説明

RHO−キナーゼ阻害剤としてのヘテロアリールオキシ置換フェニルアミノピリミジン類

本発明は、ヘテロアリールオキシ置換フェニルアミノピリミジン類、それらの製造方法、および、疾患、特に心血管障害の処置および/または予防用の医薬を製造するためのそれらの使用に関する。本発明の化合物は、Rhoキナーゼを阻害する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

式中、
Aは、
【化2】

[式中、Xは、NまたはC−Hを表し、
Yは、N−R、OまたはSを表し
(式中、Rは、水素、ベンジル、フェニル、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、ここで、アルキルおよびシクロアルキルは、フッ素、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルアミノまたはモルホリニルにより置換されていてもよい)、
Zは、NまたはC−Hを表し、
は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキルアミノまたはW−Rを表し
(式中、Wは、NH、Oまたは結合を表し、Rは、上記定義の通りである)、
そして、*は、フェノール性酸素への結合点を示す]
の基を表し、
およびRは、相互に独立して、水素、ハロゲンまたはシアノを表し、
およびRは、相互に独立して、水素、フッ素または塩素を表し、
は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、トリフルオロメチル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ
[ここで、シクロアルキル、アルキルおよびアルコキシは、ヒドロキシル、カルボキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C10)−アリール、NRまたはC(=O)NRにより置換されていてもよい
(式中、RおよびRは、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル置換されていることもある(C−C)−シクロアルキル、ハロゲン置換されていることもある(C−C10)−アリールまたは5員ないし10員のヘテロアリールを表すか、または、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環中にさらなるヘテロ原子OまたはNを含有していてもよく、そして(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい5員または6員のヘテロ環を形成する)]
(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリールオキシ、5員ないし10員のヘテロアリール、5員ないし10員のヘテロアリールオキシ、炭素原子を介して結合している5員ないし10員の複素環
[ここで、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシおよび複素環は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシル置換されていてもよい(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルカノイル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−アルカノイルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニルアミノまたは5員もしくは6員の複素環により置換されていてもよい]
NR1011
[式中、R10およびR11は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C10)−アリールまたは5員ないし10員のヘテロアリールを表し、
ここで、アルキルおよびシクロアルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C10)−アリール、5員ないし10員のヘテロアリールまたはNR1516により置換されていてもよく
(式中、R15およびR16は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C10)−アリールまたは5員もしくは6員のヘテロアリールを表すか、または、R15およびR16は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環中にさらなるヘテロ原子OまたはNを含有していてもよく、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい5員または6員のヘテロ環を形成する)、
そして、アリールおよびヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルアミノまたは(C−C)−アルカノイルアミノにより置換されていてもよい、
または、
10およびR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環中にさらなるヘテロ原子OまたはNを含有していてもよい4員ないし6員のヘテロ環を形成し、これは、フッ素、ヒドロキシル、カルボキシル、5員ないし7員の複素環(これは、環中に1個または2個のさらなるヘテロ原子Nおよび/またはOを含有していてもよく、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい)、(C−C)−アルコキシ、場合によりヒドロキシル、(C−C)−アルコキシまたはNR1718により置換されていることもある(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイル、(C−C)−アルコキシカルボニルまたはNR1213により置換されていてもよい
(式中、R12およびR13は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−シクロアルキルまたは(C−C)−アルカノイルを表すか、または、R12およびR13は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環中にさらなるヘテロ原子OまたはNを含有していてもよく、そして(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい5員または6員のヘテロ環を形成し、
そして、R17およびR18は、相互に独立して、水素、ヒドロキシル置換されていることもある(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C10)−アリールまたは5員もしくは6員のヘテロアリールを表すか、または、R17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環中にさらなるヘテロ原子OまたはNを含有していてもよく、そして(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい5員または6員のヘテロ環を形成する)、
または、
10およびR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、縮合環またはスピロ環であり、そして環中にNおよびOからなる群から1個または2個のさらなるヘテロ原子を有していてもよく、そしてフッ素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−アルカノイルまたはベンジルにより置換されていてもよい7員ないし12員の二環式または三環式ヘテロ環を形成する]
およびC(=O)R14
[式中、R14は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルアミノまたは5員ないし10員の単環式または二環式ヘテロ環(これは、窒素原子を介して結合しており、縮合環またはスピロ環であり、環中にNおよびOからなる群から1個または2個のさらなるヘテロ原子を有していてもよい)を表し、ここで、アルキルアミノは、5員または6員のヘテロ環により置換されていてもよい]
からなる群から選択される基を表す、
の化合物またはそれらの塩、水和物、塩の水和物もしくは溶媒和物。
【請求項2】
式中、
Aが、
【化3】

[式中、Rは、水素、(C−C)−アルキルまたはNH−Rを表し、
は、水素または(C−C)−アルキルを表し、
そして、*は、フェノール性酸素への結合点を示す]、
の基を表し、
およびRが、相互に独立して、水素、フッ素または塩素を表し、
およびRが、相互に独立して、水素またはフッ素を表し、
が、水素、塩素、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ
[ここで、アルキルおよびアルコキシは、ヒドロキシル、カルボキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルコキシカルボニル、NRまたはC(=O)NRにより置換されていてもよい
(式中、RおよびRは、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルキル置換されていることもある(C−C)−シクロアルキル、ハロゲン置換されていることもあるフェニルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールを表すか、または、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、モルホリン、ピペラジン、ピペリジンまたはピロリジン環を形成し、これらの環は、(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい)]、
(C−C10)−アリール、5員または6員のヘテロアリール、炭素原子を介して結合している5員または6員の複素環
[ここで、アリール、ヘテロアリールおよび複素環は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシル置換されていることもある(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルカノイル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−アルカノイルアミノ、(C−C)−アルコキシカルボニルアミノまたは6員の複素環により置換されていてもよい]、
NR1011
[式中、R10およびR11は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、フェニルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールを表し、
ここで、アルキルおよびシクロアルキルは、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、フェニル、5員または6員のヘテロアリールまたはNR1516により置換されていてもよく
(式中、R15およびR16は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、フェニルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールを表すか、または、R15およびR16は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、モルホリン、ピペラジン、ピペリジンまたはピロリジン環を形成し、これらの環は、(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい)、
そして、フェニルおよびヘテロアリールは、フッ素、塩素、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルアミノまたは(C−C)−アルカノイルアミノにより置換されていてもよい、
または、
10およびR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環中にさらなるヘテロ原子OまたはNを含有していてもよい4員ないし6員のヘテロ環を形成し、これは、フッ素、ヒドロキシル、カルボキシル、5員ないし7員の複素環(これは、環中に1個または2個のさらなるヘテロ原子Nおよび/またはOを含有していてもよく、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい)、(C−C)−アルコキシ、場合によりヒドロキシル、(C−C)−アルコキシまたはNR1718により置換されていることもある(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイル、(C−C)−アルコキシカルボニルまたはNR1213により置換されていてもよい
(式中、R12およびR13は、相互に独立して、水素または(C−C)−アルキルを表すか、または、R12およびR13は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環中にさらなるヘテロ原子OまたはNを含有していてもよく、そして(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイルまたは(C−C)−アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい5員または6員のヘテロ環を形成し、
そして、R17およびR18は、相互に独立して、水素、ヒドロキシル置換されていることもある(C−C)−アルキルまたはフェニルを表すか、または、R17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジン環を形成する)、
または、
10およびR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、縮合環またはスピロ環であり、そして環中にNおよびOからなる群から1個または2個のさらなるヘテロ原子を有していてもよく、そして(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシカルボニル、(C−C)−アルカノイルまたはベンジルにより置換されていてもよい7員ないし12員の二環式または三環式ヘテロ環を形成する]、
およびC(=O)R14
[式中、R14は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルアミノまたは5員ないし10員の単環式または二環式ヘテロ環(これは、窒素原子を介して結合しており、縮合環またはスピロ環であり、環中にNおよびOからなる群から1個または2個のさらなるヘテロ原子を有していてもよい)を表し、ここで、アルキルアミノは、5員または6員のヘテロ環により置換されていてもよい]
からなる群から選択される基を表す、
請求項1に記載の化合物またはそれらの塩、水和物、塩の水和物もしくは溶媒和物。
【請求項3】
式中、
Aが、
【化4】

[式中、Rは、水素またはメチルを表し、
そして、*は、フェノール性酸素への結合点を示す]
の基を表し、
およびRが、相互に独立して、水素、フッ素または塩素を表し、
およびRが、水素を表し、
が、水素、塩素、シクロヘキシル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ
[ここで、アルキルおよびアルコキシは、ヒドロキシル、カルボキシル、(C−C)−アルコキシ、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、NRまたはC(=O)NRにより置換されていてもよい
(式中、RおよびRは、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、シクロプロピル、メチル置換されていることもあるシクロペンチルまたはフッ素置換されていることもあるフェニルを表すか、または、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペリジン、2−メチルピペリジンまたは2,6−ジメチルピペリジン環を形成する)]、
フェニル、ピリジル、ピロリル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピロリジン−2−イル
[ここで、フェニル、ピリジルおよびピロリルは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシ、ジメチルアミノまたはモルホリニルにより置換されていてもよく、そして、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イルおよびピロリジン−2−イルは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、メチルカルボニルまたはエチルカルボニルにより置換されていてもよい]、
NR1011
[式中、R10およびR11は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシシクロヘキシル、2−アミノシクロヘキシル、フェニル、ピリジルまたはピラゾリルを表し、
ここで、フェニルおよびピリジルは、塩素、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、メチルまたはメトキシにより置換されていてもよい、
または、
10およびR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペラジン、3−メチルピペラジン、3,5−ジメチルピペラジン、4−イソブチルピペラジン、モルホリン、ピロリジン、3−アミノピロリジン、3−メチルアミノピロリジン、3−(N,N−ジメチルアミノ)ピロリジン、2−アミノメチルピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、2−ヒドロキシメチルピロリジンまたは2−メトキシメチルピロリジン環または
【化5】

式中、*は、ピリミジン環への結合点を示す、
の基を形成する]、
およびC(=O)R14
[式中、R14は、メトキシ、ピペリジニル−N−エチルアミノ、ピペリジニルまたはピペラジニルを表す]
からなる群から選択される基を表す、
請求項1または請求項2に記載の化合物またはそれらの塩、水和物、塩の水和物もしくは溶媒和物。
【請求項4】
[A]式(II)
【化6】

式中、A、R、R、RおよびRは、請求項1に記載の通りである、
の化合物を、式(III)
【化7】

式中、Rは、請求項1に記載の通りであり、そして、
は、水素、B(OH)または
【化8】

などのボロン酸エステルを表す、
の化合物と反応させる、
または、
[B]式(IV)
【化9】

式中、Rは、請求項1に記載の通りである、
の化合物を、式(V)
【化10】

式中、A、R、R、RおよびRは、請求項1に記載の通りである、
の化合物と反応させる、
のいずれかを特徴とする、請求項1に記載の化合物の製造方法。
【請求項5】
障害の処置および/または予防のための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
心血管障害の処置および/または予防用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項7】
勃起機能不全の処置および/または予防用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項8】
心血管的に有効な量の請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物を使用する、心血管障害の処置および/または予防方法。
【請求項9】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物およびさらなる活性化合物を含む、医薬。
【請求項10】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の化合物を、不活性、非毒性の医薬的に適する補助剤と組合せて含む、医薬。

【公表番号】特表2006−506458(P2006−506458A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−501803(P2005−501803)
【出願日】平成15年10月16日(2003.10.16)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011452
【国際公開番号】WO2004/039796
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(503412148)バイエル・ヘルスケア・アクチェンゲゼルシャフト (206)
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare AG
【Fターム(参考)】