説明

めっき装置

【課題】比較的簡単な構成で、めっき槽内のめっき液の流れをより均一に調節して、めっき膜の膜厚の面内均一性をより高め、めっき膜の埋込み等をより短時間で確実に行うことができるようにする。
【解決手段】めっき槽の内部に該めっき槽内のめっき液に浸漬されるように配置され、ホルダで保持した被めっき材の被めっき面に向けてめっき液を噴射してめっき槽内にめっき液を供給する複数のめっき液噴射ノズル406を有するノズル配管400を備え、該ノズル配管400は、縦パイプ402と横パイプ404とを格子状に組んで構成され、ホルダで保持してめっき槽内にめっき液に浸漬させて配置される被めっき材の被めっき面と平行に横方向及び/または縦方向に移動自在に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば基板の表面(被めっき面)にめっきを施すめっき装置、特に半導体ウェーハ等の表面に設けられた微細なトレンチやビアホール、レジスト開口部にめっき膜を形成したり、半導体ウェーハの表面にパッケージの電極等と電気的に接続するバンプ(突起状電極)を形成したりするのに使用されるめっき装置に関する。
本発明のめっき装置は、例えば内部に上下に貫通する多数のビアプラグを有し、半導体チップ等のいわゆる3次元実装に使用されるインタポーザまたはスペーサを製造する際におけるビアの埋込みにも使用される。
【背景技術】
【0002】
例えば、TAB(Tape Automated Bonding)やFC(フリップチップ)においては、配線が形成された半導体チップの表面の所定箇所(電極)に金、銅、はんだ、或いは鉛フリーはんだやニッケル、更にはこれらを多層に積層した突起状接続電極(バンプ)を形成し、このバンプを介してパッケージの電極やTAB電極と電気的に接続することが広く行われている。このバンプの形成方法としては、めっき法、蒸着法、印刷法、ボールバンプ法といった種々の手法があるが、半導体チップのI/O数の増加、細ピッチ化に伴い、微細化が可能で性能が比較的安定しているめっき法が多く用いられるようになってきている。特に、電気めっきによって得られる金属膜は高純度で、膜形成速度が速く、膜厚制御方法が簡単であるという特長がある。
【0003】
図33は、いわゆるディップ方式を採用した従来の電気めっき装置の一例を示す。この電気めっき装置は、内部にめっき液を保持するめっき槽12aと、基板Wをその周縁部を水密的にシールし表面(被めっき面)を露出させて着脱自在に保持する上下動自在な基板ホルダ14aを有している。めっき槽12aの内部には、アノード24がアノードホルダ26に保持されて垂直に配置され、更に基板ホルダ14aで保持した基板Wがアノード24と対向する位置に配置された時に、このアノード24と基板Wとの間に位置するように、中央孔28aを有する誘電体からなる調整板(レギュレーションプレート)28が配置されている。
【0004】
これにより、これらのアノード24、基板W及び調整板28をめっき槽12a内のめっき液中に浸漬し、同時に、導線30aを介してアノード24をめっき電源32の陽極に、導線30bを介して基板Wをめっき電源32の陰極にそれぞれ接続することで、基板Wとアノード24との電位差により、めっき液中の金属イオンが基板Wの表面より電子を受け取り、基板W上に金属が析出して金属膜が形成される。
【0005】
このめっき装置によれば、アノード24と該アノード24と対向する位置に配置される基板Wとの間に、中央孔28aを有する調整板28を配置し、この調整板28でめっき槽12a内の電位分布を調節することで、基板Wの表面に形成される金属膜の膜厚分布をある程度調節することができる。
【0006】
図34は、いわゆるディップ方式を採用した従来の電気めっき装置の他の例を示す。この電気めっき装置の図33に示す例と異なる点は、調整板を備えることなく、リング状の擬似陰極(擬似電極)34を備え、基板Wの周囲に擬似陰極34を配置した状態で、基板Wを基板ホルダ14aに保持し、更に、めっき処理に際に、導線30cを介して、擬似陰極34をめっき電源32の陰極に接続するようにした点にある。
このめっき装置によれば、擬似陰極34の電位を調節することで、基板Wの表面に形成される金属膜の膜厚の均一性を改善することができる。
【0007】
図35は、いわゆるディップ方式を採用した従来の電気めっき装置の更に他の例を示す。この電気めっき装置の図33に示す例と異なる点は、調整板を備えることなく、めっき槽12aの上方に位置して、基板ホルダ14aとアノード24との間にパドルシャフト(攪拌機構)36を平行に配置し、このパドルシャフト36の下面に複数の攪拌翼としてのパドル(掻き混ぜ棒)38をほぼ垂直に垂設して、めっき処理中に、パドルシャフト36を介してパドル38を基板Wと平行に往復動させてめっき槽12a内のめっき液を攪拌するようにした点にある。
【0008】
このめっき装置によれば、パドルシャフト36を介してパドル38を基板Wと平行に往復動させることで、基板Wの表面に沿っためっき液の流れを、基板Wの表面の全面でより均等にして(めっき液の流れの方向性をなくして)、基板Wの全面に亘ってより均一な膜厚のめっき膜を形成することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば、半導体基板(ウェーハ)の表面に配線用やバンプなどの金属膜(めっき膜)を形成する際、基板の全面に亘って形成した金属膜の表面形状および膜厚の均一性が要求される。近年のSOC、WL−CSPなどの高密度実装技術においては、高精度の均一性が益々を要求されるようになってきたが、従来のめっき装置では、高精度の均一性に応えた金属膜を形成することは非常に困難であった。また、例えば基板の内部に設けた、直径10〜20μm、深さ70〜150μm程度の、アスペスト比が高く、深さの深いビアホールの内部に、内部にボイド等の欠陥が生じることを防止しつつ、めっきで金属膜を確実に埋込むには、かなり困難であるばかりでなく、多大の時間を要するのが現状であった。
【0010】
つまり、前述のような各めっき装置は、それぞれの構成特徴によりそれぞれのめっき膜の膜厚分布特性を示すが、これらを改善して、より良好な膜厚均一性を有するめっき膜を得たり、アスペスト比が高く、深さの深いビアホールであっても、この内部に金属膜(めっき膜)をより短時間で確実に埋込んだりすることが要求されている。均一な膜厚のめっき膜を得るためには、基板表面等の被めっき面近傍におけるめっき液の流れを均一にすることが有効な手段の一つであり、めっき液の均一な流れを作り、基板表面等の被めっき面にめっき液を接触させる手法が要求されている。
【0011】
一方、装置自体が簡単な構造で、メンテナンスしやすい構造や機構が求められている。例えば、図34に示すめっき装置では、擬似電極の調整や擬似電極についためっき金属の除去という操作が必要になってくる。このような操作や管理上の煩雑性の問題が生じない、より取り扱いやすくて管理方法の簡便さが求められるようになってきている。また、ボイド等の欠陥の発生を防止しつつ、めっき膜の埋込み等を短時間で確実に行うために、めっき速度及び/またはめっき状態を最適化することが強く望まれている。このためには、基板等の被めっき面にめっき液中の金属イオンを効率良く供給し、かつ電気めっきにあっては、めっき中の電流密度を調整することが必要となる。
【0012】
なお、電気めっきにあっては、めっき中の電流密度を上げることでめっき速度を上げることができる。しかし、単に電流密度を上げると、めっきやけ、めっき欠陥、アノード表面の不動態化等が生じて、めっき不具合の原因となってしまう。
【0013】
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、比較的簡単な構成で、めっき槽内のめっき液の流れをより均一に調節して、めっき膜の膜厚の面内均一性をより高め、めっき膜の埋込み等をより短時間で確実に行うことができるようにしためっき装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1に記載の発明は、めっき液を保持するめっき槽と、被めっき材を保持して該被めっき材に通電し、被めっき材を前記めっき槽内のめっき液に浸漬させつつ該めっき槽内に配置するホルダと、前記めっき槽の内部に該めっき槽内のめっき液に浸漬されるように配置され、前記ホルダで保持した被めっき材の被めっき面に向けてめっき液を噴射して前記めっき槽内にめっき液を供給する複数のめっき液噴射ノズルを有するノズル配管と、前記めっき槽内のめっき液に浸漬させて配置されるアノードと、前記被めっき材と前記アノードとの間に電圧を印加するめっき電源と、前記めっき電源から前記被めっき材と前記アノードとの間に印加される電圧を制御する制御部を備え、前記ノズル配管は、縦パイプと横パイプとを格子状に組んで構成され、前記ホルダで保持して前記めっき槽内にめっき液に浸漬させて配置される被めっき材の被めっき面と平行に横方向及び/または縦方向に移動自在に構成されていることを特徴とするめっき装置である。
【0015】
このように、ノズル配管に設けた複数のめっき液噴射ノズルから、被めっき面に向けてめっき液を噴射してめっき液の強い噴流を当てることで、被めっき材上の電位分布の均一性を乱すことを抑えつつ、めっき液中のイオンを被めっき面に効率よく供給して、めっき膜質を劣化させることなく、めっき速度を高めることができる。また、めっき液噴射ノズルから噴射させるめっき液の流量を、被めっき面近傍におけるめっき液の流れがより均一となるように調整することで、めっき膜の膜厚の均一性を向上させることができる。
【0016】
ノズル配管を格子状に形成することにより、遮蔽物となるノズル配管が電場に与える影響を最小限に抑えつつ、ホルダで保持される被めっき材の被めっき面の全面に向けて、めっき液噴射ノズルからめっき液をより均一に噴射することができる。
【0017】
ノズル配管をホルダで保持される被めっき材の被めっき面と平行に横方向及び/または縦方向に移動させることにより、被めっき材の被めっき面に、めっき液噴射ノズルの位置(配列)の影響を受けためっき膜が形成されることを防止するとともに、ノズル配管によって電場が遮断される位置が固定されてしまうこと防止して、全面に亘ってより均一な膜厚のめっき膜を形成することができる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、前記ノズル配管は、各格子の間隔の半分だけ被めっき材の被めっき面と平行に横方向及び/または縦方向に移動するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のめっき装置である。
【0019】
請求項3に記載の発明は、前記被めっき材は、鉛直に配置されることを特徴とする請求項1または2記載のめっき装置である。
【0020】
請求項4に記載の発明は、前記ホルダで保持して前記めっき槽内に配置される被めっき材と前記ノズル配管との間に位置して、前記めっき槽内のめっき液を攪拌する攪拌翼が被めっき材と平行に移動自在に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のめっき装置である。
【0021】
請求項5に記載の発明は、前記制御部は、前記被めっき材と前記アノードとの間に、ステップ状に変化させたステップ電圧を印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のめっき装置である。
このように、被めっき材とアノードとの間に印加される電圧をステップ状に変化させてめっきを行うことで、めっき中におけるその時々のめっき速度をめっき状況に合わせて調整することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、前記制御部は、前記被めっき材と前記アノードとの間に、印加する電圧を周期的に変動させたパルス電圧を印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のめっき装置である。
このように、被めっき材とアノードとの間に印加される電圧を周期的に変動させてめっきを行うことで、めっき中におけるめっき速度を周期的に変化させ、加工の繰り返しの多重性によって、めっき膜の平坦度を向上させつつ、埋込み特性を良くすることができる。
【0023】
請求項7に記載の発明は、前記制御部は、被めっき材と前記アノードとの間に、めっき時に印加する電圧と電位が逆となる逆電圧を印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のめっき装置である。
このように、被めっき材とアノードとの間に、めっき時に印加する電圧と電位が逆となる逆電圧を印加することで、金属膜(めっき膜)の主に凸部表面をエッチング除去して、金属膜の表面の平坦度を高め、平坦度を高めた金属膜の表面に金属膜(めっき膜)を成膜することができる。
【0024】
請求項8に記載の発明は、前記制御部は、前記逆電圧をめっき開始直前に前記被めっき材と前記アノードとの間に印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項7記載のめっき装置である。
これにより、例えば膜厚が比較的厚いシード層が予め形成され、このシード層の表面にめっきで金属膜(めっき膜)を成膜する場合に、このシード層の表面をエッチングして平坦化してからめっきを行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、めっき膜質を劣化させることなく、めっき速度を高め、しかも、めっき膜の膜厚の均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】めっき装置を備えためっき処理設備の全体配置図である。
【図2】図1に示すめっき処理設備のめっき空間内に備えられている搬送ロボットの概要図である。
【図3】図1に示すめっき処理設備に備えられているめっき装置の概略断面図である。
【図4】図3に示すめっき装置の固定板及びノズル配管を示す斜視図である。
【図5】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の一例を示すグラフである。
【図6】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の他の例を示すグラフである。
【図7】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図8】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図9】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図10】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図11】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図12】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図13】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図14】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図15】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図16】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図17】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図18】図3に示すめっき装置のアノードと基板との間に印加する電圧の更に他の例を示すグラフである。
【図19】基板上にバンプ(突起状電極)を形成する過程を工程順に示す断面図である。
【図20】内部に上下に貫通する複数の銅からなるビアプラグを有するインタポーザまたはスペーサの製造例を工程順に示す図である。
【図21】他のめっき装置の概略断面図である。
【図22】更に他のめっき装置の概略断面図である。
【図23】更に他のめっき装置の概略断面図である。
【図24】更に他のめっき装置の概略断面図である。
【図25】ノズル配管の移動(首振り)の例を示す図である。
【図26】本発明の実施形態のめっき装置に使用されるノズル配管を示す平面図である。
【図27】本発明の実施形態のめっき装置に使用される他のノズル配管を示す平面図である。
【図28】本発明の実施形態のめっき装置に使用される更に他のノズル配管の要部を示す平面図である。
【図29】本発明の実施形態のめっき装置に使用される更に他のノズル配管を示す平面図である。
【図30】更に他のめっき装置の概略断面図である。
【図31】ノズル配管の更に他の例を示す平面図である。
【図32】ノズル配管の更に他の例を示す平面図である。
【図33】従来のめっき装置の一例を示す概略斜視図である。
【図34】従来のめっき装置の他の例を示す概略斜視図である。
【図35】従来のめっき装置の更に他の例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では、被めっき材として半導体ウェーハ等の基板を使用した例を示す。
図1は、めっき装置を備えためっき処理設備の全体配置図を示す。このめっき処理設備は、基板の前処理、めっき処理及びめっきの後処理のめっき全工程を連続して自動的に行うようにしたもので、外装パネルを取付けた装置フレーム110の内部は、仕切板112によって、基板のめっき処理及びめっき液が付着した基板の処理を行うめっき空間116と、それ以外の処理、すなわちめっき液に直接には関わらない処理を行う清浄空間114に区分されている。そして、めっき空間116と清浄空間114とを仕切る仕切板112で仕切られた仕切り部には、基板ホルダ160(図2参照)を2枚並列に配置して、この各基板ホルダ160との間で基板の脱着を行う、基板受渡し部としての基板脱着台162が備えられている。清浄空間114には、基板を収納した基板カセットを載置搭載するロード・アンロードポート120が接続され、更に、装置フレーム110には、操作パネル121が備えられている。
【0028】
清浄空間114の内部には、基板のオリフラやノッチなどの位置を所定方向に合わせるアライナ122と、めっき処理後の基板を洗浄し高速回転させてスピン乾燥させる2台の洗浄・乾燥装置124と、基板の前処理、この例では、基板の表面(被めっき面)に向けて純水を吹きかけることで、基板表面を純水で洗浄するとともに、純水で濡らして親水性を良くする水洗前処理を行う前処理装置126が、その四隅に位置して配置されている。更に、これらの各処理装置、つまりアライナ122、洗浄・乾燥装置124及び前処理装置126のほぼ中心に位置して、これらの各処理装置122,124,126、前記基板脱着台162及び前記ロード・アンロードポート120に搭載した基板カセットとの間で基板の搬送と受渡しを行う第1搬送ロボット128が配置されている。
【0029】
清浄空間114内に配置されたアライナ122、洗浄・乾燥装置124及び前処理装置126は、表面を上向きにした水平姿勢で基板を保持して処理する。搬送ロボット128は、表面を上向きにした水平姿勢で基板を保持して基板の搬送及び受渡しを行う。
【0030】
めっき空間116内には、仕切板112側から順に、基板ホルダ160の保管及び一時仮置きを行うストッカ164、例えば基板の表面に形成したシード層表面の電気抵抗の大きい酸化膜を硫酸や塩酸などの薬液でエッチング除去する活性化処理装置166、基板の表面を純水で水洗する第1水洗装置168a、めっき処理を行うめっき装置170、第2水洗装置168b及びめっき処理後の基板の水切りを行うブロー装置172が順に配置されている。そして、これらの装置の側方に位置して、2台の第2搬送ロボット174a,174bがレール176に沿って走行自在に配置されている。この一方の第2搬送ロボット174aは、基板脱着台162とストッカ164との間で基板ホルダ160の搬送を行う。他方の第2搬送ロボット174bは、ストッカ164、活性化処理装置166、第1水洗装置168a、めっき装置170、第2水洗装置168b及びブロー装置172の間で基板ホルダ160の搬送を行う。
【0031】
第2搬送ロボット174a,174bは、図2に示すように、鉛直方向に延びるボディ178と、このボディ178に沿って上下動自在でかつ軸心を中心に回転自在なアーム180を備えており、このアーム180に、基板ホルダ160を着脱自在に保持する基板ホルダ保持部182が2個並列に備えられている。基板ホルダ160は、表面を露出させ周縁部をシールした状態で基板Wを着脱自在に保持するように構成されている。
【0032】
ストッカ164、活性化処理装置166、水洗装置168a,168b及びめっき装置170は、基板ホルダ160の両端部に設けた外方に突出する突出部160aを上端部に引っ掛けて、基板ホルダ160を鉛直方向に吊り下げた状態で支持する。活性化処理装置166には、内部に薬液を保持する2個の活性化処理槽183が備えられ、図2に示すように、基板Wを装着した基板ホルダ160を鉛直状態で保持した第2搬送ロボット174bのアーム180を下降させ、基板ホルダ160を活性化処理槽183の上端部に引っ掛けて吊下げ支持することで、基板ホルダ160を基板Wごと活性化処理槽183内の薬液に浸漬させて活性化処理を行うように構成されている。
【0033】
同様に、水洗装置168a,168bには、内部に純水を保持した各2個の水洗槽184a,184bが、めっき装置170には、内部にめっき液を保持した複数のめっき槽186がそれぞれ備えられ、前述と同様に、基板ホルダ160を基板Wごとこれらの水洗槽184a,184b内の純水またはめっき槽186内のめっき液に浸漬させることで、水洗処理やめっき処理が行われるように構成されている。またブロー装置172は、基板Wを装着した基板ホルダ160を鉛直状態で保持した第2搬送ロボット174bのアーム180を下降させ、この基板ホルダ160に装着した基板Wにエアーや不活性ガスを吹きかけることで、基板のブロー処理を行うように構成されている。
【0034】
めっき装置170の各めっき槽186は、図3に示すように、内部にめっき液188を保持するように構成され、このめっき液188中に、基板ホルダ160で周縁部を水密的にシールし表面(被めっき面)を露出させて保持した基板Wを浸漬させて配置するようになっている。
【0035】
めっき槽186の側方には、このめっき槽186の溢流堰200の上端をオーバフローしためっき液188を流すオーバフロー槽202が設けられ、このオーバフロー槽202には、めっき液排出ライン204が連結されている。そして、このめっき液排出ライン204とめっき液供給ライン218を結ぶめっき液循環ライン206の内部に、循環ポンプ208、流量調節器210及びフィルタ212が介装されている。これによって、循環ポンプ208の駆動に伴ってめっき槽186内に供給されためっき液188は、めっき槽186の内部を満たし、しかる後、溢流堰200からオーバフローしてオーバフロー槽202内に流れ込み、循環ポンプ208に戻って循環し、しかも、めっき液循環ライン206に沿って流れるめっき液188の流量が流量調節器210で調節されるように構成されている。
【0036】
めっき槽186の内部には、基板Wの形状に沿った円板状のアノード214がアノードホルダ216に保持されて垂直に設置されている。このアノード214は、めっき槽186内にめっき液188を満たした時に、このめっき液188中に浸漬され、基板ホルダ160で保持してめっき槽186内の所定の位置に配置される基板Wと対面する。
【0037】
更に、めっき槽186の内部には、アノード214とめっき槽186内の所定の位置に配置される基板ホルダ160との間に位置して、めっき液供給ライン218に連結されたリング状のノズル配管220が配置されている。このノズル配管220は、図4に示すように、基板Wの外形に沿ったリング状に形成されており、このノズル配管220の円周方向に沿った所定の位置には、複数のめっき液噴射ノズル222が所定のピッチで設けられている。これにより、前述のようにして循環ポンプ208の駆動に伴って循環するめっき液188は、このめっき液噴射ノズル222から噴射されてめっき槽186内に供給される。
【0038】
この例では、ノズル配管220は、内部に開口部224aを有し、めっき槽186内をアノード側と基板側に仕切る矩形平板状の固定板224に止め具226を介して固定されている。この開口部224aの大きさは、ノズル配管220の内径とほぼ同じか、やや小径に設定され、ノズル配管220は、固定板224の基板側に位置して、開口部224aの周囲を囲むように配置されている。そして、めっき液噴射ノズル222は、このめっき液噴射ノズル222から噴射されるめっき液188が、基板ホルダ160で保持されてめっき槽186内の所定の位置に配置される基板Wのほぼ中央手前の合流点Pで合流する向きに配置されている。
【0039】
これによって、リング状のノズル配管220に設けためっき液噴射ノズル222からめっき液188を噴射してめっき槽186内にめっき液188を供給して循環させる。この時、めっき液噴射ノズル222から、基板Wの表面(被めっき面)に向けてめっき液188を噴射してめっき液188の強い噴流を当てることで、基板Wの表面全域における電位分布の均一性を乱すことを抑えつつ、めっき液188中のイオンを基板Wの表面に効率よく供給して、めっき膜質を劣化させることなく、めっき速度を高めることができる。しかも、めっき液噴射ノズル222から噴射させるめっき液188の流量および方向を、基板Wの表面近傍におけるめっき液188の流れがより均一となるように調整することで、基板Wの表面に形成されるめっき膜の膜厚の均一性を向上させることができる。
【0040】
特に、めっき液噴射ノズル222から噴射されるめっき液188が、基板Wの表面のほぼ中央手前の合流点Pで合流するようにすることで、合流しためっき液188の流れが基板Wの表面のほぼ中央に垂直に当たる流れとなり、その後、基板Wの表面に沿って外方に拡がる流れに方向を変えるようにすることで、めっき液188の基板Wの表面に衝突した後の流れがめっき液188の排出流れと干渉することを防止して、一定の連続した安定しためっき液188の流れを形成することができる。
【0041】
ノズル配管220、めっき液噴射ノズル222及び固定板224は、例えば、PVC,PP,PEEK,PES,HT−PVC,PFA,PTFE,その他の樹脂系材料からなる誘電体から構成されていることが好ましい。これによって、これらの存在によって、めっき槽186内の電界分布が乱されてしまうことを防止することができる。
【0042】
更に、開口部224aを設けた固定板224でめっき槽186内を仕切り、めっき液188は、この開口部224aを通過した後、オーバフロー槽202よりオーバフローするようにすることで、基板Wの全域に対する電位分布をより均一にすることができる。
【0043】
めっき装置170には、めっき時に陽極が導線228aを介してアノード214に、陰極が導線228bを介して基板Wにそれぞれ接続されるめっき電源230が備えられている。このめっき電源230は、制御部250に接続され、この制御部250からの信号に基づいて、アノード214と基板Wとの間にめっき時に印加する電圧の電位と逆となる逆電圧、つまりアノード214を陰極、基板Wを陽極とした電圧を印加するとともに、めっき中にアノード214と基板Wとの間に印加する電圧を変更するように構成されている。
【0044】
このめっき装置170によれば、先ず、めっき槽186の内部にめっき液188を満たしておく。そして、基板Wを保持した基板ホルダ160を下降させて、基板Wをめっき槽186内のめっき液188に浸漬した所定の位置に配置する。この状態で、循環ポンプ208を駆動して、めっき液噴射ノズル222からめっき液188を基板Wの表面に向けて噴射してめっき槽186内に供給し、めっき液188を循環させる。そして、制御部250からの信号でめっき電源230を制御し、アノード214と基板Wとの間に印加する電圧を調整することによって、基板Wの表面に金属を析出させて金属膜を形成する。
【0045】
この時、前述のように、めっき液噴射ノズル222から、基板Wの表面(被めっき面)に向けてめっき液188を噴射してめっき液188の強い噴流を当てることで、めっき膜質を劣化させることなく、めっき速度を高めることができる。しかも、基板Wの表面近傍におけるめっき液188の流れがより均一となるように調整することで、基板Wの表面に形成されるめっき膜の膜厚の均一性を向上させることができる。
【0046】
めっき時にめっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の例を図5に示す。なお、めっき時において、アノード214は、導線228aを介して、めっき電源230の陽極側に接続され、基板Wは、導線228bを介して、めっき電源230の陰極側に接続される。このことは、以下同様である。この図5に示す例は、アノード214と基板Wとの間に、ステップ状に変化するステップ電圧を多段に印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、第1の電圧Vを所定時間(t〜t)印加する。そして、この第1の電圧Vより高い第2の電圧Vを所定時間(t〜t)印加した後、この第2の電圧Vより高い第3の電圧Vを所定時間(t〜t)印加するようにしている。なお、各電圧V〜Vの印加時間は、例えば1sec以上の所定時間にそれぞれ設定されている。
【0047】
この例では、印加する電圧を3段階に、かつ順次高くなるように変化させた例を示しているが、2段階、更には4以上のn(≦10000)段階に変化させるようにしてもよく、また各段階において印加される電圧を任意に設定してもよいことは勿論である。
【0048】
このように、アノード214と基板Wと間に印加する電圧をステップ状に変化させてめっきを行うことで、めっき中におけるその時々のめっき速度をめっき状況に合わせて調整し、これによって、例えばアスペクト比が高く、深さが深いビアホールの埋込み等、比較的長時間に亘ってめっきを継続する時に、ボイド等の発生を防止しつつ、めっき膜の埋込みをより短時間で確実に行うことができる。
【0049】
図6は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間にめっき時に印加する電圧と電位が逆となる逆電圧をめっき初期に印加する初期逆電圧と、2段ステップ電圧とを組合せた例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、めっき時と逆の電位となる逆電圧−Vを所定時間(t〜t)、例えば0.1μsec〜10sec印加する。次に、めっき時における第1の電圧Vを所定時間(t〜t)印加した後、この第1の電圧Vより高い第2の(定格)電圧Vを所定時間(t〜t)印加するようにしている。
【0050】
このように、初期逆電と組合せることで、例えば膜厚が比較的厚いシード層が予め形成され、このシード層の表面にめっきで金属膜(めっき膜)を成膜する場合に、このシード層の表面をエッチングして平坦化してからめっきを行うことができる。
【0051】
図7は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、前述と同様な初期逆電圧と、多段ステップ電圧とを組合せた例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、逆電圧−Vを所定時間(t〜t)、例えば0.1μsec〜10sec印加する。次に、めっき時における第1の電圧Vを所定時間(t〜t)印加した後、この第1の電圧Vより高い第2の電圧Vを所定時間(t〜t)印加する。そして、この第2の電圧Vより高い第3の電圧Vを所定時間(t〜t)印加するようにしている。なお、4回以上のn段階に電圧を変化させても、また各段階の電圧を任意に設定してもよいことは前述と同様である。
【0052】
図8は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、2段ステップ電圧の他の例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、第1の(定格)電圧Vを所定時間(t〜t)印加し、しかる後、この第1の電圧Vより低い第2の電圧Vを所定時間(t〜t)印加するようにしている。この第2の電圧Vは、例えば第1の(定格)電圧Vの1/1000〜99/100倍程度である。
【0053】
図9は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、多段ステップ電圧の他の例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、第1の(定格)電圧Vを所定時間(t〜t)印加する。そして、この第1の電圧Vより低い第2の電圧Vを所定時間(t〜t)印加した後、この第2の電圧Vより低い第3の電圧Vを所定時間(t〜t)印加し、更に、この第3の電圧Vより低い第4の電圧Vを所定時間(t〜t)印加するようにしている。この第2〜4の電圧V〜Vは、例えば、第1の(定格)電圧Vの1/1000〜99/100倍程度である。なお、この段数は4以上であってもよい。
【0054】
図10は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、電圧Vと電圧0(電圧の印加停止)を周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、電圧Vと電圧0を周期的に繰返す矩形状のパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。この電圧Vのパレス幅(時間)T及び電圧0のパレス幅(電圧の停止時間)Tは、例えば0.1μm〜10minである。
【0055】
このように、アノード214と基板Wの間に印加される電圧を周期的に変動させてめっきを行うことで、めっき中におけるめっき速度を周期的に変化させ、加工の繰り返しの多重性によって、めっき膜の平坦度を向上させつつ、埋込み特性を良くし、これによって、例えばアスペクト比が高く、深さが深いビアホールの埋込み等、比較的長時間に亘って、めっきを継続する時に、ボイド等の発生を防止しつつ、めっき膜の埋込みをより短時間で確実に行うことができる。
【0056】
図11は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、第1の電圧Vと該第1の電圧Vより低い第2の電圧Vとを周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、第1の電圧Vと第2の電圧Vを周期的に繰返す矩形状のパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。この第1の電圧Vのパレス幅(時間)T及び第2の電圧Vのパレス幅(時間)Tは、例えば0.1μm〜10minである。また、第2の電圧Vは、例えば第1の電圧Vの0.001〜0.99倍程度である。
【0057】
図12は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、第1の電圧V、該第1の電圧Vより低い第2の電圧V、及び電圧0(電圧の印加停止)を周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、第1の電圧V、第2の電圧V、及び電圧0を周期的に繰返すパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。
【0058】
図13は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、第2の電圧V、第1の電圧V、及び電圧0(電圧の印加停止)を周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、第2の電圧V、第1の電圧V及び電圧0を周期的に繰返すパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。
【0059】
図14は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、第2の電圧V、第1の電圧V、第2の電圧V及び電圧0(電圧の印加停止)を周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、第2の電圧V、第1の電圧V、第2の電圧V及び電圧0を周期的に繰返すパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。
【0060】
上記図12乃至図14に示す各例において、第1の電圧Vのパレス幅(時間)T、第2の電圧Vのパレス幅(時間)T及び電圧0のパレス幅(電圧停止時間T)は、例えば0.1μm〜10minである。また、第2の電圧Vは、例えば第1の電圧Vの0.001〜0.99倍程度である。
【0061】
図15は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、正電圧Vと逆電圧−Vを周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、正電圧Vと逆電圧−Vを周期的に繰返す矩形状のパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。
【0062】
このように、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に正電圧、つまりアノード214が陽極で基板Wが陰極となる電圧を印加してめっきを行う間に、逆電圧を印加することで、金属膜(めっき膜)の主に凸部表面をエッチング除去して、金属膜の表面の平坦度を高め、平坦度を高めた金属膜の表面に金属膜(めっき膜)を成膜することができる。
【0063】
図16は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、正電圧V、電圧0(電圧の印加停止)及び逆電圧−Vを周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、正電圧V、電圧0及び逆電圧−Vを周期的に繰返す矩形状のパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。
【0064】
図17は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、正電圧V、逆電圧−V及び電圧0(電圧の印加停止)を周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、正電圧V、逆電圧−V及び電圧0を周期的に繰返すパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。
【0065】
図18は、めっき電源230からアノード214と基板Wとの間に印加する電圧の更に他の例を示す。この例は、アノード214と基板Wとの間に、正電圧V、電圧の印加停止、逆電圧−V及び電圧の印加停止を周期的に繰返すパレス電圧を印加するようにした例を示している。つまり、例えば0〜10minの所定時間(〜t)経過した後、正電圧V、電圧の印加停止、逆電圧−V及び電圧の印加停止を周期的に繰返すパレス電圧を所定時間継続して印加するようにしている。
【0066】
上記図15乃至図18に示す例において、正電圧Vのパルス幅(時間)T及び電圧0のパレス幅(電圧停止時間)Tは、例えば0.1μsec〜10minで、逆電圧−Vのパルス幅(時間)Tは、例えば0.1μsec〜10secである。
【0067】
そして、めっき終了後、めっき電源230からの基板Wとアノード214との間への電圧の印加を停止し、基板ホルダ160を基板Wごと引き上げて、基板Wの水洗及びリンス等の必要な処理を行った後、めっき後の基板Wを次工程に搬送する。
【0068】
このように構成しためっき処理設備による一連のバンプめっき処理を、図19を更に参照して説明する。先ず、図19(a)に示すように、表面に給電層としてのシード層500を成膜し、このシード層500の表面に、例えば高さHが20〜120μmのレジスト502を全面に塗布した後、このレジスト502の所定の位置に、例えば直径Dが20〜200μm程度の開口部502aを設けた基板Wをその表面(被めっき面)を上にした状態で基板カセットに収容し、この基板カセットをロード・アンロードポート120に搭載する。
【0069】
このロード・アンロードポート120に搭載した基板カセットから、第1搬送ロボット128で基板Wを1枚取出し、アライナ122に載せてオリフラやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。このアライナ122で方向を合わせた基板Wを第1搬送ロボット128で前処理装置126に搬送する。そして、この前処理装置126で、前処理液に純水を使用した前処理(水洗前処理)を施す。一方、ストッカ164内に鉛直姿勢で保管されていた基板ホルダ160を第2搬送ロボット174aで取出し、これを90゜回転させた水平状態にして基板脱着台162に2個並列に載置する。
【0070】
そして、前述の前処理(水洗前処理)を施した基板Wをこの基板脱着台162に載置された基板ホルダ160に周縁部をシールして装着する。そして、この基板Wを装着した基板ホルダ160を第2搬送ロボット174aで2基同時に把持し、上昇させた後、ストッカ164まで搬送し、90゜回転させて基板ホルダ160を垂直な状態となし、しかる後、下降させ、これによって、2基の基板ホルダ160をストッカ164に吊下げ保持(仮置き)する。これを順次繰返して、ストッカ164内に収容された基板ホルダ160に順次基板を装着し、ストッカ164の所定の位置に順次吊り下げ保持(仮置き)する。
【0071】
一方、第2搬送ロボット174bにあっては、基板を装着しストッカ164に仮置きした基板ホルダ160を2基同時に把持し、上昇させた後、活性化処理装置166に搬送し、活性化処理槽183に入れた硫酸や塩酸などの薬液に基板を浸漬させてシード層表面の電気抵抗の大きい酸化膜をエッチングし、清浄な金属面を露出させる。更に、この基板を装着した基板ホルダ160を、前記と同様にして、第1水洗装置168aに搬送し、この水洗槽184aに入れた純水で基板の表面を水洗する。
【0072】
水洗が終了した基板を装着した基板ホルダ160を、前記と同様にしてめっき装置170に搬送し、めっき槽186内のめっき液188に浸漬させた状態でめっき槽186に吊り下げ支持することで、基板Wの表面にめっき処理を施す。そして、所定時間経過後、基板を装着した基板ホルダ160を第2搬送ロボット174bで再度保持してめっき槽186から引き上げてめっき処理を終了する。
【0073】
そして、前述と同様にして、基板ホルダ160を第2水洗装置168bまで搬送し、この水洗槽184bに入れた純水に浸漬させて基板の表面を純水洗浄する。しかる後、この基板を装着した基板ホルダ160を、前記と同様にして、ブロー装置172に搬送し、ここで、不活性ガスやエアーを基板に向けて吹き付けて、基板ホルダ160に付着しためっき液や水滴を除去する。しかる後、この基板を装着した基板ホルダ160を、前記と同様にして、ストッカ164の所定の位置に戻して吊下げ保持する。
【0074】
第2搬送ロボット174bは、上記作業を順次繰り返し、めっきが終了した基板を装着した基板ホルダ160を順次ストッカ164の所定の位置に戻して吊下げ保持する。
一方、第2搬送ロボット174aにあっては、めっき処理後の基板を装着しストッカ164に戻した基板ホルダ160を2基同時に把持し、前記と同様にして、基板脱着台162上に載置する。
【0075】
そして、清浄空間114内に配置された第1搬送ロボット128は、この基板脱着台162上に載置された基板ホルダ160から基板を取出し、いずれかの洗浄・乾燥装置124に搬送する。そして、この洗浄・乾燥装置124で、表面を上向きにして水平に保持した基板を、純水等で洗浄し、高速回転させてスピン乾燥させた後、この基板を第1搬送ロボット128でロード・アンロードポート120に搭載した基板カセットに戻して、一連のめっき処理を完了する。これにより、図19(b)に示すように、レジスト502に設けた開口部502a内にめっき膜504を成長させた基板Wが得られる。
【0076】
そして、前述のようにしてスピン乾燥させた基板Wを、例えば温度が50〜60℃のアセトン等の溶剤に浸漬させて、図19(c)に示すように、基板W上のレジスト502を剥離除去し、更に図19(d)に示すように、めっき後の外部に露出する不要となったシード層500を除去する。次に、この基板Wに形成しためっき膜504をリフローさせることで、図19(e)に示すように、表面張力で丸くなったバンプ506を形成する。更に、この基板Wを、例えば、100℃以上の温度でアニールし、バンプ506内の残留応力を除去する。
【0077】
次に、図20を参照して、内部に上下に貫通する複数の銅からなるビアプラグを有するインタポーザまたはスペーサの製造例を説明する。図20(a)に示すように、シリコン等からなる基材510の表面にSIO等からなる絶縁膜512を堆積し、例えばリソグラフィ・エッチング技術により、内部に上方に開口する複数のビアホール514を形成した基板Wを用意する。このビアホール514の直径dは、例えば10〜20μmで、深さhは、例えば70〜150μmである。そして、図20(b)に示すように、この基板Wの表面にTaN等からなるバリア層516、該バリア層516の表面に電気めっきの給電層としての(銅)シード層518をスパッタリング等で形成する。
【0078】
そして、前述と同様にして、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、図20(c)に示すように、基板Wのビアホール514内に銅(めっき膜)を充填するとともに、絶縁膜512の表面に銅膜520を堆積させる。
【0079】
その後、図20(d)に示すように、化学的機械研磨(CMP)等により、絶縁膜512上の余剰な銅膜520,シード層518及びバリア層516を除去し、同時に、ビアホール514内に充填した銅の底面が外部に露出するまで基材510の裏面側を研磨除去する。これによって、上下に貫通する銅からなる複数のビアプラグ522を内部に有するインタポーザまたはスペーサを完成させる。
【0080】
上記めっき装置を使用した銅めっきを行うことで、例えば直径dが10〜20μmで、深さhが70〜150μm程度の、アスペスト比が高く、深さが深いビアホールにあっても、例えば5時間程度で、ボイド等の欠陥のない、銅(めっき膜)の埋込みが行えることが確かめられている。
【0081】
この例によれば、めっき空間116内での基板の受渡しをめっき空間116内に配置した第2搬送ロボット174a,174bで、清浄空間114内での基板の受渡しを該清浄空間114内に配置した第1搬送ロボット128でそれぞれ行うことで、基板の前処理、めっき処理及びめっきの後処理の全めっき工程を連続して行うめっき処理装置の内部における基板周りの清浄度を向上させるとともに、めっき処理装置としてのスループットを向上させ、更にめっき処理装置の付帯設備の負荷を軽減して、めっき処理装置としてのより小型化を図ることができる。
【0082】
この例にあっては、めっき処理を行うめっき装置170として、フットプリントの小さいめっき槽186を有するものを使用することで、多数のめっき槽186を有するめっき装置の更なる小型化を図るとともに、工場付帯設備負荷をより軽減することができる。なお、図1において2台設置されている洗浄・乾燥装置124の一方を、前処理装置に置き換えてもよい。
【0083】
図21は、他のめっき装置を示す。この例の、前記図3及び図4に示す例と異なる点は、基板Wを保持してめっき槽186の所定の位置に配置される基板ホルダ160とめっき液噴射ノズル222を備えたノズル配管220との間に、中央孔232aを有し、例えば肉厚が0.5〜10mm程度で、PVC,PP,PEEK,PES,HT−PVC,PFA,PTFE,その他の樹脂系材料からなる誘電体から構成される調整板(レギュレーションプレート)232を配置した点にある。その他の構成は、図3及び図4に示すものと同様である。
【0084】
この例によれば、中央孔232aを有する調整板232を介して、めっき槽186内の電位分布を調節して、特に基板Wの周縁部に成膜されるめっき膜の膜厚が厚くなる防止することができる。
【0085】
図22は、更に他のめっき装置を示す。この例の前記図21に示す例と異なる点は、基板Wを保持してめっき槽186の所定の位置に配置される基板ホルダ160と調整板232との間に、下方に垂下するパドル(攪拌翼)234を備え、このパドル234を基板ホルダ160で保持された基板Wと平行に往復動させてめっき液を攪拌する攪拌機構236を配置した点である。
【0086】
この例によれば、めっき中に攪拌機構236を介してパドル234を基板Wと平行に往復動させて、調整板232と基板Wとの間に位置するめっき液188を攪拌することで、基板Wの表面に沿っためっき液188の流れを、基板Wの表面の全面でより均等にして、基板Wの全面に亘ってより均一な膜厚のめっき膜を形成することができる。
【0087】
図23は、更に他のめっき装置を示す。この例の前記図22に示す例と異なる点は、ノズル配管220のアノード214と対面する側にもアノード214に向けてめっき液188を噴射する複数のめっき液噴射ノズル240を設け、このめっき液噴射ノズル240から噴射されるめっき液188の噴流がアノード214に当たるようにした点である。このように、アノード214にもめっき液188の噴流が当たるようにすることで、アノード214の溶解速度を促進させ、これによって、電気めっきにおけるめっき速度の高速化にアノード214の溶解を追従させることができる。
【0088】
図24は、更に他のめっき装置を示す。この例は、ノズル配管220のアノード214と対面する側にアノード214に向けてめっき液188を噴射する複数のめっき液噴射ノズル222を設け、このめっき液噴射ノズル222から噴射されるめっき液188の噴流が先ずアノード214に当り、このアノード214で反射しためっき液の噴流が基板ホルダ160で保持した基板Wの表面に向かいようにしている。その他の構成は、図3に示す例と同様である。
【0089】
なお、前述の各例は、固定板224を介してノズル配管220をめっき槽186の内部に固定して配置した例を示しているが、基板ホルダ160で保持した基板Wに対して、前後、左右または上下、またはこれらの組合せた方向にノズル配管を移動させたり、基板の表面と平行な面に沿って円運動させたり、更には、図25に示すように、ノズル配管220を首振り運動させたりするようにしてもよく、これにより、めっき膜の膜厚均一性を更に向上させることができる。このことは、以下の各例においても同様である。
【0090】
図26は、本発明の実施形態のめっき装置に使用されるノズル配管を示す。このノズル配管400は、複数の細い縦パイプ402と横パイプ404を格子状に組んで構成されている。このノズル配管400は、例えば、図3において、アノード214と基板ホルダ160で保持されてめっきされる基板Wとの間に、固定板224を介することなく、リング状のノズル配管220に代えて配置され、この時に、基板Wの全面を覆う大きさに設定されている。
【0091】
ノズル配管400の基板ホルダ160と対面する側には、格子の各交点に位置して、めっき液噴射ノズル406が設けられて、更に最上部に位置する横パイプ404のほぼ中央に、めっき液供給ライン218が接続されている。これにより、例えば、図3において、リング状のノズル配管220に代えて配置すると、循環ポンプ208の駆動に伴って循環するめっき液188は、このノズル配管400の各めっき液噴射ノズル406から基板ホルダ160で保持した基板Wに向けて噴射されてめっき槽186内に供給される。
【0092】
この時、ノズル配管400は、細いチューブを利用した格子状に形成され、めっき液噴射ノズル406は、格子状のノズル配管400の縦及び横方向に沿った所定のピッチで設けられているため、ノズル配管400が電場に与える影響を最小限に抑えつつ、基板ホルダ160で保持された基板Wの表面(被めっき面)の全面に向けて、めっき液噴射ノズル406からめっき液188をより均一に噴射することができる。
ここで、めっき液噴射ノズル406を、基板Wの表面にできるかぎり近づけて配置することで、基板Wの表面に形成されるめっき液の流れの境界層を薄くすることができる。
【0093】
このノズル配管400は、例えば、図3において、リング状のノズル配管220に代えて配置され、基板ホルダ160で保持した基板Wの表面と平行に横方向及び/または縦方向に移動自在に構成されている。これにより、めっき中に、基板Wの表面と平行に、例えば各格子の間隔の半分(半ピッチ)だけノズル配管400を移動して、めっき噴射ノズル406の基板Wの表面に対する位置を変えることで、基板Wの表面に、めっき液噴射ノズル406の位置(配列)の影響を受けためっき膜が形成されることを防止するとともに、ノズル配管400によって電場が遮断される位置が固定されてしまうこと防止して、全面に亘ってより均一な膜厚のめっき膜を形成することができる。
【0094】
なお、図27に示すように、格子状のノズル配管400の縦及び横方向に沿った所定の位置に、複数(図では3個)のめっき液噴射ノズル406を集中して設けたり、図28に示すように、めっき液噴射ノズル406として、スリット状に縦方向(または横方向)に延びる細長い形状のものを使用したりすることで、めっき液噴射ノズル406から噴射されるめっき液の流れをより均一にすることがきる。
【0095】
更に、図29に示すように、縦パイプ402と横パイプ404とを該横パイプ404が斜めになるように組んでノズル配管400を形成することで、電場の影響をより均一にすることができる。
【0096】
図30は、更に他のめっき装置を示す。この例は、表面(被めっき面)を下向き(フェースダウン)にして保持した基板Wの該表面にめっきを施すようにしている。
【0097】
このめっき装置は、内部にめっき液300を保持する上方に開口しためっき槽302と、基板Wをその表面(被めっき面)を下向き(フェースダウン)にして着脱自在に水平に保持する上下動自在な基板ホルダ304を有している。めっき槽302の上部の周囲には、オーバフロー槽306が設けられ、このオーバフロー槽306には、めっき液排出ライン308が連結されている。また、めっき液供給ライン310に接続されたノズル配管312が、めっき槽302の内部の該めっき槽302に保持されるめっき液300に浸漬される位置に水平に配置されている。このノズル配管312の円周方向に沿った所定の位置には、めっき液噴射ノズル314が所定のピッチで設けられている。なお、めっき液排出ライン308とめっき液供給ラインとめっき液循環ライン310で結ばれていることは、前述と同様である。
【0098】
このめっき液噴射ノズル314は、上方かつ内方(中央)に向けてめっき液300を噴射し、めっき液噴射ノズル314から噴射されためっき液300が基板Wの下面のほぼ中央手前で合流する向きに配置されている。
【0099】
めっき槽302の底部におけるノズル配管312の下方位置には、平板状のアノード320が配置されている。そして、めっき液噴射ノズル314からめっき液300を基板Wの表面に向けて噴射しめっき槽302内に供給してめっき液を循環させ、同時に、めっき時導線322aを介してアノード320をめっき電源324の陽極に、導線322bを介して基板Wをめっき電源324の陰極にそれぞれ接続し、これによって、めっきを行うようにしている。このめっき電源324には、アノード320と基板Wとの間に印加される電圧をめっき中で変化させる制御部326が接続されている。
【0100】
この例にあっては、基板ホルダ304で保持しめっき槽302の上端開口部を閉塞する位置に配置し、必要に応じて回転させた基板Wに向けてめっき液噴射ノズル314からめっき液300を噴射してめっき液300をめっき槽302内に供給し、めっき液300を循環させてめっきを行う。この時、アノード320と基板Wとの間にめっき電源324から印加される電圧を制御部326からの信号で制御する。
【0101】
なお、図31に示すように、めっき液噴射ノズル314を有するセグメント316を、ジョイント318を介してリング状に連結して、ノズル配管312を構成するようにしてもよく、これにより、ノズル配管312の製作の便を図ることができる。このことは、前述の各例及び以下の例においても同様である。
【0102】
なお、例えば、被めっき材として、矩形状の基板等を使用する場合には、図32に示すように、矩形リング状で、その四隅にめっき液噴射ノズル340を所定の向きに向けて設けたノズル配管342を使用するようにしてもよい。これにより、矩形状の基板の全面により均一なめっき液の流れを形成することができる。
【符号の説明】
【0103】
114 清浄空間
116 めっき空間
120 ロード・アンロードポート
122 アライナ
124 洗浄・乾燥装置
126 前処理装置
128 搬送ロボット
160,304 基板ホルダ
162 基板脱着台
164 ストッカ
166 活性化処理装置
168a,168b 水洗装置
170 めっき装置
172 ブロー装置
174a,174b 搬送ロボット
180 アーム
182 基板ホルダ保持部
183 活性化処理槽
184a,184b 水洗槽
186,302 めっき槽
188,300 めっき液
202,306 オーバフロー槽
204,308 めっき液排出ライン
206 めっき液循環ライン
208 循環ポンプ
210 流量調節器
214,320 アノード
216 アノードホルダ
218,310 めっき液供給ライン
220,312,342,400 ノズル配管
222,240,314,340,406 めっき液噴射ノズル
224 固定板
230,324 電源
232 調整板
234 パドル
236 攪拌機構
250,326 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき液を保持するめっき槽と、
被めっき材を保持して該被めっき材に通電し、被めっき材を前記めっき槽内のめっき液に浸漬させつつ該めっき槽内に配置するホルダと、
前記めっき槽の内部に該めっき槽内のめっき液に浸漬されるように配置され、前記ホルダで保持した被めっき材の被めっき面に向けてめっき液を噴射して前記めっき槽内にめっき液を供給する複数のめっき液噴射ノズルを有するノズル配管と、
前記めっき槽内のめっき液に浸漬させて配置されるアノードと、
前記被めっき材と前記アノードとの間に電圧を印加するめっき電源と、
前記めっき電源から前記被めっき材と前記アノードとの間に印加される電圧を制御する制御部を備え、
前記ノズル配管は、縦パイプと横パイプとを格子状に組んで構成され、前記ホルダで保持して前記めっき槽内にめっき液に浸漬させて配置される被めっき材の被めっき面と平行に横方向及び/または縦方向に移動自在に構成されていることを特徴とするめっき装置。
【請求項2】
前記ノズル配管は、各格子の間隔の半分だけ被めっき材の被めっき面と平行に横方向及び/または縦方向に移動するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のめっき装置。
【請求項3】
前記被めっき材は、鉛直に配置されることを特徴とする請求項1または2記載のめっき装置。
【請求項4】
前記ホルダで保持して前記めっき槽内に配置される被めっき材と前記ノズル配管との間に位置して、前記めっき槽内のめっき液を攪拌する攪拌翼が被めっき材と平行に移動自在に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のめっき装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記被めっき材と前記アノードとの間に、ステップ状に変化させたステップ電圧を印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のめっき装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記被めっき材と前記アノードとの間に、印加する電圧を周期的に変動させたパルス電圧を印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のめっき装置。
【請求項7】
前記制御部は、被めっき材と前記アノードとの間に、めっき時に印加する電圧と電位が逆となる逆電圧を印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のめっき装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記逆電圧をめっき開始直前に前記被めっき材と前記アノードとの間に印加するように前記めっき電源を制御することを特徴とする請求項7記載のめっき装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2011−26708(P2011−26708A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209535(P2010−209535)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【分割の表示】特願2004−240017(P2004−240017)の分割
【原出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】