを提供することができる種々のファブリック形成技術がある。1つの好適な方法は、接着剤で接着のスクリムを形成することを含み、ここで、定位置でスクリム糸を保持するために適用される粘着性は、また、蒸気透過性膜(例えば不織マット)に対してスクリムを結合する。糸は、後述するように、より合わせられ(3軸スクリムに関して)、それで、スクリム20として図1において示されるように、安定したスクリム材料を形成するようにそれらの隙間を接着剤で接着される。
【0023】
図1に好適な構造が示され、強化材ファブリック20は、三方向、または、3軸のスクリムファブリックであり、それは、粘着性の組成によって、または、熱ボンディングによって共に保持される。スクリムが接着剤で接着されるときに、強化材ファブリック20の接着剤コーティングは強化材ファブリック20を安定させるために適用の後で乾燥される。代わりとして、熱ボンディングが、使われることができる。
【0024】
3軸構造において、糸の多重のセットがある:2組のよこ糸26、26’、下方への(左から右)対角線傾斜を有する第1のセット26、上方への(左から右)対角線傾斜を有する第2のセット26’、および、よこ糸26、26の両側に位置づけられる一組の長手方向の縦糸28、28’。
【0025】
低伸張スクリム(図2A〜図4においてスクリム40として特定される)の生産において、ファブリック構造の好適範囲は、ほぼ2x1×1(縦糸方向で1インチあたり2個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり1個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり1個の端部)の間にある。および、32x16×16(縦糸方向で1インチあたり32個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり16個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり16個の端部)、および、6×3×3(縦糸方向で1インチあたり6個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり3個の端部、および、横糸方向において1インチあたり下方へ傾斜する対角線上の3個の端部)、および、16X8×8(縦糸方向で1インチあたり16個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり8個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり8個の端部)の間が最も好ましい。
【0026】
更に、縦糸28、28’、および、よこ糸26、26’は、好ましくは繊維ガラスである。ガラス製品ストランドフィラメントは、多数の異なる呼称を使用して特徴づけられる。それは、1ポンドあたり数百ヤードのフィラメントの数(たとえば、G−150糸は、8.9ミクロンと、10.15ミクロンとの間の直径を有し、および、1ポンドあたり15,000ヤードを有する)に関するフィラメントの直径、および、数に関連するレターを含む。望ましくは、BC(3.5ミクロン)からK(14ミクロン)までの範囲としている直径を有する繊維ガラスフィラメントが用いられる。より好ましくは、G、および、Hサイズ糸が使われる。そして、それはG―150からH―18までのサイズを有する;さらにより好ましくは、G―75からH―18までの範囲のサイズ;および、最も好ましくは、G―37またはH―18のサイズを有する。
【0027】
高伸張スクリム(図2A〜図4においてスクリム30として特定される)の生産において、ファブリック構造の好適範囲は、ほぼ16x8×8(縦糸方向で1インチあたり16個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり8個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり8個の端部)、および、2x1×1(縦糸方向で1インチあたり2個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり1個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり1個の端部)の間であって、および、最も好ましくは、8x2×2(縦糸方向で1インチあたり8個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり2個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり2個の端部)である。高伸張スクリムは、好ましくは高引っ張り強さ、500デニール(denier)〜1,500デニールの間の範囲のデニールを有する低縮みポリエステル糸、および、より好ましくは、約1000デニールのデニールにて構成される。糸の伸張は、破壊のところで、好ましくは最低20%である。
【0028】
上記の段落が糸サイズの好適範囲を記載し、縦糸のデニールがスクリムの強度を決定することができ、および、糸は、スクリム材料の強化材を増強するように選ばれることができることは、理解される。それゆえに、いかなるデニールまたはサイズの糸も、プロダクト(すなわち、スクリムを含んでいるスクリムかコンポジット)の強度の要求を満たすことができるように、使われることができる。高伸張スクリム、および、低伸張スクリムからの糸両方は、最終コンポジットの強度に寄与し、しかし、高伸張スクリムは低伸張でより少ない強度を寄与である。その理由は、材料自体は高伸張を所有するからである。
【0029】
組み合わされたスクリム−すなわち、高伸張糸、および、低伸張糸を有するスクリム−の生産において、ファブリック構造の好適範囲は、ほぼ32×16×16の間にある(縦糸方向で1インチあたり32個の端部、横糸方向で上方へ対角線傾斜上の1インチあたり16個の端部、および、横糸方向で下方へ対角線傾斜上の1インチあたり16個の端部)、および、2x1×1(縦糸方向で1インチあたり2個の端部、横糸方向で上方への対角線傾斜上の1インチあたり1個の端部、および、横糸方向え下方への対角線傾斜上の1インチあたり1個の端部)、および、最も好ましくは、16X8×8(縦糸方向で1インチあたり16個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり8個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり8個の端部)、および、4x2×2(縦糸方向で1インチあたり4個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり2個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり2個の端部)の間にある。この場合、低伸張(例えばガラス製品)糸は縦糸方向において好ましくは配置され、および、高伸張(例えばポリエステル)糸は横糸方向において好ましくは配置される。代わりとして、高伸張糸、および、低伸張糸両方が、縦糸方向において使われることができる。
【0030】
3軸スクリム構造が示されて、全てスクリム層に対して、最も好適であると信じられる。コンポジットの所望の機能的属性が決定するように、二軸もしくは複数軸方向のスクリムが、ここで教示によって、蒸気透過性膜(例えば不織マット)と組み合わされることができることは、理解されるべきである。いくつかの状況において、蒸気透過性膜と組み合わされる異なる構造のスクリム材料を使用するのに望ましくなることができる。
【0031】
図2A、2B、および、4において示される第1の実施形態において、高伸張糸(例えばポリエステル)を有する第1のスクリム層30、低伸張糸(例えば繊維ガラス)を有する第2のスクリム層40、および、不織マット50は、コンポジット形成するように、互いに取り付けられる。高伸張スクリム30の単一の層、および、低伸張スクリム40の2枚の層を有するコンポジットは、図2Cに示される。図3において示される第2の実施形態において、低伸張糸10、および、高伸張糸12は、同じスクリム材料80に、好ましくは縦糸の1つの材料、および、横糸の第2の材料と、および、より好ましくは、熱的に安定させた(heat−stabilized)高伸張糸12を使用して組み合わされている。
【0032】
上で議論される3軸スクリムに代わるものとして、双方向スクリム(bi−directional scrim)は作成されることができる。そして、2枚の縦糸に実質的に垂直に位置する1つ以上の交差(横糸)糸を有する。そして、それはよこ糸の両側に位置する。この場合、クロスマシン方向糸(cross−machine direction yarns)は、2枚の縦糸シートの間に挿入される。そして、それが回転するように、縦シートの反対端の回転スクリューと、2つのスクリューの間に糸を通過する単一の回転アームとの一組を使用する。スクリューがまわるように、それらは所望の構造を提供するために1インチあたり定数で縦シートにそれらの間の延びている糸を挿入する。これは単一の糸、または、多重のよこ糸を配置する効果を有し、縦シートの「スクエアパターン」との用語で呼ぶ。端エリアのループは、除去されることができるかまたは完全なままに残されることができる。
【0033】
交差方向糸(cross−direction yarns)がインタレースでないかまたは近い間隔で大部分の他の糸をまわりにループされなかったので、交差方向糸は、最小の糸波形(yarn crimp)でファブリックに導入される。糸は保持される端糸を用いてスクリムのジオメトリを維持するべきそれらの位置においてぴんとはりつめられ、それは、通常、それらに適用される高いテンションを有し、および、まわりに交差方向の糸がループされる。低糸波形によって、糸が低伸張で高影響力を及ぼすことが可能にする。
【0034】
交差方向の糸がスクエアか3軸パターンに挿入されるかどうか、上記の通りに、それらはきちんと好ましくは永久にロックされる。これは、粘着性の組成によって好ましくは達成される。ファブリック形成の初期の部分の間、糸は、重なり合う糸の間の摩擦だけによって、定位置で保持される。一般的に、構造は、それで、(a) ローラーの上、直接化学浸液しファブリックに接着剤でコーティングする、(b)粘着性の過剰を除去するようにニップ(nip)(または絞りロールのセット)を介し、および、(c)ガイドロールの上、および、オーブン内、または、接着剤の乾燥、および、キュアのために、スチームで、若しくは、油−加熱された(oil―heated)セットの上で、糸がより合わせであるところから、コンベヤに移送される。
【0035】
縦糸シートがスタガー関係(すなわち、わずかに互いからオフセット)か、または位置合わせされた関係(すなわち、互いの上に直接位置する)において位置した点に注意する意味がある。その場合において、縦糸は、互いに位置合わせされ、および、それで接着剤で接着される。効果は、仮の紗織りパターンのそれと類似であり、および、結果としてスクリム層は、いくつかのアプリケーションにとって望ましくなり得る安定性を増強した。
【0036】
粘着性は、縦糸、および、交差方向の糸を互いに結合するために使用する。それは、スクリム層を蒸気透過性膜に結合するために使用される。そして、それは、例えばポリビニールアルコール(PVOH)、クロスリンクされたポリビニールアルコール、ポリオレフィン分散液、アクリル、ポリ酢酸ビニール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリレート、アクリルのラテックス、スチレンブタジェンゴム(SBR)、EVA、プラスチゾル、または他の適切な粘着性の材料から選ばれる。更に、もし適切な低溶融材料が糸システムの一部としてあるならば、これらの糸は任意にスクリムを形成するように熱的に接着されることができる。
【0037】
接着剤で接着のスクリムの生産において、粘着性のアプリケーションのいくつかのバリエーションが、使われることができる。例えば、同じ粘着性は、スクリム糸が一緒に結合されるように使用され、それは、スクリムの粘着性の硬化プロセスの間、取り付けられている蒸気透過性膜によって、蒸気透過性膜にスクリムを取り付けるために使用される。代わりとして、スクリム層は、粘着性によって固定されることができ、および、分離プロセスにおいてスクリム層の糸を結合するのに使用される同じ接着性で透過性膜に結合される。最後に、スクリム層の糸は、同じ粘着性を使用して固定されることができて、および、異なる粘着性を使用する蒸気透過性膜に取り付けられることができる。ここで、多重のスクリム層がコンポジットを作るのに使用され、または、異なる粘着性の材料は、各々のスクリム層を固定するために使用することができる。
【0038】
横糸挿入されたたて編スクリム(Weft−Inserted Warp Knit Scrims)
本コンポジットにおいて有効なスクリムを形成する、さらにもう一つの手段は、例えばLiba社またはマイヤー社(Mayer Corporation)から入手可能であるような横糸挿入されたたて編機械を使用してファブリックを構成することである。このような機械は、縦シートのいずれの側でも、フックまたはクリップシステムを備えている。それが前後に動かすように横糸キャリッジが糸を導入するように、フック周りでよこ糸がループし、および、一般的にインデキシング(indexing)の後で、連続的に挿入されることができる。横糸挿入された糸は、ニットステッチ、例えばトリコット(tricot)ステッチ、平坦なステッチまたはいくつかのそれの組合せを使用して縦シートに取り付けられる。この構造で、開いたスクリムは形成されることができる。そこにおいて、よこ糸は糸波形を最小にするためにまっすぐな方法で挿入される。
【0039】
二軸の接着剤で接着のスクリムに対して、あらかじめ言及された一般の構造範囲は、同様に横挿入された(weft―inserted)スクリムに適用する。代わりとして、よこ糸が同様に3軸スクリムに、ある角度でより合わせでありえたために、複数軸方向のたて編スクリムは、また、製造されることがあり得る。
【0040】
ステッチ接着のスクリム(Stitch−Bonded Scrims)
更なる代わりの実施形態として、スクリムは、横糸挿入されたたて編ファブリックに、同様の方法で形成されることができる。しかしそれは不織マットのような蒸気透過性膜に対するステッチ接着であるか、または別の基板に対するステッチ接着である。アタッチメントは、スクリムが作成されているように、蒸気バリア材料に直接スクリムを縫合(ステッチ)する編み針によって作られる。
【0041】
1つの実施形態において、柔軟性シート、例えば不織布または湿気浸透性膜が、中間のコンポジットを形成するように作成されて、スクリムに固定されることができる。柔軟性シートは不織布、湿気浸透性の単一のまたは複数層膜、編まれたかまたは編物層(開閉構造)、発泡層、箔、紙層、コンポジット層などのような種々の材料で構成されることができ、それらは最終生成物に要求される特性に従う。
【0042】
ステッチ接着のスクリムを使用してコンポジットを作成する潜在的に好適な方法において、スクリムは蒸気透過性膜(それは、別のスクリム材料にすでに取り付けられることができるかまたは取り付けられることができない)に対するステッチ接着であり、構造は、それで湿度浸透性被覆剤でコーティングされる(耐候性に対して)。別のオプションはステッチ接着のスクリムが柔軟性シートに取り付けられるということである。そして、それはそれで蒸気透過性膜に対して積層(laminated)である。
【0043】
代わりとして、ステッチ接着のコンポジットは、高伸張接着剤で接着のスクリムを第1の製造によって、および、それでステッチ−ボンディング機(例えば、それは、ドイツのKarl Mayer Malimo Textilmaschinenfabrik社によって製造される)に高伸張スクリム、および、蒸気透過性膜、例えば不織マットを提供して生じられることができる。一旦2枚のコンポジット層がMalimo機械に送られると、低伸張糸は縦、および、横糸を有するイン・シトゥー(in situ)でスクリムを作成するのに使用される。そして、それは互いに、および、縫合している糸を介して2枚のコンポジット層に固定される。
【0044】
さらにもう1つのオプションは、第1のスクリムが蒸気透過性膜にイン・シトゥーで、ステッチ−ボンディングを介して、作成されるということであり、および、中間構造(膜、および、ステッチ接着のスクリム)は、それで、先に述べていたように、粘着性のボンディングによって作成される第2のスクリムに取り付けられる。
【0045】
いくつかのステッチ−ボンディングプロセスを有する1つのポテンシャル欠点は、よこ糸が均一にまっすぐでないということである。この問題を解決することが重要なときに、ステッチ−スルー(stitch―through)能力を有する横挿入された(weft―insert)たて編機が使われることがありえる。この装置は、通常のステッチ−ボンディング機によって作成されたそれより、通常のジオメトリで、スクリムファブリックを作成する。
【0046】
スクリム織物(Woven Scrims)
別の、しかし、おそらくより少なく好まれて、本建築構造コンポジットにおいて有効なスクリムを作る方法はウィービング(weaving)によるものである。この構造において、よこ糸は、縦糸の上下に送られる。前述の如く、縦糸は、単一の繊維状の中でまたは繊維状の組合せの中であることができる。スクリム織物に対して、スクリム構造の一般の範囲は、あらかじめ適用することに言及した。
【0047】
コンポジット(Composites)
本開示のコンポジットを形成することにおいて、後述するように図2A〜4に関して、ここで記載されているスクリム材料は、多数の異なる構造の蒸気透過性膜(例えば不織マット)に取り付けられることができる。
【0048】
コンポジット(複合)材料を形成する1つの代表的なプロセスにおいて、低伸張スクリムは、上で記載されている方法の一つを使用して作成される。低伸張スクリムは繊維ガラス糸(fiberglass yarns)でできている、接着剤で接着のスクリムであることが望ましい。加熱オーブンまたは硬化(curing)のための加熱されたカンのセットに、移送される前に、低伸張スクリムは、蒸気透過性膜(例えば不織マット)と嵌合される。それは、不織布マットの形成に使用する材料に従い、低伸張スクリムに固定される前に熱安定された不織布マットより好ましくなることができる。熱−安定化に不織マットを受けることによって、不織マットは低伸張スクリムを接触させる前にその近似の最終的なディメンションにセットされる。そして、このことにより2枚の層の間の十分な密着性を促進する。中間のコンポジットは、不織布ウェブ、および、低伸張スクリムからなり、硬化の後で作成される。
【0049】
別に、高伸張スクリムは、作成され、好ましくは、低伸張スクリムに対して記載された類似のプロセスを用いて、しかし、ガラス糸の代わりにポリエステル糸を使用する。この場合、高伸張スクリム上の粘着性の組成が硬化される前に、加熱オーブンまたは加熱されたカンへの移送のために、高伸張スクリムが中間のコンポジットと嵌合される。熱−安定化ステップがあらかじめ記載されている不織マットに関して望ましくなることができるのに反して、中間のコンポジットが高伸張スクリムに取り付けられるときに、このようなステップは必要であると考えられていない。
【0050】
ここで図に戻って、図2Aは、上で記載されているプロセスに係る作成される第1の実施形態を示す。本実施例において、低伸張(例えばガラス製品)スクリム層40は不織マット50と接触する位置にあり、および、高伸張(例えばポリエステル)スクリム層30は、更に、コンポジット200を形成するように低伸張スクリム層40と接触する位置にある。
【0051】
2枚のスクリム層が不織マットの同じ側に適用されるこの実施形態の代わりのバージョンにおいて、高伸張スクリム層30は不織マット50と接触する位置にあり、および、低伸張スクリム層40は高伸張スクリム層30と接触する位置にあり、コンポジット210を作成するために図2Bに示すように、高伸張スクリム層30は上で記載されている第1のステップの不織マット50に取り付けられ、および、低伸張スクリム層40はそれで高伸張スクリム層30に取り付けられる。
【0052】
不織マット50に取り付けられるスクリム層(30または40)が構成部分(コンポーネント)の間の密着性を促進するように、隣接しない(non―adjacent)スクリム層より大きい表面積を有することは、好ましい。同じ構造を有するスクリム層が互いに位置合わせした位置にあるか、または互いに対するスタガー関係の位置にすることができることは、また、理解される。
【0053】
望ましくは、低伸張(例えばガラス製品)糸はスクリムにおいて位置され、コンポジットがハウスラップとして使用されるときに、低伸張糸が垂直位置にある。例えば、ここで意図されるように、もしハウスラップが下部わく部材から上部わく部材まで縦に包まれるならば、それで、低伸張糸は、好ましくは少なくとも縦糸方向において使用される。しかしながら、もしハウスラップが水平に家の周りを包まれるならば、それで、低伸張糸が少なくとも横糸方向に好ましくは使われる。
【0054】
図2Cに示される第1の実施形態のさらにもう一つのバージョンにおいて、不織マット50は、低伸張スクリム層40に取り付けられる。第2の低伸張スクリム層40、および、高伸張スクリム層30は、また、取り付けられる。そして、マルチレイヤ複合材料220を形成する。コンポジット220の生産は、その記載されている上記と類似のプロセスを使用して達成される。但し、次の場合は除く−第2の低伸張スクリム40は高伸張スクリム30を取り付ける最終ステップの前に中間のコンポジットに取り付けられる。
【0055】
ほとんどのスクリム構造がここで記載されて、コンポジット230を作成するために、図3に示すように、代わりの実施形態は、低伸張糸10、および、高伸張糸12の組合せを用いて得られることができる。このアプローチを使用して、強度、および、フレキシビリティを有するスクリムは、作成される。理想的には、スクリムが不織マット50に固定されるときに、高伸張糸12は、差分の縮み(パッカーリングに至る(leading to puckering))を最小にするためにスクリム構造に組み込まれる前に熱的に安定される。
【0056】
さらに別の実施形態では、コンポジット240を作成するために、図4に示すように、不織マット50は、高伸張スクリム層30と、低伸張スクリム層40との間に位置される。コンポジット240を作成するために、中間のコンポジットを形成するように、以前に記載されているように、低伸張スクリム40は不織マット50に取り付けられる。スクリム層40で中間のコンポジットを最上にロールアップ(rolled up)するよりはむしろ、それは最上の不織マット50でロールアップされる。高伸張スクリム層30が準備されるときに、高伸張スクリム層30は不織マット50に取り付けられて、および、それで、粘着性のものをセットするために硬化される。
【0057】
スクリムをコンポジット構造物に組み込むことを意図される他のバリエーションが、ある。例えば、スクリム糸を粘着性の組成に浸すよりはむしろ、スクリムが不織マットに取り付けられるときに、熱可塑性樹脂接着剤は糸に適用されることがありえて、および、それで、再活性(re−activate)することがありえる(熱いカレンダロール、加熱されたカン等を使用する)。代わりとして、スクリム層は、形成され、および、不織マットのアタッチメントから別れて硬化される。この例では、同じ又は異なる粘着性の第2のコーティングはスクリム層に適用することができ、スクリム層が不織マットと接触して、および、硬化される。
【0058】
実施形態が粘着剤で接着のスクリムを使用して記載されている一方で、他のスクリム構造も使用され、異なった方法で取り付けられ、それは限定されるものではないが、超音波シーリングまたは溶接、縫い目、および、公知技術の他の方法を含む方法で取り付けられることができると理解される。例えば、スクリムファブリックは、二重のコンポーネントの糸を、同時押出を使用して作成されることができ、糸自体の1つのコンポーネントが融解、および、スクリムを不織マットに固定することが可能である。融解コンポーネント、および、不織マットが同一材料から作成されるところで、これは特に有効であることができる。代わりとして他のスクリム型(例えばニットまたは布)を用いて、スクリムコンポーネント、および、不織ウェブは、共に薄層状の層に粘着性の膜またはパウダーを使用して固定されることができる。これらの接着剤は、室温で、熱でアクティブにすることができるか、硬化が可能である。
【0059】
更に、多重の粘着剤で接着のスクリム層を有する代表的な実施形態が記載される一方で、スクリム層が同じプロセスから形成され、そのスクリム層は同じ構造を有し、または、そのスクリム層は同じ粘着性によって固定されることを要求されるものではないことを理解されるべきである。
【0060】
最後に、本コンポジットが連続的に作成されるロールの形で記載されているが、スクリム層は所望の寸法のパネルにカットされ、および、第1のスクリム層の縦糸が第2のスクリム層の縦糸に直角をなすこのようなを位置合わせしたことは、意図される。このようなパネルは、若干のアプリケーション構造を構築することを容易にすることができる。
【0061】
実施例
接着剤で接着の3軸スクリムは、G−37繊維ガラス糸を使用して作られた。この低伸張3軸スクリムは、7×3.5×3.5の構造(縦糸方向で1インチあたり7個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり3.5個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上の1インチあたり3.5の端部)を有した。繊維ガラス糸は、コンベヤに敷設されて、および、十字にリンクされたポリビニールアルコール接着剤コンポーネントを含んでいる液槽を介して移送された。
【0062】
湿式の繊維ガラススクリム材料は、粘着性の過剰を除去するためにニップロールを介して運ばれ、および、それで、ポリプロピレン膜に取り付けられたスパン接着されたポリプロピレンでできている熱安定された不織マットと嵌合された。不織マットの重量は、約2.85オンス/ydであった。
【0063】
その総重量の約10〜12%の低伸張スクリム上の粘着性ピックアップについては、中間のコンポジット(低伸張スクリム、および、不織マット)の重量は、約5.85オンス/ydあった。中間のコンポジットは、大部分のカン上で150の°Fと、170°Fとの間の温度で加熱された一連のカンを通過され、および、硬化された中間のコンポジットは、外側に低伸張スクリムをロールに巻き取る。
【0064】
第2の通過(pass)において、別の粘着剤で接着のスクリムファブリックは、1000デニールのポリエステル糸を使用して作られた。この高伸張3軸スクリムは、8×1×1の構造(縦糸方向で1インチあたり8個の端部、横糸方向において上方へ傾斜する対角線上の1インチあたり1個の端部、および、横糸方向において下方へ傾斜する対角線上のダイアゴナルの1インチあたり1個の端部)を有した。ポリエステル糸はコンベヤに敷設して、および、繊維ガラススクリムを形成するのに使用される、同じクロスリンクされたポリビニールアルコール接着剤コンポーネント(組成物)を含有する液槽を介して移送した。
【0065】
湿式のポリエステルスクリム材料は、粘着性の過剰を除去するためにニップロールを介して運ばれて、および、それで、繊維ガラススクリムに取り付けられるポリプロピレンマットでできている中間のコンポジットと嵌合された。スクリム層は互いと接触するように位置付けされる。そうすると、繊維ガラススクリムの縦糸と、ポリエステルスクリムの縦糸との間の位置合わせはスタッガーされた位置合わせがされる。
【0066】
コンポジット層は、大部分のカンの150°Fと、170°Fとの間の温度で、一連の加熱されたカンを通過し、および、硬化されたコンポジットがロールに巻き取られる。仕上げられたコンポジットの平均重量は、1平方ヤードあたり7.34オンスであった。コンポジット層が安定して互いに固定されたことは、観測された。
【0067】
グラブ(Grab)引張試験ASTM D−5034を使用して、コンポジットの引張強さは、縦方向、および、幅方向において測定された。縦方向において、コンポジットは、1インチあたり211ポンドの引張強さ、および、10.9%の破壊時の伸び率を呈した。幅方向において、コンポジットは、1インチあたり160ポンドの引張強さ、および、10.9%の破壊時の伸び率を呈した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高伸張糸を含む第1のスクリム層と;
低伸張糸を含む第2のスクリム層と;
前記第1のスクリム層、および、前記第2のスクリム層の少なくとも1つに取り付けられている蒸気透過性膜とを具備するコンポジット。
【請求項2】
前記第1のスクリム層は、粘着剤で接着のスクリムである請求項1のコンポジット。
【請求項3】
前記第1のスクリム層は、3軸スクリムである請求項2のコンポジット。
【請求項4】
前記第1のスクリム層は、ステッチ接着のスクリムである請求項1のコンポジット。
【請求項5】
前記第1のスクリム層は、繊維ガラス、セラミック、玄武岩、カーボン、アラミド、金属、および、その組合せからなる群から選択される糸でできている請求項1のコンポジット。
【請求項6】
前記第1のスクリム層は、繊維ガラス糸でできている請求項5のコンポジット。
【請求項7】
前記第2のスクリム層は、接着剤で接着のスクリムである請求項1のコンポジット。
【請求項8】
前記第2のスクリム層は、3軸スクリムである請求項7のコンポジット。
【請求項9】
前記第2のスクリム層は、ステッチ接着のスクリムである請求項1のコンポジット。
【請求項10】
前記第2のスクリム層は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、および、その組合せからなる群から選択される糸でできている請求項1のコンポジット。
【請求項11】
前記第2のスクリム層は、ポリエステル糸でできている請求項10のコンポジット。
【請求項12】
前記第1のスクリム層は、前記蒸気透過性膜に接着剤で接着され、および、前記第2のスクリム層は、前記第1のスクリム層に接着剤で接着される請求項1のコンポジット。
【請求項13】
第3のスクリム層は、前記第1のスクリム層と、前記第2のスクリム層との間に接着剤で接着され、低伸張糸を含む請求項12のコンポジット。
【請求項14】
前記第2のスクリム層は、前記蒸気透過性膜に接着剤で接着され、および、前記第1のスクリム層は、前記第2のスクリム層に接着剤で接着される請求項1のコンポジット。
【請求項15】
前記第1のスクリム層は、前記蒸気透過性膜の第1の側部に接着剤で接着され、および、前記第2のスクリム層は、前記蒸気透過性膜の反対側に接着剤で接着される請求項1のコンポジット。
【請求項16】
前記第1の層は、ステッチ接着のスクリムであり、および、前記第2の層は、接着剤の接着のスクリムであり、
前記第1の層は、前記蒸気透過性膜にステッチされており、および、前記第2の層は、前記第1の層に接着剤で接着されている請求項1のコンポジット。
【請求項17】
前記蒸気透過性膜は、不織マットである請求項1のコンポジット。
【請求項18】
高伸張糸を備えるよこ糸と;
低伸張糸を備える、別の、たて糸、および、よこ糸と;
蒸気透過性膜とを具備し、
スクリム層は、前記蒸気透過性膜に取り付けられる、コンポジット。
【請求項19】
前記スクリム層は、接着剤で接着のスクリムである請求項18のコンポジット。
【請求項20】
前記スクリム層は、3軸スクリムである請求項18のコンポジット。
【請求項21】
前記スクリム層は、ステッチ接着のスクリムである請求項18のコンポジット。
【請求項22】
前記高伸張糸は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、および、その組合せからなる群から選択される請求項18のコンポジット。
【請求項23】
前記高伸張糸は、ポリエステルである請求項22のコンポジット。
【請求項24】
前記低伸張糸は、繊維ガラス、セラミック、玄武岩、カーボン、アラミド、金属、および、その組合せからなる群から選択される請求項18のコンポジット。
【請求項25】
前記低伸張糸は、繊維ガラスである請求項24のコンポジット。
【請求項26】
前記蒸気透過性膜は、不織マットである請求項18のコンポジット。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2009−538999(P2009−538999A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513200(P2009−513200)
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2007/012484
【国際公開番号】WO2007/142878
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(599060788)ミリケン・アンド・カンパニー (65)
【氏名又は名称原語表記】Milliken & Company
【Fターム(参考)】