説明

KSPインヒビターとしての置換イミダゾール化合物

本発明は、新規の置換イミダゾール化合物および薬学的に許容可能な塩、そのエステル、またはプロドラッグ、薬学的に許容可能な担体を含む誘導体の組成物、ならびに化合物の使用に関する。1つの態様において、本発明は、KSPによって少なくとも一部が媒介される障害を罹患した哺乳動物患者を治療する方法を提供する。したがって、本発明は、治療有効量の置換イミダゾール化合物を単独または他の抗癌剤と組み合わせて患者に投与する工程を含む、このような治療を必要とする哺乳動物患者を治療する方法を提供する。本発明の化合物は、以下の一般式:


を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2005年8月9日に出願された米国仮特許出願番号60/706,901の米国特許法に基づく利益を主張する。これは、その全体が参考として本明細書に援用される。
【0002】
発明の分野
本発明は、置換イミダゾール化合物および薬学的に許容可能な塩、そのエステルまたはプロドラッグ、薬学的に許容可能な担体を含むこれらの化合物の組成物、ならびにこれらの化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
キネシンは、アデノシン三リン酸を使用して微小管に結合し且つ機械力を精製するモータータンパク質である。キネシンは、約350個のアミノ酸残基を有するモータードメインによって特徴づけられる。いくつかのキネシンモータードメインの結晶構造が解明されている。
【0004】
現在、約100種のキネシン関連タンパク質(KRP)が同定されている。キネシンは、種々の細胞生物学的過程(オルガネラおよびベシクルの輸送ならびに小胞体の維持が含まれる)に関与する。いくつかのKRPは、有糸分裂紡錘体の微小管または染色体と直接相互作用し、細胞周期の有糸分裂段階で中枢の役割を果たすようである。これらの有糸分裂KRPは、癌治療薬の開発で特に興味深い。
【0005】
キネシン紡錘体タンパク質(KSP)(Eg5、HsEg5、KNSL1、またはKIF11としても公知)は、有糸分裂紡錘体に局在し、二極性紡錘体の形成および/または機能に必要であることが公知のいくつかのキネシン様モータータンパク質の1つである。
【0006】
1995年に、KSPのC末端に指向する抗体を使用したKSPの枯渇は、単一星状微小管アレイ(monoastral microtubule array)を有する有糸分裂においてHeLa細胞を停止させることが示されている(非特許文献1)。KSPのホモログであると考えられるbimCおよびcut7遺伝子の変異は、アスペルギルス・ニデュランス(非特許文献2)および分裂酵母(非特許文献3)において中心体分離の失敗を引き起こす。KSP発現をタンパク質レベルで減少させるいずれかのATRA(オールトランスレチノイン酸)を使用した細胞の処理、またはアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用したKSPの枯渇により、DAN−G膵臓癌細胞における有意な成長阻害が明らかとなり、このことは、KSPがオールトランスレチノイン酸の抗増殖作用に関与し得ることを示している(非特許文献4)。興味深いことに、アフリカツメガエルオーロラ(Aurora)関連タンパク質キナーゼpEg2は、XlEg5に結合して、リン酸化することが示されている(非特許文献5)。オーロラ関連キナーゼの潜在的な基質は、抗癌剤開発で特に興味が持たれている。例えば、オーロラ1および2キナーゼは、タンパク質およびRNAレベルで過剰発現し、遺伝子は、結腸癌患者で増幅する。
【0007】
KSPの第1の細胞透過性小分子インヒビター「モナストロール」は、タキサンおよびビンカアルカロイドなどの常套の化学療法薬のように微小管重合に影響を及ぼすことなく、単極性紡錘体を有する細胞を停止させることが示されている(Mayer,T.U.,ら、Science 286:971−974,1999)。モナストロールは、表現型ベースのスクリーニングにおいてインヒビターとして同定され、この化合物が抗癌剤開発のリードとしての役割を果たし得ることが示唆された。阻害は、アデノシン三リン酸に関して競合せず、急速に可逆性を示すと判断された(非特許文献6;非特許文献7)。
【0008】
改良された化学療法薬の重要性を考慮して、KSPおよびKSP関連タンパク質の有効なインビボインヒビターであるKSPインヒビターが必要である。
【非特許文献1】Blangyら、Cell 83:1159−1169,1995
【非特許文献2】Enos,A.P.,and N.R.Morris,Cell 60:1019−1027,1990
【非特許文献3】Hagan,I.,and M.Yanagida,Nature 347:563 566,1990
【非特許文献4】Kaiser,A.,ら、J.Biol.Chem.274,18925−18931,1999
【非特許文献5】Giet,R.,ら、J.Biol.Chem.274:15005−15013,1999
【非特許文献6】DeBonis,S.,ら、Biochemistry,42:338−349,2003
【非特許文献7】Kapoor,T.M.,ら、J.Cell Biol.,150:975−988,2000
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概要
本発明は、式I:
【0010】
【化3】

(式中、
は、アミノアシル、アシルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、アルキル、および置換アルキルからなる群から選択され、但し、置換アルキルは、アリールまたは置換アリールで置換されず、
は、水素、アルキル、およびアリールからなる群から選択され、
およびRは、水素、ヒドロキシ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、但し、RまたはRのうちの1つのみがヒドロキシであるか、
または、RおよびRは、これらに結合した窒素原子と共に結合して複素環または置換複素環を形成し、
は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、置換複素環、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択されるか、
およびRは、これらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に結合して複素環基または置換複素環基を形成するか、
または、RおよびRがこれらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に複素環基を形成しない場合、RおよびRは、これらに結合した原子と共に複素環基または置換複素環基を形成し、
は、L−A(式中、Lは、−S(O)−からなる群から選択され、qは1または2である)、およびヒドロキシ、ハロ、またはアシルアミノで任意選択的に置換されたC〜Cアルキレンからなる群から選択され、
は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
またはRのいずれかの一方は、シクロアルキル、複素環、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、これらの全ては、−(Rで任意選択的に置換されていてよく、ここで、Rは本明細書中に定義されており、mは1〜4の整数であり、
またはRの他方は、水素、ハロ、およびアルキルからなる群から選択され、
は、シアノ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、−CF、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロ、およびヒドロキシからなる群から選択され、
mが2〜4の整数である場合、各Rは、同一であっても異なっていてもよい)
で表される置換イミダゾール化合物またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、またはプロドラッグに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明の詳細な説明
A.本発明の化合物
上記のように、本発明の化合物は、式I:
【0012】
【化4】

(式中、
は、アミノアシル、アシルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、アルキル、および置換アルキルからなる群から選択され、但し、置換アルキルは、アリールまたは置換アリールで置換されず、
は、水素、アルキル、およびアリールからなる群から選択され、
およびRは、水素、ヒドロキシ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、但し、RまたはRのうちの1つのみがヒドロキシであるか、
または、RおよびRは、これらに結合した窒素原子と共に結合して複素環または置換複素環を形成し、
は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、置換複素環、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択されるか、
およびRは、これらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に結合して複素環基または置換複素環基を形成するか、
または、RおよびRがこれらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に複素環基を形成しない場合、RおよびRは、これらに結合した原子と共に複素環基または置換複素環基を形成し、
は、L−A(式中、Lは、−S(O)−からなる群から選択され、qは1または2である)、およびヒドロキシ、ハロ、またはアシルアミノで任意選択的に置換されたC〜Cアルキレンからなる群から選択され、
は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、
またはRのいずれかの一方は、シクロアルキル、複素環、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、これらの全ては、−(Rで任意選択的に置換されていてよく、ここで、Rは本明細書中に定義されており、mは1〜4の整数であり、
またはRの他方は、水素、ハロ、およびアルキルからなる群から選択され、
は、シアノ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、−CF、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロ、およびヒドロキシからなる群から選択され、
mが2〜4の整数である場合、各Rは、同一であっても異なっていてもよい)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、またはプロドラッグを含む。
【0013】
本発明の1つの実施形態では、本発明の化合物は、式II:
【0014】
【化5】

(式中、
nは、1、2、または3であり、
pは、0、1、2、3、または4であり、
およびRは、水素、ヒドロキシ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、但し、RまたはRのうちの1つのみがヒドロキシであるか、
または、RおよびRは、これらに結合した窒素原子と共に結合して複素環または置換複素環を形成し、
10は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アミノ、置換アミノ、アシルアミノ、ハロ、窒素含有複素環、置換窒素含有複素環、窒素含有ヘテロアリール、および置換窒素含有ヘテロアリールからなる群から選択される置換基で任意選択的に置換されたアルキルからなる群から選択され、
11は、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、−CF、アルコキシ、ハロ、およびヒドロキシからなる群から選択され、但し、pが2、3または4である場合、各R11は、同一であっても異なっていてもよく、
12はアルキルであり、
13は、水素またはアルキルであり、
14は、水素、ハロ、およびアルキルからなる群から選択されるか、
10およびR12は、これらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に結合して複素環基または置換複素環基を形成するか、
または、R10およびR12がこれらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に複素環基を形成しない場合、RおよびR10は、これらに結合した原子と共に複素環基または置換複素環基を形成し、
は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択される)
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグによって表される。
【0015】
1つの実施形態では、Rはアルキルである。別の実施形態では、Rは、イソプロピル、t−ブチル、およびプロピルからなる群から選択される。
【0016】
別の実施形態では、Rは水素である。
【0017】
1つの実施形態では、Rおよび/またはRは、アルキル、置換アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択され、メチル、メトキシエチル、フラン−2−イルメチル、2−ヒドロキシエチル、シクロプロピル、およびイソプロピルからなる群から選択される。
【0018】
1つの実施形態では、Rおよび/またはRは、アリールまたは置換アリールであり、4−シアノフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2,3,5−トリフルオロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、およびフェニルからなる群から選択される。
【0019】
1つの実施形態では、Rおよび/またはRは、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、チオフェン−2−イル、3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル、および2,6−ジクロロピリジン−4−イルからなる群から選択される。
【0020】
1つの実施形態では、Rおよび/またはRは、複素環基または置換複素環基であり、テトラヒドロピラン−4−イルまたは4−(エトキシカルボニル)ピペリジン−4−イルである。
【0021】
1つの実施形態では、RまたはRのいずれかまたはRおよびRの両方は水素である。別の実施形態では、RまたはRの1つはヒドロキシである。
【0022】
1つの実施形態では、RおよびRは、これらに結合した窒素原子と環状化して複素環または置換複素環を形成し、1,1−ジオキソチアモルホリン−N−イル、1−オキソチアモルホリン−1−イル、2−(アミノメチレン)ピロリジン−N−イル、2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−N−イル、2,6−ジメチルモルホリン−N−イル、3−ヒドロキシピペリジン−N−イル、3−ヒドロキシピロリジン−N−イル、4−(ブチルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(シクロプロピルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−N−イル、4−(エトキシカルボニル)ピペラジン−N−イル、4−(エチルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(イソプロピルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(メチルカルボニル)ピペラジン−N−イル、4−(メチルスルホニル)ピペリジン−N−イル、4−(メチルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(モルホリン−N−イル)ピペリジン−N−イル、4−(ピペリジン−N−イル)ピペリジン−N−イル、4−(プロピルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−シクロヘキシルピペラジン−N−イル、4−ヒドロキシピペリジン−N−イル、4−イソプロピルピペラジン−4−イル、4−メチルピペリジン−N−イル、イソキサゾリジン−2−イル、モルホリン−N−イル、ピペラジン−N−イル、ピペリジン−N−イル、2−(ヒドラジノカルボニル)ピロリジン−N−イル、およびピロリジン−N−イルからなる群から選択される。
【0023】
いくつかの実施形態では、Rは置換アルキルである。1つの実施形態では、R(またはR10)は、−(CHNH、−(CHCH(CHOH)NH、−CHCH(F)CHNH、−CH−[2−(CHOH)ピロリジン−3−イル]、−CH−[4−(OH)ピロリジン−3−イル]、−CH−C(F)(スピロピロリジン−3−イル)、−(CHCH(CHF)NH、−(CHC(CHNH、−(CHCH(CH)NH、−(CH)CH(CHOCH)NH、−(CHCH(CHF)NHC(O)−[(2−CHNHC(O))ベンゼン]、および−(CHCH(CHF)−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソインドールからなる群から選択される。
【0024】
1つの実施形態では、RおよびRならびにこれらに結合した原子が結合して複素環基または置換複素環基を形成し、置換複素環基は2−オキソ−テトラヒドロピリミジニルである。
【0025】
1つの実施形態では、RまたはRの一方がアリールまたは置換アリールであり、フェニル、3−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、および2,3,5−トリフルオロフェニルからなる群から選択される。
【0026】
1つの実施形態では、RまたはR(またはR14)の他方が水素である。
【0027】
1つの実施形態では、Lはアルキレンであり、A(またはA)はアリールまたは置換アリールである。
【0028】
1つの実施形態では、Lはメチレンであり、A(またはA)はフェニル、3−フルオロフェニル、および3−ヒドロキシフェニルからなる群から選択される。
【0029】
1つの実施形態では、Rはt−ブチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Lはメチレンであり、Aがフェニルであり、Rはフェニルまたは置換フェニルであり、Rは水素である。別の実施形態では、Rはt−ブチルであり、RおよびRは水素であり、Lはメチレンであり、Aはフェニルであり、Rは1〜2個のハロ置換基(クロロまたはハロなど)で置換されたフェニルである。1つの実施形態では、Rはt−ブチルであり、RおよびRは水素であり、Lはメチレンであり、Aはフェニルであり、Rは置換アルキル(−(CHNH、−CHCH(F)CHNH、−(CHCH(CHF)NH、−(CHCH(CHOCH)NH、−(CHCH(CH)NH、−(CHC(CHNH、および(CHCH(CHOH)NHなど)である。いくつかの実施形態では、Rはt−ブチルであり、Rは水素であり、Rは水素であり、Lはメチレンであり、Aはフェニルであり、Rはフェニルまたは置換フェニルであり、Rは水素であり、Rはアルキルである。1つの実施形態では、Rはt−ブチルであり、Rはフルオロで置換されたフェニルであり、3−フルオロフェニルまたはジフルオロフェニルであり得る。他の実施形態では、Rはイソプロピルであり、Rはクロロで置換されたフェニルであり、3−クロロフェニルであり得る。
【0030】
本発明の代表的な化合物
本発明の範囲内の特定の化合物を、実験項の表1、2、および3に例示する。
【0031】
本発明の方法および組成物
式IおよびIIの化合物(その混合物および/または塩が含まれる)および薬学的に許容可能な賦形剤または担体を含む組成物も提供する。
【0032】
別の態様では、本発明は、KSPによって少なくとも一部が媒介される障害を罹患した哺乳動物患者を治療する方法を提供する。したがって、本発明は、治療有効量の式IおよびIIの化合物(その混合物が含まれる)を単独または他の抗癌剤と組み合わせて患者に投与する工程を含む、このような治療を必要とする哺乳動物患者を治療する方法を提供する。
【0033】
B.定義および概要
上記で考察するように、本発明は、新規の置換イミダゾール化合物を対象とする。
【0034】
本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明することを目的とし、本発明の範囲を限定することを意図しないと理解すべきである。本明細書中および特許請求の範囲で使用される場合、他の文脈で明確に示されていない限り、単数形「a」および「the」には、複数形が含まれることに留意しなければならない。本明細書中および以後の特許請求の範囲中で、引例は多数の用語に合わせており、用語は以下の意味を有するように定義するものとする。
【0035】
本明細書中で使用される、「アルキル」は、1〜6個の炭素原子、より好ましくは1〜3個の炭素原子を有する一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基をいう。この用語を、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、およびn−ペンチルなどの基によって例示する。
【0036】
「置換アルキル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、スピロシクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、−SO−アルキル、および−SO置換アルキルからなる群から選択される1〜3個、好ましくは1〜2個の置換基を有するアルキル基をいう。
【0037】
「アルキレン」は、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個の炭素原子を有し、そのいずれかが直鎖または分岐鎖である、二価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基をいう。この用語は、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、n−プロピレン(−CHCHCH−)、イソプロピレン(−CHCH(CH)−)、または(−CH(CH)CH−)などの基によって例示される。
【0038】
「アルコキシ」は、「アルキル−O−」基をいい、例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびn−ペントキシなどが挙げられる。
【0039】
「置換アルコキシ」は、「置換アルキル−O−」基をいう。
【0040】
「アシル」は、以下の基:H−C(O)−、アルキル−C(O)−、置換アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、置換アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−、置換アルキニル−C(O)−シクロアルキル−C(O)−、置換シクロアルキル−C(O)−、アリール−C(O)−、置換アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−、置換ヘテロアリール−C(O)−、複素環−C(O)−、および置換複素環−C(O)−をいい、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書中に定義のとおりである。
【0041】
「アミノアシル」は、−C(O)NRR基をいい、式中、各Rは、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から独立して選択され、各Rは、窒素原子と結合して、複素環または置換複素環を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書中に定義のとおりである。
【0042】
「アシルオキシ」は、以下の基:アルキル−C(O)O−、置換アルキル−C(O)O−、アルケニル−C(O)O−、置換アルケニル−C(O)O−、アルキニル−C(O)O−、置換アルキニル−C(O)O−、アリール−C(O)O−、置換アリール−C(O)O−、シクロアルキル−C(O)O−、置換シクロアルキル−C(O)O−、ヘテロアリール−C(O)O−、置換ヘテロアリール−C(O)O−、複素環−C(O)O−、および置換複素環−C(O)O−をいい、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書中に定義のとおりである。
【0043】
「オキシアシル」または「カルボキシルエステル」は、以下の基:−C(O)O−アルキル、−C(O)O−置換アルキル、−C(O)O−アルケニル、−C(O)O−置換アルケニル、−C(O)O−アルキニル、−C(O)O−置換アルキニル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−置換アリール、−C(O)O−シクロアルキル、−C(O)O−置換シクロアルキル、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−置換ヘテロアリール、−C(O)O−複素環、および−C(O)O−置換複素環をいい、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書中に定義のとおりである。
【0044】
「アルケニル」は、2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を有し、少なくとも1個、好ましくは1〜2個のアルケニル不飽和部位を有するアルケニル基をいう。このような基は、ビニル、アリル、およびブト−3−エン−1−イルなどによって例示される。
【0045】
「置換アルケニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択される1〜3個の置換基、好ましくは1〜2個の置換基を有するアルケニル基をいい、但し、任意のヒドロキシ置換は、ビニル(不飽和)炭素原子に結合しない。
【0046】
「アルキニル」は、2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜3個の炭素原子を有し、少なくとも1個、好ましくは1〜2個のアルキニル不飽和部位を有するアルキニル基をいう。
【0047】
「置換アルキニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択される1〜3個の置換基、好ましくは1〜2個の置換基を有するアルキル基をいい、但し、任意のヒドロキシ置換は、アセチレン炭素原子に結合していない。
【0048】
「アミノ」は、−NH基をいう。
【0049】
「シアノ」は、−CN基をいう。
【0050】
「置換アミノ」は、−NR’R’’基をいい、ここで、R’およびR’’は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、−SO−アルキル、−SO−置換アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、R’およびR’’はこれらに結合している窒素と共に結合して複素基または置換複素環基を形成し、但し、R’およびR’’の両方が水素ではない。R’が水素であり、R’’がアルキルである場合、置換アミノ基は、時折、本明細書中でアルキルアミノという。R’およびR’’がアルキルである場合、置換アミノ基は、本明細書中でジアルキルアミノという。一置換アミノをいう場合、R’またはR’’のいずれかが水素であるが、両方ではないことを意味する。二置換アミノをいう場合、R’およびR’’のいずれも水素ではない。
【0051】
「アシルアミノ」は、以下の基:−NRC(O)アルキル、−NRC(O)置換アルキル、−NRC(O)シクロアルキル、−NRC(O)置換シクロアルキル、−NRC(O)アルケニル、−NRC(O)置換アルケニル、−NRC(O)アルキニル、−NRC(O)置換アルキニル、−NRC(O)アリール、−NRC(O)置換アリール、−NRC(O)ヘテロアリール、−NRC(O)置換ヘテロアリール、−NRC(O)複素環、および−NRC(O)置換複素環をいい、ここで、Rは水素またはアルキルであり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書中に定義のとおりである。
【0052】
「ニトロ」は、−NO基をいう。
【0053】
「アリール」または「Ar」は、1つの環(例えば、フェニル)または複数の縮合環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する6〜14個の炭素原子の一価の芳香族炭素環式基をいい、ここで、縮合環は、芳香族であってもなくてもよく(例えば、2−ベンズオキサゾリン、および2H−1、4−ベンゾキサジン−3(4H)−オン−7−イルなど)、但し、結合点は、芳香族炭素原子である。好ましいアリールには、フェニルおよびナフチルが含まれる。
【0054】
「置換アリール」は、ヒドロキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、置換アリールチオ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、複素環チオ、置換複素環チオ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、アミノスルホニル(NH−SO)、および置換アミノスルホニルからなる群から選択される1〜3個の置換基、好ましくは1〜2個の置換基で置換されたアリール基をいう。
【0055】
「アリールオキシ」は、アリール−O−基をいい、例として、フェノキシおよびナフトキシが含まれる。
【0056】
「置換アリールオキシ」は、置換アリール−O−基をいう。
【0057】
「カルボキシル」は、−COOHまたはその塩をいう。
【0058】
「シクロアルキル」は、1つまたは複数の環状基を有する3〜10個の炭素原子の環式アルキル基をいい、例として、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロオクチルなどが含まれる。
【0059】
「スピロシクロアルキル」は、以下の構造:
【0060】
【化6】

によって例示される、スピロ結合(spiro union)(共通の環数のみである1つの原子によって形成された結合)を有するシクロアルキル環を有する3〜10個の炭素原子の環式基をいう。
【0061】
「置換シクロアルキル」は、アルキル、置換アルキル、オキソ(=O)、チオオキソ(=S)、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、−SOアルキル、および−SOシクロアルキルからなる群から選択される1〜5個の置換基を有するシクロアルキル基をいう。
【0062】
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードをいい、好ましくはフルオロまたはクロロである。
【0063】
「ヒドロキシ」は、−OH基をいう。
【0064】
「ヘテロアリール」は、1〜10個の炭素原子ならびに環内に酸素、窒素、および硫黄からなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む芳香族基をいう。このようなヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジニルまたはフリル)または複数の縮合環(例えば、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を有することができ、ここで、縮合環は芳香族であってもなくてもよく、そして/またはヘテロ元素を含み、但し、結合点が芳香族ヘテロアリール基の原子を介する。1つの実施形態では、ヘテロアリール基の窒素および/または硫黄環原子は、任意選択的に酸化されて、N−オキシド(N→O)、スルフィニル、またはスルホニル部分を与える。好ましいヘテロアリールとして、ピリジニル、ピロリル、インドリル、チオフェニル、およびフラニルが挙げられる。
【0065】
「置換ヘテロアリール」は、置換アリールについて定義した置換基と同一の置換基群から選択される1〜3個の置換基で置換されたヘテロアリール基をいう。
【0066】
「窒素含有ヘテロアリール」および「窒素含有置換ヘテロアリール」は、少なくとも1個の窒素環原子を含み、任意選択的に、硫黄および酸素などの他の非窒素ヘテロ環原子を含むヘテロアリール基および置換ヘテロアリール基をいう。
【0067】
「ヘテロアリールオキシ」は−O−ヘテロアリール基をいい、「置換ヘテロアリールオキシ」は−O−置換ヘテロアリール基をいい、ここで、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールは本明細書中に定義のとおりである。
【0068】
「複素環」もしくは「複素環の」または「ヘテロシクロアルキル」もしくは「ヘテロシクリル」は、1つの環または複数の縮合環(融合架橋環系およびスピロ環系が含まれる)を有し、環内に1〜10個の炭素原子および窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む飽和または不飽和(しかし、芳香族ではない)基をいい、ここで、融合環系中、1つまたは複数の環がシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり得、但し、結合点は、複素環を介する。1つの実施形態では、複素環基の窒素および/または硫黄原子は、任意選択的に酸化されてN−オキシド、スルフィニル、およびスルホニル部分を与える。
【0069】
「置換複素環」、「置換ヘテロシクロアルキル」、または「置換ヘテロシクリル」は、置換シクロアルキルについて定義した置換基と同一の1〜3個の置換基で置換されたヘテロシクリル基をいう。
【0070】
ヘテロシクリルおよびヘテロアリールの例として、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリニル、チオモルホリニル(チアモルホリニルとも呼ばれる)、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジン、およびテトラヒドロフラニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0071】
「窒素含有複素環」および「窒素含有置換複素環」は、少なくとも1個の窒素環原子を含み、任意選択的に、硫黄および酸素などの他の非窒素ヘテロ環原子を含む複素環基および置換複素環基をいう。
【0072】
「チオール」は、−SH基をいう。
【0073】
「アルキルチオ」または「チオアルコキシ」は、−S−アルキル基をいう。
【0074】
「置換アルキルチオ」または「置換チオアルコキシ」は、−S−置換アルキル基をいう。
【0075】
「アリールチオ」は、−S−アリールをいい、アリールは上記で定義されている。
【0076】
「置換アリールチオ」は、−S−置換アリール基をいい、置換アリールは上記で定義されている。
【0077】
「ヘテロアリールチオ」は、−S−ヘテロアリール基をいい、ヘテロアリールは上記で定義されている。
【0078】
「置換ヘテロアリールチオ」は、−S−置換ヘテロアリール基をいい、置換ヘテロアリールは上記で定義されている。
【0079】
「複素環チオ」は−S−複素環基をいい、「置換複素環チオ」は−S−置換複素環基をいい、複素環および置換複素環は上記で定義されている。
【0080】
「ヘテロシクリルオキシ」は、ヘテロシクリル−O−基をいい、「置換ヘテロシクリルオキシ」は置換ヘテロシクリル−O−基をいい、ヘテロシクリルおよび置換ヘテロシクリルは上記で定義されている。
【0081】
「シクロアルキルチオ」は−S−シクロアルキル基をいい、「置換シクロアルキルチオ」は−S−置換シクロアルキル基をいい、シクロアルキルおよび置換シクロアルキルは上記で定義されている。
【0082】
本明細書中で使用される、「生物活性」は、実施例13〜15のいずれかで概説したアッセイの少なくとも1つで試験した場合の阻害濃度をいう。
【0083】
本明細書中で使用される、用語「薬学的に許容可能な塩」は、式IおよびIIの化合物の非毒性酸またはアルカリ金属塩をいう。これらの塩を、式IおよびIIの化合物の最終の単離および精製時、または塩基または酸官能基を適切な有機酸、無機酸、または塩基と個別に反応させることによってインサイチュで調製することができる。代表的な塩として、以下が挙げられるが、これらに限定されない:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸、ショウノウスルホン酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタルスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモン酸、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびウンデンカン酸塩。また、塩基性窒素含有基を、アルキルハライド(メチル、エチル、プロピル、およびブチルのクロリド、ブロミド、およびヨージドなど);ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル硫酸塩などのジアルキル硫酸塩、長鎖ハライド(デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリルクロリド、ブロミド、およびヨージドなど)、ベンジルおよびフェネチルの臭化物などのアラルキルハライドなどの薬剤で四級化することができる。これにより、水溶性、脂溶性、または分散性生成物が得られる。
【0084】
薬学的に許容可能な酸付加塩を形成するために使用することができる酸の例として、塩酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸ならびにシュウ酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、コハク酸、およびクエン酸などの有機酸が挙げられる。塩基付加塩を、式IおよびIIの化合物の最終の単離および精製時、またはカルボン酸部分と適切な塩基(薬学的に許容可能な金属陽イオンの水酸化物、炭酸塩、または重炭酸塩など)またはアンモニア、有機第一級、第二級、もしくは第三級アミンとの個別の反応によってインサイチュで調製することができる。薬学的に許容可能な塩として、アルカリ金属およびアルカリ土類金属に基づいた陽イオン(ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、およびアルミニウム塩など)ならびにアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミン陽イオン(アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、およびエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンとして、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびピペラジンなどが挙げられる。
【0085】
本明細書中で使用される、用語「薬学的に許容可能なエステル」は、インビボで加水分解するエステルをいい、ヒトの体内で分解して親化合物、その塩、または薬学的に活性な代謝産物を放出するエステルが含まれる。適切なエステル基として、例えば、薬学的に許容可能な脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸、およびアルカン二酸由来のエステル基(各アルキル部分またはアルケニル部分が好適には6個以下の炭素原子を有する)が挙げられる。特定のエステルの代表的な例として、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、およびエチルコハク酸のエステルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0086】
本明細書中で使用される、用語「薬学的に許容可能なプロドラッグ」は、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、およびアレルギー反応などを起こすことなくヒトおよび下等動物の組織と接触させる用途に適しており、妥当な対危険便益比に応じ、意図する用途に有効である本発明の化合物のプロドラッグおよび可能であれば、本発明の化合物の双性イオン形態をいう。用語「プロドラッグ」は、例えば、血中での加水分解によってインビボで迅速に変換されて上記式の親化合物または薬学的に活性な代謝産物を与える化合物をいう。T.Higuchi and V.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems,Vol.14 of the A.C.S.Symposium SeriesおよびEdward B.Roche,ed.,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987(両方が本明細書中で参考により援用される)で考察されている。
【0087】
本明細書中で使用される、「抗癌剤」または「癌治療剤」は、例示のみを目的として、アポトーシスを誘導する薬剤;ポリヌクレオチド(例えば、リボザイム);ポリペプチド(例えば、酵素);薬物;生物学的模倣物;アルカロイド;アルキル化剤;抗腫瘍抗生物質;代謝拮抗物質;ホルモン;プラチナ化合物;抗癌剤、毒素、および/または放射性核種と抱合したモノクローナル抗体;生物学的応答調節物質(例えば、インターフェロンおよびインターロイキンなど);養子免疫薬;造血成長因子;腫瘍細胞分化を誘導する薬剤(例えば、オールトランスレチノイン酸など);遺伝子療法試薬;アンチセンス療法薬およびヌクレオチド;腫瘍ワクチン;ならびに血管形成インヒビターなどが含まれる薬剤をいう。多数の他の薬剤が、当業者の範囲内に十分含まれる。
【0088】
上記定義の全ての置換基では、さらなる置換基を有する置換基の定義によって得られたポリマー(例えば、置換アリール基自体が置換アリール基に置換された置換基として置換アリール基を有する置換アリールなど)は、本明細書中に含まれないことが意図されると理解される。このような場合、このような置換基の最大数は3である。すなわち、上記の各定義は、例えば、置換アリール基が置換アリール−(置換アリール)−置換アリールに制限されるという制約によって拘束される。
【0089】
同様に、上記定義は許可されない置換パターン(例えば、エテニルまたはアセチレン不飽和に対して5個のフルオロ基またはヒドロキシル基αで置換したメチル)を含むことを意図しないと理解される。このような許可されない置換パターンは、当業者に周知である。
【0090】
本発明の化合物は、化合物中の1つまたは複数の不斉中心またはキラル中心の存在によって立体異性を示し得る。本発明は、種々の立体異性体およびその混合物を意図する。式IおよびIIの化合物の記述には、その立体異性体が含まれる。本発明の一定の化合物は、非対称に置換された炭素原子を含む。このような非対称に置換された炭素原子により、特定の非対称に置換された炭素原子での立体異性体の混合物または単一の立体異性体を含む本発明の化合物を得ることができる。結果として、本発明のラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、単一の鏡像異性体、および単一のジアステレオマーは、本発明に含まれる。本明細書中で使用される、用語「S」および「R」立体配置は、IUPAC 1974”RECOMMENDATIONS FOR SECTION E,FUNDAMENTAL STEREOCHEMISTRY,”Pure Appl.Chem.45:13−30,1976によって定義されるとおりである。所望の鏡像異性体を、当該分野で周知の方法による市販のキラル出発物質からのキラル合成によって得ることができるか、または、公知の技術の使用による所望の鏡像異性体の分離によって鏡像異性体の混合物から得ることができる。
【0091】
本発明の化合物はまた、幾何異性も示し得る。幾何異性体として、アルケニル部分またはアルケニレニル部分を有する本発明の化合物のシスおよびトランス形態が挙げられる。本発明は、各幾何異性体、立体異性体、およびその混合物を含む。
【0092】
C.化合物の調製
本発明の化合物を、以下の一般的な方法および手順を使用して、容易に利用可能な出発物質から調製することができる。別途示さない限り、出発物質は市販されており、当該分野で周知である。典型的または好ましい処理条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力)が与えられた場合、別途記述しない限り、他の処理条件を使用することもできることが認識される。至適反応条件は、使用される特定の反応体または溶媒に応じて変化し得るが、当業者は、このような条件を日常的な至適手順によって決定することができる。
【0093】
さらに、当業者に明らかなように、常套の保護基は、行われる所望の反応から一定の官能基を保護する必要があり得る。種々の官能基に適切な保護基ならびに特定の官能基の保護および脱保護に適切な条件は、当該分野で周知である。例えば、多数の保護基は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Second Edition,Wiley,New York,1991およびその参考文献に記載されている。
【0094】
さらに、本発明の化合物は、1つまたは複数のキラル中心を含み得る。したがって、所望により、このような化合物を、純粋な立体異性体(すなわち、単一の鏡像異性体またはジアステレオマー)または立体異性体が豊富な混合物として調製または単離することができる。全てのこのような立体異性体(および豊富な混合物)は、別途示さない限り、本発明の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または豊富な混合物)を、例えば、当該分野で周知の光活性出発物質または立体選択性試薬を使用して調製することができる。あるいは、このような化合物のラセミ混合物を、例えば、キラルカラムクロマトグラフィおよびキラル分割剤などを使用して分離することができる。
【0095】
本発明の化合物を、本発明の化合物の合成方法を例証した以下の合成スキームによってより深く理解することができる。別途示さない限り、以下の実施例で使用する試薬は市販されており、Sigma−Aldrich Company,Inc.(Milwaukee,WI,USA)などの販売者から購入することができる。
【0096】
上記で考察するように、本発明の化合物は、以下の構造:
【0097】
【化7】

(式中、
、R、R、R、R、R、およびRは、本明細書中で定義のとおりであり、R5’はCH−Rであり(但し、Rは水素ではない)、Rは本明細書中に定義のとおりである)を有する。
【0098】
工程A:ケト−エステルの合成
【0099】
【化8】

PGはBOCなどの適切な窒素保護基をいう。
【0100】
具体的には、工程Aでは、適切に保護した(PG)アミノ酸1aを、適量の不活性溶媒(メタノールまたはエタノールなど)に溶解する。アミノ酸1aは、典型的には、α,α−二置換アミノ酸(PG−NH−C(R)(R)−COOH)として市販されていることに留意すべきである。これに、立体異性体量の一価の陽イオン(炭酸セシウム(CsCO)または炭酸カリウム(KCO)など)を添加して、カルボン酸塩を形成させる(示さず)。反応の実質的完了の際(典型的には、約15分〜約2時間)、過剰な溶媒を減圧蒸発によって除去する。次いで、残存するセシウム塩またはカリウム塩を、適切な溶媒(DMFなど)に再溶解し、1〜4当量の適切なα−ハロ−ケトン1b(1当量)(例えば、2−ブロモアセトフェノン)で処理し、反応が実質的に完了するまで室温で撹拌する。
【0101】
次いで、生成物1cを、抽出、濾過、および蒸発などの常套の方法によって回収する。生成物1cは、概して、次の工程で直接使用するのに十分に純粋である。
【0102】
工程B:イミダゾールの形成
【0103】
【化9】

工程A由来のケト−エステル1cを含む適量の不活性溶媒(キシレンなど)の撹拌液に、過剰な酢酸アンモニウム(典型的には、約2〜20当量、好ましくは約5当量)を添加する。1つの実施形態では、ディーン・スタークトラップを添加し、反応混合物を、実質的に反応が完了するまで約120℃〜約160℃に加熱する。別の実施形態では、反応体をトルエン中で還流する。反応が実質的に完了すると、混合物を室温に冷却する。次いで、生成物(イミダゾール1d)を、抽出、濾過、および蒸発などの常套の方法によって回収する。生成物1dは、概して、次の工程で直接使用するのに十分に純粋である。
【0104】
工程C:イミダゾールのNアルキル化
【0105】
【化10】

次いで、イミダゾール1dを、適切なアリールまたはヘテロアリール置換アルキルハライド(臭化ベンジルなど)と反応させる。典型的には、イミダゾール1dを過剰な炭酸カリウムおよびDMFと撹拌し、その後に少なくとも等モル量のアリールまたはヘテロアリール置換アルキルハライドを添加することによってこれを行うことができる。反応が実質的に完了すると、N−アルキルイミダゾール1eを、抽出、濾過、蒸発、および再結晶などの常套の方法によって回収する。
【0106】
がL−Aであり、Lが−S(O)−である本発明の化合物を、適切な塩化スルホニルを使用して合成することができる。種々の塩化スルホニルの説明を、例えば、米国特許第6,489,300号(本明細書中で参考により援用される)に見出すことができる。
【0107】
いずれかの場合、イミダゾール1eを、以下の工程Dで使用する。
【0108】
工程D:遊離アミンの脱保護
【0109】
【化11】

次いで、保護基PGを常套の技術によって除去してアミン1fを得、次いで、任意選択的に、抽出、濾過、および蒸発などの常套の方法によって精製する。アミン1fを次の工程で直接使用する。
【0110】
工程E:還元的アミノ化
【0111】
【化12】

次いで、アミン1fに、適切なアルデヒド1gを使用した従来の還元的アミノ化を行って置換アミン1hを得、回収し、任意選択的に、抽出、濾過、蒸発、およびクロマトグラフィなどの常套の方法によって精製する。
【0112】
が水素である実施形態では、工程DおよびEを省略することができる。これらの実施形態では、イミダゾール1eを工程Fで使用して、適切なカルバメートを作製する。
【0113】
工程F:カルバメートの形成
【0114】
【化13】

次いで、工程E由来の置換アミン1hを、塩化メチレンなどの適切な溶媒および過剰なトリエチルアミンなどの適切な塩基を含む溶液に入れる。次いで、示すように適切なカルバメート形成剤(トリホスゲンなど)を添加してカルバメート1iを形成する。反応が完了すると、カルバメート1iを、抽出、濾過、および蒸発などの常套の方法によって回収する。カルバメート1iを次の工程で直接使用するか、任意選択的に、常套の技術によって精製することができる。
【0115】
工程G:尿素の形成
【0116】
【化14】

次いで、工程F由来のカルバメート1iをわずかに過剰量の適切なアミン1pと合わせて尿素1jを形成する。反応が完了すると、生成物1jを、抽出、濾過、および蒸発などの常套の方法によって回収する。
【0117】
上記調製物をさらに修飾して本発明の他の化合物を合成することは、十分に当業者の範囲内であろう。例えば、実施例3に例証するように、適切なイソシアネートとアミン1hとの反応により、尿素化合物を与える。
【0118】
D.薬学的処方物
医薬品として使用する場合、本発明の化合物を、通常、薬学的組成物の形態で投与する。これらの組成物を、種々の経路(経口、非経口、経皮、局所、直腸、および鼻腔内が含まれる)によって投与することができる。これらの化合物は、例えば、注射用組成物および経口組成物の両方として有効である。このような組成物を、薬学分野で周知の様式で調製し、このような組成物は、少なくとも1つの活性化合物を含む。
【0119】
本発明はまた、有効成分として、薬学的に許容可能な担体と組み合わせた1つまたは複数の上記の本発明の化合物を含む薬学的組成物を含む。本発明の組成物の作製では、有効成分を、通常、賦形剤と混合し、賦形剤で希釈するかこのような担体内に含め、これらは、カプセル、サシェ、紙、または他の容器の形態であり得る。使用される賦形剤は、典型的には、ヒト被験体または他の哺乳動物への投与に適切な賦形剤である。賦形剤を希釈剤として使用する場合、賦形剤は、固体、半固体、または液体の材料であり得、有効成分のビヒクル(vehicle)、担体、または媒質として作用する。したがって、組成物は、錠剤、丸薬、粉末、ロゼンジ、サシェ、カシェ、エリキシル、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ、エアゾール(固体または液体の媒質として)、例えば、10重量%までの活性化合物を含む軟膏、軟および硬ゼラチンカプセル、座剤、滅菌注射液、および滅菌包装粉末(packaged powder)の形態であり得る。
【0120】
処方物の調製では、他の成分と組み合わせる前に、活性化合物を適切な粒子サイズに磨砕することが必要であり得る。活性化合物が実質的に不溶である場合、活性化合物を、通常、200メッシュ未満の粒子サイズに磨砕する。活性化合物が実質的に水溶性である場合、粒子サイズを、通常、磨砕によって処方物中で実質的に分散されるように調整する(例えば、約40メッシュ)。
【0121】
適切な賦形剤のいくつかの例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、およびメチルセルロースが含まれる。処方物は、さらに、以下を含み得る:潤滑剤(タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱物油など)、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、防腐剤(メチルおよびプロピルヒドロキシ−ベンゾエートなど)、甘味剤、ならびに香味物質。本発明の組成物を、当該分野で公知の手順の使用による患者への投与後に有効成分が迅速に放出されるか、徐放するか、遅延放出するように処方することができる。
【0122】
薬学的組成物およびその単位投薬形態中の本発明の化合物である活性成分の量を、特定の適用、特定の化合物の効力、および所望の濃度に応じて広範に変化させるか調整することができる。
【0123】
組成物を、好ましくは、各投薬量が約1〜約500mg、通常約5〜約100mg、時折約10〜約30mgの有効成分を含む単位投薬形態で処方する。用語「単位投薬形態」は、ヒト被験体および他の哺乳動物のための単一投薬として適切な物理的に個別の単位をいい、各単位は、適切な薬学的賦形剤と組み合わせた所望の治療効果が得られるように計算された所定量の活性物質を含む。好ましくは、上記の本発明の化合物を、薬学的組成物の約20重量%、より好ましくは、わずか約15重量%で使用し、薬学的に不活性な担体でバランスをとる。
【0124】
活性化合物は、広範な投薬量範囲にわたって有効であり、一般に、薬学的または治療的に有効な量で投与する。しかし、化合物の実際の投与量を、医師によって、関連する状況(治療を受ける状態、治療を受ける状態の重症度、選択した投与経路、実際に投与した化合物、各患者の年齢、体重、および応答、および患者の症状の重症度などが含まれる)を考慮して決定すると理解されるであろう。
【0125】
哺乳動物の癌を治療するか癌と戦うための治療的用途では、化合物またはその薬学的組成物を、治療を受ける哺乳動物中で治療に有効な濃度を得て維持する投薬量(すなわち、活性成分の量または血中レベル)にて任意の適切な経路(経口、局所、経皮、および/または非経口など)で投与する。一般に、このような治療に有効な活性成分の投薬量(すなわち、有効投薬量)は、約0.1〜約100mg/kg体重/日、より好ましくは約1.0〜約50mg/kg体重/日の範囲であろう。
【0126】
錠剤などの固体組成物の調製のために、主成分を薬学的賦形剤と混合して、本発明の化合物の均一な混合物を含む固体前処方組成物を形成する。これらの前処方組成物を均一であるという場合、組成物が等しく有効な単位投薬形態(錠剤、丸薬、およびカプセルなど)に容易に分割することができるように有効成分が組成物全体に均一に分散されていることを意味する。次いで、この固体前処方物を、例えば、0.1〜約500mgの本発明の有効成分を含む上記の型の単位投薬形態に分割する。
【0127】
本発明の錠剤または丸薬を、コーティングするか、そうでなければ混合して、長期作用という利点が付与された投薬形態を得ることができる。例えば、錠剤または丸薬は、内部投薬成分(inner dosage component)および外部投薬量(outer dosage component)を含むことができる。後者は、前者の外殻の形態である。2成分を、腸溶層によって分離することができる。この腸溶層は、胃での分解に耐性を示し、内部成分をインタクトなまま十二指腸を通過させるか、放出を遅延させる働きをする。種々の物質を、このような腸溶層またはコーティングのために使用することができ、このような物質には、多数の高分子の酸および高分子の酸のシェラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースなどの物質との混合物が含まれる。
【0128】
本発明の新規の組成物を経口投与または注射のために組み込むことができる液体形態として、水溶液、適切に風味を付けたシロップ、水性または油性の懸濁液、トウモロコシ油、綿実油、ゴマ油、ココナッツ油、またはラッカセイ油などの食用油を使用した風味を付けた乳濁液、ならびにエリキシルおよび類似の薬学的ビヒクルが挙げられる。
【0129】
吸入または通気のための組成物として、溶液および懸濁液を含む薬学的に許容可能な水性溶媒、有機溶媒、またはその混合物および粉末が挙げられる。液体または固体の組成物は、上記の適切な薬学的に許容可能な賦形剤を含み得る。好ましくは、組成物を、局所または全身に影響を及ぼすための経口経路または鼻呼吸経路によって投与する。好ましくは、組成物を含む薬学的に許容可能な溶媒を、不活性ガスの使用によって噴霧することができる。噴霧溶液を、噴霧デバイスから直接吸入するか、噴霧デバイスを、フェイスマスクテントまたは間欠的陽圧呼吸装置に取り付けることができる。溶液、懸濁液、または粉末組成物を、好ましくは、適切な様式で処方物を送達させるデバイスから経口または鼻腔内に投与することができる。
【0130】
以下の処方物例は、本発明の代表的な薬学的組成物を例証する。
【0131】
処方物例1
以下の成分を含む硬ゼラチンカプセルを調製する。
【0132】

成分 (mg/カプセル)
有効成分 30.0
デンプン 305.5
ステアリン酸マグネシウム 5.0
上記成分を混合し、340mgの量を硬ゼラチンカプセルに充填する。
【0133】
処方物例2
以下の成分を使用して錠剤を調製する。
【0134】

成分 (mg/錠剤)
有効成分 25.0
微結晶性セルロース 200.0
コロイド状二酸化ケイ素 10.0
ステアリン酸 5.0
成分をブレンドし、打錠して各重量が240mgの錠剤を形成する。
【0135】
処方物例3
以下の成分を含む乾燥粉末吸入処方物を調製する。
成分 重量%
有効成分 5
ラクトース 95
有効成分をラクトースと混合し、混合物を乾燥粉末吸入装置に添加する。
【0136】
処方物例4
それぞれ30mgの有効成分を含む錠剤を、以下のように調製する。
【0137】

成分 (mg/錠剤)
有効成分 30.0mg
デンプン 45.0mg
微結晶性セルロース 35.0mg
ポリビニルピロリドン 4.0mg
(10%滅菌水溶液として)
カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
タルク 1.0mg
合計 120mg
有効成分、デンプン、およびセルロースをNo.20メッシュのU.S.篩を通過させ、完全に混合する。ポリビニルピロリドン溶液を得られた粉末と混合し、次いで、16メッシュのU.S.篩を通過させる。このようにして生成された顆粒を50℃〜60℃で乾燥させ、16メッシュのU.S.篩を通過させる。次いで、No.30メッシュのU.S.篩に予め通過させたカルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、およびタルクを顆粒に添加し、混合後、打錠機で打錠して、それぞれ120mgの錠剤を得た。
【0138】
処方物例5
それぞれ40mgの薬物を含むカプセルを、以下のように作製する。
【0139】

成分 (mg/カプセル)
有効成分 40.0mg
デンプン 109.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
合計 150.0mg
有効成分、デンプン、およびステアリン酸マグネシウムをブレンドし、No.20メッシュのU.S.篩を通過させ、150mgの量を硬ゼラチンカプセルに充填する。
【0140】
処方物例6
それぞれ25mgの有効成分を含む座剤を、以下のように作製する。
成分 量
有効成分 25mg
飽和脂肪酸グリセリド 2,000mgにする
有効成分を、No.60メッシュのU.S.篩を通過させ、必要最小限の加熱を行って予め融解させた飽和脂肪酸グリセリド中に懸濁する。次いで、混合物を、名目上の容量が2.0gの座剤の流し込み型に注ぎ、冷却させる。
【0141】
処方物例7
5.0mL用量あたりそれぞれ50mgの薬物を含む懸濁液を以下のように作製する。
成分 量
有効成分 50.0mg
キサンタンガム 4.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム(11%)
微結晶性セルロース(89%) 50.0mg
スクロース 1.75g
安息香酸ナトリウム 10.0mg
香味物質および色素 任意の量
精製水 5.0mLにする
有効成分、スクロース、およびキサンタンガムをブレンドし、No.10メッシュのU.S.篩を通過させ、次いで、予め作製した微結晶性セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムの水溶液と混合する。安息香酸ナトリム、香味物質、および色素を、いくらかの水で希釈し、撹拌しながら添加する。次いで、十分な水を添加して、必要な体積にする。
【0142】
処方物例8

成分 (mg/カプセル)
有効成分 15.0mg
デンプン 407.0mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
合計 425.0mg
有効成分、デンプン、およびステアリン酸マグネシウムをブレンドし、No.20メッシュのU.S.篩を通過させ、425mgの量を硬ゼラチンカプセルに充填する。
【0143】
処方物例9
皮下処方物を、以下のように調製することができる。
成分 量
有効成分 5.0mg
トウモロコシ油 1.0mL
処方物例10
局所処方物を、以下のように調製することができる。
成分 量
有効成分 1〜10g
乳化蝋 30g
流動パラフィン 20g
白色軟パラフィン(White Soft Paraffin) 100gにする
白色軟パラフィンを融解するまで加熱する。流動パラフィンおよび乳化蝋を組み込み、溶解するまで撹拌する。有効成分を添加し、分散するまで撹拌し続ける。次いで、混合物を固体になるまで冷却する。
【0144】
処方物例11
静脈内処方物を、以下のように調製することができる。
成分 量
有効成分 25mg
等張食塩水 1000mL
本発明の方法で使用される別の好ましい処方物は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を使用する。このような経皮パッチを使用して、本発明の化合物を制御された量で連続してまたは不連続で注入することができる。製剤(Pharmaceutical agent)の送達のための経皮パッチの構築および使用は、当該分野で周知である。例えば、1991年6月11日発行の米国特許第5,023,252号(本明細書中で参考により援用される)を参照のこと。このようなパッチを、製剤の連続的送達、脈動的送達、またはデマンド型(demand)送達のために構築することができる。
【0145】
頻繁に、薬学的組成物を脳に直接または間接的に導入することが望ましいか必要であろう。直接的導入技術は、血液脳関門を迂回するための宿主の脳室系への薬物送達カテーテルの配置を含む。身体の特定の解剖学的領域への生物学的因子の輸送のために使用される1つのこのような埋め込み型送達系は、米国特許第5,011,472号(本明細書中で参考として援用される)に記載されている。
【0146】
一般的に好ましい間接的な技術は、通常、親水性薬物の脂溶性薬物への変換によって薬物を潜伏化する(latentiation)ための組成物の処方を含む。一般に、薬物上に存在するヒドロキシ基、硫酸基、および第一級アミン基をブロッキングして、薬物の脂溶性をより高くし、血液脳関門を通過する輸送の影響を受けやすくすることによって潜伏化する。あるいは、親水性薬物の送達を高張液の動脈内注入によって増強してよく、血液脳関門を一過性に開くことができる。
【0147】
本発明で使用するための他の適切な処方物は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Philadelphia,PA,17th ed.(1985)に見出すことができる。
【0148】
E.投薬量および投与
上で述べたように、本明細書中に記載の化合物は、上記の種々の薬物送達系での使用に適切である。さらに、投与化合物のインビボでの血清半減期を増強するために、化合物をカプセル化し、コロイドとして調製したリポソームの内腔に導入することができるか、化合物の血清半減期を延長する他の常套の技術を使用することができる。例えば、Szoka,らの米国特許第4,235,871号、同第4,501,728号、および同第4,837,028号(それぞれ、本明細書中で参考により援用される)に記載のように、種々の方法がリポソーム調製のために利用可能である。
【0149】
本発明の化合物は、KSP活性によって少なくとも一部が媒介される障害の阻害または治療に有用である。1つの態様では、KSPによって少なくとも一部が媒介される障害は、細胞増殖性障害である。用語「細胞増殖性障害」または「細胞増殖障害(cell proliferative disorder)」は、例えば、癌、腫瘍、過形成、再狭窄、心臓肥大、免疫障害、および炎症が含まれる疾患をいう。本発明は、治療有効量の式IまたはIIの化合物を単独または他の抗癌薬と組み合わせて被験体に投与する工程を含む、このような治療を必要とするヒトまたは哺乳動物被験体を治療する方法を提供する。
【0150】
本発明の化合物は、インビトロまたはインビボでの癌細胞成長の阻害で有用である。用語「癌」として、例えば、肺癌および気管支癌、前立腺癌、乳癌、膵臓癌、結腸癌および直腸癌、甲状腺癌、胃癌、肝臓癌および肝内胆管癌、腎臓癌および腎盂癌、膀胱癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌、多発性骨髄腫、食道癌、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ球性白血病、骨髄性白血病、脳腫瘍、口腔癌および咽頭癌、喉頭癌、小腸癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫、および絨毛結腸腺腫が含まれる癌疾患をいう。
【0151】
癌として、癌腫、腺癌、肉腫、および血液悪性疾患も挙げられる。
【0152】
さらに、癌型を、固形腫瘍/悪性疾患の成長、粘液様および円形細胞癌、局所進行性腫瘍、ヒト軟組織癌、癌転移、扁平上皮癌、食道扁平上皮癌、口腔癌、皮膚T細胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、副腎皮質癌、ACTH産生腫瘍、非小細胞癌、乳癌、消化管癌、泌尿器癌、女性生殖管の悪性疾患、男性生殖管の悪性疾患、腎臓癌、脳腫瘍、骨の癌、皮膚癌、甲状腺癌、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫、腹水、悪性胸水、中皮腫、ウィルムス腫瘍、胆嚢癌、栄養膜新生物、血管周囲細胞腫、およびカポジ肉腫からなる群から選択することができる。
【0153】
本発明の化合物または組成物を、適切な経路(経口、静脈内、非経口、経皮、局所、直腸、または鼻腔内)によって哺乳動物に投与することができる。
【0154】
哺乳動物には、例えば、ヒトおよび他の霊長類、ペット、またはコンパニオンアニマル(イヌおよびネコなど)、実験動物(ラット、マウス、およびウサギなど)、家畜(ウマ、ブタ、ヒツジ、およびウシなど)が含まれる。
【0155】
腫瘍または新生物には、細胞増殖が無制御で進行性の組織細胞の成長が含まれる。このような成長は良性のものもあるが、他の成長は、「悪性」と呼ばれ、器官を死亡させ得る。悪性新生物または「癌」は、活動的な細胞増殖を示すことに加えて、周囲組織に侵入して転移し得ると言う点で良性成長と区別される。さらに、悪性新生物は、分化がより損なわれ(より高い「脱分化」)、相互および周囲組織と比較して組織化を示すことを特徴とする。この性質を、「退形成」と呼ぶ。
【0156】
所望の生物活性を有する化合物を、改良された薬理学的性質(例えば、インビボ安定性、生物学的利用能)または診断で検出される能力などの所望の性質が得られるように必要に応じて修飾することができる。安定性を、ペプチダーゼ、ヒト血漿、または血清とのインキュベーション中に化合物の半減期を測定することなどの種々の方法でアッセイすることができる。
【0157】
診断のために、広範な種々の標識を化合物に結合して、直接または間接的に検出可能なシグナルを得ることができる。したがって、本発明の化合物および/または組成物を、生物活性を依然として保持しながら、種々の最終目的のための種々の方法で修飾することができる。さらに、粒子、固体基質、および高分子などへの結合のために種々の反応部位を導入することができる。
【0158】
標識化合物を、種々のインビボまたはインビトロ用途で使用することができる。広範な種々の標識(放射性核種(例えば、テクネチウム−99などのγ線放出放射性同位体)、蛍光剤(例えば、フルオレセイン)、酵素、酵素基質、酵素補因子、酵素インヒビター、化学発光化合物、生物発光化合物など)を使用することができる。当業者は、複合体への結合のための他の適切な標識を承知しているか、日常的実験を使用して標識を確認することができる。これらの標識の結合を、当業者に一般的な標準的技術を使用して行う。
【0159】
本発明の薬学的組成物は、種々の薬物送達系での使用に適切である。本発明で使用する適切な処方物は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Company,Philadelphia,Pa.,17th ed.(1985)に見出される。
【0160】
患者への投与量は、投与する物質、投与目的(予防または治療など)、患者の状態、および投与様式などに応じて変化する。治療用途では、組成物を、既に罹患している患者に、疾患およびその合併症を治癒するかその進行または症状を少なくとも部分的に停止させるのに十分な量で投与する。これを実施するのに適切な量を、「治療有効用量」と定義する。この用途に有効な量は、処理を受ける疾患の容態ならびに疾患、障害、または容態の重症度、患者の年齢、体重、および一般状態などの要因に応じた担当医の判断に依存する。
【0161】
患者に投与する化合物は、典型的には、上記の薬学的組成物の形態である。これらの組成物を、常套の安定化技術によって安定化するか、濾過滅菌することができる。得られた水溶液を、そのまま使用するために包装するか凍結乾燥し、凍結乾燥調製物を、投与前に滅菌水性担体と合わせることができる。化合物の調製物のpHは、典型的には、pH3とpH11との間、より好ましくは約pH5〜pH9、最も好ましくは約pH7〜pH8である。一定の上記賦形剤、担体、または安定剤の使用により、薬学的塩が形成されることが理解される。
【0162】
本発明の化合物および/または組成物の治療投薬量は、例えば、治療のための特定の用途、化合物の投与様式、患者の健康および容態、および主治医の判断に応じて変化する。例えば、経口投与のための用量は、典型的には、約5μg〜約50mg/kg体重/日、好ましくは約1mg〜約10mg/kg体重/日の範囲であろう。別の方法では、静脈内投与のための用量は、典型的には、約5μg〜約50mg/kg体重、好ましくは約500μg〜約5000μg/kg体重の範囲であろう。意図される別の投与経路には、鼻腔内、経皮、吸入、皮下、および筋肉内が含まれるが、これらに限定されない。有効用量を、インビトロまたは動物モデル試験系から導いた用量−応答曲線から推定することができる。
【0163】
概して、本発明の化合物および/または組成物を、類似の用途に役立つ薬剤の任意の許容される投与様式によって治療有効量で投与する。このような化合物の毒性および治療有効性を、細胞培養物または実験動物における標準的な薬学的手順(例えば、LD50(集団の50%を死滅させる用量))およびED50(集団の50%で治療効果のある用量)の決定によって決定することができる。毒作用と治療効果との間の用量比は、治療指数であり、LD50/ED50比として示すことができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。
【0164】
細胞培養アッセイおよび動物研究から得たデータを、ヒトでの使用範囲の決定で使用することができる。このような化合物の投薬量は、毒性がほとんどないか全くないED50を含む循環濃度範囲内にあることが好ましい。投薬量は、使用した投薬形態および使用した投与経路に応じて、この範囲内で変化し得る。本発明の方法で使用される任意の化合物および/または組成物のための治療有効用量を、最初に、細胞培養アッセイから推定することができる。用量を、動物モデルにおいて、細胞培養で決定したIC50(最大活性を半分阻害する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するように決定することができる。このような情報を使用して、ヒトでの有用な用量をより正確に決定することができる。血漿レベルを、例えば、高速液体クロマトグラフィによって測定することができる。
【0165】
以下の合成例および生物学的例を、本発明を例証するために提供し、これらは、本発明の範囲を制限すると決して解釈されない。
【実施例】
【0166】
以下の実施例に関して、本発明の化合物を、本明細書中に記載の方法または当該分野で周知の他の方法を使用して合成した。
【0167】
化合物および/または中間体を、2690 Separation Module(Milford,MA)を備えたWaters Milleniumクロマトグラフィシステムを使用した高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によって特徴づけた。分析カラムは、Alltech(Deerfield,IL)のAlltima C−18逆相カラム(4.6×250mm)であった。典型的には、5%アセトニトリル/95%水での開始および40分にわたる100%アセトニトリルに進行する勾配溶離を使用した。全溶媒は、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含んでいた。化合物を、220nmまたは254nmのいずれかでの紫外線(UV)吸収によって検出した。HPLC溶媒は、Burdick and Jackson(Muskegan,MI)またはFisher Scientific(Pittsburgh,PA)から購入した。場合によっては、ガラスまたはプラスチックを裏打ちしたシリカゲルプレート(例えば、Baker−Flex Silica Gel 1B2−F flexible sheetsなど)を使用した薄層クロマトグラフィ(TLC)によって評価した。TLCの結果を、紫外線下または周知のヨウ素蒸気および他の種々の染色技術によって容易に検出した。
【0168】
質量分析を、以下の2つのLC/MS装置のうちの1つで行った:Waters System(Alliance HT HPLCおよびMicromass ZQ質量分析計;カラム:Eclipse XDB−C18(2.1×50mm;溶媒系:0.05%TFAを含む5〜95%(または35〜95%または65〜95%または95〜95%)アセトニトリル水溶液;流量0.8mL/分;分子量範囲500〜1500;コア電圧20V;カラム温度40℃)またはHewlett Packard System(Series 1100 HPLC;カラム:Eclipse XDB−C18(2.1×50mm;溶媒系:0.05%TFAを含む1〜95%アセトニトリル水溶液;流量0.4mL/分;分子量範囲150〜850;コア電圧50V;カラム温度30℃)。全ての質量を、プロトン化親イオンの質量として報告した。
【0169】
GC/MS分析を、Hewlett Packard instrument(Mass Selective Detector 5973を備えたHP6890 Seriesガスクロマトグラフ;インジェクタ体積:1mL;初期カラム温度:50℃;最終カラム温度:250℃;ランプ時間:20分;ガス流量:1mL/分;カラム:5%フェニルメチルシロキサン、モデル番号HP190915−443、寸法:30.0m×25m×0.25m)にて行う。
【0170】
核磁気共鳴(NMR)分析を、Varian 300MHz NMR(Palo Alto,CA)を使用して、いくつかの化合物に対して行った。基準スペクトルは、TMSまたは公知の溶媒の化学シフトのいずれかであった。いくつかの化合物サンプルを、高温(例えば、75℃)で運転して、サンプル溶解性を促進した。
【0171】
本発明のいくつかの化合物の純度を、元素分析(Desert Analytics,Tucson,AZ)によって評価する。
【0172】
Laboratory Devices Mel−Temp装置(Holliston,MA)にて融点を決定する。
【0173】
Flash 40クロマトグラフィシステムおよびKP−Sil,60A(Biotage,Charlottesville,VA)を使用するか、またはシリカゲル(230〜400メッシュ)充填材を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィもしくはC−018逆相カラムを使用したHPLCにより分取した。Flash40 Biotageシステムおよびフラッシュカラムクロマトグラフィに使用される典型的な溶媒は、ジクロロメタンメタノール、EtOAc、ヘキサン、アセトン、ヒドロキシアミンおよびトリエチルアミンの水溶液であった。逆相HPLCに使用される典型的な溶媒は、種々の濃度のアセトニトリルおよび0.1%トリフルオロ酢酸水溶液であった。
【0174】
別途記載しない限り、全ての温度を摂氏で示す。また、これらの実施例および他の箇所において、略語は以下の意味を有する。
AcOH=酢酸
aq.=水溶液
ATP=アデノシン三リン酸
Boc=tert−ブチルオキシカルボニル
BSA=ウシ血清アルブミン
CAM=モリブデン酸セリウムアンモニウム
DCM=ジクロロメタン
DIAD=ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム
DIEA=ジイソプロピルエチルアミン
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMAP=ジメチルアミノピリジン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
DTT=ジチオスレイトール
eq.=当量
Et2Oジエチルエーテル
Et3N=トリエチルアミン
EtOAc=酢酸エチル
EtOH=エタノール
g=グラム
h=時間
HPLC=高速液体クロマトグラフィ
L=リットル
LC/MS=液体クロマトグラフィ/質量分析
M=モル濃度
m=メートル
m/z=質量/電荷比
MeNH=メチルアミン
mg=ミリグラム
min=分
mL=ミリリットル
mm=ミリメートル
mM=ミリモル濃度
mmol=ミリモル
mol=モル
N=正常
nm=ナノメータ
nM=ナノモル濃度
NMR=核磁気共鳴
PPh=トリフェニルホスフィン
PhCF=トリフルオロメチルベンゼン
psi=ポンド/平方インチ
RT=室温
sat.=飽和
TEA=トリエチルアミン
THF=テトラヒドロフラン
TFA=トリフルオロ酢酸
TLC=薄層クロマトグラフィ
TMS=トリメチルシリル
TMSCl=トリメチルシリルクロリド
μg=マイクログラム
μL=マイクロリットル
μM=マイクロモル濃度
実施例1
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3S)−3−フルオロピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド(76)およびN−[(1R)1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3R)−3−フルオロピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド(77)の調製
工程A:ケトエステルの合成
【0175】
【化26】

0.4Mの適切なN−Boc−酸(1当量)の撹拌溶液(例えば、tert−ブチルロイシン1−1を含むEtOH)を、CsCO(0.5当量)で処理した。45分後、EtOHを、減圧下での蒸発によって除去した。残存セシウム塩を、DMF(反応で使用したDMFの1.5倍体積)に再溶解し、適切なα−ハロ−ケトン(例えば、2−ブロモアセトフェノン(1当量))で処理し、反応が完了するまで室温で撹拌した。次いで、反応混合物を、EtOAcとHOとの間で分配し、有機物を分離し、HO(3回)、ブライン(3回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させて、ケトエステル1−2を得た。これは、次の工程で直接使用するのに十分な純度であった。
【0176】
工程B:フェニルイミダゾールの形成
【0177】
【化27】

0.1Mのケト−エステル1−2(1当量)を含むキシレンの撹拌溶液に、酢酸アンモニウム(5当量)を添加した。ディーン・スタークトラップを添加し、反応物を140℃に加熱した。反応が完了すると、混合物を室温に冷却し、EtOAcと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。有機物を分離し、飽和NaHCO水溶液(2回)、HO(3回)、ブライン(3回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧で蒸発させて、フェニルイミダゾール1−3を得た。これは、次の工程で直接使用するのに十分な純度であった。
【0178】
工程C:フェニルイミダゾールのベンジル化
【0179】
【化28】

0.4Mのイミダゾール1−3(1当量)を含むDMFの撹拌溶液/懸濁液に、KCO(2当量)およびベンジル化剤(例えば、臭化ベンジル(1.1当量))を添加した。反応が完了すると、混合物を、EtOAcとHOとの間で分配した。有機相を分離し、HO(3回)、ブライン(3回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させて、粗ベンジル化フェニルイミダゾールを得た。次いで、粗反応物質を結晶化して(EtOAc、ヘキサン)、純粋な生成物1−4を得た。
【0180】
工程D:遊離アミンの脱保護
【0181】
【化29】

Boc保護アミン1−4を、10%TFAを含むDCMで処理した。反応が完了すると、反応混合物を真空下で濃縮し、EtOAcと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。有機物を分離し、次いで、飽和NaHCO水溶液(2回)、HO(2回)、ブライン(2回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させて、フェニルイミダゾール遊離アミン1−5を得た。これは、次の工程で直接使用するのに十分な純度であった。
【0182】
工程E:ラセミアルデヒド1−8の調製
【0183】
【化30】

0.83MのN−Boc−3−ホルミルピロリジン1−6(1当量)を含むDMF溶液、TMSCl(2.5当量)、およびEt3N(5当量)の混合物を6時間加熱した。次いで、混合物をヘキサンで希釈し、濾過した(Celite)。次いで、濾過物を減圧下で蒸発させて、EおよびZ異性体の混合物としてTMSエノールエーテル1−7を得、これを次の工程で直接使用した。
【0184】
【化31】

0.1MのTMSエノールエーテル1−7(1当量)を含むCHCN溶液に、SelectFluor(登録商標)(1.1当量、Sigma−Aldrichから市販)を添加した。反応が完了すると、混合物を減圧下で蒸発させ、残存する固体/オイルをEtO(5回)で抽出した。エーテル抽出物を減圧下で蒸発させて、粗アルデヒドを得た。シリカゲルクロマトグラフィによる精製により、所望のアルデヒド1−8を得た。
【0185】
工程F:還元的アミノ化
【0186】
【化32】

工程D由来の0.1Mの(R)−アミン1−5(1当量)を含むDCMの撹拌溶液に、アルデヒド1−8(1.1当量)を添加し、その後にAcOH(1当量)を添加し、その後にtris−アセトキシホウ化水素ナトリウム(1.5当量)を添加した。19時間後、さらなるtris−アセトキシホウ化水素ナトリウム(0.5当量)を添加した。反応が完了すると、混合物を真空下で濃縮し、EtOAcと1M NaOHとの間で分配した。有機物を分離し、1M NaOH(2回)、HO(1回)、ブライン(2回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させて、粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィによる精製により、(R,R)および(R,S)ジアステレオマーの混合物としてアミン1−9を得た。
【0187】
工程G:トリクロロカルバメートの形成
【0188】
【化33】

工程F由来の0.08Mの(R)アミン1−9(1当量)を含むDCM溶液に、Et3N(4当量)を添加し、その後に三リン酸塩(1.2当量)を添加した。反応が完了すると、反応混合物を真空下で濃縮し、EtOAcと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。有機物を分離し、飽和NaHCO水溶液(2回)、HO(1回)、ブライン(2回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させて、粗トリクロロカルバメート1−10を得た。これを、次の工程で直接使用した。
【0189】
工程H:尿素の形成
【0190】
【化34】

工程G由来の0.16Mのトリクロロカルバメート1−10(1当量)を含むDCMの撹拌溶液に、DIPEA(5当量)を添加し、その後に4−ペペリジノピペリジン(3当量)を添加した。反応が完了すると、混合物を真空下で濃縮し、EtOAcと飽和NaHCO水溶液との間で分配した。有機物を分離し、飽和NaHCO水溶液(2回)、HO(1回)、ブライン(2回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させて、1−11および1−12の混合物として粗生成物を得た。これを、逆相分取HPLCで精製して、(R,R)および(R,S)ジアステレオマー1−11および1−12を分離した。
【0191】
工程I:化合物76および77への最終脱保護
【0192】
【化35】

Boc保護アミン1−11を、10%TFA/DCMで処理した。反応が完了すると、反応混合物を減圧下で蒸発させて表題化合物を得、これを逆相分取HPLCによって精製して、純粋な76を得た。化合物77(ここに示さず)を、工程H由来の他の異性体1−12を使用して合成した。
【0193】
実施例2
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピペラジン−1−カルボキサミド(26)の調製
工程A:還元的アミノ化
【0194】
【化36】

実施例1の工程D由来のフェニルイミダゾール1−5(1当量、2.0g)を、アルデヒド(1.3当量、1.56g)およびトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(2当量、2.65g)を含む30mL塩化メチレンと合わせた。この後に酢酸(2当量、0.72mL)を合わせ、反応物を、窒素下で室温にて一晩撹拌した。反応物に、水、飽和重炭酸ナトリウム、その後に飽和塩化ナトリウムを混合した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。物質をカラムで精製し、2.15gの白色固体として生成物2−1を得た。
【0195】
工程B:トリクロロカルバメートの形成
【0196】
【化37】

フェニルイミダゾールアミン2−1(1当量、100mg)を、4mLのテトラヒドロフランに溶解し、0℃に冷却した。トリホスゲン(1.7当量、102mg)を溶液に添加し、その後にトリエチルアミン(6当量、169mL)を添加した。反応物を2時間撹拌し、室温に加温した。溶媒を蒸発させ、物質をEtOAcに溶解し、以下を混合した:水、飽和重炭酸ナトリウム、および飽和塩化ナトリウム。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、乾燥させて、133mgのトリクロロカルバメート2−2を得た。
【0197】
工程C:尿素の形成
【0198】
【化38】

上記工程B由来のトリクロロカルバメート2−2(1当量、133mg)を、4mLのテトラヒドロフラン中での室温で2時間の撹拌によってピペラジン(10当量、175mg)と反応させた。溶媒を蒸発させ、物質をEtOAc中に溶解し、飽和重炭酸ナトリウムおよび飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2つの異性体の混合物として115mgの尿素を得た。異性体を精製によって分離した。異性体2−3のみをここに示す。
【0199】
工程D:25および26への最終脱保護
【0200】
【化39】

上記工程C由来のBoc保護尿素2−3(1当量、18mg)を、1mLの20%トリフルオロ酢酸を含む塩化メチレンにて室温で2時間処理した。溶媒を蒸発させて、最終精製物26を得た。化合物25を、工程C由来の他の異性体を使用して合成した。
【0201】
実施例3
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素(64)の調製
工程A:尿素の形成
【0202】
【化40】

実施例2の工程A由来のフェニルイミダゾールアミン2−1(1当量、15mg)を、4−シアノフェニルイソシアネート(10当量、44mg)を含む1mLのテトラヒドロフランとともに60℃で一晩反応させた。溶媒を蒸発させ、物質をEtOAcに溶解し、水、飽和重炭酸ナトリウム、および飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、乾燥させた。Bocを、実施例2の工程Dに従って脱保護した。
【0203】
実施例4
1−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン(52)の調製
工程A:還元的アミノ化
【0204】
【化41】

実施例1の工程D由来のアミン1−5(1.0当量)を含むDCMの撹拌溶液に、適切なアルデヒド(1.0当量)を添加した。混合物を5分間撹拌し、その後にtris−アセトオキシホウ化水素ナトリウム(1.0当量)を添加した。反応が完了すると、混合物を真空下で濃縮し、EtOAcと2M NaCO水溶液との間で分配した。有機物を分離し、2M NaCO水溶液(2回)、HO(2回)、ブライン(2回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させて生成物4−1を得、これを、次の工程で直接使用した。
【0205】
工程B:カルバモイルクロリドの形成
【0206】
【化42】

50mLフラスコに、1.97mLの20%ホスゲン(10当量)を含むトルエンを添加した。これに、工程A由来の生成物4−1(200mg、1当量)を含む乾燥DCM(3mL)およびトリエチルアミン(0.517mL、10当量)溶液を添加した。反応混合物を、室温で約10分間撹拌した。反応完了後、混合物をDCMで希釈し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカゲルでの精製により、白色固体として180mgのカルバモイルクロリド4−2を得た。
【0207】
工程C:尿素の形成
【0208】
【化43】

工程B由来のカルバモイルクロリド4−2(1当量)を含むDMFの撹拌溶液に、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール(2当量)、Et3N(2当量)、およびDMAP(1当量)を添加した。反応物を室温で撹拌し、反応の進行をLC/MSによってモニタリングした。完了後、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物エタノールに溶解し、ヒドラジンを添加した。反応物を、室温で撹拌した。完了後、溶媒を減圧下で蒸発させ、EtOAcと水の間で分割した。有機物を分離し、2M NaCO水溶液(2回)、HO(2回)、ブライン(2回)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させた。逆相分取HPLCによる精製により、52を得た。MS:m/z 403.2
実施例5
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3R,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド(83)およびN−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3S,4S)−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド(84)の調製
工程A:エポキシ化
【0209】
【化44】

100mL丸底フラスコに、5.0g(29.5mmol)の2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、11.7g(67.9mmol)の3−クロロペルオキシ安息香酸、および70mLのDCMを添加した。混合物を周囲温度にて窒素下で20時間撹拌した。次いで、過剰な1N NaOHを添加し、反応混合物をDCM(3回)で抽出した。生成物を、ニンヒドリン染色を使用した薄層クロマトグラフィ(4:1 ヘキサン:EtOAc)によって決定した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、黄色オイルとして5.1974g(28.1mmol、95%)の生成物5−1を得た。
【0210】
工程B:ビニル化
【0211】
【化45】

乾燥200mL丸底フラスコに、4.31g(23.3mmol)の工程A由来の生成物5−1、0.21g(2.33mmol)シアン化銅、および50mL無水THFを添加し、得られた溶液を−78℃に冷却した。次いで、反応混合物に、73.3mL(73.3mmol)ビニルマグネシウムブロミドを滴下し、得られた溶液を、窒素下で7時間にわたって周囲温度にゆっくり加温した。飽和NHClで反応混合物の反応を停止させ、EtOAc(3回)で抽出した。生成物を、ニンヒドリン染色を使用した薄層クロマトグラフィ(2:1 ヘキサン:EtOAc)によって決定した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、黄褐色オイルとして4.75gの生成物5−2を得た。
【0212】
工程C:酸化
【0213】
【化46】

2.0g(9.4mmol)の工程B由来の生成物5−2を含む30mL THFおよび15mL HOの溶液に、3.5g(16.4mmol)のNaIOおよび0.23mL(0.94mmol)のOsOを添加した。約30分後に白色沈殿物の形成が認められた。反応物を、ニンヒドリン染色を使用した薄層クロマトグラフィ(1:1 ヘキサン:EtOAc)によってモニタリングした。窒素下にて周囲温度でさらに7時間撹拌し続け、HOで反応をクエンチし、EtOAc(3回)で抽出した。有機層を合わせ、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、黄褐色泡として1.35g(6.3mmol、67%)の生成物5−3を得た。
【0214】
工程D:還元的アミノ化
【0215】
【化47】

乾燥100mL丸底フラスコに、1.6g(5.0mmol)の実施例1の工程D由来のフェニルイミダゾール遊離アミン1−5、1.35g(6.26mmol)の上記工程C由来の生成物5−3、1.38g(6.5mmol)のtris−アセトオキシホウ化水素ナトリウム、25mL無水DCM、および0.37mL(6.5mmol)酢酸を添加した。得られた溶液を、窒素下にて周囲温度で2時間撹拌した。過剰なDCMを反応混合物に添加した。有機層をHO、飽和NaHCO(2回)、およびブライン(2回)で洗浄した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去した。得られた粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィに供し、生成物を、ヘキサン、20%EtOAcを含むヘキサン、50%EtOAcを含むヘキサン、10%メタノール、および0.3%アンモニアヲ含むDCMの勾配で溶離して、黄褐色泡として1.56g(3.0mmol、60%)の生成物5−4を得た。生成物5−4を、ジアステレオマーの混合物として得た。
【0216】
MH+=519.3
工程E:保護
【0217】
【化48】

25mL丸底フラスコに、工程D由来の0.2g(0.39mmol)の生成物5−4、0.04g(0.56mmol)イミダゾール、0.08g(0.56mmol)のtert−ブチルクロロジメチルシラン、0.005g(0.04mmol)DMAP、および3mL DMFを添加した。得られた溶液を、窒素下にて周囲温度で24時間撹拌した。反応をHOでクエンチし、EtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、粗黄褐色オイルとして0.28g(0.44mmol、113%)の生成物5−5を得た。MH+=633.3
工程F:トリクロロカルバメートの形成
【0218】
【化49】

0℃の工程E由来の0.05g(0.08mmol)の生成物5−5を含む1mLの無水THF溶液に、0.04g(0.14mmol)のトリホスゲンおよび0.07mL(0.48mmol)のトリエチルアミンを添加した。混合物を、0℃で1時間撹拌した。反応を、TLC(4:1 ヘキサン:EtOAc)によってモニタリングした。反応完了後、HOを添加し、EtOAc(2回)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、粗黄褐色オイルとして0.08g(0.10mmol、125%)の生成物5−6を得た。
【0219】
工程G:尿素の形成
【0220】
【化50】

乾燥反応バイアルに、工程F由来の0.08g(0.1mmol)の生成物5−6、0.17g(1.0mmol)の4−ペペリジノピペリジン、および1.5mL無水THFを添加した。得られた溶液を、周囲温度で20時間撹拌した。次いで、反応をHOで停止させ、EtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層をHO、飽和NaHCO、およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、粗黄褐色オイルとして0.06g(0.07mmol、73%)の生成物5−7を得た。MH+=827.5
工程H:脱保護
【0221】
【化51】

反応バイアルに、工程G由来の0.028g(0.03mmol)の生成物5−7および0.5mL THFを添加し、得られた溶液を0℃に冷却した。次いで、反応混合物に、0.05g(0.17mmol)のテトラブチルアンモニウムフルオリドを添加し、反応物を、周囲温度で1時間にわたって加温した。次いで、反応を飽和NHClでクエンチし、EtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、粗黄褐色/黄色泡として0.05g(0.07mmol、213%)の生成物5−8を得た。MH+=713.4
工程I:脱保護
【0222】
【化52】

反応バイアルに、工程H由来の0.05g(0.07mmol)の生成物5−8、1.0mL DCM、および0.1mL TFAを添加し、得られた溶液を周囲温度で2時間震盪した。次いで、溶媒を真空下で除去し、粗反応物質を逆相HPLCによって精製して、白色TFA塩としての3.8mg(0.006mmol、9%)の83および白色TFA塩としての4.6mg(0.008mmol、11%)の84(他のジアステレオマーはここに示さず)を得た。83のMH+=613.4および84のMH+=613.3
実施例6
β−フルオロアルデヒド側鎖(6−7)の中間体の調製
【0223】
【化53】

工程A:アミン保護
【0224】
【化54】

無水KCO(46.53g、0.3371mol)を含むDMF(500mL)の撹拌溶液に、塩酸D−セリンメチルエステル(35.0g、0.2250mol)、KI(18.66g、0.1124mol)、および臭化ベンジル(96.18g、0.5623mol)を一度に添加した。反応混合物を、室温で5時間強く撹拌した。反応完了後、内容物を氷浴に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、生成物6−2を得た。カラムクロマトグラフィによって精製して、淡黄色オイルとして純粋な生成物(61.7g、91.7%)を得た。
【0225】
工程B:フッ素化
【0226】
【化55】

ジエチルアミン硫黄トリフルオリド(32.3mL、0.2006mol)を含むTHF(400mL)の撹拌溶液に、化合物6−2を室温で3時間にわたって添加した。添加終了後、さらに1時間撹拌し続けた。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を飽和NaHCO溶液で洗浄した。真空下での溶媒の除去により、粗生成物を得、これを3%のEtOAcを含むヘキサンへのヘキサン勾配を使用したカラムクロマトグラフィによって精製して、淡黄色オイルとして生成物6−3(70.4g、69.9%)を得た。
【0227】
工程C:還元
【0228】
【化56】

LiBH(230.8mL、0.4651mol)を含むTHF(2.0L)、メチルエステル(100.0g、0.3322mol)を含むTHF(1.0L)の機械的に撹拌した溶液に、添加漏斗によって−15℃のN下で3時間にわたって6−3を滴下した。添加完了後、室温で4時間撹拌し続けた。飽和NHCl溶液(500mL)を、上記混合物に滴下し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。残存オイルを、1N HCl(200mL)に溶解し、ジエチルエーテルで抽出し、NHOH(50%、300mL)を用いて水相のpHを10に調整した。得られた生成物をEtOAcで抽出し、合わせた抽出物を真空下で濃縮して、淡褐色オイルとして生成物6−4(86.2g、95.0%)を得た。
【0229】
工程D:脱保護
【0230】
【化57】

アルコール6−4(50.g、0.18315mol)およびPd(OH)炭素触媒(20%、6.26g、0.04395mol)の混合物を含む無水エタノール(500mL)を、50〜60psiの水素圧下で7時間撹拌した。反応後、濾過によって炭を除去し、ロータリーエバポレーターで残渣を濃縮して、淡褐色オイルとして生成物6−5(15.8g、92.7%)を得た。
【0231】
工程E:Boc保護
【0232】
【化58】

アミノアルコール6−5(15.0g、0.16129mol)およびKCO(33.39g、0.24195mol)を含むジオキサン水溶液(約25%、375mLジオキサンを含む125mL水)に、0℃で(Boc)O(38.66g、0.17733mol)を滴下した。添加後、反応混合物を室温で一晩撹拌した。飽和KHSO溶液を上記混合物に添加してpH3〜4に調製し、EtOAcで抽出した。有機相を真空下で濃縮して、淡褐色オイルとして純粋な生成物6−6(27.7g、89.0%)を得た。
【0233】
工程F:アルデヒドへの酸化
【0234】
【化59】

塩化オキサリル(84mmol)を含むCHCl(180mL)の冷却した(−78℃)撹拌溶液に、DMSO(168mmol)を含むCHCl(90mL)溶液を添加した。1時間後、アルコール6−6(56mmol)を含むCHCl(90mL)溶液を添加した。1時間後、トリエチルアミン(281mmol)を添加し、さらに1時間撹拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、室温に加温した。有機物を分離し、HO(2回)、飽和ブライン(2回)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、粗アルデヒドを得た。カラムクロマトグラフィによる精製により、(S)−アルデヒド6−7を得た。
【0235】
他の鏡像異性体から出発して、(L)−セリンメチルエステルにより、(R)鏡像異性体(6−8)を得た。
【0236】
【化60】

実施例7−A
β−フルオロメチル側鎖を有する中間体の調製
【0237】
【化61】

工程A:(S)−3−((ベンジルオキシ)カルボニル)−2−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロパン酸の形成
【0238】
【化62】

化合物7−1(10.0mmol)を含む20mL DCMの撹拌溶液に、10mLのTFAを添加した。混合物を、室温で24時間撹拌した。反応の進行後にLC/MSを行った。完了後、溶媒およびTFAを減圧下での蒸発によって除去し、凍結乾燥させて、TFA塩として白色固体を得た。粗固体を、50mLのTHFおよびN−カルボエトキシフタルイミド(10.5mmol)に懸濁し、EtN(10mmol)を添加した。混合物を、N下で18時間還流した。反応物を冷却し、溶媒を蒸発させた。DCMを添加し、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルカラムでのクロマトグラフィ(ヘキサン/EtOAc)による精製により、2.68gの透明オイル(化合物7−2)を得た。
【0239】
工程B:(S)−ベンジル4−ヒドロキシ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタノエートの形成
【0240】
【化63】

15℃の(S)−3−((ベンジルオキシ)カルボニル)−2−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロパン酸(化合物7−2、6.07mmol)を含む30mLの乾燥THFの撹拌溶液に、N−メチルモルホリン(6.07mmol)、イソブチルクロロホルムメート(6.07mmol)を連続的に添加した。−15℃で5分間の撹拌後、NaBH(689mg、18.21mmol)を含む2.73mLの水溶液を一度に添加した。反応物を、−15℃で2分間撹拌し、水(30mL)で加水分解した。EtOAc(3回)で抽出し、水(3回)、ブライン(1回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルカラムでのクロマトグラフィによる精製(ヘキサン/EtOAc)により、1.9gの無色オイル(化合物7−3)を得た。
【0241】
工程C:(S)−ベンジル4−フルオロ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタノエートの形成
【0242】
【化64】

(S)−ベンジル4−ヒドロキシ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタノエート(7−3、5.6mmol)を含むアセトニトリル(28mL)の撹拌溶液に、ペルフルオロ−1−ブタンスルホニルフルオリド(44.8mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(44.8mmol)、およびジイソプロピルエチルアミントリヒドロフルオリド(134mmol)を添加した。混合物を、50℃で一晩撹拌した。反応の進行後、LC/MSを行った。完了後、反応物を室温に冷却し、減圧下で蒸発させた。次いで、混合物を、DCMで分配し、水(3回)、ブライン(2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルカラムでのクロマトグラフィによる精製(ヘキサン/EtOAc)により、淡黄色オイル(化合物7−4)を得た。
【0243】
工程D:(S)−4−フルオロ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタナールの形成
【0244】
【化65】

(S)−ベンジル−4−フルオロ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタノエート(化合物7−4、0.5mmol)を含む乾燥エーテル(5mL)の撹拌溶液に、−78℃の水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.0M、1.5mmol)を滴下した。LC/MSによってモニタリングしながら、反応物を−78℃で約30分間撹拌した。完了後、反応を−78℃の水(10mL)の添加によって停止させた。酢酸エチルで抽出し、水(3回)、ブライン(2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物(化合物7−5)を、次の反応工程で使用した。
【0245】
実施例7−B
化合物7−5の別の作製経路
工程A:化合物7−6の調製
【0246】
【化66】

(S)−4−フルオロ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタン酸を調製するために、化合物7−4(0.20mmol)をエタノール(5mL)に溶解した。この溶液に窒素を10分間パージし、10%パラジウム炭素触媒を、窒素雰囲気下で添加した(パラジウム0.02mmol)。次いで、水素を、撹拌しながら溶液に急速に約1時間吹き込んだ。反応進行後、LC/MSを行った。
【0247】
反応混合物をセライトに通して濾過して、パラジウムを除去した。セライトを、塩化メチレンで2回すすいだ。次いで、濾過物を濃縮して、粗生成物(化合物7−6)を得た。粗生成物を、次の工程に使用した。
【0248】
工程B:(S)−S−エチル4−フルオロ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタンチオエートの形成
【0249】
【化67】

化合物7−5(0.20mmol)、1,3ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.30mmol)、エタンチオール(0.6mmol)、および4−ジメチルアミノピリジン(0.10mmol)を、DMF(5mL)に溶解した。混合物を、室温で一晩撹拌した。反応物を、LC/MSでモニタリングした。
【0250】
EtOAcを反応混合物に添加した。次いで、これを、水(2回)およびブライン(2回)で洗浄した。次いで、EtOAc層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物(化合物7−7)を、フラッシュクロマトグラフィを使用して精製した。
【0251】
工程C:(S)−4−フルオロ−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)ブタナールの形成
【0252】
【化68】

化合物7−7(0.20mmol)を、乾燥アセトン(10mL)中に溶解した。次いで、10%パラジウム(0.02mmol)炭素触媒を、窒素雰囲気下で添加した。次いで、トリエチルシラン(0.5mmol)を添加した。約10秒後に発泡し、発泡が止まるまで反応を継続した(30分間)。反応を、LC/MSを使用してモニタリングした。
【0253】
反応混合物を、セライトプラグに通過させた。プラグを、塩化メチレンで2回洗浄し、濾過物を濃縮して、粗生成物(化合物7−5)を得た。粗生成物を、次の反応で使用した。
【0254】
他の(R)鏡像異性体((R)−3−((ベンジルオキシ)カルボニル)−2−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)プロパン酸)から開始して、以下の化学構造を有する(R)鏡像異性体(7−8)を得る:
【0255】
【化69】

実施例7−C
β−フルオロメチルアルデヒド側鎖を有する中間体の別の調製
【0256】
【化70】

工程A:化合物7−10の調製
メタノール(300mL)を、1000mL丸底フラスコに入れ、系を氷浴で冷却した。塩化アセチル(89.3mL、1251mmol)を、15分間にわたって滴下した。得られた溶液を周囲温度に加温し、(S)−2−アミノ−4−ペンテン酸(7−9)(6.0g、139mmol)を一度に添加した。反応混合物を、2時間加熱還流し、周囲温度に冷却した。次いで、混合物を真空下で濃縮して、淡黄色オイルを得た。生成物を、酢酸エチル(150mL)中に分散させ、再度真空下で濃縮した。この順序で4回繰り返した。生成物7−10は、真空下で一晩の静置によって固化したオイルであった。H NMR分析は、生成物がさらに精製することなく使用するのに十分な純度であることを示した。
【0257】
TLC:R=7.1(シリカ;溶離液5:3:1 CHCl:MeOH:(7:3 HO:AcOH);ニンヒドリンでの視覚化)。
【0258】
H NMR(400MHz,CDOD):δ5.84−5.73(m,1H),5.32−5.26(m,2H),4.17(dd,1H,J=7.0,1.6MHz),3.84(s,3H),2.73−2.65(m,2H);(400MHz,d6−DMSO):δ8.7(br s,3H),5.81−5.73(m,1H),5.21−5.14(m,2H),4.11(t,1H,J=6.1Hz),3.72(s,3H),2.60(dd,2H,J=7.1,0.9Hz)。
【0259】
13C NMR(101MHz,d6−DMSO):δ169.33,131.37,119.88,52.65,51.65,34.22。
【0260】
工程B:化合物7−11の調製
前の工程由来の粗(S)−メチル−2−アミノ−4−ペンテノエートヒドロクロリド(7−10)を、穏やかに加温しながらTHF(190mL)に溶解した。得られた溶液を、LiAlHを含むTHF溶液(280mLの1.0M溶液)に、内部温度が約5℃に維持されるような速度で滴下した。定期的に、わずかに加熱して(S)−メチル−2−アミノ−4−ペンテノエートヒドロクロリド溶液を含む添加漏斗を加温し、結晶化アミノエステルを溶解した。添加終了の際、添加漏斗を、さらに20mLのTHF部分ですすいだ。次いで、混合物をジエチルエーテル(500mL)で希釈し、HO(11mL)の連続添加によって過剰なLiAlHを破壊し、15%(w/v)NaOH水溶液(11mL)およびHO(33mL)を、内部温度が10℃未満に維持されるような速度で添加した。混合物を濾過し、濾過ケーキをさらなるジエチルエーテルで洗浄した。濾過物をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の液体(7−11、13.4g、139.0mmolの(S)−2−アミノ−4−ペンテン酸を基準にして95質量%の回収)を得た。アミノアルコール(7−11)を、蒸留(110℃、20torr)によって精製することができる。しかし、その後の工程での改良は最小限であるので、この粗物質を、一般に、さらに精製せずに使用した。
【0261】
H NMR(400MHz,d6−DMSO):δ5.87−5.77(m,1H),5.05−4.97(m,2H),3.26(dd,1H,J=10.3,5.1 Hz),3.14(dd,1H,J=10.3,6.7 Hz),2.69−2.63(m,1H),2.15−2.09(m,1H),1.92−1.86(m,1H)。
【0262】
13C NMR(101MHz,d6−DMSO):δ136.49,116.31,66.13,52.53,38.51.
工程C:化合物7−12の調製
(S)−2−アミノ−4−ペンテノール(7−11;13.4g、132.5mmol)およびNa2CO(70.8g;668.0mmol)を、HO(400mL)に溶解した。CHCN(700mL)およびメチル−2−[(スクシンイミドオキシ)カルボニル]ベンゾエート(33.1g;119.4mmol)を添加し、得られた混合物を、周囲温度で強く撹拌した。2時間後、TLC分析は、メチル−2−[(スクシムイミドオキシ)カルボニル]ベンゾエートの消費を示した。大部分のCHCNをロータリーエバポレーターで除去し、残存物質を個別の漏斗に移し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を、0.5M HCl(2×250mL)およびブライン(250mL)で洗浄した。EtOAc相をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色オイル(7−12;19.3g;70%)を得た。さらに精製することなくこれを次の工程で使用した。
【0263】
H NMR(400MHz,d6−DMSO):δ7.90−7.83(m ,4H),5.74−5.64(m,1H),4.99−4.91(m,3H),4.27−4.20(m,1H),3.90−3.84(m,1H),3.63−3.58(m,1H),2.64−2.44(m,2H)。
【0264】
13C NMR(101MHz,d6−DMSO):δ168.25,134.86,134.42,131.37,122.94,117.41,60.63,53.47,32.59。
【0265】
工程D:化合物7−13の調製
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(215mL;1240mmol)、トリエチルアミントリヒドロフルオリド(81mL;496mmol)およびペルフルオロ−1−ブタンスルホニルフルオリド(15.0mL;83.5mmol)を、7−12(19.1g;82.7mmol)を含むPhCF(310mL)溶液に添加し、得られた混合物を周囲温度で撹拌した。60分後、90分後、120分後、150分後、および180分後にそれぞれさらなるペルフルオロ−1−ブタンスルホニルフルオリド(7.5mL;41.8mmol)を添加した。合計で18時間後、反応混合物を個別の漏斗に移し、1.0N HClで2回、飽和NaHCO水溶液で2回、およびHOで1回洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、橙色オイルを得た。粗物質を、シリカパッドにローディングし、4:1 ヘキサン:EtOAcで溶離して、黄色オイルとして生成物(7−13)を得た(15.4g;80%)。
【0266】
H NMR(400MHz,d6−DMSO):δ7.88−7.81(m,4H),5.77−5.66(m,1H),5.04−4.88(m,2.5H),4.80−4.73(m,1H),4.65−4.61(m,0.5H),4.60−4.49(m,1H),2.68−2.47(m,2H)。
【0267】
13C NMR(101MHz,d6−DMSO):δ167.87,134.79,133.77,130.94,123.26,118.21,81.82(d,J=170 Hz),50.47(d,J=19 Hz),31.40(d,J=6 Hz)。
【0268】
工程E:化合物7−8の調製
化合物7−13(15.3mmol)を2:1 CHOH:HO(1500mL)に溶解し、OsOを含む水溶液(29.3mLの4%w/v溶液)を添加した。次いで、NaIO(42.2g;197.2mmol)を一度に添加し、得られた混合物を周囲温度で撹拌した。3時間後、混合物を濾過して沈殿した固体を除去し、濾過ケーキをEtOAcで洗浄した。濾過物を真空下で濃縮して、有機溶媒の大部分を除去した。残渣を、EtOAcで3回抽出し、合わせたEtOAc抽出物をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、CHClに溶解し、シリカゲルパッド上にローディングし、20%、30%、40%、50%、および100%EtOAcを含むヘキサンで連続的に溶離した。化合物7−8は30%〜50%の画分に存在するが、より極性の高い不純物で汚染されていた。画分を合わせ、濃縮し、残渣を第2のシリカパッドに適用し、30%EtOAcを含むヘキサンで溶離して、淡黄色固体として化合物7−8を得た(11.1g;72%)。
【0269】
H NMR(400MHz,d6−DMSO):δ9.61(s,1H),7.91−7.83(m,4H),4.97−4.94(m,1H),4.78(t,0.5H,J=9.3Hz),4.69−4.64(m,1H),4.57−4.53(m,0.5H),3.28−3.02(m,2H)。
【0270】
13C NMR(101MHz,d6−DMSO):δ200.14,167.65,134.73,131.15,123.24,81.80(d,J=171Hz),44.81(d,J=21Hz),40.64(d,J=6Hz)。
【0271】
実施例7−C
化合物7−12の別の合成方法
【0272】
【化71】

工程A:化合物7−14の調製
化合物7−9を、2.2当量のトリエチルアミンを含む酢酸エチルの存在下で、反応が完了するまで2.2当量の無水フタル酸を用いて還流した。溶媒を加圧下で除去した。残渣をpH4の水に溶解し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、pH4の水で洗浄した。次いで、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して、白色固体として7−14を得た。
【0273】
工程B:化合物7−12の調製
化合物7−14、1.2当量のDIEA、および1.1当量のBOPを含むTHFを、透明な溶液が形成されるまで室温で撹拌した。溶液を0℃に冷却し、1.0当量のNaBHを添加した。反応混合物を、反応が完了するまでN下にて0℃で撹拌した。溶媒をDCMと交換し、反応物を水で1回洗浄した。DCM相をシリカゲルプラグにローディングし、15%EtOAcを含むヘキサンで洗い流して、無色オイルとして化合物7−12を得た。
【0274】
実施例8
中間体(S)−tert−ブチル4−オキソブタン−2−イルカルバメートの合成
【0275】
【化72】

(S)−エチル3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ブタノエート8−1(1当量)およびトルエン(x=3)の共沸混合物をジクロロメタンに溶解し、−78℃に冷却した。次いで、1MのDIBALを含むトルエン溶液(2当量)をN雰囲気下で滴下し、−78℃で2時間撹拌した。
【0276】
反応を、メタノールでクエンチし、濃縮した。濃縮残渣に、0℃で2M酒石酸カリウムナトリウム溶液を添加し、室温で30分間強く撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水との間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、減圧下で乾燥させて、淡黄色粘稠液として化合物8−2を得た。
【0277】
MS:MH+=188.2
実施例9
(R)−tert−ブチル4−オキソブタン−2−イルカルバメートの合成
工程A:(R)−((ベンジル)3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ブタノエートの合成
【0278】
【化73】

(R)−3−アミノ酪酸ベンジル硫酸塩9−1(1当量)を含むTHFに、Boc無水物(2当量)およびジイソプロピルエチルアミン(4当量)を添加した。反応混合物を、室温で72時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルと水との間で分配した。有機相を分離し、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、減圧下で乾燥させて、白色固体として化合物9−2を得た。
【0279】
MS:MH+=294.0
工程B:(R)−tert−ブチル 4−オキソブタン−2−イルカルバメートの合成
【0280】
【化74】

(R)−((ベンジル)3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ブタノエート9−2(1当量)およびトルエン(x=3)の共沸混合物をジクロロメタンに溶解し、−78℃に冷却した。1MのDIBALを含むトルエン(2当量)溶液をN雰囲気下で滴下し、−78℃で2時間撹拌した。メタノールで反応をクエンチし、濃縮した。濃縮残渣に、0℃の2M酒石酸カリウムナトリウム溶液を添加し、室温で30分間強く撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水との間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、減圧下で乾燥させて、無色の粘稠液として化合物9−3を得た。
【0281】
MS:MH+=188.2
実施例10
tert−ブチル2−メチル−4−オキソブタン−2−イルカルバメートの合成
工程A:メチル3−アミノ−3−メチルブタノエートの合成
【0282】
【化75】

0℃の3−アミノ−3−メチル−酪酸10−1(1当量)を含むメタノールに、2当量の塩化チオニルを添加した。反応混合物を、室温に加温し、一晩撹拌した。溶媒を蒸発させて、10−2およびトルエン(x=3)の共沸混合物を得、これを工程Bで使用した。
【0283】
MS:MH+=132.1
工程B: メチル3−tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエートの合成
【0284】
【化76】

メチル3−アミノ−3−メチルブタノエート塩酸塩10−2(1当量)を含むTHFに、Boc無水物(2当量)およびジイソプロピルエチルアミン(4当量)を添加した。反応混合物を、室温で48時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルと水との間で分配した。有機相を分離し、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、減圧下で乾燥させて、白色固体として生成物10−3を得た。
【0285】
MS:MH+=232.1
工程C:tert−ブチル2−メチル−4−オキソブタン−2−イルカルバメートの合成
【0286】
【化77】

メチル3−tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート10−3(1当量)およびトルエン(x=3)の共沸混合物を、ジクロロメタンに溶解し、−78℃に冷却した。これに、1MのDIBALを含むトルエン(2当量)溶液をN雰囲気下で滴下し、−78℃で2時間撹拌した。反応をメタノールでクエンチし、濃縮した。濃縮残渣に、0℃の2M酒石酸カリウムナトリウムを添加し、室温で30分間強く撹拌した。混合物を、酢酸エチルと水との間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、減圧下で乾燥させて、無色の粘稠液として生成物10−4を得た。
【0287】
MS:MH+=202.1
実施例11
フェニルイミダゾール遊離アミン中間体の合成
【0288】
【化78】

工程A:化合物11−3の調製
1当量の化合物11−1を含む5口フラスコに、0.7当量のKCOを添加して、0.25MのKCOを含むアセトン溶液を得た。N下で45分間の撹拌後、1.0当量の化合物11−2を含む1Mアセトンを添加し、その後に0.2当量のKIを含む5Mアセトンを添加した。反応の完了後(約3時間)、反応混合物を氷浴で冷却した。氷水(反応で使用したアセトンの約2.5倍体積)を、温度が15℃を超えないような速度で添加漏斗によって添加した。氷浴中で1時間の撹拌後、生成物を、吸引濾過によって回収した。濾過ケーキを、20%アセトンで3回および水で3回洗浄した。濾過ケーキを風乾し、50℃/5torrのオーブンで一定の重量に到達するまでさらに乾燥させた。収率96%。HPLC純度:99%。
【0289】
工程B:化合物11−4の調製
反応フラスコ中の11−3の0.19Mトルエン溶液に、20当量のNHOAcを添加した。反応が完了するまで(約8時間)、混合物を還流下で撹拌した。これを室温に冷却し、水(反応で使用したトルエンの体積の約1/4)を添加した。有機相を分離し、水、飽和NaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去して、11−4を得た。収率99.6%。HPLC純度:91.4%。
【0290】
工程C:化合物11−5の調製
11−4の0.5M DMFおよびKCO溶液を含むフラスコを、N下にて0〜5℃で30分間撹拌し、1.1当量のPhCHBrを添加した。次いで、混合物を、室温で一晩撹拌した。次いで、氷水(反応で使用したDMFとほぼ同体積)を滴下しながら氷浴中で撹拌した。生成物を、吸引濾過によって回収し、50%DMFで2回、25%DMFで2回、水で3回洗浄した。固体を、50℃/5torrのオーブンで乾燥させた。収率95%。HPLC純度:94%。
【0291】
工程D:化合物11−6の調製
MeOHをフラスコに添加し、氷浴中に入れた。これに、9.85当量のCHCOC1を30分間にわたって滴下した。その後11−5を滴下して、0.25Mの11−5を含むMeOH溶液を形成した。反応が完了するまで(約12時間)、混合物を室温で撹拌した。減圧下での溶媒の除去後、得られた固体を、MeOH(反応で使用したMeOHの体積の約半分)に懸濁し、0〜5℃で撹拌した。pHが約10に到達するまで、この混合物に2.5M NaOH/MeOH溶液を滴下し、水を添加した。0〜5℃で1時間の撹拌後、生成物を濾過によって回収した。50℃/5torrのオーブンで乾燥させた。収率90.5%。HPLC純度:97.0%。光学純度は、>99%と測定された(鏡像体過剰率(ee))。
【0292】
実施例12
β−メトキシメチル側鎖中間体の調製
【0293】
【化79】

工程A:化合物12−2の調製
500mL丸底フラスコに、化合物12−1(7.95g、25.7mmol)、16.0gの2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン(16.0g;77.9mmol)、および100mL無水DCMを添加した。その後、11.36gのメチル−トリフルオロメタンスルホネートを添加した。反応混合物を、N下にて室温で撹拌し、HPLCでモニタリングした。HPLCモニタリングにより、t=17時間で、化合物12−2が76.0%存在し、化合物12−1が9.9%存在し、副生成物が14.1%存在し、t=20時間で、化合物12−2が76.4%存在し、副生成物が16.2%存在し、化合物12−1が7.4%存在した。固体を濾過して除去することによって反応を停止させた。固体を、CHClで洗浄した。合わせた濾過物を、0.5N HCl(2×100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(200gシリカゲル、20%EtOAcを含むヘキサン)により、黄褐色オイルとして5.28gの12−2を得た。HPLC純度=93.9%。これを次の工程で使用した。
【0294】
工程B:化合物12−3の調製
化合物12−2(1.10g、3.6mmol)を含む無水DCM(22mL)溶液を、−78℃に冷却した。DIBAL(7.12mLの1.0M CHCl溶液)を添加した。反応混合物を、−120℃±3℃(外部温度)で撹拌し、HPLCによってモニタリングした。処理間管理(in process control)(IPC)サンプルを、−120℃に予め冷却したMeOH中でクエンチし、HPLCでのt=0での読み取りのために準備した。内部温度を、−118℃±3℃に維持した。全IPCサンプル(t=0、t=1時間、t=2時間)は、反応混合物中に化合物12−2が存在しないことを示した。t−3時間で反応が完了したと考えられ、メタノールでクエンチした。全クエンチ過程を通して、−120℃±2℃を維持した。HPLCは、反応混合物がアルデヒドを含むことを示し、アルコール比は、95.1:4.9であった。反応混合物を濃縮乾燥し、CHClに溶解し、NaCO(2×50mL)およびブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、単黄色オイルを得た。HPLCは、化合物12−3の純度は82%であることを示した。
【0295】
以下の表中の化合物を、前述の実施例および方法で記載の方法論を使用して調製した。以下の表には、実験で記載した化合物も含まれる。合成で使用した出発物質は当業者に認識されており、市販されているか、公知の方法を使用して調製することができる。表1中の化合物を、ACD/Name Batchバージョン5.04(Advanced Chemistry Development Inc.;Toronto,Ontario;www.acdlabs.com)を使用して命名した。表2および表3中の化合物を、IUPAC標準命名法を実施するISIS/Base用のAutoNom 2000(Automatic Nomenclature)を使用して命名した。1つの実施形態では、表1、2、または3中の化合物のいずれか1つの立体異性体を示す。1つの態様では、立体異性体は鏡像異性体である。別の態様では、立体異性体はジアステレオマーである。
【0296】
【化80】

【0297】
【化81】

【0298】
【化82】

【0299】
【化83】

【0300】
【化84】

【0301】
【化85】

【0302】
【化86】

【0303】
【化88】

【0304】
【化89】

【0305】
【化90】

【0306】
【化91】

【0307】
【化92】

【0308】
【化93】

【0309】
【化94】

【0310】
【化95】

【0311】
【化96】

【0312】
【化97】

【0313】
【化98】

【0314】
【化99】

【0315】
【化100】

【0316】
【化101】

【0317】
【化102】

【0318】
【化103】

【0319】
【化104】

【0320】
【化105】

【0321】
【化106】

【0322】
【化107】

【0323】
【化108】

【0324】
【化109】

【0325】
【化110】

【0326】
【化111】

【0327】
【化112】

【0328】
【化113】

【0329】
【化114】

実施例13
KSP活性を決定するためのアッセイ
本実施例は、インビトロでのKSP活性を決定するための代表的なインビトロアッセイを提供する。ウシ脳から得た精製微小管を、Cytoskeleton Inc.(Denver,Colorado,USA)から購入した。ヒトKSPのモータードメイン(Eg5、KNSL1)を、クローン化し、発現させ、95%を超えて均一に精製した。Biomol Greenを、Affinity Research Products Ltd.(Matford Court,Exeter,Devon,United Kingdom)から購入した。微小管およびKSPモータータンパク質(すなわち、KSPモータードメイン)を、アッセイ緩衝液(20mM Tris−HCl(pH7.5)、1mM MgCl、10mM DTT、および0.25mg/mL BSA)で35μg/mL微小管および45nM KSPに希釈した。次いで、微小管/KSP混合物を、37℃で10分間プレインキュベートして、微小管へのKSPの結合を促進した。
【0330】
1.25μLのインヒビターまたは試験化合物を含むDMSO(またはコントロールの場合、DMSOのみ)を含む試験プレート(384ウェルプレート)の各ウェルに、25μLのATP溶液(アッセイ緩衝液で濃度300μMに希釈したATP)および25μLの上記微小管/KSP溶液を添加した。プレートを、室温で1時間インキュベートした。インキュベーション後、65μLのBiomol Green(無機リン酸塩の放出を検出するマラカイトグリーンベースの色素)を、各ウェルに添加した。プレートを、さらに5〜10分間インキュベートし、630nmでの吸収を、Victor IIプレートリーダーを使用して決定した。630nmの吸収量は、サンプル中のKSP活性量に相当する。各インヒビターまたは試験化合物のIC50を、Excel のXLFitまたはGraphPad Software Inc.のPrismデータ分析ソフトウェアのいずれかを使用した非線形回帰によって各濃度での630nmの吸収の減少に基づいて決定した。
【0331】
本発明の好ましい化合物は、実施例13に記載のアッセイプロトコールでIC50を測定したところ、約1mM未満の生物活性を有し、好ましい実施形態では、25μM未満の生物活性を有し、特に好ましい実施形態では、約1000nM未満の生物活性を有し、最も好ましい実施形態では、約100nM未満の生物活性を有する。
【0332】
実施例14
KSPインヒビターで処理した腫瘍細胞株の細胞増殖の阻害
細胞を、96ウェルプレートのウェルあたり約500細胞の密度で96ウェルプレート中にプレートし、24時間成長させる。次いで、細胞を、種々の濃度の化合物で72時間処理する。100μlのCellTiter Gloを添加する。CellTiter Gloは、試薬3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウム(MTS)を使用したテトラゾリウムベースのアッセイである(米国特許第5,185,450号)(Promega製品カタログ番号G3580,CeIITiter 96 Aqueous One Solution Cell Proliferation Assayを参照のこと)。次いで、細胞を、暗所で30分間インキュベートする。各ウェルの発光量を、Walloc Triluxプレートリーダーを使用して決定する。この発光量は、ウェルあたりの細胞数に相関する。DMSO(0.5%)のみを与えられたウェル中の生存細胞数は0%阻害の指標である一方で、細胞を含まないウェルは細胞成長の100%阻害としての機能を果たす。成長が50%阻害される化合物濃度(GI50)を、72時間の連続した化合物の曝露後の対数変換用量値対細胞数のS字用量−応答曲線から図形的に決定する(コントロールに対する比率)。
【0333】
使用した細胞株を以下に列挙する。
【0334】
細胞増殖アッセイを上記のように行う。
【0335】
癌細胞株
Colo 205−結腸癌
RPMI 1640+10%FBS+1%L−グルタミン酸+1%P/S+1%NaPyr.+Hepes
+4.5g/Lグルコース+1%NaBicarb.
MDA 435−乳癌−高頻度(high met)
EMEM+10%FBS+1%P/S+1%L−グルタミン酸+1%NE+1%NaPyr+1%ビタミン
HCT−15およびHCT116−結腸癌
RPMI 1640+10%FBS+1%L−グルタミン酸+1%P/S
薬物耐性細胞株
KB3.1−結腸上皮細胞癌;親細胞株
Iscove’s+10%FBS+1%L−グルタミン酸+1%P/S
KBV1−p−糖タンパク質関連多剤耐性細胞株
RPMI 1640+10%FBS+1%L−グルタミン酸+1%P/S+0.2μg/mLビンブラスチン
KB85−p−糖タンパク質関連多剤耐性細胞株
DMEM+10%FBS+1%L−グルタミン酸+1%P/S+10ng/mLコルヒチン
本発明の好ましい化合物は、記載のアッセイプロトコールでGI50を測定したところ、約1mM未満の生物活性を有し、いくつかの実施形態では、約25μM未満の生物活性を有し、他の実施形態では、約1000nM未満の生物活性を有し、さらに他の実施形態では、約100nM未満のGI50を有する。
【0336】
実施例15
クローン原性軟寒天アッセイのプロトコール
ヒト癌細胞を、6ウェルプレート中に3×10細胞/ウェルの密度でプレートする。翌日、一定濃度の目的の化合物を各ウェルに添加する。24時間および48時間のインキュベーション後、細胞を回収し、洗浄し、計数する。Multimek 96ロボットを使用して、以下の工程を行った。次いで、ウェルあたり500個の生存細胞を、ウェルの底に細胞が付着するのを防止するためにPolyHemaでコーティングした96ウェルプレートにプレートする。アガロース(3%ストック)を溶解し、加温培地で希釈し、最終濃度0.5%で細胞に添加する。軟寒天の固化後、プレートを、37℃で6日間インキュベートする。Alamar青色色素を細胞に添加し、プレートをさらに6時間インキュベートする。光学密度の変化をTecanプレートリーダーで測定し、この変化は、軟寒天中に形成されたコロニー数と相関すると考えられる。癌細胞は間天井で成長することができ、したがって、光学密度の増加が認められる。光学密度の減少は、癌細胞が阻害されたことを意味する。本発明の化合物は、光学密度を減少させることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(式中、
は、アミノアシル、アシルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、アルキル、および置換アルキルからなる群から選択され、但し、置換アルキルは、アリールまたは置換アリールで置換されず、
は、水素、アルキル、およびアリールからなる群から選択され、
およびRは、水素、ヒドロキシ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、但し、RまたはRのうちの1つのみがヒドロキシであるか、
または、RおよびRは、これらに結合した窒素原子と共に結合して複素環または置換複素環を形成し、
は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、置換複素環、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択されるか、
およびRは、これらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に結合して複素環基または置換複素環基を形成するか、
または、RおよびRがこれらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に複素環基を形成しない場合、RおよびRは、これらに結合した原子と共に複素環基または置換複素環基を形成し、
は、L−A(式中、Lは、−S(O)−からなる群から選択され、qは1または2である)、およびヒドロキシ、ハロ、またはアシルアミノで任意選択的に置換されたC〜Cアルキレンからなる群から選択され、
は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択され、そして
またはRのいずれかの一方は、シクロアルキル、複素環、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、これらの全てが、−(Rで任意選択的に置換されていてよく、ここで、Rは本明細書中に定義されており、mは1〜4の整数であり、そして
またはRの他方は、水素、ハロ、およびアルキルからなる群から選択され、
は、シアノ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、−CF、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロ、およびヒドロキシからなる群から選択され、
mが2〜4の整数である場合、各Rは、同一であっても異なっていてもよい)
の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグであって、該化合物が、式II:
【化2】

(式中、
nは、1、2、または3であり、
pは、0、1、2、3、または4であり、
およびRは、水素、ヒドロキシ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から独立して選択され、但し、RまたはRのうちの1つのみがヒドロキシであるか、
または、RおよびRは、これらに結合した窒素原子と共に結合して複素環または置換複素環を形成し、
10は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アミノ、置換アミノ、アシルアミノ、ハロ、窒素含有複素環、置換窒素含有複素環、窒素含有ヘテロアリール、および置換窒素含有ヘテロアリールからなる群から選択される置換基で任意選択的に置換されたアルキルからなる群から選択され、
11は、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、−CF、アルコキシ、ハロ、およびヒドロキシからなる群から選択され、但し、pが2〜4である場合、各R11は、同一であっても異なっていてもよく、
12はアルキルであり、
13は、水素またはアルキルであり、
14は、水素、ハロ、およびアルキルからなる群から選択されるか、
10およびR12は、これらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に結合して複素環基または置換複素環基を形成するか、
または、R10およびR12がこれらにそれぞれ結合した炭素原子および窒素原子と共に複素環基を形成しない場合、RおよびR10は、これらに結合した原子と共に複素環基または置換複素環基を形成し、
は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、シクロアルキル、および置換シクロアルキルからなる群から選択される)
である化合物。
【請求項3】
がアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
が、イソプロピル、t−ブチル、およびプロピルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
および/またはRが、アルキル、置換アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記アルキル、置換アルキル、またはシクロアルキルが、メチル、メトキシエチル、フラン−2−イルメチル、2−ヒドロキシエチル、シクロプロピル、およびイソプロピルからなる群から選択される、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
および/またはRが、アリールまたは置換アリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
前記アリールまたは置換アリールが、4−シアノフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2,3,5−トリフルオロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、およびフェニルからなる群から選択される、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
および/またはRがヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
前記ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールが、チオフェン−2−イル、3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル、および2,6−ジクロロピリジン−4−イルからなる群から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
および/またはRが、複素環基または置換複素環基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
前記複素環基または置換複素環基が、テトラヒドロピラン−4−イルまたは4−(エトキシカルボニル)ピペリジン−4−イルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
またはRのいずれかまたはRおよびRの両方が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
またはRの1つがヒドロキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
およびRが、これらに結合した窒素原子と環状化して複素環または置換複素環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
前記複素環、置換複素環、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールが、1,1−ジオキソチアモルホリン−N−イル、1−オキソチアモルホリン−1−イル、2−(アミノメチレン)ピロリジン−N−イル、2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−N−イル、2,6−ジメチルモルホリン−N−イル、3−ヒドロキシピペリジン−N−イル、3−ヒドロキシピロリジン−N−イル、4−(ブチルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(シクロプロピルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−N−イル、4−(エトキシカルボニル)ピペラジン−N−イル、4−(エチルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(イソプロピルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(メチルカルボニル)ピペラジン−N−イル、4−(メチルスルホニル)ピペリジン−N−イル、4−(メチルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−(モルホリン−N−イル)ピペリジン−N−イル、4−(ピペリジン−N−イル)ピペリジン−N−イル、4−(プロピルスルホニル)ピペラジン−N−イル、4−シクロヘキシルピペラジン−N−イル、4−ヒドロキシピペリジン−N−イル、4−イソプロピルピペラジン−4−イル、4−メチルピペリジン−N−イル、イソキサゾリジン−2−イル、モルホリン−N−イル、ピペラジン−N−イル、ピペリジン−N−イル、2−(ヒドラジノカルボニル)ピロリジン−N−イル、およびピロリジン−N−イルからなる群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
が、−(CHNH、−(CHCH(CHOH)NH、−CHCH(F)CHNH、−CH−[2−(CHOH)ピロリジン−3−イル]、−CH−[4−(OH)ピロリジン−3−イル]、−CH−C(F)(スピロピロリジン−3−イル)、−(CHCH(CHF)NH、−(CHC(CHNH、−(CHCH(CH)NH、−(CHCH(CHOCH)NH、−(CHCH(CHF)NHC(O)−[(2−CHNHC(O))ベンゼン]、および−(CHCH(CHF)−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソインドールからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
およびRならびにこれらに結合した原子が結合して複素環基または置換複素環基を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
前記置換複素環基は、2−オキソ−テトラヒドロピリミジニルである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
またはRの一方がアリールまたは置換アリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
前記アリールまたは置換アリールが、フェニル、3−クロロフェニル、3−フルオロフェニル、2,4−フルロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、および2,3,5−トリフルオロフェニルからなる群から選択される、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
またはRの他方が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
Lがアルキレンであり、Aがアリールまたは置換アリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
Lがメチレンであり、Aがフェニル、3−フルオロフェニル、および3−ヒドロキシフェニルからなる群から選択される、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
がt−ブチルであり、RおよびRが水素であり、Lがメチレンであり、Aがフェニルであり、Rがフェニルまたは置換フェニルであり、Rが水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
がt−ブチルであり、RおよびRが水素であり、Lがメチレンであり、Aがフェニルであり、Rが1〜2個のハロ置換基に置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
ハロがクロロまたはフルオロである、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
がt−ブチルであり、RおよびRが水素であり、Lがメチレンであり、Aがフェニルであり、Rが置換アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
置換アルキルが、−(CHNH、−CHCH(F)CHNH、−(CHCH(CHF)NH、−(CHCH(CHOCH)NH、−(CHCH(CH)NH、−(CHC(CHNH、および−(CHCH(CHOH)NHからなる群から選択される、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
がt−ブチルであり、Rが水素であり、Rが水素であり、Lがメチレンであり、Aがフェニルであり、Rがフェニルまたは置換フェニルであり、Rが水素であり、そしてRがアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項32】
がt−ブチルであり、そしてRがフルオロで置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
が3−フルオロフェニルまたはジフルオロフェニルである、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
がイソプロピルであり、そしてRがクロロで置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
が3−クロロフェニルである、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
N−(3−アミノプロピル)−N−{(1R)−1−[1−ベンジル−4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2−メチルプロピル}モルホリン−4−カルボキサミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−{(1R)−1−[1−ベンジル−4−(3−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2−メチルプロピル}ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’,N’−ジメチル尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2−メトキシエチル)尿素;
メチル(2S)−1−({(3−アミノプロピル)[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]アミノ}カルボニル)ピロリジン−2−カルボキシレート;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−ヒドロキシ尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピロリジン−1−カルボキサミド;
(2R)−2−(アミノメチル)−N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピロリジン−1−カルボキサミド;
(3S)−N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
(3R)−N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−メチル尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−チエン−2−イル尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−チエン−3−イル尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2−フリルメチル)尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(3,4−ジフルオロフェニル)尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(3,5−ジニトロフェニル)尿素;
N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−フェニル尿素;
(3R)−N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピペラジン−1−カルボキサミド;
(3R)−N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド;
(3S)−N−(3−アミノプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド;
N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’,N’−ジメチル尿素;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−フェニル尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’,N’−ジメチル尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−フェニル尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2−メトキシエチル)尿素;
4−アセチル−N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]ピペラジン−1−カルボキサミド;
(4R)−N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−ヒドロキシイソキサゾリジン−2−カルボキサミド;
(3R)−N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド;
N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2−メトキシエチル)尿素;
(3R)−N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
(3S)−N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
(3S)−N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド;
エチル4−({[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル][(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]アミノ}カルボニル)ピペラジン−1−カルボキシレート;
エチル4−({[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル][(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]アミノ}カルボニル)ピペラジン−1−カルボキシレート;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(エチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−メチルピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−メチルピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’−メチル尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’−メチル尿素;
1−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’−メチル尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(3,4−ジフルオロフェニル)尿素;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−チエン−3−イル尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−チエン−3−イル尿素;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−モルホリン−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−モルホリン−4−イルピペリジン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]モルホリン−4−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−シクロヘキシルピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(プロピルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(プロピルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(イソプロピルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(イソプロピルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(シクロプロピルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(シクロプロピルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2S)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(ブチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(ブチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(4−シアノフェニル)尿素;
N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−(3,4−ジフルオロフェニル)尿素;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3S)−3−フルオロピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3R)−3−フルオロピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(2S,3S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル尿素;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N’−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル尿素;
N−(3−アミノ−2−フルオロプロピル)−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−[(2R)−3−アミノ−2−フルオロプロピル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−カルボキサミド;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3R,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3S,4S)−4−ヒドロキシピロリジン−3−イル]メチル}−1,4’−ビピペリジン−1’−カルボキサミド;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−[(3−フルオロピロリジン−3−イル)メチル]−4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3S)−3−フルオロピロリジン−3−イル]メチル}−4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−N−{[(3R)−3−フルオロピロリジン−3−イル]メチル}−4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(3R)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
N−[(3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシブチル]−N−[(1R)−1−(1−ベンジル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−2,2−ジメチルプロピル]−4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
1−((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3,3−ジメチル−尿素;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3,3−ジメチル−尿素;
1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−メタンスルホニル−ピペリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
1−((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−メタンスルホニル−ピペリジン−1−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−尿素;
1−(3−アミノ−3−メチル−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
1−(3−アミノ−3−メチル−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3,3−ジメチル−尿素;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−尿素;
4−メチル−ピペラジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−メチル−ピペラジン−1−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−(3−アミノ−3−メチル−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−尿素;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3,3−ジメチル−尿素;
1−((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3,3−ジメチル−尿素;
ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
ピロリジン−1−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−メトキシ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−メトキシ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−メトキシ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−1−{(R)−1−[1−(3−フルオロ−ベンジル)−4−(3−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−尿素;
1−(3−アミノ−プロピル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
1−(3−アミノ−プロピル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3,3−ジメチル−尿素;
1−(3−アミノ−プロピル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−尿素;
ピロリジン−1−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
イソキサゾリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−メタンスルホニル−ピペリジン−1−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−メトキシ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3,3−ジメチル−尿素;
4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(3,5−ジ−メチル−イソキサゾール−4−イル)−尿素;
1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
イソキサゾリジン−2−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
チオモルホリン−4−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
イソキサゾリジン−2−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−オキソ−1−チオモルホリン−4−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−2−フルオロ−プロピル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
モルホリン−4−カルボン酸((R)−3−アミノ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
(2R,6S)−2,6−ジメチル−モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−イソプロピル−ピペラジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−イソプロピル−尿素;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−シクロプロピルメチル−尿素;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−尿素;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(S)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
4−(3−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−3−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−ウレイド)−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
(2S,6R)−2,6−ジメチル−モルホリン−4−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
(S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
(R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
1−((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−シクロプロピル−尿素;
(S)−2−ヒドラジノカルボニル−ピロリジン−1−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
(S)−1−((3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバモイル)−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
1−((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
1−((S)−3−アミノ−4−メトキシ−ブチル)−1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−尿素;
モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−ヒドロキシ−ベンジル)−4−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
(2S,6R)−2,6−ジメチル−モルホリン−4−カルボン酸((S)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−(3−ヒドロキシ−ベンジル)−4−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
ピロリジン−1−カルボン酸((R)−3−アミノ−4−フルオロ−ブチル)−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−アミド;
N−[(3S)−3−アミノ−4−フルオロブチル]−N−{(1R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロピル}−N’−ヒドロキシ尿素;
N−[(3R)−3−アミノ−4−フルオロブチル]−N−{(1R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチルプロピル}−N’−ヒドロキシ尿素;
1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−1−[(S)−3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−4−フルオロ−ブチル]−3−メチル−尿素;および
’N−[(S)−3−(1−{(R)−1−[1−ベンジル−4−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2,2−ジメチル−プロピル}−3−メチル−ウレイド)−1−フルオロメチル−プロピル]−N’−メチル−フタルアミド;
からなる群から選択される化合物。
【請求項37】
治療有効量の請求項1に記載の化合物および薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物。
【請求項38】
癌治療のための少なくとも1つのさらなる薬剤をさらに含む、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
前記癌治療のためのさらなる薬剤が、イリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、イマチニブ、トラスツズマブ、5−フルオロウラシル、ロイコボリン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、パクリタキセル、テザシタビン、シクロホスファミド、ビンカアルカロイド、アントラサイクリン、リツキシマブ、およびトラスツズマブからなる群から選択される、請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
哺乳動物患者におけるKSPによって少なくとも一部が媒介される障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項37に記載の組成物をこのような治療を必要とする哺乳動物患者に投与する工程を含む方法。
【請求項41】
前記障害が細胞増殖性疾患である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記細胞増殖性疾患が癌である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記癌が、肺癌および気管支癌、前立腺癌、乳癌、膵臓癌、結腸癌および直腸癌、 甲状腺癌、胃癌、肝臓癌および肝内胆管癌、腎臓癌および腎盂癌、膀胱癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌、多発性骨髄腫、食道癌、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ球性白血病、骨髄性白血病、脳腫瘍、口腔癌および咽頭癌、喉頭癌、小腸癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫、および絨毛結腸腺腫からなる群から選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記哺乳動物患者に1つのさらなる癌治療剤を投与する工程をさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記さらなる癌治療剤が、イリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、イマチニブ、トラスツズマブ、5−フルオロウラシル、ロイコボリン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、パクリタキセル、テザシタビン、シクロホスファミド、ビンカアルカロイド、アントラサイクリン、リツキシマブ、およびトラスツズマブからなる群から選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
哺乳動物患者においてKSPキネシンを阻害する方法であって、KSP阻害有効量の請求項1に記載の化合物を患者に投与する工程を含む方法。
【請求項47】
癌治療剤の製造における請求項36に記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2009−504664(P2009−504664A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−526175(P2008−526175)
【出願日】平成18年8月9日(2006.8.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/031129
【国際公開番号】WO2007/021794
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】