説明

アキシャル型電動機及びそのロータ

【課題】アキシャル型電動機のロータの剛性を向上させるとともにロータに発生する渦電流を抑える。
【解決手段】ロータ14には、複数の永久磁石20がロータ周方向に間隔を空けて配列されており、隣接する一対の永久磁石20により極対が構成される。リラクタンストルクを得るために、各永久磁石20の間に磁性体の部分24が配設されている。ロータ周方向において極対おきに梁状部材30が配置されていることで、梁状部材30間を通る磁束量はロータ14の回転位置の変化に対して変化しないため、梁状部材30を流れる渦電流を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータ及びステータが回転軸に平行な方向において対向配置されたアキシャル型電動機及びそのロータに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のアキシャル型電動機の関連技術が下記特許文献1に開示されている。特許文献1においては、ロータには複数の磁石が周方向に間隔を空けて配列されている。そして、ロータの剛性を向上させるために、ロータには放射状に延びる補強手段が周方向において各磁石間ごとに設けられている。
【0003】
その他の関連技術として、下記特許文献2によるアキシャル型電動機が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−297902号公報
【特許文献2】特開2005−94955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ロータには、ロータを通る磁束量の変動により渦電流が発生し、この渦電流が増大するほど損失も増大する。そのため、ロータの剛性を向上させる目的でロータに補強部材を設ける場合は、補強部材に渦電流が流れないように補強部材を設けることが望ましい。
【0006】
特許文献1のように、ロータの剛性を向上させる目的でロータ周方向において各磁石間ごとに補強部材を設ける場合は、ロータにおける各補強部材間の領域を通る磁束量がロータの回転とともに変動する。そのため、補強部材に渦電流が流れやすくなり、渦電流による損失が生じやすいという問題点がある。
【0007】
本発明は、ロータの剛性を向上させることができるとともにロータに発生する渦電流を抑えることができるアキシャル型電動機及びそのロータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るアキシャル型電動機及びそのロータは、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
【0009】
本発明に係るアキシャル型電動機は、ロータ及びステータが回転軸に平行な方向において対向配置されたアキシャル型電動機であって、ロータは、各々が一対の磁極により構成された複数の極対であって、ロータ周方向に配列された複数の極対と、ステータからの磁束が通る透磁部と、各々がロータ径方向に延設された複数の梁状補強部材であって、ロータ周方向において極対おきに配置された複数の梁状補強部材と、を含むことを要旨とする。
【0010】
本発明によれば、ロータ周方向において極対おきに梁状補強部材を配置することで、梁状補強部材間を通る磁束量はロータの回転位置の変化に対して変化しないため、梁状補強部材を流れる渦電流を抑えることができる。したがって、ロータの剛性を向上させることができるとともにロータに発生する渦電流を抑えることができる。
【0011】
本発明の一態様では、ロータは、回転軸の外周に配設された筒状部材をさらに含み、各梁状補強部材のロータ内径側の端部は、筒状部材に結合されていることが好適である。このように、各梁状補強部材のロータ内径側の端部を回転軸の外周に配設された筒状部材に結合することで、ロータの剛性をさらに向上させることができる。さらに、各梁状補強部材のロータ内径側の端部が、非導電材料を介して筒状部材に結合されていることで、梁状補強部材と筒状部材の間を流れる渦電流を抑えることができる。
【0012】
本発明の一態様では、ロータは、その外周に配設された箍状部材をさらに含み、各梁状補強部材のロータ外径側の端部は、箍状部材に結合されていることが好適である。このように、各梁状補強部材のロータ外径側の端部をロータの外周に配設された箍状部材に結合することで、ロータの剛性をさらに向上させることができる。さらに、各梁状補強部材のロータ外径側の端部が、非導電材料を介して箍状部材に結合されていることで、梁状補強部材と箍状部材の間を流れる渦電流を抑えることができる。
【0013】
本発明の一態様では、透磁部が、非導電材料を介して箍状部材に結合されていることで、透磁部と箍状部材の間を流れる渦電流を抑えることができる。また、透磁部が、接着剤を介して箍状部材に結合されていることで、透磁部の成形精度が低下してもロータを構成することができる。
【0014】
本発明の一態様では、透磁部が、少なくとも各磁極間に配設されていることで、ロータにリラクタンストルクを作用させることができる。
【0015】
本発明の一態様では、透磁部が、圧粉磁心材料により構成されていることで、透磁部に発生する渦電流を抑えることができる。また、透磁部が、電磁鋼板をロータ径方向に積層することで構成されていることによっても、透磁部に発生する渦電流を抑えることができる。
【0016】
また、本発明に係るアキシャル型電動機のロータは、回転軸に平行な方向においてステータと対向配置されたアキシャル型電動機のロータであって、各々が一対の磁極により構成された複数の極対であって、ロータ周方向に配列された複数の極対と、ステータからの磁束が通る透磁部と、各々がロータ径方向に延設された複数の梁状補強部材であって、ロータ周方向において極対おきに配置された複数の梁状補強部材と、を含むことを要旨とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
【0018】
図1〜3は、本発明の実施形態に係るアキシャル型電動機10の構成の概略を示す図である。図1は電動機10全体の内部構成の概略を示し、図2はステータ12の構成の概略を示し、図3はロータ14の内部構成の概略を示す。本実施形態に係るアキシャル型電動機10では、ロータ14及びステータ12が回転軸18に平行な方向において対向配置されている。
【0019】
図1に示すように、ケーシング16に回動可能に支持された回転軸18にはロータ14が固定されている。ロータ14は、図3に示すように略円板形状であり、その内部には、複数(より具体的には偶数個)の永久磁石20が磁極としてロータ周方向に間隔を空けて配列されている。各永久磁石20は、ロータ14内に完全に埋設されてもよく、またその表面がロータ14の表面の一部となるように配置されてもよい。また、隣接する永久磁石20は、それぞれ同一平面上で「S極」と「N極」が交互になるように配置されている。同一平面上で「S極」と「N極」となる一対の永久磁石20により極対が構成され、これら複数の極対がロータ周方向において間隔を空けて配列されている。
【0020】
一方、ケーシング16の内側には、略環状のステータ12が、円板状のロータ14の表裏よりこれを挟むように配置されている。ステータ12は、図2(a)に示すようなステータコア12aを中心に構成され、ロータ14に対向する面には複数のティース22が突出して設けられている。各ティース22には、図2(b)に示すように、導線が巻かれてコイル12bが形成され、そこに電流を流すことにより磁極が構成される。すなわち、ステータコア12aとコイル12bとによりステータ12が形成される。コイル12bに順次電流を流すことによりティース22が順次磁化され、回転磁界が形成される。そして、ロータ14の永久磁石20がこの回転磁界と相互作用して、吸引および反発作用が生じロータ14が回転し、磁石トルクを得ることができる。
【0021】
さらに、永久磁石20の存在により発生する磁石トルクに加えてリラクタンストルクを得るために、ロータ14には磁性体(強磁性体)の部分24が配設されている。この磁性体の部分24は、ステータ12の磁極からの磁束が通る透磁部として設けられ、基本的には、ステータ12に順次形成される磁極に吸引されロータ14を回転させる位置に少なくとも存在すればよい。例えば図3に示すように、ロータ14における各永久磁石20の間に磁性体の部分24を配設することで、ステータ12に形成される回転磁界により磁化されたティース22に磁性体の部分24が吸引され、リラクタンストルクが発生する。また、ロータ14における各永久磁石20の表面上に磁性体の部分24を配設することによっても、リラクタンストルクを得ることができる。
【0022】
ここでの磁性体の部分24については、例えば図4に示すように、薄い珪素鋼板(電磁鋼板)26をロータ14の径方向、つまり磁束と直交する面に沿って積層することで構成することができる。この構成によって、磁性体の部分24の電気抵抗を高く設定することができ、磁性体の部分24に生じる渦電流を抑えることができる。なお、図4は、永久磁石20がロータ14内に埋設されている例を示しているが、永久磁石20の表面をロータ14の表面に露出させてもよい。
【0023】
また、磁性体の部分24については、鉄等の強磁性体の微小粒の表面に電気を通さない膜のコーティングを施した粉体を押し固めた圧粉磁心材料により構成することもできる。この圧粉磁心材料により成形された磁性体の部分24は、三次元方向に磁束を通すが、電流をほとんど通さない。したがって、磁性体の部分24の電気抵抗を高く設定することができ、磁性体の部分24に生じる渦電流を抑えることができる。
【0024】
本実施形態では、ロータ14の剛性を向上させるために、ロータ14には補強部材として箍(たが)状部材32及び複数の梁状部材30が設けられている。箍状部材32は、ロータ14の外周に配設されており、磁性体の部分24の外周を覆っている。磁性体の部分24と箍状部材32は、例えば接着剤(樹脂)等の非導電材料(電気絶縁材料)を介して接合されている。各梁状部材30は、ロータ14内に埋設されており、磁性体の部分24を通されてロータ径方向に延設されている。回転軸18の外周には筒状のカラー34(筒状部材)が取り付けられており、各梁状部材30のロータ内径側の端部がカラー34に結合されていることで、ロータ14が回転軸18に固定される。ここでの各梁状部材30とカラー34との結合方法については、例えば焼嵌めやねじ留め等の方法を用いることができる。また、各梁状部材30とカラー34とを、接着剤を介して接合することもできる。各梁状部材30のロータ外径側の端部は、箍状部材32に結合されている。ここでの各梁状部材30と箍状部材32との結合方法についても、例えば焼嵌めやねじ留め等の方法を用いることができる。また、各梁状部材30と箍状部材32とを、接着剤を介して接合することもできる。なお、各梁状部材30及びカラー34については、ともに汎用の構造材を用いることができ、例えばクロムモリブデン鋼(SCM440)等の焼なまし材を用いることができる。また、箍状部材32についても、汎用の構造材を用いることができ、例えばアルミニウム(AP2000)を用いることができる。
【0025】
前述したように、本実施形態では、磁性体の部分24の電気抵抗を高めることで磁性体の部分24に生じる渦電流を抑制しているものの、補強用の梁状部材30を延設することで、この梁状部材30に渦電流が流れやすくなる。特に、梁状部材30に電気抵抗の低い材料が用いられ、梁状部材30の電気抵抗が磁性体の部分24の電気抵抗よりも低くなる場合は、梁状部材30を流れる渦電流が増大する。さらに、本実施形態では、各梁状部材30の両端部がカラー34及び箍状部材32にそれぞれ結合されていることで、梁状部材30−箍状部材32−梁状部材30−カラー34によるループが形成され、この梁状部材30を含むループに渦電流が流れやすくなる。特に、梁状部材30、箍状部材32、及びカラー34に電気抵抗の低い材料が用いられ、梁状部材30、箍状部材32、及びカラー34の電気抵抗が磁性体の部分24の電気抵抗よりも低くなる場合は、このループを流れる渦電流が増大する。
【0026】
そこで、本実施形態では、この梁状部材30を含むループに発生する渦電流を抑えるために、ロータ周方向において極対おきに梁状部材30を配置する。ここで、図3は、ロータ周方向において1つの極対(1対の永久磁石20)間ごとに梁状部材30が配置された例、つまり各梁状部材30がロータ周方向においてその間に極対を挟んで配置された例を示している。以下、ロータ周方向において極対おきに梁状部材30を配置することで、渦電流を抑制できる理由について説明する。
【0027】
ここで、コイル12bに電流(80A、進角15°)を流した場合におけるロータ14及びステータ12の磁束線を図5〜7に示す。ここで、図5〜7は、ロータ14及びステータ12を周方向に展開した断面を部分的に示している。そして、図5はロータ14とステータ12の相対角が0°のときを示し、図6はロータ14とステータ12の相対角が30°のときを示し、図7はロータ14とステータ12の相対角が60°のときを示す。ただし、磁束線1本当たりの磁束量は、図5〜7でそれぞれ異なる。
【0028】
まず本実施形態との比較対象として、ロータ周方向において各永久磁石20おきに梁状部材30を配設した場合、つまりロータ14における各永久磁石20間の位置A,B,C,Dに梁状部材30を配設した場合を考える。その場合において、梁状部材30の配設位置A,B間(1極間)における磁束線の数は、ロータ14とステータ12の相対角が0°のときは図5に示すように6本(上向き7本、下向き1本)となり、ロータ14とステータ12の相対角が30°のときは図6に示すように6本(上向き7本、下向き1本)となり、ロータ14とステータ12の相対角が60°のときは図7に示すように6本(上向き7本、下向き1本)となる。前述したように、図5〜7では、磁束線1本当たりの磁束量がそれぞれ異なるため、梁状部材30の配設位置A,B間(1極間)における磁束量は、ロータ14の回転位置の変化(ロータ14とステータ12の相対角の変化)とともに変化する。この磁束量の変化は、位置Aに配設された梁状部材30−箍状部材32−位置Bに配設された梁状部材30−カラー34で構成されるループに渦電流を発生させる。このように、ロータ周方向において各永久磁石20(1極)ごとに梁状部材30を配設した場合は、この梁状部材30を含むループに渦電流が発生する。
【0029】
これに対して、ロータ周方向において1つの極対(1対の永久磁石20)おきに梁状部材30を配設した場合、例えばロータ14における1対の永久磁石20間の位置A,Cに梁状部材30を配設し且つ位置B,Dに梁状部材30を配設しない場合を考える。その場合において、梁状部材30の配設位置A,C間(1極対間)における磁束線の数は、ロータ14とステータ12の相対角が0°のときは図5に示すように0本(上向き8本、下向き8本)となり、ロータ14とステータ12の相対角が30°のときは図6に示すように6本(上向き8本、下向き8本)となり、ロータ14とステータ12の相対角が60°のときは図7に示すように6本(上向き8本、下向き8本)となる。このように、梁状部材30の配設位置A,C間(1極対間)では、ロータ14の回転位置(ロータ14とステータ12の相対角)が変化して磁束線1本当たりの磁束量が変化しても、磁束線の数は常に0本に保たれる。したがって、ロータ14とステータ12の相対角が変化しても、位置Aに配設された梁状部材30−箍状部材32−位置Bに配設された梁状部材30−カラー34で構成されるループに渦電流は発生しない。このように、ロータ周方向において1つの極対(1対の永久磁石20)ごとに梁状部材30を配設した場合は、この梁状部材30を含むループに渦電流は発生しない。
【0030】
このように、本実施形態では、ロータ周方向において極対おきに梁状部材30を配置する、例えばロータ周方向において1つの極対(1対の永久磁石20)間ごとに梁状部材30を配置することで、梁状部材30間を通る磁束量はロータ14の回転位置の変化に対して変化しないため、梁状部材30を流れる渦電流を抑えることができる。したがって、ロータ14の剛性を向上させることができるとともに、ロータ14に発生する渦電流を抑えることができ、渦電流による損失(鉄損)の発生を抑えることができる。例えば梁状部材30に電気抵抗の低い材料が用いられ、梁状部材30の電気抵抗が磁性体の部分24の電気抵抗よりも低くなる場合でも、本実施形態では、梁状部材30に渦電流が流れにくいため、梁状部材30に用いる材料の自由度を高めることができる。
【0031】
そして、本実施形態では、各梁状部材30の両端部をカラー34及び箍状部材32にそれぞれ結合することで、ロータ14の剛性をさらに向上させることができる。その際には、各梁状部材30と箍状部材32とを、接着剤(樹脂)等の非導電材料(電気絶縁材料)を介して接合することで、梁状部材30を含むループに発生する渦電流をさらに抑えることができる。同様に、各梁状部材30とカラー34とを、接着剤(樹脂)等の非導電材料(電気絶縁材料)を介して接合することで、梁状部材30を含むループに発生する渦電流をさらに抑えることができる。また、各梁状部材30の表面を非導電材料(電気絶縁材料)で被覆することもできる。これによって、各梁状部材30と磁性体の部分24の間を流れる渦電流を抑えることができる。
【0032】
また、本実施形態では、磁性体の部分24と箍状部材32とを、非導電材料(電気絶縁材料)を介して接合することで、磁性体の部分24と箍状部材32の間を流れる渦電流を抑えることができる。さらに、磁性体の部分24と箍状部材32とを、接着剤を介して接合することで、磁性体の部分24の成形精度が低下しても、ロータ14を構成することができる。
【0033】
以上の本実施形態の説明では、ロータ周方向において1つの極対(1対の永久磁石20)おきに梁状部材30を配置するものとした。しかし、ロータ周方向において複数の極対(複数対の永久磁石20)おきに梁状部材30を配置することによっても、梁状部材30間を通る磁束量はロータ14の回転位置の変化に対して変化しないため、梁状部材30を流れる渦電流を抑えることができる。ただし、ロータ周方向において1つの極対おきに梁状部材30を配置して梁状部材30の数を増やした方が、ロータ14の剛性をより向上させることができる。
【0034】
また、以上の本実施形態の説明では、複数の永久磁石20がロータ周方向に間隔を空けて配列され、各永久磁石20間に磁性体の部分24が配設されていることでリラクタンストルクを得るものとした。ただし、複数の永久磁石20は、ロータ周方向に間隔を空けずに配列されていてもよい。この場合は、梁状部材30は、永久磁石20の配設位置から回転軸18に平行な方向にずらして配設される。この場合でも、ロータ周方向において極対おきに梁状部材30を配置することで、梁状部材30を流れる渦電流を抑えることができる。
【0035】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態に係るアキシャル型電動機の内部構成の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るアキシャル型電動機のステータの構成の概略を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るアキシャル型電動機のロータの内部構成の概略を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るアキシャル型電動機のロータの構成の概略を示す図である。
【図5】ロータ及びステータを通る磁束線を示す図である。
【図6】ロータ及びステータを通る磁束線を示す図である。
【図7】ロータ及びステータを通る磁束線を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
10 アキシャル型電動機、12 ステータ、12a ステータコア、12b コイル、14 ロータ、16 ケーシング、18 回転軸、20 永久磁石、22 ティース、24 磁性体の部分、30 梁状部材、32 箍状部材、34 カラー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータ及びステータが回転軸に平行な方向において対向配置されたアキシャル型電動機であって、
ロータは、
各々が一対の磁極により構成された複数の極対であって、ロータ周方向に配列された複数の極対と、
ステータからの磁束が通る透磁部と、
各々がロータ径方向に延設された複数の梁状補強部材であって、ロータ周方向において極対おきに配置された複数の梁状補強部材と、
を含むことを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項2】
請求項1に記載のアキシャル型電動機であって、
ロータは、回転軸の外周に配設された筒状部材をさらに含み、
各梁状補強部材のロータ内径側の端部は、筒状部材に結合されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項3】
請求項2に記載のアキシャル型電動機であって、
各梁状補強部材のロータ内径側の端部は、非導電材料を介して筒状部材に結合されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1に記載のアキシャル型電動機であって、
ロータは、その外周に配設された箍状部材をさらに含み、
各梁状補強部材のロータ外径側の端部は、箍状部材に結合されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項5】
請求項4に記載のアキシャル型電動機であって、
各梁状補強部材のロータ外径側の端部は、非導電材料を介して箍状部材に結合されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項6】
請求項4または5に記載のアキシャル型電動機であって、
透磁部は、非導電材料を介して箍状部材に結合されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか1に記載のアキシャル型電動機であって、
透磁部は、接着剤を介して箍状部材に結合されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1に記載のアキシャル型電動機であって、
透磁部は、少なくとも各磁極間に配設されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1に記載のアキシャル型電動機であって、
透磁部は、圧粉磁心材料により構成されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1に記載のアキシャル型電動機であって、
透磁部は、電磁鋼板をロータ径方向に積層することで構成されていることを特徴とするアキシャル型電動機。
【請求項11】
回転軸に平行な方向においてステータと対向配置されたアキシャル型電動機のロータであって、
各々が一対の磁極により構成された複数の極対であって、ロータ周方向に配列された複数の極対と、
ステータからの磁束が通る透磁部と、
各々がロータ径方向に延設された複数の梁状補強部材であって、ロータ周方向において極対おきに配置された複数の梁状補強部材と、
を含むことを特徴とするアキシャル型電動機のロータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−89270(P2007−89270A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−272530(P2005−272530)
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】