説明

2つの構成部品を固定する固定システム、固定システムによる固定方法、及び燃料システム

本発明は、円錐状の面の輪郭を備えた部分を有する構成部品(2)を、開口を含む自動車用燃料タンク(1)に溶接によって固定する固定システム、固定システムと関連した固定方法、及び燃料システムに関する。本発明による固定システムでは、燃料タンク(1)の開口の周囲部は円錐状の面の輪郭を有する。溶接部分(3)は、燃料タンク(1)の開口の周囲部の円錐状の面の少なくとも一部分と、構成部品(2)の円錐状の面の少なくとも一部分との間にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、2つの構成部品を固定する固定システム、それと関連した固定方法、及び燃料システムである。
【背景技術】
【0002】
産業において使用され又は様々な種類の車両に搭載される液体及びガスタンクは、一般的には、それらが設計される用途の種類及びタンクが適合しなければならない環境要件に対する密閉基準及び透過性基準を満たさなくてはならない。現在ではヨーロッパ及び世界中の両方において、一般的には、大気中及び環境内への汚染物質排出の制限に関する要件は、今や著しく厳しくなってきている(例えば、PZEV(カリフォルニア州における「Partial Zero Emission Vehicle(部分ゼロ排出ガス車)」基準))。さらに、許容排出限界値が非常に低くなっているので、付属部品とタンクとの間の接合部の漏れ及び透過性による損失が、タンク/付属部品システムの全損失における比較的高い割合を占めてきている。
【0003】
さらに、不透過性材料で作られた1つ又は2つ以上の層を含む多層構造を有するタンクを使用することが、益々一般的になってきている。そのようなタンクへの付属部品の組込みは、いかにしてこれらのタンクに作られた開口に対して構成部品を密封式に且つ不透過性の仕方で固定するかという課題を提起している。
【0004】
同様のことが、多層構造を有する2つの構成部品を互いに固定する場合にも当てはまる。
【0005】
この透過性の課題を解決するために、タンクに構成部品を固定する様々な方法、すなわち、溶接フィルム又は熱線溶接の付加(これは高価な解決法である)、幅広溶接縁部の形成(非常に効果的な解決法とは言えない)又は例えばスルホン化によるような溶接要素のその他の処理(これもまた非常に効果的な解決法とは言えない)がこれまで既に考えられてきた。しかしながら、いずれの方法も、固定の強度についての追加の課題に対処していない。
【0006】
さらに、構成部品の表面にあるバリヤ層がタンク壁の多層構造内のバリヤ層と接触状態にある仕方で、構成部品をタンクの開口の周囲部に溶接することが、米国特許第6,305,568号により知られている。構成部品を固定する際の荷重の下でタンク壁が変形する可能性があるので、固定の強度は最適ではない。さらに、構成部品の形状及び特に溶接箇所における構成部品の厚さは、溶接部に十分な機械的強度を与えるように構成されなくてはならない。このことは、特に管状構成部品の場合、局所的な過剰厚さの形成を意味し、材料を使用し且つ時間を消費し(追加製造工程)、従って少なからぬ追加コストを生じさせる。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,305,568号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、2つの構成部品を固定するためのシステムを提供することであり、本システムは、従来の固定システムと比べて液体及びガスの損失を著しく制限するが、まさに固定領域における構成部品の輪郭の設計によって、とりわけ大きな強度及びより大きな安定性とを有する。本発明の目的はまた、過大な厚さ、又は、成形することが難しい複雑な幾何学形状を用いる必要なしに、タンクに対してほぼ管状形状の部分を固定するための固定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、2つの構成部品の各々が円錐状の面の輪郭を備えた部分を有し、2つの構成部品の円錐状の面が少なくとも部分的に互いに接触する仕方で、第1の構成部品が第2の構成部品に固定されるシステムに関する。特に、本発明は、円錐状の面の輪郭を備えた部分を有する構成部品を、開口を含む自動車用燃料タンクに溶接によって固定するためのシステムであって、開口の周囲部は円錐状の面の輪郭を有し、溶接は、燃料タンクの開口の周囲部の円錐状の面の少なくとも一部分と、構成部品の円錐状の面の少なくとも一部分との間で行われる、システムに関する。
【0010】
本発明によると、2つの構成部品(実際には、タンクと、このタンクに固定される構成部品)は、任意の材料をベースとすることが考えられるが、プラスチックをベースとすることが好ましい。更に好ましくは、本固定システムは、構成部品のうちの少なくとも1つが、2つの異なるプラスチックを含むように設計される。「異なるプラスチック」という表現は、プラスチックの物理的混合によって単一の材料を構成しない複数の材料を意味すると理解されたい。構成部品が2つの異なるプラスチックを含む特定の場合、かかる構成部品を2材料構成部品と呼ぶ。
【0011】
「プラスチック」という用語は、周囲条件下で固体状態である熱可塑性又は熱硬化性のいずれかである任意の合成高分子材料、並びに、それら材料の少なくとも2つの混合物を意味すると理解されたい。意図した重合体(ポリマー)は、ホモポリマー及びコポリマー(特に二元又は三元共重合体)の両方を含む。そのような共重合体の例は、限定するわけではないが、ランダム共重合体、リニアブロック共重合体、その他のブロック共重合体及びグラフト化共重合体がある。熱可塑性エラストマーを含む熱可塑性重合体及びそれらの混合物が好ましい。
【0012】
融点が分解温度以下である任意の種類の熱可塑性重合体又は共重合体が好適である。少なくとも10℃にわたって広がった融解範囲を有する熱可塑性材料が特に好適である。そのような材料の例には、分子量が多分散を示す材料が含まれる。
【0013】
特に、本発明による構成部品は、ポリオレフィン、グラフト化ポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル、ポリケトン、ポリアミド及びそれらの共重合体で作られるのがよい。
【0014】
本発明による構成部品にしばしば見られる重合体は、ポリエチレンである。高密度ポリエチレン(HDPE)の場合には、優れた結果が得られた。
【0015】
本発明によるプラスチック構成部品は、好ましくは、多層構造を備えた構成部品の形態である。特に好ましい構成部品は、バリヤ材料、つまり、一定の液体及びガスに対して非常に高い不透過性を有し且つ一般に高分子の性質の材料で作られた少なくとも1つの層を含む構造を有する構成部品である。
【0016】
1つの特定の実施形態によると、バリヤ材料を構成部品の層の1つに組み込むこと、又は、本質的にバリヤ材料から成る1つの特定の追加層を構造内に挿入することが可能である。本質的にバリヤ材料から成る追加層を構造内に挿入することが好ましい。
【0017】
1つの特定の実施形態によると、バリヤ材料は、例えば燃料タンクを不透過性にするために使用される組成物のような公知のバリヤ組成物で作ることができる。そのようなバリヤ材料の例は、限定するわけではないが、ポリアミド又はコポリアミドをベースとした樹脂、ランダムエチレン/ビニルアルコール共重合体(EVOH)、又は、その他のサーモトロピック液晶重合体であり、サーモトロピック液晶重合体は、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸と、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸又はテレフタル酸のいずれかとの共重合体及び4,4′−バイフェノール(例えば、商標名XYDAR(登録商標)で販売されているコポリエステル)である。
【0018】
別の特定の実施形態によると、第1の構成部品の多層構造は、第2の構成部品の多層構造とは異なっていてもよい。第1の構成部品の多層構造は、第2の構成部品の多層構造と同一であってもよい。第1の構成部品の構造が第2の構成部品の構造と同一である固定システムは、多くの場合好ましい。特に最も好ましいのは、同一の構造内において、バリヤ材料それ自体が同一でありかつ同一の高分子層を構成しているシステムである。
【0019】
同一の多層構造で形成され、少なくとも2つの高密度ポリエチレン(HDPE)層からなり、これらの層の間にEVOH層が挿入された構成部品が、特に好ましい。
【0020】
本発明において問題としている2つの構成部品は各々、円錐状の面の輪郭を有する。本発明の範囲内で、用語「円錐状の面」は、準線又は基準線(directrix)に沿って移動する固定点又は基準点を通る可動曲線によって生成される面を意味すると理解されたい。円錐状の面は、準線又は基準線が円であるか否かに応じて、回転面であってもよいし、回転面でなくてもよい。絶対にと言うのではないが有利なことには、(軸対称の)円錐面、角錐面、球面、楕円面、又は上記の定義を満たす任意その他の面を考えることができる。円錐状の面は一般的に、構成部品の製造時に得られ、例えば、壁内に角度を生じさせるように構成部品の壁を変形させることによって得られる。次に円錐状の面は、構成部品の壁の変形部分の表面によって形成される。「このようにして得られた円錐状の面の角度」という表現は、固定点又は基準点における可動曲線に対する接線と上記固定点又は基準点を通る円錐状の面の軸線との間の角度を意味すると理解されたい。この角度は、1〜90度の値を有するのが有利である。この角度は、30〜60度の値を有するのが好ましい。40〜50度の値を選ぶのがなお一層好ましい。45度の角度が、特に好ましい。その他の構成部品の円錐状の面の角度の値は、2つの円錐状の面が少なくとも部分的に互いに接触した状態になるように定められる。
【0021】
構成部品の壁が数回の変形作業を受けた特定のケースでは、円錐状の面は、最後の変形によって形成された表面である。
【0022】
円錐状の面を定める可動曲線は、直線であってもよいし、円弧であってもよいし、任意その他の曲線であってもよく、特に、任意その他の曲線は、互いに接続された多数の曲線部分で形成されるのがよい。後者のケースでは、円錐状の面の角度は、円錐状の面の第1の曲線部分に対して定められることになる。
【0023】
「円錐状の面」という用語は、構成部品の壁内の斜めの切欠きを指すことを意味するものではない。
【0024】
変形作業は、任意の壁形成技術によって或いは構成部品の製造中に円錐状の面を形成することによって、壁に対して行うことができる利点があり、後者の方法が好ましい。そのようなタイプの輪郭は、特に構成部品に荷重が加えられる場合に(例えば、それらを固定する時に)、より大きな強度を固定システムに与える。それは、構成部品をタンク壁に固定する時に、その壁が溶接領域内に起伏を有しない場合には、固定中に構成部品によって壁に及ぼされる荷重により、タンクの内側方向に向いた壁の変形が生じるからである。このケースにおいては、固定の品質が制限され、付属部品とタンク壁との間の接触長さが減少する。他方、タンク壁が円錐形状の輪郭を有する場合には、タンク壁は外的荷重の下でより僅かしか変形せず、付属部品と壁との間の接触は、前のケースにおけるよりも大きな面積にわたる。
【0025】
円錐状の面が円弧によって形成される場合、その円錐状の面は球面に一致する。この表面形状は、構成部品が互いに固定される時に構成部品が回転するという問題を解決する利点を有し、すなわち球面は、任意の不整列とは関係なく(おそらく、固定中の構成部品の可撓性により)、良好な固定を可能にする。
【0026】
本発明によると、2つの構成部品の円錐状の面は、互いに少なくとも部分的に溶接される。これは、接合面を形成する第1の構成部品の一端部の表面の一部分の分子を第2の構成部品の同様な表面の分子に接触させかつ部分的に相互溶込みさせることによってそれらの構成部品が固定されることを意味する。
【0027】
構成部品は、例えば溶接区域を予熱することによりその区域の温度を上昇させることによって固定される。ミラー溶接法とも呼ばれる熱板溶接法が、特に好ましい。
【0028】
従って、本発明によると、2つの接触する円錐状の面の材料は、溶接可能な材料で作られる。これらは、同じ材料又は相溶性である(本質的に相溶性であるか又は例えばグラフト化によるなどの適当な化学処理によって相溶性にされた)材料であるのが有利である。
【0029】
「溶接可能」という用語は、ここでは、第1の構成部品の層の組成物とそれが溶接される第2の構成部品の層の組成物の成分の化学的及び物理的な相溶性を意味すると理解されたい。良好な相溶性は、溶接部分のそれぞれの組成物の特定の成分の分離現象を回避する。一般的に、良好な相溶性は、2つの構成部品間の長期にわたる接着を保証する。
【0030】
多層構造を有する特定のケースでは、2つの構成部品が互いに固定される箇所において 、それらの構成部品の多層構造は、重ね合わせた層の数が第1の構成部品における層の数と第2の構成部品における層の数との合計に等しくなるような方法で重ね合わされる。層のこの配置は、液体及び/又はガス漏れの危険を減少させ、特に溶接によって固定が行われる場合に、固定領域における不透過性のレベルを向上させる。
【0031】
本発明によると、第2の構成部品は、開口を有するタンクであり、開口の周囲部は、溶接によって第1の構成部品を固定するために使用される円錐状の面の輪郭を有する。
【0032】
「開口」という用語は、本発明の範囲内では、実際には、タンクの内部ボリュームを外部と連通させるタンクの壁内の不連続部を意味すると理解されたい。この不連続部は、タンクの壁と同一の表面内に位置していてもよいし、リエントラント形(タンクの内部ボリュームの方向に向いた)又はサリエント形(外部方向に向いた)であってもよい。第1のケースでは、開口は一般的に、孔と呼ばれる。これに対して、第2のケースでは、開口は突出部と呼ばれる。本発明によると、孔又は突出部は、少なくとも部分的に円錐状の面を有する。リエントラント形の円錐形突出部が好ましい。
【0033】
「燃料タンク」という用語は、本発明の範囲内では、変動する温度及び圧力条件下で液体及び/又はガス燃料を貯えることのできる任意の種類のタンクを意味すると理解されたい。特に、自動車に見られるタンクの種類のタンクを意図している。「自動車」という表現は、車、オートバイ及びトラックも含むと理解されたい。
【0034】
一定のタンクは、例えば網羅的ではないが以下に列挙したもの、すなわち燃料タンクのプレート、給油管、取付け具、継手、流出口、弁又はあらゆるその他の付属部品から選んだ付属部品の1つ又はその他を固定するために、上記のような1つ又はそれ以上の開口を有する。
【0035】
本発明の別の好ましい実施形態は、タンクの開口に固定すべき構成部品がほぼ管状形状を有する実施形態である。
【0036】
本発明はまた、燃料タンクと本発明による固定システムによって燃料タンクに固定された少なくとも1つの付属部品とを含む燃料システムに関する。
【0037】
本発明はまた、上記のような固定システムを用いて2つの構成部品(一方は燃料タンクであり、他方はこの燃料タンクのための構成部品/付属部品である)を互いに固定する方法に関する。
【0038】
最後に、本発明は、燃料システムを製造する方法に関し、本方法では、(1)開口を含み且つその周囲部が円錐状の面の輪郭を有するタンクを製造し、(2)円錐状の面の輪郭を備えた部分を有する構成部品を製造し、(3)タンクの開口の周囲部の円錐状の面の少なくとも一部分を、構成部品の円錐状の面の少なくとも一部分に溶接する。
【0039】
上に述べたように、タンク及び構成部品の製造時に、それらの円錐状の面を形成するのが有利である。特に、円錐状の面に対応する陥凹部を有する1つ又はそれ以上の型を使用して、成形することによって、これら2つの構成部品の製造を行うことが最も好ましい。「平坦な」型の使用と比べると、既に成形したタンク及び/又は構成部品の壁を変形させることによって円錐状の面を形成する付加的ステップをなくすことを可能にする。
【0040】
今一度言うが、既に述べたように、本発明との関連の範囲内で使用される溶接法は、熱板溶接法であるのが好ましい。自動調心熱板又はカメラによって任意選択的に制御されるロボットシステムを使用することにより、本発明のこの変形形態との関連の範囲内で良好な結果が得られる。それは、タンクに対して構成部品を固定する時に最も重要なパラメータは、溶接面を構成する円錐部に対する熱板の調心であるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下の図は、本発明を説明する目的を有するものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【0042】
図1は、本発明の第1の実施形態を示す。タンクの多層壁1は、開口を有し、その輪郭は、タンクの内部に向かう円錐形をなす。角度8は、円錐状の面の角度である。多層ノズル2は、端部を有し、この端部の輪郭は、タンクの開口の輪郭に一致し、その結果、ノズルの外層は、溶接区域3に沿った開口の箇所においてタンクの外層に溶接される。
【0043】
図2及び図3は、2つの追加の実施形態を示す。これらの実施形態では、ノズルの内層がタンクの壁1の外層に溶接されるか(図2参照)、ノズル2の外層が壁1の内層に溶接されるかのいずれかの方法で、ノズル2は溶接される。
【0044】
図4及び図5は、2つのノズルの溶接例を示す。一方のノズルは、実際には、燃料タンク(これらの図には図示せず)の管状突出部によって形成される。両方の場合において、ノズル2の内層とノズル4の外層の溶接領域に重ね合わせ部がある。
【0045】
図6及び図7は、プレート5がタンクの壁1に溶接される例である。
【0046】
図8は、2材料構成部品2がタンクの多層壁1に固定される例を示す。
【0047】
図9は、構成部品2、4の例を示し、それらの接触し合う円錐状の面が、直線ではなく円弧である曲線によって定められており、これらの構成部品の1つは、実際には燃料タンク(図示せず)の管状突出部によって形成される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す。
【図2】本発明の追加の実施形態を示す。
【図3】本発明の追加の実施形態を示す。
【図4】2つのノズルの溶接を示す。
【図5】2つのノズルの溶接を示す。
【図6】タンクの壁に対するプレートの溶接を示す。
【図7】タンクの壁に対するプレートの溶接を示す。
【図8】タンクの多層壁に対する2材料構成部品の固定を示す。
【図9】接触し合う円錐状の面が湾曲面で形成された構成部品のケースを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円錐状の面の輪郭を備えた部分を有する構成部品を、開口を含む自動車用燃料タンクに溶接によって固定する固定システムであって、
開口の周囲部は円錐状の面の輪郭を有し、
前記溶接は、前記燃料タンクの開口の周囲部の円錐状の面の少なくとも一部分と、前記構成部品の円錐状の面の少なくとも一部分との間で行われる、固定システム。
【請求項2】
前記タンク及び前記構成部品が、1つ又は2つ以上のプラスチックに基づく、請求項1に記載の固定システム。
【請求項3】
前記2つの構成部品の少なくとも1つは、バリヤ材料で作られた層を含む多層構造を有する、請求項1又は2に記載の固定システム。
【請求項4】
前記2つの構成部品は、多層構造で形成され、
第1の構成部品が第2の構成部品に固定される箇所において、重ね合わせた層の数は、最大でも前記第1の構成部品の層の数と前記第2の構成部品の層の数の合計に等しい、請求項1〜3の何れか1項に記載の固定システム。
【請求項5】
前記多層構造は、高密度ポリエチレン(HDPE)の少なくとも2つの層を含み、これらの層の間に、エチレン/ビニルアルコール共重合体(EVOH)で作られた層が挿入される、請求項1〜4の何れか1項に記載の固定システム。
【請求項6】
前記構成部品は、前記燃料タンクのプレート、配管、取付け具、継手、流出口、弁又は任意その他の付属部品から選ばれる、請求項1〜5の何れか1項に記載の固定システム。
【請求項7】
燃料タンクと、請求項1〜6の何れか1項に記載の固定システムによって前記燃料タンクに固定された少なくとも1つの付属部品と、を有する燃料システム。
【請求項8】
燃料システムを製造する方法であって、
開口を含み且つその周囲部が円錐状の面の輪郭を有するタンクを製造し、
円錐状の面の輪郭を備えた部分を有する構成部品を製造し、
前記タンクの開口の周囲部の円錐状の面の少なくとも一部分を、前記構成部品の円錐状の面の少なくとも一部分に溶接する、方法。
【請求項9】
前記円錐状の面に一致する凹部を有する1つ又は2つ以上の型を使用することによって、前記タンク及び前記構成部品を成形によって製造する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記溶接は、熱板溶接であり、熱板溶接は、自動調心熱板又はカメラによって任意選択的に制御されるロボットシステムを使用する、請求項8又は請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−528316(P2007−528316A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501293(P2007−501293)
【出願日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【国際出願番号】PCT/EP2005/050951
【国際公開番号】WO2005/085660
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(502294138)イネルジー オートモーティヴ システムズ リサーチ (41)
【Fターム(参考)】