MDRモジュレーターとしてのイミダゾール誘導体
【課題】癌化学療法薬に対する多剤耐性細胞の感受性を修復するために有用な化合物の提供。
【解決手段】式(1)を有するイミダゾール誘導体またはその医薬上許容できる塩。
(式中、置換基R1は、置換C1〜11アルキルまたは置換C2〜11アルケニル等(ここで置換基は、水酸基、C1〜6アルキルオキシからなる群等より選択される)、R2およびR3は、それぞれ独立に、一、二、および三置換フェニルからなる群等より選択され、その置換基は置換C1〜6アルキル等、R4は、水素、置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル等(ここで置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルからなる群等より選択される)、を示す。)
【解決手段】式(1)を有するイミダゾール誘導体またはその医薬上許容できる塩。
(式中、置換基R1は、置換C1〜11アルキルまたは置換C2〜11アルケニル等(ここで置換基は、水酸基、C1〜6アルキルオキシからなる群等より選択される)、R2およびR3は、それぞれ独立に、一、二、および三置換フェニルからなる群等より選択され、その置換基は置換C1〜6アルキル等、R4は、水素、置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル等(ここで置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルからなる群等より選択される)、を示す。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規イミダゾール誘導体、それを含む新規医薬組成物、それらの使用方法、およびそれらの製造方法を提供する。これらの化合物は、癌化学療法薬に対する多剤耐性細胞の感受性を修復するため薬理学上有用である。
【背景技術】
【0002】
癌の治療の主な問題は、腫瘍細胞の化学療法薬に対する耐性の出現と、引き続いて起こる患者の再発である(Bradleyら、I,Cancer Res.1989,49,2790−2796;RadererとSscheitharer,Cancer 1993,72,3553−3563)。これらの腫瘍細胞は多くの薬物に対して臨床的耐性を示す傾向にあるため、これらの癌の被害者にはあらゆる抗癌剤が効かなくなることがある。この現象は多剤耐性(MDR)として知られている。MDRは腫瘍細胞のある種の変化と関連しており、この結果、膜透過性の減少およびエネルギー依存性流出機序による薬物除去能力の向上を含めた細胞内への抗癌剤の蓄積が減少する。この機序の研究は、化学療法薬に対する耐性を付与することができる遺伝子の特性決定に至った。これらの遺伝子の1つである、P糖タンパク質またはMDR1遺伝子が深く関連してきたが、その理由はこの遺伝子の過剰発現が、すべて重要な化学療法薬であるアントラサイクリン類、ビンカアルカロイド類、およびポドフィリン類に対する耐性を引き起こすことができるからである。MDR1は、多数の無関係な有機化合物を細胞外に輸送するATP依存性流出ポンプとして作用する170kDaの膜糖蛋白質(gp−170またはPgp)をコードしている(Jurankaら、FASEB J.1989,3,2583−2592)。gp−170の発現量が、薬物耐性の程度と相関があることが示されている(RadererとSscheitharer、Cancer 1993,72,3553−3563)。Gp−170は、すべての抗新生物薬を含めた構造的に関連性のない多種多様の化合物を能動的に押し出すポンプとして作用すると考えられている。MRP遺伝子産物である他のATP依存性膜流出ポンプも、MDR現象と関連しており(KrishnamacharyとCenter、Cancer Res.1993,53,3658−3661)、別のATP依存性および酵素的機序をもっている。
【0003】
MDRが確認された抗腫瘍化学療法に効果が認められている薬物としては、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エトポシド、テニポシド、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、プリアマイシン(ミトラマイシン)、およびアクチノマイシンD(Jonesら、Cancer(Suppl)1993,72,3484−3488)が挙げられる。多くの腫瘍は本来多剤耐性(例えば、大腸および腎臓の腺癌)であるが、他の腫瘍は治療の過程においてMDRを獲得する(例えば、神経芽細胞腫や小児期白血病)。
【0004】
構造の異なる多種多様の薬剤によって、ある種のMDR腫瘍細胞に対して通常の薬剤感受性を部分的または時には完全に回復できることが分かっている。これらの化学感作物質は、gp−170に干渉して薬剤の流出の増加を逆転させる性質をもつため有効であると考えられている。このような薬物としては、カルシウムチャネル遮断剤(例えば、ベラパミル)、カルモジュリン阻害剤(例えば、トリフルオペラジン)、抗生物質(例えば、エリスロマイシン)、心血管疾患薬(例えば、キニジン)、アントラサイクリン類およびビンカアルカロイド類の無細胞毒性類似体、サイクロスポリンAおよびその類似体、FK−506およびその類似体、およびシクロペプチド類の誘導体が挙げられる(Lumら、Cancer(Suppl)1993,72,3502−3514)。しかしながら現在、他の器官系に対して大きな薬理学的影響を及ぼすため、癌治療の化学療法指数に大きく寄与する薬物は存在しない。MDRの反転のために効果的な治療薬は、膜ポンプに対して有効性を有し、同時に著しい毒性および他の非特異的薬理効果がないことが必要である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Bradleyら、I,Cancer Res.1989,49,2790−2796
【非特許文献2】RadererとSscheitharer,Cancer 1993,72,3553−3563
【非特許文献3】Jurankaら、FASEB J.1989,3,2583−2592
【非特許文献4】KrishnamacharyとCenter、Cancer Res.1993,53,3658−3661
【非特許文献5】Jonesら、Cancer(Suppl)1993,72,3484−3488
【非特許文献6】Lumら、Cancer(Suppl)1993,72,3502−3514
【0006】
発明の要旨
本発明は、ドキソルビシン(DOX)、タキソール、ビンブラスチン(VLB)などの抗癌化学療法薬に対して耐性を有する腫瘍細胞の感受性を増大させ、多剤耐性細胞の感受性を向上させるために有効である式(1)の新規置換イミダゾール誘導体群を記載する。これらの化合物は、MDR腫瘍細胞の耐性を減少させ、DOX、タキソール、VLBなどの抗腫瘍薬に対する細胞の感受性を強化する効果がある。これらの化合物は、癌の化学療法において幅広く応用されることが期待される。
【0007】
本発明の新規化合物は、一般構造(1)
【0008】
【化1】
を有し、多剤耐性腫瘍細胞の感受性を修復することができる。本発明の目的の1つは、多剤耐性腫瘍細胞の抗腫瘍薬に対する感受性を十分に活性化させる化合物を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、本発明の新規化合物を使用して多剤耐性腫瘍細胞を感作する方法を提供する。
【0010】
本発明のさらなる目的は、抗腫瘍化学療法薬の投与の前、同時、または後に十分な量の本発明の化合物を投与することによるMDRまたは薬剤感受性腫瘍細胞の治療方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、抗腫瘍化学療法薬に対する腫瘍細胞の感受性を増大させることにより、抗癌化学療法薬に対して感受性であるがそのような化学療法に対して抵抗性を示すようになった腫瘍の治療を行うための医薬組成物を提供する。
【0011】
定義
本明細書での記載において、「結合」という用語は、当業者には明らかである好ましいある結合点における安定な共有結合を意味する。
【0012】
「ハロゲン」または「ハロ」という用語には、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が含まれる。
【0013】
「アルキル」という用語には、指定の数の炭素原子を有する、C1〜C11の直鎖飽和脂肪族炭化水素、C1〜C11の分岐鎖飽和脂肪族炭化水素、C3〜C8の環状飽和脂肪族炭化水素、およびC3〜C8の環状飽和脂肪族炭化水素基で置換されたC1〜C11直鎖または分岐鎖飽和脂肪族炭化水素が含まれる。例えば、この定義では、これらに限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(Pr)、ブチル(Bu)、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、イソプロピル(i−Pr)、イソブチル(i−Bu)t−ブチル(t−Bu)、s−ブチル(s−Bu)、イソペンチル、ネオペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、メチルシクロプロピル、等が含まれる。
【0014】
「アルケニル」という用語には、指定の数の炭素原子を有する、C2〜C11の直鎖不飽和脂肪族炭化水素基、C2〜C11の分岐鎖不飽和脂肪族炭化水素基、C5〜C8不飽和環状脂肪族炭化水素基、およびC3〜C8の環状飽和および不飽和脂肪族炭化水素基で置換されたC2〜C11の直鎖または分岐鎖脂肪族炭化水素基が含まれる。二重結合は鎖に沿った任意の安定した点に存在することができ、その炭素−炭素二重結合はシス配置でもトランス配置でもよい。例えば、この定義には、これらに限定されないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、1,5−オクタジエニル、1,4,7−ノナトリエニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、エチルシクロヘキセニル、ブテニルシクロペンチル、1−ペンテニル−3−シクロヘキセニル、等が含まれる。
【0015】
「アルキルオキシ」という用語(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピロキシ、アリルオキシ、シクロヘキシルオキシ)は、表示した数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基が酸素架橋で結合したものを表している。
【0016】
「アルキルチオ」という用語(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、シクロヘキシルチオ、等)は、硫黄架橋で結合し表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を表す。
【0017】
「アルキルアミノ」という用語(例えば、メチルアミノ、ジエチルアミノ、ブチルアミノ、N−プロピル−N−ヘキシルアミノ、(2−シクロペンチル)プロピルアミノ、ヘキシルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、等)は、アミン架橋で結合し表示の数の炭素原子を有する上述の定義の1または2個のアルキル基を表す。2つのアルキル基と窒素を合わせたものが結合して、少なくとも1つのC1〜C11アルキル、アリールC0〜C11アルキル置換基の結合した3〜11個の炭素原子を含む環構造を形成してもよい。
【0018】
「アルキルアミノアルキル」という用語は、表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を介して結合するアルキルアミノ基を表す。
【0019】
「アルキルオキシ(アルキル)アミノ」という用語(例えば、メトキシ(メチル)アミン、エトキシ(プロピル)アミン)は、アミノ基を介して結合する前述の定義のアルキルオキシ基を表し、そのアミノ基自体はアルキル置換基を有する。
【0020】
「アルキルカルボニル」という用語(例えば、シクロオクチルカルボニル、ペンチルカルボニル、3−ヘキシルカルボニル)は、カルボニル基を介して結合し表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を表す。
【0021】
「アルキルカルボキシ」という用語(例えば、ヘプチルカルボキシ、シクロプロピルカルボキシ、3−ペンテニルカルボキシ)は、カルボニルが今度は酸素を介して結合する上記定義のアルキルカルボニル基を表す。「アルキルカルボキシアルキル」という用語は、表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を介して結合するアルキルカルボキシ基を表す。
【0022】
「アルキルカルボニルアミノ」(例えば、ヘキシルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニル−アミノメチル、メチルカルボニルアミノフェニル)は、カルボニルが今度はアミノ基の窒素原子を介して結合する前述の定義のアルキルカルボニル基を意味する。この窒素基自体は、アルキル基またはアリール基で置換されていてもよい。
【0023】
「アリール」という用語は、当業者であれば明らかな特定の好ましい結合点に安定な共有結合を形成可能な環の任意の位置で結合した、未置換、一、二、または三置換、単環式、多環式、ビアリール、および複素環式の芳香族基を表す(例えば、3−インドリル、4−イミダゾリル)。アリール置換基は、ハロ、ニトロ、シアノ、トリハロメチル、C1〜11アルキル、アリールC1〜11アルキル、C0〜11アルキルオキシC0〜11アルキル、アリールC0〜11アルキルオキシC0〜11アルキル、C0〜11アルキルチオC0〜11アルキル、アリールC0〜11アルキルチオC0〜11アルキル、C0〜11アルキルアミノC0〜11アルキル、アリールC0〜11アルキルアミノC0〜11アルキル、ジ(アリールC1〜11アルキル)アミノC0〜11アルキル、C1〜11アルキルカルボニルC0〜11アルキル、アリールC1〜11アルキルカルボニルC0〜11アルキル、C1〜11アルキルカルボキシC0〜11アルキル、アリールC1〜11アルキルカルボキシC0〜11アルキル、C1〜11アルキルカルボニルアミノC0〜11アルキル、アリールC1〜11アルキルカルボニルアミノC0〜11アルキル、−C0〜11アルキルCOOR1、−C0〜11アルキルCONR2R3、からなる群より独立に選択され、ここでR1、R2およびR3は独立に、水素、C1〜C11アルキル、アリールC0〜C11アルキルから独立に選択されるか、あるいはR2およびR3とこれらの結合する窒素とを合わせたものが、3〜8個の炭素原子と少なくとも1つのC1〜C11アルキル、アリールC0〜C11アルキル置換基を含む環構造を形成する。
【0024】
アリールの定義には、これらに限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、アズレニル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、ピレニル、チエニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾチエニル、フリル、ピラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ピロリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピラダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリル、イソキノリル、4H−キノリジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、クロマニル、ベンゾジオキソリル、ピペロニル、プリニル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンズチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルが含まれる。
【0025】
「アリールアルキル」という用語(例えば、(4−ヒドロキシフェニル)エチル、(2−アミノナフチル)ヘキシル、ピリジルシクロペンチル)は表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を介して結合する前述の定義のアリール基を表す。
【0026】
「カルボニルオキシ」という用語は、酸素架橋によって結合するカルボニル基を表す。
【0027】
当業者には明らかであるが、前述の定義において、「アルキル」および「アルケニル」という用語は、安定な化合物が形成される限り互いに置き換えて使用することができる。
【0028】
「治療に効果的な量」という用語は、研究者、獣医、医師、または他の臨床医によって調べられる組織、系、動物、またはヒトが生物学的または医学的応答を誘発する薬物または医薬の量を意味する。
【0029】
発明の詳細な説明
本発明の新規化合物は、式(1)に示すような一般構造を有し、
【0030】
【化2】
式中、置換基R1、R2、R3、およびR4は以下のAおよびBに記載の用に定義される:
A.R1が:
(i)置換C1〜11アルキルまたは置換C2〜11アルケニル(ここで置換基は、水酸基、C1〜6アルキルオキシからなる群より選択される);または
(ii)一、二、および三置換アリール−C0〜11アルキル(ここでアリールは、フェニル、フリル、チエニルからなる群より選択され、置換基は:
(a)フェニル、trans−2−フェニルエテニル、2−フェニルエチニル、2−フェニルエチル、または水酸基、ハロ、C1〜4アルキル、およびC1〜4アルキルオキシからなる群より選択される基で上記フェニル基が一または二置換されたもの、
(b)置換C1〜6アルキル、置換C2〜6アルキルオキシ、置換C2〜6アルキルチオ、置換C2〜6アルコキシカルボニル(ここで置換基は、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオからなる群より選択される)、または
(c)C1〜11CO2R5、C1〜11CONHR5、trans−CH=CHCO2R5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中、R5は、C1〜11アルキル、またはフェニルC1〜11アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシである);からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には;
R2およびR3はそれぞれ独立に、一、二、および三置換フェニルからなる群より選択され、その置換基は独立に:
(i)置換C1〜6アルキル、
(ii)置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、
(iv)C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、
(v)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択され、ここでの置換基は
(a)水酸基、C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、
(b)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、または
(c)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、からなる群より選択される、
あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、ここでアリールは任意に置換されてもよく、その場合置換基は上記(i)〜(v)と同様の定義であり;
そしてR4は:
(i)水素;
(ii)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(ここで置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルからなる群より選択される);または
(iii)置換アリールC0〜11アルキル(ここでアリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニルから選択され、その置換基はA.(a〜c)から選択される)からなる群より選択される;あるいは
B.R1が:
一、二、または三置換アリール−C0〜6アルキル(ここでアリールがフェニル、チエニルからなる群より選択され、置換基が:
(a)trans−2−置換ベンゾイミダゾリルエテニル、trans−2−置換ベンゾオキサゾリルエテニル、trans−2−置換ベンズチアゾリルエテニル(ここで置換基は、水素、水酸基、ハロ、トリハロメチル、C1〜4−アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルオキシカルボニル、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、C3〜6アルケニルアミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルアミノ、置換C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、置換C1〜4アルキルオキシカルボニル、置換C1〜4アルキルアミノ、ジ(置換C1〜4アルキル)アミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、からなる群より選択され、ここでの置換基は前述の通りである)、
(b)trans−2−シアノエテニル、trans−2−アルキルスルホニルエテニル、trans−2−アルケニルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルキルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルケニルスルホニルエテニル(ここで置換基は前述の通りである)、
(c)C1〜6CO2R5、trans−CH=CHCO2R5、C1〜6CONHR5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中R5は、C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、でありこの場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(d)C1〜6CONR6R7またはトランス−CH=CHCONR6R7(式中、R6およびR7は独立に、C1〜6アルキル、フェニルC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシ、ヒドロキシC2〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、からなる群より選択され、この場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(e)R7C(O)C1〜6アルキル、R7C(O)カルボニルC2〜6アルケニル(式中、R7は前述[2(d)]のように定義される)、
(f)HO−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7O−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル(式中、R6およびR7は前述の[2(d)]のように定義される)、
(g)R7−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C(O)−O−C0〜3C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル(式中、R7は前述の[2(d)]のように定義される)、
からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には、
R2およびR3はそれぞれ独立に、
(1)水素、ハロ、トリハロメチル、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、置換C1〜6アルケニル、C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、C1〜6アルキルアミノ、置換C1〜6アルキルアミノ、C3〜6アルケニルアミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、
(2)一、二、および三置換フェニル(ここで置換基は独立に:
(i)ハロ、トリフルオロメチル、置換C1〜6アルキル、
(ii)C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)C1〜6アルキル−アミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、または
(iv)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される)からなる群より選択され、
ここで置換基は、
(a)水素、水酸基、ハロ、トリフルオロメチル、
(b)C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルキルチオ、
(c)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、C3〜6アルケニルチオ、または
(d)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される;
ただし、R2およびR3基の少なくとも1つが[B(2)]から選択され、フェニルおよび置換基が上述の(ii)〜(v)から選択されることが条件である;あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、そのアリールは任意に置換されてもよく、その場合の置換基は前述の(i)〜(iv)のように定義され;
そしてR4は:
(a)水素;
(b)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(式中、置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルから選択され、その置換基は(ii)〜(iv)から選択される);または
(c)アリールC0〜11アルキル(式中、アリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニル、から選択される)、
からなる群より選択される。
【0031】
本発明の新規化合物には、これらに限定されないが、以下の化合物が含まれる:
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−ジイソプロピルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−(2−メトキシエチルアミノ)フェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4,5−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−[4−N−(2−メトキシエチル)アミノ)フェニル]イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジアリルアミノフェニル)−5−(4−フルオロ−フェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピペリジノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−N,N−ジ(2−メトキシエチル)アミノフェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−(1−イミダゾリル)フェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ベンジルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−フェノキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−フェノキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N,N−ジエチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N−モルホリノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N−ピペリジノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N,N−ジメチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−{4−(3−(2−メトキシ−エトキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ブトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−メタンスルホニル−エテニル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(4−N−モルホリノフェニル)−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(5−エチルカルボキシイソオキサゾール−3−イル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4−(p−トリル)−5−(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール、
2−(4−trans−(2−メトキシカルボニル)シクロプロパン−1−イル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール、
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール、
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール、
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−メトキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−N,N−ジメチルカルボニル)−エテニル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
1−メチル−2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ピバレート−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−5−メトキシベンゾイミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−エチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジプロピルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソプロピルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソブチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−[4−N−(N’−エチル)−ピペリザノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−モルホリノフェニル)−5−メチル−イミダゾール。
【0032】
本発明の好ましい組成物としては、構造式(1)の前述の定義の化合物(またはこれらの化合物の、医薬上許容できる塩、プロドラッグ、エステル、または溶媒和物)を医薬上許容できる希釈剤、賦形剤、または担体と混合したものを含む組成物が挙げられる。
【0033】
従って本発明によると、in vitroにおいてCEM/VLB1000ヒト細胞の多剤耐性(MDR)を調節する新規化合物を提供する。
【0034】
従って本発明によると、P388−ADRヒト細胞のマウスモデルの多剤耐性(MDR)を調節する新規化合物を提供する。
【0035】
従って本発明によると、P388−ADR腹水ヒト腫瘍のマウスモデルの多剤耐性(MDR)を調節する新規化合物を提供する。
【0036】
本発明の別の態様は、哺乳動物ホストへの投与に適した本発明のMDR調節化合物を含む組成物を提供する。
【0037】
好ましい実施形態として、本発明の化合物は、DOX、タキソール、およびVLBなどの抗癌化学療法薬に対して耐性を示す癌患者のMDRを調節するための治療に使用することができる。
【0038】
本発明の好ましい実施形態には、DOX、タキソール、およびVLBなどの抗癌化学療法薬に対して耐性を示す患者のMDR癌細胞の感受性を増大させるための医薬品における本発明の化合物の使用がさらに含まれる。
【0039】
さらに本発明の化合物は、商業的に重要な動物を含めた動物のMDRの治療または調節のために使用することができる。
【0040】
本発明によると、本発明の新規化合物を使用する多剤耐性腫瘍細胞の感受性を感作する方法を提供する。
【0041】
本発明によると、十分な量の本発明の化合物を、抗腫瘍化学療法薬の投与の前、同時、または後に投与することによるMDRまたは薬剤感受性腫瘍細胞の治療方法を提供する。
【0042】
本発明によると、腫瘍細胞の抗腫瘍化学療法薬に対する感受性を増大させ、それによって抗癌化学療法薬に感受性であるがそのような化学療法に対して耐性をもつようになった腫瘍を治療するための医薬組成物を提供する。
【0043】
さらに本発明は、MDR調節活性を有する本発明の式(1)の化合物の調製方法を提供する。式(1)の化合物は、公知の化合物または容易に調製できる中間体から、当業者にとって公知である手順によって調製することができる。
【0044】
以下の例は式1の化合物の調製を説明することを意図しており、それ自体は添付された請求の範囲に記載される本発明の限定を意図するものではない。さらに、以下の例で説明される化合物は、本発明として考慮される唯一の種類を形成するものとして構成されているのではなく、化合物またはその部分の任意の組み合わせ自体が1つの種類を形成することができる。すべての最終生成物の構造および純度は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、質量分光法、核磁気共鳴(NMR)分光法の少なくとも1つの方法によって確定した。NMRデータは、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で与えられる主要な特徴的プロトンのデルタ(δ)値の形態であり、ジュウテリオクロロホルム(CDCl3)、およびジュウテリオメタノール(CD3OD)などの重水素化溶媒中400MHzで測定したものであり;シグナル形状に使用した慣例的な略記は:s、一重線;d、二重線;t、三重線;dd、二重の二重線;dt、二重の三重線;m、多重線;br.、幅広;等である。以下の略記も使用した:mL(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、equiv(当量)。
【0045】
式1に示される化合物の合成に使用した手順は以下の通りである:
方法A.ジオン類調製の一般的手順:
これらのジオンを合成した方法には3つの方法がある:
方法1
4,4’−ジフルオロジオン4を、K2CO3、Na2CO3、Et3N、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、等の適当な塩基を使用し、高温(60〜150℃)において、アルコール、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの適当な溶媒中で、ある系列のアミン類(R1R2NH)と反応させて、モノアミノジオン2を得た(Baderら、J.Org.Chem.1966,31,2319、の手順)。このモノアミノジオン2を、同じ条件下で別のアミン(R3R4NH)とさらに反応させて、図式1に示す所望のジオン3を得た。この手順は、非対称ジオン6を合成することができる(ここで、R1R2NHは、R3R4NHとは異なる)。この反応は、1〜1.5当量のR1R2NHを使用して行い、さらに反応終了後にさらに1当量の異なるアミン(R3R4NH)を反応混合物に加えて、所望の非対称ジオンを得た(図式1)。
【0046】
【化3】
【0047】
非対称ジオンは以下の手順に従って調製した。4,4’−ジフルオロベンジルのDMSO溶液(0.5M)に、1.2当量のアミンR1R2NHと2当量の炭酸カリウムとを加えた。得られた混合物を90℃の油浴中で6〜15時間撹拌した(TLCでモニタリング)。反応終了後、混合物をエーテルで希釈して、3M塩酸(×5)で抽出し、二置換により精製した少量の生成物を除去した。次にこの有機層をエーテル層に所望の生成物が残らなくなるまで6M塩酸で洗浄した(5回)。この水層を6M水酸化ナトリウム水溶液でpH8に中和して、これをジクロロメタンで抽出した。この有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて、4−アミノ−4’−フルオロベンジルを得た。この手順を第2のアミンR3R4NH(通常2〜3当量)で繰り返し、反応混合物をエーテルで希釈し、水で洗浄してDMSOを除去することで簡単な処理を行った。こうして4,4’−ジアミノベンジルを高純度で得た(使用したアミンに依存して全体で50〜90%)。
【0048】
対称なジオン(ここでR1R2NHはR2R3NHと同じもの)の場合は、以下の手順に従った。
【0049】
4,4’−ジフルオロベンジルのDMSO溶液(0.5M)に、2〜3当量のアミンR1R2NHと2〜3当量の炭酸カリウムとを加えた。得られた混合物を90℃の油浴中で6〜15時間撹拌した(TLCでモニタリング)。反応終了後、混合物をエーテルで希釈して、水洗してDMSOを除去した。所望のジオン6を高純度で得た(使用したアミンに依存して全体で50〜90%)。以下の例は方法1に従って合成した。
【0050】
例
4)4−N,N−ジメチルアミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0051】
【化4】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(s,3H)、3.03(s,6H)、4.48(br s,1H)、6.48(d,2H)、6.59(d,2H)、7.75(d,2H)、7.79(d,2H)。
【0052】
5)4−N,N−ジエチルアミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0053】
【化5】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.15(t,6H)、2.85(s,3H)、3.37(q,4H)、4.40(s,1H)、6.50(d,2H)、6.57(d,2H)、7.78(d,4H)。
【0054】
6)4−N−イソプロピルアミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0055】
【化6】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.18(d,6H)、2.83(d,3H)、3.65(m,1H)、4.28(br d,1H)、4.54(br s,1H)、6.47(d,2H)、6.49(d,2H)、7.74(d,2H)、7.76(d,2H)。
【0056】
7)4−ピロリジノ−4’−メチルアミノベンジル
【0057】
【化7】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.98(m,4H)、2.83(s,3H)、3.32(m,4H)、4.48(s,1H)、6.46(d,2H)、6.48(d,2H)、7.76(d,2H)、7.78(d,2H)。
【0058】
8)4−ピペリジノ−4’−メチルアミノベンジル
【0059】
【化8】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.61(br s,6H)、2.83(d,3H)、3.35(br s,4H)、4.48(s,1H)、6.49(d,2H)、6.77(d,2H)、7.76(d,2H)、7.78(d,2H)。
【0060】
9)4−N,N−ジメチルアミノ−4’−N−(2−メトキシエチル)アミノベンジル
【0061】
【化9】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.03(s,6H)、3.32(m,5H)、3.56(t,2H)、4.66(s,1H)、6.53(d,2H)、6.60(d,2H)、7.77(d,2H)、7.80(d,2H)。
【0062】
10)4−N,N−ジ−(2−メトキシエチル)アミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0063】
【化10】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.82(d,3H)、3.29(s,6H)、3.50(t,4H)、3.60(t,4H)、4.48(br s,1H)、6.49(d,2H)、6.64(d,2H)、7.76(d,4H)。
【0064】
11)4−(イミダゾール−1−イル)−4’−N−(2−メトキシエチル)アミノベンジル
【0065】
【化11】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.82(s,3H)、6.59(d,2H)、7.15(s,1H)、7.69(m,3H)、7.76(d,2H)、8.05(d,2H)、8.29(s,1H)。
【0066】
12)4,4’−ビス(4−モルホリノ)ベンジル
【0067】
【化12】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.30(m,8H)、3.80(m,8H)、6.80(d,4H)、7.82(d,4H)。
【0068】
13)4−N,N−ジメチルアミノ−4’−(4−モルホリノ)ベンジル
【0069】
【化13】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.04(s,6H)、3.30(m,4H)、3.81(m,4H)、6.61(d,2H)、6.82(d,2H)、7.81(d,2H)、7.85(d,2H)。
【0070】
14)4−N−メチルアミノ−4’−(4−モルホリノ)ベンジル
【0071】
【化14】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.90(d,3H)、3.30(m,4H)、3.80(m,4H)、4.42(m,1H)、6.52(d,2H)、6.82(d,2H)、7.78(d,2H)、7.84(d,2H)。
【0072】
15)4−N,N−ジアリルアミノ−4’−フルオロベンジル
【0073】
【化15】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.95(d,4H)、5.12(m,4H)、5.78(m,2H)、6.63(d,2H)、7.09(d,1H)、7.10(d,1H)、7.75(d,2H)、7.96(m,2H)。
【0074】
方法2
【0075】
【化16】
【0076】
化合物19および20は、Venugopalanら(Indian J.Chem.1991,30B,777−783)に従って調製した。
【0077】
化合物19について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.00(t,6H)、2.39(s,3H)、2.50(q,4H)、3.60(s,3H)、3.61(s,2H)、7.26(d,2H)、7.45(d,2H)、7.83(d,2H)、7.86(d,2H)。
【0078】
化合物20について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.00(t,12H)、2.50(q,8H)、3.60(s,4H)、7.46(d,4H)、7.87(d,4H)。
【0079】
方法B.アルデヒド類合成の一般的方法
方法B−1
【0080】
【化17】
【0081】
アルデヒド23は、Houpisら(J.Org.Chem.1993,58,3176−3178)に従って調製した。
【0082】
例
25)p−[trans−2−(ベンゾオキサゾール−2−イル)エテニル]ベンズアルデヒド
【0083】
【化18】
【0084】
テレフタルアルデヒドmomo(ジエチルアセタール)21(5.000g、24mmol)、2−メチルベンゾオキサゾールとを5:1のTHF−t−BuOH(77.4mL)に溶解した溶液を−5℃に冷却したものに、t−BuOKのTHF溶液(1.0M、36.0mL、36.0mmol)を、反応物の内部温度が0℃より低く維持されるような速度で加えた(約10分間)。得られた混合物を窒素雰囲気下で終夜撹拌し、この間に温度は室温まで上昇した。次に、これを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて、褐色油状固体を得た。次にこれを沸騰メタノール(50mL)に溶解し、室温まで冷却した。水(25mL)を加えた後に白色固形物が析出し、この固形物を収集した。こうして得たアセタールは、3:1のTHF−1 N HCl溶液中で生成物を10分間撹拌することで加水分解した。混合物を酢酸エチルで抽出し、その有機層を飽和炭酸水素溶液、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。蒸発させて淡黄色固体25を4.43g得た(全体で収率74%)。化合物25について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.14(d,1H)、7.31(m,2H)、7.49(m,1H)、7.68(m,3H)、7.75(d,1H)、7.86(d,2H)、10.00(s,1H)。
【0085】
26)p−[trans−2−(ベンズチアゾール−2−イル)エテニル]ベンズアルデヒド
【0086】
【化19】
【0087】
化合物26について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.36(dd,1H)、7.44(dd,1H)、7.50(d,2H)、7.68(d,,2H)、7.84(d,1H)、7.88(d,2H)、7.98(d,1H)、9.98(s,1H)。
【0088】
方法B−2
【0089】
【化20】
【0090】
化合物(27)(式中Arは前述の定義の通り)を化合物(28)(式中EWGは、エステル類および他の電子吸引基)と、以下の条件で反応させて、所望の化合物(29)を得ることができる。
【0091】
これらの反応は、そのまま、またはジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、およびトルエンなどの溶媒中、触媒(例えば、Pd(OAc)2、Pd(PPh3)4、Pd2dba3)と、リガンド(例えば、Ph3P、Ph3As、(o−トリル)3P)と、塩基(例えば、K2CO3、CsCO3、Et3N)との存在下、23℃〜130℃の範囲の温度で、1〜60時間かけて行うことができる。
【0092】
例
32)メチル4−ホルミルtrans−ケイ皮酸メチル
【0093】
【化21】
【0094】
Patelら(J.Org.Chem.,1977,42,3903)に従って調製した。化合物32について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.78(s,3H)、6.50(d,1H)、7.63(m,3H)、7.85(d,2H)、9.98(s,1H)。
【0095】
33)p−[trans−2−(メチルスルホニル)エテニル]ベンズアルデヒド
【0096】
【化22】
【0097】
化合物33について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.00(s,3H)、7.01(d,1H)、7.63(d,1H)、7.64(d,2H)、7.90(d,2H)。
【0098】
方法B−3
36) p−[trans−2−(シアノ)エテニル]ベンズアルデヒド
【0099】
【化23】
【0100】
アンモニア(0.5Mジオキサン溶液、45mL、22.5mmol)を、34(2.10g、12mmol)と、EDCI(2.37g、14.4mmol)と、DMAP(0.293g、2.4mmol)とをジクロロメタン(50mL)に懸濁させた懸濁液に加えた。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。次にこれをジクロロメタンで希釈し、1.0M塩酸で洗浄し、さらに飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。この有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて、1.244gの化合物35を淡黄色固体として得た。
【0101】
化合物35(340mg、1.94mmol)をジクロロメタン(20.0mL)に溶解した溶液に、トリエチルアミン(1.62mL、11.64mmol)と、トリフェニルホスフィン(1.5g、5.8mmol)と、ヘキサクロロエタン(1.37g、5.8mmol)とを加えた。得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、蒸発させた。残留物を、20および30%酢酸エチル−ヘキサンを使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、2.0×10cm)にかけて、118mgの化合物36を得た。化合物36について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ5.98(d,1H)、7.57(d,2H)、7.61(d,1H)、7.87(d,2H)、1.00(s,1H)。
【0102】
方法B−4
【0103】
【化24】
【0104】
アルデヒド37(2.3g、12.1mmol)と、エチレングリコール(1.35mL、24.2mmol)と、p−トルエンスルホン酸(10mg、触媒量)とをベンゼン(30.0mL)に溶解した溶液を2時間還流させた。次にこれを酢酸エチルで洗浄して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液とブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。こうして得た粗生成物をジクロロメタン(DCM、100.0mL)に溶解し、−78℃に冷却した。DIBAL−H(1.0MのDCM溶液、45mL、45mmol)を20分間かけて加えた。NaOH水溶液(1.0M、100mL)を加え、その混合物を室温(23℃)まで温め、相分離させた。その水層をDCMで抽出し(×3)、その有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。残留物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、所望のアリルアルコール37を得た。化合物37について:1H NMR(400MHz,CDCl3)d4.00(d,2H)、4.10(m,2H)、4.30(d,2H)、6.35(dt,1H)、6.60(d,1H)、7.48(m,4H)。
【0105】
アリルアルコール38を、ヨウ化アルキルおよび水素化ナトリウムを用いてTHF中でアルキル化した後、標準的手順(Jung,M.E.ら、Tetrahedron Lett.,1989,30,641)と得られたアセタールの1N塩酸による加水分解によって、対応するアリルエーテル39を得た。
【0106】
例
40)p−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0107】
【化25】
【0108】
化合物40について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.20(s,3H)、4.10(d,2H)、6.40(dt,1H)、6.64(d,1H)、7.49(d,2H)、7.80(d,2H)。
【0109】
41)p−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0110】
【化26】
【0111】
化合物41について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.23(t,3H)、3.54(q,2H)、4.14(d,2H)、6.42(dt,1H)、6.64(d,1H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)。
42)p−(3−ベンジルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル) ベンズアルデヒド
【0112】
【化27】
【0113】
化合物42について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.20(d,2H)、4.56(s,2H)、6.46(dt,1H)、6.67(d,1H)、7.34(m,5H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)。
【0114】
43)p−(3−ブチルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0115】
【化28】
【0116】
化合物43について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ0.90(t,3H)、1.39(m,2H)、1.57(m,2H)、3.47(t,2H)、4.13(d,2H)、6.43(m,1H)、6.64(d,1H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)、9.94(s,1H)。
【0117】
44)p−[3−(2−メトキシエチル)−trans−1−プロペン−1−イル)]ベンズアルデヒド
【0118】
【化29】
化合物44について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.38(s,3H)、3.55(m,2H)、3.64(m,2H)、4.20(d,2H)、6.43(m,1H)、6.64(d,1H)、7.48(d,2H)、7.79(d,2H)、9.94(s,1H)。
【0119】
方法B−5
46)p−(3−フェノキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0120】
【化30】
【0121】
四臭化炭素(723mg、2.18mmol)を、アリルアルコール38(300mg、1.45mmol)とトリフェニルホスフィン(456mg、1.75mmol)とをDCMに溶解した溶液に、室温(23℃)において1回で加えた。2分後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加え、相分離させた。その水層をDCMで1回抽出して、有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。残留物をシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーにかけて白色固体344mg(88%)を得た。臭化アリル45について:1H NMR(400MHz,CDCl3)d4.20(d,2H)、4.56(s,2H)、6.46(dt,1H)、6.67(d,1H)、7.34(m,5H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)。
【0122】
臭化アリル45(50mg、0.185mmol)と、フェノール(35mg、0.37mmol)と、水素化ナトリウム(過剰量)と、THF(2.0mL)との混合物を50℃で5時間加熱した。23℃に冷却した後1Nの塩酸を加え、20分後、混合物を酢酸エチルで抽出し、1NのNaOHで洗浄した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。残留物を分取TLCで精製して、24mgの所望のアルデヒド46を白色固体として得た。化合物46について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.70(d,2H)、6.55(dt,1H)、6.77(d,1H)、6.94(m,3H)、7.28(m,2H)、7.51(d,2H)、7.81(d,2H)、9.98(s,1H)。
【0123】
47)p−[3−(3,4−ジメトキシフェノキシ)−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0124】
【化31】
【0125】
化合物47について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.80(s,3H)、3.82(s,3H)、4.63(d,2H)、6.44(m,1H)、6.54(m,2H)、6.75(m,2H)、7.50(d,2H)、7.79(d,2H)、9.96(s,1H)。
【0126】
方法B−6
48)p−[3−(1−モルホリノ)−trans−1−プロペン−1−イル]ベンズアルデヒド
【0127】
【化32】
【0128】
モルホリン(82mL、0.945mmol)を、臭化アリル45をアセトニトリル(3.0mL)に溶解した溶液に加えた。30分後、1Nの塩酸を加え、得られた混合物を20分間混合した。次にこれを酢酸エチルで希釈して、飽和Na2CO3水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒留去して55mgの所望の生成物48を得た。化合物48について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.50(m,4H)、3.20(d,2H)、3.64(m,4H)、6.46(m,1H)、6.65(d,1H)、7.58(d,2H)、7.82(d,2H)、9.92(s,1H)。
【0129】
49)p−[3−(1−ピペリジノ)−trans−1−プロペン−1−イル]ベンズアルデヒド
【0130】
【化33】
【0131】
化合物49について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.24(m,2H)、1.60(m,4H)、2.50(m,4H)、3.18(d,2H)、6.46(m,1H)、6.64(d,1H)、7.58(d,2H)、7.82(d,2H)、9.92(s,1H)。
【0132】
50)p−(3−N,N−ジメチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0133】
【化34】
【0134】
化合物50について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.30(s,6H)、3.18(d,2H)、6.46(m,1H)、6.64(d,1H)、7.58(d,2H)、7.82(d,2H)、9.92(s,1H)。
【0135】
方法B−7
51)p−(3−N,N−ジエチルカルバメート−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0136】
【化35】
【0137】
カルボニルジイミダゾール(66mg、0.407mmol)を、アリルアルコール38(42mg、0.204mmol)のTHF溶液に加えた。得られた混合物を23℃で1時間撹拌し、ジエチルアミン(63mL、0.612mmol)を加えた。次にこれを60℃で終夜加熱した。次に1NのHClを加え、得られた混合物を20分間撹拌した。次にこれを酢酸エチルで希釈して、水洗した。その有機層を乾燥し、蒸発させた。粗生成物(30mg)をクロマトグラフィーにかけて精製した。化合物51について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.10(t,6H)、3.28(m,4H)、4.75(d,2H)、6.44(m,1H)、6.62(d,1H)、7.50(d,2H),7.80(d,2H)、9.95(s,1H)。
【0138】
方法B−8
52)p−[trans−(2−メトキシカルボニルシクロプロパン−1−イル]ベンズアルデヒド
【0139】
【化36】
【0140】
ジアゾメタン(0.3MのEt2O溶液、8.6mL、2.6mmol)を、化合物37(123mg、0.64mmol)と酢酸パラジウム(触媒量)とをエーテル(1.0mL)に懸濁させた懸濁液に加えた。23℃で終夜撹拌後、酢酸を加えて反応を停止させた。その混合物をDCMで希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒留去して油状の所望の化合物(99mg)を得た。化合物52について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.35(m,1H)、1.60(m,1H)、1.92(m,1H)、2.50(m,1H)、3.64(s,3H)、7.18(d,2H)、7.78(d,2H)、9.90(s,1H)。
【0141】
方法C.イミダゾール類調製の一般的手順:
方法1
【0142】
【化37】
【0143】
イミダゾール55を、文献の手順(Kriegら、Z Naturforsch teil 1967,22b,132)を修正したものに従って調製した。
【0144】
適当なジオン(3.04mmol)およびアルデヒド(4.56mmol)を、酢酸(5.85mL)に加え、酢酸アンモニウム(30.4mmol)を別の反応フラスコ中の酢酸(1.75mL)に加えた。両方のフラスコをあらかじめ加熱した油浴(140℃)中で加熱した。2つのフラスコの固形物が溶解してすぐに、酢酸アンモニウムの酢酸熱溶液を、アルデヒドとジオンを含むもう一方のフラスコに加えた。得られた混合物を140℃で40分間加熱した。次にこれを室温まで冷却した。溶液のpHを、3.0Mの塩酸を用いて0.8に調整した。次にこれをエーテルで抽出して(5回)未反応のアルデヒドとジオンを除去した。その水層を、3M水酸化ナトリウムを用いてpH8に中和し、塩化メチレンで抽出した(3回)。その有機層を乾燥(N2SO4)し、蒸発させて対応するイミダゾール化合物を得た。
【0145】
例56
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0146】
【化38】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.95(s,12H)、6.55(d,4H)、6.90(d,1H)、7.21(m,6H)、7.39(m,1H)、7.50(m,3H)、7.63(d,1H)、7.83(d,2H);ESIMS、C34H31ON5としてのm/z[M+H]+:526。
【0147】
例57
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0148】
【化39】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.78(s,3H)、2.95(s,6H)、6.51(d,2H)、6.63(d,2H)、6.98(d,2H)、7.36(m,8H)、7.64(m,1H)、7.70(d,1H)、7.85(d,2H);ESIMS、C33H29ON5としてのm/z[M+H]+:512。
【0149】
例58
2−(trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0150】
【化40】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.12(t,6H)、2.80(s,3H)、3.31(q,4H)、6.53(d,2H)、6.59(d,2H)、6.98(d,1H)、7.29(m,2H)、7.39(m,4H)、7.49(m,1H)、7.52(d,2H)、7.65(m,1H)、7.70(d,1H)、7.86(d,2H);ESIMS、C35H33ON5としてのm/z[M+H]+:540。
【0151】
例59
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−ジイソプロピルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0152】
【化41】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.14(s,3H)、1.16(s,3H)、2.76(s,3H)、3.56(m,1H)、6.48(m,4H)、6.92(d,1H)、7.31(m,6H)、7.46(m,3H)、7.62(m,1H)、7.66(d,1H)、7.83(d,2H);ESIMS、C34H31ON5としてのm/z[M+H]+:526。
【0153】
例60
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0154】
【化42】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.95(br s,4H)、2.80(br s,3H)、3.30(br s,4H)、6.50(m,4H)、7.00(br d,1H)、7.22〜7.90(m,13H);ESIMS、C35H31ON5としてのm/z[M+H]+:538。
【0155】
例61
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−[4−(2−メトキシエチルアミノ)フェニル]イミダゾール:
【0156】
【化43】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.90(s,6H)、3.24(br s,2H)、3.35(s,3H)、3.56(t,2H)、6.54(d,2H)、6.63(d,2H)、6.97(d,1H)、7.24〜7.44(m,6H)、7.49(m,3H)、7.64(m,1H)、7.69(s,1H)、7.85(d,2H);ESIMS、C35H33O2N5としてのm/z[M+H]+:556。
【0157】
例62
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0158】
【化44】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.85(s,12H)、6.62(d,4H)、7.26〜7.56(m,9H)、7.76〜7.88(m,3H)、7.92(d,2H);ESIMS、C34H31SN5としてのm/z[M+H]+:542。
【0159】
例63
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0160】
【化45】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(s,3H)、2.90(s,6H)、6.53(d,2H)、6.64(d,4H)、7.26〜7.50(m,6H)、7.54(d,2H)、7.80(d,1H)、7.85(d,2H)、7.93(d,1H);ESIMS、C33H29SN5としてのm/z[M+H]+:528。
【0161】
例64
2−[trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4,5−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0162】
【化46】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.95(s,12H)、5.80(d,1H)、6.65(d,4H)、7.40(m,7H)、7.85(br s,2H);ESIMS、C28H27N5としてのm/z[M+H]+:434。
【0163】
例65
2−[trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−[4−N−(2−メトキシエチル)アミノ)フェニル]イミダゾール:
【0164】
【化47】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.92(s,6H)、3.25(m,2H)、3.34(s,3H)、3.54(t,2H)、6.20(d,1H)、6.60(d,2H)、6.70(d,2H)、7.26(m,4H)、7.50(d,1H)、7.60(d,2H)、7.96(d,2H);ESIMS、C29H29N5Oとしてのm/z[M+H]+:464。
【0165】
例66
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジアリルアミノフェニル)−5−(4−フルオロ−フェニル)イミダゾール:
【0166】
【化48】
【0167】
化合物66を、適当なジオンおよびアルデヒドを使用し、方法Cに従って調製した。化合物66について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.76(s,3H)、3.91(s,4H)、5.16(m,4H)、5.83(m,2H)、6.41(d,1H)、6.63(d,2H)、6.96(m,2H)、7.24(d,2H)、7.57(m,5H)、7.84(d,2H);ESIMS、C32H28O2N3Fとしてのm/z[M+H]+:494。
【0168】
例67
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0169】
【化49】
【0170】
化合物67を、適当なジオンおよびアルデヒドを使用し、方法Cに従って調製した。化合物67について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.96(m,4H)、2.74(s,3H)、3.10(s,4H)、3.78(s,3H)、6.42〜6.56(m,5H)、7.24(dd,4H)、7.58(d,2H)、7.64(d,1H)、7.91(d,2H);ESIMS、C30H30O2N4としてのm/z[M+H]+479。
【0171】
例68
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピペリジノフェニル)イミダゾール:
【0172】
【化50】
【0173】
化合物68を、適当なジオンおよびアルデヒドを使用し、方法Cに従って調製した。化合物68について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.54(m,2H)、1.64(m,4H)、2.74(s,3H)、3.08(s,4H)、3.78(s,3H)、6.48(d,1H)、6.54(d,2H)、6.85(d,2H)、7.20(d,2H)、7.31(d,2H)、7.58(d,2H)、7.63(d,1H)、7.91(d,2H);ESIMS、C31H32O2N4としてのm/z[M+H]+:493。
【0174】
例69
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−N,N−ジ(2−メトキシエチル)アミノフェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0175】
【化51】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.82(s,3H)、3.30(s,6H)、3.52(m,8H)、3.80(s,3H)、6.42(d,1H)、6.60(m,4H)、7.30〜7.60(m,6H)、7.68(d,1H)、7.90(br s,2H);ESIMS、C32H36O4N4としてのm/z[M+H]+:541。
【0176】
例70
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−(1−イミダゾリル)フェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0177】
【化52】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(s,3H)、3.72(s,3H)、6.36(d,1H)、6.53(d,2H)、7.06(s,1H)、7.21(d,4H)、7.48(d,2H)、7.59(d,1H)、7.62(d,2H)、7.74(s,1H)、7.89(d,2H);ESIMS、C29H25O2N5としてのm/z[M+H]+:476。
【0178】
例71
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0179】
【化53】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.10(t,8H)、3.74(s,3H)、3.79(t,8H)、6.36(d,1H)、6.79(d,4H)、7.36(d,4H)、7.47(d,2H)、7.59(d,1H)、7.86(d,2H);ESIMS,C33H34O4N4としてのm/z[M+H]+:551。
【0180】
例72
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0181】
【化54】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.90(br s,6H)、3.10(br s,4H)、3.76(s,3H)、3.82(m,4H)、6.40(d,1H)、6.65(d,2H)、6.81(d,2H)、7.28〜7.56(m,6H)、7.63(d,1H)、7.84(d,2H);ESIMS、とC31H32O3N4してのm/z[M+H]+:509。
【0182】
例73
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0183】
【化55】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(br s,3H)、3.10(m,4H)、3.76(s,3H)、3.82(t,4H)、6.37(d,1H)、6.52(d,2H)、6.80(d,2H)、7.28〜7.56(m,6H)、7.61(d,1H)、7.83(d,2H);ESIMS、C30H30O3N4としてのm/z[M+H]+:495。
【0184】
例74
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0185】
【化56】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.35(s,3H)、4.10(d,2H)、6.35(m,1H)、6.65(d,1H)、6.70(d,4H)、7.30(d,4H)、7.50(d,2H)、7.90(d,2H);ESIMS,C29H32ON4としてのm/z[M+H]+:453。
【0186】
例75
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0187】
【化57】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,3H)、2.90(s,12H)、3.50(q,2H)、4.10(br s,2H)、6.35(m,1H)、6.65(d,1H)、6.70(d,4H)、7.30(br s,4H)、7.50(d,2H)、7.90(br s,2H);ESIMS、C30H34ON4としてのm/z[M+H]+:467。
【0188】
例76
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0189】
【化58】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.36(t,3H)、2.90(s,3H)、3.08(s,6H)、3.70(q,2H)、4.28(d,2H)、6.45(m,1H)、6.71(d,2H)、6.76(d,1H)、6.85(d,2H)、7.39(d,2H)、7.47(d,2H)、7.60(d,2H)、8.02(d,2H);ESIMS、C29H32ON4としてのm/z[M+H]+:453。
【0190】
例77
2−[4−(3−ベンジルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0191】
【化59】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、4.17(d,2H)、4.54(s,2H)、6.38(m,1H)、6.64(d,1H)、6.69(d,4H)、7.30(m,9H)、7.46(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C35H36ON4としてのm/z[M+H]+:529。
【0192】
例78
2−[4−(3−フェノキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0193】
【化60】
1NMR(400MHz,CD3OD)δ2.70(s,3H)、2.90(s,6H)、4.68(d,2H)、6.48(m,1H)、6.57(d,1H)、6.72(m,4H)、6.88(t,1H)、6.94(d,1H)、7.24(m,4H)、7.32(d,2H)、7.48(d,2H)、7.88(d,2H)。
【0194】
例79
2−{4−(3−(3,4−ジメトキシ−フェノキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0195】
【化61】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.70(s,3H)、3.78(s,3H)、5.10(m,2H)、6.30(m,1H)、6.44(s,1H)、6.70(m,6H)、7.30(m,7H)、7.80(d,2H)。
【0196】
例80
2−[4−(3−N,N−ジエチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0197】
【化62】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(m,6H)、2.90(s,12H)、3.28(m,4H)、4.70(d,2H)、6.34(m,1H)、6.65(d,1H)、6.67(d,4H)、7.30(d,4H)、7.46(d,2H)、7.86(d,2H)。
【0198】
例81
2−[4−(3−N−モルホリノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0199】
【化63】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.49(br s,4H)、2.89(s,12H)、3.15(d,2H)、3.67(dd,4H)、6.29(m,1H)、6.58(d,1H)、6.69(d,4H)、7.29(d,4H)、7.44(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C32H37ON5としてのm/z[M+H]+:508。
【0200】
例82
2−[4−(3−N−ピペリジノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0201】
【化64】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.45(br s,2H)、1.60(m,4H)、2.47(br s,4H)、2.89(s,12H)、3.13(d,2H)、6.30(m,1H)、6.55(d,1H)、6.69(d,4H)、7.29(d,4H)、7.43(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C33H39N5としてのm/z[M+H]+:506。
【0202】
例83
2−[4−(3−N,N−ジメチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0203】
【化65】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.28(s,6H)、2.89(s,12H)、3.13(d,2H)、6.28(m,1H)、6.56(d,1H)、6.67(d,4H)、7.29(d,4H)、7.43(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C30H35N5としてのm/z[M+H]+:466。
【0204】
例84
2−{4−[3−(2−メトキシ−エトキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0205】
【化66】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.34(s,3H)、3.55(m,2H)、3.62(m,2H)、4.16(d,2H)、6.36(m,1H)、6.64(d,1H)、6.70(d,4H)、7.30(d,4H)、7.46(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C31H36O2N4としてのm/z[M+H]+:497。
【0206】
例85
2−[4−(3−ブトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0207】
【化67】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.91(t,3H)、1.39(m,2H)、1.56(m,2H)、2.09(s,12H)、3.47(t,2H)、4.10(d,2H)、6.34(m,.1H)、6.61(d,2H)、6.69(d,4H)、7.29(d,4H)、7.44(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS,C32H38ON4としてのm/z[M+H]+:495。
【0208】
例86
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0209】
【化68】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,12H)、1.20(t,3H)、3.30(br s,8H)、3.55(q,2H)、4.08(d,2H)、6.34(m,1H)、6.58(m,5H)、7.20(d,4H)、7.40(d,2H)、7.80(d,2H);ESIMS、C34H42ON4としてのm/z[M+H]+:523。
【0210】
例87
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0211】
【化69】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,6H)、1.19(t,3H)、2.74(s,3H)、3.33(q,4H)、3.52(q,2H)、4.10(d,2H)、6.34(m,1H)、6.59(m,5H)、7.25(m,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C31H36ON4としてのm/z[M+H]+:481。
【0212】
例88
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0213】
【化70】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.97(m,8H)、3.28(m,8H)、3.36(s,3H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.50(d,4H)、6.62(d,1H)、7.27(d,4H)、7.46(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C33H36ON4としてのm/z[M+H]+:505。
【0214】
例89
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0215】
【化71】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、1.97(m,8H)、3.28(m,8H)、3.53(q,2H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.50(d,4H)、6.62(d,1H)、7.27(d,4H)、7.46(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C34H38ON4としてのm/z[M+H]+:519。
【0216】
例90
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0217】
【化72】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.17(t,3H)、1.91(m,4H)、2.85(s,6H)、3.16(br s,4H)、3.50(q,2H)、4.07(d,2H)、6.30(m,1H)、6.43(d,2H)、6.57(d,1H)、6.63(d,2H)、7.21(d,2H)、7.27(d,2H)、7.40(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C32H36ON4としてのm/z[M+H]+:493。
【0218】
例91
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0219】
【化73】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.17(t,3H)、1.91(m,4H)、2.85(s,3H)、3.16(br s,4H)、3.50(q,2H)、4.07(d,2H)、6.30(m,1H)、6.43(d,2H)、6.57(d,1H)、6.63(d,2H)、7.21(d,2H)、7.27(d,2H)、7.40(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C31H34ON4としてのm/z[M+H]+:479。
【0220】
例92
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0221】
【化74】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、3.10(br s,8H)、3.56(m,2H)、3.78(br s,8H)、4.14(d,2H)、6.38(m,1H)、6.88(d,4H)、7.36(d,4H)、7.48(d,2H)、7.88(d,2H);ESIMS、C34H38O3N4としてのm/z[M+H]+:551。
【0222】
例93
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0223】
【化75】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、2.90(br s,6H)、3.09(m,4H)、3.52(q,2H)、3.76(m,4H)、4.12(d,2H)、6.34(m,1H)、6.62(d,1H)、6.69(d,2H)、6.86(d,2H)、7.27(d,2H)、7.34(d,2H)、7.45(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C32H36O2N4としてのm/z[M+H]+:509。
【0224】
例94
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0225】
【化76】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、2.73(s,3H)、3.08(m,4H)、3.52(q,2H)、3.76(m,4H)、4.10(d,2H)、6.34(m,1H)、6.55(d,2H)、6.61(d,1H)、6.85(d,2H)、7.20(d,2H)、7.34(d,2H)、7.45(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C31H34O2N4としてのm/z[M+H]+:495。
【0226】
例95
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール:
【0227】
【化77】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.15(s,3H)、1.16(s,3H)、1.18(t,3H)、2.74(s,3H)、3.53(m,3H)、4.10(d,2H)、6.33(m,1H)、6.56(m,4H)、6.60(d,1H)、7.23(t,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C30H34ON4としてのm/z[M+H]+:467。
【0228】
例96
2−[4−trans−(2−メタンスルホニル−エテニル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0229】
【化78】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.04(s,3H)、6.70(d,4H)、7.28(d,1H)、7..32(d,4H)、7.58(d,1H)、7.68(d,2H)、8.00(d,2H);ESIMS、C28H30O2N4Sとしてのm/z[M+H]+:487。
【0230】
例97
2−(4−N−モルホリノフェニル)−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0231】
【化79】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.85(br s,12H)、3.10(t,4H)、3.74(t,4H)、6.64(d,4H)、6.92(d,2H)、7.26(d,4H)、7.76(d,2H);ESIMS、C29H33ON5としてのm/z[M+H]+:468。
【0232】
例98
2−[4−(5−エチルカルボキシイソオキサゾール−3−イル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0233】
【化80】
【0234】
このアルデヒドを、同様の文献の調製方法(参照、Moriya,O.ら、J.Chem.Soc.Perkin Trans 1,1994,413.)に従って、テレフタルアルデヒドmomo(ジエチルアセタール)から調製した。
【0235】
イミダゾール98を、方法C−1に従って調製した。化合物96について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、2.90(br s,12H)、4.40(q,2H)、6.90(br s,4H)、7.30(br s,2H)、7.58(s,1H)、7.90(br s,4H)、8.30(br s,2H);ESIMS,C31H31O3N5としてのm/z[M+H]+:522。
【0236】
例99
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4−(p−トリル)−5−(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール:
【0237】
【化81】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.01(t,6H)、2.30(s,3H)、2.51(q,4H)、3.54(s,2H)、3.76(s,3H)、6.38(d,1H)、7.04〜7.54(m,10H)、7.62(d,1H)、7.92(d,2H);ESIMS、C31H33O2N3としてのm/z[M+H]+:480。
【0238】
例100
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール:
【0239】
【化82】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.01(t,12H)、2.51(q,8H)、3.54(s,4H)、3.76(s,3H)、6.40(d,1H)、7.20〜7.54(m,10H)、7.64(d,1H)、7.92(d,2H);ESIMS、C35H42O2N4としてのm/z[M+H]+:551。
【0240】
例101
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル)シクロプロパン−1−イル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール:
【0241】
【化83】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.38(m,1H)、1.53(m,1H)、1.92(m,1H)、2.48(m,1H)、2.90(s,12H)、3.68(s,3H)、6.69(d,4H)、7.17(d,2H)、7.28(d,4H)、7.82(d,2H);ESIMS、C30H32O2N4としてのm/z[M+H]+:481。
【0242】
例102
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール:
【0243】
【化84】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、3.50(q,2H)、3.72(s,6H)、4.08(d,2H)、6.33(m,1H)、6.58(d,1H)、6.82(d,4H)、7.32(d,4H)、7.42(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C28H28O3N2としてのm/z[M+H]+:441。
【0244】
例103
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール:
【0245】
【化85】
1H NMR(400MHz,CD3SOCD3)δ1.18(t,3H)、1.32(t,6H)、3.52(q,2H)、3.96(q,4H)、4.10(d,2H)、6.33(m,1H)、6.61(d,1H)、6.81(d,4H)、7.31(d,4H)、7.45(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C30H32O3N2としてのm/z[M+H]+:469。
【0246】
例104
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール:
【0247】
【化86】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、1.25(d,12H)、3.51(q,2H)、4.10(d,2H)、4.53(m,2H)、6.32(m,1H)、6.60(d,1H)、6.80(d,4H)、7.31(d,4H)、7.43(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C32H36O3N2としてのm/z[M+H]+:497。
【0248】
例105
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール:
【0249】
【化87】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、1.75(m,2H)、3.55(q,2H)、3.68(m,5H)、3.82(s,3H)、3.88(t,2H)、4.14(d,2H)、6.41(m,1H)、6.70(m,5H)、6.97(d,2H)、7.21(d,2H)、7.28(d,2H)、7.30(s,1H)、7.50(s,4H);ESIMS,C34H36O3N4としてのm/z[M+H]+:549。
【0250】
例106
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール:
【0251】
【化88】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、1.29(t,3H)、1.39(t,3H)、1.74(m,2H)、3.55(q,2H)、3.66(t,2H)、3.86(t,2H)、3.91(q,2H)、4.04(q,2H)、4.14(d,2H)、6.41(m,1H)、6.67(m,5H)、6.94(d,2H)、7.18(d,2H)、7.27(d,2H)、7.31(s,1H)、7.50(s,4H);ESIMS、C36H40O3N4としてのm/z[M+H]+:577。
【0252】
例107
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール:
【0253】
【化89】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、1.20(d,6H)、1.30(d,6H)、1.74(m,2H)、3.54(q,2H)、3.65(t,2H)、3.85(t,2H)、4.14(d,2H)、4.47(m,1H)、4.60(m,1H)、6.40(m,1H)、6.67(m,5H)、6.93(d,2H)、7.17(d,2H)、7.28(d,2H)、7.34(s,1H)、7.50(s,4H);ESIMS、C38H44O3N4としてのm/z[M+H]+:605。
【0254】
【化90】
【0255】
この種のイミダゾール類は以下の方法で合成した:
適宜置換されたフェニルグリオキサールおよびアルデヒド(フェニルグリオキサールと等モル量))を、メタノール性アンモニア中室温で撹拌した(TLCでモニタリング)。反応終了後、この反応混合物を酢酸エチルで希釈して、水洗(×2)した。次にその有機層を、所望の化合物が有機層中に残らなくなるまで塩酸(2N)で洗浄した。次にその水層をNaOH水溶液(2N)で中和して、CH2Cl2(×2)で抽出した。その有機層を乾燥(Na2SO4)して蒸発させた。さらにクロマトグラフィーで精製して、所望の化合物を得た。以下の化合物は、このようにして合成した:
例108
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルフェニル)イミダゾール:
【0256】
【化91】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,6H)、1.17(t,3H)、3.30(q,4H)、3.49(q,2H)、4.08(d,2H)、6.31(m,1H)、6.58(d,1H)、6.68(d,2H)、7.18(s,1H)、7.42(d,2H)、7.50(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C24H29ON3としてのm/z[M+H]+:376。
【0257】
例109
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−メトキシフェニル)イミダゾール:
【0258】
【化92】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、3.51(q,2H)、3.78(s,3H)、4.08(d,2H)、6.32(m,1H)、6.59(d,1H)、6.90(d,2H)、7.29(s,1H)、7.44(d,2H)、7.62(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C21H22O2N2としてのm/z[M+H]+:335。
【0259】
方法C−3
例111
2−[4−trans−(2−N,N−ジメチルカルボニル)−エテニル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0260】
【化93】
【0261】
化合物110(100mg、0.22mmol)をジクロロメタン(5.0mL)に溶解した溶液に、ジメチルアミン塩酸塩(54mg、0.66mmol)、EDCI(51mg、0.26mmol)、およびDMAP(40mg、0.33mmol)を加えた。室温(23℃)で終夜撹拌後、溶液を酢酸エチルで希釈した後、水洗した。その有機層を乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。残留物を分取TLCで精製して、所望の化合物を黄色固体として得た。化合物111について、1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.92(s,12H)、3.03(s,3H)、3.22(s,3H)、6.72(d,4H)、7.16(d,1H)、7.32(d,4H)、7.55(d,1H)、7.75(d,2H)、7.96(d,2H);ESIMS、C30H33ON5としてのm/z[M+H]+:480。
【0262】
方法C−4
例113
2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0263】
【化94】
【0264】
DIBAL−H(1.0MのDCM溶液、1.76mL、1.76mmol)を、化合物112のDCM溶液(207mg、0.44mmol)に−78℃において滴下した。−78℃で1時間後、水酸化ナトリウム水溶液(1.0M、20mL)を加え、その混合物を23℃まで加温した。層を分離させて、その水層をDCM(×2)で抽出した。有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物113を黄色固体として159mg得た。化合物113について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、4.20(d,2H)、6.38(m,1H)、6.59(d,1H)、6.67(d,4H)、7.28(d,4H)、7.43(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C28H30ON4としてのm/z[M+H]+:439。
【0265】
方法C−5
例114
1−メチル−2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0266】
【化95】
【0267】
化合物113(11mg、0.026mmol)と、ヨウ化メチル(31mL、0.031mmol)と、酸化銀(過剰量)とをDMFに懸濁させた懸濁液を、23℃で終夜撹拌した。次にその混合物をDCMで希釈して、水で洗浄した。その有機層を乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物4.0mgを黄色固体として得た。化合物114について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.84(s,6H)、2.96(s,6H)、3.45(s,3H)、4.23(d,2H)、6.45(m,1H)、6.63(d,2H)、6.66(d,1H)、6.80(d,2H)、7.15(d,2H)、7.27(d,2H)、7.53(d,2H)、7.63(d,2H);ESIMS、C29H32ON4としてのm/z[M+H]+:453。
【0268】
方法C−6
例115
2−[4−(3−ピバレート−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0269】
【化96】
【0270】
化合物114を、アリルアルコール113のアシル化によって調製した。塩化ピバロイル(0.1M)とトリエチルアミン(0.15M)(0.55mL)の混合物を、アリルアルコール113(20mg、0.045mmol)のDCM溶液に−20℃で加えた。得られた混合物を30分間撹拌して、DCMで希釈して、水洗した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物115の5mgを黄色固体として得た。化合物115について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(s,9H)、2.90(s,12H)、4.70(d,2H)、6.34(m,1H)、6.65(d,1H)、6.67(d,4H)、7.30(d,4H)、7.48(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C33H38O2N4としてのm/z[M+H]+:523。
【0271】
方法C−7
例116
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0272】
【化97】
【0273】
臭化メチルマグネシウム(1.0M、ジブチルエーテル溶液、0.63mL、0.65mmol)を、化合物112のTHF溶液(5.0mL)に−78℃で加えた。アルゴン雰囲気下で終夜撹拌し、この間に混合物を23℃まで上昇させ、これを水で希釈して、DCMで抽出した。有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物を黄色固体として得た。化合物116について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.36(s,3H)、2.92(s,12H)、6.71(d,4H)、6.80(d,1H)、7.31(d,4H)、7.64(d,1H)、7.70(d,2H)、7.98(d,2H);ESIMS,C29H30ON4としてのm/z[M+H]+:451。
【0274】
方法C−8
例118
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−5−メトキシベンゾイミダゾール:
【0275】
【化98】
【0276】
化合物118を公知の手順に従って調製した(Lee,M.ら、Med.Chem.Res.1993,2,79−86)。化合物118について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、3.54(q,2H)、3.81(s,3H)、4.13(d,2H)、6.41(m,1H)、6.66(d,1H)、6.86(m,1H)、7.04(d,1H)、7.44(d,1H)、7.53(d,2H)、7.96(d,2H);ESIMS,C19H20O2N2としてのm/z[M+H]+:309。
【0277】
例119
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
化合物119を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0278】
【化99】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.15(d,6H)、1.16(d,6H)、1.18(t,3H)、3.53(m,4H)、4.10(br s,2H)、6.33(br s,1H)、6.56(m,5H)、7.23(d,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C32H38ON4としてのm/z[M+H]+:495。
【0279】
例120
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−エチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
化合物120を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0280】
【化100】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(m,12H)、3.07(q,2H)、3.53(m,3H)、4.10(d,2H)、6.33(m,1H)、6.56(m,5H)、7.23(d,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C31H36ON4としてのm/z[M+H]+:481。
【0281】
例121
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
化合物121を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0282】
【化101】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(m,9H)、3.52(m,3H)、4.09(d,2H)、6.32(m,1H)、6.56(d,2H)、6.58(d,1H)、6.98(dd,2H)、7.14(d,2H)、7.45(m,4H)、7.85(d,2H);ESIMS、C29H30FON3としてのm/z[M+H]+:456。
【0283】
例122
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジプロピルフェニル)イミダゾール、
化合物122を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0284】
【化102】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.91(t,6H)、1.19(t,3H)、1.58(m,4H)、3.26(m,4H)、3.53(m,2H)、4.11(d,2H)、6.35(m,1H)、6.63(d,1H)、6.66(d,1H)、7.19(s,1H)、7.48(m,4H)、7.83(d,2H);ESIMS、C26H33ON3としてのm/z[M+H]+:404。
【0285】
例123
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソプロピルフェニル)イミダゾール、
化合物123を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0286】
【化103】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(d,6H)、1.19(t,3H)、3.53(q,2H)、3.60(m,1H)、4.11(d,2H)、6.35(m,1H)、6.62(d,1H)、6.64(d,2H)、7.19(s,1H)、7.46(m,4H)、7.83(d,2H);ESIMS、C23H27ON3としてのm/z[M+H]+:362。
【0287】
例124
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソブチルフェニル)イミダゾール、
化合物124を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0288】
【化104】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.94(d,6H)、1.19(t,3H)、1.87(m,1H)、2.90(d,2H)、3.53(q,2H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.62(m,3H)、7.18(s,1H)、7.46(m,4H)、7.83(d,2H);ESIMS、C24H29ON3としてのm/z[M+H]+:376。
【0289】
例125
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル)−4−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
化合物125を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0290】
【化105】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、3.13(t,4H)、3.53(q,2H)、3.80(t,4H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.63(d,1H)、6.97(d,2H)、7.29(s,1H)、7.47(d,2H)、7.61(d,2H)、7.84(d,2H);ESIMS、C24H27O2N3としてのm/z[M+H]+:390。
【0291】
例126
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−[4−N−(N’−エチル)−ピペリザノフェニル)イミダゾール、
化合物126を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0292】
【化106】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(m,6H)、2.61(q,2H)、2.78(t,4H)、3.26(t,4H)、3.54(q,2H)、4.12(d,2H)、6.36(m,1H)、6.64(d,1H)、7.00(d,2H)、7.30(s,1H)、7.48(d,2H)、7.62(d,2H)、7.84(d,2H);ESIMS、C26H32ON4としてのm/z[M+H]+:417。
【0293】
例127
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−モルホリノフェニル)−5−メチル−イミダゾール。
化合物127を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0294】
【化107】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、2.34(s,3H)、3.11(t,4H)、3.52(q,2H)、3.79(t,4H)、4.10(d,2H)、6.34(m,1H)、6.60(d,1H)、6.98(d,2H)、7.44(m,4H)、7.80(d,2H);ESIMS、C25H29O2N3としてのm/z[M+H]+:404。
【0295】
本明細書に記載した化合物は、ドキソルビシンやビンブラスチンなどの抗腫瘍化学療法薬に対する多剤耐性腫瘍細胞を感作することができる。これらの化合物は、これらの化学療法薬に対して感受性である腫瘍細胞の感受性を増大させる能力も有する。本発明は、抗腫瘍化学療法薬に対する多剤耐性腫瘍細胞を感作する方法にも関する。また本発明は、抗腫瘍化学療法薬に対する薬剤感受性腫瘍細胞の感受性を増大させる方法にも関する。さらに本発明は、抗腫瘍化学療法薬を用いた治療過程においてMDR腫瘍細胞が出現することを防止する方法に関する。最後に、本発明は治療の過程における抗腫瘍化学療法薬の効果的な投薬量を減少させる方法に関する。式1の化合物は、培養MDR哺乳動物細胞の感受性を増大させる能力を有することが分かった。
【0296】
細胞毒は、抗腫瘍化学療法薬として一般的に使用されている。これらの薬物は抗増殖性薬とも呼ばれる。細胞毒の望ましい効果は、悪性腫瘍細胞の破壊を伴う選択的細胞死であり、正常細胞に対しては比較的効果が少ないことである。
【0297】
細胞毒は、結合組織または自己免疫性疾患、代謝障害、皮膚病、およびDNAウイルス感染を含めた他の腫瘍性障害の治療にも有用であることが分かっている。
【0298】
細胞毒の適切な使用には、細胞毒の選択、投与量の決定、および治療への着手の前に、疾病の博物学および病態生理学を徹底的に熟知することが必要である。顕性または潜在性感染、出血障害、栄養欠乏状態、および重症代謝障害などの毒性を増大させる可能性のある因子に対して注意を向けて、各患者を注意深く調べる必要がある。さらに、肝臓、腎臓、および骨髄などのある主要器官の機能状態が非常に重要である。従って、適切な細胞毒の選択および治療的有効投薬計画の案出は、患者の提示によって影響される。
【0299】
抗腫瘍化学療法薬としての細胞毒は、いくつかの広いカテゴリーに細分するができ、(1)アルキル化剤、例えばメクロレタミン、シクロホスファミド、メルファラン、ウラシルマスタード、クロラムブシル、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾチシン、およびデクラバジン;(2)代謝拮抗物質、例えばメトトレキサート、フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、シタラビン、アザラビン、イドクスウリジン、メルカプトプリン、アザチオプリン、チオグアニン、およびアデニンアラビノシド;(3)天然産物誘導体、例えばビンブラスチン、ビンクリスチン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ミトラマイシン、ブレオマイシン、エトポシド、テニポシド、およびマイトマイシンC;および(4)多種多様な薬剤、例えばヒドロキシウレア、プロカルバジン、ミチタン、およびシスプラチン、が挙げられる。
【0300】
臨床的に多剤耐性が確認されている重要な抗腫瘍化学療法薬(通常の効果的投与量)としては、ビンブラスチン(1週間当り0.1mg/kg)、ビンクリスチン(1週間当り0.01mg/kg)、エトポシド(1日当り35〜50mg/m2)、ダクチノマイシン(1日当り0.15mg/kg)、ドキソルビシン(1週間当り500〜600mg/m2)、ダウノルビシン(1週間当り65〜75mg/m2)、およびミトラマイシン(1日当り0.025mg/kg)が挙げられる。MDRは、臨床と同様にin vitroでも発生が確認されている。
【0301】
本発明の化合物により薬剤感受性となるかどうかをin vitroで測定するための多剤耐性細胞系は容易に入手できる。本発明のイミダゾール誘導体による、抗新生物細胞障害性のin vitroでの強化を、CEM/VLB1000およびSK/VLB1000細胞系の両方で測定した。多剤耐性細胞系は、Victor Ling博士(Ontario Cancer Institute,Toronto,Canada)から入手した。CEM/VLB1000細胞系は、10%ウシ胎児血清を加えた最少必須培養液に懸濁させ95%空気と5%CO2の加湿雰囲気で維持し、一方SK/VLB1000細胞系はCEM細胞と同じ培地条件を使用し付着細胞として維持した。CEM/VLB1000細胞は、5×104細胞/ウェルの密度で96ウェル微量定量プレートに播種し、一方SK/VLB1000細胞系は2,500細胞/ウェルの密度でトリプシン処理後に播種した。ビンブラスチン(5μg/ml、CEM細胞の場合)またはタキソール(3μg/ml、SK細胞の場合)および化合物(0.01〜50μM)を直接ウェルに加えた。48時間薬物の存在下でインキュベーションした後、アラマーブルー(alamar blue)(B.Pageら、Int.J.Oncol.3:473−476,1993)を加え(細胞懸濁液200μlに対して10μl)、その24時間後に蛍光(励起=530nM、発光=590nM)を“CytoFluor”微量定量蛍光計プレートリーダーを使用して各ウェルについて読み取った。この分析により、MDR細胞系中のビンブラスチンの細胞障害性が出現するために必要な有効化合物濃度(EC50)を測定する。本発明の化合物のEC50値は、0.06〜10μMの範囲内となった。
【0302】
3H−ビンブラスチンの蓄積についても、CEM/VLB1000細胞系で測定した。コーニング・イージーウオッシュ(Corning Easy−Wash)96ウェルプレートをPBSおよび1%BSAで60分間前処理してから除去した。CEM/VLB1000細胞は2×105、体積40μlで播種した。使用前にプレートは37℃で30〜60分間インキュベーションした。基準逆転化剤のベラパミルまたは本発明の化合物をウェルに加えた後、3Hビンブラスチン(最終濃度=275nM)を含む培養液を加えた。プレートは37℃で3時間インキュベートした。細胞は、TomTekハーベスター−96を使用して、前処理したウォーレスフィルターマットA(Wallace filtermat A)(0.1%ポリエチレンイミンで前処理した)上に採取した。ろ過の後、フィルターマットを完全に乾燥させた。次に、メルティックスBシンチラント(Meltix B scintillant)をフィルターマットに加えた。次にフィルターを90℃オーブンに約3〜5分間入れて、取り出した。シンチラントをフィルターマット上で固化させた。次にフィルターマットをサンプルバッグに入れて、ウォーレスベータプレート(Wallace BetaPlate)シンチレーションカウンターで読取を行った。細胞障害性強化分析とビンブラスチン(VLB)蓄積分析における本発明の化合物の効果を以下の表に示す:
【0303】
【表1】
【0304】
本明細書に記載されるイミダゾール誘導体によって示される多剤耐性の調節により、多剤耐性腫瘍の治療方法が得られる。本明細書に記載の多剤耐性調節性能により、癌治療の過程における多剤耐性腫瘍の出現の防止方法が得られる。さらにこれらの同じ化合物により、抗腫瘍化学療法薬の必要投与量を減少させる方法が得られる。
【0305】
本発明のすべての方法には、(1)抗腫瘍化学療法薬投与の前、同時、または後における式1の化合物の投与;および(2)式1の化合物と抗腫瘍化学療法薬との組み合わせの投与が含まれる。
【0306】
従って、式1の化合物は、多剤耐性腫瘍細胞または腫瘍細胞の治療に有用であり、一般に抗腫瘍化学療法薬と独立して使用または併用のいずれかで使用される。これらの化合物は、従来の非毒性医薬上許容できる担体、賦形剤、およびビヒクルを含む投薬単位製剤で経口的、局所的または非経口的に投与することができる。本明細書で使用する非経口という用語には、皮下注射、注射、静脈内、筋内、胸骨内注射または注入技術が含まれる。
【0307】
本発明は、本発明の新規治療方法に使用するために適切な局所的、経口的、および非経口的医薬組成物を提供することも目的としている。本発明の化合物は、錠剤、水性または油性懸濁剤、口内錠、トローチ剤、散剤、顆粒剤、乳剤、カプセル剤、シロップ剤、またはエリキシル剤として経口投与することができる。医薬品に適した味のよい製剤を製造するために、経口用途の組成物には、甘味剤、香味剤、着色剤、および保存剤からなる群より選択される1種類以上の物質を加えることができる。錠剤は、錠剤の製造に適した非毒性の医薬上許容できる賦形剤と混合することで有効成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、(1)炭酸カルシウム、乳糖、リン酸カルシウムまたはリン酸カリウムなどの不活性希釈剤;(2)コーンスターチまたはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;(3)スターチ、ゼラチンまたはアラビアゴムなどの結着剤;および(4)ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤であってもよい。これらの錠剤は、コーティングしなくてもよいし、公知の技術でコーティングして消化管中での崩壊および吸収を遅らせてより長い時間作用を持続させることもできる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの遅延剤を使用することができる。米国特許第4,256,108号、第4,160,452号および第4,265,874号に記載される技術を使用してコーティングを行って、徐放性の浸透性治療薬錠剤を調製することもできる。
【0308】
経口用製剤は、有効成分を不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合したものを含む硬質ゼラチンカプセルの形態にすることができる。経口用製剤は、有効成分を、落花生油、流動パラフィンまたはオリーブ油などの水または油性媒体と混合したものを含む軟質ゼラチンカプセルの形態にすることもできる。
【0309】
水性懸濁剤は、通常は有効物質を、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合した状態で含む。このような賦形剤としては、(1)カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムなどの懸濁剤;(2)分散剤または湿潤剤であり(a)レシチンなどの天然ホスファチド;(b)アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン;(c)エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール;(d)エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、または(e)エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、であってもよい分散剤または湿潤剤、を挙げることができる。
【0310】
医薬組成物は、無菌注射用水性または油性懸濁剤の形態であってもよい。この懸濁剤は、公知の方法に従って、前述の適当な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して製剤することができる。無菌注射製剤は、無毒性の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の無菌注射液剤または懸濁剤であってもよく、例えば、1,3−ブタンジオール溶液とすることができる。使用できる許容できるビヒクルまたは溶媒の中では特に水、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、無菌の固定油が、従来溶媒または懸濁媒体として使用されている。この目的のために、合成モノグリセリド類またはジグリセリド類を含むあらゆる混合固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸も注射剤の製剤に使用することができる。
【0311】
式1の化合物は、薬物の直腸内投与のための座薬の形態で投与することもできる。これらの組成物は、薬物を、常温で固体であるが直腸温度では液体であり適当な非刺激性賦形剤と混合することで調製することができ、従って直腸内で溶融して薬物を放出する。このような材料としては、カカオバターやポリエチレングリコールが挙げられる。
【0312】
本発明の化合物は、小型単層小胞、大型単層小胞、および多層小胞などのリポソーム送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステリルアミン、またはホスファチジルコリン、から形成することができる。
【0313】
局所的使用では、式1の化合物を含むクリーム、軟膏剤、ジェリー剤、液剤または懸濁剤等が使用される。
【0314】
本発明の化合物の投与量は、1日当り体重1kg当りで約0.5mg〜約100mg、好ましい投与範囲は1日当り体重1kg当りで約20mg〜約50mg(1日で患者1人当り約25mg〜5g)程度である。担体材料と組み合わせて単一用量にすることができる有効成分量は、治療する患者と特定の投与形態に応じて変化する。例えば、ヒトに対して経口投与するための製剤は、5mg〜1gの有効化合物と、全組成物の約5〜約95%を変動することができる適切で好都合な量の担体材料とを含むことができる。単位投与剤形には、通常約5mg〜約500mgの有効成分が含まれる。
【0315】
しかしながら、ある特定の患者の特定の投与量は、使用する特定の化合物の活性、年齢、体重、全身的健康、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄速度、薬剤の組み合わせ、および治療を行う特定の疾患の重篤度などの種々の因子に依存して変化することは理解できるだろう。
【0316】
さらに、本発明の化合物の一部は、水または有機溶媒との溶媒和物の形態を取ることができる。このような溶媒和物は、本発明の範囲に含まれる。
【0317】
上記例は、式1の化合物の調製の説明を意図しており、それ自体は添付の請求の範囲に記載される本発明を制限することは意図していない。さらに、上記例に記載される化合物は、本発明として考慮される唯一の種類を構成するものではなく、本発明の化合物またはその部分の任意の組み合わせ自体が1つの種類を形成することができる。すべての最終生成物の構造および純度は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、質量分光法、核磁気共鳴(NMR)分光法、または燃焼分析のうちの少なくとも1つの方法で決定した。NMRデータは、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で与えられる主要な特徴的プロトンのデルタ(δ)値で表し、400MHzにおいてジュウテリオクロロホルム(CDCl3)で測定し;使用したシグナル形状の慣習的な略記は:s、一重線;d、二重線;t、三重線;m、多重線;br.、幅広;等である。以下の略記も使用した:v(体積)、w(重量)、l(リットル)、ml(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、equiv(当量)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規イミダゾール誘導体、それを含む新規医薬組成物、それらの使用方法、およびそれらの製造方法を提供する。これらの化合物は、癌化学療法薬に対する多剤耐性細胞の感受性を修復するため薬理学上有用である。
【背景技術】
【0002】
癌の治療の主な問題は、腫瘍細胞の化学療法薬に対する耐性の出現と、引き続いて起こる患者の再発である(Bradleyら、I,Cancer Res.1989,49,2790−2796;RadererとSscheitharer,Cancer 1993,72,3553−3563)。これらの腫瘍細胞は多くの薬物に対して臨床的耐性を示す傾向にあるため、これらの癌の被害者にはあらゆる抗癌剤が効かなくなることがある。この現象は多剤耐性(MDR)として知られている。MDRは腫瘍細胞のある種の変化と関連しており、この結果、膜透過性の減少およびエネルギー依存性流出機序による薬物除去能力の向上を含めた細胞内への抗癌剤の蓄積が減少する。この機序の研究は、化学療法薬に対する耐性を付与することができる遺伝子の特性決定に至った。これらの遺伝子の1つである、P糖タンパク質またはMDR1遺伝子が深く関連してきたが、その理由はこの遺伝子の過剰発現が、すべて重要な化学療法薬であるアントラサイクリン類、ビンカアルカロイド類、およびポドフィリン類に対する耐性を引き起こすことができるからである。MDR1は、多数の無関係な有機化合物を細胞外に輸送するATP依存性流出ポンプとして作用する170kDaの膜糖蛋白質(gp−170またはPgp)をコードしている(Jurankaら、FASEB J.1989,3,2583−2592)。gp−170の発現量が、薬物耐性の程度と相関があることが示されている(RadererとSscheitharer、Cancer 1993,72,3553−3563)。Gp−170は、すべての抗新生物薬を含めた構造的に関連性のない多種多様の化合物を能動的に押し出すポンプとして作用すると考えられている。MRP遺伝子産物である他のATP依存性膜流出ポンプも、MDR現象と関連しており(KrishnamacharyとCenter、Cancer Res.1993,53,3658−3661)、別のATP依存性および酵素的機序をもっている。
【0003】
MDRが確認された抗腫瘍化学療法に効果が認められている薬物としては、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エトポシド、テニポシド、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、プリアマイシン(ミトラマイシン)、およびアクチノマイシンD(Jonesら、Cancer(Suppl)1993,72,3484−3488)が挙げられる。多くの腫瘍は本来多剤耐性(例えば、大腸および腎臓の腺癌)であるが、他の腫瘍は治療の過程においてMDRを獲得する(例えば、神経芽細胞腫や小児期白血病)。
【0004】
構造の異なる多種多様の薬剤によって、ある種のMDR腫瘍細胞に対して通常の薬剤感受性を部分的または時には完全に回復できることが分かっている。これらの化学感作物質は、gp−170に干渉して薬剤の流出の増加を逆転させる性質をもつため有効であると考えられている。このような薬物としては、カルシウムチャネル遮断剤(例えば、ベラパミル)、カルモジュリン阻害剤(例えば、トリフルオペラジン)、抗生物質(例えば、エリスロマイシン)、心血管疾患薬(例えば、キニジン)、アントラサイクリン類およびビンカアルカロイド類の無細胞毒性類似体、サイクロスポリンAおよびその類似体、FK−506およびその類似体、およびシクロペプチド類の誘導体が挙げられる(Lumら、Cancer(Suppl)1993,72,3502−3514)。しかしながら現在、他の器官系に対して大きな薬理学的影響を及ぼすため、癌治療の化学療法指数に大きく寄与する薬物は存在しない。MDRの反転のために効果的な治療薬は、膜ポンプに対して有効性を有し、同時に著しい毒性および他の非特異的薬理効果がないことが必要である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Bradleyら、I,Cancer Res.1989,49,2790−2796
【非特許文献2】RadererとSscheitharer,Cancer 1993,72,3553−3563
【非特許文献3】Jurankaら、FASEB J.1989,3,2583−2592
【非特許文献4】KrishnamacharyとCenter、Cancer Res.1993,53,3658−3661
【非特許文献5】Jonesら、Cancer(Suppl)1993,72,3484−3488
【非特許文献6】Lumら、Cancer(Suppl)1993,72,3502−3514
【0006】
発明の要旨
本発明は、ドキソルビシン(DOX)、タキソール、ビンブラスチン(VLB)などの抗癌化学療法薬に対して耐性を有する腫瘍細胞の感受性を増大させ、多剤耐性細胞の感受性を向上させるために有効である式(1)の新規置換イミダゾール誘導体群を記載する。これらの化合物は、MDR腫瘍細胞の耐性を減少させ、DOX、タキソール、VLBなどの抗腫瘍薬に対する細胞の感受性を強化する効果がある。これらの化合物は、癌の化学療法において幅広く応用されることが期待される。
【0007】
本発明の新規化合物は、一般構造(1)
【0008】
【化1】
を有し、多剤耐性腫瘍細胞の感受性を修復することができる。本発明の目的の1つは、多剤耐性腫瘍細胞の抗腫瘍薬に対する感受性を十分に活性化させる化合物を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、本発明の新規化合物を使用して多剤耐性腫瘍細胞を感作する方法を提供する。
【0010】
本発明のさらなる目的は、抗腫瘍化学療法薬の投与の前、同時、または後に十分な量の本発明の化合物を投与することによるMDRまたは薬剤感受性腫瘍細胞の治療方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、抗腫瘍化学療法薬に対する腫瘍細胞の感受性を増大させることにより、抗癌化学療法薬に対して感受性であるがそのような化学療法に対して抵抗性を示すようになった腫瘍の治療を行うための医薬組成物を提供する。
【0011】
定義
本明細書での記載において、「結合」という用語は、当業者には明らかである好ましいある結合点における安定な共有結合を意味する。
【0012】
「ハロゲン」または「ハロ」という用語には、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が含まれる。
【0013】
「アルキル」という用語には、指定の数の炭素原子を有する、C1〜C11の直鎖飽和脂肪族炭化水素、C1〜C11の分岐鎖飽和脂肪族炭化水素、C3〜C8の環状飽和脂肪族炭化水素、およびC3〜C8の環状飽和脂肪族炭化水素基で置換されたC1〜C11直鎖または分岐鎖飽和脂肪族炭化水素が含まれる。例えば、この定義では、これらに限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(Pr)、ブチル(Bu)、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、イソプロピル(i−Pr)、イソブチル(i−Bu)t−ブチル(t−Bu)、s−ブチル(s−Bu)、イソペンチル、ネオペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、メチルシクロプロピル、等が含まれる。
【0014】
「アルケニル」という用語には、指定の数の炭素原子を有する、C2〜C11の直鎖不飽和脂肪族炭化水素基、C2〜C11の分岐鎖不飽和脂肪族炭化水素基、C5〜C8不飽和環状脂肪族炭化水素基、およびC3〜C8の環状飽和および不飽和脂肪族炭化水素基で置換されたC2〜C11の直鎖または分岐鎖脂肪族炭化水素基が含まれる。二重結合は鎖に沿った任意の安定した点に存在することができ、その炭素−炭素二重結合はシス配置でもトランス配置でもよい。例えば、この定義には、これらに限定されないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、1,5−オクタジエニル、1,4,7−ノナトリエニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、エチルシクロヘキセニル、ブテニルシクロペンチル、1−ペンテニル−3−シクロヘキセニル、等が含まれる。
【0015】
「アルキルオキシ」という用語(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピロキシ、アリルオキシ、シクロヘキシルオキシ)は、表示した数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基が酸素架橋で結合したものを表している。
【0016】
「アルキルチオ」という用語(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、シクロヘキシルチオ、等)は、硫黄架橋で結合し表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を表す。
【0017】
「アルキルアミノ」という用語(例えば、メチルアミノ、ジエチルアミノ、ブチルアミノ、N−プロピル−N−ヘキシルアミノ、(2−シクロペンチル)プロピルアミノ、ヘキシルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、等)は、アミン架橋で結合し表示の数の炭素原子を有する上述の定義の1または2個のアルキル基を表す。2つのアルキル基と窒素を合わせたものが結合して、少なくとも1つのC1〜C11アルキル、アリールC0〜C11アルキル置換基の結合した3〜11個の炭素原子を含む環構造を形成してもよい。
【0018】
「アルキルアミノアルキル」という用語は、表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を介して結合するアルキルアミノ基を表す。
【0019】
「アルキルオキシ(アルキル)アミノ」という用語(例えば、メトキシ(メチル)アミン、エトキシ(プロピル)アミン)は、アミノ基を介して結合する前述の定義のアルキルオキシ基を表し、そのアミノ基自体はアルキル置換基を有する。
【0020】
「アルキルカルボニル」という用語(例えば、シクロオクチルカルボニル、ペンチルカルボニル、3−ヘキシルカルボニル)は、カルボニル基を介して結合し表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を表す。
【0021】
「アルキルカルボキシ」という用語(例えば、ヘプチルカルボキシ、シクロプロピルカルボキシ、3−ペンテニルカルボキシ)は、カルボニルが今度は酸素を介して結合する上記定義のアルキルカルボニル基を表す。「アルキルカルボキシアルキル」という用語は、表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を介して結合するアルキルカルボキシ基を表す。
【0022】
「アルキルカルボニルアミノ」(例えば、ヘキシルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニル−アミノメチル、メチルカルボニルアミノフェニル)は、カルボニルが今度はアミノ基の窒素原子を介して結合する前述の定義のアルキルカルボニル基を意味する。この窒素基自体は、アルキル基またはアリール基で置換されていてもよい。
【0023】
「アリール」という用語は、当業者であれば明らかな特定の好ましい結合点に安定な共有結合を形成可能な環の任意の位置で結合した、未置換、一、二、または三置換、単環式、多環式、ビアリール、および複素環式の芳香族基を表す(例えば、3−インドリル、4−イミダゾリル)。アリール置換基は、ハロ、ニトロ、シアノ、トリハロメチル、C1〜11アルキル、アリールC1〜11アルキル、C0〜11アルキルオキシC0〜11アルキル、アリールC0〜11アルキルオキシC0〜11アルキル、C0〜11アルキルチオC0〜11アルキル、アリールC0〜11アルキルチオC0〜11アルキル、C0〜11アルキルアミノC0〜11アルキル、アリールC0〜11アルキルアミノC0〜11アルキル、ジ(アリールC1〜11アルキル)アミノC0〜11アルキル、C1〜11アルキルカルボニルC0〜11アルキル、アリールC1〜11アルキルカルボニルC0〜11アルキル、C1〜11アルキルカルボキシC0〜11アルキル、アリールC1〜11アルキルカルボキシC0〜11アルキル、C1〜11アルキルカルボニルアミノC0〜11アルキル、アリールC1〜11アルキルカルボニルアミノC0〜11アルキル、−C0〜11アルキルCOOR1、−C0〜11アルキルCONR2R3、からなる群より独立に選択され、ここでR1、R2およびR3は独立に、水素、C1〜C11アルキル、アリールC0〜C11アルキルから独立に選択されるか、あるいはR2およびR3とこれらの結合する窒素とを合わせたものが、3〜8個の炭素原子と少なくとも1つのC1〜C11アルキル、アリールC0〜C11アルキル置換基を含む環構造を形成する。
【0024】
アリールの定義には、これらに限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、アズレニル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、ピレニル、チエニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾチエニル、フリル、ピラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ピロリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピラダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリル、イソキノリル、4H−キノリジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、クロマニル、ベンゾジオキソリル、ピペロニル、プリニル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンズチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルが含まれる。
【0025】
「アリールアルキル」という用語(例えば、(4−ヒドロキシフェニル)エチル、(2−アミノナフチル)ヘキシル、ピリジルシクロペンチル)は表示の数の炭素原子を有する前述の定義のアルキル基を介して結合する前述の定義のアリール基を表す。
【0026】
「カルボニルオキシ」という用語は、酸素架橋によって結合するカルボニル基を表す。
【0027】
当業者には明らかであるが、前述の定義において、「アルキル」および「アルケニル」という用語は、安定な化合物が形成される限り互いに置き換えて使用することができる。
【0028】
「治療に効果的な量」という用語は、研究者、獣医、医師、または他の臨床医によって調べられる組織、系、動物、またはヒトが生物学的または医学的応答を誘発する薬物または医薬の量を意味する。
【0029】
発明の詳細な説明
本発明の新規化合物は、式(1)に示すような一般構造を有し、
【0030】
【化2】
式中、置換基R1、R2、R3、およびR4は以下のAおよびBに記載の用に定義される:
A.R1が:
(i)置換C1〜11アルキルまたは置換C2〜11アルケニル(ここで置換基は、水酸基、C1〜6アルキルオキシからなる群より選択される);または
(ii)一、二、および三置換アリール−C0〜11アルキル(ここでアリールは、フェニル、フリル、チエニルからなる群より選択され、置換基は:
(a)フェニル、trans−2−フェニルエテニル、2−フェニルエチニル、2−フェニルエチル、または水酸基、ハロ、C1〜4アルキル、およびC1〜4アルキルオキシからなる群より選択される基で上記フェニル基が一または二置換されたもの、
(b)置換C1〜6アルキル、置換C2〜6アルキルオキシ、置換C2〜6アルキルチオ、置換C2〜6アルコキシカルボニル(ここで置換基は、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオからなる群より選択される)、または
(c)C1〜11CO2R5、C1〜11CONHR5、trans−CH=CHCO2R5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中、R5は、C1〜11アルキル、またはフェニルC1〜11アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシである);からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には;
R2およびR3はそれぞれ独立に、一、二、および三置換フェニルからなる群より選択され、その置換基は独立に:
(i)置換C1〜6アルキル、
(ii)置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、
(iv)C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、
(v)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択され、ここでの置換基は
(a)水酸基、C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、
(b)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、または
(c)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、からなる群より選択される、
あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、ここでアリールは任意に置換されてもよく、その場合置換基は上記(i)〜(v)と同様の定義であり;
そしてR4は:
(i)水素;
(ii)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(ここで置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルからなる群より選択される);または
(iii)置換アリールC0〜11アルキル(ここでアリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニルから選択され、その置換基はA.(a〜c)から選択される)からなる群より選択される;あるいは
B.R1が:
一、二、または三置換アリール−C0〜6アルキル(ここでアリールがフェニル、チエニルからなる群より選択され、置換基が:
(a)trans−2−置換ベンゾイミダゾリルエテニル、trans−2−置換ベンゾオキサゾリルエテニル、trans−2−置換ベンズチアゾリルエテニル(ここで置換基は、水素、水酸基、ハロ、トリハロメチル、C1〜4−アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルオキシカルボニル、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、C3〜6アルケニルアミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルアミノ、置換C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、置換C1〜4アルキルオキシカルボニル、置換C1〜4アルキルアミノ、ジ(置換C1〜4アルキル)アミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、からなる群より選択され、ここでの置換基は前述の通りである)、
(b)trans−2−シアノエテニル、trans−2−アルキルスルホニルエテニル、trans−2−アルケニルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルキルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルケニルスルホニルエテニル(ここで置換基は前述の通りである)、
(c)C1〜6CO2R5、trans−CH=CHCO2R5、C1〜6CONHR5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中R5は、C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、でありこの場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(d)C1〜6CONR6R7またはトランス−CH=CHCONR6R7(式中、R6およびR7は独立に、C1〜6アルキル、フェニルC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシ、ヒドロキシC2〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、からなる群より選択され、この場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(e)R7C(O)C1〜6アルキル、R7C(O)カルボニルC2〜6アルケニル(式中、R7は前述[2(d)]のように定義される)、
(f)HO−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7O−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル(式中、R6およびR7は前述の[2(d)]のように定義される)、
(g)R7−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C(O)−O−C0〜3C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル(式中、R7は前述の[2(d)]のように定義される)、
からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には、
R2およびR3はそれぞれ独立に、
(1)水素、ハロ、トリハロメチル、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、置換C1〜6アルケニル、C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、C1〜6アルキルアミノ、置換C1〜6アルキルアミノ、C3〜6アルケニルアミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、
(2)一、二、および三置換フェニル(ここで置換基は独立に:
(i)ハロ、トリフルオロメチル、置換C1〜6アルキル、
(ii)C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)C1〜6アルキル−アミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、または
(iv)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される)からなる群より選択され、
ここで置換基は、
(a)水素、水酸基、ハロ、トリフルオロメチル、
(b)C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルキルチオ、
(c)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、C3〜6アルケニルチオ、または
(d)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される;
ただし、R2およびR3基の少なくとも1つが[B(2)]から選択され、フェニルおよび置換基が上述の(ii)〜(v)から選択されることが条件である;あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、そのアリールは任意に置換されてもよく、その場合の置換基は前述の(i)〜(iv)のように定義され;
そしてR4は:
(a)水素;
(b)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(式中、置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルから選択され、その置換基は(ii)〜(iv)から選択される);または
(c)アリールC0〜11アルキル(式中、アリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニル、から選択される)、
からなる群より選択される。
【0031】
本発明の新規化合物には、これらに限定されないが、以下の化合物が含まれる:
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−ジイソプロピルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−(2−メトキシエチルアミノ)フェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4,5−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−[4−N−(2−メトキシエチル)アミノ)フェニル]イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジアリルアミノフェニル)−5−(4−フルオロ−フェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピペリジノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−N,N−ジ(2−メトキシエチル)アミノフェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−(1−イミダゾリル)フェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ベンジルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−フェノキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−フェノキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N,N−ジエチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N−モルホリノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N−ピペリジノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−N,N−ジメチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−{4−(3−(2−メトキシ−エトキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ブトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−メタンスルホニル−エテニル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−(4−N−モルホリノフェニル)−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(5−エチルカルボキシイソオキサゾール−3−イル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4−(p−トリル)−5−(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール、
2−(4−trans−(2−メトキシカルボニル)シクロプロパン−1−イル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール、
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール、
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール、
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−メトキシフェニル)イミダゾール、
2−[4−trans−(2−N,N−ジメチルカルボニル)−エテニル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
1−メチル−2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−ピバレート−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−5−メトキシベンゾイミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−エチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジプロピルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソプロピルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソブチルフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−[4−N−(N’−エチル)−ピペリザノフェニル)イミダゾール、
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−モルホリノフェニル)−5−メチル−イミダゾール。
【0032】
本発明の好ましい組成物としては、構造式(1)の前述の定義の化合物(またはこれらの化合物の、医薬上許容できる塩、プロドラッグ、エステル、または溶媒和物)を医薬上許容できる希釈剤、賦形剤、または担体と混合したものを含む組成物が挙げられる。
【0033】
従って本発明によると、in vitroにおいてCEM/VLB1000ヒト細胞の多剤耐性(MDR)を調節する新規化合物を提供する。
【0034】
従って本発明によると、P388−ADRヒト細胞のマウスモデルの多剤耐性(MDR)を調節する新規化合物を提供する。
【0035】
従って本発明によると、P388−ADR腹水ヒト腫瘍のマウスモデルの多剤耐性(MDR)を調節する新規化合物を提供する。
【0036】
本発明の別の態様は、哺乳動物ホストへの投与に適した本発明のMDR調節化合物を含む組成物を提供する。
【0037】
好ましい実施形態として、本発明の化合物は、DOX、タキソール、およびVLBなどの抗癌化学療法薬に対して耐性を示す癌患者のMDRを調節するための治療に使用することができる。
【0038】
本発明の好ましい実施形態には、DOX、タキソール、およびVLBなどの抗癌化学療法薬に対して耐性を示す患者のMDR癌細胞の感受性を増大させるための医薬品における本発明の化合物の使用がさらに含まれる。
【0039】
さらに本発明の化合物は、商業的に重要な動物を含めた動物のMDRの治療または調節のために使用することができる。
【0040】
本発明によると、本発明の新規化合物を使用する多剤耐性腫瘍細胞の感受性を感作する方法を提供する。
【0041】
本発明によると、十分な量の本発明の化合物を、抗腫瘍化学療法薬の投与の前、同時、または後に投与することによるMDRまたは薬剤感受性腫瘍細胞の治療方法を提供する。
【0042】
本発明によると、腫瘍細胞の抗腫瘍化学療法薬に対する感受性を増大させ、それによって抗癌化学療法薬に感受性であるがそのような化学療法に対して耐性をもつようになった腫瘍を治療するための医薬組成物を提供する。
【0043】
さらに本発明は、MDR調節活性を有する本発明の式(1)の化合物の調製方法を提供する。式(1)の化合物は、公知の化合物または容易に調製できる中間体から、当業者にとって公知である手順によって調製することができる。
【0044】
以下の例は式1の化合物の調製を説明することを意図しており、それ自体は添付された請求の範囲に記載される本発明の限定を意図するものではない。さらに、以下の例で説明される化合物は、本発明として考慮される唯一の種類を形成するものとして構成されているのではなく、化合物またはその部分の任意の組み合わせ自体が1つの種類を形成することができる。すべての最終生成物の構造および純度は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、質量分光法、核磁気共鳴(NMR)分光法の少なくとも1つの方法によって確定した。NMRデータは、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で与えられる主要な特徴的プロトンのデルタ(δ)値の形態であり、ジュウテリオクロロホルム(CDCl3)、およびジュウテリオメタノール(CD3OD)などの重水素化溶媒中400MHzで測定したものであり;シグナル形状に使用した慣例的な略記は:s、一重線;d、二重線;t、三重線;dd、二重の二重線;dt、二重の三重線;m、多重線;br.、幅広;等である。以下の略記も使用した:mL(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、equiv(当量)。
【0045】
式1に示される化合物の合成に使用した手順は以下の通りである:
方法A.ジオン類調製の一般的手順:
これらのジオンを合成した方法には3つの方法がある:
方法1
4,4’−ジフルオロジオン4を、K2CO3、Na2CO3、Et3N、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、等の適当な塩基を使用し、高温(60〜150℃)において、アルコール、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの適当な溶媒中で、ある系列のアミン類(R1R2NH)と反応させて、モノアミノジオン2を得た(Baderら、J.Org.Chem.1966,31,2319、の手順)。このモノアミノジオン2を、同じ条件下で別のアミン(R3R4NH)とさらに反応させて、図式1に示す所望のジオン3を得た。この手順は、非対称ジオン6を合成することができる(ここで、R1R2NHは、R3R4NHとは異なる)。この反応は、1〜1.5当量のR1R2NHを使用して行い、さらに反応終了後にさらに1当量の異なるアミン(R3R4NH)を反応混合物に加えて、所望の非対称ジオンを得た(図式1)。
【0046】
【化3】
【0047】
非対称ジオンは以下の手順に従って調製した。4,4’−ジフルオロベンジルのDMSO溶液(0.5M)に、1.2当量のアミンR1R2NHと2当量の炭酸カリウムとを加えた。得られた混合物を90℃の油浴中で6〜15時間撹拌した(TLCでモニタリング)。反応終了後、混合物をエーテルで希釈して、3M塩酸(×5)で抽出し、二置換により精製した少量の生成物を除去した。次にこの有機層をエーテル層に所望の生成物が残らなくなるまで6M塩酸で洗浄した(5回)。この水層を6M水酸化ナトリウム水溶液でpH8に中和して、これをジクロロメタンで抽出した。この有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて、4−アミノ−4’−フルオロベンジルを得た。この手順を第2のアミンR3R4NH(通常2〜3当量)で繰り返し、反応混合物をエーテルで希釈し、水で洗浄してDMSOを除去することで簡単な処理を行った。こうして4,4’−ジアミノベンジルを高純度で得た(使用したアミンに依存して全体で50〜90%)。
【0048】
対称なジオン(ここでR1R2NHはR2R3NHと同じもの)の場合は、以下の手順に従った。
【0049】
4,4’−ジフルオロベンジルのDMSO溶液(0.5M)に、2〜3当量のアミンR1R2NHと2〜3当量の炭酸カリウムとを加えた。得られた混合物を90℃の油浴中で6〜15時間撹拌した(TLCでモニタリング)。反応終了後、混合物をエーテルで希釈して、水洗してDMSOを除去した。所望のジオン6を高純度で得た(使用したアミンに依存して全体で50〜90%)。以下の例は方法1に従って合成した。
【0050】
例
4)4−N,N−ジメチルアミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0051】
【化4】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(s,3H)、3.03(s,6H)、4.48(br s,1H)、6.48(d,2H)、6.59(d,2H)、7.75(d,2H)、7.79(d,2H)。
【0052】
5)4−N,N−ジエチルアミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0053】
【化5】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.15(t,6H)、2.85(s,3H)、3.37(q,4H)、4.40(s,1H)、6.50(d,2H)、6.57(d,2H)、7.78(d,4H)。
【0054】
6)4−N−イソプロピルアミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0055】
【化6】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.18(d,6H)、2.83(d,3H)、3.65(m,1H)、4.28(br d,1H)、4.54(br s,1H)、6.47(d,2H)、6.49(d,2H)、7.74(d,2H)、7.76(d,2H)。
【0056】
7)4−ピロリジノ−4’−メチルアミノベンジル
【0057】
【化7】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.98(m,4H)、2.83(s,3H)、3.32(m,4H)、4.48(s,1H)、6.46(d,2H)、6.48(d,2H)、7.76(d,2H)、7.78(d,2H)。
【0058】
8)4−ピペリジノ−4’−メチルアミノベンジル
【0059】
【化8】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.61(br s,6H)、2.83(d,3H)、3.35(br s,4H)、4.48(s,1H)、6.49(d,2H)、6.77(d,2H)、7.76(d,2H)、7.78(d,2H)。
【0060】
9)4−N,N−ジメチルアミノ−4’−N−(2−メトキシエチル)アミノベンジル
【0061】
【化9】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.03(s,6H)、3.32(m,5H)、3.56(t,2H)、4.66(s,1H)、6.53(d,2H)、6.60(d,2H)、7.77(d,2H)、7.80(d,2H)。
【0062】
10)4−N,N−ジ−(2−メトキシエチル)アミノ−4’−メチルアミノベンジル
【0063】
【化10】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.82(d,3H)、3.29(s,6H)、3.50(t,4H)、3.60(t,4H)、4.48(br s,1H)、6.49(d,2H)、6.64(d,2H)、7.76(d,4H)。
【0064】
11)4−(イミダゾール−1−イル)−4’−N−(2−メトキシエチル)アミノベンジル
【0065】
【化11】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.82(s,3H)、6.59(d,2H)、7.15(s,1H)、7.69(m,3H)、7.76(d,2H)、8.05(d,2H)、8.29(s,1H)。
【0066】
12)4,4’−ビス(4−モルホリノ)ベンジル
【0067】
【化12】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.30(m,8H)、3.80(m,8H)、6.80(d,4H)、7.82(d,4H)。
【0068】
13)4−N,N−ジメチルアミノ−4’−(4−モルホリノ)ベンジル
【0069】
【化13】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.04(s,6H)、3.30(m,4H)、3.81(m,4H)、6.61(d,2H)、6.82(d,2H)、7.81(d,2H)、7.85(d,2H)。
【0070】
14)4−N−メチルアミノ−4’−(4−モルホリノ)ベンジル
【0071】
【化14】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.90(d,3H)、3.30(m,4H)、3.80(m,4H)、4.42(m,1H)、6.52(d,2H)、6.82(d,2H)、7.78(d,2H)、7.84(d,2H)。
【0072】
15)4−N,N−ジアリルアミノ−4’−フルオロベンジル
【0073】
【化15】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.95(d,4H)、5.12(m,4H)、5.78(m,2H)、6.63(d,2H)、7.09(d,1H)、7.10(d,1H)、7.75(d,2H)、7.96(m,2H)。
【0074】
方法2
【0075】
【化16】
【0076】
化合物19および20は、Venugopalanら(Indian J.Chem.1991,30B,777−783)に従って調製した。
【0077】
化合物19について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.00(t,6H)、2.39(s,3H)、2.50(q,4H)、3.60(s,3H)、3.61(s,2H)、7.26(d,2H)、7.45(d,2H)、7.83(d,2H)、7.86(d,2H)。
【0078】
化合物20について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.00(t,12H)、2.50(q,8H)、3.60(s,4H)、7.46(d,4H)、7.87(d,4H)。
【0079】
方法B.アルデヒド類合成の一般的方法
方法B−1
【0080】
【化17】
【0081】
アルデヒド23は、Houpisら(J.Org.Chem.1993,58,3176−3178)に従って調製した。
【0082】
例
25)p−[trans−2−(ベンゾオキサゾール−2−イル)エテニル]ベンズアルデヒド
【0083】
【化18】
【0084】
テレフタルアルデヒドmomo(ジエチルアセタール)21(5.000g、24mmol)、2−メチルベンゾオキサゾールとを5:1のTHF−t−BuOH(77.4mL)に溶解した溶液を−5℃に冷却したものに、t−BuOKのTHF溶液(1.0M、36.0mL、36.0mmol)を、反応物の内部温度が0℃より低く維持されるような速度で加えた(約10分間)。得られた混合物を窒素雰囲気下で終夜撹拌し、この間に温度は室温まで上昇した。次に、これを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて、褐色油状固体を得た。次にこれを沸騰メタノール(50mL)に溶解し、室温まで冷却した。水(25mL)を加えた後に白色固形物が析出し、この固形物を収集した。こうして得たアセタールは、3:1のTHF−1 N HCl溶液中で生成物を10分間撹拌することで加水分解した。混合物を酢酸エチルで抽出し、その有機層を飽和炭酸水素溶液、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。蒸発させて淡黄色固体25を4.43g得た(全体で収率74%)。化合物25について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.14(d,1H)、7.31(m,2H)、7.49(m,1H)、7.68(m,3H)、7.75(d,1H)、7.86(d,2H)、10.00(s,1H)。
【0085】
26)p−[trans−2−(ベンズチアゾール−2−イル)エテニル]ベンズアルデヒド
【0086】
【化19】
【0087】
化合物26について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.36(dd,1H)、7.44(dd,1H)、7.50(d,2H)、7.68(d,,2H)、7.84(d,1H)、7.88(d,2H)、7.98(d,1H)、9.98(s,1H)。
【0088】
方法B−2
【0089】
【化20】
【0090】
化合物(27)(式中Arは前述の定義の通り)を化合物(28)(式中EWGは、エステル類および他の電子吸引基)と、以下の条件で反応させて、所望の化合物(29)を得ることができる。
【0091】
これらの反応は、そのまま、またはジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、およびトルエンなどの溶媒中、触媒(例えば、Pd(OAc)2、Pd(PPh3)4、Pd2dba3)と、リガンド(例えば、Ph3P、Ph3As、(o−トリル)3P)と、塩基(例えば、K2CO3、CsCO3、Et3N)との存在下、23℃〜130℃の範囲の温度で、1〜60時間かけて行うことができる。
【0092】
例
32)メチル4−ホルミルtrans−ケイ皮酸メチル
【0093】
【化21】
【0094】
Patelら(J.Org.Chem.,1977,42,3903)に従って調製した。化合物32について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.78(s,3H)、6.50(d,1H)、7.63(m,3H)、7.85(d,2H)、9.98(s,1H)。
【0095】
33)p−[trans−2−(メチルスルホニル)エテニル]ベンズアルデヒド
【0096】
【化22】
【0097】
化合物33について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.00(s,3H)、7.01(d,1H)、7.63(d,1H)、7.64(d,2H)、7.90(d,2H)。
【0098】
方法B−3
36) p−[trans−2−(シアノ)エテニル]ベンズアルデヒド
【0099】
【化23】
【0100】
アンモニア(0.5Mジオキサン溶液、45mL、22.5mmol)を、34(2.10g、12mmol)と、EDCI(2.37g、14.4mmol)と、DMAP(0.293g、2.4mmol)とをジクロロメタン(50mL)に懸濁させた懸濁液に加えた。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。次にこれをジクロロメタンで希釈し、1.0M塩酸で洗浄し、さらに飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。この有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて、1.244gの化合物35を淡黄色固体として得た。
【0101】
化合物35(340mg、1.94mmol)をジクロロメタン(20.0mL)に溶解した溶液に、トリエチルアミン(1.62mL、11.64mmol)と、トリフェニルホスフィン(1.5g、5.8mmol)と、ヘキサクロロエタン(1.37g、5.8mmol)とを加えた。得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、蒸発させた。残留物を、20および30%酢酸エチル−ヘキサンを使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、2.0×10cm)にかけて、118mgの化合物36を得た。化合物36について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ5.98(d,1H)、7.57(d,2H)、7.61(d,1H)、7.87(d,2H)、1.00(s,1H)。
【0102】
方法B−4
【0103】
【化24】
【0104】
アルデヒド37(2.3g、12.1mmol)と、エチレングリコール(1.35mL、24.2mmol)と、p−トルエンスルホン酸(10mg、触媒量)とをベンゼン(30.0mL)に溶解した溶液を2時間還流させた。次にこれを酢酸エチルで洗浄して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液とブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。こうして得た粗生成物をジクロロメタン(DCM、100.0mL)に溶解し、−78℃に冷却した。DIBAL−H(1.0MのDCM溶液、45mL、45mmol)を20分間かけて加えた。NaOH水溶液(1.0M、100mL)を加え、その混合物を室温(23℃)まで温め、相分離させた。その水層をDCMで抽出し(×3)、その有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。残留物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、所望のアリルアルコール37を得た。化合物37について:1H NMR(400MHz,CDCl3)d4.00(d,2H)、4.10(m,2H)、4.30(d,2H)、6.35(dt,1H)、6.60(d,1H)、7.48(m,4H)。
【0105】
アリルアルコール38を、ヨウ化アルキルおよび水素化ナトリウムを用いてTHF中でアルキル化した後、標準的手順(Jung,M.E.ら、Tetrahedron Lett.,1989,30,641)と得られたアセタールの1N塩酸による加水分解によって、対応するアリルエーテル39を得た。
【0106】
例
40)p−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0107】
【化25】
【0108】
化合物40について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.20(s,3H)、4.10(d,2H)、6.40(dt,1H)、6.64(d,1H)、7.49(d,2H)、7.80(d,2H)。
【0109】
41)p−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0110】
【化26】
【0111】
化合物41について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.23(t,3H)、3.54(q,2H)、4.14(d,2H)、6.42(dt,1H)、6.64(d,1H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)。
42)p−(3−ベンジルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル) ベンズアルデヒド
【0112】
【化27】
【0113】
化合物42について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.20(d,2H)、4.56(s,2H)、6.46(dt,1H)、6.67(d,1H)、7.34(m,5H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)。
【0114】
43)p−(3−ブチルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0115】
【化28】
【0116】
化合物43について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ0.90(t,3H)、1.39(m,2H)、1.57(m,2H)、3.47(t,2H)、4.13(d,2H)、6.43(m,1H)、6.64(d,1H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)、9.94(s,1H)。
【0117】
44)p−[3−(2−メトキシエチル)−trans−1−プロペン−1−イル)]ベンズアルデヒド
【0118】
【化29】
化合物44について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.38(s,3H)、3.55(m,2H)、3.64(m,2H)、4.20(d,2H)、6.43(m,1H)、6.64(d,1H)、7.48(d,2H)、7.79(d,2H)、9.94(s,1H)。
【0119】
方法B−5
46)p−(3−フェノキシ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0120】
【化30】
【0121】
四臭化炭素(723mg、2.18mmol)を、アリルアルコール38(300mg、1.45mmol)とトリフェニルホスフィン(456mg、1.75mmol)とをDCMに溶解した溶液に、室温(23℃)において1回で加えた。2分後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加え、相分離させた。その水層をDCMで1回抽出して、有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。残留物をシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーにかけて白色固体344mg(88%)を得た。臭化アリル45について:1H NMR(400MHz,CDCl3)d4.20(d,2H)、4.56(s,2H)、6.46(dt,1H)、6.67(d,1H)、7.34(m,5H)、7.49(d,2H)、7.79(d,2H)。
【0122】
臭化アリル45(50mg、0.185mmol)と、フェノール(35mg、0.37mmol)と、水素化ナトリウム(過剰量)と、THF(2.0mL)との混合物を50℃で5時間加熱した。23℃に冷却した後1Nの塩酸を加え、20分後、混合物を酢酸エチルで抽出し、1NのNaOHで洗浄した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。残留物を分取TLCで精製して、24mgの所望のアルデヒド46を白色固体として得た。化合物46について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.70(d,2H)、6.55(dt,1H)、6.77(d,1H)、6.94(m,3H)、7.28(m,2H)、7.51(d,2H)、7.81(d,2H)、9.98(s,1H)。
【0123】
47)p−[3−(3,4−ジメトキシフェノキシ)−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0124】
【化31】
【0125】
化合物47について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.80(s,3H)、3.82(s,3H)、4.63(d,2H)、6.44(m,1H)、6.54(m,2H)、6.75(m,2H)、7.50(d,2H)、7.79(d,2H)、9.96(s,1H)。
【0126】
方法B−6
48)p−[3−(1−モルホリノ)−trans−1−プロペン−1−イル]ベンズアルデヒド
【0127】
【化32】
【0128】
モルホリン(82mL、0.945mmol)を、臭化アリル45をアセトニトリル(3.0mL)に溶解した溶液に加えた。30分後、1Nの塩酸を加え、得られた混合物を20分間混合した。次にこれを酢酸エチルで希釈して、飽和Na2CO3水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒留去して55mgの所望の生成物48を得た。化合物48について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.50(m,4H)、3.20(d,2H)、3.64(m,4H)、6.46(m,1H)、6.65(d,1H)、7.58(d,2H)、7.82(d,2H)、9.92(s,1H)。
【0129】
49)p−[3−(1−ピペリジノ)−trans−1−プロペン−1−イル]ベンズアルデヒド
【0130】
【化33】
【0131】
化合物49について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.24(m,2H)、1.60(m,4H)、2.50(m,4H)、3.18(d,2H)、6.46(m,1H)、6.64(d,1H)、7.58(d,2H)、7.82(d,2H)、9.92(s,1H)。
【0132】
50)p−(3−N,N−ジメチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0133】
【化34】
【0134】
化合物50について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.30(s,6H)、3.18(d,2H)、6.46(m,1H)、6.64(d,1H)、7.58(d,2H)、7.82(d,2H)、9.92(s,1H)。
【0135】
方法B−7
51)p−(3−N,N−ジエチルカルバメート−trans−1−プロペン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0136】
【化35】
【0137】
カルボニルジイミダゾール(66mg、0.407mmol)を、アリルアルコール38(42mg、0.204mmol)のTHF溶液に加えた。得られた混合物を23℃で1時間撹拌し、ジエチルアミン(63mL、0.612mmol)を加えた。次にこれを60℃で終夜加熱した。次に1NのHClを加え、得られた混合物を20分間撹拌した。次にこれを酢酸エチルで希釈して、水洗した。その有機層を乾燥し、蒸発させた。粗生成物(30mg)をクロマトグラフィーにかけて精製した。化合物51について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.10(t,6H)、3.28(m,4H)、4.75(d,2H)、6.44(m,1H)、6.62(d,1H)、7.50(d,2H),7.80(d,2H)、9.95(s,1H)。
【0138】
方法B−8
52)p−[trans−(2−メトキシカルボニルシクロプロパン−1−イル]ベンズアルデヒド
【0139】
【化36】
【0140】
ジアゾメタン(0.3MのEt2O溶液、8.6mL、2.6mmol)を、化合物37(123mg、0.64mmol)と酢酸パラジウム(触媒量)とをエーテル(1.0mL)に懸濁させた懸濁液に加えた。23℃で終夜撹拌後、酢酸を加えて反応を停止させた。その混合物をDCMで希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒留去して油状の所望の化合物(99mg)を得た。化合物52について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.35(m,1H)、1.60(m,1H)、1.92(m,1H)、2.50(m,1H)、3.64(s,3H)、7.18(d,2H)、7.78(d,2H)、9.90(s,1H)。
【0141】
方法C.イミダゾール類調製の一般的手順:
方法1
【0142】
【化37】
【0143】
イミダゾール55を、文献の手順(Kriegら、Z Naturforsch teil 1967,22b,132)を修正したものに従って調製した。
【0144】
適当なジオン(3.04mmol)およびアルデヒド(4.56mmol)を、酢酸(5.85mL)に加え、酢酸アンモニウム(30.4mmol)を別の反応フラスコ中の酢酸(1.75mL)に加えた。両方のフラスコをあらかじめ加熱した油浴(140℃)中で加熱した。2つのフラスコの固形物が溶解してすぐに、酢酸アンモニウムの酢酸熱溶液を、アルデヒドとジオンを含むもう一方のフラスコに加えた。得られた混合物を140℃で40分間加熱した。次にこれを室温まで冷却した。溶液のpHを、3.0Mの塩酸を用いて0.8に調整した。次にこれをエーテルで抽出して(5回)未反応のアルデヒドとジオンを除去した。その水層を、3M水酸化ナトリウムを用いてpH8に中和し、塩化メチレンで抽出した(3回)。その有機層を乾燥(N2SO4)し、蒸発させて対応するイミダゾール化合物を得た。
【0145】
例56
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0146】
【化38】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.95(s,12H)、6.55(d,4H)、6.90(d,1H)、7.21(m,6H)、7.39(m,1H)、7.50(m,3H)、7.63(d,1H)、7.83(d,2H);ESIMS、C34H31ON5としてのm/z[M+H]+:526。
【0147】
例57
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0148】
【化39】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.78(s,3H)、2.95(s,6H)、6.51(d,2H)、6.63(d,2H)、6.98(d,2H)、7.36(m,8H)、7.64(m,1H)、7.70(d,1H)、7.85(d,2H);ESIMS、C33H29ON5としてのm/z[M+H]+:512。
【0149】
例58
2−(trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0150】
【化40】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.12(t,6H)、2.80(s,3H)、3.31(q,4H)、6.53(d,2H)、6.59(d,2H)、6.98(d,1H)、7.29(m,2H)、7.39(m,4H)、7.49(m,1H)、7.52(d,2H)、7.65(m,1H)、7.70(d,1H)、7.86(d,2H);ESIMS、C35H33ON5としてのm/z[M+H]+:540。
【0151】
例59
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−ジイソプロピルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0152】
【化41】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.14(s,3H)、1.16(s,3H)、2.76(s,3H)、3.56(m,1H)、6.48(m,4H)、6.92(d,1H)、7.31(m,6H)、7.46(m,3H)、7.62(m,1H)、7.66(d,1H)、7.83(d,2H);ESIMS、C34H31ON5としてのm/z[M+H]+:526。
【0153】
例60
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0154】
【化42】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.95(br s,4H)、2.80(br s,3H)、3.30(br s,4H)、6.50(m,4H)、7.00(br d,1H)、7.22〜7.90(m,13H);ESIMS、C35H31ON5としてのm/z[M+H]+:538。
【0155】
例61
2−[trans−2−(2−ベンゾオキサゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−[4−(2−メトキシエチルアミノ)フェニル]イミダゾール:
【0156】
【化43】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.90(s,6H)、3.24(br s,2H)、3.35(s,3H)、3.56(t,2H)、6.54(d,2H)、6.63(d,2H)、6.97(d,1H)、7.24〜7.44(m,6H)、7.49(m,3H)、7.64(m,1H)、7.69(s,1H)、7.85(d,2H);ESIMS、C35H33O2N5としてのm/z[M+H]+:556。
【0157】
例62
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0158】
【化44】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.85(s,12H)、6.62(d,4H)、7.26〜7.56(m,9H)、7.76〜7.88(m,3H)、7.92(d,2H);ESIMS、C34H31SN5としてのm/z[M+H]+:542。
【0159】
例63
2−[trans−2−(2−ベンズチアゾリル)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0160】
【化45】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(s,3H)、2.90(s,6H)、6.53(d,2H)、6.64(d,4H)、7.26〜7.50(m,6H)、7.54(d,2H)、7.80(d,1H)、7.85(d,2H)、7.93(d,1H);ESIMS、C33H29SN5としてのm/z[M+H]+:528。
【0161】
例64
2−[trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4,5−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0162】
【化46】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.95(s,12H)、5.80(d,1H)、6.65(d,4H)、7.40(m,7H)、7.85(br s,2H);ESIMS、C28H27N5としてのm/z[M+H]+:434。
【0163】
例65
2−[trans−2−(2−シアノ)エテニルフェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−[4−N−(2−メトキシエチル)アミノ)フェニル]イミダゾール:
【0164】
【化47】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.92(s,6H)、3.25(m,2H)、3.34(s,3H)、3.54(t,2H)、6.20(d,1H)、6.60(d,2H)、6.70(d,2H)、7.26(m,4H)、7.50(d,1H)、7.60(d,2H)、7.96(d,2H);ESIMS、C29H29N5Oとしてのm/z[M+H]+:464。
【0165】
例66
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジアリルアミノフェニル)−5−(4−フルオロ−フェニル)イミダゾール:
【0166】
【化48】
【0167】
化合物66を、適当なジオンおよびアルデヒドを使用し、方法Cに従って調製した。化合物66について:1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.76(s,3H)、3.91(s,4H)、5.16(m,4H)、5.83(m,2H)、6.41(d,1H)、6.63(d,2H)、6.96(m,2H)、7.24(d,2H)、7.57(m,5H)、7.84(d,2H);ESIMS、C32H28O2N3Fとしてのm/z[M+H]+:494。
【0168】
例67
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0169】
【化49】
【0170】
化合物67を、適当なジオンおよびアルデヒドを使用し、方法Cに従って調製した。化合物67について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.96(m,4H)、2.74(s,3H)、3.10(s,4H)、3.78(s,3H)、6.42〜6.56(m,5H)、7.24(dd,4H)、7.58(d,2H)、7.64(d,1H)、7.91(d,2H);ESIMS、C30H30O2N4としてのm/z[M+H]+479。
【0171】
例68
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピペリジノフェニル)イミダゾール:
【0172】
【化50】
【0173】
化合物68を、適当なジオンおよびアルデヒドを使用し、方法Cに従って調製した。化合物68について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.54(m,2H)、1.64(m,4H)、2.74(s,3H)、3.08(s,4H)、3.78(s,3H)、6.48(d,1H)、6.54(d,2H)、6.85(d,2H)、7.20(d,2H)、7.31(d,2H)、7.58(d,2H)、7.63(d,1H)、7.91(d,2H);ESIMS、C31H32O2N4としてのm/z[M+H]+:493。
【0174】
例69
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−N,N−ジ(2−メトキシエチル)アミノフェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0175】
【化51】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.82(s,3H)、3.30(s,6H)、3.52(m,8H)、3.80(s,3H)、6.42(d,1H)、6.60(m,4H)、7.30〜7.60(m,6H)、7.68(d,1H)、7.90(br s,2H);ESIMS、C32H36O4N4としてのm/z[M+H]+:541。
【0176】
例70
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−[4−(1−イミダゾリル)フェニル]−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0177】
【化52】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(s,3H)、3.72(s,3H)、6.36(d,1H)、6.53(d,2H)、7.06(s,1H)、7.21(d,4H)、7.48(d,2H)、7.59(d,1H)、7.62(d,2H)、7.74(s,1H)、7.89(d,2H);ESIMS、C29H25O2N5としてのm/z[M+H]+:476。
【0178】
例71
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0179】
【化53】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.10(t,8H)、3.74(s,3H)、3.79(t,8H)、6.36(d,1H)、6.79(d,4H)、7.36(d,4H)、7.47(d,2H)、7.59(d,1H)、7.86(d,2H);ESIMS,C33H34O4N4としてのm/z[M+H]+:551。
【0180】
例72
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0181】
【化54】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.90(br s,6H)、3.10(br s,4H)、3.76(s,3H)、3.82(m,4H)、6.40(d,1H)、6.65(d,2H)、6.81(d,2H)、7.28〜7.56(m,6H)、7.63(d,1H)、7.84(d,2H);ESIMS、とC31H32O3N4してのm/z[M+H]+:509。
【0182】
例73
2−(trans−2−メトキシカルボニル−エテニルフェニル)−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0183】
【化55】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.80(br s,3H)、3.10(m,4H)、3.76(s,3H)、3.82(t,4H)、6.37(d,1H)、6.52(d,2H)、6.80(d,2H)、7.28〜7.56(m,6H)、7.61(d,1H)、7.83(d,2H);ESIMS、C30H30O3N4としてのm/z[M+H]+:495。
【0184】
例74
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0185】
【化56】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.35(s,3H)、4.10(d,2H)、6.35(m,1H)、6.65(d,1H)、6.70(d,4H)、7.30(d,4H)、7.50(d,2H)、7.90(d,2H);ESIMS,C29H32ON4としてのm/z[M+H]+:453。
【0186】
例75
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0187】
【化57】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,3H)、2.90(s,12H)、3.50(q,2H)、4.10(br s,2H)、6.35(m,1H)、6.65(d,1H)、6.70(d,4H)、7.30(br s,4H)、7.50(d,2H)、7.90(br s,2H);ESIMS、C30H34ON4としてのm/z[M+H]+:467。
【0188】
例76
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0189】
【化58】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.36(t,3H)、2.90(s,3H)、3.08(s,6H)、3.70(q,2H)、4.28(d,2H)、6.45(m,1H)、6.71(d,2H)、6.76(d,1H)、6.85(d,2H)、7.39(d,2H)、7.47(d,2H)、7.60(d,2H)、8.02(d,2H);ESIMS、C29H32ON4としてのm/z[M+H]+:453。
【0190】
例77
2−[4−(3−ベンジルオキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0191】
【化59】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、4.17(d,2H)、4.54(s,2H)、6.38(m,1H)、6.64(d,1H)、6.69(d,4H)、7.30(m,9H)、7.46(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C35H36ON4としてのm/z[M+H]+:529。
【0192】
例78
2−[4−(3−フェノキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0193】
【化60】
1NMR(400MHz,CD3OD)δ2.70(s,3H)、2.90(s,6H)、4.68(d,2H)、6.48(m,1H)、6.57(d,1H)、6.72(m,4H)、6.88(t,1H)、6.94(d,1H)、7.24(m,4H)、7.32(d,2H)、7.48(d,2H)、7.88(d,2H)。
【0194】
例79
2−{4−(3−(3,4−ジメトキシ−フェノキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0195】
【化61】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.70(s,3H)、3.78(s,3H)、5.10(m,2H)、6.30(m,1H)、6.44(s,1H)、6.70(m,6H)、7.30(m,7H)、7.80(d,2H)。
【0196】
例80
2−[4−(3−N,N−ジエチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0197】
【化62】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(m,6H)、2.90(s,12H)、3.28(m,4H)、4.70(d,2H)、6.34(m,1H)、6.65(d,1H)、6.67(d,4H)、7.30(d,4H)、7.46(d,2H)、7.86(d,2H)。
【0198】
例81
2−[4−(3−N−モルホリノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0199】
【化63】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.49(br s,4H)、2.89(s,12H)、3.15(d,2H)、3.67(dd,4H)、6.29(m,1H)、6.58(d,1H)、6.69(d,4H)、7.29(d,4H)、7.44(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C32H37ON5としてのm/z[M+H]+:508。
【0200】
例82
2−[4−(3−N−ピペリジノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0201】
【化64】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.45(br s,2H)、1.60(m,4H)、2.47(br s,4H)、2.89(s,12H)、3.13(d,2H)、6.30(m,1H)、6.55(d,1H)、6.69(d,4H)、7.29(d,4H)、7.43(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C33H39N5としてのm/z[M+H]+:506。
【0202】
例83
2−[4−(3−N,N−ジメチルアミノ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0203】
【化65】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.28(s,6H)、2.89(s,12H)、3.13(d,2H)、6.28(m,1H)、6.56(d,1H)、6.67(d,4H)、7.29(d,4H)、7.43(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C30H35N5としてのm/z[M+H]+:466。
【0204】
例84
2−{4−[3−(2−メトキシ−エトキシ)−trans−1−プロペン−1−イル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0205】
【化66】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.34(s,3H)、3.55(m,2H)、3.62(m,2H)、4.16(d,2H)、6.36(m,1H)、6.64(d,1H)、6.70(d,4H)、7.30(d,4H)、7.46(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C31H36O2N4としてのm/z[M+H]+:497。
【0206】
例85
2−[4−(3−ブトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0207】
【化67】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.91(t,3H)、1.39(m,2H)、1.56(m,2H)、2.09(s,12H)、3.47(t,2H)、4.10(d,2H)、6.34(m,.1H)、6.61(d,2H)、6.69(d,4H)、7.29(d,4H)、7.44(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS,C32H38ON4としてのm/z[M+H]+:495。
【0208】
例86
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0209】
【化68】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,12H)、1.20(t,3H)、3.30(br s,8H)、3.55(q,2H)、4.08(d,2H)、6.34(m,1H)、6.58(m,5H)、7.20(d,4H)、7.40(d,2H)、7.80(d,2H);ESIMS、C34H42ON4としてのm/z[M+H]+:523。
【0210】
例87
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−5−(4−N−メチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0211】
【化69】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,6H)、1.19(t,3H)、2.74(s,3H)、3.33(q,4H)、3.52(q,2H)、4.10(d,2H)、6.34(m,1H)、6.59(m,5H)、7.25(m,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C31H36ON4としてのm/z[M+H]+:481。
【0212】
例88
2−[4−(3−メトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0213】
【化70】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.97(m,8H)、3.28(m,8H)、3.36(s,3H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.50(d,4H)、6.62(d,1H)、7.27(d,4H)、7.46(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C33H36ON4としてのm/z[M+H]+:505。
【0214】
例89
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0215】
【化71】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、1.97(m,8H)、3.28(m,8H)、3.53(q,2H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.50(d,4H)、6.62(d,1H)、7.27(d,4H)、7.46(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C34H38ON4としてのm/z[M+H]+:519。
【0216】
例90
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0217】
【化72】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.17(t,3H)、1.91(m,4H)、2.85(s,6H)、3.16(br s,4H)、3.50(q,2H)、4.07(d,2H)、6.30(m,1H)、6.43(d,2H)、6.57(d,1H)、6.63(d,2H)、7.21(d,2H)、7.27(d,2H)、7.40(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C32H36ON4としてのm/z[M+H]+:493。
【0218】
例91
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−ピロリジノフェニル)イミダゾール:
【0219】
【化73】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.17(t,3H)、1.91(m,4H)、2.85(s,3H)、3.16(br s,4H)、3.50(q,2H)、4.07(d,2H)、6.30(m,1H)、6.43(d,2H)、6.57(d,1H)、6.63(d,2H)、7.21(d,2H)、7.27(d,2H)、7.40(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C31H34ON4としてのm/z[M+H]+:479。
【0220】
例92
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0221】
【化74】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、3.10(br s,8H)、3.56(m,2H)、3.78(br s,8H)、4.14(d,2H)、6.38(m,1H)、6.88(d,4H)、7.36(d,4H)、7.48(d,2H)、7.88(d,2H);ESIMS、C34H38O3N4としてのm/z[M+H]+:551。
【0222】
例93
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0223】
【化75】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、2.90(br s,6H)、3.09(m,4H)、3.52(q,2H)、3.76(m,4H)、4.12(d,2H)、6.34(m,1H)、6.62(d,1H)、6.69(d,2H)、6.86(d,2H)、7.27(d,2H)、7.34(d,2H)、7.45(d,2H)、7.87(d,2H);ESIMS、C32H36O2N4としてのm/z[M+H]+:509。
【0224】
例94
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール:
【0225】
【化76】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、2.73(s,3H)、3.08(m,4H)、3.52(q,2H)、3.76(m,4H)、4.10(d,2H)、6.34(m,1H)、6.55(d,2H)、6.61(d,1H)、6.85(d,2H)、7.20(d,2H)、7.34(d,2H)、7.45(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C31H34O2N4としてのm/z[M+H]+:495。
【0226】
例95
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−メチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール:
【0227】
【化77】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.15(s,3H)、1.16(s,3H)、1.18(t,3H)、2.74(s,3H)、3.53(m,3H)、4.10(d,2H)、6.33(m,1H)、6.56(m,4H)、6.60(d,1H)、7.23(t,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C30H34ON4としてのm/z[M+H]+:467。
【0228】
例96
2−[4−trans−(2−メタンスルホニル−エテニル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0229】
【化78】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、3.04(s,3H)、6.70(d,4H)、7.28(d,1H)、7..32(d,4H)、7.58(d,1H)、7.68(d,2H)、8.00(d,2H);ESIMS、C28H30O2N4Sとしてのm/z[M+H]+:487。
【0230】
例97
2−(4−N−モルホリノフェニル)−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0231】
【化79】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.85(br s,12H)、3.10(t,4H)、3.74(t,4H)、6.64(d,4H)、6.92(d,2H)、7.26(d,4H)、7.76(d,2H);ESIMS、C29H33ON5としてのm/z[M+H]+:468。
【0232】
例98
2−[4−(5−エチルカルボキシイソオキサゾール−3−イル)−フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0233】
【化80】
【0234】
このアルデヒドを、同様の文献の調製方法(参照、Moriya,O.ら、J.Chem.Soc.Perkin Trans 1,1994,413.)に従って、テレフタルアルデヒドmomo(ジエチルアセタール)から調製した。
【0235】
イミダゾール98を、方法C−1に従って調製した。化合物96について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、2.90(br s,12H)、4.40(q,2H)、6.90(br s,4H)、7.30(br s,2H)、7.58(s,1H)、7.90(br s,4H)、8.30(br s,2H);ESIMS,C31H31O3N5としてのm/z[M+H]+:522。
【0236】
例99
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4−(p−トリル)−5−(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール:
【0237】
【化81】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.01(t,6H)、2.30(s,3H)、2.51(q,4H)、3.54(s,2H)、3.76(s,3H)、6.38(d,1H)、7.04〜7.54(m,10H)、7.62(d,1H)、7.92(d,2H);ESIMS、C31H33O2N3としてのm/z[M+H]+:480。
【0238】
例100
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル−エテニル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール:
【0239】
【化82】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.01(t,12H)、2.51(q,8H)、3.54(s,4H)、3.76(s,3H)、6.40(d,1H)、7.20〜7.54(m,10H)、7.64(d,1H)、7.92(d,2H);ESIMS、C35H42O2N4としてのm/z[M+H]+:551。
【0240】
例101
2−[4−trans−(2−メトキシカルボニル)シクロプロパン−1−イル]−4,5−ビス(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)イミダゾール:
【0241】
【化83】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.38(m,1H)、1.53(m,1H)、1.92(m,1H)、2.48(m,1H)、2.90(s,12H)、3.68(s,3H)、6.69(d,4H)、7.17(d,2H)、7.28(d,4H)、7.82(d,2H);ESIMS、C30H32O2N4としてのm/z[M+H]+:481。
【0242】
例102
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール:
【0243】
【化84】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、3.50(q,2H)、3.72(s,6H)、4.08(d,2H)、6.33(m,1H)、6.58(d,1H)、6.82(d,4H)、7.32(d,4H)、7.42(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C28H28O3N2としてのm/z[M+H]+:441。
【0244】
例103
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール:
【0245】
【化85】
1H NMR(400MHz,CD3SOCD3)δ1.18(t,3H)、1.32(t,6H)、3.52(q,2H)、3.96(q,4H)、4.10(d,2H)、6.33(m,1H)、6.61(d,1H)、6.81(d,4H)、7.31(d,4H)、7.45(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C30H32O3N2としてのm/z[M+H]+:469。
【0246】
例104
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール:
【0247】
【化86】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、1.25(d,12H)、3.51(q,2H)、4.10(d,2H)、4.53(m,2H)、6.32(m,1H)、6.60(d,1H)、6.80(d,4H)、7.31(d,4H)、7.43(d,2H)、7.86(d,2H);ESIMS、C32H36O3N2としてのm/z[M+H]+:497。
【0248】
例105
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジメトキシフェニル)イミダゾール:
【0249】
【化87】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、1.75(m,2H)、3.55(q,2H)、3.68(m,5H)、3.82(s,3H)、3.88(t,2H)、4.14(d,2H)、6.41(m,1H)、6.70(m,5H)、6.97(d,2H)、7.21(d,2H)、7.28(d,2H)、7.30(s,1H)、7.50(s,4H);ESIMS,C34H36O3N4としてのm/z[M+H]+:549。
【0250】
例106
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジエトキシフェニル)イミダゾール:
【0251】
【化88】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、1.29(t,3H)、1.39(t,3H)、1.74(m,2H)、3.55(q,2H)、3.66(t,2H)、3.86(t,2H)、3.91(q,2H)、4.04(q,2H)、4.14(d,2H)、6.41(m,1H)、6.67(m,5H)、6.94(d,2H)、7.18(d,2H)、7.27(d,2H)、7.31(s,1H)、7.50(s,4H);ESIMS、C36H40O3N4としてのm/z[M+H]+:577。
【0252】
例107
1−(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−ジイソプロピルオキシフェニル)イミダゾール:
【0253】
【化89】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、1.20(d,6H)、1.30(d,6H)、1.74(m,2H)、3.54(q,2H)、3.65(t,2H)、3.85(t,2H)、4.14(d,2H)、4.47(m,1H)、4.60(m,1H)、6.40(m,1H)、6.67(m,5H)、6.93(d,2H)、7.17(d,2H)、7.28(d,2H)、7.34(s,1H)、7.50(s,4H);ESIMS、C38H44O3N4としてのm/z[M+H]+:605。
【0254】
【化90】
【0255】
この種のイミダゾール類は以下の方法で合成した:
適宜置換されたフェニルグリオキサールおよびアルデヒド(フェニルグリオキサールと等モル量))を、メタノール性アンモニア中室温で撹拌した(TLCでモニタリング)。反応終了後、この反応混合物を酢酸エチルで希釈して、水洗(×2)した。次にその有機層を、所望の化合物が有機層中に残らなくなるまで塩酸(2N)で洗浄した。次にその水層をNaOH水溶液(2N)で中和して、CH2Cl2(×2)で抽出した。その有機層を乾燥(Na2SO4)して蒸発させた。さらにクロマトグラフィーで精製して、所望の化合物を得た。以下の化合物は、このようにして合成した:
例108
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジエチルフェニル)イミダゾール:
【0256】
【化91】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(t,6H)、1.17(t,3H)、3.30(q,4H)、3.49(q,2H)、4.08(d,2H)、6.31(m,1H)、6.58(d,1H)、6.68(d,2H)、7.18(s,1H)、7.42(d,2H)、7.50(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C24H29ON3としてのm/z[M+H]+:376。
【0257】
例109
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−メトキシフェニル)イミダゾール:
【0258】
【化92】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.18(t,3H)、3.51(q,2H)、3.78(s,3H)、4.08(d,2H)、6.32(m,1H)、6.59(d,1H)、6.90(d,2H)、7.29(s,1H)、7.44(d,2H)、7.62(d,2H)、7.82(d,2H);ESIMS、C21H22O2N2としてのm/z[M+H]+:335。
【0259】
方法C−3
例111
2−[4−trans−(2−N,N−ジメチルカルボニル)−エテニル]フェニル}−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0260】
【化93】
【0261】
化合物110(100mg、0.22mmol)をジクロロメタン(5.0mL)に溶解した溶液に、ジメチルアミン塩酸塩(54mg、0.66mmol)、EDCI(51mg、0.26mmol)、およびDMAP(40mg、0.33mmol)を加えた。室温(23℃)で終夜撹拌後、溶液を酢酸エチルで希釈した後、水洗した。その有機層を乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。残留物を分取TLCで精製して、所望の化合物を黄色固体として得た。化合物111について、1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.92(s,12H)、3.03(s,3H)、3.22(s,3H)、6.72(d,4H)、7.16(d,1H)、7.32(d,4H)、7.55(d,1H)、7.75(d,2H)、7.96(d,2H);ESIMS、C30H33ON5としてのm/z[M+H]+:480。
【0262】
方法C−4
例113
2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0263】
【化94】
【0264】
DIBAL−H(1.0MのDCM溶液、1.76mL、1.76mmol)を、化合物112のDCM溶液(207mg、0.44mmol)に−78℃において滴下した。−78℃で1時間後、水酸化ナトリウム水溶液(1.0M、20mL)を加え、その混合物を23℃まで加温した。層を分離させて、その水層をDCM(×2)で抽出した。有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物113を黄色固体として159mg得た。化合物113について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.90(s,12H)、4.20(d,2H)、6.38(m,1H)、6.59(d,1H)、6.67(d,4H)、7.28(d,4H)、7.43(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C28H30ON4としてのm/z[M+H]+:439。
【0265】
方法C−5
例114
1−メチル−2−[4−(3−ヒドロキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0266】
【化95】
【0267】
化合物113(11mg、0.026mmol)と、ヨウ化メチル(31mL、0.031mmol)と、酸化銀(過剰量)とをDMFに懸濁させた懸濁液を、23℃で終夜撹拌した。次にその混合物をDCMで希釈して、水で洗浄した。その有機層を乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物4.0mgを黄色固体として得た。化合物114について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.84(s,6H)、2.96(s,6H)、3.45(s,3H)、4.23(d,2H)、6.45(m,1H)、6.63(d,2H)、6.66(d,1H)、6.80(d,2H)、7.15(d,2H)、7.27(d,2H)、7.53(d,2H)、7.63(d,2H);ESIMS、C29H32ON4としてのm/z[M+H]+:453。
【0268】
方法C−6
例115
2−[4−(3−ピバレート−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0269】
【化96】
【0270】
化合物114を、アリルアルコール113のアシル化によって調製した。塩化ピバロイル(0.1M)とトリエチルアミン(0.15M)(0.55mL)の混合物を、アリルアルコール113(20mg、0.045mmol)のDCM溶液に−20℃で加えた。得られた混合物を30分間撹拌して、DCMで希釈して、水洗した。その有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物115の5mgを黄色固体として得た。化合物115について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.10(s,9H)、2.90(s,12H)、4.70(d,2H)、6.34(m,1H)、6.65(d,1H)、6.67(d,4H)、7.30(d,4H)、7.48(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C33H38O2N4としてのm/z[M+H]+:523。
【0271】
方法C−7
例116
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)イミダゾール:
【0272】
【化97】
【0273】
臭化メチルマグネシウム(1.0M、ジブチルエーテル溶液、0.63mL、0.65mmol)を、化合物112のTHF溶液(5.0mL)に−78℃で加えた。アルゴン雰囲気下で終夜撹拌し、この間に混合物を23℃まで上昇させ、これを水で希釈して、DCMで抽出した。有機層を合わせたものを乾燥(Na2SO4)して、蒸発させた。分取TLCで精製して、所望の化合物を黄色固体として得た。化合物116について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ2.36(s,3H)、2.92(s,12H)、6.71(d,4H)、6.80(d,1H)、7.31(d,4H)、7.64(d,1H)、7.70(d,2H)、7.98(d,2H);ESIMS,C29H30ON4としてのm/z[M+H]+:451。
【0274】
方法C−8
例118
2−[4−(3−メチルカルボニル−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−5−メトキシベンゾイミダゾール:
【0275】
【化98】
【0276】
化合物118を公知の手順に従って調製した(Lee,M.ら、Med.Chem.Res.1993,2,79−86)。化合物118について:1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.20(t,3H)、3.54(q,2H)、3.81(s,3H)、4.13(d,2H)、6.41(m,1H)、6.66(d,1H)、6.86(m,1H)、7.04(d,1H)、7.44(d,1H)、7.53(d,2H)、7.96(d,2H);ESIMS,C19H20O2N2としてのm/z[M+H]+:309。
【0277】
例119
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4,5−ビス−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
化合物119を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0278】
【化99】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.15(d,6H)、1.16(d,6H)、1.18(t,3H)、3.53(m,4H)、4.10(br s,2H)、6.33(br s,1H)、6.56(m,5H)、7.23(d,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C32H38ON4としてのm/z[M+H]+:495。
【0279】
例120
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−エチルアミノフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
化合物120を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0280】
【化100】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(m,12H)、3.07(q,2H)、3.53(m,3H)、4.10(d,2H)、6.33(m,1H)、6.56(m,5H)、7.23(d,4H)、7.44(d,2H)、7.85(d,2H);ESIMS、C31H36ON4としてのm/z[M+H]+:481。
【0281】
例121
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−5−(4−N−イソプロピルアミノフェニル)イミダゾール、
化合物121を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0282】
【化101】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(m,9H)、3.52(m,3H)、4.09(d,2H)、6.32(m,1H)、6.56(d,2H)、6.58(d,1H)、6.98(dd,2H)、7.14(d,2H)、7.45(m,4H)、7.85(d,2H);ESIMS、C29H30FON3としてのm/z[M+H]+:456。
【0283】
例122
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N,N−ジプロピルフェニル)イミダゾール、
化合物122を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0284】
【化102】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.91(t,6H)、1.19(t,3H)、1.58(m,4H)、3.26(m,4H)、3.53(m,2H)、4.11(d,2H)、6.35(m,1H)、6.63(d,1H)、6.66(d,1H)、7.19(s,1H)、7.48(m,4H)、7.83(d,2H);ESIMS、C26H33ON3としてのm/z[M+H]+:404。
【0285】
例123
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソプロピルフェニル)イミダゾール、
化合物123を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0286】
【化103】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(d,6H)、1.19(t,3H)、3.53(q,2H)、3.60(m,1H)、4.11(d,2H)、6.35(m,1H)、6.62(d,1H)、6.64(d,2H)、7.19(s,1H)、7.46(m,4H)、7.83(d,2H);ESIMS、C23H27ON3としてのm/z[M+H]+:362。
【0287】
例124
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−イソブチルフェニル)イミダゾール、
化合物124を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0288】
【化104】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.94(d,6H)、1.19(t,3H)、1.87(m,1H)、2.90(d,2H)、3.53(q,2H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.62(m,3H)、7.18(s,1H)、7.46(m,4H)、7.83(d,2H);ESIMS、C24H29ON3としてのm/z[M+H]+:376。
【0289】
例125
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル)−4−(4−N−モルホリノフェニル)イミダゾール、
化合物125を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0290】
【化105】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、3.13(t,4H)、3.53(q,2H)、3.80(t,4H)、4.12(d,2H)、6.35(m,1H)、6.63(d,1H)、6.97(d,2H)、7.29(s,1H)、7.47(d,2H)、7.61(d,2H)、7.84(d,2H);ESIMS、C24H27O2N3としてのm/z[M+H]+:390。
【0291】
例126
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−[4−N−(N’−エチル)−ピペリザノフェニル)イミダゾール、
化合物126を、適切な出発物質を使用し、方法C−2に従って調製した。
【0292】
【化106】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.16(m,6H)、2.61(q,2H)、2.78(t,4H)、3.26(t,4H)、3.54(q,2H)、4.12(d,2H)、6.36(m,1H)、6.64(d,1H)、7.00(d,2H)、7.30(s,1H)、7.48(d,2H)、7.62(d,2H)、7.84(d,2H);ESIMS、C26H32ON4としてのm/z[M+H]+:417。
【0293】
例127
2−[4−(3−エトキシ−trans−1−プロペン−1−イル)フェニル]−4−(4−N−モルホリノフェニル)−5−メチル−イミダゾール。
化合物127を、適切な出発物質を使用し、方法C−1に従って調製した。
【0294】
【化107】
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.19(t,3H)、2.34(s,3H)、3.11(t,4H)、3.52(q,2H)、3.79(t,4H)、4.10(d,2H)、6.34(m,1H)、6.60(d,1H)、6.98(d,2H)、7.44(m,4H)、7.80(d,2H);ESIMS、C25H29O2N3としてのm/z[M+H]+:404。
【0295】
本明細書に記載した化合物は、ドキソルビシンやビンブラスチンなどの抗腫瘍化学療法薬に対する多剤耐性腫瘍細胞を感作することができる。これらの化合物は、これらの化学療法薬に対して感受性である腫瘍細胞の感受性を増大させる能力も有する。本発明は、抗腫瘍化学療法薬に対する多剤耐性腫瘍細胞を感作する方法にも関する。また本発明は、抗腫瘍化学療法薬に対する薬剤感受性腫瘍細胞の感受性を増大させる方法にも関する。さらに本発明は、抗腫瘍化学療法薬を用いた治療過程においてMDR腫瘍細胞が出現することを防止する方法に関する。最後に、本発明は治療の過程における抗腫瘍化学療法薬の効果的な投薬量を減少させる方法に関する。式1の化合物は、培養MDR哺乳動物細胞の感受性を増大させる能力を有することが分かった。
【0296】
細胞毒は、抗腫瘍化学療法薬として一般的に使用されている。これらの薬物は抗増殖性薬とも呼ばれる。細胞毒の望ましい効果は、悪性腫瘍細胞の破壊を伴う選択的細胞死であり、正常細胞に対しては比較的効果が少ないことである。
【0297】
細胞毒は、結合組織または自己免疫性疾患、代謝障害、皮膚病、およびDNAウイルス感染を含めた他の腫瘍性障害の治療にも有用であることが分かっている。
【0298】
細胞毒の適切な使用には、細胞毒の選択、投与量の決定、および治療への着手の前に、疾病の博物学および病態生理学を徹底的に熟知することが必要である。顕性または潜在性感染、出血障害、栄養欠乏状態、および重症代謝障害などの毒性を増大させる可能性のある因子に対して注意を向けて、各患者を注意深く調べる必要がある。さらに、肝臓、腎臓、および骨髄などのある主要器官の機能状態が非常に重要である。従って、適切な細胞毒の選択および治療的有効投薬計画の案出は、患者の提示によって影響される。
【0299】
抗腫瘍化学療法薬としての細胞毒は、いくつかの広いカテゴリーに細分するができ、(1)アルキル化剤、例えばメクロレタミン、シクロホスファミド、メルファラン、ウラシルマスタード、クロラムブシル、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾチシン、およびデクラバジン;(2)代謝拮抗物質、例えばメトトレキサート、フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、シタラビン、アザラビン、イドクスウリジン、メルカプトプリン、アザチオプリン、チオグアニン、およびアデニンアラビノシド;(3)天然産物誘導体、例えばビンブラスチン、ビンクリスチン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ミトラマイシン、ブレオマイシン、エトポシド、テニポシド、およびマイトマイシンC;および(4)多種多様な薬剤、例えばヒドロキシウレア、プロカルバジン、ミチタン、およびシスプラチン、が挙げられる。
【0300】
臨床的に多剤耐性が確認されている重要な抗腫瘍化学療法薬(通常の効果的投与量)としては、ビンブラスチン(1週間当り0.1mg/kg)、ビンクリスチン(1週間当り0.01mg/kg)、エトポシド(1日当り35〜50mg/m2)、ダクチノマイシン(1日当り0.15mg/kg)、ドキソルビシン(1週間当り500〜600mg/m2)、ダウノルビシン(1週間当り65〜75mg/m2)、およびミトラマイシン(1日当り0.025mg/kg)が挙げられる。MDRは、臨床と同様にin vitroでも発生が確認されている。
【0301】
本発明の化合物により薬剤感受性となるかどうかをin vitroで測定するための多剤耐性細胞系は容易に入手できる。本発明のイミダゾール誘導体による、抗新生物細胞障害性のin vitroでの強化を、CEM/VLB1000およびSK/VLB1000細胞系の両方で測定した。多剤耐性細胞系は、Victor Ling博士(Ontario Cancer Institute,Toronto,Canada)から入手した。CEM/VLB1000細胞系は、10%ウシ胎児血清を加えた最少必須培養液に懸濁させ95%空気と5%CO2の加湿雰囲気で維持し、一方SK/VLB1000細胞系はCEM細胞と同じ培地条件を使用し付着細胞として維持した。CEM/VLB1000細胞は、5×104細胞/ウェルの密度で96ウェル微量定量プレートに播種し、一方SK/VLB1000細胞系は2,500細胞/ウェルの密度でトリプシン処理後に播種した。ビンブラスチン(5μg/ml、CEM細胞の場合)またはタキソール(3μg/ml、SK細胞の場合)および化合物(0.01〜50μM)を直接ウェルに加えた。48時間薬物の存在下でインキュベーションした後、アラマーブルー(alamar blue)(B.Pageら、Int.J.Oncol.3:473−476,1993)を加え(細胞懸濁液200μlに対して10μl)、その24時間後に蛍光(励起=530nM、発光=590nM)を“CytoFluor”微量定量蛍光計プレートリーダーを使用して各ウェルについて読み取った。この分析により、MDR細胞系中のビンブラスチンの細胞障害性が出現するために必要な有効化合物濃度(EC50)を測定する。本発明の化合物のEC50値は、0.06〜10μMの範囲内となった。
【0302】
3H−ビンブラスチンの蓄積についても、CEM/VLB1000細胞系で測定した。コーニング・イージーウオッシュ(Corning Easy−Wash)96ウェルプレートをPBSおよび1%BSAで60分間前処理してから除去した。CEM/VLB1000細胞は2×105、体積40μlで播種した。使用前にプレートは37℃で30〜60分間インキュベーションした。基準逆転化剤のベラパミルまたは本発明の化合物をウェルに加えた後、3Hビンブラスチン(最終濃度=275nM)を含む培養液を加えた。プレートは37℃で3時間インキュベートした。細胞は、TomTekハーベスター−96を使用して、前処理したウォーレスフィルターマットA(Wallace filtermat A)(0.1%ポリエチレンイミンで前処理した)上に採取した。ろ過の後、フィルターマットを完全に乾燥させた。次に、メルティックスBシンチラント(Meltix B scintillant)をフィルターマットに加えた。次にフィルターを90℃オーブンに約3〜5分間入れて、取り出した。シンチラントをフィルターマット上で固化させた。次にフィルターマットをサンプルバッグに入れて、ウォーレスベータプレート(Wallace BetaPlate)シンチレーションカウンターで読取を行った。細胞障害性強化分析とビンブラスチン(VLB)蓄積分析における本発明の化合物の効果を以下の表に示す:
【0303】
【表1】
【0304】
本明細書に記載されるイミダゾール誘導体によって示される多剤耐性の調節により、多剤耐性腫瘍の治療方法が得られる。本明細書に記載の多剤耐性調節性能により、癌治療の過程における多剤耐性腫瘍の出現の防止方法が得られる。さらにこれらの同じ化合物により、抗腫瘍化学療法薬の必要投与量を減少させる方法が得られる。
【0305】
本発明のすべての方法には、(1)抗腫瘍化学療法薬投与の前、同時、または後における式1の化合物の投与;および(2)式1の化合物と抗腫瘍化学療法薬との組み合わせの投与が含まれる。
【0306】
従って、式1の化合物は、多剤耐性腫瘍細胞または腫瘍細胞の治療に有用であり、一般に抗腫瘍化学療法薬と独立して使用または併用のいずれかで使用される。これらの化合物は、従来の非毒性医薬上許容できる担体、賦形剤、およびビヒクルを含む投薬単位製剤で経口的、局所的または非経口的に投与することができる。本明細書で使用する非経口という用語には、皮下注射、注射、静脈内、筋内、胸骨内注射または注入技術が含まれる。
【0307】
本発明は、本発明の新規治療方法に使用するために適切な局所的、経口的、および非経口的医薬組成物を提供することも目的としている。本発明の化合物は、錠剤、水性または油性懸濁剤、口内錠、トローチ剤、散剤、顆粒剤、乳剤、カプセル剤、シロップ剤、またはエリキシル剤として経口投与することができる。医薬品に適した味のよい製剤を製造するために、経口用途の組成物には、甘味剤、香味剤、着色剤、および保存剤からなる群より選択される1種類以上の物質を加えることができる。錠剤は、錠剤の製造に適した非毒性の医薬上許容できる賦形剤と混合することで有効成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、(1)炭酸カルシウム、乳糖、リン酸カルシウムまたはリン酸カリウムなどの不活性希釈剤;(2)コーンスターチまたはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;(3)スターチ、ゼラチンまたはアラビアゴムなどの結着剤;および(4)ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤であってもよい。これらの錠剤は、コーティングしなくてもよいし、公知の技術でコーティングして消化管中での崩壊および吸収を遅らせてより長い時間作用を持続させることもできる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの遅延剤を使用することができる。米国特許第4,256,108号、第4,160,452号および第4,265,874号に記載される技術を使用してコーティングを行って、徐放性の浸透性治療薬錠剤を調製することもできる。
【0308】
経口用製剤は、有効成分を不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合したものを含む硬質ゼラチンカプセルの形態にすることができる。経口用製剤は、有効成分を、落花生油、流動パラフィンまたはオリーブ油などの水または油性媒体と混合したものを含む軟質ゼラチンカプセルの形態にすることもできる。
【0309】
水性懸濁剤は、通常は有効物質を、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合した状態で含む。このような賦形剤としては、(1)カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムなどの懸濁剤;(2)分散剤または湿潤剤であり(a)レシチンなどの天然ホスファチド;(b)アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン;(c)エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール;(d)エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、または(e)エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、であってもよい分散剤または湿潤剤、を挙げることができる。
【0310】
医薬組成物は、無菌注射用水性または油性懸濁剤の形態であってもよい。この懸濁剤は、公知の方法に従って、前述の適当な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して製剤することができる。無菌注射製剤は、無毒性の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の無菌注射液剤または懸濁剤であってもよく、例えば、1,3−ブタンジオール溶液とすることができる。使用できる許容できるビヒクルまたは溶媒の中では特に水、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、無菌の固定油が、従来溶媒または懸濁媒体として使用されている。この目的のために、合成モノグリセリド類またはジグリセリド類を含むあらゆる混合固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸も注射剤の製剤に使用することができる。
【0311】
式1の化合物は、薬物の直腸内投与のための座薬の形態で投与することもできる。これらの組成物は、薬物を、常温で固体であるが直腸温度では液体であり適当な非刺激性賦形剤と混合することで調製することができ、従って直腸内で溶融して薬物を放出する。このような材料としては、カカオバターやポリエチレングリコールが挙げられる。
【0312】
本発明の化合物は、小型単層小胞、大型単層小胞、および多層小胞などのリポソーム送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステリルアミン、またはホスファチジルコリン、から形成することができる。
【0313】
局所的使用では、式1の化合物を含むクリーム、軟膏剤、ジェリー剤、液剤または懸濁剤等が使用される。
【0314】
本発明の化合物の投与量は、1日当り体重1kg当りで約0.5mg〜約100mg、好ましい投与範囲は1日当り体重1kg当りで約20mg〜約50mg(1日で患者1人当り約25mg〜5g)程度である。担体材料と組み合わせて単一用量にすることができる有効成分量は、治療する患者と特定の投与形態に応じて変化する。例えば、ヒトに対して経口投与するための製剤は、5mg〜1gの有効化合物と、全組成物の約5〜約95%を変動することができる適切で好都合な量の担体材料とを含むことができる。単位投与剤形には、通常約5mg〜約500mgの有効成分が含まれる。
【0315】
しかしながら、ある特定の患者の特定の投与量は、使用する特定の化合物の活性、年齢、体重、全身的健康、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄速度、薬剤の組み合わせ、および治療を行う特定の疾患の重篤度などの種々の因子に依存して変化することは理解できるだろう。
【0316】
さらに、本発明の化合物の一部は、水または有機溶媒との溶媒和物の形態を取ることができる。このような溶媒和物は、本発明の範囲に含まれる。
【0317】
上記例は、式1の化合物の調製の説明を意図しており、それ自体は添付の請求の範囲に記載される本発明を制限することは意図していない。さらに、上記例に記載される化合物は、本発明として考慮される唯一の種類を構成するものではなく、本発明の化合物またはその部分の任意の組み合わせ自体が1つの種類を形成することができる。すべての最終生成物の構造および純度は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、質量分光法、核磁気共鳴(NMR)分光法、または燃焼分析のうちの少なくとも1つの方法で決定した。NMRデータは、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で与えられる主要な特徴的プロトンのデルタ(δ)値で表し、400MHzにおいてジュウテリオクロロホルム(CDCl3)で測定し;使用したシグナル形状の慣習的な略記は:s、一重線;d、二重線;t、三重線;m、多重線;br.、幅広;等である。以下の略記も使用した:v(体積)、w(重量)、l(リットル)、ml(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、equiv(当量)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1の化合物
【化108】
(式中、置換基R1、R2、R3、およびR4は以下のAおよびBに記載のように定義される:
A.R1が:
(i)置換C1〜11アルキルまたは置換C2〜11アルケニル(ここで置換基は、水酸基、C1〜6アルキルオキシからなる群より選択される);または
(ii)一、二、および三置換アリール−C0〜11アルキル(ここでアリールは、フェニル、フリル、チエニルからなる群より選択され、置換基は:
(a)フェニル、trans−2−フェニルエテニル、2−フェニルエチニル、2−フェニルエチル、または水酸基、ハロ、C1〜4アルキル、およびC1〜4アルキルオキシからなる群より選択される基で上記フェニル基が一または二置換されたもの、
(b)置換C1〜6アルキル、置換C2〜6アルキルオキシ、置換C2〜6アルキルチオ、置換C2〜6アルコキシカルボニル(ここで置換基は、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオからなる群より選択される)、または
(c)C1〜11CO2R5、C1〜11CONHR5、trans−CH=CHCO2R5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中、R5は、C1〜11アルキル、またはフェニルC1〜11アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシである);からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には;
R2およびR3はそれぞれ独立に、一、二、および三置換フェニルからなる群より選択され、その置換基は独立に:
(i)置換C1〜6アルキル、
(ii)置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、
(iv)C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、
(v)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択され、ここでの置換基は
(a)水酸基、C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、
(b)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、または
(c)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、からなる群より選択される、
あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、ここでアリールは任意に置換されてもよく、その場合置換基は上記(i)〜(v)と同様の定義であり;
そしてR4は:
(i)水素;
(ii)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(ここで置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルからなる群より選択される);または
(iii)置換アリールC0〜11アルキル(ここでアリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニルから選択され、その置換基はA.(a〜c)から選択される)からなる群より選択される;あるいは
B.R1が:
一、二、または三置換アリール−C0〜6アルキル(ここでアリールがフェニル、チエニルからなる群より選択され、置換基が:
(a)trans−2−置換ベンゾイミダゾリルエテニル、trans−2−置換ベンゾオキサゾリルエテニル、trans−2−置換ベンズチアゾリルエテニル(ここで置換基は、水素、水酸基、ハロ、トリハロメチル、C1〜4−アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルオキシカルボニル、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、C3〜6アルケニルアミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルアミノ、置換C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、置換C1〜4アルキルオキシカルボニル、置換C1〜4アルキルアミノ、ジ(置換C1〜4アルキル)アミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、からなる群より選択され、ここでの置換基は前述の通りである)、
(b)trans−2−シアノエテニル、trans−2−アルキルスルホニルエテニル、trans−2−アルケニルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルキルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルケニルスルホニルエテニル(ここで置換基は前述の通りである)、
(c)C1〜6CO2R5、trans−CH=CHCO2R5、C1〜6CONHR5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中R5は、C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、でありこの場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(d)C1〜6CONR6R7またはトランス−CH=CHCONR6R7(式中、R6およびR7は独立に、C1〜6アルキル、フェニルC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシ、ヒドロキシC2〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、からなる群より選択され、この場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(e)R7C(O)C1〜6アルキル、R7C(O)カルボニルC2〜6アルケニル(式中、R7は前述[2(d)]のように定義される)、
(f)HO−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7O−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル(式中、R6およびR7は前述の[2(d)]のように定義される)、
(g)R7−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C(O)−O−C0〜3C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル(式中、R7は前述の[2(d)]のように定義される)、
からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には、
R2およびR3はそれぞれ独立に、
(1)水素、ハロ、トリハロメチル、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、置換C1〜6アルケニル、C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、C1〜6アルキルアミノ、置換C1〜6アルキルアミノ、C3〜6アルケニルアミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、
(2)一、二、および三置換フェニル(ここで置換基は独立に:
(i)ハロ、トリフルオロメチル、置換C1〜6アルキル、
(ii)C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)C1〜6アルキル−アミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、または
(iv)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される)からなる群より選択され、
ここで置換基は、
(a)水素、水酸基、ハロ、トリフルオロメチル、
(b)C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルキルチオ、
(c)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、C3〜6アルケニルチオ、または
(d)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される;
ただし、R2およびR3基の少なくとも1つが[B(2)]から選択され、フェニルおよび置換基が上述の(ii)〜(v)から選択されることが条件である;あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、そのアリールは任意に置換されてもよく、その場合の置換基は前述の(i)〜(iv)のように定義され;
そしてR4は:
(a)水素;
(b)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(式中、置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルから選択され、その置換基は(ii)〜(iv)から選択される);または
(c)アリールC0〜11アルキル(式中、アリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニル、から選択される)、
からなる群より選択される)またはその医薬上許容できる塩、
ただし、次の化合物および塩は除く:
以下の式を有する化合物:
【化109】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化110】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化111】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化112】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化113】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化114】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化115】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化116】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化117】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化118】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化119】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化120】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化121】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化122】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化123】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化124】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化125】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化126】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化127】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化128】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化129】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化130】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化131】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化132】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化133】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化134】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化135】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化136】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化137】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化138】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化139】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化140】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化141】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化142】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化143】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化144】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化145】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化146】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化147】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化148】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化149】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化150】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化151】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化152】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化153】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化154】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化155】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化156】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化157】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化158】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化159】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化160】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化161】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化162】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化163】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化164】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化165】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化166】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化167】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化168】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化169】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化170】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化171】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化172】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化173】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化174】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化175】
およびその医薬上許容できる塩、並びに
以下の式を有する化合物:
【化176】
およびその医薬上許容できる塩。
【請求項2】
腫瘍細胞が化学療法に耐性をもつようになった場合に腫瘍細胞の抗癌化学療法薬に対する感受性を増大させるための医薬組成物であって、治療に効果的な量の請求項1に記載の化合物と医薬上許容できる担体とを含む組成物。
【請求項3】
前記組成物が、前記抗癌化学療法薬の投与前、同時または後に使用するように製剤化されている、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
腫瘍細胞が化学療法に耐性をもつようになった場合に腫瘍細胞の抗癌化学療法薬に対する感受性を増大させるための医薬組成物であって、治療に効果的な量の請求項1に記載の化合物と、医薬上許容できる担体と、治療に効果的な量の抗癌化学療法薬とを含み、前記抗癌化学療法薬が、タキソール、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ダウノルビシン、またはドキソルビシンである組成物。
【請求項1】
式1の化合物
【化108】
(式中、置換基R1、R2、R3、およびR4は以下のAおよびBに記載のように定義される:
A.R1が:
(i)置換C1〜11アルキルまたは置換C2〜11アルケニル(ここで置換基は、水酸基、C1〜6アルキルオキシからなる群より選択される);または
(ii)一、二、および三置換アリール−C0〜11アルキル(ここでアリールは、フェニル、フリル、チエニルからなる群より選択され、置換基は:
(a)フェニル、trans−2−フェニルエテニル、2−フェニルエチニル、2−フェニルエチル、または水酸基、ハロ、C1〜4アルキル、およびC1〜4アルキルオキシからなる群より選択される基で上記フェニル基が一または二置換されたもの、
(b)置換C1〜6アルキル、置換C2〜6アルキルオキシ、置換C2〜6アルキルチオ、置換C2〜6アルコキシカルボニル(ここで置換基は、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオからなる群より選択される)、または
(c)C1〜11CO2R5、C1〜11CONHR5、trans−CH=CHCO2R5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中、R5は、C1〜11アルキル、またはフェニルC1〜11アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシである);からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には;
R2およびR3はそれぞれ独立に、一、二、および三置換フェニルからなる群より選択され、その置換基は独立に:
(i)置換C1〜6アルキル、
(ii)置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、
(iv)C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、
(v)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択され、ここでの置換基は
(a)水酸基、C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、
(b)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、または
(c)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、からなる群より選択される、
あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、ここでアリールは任意に置換されてもよく、その場合置換基は上記(i)〜(v)と同様の定義であり;
そしてR4は:
(i)水素;
(ii)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(ここで置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルからなる群より選択される);または
(iii)置換アリールC0〜11アルキル(ここでアリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニルから選択され、その置換基はA.(a〜c)から選択される)からなる群より選択される;あるいは
B.R1が:
一、二、または三置換アリール−C0〜6アルキル(ここでアリールがフェニル、チエニルからなる群より選択され、置換基が:
(a)trans−2−置換ベンゾイミダゾリルエテニル、trans−2−置換ベンゾオキサゾリルエテニル、trans−2−置換ベンズチアゾリルエテニル(ここで置換基は、水素、水酸基、ハロ、トリハロメチル、C1〜4−アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルオキシカルボニル、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、C3〜6アルケニルアミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルアミノ、置換C1〜4アルキルおよびC1〜4アルキルオキシ、置換C1〜4アルキルオキシカルボニル、置換C1〜4アルキルアミノ、ジ(置換C1〜4アルキル)アミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、からなる群より選択され、ここでの置換基は前述の通りである)、
(b)trans−2−シアノエテニル、trans−2−アルキルスルホニルエテニル、trans−2−アルケニルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルキルスルホニルエテニル、trans−2−置換アルケニルスルホニルエテニル(ここで置換基は前述の通りである)、
(c)C1〜6CO2R5、trans−CH=CHCO2R5、C1〜6CONHR5、またはtrans−CH=CHCONHR5(式中R5は、C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、でありこの場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(d)C1〜6CONR6R7またはトランス−CH=CHCONR6R7(式中、R6およびR7は独立に、C1〜6アルキル、フェニルC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルメチレンオキシ、ヒドロキシC2〜6アルキル、C1〜6アルキルオキシC2〜6アルキル、アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、置換C1〜6アルコキシC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルアミノC2〜6アルキル、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノC2〜6アルキル、置換C1〜6アルキルチオC2〜6アルキル、からなる群より選択され、この場合の置換基は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、からなる群より選択される)、
(e)R7C(O)C1〜6アルキル、R7C(O)カルボニルC2〜6アルケニル(式中、R7は前述[2(d)]のように定義される)、
(f)HO−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7NH−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R6R7N−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7O−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル、R7−C(O)−O−C1〜6アルキル−C2〜6アルケニル(式中、R6およびR7は前述の[2(d)]のように定義される)、
(g)R7−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7NH−C(O)−O−C0〜3C3〜6シクロアルカン−1−イル、R6R7N−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7−C(O)−O−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル、R7O−C(O)−C0〜3アルキル−C3〜6シクロアルカン−1−イル(式中、R7は前述の[2(d)]のように定義される)、
からなる群より選択される)からなる群より選択される場合には、
R2およびR3はそれぞれ独立に、
(1)水素、ハロ、トリハロメチル、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、置換C1〜6アルケニル、C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、C1〜6アルキルアミノ、置換C1〜6アルキルアミノ、C3〜6アルケニルアミノ、置換C3〜6アルケニルアミノ、
(2)一、二、および三置換フェニル(ここで置換基は独立に:
(i)ハロ、トリフルオロメチル、置換C1〜6アルキル、
(ii)C1〜6アルキルオキシ、置換C1〜6アルキルオキシ、C3〜6アルケニルオキシ、置換C3〜6アルケニルオキシ、
(iii)C1〜6アルキル−アミノ、ジ(C1〜6アルキル)アミノ、置換C1〜6アルキル−アミノ、ジ(置換C1〜6アルキル)アミノ、C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(C3〜6アルケニル)アミノ、置換C3〜6アルケニル−アミノ、ジ(置換C3〜6アルケニル)アミノ、または
(iv)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される)からなる群より選択され、
ここで置換基は、
(a)水素、水酸基、ハロ、トリフルオロメチル、
(b)C1〜6アルキルアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルキルチオ、
(c)C3〜6アルケニルオキシ、C3〜6アルケニルアミノ、C3〜6アルケニルチオ、または
(d)ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、イミダゾリル、置換イミダゾリル、ピペラジノ、N−C1〜6アルキルピペラジノ、N−C3〜6アルケニルピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルコキシC3〜6アルケニル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC1〜6アルキル)ピペラジノ、N−(C1〜6アルキルアミノC3〜6アルケニル)ピペラジノ、
からなる群より選択される;
ただし、R2およびR3基の少なくとも1つが[B(2)]から選択され、フェニルおよび置換基が上述の(ii)〜(v)から選択されることが条件である;あるいはR2およびR3は一緒になってフェニル、ピリジルなどのアリール基を形成し、そのアリールは任意に置換されてもよく、その場合の置換基は前述の(i)〜(iv)のように定義され;
そしてR4は:
(a)水素;
(b)置換C1〜11アルキルまたはC2〜11アルケニル(式中、置換基は独立に、水素、水酸基、C1〜6アルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルアミノ、フェニル−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルから選択され、その置換基は(ii)〜(iv)から選択される);または
(c)アリールC0〜11アルキル(式中、アリール基はフェニル、イミダゾリル、フリル、チエニル、から選択される)、
からなる群より選択される)またはその医薬上許容できる塩、
ただし、次の化合物および塩は除く:
以下の式を有する化合物:
【化109】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化110】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化111】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化112】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化113】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化114】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化115】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化116】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化117】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化118】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化119】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化120】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化121】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化122】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化123】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化124】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化125】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化126】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化127】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化128】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化129】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化130】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化131】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化132】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化133】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化134】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化135】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化136】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化137】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化138】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化139】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化140】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化141】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化142】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化143】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化144】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化145】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化146】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化147】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化148】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化149】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化150】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化151】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化152】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化153】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化154】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化155】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化156】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化157】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化158】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化159】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化160】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化161】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化162】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化163】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化164】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化165】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化166】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化167】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化168】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化169】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化170】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化171】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化172】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化173】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化174】
およびその医薬上許容できる塩、
以下の式を有する化合物:
【化175】
およびその医薬上許容できる塩、並びに
以下の式を有する化合物:
【化176】
およびその医薬上許容できる塩。
【請求項2】
腫瘍細胞が化学療法に耐性をもつようになった場合に腫瘍細胞の抗癌化学療法薬に対する感受性を増大させるための医薬組成物であって、治療に効果的な量の請求項1に記載の化合物と医薬上許容できる担体とを含む組成物。
【請求項3】
前記組成物が、前記抗癌化学療法薬の投与前、同時または後に使用するように製剤化されている、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
腫瘍細胞が化学療法に耐性をもつようになった場合に腫瘍細胞の抗癌化学療法薬に対する感受性を増大させるための医薬組成物であって、治療に効果的な量の請求項1に記載の化合物と、医薬上許容できる担体と、治療に効果的な量の抗癌化学療法薬とを含み、前記抗癌化学療法薬が、タキソール、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ダウノルビシン、またはドキソルビシンである組成物。
【公開番号】特開2009−280601(P2009−280601A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172624(P2009−172624)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【分割の表示】特願平11−508797の分割
【原出願日】平成10年7月6日(1998.7.6)
【出願人】(500579936)オントジエン・コーポレイシヨン (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【分割の表示】特願平11−508797の分割
【原出願日】平成10年7月6日(1998.7.6)
【出願人】(500579936)オントジエン・コーポレイシヨン (1)
【Fターム(参考)】
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