説明

CRTH2アンタゴニスト活性を有する化合物

一般式(I)の化合物(式中、Wはクロロまたはフルオロであり、ZはSO基であり、ここで、Rは−C−Cシクロアルキルまたはヘテロシクリルであり、そのいずれかは、必要に応じて、ハロ、−CN、−C−Cアルキル、−SOR、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−CO、−CONR、−NO、−OR、−SR、−O(CHOR、および−O(CHO(CHORから選択される1つ以上の置換基で置換される)およびその薬理学的に許容できる塩、水和物、溶媒和化合物、錯体もしくはプロドラッグは、喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患を治療するための経口投与可能な組成物として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬として有用な化合物、それらの化合物を調製するための方法、それらを含む組成物、ならびに好酸球、好塩基球およびTh2リンパ球を含む細胞上のCRTH2受容体で作用するプロスタグランジンD(PGD)または他のアゴニストによって媒介される、喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患ならびに他の炎症性疾患の処置および予防における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
PGDは、エイコサノイドであり、化学伝達因子の一種であり、局所的な組織の損傷、通常の刺激またはホルモン刺激の応答の際、または細胞活性化経路を介して、細胞により合成される。エイコサノイドは、生体の全域にわたる多様な組織上に存在する特異的な細胞表面受容体に結合し、これらの組織における様々な反応を媒介する。PGDは、肥満細胞、マクロファージおよびTh2リンパ球によって産生されることが公知であり、抗原により感作された喘息患者の気道において、高濃度で検出されている(非特許文献1)。気道へのPGDの点滴注入により、気管支収縮(非特許文献2、非特許文献3)および好酸球蓄積(非特許文献4)を含む、喘息反応の多くの特徴が生じ得る。
【0003】
ヒトPGDシンターゼ過剰発現トランスジェニックマウスを用いた、外因的に投与されたPGDの作用による炎症反応誘発試験が行われており、抗原に応答した、誇張されたエオジン好性の肺炎症およびTh2サイトカイン産生が示されている(非特許文献5)。
【0004】
最初に発見された、PGDに特異的な受容体は、細胞内のcAMP濃度の上昇に関与するDP受容体であった。しかしながら、PGDは、CRTH2(Th2細胞で発現する化学誘引物質受容体−相同分子)と称されるGタンパク質結合受容体との相互作用を通じて、その炎症誘発活性の多くを媒介すると考えられ、またCRTH2はTh2リンパ球、好酸球および塩基好性により発現される(非特許文献6、および特許文献1、および特許文献2、およびBauerら、特許文献3)。Th2リンパ球および好酸球の活性化に対するPGDの効果が、CRTH2により媒介されることは明らかと考えられる。なぜなら、選択的なCRTH2アゴニスト13,14−ジヒドロ−15−ケト−PGD(DK−PGD)、および15R−メチル−PGDはこの反応を誘発することができ、またPGDの効果が抗CRTH2抗体によりブロックされるからである(非特許文献6、非特許文献7)。対照的に、選択的DPアゴニストであるBW245Cは、Th2リンパ球または好酸球の遊走を促進しない(非特許文献6、非特許文献8)。この証拠に基づくと、CRTH2受容体においてPGDを拮抗することは、Th2依存性のアレルギー疾患(例えば喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎)の炎症性要素を治療する魅力的な方法であるといえる。
【0005】
特許文献3では、そこに記載の方法を用いることにより、アレルギー性喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、自己免疫、再潅流障害および多くの炎症性症状(いずれもCRTH2受容体においてPGDまたは他のアゴニストの作用により媒介される)の治療に有用な化合物の同定を行えることを示唆している。
【0006】
CRTH2に結合する化合物は、特許文献4および特許文献5において教示されている。これらの化合物は当時既に新規ではなく、類似化合物と共に特許文献6、特許文献7および特許文献8において既に開示されており、またそれらに関して、抗炎症効果、鎮痛効果および解熱効果を有することが記載されている。特許文献4および特許文献5は、それらが開示する化合物がCRTH2受容体活性のモジュレータであり、ゆえに例えば閉塞性気道疾患、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、並びに骨および関節、皮膚および目、消化管、中枢および末梢神経系、および他の様々な組織の症状、並びに同種移植片拒絶などの多くの他の疾患の治療または予防において有用であることを教示している。これらの化合物は全て、インドール環の3位に酢酸置換基を有するインドール誘導体である。
【0007】
特許文献9および特許文献10はまた、インドメタシンと同様の構造を有するインドール−3酢酸誘導体に関するものであり、それらはインドメタシンと同様、前記抗炎症効果および解熱効果を有する。すなわち、これらの文献が公開されたときには認められていなかったが、それらに記載された化合物は、COX阻害剤(本発明の化合物のものと全く異なる活性)であった。実際、COX阻害剤はしばしば関節炎関連の症状の治療に使用できるが、多数の疾患および症状(例えば本発明の化合物が有用である喘息および炎症性腸疾患)の治療においては禁忌となる。
【0008】
インドール−1−酢酸化合物に関する更なる先行技術が存在するが、これらはCRTH2アンタゴニストとして記載されていない。例えば、特許文献11、特許文献12、特許文献13および特許文献14は全て、インドール−1−酢酸誘導体である化合物に関するものだが、これらの化合物は、真性糖尿病(特許文献11、特許文献12および特許文献14)または尿酸低下剤(特許文献13)の治療において有用なアルドース還元酵素阻害剤であると言われている。しかしながら、上記化合物がPGDまたは他のCRTH2受容体アゴニストによって媒介される疾患および症状の治療に有用であることは、これらのいずれの文献にも示唆されていない。
【0009】
特許文献15は、インドール−1−酢酸誘導体に関するものであり、それはトロンボキサンシンテターゼの阻害剤であり、また例えば血栓症、虚血性心疾患および脳卒中などの症状の治療において有用であるといわれている。
【0010】
特許文献16は、気管支喘息およびアレルギー性鼻炎の治療において有用なsPLA阻害剤であると言われる化合物に関する。これらの化合物の全ては、本発明の化合物のカルボン酸誘導体の代わりに、アミドまたはヒドラジド置換基を有する。
【0011】
特許文献17は3−ベンゾチアゾリルメチルインドール酢酸を調製する方法に関し、それはアルドース還元酵素阻害剤であると言われる。
【0012】
特許文献18は、喘息、花粉症およびアレルギー性鼻炎、並びに気管支炎、アトピー性および異所性湿疹などの特定の炎症性症状などの症状の治療にとり有用な、ロイコトリエンアンタゴニストと言われる化合物に関する。この文献の化合物のいくつかはインドール−1−酢酸であるが、同じ著者は、非特許文献9において、インドール窒素上に酢酸基を有する化合物が、顕著なペプチドロイコトリエン活性を有しないことを教示している。
【0013】
特許文献19は、例えば糖尿病血栓症、虚血性心疾患、脳卒中、一過性の虚血性発作、片頭痛および血管合併症などの症状の治療に有用であると言われているインドール−1−酢酸誘導体に関する。この文献には、CRTH2受容体においてPGDまたは他のアゴニストの作用により媒介される症状に関する記載が存在しない。
【0014】
特許文献20は、炎症性症状の治療に有用であると言われる、3−置換−1−インドールカルボン酸およびエステルに関する。
【0015】
特許文献21は、CRTH2受容体アンタゴニストである化合物に関する。それらは、インドール−3位にアリール置換基を有しない。
【0016】
非特許文献10は、対応するエステルからのインドール−1−酢酸誘導体を調製する方法に関する。開示される化合物は、トロンボキサンシンテターゼの阻害剤であると言われる。
【0017】
特許文献22は、ロイコトリエンアンタゴニストであるインドール−1−酢酸誘導体に関する。
【0018】
特許文献23は、sPLA阻害剤であるインドール−1−酢酸誘導体に関する。しかしながら、例示された全ての化合物は、インドール系の2位および5位で大きな置換基を有するため、本発明の化合物とは大きく異なる。
【0019】
特許文献24は、PAI−1の阻害剤であるインドール−1−酢酸誘導体を開示する。しかしながら、当該化合物がCRTH2アンタゴニスト活性を有しうることに関する示唆は存在しない。
【0020】
特許文献25は、喘息およびアレルギー性の炎症のモジュレータであると言われる化合物に関する。活性が示されている唯一の化合物は、本発明のインドール−1−酢酸誘導体とは、構造的に全く異なるものである。
【0021】
CRTH2受容体に結合する化合物が、特許文献26および特許文献27において開示されている。これらの化合物はインドール酢酸であるが、特許文献26では、インドール系は、2−3位で、5〜7員の炭素環に融合する。特許文献27においては、ピロリジン基はインドールの3位に存在する。
【0022】
特許文献28、特許文献29および特許文献30は全て、CRTH2アンタゴニストといわれるインドール−1−酢酸誘導体に関するものであるが、それらは一般式(I)の化合物とは構造が異なる。なぜなら、それはスペーサがないか、または後述するように、本発明の化合物のCH基の代わりに、インドール3位に結合された−S−またはSO−基が存在するからである。
【0023】
また特許文献31は、CRTH2アンタゴニストであり、様々な呼吸器疾患の治療に有用と言われる、インドール−1−酢酸誘導体を記載している。これらの化合物は全て、酸素スペーサを介してインドール3位に結合する置換基を有している。
【0024】
特許文献32では、再び、インドール−1−酢酸化合物(この時にはインドール環の3位に脂肪族置換基を有する)を記載している。当該化合物はCRTH2アンタゴニストであると言われている。
【0025】
特許文献33は、インドール環系の3位に直接結合した、複素環またはヘテロアリールの置換基を有する、CRTH2アンタゴニストインドール化合物に関する。
【0026】
本出願人の先願(特許文献34)において、本出願人は、CRTH2受容体においてPGDのアンタゴニストである化合物を記載している。これらの化合物は、CR基と3位で置換されたインドール−1−酢酸誘導体であり、式中、Rは水素またはアルキルであり、Rは1つ以上の置換基で置換されてもよいアリール基である。この文献に記載されている化合物は、CRTH2受容体においてインビトロでの、PGDの強力なアンタゴニストである。しかしながら、本出願人は、インビボで試験した場合に、幾つかの化合物において薬物動態プロファイルが最適でなく、また全血好酸球形状変化試験(whole blood eosinophil shape change test)の結果、それらの効果(化合物のインビボでの活性の指標となる)が、インビトロでの結合試験の結果から予想されるよりも若干弱い場合があることを見出した。
【0027】
本出願人の別の先願(特許文献35)において、インドール−1−酢酸誘導体は、1−ベンゼンスルホニル−1H−ピロール−2−イルメチル基と3位で置換され、ここで、ベンゼンスルホニル部分のフェニル基は置換されてもよい。これらの化合物は非常に活性なCRTH2アンタゴニストであるが、ヒトミクロソーム調製物とのインキュベーションによって測定される場合、急速に代謝される。
【0028】
本出願人の特許文献36もまた、CRTH2アンタゴニスト化合物に関連しており、この時には、インドール−1−酢酸誘導体は2−フェニルスルホニルベンジル基と3位で置換されている。フェニルスルホニル置換基の位置は、化合物の活性およびそれらの薬物動態プロファイルの両方に対して有意な効果を有することが見出された。
【0029】
本発明は、2−フェニルスルホニルベンジル基が、ヘテロシクリルスルホニルベンジル基によって置換されている特許文献36の化合物の類似体に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】欧州特許出願公告第0851030号
【特許文献2】欧州特許出願公開第1211513号
【特許文献3】欧州特許出願公開第1170594号
【特許文献4】国際公開第03066046号
【特許文献5】国際公開第03066047号
【特許文献6】英国特許第1356834号
【特許文献7】英国特許第1407658号
【特許文献8】英国特許第1460348号
【特許文献9】ポーランド特許発明第65781号
【特許文献10】特開昭43−24418号
【特許文献11】国際公開第9950268号
【特許文献12】国際公開第0032180号
【特許文献13】国際公開第0151849号
【特許文献14】国際公開第0164205号
【特許文献15】米国特許第4363912号
【特許文献16】国際公開第9603376号
【特許文献17】特開2001−247570号
【特許文献18】米国特許第4859692号
【特許文献19】米国特許第4273782号
【特許文献20】米国特許第3557142号
【特許文献21】国際公開第03/097598号
【特許文献22】欧州特許出願公開第0539117号
【特許文献23】米国特許出願公開第2003/0153751号
【特許文献24】米国特許出願公開第2004/011648号
【特許文献25】国際公開第2004/058164号
【特許文献26】国際公開第03/097042号
【特許文献27】国際公開第03/097598号
【特許文献28】国際公開第03/101981号
【特許文献29】国際公開第03/101961号
【特許文献30】国際公開第2004/007451号
【特許文献31】国際公開第2005/019171号
【特許文献32】国際公開第2005/094816号
【特許文献33】国際公開第2006/034419号
【特許文献34】国際公開第2005/044260号
【特許文献35】国際公開第2006/095183号
【特許文献36】国際公開第2008/012511号
【非特許文献】
【0031】
【非特許文献1】Murrayら、(1986),N.Engl.J.Med.315:800−804
【非特許文献2】Hardyら、(1984)N.Engl.J.Med.311:209−213
【非特許文献3】Sampsonら、(1997)Thorax 52:513−518
【非特許文献4】Emeryら、(1989)J.Appl.Physiol.67:959−962
【非特許文献5】Fujitaniら、(2002)J.Immunol.168:443−449
【非特許文献6】Hiraiら、(2001)J.Exp.Med.193:255−261
【非特許文献7】Monneretら、(2003)J.Pharmacol.Exp.Ther.304:349−355
【非特許文献8】Gervaisら、(2001)J.Allergy Clin.Immunol.108:982−988
【非特許文献9】J.Med.Chem.,(33),1781−1790(1990)
【非特許文献10】Crossら、J.Med.Chem.29,342−346(1986)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明において、一般式(I)の化合物
【化1】

(式中、
Wはクロロまたはフルオロであり、
ZはSO基であり、
ここで、Rは−C−Cシクロアルキルまたはヘテロシクリルであり、そのいずれかは、必要に応じて、ハロ、−CN、−C−Cアルキル、−SOR、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−CO、−CONR、−NO、−OR、−SR、−O(CHOR、および−O(CHO(CHORから選択される1つ以上の置換基で置換され、ここで、
各Rは独立して、水素、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
各Rは独立して、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
pおよびqは各々独立して、1〜3の整数である)
またはその薬理学的に許容できる塩、水和物、溶媒和化合物、錯体もしくはプロドラッグが提供される。
【0033】
一般式(I)の化合物はCRTH2受容体におけるアンタゴニストであり、CRTH2受容体に結合するPGDまたは他のアゴニストによって媒介される疾患および症状の治療に有用である。それらとしては、アレルギー性疾患、喘息の症状および炎症性疾患が挙げられ、それらの例は、喘息(アレルギー性喘息、気管支喘息、喘息の悪化、およびウイルス感染によって引き起こされる関連するアレルギー性疾患、特にライノウイルスおよび呼吸器合胞体ウイルスによって引き起こされるそれらの悪化、内因性喘息、外因性喘息、運動により誘発された喘息、薬物により誘発された喘息、および塵により誘発された喘息を含む)、咳の治療(気道の炎症性および分泌性症状と関連する慢性の咳、および医原性の咳を含む)、急性および慢性鼻炎(薬物性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、鼻ポリープを含む)、急性ウイルス感染(通常の風邪、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルスおよびアデノウイルスによる感染を含む)、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、湿疹様の皮膚炎、植物皮膚炎、光皮膚炎、脂漏性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚類肉腫、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症蕁麻疹、血管性浮腫、脈管炎、中毒性紅斑、皮膚の好酸球増加症、円形脱毛症、男性型禿頭症、Sweet症候群、ウェーバー−クリスチャン症候群、多形性紅斑、蜂巣炎、皮下脂肪組織炎、皮膚リンパ腫、非黒色腫皮膚癌および他の形成異常の障害;眼瞼炎結膜炎(特にアレルギー性結膜炎、前部および後部ブドウ膜炎、脈絡膜炎、網膜に影響を及ぼす自己免疫性、変性もしくは炎症性障害、眼炎;気管支炎(伝染性およびエオジン好性の気管支炎、気腫、気管支拡張症、農夫肺(farmer’s lung)、過敏性肺臓炎、特発性間質性肺炎、肺移植の合併症を含む)、肺脈管の脈管炎および血栓障害、肺高血圧症、食物性アレルギー、歯肉炎、舌炎、歯周炎、食道炎(逆流を含む)、エオジン嗜好性胃腸炎、直腸炎、肛門周囲そう痒症、小児脂肪便症、食品関連アレルギー、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症、および同様の他のCRTH2により媒介される疾患(例えば自己免疫疾患(例えばIgE過剰症候群、Hashimoto甲状腺炎、Graves疾患、Addison疾患、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、エオジン好性paschiitis、抗リン脂質症候群および全身性エリテマトーデス))、エイズ、ハンセン病、セザリー症候群、パラネオプラスチック症候群、混合および未分化結合組織病、炎症性筋障害(皮膚筋炎および多発性筋炎を含む)、リウマチ性多発筋痛症、若年性関節炎、リウマチ熱、脈管炎(巨細胞性動脈炎、Takayasu動脈炎、Churg−Strauss症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的な多発性動脈炎、巨細胞性動脈炎、重症筋無力症)、急性および慢性の疼痛、神経障害性疼痛症候群、中枢および末梢神経系の悪性、伝染性または自己免疫プロセスの合併症、腰痛症、家族性地中海熱、Muckle−Wells症候群、家族性Hibernian熱、Kikuchi疾患、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、Still疾患、強直性脊椎炎、反応性関節炎、未分化脊椎関節症、乾癬性関節炎、化膿性関節炎、およびその他の感染性の関節炎および骨疾患および変形性関節症;尿酸塩痛風を含む急性および慢性結晶誘発性滑膜炎、ピロリン酸カルシウム堆積病、カルシウムペプチド関連の腱症候群および滑液炎症、Behcet疾患、一次および二次Sjogren症候群、全身性硬化症および限局型全身性強皮症;肝炎、肝硬変、胆嚢炎、膵臓炎、腎炎、腎炎症候群、膀胱炎およびHunner潰瘍、急性および慢性尿道炎、前立腺炎、副睾丸炎、卵巣炎、卵管炎、外陰部膣炎、Peyronie疾患、勃起不全、Alzheimer疾患および他の痴呆性の障害;心膜炎、心筋炎、心筋の類肉腫を含む炎症性および自己免疫の心筋症、虚血性再かん流障害、心内膜炎、心弁膜炎、大動脈炎、静脈炎、血栓症、通常の癌および特発性間質性肺炎(特発性肺繊維症を含む)などの線維性症状の治療、ケロイド、手術後の過剰な線維性瘢痕化/接着、B型およびC型肝炎に関連するものを含む肝臓線維症、子宮フィブロイド、神経サルコイドーシスを含むサルコイドーシス、強皮症、糖尿病による腎線維症、RA関連の線維症、脳アテローム性動脈硬化症を含むアテローム性動脈硬化症、脈管炎、心筋梗塞による心筋線維症、嚢胞性線維症、再狭窄、全身性硬化症、Dupuytren疾患、線維症を合併した抗癌療法および慢性感染(結核およびアスペルギルス症および他の真菌による感染を含む)、脳卒中または線維性瘢痕のない治癒の促進後のCNS線維症である。
【0034】
この化合物は特に、アレルギー性喘息、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、結膜炎、特にアレルギー性結膜炎、春季カタルおよびアトピー性角結膜炎、エオジン好性の気管支炎、食物性アレルギー、エオジン嗜好性胃腸炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症および他のPGD2により媒介される疾患、例えばIgE過剰症候群などの自己免疫疾患、および全身性エリテマトーデス、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、およびTh2免疫反応により引き起こされる/悪化される線維症、例えば特発性肺繊維症および肥厚性瘢痕の治療に使用される場合に有効である。
【0035】
本願明細書において、「C−Cアルキル」とは、1〜6の炭素原子を有する、直鎖状もしくは分岐鎖状の飽和炭化水素鎖のことを指し、1つ以上のハロ置換基によって、および/または1つ以上のC−Cシクロアルキル基によって任意に置換される。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、トリフルオロメチル、2−クロロエチル、メチレンシクロプロピル、メチレンシクロブチル、メチレンシクロブチルおよびメチレンシクロペンチルが挙げられる。
【0036】
用語「C−C18アルキル」は、1〜18の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐鎖状の飽和炭化水素鎖を指すことを除いて、上記と同様の意味を有する。
【0037】
本願明細書において、「C−Cシクロアルキル」とは、3〜8の環原子を有する飽和炭素環式基を指し、1つ以上のハロ置換基によって任意に置換される。例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフルオロシクロヘキシルが挙げられる。
【0038】
本明細書の文脈において、用語「ヘテロシクリル」とは、4〜8の環原子を有する飽和環系を指し、そのうちの少なくとも1つは、ハロおよびオキソから選択される1つ以上の置換基で必要に応じて置換されるN、OおよびSから選択されるヘテロ原子である。ヘテロシクリル基の例としては、アゼチジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、モルホリニル、ピロリジニル、4,4−ジフルオロピペリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、1,4−ジアゼパニル、1,4−オキサゼパニルおよびアゾカニルが挙げられる。
【0039】
本願明細書において、「ハロ」とは、フロオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを指す。
【0040】
本願明細書の文脈において、用語「アリール」とは、5〜14の環炭素原子を有する芳香族性を有する環系を指し、3つまでの環を含む。アリール部分が1つより多い環を含む場合、全ての環が完全に芳香族特性でなくてもよい。アリール部分の例は、ベンゼン、ナフタレン、インダンおよびインデンである。
【0041】
本願明細書の文脈において、用語「ヘテロアリール」とは、5〜14の環原子を有する芳香族特性を有する環系を指し、そのうちの少なくとも1つは、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子であり、3つまでの環を含む。ヘテロアリール部分が1つより多い環を含む場合、全ての環が完全に芳香族特性でなくてもよい。ヘテロアリール基の例としては、ピリジン、ピリミジン、インドール、ベンゾフラン、ベンズイミダゾールおよびインドレンが挙げられる。
【0042】
上に示す一般式(I)は、全ての同位体の変形を含むことが意図される。例えば、分子の水素原子は、H、HまたはHであってもよく、炭素原子は、12Cまたは14Cであってもよい。
【0043】
一般式(I)の化合物の適切な薬理学的および獣医学的に許容できる塩としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、マグネシウムおよび他の金属の塩などの塩基付加塩、並びに、コリン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチルジアミン、メグルミンならびにJ.Med.Chem.,50,6665−6672(2007)に概説される、および/または当業者に公知の他の周知の塩基付加塩などが挙げられる。
【0044】
薬理学的または獣医学的に許容できない塩は、中間体として有用であってもよい。
【0045】
プロドラッグは、インビボにおいて、一般式(I)による活性親薬物を放出する任意の共有結合された化合物である。プロドラッグの例としては、一般式(I)の化合物のアルキルエステル、例えば以下の一般式(II)のエステルが挙げられる。
【0046】
一般式(I)の適切な化合物において、独立して、または組み合わせて:Wはフルオロ置換基であり、Rはシクロアルキル基または窒素含有複素環基、例えばピロール基、ピペリジン基、シクロブチル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基であり、そのうちのいずれかは、上記のように置換されてもよい。
【0047】
が窒素含有複素環である場合、環の窒素原子を介してSO基に適切に結合される。
【0048】
より適切には、Rは、5員または6員環、特にシクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニルまたはピペリジニル環である。Rがピロリジニルまたはピペリジニルである場合、環の窒素原子を介してSO基に結合されてもよい。
【0049】
が6員環である化合物は、Rが5員環である化合物よりわずかに活性があるように見える。
【0050】
さらに、本出願人は、より活性のある化合物は、Z基が、結合されるフェニル環の2位に存在するものであることを示した。
【0051】
本発明の化合物のうちのいくつかは、非常に高い内在するCRTH2アンタゴニスト活性を有し、この活性はまた、全血で行われた実験においても見られる。
【0052】
本発明の例示的な化合物としては、
2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物1);
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物2);
2−(3−(2−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物3);
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物4);
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピロリドン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物5);
2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物6);
2−(3−(4−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物7);
2−(3−(2−(シクロブチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物8);
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物9);
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(4−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物10);
あるいは上記のいずれかのC−Cアルキルエステル、アリールエステル、(CHOC(=O)C−Cアルキルエステル、((CHO)CHCHXエステル、(CHN(RエステルまたはCH((CHO(C=O)Rエステル
(式中、
mは1または2であり、
nは1〜4であり、
XはORまたはN(Rであり、
は水素またはメチルであり、
はC−C18アルキル)
が挙げられる。
【0053】
本発明のさらなる態様において、一般式(II)の化合物
【化2】

(式中、
WおよびZは一般式(I)に定義されるとおりであり、
は、C−Cアルキル、アリールで置換されたC−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RまたはCH((CHO(C=O)Rであり、
mは1または2であり、
nは1〜4であり、
XはORまたはN(Rであり、
は水素またはメチルであり、
はC−C18アルキルである)
またはその薬理学的に許容できる塩、水和物、溶媒和化合物、錯体もしくはプロドラッグが提供される。
【0054】
一般式(II)の化合物は新規であり、一般式(I)の化合物のためのプロドラッグとして使用され得る。一般式(II)の化合物がプロドラッグとして作用する場合、患者の血中または組織中のエステラーゼの作用によって薬物に後で変換される。
【0055】
一般式(II)の化合物がプロドラッグとして使用される場合、特に適切なR基の例としては、メチル、エチル、プロピル、フェニル、−O(CHO(CHOR、−O(CHO(CHO(CHOR、−O(CHO(CHNR、−O(CHO(CHO(CHNR、−CHOC(=O)tBu、−CHCHN(Me)、−CHCHNHまたは−CH(CHO(C=O)Rが挙げられ、式中、RおよびRは上記の通りである。
【0056】
プロドラッグとしてのそれらの使用に加えて、一般式(II)の化合物(式中、RはC−Cアルキルまたはベンジルである)は、一般式(I)の化合物の調製のためのプロセスに使用されてもよく、そのプロセスは、一般式(II)の化合物と、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウムなどの塩基とを反応させることを含む。その反応は、水性溶媒または有機溶媒またはその2つの混合物で行われてもよい。その反応に使用される典型的な溶媒はテトラヒドロフランと水との混合物であり、その反応は以下の実施例の手順Lに詳細に記載される。
【0057】
一般式(II)の化合物は、一般式(III)の化合物
【化3】

(式中、WおよびRは一般式(II)に定義されるとおりである)から、一般式(IV)のアルデヒド
【化4】

(式中、ZはSOであり、Rは一般式(I)に定義されるとおりである)
との反応によって調製され得る。この反応は、トリフルオロ酢酸およびジクロロメタンなどの極性有機溶媒中のトリエチルシランの存在下で、かつ、典型的に室温(15〜25℃)で実施され得る。この反応は、以下の実施例の手順Kに詳細に記載される。
【0058】
一般式(III)の化合物の調製のための手順は、当業者に公知であり、一般に、1位での5−ハロ−2−メチルインドール誘導体と、α−ブロモアセテート誘導体または関連するアルキル化剤とのアルキル化に関する。
【0059】
が必要に応じて置換されたシクロアルキル基または窒素原子を介してSO部分に結合されない複素環基である一般式(IV)の特定の化合物は、一般式(V)の化合物
【化5】

(式中、Rは必要に応じて置換されたシクロアルキル基または一般式(I)に定義した複素環基であり、その複素環基は窒素原子を介してSO部分に結合されない)
の酸化により調製され得る。
【0060】
一部の場合において、その変換は、一般式(VI)のアセタール
【化6】

(式中、Rは一般式(I)に定義されるとおりであり、R’は、C−Cアルキル、フェニル、ベンジルを表し、2つのR’基は一緒に結合して、例えば、プロピレングリコールまたはエチレングリコールなどのC−Cジオールとの縮合によって、環状アセタール基を形成し得る)
として一般式(V)の化合物を保護することによって成され得る。
【0061】
アセタールを形成するための方法および保護基としてのそれらの使用は、当該分野において周知であり、例えば、John Wiley & Sons Incによって公開された「Protecting Groups in Organic Synthesis」,Theodora W.GreeneおよびPeter G.M.Wutsに記載されている。しかしながら、典型的に、一般式(VI)のアセタールは、適切なアルコール溶媒中で、オルトギ酸トリメチルおよびp−トルエンスルホン酸、その後のNaOR’(式中、R’は上に定義したとおりである)との反応によって形成されてもよい。例えば、R’がメチルである場合、この反応は、メタノール中のナトリウムメトキシドを用いて実施され得る。この反応は、メタノールなどの無水有機溶媒中で、かつ、不活性雰囲気下、典型的に窒素下で、最初に実施されてもよい。この反応は、以下の手順Eに詳細に記載される。
【0062】
一般式(VI)の化合物は酸化されて、ジクロロメタンなどの極性溶媒中の3−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)などの酸化剤との反応によって、
一般式(VII)の化合物
【化7】

(式中、ZはSO基であり、ここで、R基は一般式(V)に定義され、R’基は一般式(VI)に定義されるとおりである)
を形成できる。その試薬は、低い温度、例えば−10〜10℃で混合され得、次いで、その反応混合物は、例えば約15〜25℃の室温まで加温される。これは、以下の実施例の手順Fの特定の例に詳細に記載されている。
【0063】
通常、酸化工程の後、一般式(IV)の化合物を形成するために一般式(VII)の化合物が脱保護される。脱保護は、標準的な方法、例えば含水酸、特にスルホン酸で処理し、続いて、実施例の手順Gに詳細に記載される炭酸カリウムなどの塩基と中和することによって実施されてもよい。
【0064】
一般式(IV)の化合物を形成するこの方法は、Z置換基がフェニル環の4位に存在する場合に、特に有用である。一部の場合において、特にZがフェニル環の2位または3位に存在する場合、保護は必要ではなく、一般式(IV)の化合物は、上記のジクロロメタン中のmCPBAを用いる直接酸化によって、一般式(V)の化合物から直接調製され得る。これは以下の実施例の手順Bに示される。
【0065】
一般式(V)の化合物は、一般式(VIII)の化合物
【化8】

(式中、Halはフルオロ、クロロまたはブロモである)と、一般式(IX)の化合物
HSR (IX)
(式中、Rは一般式(V)に定義したとおりである)
とを反応させることによって調製され得る。
【0066】
この置換反応は、DMSOなどの有機溶媒中の炭酸カリウムなどの弱い塩基の存在下で、かつ、窒素などの不活性雰囲気下で実施され得る。反応混合物はまた、例えば約80〜120℃、典型的に100℃で加熱され得る。この反応の例は以下の手順Aに記載される。
【0067】
一般式(VIII)および(IX)の化合物は容易に入手できるか、または当業者に周知の方法によって調製できる。
【0068】
あるいは、一般式(V)の化合物は、THF中のn−ブチルリチウムでの処理、その後のDMFの添加によって、
一般式(X)の化合物
【化9】

(式中、Halは、F、ClまたはBrであり、YおよびRは一般式(V)に定義されるとおりである)
から調製できる。これは、実施例の手順Dに示される。
【0069】
一般式(X)の化合物は、一般式(XII)の化合物
X−R (XII)
(式中、Xは離脱基、例えばトルエンスルホニルまたはハロであり、Rは一般式(V)に定義されるとおりである)
と反応することによって、
一般式(XI)の化合物
【化10】

(式中、Halは上に定義されるとおりである)
から調製され得る。
【0070】
この反応は、実施例の手順Cに記載されるように、アセトニトリルなどの極性有機溶媒中で、かつ、炭酸セシウムなどの弱い塩基の存在下で、実施され得る。
【0071】
一般式(XI)および(XII)の化合物は周知であり、容易に入手できるか、または当業者に周知の方法によって調製できる。Xが式R−OHの化合物からのトルエンスルホニルである一般式(XII)の化合物を調製するための方法は、実施例の手順Zに記載される。
【0072】
が、窒素原子を介してSO部分に結合される窒素含有複素環基である一般式(IV)の化合物は、異なる調製方法を必要とする。それらの化合物は、一般式(XVII)の化合物
【化11】

(式中、HalはF、ClまたはBrであり、Zは、一般式(I)に定義される必要に応じて置換された−C−C複素環基である)
を、THF中のn−ブチルリチウムで処理し、次いで、DMFの添加により、反応させることによって調製できる。
【0073】
が、窒素原子を介してSO部分に結合される窒素含有複素環基である一般式(IV)の化合物はまた、実施例の手順Jに示されるように、アセトニトリルなどの適切な溶媒中でクロロクロム酸ピリジニウム(PCC)と反応させることによって、
一般式(XVIII)の化合物
【化12】

(式中、ZはSOであり、Rは、窒素原子を介してSO部分に結合される窒素含有複素環基である)
から調製できる。
【0074】
一般式(XVIII)の化合物は、適切な還元剤、例えばボラン−テトラヒドロフラン錯体の形態で存在し得るボランと反応させることによって、
一般式(XIX)のカルボン酸
【化13】

(式中、ZはSOであり、Rは、窒素原子を介してSO部分に結合される窒素含有複素環基である)
から調製できる。この反応の例は以下の手順Iに記載される。
【0075】
一般式(XIX)の化合物は、一般式(XX)の化合物
【化14】

から、一般式(XIV)の複素環アミン
−H (XIV)
(式中、Rは、一般式(I)に定義される必要に応じて置換された−C−Cヘテロシクリルであり、ここで、式に示すHは、環窒素原子と結合される)
と反応させることによって調製できる。この反応の例は以下の手順Hに示される。
【0076】
一般式(XIV)および(XX)の化合物は当業者に周知であり、容易に入手可能であるか、または公知の方法により調製できる。
【0077】
が、窒素原子を介してSO部分に結合される窒素含有複素環基である一般式(II)の化合物はまた、一般式(XIII)の化合物
【化15】

(式中、Rは一般式(II)に定義されるとおりである)
を、上に定義される一般式(XIV)の複素環アミンと反応させることによって調製できる。
【0078】
典型的に、その反応はピリジンで行われ、以下の手順Qに記載されるように、20時間まで、15〜25℃の温度、一般に室温で進行される。
【0079】
一般式(XIII)の化合物は、一般式(XV)の化合物
【化16】

(式中、Wは一般式(I)に定義され、Rは一般式(II)に定義される)
を、実施例の手順Pに詳細に記載されるように、15〜25℃の温度(典型的に室温)で、クロロスルホン酸と反応させることにより調製され得る。
【0080】
クロロスルホン酸は容易に入手可能な試薬である。
【0081】
一般式(XV)の化合物は、一般式(XVI)の化合物
【化17】

と反応させることにより、上に定義される一般式(III)の化合物から調製され得る。
【0082】
その反応は、トリフルオロ酢酸およびジクロロメタンなどの極性有機溶媒中のトリエチルシランの存在下で、典型的に室温(15〜25℃)で実施され得る。−SOH基は、続いて、−SONa基に変換される。この反応の例は以下の手順Nに示される。
【0083】
式(XVI)の化合物は当業者に周知であり、容易に入手可能である。
【0084】
上に定義される一般式(XIII)の化合物はまた、クロロスルホン酸と反応させることによって、
一般式(XVII)の化合物
【化18】

(式中、WおよびRは一般式(I)および一般式(II)にそれぞれ定義されるとおりである)
から調製できる。その反応は0℃で開始されてもよく、次いで、その混合物は、その後、室温(15〜25℃)まで加温される。そのプロセスは手順Sに詳細に記載される。
【0085】
クロロスルホン酸は周知の試薬である。
【0086】
一般式(XVII)の化合物は、一般式(III)と(IV)の化合物の間の反応について記載されるものと同様の条件下で、上に定義される一般式(III)の化合物と、ベンズアルデヒドとの反応によって調製され得る。その反応は以下の手順Rに記載される。
【0087】
一般式(I)の化合物はCRTH2受容体アンタゴニストであり、一般式(II)の化合物は一般式(I)の化合物についてのプロドラッグである。従って、一般式(I)および(II)の化合物は、CRTH2受容体でPGDまたは他のアゴニストによって媒介される疾患および症状を治療するための方法において有用であり、その方法は、そのような治療を必要とする患者に、適切な量の一般式(I)または(II)の化合物を投与することを含む。
【0088】
本発明の第3の態様において、医薬に使用するための、特に、PGDまたは他のCRTH2受容体アゴニストによって媒介される疾患および症状の治療または予防に使用するための一般式(I)または(II)の化合物が提供される。
【0089】
さらに、CRTH2受容体アゴニスト、特にPGDによって媒介される疾患および症状の治療または予防のための薬剤の調製における一般式(I)または(II)の化合物の使用も提供される。
【0090】
上記のように、そのような疾患および症状としては、アレルギー性疾患、喘息の症状および炎症性疾患が挙げられ、それらの例は、喘息(アレルギー性喘息、気管支喘息、喘息の悪化、およびウイルス感染によって引き起こされる関連するアレルギー性疾患、特にライノウイルスおよび呼吸器合胞体ウイルスによって引き起こされるそれらの悪化、内因性喘息、外因性喘息、運動により誘発された喘息、薬物により誘発された喘息、および塵により誘発された喘息を含む)、咳の治療(気道の炎症性および分泌性症状と関連する慢性の咳、および医原性の咳を含む)、急性および慢性鼻炎(薬物性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、鼻ポリープを含む)、急性ウイルス感染(通常の風邪、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルスおよびアデノウイルスによる感染を含む)、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、湿疹様の皮膚炎、植物皮膚炎、光皮膚炎、脂漏性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚類肉腫、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症蕁麻疹、血管性浮腫、脈管炎、中毒性紅斑、皮膚の好酸球増加症、円形脱毛症、男性型禿頭症、Sweet症候群、ウェーバー−クリスチャン症候群、多形性紅斑、蜂巣炎、皮下脂肪組織炎、皮膚リンパ腫、非黒色腫皮膚癌および他の形成異常の障害;眼瞼炎結膜炎(特にアレルギー性結膜炎、前部および後部ブドウ膜炎、脈絡膜炎、網膜に影響を及ぼす自己免疫性、変性もしくは炎症性障害、眼炎;気管支炎(伝染性およびエオジン好性の気管支炎、気腫、気管支拡張症、農夫肺(farmer’s lung)、過敏性肺臓炎、特発性間質性肺炎、肺移植の合併症を含む)、肺脈管の脈管炎および血栓障害、肺高血圧症、食物性アレルギー、歯肉炎、舌炎、歯周炎、食道炎(逆流を含む)、エオジン嗜好性胃腸炎、直腸炎、肛門周囲そう痒症、小児脂肪便症、食品関連アレルギー、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症、および同様の他のCRTH2により媒介される疾患(例えば自己免疫疾患(例えばIgE過剰症候群、Hashimoto甲状腺炎、Graves疾患、Addison疾患、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、エオジン好性paschiitis、抗リン脂質症候群および全身性エリテマトーデス))、エイズ、ハンセン病、セザリー症候群、パラネオプラスチック症候群、混合および未分化結合組織病、炎症性筋障害(皮膚筋炎および多発性筋炎を含む)、リウマチ性多発筋痛症、若年性関節炎、リウマチ熱、脈管炎(巨細胞性動脈炎、Takayasu動脈炎、Churg−Strauss症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的な多発性動脈炎、巨細胞性動脈炎、重症筋無力症)、急性および慢性の疼痛、神経障害性疼痛症候群、中枢および末梢神経系の悪性、伝染性または自己免疫プロセスの合併症、腰痛症、家族性地中海熱、Muckle−Wells症候群、家族性Hibernian熱、Kikuchi疾患、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、Still疾患、強直性脊椎炎、反応性関節炎、未分化脊椎関節症、乾癬性関節炎、化膿性関節炎、およびその他の感染性の関節炎および骨疾患および変形性関節症;尿酸塩痛風を含む急性および慢性結晶誘発性滑膜炎、ピロリン酸カルシウム堆積病、カルシウムペプチド関連の腱症候群および滑液炎症、Behcet疾患、一次および二次Sjogren症候群、全身性硬化症および限局型全身性強皮症;肝炎、肝硬変、胆嚢炎、膵臓炎、腎炎、腎炎症候群、膀胱炎およびHunner潰瘍、急性および慢性尿道炎、前立腺炎、副睾丸炎、卵巣炎、卵管炎、外陰部膣炎、Peyronie疾患、勃起不全、Alzheimer疾患および他の痴呆性の障害;心膜炎、心筋炎、心筋の類肉腫を含む炎症性および自己免疫の心筋症、虚血性再かん流障害、心内膜炎、心弁膜炎、大動脈炎、静脈炎、血栓症、通常の癌および特発性間質性肺炎(特発性肺繊維症を含む)などの線維性症状の治療、ケロイド、手術後の過剰な線維性瘢痕化/接着、B型およびC型肝炎に関連するものを含む肝臓線維症、子宮フィブロイド、神経サルコイドーシスを含むサルコイドーシス、強皮症、糖尿病による腎線維症、RA関連の線維症、脳アテローム性動脈硬化症を含むアテローム性動脈硬化症、脈管炎、心筋梗塞による心筋線維症、嚢胞性線維症、再狭窄、全身性硬化症、Dupuytren疾患、線維症を合併した抗癌療法および慢性感染(結核およびアスペルギルス症および他の真菌による感染を含む)、脳卒中または線維性瘢痕のない治癒の促進後のCNS線維症である。
【0091】
この化合物は特に、アレルギー性喘息、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、結膜炎、特にアレルギー性結膜炎、春季カタルおよびアトピー性角結膜炎、エオジン好性の気管支炎、食物性アレルギー、エオジン嗜好性胃腸炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症および他のPGD2により媒介される疾患、例えばIgE過剰症候群などの自己免疫疾患、および全身性エリテマトーデス、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、およびTh2免疫反応により引き起こされる/悪化される線維症、例えば特発性肺繊維症および肥厚性瘢痕の治療または予防に使用される場合に有効である。
【0092】
一般式(I)または(II)の化合物は、治療することを必要とされる疾患または症状に依存する適切な様式で処方されなければならない。
【0093】
従って、本発明のさらなる態様において、医薬賦形剤または担体とともに一般式(I)または(II)の化合物を含む医薬組成物が提供される。治療または予防される疾患または症状について適切または望ましいとみなされ得る場合、他の活性物質もまた存在してもよい。
【0094】
担体(または二つ以上ある場合、各々の担体)は、製剤中の他の成分と適合性を有し、受容者にとり無害であるという意味で、許容可能でなければならない。
【0095】
上記の製剤は、薬学の分野で周知のあらゆる方法により、経口投与、直腸内投与、鼻腔内投与、気管支内(吸入)投与、局所投与(点眼、頬側および舌下投与を含む)、膣内投与、または非経口投与(皮下、筋肉内、経静脈および皮内投与を含む)などの投与形態に適する形で調製できる。
【0096】
投与経路は、治療しようとする症状により変化しうるが、好ましくは、組成物は経口投与用、鼻腔内投与用、気管支内投与用または局所投与用に製剤化される。
【0097】
上記の組成物は、担体と、上記で定義した活性薬剤とを組み合わせることにより調製できる。一般的に、上記製剤は、一様かつ緊密に、活性薬剤と、液体状担体もしくは微粉末状固体担体またはその両方とを組み合わせ、更に必要に応じて製品を成形することにより調製される。本発明は、一般式(I)または(II)の化合物と、薬理学的もしくは獣医学的に許容できる担体もしくは賦形剤とを組み合わせるか、または会合させることを含む、医薬組成物の調製方法を提供する。
【0098】
経口投与用の本発明の製剤は、別々の投与単位(例えば所定量の活性薬剤を各々含むカプセル、サシェまたはタブレット)、粉末または顆粒、水性液体または非水性液体中の、活性薬剤の溶液または懸濁液、あるいは水中油型の液状エマルジョンまたは油中水型の液状エマルジョン、あるいはボーラスなどとして与えられてもよい。
【0099】
経口投与用の組成物(例えばタブレットおよびカプセル)に関して、用語「許容できる担体」とは、一般的な医薬品添加剤などの賦形剤のことを指し、例えば結合剤(例えばシロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、スクロースおよびデンプン)、充填剤および担体(例えばコーンスターチ、ゼラチン、ラクトース、スクロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、リン酸二カルシウム、塩化ナトリウムおよびアルギン酸)、並びに潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウムおよび他の金属ステアリン酸塩、ステアリン酸グリセロール、ステアリン酸、シリコーン油、タルク、ワックス、オイルおよびコロイド状シリカ)などが例示される。ハッカ、ウィンターグリーン油、チェリーフレーバーなどの芳香剤を用いてもよい。剤形を容易に識別できるようにするために、着色剤を添加するのも望ましい。当該分野において周知の方法によりタブレットをコーティングしてもよい。
【0100】
任意に1つ以上の付加的成分を用いて、圧縮または成形によってタブレットを調製してもよい。流動状態の活性薬剤(粉末または顆粒状)を、任意に結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、界面活性剤または分散剤などと混合した状態で、適切な機器を用いて、圧縮することにより、圧縮タブレットを調製することができる。鋳型成型されたタブレットは、不活性液体希釈液で湿らせた粉末状化合物の混合物を、適切な機器において成形することによって調製できる。上記のタブレットを、任意にコーティングしたり、あるいは切込みを入れたりしてもよく、それにより活性薬剤遅延放出もしくは制御放出を与えるように製剤化されてもよい。
【0101】
経口投与に適する他の製剤としては、活性薬剤を風味ベース(通常スクロースおよびアカシアまたはトラガカント)に含有させたロゼンジ、活性薬剤を不活性ベース(例えばゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアカシア)に含有させたパステル、並びに活性薬剤を適切な液体担体に含有させたうがい薬などが挙げられる。
【0102】
皮膚への局所投与用に、一般式(I)または(II)の化合物を、クリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液などの状態に調製してもよい。例えば製剤学の標準的なテキスト(例えばイギリス薬局方)にて説明されるように、製薬用に使用できるクリーム剤または軟膏剤は従来周知の製剤形態である。
【0103】
一般式(I)または(II)の化合物を気道の治療用に使用する場合、例えばエアゾールまたはスプレーを鼻腔内、気管支内もしくは口腔内で投与してもよく、当該エアゾールまたはスプレーの使用により、粉末状、または溶液もしくは懸濁液の滴の形で、薬理学的有効成分を分散させることができる。粉末を分散させる特性を有する医薬組成物は通常、有効成分以外に、室温以下の沸点を有する液体推進剤、および必要に応じて、液体または固体状の非イオン系または陰イオン系界面活性剤および/または希釈剤などを含んでなる。薬理学的有効成分が溶液中に存在する医薬組成物は、それに加えて、適切な推進剤(プロペラント)、更に必要に応じて更なる溶媒および/または安定化剤を含んでなる。推進剤の代わりに圧縮空気を使用してもよく、適切な圧縮および拡張装置を用いて、必要に応じて調製することができる。
【0104】
非経口的製剤は通常、滅菌される。
【0105】
典型的には、化合物の投与量は約0.01〜100mg/kgであり、それにより、血漿中の薬剤の濃度が、CRTH2受容体においてPGDを阻害するのに効果的な濃度に維持される。一般式(I)または(II)の化合物の正確な治療的有効量、およびかかる化合物が最適に投与されるルートは、薬剤の血液濃度と、治療効果にとり必要となる濃度とを比較することにより、当業者により容易に決定できる。
【0106】
一般式(I)または(II)の化合物は、上記の疾患および症状の治療に有用な、1つ以上の他の活性薬剤と組み合わせて使用してもよいが、但しこれらの活性薬剤は、必ずしもCRTH2受容体におけるPGDの阻害剤である必要はない。
【0107】
したがって、上記の医薬組成物は更に、これらの活性薬剤の1つ以上を含有してもよい。
【0108】
CRTH2受容体アゴニスト(特にPGD)により媒介される疾患および症状の治療用薬剤の調製への、一般式(I)または(II)の化合物の使用も提供し、当該薬剤はまた、同じ疾患および症状の治療に有用な更なる活性薬剤も含む。
【0109】
これらの更なる活性薬剤は、他のCRTH2受容体アンタゴニストでもよく、または全く異なる作用機序で機能するものであってもよい。それらとしては、アレルギー性および他の炎症性疾患用の以下の治療薬が挙げられる:
スプラタストトシレートおよび類似化合物;
β2アドレナリン受容体アゴニスト(メタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、ホルモテロール、サルメテロール、インダカテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシラートおよびピルブテロールなど)、またはメチルキサンチン(テオフィリンおよびアミノフィリンなど)、肥満細胞安定化剤(クロモグリク酸ナトリウムまたはチオトロピウムなどのムスカリン様受容体アンタゴニスト);
抗ヒスタミン剤(例えばヒスタミンH受容体アンタゴニスト(例えばロラタジン、セチリジン、デスロラタジン、レボセチリジン、フェゾフェナジン、アステミゾール、アゼラスチンおよびクロルフェニラミンまたはH受容体アンタゴニスト);
αおよびαアドレナリン受容体アゴニスト(例えばプロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸キシロメタゾリンおよび塩酸エチルノルエピネフリン);
ケモカイン受容体機能のモジュレータ(例えばCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10およびCCR11(C−Cファミリーについて)、またはCXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4およびCXCR5(C−X−Cファミリーについて)およびCXCR1(C−X−Cファミリーについて));
ロイコトリエンアンタゴニスト(モンテルカスト、ザフィルルカスト(zafirlukast)など)
ロイコトリエン生合成阻害剤(5−リポキシゲナーゼ阻害剤または5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)阻害剤、例えばジロイトン、ABT−761、フェンロイトン、テポキサリン、アボット−79175、N−(5置換)−チオフェン−2−アルキルスルホンアミド、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールヒドラゾン、ZD2138などのメトキシテトラヒドロピラン、SB−210661、L−739010などのピリジニル−置換−2−シアノナフタレン化合物、L−746,530などの2−シアノキノリン化合物、インドールおよびキノリン化合物(例えばMK−591、MK−886およびBAY x 1005));
ホスホジエステラーゼ阻害剤(ロフルミラストなどのPDE4阻害剤を含む);
抗IgE抗体治療薬(オマリツマブなど);
抗感染剤(例えばフシジン酸、特にアトピー性皮膚炎の治療用);
抗真菌剤(例えばクロトリマゾール、特にアトピー性皮膚炎の治療用);
免疫抑制剤(炎症性皮膚炎の場合、例えばタクロリムスおよび特にピメクロリムス、またはFK−506、ラパマイシン、サイクロスポリン、アザチオプリンもしくはメトトレキセート);
免疫療法剤(グラザックスなどのアレルギー性免疫療法剤を含む);
コルチコステロイド(例えば、インターフェロン、TNFまたはGM−CSFなどのTh1サイトカイン応答を促進するプレドニゾン、プレドニゾロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、フランカルボン酸モメタゾンおよびフランカルボン酸フルチカゾン薬剤)。
CRTH2アンタゴニストは、
他の受容体において作用するPGDの他のアンタゴニスト(例えばDPアンタゴニスト);
サイトカイン産生を調節する薬剤(例えばTNFα変換酵素(TACE)の阻害剤、抗TNFモノクローナル抗体、TNF受容体免疫グロブリン分子、他のTNFアイソフォームの阻害剤、ピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸(例えばナプロキセン)、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェンなどの非選択的COX−1/COX−2阻害剤、メフェナミン酸、インドメタシン、スリンダクおよびアパゾンなどのフェナメート、フェニルブタゾンなどのピラゾロン、サリチレート(例えばアスピリン));COX−2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、フォフェコキシブ、ヴァルデコキシブおよびエトリコキシブ、低用量メトトレキセート、レフノミド、シクレソニド、ヒドロキシクロロキン、d−ペニシラミン、オーラノフィンまたは非経口もしくは経口投与用の金、Th2サイトカインのIL−4およびIL−5の活性を調節する薬剤(例えばブロッキングモノクローナル抗体および可溶性受容体);
PPAR−γアゴニスト(例えばロシグリタゾン)、または、抗RSV抗体(例えばSynagis(パリヴィツマブ)、および将来におけるライノウイルス感染の治療に使用できる薬剤(例えばインターフェロンβまたは他のインターフェロン)を含む、炎症性の症状のために開発されている治療剤と併用され得る。
【0110】
本発明の更なる態様は、CRTH2受容体においてPGDの作用により媒介される疾患または症状の治療において用いられる、一般式(I)または(II)の化合物と、上記の薬剤のうちの1つ以上とを含む、同時、別個もしくは経時的使用のための、複合製剤としての製品の提供に関する。
【0111】
本発明のさらに別の態様において、CRTH2受容体におけるPGDの作用によって媒介される疾患または症状を治療するためのキットが提供され、そのキットは、一般式(I)または(II)の化合物を含む第1の容器と、上記の活性剤のうちの1つ以上を含む第2の容器とを含む。
【0112】
本発明は、ここで、以下の非限定的な実施例を参照して、より詳細に記載される。
【実施例】
【0113】
実施例において、NMRスペクトルを、300MHzで作動するBruker Advance II分光計を用いて得た。全ての信号を残留プロトン性溶媒に対する基準とした。
【0114】
HPLC−CAD−MSを、ESA Corona CADおよび陽イオンまたは陰イオンエレクトロスプレーイオン化法で作動するFinnigan AQA質量分析計によって実行された検出を用いてGilson 321HPLCで実施した。HPLCカラムは、100% 0.1%の水中のギ酸および100% 0.1%のギ酸の間の移動相勾配で、化合物の保持時間後に括弧に示される全作動時間で、Phenomenex Gemini C18 50×4.6mm 3μであった。
【0115】
化合物を、スキーム1、2および3に概説し、以下に記載する一般的手順に従って調製した。
【化19】

【化20】

【0116】
2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物1)
手順A:2−(シクロヘキシルチオ)ベンズアルデヒド
DMSO(20mL)中のKCO(4.5g、32.6mmol)およびシクロヘキシルメルカプタン(2.0mL、16.4mmol)の攪拌した懸濁液に、2−フルオロベンズアルデヒド(1.7mL、16.2mmol)を、室温で10分にわたって滴下し、その反応混合物を、攪拌しながら5時間、100℃で加熱した。室温まで冷却後、その反応混合物を、酢酸エチルと水の間に分配した。有機層が分離し、水層を酢酸エチル(×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を、炭酸水素ナトリウム溶液およびブラインで連続して洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、2−(シクロヘキシルチオ)ベンズアルデヒド(3.22g、14.6mmol、90%)を得て、それをさらに精製せずに直接用いた。
H NMR(CDCl):10.60(1H,s),7.92−7.88(1H,m),7.55−7.53(2H,m),7.40−7.35(1H,m),3.15−3.13(1H,m),2.03−1.99(2H,m),1.84−1.78(2H,m),1.69−1.60(1H,m),1.45−1.29(5H,m).
【0117】
手順B:2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンズアルデヒド
0℃で、DCM(100mL)中の2−(シクロヘキシルチオ)ベンズアルデヒド(3.22g、14.6mmol)の溶液に、mCPBA(水中に70〜77%wt、7.17g、30.7mmol)を30分にわたって滴下し、次いで、0℃で1時間攪拌した。さらなるmCPBA(150mg、0.6mmol)を加え、さらに30分間攪拌し、その後、1N NaOH水溶液をその反応混合物に加え、5分間激しく攪拌した。生成物をDCMで抽出し、合わせた有機相を、1N NaOH、次いで飽和ブラインで連続して洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、白色の固体として2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンズアルデヒド(3.34g、13.2mmol、91%)を得た。
H NMR(CDCl):10.85(1H,s),8.13−8.10(1H,m),8.05−8.02(1H,m),7.80−7.77(2H,m),3.00(1H,tt,J 12.1 & 3.5Hz),2.06−1.90(2H,m),1.88−1.86(2H,m),1.71−1.70(1H,m),1.52−1.30(2H,m),1.26−1.18(3H,m).
【0118】
手順K:2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル
室温で、ジクロロメタン(20mL)中の[5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル]酢酸エチルエステル(0.85g、3.62mmol)の攪拌した溶液に、2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンズアルデヒド(1.00g、3.97mmol)、続いて、トリエチルシラン(2.9mL、18.3mmol)を加えた。次いで、TFA(0.85mL、11.0mmol)を、15分にわたって滴下し、添加が完了した後、得られた混合物を2時間攪拌した。次いで、飽和NaHCO水溶液を溶液に加え、分離した有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。得られた固体を軽油で粉砕することにより精製し、次いで、酢酸エチル/ヘキサン混合物から再結晶して、2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル(0.875g、1.86mmol、51%)を得た。
LCMS RT=7.74分(12.5分の作動時間)、MH 472.2
H NMR(CDCl):8.02(1H,dd,J 7.7 & 1.6Hz),7.48−7.34(2H,m),7.20(1H,dd,J 7.5 & 1.3Hz),7.13(1H,dd,J 8.8 & 4.3Hz),6.94−6.81(2H,m),4.82(2H,s),4.54(2H,s),4.24(2H,q,J 7.1Hz),2.90(1H,tt,J 12.0 & 3.4Hz),2.35(3H,s),2.03−1.92(2H,m),1.91−1.81(2H,m),1.72−1.51(3H,m),1.28(3H,t,J 7.1Hz),1.22−1.02(3H,m).
【0119】
手順L:2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物1)
THF(15mL)中の2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル(0.875g、1.86mmol)の攪拌した溶液に、水(15mL)中の水酸化カリウム(0.31g、5.57mmol)の溶液を加え、得られた溶液を2時間、室温で攪拌した。次いで、THFを真空中で除去し、残っている水層を水で希釈し、次いで、ジクロロメタンで洗浄した。残っている水層を3N HCl水溶液で酸性にし、酢酸エチル(×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、揮発性物質を真空下で除去して、0.73gの白色の固体を得た。この物質を、炭酸カリウム(0.75g、4.45mmol)水溶液(30mL)に溶解し、完全に溶解するまで攪拌し、その後、沸騰が終わるまで、クエン酸溶液(20%w/v)で酸性にした。得られた沈殿物を濾過し、水で数回洗浄し、真空中で乾燥させて、2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(0.463g、1.04mmol、56%)を得た。
LCMS RT=4.82分(12.5分の作動時間),M−H442.2
H NMR(d DMSO):7.89(1H,dd,J 7.7 & 1.3Hz),7.58(1H,td,J 7.5 & 1.6Hz),7.47(1H,td,J 7.5 & 1.3Hz),7.38(1H,dd,J 8.8 & 4.4Hz),7.22(1H,d,J 7.5Hz),6.93−6.82(2H,m),4.92(2H,s),4.50(2H,s),3.05(1H,tt,J 12.0 & 3.3Hz),2.31(3H,s),1.82−1.68(4H,m),1.63−1.52(1H,m),1.46−1.30(2H,m),1.20−1.04(3H,m).
【0120】
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物2)
手順N:2−((1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)メチル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
室温で、ジクロロメタン(80mL)中の[5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル]酢酸エチルエステル(2.16g、9.19mmol)の攪拌した溶液に、ホルミルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩水和物(2.01g、9.66mmol)、続いて、トリエチルシラン(7.6mL、47.8mmol)を加えた。次いで、TFA(2.24mL、29.1mmol)を30分にわたって滴下し、添加が完了した後、その混合物を72時間、室温で攪拌した。次いで、飽和NaHCO水溶液(100mL)を、飽和ブライン(10mL)を含むその溶液に加え、生成物を酢酸エチル(200ml)で抽出した。有機層を飽和ブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。得られたピンク色の粘性のある固体を、エタノールおよびヘキサンで粉砕し、2−((1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)メチル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(2.33g、5.45mmol、59%)を得た。
H NMR(d DMSO):7.81−7.76(1H,m),7.33(1H,dd,J 8.9,4.4Hz),7.16−7.01(3H,m),6.83(1H,td,J 9.4,2.6Hz),6.75−6.68(1H,m),5.08(2H,s),4.45(2H,s),4.15(2H,q,J 7.1Hz),2.29(3H,s),1.20(3H,t,J 7.1Hz).
【0121】
手順P:2−(3−(2−(クロロスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル
2−((1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)メチル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(2.30g、5.38mmol)を、20分にわたって、室温(20℃)でクロロスルホン酸(10ml)に少しずつ加えた。得られた混合物を2時間、室温で攪拌し、次いで、氷/水(300mL)に注いだ。次に、溶液をCHClで抽出し、分離した有機物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、2−(3−(2−(クロロスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル(2.03g、4.79mmol、89%)を得て、それを、さらに精製せずに次の工程に用いた。
H NMR(CDCl):8.16(1H,dd,J 1.5,8.0Hz),7.53−7.37(2H,m),7.19−7.08(2H,m),6.98−6.88(2H,m),4.85(2H,s),4.64(2H,s),4.25(2H,q,J 7.2Hz),2.33(3H,s),1.30(3H,t,J 7.2Hz).
【0122】
手順Q:2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチル
ピリジン(50mL)中のピペリジン(0.36mL、3.6mmol)の攪拌した溶液に、2−(3−(2−(クロロスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル(1.53g、3.6mmol)を加え、得られた溶液を、18時間、室温で攪拌した。次いで、その混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和硫酸銅溶液(×3)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、黄色の油状物として2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル(1.23g、2.60mmol、72%)を得て、それを、さらに精製せずに次の工程に用いた。
H NMR(CDCl):8.04−7.98(1H,m),7.37−7.25(2H,m),7.14(1H,dd,J 4.2 & 8.6Hz)7.03−6.97(1H,m),6.97−6.86(2H,m),4.83(2H,s),4.49(2H,s),4.24(2H,q,J 7.2Hz),3.34−3.26(4H,m),2.31(3H,s),1.76−1.53(6H,m),1.29(3H,t,J 7.2Hz).
【0123】
手順L:2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物2)
THF(50mL)中の2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル(1.23g、2.60mmol)の攪拌した溶液に、水酸化カリウム(0.73g、13.0mmol)水溶液(50mL)を加え、得られた溶液を、室温で2時間、攪拌した。次いで、HCl水溶液(2N、15mL)を加え、水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。固体をジエチルエーテルで粉砕し、真空下で乾燥させ、2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(1.09g、2.45mmol、94%)を得た。
LCMS RT=4.65分(12.5分の作動時間),M−H 443.2
H NMR(d DMSO):7.90−7.84(1H,m),7.48−7.34(3H,m),7.00−6.83(3H,m),5.00(2H,s),4.37(2H,s),3.22−3.13(4H,m),2.27(3H,s),1.65−1.46(6H,m).
【0124】
2−(3−(2−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物3)
シクロペンチルチオールを、手順Aにおける出発物質として用い、そうでなければ、この化合物を、手順A、B、KおよびLを用いて化合物1と同様の方法で調製した。
LCMS RT=4.72分(12.5分の作動時間),M−H 428.2
H NMR(d DMSO):13.00(1H,br),7.94(1H,dd,J 7.7 & 1.5Hz),7.55−7.36(3H,m),7.09(1H,dd,J 7.6 & 1.2Hz),6.95(1H,dd,J 10.2 & 2.7Hz),6.87(1H,td,J 9.2 & 2.4Hz),5.00(2H,s),4.50(2H,s),3.93−3.82(1H,m),2.28(3H,s),1.95−1.51(8H,m).
【0125】
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物4)
手順H:3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)安息香酸
DCM(10mL)中の3−(クロロスルホニル)安息香酸(1.10g、5.00mmol)の攪拌した溶液に、0℃でピペリジン(1.49g、17.5mmol)を加え、得られた溶液を30分間、攪拌した。次いで、揮発性物質を真空下で除去し、残渣を、1N KHSO水溶液で処理した。次いで、水相を酢酸エチル(×3)で抽出し、合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)安息香酸(1.22g、4.52mmol、90%)を得た。
H NMR(d DMSO):13.54(1H,br),8.24(1H,dt,J 8.0 & 1.4Hz),8.18(1H,t,J 1.8Hz),7.97(1H,dt,J 8.0 & 1.6Hz),7.79(1H,t,J 7.7Hz),2.93−2.88(4H,m),1.58−1.50(4H,m),1.40−1.32(2H,m).
【0126】
手順I:(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)フェニル)メタノール
窒素下で乾燥THF(8mL)中の3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)安息香酸(538mg、2.00mmol)の溶液に、乾燥THF(1.0M、8mL、8.00mmol)中のボラン−THF錯体の溶液を加え、次いで、その混合物を、室温で18時間、攪拌した。次いで、その反応を、過剰なメタノールの添加によりクエンチし、真空下で蒸発させた。残渣を、酢酸エチルと2N HClの間に分配し、分離した有機層を、水および飽和ブラインで連続して洗浄し、その後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣を、シリカゲル(石油中0〜60%の酢酸エチルの勾配)上で自動フラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)フェニル)メタノール(320mg、1.25mmol、63%)を得た。
H NMR(d DMSO):7.69−7.67(1H,m),7.64−7.57(3H,m),5.44(1H,t,J 5.9Hz),4.60(2H,d,J 5.3Hz),2.89−2.84(4H,m),1.58−1.50(4H,m),1.39−1.30(2H,m).
【0127】
手順J:3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンズアルデヒド
アセトニトリル(5mL)中の(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)フェニル)メタノール(160mg、0.627mmol)の溶液を、アセトニトリル(5mL)中のクロロクロム酸ピリジニウム(203mg、0.944mmol)の攪拌した氷冷溶液に、3分にわたって滴下した。添加の完了時に、混合物を室温まで到達させ、次いで、1時間、還流まで加熱した。室温まで冷却した後、真空下で濃縮し、次いで、残渣を、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウムの混合物に取った。二相の混合物を分液漏斗に移し、ブライン溶液を用いてさらに分配した。分離した有機相を、短いシリカゲルパッドに通し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンズアルデヒド(130mg、0.51mmol、81%)を得て、それをさらに精製せずに直接用いた。
H NMR(CDCl):10.03(1H,s),8.17(1H,t,J 1.6Hz),8.05(1H,dt,J 7.6 1.3Hz),7.94(1H,dt,J 7.6 1.3Hz),7.66(1H,t,J 7.7Hz),2.98−2.93(4H,m),1.62−1.54(4H,m),1.41−1.32(2H,m).
【0128】
手順K:2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル
3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンズアルデヒドを出発物質として使用し、そうでなければ、この化合物を、手順Kを用いて化合物1と同様の方法で調製した。
H NMR(d DMSO):7.59−7.55(1H,m),7.51(1H,s),7.45−7.37(2H,m),7.13−7.07(1H,m),6.90−6.83(2H,m),4.81(2H,s),4.23(2H,q,J 12Hz),4.13(2H,s),2.83−2.79(4H,m),2.37(3H,s),1.58−1.50(4H,m),1.40−1.32(2H,m),1.28(3H,t,J 7.2Hz).
【0129】
手順L:2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物4)
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステルを、出発物質として用い、そうでなければ、この化合物を、手順Lを用いて化合物1と同様の方法で調製した。
LCMS RT=4.31分(12.5分の作動時間),M−H 443.2
H NMR(DMSO):12.90(1H,br),7.58−7.47(4H,m),7.36(1H,dd,J 9.0 & 4.6Hz),7.06(1H,dd,J 9.7 & 2.5Hz),6.85(1H,td,J 9.3 & 2.4Hz),4.97(2H,s),4.14(2H,s),2.74−2.68(4H,m),2.34(3H,s),1.47−1.39(4H,m),1.30−1.21(2H,m).
【0130】
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物5)
ピロリジンを手順Qにおける出発物質として使用し、そうでなければ、この化合物を、手順N、P、QおよびLを用いて化合物2と同様の方法で調製した。
LCMS RT=4.59分(12.5分の作動時間),M−H429.2
H NMR(dDMSO):7.85(1H,dd,J 1.1 & 1.6),7.48−7.34(3H,m),6.99(1H,dd,J 7.6 & 1.4),6.96−6.83(2H,m),4.99(2H,s),4.39(2H,s),3.38−3.27(4H,m,水のピークにより妨げられる),2.27(3H,s),1.93−1.86(4H,m).
【0131】
2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物6)
手順A:4−(シクロヘキシルチオ)ベンズアルデヒド
4−フルオロベンズアルデヒドを出発物質として用い、そうでなければ、この化合物を、手順Aに従って化合物1と同様の方法で調製した。
H NMR(CDCl):9.97(1H,s),7.81(2H,d,J 8.3Hz),7.44(2H,d,J 8.4Hz),3.44−3.36(1H,m),2.12−2.09(2H,m),1.88−1.84(2H,m),1.73−1.68(1H,m),1.57−1.32(5H,m).
【0132】
手順E:シクロヘキシル(4−(ジメトキシメチル)フェニル)スルファン
メタノール(4mL)中の4−(シクロヘキシルチオ)ベンズアルデヒド(215mg、0.976mmol)の溶液に、オルトギ酸トリメチル(130μL、1.19mmol)およびp−トルエンスルホン酸(15mg、0.079mmol)を加え、得られた溶液を、72時間、室温で攪拌した。次いで、ナトリウムメトキシド溶液(25wt%、18μL)を上記の溶液に加え、揮発性物質を真空下で除去し、粗シクロヘキシル(4−(ジメトキシメチル)フェニル)スルファン(約265mg、定量的収率)を得て、それをさらに精製せずに直接使用した。
H NMR(CDCl):7.38−7.37(4H,m),5.37(1H,s),3.33(6H,s),3.32−3.12(1H,m),2.02−1.97(2H,m),1.78−1.75(2H,m),1.64−1.59(1H,m),1.40−1.26(5H,m).
【0133】
手順F:1−(シクロヘキシルスルホニル)−4−(ジメトキシメチル)ベンゼン
−78℃で、酢酸エチル(6mL)中のシクロヘキシル(4−(ジメトキシメチル)フェニル)スルファン(265mg、0.996mmol)の溶液に、アセトニトリル(4mL)中の過ヨウ素酸(480mg、2.10mmol)および三酸化クロム(10mg、0.10mmol)を、30分にわたって滴下した。添加の完了時に、亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、その混合物を室温まで加温した。次いで、溶液を酢酸エチル(×4)で抽出し、分離した有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。次いで、残渣を、シリカゲル(石油中10〜20%の酢酸エチルの勾配)上でフラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、1−(シクロヘキシルスルホニル)−4−(ジメトキシメチル)ベンゼン(117mg、0.392mmol、39%)を得た。
H NMR(CDCl):7.87(2H,d,J 8.4Hz),7.65(2H,d,J 8.1Hz),5.45(1H,s),3.34(6H,s),2.93−2.85(1H,m),2.08−2.03(2H,m),1.88−1.83(2H,m),1.68−1.64(1H,m),1.46−1.33(2H,m),1.28−1.12(3H,m).
【0134】
手順G:4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンズアルデヒド
THF(4mL)中の1−(シクロヘキシルスルホニル)−4−(ジメトキシメチル)ベンゼン(117mg、0.392mmol)の溶液に、硫酸水溶液(2% v/v、2mL)を加え、得られた混合物を室温で18時間、攪拌した。次いで、過剰な固体の炭酸カリウムを加え、その混合物を水で希釈した。最終的に、水溶液を酢酸エチル(×3)で抽出し、合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、無色の油状物として4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンゼンアルデヒド(約100mg、定量的収率)を得た。
H NMR(CDCl):10.15(1H,s),8.10−8.04(4H,m),3.00−2.92(1H,m),2.09−2.06(2H,m),1.91−1.87(2H,m),1.72−1.69(1H,m),1.50−1.38(2H,m),1.31−1.13(3H,m).
【0135】
手順K:2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンズアルデヒドを出発物質として使用し、そうでなければ、この化合物を、手順Kに従って化合物1と同様の方法を用いて調製した。
H NMR(CDCl):7.73(2H,d,J 8.4Hz),7.34(2H,d,J 8.5Hz),7.12−7.09(1H,m),6.98−6.87(2H,m),4.81(2H,s),4.23(2H,q,J 7.1Hz),4.14(2H,s),2.90−2.82(1H,m),2.34(3H,s),2.06−2.03(2H,m),1.87−1.83(2H,m),1.68−1.58(1H,m),1.41−1.29(2H,m),1.28(3H,t,J 7.1Hz),1.27−1.14(3H,m).
【0136】
手順L:2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物6)
2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステルを、出発物質として使用し、そうでなければ、この化合物を、手順Lを用いて化合物1と同様の方法で調製した。
LCMS RT=2.17分(4.5分の作動時間),MH 444.3
H NMR(CDCl):8.41−6.77(1H,br s),7.74−7.69(2H,app.d),7.36−7.30(2H,app.d),7.10(1H,dd,J 8.8 & 4.2Hz),6.99−6.86(2H,m),4.85(2H,s),4.12(2H,s),2.86(1H,tt,J 12.0 & 3.3Hz),2.34(3H,s),2.05−1.98(1H,m),1.86−1.82(2H,m),1.69−1.59(1H,m),1.46−1.30(2H,m),1.27−1.03(4H,m).
【0137】
2−(3−(4−シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物7)
シクロペンチルチオールを手順Aにおける出発物質として使用し、そうでなければ、この化合物を、手順A、E、F、G、KおよびLを用いて、化合物6と同様の方法で調製した。
LCMS RT=4.15分(12.5分の作動時間),MH+ 429.7
H NMR(DMSO):7.77−7.73(2H,m),7.49−7.44(2H,m),7.35(1H,dd,J 8.8 & 4.5Hz),7.13(1H,dd,J 9.9 & 2.5Hz),6.86(1H,td,J 9.2 & 2.6Hz),4.94(2H,s),4.13(2H,s),3.73−3.66(1H,m),2.32(3H,s),1.86−1.69(4H,m)および1.64−1.45(4H,m).
【0138】
2−(3−(2−(シクロブチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物8)
手順Z:4−メチルベンゼンスルホン酸シクロブチル
ピリジン(20mL)中のシクロブタノール(1g、13.9mmol)の溶液に、p−トルエンスルホニルクロリド(2.9g、15.3mmol)を加え、その溶液を、室温で4時間、攪拌した。次いで、HCl水溶液を加え、その溶液を酢酸エチル(×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和硫酸銅(II)水溶液(×3)およびブラインで連続して洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣を、シリカゲル(石油中0%〜5%の酢酸エチルの勾配)上でフラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、無色の油状物として4−メチルベンゼンスルホン酸シクロブチル(2.05g、9.07mmol、65%)を得た。
H NMR(CDCl):7.82−7.79(2H,m),7.36−7.33(2H,m),4.81−4.76(1H,m),2.46(3H,s),2.33−2.13(4H,s),1.78−1.75(1H,m),1.56−1.46(1H,m).
【0139】
手順C:(2−ブロモフェニル)(シクロブチル)スルファン
無水DMF(20mL)中の水素化ナトリウム(油中60%、390mg、9.75mmol)の懸濁液に、2−ブロモベンゼンチオール(1.03mL、8.37mmol)を、5分にわたって滴下した。室温で10分間、攪拌後、乾燥DMF(3mL)中の4−メチルベンゼンスルホン酸シクロブチル(2.0g、8.85mmol)の溶液を滴下した。次いで、得られた溶液を室温で2時間、50℃で2時間、攪拌した。次いで、水を加え、その混合物を酢酸エチル(×3)で抽出した。合わせた有機物をブライン(×3)で洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣を、シリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィー(そのまま(neat)の石油で溶出する)により精製して、無色の油状物として(2−ブロモフェニル)(シクロブチル)スルファン(1.19g、4.89mmol、58%)を得た。
H NMR(CDCl):7.53(1H,dd,J 7.9 & 1.1Hz),7.26−7.23(1H,m),7.08(1H,dd,J 7.9 & 1.3Hz),7.03−6.97(1H,m),4.00−3.90(1H,m),2.63−2.53(2H,m),2.24−2.02(4H,m).
【0140】
手順D:2−(シクロブチルチオ)ベンズアルデヒド
−78℃で、乾燥THF(15mL)中のn−ブチルリチウム(ヘキサン中の7.35mLの1.6M溶液、11.7mmol)の溶液に、乾燥THF(15mL)中の(2−ブロモフェニル)(シクロブチル)スルファン(1.19g、4.89mmol)を、10分にわたって滴下し、得られた溶液を30分間、−78℃で攪拌した。次いで、無水DMF(1.14mL、14.7mmol)を加え、その溶液を、5分間、−78℃で攪拌し、その後、室温まで加温し、さらに1時間、攪拌した。次いで、水を加え、真空下で揮発性物質を除去し、その後、混合物を酢酸エチル(×3)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣を、シリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜5%の酢酸エチルの勾配で溶出する)を用いて精製し、2−(シクロブチルチオ)ベンズアルデヒド(450mg、2.34mmol、48%)を得た。
H NMR(CDCl):10.32(1H,s),7.83(1H,dd,J 7.6 & 1.5Hz),7.49(1H,td,J 7.5 & 1.6Hz),7.32−7.24(2H,m),3.98−3.89(1H,m),2.61−2.49(2H,m),2.23−2.00(4H,m).
【0141】
次に、出発物質として2−(シクロブチルチオ)ベンズアルデヒドを用いて、化合物8を、手順B、KおよびLに従って、化合物1と同様の方法で調製した。
LCMS RT=4.54分(12.5分の作動時間),M−H 414.2
H NMR(dDMSO):13.02(1H,s),7.92(1H,dd,J 7.9 & 1.5Hz),7.50(1H,td,J 7.5 & 1.6Hz),7.46−7.36(2H,m),7.05(1H,dd,J 1.1 & 1.1Hz),6.95(1H,dd,J 9.9 & 2.5Hz),6.87(1H,td,J 9.1 & 2.5 Hz),5.01(2H,s),4.46(2H,s),4.35−4.21(1H,m),2.45−2.30(2H,m),2.27(3H,s),2.21−2.07(2H,m),2.01−1.86(2H,m).
【0142】
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物9)
ピロリジンを手順Hにおいて出発物質として用い、そうでなければ、この化合物を、手順H、I、J、KおよびLを用いて、化合物4と同様の方法で調製した。
LCMS RT=4.50分(12.5分の作動時間),M−H 429.2
H NMR(dDMSO):7.64−7.46(4H,m),7.35(1H,dd,J 8.9 & 4.4Hz),7.07(1H,dd,10.0 & 2.6Hz),6.86(1H,td,J 9.4 & 2.7Hz),4.96(2H,s),4.14(2H,s),3.07−2.98(4H,m),2.33(3H,s),1.54−1.46(4H,m).
【0143】
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(4−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(化合物10)
手順R:2−(3−ベンジル−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステルベンズアルデヒドを、出発物質として使用し、そうでなければ、この化合物を、手順Kを用いて化合物1と同様の方法で調製した。
H NMR(CDCl):7.25−7.17(5H,m),7.16−7.02(2H,m),6.91(1H,td,J 9.1 & 2.5Hz),4.79(2H,s),4.22(2H,q,J 7.1Hz),4.06(2H,s),2.34(3H,s),1.27(3H,t,J 7.1Hz).
【0144】
手順S:2−(3−(4−(クロロスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル
窒素下、0℃で、クロロスルホン酸(1.5mL)に、2−(3−ベンジル−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル(900mg、2.76mmol)を、10分にわたって少しずつ加えた。この温度で2時間、攪拌した後、溶液を室温まで加温し、さらに2時間、攪拌した。次いで、反応混合物を氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。分離した有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、褐色の油状物として2−(3−(4−(クロロスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステル(約1.1g、2.59mmol、94%)を得て、それをさらに精製せずに直接使用した。
H NMR(d DMSO):7.46(2H,d,J 8.0Hz),7.35(1H,dd,J 8.9 & 4.3),7.15−7.09(3H,m),6.86(1H,td,J 9.3 & 2.5Hz),5.07(2H,s),4.14(2H,obs.q,J 7.1Hz),4.00(2H,obs.s),2.30(3H,s),1.20(3H,t,J 7.1Hz).
【0145】
次に、出発物質として2−(3−(4−(クロロスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸エチルエステルを用いて、化合物10を、手順QおよびLに従って化合物2と同様の方法で調製した。
LCMS RT=7.52分(12.5分の作動時間),MH 445.3
H NMR(d DMSO):7.61(2H,d,J 8.4Hz),7.46(2H,d,J 8.4Hz),7.36(1H,dd,J 8.9 & 4.4Hz),7.12(1H,dd,J 9.9 & 2.5Hz),6.87(1H,td,J 9.3 & 2.5Hz),4.95(2H,s),4.13(2H,s),2.85−2.82(4H,m),2.33(3H,s),1.51−1.47(4H,m),1.36−1.33(2H,m).
【0146】
実施例2 CRTH2アンタゴニスト活性の測定
物質および方法
物質
モノポリ分離溶液を大日本製薬(大阪、日本)から得た。Macs抗CD16マイクロビーズをMiltenyi biotec(Bisley,Surrey)から得た。ChemoTxプレートを、Neuroprobe(Gaithersburg,MD)から購入した。ポリ−D−リジンでコーティングした96ウェルプレートを、Greiner(Gloucestershire,UK)から得た。[H]PGDを、Amersham Biosciences(Buckinghamshire,UK)から得た。[H]SQ29548を、Perkin Elmer Life Sciences(Buckinghamshire,UK)から購入した。全ての他の試薬を、他に記載しない限り、Sigma−Aldrich(Dorset,UK)から得た。
【0147】
方法
細胞培養物
チャイニーズハムスター卵巣細胞を、CRTH2またはDP受容体(CHO/CRTH2およびCHO/DP)でトランスフェクトし、10%ウシ胎仔血清、2mMグルタミン、および1mg ml−1活性G418を補足した最小必須培地(MEM)において37℃(5%CO)で加湿雰囲気下で培養物中に維持した。細胞を2〜3日ごとに継代した。放射性リガンド結合アッセイのために、細胞を3層のフラスコまたは175cmの平方フラスコに調製した(膜調製のため)。
【0148】
細胞膜の調製
膜を、CHO/CRTH2およびCHO/DP細胞、または(TP受容体の源として)血小板のいずれかから調製した。コンフルエンシーまで増殖させたCHO細胞を、PBSで洗浄し、Versene溶液(フラスコあたり15ml)を用いて解離した。細胞を175cmの平方フラスコ中で増殖させて、それらをPBS中でかき集めることにより回収した。細胞懸濁液を遠心分離し(1,700rpm、10分、4℃)、15mlの緩衝液(1×HBSS、10mM HEPESを補足した、pH7.3)に再懸濁した。次いで、細胞懸濁液を、20秒間、4〜6の設定でUltra Turraxを用いてホモジナイズした。ホモジネートを、10分間、1,700rpmで遠心分離し、上清を回収し、4℃で1時間、20,000rpmで遠心分離した。得られたペレットを緩衝液に再懸濁し、200〜500μlのアリコート中で−80℃に保存した。タンパク質濃度を、標準物としてウシ血清アルブミンを用いて、Bradford(1976)の方法によって測定した。血小板を、10分間、600×gで遠心分離することにより洗浄し、氷冷アッセイ緩衝液(10mM Tris−HCl、pH7.4、5mMグルコース、120mM NaCl、10μM インドメタシン)に再懸濁し、4℃で30分間、20,000rpmで直接遠心分離した。得られたペレットを上記のように処理した。
【0149】
放射性リガンド結合アッセイ
H]PGD(160Ci/mmol)結合実験を、上記のように調製した膜で行った。アッセイを、100μlの最終体積の緩衝液(1×HBSS/HEPES 10mM、pH7.3)で行った。細胞膜(15μg)を、15分間、競合するリガンドの濃度を変化させながら室温でプレインキュベートした。次いで、[H]PGDを加え、室温でさらに1時間、インキュベーションを続けた。反応を、200μlの氷冷アッセイ緩衝液の各ウェルへの添加により停止し、続いて、Unifilter Cell収集機(PerkinElmer Life Sciences)を用いるWhatman GF/Bガラス繊維フィルターによる急速濾過および300μlの氷冷緩衝液の6回の洗浄を行った。Unifilterプレートを、少なくとも1時間、室温で乾燥させ、フィルター上に保持された放射線を、40μlのOptiphase Hi−Safe3(Wallac)液体シンチレーションの添加後、Beta Triluxカウンター(PerkinElmer Life Sciences)で測定した。非特異的結合を、10μMの標識していないPGDの存在下で定義した。アッセイを2連で実施した。
【0150】
CRTH2に対する放射性リガンド結合実験の結果を表1に示す。
【0151】
表1 放射性リガンド結合データ(CRTH2受容体でのK
【表1】

【0152】
実施例3 ヒト全血好酸球形状変化アッセイ
化合物1〜9を、PGDにより誘導される好酸球形状変化に対するそれらの効果についてアッセイした。
【0153】
方法
全血中の形状変化アッセイ
化合物(1μl、200×最終濃度)を200μlの全血に直接添加し、十分に混合し、15分間、37℃、5% COでインキュベートした。この時間の後、細胞形状を、15分、氷上で、300μl CytofixTM緩衝液(BD Biosciences)の添加により固定した。10mlのRBC溶解緩衝液を固定した細胞に添加し、室温で5分、インキュベートし、5分間、300×gで遠心分離した。上清(溶解した赤血球を含む)を除去し、溶解工程を繰り返した。白血球を250μlのRPMI/10% FCSに再懸濁し、形状変化をFACSにより解析した。好酸球をそれらの自己蛍光に基づいてゲートアウトし、サンプルあたりの2000の好酸球事象をカウントした。データを3連で解析した。
【0154】
好酸球形状変化アッセイについての結果を表2に示す。
【0155】
表2 10nMのPGD誘発好酸球形状変化に対する試験化合物の効果についてのIC50
【表2】

【0156】
表1および2は、本発明の化合物、特に化合物1、2、3および5が高い内因性の活性を有するだけでなく、この活性が全血で維持されることを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物
【化1】

(式中、
Wはクロロまたはフルオロであり、
ZはSO基であり、
ここで、Rは−C−Cシクロアルキルまたはヘテロシクリルであり、そのいずれかは、必要に応じて、ハロ、−CN、−C−Cアルキル、−SOR、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−CO、−CONR、−NO、−OR、−SR、−O(CHOR、および−O(CHO(CHORから選択される1つ以上の置換基で置換され、ここで、
各Rは独立して、水素、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
各Rは独立して、−C−Cアルキル、−C−Cシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
pおよびqは各々独立して、1〜3の整数である)
またはその薬理学的に許容できる塩、水和物、溶媒和化合物、錯体もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
一般式(II)の化合物
【化2】

(式中、
WおよびZは請求項1に定義されるとおりであり、
は、C−Cアルキル、アリールで置換されたC−Cアルキル、アリール、(CHOC(=O)C−Cアルキル、((CHO)CHCHX、(CHN(RまたはCH((CHO(C=O)Rであり、
mは1または2であり、
nは1〜4であり、
XはORまたはN(Rであり、
は水素またはメチルであり、
はC−C18アルキルである)
またはその薬理学的に許容できる塩、水和物、溶媒和化合物、錯体もしくはプロドラッグ。
【請求項3】
Wはフルオロである、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
基は、置換された、または置換されていないピロール基、ピペリジン基、シクロブチル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
は、環窒素原子を介してSO基に結合されるピロリジニル基またはピペリジニル基である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Z基は、結合されるフェニル環の2位に存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
2−(3−(2−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(3−(2−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(2−(ピロリドン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(3−(4−(シクロヘキシルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(3−(4−(シクロペンチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(3−(2−(シクロブチルスルホニル)ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(3−(ピロリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸;
2−(5−フルオロ−2−メチル−3−(4−(ピペリジン−1−イルスルホニル)ベンジル)−1H−インドール−1−イル)酢酸;
あるいは上記のいずれかのC−Cアルキルエステル、アリールエステル、(CHOC(=O)C−Cアルキルエステル、((CHO)CHCHXエステル、(CHN(RエステルまたはCH((CHO(C=O)Rエステル
(式中、
mは1または2であり、
nは1〜4であり、
XはORまたはN(Rであり、
は水素またはメチルであり、
はC−C18アルキルである)
から選択される化合物。
【請求項8】
請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物を調製するためのプロセスであって、前記プロセスは、請求項2に定義される一般式(II)の化合物(式中、RはC−Cアルキルである)を塩基と反応させることを含む、プロセス。
【請求項9】
医薬に使用するための請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
喘息(アレルギー性喘息、気管支喘息、喘息の悪化、およびウイルス感染によって引き起こされる関連するアレルギー性疾患、特にライノウイルスおよび呼吸器合胞体ウイルスによって引き起こされるそれらの悪化、内因性喘息、外因性喘息、運動により誘発された喘息、薬物により誘発された喘息、および塵により誘発された喘息を含む)、咳の治療(気道の炎症性および分泌性症状と関連する慢性の咳、および医原性の咳を含む)、急性および慢性鼻炎(薬物性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、鼻ポリープを含む)、急性ウイルス感染(通常の風邪、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルスおよびアデノウイルスによる感染を含む)、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、湿疹様の皮膚炎、植物皮膚炎、光皮膚炎、脂漏性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚類肉腫、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症蕁麻疹、血管性浮腫、脈管炎、中毒性紅斑、皮膚の好酸球増加症、円形脱毛症、男性型禿頭症、Sweet症候群、ウェーバー−クリスチャン症候群、多形性紅斑、蜂巣炎、皮下脂肪組織炎、皮膚リンパ腫、非黒色腫皮膚癌および他の形成異常の障害;眼瞼炎結膜炎(特にアレルギー性結膜炎、前部および後部ブドウ膜炎、脈絡膜炎、網膜に影響を及ぼす自己免疫性、変性もしくは炎症性障害、眼炎;気管支炎(伝染性およびエオジン好性の気管支炎、気腫、気管支拡張症、農夫肺(farmer’s lung)、過敏性肺臓炎、特発性間質性肺炎、肺移植の合併症を含む)、肺脈管の脈管炎および血栓障害、肺高血圧症、食物性アレルギー、歯肉炎、舌炎、歯周炎、食道炎(逆流を含む)、エオジン嗜好性胃腸炎、直腸炎、肛門周囲そう痒症、小児脂肪便症、食品関連アレルギー、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症、および同様の他のCRTH2により媒介される疾患(例えば自己免疫疾患(例えばIgE過剰症候群、Hashimoto甲状腺炎、Graves疾患、Addison疾患、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、エオジン好性paschiitis、抗リン脂質症候群および全身性エリテマトーデス))、エイズ、ハンセン病、セザリー症候群、パラネオプラスチック症候群、混合および未分化結合組織病、炎症性筋障害(皮膚筋炎および多発性筋炎を含む)、リウマチ性多発筋痛症、若年性関節炎、リウマチ熱、脈管炎(巨細胞性動脈炎、Takayasu動脈炎、Churg−Strauss症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的な多発性動脈炎、巨細胞性動脈炎、重症筋無力症)、急性および慢性の疼痛、神経障害性疼痛症候群、中枢および末梢神経系の悪性、伝染性または自己免疫プロセスの合併症、腰痛症、家族性地中海熱、Muckle−Wells症候群、家族性Hibernian熱、Kikuchi疾患、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、Still疾患、強直性脊椎炎、反応性関節炎、未分化脊椎関節症、乾癬性関節炎、化膿性関節炎、およびその他の感染性の関節炎および骨疾患および変形性関節症;尿酸塩痛風を含む急性および慢性結晶誘発性滑膜炎、ピロリン酸カルシウム堆積病、カルシウムペプチド関連の腱症候群および滑液炎症、Behcet疾患、一次および二次Sjogren症候群、全身性硬化症および限局型全身性強皮症;肝炎、肝硬変、胆嚢炎、膵臓炎、腎炎、腎炎症候群、膀胱炎およびHunner潰瘍、急性および慢性尿道炎、前立腺炎、副睾丸炎、卵巣炎、卵管炎、外陰部膣炎、Peyronie疾患、勃起不全、Alzheimer疾患および他の痴呆性の障害;心膜炎、心筋炎、心筋の類肉腫を含む炎症性および自己免疫の心筋症、虚血性再かん流障害、心内膜炎、心弁膜炎、大動脈炎、静脈炎、血栓症、通常の癌および特発性間質性肺炎(特発性肺繊維症を含む)などの線維性症状の治療、ケロイド、手術後の過剰な線維性瘢痕化/接着、B型およびC型肝炎に関連するものを含む肝臓線維症、子宮フィブロイド、神経サルコイドーシスを含むサルコイドーシス、強皮症、糖尿病による腎線維症、RA関連の線維症、脳アテローム性動脈硬化症を含むアテローム性動脈硬化症、脈管炎、心筋梗塞による心筋線維症、嚢胞性線維症、再狭窄、全身性硬化症、Dupuytren疾患、線維症を合併した抗癌療法および慢性感染(結核およびアスペルギルス症および他の真菌による感染を含む)、脳卒中または線維性瘢痕のない治癒の促進後のCNS線維症の治療または予防に使用するための請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
喘息(アレルギー性喘息、気管支喘息、喘息の悪化、およびウイルス感染によって引き起こされる関連するアレルギー性疾患、特にライノウイルスおよび呼吸器合胞体ウイルスによって引き起こされるそれらの悪化、内因性喘息、外因性喘息、運動により誘発された喘息、薬物により誘発された喘息、および塵により誘発された喘息を含む)、咳の治療(気道の炎症性および分泌性症状と関連する慢性の咳、および医原性の咳を含む)、急性および慢性鼻炎(薬物性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、鼻ポリープを含む)、急性ウイルス感染(通常の風邪、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルスおよびアデノウイルスによる感染を含む)、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、湿疹様の皮膚炎、植物皮膚炎、光皮膚炎、脂漏性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚類肉腫、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症蕁麻疹、血管性浮腫、脈管炎、中毒性紅斑、皮膚の好酸球増加症、円形脱毛症、男性型禿頭症、Sweet症候群、ウェーバー−クリスチャン症候群、多形性紅斑、蜂巣炎、皮下脂肪組織炎、皮膚リンパ腫、非黒色腫皮膚癌および他の形成異常の障害;眼瞼炎結膜炎(特にアレルギー性結膜炎、前部および後部ブドウ膜炎、脈絡膜炎、網膜に影響を及ぼす自己免疫性、変性もしくは炎症性障害、眼炎;気管支炎(伝染性およびエオジン好性の気管支炎、気腫、気管支拡張症、農夫肺(farmer’s lung)、過敏性肺臓炎、特発性間質性肺炎、肺移植の合併症を含む)、肺脈管の脈管炎および血栓障害、肺高血圧症、食物性アレルギー、歯肉炎、舌炎、歯周炎、食道炎(逆流を含む)、エオジン嗜好性胃腸炎、直腸炎、肛門周囲そう痒症、小児脂肪便症、食品関連アレルギー、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症、および同様の他のCRTH2により媒介される疾患(例えば自己免疫疾患(例えばIgE過剰症候群、Hashimoto甲状腺炎、Graves疾患、Addison疾患、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、エオジン好性paschiitis、抗リン脂質症候群および全身性エリテマトーデス))、エイズ、ハンセン病、セザリー症候群、パラネオプラスチック症候群、混合および未分化結合組織病、炎症性筋障害(皮膚筋炎および多発性筋炎を含む)、リウマチ性多発筋痛症、若年性関節炎、リウマチ熱、脈管炎(巨細胞性動脈炎、Takayasu動脈炎、Churg−Strauss症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的な多発性動脈炎、巨細胞性動脈炎、重症筋無力症)、急性および慢性の疼痛、神経障害性疼痛症候群、中枢および末梢神経系の悪性、伝染性または自己免疫プロセスの合併症、腰痛症、家族性地中海熱、Muckle−Wells症候群、家族性Hibernian熱、Kikuchi疾患、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、Still疾患、強直性脊椎炎、反応性関節炎、未分化脊椎関節症、乾癬性関節炎、化膿性関節炎、およびその他の感染性の関節炎および骨疾患および変形性関節症;尿酸塩痛風を含む急性および慢性結晶誘発性滑膜炎、ピロリン酸カルシウム堆積病、カルシウムペプチド関連の腱症候群および滑液炎症、Behcet疾患、一次および二次Sjogren症候群、全身性硬化症および限局型全身性強皮症;肝炎、肝硬変、胆嚢炎、膵臓炎、腎炎、腎炎症候群、膀胱炎およびHunner潰瘍、急性および慢性尿道炎、前立腺炎、副睾丸炎、卵巣炎、卵管炎、外陰部膣炎、Peyronie疾患、勃起不全、Alzheimer疾患および他の痴呆性の障害;心膜炎、心筋炎、心筋の類肉腫を含む炎症性および自己免疫の心筋症、虚血性再かん流障害、心内膜炎、心弁膜炎、大動脈炎、静脈炎、血栓症、通常の癌および特発性間質性肺炎(特発性肺繊維症を含む)などの線維性症状の治療、ケロイド、手術後の過剰な線維性瘢痕化/接着、B型およびC型肝炎に関連するものを含む肝臓線維症、子宮フィブロイド、神経サルコイドーシスを含むサルコイドーシス、強皮症、糖尿病による腎線維症、RA関連の線維症、脳アテローム性動脈硬化症を含むアテローム性動脈硬化症、脈管炎、心筋梗塞による心筋線維症、嚢胞性線維症、再狭窄、全身性硬化症、Dupuytren疾患、線維症を合併した抗癌療法および慢性感染(結核およびアスペルギルス症および他の真菌による感染を含む)、脳卒中または線維性瘢痕のない治癒の促進後のCNS線維症の治療または予防のための薬剤の調製における請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項12】
CRTH2受容体においてPGDまたは他のアゴニストによって媒介される疾患または症状を治療するための方法であって、前記方法は、そのような治療を必要とする患者に、適切な量の請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項13】
前記疾患または症状が、喘息(アレルギー性喘息、気管支喘息、喘息の悪化、およびウイルス感染によって引き起こされる関連するアレルギー性疾患、特にライノウイルスおよび呼吸器合胞体ウイルスによって引き起こされるそれらの悪化、内因性喘息、外因性喘息、運動により誘発された喘息、薬物により誘発された喘息、および塵により誘発された喘息を含む)、咳の治療(気道の炎症性および分泌性症状と関連する慢性の咳、および医原性の咳を含む)、急性および慢性鼻炎(薬物性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、鼻ポリープを含む)、急性ウイルス感染(通常の風邪、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルスおよびアデノウイルスによる感染を含む)、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、湿疹様の皮膚炎、植物皮膚炎、光皮膚炎、脂漏性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚類肉腫、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症蕁麻疹、血管性浮腫、脈管炎、中毒性紅斑、皮膚の好酸球増加症、円形脱毛症、男性型禿頭症、Sweet症候群、ウェーバー−クリスチャン症候群、多形性紅斑、蜂巣炎、皮下脂肪組織炎、皮膚リンパ腫、非黒色腫皮膚癌および他の形成異常の障害;眼瞼炎結膜炎(特にアレルギー性結膜炎、前部および後部ブドウ膜炎、脈絡膜炎、網膜に影響を及ぼす自己免疫性、変性もしくは炎症性障害、眼炎;気管支炎(伝染性およびエオジン好性の気管支炎、気腫、気管支拡張症、農夫肺(farmer’s lung)、過敏性肺臓炎、特発性間質性肺炎、肺移植の合併症を含む)、肺脈管の脈管炎および血栓障害、肺高血圧症、食物性アレルギー、歯肉炎、舌炎、歯周炎、食道炎(逆流を含む)、エオジン嗜好性胃腸炎、直腸炎、肛門周囲そう痒症、小児脂肪便症、食品関連アレルギー、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症、および同様の他のCRTH2により媒介される疾患(例えば自己免疫疾患(例えばIgE過剰症候群、Hashimoto甲状腺炎、Graves疾患、Addison疾患、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、エオジン好性paschiitis、抗リン脂質症候群および全身性エリテマトーデス))、エイズ、ハンセン病、セザリー症候群、パラネオプラスチック症候群、混合および未分化結合組織病、炎症性筋障害(皮膚筋炎および多発性筋炎を含む)、リウマチ性多発筋痛症、若年性関節炎、リウマチ熱、脈管炎(巨細胞性動脈炎、Takayasu動脈炎、Churg−Strauss症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的な多発性動脈炎、巨細胞性動脈炎、重症筋無力症)、急性および慢性の疼痛、神経障害性疼痛症候群、中枢および末梢神経系の悪性、伝染性または自己免疫プロセスの合併症、腰痛症、家族性地中海熱、Muckle−Wells症候群、家族性Hibernian熱、Kikuchi疾患、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、Still疾患、強直性脊椎炎、反応性関節炎、未分化脊椎関節症、乾癬性関節炎、化膿性関節炎、およびその他の感染性の関節炎および骨疾患および変形性関節症;尿酸塩痛風を含む急性および慢性結晶誘発性滑膜炎、ピロリン酸カルシウム堆積病、カルシウムペプチド関連の腱症候群および滑液炎症、Behcet疾患、一次および二次Sjogren症候群、全身性硬化症および限局型全身性強皮症;肝炎、肝硬変、胆嚢炎、膵臓炎、腎炎、腎炎症候群、膀胱炎およびHunner潰瘍、急性および慢性尿道炎、前立腺炎、副睾丸炎、卵巣炎、卵管炎、外陰部膣炎、Peyronie疾患、勃起不全、Alzheimer疾患および他の痴呆性の障害;心膜炎、心筋炎、心筋の類肉腫を含む炎症性および自己免疫の心筋症、虚血性再かん流障害、心内膜炎、心弁膜炎、大動脈炎、静脈炎、血栓症、通常の癌および特発性間質性肺炎(特発性肺繊維症を含む)などの線維性症状の治療、ケロイド、手術後の過剰な線維性瘢痕化/接着、B型およびC型肝炎に関連するものを含む肝臓線維症、子宮フィブロイド、神経サルコイドーシスを含むサルコイドーシス、強皮症、糖尿病による腎線維症、RA関連の線維症、脳アテローム性動脈硬化症を含むアテローム性動脈硬化症、脈管炎、心筋梗塞による心筋線維症、嚢胞性線維症、再狭窄、全身性硬化症、Dupuytren疾患、線維症を合併した抗癌療法および慢性感染(結核およびアスペルギルス症および他の真菌による感染を含む)、脳卒中または線維性瘢痕のない治癒の促進後のCNS線維症からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
治療または予防されるべき前記症状が、アレルギー性喘息、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、接触過敏症(接触性皮膚炎を含む)、結膜炎、特にアレルギー性結膜炎、春季カタルおよびアトピー性角結膜炎、エオジン好性の気管支炎、食物性アレルギー、エオジン嗜好性胃腸炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎およびCrohn’s疾患、肥満細胞症および他のPGD2により媒介される疾患、例えばIgE過剰症候群などの自己免疫疾患、および全身性エリテマトーデス、乾癬、座瘡、多発性硬化症、同種移植片拒絶、再かん流障害、慢性閉塞性肺疾患、ならびに、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、およびTh2免疫反応により引き起こされる/悪化される線維症、例えば特発性肺繊維症および肥厚性瘢痕である、請求項9または請求項10に記載の化合物、請求項11に記載の使用または請求項12もしくは13に記載の方法。
【請求項15】
医薬賦形剤または担体と共に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項16】
経口投与、直腸内投与、鼻腔内投与、気管支内(吸入)投与、局所投与(点眼、頬側および舌下投与を含む)、膣内投与または非経口投与(皮下、筋肉内、経静脈および皮内投与を含む)用に調製されている、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
CRTH2受容体でPGDまたは他のアゴニストによって媒介される疾患および症状の治療に有用な1つ以上のさらなる活性剤を含む、請求項15または16に記載の組成物。
【請求項18】
前記さらなる活性剤が、
他のCRTH2アンタゴニスト;
スプラタストトシレートおよび類似化合物;
β2アドレナリン受容体アゴニスト(メタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、ホルモテロール、サルメテロール、インダカテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシラートおよびピルブテロールなど)、またはメチルキサンチン(テオフィリンおよびアミノフィリンなど)、肥満細胞安定化剤(クロモグリク酸ナトリウムまたはチオトロピウムなどのムスカリン様受容体アンタゴニスト);
抗ヒスタミン剤(例えばヒスタミンH受容体アンタゴニスト(例えばロラタジン、セチリジン、デスロラタジン、レボセチリジン、フェゾフェナジン、アステミゾール、アゼラスチンおよびクロルフェニラミンまたはH受容体アンタゴニスト);
αおよびαアドレナリン受容体アゴニスト(例えばプロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸キシロメタゾリンおよび塩酸エチルノルエピネフリン);
ケモカイン受容体機能のモジュレータ(例えばCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10およびCCR11(C−Cファミリーについて)、またはCXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4およびCXCR5(C−X−Cファミリーについて)およびCXCR1(C−X−Cファミリーについて));
ロイコトリエンアンタゴニスト(モンテルカスト、ザフィルルカスト(zafirlukast)など)
ロイコトリエン生合成阻害剤(5−リポキシゲナーゼ阻害剤または5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)阻害剤、例えばジロイトン、ABT−761、フェンロイトン、テポキサリン、アボット−79175、N−(5置換)−チオフェン−2−アルキルスルホンアミド、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールヒドラゾン、ZD2138などのメトキシテトラヒドロピラン、SB−210661、L−739010などのピリジニル−置換−2−シアノナフタレン化合物、L−746,530などの2−シアノキノリン化合物、インドールおよびキノリン化合物(例えばMK−591、MK−886およびBAY x 1005));
ホスホジエステラーゼ阻害剤(ロフルミラストなどのPDE4阻害剤を含む);
抗IgE抗体治療薬(オマリツマブなど);
抗感染剤(例えばフシジン酸、特にアトピー性皮膚炎の治療用);
抗真菌剤(例えばクロトリマゾール、特にアトピー性皮膚炎の治療用);
免疫抑制剤(炎症性皮膚炎の場合、例えばタクロリムスおよび特にピメクロリムス、またはFK−506、ラパマイシン、サイクロスポリン、アザチオプリンもしくはメトトレキセート);
免疫療法剤(グラザックスなどのアレルギー性免疫療法剤を含む);
コルチコステロイド(例えば、インターフェロン、TNFまたはGM−CSFなどのTh1サイトカイン応答を促進するプレドニゾン、プレドニゾロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、フランカルボン酸モメタゾンおよびフランカルボン酸フルチカゾン薬剤)から選択され、
CRTH2アンタゴニストは、
他の受容体において作用するPGDの他のアンタゴニスト(例えばDPアンタゴニスト);
サイトカイン産生を調節する薬剤(例えばTNFα変換酵素(TACE)の阻害剤、抗TNFモノクローナル抗体、TNF受容体免疫グロブリン分子、他のTNFアイソフォームの阻害剤、ピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸(例えばナプロキセン)、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェンなどの非選択的COX−1/COX−2阻害剤、メフェナミン酸、インドメタシン、スリンダクおよびアパゾンなどのフェナメート、フェニルブタゾンなどのピラゾロン、サリチレート(例えばアスピリン));COX−2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、フォフェコキシブ、ヴァルデコキシブおよびエトリコキシブ、低用量メトトレキセート、レフノミド、シクレソニド、ヒドロキシクロロキン、d−ペニシラミン、オーラノフィンまたは非経口もしくは経口投与用の金、Th2サイトカインのIL−4およびIL−5の活性を調節する薬剤(例えばブロッキングモノクローナル抗体および可溶性受容体);
PPAR−γアゴニスト(例えばロシグリタゾン)、または、抗RSV抗体(例えばSynagis(パリヴィツマブ)、および将来におけるライノウイルス感染の治療に使用できる薬剤(例えばインターフェロンα、インターフェロンβまたは他のインターフェロンを含む、炎症性の症状のために開発されている治療剤とも併用され得る、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物と、薬理学的または獣医学的に許容可能な担体または賦形剤とを、結合または会合させることを含む、請求項15〜18のいずれか1項に記載の医薬組成物を調製するためのプロセス。
【請求項20】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物と、請求項18に記載の薬剤のうちの1つ以上とを、CRTH2受容体においてPGDまたは他のアゴニストの作用により媒介される疾患または症状の治療における同時、別個もしくは経時的使用のための複合製剤として含む、製品。
【請求項21】
前記薬剤が、CRTH2および/またはDP受容体においてPGDまたは他のアゴニストにより媒介される疾患および症状の治療に有用なさらなる活性薬剤も含む、請求項11に記載の使用。
【請求項22】
前記さらなる活性薬剤が、請求項18に記載される薬剤のうちの1つである、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
(a)請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を含む第1の容器と、
(b)CRTH2受容体においてPGDまたは他のアゴニストによって媒介される疾患または症状の治療に有用なさらなる薬剤を含む第2の容器と、
を含む、CRTH2受容体においてPGDの作用により媒介される疾患または症状の治療のためのキット。
【請求項24】
前記さらなる活性薬剤が請求項18に記載される薬剤から選択される、請求項23に記載のキット。

【公表番号】特表2011−509991(P2011−509991A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542692(P2010−542692)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際出願番号】PCT/GB2009/000175
【国際公開番号】WO2009/093029
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(506107391)オキサジェン リミテッド (10)
【Fターム(参考)】