説明

ICコイン処理装置

【課題】 ICコインを貯留する手段をより合理的に構成してなるICコイン処理装置を得ること。
【解決手段】 ICコイン10は、回転板310を正回転させるとレバー315に押されて搬送され、回転板を逆回転させると突条部313の第1端部313aに押されて搬送され、ストック部400にICコインを貯留する場合は、回転板を正回転させ、ICコインが円筒部410にもたらされると、レバーが凹部440により第2作用面120側に移動し、ICコインが突片430に当接しつつ第2端部313bに乗り上げることによって円筒部に押込まれ、ストック部からICコインを取出す場合は、回転板を逆回転させ、ICコインの保持位置が円筒部にもたらされると、当該保持位置にICコインが可動部420により押出され、押出されたICコインが第1端部に押されて搬送されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICコインについてデータの読取り及び書込みを行う装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パチンコやスロットマシンといった遊戯台の側部には、遊戯媒体の貸出し装置が設置されている。いわゆる台毎サンド、或は台間機等と称されるものである。
【0003】
遊戯媒体の貸出し装置は、基本的には紙幣や硬貨が投入されるとその価格に応じた量の遊戯媒体を供給するものであるが、近年では、遊戯客の便宜を図り、所定の情報記録媒体を扱うものが主流となりつつある。すなわち、投入した紙幣や硬貨の価格を限度に遊戯客が遊戯媒体の貸出し量を任意に設定し、遊戯客がその遊戯台を離れる際には、投入価格と貸出した遊戯媒体との差額を情報記録媒体に記録してこれを提供し、遊戯客が他の遊戯台で再び遊戯をする場合は、紙幣や硬貨の代わりにその情報記録媒体を貸出し装置に投入することができる構成となっている。特許文献1乃至6には、情報記録媒体としてICコインを処理する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−35400号公報
【特許文献2】特開2002−191846号公報
【特許文献3】特開2002−210207号公報
【特許文献4】特開2006−48662号公報
【特許文献5】特開2007−97720号公報
【特許文献6】特開2008−80062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、この種のICコイン処理装置は、ICコインを貯留する手段が備えられている。すなわち、データの読取り及び書込みを行うのみならず、必要に応じてICコインを提供し、且つ返却する必要のなくなったICコインを回収するものとなっている。
ICコインを貯留する手段としては、様々な構成が考えられるところ、これをどのように工夫するかが、装置の性能や処理速度を左右する重要な課題となっている。
【0006】
特に、遊戯媒体の貸出し装置は、更なる多機能化及び高性能化が求められるものの、設置スペースが限られており、情報記録媒体としてICコインを処理する装置についても、その設置スペースを有効に利用するべく小型のものが望まれている。つまり、装置を小型化するという点においても、ICコインを貯留する手段の合理化が必要とされている。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ICコインを貯留する手段をより合理的に構成してなるICコイン処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願第1請求項に記載した発明は、ICコイン(10)に記録されたデータの読取り、及び前記ICコイン(10)へのデータの書込みを行うICコイン処理装置(1)において、前記データの読取り及び前記データの書込みを行うアンテナ(200)と、前記ICコイン(10)を搬送する搬送手段(300)と、前記ICコイン(10)を貯留するストック部(400)と、それらを収納する筐体(100)とを備え、前記筐体(100)には、前記ICコイン(10)の投入口(101)及び排出口(102)を設け、前記搬送手段(300)は、前記ICコイン(10)を保持する回転板(310)と、前記回転板(310)を回転させる駆動手段(320)とを備え、前記投入口(101)に投入された前記ICコイン(10)を前記回転板(310)が保持し、前記回転板(310)が回転することにより前記ICコイン(10)を前記アンテナ(200)の送受信位置、前記ストック部(400)、及び前記排出口(102)へもたらすものであり、前記筐体(100)の内部には、互いに隙間を空けて対向する第1作用面(110)及び第2作用面(120)を設け、前記回転板(310)は、前記第1作用面(110)と第2作用面(120)との隙間において回転するものであり、前記第1作用面(110)側に突出し且つ前記回転板(310)の回転軸を中心とする円弧形の突条部(313)と、前記回転板(310)の厚さ方向に起倒するレバー(315)を装着する開口部(314)とを備え、前記レバー(315)は、前記第2作用面(120)に向って付勢されるとともに、前記第2作用面(120)に支えられて前記第1作用面(110)側に突出するものであり、前記突条部(313)は、前記ICコイン(10)の保持位置を挟んで対峙する第1端部(313a)及び第2端部(313b)を備え、前記第2端部(313b)は、その先端に向って突出が小さくなるテーパー状のものとし、前記ICコイン(10)は、前記回転板(310)と前記第1作用面(110)との間において前記第1端部(313a)及び前記レバー(315)に当接して保持されるものとし、前記回転板(310)を正回転させると前記レバー(315)に押されて搬送され、前記回転板(310)を逆回転させると前記第1端部(313a)に押されて搬送され、前記ストック部(400)は、前記回転板(310)の回転方向と直交する方向に前記ICコイン(10)を積層して貯留するものであり、前記第1作用面(110)から前記回転板(310)の反対側に設けられた円筒部(410)と、前記円筒部(410)の内部において前記回転板(310)の回転方向と直交する方向に移動可能に設けられるとともに前記回転板(310)に向って付勢された可動部(420)と、前記円筒部(410)と前記第1作用面(110)との境目から前記回転板(310)側に突出した突片(430)と、前記第2作用面(120)に設けられて前記レバー(315)を操作する凹部(440)とを備え、前記ストック部(400)に前記ICコイン(10)を貯留する場合は、前記回転板(310)を正回転させ、前記ICコイン(10)が前記円筒部(410)にもたらされると、前記レバー(315)が前記凹部(440)により前記第2作用面(120)側に移動し、前記ICコイン(10)が前記突片(430)に当接しつつ前記第2端部(313b)に乗り上げることによって前記円筒部(410)に押込まれ、前記ストック部(400)から前記ICコイン(10)を取出す場合は、前記回転板(310)を逆回転させ、前記ICコイン(10)の保持位置が前記円筒部(410)にもたらされると、当該保持位置に前記ICコイン(10)が前記可動部(420)により押出され、押出された前記ICコイン(10)が前記第1端部(313a)に押されて搬送されるようにした構成のICコイン処理装置(1)である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ICコインを貯留する手段をより合理的に構成してなるICコイン処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例に係り、ICコイン処理装置を示す側面透視図である。
【図2】本発明の実施例に係り、ICコイン処理装置を示す上面断面図である。
【図3】本発明の実施例に係り、回転板を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例に係り、回転板を示す説明図であり、図3のX−X矢視断面図である。
【図5】本発明の実施例に係り、レバーを示す説明図である。
【図6】本発明の実施例に係り、ストック部の説明図である。
【図7】本発明の実施例に係り、ストック部の説明図である。
【図8】本発明の実施例に係り、ストック部の説明図である。
【図9】本発明の実施例に係り、ストック部の説明図である。
【図10】本発明の実施例に係り、ストック部の説明図である。
【図11】本発明の実施例に係り、ストック部の説明図である。
【図12】本発明の実施例に係り、可動部を示す説明図である。
【図13】本発明の実施例に係り、ストック部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すICコイン処理装置1は、情報記録媒体としてICコイン10を用いる遊戯媒体の貸出し装置に組込まれるユニットであり、ICコイン10に記録されたデータの読取り、及びICコイン10へのデータの書込みを行うものである。
【0012】
このICコイン処理装置1は、垂直方向に扁平な筐体100を備え、筐体100の厚さ方向に対応する側面の1つには、上から順にICコイン10の投入口101、及び排出口102が設けられている。遊戯媒体の貸出し装置に対しては、投入口101及び排出口102が設けられた側面が正面側となるように組込まれる。
【0013】
本例の筐体100は、複数の構成部材を組付けてなるものであり、筐体100の内部には、データの読取り及びデータの書込みを行うアンテナ200と、ICコイン10を搬送する搬送手段300と、ICコイン10を貯留するストック部400と、ICコイン10を投入口101で停止させるゲート500と、ICコイン10がゲート500を通過したことを検出する第1センサ610と、前記ICコイン10が排出口102を通過したことを検出する第2センサ620と、搬送手段300にて搬送中のICコイン10の有無を確認する第3センサ630とを備えている。
【0014】
アンテナ200としては、リードライトアンテナを採用している。あるいは、読取り用のアンテナと書込み用のアンテナをそれぞれ設けてもよい。ゲート500は、リンク部520を介してソレノイド510に連結されており、ソレノイド510に対する通電・断電に応じて開閉する構成となっている。また、第1センサ610、第2センサ620、及び第3センサとしては、反射型の光センサを採用している。
【0015】
本例の場合、搬送手段300は、ICコイン10を保持する回転板310と、回転板310を回転させる駆動手段320とを備え、投入口101に投入されたICコイン10を回転板310が保持し、回転板310が所定の位置へ回転することによりICコイン10をアンテナ200の送受信位置、ストック部400、及び排出口102へそれぞれもたらすものとなっている。
【0016】
筐体100の内部には、筐体100の厚さ方向に互いに隙間を空けて対向する第1作用面110及び第2作用面120が設けられており、回転板310は、第1作用面110と第2作用面120との隙間において回転する。回転板310の支軸311は、第1作用面110及び第2作用面120に支持されている。
【0017】
駆動手段320は、ステップモータ321と、ステップモータ321の出力軸と連結された中間ギア322と、回転板310の回転位置を検出する回転位置検出センサ323とを備え、中間ギア322を回転板310の周囲に形成されたギア部312と噛合してなるものである。回転板310は、回転位置検出センサ323にて検出された回転位置に基づいてステップモータ321を制御することにより、所定の位置へ回転駆動する構成となっている。回転位置検出センサ323としては、反射型の光センサを採用している。
【0018】
図3及び図4に示すように、本例の回転板310は、第1作用面110側に突出し且つ回転板310の回転軸を中心とする円弧形の複数の突条部313と、回転板310の厚さ方向に起倒するレバー315を装着する開口部314とを備えている。図中の316は、光反射部、つまり回転位置検出センサ323にて検出する基準位置である。
【0019】
図5に示すように、レバー315は、第2作用面120に向って付勢されるとともに、第2作用面120に支えられて第1作用面110側に突出するものとなっている。具体的には、開口部314に対して回転可能に装着され、その一方の部位が、回転板310に支持した板ばね315aによって第1作用面110に向って付勢され、第1作用面110側に突出する他方の部位が、第2作用面120に向って付勢されるとともに、第2作用面120に支えられた状態となっている。
【0020】
突条部313は、ICコイン10の保持位置を挟んで対峙する第1端部313a及び第2端部313bを備えている。突条部313の突出寸法は、回転板310と第1作用面110との間隔よりも小さく且つコイン10の厚さよりも大きい。第2端部313bは、その先端に向って突出が無くなるまで小さくなるテーパー状のものとなっている。また、第1端部313aは、その先端に向って突出がある程度小さくなるテーパー状のものとなっており、コイン10と当接する第1端部313aの端面の突出寸法は、コイン10の厚さよりも小さい。
【0021】
ICコイン10は、回転板310と第1作用面110との間において第1端部313a及びレバー315に当接して保持される。
【0022】
回転板310は、ステップモータ321の回転方向を反転することにより、正逆回転可能となっている。ICコイン10は、回転板310を正回転させるとレバー315に押されて搬送され、回転板310を逆回転させると第1端部313aに押されて搬送される。図1の場合は、右回りが正回転、左回りが逆回転となる。尚、回転板310の回転を円滑にすべく、回転板310と第2作用面120と間には、摺動材又は回転コロを設けるとよい。図例は、第2作用面120の要所に回転板310の回転軸を中心とする円弧形の摺動材121を装着し、回転板310がこの摺動材121に摺動するように構成したものである。
【0023】
次に、本例のストック部400について説明する。図6乃至図11は、ストック部400の説明図である。このストック部400は、回転板310の回転方向と直交する方向にICコイン10を積層して貯留するものであり、第1作用面110から回転板310の反対側に設けられた円筒部410と、円筒部410の内部において回転板310の回転方向と直交する方向に移動可能に設けられるとともに回転板310に向って付勢された可動部420と、円筒部410と第1作用面110との境目から回転板310側に突出した突片430と、第2作用面120に設けられてレバー315を操作する凹部440とを備えている。ICコイン10は、円筒部410の内部に積層される。可動部420は、円筒部410の内部に圧縮された状態で配置されたコイルばね421にて付勢されている。突片430は、円筒部410と第1作用面110との境目に沿った円弧形を呈するとともに、突条部313との干渉を回避すべく櫛歯状となっている。
【0024】
ストック部400にICコイン10を貯留する場合は、回転板310を正回転させる。ICコイン10を保持した回転板310(図6参照)を正回転させ、ICコイン10を円筒部410へと搬送し(図7参照)、そのICコイン10が円筒部410にもたらされると(図8参照)、レバー315が凹部440により第2作用面120側に移動し、ICコイン10が突片430に当接しつつ第2端部313bに乗り上げることによって(図9参照)、円筒部410に押込まれる(図10参照)。その後、レバー315が凹部440から脱出して所定の位置に復帰する(図11参照)。
【0025】
ストック部400からICコイン10を取出す場合は、回転板310を逆回転させる。ICコイン10を保持していない回転板310(図11参照)を逆回転させ、レバー315が凹部440により第2作用面120側に移動し(図10参照)、第2端部313bが突片430を通過し(図9参照)、ICコイン10の保持位置が円筒部410にもたらされると、当該保持位置にICコイン10が可動部420により押出され(図8参照)、その後、レバー315が凹部440から脱出して所定の位置に復帰するとともに(図7参照)、押出されたICコイン10が第1端部313aに押されて搬送される(図6参照)。突条部313の突出寸法はコイン10の厚さよりも大きいが、第1端部313aの端面の突出寸法はコイン10の厚さよりも小さい。故に、回転板310側から二枚目のICコイン10は、第1作用面110よりも回転板310側に僅かに迫り出した位置まで移動しているものの、これが第1端部313aに引っかかることはない。つまり、回転板310の回転に支障をきたすことはない。
【0026】
尚、円筒部410には、貯留されたICコイン10が許容量に達したことを検出するストック部センサ411が設けられている。ストック部センサ411としては、反射型の光センサを採用している。
【0027】
アンテナ200、ステップモータ321、回転位置検出センサ323、ソレノイド510、第1センサ610、第2センサ620、第3センサ630、及びストック部センサ411は、不図示の制御回路にて制御されている。これらの制御方法は特に限定はしないが、基本的に、投入口101にICコインが投入されるとそのデータを読取り、更に、遊戯媒体の貸出し装置における紙幣や硬貨の投入価格、遊戯媒体の貸出し量、及び読取ったICコイン10のデータに応じて排出口102から排出するICコイン10に書込みを行う構成となっている。ICコイン10の処理を実行している場合や、ストック部センサ411により貯留されたICコイン10が許容量に達していることが検出された場合や、ICコイン処理装置1あるいは遊戯媒体の貸出し装置に何らかの異常が検出された場合は、ゲート500を閉鎖する。
【0028】
また、投入された後に返却する必要のなくなったICコイン10は、これをストック部400に貯留して回収する。更に、紙幣や硬貨の投入に応じて新たにICコイン10を提供する場合は、ストック部400に貯留されているICコイン10を取出し、第3センサ630で確認し、その後所定のデータをアンテナ200で書込み、これを排出口102から排出する。ICコイン10は、各処理に応じて回転板310を所定の方向に回転することにより、搬送される。
【0029】
尚、図12及び図13に示すように、ストック部400の可動部420には、可動部420の移動方向と直交する方向に突出するストッパ422を複数設け、貯留しているICコイン10が無くなった際には、ストッパ422が円筒部410の要所に設けられた段部412に突き当たることによって、可動部420が位置決めされるように構成するとよい。
【0030】
貯留しているICコイン10が一枚のとき、可動部420は、そのICコイン10を押出す必要から、第1作用面110よりも回転板310側に僅かに迫り出した位置まで移動し、そこでストッパ422によって位置決めされ停止する。このとき回転板310と可動部420との間隔は、ICコイン10の厚さと同じ、又はICコインの厚さよりも小さく第1端部313aの端面の突出寸法よりも大きく設定されている。故に、ストック部400に貯留しているICコイン10が無いにもかかわらず、ストック部400からICコイン10を取出そうとしても、可動部420が第1端部313aに引っかかることはない。つまり、回転板310の回転に支障をきたすことはない。
【0031】
このような構成によると、ICコイン10を素早く搬送することができるとともに、ストック部400への貯留及びストック部400からの取出しを円滑に行うことができ、ICコイン処理装置1の性能及び処理速度の向上を達成することができる。また、装置1全体としては、小型化、薄型化、及び稠密化が達成されており、設置スペースを有効に利用するという点でも非常に有利である。
【0032】
以上説明したように、本例のICコイン処理装置は、遊戯媒体の貸出し装置に組込まれるユニットとして極めて合理的に構成されたものである。尚、本例における各部の構成は、特許請求の範囲に記載した技術的範囲において適宜に設計変更が可能であり、図例説明したものに限定されないことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のICコイン処理装置は、情報記録媒体としてICコインを用いる遊戯媒体の貸出し装置に組込まれるユニットとして好適に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 ICコイン処理装置
10 ICコイン
100 筐体
101 投入口
102 排出口
110 第1作用面
120 第2作用面
121 摺動材
200 アンテナ
300 搬送手段
310 回転板
311 支軸
312 ギア部
313 突条部
313a 第1端部
313b 第2端部
314 開口部
315 レバー
315a 板ばね
316 光反射部
320 駆動手段
321 ステップモータ
322 中間ギア
323 回転位置検出センサ
400 ストック部
410 円筒部
411 ストック部センサ
412 段部
420 可動部
421 コイルばね
422 ストッパ
430 突片
440 凹部
500 ゲート
510 ソレノイド
520 リンク部
610 第1センサ
620 第2センサ
630 第3センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICコインに記録されたデータの読取り、及び前記ICコインへのデータの書込みを行うICコイン処理装置において、
前記データの読取り及び前記データの書込みを行うアンテナと、前記ICコインを搬送する搬送手段と、前記ICコインを貯留するストック部と、それらを収納する筐体とを備え、
前記筐体には、前記ICコインの投入口及び排出口を設け、
前記搬送手段は、前記ICコインを保持する回転板と、前記回転板を回転させる駆動手段とを備え、前記投入口に投入された前記ICコインを前記回転板が保持し、前記回転板が回転することにより前記ICコインを前記アンテナの送受信位置、前記ストック部、及び前記排出口へもたらすものであり、
前記筐体の内部には、互いに隙間を空けて対向する第1作用面及び第2作用面を設け、
前記回転板は、前記第1作用面と第2作用面との隙間において回転するものであり、前記第1作用面側に突出し且つ前記回転板の回転軸を中心とする円弧形の突条部と、前記回転板の厚さ方向に起倒するレバーを装着する開口部とを備え、
前記レバーは、前記第2作用面に向って付勢されるとともに、前記第2作用面に支えられて前記第1作用面側に突出するものであり、
前記突条部は、前記ICコインの保持位置を挟んで対峙する第1端部及び第2端部を備え、
前記第2端部は、その先端に向って突出が小さくなるテーパー状のものとし、
前記ICコインは、前記回転板と前記第1作用面との間において前記第1端部及び前記レバーに当接して保持されるものとし、前記回転板を正回転させると前記レバーに押されて搬送され、前記回転板を逆回転させると前記第1端部に押されて搬送され、
前記ストック部は、前記回転板の回転方向と直交する方向に前記ICコインを積層して貯留するものであり、前記第1作用面から前記回転板の反対側に設けられた円筒部と、前記円筒部の内部において前記回転板の回転方向と直交する方向に移動可能に設けられるとともに前記回転板に向って付勢された可動部と、前記円筒部と前記第1作用面との境目から前記回転板側に突出した突片と、前記第2作用面に設けられて前記レバーを操作する凹部とを備え、
前記ストック部に前記ICコインを貯留する場合は、前記回転板を正回転させ、前記ICコインが前記円筒部にもたらされると、前記レバーが前記凹部により前記第2作用面側に移動し、前記ICコインが前記突片に当接しつつ前記第2端部に乗り上げることによって前記円筒部に押込まれ、
前記ストック部から前記ICコインを取出す場合は、前記回転板を逆回転させ、前記ICコインの保持位置が前記円筒部にもたらされると、当該保持位置に前記ICコインが前記可動部により押出され、押出された前記ICコインが前記第1端部に押されて搬送されるようにしたことを特徴とするICコイン処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−233675(P2010−233675A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82987(P2009−82987)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000115773)リズム時計工業株式会社 (208)
【Fターム(参考)】