説明

MAPキナーゼインヒビターとしての尿素誘導体

MAPキナーゼを抑制する尿素を含む化合物、そのような化合物を含む医薬及びこれらの化合物の炎症性疾患及び癌を治療するための使用方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
MAPキナーゼを抑制する尿素を含む化合物、そのような化合物を含む医薬及びこれらの化合物の炎症性疾患及び癌を治療するための使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
細胞間シグナル伝達は、細胞が、それによって細胞外刺激に応じる方法である。タンパクキナーゼが細胞シグナル伝達に関与する。タンパク質キナーゼは通常5つのクラスに分けられ、2つの主なクラスはチロシンキナーゼとセリン/スレオニンキナーゼである。多くの生物応答において、多数の細胞キナーゼが関与し、個々のキナーゼはひとつ以上のシグナル現象に関与する。これらのキナーゼは、しばしば細胞内可溶質であり、核又はリボソームへ移行しそこで転写及び翻訳作用に影響を与える。
【0003】
インターロイキンー1のようなサイトカイン及び腫瘍壊死因子-α(TNF-α)の過剰発現は広範囲の種類の炎症性疾患に関与する。これら疾患には、リュウマチ性関節炎(RA)、乾癬、多発性硬化症、炎症性腸疾患、内毒素ショック、骨粗しょう症、アルツハイマー病及び充血性心臓疾患などである(Henry et al., Drugs Future, 24:1345-1354 (1999) Salituro et al., Curr. Med. Chem., 6:807-823 (1999)参照)。ヒトにおいては、サイトカインのタンパク質アンタゴノスト、例えばTNF−αのモノクローナル抗体、可溶性TNF−αレセプターーFc融合タンパク質及びIL−1レセプターアンタゴニストは、慢性の炎症性疾患の治療に効果的であることが示されている。
【0004】
TNF−αは、例えばミトゲン、伝染性器官又は外傷のような外部刺激に応じて多くの細胞で合成されるタンパク質である。細胞表面から核へのシグナル伝達は、いくつかの細胞間メディエーターを介して進行する。そのメディエーターには、シグナルカスケード下流でタンパク質のリン酸化を触媒するキナーゼを含む。TNF−α生成の重要なメディエーターには、ミトゲン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ及び特許請求の範囲国p38キナーゼが含まれる。
【0005】
p38キナーゼは、種々の刺激に応じて活性化される。例えば限定されるものではないが、炎症誘発性サイトカイン、内毒素、紫外線及び浸透圧ショックが挙げられる。p38の少なくとも4つの異性体が同定されている。p38α、p38β、p38γ及びp38δである。またp38キナーゼは他の名前でも参照され、例えばサイトカインー抑制―抗−炎症薬結合タンパク質(CSBP)、CSBP−キナーゼ及びストレス活性化タンパク質キナーゼ(SAPK)が挙げられる。p38MAPキナーゼは次のUS特許5783664、5777097、5955366、6033873、5869043、6444455B1、5948885及び6376214に開示され、これらは本明細書に参照として取り込む。p38のα及びβは、炎症細胞に発現しているように見え、TNF−α生産のキーメディエーターと考えられ、細胞中のp38α及びβを抑制することは、炎症性疾患のモデル動物においてTNF−αの発現レベルを減少させる結果となることが示されている。
【0006】
p38の小分子インヒビターは、TNF−α又はIL−1のタンパク質インヒビターよりもいくつかの利点を有すると予測される。p38インヒビターはTNF−α又はIL−1の生成を抑制することはできないが、これらの関与する二次的な生化学効果の多くに直接干渉することができるものである。加えて、小分子インヒビターは、タンパク質投与において通常見られる抗体反応を惹起させることも少ない。p38の小分子インヒビターは、経口投与の後不活性化される機会がより少ないであろう。ペプチドの主な欠点は、経口投与すると消化されるということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこでp38キナーゼのインヒビター、特にp38αキナーゼのインヒビターである化合物の要求が存在する。
【発明が課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の化合物及び方法を記載する前に、次の点が理解されるべきである。すなわち、本発明はここで記載される特定のプロセス、組成又は方法、さらにはその変法には限定されないということである。また、ここで使用される用語は、特定の例又は実施態様を説明するためだけの目的であり、本発明の範囲を限定する意図はなく、特許請求の範囲によってのみ限定されるべきものであるということである。
【0009】
この明細書及び特許請求の範囲においては次の点注意されるべきである。明確に示されない限り、単数を意味する用語も複数の芋も含む。ここで使用されるすべての技術用語及び科学用語は、通常この技術分野の熟練者にとって理解される意味を持つ。ここに記載された方法と類似又は均等な方法はすべて、本発明の実施態様を実施又は試験において用いることが可能であり、好ましい方法が以下記載される。ここで参照されるすべての刊行物及び参考書は、ここで参照により取り込まれる。
【0010】
ここで使用されるように、「約」は使用される数が、その値のプラスマイナス10%を有する数値であることを意味する。従って、約50%とは、45%から55%の範囲を意味する。
【0011】
ここで、「アルキル」は、それ自体又は他の基の一部分として、特に限定されない場合炭素数10までの直鎖及び分枝鎖ラジカルを意味する。例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル又はデシルである。
【0012】
「アルケニル」は、特に限定のない限り炭素数2から10の直鎖又は分枝鎖ラジカルであって、鎖中の2つの炭素原子の間に1つの二重結合を少なくとも1つ有するものを意味し、例えば限定されるものではないが、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2−メチルー1−プロペニル、1-ブテニル、2−ブテニル等が挙げられる。好ましくは、アルケニル鎖は2から8の炭素数であり、より好ましいのは2から4の炭素数である。
【0013】
「アルキニル」は、特に限定のない限り炭素数2から10の直鎖又は分枝鎖ラジカルであって、鎖中の2つの炭素原子の間に1つの三重結合を少なくとも1つ有するものを意味し、例えば限定されるものではないが、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル等が挙げられる。好ましくは、アルキニル鎖は2から8の炭素数であり、より好ましいのは2から4の炭素数である。
【0014】
ここで全ての例で、置換基としてのアルケニル又はアルキニル基が、不飽和連結すなわちビニール又はエテニール連結があり得るが、好ましくは直接窒素、酸素又は硫黄に結合されない。
【0015】
「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」は、上のアルキル基が酸素原子と結合したものを意味する。通常の例は、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、sec−ブチルオキシ、及びt−ブチルオキシが挙げられる。
【0016】
ここで「アリール」は、環状部分に炭素数6−12、好ましくは6−10、を有する単環又は二環性芳香族基の全部又は一部を表す。通常例として、フェニール、ビフェニール、ナフチル又はテトラヒドロナフチルである。
【0017】
「アラルキル」又は「アリールアルキル」は、アリール置換基を持つ上で説明されたC1−6アルキル基自体又は他の基の一部分を表し、ベンジル、フェニールエチル又は2−ナフチルメチルが挙げられる。
【0018】
「ヘテロサイクル」は、「ヘテロアリール」でもある。ここで「ヘテロアリール」は、炭素数5から14の環状炭素と、6,10又は14のπ電子を環状配列に含み、1,2,3,又は4個の酸素、窒素又は硫黄原原子の炭素以外の原子を含む(例えば、チエニル、ベンゾ[b]チエニル、ナフロ[2,3-b]チエニル、チアンスレニル、フリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾルイル、クロメニル、ザンテニル、フェノオキサチイニル、2H−ピロールイル、ピロールイル、イミダゾールイル、ピラゾールイル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドールジニル、イソインドールイル、3H−インドールイル、インドールイル、インダゾールイル、プリニル、4H―キノリジニル、イソキノールイル、キノールイル、フタラジニル、ナフタリジニル、キナゾリニル、シノリニル、プテリジニル、フェナアンスロリニル、フェナジニル、イソチアゾールイル、フェノチアジニル、イソオキサゾールイル、フラザニル、フェノオキサジニル及びテトラゾイル基)。
【0019】
「ヘテロサイクル」は又「ヘテロサイクルアルキル」を意味する。ここで使用される「ヘテロサクルアルキル」は飽和の又は部分的に不飽和のヘテロサクルをも意味する。それ自体又の基の一部分として、「ヘテロサクル」は、炭素元素及び1,2,3又は4個の酸素、窒素又は硫黄原子から選ばれる、5から14個の環状原子を含む飽和又は部分的に不飽和の環を意味する。通常の例としてピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジル、ピペラジニル、キノクリジニル、モルホリニル及びジオキサシクロヘキシルである。通常の部分的に不飽和の例は、ピロリニル、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル及びジヒドロピラニルである。これらの環はいずれもベンゼン環に融合され得る。置換基がオキソ基(すなわち=O)で置換される場合、原子上の2つの水素原子が置換される。芳香族環がオキソ基で置換される場合、芳香族環は対応する部分的不飽和環により置き換えられる。例えばピリジル基がオキソで置換される場合、ピリドンtなる。
【0020】
「ヘテロアリールアルキル」又は「ヘテロアラアルキル」はここでは、アルキル基に結合したヘテロアリール基を意味する。例えば、2−(3−ピリジル)エチル、3−(2−フリル)−n―プロピル、3−(3−チエニル)−n−プロピル及び4−(1−イソキノリニル)−n−ブチルである。
【0021】
「シクロアルキル」はここでは、3から9個の炭素数のシクロアルキル基の自体又の基の一部分を意味する。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル及びシクロノニルである。
【0022】
「シクロアルキルアルキル」又は「シクロアルキル(アルキル)」はここでは、アルキル基に結合したシクロアルキルの自体又の基の一部分を意味する。例としては、2−シクロペンチルエチル、シクロメキシルメチル、シクロペンチルメチル、3−シクロヘキシルーn−プロピル及び5−シクロブチル−n−ペンチルである。
【0023】
「シクロアルケニル」とはここでは、3から9個の炭素原子のシクロアルケニル基であって1から3個の炭素―炭素二重結合を有するそれ自体又の基の一部分である。例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、シクロオクタトリエニル、シクロノネニル及びシクロノナジエニルである。
【0024】
「ハロゲン」又は「ハロ」は、ここでは、塩素、臭素、フッ素又はヨウ素それ自体又は他の基の一部分である。
【0025】
「モノアルキルアミン」又は「モノアルキルアミノ」はここでは、1つの水素が上で定義されたアルキル基で置換されたNH基自体又の基の一部分である。
【0026】
「ジアルキルアミン」又は「ジアルキルアミノ」はここでは、2つの水素が上で定義されたアルキル基で置換されたNH基自体又の基の一部分である。
【0027】
「ヒドロキシアルキル」とはここでは、1又はそれ以上の水素が1又はそれ以上のヒドロキシ基で置換された、上のアルキル基である。
【0028】
「ハロアルキル」とはここでは、1又はそれ以上の水素が1又はそれ以上のハロ基で置換され例えば上のアルキル基を意味する。例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロエチル、トリフルオロエチル、フルオロプロピル及びブロモブチルである。
【0029】
「カルボキシアルキル」とはここでは、1又はそれ以上の水素が1又はそれ以上のカルボン酸基で置換された上のアルキル基を意味する。
【0030】
「ヘテロ原子」とはここでは、酸素原子(「O」)、硫黄原子(「S」)又は窒素原子(「N」)を意味する。ヘテロ原子が窒素の場合、NR基を形成することができる。ここでR及びRは、お互いに独立して、水素又はC1からC8のアルキル基か、又はお互いに窒素に結合して、飽和又は不飽和の5,6、又は7員環を形成することができる。。
【0031】
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」とはここでは、ともにOHラジカルを意味するために使用される。「ピリジル」及び「ピリジニル」は、ともにピリジンの一価のラジカルを意味するために使用される。「カルバモイル」及び「アミノカルボニル」はともにNH−C(O)−NH−を意味するために使用される。
【0032】
「場合により」又は「代わりに」は、続けて記載される構造、事象又は状況は起こるか又は起こらないかを意味し、記載は、それらが起こる場合の例と起こらない場合の例を含むという意味である。
【0033】
「場合により置換され」とは明示的に定義されない限り、次の基から独立して選択される1又はそれ以上の置換基で場合により置換される基、又は複数の基を意味する。すなわち、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルケニルジオキシ、C1−6アミノアルキル、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C6−10アリール、フェノキシ、ベンジルオキシ、5−10員環ヘテロアリール、C1−6アミノアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4)アルキルアミノ、ジ(C1−4)アルキルアミノ、C2−6アルキルカルボニルアミノ、C2−6アkルコキシカルボニルアミノ、C2−6アルコキシカルボニル、C2−6アルコキシカルボニルアルキル、C2−6ヒドロキシアルコキシ、(C1−6)アルコキシ(C2−6)アルコキシ、モノ(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルコキシ、ジ(C1−4)アルキルアミノ(C2−6)アルコキシ、C2−10モノ(カルボキシアルキル)アミノ、ビス(C2−10カルボキシアルキル)アミノ、C2−6カルボキシアルコキシ、C2−6カルボキシアルキル、カルボキシアルキルアミノ、グアニジノアルキル、ヒドロキシグアニジノアルキル、シアノ、トリフルオロメトキシ、ペルフルオロエトキシ、アミノカルボニルアミノ、モノ(C1−4)アルキルアミノカルボニルアミノ、ジ(C1−4)アルキルアミノカルボニルアミノ、N−(C1−4)−N−アミノカルボニルーアミノ、N−(C1−4)アルキルーN−モノ(C1−4)アルキルアミノカルボニルーアミノ、又はN−(C1−4)アルキルーN−ジ(C1−4)アルキルアミノカルボニルーアミノである。
【0034】
ここで記載する本発明は、例えばp38αを含むp38MAPキナーゼの選択的インヒビターである化合物を提供する。p38αMAPキナーゼインヒビターとして、本発明の化合物はまた、ヒト細胞でのTNF−α発現を抑制する。従ってここに記載される化合物は、p38及びTNF−α発現に伴う疾患の治療に有用である。かかる疾患には、他の障害含めて炎症性障害であって例えば限定されるものではないが、関節炎、骨関節炎、リュウマチ性関節炎、痛風、乾癬、局所的炎症疾患、成人性呼吸促迫症候群、ぜんそく、慢性肺炎疾患、慢性閉塞性肺疾患、心臓再還流損傷、腎臓再還流損傷、糸球体腎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、複合硬化症、外毒性ショック、骨粗しょう症、アルツハイナー病、充血性心臓疾患、アレルギー、癌及び悪液質が挙げられる。
【0035】
本発明の種々の化合物は、一般式Iで表される化合物を含む。
【0036】
【化1】

(式中、
は、N又はCRであってよく;
は、N又はCRであってよく;
は、N又はCRであってよく;
は,水素、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ又はORであってよく;
は,5−又は6−員環ヘテロアリール、5−又は6−員環ヘテロシクロアルキル、C2−6アルキニル又はシアノであって、それぞれは1又はそれ以上の独立して選ばれるR基で置換されていてよく;
、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジーC1−4アルキルアミノ又はC1−6アルキニルであってよく;
Yは、フェニル又は5−若しくは6−員環ヘテロアリールであってよく、このどちらか一方は1又はそれ以上独立して選択されたR基で置換されてよく;
は、単結合、CH又は−C(O)−であってよく;
は、
【0037】
【化2】

であってよく;
Zは、−NR−、−CHR−、-C(O)-、−SR−、-S(O)-、−S(O)−、−NH−SO−であってよく;
及びXは、それぞれ独立に、C1−3アルキルであって、オキソ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ及びジーC1−4アルキルアミノからなる群から独立して1又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
それぞれのRは、独立して、水素、シアノ、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)C(O)NR、C(O)NR、C(O)OR、S(O)R、S(O)、S(O)NR,S(O)、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル−C1−6−アルキル、C3−7ヘテロシクロアリキル、C3−7ヘテロシクロアルキル−C1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリール−C1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリール−C1−6アルキルであってよく、ここで前記C1−6アルキルC2−6アルケニル及びC2−6アルキニルは、それぞれ1、2、3又は4個の独立に選択されたR‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキル−C1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル−C1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリール−C1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリール−C1−6アルキルは、1、2、3又は4個の独立して選択されたR7“基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C3−9シクロアルキル、C3−9ヘテロシクロアルキル、C1−6アシル、ホルミル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバミルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、カルボキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであってよく、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル及びC2−6アルキニルはそれぞれ1、2、3又は4個の独立して選択されたRY‘基で置換されていてよく;
それぞれのRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリ(C1−6)アルキルシリル、OR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、S(O)NR、S(O)、NRS(O)、NRS(O)NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルはそれそれ場合により、1、2、3又は4個の独立して選択されたRA‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルはそれぞれ場合により、1、2又は3個の独立して選択されたRA“基で置換されていてよく;
それぞれのRY‘,R7’、R7“、RA‘及びRA”は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキル、C1−6アシル、ホルミル、カルボキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバモイルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホノルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであってよく;
それぞれのR、R、R、R及びRは、独立して水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、それぞれ場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのRは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノであってよい。)
ここで帰さされる化合物のそれぞれは遊離塩基として又はその化合物の薬学的に許容される塩として提供されることができる。また追加の実施態様において式Iの化合物は、N―オキサイド又はそのN−オキサイドの薬学的に許容される塩として提供されることができる。
【0038】
ひとつの実施態様において、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシであってよく及び他の実施態様では、R、R及びRはそれぞれ独立に,水素、メチル、フルオロ、クロロ又はメトキシであってよい。特別な実施態様ではRは、水素、ハロゲン又はメチル及び/又はRは水素、ハロゲン、又はメチル及び/又はRは水素、ハロゲン又はメチル又はメトキシであってよい。
【0039】
ひとつの実施態様において、Gは6員環のヘテロアリール、5員環ヘテロアリール、5員環ヘテロシクロアルキル又はC2−6アルキニルであり、それぞれは1、2、3又は4個の独立に選択されたR基で置換されていてもよい。特定の実施態様においては、Gは、ピリジン環、ピリミジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、又はイミダゾリジンー2,4−ジオン環であってよく、それらは場合により1又はそれ以上のR基で置換されててもよい。特にGとしては、ピリジンー4−イル、ピリジンー3−イル、ピリジンー2−イル、N−オキソーピリジンー2−イル、N−オキソーピリジンー4−イル、ピリミジンー5−イル、オキサゾールー5−イル、チアゾールー4−イル、イソオキサゾールー4−イル、2,4−ジオキソイミダゾリジンー3−イルであってよく、それぞれは場合により、1又はそれ以上の独立に選択されたR基で置換されていてもよい。
【0040】
種々の実施態様において、Rはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリ(C1−6)アルキルシリル、OR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここでそれぞれは場合により、1以上の独立して選択されたRA‘基で置換されていてよい。そのような実施態様においては、RA’は、独立してC3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、それぞれは1又はそれ以上の独立して選択されたRA“基で置換されていてよく、それぞれのRA”は独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ又はC1−6アルキルスルホニルであってよい。例えば実施態様において、それぞれのRは、独立して、フルオロ、トリメチルシリル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、2−(メトキシ)エトキシ、2−(ジメチルアミノ)エトキシ、2−(モルホリンー4−イル)エトキシ、3−(モルホリンー4−イル)−n−プロポキシ、3−(ピリジンー2−イル)−n−プロポキシ、3−(4−メチルピペラジニル)−n−プロポキシ、3−(ピペラジニル)−エトキシ、3−(ジメチルアミノ)−n−プロポキシ、2−(ピペラジニル)エトキシ、テトラヒドロピランー4−イルーオキシ、エチルアミノカルボニル、イソブチルアミノ、ジメチルアミノ、2−(メトキシ)エチルアミノ、2,3−(ジヒドロキシル)−n−プロピルアミノ、メチル、エチル、1−アミノメチル、モルホリンー4−イル、(モルホリンー4−イル)メチル、(モルホリンー4−イル)エチル、4−メチルピペラジニル、ピペラジニル、3−(アミノ)ピロリニル、3−(ジメチルアミノ)ピロリジニル又はアミノピロリニルである。さらに他の実施態様においては、R又はRA‘は次のものがあり得る。
【0041】
【化3】

種々の実施態様においては、それぞれのR、R、R、R及びRは、独立して水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここで、前記C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルのそれぞれは場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよい。それぞれのRは独立して、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここで前記C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、それぞれ場合により、1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよい。そのような実施態様においてR及びRは独立に、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノである。
【0042】
いくつかの実施態様において、Yは、フェニール又は5員環ヘテロアリールであってよく、それぞれは1又はそれ以上の独立に選択されるR基で置換されていてよい。ひとつの実施態様においては、Yは、チオフェン、チアゾール、フラン又はピラゾールであってよく、それぞれは1又はそれ以上の独立に選択されるR基で置換されていてよい。そのような実施態様においては、それぞれのRは、独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C5−7ヘテロシクロアルキル、又は5−又は6員環のヘテロサイクル及びある実施態様では、それぞれのRは、tert−ブチル又はトリフルオロメチルである。例えばある実施態様において、Yは次の
【0043】
【化4】

である。
【0044】
ここで、RY‘、RY“及びRY’”は、独立して、C、CH、O、N、NH、S、SH又はSHであってよく、これらの少なくとも1つはヘテロ原子であり、R10はtert−ブチル、トリフルオロメチル、モルホリニル又は5員環ヘテロシクロアルキルである。さらなる例示的実施態様においては、Yは限定されないが次のものを含む。
【0045】
【化5】

ある実施態様においては、Yは5又は6員環のヘテロアリールであり、このどちらかは1又はそれ以上の独立して選択される上で説明したR基で置換されてもよい。
【0046】
ひとつの実施態様において、RのZは、−NR−であってよく、RのX及びXは、独立して、C1−3アルキルであってよく、ここでそれぞれの炭素原子は場合により、1又はそれ以上のオキソ又はC1−4アルキルで置換されていてよい。従って、そのような実施態様においては、Rは、1又はそれ以上の窒素ヘテロ原子を持つヘテロシクロアルキルであってよく、例えばオキソ又はメチルで置換されている1又はそれ以上の炭素を含んでいてよい。例えばいくつかの実施態様においてRは次のものであってよい。
【0047】
【化6】

そして特定の実施態様においては、R6は3,3−ジメチルーピペラジンー2−オンである。
【0048】
種々の実施態様においてRは、水素、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)C(O)NR、C(O)NR、C(O)OR、S(O)R、S(O)、S(O)NR,S(O)、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6−アルキル、C3−7ヘテロシクロアリキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、そのような実施態様においては、それぞれのC1−6アルキルは、場合により、1以上の独立に選択されたR‘基で置換されていてよく、それぞれのC3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、1、2、3又は4個の独立して選択されたR7“基で置換されていてよい。そのような実施態様において、R、R、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここでこれらはそれぞれ、場合により、1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく、ここでR基は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノであってよい。R7’及びR7”はそれぞれ独立に、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、又はC1−6アルキルオキシカルボニルであり具体的には制限されるものではないが、ヒドロキシ、メチル、ジメチルアミノ又はメチルオキシカルボニルが挙げられる。例えば、ひとつの実施態様においては、Rは、水素、メチル、(2−メチルー1,3,4−オキサジアゾールー5−イル)−メチル、(メチルオキシカルボニル)メチル、2−(ジメチル)アミノエチル、2−(ジメチルアミノ)アセチル、アセチル、1−メチルピロリジンー3−イル、(1−メチルピロリジンー3−イル)メチル、2−ヒドロキシエチル、メチルオキシカルボニル、メチルスルホニル、2−(N,N−ジメチル)−2−オキソーアセチル、(1−メチルー1H−イミダゾールー4−イル)メチル又は(ピペリジンー4−イル)メチルが挙げられる。
【0049】
本発明のさらなる実施態様は、一般式Iの化合物が、AがN又はCR;AがCR;及びAがCRであってよい。そのような実施態様においては従って、これらの化合物は式II又はIIIを持つ。
【0050】
【化7】

【0051】
【化8】

そのような実施態様においては、R、R、R、G、G、Y、L及びRは上で定義されている。ひとつの実施態様において式I,II又はIIIにおいて:
(式中、
は,CH、Cl,F、又はOCHであってよく;
は,6−員環ヘテロアリール、5員環ヘテロアリール又はC1−6アルキニルであってよく、それぞれは場合により1又はそれ以上の独立して選ばれるR基で置換されていてよく;
Yは、5員環ヘテロアリールであってよく、このどちらか一方は1又はそれ以上独立して選択されたR基で置換されてよく;
は、CH又はーC(O)−であってよく;
は、
【0052】
【化9】

であってよく;
及びXは、それぞれ独立に、C1−3アルキルであって、オキソ、C1−4アルキルで置換されていてもよく;
は、水素、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)C(O)NR、C(O)NR、C(O)OR、S(O)R、S(O)、S(O)NR,S(O)、C1−6アルキル(C1−6アルキルは、それぞれ1以上の独立に選択されたR‘基で置換されていてよく)、又はC1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここでC3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、1以上の独立して選択されたR7“基で置換されていてよく;
それぞれのR7‘及びR7“は、独立して、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノであってよく;
それぞれのRはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリ(C1−6)アルキルシリル、OR、C(O)R、C(O)NR、OC(O)R、NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、それぞれのC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルはそれそれ、1、2、3又は4個の独立して選択されたRA‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルはそれぞれ、1、2又は3個の独立して選択されたRA“基で置換されていてよく;
それぞれのRA‘及びRA“は、独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ又はC1−6アルキルスルホニルであってよく;
それぞれのR、R、R、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここで、これらは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立に、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、これらは、1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれR及びRは、、独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノであってよく;
は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C5−7ヘテロシクロアルキルであってよく;
それぞれのR、R、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであってよく、ここで前記C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール及びC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;及び
それぞれのRは、独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノであってよい。
【0053】
本発明の他の実施態様においては、一般式IVの化合物に向けられる。
【0054】
【化10】

ここで:
は、N又はCRであり、;
は、N又はCRであり、;
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
、R、R、R、Rは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、シアノ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル及び少なくとも1つのR1‘、R2’、R3‘、R4’及びR5‘がRであってよく;
は、CH、Cl、F又はOCHであってよく;
は、なくてもよいか、ハロゲン又はC1−4アルキルであってよく;
、Y、L及びRは、上で記載したものであってよい。
【0055】
さらに本発明の他の実施態様においては一般式Vの化合物を含む。
【0056】
【化11】

ここで、
は、N又はCR1‘であり、;
は、N又はCR2‘であり、;
は、N又はCR3‘であり;
は、N又はCR4‘であり;
は、N又はCR5‘であり;
1‘、R2’、R3‘、R4’、R5‘は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、シアノ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ及び少なくとも1つのR1‘、R2’、R3‘、R4’及びR5‘がRであってよく;
は、上で記載したものであってよく;又は
は、L−Rであってよく、ここでLは結合、C1−6アルキル、C1−6アルケニル、C1−6アルキニル、−C(O)−、−O−、OR又はRORであってよく、ここでそれぞれのR及びRは独立して、C1−6アルキル、C1−6アルケニル、C1−6アルキニル、OR、ROR、NR、RNRであってよく、及びそれぞれのR及びRは独立して、C1−6アルキル、C1−6アルケニル、C1−6アルキニルであってよく、及びRはなくてもよく又は6員環アリール、5−又は6員環ヘテロアリール、C5−7シクロアルキル又はC5−7のヘテロシクロアルキルであってよく、それぞれが場合により、1、2、3又は4個の独立して選択されるR基で置換されていてよく、それぞれのRは独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキルであってよく;
Y‘、RY“及びRY’”は、それぞれ独立して、C、CH、O、N、NH、S、SH又はSHであってよく、及び少なくとも1つのRY‘、RY“及びRY’”はヘテロ原子であり;
は、CH、Cl、F又はOCHであってよく;
は、なくてもよく及びハロゲン又はC1−4アルキルであってよく;及び
は上で記載のものである。
【0057】
ひとつの実施態様においては、Lは、結合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、C3−5アルキン、−C(O)−、−O−、−OCH−、−OCHCH−、−OCHCHCH−、−NH−、−NHCH−、−NHCHCH−及びーNHCHCHCHであってよく、Rは、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジノ又はピロリジノであってよく、それぞれは場合により、1又はそれ以上のハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシで置換されていてよい。
【0058】
本発明の実施態様においては上で記載された化合物の立体異性体及び光学異性体を含む。例えば、エナンチオマーの混合物、個々のエナンチオマー及びジアステレオマーであって、本発明の化合物の構造的不斉炭素の結果生じるものである。そのような実施態様においてはさらに精製されたエナンチオマーも含み、これには選択されなかったエナンチオマー又はジアステレオマーの痕跡量を含んでいてもいなくてもよい。
【0059】
本発明のいくつかの実施態様には、上で説明した化合物の塩を含む。一般に、塩なる用語は、化合物の酸及び/又は塩基を添加して得られる塩を意味する。例えば、酸添加塩は、上で記載された本発明の化合物の遊離塩基型に適当な酸を添加して生成することができる。同じく、塩基添加塩は、上で記載された本発明の化合物の遊離酸型に適当な塩基を添加して生成することができる。適当な塩の例としては限定されないが、ナトリウム、カリウム、炭酸、メチルアミン、塩化水素、臭化水素、アセテート、フマレート、マレート、オキザレート及びスクシネートの塩が挙げられる。ここで記載される化合物の遊離塩基型及びそれらの酸添加塩又は塩基添加塩の製造法はこの技術分野において知られており、そのような方法を本発明の実施態様の酸又は塩基添加塩の製造に使用することができる。
【0060】
本発明の他の実施態様においては、本発明の化合物の溶媒和物又は水和物が含まれる。化合物の水和は、化合物又はその化合物を含む組成物の製造の際に、製造方法の結果として生じる場合があり、又は化合物の水和物や溶媒和物を製造するための特定の工程により生じる。他の場合、水和は化合物の吸湿性のために起こる。そのような水和物は、意図的であろうと自然であろうとできた物は本発明の化合物に含まれる。
【0061】
本発明の実施態様においてはまた、本発明の誘導体であって「プロドラッグ」と参照されるものも含まれる。「プロドラッグ」なる用語はここでは、知られた医薬の誘導体であって、デリバリー特性が強化されたり、その医薬自体の活性と比べて治療効果が強化されたり、放出特性が維持されたり、副作用を減少させたり又はそれらの組み合わせ効果を持つものを意味する。例えば、ひとつの実施態様において、本発明の化合物のプロドラッグ型は、不活性型又は活性を減少させた型で投与されてもよく、それらが酵素又は化学プロセスにより活性型又はより活性型に変換される。例えば、ひとつの実施態様において、上で記載されたような化合物のプロドラッグ型は1又はそれ以上の代謝的に切断され得る基を含み、加溶媒分解、加水分解又は生理的代謝により除去され、その化合物の医薬的に活性型を放出する。他の実施態様においては、プロドラッグは、本発明の化合物の酸誘導体を含む。酸誘導体は、当該技術分野においてはよく知られており、限定されないが、エステル又は二重エステルであって、例えば(アシルオキシ)アルキルエステル又は((アルコキシカルボニル)オキシ)アルキルエステルであり、これは親分子の酸と適当なアルコールとを反応させて得られる。理論はさておき、本発明の化合物はその酸及び酸誘導体の両方において活性である。しかし、酸誘導体は、強化された溶解性、組織適合性又は哺乳類器官での徐放性を示すことができる(例えば、Bundgard, H., Design of Prodrugs, pp. 7-9, 21-24, Elsevier, Amsterdam 1985参照)。さらに他の実施態様において、アミドを含むプロドラッグは、酸を持つ親化合物とアミンと反応させて製造できる。さらに他の実施態様においては、本発明の化合物による酸性基から誘導される単純な脂肪族又は芳香族エステルがプロドラッグとして製造され得る。
【0062】
本発明の実施態様はまた、少なくとも本発明化合物、その酸又は塩基添加塩、水和物、溶媒和物又はプロドラッグと、1又はそれ以上の医薬的に許容される担体又は付形剤(又は助剤)を含む、医薬組成物又は処方物を含む。医薬処方物及び医薬組成物は当該技術分野で知られており、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pa., USAを参照できる。この内容は参照として本明細書に取り込まれる。ここで記載された処方物又の当該技術分野で知られた処方物は、本発明の実施態様の範囲に含まれる。
【0063】
医薬的付形剤は当該技術分野でよく知られており、限定されるものではないが、例えば、ラクトース又はスクロース、マンニトール又はソルビトール、セルロース調製物のようなサッカライド、リン酸三カルシウム又はリン酸水カルシウムのようなリン酸カルシウムが、メイズ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉のような澱粉ペースト、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン又はそれらの混合物のようなバンダー同様に挙げられる。
【0064】
ひとつの実施態様において、医薬処方物は、記載され実施された活性化合物と、いくつかの薬学的に許容される担体又は付形剤と、当該医薬分野で知られた添加剤又は助剤とを含む。添加剤又は助剤は、例えば、バインダー、フィラー、崩壊剤、甘味剤、湿潤剤、色素、徐放剤などである。ひとつの実施態様においては、医薬組成物は、1又はそれ以上の第二の活性剤を含んでいてよい。上で説明した、カルボキシメチル澱粉、クロスリンク化ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸又はアルギン酸ナトリウムのようなそれらの塩、及びそれらの組み合わせ物が挙げられる。助剤としては、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸又はステアリン酸マグネシウムやステアリン酸カルシウムのような塩、ポリエチレングリコール及びそれらの組み合わせ物のような流れ制御剤及び潤滑剤が挙げられる。ひとつの実施態様において、消化液に抵抗性の糖衣錠のコアが適切なコーティングで調製されることができる。例えば、例えばアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、ラッカー液及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物及びそれらの組み合わせ物を含む、濃縮糖質液によるコーティングである。消化液に抵抗性のコーティングを製造するために、アセチルセルロースフタレート又はヒドロキシプロピルメチルーセルロースフタレートのような適切なセルロース調製物の溶液が用いられることができる。さらに他の実施態様においては、例えば区別するため又は活性化合物投与量の組み合わせを特徴づけるために、顔料又は色素がタブレット又は糖衣錠に添加される。
【0065】
本発明の医薬組成物は、すべての動物及び特にすべての哺乳動物に投与され得る。本発明の化合物の投与による結果として有利な効果を享受することができる動物として限定されないが、ヒト、イヌ、ネコ、家禽、ウマ、ウシ、羊などが挙げられる。実施態様の医薬組成物において、本発明による化合物の少なくとも1つの投与量を変えることができ、例えば医薬組成物の使用、投与方法又は医薬組成物のデリバリー方法、治療される疾患(また治療の回数)及び望ましい効果の性質などに依存する。本発明の種々の実施態様は、炎症症状、炎症疾患、リューマチ性関節炎、乾癬性関節炎又は癌のような疾患を予防又は治療するために十分な量の本発明の1又はそれ以上の化合物を含む、医薬組成物を含む。1又はそれ以上の化合物の効果的な量は、変えることができ、例えば約0.001mgから約1000mg又は他の実施態様では、約0.01mgから約10mgである。
【0066】
本発明の医薬組成物は、使用の意図を達成するすべての方法で投与されることができる。例えば、本発明により含まれる投与方法は、限定されないが、上で記載された組成物との組み合わせにおいて、皮下、静脈、筋肉内、腹膜内、頬又は目、直腸、非経口、膣内、局所的(粉末、軟膏、点滴又は経皮パッチ)、経口、又は鼻スプレーが考えられる。
【0067】
本発明の実施態様はまた、上で説明した医薬組成物の製造方法を含む。例えば従来の混合、顆粒化、糖衣錠化、溶解、凍結乾燥プロセスなどである。例えば経口使用の医薬組成物は、1又はそれ以上の活性化合物と1又はそれ以上の固体助剤及び、場合により、その混合物を粉砕することによる。適切な助剤を添加してもよく、混合物の顆粒を製造するために処理されることができ、タブレット又は糖衣錠コアを形成するために使用できる。他の医薬固体製造は、本発明の1又はそれ以上の化合物の顆粒の押し込みカプセル剤を含み、それは実施態様により、フィラー、バインダー潤滑剤、ステアレート、安定化剤又はそれらの組み合わせ物と混合されていてもよい。押し込みカプセルは、よく知られており、ゼラチンのみ又はゼラチンと1又は1以上の、グリセロールやソルビタールのような可塑剤を用いてソフトカプセルにする。ソフトカプセルが用いられるひとつの実施態様において、本発明の化合物は、1又は1以上の油脂や液状パラフィンのような適切な液体とある場合には1又はい上の安定化剤と溶液又は懸濁液として用いられる。
【0068】
経口投与に適する液投与処方はまた、本発明の実施態様の範囲に含まれる。そのような実施態様は、本発明の1又は1以上の化合物が医薬的に許容されるエマルジョン、溶液、シロップ及びエリキシルに含まれる。これには、例えば、1又は1以上の通常この分野で使用される、例えば限定されないが、水又は他の溶媒のような不活性希釈剤、溶解剤及びエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油脂(例えば綿実油、ピーナッツ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、カスター油及びゴマ油)、グリセロール、グルセロールの脂肪誘導体(例えばラブラゾル)、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル及びそれらの混合物のような乳化剤を含む。懸濁液はさらに、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、アルミニウムメタ水酸化物、ベントナイト、寒天及びトラガント及びそれらの混合物のような分散剤を含んでいてよい。
【0069】
非経口投与の処方は、本発明の1又は1以上の化合物を水溶性の型で含む。例えば水溶性塩、アルカリ溶液、及び生理的適合許容性の希釈液中のシクロデキストリン包摂複合体であって注射による投与が可能である。そのような実施態様において生理的適合許容性の希釈液には、例えば、水、生理的食塩水、水溶性デキストロースのような殺菌液、他の医薬的に許容される、糖溶液、エタノール、イソプロパノール又はヘキサデシルアルコールのようなアルコール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールのようなグリコール、2,2−ジメチルー1,3−ジオキソランー4−メタノールのようなグリセロールケタール、ポリ(エチレングリコール)400のようなエーテル、脂肪酸、脂肪酸エステル又はグリセリド、又はアセチル化脂肪酸グリセリドのような医薬的に許容される油が含まれる。ひとつの実施態様においては、非経口投与に適した医薬処方は、さらに1又は1以上の医薬的に許容される表面活性剤を含んでいてよい。これは、石鹸又は界面活性剤、ペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はカルボキシメチルセルロースのような懸濁剤、乳化剤、医薬的に許容される補助剤又はこれらの混合物である。さらに、そのような処方で使用可能な医薬的に許容される油には、石油由来、動物由来、植物由来又は合成由来の油が含まれ、例えば限定されるものではないが、ピーナッツ油、大豆油、ゴマ油、綿実油、オリーブ油、ひまわり油、鉱油及びミネラルオイル、オレイン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸、及びオレート及びイソプロピルミリスチレートのようなエステルが含まれる。さらに適した界面活性剤には、例えば脂肪酸アルカリ金属、アンモニウム及びトリエタノールアミン塩、ジメチルジエチルアンモニウムハロゲン化物、アルキルピリジニウムハロゲン化物及びアルキルアミンアセテートのようなカチオン性界面活性剤及びアルキル、アリール及びオレフィンスルホネート、アルキル、オレフィン、エーテル及びモノグリセリドスルホネート及びスルホスクシネートのようなアニオン性界面活性剤が含まれる。ひとつの実施態様においては、非イオン性界面活性剤には限定されるものではないが、脂肪アミンオキサイド、脂肪酸アルカノールアミン及びポリオキシエチレンポリプロピレンコポリマー又がは含まれ、アルキルーβ―アミノプロピオネート及び2−アルキルイミダゾリン4級塩及びそれらの混合物の両性界面活性剤が、本発明の非経口投与処方に有用である。
【0070】
ある実施態様においては、本発明の化合物のアンモニウム塩のようなアルカリ塩が、例えば化合物の遊離塩基に、Tris,コリンヒドロキシド、Bis−Trisプロパン、N−メチルグルカミン又はアルギニンを加えることで調製され得る。そのようなアルカリ塩は、本発明の化合物の非経口投与型としての使用に特に適している。緩衝液、保存剤、表面活性剤などがまたこの非経口投与に適した処方に添加されてもよい。例えば適した表面活性剤には、ソルビタンモノオレートのようなポリエチレンソルビタン脂肪酸エステルと、エチレンオキシドの疎水性基への高分子付加物(プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合反応により製造される)が含まれる。
【0071】
非経口投与の医薬組成物は、約0.5から約25重量%の1又は1以上の本発明の化合物を含み、約0.05%から約5%の懸濁剤を等張液に含む。種々の実施態様において、注射液は殺菌されるべきであり、注射器に入れることのできる程度の液体であるべきである。加えて、注射可能な医薬組成物は、製造及び保存条件下で安定であり、微生物や菌による汚染に対して保存されることができる。
【0072】
局所投与には、皮膚、肺及び眼の表面を含む粘膜への投与を含む。局所投与の組成物は、圧縮されるか圧縮されない乾燥粉末として調製されることができる。非圧縮粉末組成物は、活性成分が微細に分類された粉末として混合物中で製造される。そのような実施態様においては、混合物の粒子の重量で少なくとも95%が有効な粒子サイズである0.01から10μmの範囲にある。ひとつの実施態様において、微細に分類された混合物粉末はさらに、より大きな粒子サイズ、例えば100μmまでのサイズを持つ砂糖のような担体と混ぜられてもよい。または、組成物は、窒素又は液化燃料ガスのような圧縮ガスを用いて圧縮されることができる。液化燃料ガスを用いたひとつの実施態様において、燃料ガスとして、燃料が、化合物及び/又はその化合物を含む混合物が全く溶解しないように選択されることができる。ひとつの実施態様において、化合物の圧縮型はまた、表面活性剤を含んでいてよい。そのような表面活性剤は、液体又は固体の非イオン性表面活性剤であってよく、又は固体アニオン性表面活性剤であってよい。ひとつの実施態様において、固体アニオン性表面活性剤はナトリウム塩である。
【0073】
眼への投与のための局所処方は、化合物が角膜を通過し眼の内部領域、例えば前室、後室、ガラス体、眼房水、ガラス体液、角膜、虹彩/睫毛、レンズ、脈絡膜/網膜及び強膜のような内部領域へ到達できるように、化合物が眼表面に十分長い時間接触を維持されるように、医薬的に許容される眼用担体中で供されることができる。
【0074】
直腸又は膣内投与のための組成物は、本発明の化合物又は組成物を適切な非刺激性補助剤又は担体、例えばココアバター、ポリエチレングリコール又は坐薬ワックスとともに混合して得られる。そのような担体としては、室温では固体で体温では液体のものであり、従って直腸内又は膣内で医薬を放出する。
【0075】
さらに他の実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、リポソームの形で投与することができる。リポソームは一般に、リン脂質又は他の脂質物質から誘導でき、水性媒体中で、モノラメラ又はマルチラメラ水和液晶を形成する物質である。すべての非毒性の、生理的に許容され及びリポソームを形成可能な代謝可能な脂質が使用可能である。ひとつの実施態様において、使用される脂質は天然及び又は合成のリン脂質及びホスファチジルコリン(レクチン)である。リポソームの形成方法は、当該技術分野で知られている(例えば、Prescott, Ed., Meth. Cell Biol. 14:33 (1976)参照)。リポソーム型の中の、1又は1以上の本発明の化合物を含む組成物は、例えば安定化剤、保存剤、賦形剤などを含んでいてよい。
【0076】
さらに他の実施態様において、本発明の1又は1以上の化合物は、インビトロでの使用、例えばp38の抑制アッセイ又は、p38抑制に要求されるアッセイで使用されるために処方されてもよい。そのような実施態様においては、本発明の組成物は、アッセイに適した担体中に、ここまで記載されてきた1又は1以上の化合物を含むことができる。そのような担体は、固体、液体又はゲル状態であってよく、殺菌処理はされていてもされていなくてもよい。適切な担体の例は、限定されないが例えば、ジメチルスルホキシド、エタノール、ジクロロメタン、メタノールなどが挙げられる。
【0077】
本発明の実施態様はさらに、ここまで記載された化合物および組成物の使用に向けられる。例えばひとつの実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、p38介在病状の治療又は予防での使用である。そのような実施態様の方法は一般的に、そのような処置が必要な目的物に、p38介在疾患(特にp38α介在による疾患又は病気)を処置、予防又は改善するために上で説明された1つ又はそれ以上の実施態様から選ばれた化合物又は組成物の有効量を投与するステップを含む。他の実施態様においては、本発明の方法は、そのような処置が必要な目的物に、炎症性疾患又は病気を処置、予防又は改善するために上で説明された1つ又はそれ以上の実施態様から選ばれた化合物又は組成物の有効量を投与するステップを含む。
【0078】
そのような実施態様において、目的物は、動物、好ましくは哺乳動物であって制限されないが、ウシ、ウマ、羊、ブタ、チキン、シチメンチョウ、クエール、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、又はギニアピッグ及び特にヒトである。
【0079】
「p38介在疾患」とは、ここでは、p38がある役割を演じているすべての病気又は他の有害疾患を意味し、インターロイキン又はTNF及び特にTNF-α過剰産生により生じるものとして知られているものを含む。そのような疾患には例えば、炎症性疾病で、限定されないが、急性膵炎、慢性膵炎、ぜんそく、アレルギー及び成人性呼吸促迫症候群;自己免疫疾患で、限定されないが、糸球体腎炎、リューマチ性関節炎、全身性エルトマトーデス、皮膚硬化症、慢性甲状腺炎、グラビス病、自己免疫胃炎、糖尿病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫好虫球減少症、血中板減少症、アトピー性皮膚炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、多発性硬化症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、又は移植臓器対個体反応疾患;慢性閉塞性肺疾患、破壊的骨障害であって、限定されないが、骨粗しょう症、骨関節炎、及び多発性骨髄腫関連骨疾患;増殖障害であって、限定されないが、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、転移性黒色腫、カポシ肉腫及び多発性骨髄腫;癌;伝染性疾患であって、限定されないが、敗血症、敗血症性ショック及び細菌性赤痢及びウイルス性疾患であって、限定されないが、急性肝炎感染(肝炎A型,肝炎B型及び肝炎C型を含む)及びCMV;網膜炎;神経変性疾患であって、限定されないが、アルツハイマー病、パーキンソン病及び脳虚血又は外傷により引き起こされる神経変性疾患;アレルギー;心臓再かん流/虚血発作;血管再生疾患であって、限定されないが固体腫瘍、眼血管新生、幼児血管腫瘍、器官低酸素、血管過形成、心肥大、トロンビン誘導血小板凝集及びプロスタグランジンエンドパーオキシデースシンターゼー2に伴う疾患を含む。
【0080】
ひとつの実施態様において、本発明の1つ又はそれ以上の化合物が、アレルギーの治療及び/又は予防に使用され得る。また、アレルギー性反応の炎症症状を治療又は予防するために使用され得る。他の実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、アレルゲンにより起こされる呼吸炎症応答を治療又は予防することに使用され得る。
【0081】
他の実施態様においては、本発明の化合物又は組成物の1又は1以上を、例えば慢性炎症による癌の治療に使用することができる。それは例えば、限定されないが、大腸癌、食道癌、中皮種、子宮癌及び胃癌が含まれる。さらに他の実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、腫瘍化をブロックして代謝抑制又はアポトーシスを誘起させて癌を治療するために使用され得る。
【0082】
他の実施態様において、ここに記載した化合物又は組成物の1又は1以上は、炎症性疾患又はp38介在疾患を起こすことから目的物の健康を守るために目的物に投与することができる。このように本発明の化合物及及び組成物は、炎症の進行又はp38介在疾病状又は疾病を予防又は抑制する予防薬として使用可能である。そのような実施態様においては、化合物又は組成物は、炎症やp38介在病状を持たないが、そのような疾病にかかることを予防又は抑制してその発症を進行させる危険がある目的物に投与されることができる。例えば、ある個人は遺伝子的に炎症疾患又はp38介在病状を持つ傾向にあるとか、例えば傷害、外科手術又は他の医学的病状の結果としてそのような疾患を進行させてしまう可能性がある。
【0083】
一般的に、本発明の実施態様の方法は、本発明の化合物を個々に「有効量」又は「治療有効量」投与又は提供するステップを含む。そのような実施態様においては、本発明の化合物の有効量とは、望ましい効果を奏するいかなる量をも意味する。上で記載のとおり、この量は、例えば、本化合物又は組成物が投与される状況に応じて変更され得るものであり(例えば積極的治療か、予防か)、個々のタイプ、サイズ、健康状態などに依存する。投与量はさらに、状況の深刻さにより変動する。例えば、炎症状態進行から予防するために使用される量に比べて、かなり進行した炎症状態を持つ個々を治療するために高投与量を投与され得る。当該技術分野の熟練者は、そのような要素に基づいて適切な投与量を見出すことができる。例えば、ある実施態様において、投与量は約0.01mg/kg体重から約300mg/kg体重又は約0.1mg/kg体重から約100mg/kg体重、特にある実施態様では、投与量は約0.1mg/kg体重から約10mg/kg体重である。
【0084】
投与スケジュールもまた変更され得る。例えば、ひとつの実施態様において、本発明化合物又は組成物は、一日一投与又は一週一投与で投与されてもよい。他の実施態様では、本発明化合物又は組成物は、一日又は一週で2、3、4又はそれ以上回投与されてもよい。例えば、ひとつの実施態様において、一日の有効量が、同じ量又は異なる量の化合物又は組成物を含むことのできる分けられた投与量であってよく、これを、一日を通じて数回に分けて投与されてもよい。理論に制限されることなく、投与あたりの量及び投与回数は、例えば、使用される特定の化合物又は組成物、治療される状況、治療される状況の深刻さ、及び投与を受ける個々の年齢、体重及び一般的体調及び個々が取っている他の医薬などに依存する。他の例示的実施態様においては、治療は、化合物の最適量よりも少ない少量から開始され、より最適投与量に到達するまで徐々に増加されてもよい。
【0085】
上のそれぞれの実施態様において、投与される化合物は、上で記載したような化合物と及び医薬的に許容される付形剤を含む医薬組成物として提供されもよく、又は純粋な化合物として投与されてもよい。
【0086】
さらなる実施態様において、本発明化合物又は組成物は、それ自体で又は1又はそれ以上の追加の剤とともに使用されてもよい。例えば、ひとつの実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、1又はそれ以上の追加の抗炎症剤、抗癌剤又はそれらの組み合わせ物と共に処方され、本発明の化合物又は組成物及び1又はそれ以上及び追加の剤を含む得られた医薬組成物が一回投与で個々に投与されてもよい。他の実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、別々の医薬組成物として処方されてもよく、1又はそれ以上の追加の剤を含む医薬組成物から別々の投与量で投与されてもよい。そのような実施態様においては、2又はそれ以上の医薬組成物が、本発明の化合物又は組成物と1又はそれ以上の追加の剤の有効量を投与されてもよい。
【0087】
本発明のひとつの実施態様の方法は、例えばp38キナーゼを本発明による化合物又は組成物と接触させることによりp38キナーゼを選択的に抑制するステップを含むことができる。そのような実施態様においては、インビボ抑制を供するためにはp38キナーゼは、生体器官、生体組織又は1又はそれ以上の生体細胞に含まれていてもよく、又はインビトロ抑制においては、p38キナーゼは単離されてもよい。例えば、ここで記載された化合物又は組成物は他の抗炎症剤又はp38キナーゼインヒビターの効果及び/又有効性についてのインビトロで医薬開発アッセイに有用であり得る。p38抑制に使用される本発明の化合物又は組成物は、インビトロで使用される物と比べてインビボで使用される物と必ずしも同じでなくてもよい。例えば特定の化合物の薬動学及び薬動力学のような因子が、より多くの又はより少ない量の化合物がインビボでの適用に使用されるべきということを要求することがあるかもしれない。他の実施態様においては、本発明の化合物又は組成物は、p38タンパク質と共結晶複合体を形成するために使用されてもよい。
【0088】
「選択的に」とは、ここで記載の化合物及び組成物が、p38キナーゼの活性を、他のキナーゼの活性に干渉することなく抑制することを意味する。例えば、本発明の化合物又は組成物は、p38キナーゼを、他のキナーゼ例えばc-RAF、Flt3、JNK2α2、JNK3、Lck、Lyn、Tie2、TrkB、IGF-R、ERKl、ERK2、MEKl、PRAK、Yeo及び/又はZAP-70も含む細胞に投与されることができる。例えば、ひとつの実施態様において、本発明の方法は、p38キナーゼの活性の約80%よりも大きく抑制することができる。一方上で挙げた他のキナーゼの活性は、約5%、約10%、約20%又は薬学的に許容される塩クロスリンクポリシロキサン30%の抑制である。さらに、本発明の化合物又は組成物は、選択的にp38α又はp38βキナーゼを、p38γキナーゼ又はp38δキナーゼを実質的に抑制することなく、抑制するということは注目すべきである。例えばひとつの実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、p38α又はp38βキナーゼを約80%よりも大きく抑制することができるが、一方p38γ又はp38δキナーゼは、約30%、約40%又は役50%よりも少なく抑制する。
【0089】
当該技術分野の熟練者は、当該分野で知られている1又はそれ以上のアッセイを用いて、ある化合物のp38キナーゼ活性の抑制又は変更の能力の評価、及び/又は炎症疾患の予防、治療又は抑制の能力を評価することができる。例えばひとつの実施態様において、US公開2000/0149037(Salituro等、この内容は参照として本明細書に取り込まれる)に記載されるようにEGFレセプターのp38触媒ホスホリル化の抑制が、本発明の化合物又は組成物をテストするために使用することができる。テスト化合物の抑制活性は、テスト化合物の存在する条件下でのEGFレセプタータンパク質のホスホリル化の程度と、テスト化合物の存在しない条件下でのEGFレセプタータンパク質のホスホリル化の程度を比較することで決定されることができる。他の実施態様において、p38抑制活性は、HPLC又はTLC分析を用いて活性p38のATPアーゼ活性抑制を観察するか又は定量化することでテストされることができる。さらに他の実施態様において、p38キナーゼ活性抑制は、p38により触媒される、γ―[33P/32P]ATPからGST−ATF−2基質へ33P/32Pを導入することにより決定されることができる。さらに他の実施態様において、p38の抑制は、例えばELISAを用いて、MKK6によるp38の活性化速度を決定することにより測定され得る。同様に、ひとつの実施態様において、本発明の化合物又は組成物は、リポポリサッカライド(LPS)により起こされるTNF-α分泌の抑制の可能性がテストされ得る。
【0090】
本発明の化合物は当該技術分野において知られているすべての方法で合成されることができる。本発明の実施態様はさらに合成方法又は上で記載された化合物を含む。例えば式Iの化合物(LはC(O)又はCHである)は次のように一般的方法Iを用いて製造され得る。
【0091】
【化12】

【0092】
【化13】

そのような実施態様において、ステップ(a)は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのような塩基を用いてエステルを加水分解し、結果物の酸はホスゲン又はトリホスゲンと反応させて化合物1.2をステップ(b)で製造する。化合物1.2は、適切なアミン、例えばR−NHと反応させ、ステップ(c)で化合物1.3を得る。これは他の適切な式VIのアミンとカップリングさせて化合物1.4をステップ(d)で得る。
【0093】
【化14】

そのような例示実施態様において、LはC(O)である。ひつつの実施態様においてカップリング試薬、例えばEDCI及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾールがステップ(d)で使用されてよい。望むなら、化合物1.4は、さらに還元剤例えばBH−THFと反応させて、C(O)をCHにし、LがCHの化合物を生成する。
【0094】
ひとつの例示的実施態様において、式Iによる化合物(LはC(O)又はCHのいずれかである)は次のように合成される。
【0095】
【化15】

ここでX、X及びZは式Iで定義され、Rは上で定義されている。ひとつの実施態様において、水酸化カリウムが化合物1.1aのエステルを酸にステップ(a)で変換されるために使用可能である。COCl、ホスゲン又はトリホスゲンがステップ(b)で化合物1.2aで示されるように置換シクロヘキサンの生成を触媒するために使用され得る。R−NHはステップ(c)でアミドから化合物1.3aに変換するために使用され、ステップ(d)で式VIのアミンと場合により触媒又はカップリング試薬、例えばEDCI及び1−ヒドロキシベンゾチリアゾール(HOBt)が、ステップ(d)で化合物1.4aで示されるアミドの生成に効果的に使用され得る。
【0096】
他の実施態様において、LはC(O)及びR6は
【0097】
【化16】

である本発明の化合物が次のように一般的方法IIにより合成される。
【0098】
【化17】

ここで、Y、X及びXは式Iで定義されている。Rは上で定義されている。方法IIで、ステップ(a)は、化合物2.1と塩基例えばNaOH又はKCOとの反応で酸を形成するステップを含んでいてよい。これはさらに、適切なアミンと反応させて化合物2.2で示されるアミドにする。ステップ(c)では、Yに伴うアミンは、例えば2,2、2−トリフルオロエチルクロロホルメートと反応させて化合物2.3で示されるカーバメートを形成し、さらにアミンR−NHと反応させステップ(d)で化合物2.4を形成させてもよい。
【0099】
例えば、式Iによる化合物は、方法IIにより次のように製造されることができる。
【0100】
【化18】

ここでステップ(a)では、化合物2.1aのエステルは、KOHと反応させて式Vのアミドとし、及びHOBtと反応させて化合物2.2aとすることができる。チオフェンに伴うアミドはさらに例えば次のカーバメートと反応させて、
【0101】
【化19】

化合物2.3aを形成させることができ、尿素がアミンR−NHとカーバメートとの反応で生成され得る。ひとつの実施態様において、得られる化合物2.4aは、さらに例えばBH−THFのような還元剤と反応させて、C(O)をCHへ還元してL1がCHの化合物を製造することができる。
【0102】
さらに他の実施態様において、式Iによる化合物は、方法IIIで示されるように製造することができる。
【0103】
【化20】

ここで、Y、X、X及びZは、式Iで定義され、Rは上で定義されている。ステップ(a)は、化合物3.1のアミンを適切なイソシアナートR−NCO又はカルバモイルクロリドと超音波条件下で反応させることができる。
【0104】
例えば式Iの化合物は、方法IIIにより次のように製造され得る。
【0105】
【化21】

ここでX、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。この方法では、ステップ(a)で、化合物R−NCOを化合物3.1aとして示されるアミノチオフェンと反応させることができる。一方反応成分を超音波条件で処理すると化合物3.2aを製造できる。ひとつの実施態様では、得られる化合物3.2aはさらに例えばBH−THFのような還元剤で還元してC(O)をCHとし、LがCHである化合物を製造できる。
【0106】
さらに他の実施態様は、式Iの化合物を方法IVにより次のように製造する方法を含む。ここで、Y、X、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。
【0107】
【化22】

ステップ(a)で、アミノエステル(4.1)は例えばNaNO/CuBrと反応させてハロゲン含有(4.2)を製造することができ、さらにステップ(b)で適切な式VIのアミンと触媒(例えばPd)の存在下でアミン含有物(4.3)を製造することができる。ステップ(c)では、得られた化合物(4.3)は、塩基で加水分解され対応する酸にすることができる。得られた酸はさらに、ステップ(d)でDPPA/TEAと反応させることができ、得られた化合物は、例えば式R−NHのアミンと反応させて式Iの化合物(4.4)を製造することができる。
【0108】
例えば式Iの化合物で、Yがチオフェンを有する化合物は次のように方法IVにより合成することができる。
【0109】
【化23】

ここで、X、X及びZは式Iで、RXは上で定義されている。ステップ(a)で、アミノチオフェン(4.1a)は、NaNO/CuBrと反応させて臭素化チオフェン(4.2a)を製造することができる。ステップ(b)では、式VIのアミンを臭素化チオフェン(4.2a)と反応させ化合物4.3を得ることができる。化合物6.3のエステルはさらにステップ(c)で例えばNaOHのような塩基で加水分解される。ステップ(c)の反応物にDPP/TEAが加えられ、式R−NHのアミンをステップ(d)で反応させて式Iの化合物(4.4a)を製造することができる。
【0110】
さらに他の実施態様において、式Iの化合物の製造方法には、次のように方法Vを含む。
【0111】
【化24】

ここで、Yは、窒素含有ヘテロアリールであり、X、X及びZは式Iで定義され、Rは上で定義されている。ステップ(a)でアミン含有化合物(5.1)は、例えば式R−NCOのイソシアネートと反応させて尿素含有化合物(5.2)を製造することができる。ステップ(b)で、得られた尿素化合物(5.2)はさらに次の式
【0112】
【化25】

の化合物と反応させ、カーバメートがYの窒素原子で結合を形成し、それにより式Iの化合物(5.3)を製造することができる。 例えば式Iの化合物で、Yが1,2−ジアゾールである化合物を、次のように方法Vで製造することができる。
【0113】
【化26】

ここで、X、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。ステップ(a)で、式R−NCOのイソシアネートを1,2−ジアゾール(5.1a)と反応させて尿素含有1,2−ジアゾール(5.2a)を生成する。ステップ(b)で尿素含有1,2−ジアゾールが式VIのアミン化合物と反応して式Iの化合物(5.3a)を生成する。
【0114】
さらに他の実施態様において、式Iの化合物は次のように方法VIで製造することができる。
【0115】
【化27】

ここで、X、X及びZは式Iで,Rは上で定義されている。ステップ(a)で、ヒドラジニルアセテート(6.1)とニトリル含有化合物(6.2)が例えばトルエンのような有機溶媒中で加熱され、置換アミンー1,2−ジアゾール含有化合物6.3を生成することができる。ステップ(b)でステップ(a)の生成物を例えば式R−NCOのイソシアネートと反応させ、さらに例えばNaOHのような塩基を添加することでステップ(c)において尿素含有化合物(6.4)を製造することができる。ステップ(d)で、ステップ(c)の生成物が式VIのアミンとDIEA/EDCIの存在下で反応して式Iの化合物(6.5)を生成する。
【0116】
さらに他の実施態様において、本発明の化合物は次のように方法VIIにより製造できる。
【0117】
【化28】

ここで、X、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。ステップ(a)で、アミノチオフェン(7.1)が、式R−NCOのイソシアネートと反応して尿素含有化合物(7.2)を生成する。この尿素含有化合物(7.2)はさらに、式VIのアミンとEDCI及びHOBtの存在下で反応して式Iの化合物(7.3)を生成する。
【0118】
さらに他の実施態様において、本発明の化合物は次のように方法VIIIで製造することができる。
【0119】
【化29】

ここで、X、X及びZは式Iで,Rは上で定義されている。R11はH又はメチルである。この実施態様では、上で示されるようにYはアミノピロール、LはC(O)であり得る。しかし上の方法では、種々の反応物を変更又は交換して化合物を製造することができる。例えばYがチチオフェン、フラン、1,2−ジアゾールなどである。上の方法では、2−クロロピロール(8.4)が、シアノ含有化合物(8.1)を臭素化オキソ含有化合物(8.2)と反応してオキソとシアノを含有する酢酸(8.3)を生成する。2−クロロピロール(8.4)は、2ステップで示される2−ニトロピロール(8.5)に変換することができる。さらに、2−ニトロピロール(8.5)に伴うエステルは、例えばKOHのような塩基を用いて加水分解して対応するカルボン酸(8.6)とし、これを式VIのアミンと反応させてアミド(8.7)を生成することができる。他のステップで、還元剤を用いて2−ニトロピロールのニトロ基を還元してアミン(8.8)とし、さらにイソシアネートと反応させて、式Iの尿素含有化合物(8.9)を生成することができる。
【0120】
さらに本発明の他の実施態様は、式Iの化合物を、方法IXを用いて製造することを含む。
【0121】
【化30】

ここで、X、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。この実施態様において、3−アミノピロール(9.3)が、シアノ含有トシレート(9.1)とビスーエトキシカルボニル及びアンモニウム含有化合物(9.2)から生成されることができる。。3−アミノピロール(9.3)はさらに、他ベンジルカーバメート塩化物と反応してアミンのベンジルカーバメート保護基を与える。そのエステルは例えばLiOHを用いて加水分解してカルボン酸、例えば化合物(9.4)を生成することができる。酸はさらに適切な式VI(9.5)のアミンと反応してアミド含有化合物(9.6)を生成する。アミド含有化合物はさらに、保護基のベンジルカルバメートを除去してアミン含有化合物(9.7)を生成するために、例えば炭素上Pd(H/Pd−C)を使用することができる。アミン含有化合物は、さらに、適切なイソシアネート(R−NCO)と反応して式Iの化合物(9.8)を生成する。
【0122】
さらに他の実施態様において、式Iの化合物のいくつかを、次の方法Xにより製造することができる。
【0123】
【化31】

ここで、ここで、X、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。この実施態様では、2−ベンジルオキシ酢酸(10.1)が、適切な式(10.2)のアミンと反応してアミド(10.3)を生成し、さらにこれをアンモニウムホーメートとPd−Cと反応させてベンジル基を除去してヒドロキシアセトアルデヒド含有アミド(10.4)を生成することができる。このヒドロキシアセトアルデヒド含有アミドは、さらに適切なトシレート(10.5)と反応してアミノフラン(10.6)を生成する。これはさらに適切なイソシアネート(R−NCO)と反応して式Iの例示の化合物(10.7)を生成することができる。
【0124】
さらにいくつかの実施態様において、式Iの化合物が次の方法XIにより製造できる。
【0125】
【化32】

ここで、Rは式で定義されている。本実施態様において、ヒドロキシアセトアルデヒド含有化合物(11.1)は、例えばNaH、DMFを用いてエステルに変換し、シアノ含有化合物と反応させて化合物(11.2)のような化合物を生成し、これをさらに加熱してアミノフラン化合物(11.3)を生成する。これはさらに適切なイソシアネート(11.4)と反応させて式Iの例示の化合物を得ることができる。
【0126】
他の実施態様において、式Iの化合物は次の方法XIIによる製造することができる。
【0127】
【化33】

ここで、X、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。本実施態様において、チエノオキサジンジオン(12.1)は、例えばt−ブタノール又はベンジルアルコールと反応させアミノチオフェン置換カルボン酸(12.2)を生成する。ここでアミンは例えばt−Boc又はベンジルカーバメートで保護されてもよい。化合物(12.2)のカルボン酸はさらに、酸塩化物(12.3)に変換されることができる。これはさらに、適切なアミン(12.6)と反応してアミド(12.5)を生成する。t−Boc又はBzC保護基はさらに、従来方法で除去されてアミン含有化合物(12.6)を生成することができる。さらにアミン(12.6)は適切なイソシアネート(12.7)と反応して式Iの例示の化合物(12.8)を生成する。
【0128】
さらに他の実施態様において、式Iの化合物は次の方法XIIIにより製造することができる。
【0129】
【化34】

ここで、X、X及びZは式Iで、Rは上で定義されている。本実施態様において、ピロール(13.1)は、フリーデルクラフトアルキル化条件を用いてt−ブチルクロリドと反応させてt−ブチルピロール(13.2)を得ることができる。これはさらにニトロ化してニトロt−ブチルピロール(13.3)を生成することができる。エステルは、例えばLiOHを用いて加水分解される。ニトロt−ブチルピロールは適切な式VIのアミン(13.4)とカップリングさせてアミド含有化合物(13.5)を生成することができる。化合物(13.5)のニトロ基はさらに、還元されてアミン含有化合物(13.6)とし、これをさらにイソシアネート(13.7)と反応させて式Iの例示の化合物(13.8)を生成することができる。
【0130】
対応する出発アミンは、市販品であってもよく、本技術分野で利用できる方法により製造されてもよい。市販されていない利用可能な出発物及び市販されていない利用可能な出発物の製造は以下説明される。もちろん本技術分野でよく知られている他の方法及び手段もまた式Iのいくつかの化合物を製造するために使用することができる。
【0131】
以下に、命名された化合物の製造に関するいくつかの手順が記載される。当該技術分野の熟練者は、ここに説明された一般反応スキーム又は特定の手順に類似の手順に従い、類似の化合物も生成できるということは理解するであろう。
【0132】
手順
1−(5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)フェニル)尿素の合成
4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)アニリンの調製
ホルミルピリジン(9.347g,1当量)を175mLの1,2−ジクロロメタン(3.5mL/mmol)に含む丸底フラスコに、モルホリン(4.7mL,1.07当量)を加え、さらに、NaBH(OAc)(14.819g,1.4当量)及び酢酸(3.1mL,1.07当量)を加えた。フラスコを弱く栓をして、混合物を室温で攪拌すると少し発熱した。40分後,反応を飽和NaHCOで止めた。ガス放出が十分止まって後,IMのNaOHを加えて、pHを8−9にした。2相分離された水相をDCMで抽出した(x3)。有機相をNaSOで乾燥し、その後、ろ過して溶媒を減圧下で除去した。生成物をシリカで、1000mLの100:1のEtOAc:NHOHを用いてろ過し、基底物を除いた。得られた物を15mLのEtOAcに溶解し、150mLのヘキサンを加えた。混合物を一夜、4℃で放置し、結晶化させた。上澄みをデカントして捨て、結晶を取り出し、ヘキサンで洗浄した。ヘキサンをデカントして除き、結晶をDCMを用いて別のフラスコに移した。LC−MS分析では、生成物のみであることを示した。先ほどの上澄みから溶媒を減圧下で除去した。残った混合物をフラッシュカラムで精製した。条件は、6.5x8.5cmシリカと、500mLの8:2EtOAc;1400mLの100:1EtOAc:NHOHを用いた。AU生成物分画を合わせて10.931g(85%)の4−((6−ブロモピリジン−3−イル)メチル)モルホリンを黄色固体として得た。
【0133】
丸底フラスコに,4−((6−ブロモピリジン−3−イル)メチル)モルホリン(10.959g,1当量),4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−l,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(10.478g,1.05当量),2Mカリウムリン酸塩溶液(42.5mL,2当量)及びPd(PPh(2.479,0.050当量))の、210mLジオキサン(5mL/mmol)との混合物をアルゴンで5分パージして投入した。フラスコにセプタムで栓をしてアルゴンふうせんを付けた。混合物を100℃で攪拌した(褐色溶液)。27時間後、混合物を冷却し、容積を少なくとも半分に減圧下で減らした。残渣を水で希釈し、EtOAcで抽出した(x3)。有機相を食塩水で洗浄し,NaSOで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下で除去した。得られた物をカラムクロマトグラフで精製した。条件は、シリカカラムを用い、DCM:MeOHで溶出した。10.268g(85%)の4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)アニリンを非常に粘性のある茶色の油として得た。
【0134】
3,3−ジメチルピペラジン−2−オンの調製
エチレンジアミン(2.3L,1.92Kg,32mol)の蒸留トルエン(8L)溶液に、エチル−2−ブロモイソブチラート(1Kg,5.11mol)のトルエン(2L)溶液を、2時間に亘って、窒素雰囲気下で滴下した。反応混合物を3時間室温で攪拌し、KOH(290g,5.11mol)の粉末を加え、110℃で一夜還流した。反応混合物を冷却し、ろ過した。ろ液を濃縮して黄色残渣を得た。残渣をエチルアセテート(3xIL)で洗浄し、不純物がTLCで見えなくなるまで洗浄した。それをろ過して乾燥して、3,3−ジメチルピペラジン−2−オンを白色結晶固体として得た(240g,36%)。
【0135】
1−(5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−1−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)フェニル)尿素の調製
メチルシアノアセテート(MW=99.08,19.9g,201mmol)と粉砕済み硫黄(MW=32.06,6.45g,201mmol)の100mLDMF混合物を含むILフラスコに、TEA(MW=101.19,10.9g,15mL,108mmol,0.535当量)を加えた。混合物はTEA添加後直ちに茶色になった。混合物を、硫黄が溶解するまで(約30分)攪拌した。3,3−ジメチルブチルアルデヒド(MW=100.15,20.15g,201mmol,d0.783,25.2mL)を加え(5mLDMFを残りのアルデヒドを洗うために使用)、混合物を室温で攪拌した。アルデヒド添加後すぐに沈殿が生成した。約30分で、ヒートガンで沈殿を穏やかに加熱することで溶解し、その溶液を室温で3時間攪拌した。水(1L)を反応混合物に加えゆっくりと加えることで、雲状の黄色沈殿が生成した。その混合物を30分攪拌した。雲状の橙色溶液(600mL)をデカントし、大部分の沈殿と残りの溶液をろ過した。得られた固体を水で洗浄した後、乾燥してメチル2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボキシラート(MW=213.3)を黄色固体として得た(30g,70%、参照:特許WO98/52558)。
【0136】
メチル2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボキシラート(45g,210mmol)の1:1のMeOH/水混合物(600mL)を含む250mLフラスコに、45%KOH(75g,600mmol)を加えた。反応混合物を80℃で5時間加熱した。反応が進行するにつれて、メタノールが蒸発した。溶媒を減圧下で除去し、水で容量を600mLにし、少量の不溶物をろ過して除いた。溶液を激しく攪拌しながら、そこに、トルエン中の20%ホスゲン(150mL,1.45当量)を5分に渡り加えた。ホスゲン添加に際、ねばねばした固体が生成した。混合物を1時間室温で攪拌した後ろ過して水で洗浄した。得られた固体を減圧下で乾燥して、6−tert−ブチル−lH−チエノ[2,3−d][l,3]オキサジン−2,4−ジオン(39g,82%)を得た。
【0137】
6−tert−ブチル−lH−チエノ[2,3−d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン(43gm,190.9mmol)のt―BuOH(635mL)の溶液を窒素雰囲気で一夜攪拌して還流した(90℃)。反応混合物をロータリーエバポレータで濃縮してt-BuOHを除いた。残った粗生成物を、約6:1のヘキサン/アセトンの4バッチ中で破砕/結晶化して精製した。固体を真空ろ過して、約12:1のヘキサン/アセトンで軽く洗浄して、37.28gの白色固体を得た。LCでは純粋であった。母液を濃縮して、11.3gの灰色固体(LCで純度80%)を得た。これを再結晶して、さらに3.66g(純度95%)を得た。
【0138】
2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボン酸(11.91gm,39.78mmol,1当量)と3,3−ジメチルピペラジン−2−オン(5.61gm,43.76mmol,1.1当量)とのDMF(120mL)溶液を含む圧力容器に、TEA(6.11mL,43.83mmol,1.1当量)を加え、さらにHATU(16.60gm,43.66mmol、1.1当量)を加えた。その圧力容器をシールし、混合物を攪拌しながら70℃で一夜置いた。
【0139】
反応を室温に戻し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO,HO、及び食塩水で洗浄した。有機相を分離し、MgSOで乾燥した後、ろ過して濃縮し、橙色固体を得た。粗生成物は破砕/部分的再結晶を、熱アセトン/ヘキサン(約1:2)中で3回行った。
その後、固体をヘキサンで洗浄した。母液を濃縮し、再結晶操作を数回繰り返し、10.28gmのtert−ブチル 5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−1−カルボニル)チオフェン−2−イルカーバメート(63%収率)を白色固体として得た。
【0140】
5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イルカーバメート(11.27gm,27.52mmol)を含むフラスコに、50%TFA/DCM(88mL)を加えた。反応物を45分、室温で攪拌した。その後、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOAcに溶解し,INのNaOH、水及び食塩水で3回洗浄した。有機相を分離し、MgSOで乾燥し、ろ過して濃縮した。有機相をロータリーエバポレータで濃縮する際に生成物が母液から沈殿してきた。これをろ過して、ヘキサンで十分洗浄して、白色固体として4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンを得た。
【0141】
一夜置いたところ、保存しておいた水相に追加の生成物が見出された。固体を真空ろ過し、水及びヘキサン(少量のアセトンを加えた)で順次洗浄した。わずか着色した白色固体をまとめて、真空乾燥して、合計7.27gm,85%収率の高純度4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンを得た。
【0142】
トリホスゲン(1.776g,0.34当量)の35mLDCM溶液を入れた丸底フラスコを氷浴で冷却し、そこに、4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)アニリン(4.989g,1当量.)及びTEA(2.45mL,1当量.)の15mLDCM溶液を、3分かけて添加した。追加の5mLDCMを用いて残りの物を洗った。氷浴をはずし、混合物を室温にして15分攪拌して、カルバモイルクロリドの溶液を得た。
【0143】
カルバモイルクロリド(1.07当量.)の55mLDCM溶液を氷浴で冷却し、そこに、tert−ブチル 5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イルカーバメート(5.092g,1当量)の50mLDCM溶液の混合物を3分に亘り加えた。沈殿が生成した。さらに、追加の10mLDCM溶液を用いて残る物を洗った(合計7mL/mmolDCM)。氷浴をはずし、溶液を室温で、3分間攪拌した。TEAをゆっくりと滴下した。20.5時間後、反応容積を減圧下で半分にした。その後混合物をろ過した。得られた固体を最小量のDCMで洗浄した。固体はDCM中で取り出され、混合物は、加熱され、固体が溶けるまでMeOHが追加された。溶液は固体が出てくる前に速やかに、IMのNaOHで洗浄された。水相が、DCM(x1)で抽出された。これを放置することで固体が有機相から沈澱した。さらにMeOH添加と加熱により固体を溶かし、有機相をNaSOで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧下除去して、6.984g(69%)のl−(5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)フェニル)尿素を得た。
【0144】
反応物からの最初のろ液を、1MのNaOHで洗浄した。残りの生成物は、DCMから再結晶するか、又はクロマトグラフにより取り出されることができる。0.5g又はそれ以上の生成物がろ液に残っている可能性がある。
【0145】
l−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−triメチル−3−オキソピペラジン−l− カルボニル)チオフェン−2−yl)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−yl)フェニル)尿素の合成
4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−yl)アニリン合成
5−ブロモピコリンアルデヒド(2.024g,10.88mmol)の35mLDCE(3.5mL/mmol)溶液を含む丸底フラスコに、モルホリン(0.996g,11.4mmol)を加え、NaBH(OAc)(93.23g,15.24mmol)及び0.65mL(11.3mmol)の酢酸を加えた。フラスコをゆるく栓をして、混合物を室温で攪拌した。混合物は徐々に発熱した。30分後、LC−MSにより、生成物及び還元されたアルデヒドが認められた。反応を飽和NaHCOで停止させた。ガス放出が減少するまで攪拌した。IMのNaOHを加えpHを8−9とした。二相を分離し、水相を、塩化メチレンで抽出した(x3)。有機相をNaSOで乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下除去した。生成物をフラッシュカラムで精製し(6.5x8.5cmシリカ、500mL8:2EtOAc:ヘキサン,後1400mL100:1EtOAc:NHOH)、2.388g(85%)の4−((5−ブロモピリジン−2−イル)メチル)モルホリンを褐色油として得た。
【0146】
2Lのフラスコに、4−((5−ブロモピリジン−2−イル)メチル)モルホリン(33.55g,130mmol)、4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−l,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(31.37g,135mmol)、K3PO4(0.135mL,269mmol)の2M水溶液及び触媒としてPd(PPh(7.78g,6.73mmol)を加えた。ここに、450mLの無水安定化させていない1,4−ジオキサンを加えて黄色溶液を得た。これを5分間、窒素でフラッシュ/パージし、窒素で満たしたふうせんをつけたゴム栓で栓をした。一夜95℃の油浴につけた。(最終的には茶褐色になった。LCMSでは、出発物質は存在しないことが認められた)。反応混合物を冷却して室温に戻し、尿素をセライトパッドでろ過した。水(約300mL)をろ液に加えて、水相及び有機相に分離させた。水相を2回EtOAcで抽出した。有機を合わせてNaSOで乾燥し、ろ過して、ロータリーエバポレーターで濃縮して残渣の茶色油を得た。ジエチルエーテルを加えて沈殿を得た。その固体真空ろ過して集めて、ジエチルエーテルで数回洗浄し、高真空下で16時間乾燥して、4−メチル−3−(6−(モルホリノチル)ピリジン−3−イル)アニリンを暗灰色固体(29.4g,77%)として得た。
【0147】
l,33−トリメチルピペラジン−2−オン塩化水素塩の調製
オーバーヘッドスターラー、温度計、コンデンサー及び窒素出入口を設けた22L丸底フラスコに、3,3−ジメチルピペラジン−2−オン(763.5g)及びTHF(9.16L,12vol)を加えて透明溶液を得た。Boc無水物(1.50kg,1.1当量)を加えて得られた混合物を24℃で攪拌した。反応進行につれて沈殿が生成した。24時間後、反応混合物を5℃に冷却してろ過した。ろ過ケーキをヘプタン(1.5L)で洗浄し、真空下45℃で、17時間乾燥して、tert−ブチル2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボキシレートを収率47%(634g)で得た。母液を濃縮して約2.1Lとした後、冷却して5℃とした。ろ過及び乾燥して、新たに、tert−ブチル2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボキシレートを収率35%(470g)で得た。
【0148】
オーバーヘッドスターラー、J−KEM温度計及び窒素出入口を設けた5Lのジャケット付き反応装置に、化合物tert−ブチル2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−1−カルボキシレート(320g)及びDMF(1.28L,4vol)を加えた。混合物を冷却して−10℃とした。他の5Lのジャケット付反応装置に、1.28LのDMF(5vol)及びKHMDS(350g,1.25当量)を滴下した。温度を10℃以下に維持した。KHMS溶液は冷却して−4℃とし、そこにtert−ブチル2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボキシレートのスラリーを、温度を0℃以下に維持しつつ加えた。ジメチルスルファート(174mL,1.3当量)を徐々に加えて、温度を6℃以下に維持した。−4℃で3時間攪拌した後、水(3.2L)で、温度を10℃以下に維持しつつ、混合物を停止させた。生成物をEtOAc(4x2.78L)で抽出した。EtOAc相を集めて、水(2x2.38L)及び食塩水(1.7L)で洗浄した。有機相を集めて濃縮して約1Lとし、IPA(1.5L)を加えた。溶液を濃縮して、再び約1Lとした。IPA添加(1.5L)及び濃縮(1Lへ)を繰り返して、化合物tert−ブチル2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボキシレートをIPA溶液として得た。この溶液に、5−6NのHClのIPA溶液(1L)を室温で添加し、混合物を45℃に維持した。3時間後、大量の沈殿が認められた。NMRで、tert−ブチル2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボキシレートが混合物にないことを確認するまで、混合物をさらに45℃で2時間攪拌した。混合物をその後冷却して30℃とし、MTBE(2.5L)を徐々に30分をかけて加えた。得られた混合物を冷却して8℃とし、ろ過した。ろ過ケーキをMTBE(0.5L)で洗浄し、真空下で40℃で15時間乾燥して、1,3,3−トリメチルピペラジン−2−オン塩化水素塩を82%の収率(206 g)で得た。
【0149】
l−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素の調製
2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボン酸(9.0g,30.1mmol)を200mLDCMに溶解し、アセトン/ドライアイス浴で冷却して−25℃とした。PCl(6.5g,31.6mmol)を少量ずつ加えて、すべてのPCIが溶解するまで−25℃を維持しつつ攪拌した(15分)。別の1000mLフラスコに、l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オン(4.92g,34.6mmol)を入れて、200mLDCMに溶解し、DIEA(6.28mL,36.1mmol)で10分処理した。これを氷水浴で冷却して−5℃とした。この溶液を、少しずつ既に調製された酸塩化物に加えた。10分後、LC−MS分析で反応完了を確認して添加を終了した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム,水,食塩水で洗浄し、溶媒を除減圧下で除去した。得られた生成物はヘキサン/EtOAcから再結晶させ、ろ過して、tert−ブチル5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イルーカーバメートを得た。
【0150】
tert−ブチル5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イルーカーバメートを200mLの3:2DCM/TFA混合物に溶解し、1時間室温で攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をDCMに溶解し、INのNaOHで洗浄した。生成物をヘキサン/EtOAcから砕いて取り出し、6.40gの4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オンを、黄色固体として得た(2ステップの合計で66%収率)。
【0151】
ホスゲン溶液(20%トルエン中,29.6mL,65.9mmol)を、200mLDCMに加え、この溶液を氷水浴で0℃に冷却した。4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オン(7.1g,21.95mmol)の溶液を、このホスゲン溶液に5分かけて滴下した。添加終了後、フラスコを氷水浴からが外して攪拌を20分続行した。溶媒及びホスゲンを窒素流下で蒸発させた。得られたカルバモイルクロリド残渣を200mLのDCMに溶解し、4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)アニリン(6.03g,21.29mmol)及びDIEA(4.40mL,25.2mmol)の200mLDCMに−5℃で加えた。添加終了後5分で、LC/MS分析を行い、望ましい化合物への転換の完了を確認した。
【0152】
反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液,水,食塩水で洗浄し、溶媒を減圧下除去した。
【0153】
組成生物の油を100mLのエチルアセテートに溶解し、冷却された8:2ヘキサン/エチルアセテート(500mL合計)に激しく攪拌しつつ滴下した。3時間後、固体をろ過し、それを最小量の冷却エチルアセテート(100mL)に分散させ、3時間攪拌した。固体をろ過し、真空オーブン中で乾燥した。この処理を母液につき繰り返し、合計11.9gのl−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素(86%収率)を白色白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.98 (s, 1H), 8.49 (d, J=2.2Hz, IH), 8.25 (s, 1H), 7.61 (dd, J=7.9,2.2Hz, 1H), 7.41 (d, J=7.9Hz, 1H), 7.32 (d, J=2.3Hz, 1H), 7.24 (dd, J=8.2,2.3Hz, 1H), 7.15 (d, J=8.3Hz, 1H), 6.37 (s, IH), 3.70 (m, 8H), 3.44 (t, J=5.0Hz, 2H), 3.00 (s, 3H), 2.52 (t, J=4.5 Hz, 4H), 2.17 (s, 3H), 1.68 (s, 6H), 1.29 (s, 9H).
l−(l−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)−lH−pyrazol−4−イル)−3−(3−(6−イソプロピルピリジン−3−イル)−4−メチルフェニル)尿素の合成
3−(6−イソプロピルピリジン−3−イル)−4−メチルアニリンの調製
2L丸底フラスコに、2,5−ジブロモピリジン(54g,228mmol)のトルエン(600mL)溶液を加えて無色溶液を得た。これを−78℃に冷却して、n−ブチルリチウム2.5Mのヘキサン(100mL,251mmol)溶液を、温度が−70℃を超えないように維持しつつ添加した。反応混合物を30分攪拌し、アセトン(20.08mL,274mmol)を急速に添加した。これを30分攪拌し、飽和塩化アンモニウムで反応停止させた。有機相を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧で除去した。得られた粗生物をカラムクロマトグラフ(20−50%のエチルアセテート/ヘプタン)で精製して、42.5gの2−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オールを86%の収率で得た。
【0154】
1L丸底フラスコに、化合物2−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(10g,46.3mmol)及び4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−l,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(11.87g,50.9mmol)のジオキサン(300mL)混合物を加えた。ここに、飽和炭酸水素ナトリウム(150mL)を加えた。反応混合を窒素流で脱ガスして、Pd(PPh(2.67g,2.314mmol)を添加した。混合物を加熱して還流することで、非常に粘るようになり最後には溶液となった。反応物を2時間加熱し,室温に冷却した。溶媒を減圧して除いた。残渣をエチルアセテートと水で分配させた。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥して、溶媒を減圧下で除去して、2−(5−(5−アミノ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オールを得た。
【0155】
上で得られた組生成物をジオキサン(30mL)に溶解し、冷却して0℃とした。硫酸を、添加ロートを用いて最初手で攪拌しながら加えて最終的に溶液とした。反応は〜30℃まで発熱させ、30分攪拌した。LC/MSで反応終了を確認し、反応物を氷に投入し、エチルアセテート(2x200mL)で抽出し、水相のpHを9−10に、50%水酸化ナトリウム溶液を加えて調節した。混合物をエチルアセテートで抽出し、有機相を食塩水で洗浄した後硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除き、粗生成物をカラムクロマトグラフで分離し(溶出液、0−100%エチルアセテート/ヘプタン)、4−メチル−3−(6−(プロ−l−ペン−2−イル)ピリジン−3−イル)アニリンを、収率9g、2工程合計86%で得た。
【0156】
4−メチル−3−(6−(プロ−l−ペン−2−イル)ピリジン−3−イル)アニリン(9g,40.1mmol)をエタノール(100mL)に溶解し、10%炭素上パラジウム(0.5g)を加えた。混合物を30psiで2時間水素化した。ろ過及び濃縮後、生成物として3−(6−イソプロピルピリジン−3−イル)−4−メチルアニリンを収率8g,88%で得た。
1−(1−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−1−カルボニル)−1H−pyrazol−4−イル)−3−(3−(6−イソプロピルピリジン−3−イル)−4−メチルフェニル)尿素の調製
4−ニトロ−3−ピラゾールカルボン酸(40g,0.255mol)及びt−BuOH(94g,122mL,1.275mol,5eq.)を含む1Lの丸底.フラスコに、濃HSO(25g,13.5mL,0.255 mol)を加えた。この反応混合物を100℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、反応混合物をEtOAc及び水で希釈した。その後飽和NaHCO水溶液を加えて、pHが約3−4にする。水相を過剰のエチルアセテートで抽出する。エチルアセテートを合わせて無水NaSOで乾燥した。ろ過後溶媒を蒸留して28gのl−tert−ブチル−4−ニトロ−lH−ピラゾール−3−カルボン酸を固体として得た。
【0157】
l−tert−ブチル−4−ニトロ−lH−ピラゾール−3−カルボン酸(214mg,1.0mmol,1当量)を含むバイアルに、PCl(240mg,1.15mmol,1.5当量)の冷却トルエン(2mL)溶液を加えた。混合物を全ての固体が溶解するまで(約5−10分)攪拌した。あらかじめ調製された酸塩化物の溶液を、3,3−ジメチルピペラジン−2−オン(141mg,1.10mmol,1.1当量)とTEA(0.300mL,2.15mmol,2.15当量)のDCM(4mL)溶液に加え、45分室温で攪拌した。反応物を、NaHCOで停止させ、有機相をEtOAcで抽出し、水及び食塩水で洗浄した。水性部分を逆抽出し、有機相を合わせてMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して、やや着色した−白色固体として、4−(l−tert−ブチル−4−ニトロ−lH−ピラゾール−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンを、310.4mg得た。
【0158】
4−(l−tert−ブチル−4−ニトロ−lH−ピラゾール−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オン(303mg,0.937mmol,1当量)のMeOH(9mL)溶液を含む丸底フラスコに、Pd/C(105mg,0.1当量)を加えた。Hで満たしたふうせんを付けて、容器をHでパージした。これを室温で、一夜攪拌した。
【0159】
混合物をセライト(登録商標)でろ過し、MeOHで希釈した。溶媒を減圧下除去して、4−(4−アミノ−l−tert−ブチル−lH−ピラゾール−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オン259.7mgを紫色固体として得た。
【0160】
尿素は、4−(4−アミノ−l−tert−ブチル−lH−ピラゾール−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンtp3−(6−イソプロピルピリジン−3−イル)−4−メチルアニリンから形成され、l−(l−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)−lH−ピラゾール−4−イル)−3−(3−(6−イソプロピルピリジン−3−イル)−4−メチルフェニル)尿素を得た。
【0161】
l−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(3−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−メチルフェニル)尿素の合成
4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オン及び2−(5−(5−アミノ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オールを、カップリングさせて、l−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(3−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−メチルフェニル)尿素を得た。
H-1 NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) 10.00 (s, 1H), 8.44 (d, J=I.6 Hz, 1H),
7.80 (s, 1H), 7.66 (dd, J=8.0, 2.1 Hz, 1H), 7.36-7.40 (m, 2H), 7.22 (dd, J=8.4, 2.3 Hz, 1H), 7.17 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.38 (s, 1H), 5.05 (s, 1H), 3.73 (t, J=5.0 Hz, 2H), 3.46 (t, J=5.0 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.73 (s, 6H), 1.58 (s, 6H), 1.30 (s, 9H).
l−(5−tert−ブチル−2−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素の合成
丸底フラスコに、3,3−ジメチルピペラジン−2−オン(3.85gm,30mmol,1当量)の冷却DCM(55mL)溶液を加え、さらにTEA(5.05mL,36mmol,1.2当量)及び2−クロロアセチルクロリド(4.07gm,36mmol,1.2当量)を加えた。反応物を室温で一夜攪拌した。揮発物を減圧で除去し、残渣をアセトンで処理して沈殿TEA塩とした。塩をろ過し、ろ過液をヘキサンで濁り始めるまで入れて、沈殿した灰色固体を分離して集め、3.60gの4−(2−クロロアセチル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンを得た。
【0162】
4−(2−クロロアセチル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オン3.60g,17.53mmol,1当量)の冷却50:50THF/DCM(62mL)溶液を含むフラスコに、カリウムチオアセテート(2.40gm,21.01mmol,1.2当量)を一度に加えた。混合物を室温で、7時間攪拌した。得られた塩をろ過して何度もDCMで洗った。ろ液を濃縮して、薄い灰色の固体を得た。NMR分析で、反応は完了していないことが分かり、粗生成物固体を再度60mLの50:50DCM/THFに再懸濁させ、そこにカリウムチオアセテート(1.4gm,0.7当量)を加えた。フラスコ内容物を4時間攪拌した。塩をろ過し、DCMですすぎ、ろ液を濃縮して、3.90gのS−2−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−イル)−2−オキソエチルエタンチオレートを灰色固体として得た。
【0163】
S−2−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−イル)−2−オキソエチルエタンチオレート(3.90g,15.96mmol,1当量)のMeOH(70mL)溶液を含み、暖めて固体を溶解させた溶液を含むバイアルに、窒素中で、新たに調製したNaOMe(20mLMeOH中、Na,1.25gm,54.4mmol,3.4当量)を加えた。得られた溶液を30分、室温で攪拌した。3−クロロ−4,4−ジメチルペン−2−テンニトリル(2.43gm,16.92mmol,1.06当量)のMeOH(10mL)溶液を加え、その溶液を90分攪拌した。沈殿をろ過してMeOHで十分洗浄した。ろ液を減圧下で減少させた。粗生成物をEtOAcに溶解し,HO,食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過した後濃縮した。得られた固体を4回、熱アセトン/ヘキサンで溶解/再結晶を繰り返し、2.462gの4−(3−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−2−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンを白色固体として得た。
【0164】
4−(3−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−2−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オン(0.050g,0.16mmol)を3mLのDMFに溶解し、その混合物を冷却して0℃とした。.NaH(60%,0.013g,2当量)を15分に亘り添加し、攪拌をさらに10分続行した。ヨウ化メチル(0.025g,1.1当量)の1mLDMF溶液をその後0℃で添加した後、徐々に温度を1時間かけて室温に戻した。水溶性処理を行い、得られた生成物をヘキサン/EtOAcから粉砕して、4−(3−アミオ−5−tert−ブチルチオフェン−2−カルボニル)−l,3,3−triメチルピペラジン−2−オンとして得た。
【0165】
尿素を、4−(3−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−2−カルボニル)−1,3,3−トリメチルピペラジン−2−オンと、4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)アニリンから形成して、1−(5−tert−ブチル−2−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素として得た。
H-1NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) 9.75 (s, 1H), 8.52 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.74
(s, IH), 7.63 (dd, J=7.8, 2.0 Hz, 1H), 7.42 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.31 (d, J=2.1 Hz, 1H), 7.28 (dd, J=8.2, 2.1 Hz, 1H), 7.20 (d, J=8.4 Hz, 1H), 3.90 (t, J=4.9 Hz, 2H), 3.74 (t, J=4.3 Hz, 4H), 3.69 (s, 2H), 3.50 (t, J=5.0 Hz, 2H), 3.01 (s, 3H), 2.53 (t, J=3.9 Hz, 4H), 2.20 (s, 3H), 1.69 (s, 6H), 1.34 (s, 9H).
l−(5−tert−ブチル−2−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)フラン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)フェニル)尿素の合成
200mLの丸底フラスコに、PPh(15g,56mmol)及びTHF(60miL)を入れた。この溶液をN雰囲気下で0℃で攪拌し、これにDEAD((E)−ジエチルジアゼン−1,2−ジカルボキリレート,24g,40%,56mmol)で処理した。10分後、エチル2−ヒドロキシアセテート(5.8g,56mmol)を加えた。5分後、結晶4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(5.0g,40mmol)を一度に加えた。混合物を一夜攪拌した。20mLの飽和NaHCO水溶液で反応停止させた。THFを減圧下除去した。残渣を40mLの水で希釈し、60mLのEtOAcで抽出した。45mLの食塩水で洗浄後、NaSOで乾燥して、濃縮して、橙色残渣を得た。残渣を約80mLのヘキサン及び10mLのEtOAcで処理して、得られた混合物をろ過し、ろ液を濃縮して、4.01gのエチル2−(l−シアノ−3,3−ジメチルブ−l−テン−2−イルオキシ)アセテートを得た。このエステルに、100mLのTHF:MeOH:HO(6:3:1比)混合物を加えた。水酸化リチウム水和物(1.022g,1.2当量)を加えて、反応混合物を70℃に4時間加熱しその後冷却した。反応混合物をpH7に中和し、DCMで抽出した。有機相をして、3.5gの2−(l−シアノ−3,3−ジメチル−l−ブテン−2−イルオキシ)酢酸を得た。
【0166】
l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オン(0.10g,0.70mmol)を含むバイアルに、0.15mLTEA(1.5当量)及び2−(l−シアノ−3,3−ジメチル−l−ブテン−2−イルオキシ)酢酸(0.13g,0.70mmol)を加えた。ここに、0.16gのPCl(0.77mmol)の2mLDCM溶液をゆっくりと加えた。溶液を室温で、1時間攪拌した。反応をMeOHで停止させ、溶液をDCMで希釈し、IMのNaOH(x2)で洗浄した。水相をDCMで洗浄した。有機相を合わせてNaSOで乾燥し、ろ過した後、溶媒を減圧下で除去し、4,4−ジメチル−3−(2−オキソ−2−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−イル)エトキシ)ペン−2−テンニトリルを得た。
【0167】
4,4−ジメチル−3−(2−オキソ−2−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−イル)エトキシ)ペン−2−テンニトリル(0.20g,0.65mmol)を5mLのTHFに溶解し、30mgのNaH(60%)で処理した。反応混合物を60℃に一夜加熱した。その後DCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で反応停止させた。DCM相を食塩水で洗浄し、Na2SOで乾燥させ、セライトでろ過後、濃縮乾燥し、0.20gの4−(2−アミノ−5−tert−ブチルフラン−3−カルボニル)−l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オンを得た。
【0168】
尿素は、4−(2−アミノ−5−tert−ブチルフラン−3−カルボニル)−l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オンと、4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)アニリンから形成し、l−(5−tert−ブチル−2−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)fラン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(5−(モルホリノメチル)ピリジン−2−イル)フェニル)尿素を得た。
H-1 NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) 9.25 (s, 1H), 8.59 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.72
(d, J=7.9 Hz, 1H), 7.46 (d, J=2.1 Hz, 1H), 7.41 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.30 (dd, J=8.2, 2.3 Hz, 1H), 7.19 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 3.89 (t, J=5.0 Hz, 2H), 3.72 (t, J=4.1 Hz, 4H), 3.56 (s, 2H), 3.50 (t, J=4.9 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.49 (s, 4H), 2.29 (s, 3H), 1.72 (s, 6H), 1.26 (s, 9H).
l−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリン−4−カルボニル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素の合成
5−ブロモピコリン酸(1.60g,7.92mmol)を10mLのDCMに懸濁させ、オキザリルクロリド(2M,7.92mL,2当量)溶液を添加した。混合物を60℃で4時間加熱し、その後溶媒を減圧下で除去した。残渣を10mLのTHFに溶解し、そこにモルホリン(0.828g,9.5mmol)のDCM溶液を滴下した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。生成物をヘキサン/EtOAcから破砕して取り出して、(5−ブロモピリジン−2−イル)(モルホリノ)メタノンを良収率で得た。
【0169】
4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−l,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリンと既に記載した(5−ブロモピリジン−2−イル)(モルホリノ)メタノンとのスズキカップリングにより、(5−(5−アミノ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル)(モルホリノ)メタノンを78%の収率で得た。
【0170】
尿素は、4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−1,3,3−トリメチルピペラジン−2−オンと(5−(5−アミノ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル)(モルホリノ)メタノンから形成して、l−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリン−4−カルボニル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素を得た。
H-1 NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) 10.04 (s, 1H), 8.52 (d, J=1.4 Hz, 1H), 7.76 (dd, J=8.0, 2.1 Hz, 1H), 7.71 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.48 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.18 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.13 (dd, J=8.2, 2.1 Hz, 1H), 6.41 (s, 1H), 3.81-3.85 (m, 4H), 3.73-3.75 (m, 6H), 3.47 (t, J=5.0 Hz, 2H), 3.03 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 1.75 (s, 6H), 1.31 (s, 9H).
5−(5−(3−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)ウレイド)−2−メチルフェニル)−N−(2−メトキシエチル)ピリジン−2−カルボキサミドの合成
(5−ブロモピリジン−2−イル)(モルホリノ)メタノンと類似の方法で、5−ブロモピコリン酸と2−メトキシエタンアミノとカップリングさせて、5−ブロモ−N−(2−メトキシエチル)ピコリンアミドを得た。4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラaメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリンとのスズキカップリングにより、5−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−N−(2−メトキシエチル)ピコリンアミドを得た。尿素は、このアニリンと、4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オンとから形成され、5−(5−(3−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)ウレイド)−2−メチルフェニル)−N−(2−メトキシエチル)ピリジン−2−カルボキサミドを得た。
H-1 NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) 9.97 (s, 1H), 8.48 (d, J=I.4 Hz, 1H), 8.34- 8.38 (m, 2H), 8.18 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.74 (dd, J=8.0, 2.1 Hz, 1H), 7.36 (dd, J=8.2, 2.3 Hz, 1H), 7.30 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.17 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.37 (s, 1H), 3.67-3.72 (m, 4H), 3.58 (t, J=5.1 Hz, 2H), 3.45 (t, J=4.9 Hz, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.01 (s, 3H), 2.16 (s, 3H), 1.69 (s, 6H), 1.29 (s, 9H).
l−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(5−メチル−l,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピリジン−3−yl)フェニル)尿素の合成
5−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸(1.0g,4.95mmol)及びチオニルクロリド(1.4mL,19.8mmol)との懸濁物を70℃で2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、過剰のチオニルクロリドを窒素流で除去した。トルエン(5mL)及びエタノール(2.91mL,49.5mmol)を加えて、80℃で18時間加熱した。過剰のエタノールを減圧で除去した。エチルアセテートを加え、混合物を飽和NaHCOで中和した。].有機相を水及び飽和NaCl水で洗浄した。.抽出物をMgSOで乾燥し、溶媒を減圧で除去して、1.07gのエチル5−ブロモピコリネートを得た。
【0171】
エチル 5−ブロモピコリネート(1.0g,4.35mmol)を4.3mLヒドラジン及び4mLエタノールと混合し、90℃で70分加熱した。その後、過剰の試薬とエタノールを窒素流で除いた。湿った固体をエーテルで処理し、その後90:10のエーテル:MeOHで処理して灰緑色の固体を得た。これを真空ポンプを用いて乾燥した。5−ブロモピコリノヒドラジドの収率は0.536gであった。
【0172】
5−ブロモピコリノヒドラジド(0.2g,0.926mmol)を0.4mLの酢酸及び4.0mLのオキシ塩化リンと混合し、100℃に1時間、その後120℃で1.5時間加熱した。過剰の試薬を窒素気流で除去した。残渣をエチルアセテートで溶解し、飽和NaHCOを加えて、混合物がやや塩基性にした。有機相を飽和NaHCO、水及び最後に飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機相をMgSOで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧で除去して、0.236gの2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−5−メチル−1,3,4−イキサジアゾールを得た。
【0173】
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−5−メチル−l,3,4−オキサジアゾール(0.222g,0.925mmol)を、4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−l,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(0.226g,0.971mmol)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(0.012g,0.046mmol)、2MのKPO(0.957mL)、及び3.2mLジオキサンと混合した。反応物を窒素でパージして、窒素で満たしたふうせんをつけて試験管に封じ、油浴につけて95℃、18時間維持した。反応物を室温まで冷却して、セライト層でろ過して水及びエチルアセテートで洗浄した。相分離した水相をエチルアセテートで抽出した(2X25mL)。有機相を合わせて20mLの飽和NaCl水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧で除去した。粗生成物はカラムクロマトグラフ(100mLシリカゲル、溶出溶媒100%エチルアセテート後、90:10のエチルアセテート:MeOH)で精製して、0.147gの4−メチル−3−(6−(5−メチル−l,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)アニリンを得た。
【0174】
ホスゲン(0.146mL,0.278mmol)の1mLDCM溶液を冷却して0℃とした。4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オン(0.030g,0.093mmol)の1mLのDCM溶液を、その冷却ホスゲン溶液に、5分以上かけて添加した。氷浴をはずし、20分後、LC/MSで反応進行をチェックした。過剰のホスゲン及び溶媒を窒素気流で除去し、残渣を1mLのDCMで処理した。4−メチル−3−(6−(5−メチル−l,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)アニリン(0.024g,0.090mmol)及びDIEA(0.019mL,0.107mmol)を、1mLのDCMと混合し、塩氷浴で冷却した。カルバモイルクロリド溶液をこのアミン溶液に滴下した。反応混合物のLC/MSを20分後に測定し、反応が完了したことを確認した。反応物をDCMで希釈し、飽和NaHCO、水及び飽和NaCl水で洗浄した。有機相を合わせてMgSOで乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧除去した。カラムクロマトグラフ(シリカゲル、溶出溶媒90:10エチルアセテート:ヘキサン、その後100%エチルアセテート)で精製して、痕跡量のアニリンを含む物を得た。この物をDCMに溶解し、2滴の塩化アセチルを加えて、アニリンのアセテートを形成させた。反応を30分続けた後、DCMで希釈し、飽和NaHCO及び飽和NaCl水で洗浄した。有機相をMgSOで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧で除去した。固体を、カラムクロマトグラフ(シリカゲル、溶出溶媒100%エチルアセテート)で精製して、0.0168gのl−(5−tert−ブチル−3−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(5−メチル−l,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素を得た。
H-1 NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) 10.05 (s, 1H), 8.70 (d, J=1.4 Hz, 1H), 8.24 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.85 (dd, J=8.2, 2.1 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.45 (d, J=2.1 Hz, 1H), 7.30 (dd, J=8.2, 2.3 Hz, 1H), 7.21 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.40 (s, 1H), 3.73 (t, J=5.0 Hz, 2H), 3.46 (t, J=5.0 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.67 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.72 (s, 6H), 1.31 (s, 9H).
l−(2−tert−ブチル−4−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素の合成
エチル 2−シアノ−(ヒドロキシアミノ)アセテート(5.048g,35.5mmol)及び10%Pd/C(0.942g)の100mLのEtOAc溶液をフラスコにいれて、Parrの攪拌水素添加装置に載せた。雰囲気を数回パージし、混合物を水素下(50psi)で、室温攪拌した。16時間後、混合物をセライトで漏ろ過し、EtOAcで溶出させた。溶媒を減圧下で除去して、エチル 2−アミノ−2−シアノアセテートを得た。これをバイアル中で、DIEAの100mLのDCM溶液を混合し、窒素下で0℃に冷却した。塩化ピバロイル(4.70g,39mmol)を加えて、溶液をゆっくりと室温まで戻した。5時間後、TLC(1:1ヘキサン:EtOAc)で、SMがないことを確認した。反応溶液をIMのHCl、飽和NaHCO、食塩水で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥して、ろ過した。溶媒を減圧下で除去した。フラッシュカラム(シリカ、7:3ヘキサン:EtOAc)で精製し、4.229g(合計56%)のエチル 2−シアノ−2−ピバルアミドアセテートを得た。
【0175】
Lawsesson試薬(1.16g,2.87mmol)を、エチル 2−シアノ−2−ピバルアミドアセテート(1.0g,4.71mmol)の13mLトルエン溶液に加えた。混合物を70℃で、窒素雰囲気下で20時間加熱した後、室温に冷却した。生成物をシリカゲルクロマトグラフ(溶出液、30:70EA:Hex)にかけて、0.24gのエチル 5−アミノ−2−tert−ブチルチアゾール−4−カルボキリレートを得た。
【0176】
エチル 5−アミノ−2−tert−ブチルチアゾール−4−カルボキレート(0.24g,1.05mmol)を、3mLのジオキサンと混合し、50%NaOH(0.252g,3.15mmol)の0.75mL水溶液を加えた。混合物を8℃に6.5時間加熱した。反応物をpH5にIMのHClを用いて酸性とし、その後EtOAcで抽出した(3x20mL)。抽出物をMgSOで乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧で除去して0.150gの5−アミノ−2−tert−ブチルチアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0177】
5−アミノ−2−tert−ブチルチアゾール−4−カルボン酸(0.15g,0.749mmol)の2mLTHF溶液をトリクロロエチルクロロホーメイト(0.113mL,0.824mmol)で処理した。混合物を80℃で2.5時間加熱した。溶媒を減圧下で除去した。得られた黄色固体をヘキサンで処理した。ヘキサンを除去し、固体を真空乾燥して、0.170gの2−tert−ブチル−5−((2,2,2−トリクロロエトキシ)カルボニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0178】
2−tert−ブチル−5−((2,2,2−トリクロロエトキシ)カルボニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸(0.05g,0.133mmol)の1mLDCM溶液を冷却して−25℃とし、そこに5塩化リン(0.030g,0.146mmol)を一部分ずつ加えた。反応混合物をすべての固体が溶けるまで攪拌した。l,3,3−トリメチルピペラジン−2−オン(0.021g,0.146mmol)及びHunig塩基(0.028mL,0.160mmol)の1mLDCM混合液を室温で10分間攪拌し、冷却して0℃とした。その塩基溶液をさきほどの酸塩化物に2分以上かけて添加した。5分後、反応を水及び飽和NaHCOで停止させ、DCMで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧で除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ(溶出溶媒、50:50のEA:Hex)にかけて、0.032gの2,2,2−トリクロロエチル2−tert−ブチル−4−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チアゾール−5−イルカーバメートを得た。
【0179】
4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)アニリン(0.019g,0.067mmol)を0.5mLのDMFに溶解し、氷浴で冷却した。水素化ナトリウム(0.003g,0.083mmol)を加えて、反応物を0℃で10分間攪拌した。2,2,2−トリクロロエチル 2−tert−ブチル−4−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チアゾール−5−イルカーバメート(0.032g,0.064mmol)を1.0mLのDMFに混合し、ヒートガンで物が完全に溶けるまで加熱した。チアゾール溶液をこのアミン混合物に加え、反応物をシールド管に入れ、90℃で15分維持した。反応物を冷却した後、水で反応を停止させ、EtOAcで抽出した(2x25mL)。有機相を飽和NaHCO(15mL)で逆抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧で除去した。調製用TLC(担体シリカ、溶媒95:5DCM:MeOH)にかけて生成物を得た。これを最小量のエチルアセテートに溶解し、ヘキサンから沈殿させることを3回行った。1.9mgのl−(2−tert−ブチル−4−(2,2,4−トリメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−(6−(モルホリノメチル)ピリジン−3−イル)フェニル)尿素を得た。
H-1 NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) 10.90 (s, 1H), 8.54 (d, J=I.8 Hz, 1H), 7.64 (dd, J=7.9, 2.2 Hz, 1H), 7.44 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.40 (d, J=2.1 Hz, 1H), 7.27 (dd, J=8.2, 2.2 Hz, 1H), 7.24 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 4.13 (t, J=4.8 Hz, 2H), 3.75 (t, J=4.7 Hz, 4H), 3.70 (s, 2H), 3.55 (t, J=4.8 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.55 (t, J=4.5 Hz, 4H), 2.22 (s, 3H), 1.76 (s, 6H), 1.37 (s, 9H).
l−(5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(3−(6−エチルピリジン−3−イル)−4−メチルフェニル)尿素の合成
2Lフラスコに、2,5−ジブロモピリジン(60g,235mmol)及び800mLのトリエチルアミンを入れた。その溶液に窒素流を30分通してパージし脱ガスした。反応物に、トリメチルシリルアセチレン(36mL,255mmol)を加え、さらにPdCl(PPh(3g,4.27mmol)及びCuI(1g,5.26mmol)を加えた。反応物を10分間攪拌して、発熱が始まった。反応温度が30℃を超えないように水浴で冷却した。粘度のある反応混合物を2時間攪拌した。LC分析で反応が完了したことを確認し、反応物を水に投入して、エチルアセテートで抽出した(2x400mL)。有機相を合わせて水で洗浄し(3x500mL)、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧で除去した。残渣をシリカゲル(200g)層に通して精製した。溶出液はヘプタン、さらに5%エチルアセテートのヘプタンを用いた。5−ブロモ−2−((トリメチルシリル)エチニル)ピリジンが、収率58g、97%で得られた。
【0180】
フラスコに5−ブロモ−2−((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン(30g、118mmol)の200mLエタノールと、固体の水酸化ナトリウム(5g,125mmol)を入れた。反応物を2時間攪拌し、その後水に投入し、1Nの塩酸を用いてpHを〜6に調整した。混合物をジエチルエーテルで抽出し(2x300mL)、有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧で除去した。生成物である5−ブロモ−2−エチニルピリジンをさらに精製することなく用いた。収率20g、93%。
【0181】
5−ブロモ−2−エチニルピリジン(10g,54.9mmol)をエタノール(100mL)に溶解し、Adams触媒(PtO,75%,1g)を加えた。混合物を3psiの水素で水素添加し、水素を添加するたびに反応進行をLC及びH−NMRで連続的にチェックした。〜10psiの水素が消費された後、これらのデータは、臭素還元<5%で反応が完了したことを示した。触媒をろ過して除き、溶媒を20℃で減圧下で除去して5−ブロモ−2−エチルピリジンを収率8.7g、85%で得た。
【0182】
1Lの丸底フラスコに、5−ブロモ−2−エチルピリジン(10g,53.8mmol)及び4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−l,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(13.83g,59.1mmol)のジオキサン(300mL)溶液を入れ、さらに飽和炭酸水素ナトリウム(150mL)水を加えた。20分間、窒素気流を混合物に通してパージし脱ガスした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.36g,2.91mmol)を加え、混合物を加熱して還流させた。途中粘性を持つようになったが最終的に溶液となった。反応物を、2時間加熱し、室温に冷却し、溶媒を減圧で除去した。残渣をエチルアセテートと水に分配させた。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧で除去した。残渣を、カラムクロマトグラフで精製し(0−10%エチルアセテート/ヘプタン)、5−(6−エチルピリジン−3−イル)−2−メチルアニリンを、収率6.7g,58.8%で得た。
【0183】
尿素は、5−(6−エチルピリジン−3−イル)−2−メチルアニリンと4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンから形成させた。
【0184】
l−(5−tert−ブチル−3−(2,2−ジメチル−3−オキソピペラジン−l−カルボニル)チオフェン−2−イル)−3−(3−(5−エチルピリジン−2−イル)−4−メチルフェニル)尿素の合成
2L丸底フラスコに、n−ブチルリチウム2.5Mのヘキサン(99mL,248mmol)のEt0(1680mL)溶液を入れて、無色溶液を得た。反応物を冷却して−78℃とした。n−ブチルリチウム2.5Mのヘキサン(99mL,248mmol)を滴下しつつ温度を−70℃に維持した。反応物を1時間攪拌し、N,N−ジメチルホルムアミド(36.6mL,473mmol)を−70℃以下に維持しつつ添加した。反応物をさらに1時間攪拌して、飽和塩化アンモニウム溶液(2L)で反応を停止させた。有機相を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフ(溶出液0−30%エチルアセテート)で精製し、6−ブロモニコチンアルデヒドを、収率19.7g、44.8%で得た。
【0185】
2L丸底フラスコに、トリフェニルホスホニウムブロミド(42.9g,120mmol)のTHF(600mL)溶液を入れ、これを−20℃に冷却した。n−ブチルリチウム2.5Mのヘキサン(48.0mL,120mmol)溶液を、温度を0℃以下に維持しつつ滴下した。反応物を室温に20分間加温して戻し、再び0℃に戻した。6−ブロモニコチンアルデヒド(18.6g,100mmol)のTHF(40mL)溶液を加えた。反応物を暖めて室温に戻し一夜攪拌した。反応物を水とジエチルエーテル(IL)に分配し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、溶媒を室温で減圧下除去した。生成物である2−ブロモ−5−ビニルピリジンを、バルブーバルブ蒸留(〜600mTorr,80−100℃)して、収率17.2g、93%で得た。
【0186】
2−ブロモ−5−ビニルピリジン(17.2g,40.1mmol)をエタノール(150mL)に溶解し、Adams触媒(PtO,75%,1.4g)を加えた。混合物を3psiの水素で水素化した。水素添加ごとに反応を持続的に、LC及びH−NMRでチェックした。〜10psiが消費された際、データは臭素の還元<5%で反応が完了していることを示した。触媒をろ過して除き、溶媒を減圧下で20℃で除去して、2−ブロモ−5−エチルピリジンを収率17g,98%で得た。
【0187】
1L丸底フラスコに、化合物6(10g,53.8mmol)及び4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−l,3,2−ジオキアボロラン−2−イル)アニリン(13.83g,59.1mmol)のジオキサン(300mL)溶液を入れ、そこに飽和炭酸水素ナトリウム(150mL)を加えた。窒素気流を混合物に20分間通してパージして混合物を脱ガスした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.36g,2.91mmol)を加え、混合物を加熱して還流させた。これにより反応物は非常に粘度を有する物となったが最終的には溶液になった。反応物を2時間加熱した後、室温に冷却し、溶媒wp減圧で除去した。残渣をエチルアセテートと水に分配した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧で除去した。残渣をカラムクロマトグラフ(溶出溶媒、0−100%エチルアセテート/ヘプタン)で精製し、3−(5−エチルピリジン−2−イル)−4−メチルアニリンを、収率8.7g,77%で得た。
【0188】
尿素は、3−(5−エチルピリジン−2−イル)−4−メチルアニリン及び4−(2−アミノ−5−tert−ブチルチオフェン−3−カルボニル)−3,3−ジメチルピペラジン−2−オンから形成された。
【0189】
たんぱく質キナーゼアッセイ。p38のたんぱく質キナーゼ活性を、γー[33P]ATPから33PのGST−ATF−2基質(アミノ酸19−96Upstate,NY USA)への導入を測定することにより決定した。反応は、13mMのMgCl、12%のグリセロール、2%のDMSO、2mMのDTT、2.5Ciのγー[33P]ATP(1Ci=37GBq、GE Healthcare、Piscataway、NJ)、10μMのATP(GE Healthcare、Piscataway、NJ)、及び2μMのGST−ATF2を含む最終容積50μLの24mM Tris−HCl緩衝液中で行われた。化合物を2nMp38と20分間30℃であらかじめインキュベートした。反応は、GST−ATF2及びATPを添加して開始した。30℃で70分間インキュベートして、10μLの600mMリン酸を添加して停止させた。リン酸化基質をリン酸セルロース96穴プレート(Millipore MAPHNOB 10)に載せ、100mMリン酸で洗浄した。これをBeckmenCoulter LS6500液体シンチレーション計数装置で計数した。これらのテストされた化合物は、次のカテゴリーに分類される。すなわち、IC50<0.10μMのものはAに、IC50<1μMのものはBに、IC50<10μMのものはCにである。以下の表には活性(Act)として活性が示されている。
【0190】
上で説明した又はそれと類似の方法に基づきいくつかの例示された化合物を以下の表に挙げた。ここにはまたいくらかのNMRデータと、タンパク質キナーゼアッセイにおける活性を示している。
【0191】
ある場合NMRデータが、本明細書に基づく適切な形では利用可能でなかった。そのような場合のMSデータを以下提供する。
【0192】















































































































本発明の実施態様の例示的化合物には、限定されるものではないが、次の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、それらのNオキシド又はNオキシドの薬学的に許容される塩が含まれる。

































【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iで表される化合物又はその薬学的に許容される塩、その薬学的に許容されるNオキサイド又は薬学的に許容されるNオキサイドの塩、又はそれらの溶媒和物。
【化35】

(式中、
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
は,水素、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ又はORであり;
は,5−又は6−員環ヘテロアリール、5−又は6−員環ヘテロシクロアルキル、C2−6アルキニル又はシアノであって、場合により1又はそれ以上の独立して選ばれるR基で置換されていてよく;
、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジーC1−4アルキルアミノ又はC1−6アルキニルであり;
Yは、フェニル又は5−若しくは6−員環ヘテロアリールであり、このどちらか一方は場合により1又はそれ以上独立して選択されたR基で置換されてよく;
は、単結合、CH又はーC(O)−であり;
は、
【化36】

であり;
Zは、−NR−、−CHR−、-C(O)-、−SR−、−S(O)−、−S(O)−、−NH−SO−であり;
及びXは、それぞれ独立に、C1−3アルキルであって、場合により、オキソ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ及びジーC1−4アルキルアミノからなる群から独立して選択された1又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
それぞれのRは、独立して、水素、シアノ、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)C(O)NR、C(O)NR、C(O)OR、S(O)R、S(O)、S(O)NR、S(O)、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6−アルキル、C3−7ヘテロシクロアリキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキルC2−6アルケニル及びC2−6アルキニルは、それぞれ1,2,3又は4個の独立に選択されたR‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により、1,2,3又は4個の独立して選択されたR7“基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C3−9シクロアルキル、C3−9ヘテロシクロアルキル、C1−6アシル、ホルミル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバミルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、カルボキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであり、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル及びC2−6アルキニルは場合により、それぞれ1、2、3又は4個の独立して選択されたRY‘基で置換されていてよく;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリ(C1−6)アルキルシリル、OR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、S(O)NR、S(O)、NReS(O)、NRgS(O)NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルはそれぞれ場合により、1、2、3又は4個の独立して選択されたRA‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルはそれぞれ場合により、1、2又は3個の独立して選択されたRA“基で置換されていてよく;
それぞれのRY‘,R7’、R7“、RA‘及びRA”は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキル、C1−6アシル、ホルミル、カルボキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバモイルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであり;
それぞれのR、R、R、R及びRは、独立して水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、それぞれ場合により、1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R及びRは、独立して、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノである。)
【請求項2】
Yが5−又は6−員環ヘテロアリールであり、どちらかが場合により、1又はそれ以上の独立して選択されるR基で置換されてもよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
一般式Iで表される化合物又はその薬学的に許容される塩、その薬学的に許容されるNオキサイド又は薬学的に許容されるNオキサイドの塩、又はそれらの溶媒和物と、薬学的に許容される担体又は付形剤を含む、医薬組成物。
【化37】

(式中、
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
は,水素、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ又はORであり;
は,5−又は6−員環ヘテロアリール、5−又は6−員環ヘテロシクロアルキル、C2−6アルキニル又はシアノであって、場合により1又はそれ以上の独立して選ばれるR基で置換されていてよく;
、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジーC1−4アルキルアミノ又はC1−6アルキニルであり;
Yは、フェニル又は5−若しくは6−員環ヘテロアリールであり、このどちらか一方は場合により1又はそれ以上独立して選択されたR基で置換されてよく;
は、単結合、CH又はーC(O)−であり;
は、
【化38】

であり;
Zは、−NR−、−CHR−、-C(O)-、−SR−、−S(O)−、−S(O)−、−NH−SO−であり;
及びXは、それぞれ独立に、C1−3アルキルであって、場合により、オキソ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ及びジーC1−4アルキルアミノからなる群から独立して選択された1又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
それぞれのRは、独立して、水素、シアノ、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)C(O)NR、C(O)NR、C(O)OR、S(O)R、S(O)、S(O)NR、S(O)、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6−アルキル、C3−7ヘテロシクロアリキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキルC2−6アルケニル及びC2−6アルキニルは、それぞれ1,2,3又は4個の独立に選択されたR‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により、1,2,3又は4個の独立して選択されたR7“基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C3−9シクロアルキル、C3−9ヘテロシクロアルキル、C1−6アシル、ホルミル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバミルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、カルボキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであり、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル及びC2−6アルキニルは場合により、それぞれ1、2、3又は4個の独立して選択されたRY‘基で置換されていてよく;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリ(C1−6)アルキルシリル、OR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、S(O)NR、S(O)、NReS(O)、NRgS(O)NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルはそれそれ場合により、1、2、3又は4個の独立して選択されたRA‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルはそれぞれ場合により、1、2又は3個の独立して選択されたRA“基で置換されていてよく;
それぞれのRY‘,R7’、R7“、RA‘及びRA”は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキル、C1−6アシル、ホルミル、カルボキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバモイルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホノルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであり;
それぞれのR、R、R、R及びRは、独立して水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、それぞれ場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコギン、シアノ、ニトロ、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノである。)
【請求項4】
目的物のp38MAPキナーゼを抑制する方法であり:
前記目的物に、治療に必要な、一般式Iで表される化合物又はその薬学的に許容される塩、その薬学的に許容されるNオキサイド又は薬学的に許容されるNオキサイドの塩、又はそれらの溶媒和物と、薬学的に許容される担体又は付形剤を含む、医薬組成物を投与することを含む、方法。
【化39】

(式中、
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
は、N又はCRであり;
は,水素、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ又はORであり;
は,5−又は6−員環ヘテロアリール、5−又は6−員環ヘテロシクロアルキル、C2−6アルキニル又はシアノであって、場合により1又はそれ以上の独立して選ばれるR基で置換されていてよく;
、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ、ジーC1−4アルキルアミノ又はC1−6アルキニルであり;
Yは、フェニル又は5−若しくは6−員環ヘテロアリールであり、このどちらか一方は場合により1又はそれ以上独立して選択されたR基で置換されてよく;
は、単結合、CH又はーC(O)−であり;
は、
【化40】

であり;
Zは、−NR−、−CHR−、-C(O)-、−SR−、−S(O)−、−S(O)−、−NH−SO−であり;
及びXは、それぞれ独立に、C1−3アルキルであって、場合により、オキソ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ及びジーC1−4アルキルアミノからなる群から独立して選択された1又はそれ以上の基で置換されていてもよく;
それぞれのRは、独立して、水素、シアノ、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)C(O)NR、C(O)NR、C(O)OR、S(O)R、S(O)、S(O)NR、S(O)、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6−アルキル、C3−7ヘテロシクロアリキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキルC2−6アルケニル及びC2−6アルキニルは、それぞれ1,2,3又は4個の独立に選択されたR‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により、1,2,3又は4個の独立して選択されたR7“基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C3−9シクロアルキル、C3−9ヘテロシクロアルキル、C1−6アシル、ホルミル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバミルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、カルボキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホニルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであり、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル及びC2−6アルキニルは場合により、それぞれ1、2、3又は4個の独立して選択されたRY‘基で置換されていてよく;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリ(C1−6)アルキルシリル、OR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、S(O)NR、S(O)、NReS(O)、NRgS(O)NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここでC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルはそれそれ場合により、1、2、3又は4個の独立して選択されたRA‘基で置換されていてよく、前記C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルはそれぞれ場合により、1、2又は3個の独立して選択されたRA“基で置換されていてよく;
それぞれのRY‘,R7’、R7“、RA‘及びRA”は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジーC1−6アルキルアミノ、アミノ(C1−6アルキル)、C1−6アルキルアミノ(C1−6アルキル)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(C1−6アルキル)、C5−10アリール、C5−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキル、C1−6アシル、ホルミル、カルボキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6カルバミル、C1−6アルキルカルバミル、ジ(C1−6アルキル)カルバミル、C1−6アルキルカルバモイルオキシ、ジ(C1−6アルキル)カルバミルオキシ、C1−6アシルオキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルホノルアミド又はジ(C1−6アルキル)スルホンアミドであり;
それぞれのR、R、R、R及びRは、独立して水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、それぞれ場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのRは、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルであり、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルーC1−6アルキル、C3−7ヘテロシクロアルキル、C3−7ヘテロシクロアルキルーC1−6アルキル、C6−10アリール、C6−10アリールーC1−6アルキル、C5−9ヘテロアリール又はC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルは、場合により1、2又は3個の独立して選択されたR基で置換されていてよく;
それぞれのR、R及びRは、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、C1−6アルキルアミノ又はジーC1−6アルキルアミノである。)
【請求項5】
一般式Iの化合物を製造する方法であり:方法I乃至XIVの少なくとも1つのステップを実施することを含む、方法。
【請求項6】
がメチルであり、
が、1又はそれ以上の独立に選択されたC5−9ヘテロアリールーC1−6アルキルで置換された、6−員環ヘテロアリール置換であり、
Lは、−C(O)−であり、
Yは、5−ヘテロアリール、場合により、1又はそれ以上の独立して選択されたC1−6アルキルであり、
は、
【化41】

であり、
Zは、−NR−であり、
及びXは、それぞれ独立に、C1−3アルキルであり、場合により、オキソ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、C1−4アルキルアミノ及びジーC1−4アルキルアミノから選択される群から独立して選択された1又はそれ以上の基で置換されていてもよい、
請求項1の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
次の化合物から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。










































【請求項8】
1-(5-tert-ブチル-3-(2,2-ジメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-2-イル-3-(4-メチル-3-(5-(モルホリノメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)尿素、1-(5-tert-ブチル-3-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-2-イル)-3-(4-メチル-3-(6-(モルホリノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)尿素、1-(1-tert-ブチル-3-(2,2-ジメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(3-(6-イソプロピルピリジン-3-イル)-4-メチルフェニル)尿素、1-(5-tert-ブチル-3-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-2-イル)-3-(3-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-4-メチルフェニル)尿素、1-(5-tert-ブチル-2-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-3-イル)-3-(4-メチル-3-(6-(モルホリノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)尿素、1-(5-tert-ブチル-2-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)フラン-3-イル)-3-(4-メチル-3-(5-(モルホリノメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)尿素、1-(5-tert-ブチル-3-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-2-イル)-3-(4-メチル-3-(6-(モルホリン-4-カルボニル)ピリジン-3-イル)フェニル)尿素、5-(5-(3-(5-tert-ブチル-3-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-2-イル)ウレイド)-2-メチルフェニル)-N-(2-メトキシエチル)ピリジン-2-カルボキサミド、1-(5-tert-ブチル-3-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-2-イル)-3-(4-メチル-3-(6-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)フェニル)尿素及び1-(2-tert-ブチル-4-(2,2,4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チアゾール-5-イル)-3-(4-メチル-3-(6-(モルホリノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)尿素、から選択される請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
次の構造を持つ化合物又はその薬学的に許容される塩。
【化42】

1-(5-tert-ブチル-3-(2、2、4-トリメチル-3-オキソピペラジン-1-カルボニル)チオフェン-2-イル)-3-(4-メチル-3-(6-(モルホリノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)尿素

【公表番号】特表2012−500223(P2012−500223A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523210(P2011−523210)
【出願日】平成21年8月15日(2009.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/053959
【国際公開番号】WO2010/019930
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(511039555)ローカス ファーマスーティカルズ,インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】