説明

アルキルエーテル誘導体またはその塩を含有する網膜神経疾患の予防・治療剤

次の一般式[1]


「式中、RおよびRは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基などの置換基;Rは、アルキルアミノ基、アミノ基またはヒドロキシル基;A環は、5員もしくは6員の芳香族複素環またはベンゼン環;mおよびnは、1〜6の整数;pは、1〜3の整数。」
で表されるアルキルエーテル誘導体またはその塩は、網膜神経細胞保護作用を示すことから緑内障、糖尿病性網膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、黄斑変性症、未熟児網膜症などの網膜神経疾患の予防および/または治療剤として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、新規なアルキルエーテル誘導体またはその塩を有効成分とする網膜神経疾患の予防および/または治療剤に関する。
【背景技術】
網膜は、光受容組織として眼球壁の内面にあり、網膜に病変があれば視力が低下し失明に至ることもある。網膜は、大きく分けて感覚網膜と網膜色素上皮からなる。そして、感覚網膜は9層に分けられ、一次ニューロンの視細胞、二次ニューロンの双極細胞、三次ニューロンの神経節細胞などで構成される(標準眼科学、第7版、103〜107頁、医学書院、1998年)。
網膜疾患には、その病因、発症様式により様々なものがあり、例えば、網膜神経が障害される疾患として、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、黄斑変性症および未熟児網膜症などがある。
網膜神経の障害には、網膜神経細胞の細胞死が深く関与していると考えられており、その要素としてアポトーシス、グルタミン酸神経毒性、神経栄養因子欠乏、ミトコンドリア異常、カスパーゼ活性化、一酸化窒素、自己免疫などの可能性が指摘されている(あたらしい眼科、19(7)、903−912、2002)。そして、例えば、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質による細胞死の抑制の観点からN−メチル−D−アスパラギン酸拮抗作用を有する化合物について検討されている(特表平8−506807、スクリップ(Scrip)No.2229,p13,1997、同No.2307,p10,1998)。
上記したように網膜神経細胞の細胞死にかかわる要素は様々であり、N−メチル−D−アスパラギン酸拮抗作用を有する化合物以外に、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、黄斑変性症、未熟児網膜症などの治療剤として有用な化合物が求められている。
【発明の開示】
本発明者らは、以下の一般式[1]

「式中、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル、アリール、アルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、アルケニルオキシ、アミノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルバモイルもしくは複素環式基、保護されていてもよいアミノ、ヒドロキシルもしくはカルボキシル基、ニトロ基およびオキソ基から選ばれる一つ以上の基を;Rは、置換されていてもよいアルキルアミノ基、保護されていてもよいアミノまたはヒドロキシル基を;A環は、5員もしくは6員の芳香族複素環またはベンゼン環を;mおよびnは、1〜6の整数を;pは、1〜3の整数を、それぞれ示す。」
で表されるアルキルエーテル誘導体またはその塩が、網膜神経細胞保護作用を示すことから網膜神経疾患の予防および/または治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明について詳述する。
本明細書において、特に断らない限り、各用語は、次の意味を有する。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチル基などの直鎖状または分岐鎖状のC1−12アルキル基を;低級アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分岐鎖状のC1−6アルキル基を;アルケニル基とは、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニルおよびオクテニルなどのC2−12アルケニル基を;低級アルケニル基とは、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルおよびヘキセニルなどのC2−6アルケニル基を;アルキニル基とは、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニルなどのC2−6アルキニル基を;シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基を;アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシおよびオクチルオキシ基などの直鎖状または分岐鎖状のC1−12アルキルオキシ基を;低級アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ基などの直鎖状または分岐鎖状のC1−6アルキルオキシ基を;アルケニルオキシ基とは、ビニルオキシ、プロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、ヘキセニルオキシ、ヘプテニルオキシおよびオクテニルオキシ基などのC2−12アルケニルオキシ基を;低級アルケニルオキシ基とは、ビニルオキシ、プロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシおよびヘキセニルオキシ基などのC2−6アルケニルオキシ基を;アルキルチオ基とは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオおよびオクチルチオなどのC1−12アルキルチオ基を;低級アルキルチオ基とは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオおよびヘキシルチオなどのC1−6アルキルチオ基を;アリール基とは、フェニル、ナフチル、インダニルおよびインデニル基を;アリールオキシ基とは、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、インダニルオキシおよびインデニルオキシ基を;アルアルキル基とは、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチルおよびフェネチル基などのアルC1−6アルキル基を;アリールチオ基とは、フェニルチオ、ナフチルチオ、インダニルチオおよびインデニルチオ基を;アシル基とは、ホルミル基、アセチル、イソバレリル、プロピオニルおよびピバロイルなどのC2−12アルカノイル基、ベンジルカルボニルなどのアルアルキルカルボニル基、ベンゾイル、ナフトイルなどのアロイル基を;アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル、ヘプチルスルホニルおよびオクチルスルホニルなどのC1−12アルキルスルホニル基を;低級アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニルまたはペンチルスルホニルなどのC1−6アルキルスルホニル基を;アリールスルホニル基とは、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニルおよびナフチルスルホニル基などを;低級アルキルスルホニルオキシ基とは、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、プロピルスルホニルオキシ、イソプロピルスルホニルオキシ、ブチルスルホニルオキシ、イソブチルスルホニルオキシ、sec−ブチルスルホニルオキシ、tert−ブチルスルホニルオキシまたはペンチルスルホニルオキシなどのC1−6アルキルスルホニルオキシ基を;アリールスルホニルオキシ基とは、フェニルスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシおよびナフチルスルホニルオキシ基などを;アルキルアミノ基とは、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノおよびジブチルアミノなどのモノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基を;モノアルキルアミノ基とは、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノおよびブチルアミノなどのモノ−C1−6アルキルアミノ基を;ジアルキルアミノ基とは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノおよびジブチルアミノなどジ−C1−6アルキルアミノ基を;複素環式基とは、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、キヌクリジニル、イミダゾリニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、キノリル、キノリジニル、チアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、プリニル、フリル、チエニル、ベンゾチエニル、ピラニル、イソベンゾフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノキサリル、ジヒドロキノキサリル、2,3−ジヒドロベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾピロリル、2,3−4H−1−チアナフチル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[b]ジオキサニル、イミダゾ[2,3−a]ピリジル、ベンゾ[b]ピペラジニル、クロメニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、ピリダジニル、イソインドリル、イソキノリル、1,3−ベンゾジオキソニルおよび1,4−ベンゾジオキサニル基などの窒素、酸素もしくは硫黄原子から選ばれる少なくとも一つ以上の異項原子を含む5員もしくは6員環、縮合環または架橋環の複素環式基を;環状アミノ基とは、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリルおよびイミダゾリジニルなどの該環を形成する異項原子として一つ以上の窒素原子を含み、さらに一つ以上の酸素原子または硫黄原子を含んでもよい5員、6員もしくは7員環、縮合環または架橋環の環状アミノ基を;それぞれ意味する。
A環の5員または6員環の芳香族複素環としては、該環を形成する異項原子として酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれる1つ以上の異項原子を含む複素環、例えば、トリアジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピリジン、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピラゾール、ピランなどの5員または6員の芳香族複素環が挙げられる。
およびRにおけるアルキル基、アリール基、アルアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基および複素環式基並びにRにおけるアルキルアミノ基の置換基としては、ハロゲン原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基、低級アルキルチオ基、アリールチオ基、低級アルケニル基、低級アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルアミノ基、保護されていてもよいアミノ基、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護されていてもよいカルボキシル基、アシル基および複素環式基などから選ばれる基が挙げられる。
カルボキシル基の保護基としては、通常のカルボキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1,1−ジメチルプロピル、ブチルおよびtert−ブチルなどの低級アルキル基;フェニルおよびナフチルなどのアリール基;ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジルおよびビス(4−メトキシフェニル)メチルなどのアル低級アルキル基;アセチルメチル、ベンゾイルメチル、4−ニトロベンゾイルメチル、4−ブロモベンゾイルメチルおよび4−メタンスルホニルベンゾイルメチルなどのアシル−低級アルキル基;2−テトラヒドロピラニルおよび2−テトラヒドロフラニルなどの含酸素複素環式基;2,2,2−トリクロロエチルなどのハロゲノ−低級アルキル基;2−(トリメチルシリル)エチルなどの低級アルキルシリル−低級アルキル基;アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチルおよびピバロイルオキシメチルなどのアシルオキシ−低級アルキル基;フタルイミドメチルおよびスクシンイミドメチルなどの含窒素複素環式−低級アルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;メトキシメチル、メトキシエトキシメチルおよび2−(トリメチルシリル)エトキシメチルなどの低級アルコキシ−低級アルキル基;ベンジルオキシメチルなどのアル−低級アルコキシ−低級アルキル基;メチルチオメチルおよび2−メチルチオエチルなどの低級アルキルチオ−低級アルキル基;フェニルチオメチルなどのアリールチオ−低級アルキル基;1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニルおよびアリルなどの低級アルケニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
ヒドロキシル基の保護基としては、通常のヒドロキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル、2−(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、4−エトキシ−1−ナフチルオキシカルボニル、8−キノリルオキシカルボニルおよびS−ベンジルチオカルボニルなどのアルコキシおよびアルキルチオ−カルボニル基;アセチル、ホルミル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイルおよびベンゾイルなどのアシル基;メチル、tert−ブチル、2,2,2−トリクロロエチルおよび2−トリメチルシリルエチルなどの低級アルキル基;アリルなどの低級アルケニル基;プロパギルなどの低級アルキニル基;ベンジル、4−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアル−低級アルキル基;テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基;メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、1−エトキシエチルおよび1−メチル−1−メトキシエチルなどの低級アルコキシ−および低級アルキルチオ−低級アルキル基;メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルなどの低級アルキル−およびアリール−スルホニル基;並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
アミノ基の保護基としては、通常のアミノ保護基として使用し得るすべての基を含み、例えば、メトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、4−(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニルおよび8−キノリルオキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基;(モノ−、ジ−、トリ−)クロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、フタロイル、スクシニル、アラニルおよびロイシルなどのアシル基;ベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアル低級アルキル基;2−ニトロフェニルチオおよび2,4−ジニトロフェニルチオなどのアリールチオ基;メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルなどのアルキル−もしくはアリール−スルホニル基;N,N−ジメチルアミノメチレンなどのジ−低級アルキルアミノ−低級アルキリデン基;ベンジリデン、2−ヒドロキシベンジリデン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンジリデンおよび2−ヒドロキシ−1−ナフチルメチレンなどのアル−低級アルキリデン基;3−ヒドロキシ−4−ピリジルメチレンなどの含窒素複素環式アルキリデン基;シクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロペンチリデン、2−アセチルシクロヘキシリデンおよび3,3−ジメチル−5−オキシシクロヘキシリデンなどのシクロアルキリデン基;ジフェニルホスホリルおよびジベンジルホスホリルなどのジアリール−もしくはジアル−低級アルキルホスホリル基;5−メチル−2−オキソ−2H−1,3−ジオキソール−4−イル−メチルなどの含酸素複素環式アルキル基;並びにトリメチルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
一般式[1]の化合物の塩としては、通常知られているアミノ基などの塩基性基またはヒドロキシルもしくはカルボキシル基などの酸性基における塩を挙げることができる。
塩基性基における塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸および硫酸などの鉱酸との塩;ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、アスパラギン酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩が挙げられる。
酸性基における塩としては、例えば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミンおよびN,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
上記した塩の中で、好ましい塩としては、薬理学的に許容される塩が挙げられる。
一般式[1]のアルキルエーテル誘導体またはその塩において、異性体(例えば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、本発明は、それらすべての異性体を包含し、また水和物、溶媒和物およびすべての結晶形を包含するものである。
本発明の一般式[1]のアルキルエーテル誘導体またはその塩として、好ましいものは、一般式[1]における

で表される部分が以下のものが挙げられる。

上記の中で、Rが、水素原子;Rが、水素原子、ハロゲン原子またはアルコキシ基であるものが好ましいものとして挙げられる。
さらに、一般式[1]において、m=2およびn=2〜3の整数であるものが好ましく、p=1〜2の整数であるものがさらに好ましい化合物として挙げられる。
最も好ましいのものとして、上記(A)におけるRおよびRが水素原子;Rがヒドロキシル基;m=2;n=3;p=1であるものが挙げられる。
次に、一般式[1]のアルキルエーテル誘導体またはその塩の製造法について説明する。
一般式[1]のアルキルエーテル誘導体またはその塩は、自体公知の方法またはそれらを適宜組み合わせることによって、例えば、以下に示す製造法によって製造できる。
[製造法1]

[製造法2]

[製造法3]

[製造法4]

[製造法5]

「式中、R、R、R、A、m、nおよびpは、前記したと同様の意味を有し;R3aは、ジアルキルアミノ基、保護されたモノアルキルアミノ基、保護されたアミノ基または保護されていてもよいヒドロキシル基を;R3bは、ジアルキルアミノ基、保護されたモノアルキルアミノ基、保護されたアミノ基または保護されたヒドロキシル基を;R3cは、保護されたヒドロキシル基を;R3dは、ジアルキルアミノ基、モノアルキルアミノ基、アミノ基またはヒドロキシル基を;X、XおよびXは脱離基を、それぞれ示す。」
脱離基としては、例えば、ハロゲン原子、低級アルキルスルホニルオキシ基およびアリールスルホニルオキシ基などが挙げられる。
次いで、各製造法について説明する。
[製造法1]
(1−1)一般式[2]の化合物またはその反応性誘導体に、一般式[3]の化合物を反応させることにより、一般式[4]の化合物を製造することができる。
この反応は、自体公知の方法、例えば、実験化学講座、第22巻、日本化学会編、第137−173頁、1992年(丸善)に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
一般式[2]の化合物の反応性誘導体としては、例えば、酸ハロゲン化物、酸無水物、活性アミドおよび活性エステルなどが挙げられる。
一般式[2]の化合物を遊離酸の形で使用する場合は、縮合剤の存在下に反応を行うことが好ましい。
縮合剤としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドなどのカルボジイミド類;塩化チオニルおよびオキサリルクロリドなどのハロゲン化剤;エトキシカルボニルクロライドなどの酸ハロゲン化物;カルボニルジイミダゾールなどの活性アミド化剤;並びにジフェニルリン酸アジドなどのアジド化剤などが挙げられる。
縮合剤の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上用いればよく、好ましくは、1〜5倍モルである。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、水;塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;並びにピリジンなどのヘテロ芳香族類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応は、塩基の存在下に行うことができる。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ピリジン、tert−ブトキシカリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび水酸化ナトリウムなどの有機塩基または無機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、0.5倍モル以上用いればよく、好ましくは、1〜10倍モルである。
一般式[3]の化合物の使用量は、一般式[2]の化合物に対して、等モル以上、好ましくは、1〜20倍モルである。
この反応は、通常、−100〜200℃、好ましくは、−60〜100℃で、10分〜20時間実施すればよい。
得られた一般式[4]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
(1−2)一般式[4]の化合物のR3aが、保護されていないヒドロキシル基である場合は、一般式[4]の化合物を、通常のヒドロキシル基の保護反応に付すことにより、一般式[4a]の化合物に誘導することができる。
この反応は、自体公知の方法、例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、第10−118頁、1991年[セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodra W.Green)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレテッド(John Wiley & Sons.Inc.)]に記載されている方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
このヒドロキシル基の保護反応に用いられる化合物としては、例えば、無水酢酸などの酸無水物;ベンゾイルクロリド、ピバロイルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、エトキシカルボニルクロリドなどの酸ハロゲン化物;メトキシメチルクロリド、ベンジルオキシメチルクロリド、ベンジルクロリド、ベンジルブロミド、トリチルクロリド、トリエチルシリルクロリドなどのハロゲン化物、安息香酸などの有機カルボン酸化合物、ジメトキシメタンなどのジアルコキシアルキル化合物、2−メトキシプロペン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどの非環状および環状アルコキシビニル化合物などが挙げられる。
ヒドロキシル基の保護反応に用いられる化合物の使用量は、一般式[4]の化合物に対して、1倍モル以上用いればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
酸無水物、酸ハロゲン化物およびハロゲン化物を用いたヒドロキシル基の保護反応は、通常、塩基または脱ハロゲン化剤の存在下に行われ、使用される塩基としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、tert−ブトキシカリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水素化ナトリウムなどの有機塩基または無機塩基が、また、脱ハロゲン化剤としては、酸化銀などの銀化合物が挙げられる。
有機カルボン酸化合物を用いたヒドロキシル基の保護反応は、脱水剤の存在下に行われ、使用される脱水剤としては、例えば、トリフェニルホスフィン−ジイソプロピル=アゾジカルボキシレートなどが挙げられる。
また、酸無水物、ジアルコキシアルキル化合物、非環状および環状アルコキシビニル化合物を用いたヒドロキシル基の保護反応は、通常、酸触媒の存在下に行われ、使用される酸としては、p−トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸、塩酸および硫酸などの無機酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体などのルイス酸が挙げられる。
この反応に使用される塩基、脱ハロゲン化剤、脱水剤の使用量は、ヒドロキシル基の保護反応に用いられる化合物に対して、1モル以上用いればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。また、酸触媒の使用量は、一般式[4]の化合物に対して、0.001〜10倍モル用いればよく、好ましくは、0.01〜1倍モルである。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;並びにピリジンなどのヘテロ芳香族類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応は、通常−100〜200℃、好ましくは、−60〜100℃で、10分〜30時間実施すればよい。
また、上記の各製造法において用いられる反応試薬または塩基は、それらの性質に応じ、それらを溶媒として用いることができる。
得られた一般式[4a]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
(1−3)一般式[4]または一般式[4a]の化合物を、通常の還元反応に付すことにより、一般式[1]の化合物を製造することができる。
この還元反応は、自体公知の方法、例えば、新実験化学講座、第15巻、[II]、日本化学会編、第29−244頁、1977年(丸善)に記載されている方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;並びにメタノール、エタノールおよびイソプロパノールなどのアルコール類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
還元剤としては、例えば、水素化アルミニウムリチウムなどの水素化アルミニウム類;並びにジボラン、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体および水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素類が挙げられる。
還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを使用する場合は、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体、などのルイス酸の存在下に反応を行うのが好ましい。
還元剤の使用量は、一般式[4]または一般式[4a]の化合物に対して、0.2倍モル以上用いればよく、好ましくは、0.5〜10倍モルである。
ルイス酸の使用量は、還元剤に対して、等モル以上用いればよく、好ましくは、4/3〜2倍モルである。
この反応は、通常−50〜200℃、好ましくは、0〜110℃で、10分〜20時間実施すればよい。
[製造法2]
塩基の存在下または非存在下、一般式[5]の化合物に、一般式[3]の化合物を反応させることにより、一般式[1a]の化合物を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、水、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;並びにジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
必要に応じて用いられる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ピリジン、tert−ブトキシカリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび水酸化ナトリウムなどの有機塩基または無機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は、一般式[5]の化合物に対して、0.5倍モル以上用いればよく、好ましくは、1〜20倍モルである。
また、この反応は、触媒の存在下に行うこともできる。
触媒としては、例えば、ヨウ化カリウムおよびヨウ化ナトリウムなどが挙げられる。
触媒の使用量は、一般式[5]の化合物に対して、0.01〜10倍モル用いればよく、好ましくは、0.1〜1倍モルである。
一般式[3]の化合物の使用量は、一般式[5]の化合物に対して、等モル以上用いればよく、好ましくは、1〜20倍モルである。
この反応は、通常、0〜200℃、好ましくは、20〜150℃で、10分〜20時間実施すればよい。
また、上記の各製造法において用いられる反応試薬または塩基は、それらの性質に応じ、それらを溶媒として用いることができる。
[製造法3]
塩基の存在下、一般式[6]の化合物に、一般式[7]の化合物を反応させることにより、一般式[1b]の化合物を製造することができる。
この反応は、自体公知の方法、例えば、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)、第38巻、第3251−3254頁、1975年および新実験化学講座、第14巻、[I]、日本化学会編、第567−611頁、1977年(丸善)に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびtert−ブトキシカリウムなどが挙げられる。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;並びに水などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応は、触媒の存在下または非存在下で行うことができる。
使用される触媒としては、通常知られている4級アンモニウム塩の相間移動触媒が挙げられ、好ましくは、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウムおよび臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムなどが挙げられる。
この反応において、一般式[7]の化合物および塩基の使用量は、一般式[6]の化合物に対して、それぞれ、等モル以上用いればよく、好ましくは、1〜20倍モルである。触媒の量は、0.001〜1倍モルである。
この反応は、通常、−50〜200℃、好ましくは、0〜150℃で、10分〜20時間実施すればよい。
[製造法4]
塩基の存在下または非存在下、一般式[8]の化合物に、一般式[9]の化合物を反応させることにより、一般式[1b]の化合物を製造することができる。
この反応は、自体公知の方法、例えば、製造法3と同様の方法で実施すればよい。
[製造法5]
(5−1)一般式[1a]の化合物または一般式[1b]の化合物を通常の脱保護反応に付すことにより、一般式[1c]の化合物を製造することができる。
この反応は、自体公知の方法、例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、第10−118頁および第309−405頁、1991年[セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodra W.Green)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレテッド(John Wiley & Sons.Inc.)]に記載されている方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
この脱保護反応は、例えば、酸あるいは塩基存在下の加水分解およびエステル交換反応、酸触媒下の置換および脱離反応、金属触媒下の加水素分解などの条件下で実施され、使用される塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水素化ナトリウムなどの無機塩基が、酸としては、p−トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸、ギ酸、酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸、塩酸および硫酸などの無機酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体などのルイス酸が、金属触媒としては、例えば、白金、パラジウム、パラジウム炭素、水酸化パラジウムなどの遷移金属類が挙げられる。
この反応に使用される塩基は、一般式[1a]または[1b]の化合物に対して、1モル以上用いればよく、好ましくは、1〜5倍モルである。酸の使用量は、一般式[1a]または[1b]の化合物に対して、1倍モル以上用いればよく、好ましくは、1.1〜100倍モルである。また、金属触媒の使用量は、一般式[1a]または[1b]の化合物に対して、触媒量用いればよく、好ましくは、0.01〜30重量%である。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類;ギ酸および酢酸などの有機カルボン酸類;水などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応は、通常−100〜200℃、好ましくは、−60〜120℃で、10分〜20時間実施すればよい。
また、上記の各製造法において用いられる酸は、それらの性質に応じ、それらを溶媒として用いることができる。
(5−2)一般式[1c]の化合物を、通常のヒドロキシル基およびアミノ基の保護反応、アミノ基のアルキル化反応に付すことにより、一般式[1b]の化合物に誘導することができる。
ヒドロキシル基の保護反応は、自体公知の方法、例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、第10−118頁、1991年[セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodra W.Green)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレテッド(John Wiley & Sons.Inc.)]に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよく、実施例(1−2)と同様の方法で実施すればよい。
アミノ基の保護反応は、自体公知の方法、例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、第309−405頁、1991年[セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodra W.Green)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレテッド(John Wiley & Sons.Inc.)]に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
アミノ基の保護反応に用いられる化合物としては、例えば、無水酢酸などの酸無水物;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、メタンスルホニルクロリド、トシルクロリドなどの酸ハロゲン化物などが挙げられ、その使用量は、一般式[1c]の化合物に対して、1倍モル以上用いればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、通常、塩基の存在下に行われ、塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ピリジン、tert−ブトキシカリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび水素化ナトリウムなどの有機塩基または無機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は、一般式[1c]の化合物に対して、0.5倍モル以上用いればよく、好ましくは、1〜10倍モルである。
この反応に使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類;水などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応は、通常、−100〜200℃、好ましくは、−60〜100℃で、10分〜20時間実施すればよい。
さらに、アミノ基のアルキル化反応は、自体公知の方法、例えば、新実験化学講座、第14巻、[III]、日本化学会編、第1332〜1399頁(1977年、丸善)に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
アミノ基のアルキル化反応に用いられる化合物としては、例えば、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトンなどのカルボニル化合物が挙げられる。
その使用量は、一般式[1c]の化合物に対して、1倍モル以上用いればよく、好ましくは、1〜5倍モルである。
この反応は、通常、還元剤の存在下に行われ、還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素類が挙げられる。
還元剤の使用量は、カルボニル化合物に対して、0.5倍モル以上用いればよく、好ましくは、1〜10倍モルである。
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、水、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
この反応は、通常、−100〜200℃、好ましくは、0〜100℃で、10分〜30時間実施すればよい。
上記の各製造法において用いられる反応試薬は、それらの性質に応じ、それらを溶媒として用いることができる。
また、上記の製造法において、一般式[1a]、[1b]、[1c]、[2]〜[9]および[4a]の化合物は、塩として用いることもでき、それらの塩としては、一般式[1]の化合物の塩と同様の塩が挙げられる。
一般式[1a]、[1b]、[1c]、[2]〜[9]および[4a]の化合物において、異性体(例えば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらすべての異性体を使用することができ、また水和物、溶媒和物およびすべての結晶形を使用することができる。
また、一般式[1a]、[1b]、[1c]、[2]〜[9]および[4a]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
一般式[1]、[1a]、[1b]、[1c]、[2]〜[9]および[4a]の化合物において、ヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシル基を有する化合物は、予めこれらのヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシル基を通常の保護基で保護しておき、反応後、必要に応じて自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することができる。また、一般式[1]、[1a]、[1b]および[1c]のアルキルエーテル誘導体またはその塩を、例えば、酸化反応、還元反応、アルキル化反応、ハロゲン化反応、スルホニル化反応、置換反応、脱水反応および加水分解反応など自体公知の方法を適宜組み合わせることによって、他の一般式[1]のアルキルエーテル誘導体またはその塩に誘導することができる。
このようにして得られた一般式[1]、[1a]、[1b]および[1c]のアルキルエーテル誘導体またはその塩は、抽出、晶出、蒸留およびカラムクロマトグラフィーなどの通常の方法によって単離精製することができる。
次に、本発明化合物を製造するための原料である一般式[2]および[5]の化合物の製造法について説明する。
一般式[2]の化合物は、自体公知の方法またはそれらを適宜組み合わせることによって、例えば、以下に示す製造法Aによって製造できる。
製造法A


「式中、R、R、A、X、mおよびnは、前記したと同様の意味を有し;Rは、シアノ基、低級アルコキシカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基または環状アミノカルボニル基を;Xは、脱離基を、それぞれ示す。」
(A−1)塩基の存在下、一般式[6]の化合物に、一般式[10]の化合物を反応させることにより、一般式[11]の化合物を製造することができる。
この反応は、自体公知の方法、例えば、新実験化学講座、第14巻、[I]、日本化学会編、第567−611頁、1977年(丸善)に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
(A−2)塩基の存在下、一般式[8]の化合物に、一般式[12]の化合物を反応させることにより、一般式[11]の化合物を製造することができる。
この反応は、自体公知の方法、例えば、製造法(A−1)と同様の方法で実施すればよい。
(A−3)一般式[11]の化合物を、通常のニトリル、エステルもしくはアミドの加水分解反応に付すことにより、一般式[2]の化合物を製造することができる。この反応は、自体公知の方法、例えば、新実験化学講座、第14巻、[II]、日本化学会編、第930−950頁、1977年(丸善)およびプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、第152−192頁、1981年[セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodra W.Green)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレテッド(John Wiley & Sons.Inc.)]に記載されている方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
(A−4)塩基の存在下、一般式[6]の化合物に、一般式[16]の化合物をマイケル付加反応(Michael addition)させることにより、一般式[11a]の化合物を製造することができる。この反応は、自体公知の方法、例えば、ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブルチン(Chemical & Pharmaceutical Bulletin)、第41巻、第1659−1663頁、1993年、新実験化学講座、第14巻、[I]、日本化学会編、第585−587頁、1977年(丸善)および特開平3−99038に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
(A−5)一般式[11a]の化合物を、通常のニトリル、エステルもしくはアミドの加水分解反応に付すことにより、一般式[2a]の化合物を製造することができる。この反応は、自体公知の方法、例えば、(A−3)と同様の方法で実施すればよい。
一般式[5]の化合物は、自体公知の方法またはそれらを適宜組み合わせることによって、例えば、以下に示す製造法Bによって製造できる。
製造法B

「式中、R、R、X、A、mおよびnは、前記したと同様の意味を有し;R4aは、アルコキシカルボニル基を;Rは、塩基性条件下で安定なヒドロキシル保護基を;XおよびXは、脱離基を、それぞれ示す。」
塩基性条件下で安定なヒドロキシル保護基としては、例えば、tert−ブチルなどの低級アルキル基;アリルなどの低級アルケニル基;ベンジル、4−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアル−低級アルキル基;テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基;メトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、および1−メチル−1−メトキシエチルなどの低級アルコキシ−低級アルキル基;並びにtert−ブチルジメチルシリルおよびジフェニルメチルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
(B−1)一般式[6]の化合物に、一般式[13]の化合物を反応させることにより、一般式[5]の化合物を製造することができる。この反応は、自体公知の方法、例えば、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)、第38巻、第3251−3254頁、1975年および新実験化学講座、第14巻、[I]、日本化学会編、第567−611頁、1977年(丸善)に記載の方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
(B−2)一般式[6]の化合物に、一般式[14]の化合物を反応させ、次いで保護基を脱離することにより、一般式[15]の化合物を製造することができる。この反応は、自体公知の方法、例えば、製造法3と同様の方法で実施し、保護基を脱離すればよい。
(B−3)一般式[2]の化合物または一般式[11b]の化合物を、通常の還元反応に付すことにより、一般式[15]の化合物を製造することができる。この還元反応は、自体公知の方法、例えば、新実験化学講座、第15巻、第26−244頁、1977年(丸善)に記載されている方法またはそれに準じた方法で実施すればよい。
(B−4)塩基の存在下または非存在下、一般式[15]の化合物に、ハロゲン化剤またはスルホニル化剤を反応させることにより、一般式[5]の化合物を製造することができる。
この反応で使用される溶媒としては、例えば、塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステル類;並びにアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられ、これらの溶媒は、混合して使用してもよい。
また、必要に応じて用いられる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、ピリジン、tert−ブトキシカリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび水素化ナトリウムなどの有機または無機塩基が挙げられる。
ハロゲン化剤としては、例えば、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、三塩化リン、五塩化リン、四臭化炭素−トリフェニルホスフィンおよび塩化チオニルなどが挙げられる。
スルホニル化剤としては、例えば、メタンスルホニルクロリドおよびp−トルエンスルホニルクロリドなどが挙げられる。
ハロゲン化剤またはスルホニル化剤および塩基の使用量は、一般式[15]の化合物に対して、それぞれ、等モル以上用いればよく、好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応は、通常、−50〜200℃、好ましくは、0〜50℃で、10分〜30時間実施すればよい。
製造法AおよびBにおける一般式[2]、[2a]、[6]、[8]、[10]〜[16]、[11a]および[11b]の化合物において、ヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシル基を有する化合物は、予めこれらのヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシル基を通常の保護基で保護しておき、反応後、必要に応じて自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することができる。
また、[2]、[2a]、[6]、[8]、[10]〜[16]、[11a]および[11b]の化合物に異性体(例えば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらすべての異性体を使用することができ、また水和物、溶媒和物およびすべての結晶形を使用することができる。
また、一般式[2]、[2a]、[6]、[8]、[10]〜[16]、[11a]および[11b]の化合物は、単離せずにそのまま次の反応に用いてもよい。
本発明化合物は、賦形剤、結合剤、崩壊剤、崩壊抑制剤、固結・付着防止剤、滑沢剤、吸収・吸着担体、溶剤、増量剤、等張化剤、溶解補助剤、乳化剤、懸濁化剤、増粘剤、被覆剤、吸収促進剤、ゲル化・凝固促進剤、光安定化剤、保存剤、防湿剤、乳化・懸濁・分散安定化剤、着色防止剤、脱酸素・酸化防止剤、矯味・矯臭剤、着色剤、起泡剤、消泡剤、無痛化剤、帯電防止剤、緩衝・pH調節剤などの各種医薬品添加物を配合して、経口剤(錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤など)、注射剤、点眼剤などの医薬品製剤とすることができる。
上記各種薬剤は、通常の方法により製剤化される。
錠剤、散剤、顆粒剤などの経口用固形製剤は、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、無水第二リン酸カルシウム、コーンスターチおよびアルギン酸などの賦形剤;単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セラック、メチルセルロース、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、水およびエタノールなどの結合剤;乾燥デンプン、アルギン酸、かんてん末、デンプン、部分アルファ化デンプン、架橋ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムなどの崩壊剤;ステアリルアルコール、ステアリン酸、カカオバターおよび水素添加油などの崩壊抑制剤;ケイ酸アルミニウム、リン酸水素カルシウム、酸化マグネシウム、タルク、無水ケイ酸などの固結防止・付着防止剤;カルナバロウ、軽質無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、硬化油、硬化植物油誘導体、胡麻油、サラシミツロウ、酸化チタン、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、リン酸水素カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリエチレングリコールなどの滑沢剤;第4級アンモニウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム、尿素および酵素などの吸収促進剤;デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムおよびコロイド状ケイ酸などの吸収・吸着担体などの固形製剤化用医薬用添加物を用い、常法に従い調製すればよい。
さらに錠剤は、必要に応じ、通常の剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、ゼラチン被包錠、胃溶性被覆錠、腸溶性被覆錠および水溶性フィルムコーティング錠とすることができる。
カプセル剤は、上記で例示した各種の医薬品と混合し、硬質ゼラチンカプセルおよび軟質カプセルなどに充填して調製される。
また、溶剤、増量剤、等張化剤、溶解補助剤、乳化剤、懸濁化剤、増粘剤などの上記した各種の液体製剤化用添加物を用い、常法に従い調製して、水性または油性の懸濁液、溶液、シロップおよびエリキシル剤とすることもできる。
注射剤は、例えば、水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピレングリコール、クエン酸、酢酸、リン酸、乳酸、乳酸ナトリウム、硫酸および水酸化ナトリウムなどの希釈剤;クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムなどのpH調整剤および緩衝剤;ピロ亜硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、チオグリコール酸およびチオ乳酸などの安定化剤;食塩、ブドウ糖、マンニトールまたはグリセリンなどの等張化剤;カルボキシメチルセルロースナトリウム、プロピレングリコール、安息香酸ナトリウム、安息香酸ベンジル、ウレタン、エタノールアミン、グリセリンなどの溶解補助剤;グルコン酸カルシウム、クロロブタノール、ブドウ糖、ベンジルアルコールなどの無痛化剤;および局所麻酔剤などの液体製剤化用の医薬品添加物を用い、常法に従い調製すればよい。
点眼剤は、例えば、クロロブタノール、デヒドロ酢酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジウム、フェネチルアルコール、パラオキシ安息香酸メチル、塩化ベンゼトニウムなどの保存剤;ホウ砂、ホウ酸、リン酸二水素カリウムなどの緩衝剤;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、コンドロイチン硫酸などの増粘剤;ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60などの溶解補助剤;エデト酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどの安定化剤;塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリンなどの等張化剤を適宜配合し、常法に従い調製すればよい。
上記製剤の投与方法は、特に限定されないが、製剤の形態、患者の年齢、性別その他の条件、患者の症状の程度に応じて適宜決定される。
本発明製剤の有効成分の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の形態、その他の条件などに応じて適宜選択されるが、通常成人に対して1日0.1〜500mgを1回から数回に分割して投与すればよい。
【実施例】
本発明を試験例、製造例および製剤例で説明するが本発明はこれらに限定されない。なお、製造例における溶離液の混合比は、すべて容量比であり、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、B.W.シリカゲル、BW−127ZHおよびFL−100DX(富士シリシア化学社製)である。
試験例1 ラット網膜虚血再灌流モデルにおける網膜神経保護作用
(a)網膜虚血再灌流モデルの作製
ラット網膜虚血再灌流モデルはSteven Rothらの方法(Experimental Eye Research、65巻、771−779頁、1997年)を一部変更して実施した。
実験動物にはSDラット(SPF、9週齢、雄性、体重300g前後)を使用した。ラットをハロタン麻酔(導入4%、維持2%;ガス組成、70%空気+30%酸素;ガス流量、2L/min)し、左体側を上にして固定板に置き、左側外耳孔と外眼角間の皮膚を切開し、フックで皮切部を固定した。バイポーラコアギュレータ(出力4.5W)で側頭筋を焼き切り、頭蓋骨および顎弓骨より剥離した。手術用顕微鏡下で、視神経を剥離し、シルク糸で視神経を傷つけない程度に視神経と共に網膜中心血管を縛り次いで血管クリップでシルク糸を固定した。30分間の虚血中、ラットの切開部を閉じ無麻酔下でケージに入れ自由に行動させておいた。30分後、再度ハロタン麻酔下で血管クリップとシルク糸を外して血流を再開し、切開部を縫合した。手術眼(左眼)の感染防止のためオフロキサシン眼軟膏を塗り、角膜の乾燥を防ぐため瞼を縫合した。
(b)試験化合物の投与
蒸留水に溶解した試験化合物は、10mg/kgを網膜虚血再灌流2日目から1日2回、14日間経口投与した。また、対照群には蒸留水を同様に経口投与した。
(c)網膜電図(ERG)測定
ERGの測定は川上らの方法(岐阜大医紀、48巻、166−175頁、2000年)に準じて実施した。すなわち、ラットを約1時間の暗順応後、赤色光下で塩酸ケタミン66mg/kgと塩酸キシラジン5mg/kgの混合液を大腿筋に筋肉内注射することにより麻酔し、脳定位固定装置に固定、0.4%塩酸オキシブプロカインによる点眼麻酔後、ERG用コンタクトレンズ型電極を装着した。その際、電極と角膜との間に特殊コンタクトレンズ角膜装着補助剤を1滴滴下し、角膜と電極を密着させた。接地電極は下肢の皮下に刺入した。光刺激はストロボスコープのフル発光による単発白色放電閃光を用いた(刺激頻度0.017Hz)。ストロボスコープはラットの角膜前方10cmの場所に設置した。光刺激によって生じた電気信号を反応加算・ヒストグラム解析装置を用いて2回加算平均して得られた波形をメモリオシロスコープ上に掃引した後、サーマルアレイレコーダに記録した。ERGの測定は片眼ずつ行った。ERGはa波及びb波の集合電位で表されることから、ERGの振幅値はa波の底からb波の頂点までとした。同一個体における正常対照眼についても測定し、正常対照眼に対する虚血眼の比率で評価した。ERG測定は網膜虚血再灌流2日後および最終投与から約1時間の暗順応後に行った。
(d)結果
正常対照眼に対する虚血眼のERG振幅値の比率は、蒸留水を投与した対照群が、35%であるのに対し、1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・マレイン酸塩の投与群では65%であった。
製造例1
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−アゼチジノールの製造
(1)2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]酢酸1.20gを塩化メチレン12mLに溶解し、この溶液にトリエチルアミン2.3mLおよびイミダゾール0.38gを加え、5℃に冷却後、塩化チオニル0.41mLを滴下し、同温で1時間攪拌した。−60℃に冷却後、反応混合物にトリエチルアミン0.82mLおよび3−アゼチジノール・塩酸塩0.72gを加え、同温で1時間、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に水を加え、6mol/L塩酸でpH1.0に調整した後、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、黄色油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−アゼチジニル)−1−エタノンを得た。
(2)上記の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−アゼチジニル)−1−エタノンをテトラヒドロフラン12mLに溶解し、5℃に冷却後、ボラン−テトラヒドロフラン錯体の1mol/Lテトラヒドロフラン溶液12.7mLを滴下し、室温で17時間攪拌した。反応混合物にアセトン10mLを加え、30分間攪拌後、6mol/L塩酸6.0mLを加え、2時間加熱還流した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH13に調整し、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−アゼチジノール1.13gを得た。
IR(neat)cm−1:3378,2943,1438,1198,1119,703
NMR(CDCl)δ値:2.66(2H,t,J=6Hz),2.9−3.1(2H,m),2.99(2H,t,J=7Hz),3.46(2H,t,J=6Hz),3.6−3.7(2H,m),3.67(2H,t,J=7Hz),4.41(1H,qn,J=6Hz),7.20(1H,dd,J=2,8Hz),7.27(1H,d,J=5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,d,J=2Hz),7.78(1H,d,J=8Hz)
製造例2
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−アゼチジノール・塩酸塩の製造
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−アゼチジノール1.03gを酢酸エチル4.2mLに溶解し、この溶液に4.76mol/L乾燥塩化水素−酢酸エチル溶液0.86mLを加え、室温で1時間、さらに5℃で1時間攪拌した。析出晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄後、乾燥し、1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−アゼチジノール・塩酸塩0.98gを得た。
融点:101−102℃
IR(KBr)cm−1:3132,2952,1423,1340,1158,814,701
NMR(CDCl)δ値:2.97(2H,t,J=7Hz),3.2−3.3(2H,m),3.69(2H,t,J=7Hz),3.6−3.8(2H,m),3.9−4.1(2H,m),4.2−4.4(2H,m),4.6−4.8(1H,m),7.18(1H,dd,J=1,8Hz),7.29(1H,d,J=5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.65(1H,d,J=1Hz),7.78(1H,d,J=8Hz)
製造例3
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールの製造
6−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン1.00gをジメチルスルホキシド5mLに溶解し、この溶液に3−アゼチジノール・塩酸塩0.86gおよび炭酸カリウム1.63gを加え、75℃で2.5時間、95℃で1.5時間攪拌した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH1に調整し、水層を分取した。水層に酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整し、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=30:1−5:1)で精製し、無色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール0.28gを得た。
IR(neat)cm−1:3398,2940,2867,1197,1107,820,757
NMR(CDCl)δ値:1.60(2H,qn,J=7Hz),2.45(2H,t,J=7Hz),2.7−2.8(2H,m),2.99(2H,t,J=7Hz),3.45(2H,t,J=7Hz),3.5−3.6(2H,m),3.66(2H,t,J=7Hz),4.37(1H,qn,J=6Hz),7.23(1H,dd,J=1,8Hz),7.29(1H,d,J=5Hz),7.37(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=1Hz),7.74(1H,d,J=8Hz)
製造例4
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩の製造
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール0.28gを酢酸エチル3.0mLに溶解し、この溶液に3.25mol/L乾燥塩化水素−酢酸エチル溶液0.35mLを加え、室温で1時間攪拌した。次いで、減圧下に溶媒を留去し、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩0.30gを得た。
IR(neat)cm−1:3264,2866,2596,1398,1109,1048,821
NMR(CDCl)δ値:1.81(2H,qn,J=6Hz),2.92(2H,t,J=6Hz),2.98(2H,t,J=6Hz),3.46(2H,t,J=6Hz),3.68(2H,t,J=6Hz),3.8−3.9(2H,m),3.8−4.0(2H,m),4.4−4.6(1H,m),7.23(1H,dd,J=1,8Hz),7.31(1H,d,J=5Hz),7.39(1H,d,J=5Hz),7.74(1H,d,J=1Hz),7.76(1H,d,J=8Hz)
製造例5
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールの製造
製造例3と同様にして、無色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3366,2942,2856,1458,1436,1113,750
NMR(CDCl)δ値:1.64(2H,qn=7Hz),2.49(2H,t,J=7Hz),2.7−2.8(2H,m),3.15(2H,t,J=7Hz),3.50(2H,t,J=7Hz),3.5−3.7(2H,m),3.71(2H,t,J=7Hz),4.3−4.4(1H,m),7.06(1H,s),7.2−7.4(2H,m),7.67(1H,dd,J=1,7Hz),7.77(1H,dd,J=1,7Hz)
製造例6
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩の製造
製造例4と同様にして、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩を得た。
IR(neat)cm−1:3290,2868,1457,1436,1113,751
NMR(CDCl)δ値:1.83(2H,qn,J=6Hz),2.91(2H,t,J=6Hz),3.16(2H,t,J=6Hz),3.52(2H,t,J=6Hz),3.74(2H,t,J=6Hz),3.7−3.8(2H,m),3.7−3.9(2H,m),4.3−4.5(1H,m),7.09(1H,s),7.27(1H,dt,J=1,8Hz),7.33(1H,dt,J=1,8Hz),7.69(1H,dd,J=1,8Hz),7.78(1H,dd,J=1,8Hz)
製造例7
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールの製造
製造例3と同様にして、無色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2942,2856,1458,1105,796,755,700
NMR(CDCl)δ値:1.61(2H,qn,J=7Hz),2.45(2H,t,J=7Hz),2.7−2.8(2H,m),3.17(2H,t,J=7Hz),3.48(2H,t,J=7Hz),3.5−3.7(2H,m),3.79(2H,t,J=7Hz),4.3−4.5(1H,m),7.20(1H,dd,J=1,8Hz),7.32(1H,t,J=8Hz),7.36(1H,d,J=5Hz),7.43(1H,d,J=5Hz),7.70(1H,dd,J=1,8Hz)
製造例8
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩の製造
製造例2と同様にして、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩を得た。
融点:105−106℃
IR(KBr)cm−1:3252,2806,2620,1398,1130,1106,811,708
NMR(CDCl)δ値:1.82(2H,qn,J=6Hz),2.8−3.0(2H,m),3.16(2H,t,J=6Hz),3.47(2H,t,J=6Hz),3.83(2H,t,J=6Hz),3.7−4.1(4H,m),4.5−4.7(1H,m),7.21(1H,d,J=8Hz),7.36(1H,t,J=8Hz),7.38(1H,d,J=5Hz),7.46(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=8Hz)
製造例9
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールの製造
(1)3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピオン酸5.00gをトルエン12.5mLに懸濁し、N,N−ジメチルホルムアミド0.1mLを添加後、15℃で塩化チオニル1.68mLを滴下した後、室温で1時間攪拌した。この反応混合物を、3−ヒドロキシアゼチジン・1/2酒石酸塩4.44gおよび水酸化ナトリウム3.76gの水25mL溶液に10℃で滴下し、室温で1時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を希塩酸および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:アセトン=3:1−1:1)で精製し、ジイソプロピルエーテルから結晶化し、無色結晶の3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−アゼチジニル)−1−プロパノン5.48gを得た。
IR(KBr)cm−1:3316,2875,1610,1481,1112,992,706
NMR(CDCl)δ値:2.2−2.4(2H,m),2.98(2H,t,J=7Hz),3.6−3.8(5H,m),3.8−4.0(1H,m),4.1−4.3(2H,m),4.4−4.4(1H,m),7.20(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,dd,J=1,5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.6−7.7(1H,m),7.79(1H,d,J=8Hz)
(2)3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−アゼチジニル)−1−プロパノン5.00gをテトラヒドロフラン20mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム1.09gを添加後、10℃で三フッ化ホウ素−テトラヒドロフラン錯体4.25mLを滴下し、同温で1時間、40℃で3時間攪拌した。10℃に冷却後、反応混合物に6mol/L塩酸30mLを滴下し、1時間還流した。冷却後、減圧下に溶媒を濃縮し、酢酸エチルを加え、20%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.4に調整後、有機層を分取した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=20:1−10:1)で精製し、トルエン−ジイソプロピルエーテル(1:3,14mL)から結晶化し、1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール2.31gを得た。
IR(KBr)cm−1:3095,2944,2769,1361,1191,1098,810,709
NMR(CDCl)δ値:1.61(2H,qn,J=7Hz),2.45(2H,t,J=7Hz),2.7−2.9(2H,m),2.99(2H,t,J=7Hz),3.45(2H,t,J=7Hz),3.5−3.6(2H,m),3.66(2H,t,J=7Hz),4.3−4.4(1H,m),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,d,J=1Hz),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例10
(A)1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩の製造
製造例2と同様にして、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩を得た。
融点:71−73℃
IR(KBr)cm−1:3301,2937,2809,2631,1125,1099,818,765,710
NMR(CDCl)δ値:1.8−1.9(2H,m),2.98(2H,t,J=7Hz),2.9−3.1(2H,m),3.48(2H,t,J=6Hz),3.69(2H,t,J=7Hz),3.6−4.4(4H,m),4.5−4.7(1H,m),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.31(1H,d,J=5Hz),7.44(1H,d,J=5Hz),7.68(1H,d,J=1Hz),7.81(1H,d,J=8Hz)
(B)1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・1/2フマル酸塩の製造
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール5.00gをエタノール10.0mLに溶解し、70℃に加熱後、この溶液に、フマル酸0.99gを加え、30分間攪拌した。この溶液に酢酸エチル30.0mLを滴下し、60℃で15分間攪拌し、1時間かけて5℃に冷却後同温で1時間攪拌した。析出晶を濾取し酢酸エチルで洗浄した後、乾燥し、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・1/2フマル酸塩5.83gを得た。
IR(KBr)cm−1:3258,2936,2862,1578,1360,1114,1109,707,665
NMR(DMSO−d)δ値:1.5−1.6(2H,m),2.60(2H,t,J=7Hz),2.91(2H,t,J=7Hz),2.9−3.1(2H,m),3.39(2H,t,J=7Hz),3.60(2H,t,J=7Hz),3.6−3.8(2H,m),4.1−4.3(1H,m),6.50(1H,s),7.25(1H,dd,J=1,8Hz),7.39(1H,d,J=5Hz),7.72(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=1Hz),7.89(1H,d,J=8Hz)
(C)1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・マレイン酸塩の製造
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール8.00gをアセトン56mLに溶解し、マレイン酸3.19gを加え、60℃に加熱し溶解した。反応混合物を徐冷した後、5℃で30分間攪拌した。析出晶を濾取し、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・マレイン酸塩9.89gを得た。
NMR(DMSO−d)δ値:1.6−1.8(2H,m),2.93(2H,t,J=7Hz),3.13(2H,t,J=7Hz),3.43(2H,t,J=6Hz),3.63(2H,t,J=7Hz),3.7−3.9(2H,m),4.1−4.3(2H,m),4.4−4.5(1H,m),6.04(2H,s),7.26(1H,dd,J=1,8Hz),7.40(1H,d,J=5Hz),7.7−7.8(1H,m),7.74(1H,d,J=5Hz),7.92(1H,d,J=8Hz)
製造例11
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールの製造
製造例3と同様にして、無色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール得た。
IR(neat)cm−1:3368,2946,2856,1457,1107,759
NMR(CDCl)δ値:1.60(2H,qn,J=7Hz),2.44(2H,t,J=7Hz),2.7−2.9(2H,m),3.22(2H,t,J=7Hz),3.45(2H,t,J=7Hz),3.5−3.6(2H,m),3.70(2H,t,J=7Hz),4.3−4.5(1H,m),7.19(1H,d,J=7Hz),7.28(1H,t,J=7Hz),7.44(1H,d,J=6Hz),7.46(1H,d,J=6Hz),7.76(1H,d,J=7Hz)
製造例12
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩の製造
製造例4と同様にして、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩を得た。
IR(neat)cm−1:3302,2966,2877,2594,1412,1108,766
NMR(CDCl)δ値:1.78(2H,qn,J=6Hz),2.82(2H,t,J=7Hz),3.21(2H,t,J=6Hz),3.43(2H,t,J=6Hz),3.73(2H,t,J=6Hz),3.7−3.9(2H,m),3.8−4.0(2H,m),4.5−4.7(1H,m),7.21(1H,d,J=7Hz),7.30(1H,t,J=7Hz),7.49(2H,s),7.78(1H,d,J=7Hz)
製造例13
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノールの製造
3−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン1.00gをジメチルスルホキシド5mLに溶解し、この溶液に3−アゼチジノール・トリフルオロ酢酸塩1.10gおよび炭酸カリウム1.63gを加え、70℃で2時間攪拌した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH1に調整し、水層を分取した。水層に酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整し、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=30:1〜10:1)で精製し、無色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール0.55gを得た。
IR(neat)cm−1:3368,2942,2845,1427,1191,1109,759
NMR(CDCl)δ値:1.62(2H,qn,J=7Hz),2.47(2H,t,J=7Hz),2.7−2.9(2H,m),3.11(2H,t,J=7Hz),3.48(2H,t,J=6Hz),3.5−3.7(2H,m),3.74(2H,t,J=7Hz),4.3−4.5(1H,m),7.18(1H,s),7.33(1H,dt,J=1,7Hz),7.39(1H,dt,J=1,7Hz),7.77(1H,dd,J=1,7Hz),7.86(1H,dd,J=1,7Hz)
製造例14
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩の製造
製造例4と同様にして、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・塩酸塩を得た。
IR(neat)cm−1:3284,2966,2596,1428,1112,1049,765,734
NMR(CDCl)δ値:1.83(2H,qn,J=6Hz),2.96(2H,t,J=6Hz),3.12(2H,t,J=6Hz),3.48(2H,t,J=6Hz),3.76(2H,t,J=6Hz),3.8−3.9(2H,m),3.9−4.1(2H,m),4.5−4.7(1H,m),7.21(1H,s),7.35(1H,dt,J=1,7Hz),7.40(1H,dt,J=1,7Hz),7.78(1H,dd,J=1.7Hz),7.86(1H,dd,J=1,7Hz)
製造例15
N−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジニル)アセトアミドの製造
5−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン0.80gをN,N−ジメチルホルムアミド8mLに溶解し、この溶液にN−(3−アゼチジニル)アセトアミド1.20gを加え、90℃で12時間攪拌した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=7:1)で精製し、淡黄色油状のN−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジニル)アセトアミド0.39gを得た。
IR(neat)cm−1:3276,2941,2860,1654,1559,1111,756,703
NMR(CDCl)δ値:1.59(2H,qn,J=7Hz),1.97(3H,s),2.42(2H,t,J=7Hz),2.7−2.9(2H,m),2,98(2H,t,J=7Hz),3.45(2H,t,J=7Hz),3.4−3.6(2H,m),3,66(2H,t,J=7Hz),4.4−4.5(1H,m),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.29(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,d,J=1Hz),7.80(1H,d,J=8Hz)
製造例16
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
(1)2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]酢酸0.74gを塩化メチレン7.4mLに溶解し、この溶液にトリエチルアミン1.36mLおよびイミダゾール0.22gを加え、次いで、5℃に冷却後、塩化チオニル0.24mLを滴下し、同温で1時間攪拌した。−50℃に冷却後、反応混合物にトリエチルアミン0.45mLおよび3−ピロリジノール0.32mLを加え、同温で1時間、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、有機層を分取した。有機層を1mol/L塩酸、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで減圧下に溶媒を留去し、淡黄色油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2942,1636,1106,758
(2)上記の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンをテトラヒドロフラン7.4mLに溶解し、氷冷下、ボラン−テトラヒドロフラン錯体の1mol/Lテトラヒドロフラン溶液7.4mLを滴下し、室温で17時間攪拌した。反応混合物にアセトン10mLを加え、30分間攪拌後、6mol/L塩酸1.5mLを加え、2時間加熱還流した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、水層を分取した。水層に酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5に調整後、有機層を分取した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=30:1−20:1)で精製し、黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール0.53gを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2940,2867,1110,820,756
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.0−2.2(1H,m),2.31(1H,dt,J=7,9Hz),2.53(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.7(3H,m),2.85(1H,dt,J=5,9Hz),3.01(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),4.2−4.3(1H,m),7.23(1H,d,J=8Hz),7.29(1H,d,J=5Hz),7.37(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=8Hz),7.73(1H,s)
製造例17
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール0.48gを酢酸エチル2.0mLに溶解し、この溶液に、シュウ酸0.15gを含む酢酸エチル2.8mL溶液を加え、室温で1時間、さらに5℃で1時間攪拌した。析出晶を濾取し酢酸エチルで洗浄した後、乾燥し、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩0.42gを得た。
IR(KBr)cm−1:3384,2862,2687,1717,1636,1400,1200,1114,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−1.8(1H,m),1.9−2.1(1H,m),2.96(2H,t,J=7Hz),3.0−3.2(1H,m),3.1−3.4(5H,m),3.6−3.8(4H,m),4.3−4.4(1H,m),7.29(1H,d,J=8Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.68(1H,d,J=5Hz),7.80(1H,d,J=8Hz),7.87(1H,s)
製造例18
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.6−2.2(2H,m),2.9−4.0(8H,m),4.0−4.2(2H,m),4.2−4.5(1H,m),7.1−7.4(2H,m),7.42(1H,d,J=5Hz),7.69(1H,s),7.79(1H,d,J=8Hz)
次いで、製造例16(2)と同様にして、淡黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2941,2864,1438,1112,755,702
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.0(1H,m),2.0−2.9(7H,m),3.00(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.21(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,s),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例19
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3347,2943,2687,1719,1404,1119,720
NMR(CDCl)δ値:1.7−2.2(2H,m),2.9−3.8(6H,m),2.94(2H,t,J=6Hz),3.68(4H,t,J=6Hz),4.2−4.5(1H,m),7.17(1H,d,J=8Hz),7.26(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.62(1H,s),7.78(1H,d,J=8Hz)
製造例20
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3374,2944,1637,1107,761
次いで、実施例16(2)と同様にして、淡黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3376,2939,2867,1452,1413,1111,760
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.30(1H,dt,J=6,9Hz),2.53(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.7(3H,m),2.85(1H,dt,J=5,9Hz),3.25(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.75(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.20(1H,d,J=7Hz),7.27(1H,t,J=7Hz),7.44(1H,d,J=6Hz),7.46(1H,d,J=6Hz),7.75(1H,d,J=7Hz)
製造例21
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩の製造
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール0.63gを酢酸エチル5.0mLに溶解し、この溶液に3.25mol/L乾燥塩化水素−酢酸エチル溶液0.80mLを加え、室温で1時間、さらに5℃で1時間攪拌した後、析出晶を濾取した。析出晶を酢酸エチルで洗浄した後、乾燥し、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩0.43gを得た。
IR(KBr)cm−1:3229,2872,2625,1451,1413,1119,771
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−2.2(2H,m),2.9−3.6(6H,m),3.22(2H,t,J=7Hz),3.74(4H,t,J=7Hz),4.3−4.4(1H,m),7.27(1H,d,J=8Hz),7.30(1H,t,J=8Hz),7.61(1H,d,J=5Hz),7.77(1H,d,J=5Hz),7.86(1H,d,J=8Hz)
製造例22
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
実施例16(1)と同様にして、油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.8−2.0(2H,m),3.1−3.3(3H,m),3.3−3.6(3H,m),3.8−4.0(2H,m),4.0−4.2(2H,m),4.3−4.5(1H,m),7.23(1H,d,J=7Hz),7.3−7.4(2H,m),7.4−7.5(1H,m),7.6−7.8(1H,m)
次いで、実施例16(2)と同様にして、無色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3385,2941,2867,1459,1395,1106,795,754,701
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.30(1H,dt,J=7,9Hz),2.52(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.7(3H,m),2.85(1H,dt,J=5,9Hz),3.19(2H,t,J=7Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.84(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.20(1H,d,J=8Hz),7.32(1H,t,J=8Hz),7.35(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.69(1H,d,J=8Hz)
製造例23
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩の製造
製造例21と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3283,2938,2706,1395,1358,1125,810,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−2.2(2H,m),2.8−3.7(6H,m),3.12(2H,t,J=7Hz),3.7−3.8(2H,m),3.82(2H,t,J=7Hz),4.3−4.4(1H,m),7.29(1H,d,J=7Hz),7.36(1H,t,J=7Hz),7.49(1H,d,J=5Hz),7.76(1H,d,J=5Hz),7.77(1H,d,J=7Hz)
製造例24
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
実施例16(1)と同様にして、2−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.8−2.0(2H,m),3.1−3.3(3H,m),3.3−3.7(3H,m),3.8−4.0(2H,m),4.1−4.2(2H,m),4.2−4.5(1H,m),7.10(1H,s),7.2−7.4(2H,m),7.6−7.7(1H,m),7.7−7.8(1H,m)
次いで、実施例16(2)と同様にして、淡黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3396,2939,1458,1438,1113,747,727
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.34(1H,dt,J=6,9Hz),2.55(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.8(3H,m),2.85(1H,dt,J=5,9Hz),3.18(2H,dt,J=1,7Hz),3.62(2H,t,J=6Hz),3.77(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.07(1H,s),7.26(1H,dt,J=1,8Hz),7.31(1H,dt,J=1,8Hz),7.67(1H,dd,J=1,8Hz),7.76(1H,dd,J=1,8Hz)
製造例25
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3432,2871,1716,1436,1127,827,760,706
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−1.8(1H,m),1.9−2.2(1H,m),3.0−3.4(8H,m),3.73(4H,t,J=6Hz),4.2−4.4(1H,m),7.23(1H,s),7.28(1H,t,J=7Hz),7.33(1H,t,J=7Hz),7.74(1H,d,J=7Hz),7.87(1H,d,J=7Hz)
製造例26
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
実施例16(1)と同様にして、油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.8−1.9(1H,m),1.9−2.0(1H,m),3.1−3.6(6H,m),3.8−4.0(2H,m),4.09(1H,s),4.13(1H,s),4.3−4.5(1H,m),7.26(1H,s),7.3−7.4(2H,m),7.77(1H,d,J=8Hz),7.85(1H,d,J=8Hz)
次いで、実施例16(2)と同様にして、淡黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3388,2934,1426,1112,761,733
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.33(1H,dt,J=6,9Hz),2.56(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.8(3H,m),2.87(1H,dt,J=5,9Hz),3.14(2H,dt,J=1,7Hz),3.61(2H,t,J=6Hz),3.80(2H,t,J=7Hz),4.3−4.4(1H,m),7.20(1H,s),7.34(1H,dt,J=1,7Hz),7.38(1H,dt,J=1,7Hz),7.77(1H,dd,J=1,7Hz),7.85(1H,dd,J=1,7Hz)
製造例27
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3363,2922,2691,1718,1636,1427,1404,1119,767,721
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−1.8(1H,m),2.0−2.2(1H,m),3.10(2H,t,J=7Hz),3.1−3.4(6H,m),3.72(2H,t,J=5Hz),3.78(2H,t,J=7Hz),4.3−4.4(1H,m),7.37(1H,t,J=8Hz),7.42(1H,t,J=8Hz),7.51(1H,s),7.85(1H,d,J=8Hz),7.98(1H,d,J=8Hz)
製造例28
1−{2−[2−(1−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、黄色油状の2−[2−(1−ナフチル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3392,2946,1645,1133,800,779
次いで、製造例16(2)と同様にして、淡黄色油状の1−{2−[2−(1−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3395,2944,1107,778
NMR(CDCl)δ値:1.5−1.9(1H,m),2.0−2.5(3H,m),2.5−3.0(4H,m),3.37(2H,t,J=7Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.80(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.4−7.6(4H,m),7.6−8.0(2H,m),8.0−8.2(1H,m)
製造例29
1−{2−[2−(1−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3366,1400,1116,780,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.6−2.3(2H,m),2.7−3.5(8H,m),3.5−3.9(4H,m),4.2−4.5(1H,m),7.4−7.6(4H,m),7.7−8.0(2H,m),8.0−8.2(1H,m)
製造例30
(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、淡黄色油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−[(3S)−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)]−1−エタノンを得た。次いで、製造例16(2)と同様にして、淡黄色油状の(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2936,2867,1438,1111,755,702
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.0(1H,m),2.0−3.0(5H,m),2.66(2H,t,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.21(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,s),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例31
(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3366,2941,2867,2686,1718,1701,1404,1114,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.5−2.2(2H,m),2.8−3.5(8H,m),3.70(4H,t,J=6Hz),4.2−4.5(1H,m),7.28(1H,d,J=8Hz),7.40(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=5Hz),7.76(1H,s),7.91(1H,d,J=8Hz)
製造例32
(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、無色結晶の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−[(3R)−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)]−1−エタノンを得た。
IR(KBr)cm−1:3408,2937,1637,1137,1108,812,703
次いで、製造例16(2)と同様にして、淡黄色油状の(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3373,2940,1438,1111,755,702
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.0(1H,m),2.0−3.0(5H,m),2.68(2H,t,J=6Hz),3.01(2H,t,J=7Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.21(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,s),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例33
(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3318,2870,1718,1114,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.5−2.2(2H,m),2.8−3.5(8H,m),3.70(4H,t,J=6Hz),4.2−4.5(1H,m),7.28(1H,d,J=8Hz),7.40(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=5Hz),7.76(1H,s),7.91(1H,d,J=8Hz)
製造例34
(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、無色油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]−1−[(3S)−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)]−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3385,2944,1637,1133,820,699
次いで、製造例16(2)と同様にして、無色油状の(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3385,2940,2867,1110,820,757
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.32(1H,dt,J=6,9Hz),2.54(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.7(3H,m),2.85(1H,dt,J=5,9Hz),3.01(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),4.2−4.3(1H,m),7.23(1H,d,J=8Hz),7.29(1H,d,J=5Hz),7.37(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=8Hz),7.74(1H,s)
製造例35
(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の(3S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3364,2938,2692,1718,1400,1201,1114,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−1.8(1H,m),1.9−2.1(1H,m),2.96(2H,t,J=7Hz),3.0−3.1(1H,m),3.1−3.3(5H,m),3.70(4H,t,J=7Hz),4.2−4.3(1H,m),7.29(1H,d,J=8Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.68(1H,d,J=5Hz),7.80(1H,d,J=8Hz),7.87(1H,s)
製造例36
(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]−1−[(3R)−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)]−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2940,1637,1107,820,758
次いで、製造例16(2)と同様にして、無色油状の(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3385,2940,2867,1110,820,757
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.32(1H,dt,J=6,9Hz),2.54(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.7(3H,m),2.85(1H,dt,J=5,9Hz),3.01(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),4.2−4.3(1H,m),7.23(1H,d,J=8Hz),7.29(1H,d,J=5Hz),7.37(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=8Hz),7.74(1H,s)
製造例37
(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3364,2938,2688,1718,1400,1201,1114,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−1.8(1H,m),1.9−2.1(1H,m),2.96(2H,t,J=7Hz),3.0−3.1(1H,m),3.1−3.3(5H,m),3.70(4H,t,J=7Hz),4.2−4.3(1H,m),7.29(1H,d,J=8Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.68(1H,d,J=5Hz),7.80(1H,d,J=8Hz),7.87(1H,s)
【実施例38】
(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]−1−[(3R)−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)]−1−エタノンを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.8−1.9(1H,m),1.9−2.0(1H,m),3.1−3.4(3H,m),3.3−3.7(3H,m),3.8−4.0(2H,m),4.0−4.2(2H,m),4.3−4.5(1H,m),7.27(1/2H,s),7.28(1/2H,s),7.3−7.5(2H,m),7.7−7.8(1H,m),7.8−7.9(1H,m)
次いで、製造例16(2)と同様にして、黄色油状の(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2942,1458,1429,1113,759,733
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.34(1H,dt,J=6,9Hz),2.55(1H,dd,J=5,10Hz),2.6−2.8(3H,m),2.85(1H,dt,J=5,9Hz),3.14(2H,t,J=7Hz),3.61(2H,t,J=6Hz),3.80(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.21(1H,s),7.34(1H,dt,J=1,7Hz),7.38(1H,dt,J=1,7Hz),7.76(1H,dd,J=1,7Hz),7.85(1H,dd,J=1,7Hz)
製造例39
(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩の製造
(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール0.99gを酢酸エチル5.0mLに溶解し、この溶液に3.25mol/L乾燥塩化水素−酢酸エチル溶液1.10mLを加え、室温で1時間攪拌後、減圧下に溶媒を留去し、淡黄色油状の(3R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩1.05gを得た。
IR(neat)cm−1:3368,2946,1560,1430,1121,765,734
NMR(CDCl)δ値:1.9−2.1(1H,m),2.1−2.3(1H,m),2.8−3.0(2H,m),3.1−3.2(4H,m),3.29(1H,d,J=12Hz),3.3−3.5(1H,m),3.8−3.9(4H,m),4.3−4.4(1H,m),7.24(1H,s),7.35(1H,t,J=8Hz),7.40(1H,t,J=8Hz),7.76(1H,d,J=8Hz),7.86(1H,d,J=8Hz)
製造例40
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−1−エタノンを得た。
次いで、製造例16(2)と同様にして、黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2939,1110,1071,754,701
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.3(6H,m),2.5−3.0(2H,m),2.56(2H,t,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.5−3.9(1H,m),3.58(2H,t,J=6Hz),3.70(2H,t,J=7Hz),7.19(1H,d,J=8Hz),7.27(1H,d,J=5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.65(1H,s),7.78(1H,d,J=8Hz)
製造例41
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノール・塩酸塩の製造
製造例21と同様にして、淡褐色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノール・塩酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3312,2946,2691,1457,1124,1043,769,712
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.5(4H,m),2.8−3.2(6H,m),2.99(2H,t,J=6Hz),3.76(2H,t,J=6Hz),3.8−4.2(3H,m),7.19(1H,d,J=8Hz),7.30(1H,d,J=5Hz),7.44(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,s),7.80(1H,d,J=8Hz)
製造例42
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピペリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、黄色油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3408,2938,1637,1114,704
次いで、製造例16(2)と同様にして、黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピペリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3387,2937,1438,1109,703
NMR(CDCl)δ値:1.4−2.0(4H,m),2.0−2.7(6H,m),2.57(2H,t,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.56(2H,t,J=6Hz),3.6−3.9(1H,m),3.70(2H,t,J=7Hz),7.20(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,s),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例43
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピペリジノール・塩酸塩の製造
製造例21と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピペリジノール・塩酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3260,2949,2638,1433,1129,1045,702,668
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.0(4H,m),2.1−2.8(2H,m),2.99(2H,t,J=6Hz),3.1−3.6(4H,m),3.76(2H,t,J=6Hz),3.8−4.1(3H,m),7.20(1H,d,J=8Hz),7.30(1H,d,J=5Hz),7.44(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,s),7.80(1H,d,J=8Hz)
製造例44
1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノールの製造
製造例16(1)と同様にして、2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]−1−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3406,2931,1636,1110,771,740
次いで、製造例16(2)と同様にして、無色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3359,2939,1468,1111,1073,882,768,739
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.3(6H,m),2.5−3.0(2H,m),2.57(2H,t,J=6Hz),2.97(2H,t,J=7Hz),3.5−3.8(1H,m),3.58(2H,t,J=6Hz),3.68(2H,t,J=7Hz),6.71(1H,dd,J=1,2Hz),7.13(1H,dd,J=2,8Hz),7.40(1H,d,J=8Hz),7.42(1H,dd,J=1,2Hz),7.55(1H,d,J=2Hz)
製造例45
1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノール・塩酸塩の製造
製造例39と同様にして、淡黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−4−ピペリジノール・塩酸塩を得た。
IR(neat)cm−1:3366,2938,2638,1458,1126,776,742
NMR(CDCl)δ値:1.6−2.4(4H,m),2.8−3.2(8H,m),3.71(2H,t,J=6Hz),3.7−4.1(3H,m),6.72(1H,dd,J=1,2Hz),7.12(1H,dd,J=2,8Hz),7.44(1H,d,J=8Hz),7.42(1H,dd,J=1,2Hz),7.60(1H,d,J=2Hz)
製造例46
1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
(1)2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]酢酸1.28gをテトラヒドロフラン13.0mLに溶解し、5℃に冷却後、1,1’−カルボニルジイミダゾール1.41gを加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に、トリエチルアミン1.22mLおよび3−ピロリジノール0.72mLを加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH1に調整し、有機層を分取した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで減圧下に溶媒を留去し、無色油状の2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノン1.39gを得た。
IR(neat)cm−1:3398,2943,1637,1467,1128,1030,771,741
(2)2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノン1.39gをテトラヒドロフラン14.0mLに溶解し、氷冷下、ボラン−テトラヒドロフラン錯体の1mol/Lテトラヒドロフラン溶液14.4mLを滴下し、室温で17時間攪拌した。反応混合物に6mol/L塩酸8.0mLを加え、1時間加熱還流した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整後、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=30:1−10:1)で精製し、無色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール0.96gを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2941,1468,1261,1110,1030,882,769,738
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.0(1H,m),1.9−3.0(5H,m),2.68(2H,t,J=6Hz),2.98(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.70(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),6.71(1H,dd,J=1,2Hz),7.14(1H,d,J=8Hz),7.42(1H,d,J=8Hz),7.4−7.5(1H,m),7.59(1H,d,J=2Hz)
製造例47
1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3418,2945,2698,1715,1197,1111,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.6−2.3(2H,m),2.92(2H,t,J=7Hz),3.0−3.5(6H,m),3.5−3.8(4H,m),4.2−4.5(1H,m),6.89(1H,dd,J=1,2Hz),7.19(1H,dd,J=1,8Hz),7.50(1H,d,J=8Hz),7.5−7.6(1H,m),7.94(1H,d,J=2Hz)
製造例48
(3R,4R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオールの製造
製造例46(1)と同様にして、黄色油状の2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−[(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−1−ピロリジニル]−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3370,2935,2874,1636,1131,756,701
次いで、製造例46(2)と同様にして、黄色油状の(3R,4R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2938,2866,1438,1113,756,703
NMR(CDCl)δ値:2.5−3.0(5H,m),3.00(2H,t,J=7Hz),3.2−3.7(1H,m),3.56(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),3.9−4.4(2H,m),7.20(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.43(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,s),7.80(1H,d,J=8Hz)
製造例49
(3R,4R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の(3R,4R)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3309,2929,1718,1617,1199,1104,702
NMR(DMSO−d)δ値:2.8−3.2(6H,m),3.2−3.8(6H,m),4.1−4.4(2H,m),7.26(1H,d,J=8Hz),7.39(1H,d,J=5Hz),7.72(1H,d,J=5Hz),7.75(1H,s),7.90(1H,d,J=8Hz)
製造例50
1−{2−[2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例46(1)と同様にして、無色油状の2−[2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3394,2941,1637,1465,1197,1131,1015,841,759
次いで、製造例46(2)と同様にして、無色油状の1−{2−[2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2940,1466,1430,1198,1131,1015,837,762
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.4(3H,m),2.5−3.0(5H,m),2.99(2H,t,J=7Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.67(2H,t,J=7Hz),3.85(3H,s),4.2−4.4(1H,m),6.68(1H,d,J=2Hz),6.99(1H,s),7.34(1H,s),7.54(1H,d,J=2Hz)
製造例51
1−{2−[2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3396,2942,2691,1718,1636,1465,1198,1130,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−2.3(2H,m),2.8−3.6(6H,m),2.91(2H,t,J=6Hz),3.5−3.9(4H,m),3.83(3H,s),4.2−4.5(1H,m),6.86(1H,d,J=2Hz),7.17(1H,s),7.43(1H,s),7.88(1H,d,J=2Hz)
製造例52
1−{2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
製造例46(1)と同様にして、無色油状の2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]−1−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3381,2944,1638,1475,1201,1125,1011,758
次いで、製造例46(2)と同様にして、無色油状の1−{2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3398,2938,1475,1202,1094,757,730
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.4(3H,m),2.5−3.0(5H,m),2.98(2H,t,J=7Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.68(2H,t,J=7Hz),3.86(3H,s),4.2−4.4(1H,m),6.65(1H,d,J=2Hz),7.00(1H,s),7.35(1H,s),7.50(1H,d,J=2Hz)
製造例53
1−{2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩の製造
製造例39と同様にして、無色油状の1−{2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・塩酸塩を得た。
IR(neat)cm−1:3377,2938,2694,1475,1202,1124,1093,1011
NMR(CDCl)δ値:1.7−2.2(2H,m),2.8−3.6(6H,m),2.96(2H,t,J=6Hz),3.5−4.2(4H,m),3.86(3H,s),4.3−4.6(1H,m),6.6−6.7(1H,m),7.01(1H,s),7.34(1H,d,J=1Hz),7.51(1H,d,J=2Hz)
製造例54
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミンの製造
(1)2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]酢酸1.00gをテトラヒドロフラン10.0mLに溶解し、5℃に冷却後、1,1’−カルボニルジイミダゾール1.03gを加え、室温で1時間攪拌した。5℃に冷却後、反応混合物にトリエチルアミン0.88mLおよびtert−ブチル=3−ピロリジニルカルバメート1.18gを加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH4に調整した後、有機層を分取した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒を留去し、淡黄色油状のtert−ブチル=1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]アセチル}−3−ピロリジニルカルバメート2.00gを得た。
(2)上記のtert−ブチル=1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]アセチル}−3−ピロリジニルカルバメート2.00gをテトラヒドロフラン2.0mLに溶解し、5℃に冷却後、ボラン−テトラヒドロフラン錯体の1mol/Lテトラヒドロフラン溶液10.6mLを滴下し、室温で17時間攪拌した。反応混合物に6mol/L塩酸3.5mLを加え、3時間加熱還流した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整した後、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=30:1〜15:1)で精製し、淡黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミン1.01gを得た。
IR(neat)cm−1:3358,2938,2861,1438,1112,1052,755,703
NMR(CDCl)δ値:1.2−1.7(1H,m),1.9−3.0(7H,m),2.01(2H,s),3.00(2H,t,J=7Hz),3.3−3.7(1H,m),3.57(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),7.20(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,s),7.78(1H,d,J=8Hz)
製造例55
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミン・二シュウ酸塩
1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミン0.71gを酢酸エチル3.0mLに溶解し、この溶液に、シュウ酸0.44gを含む酢酸エチル4.0mL溶液を加え、室温で1時間、さらに5℃で1時間攪拌した。析出晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄した後、乾燥し、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミン・二シュウ酸塩1.03gを得た。
IR(KBr)cm−1:3447,2938,1406,1279,1115,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.7−2.5(2H,m),2.8−3.5(8H,m),3.5−4.0(5H,m),7.27(1H,d,J=8Hz),7.40(1H,d,J=5Hz),7.72(1H,d,J=5Hz),7.75(1H,s),7.90(1H,d,J=8Hz)
製造例56
1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミンの製造
製造例54(1)と同様にして、tert−ブチル=1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]アセチル}−3−ピロリジニルカルバメートを得た。
次いで、製造例54(2)と同様にして、黄色油状の1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミンを得た。
IR(neat)cm−1:3356,2938,1467,1261,1111,1030,882,769,740
NMR(CDCl)δ値:1.2−1.7(1H,m),2.02(2H,s),2.1−3.0(7H,m),2.98(2H,t,J=7Hz),3.3−3.7(1H,m),3.57(2H,t,J=6Hz),3.69(2H,t,J=7Hz),6.71(1H,dd,J=1,2Hz),7.15(1H,dd,J=1,7Hz),7.40(1H,d,J=7Hz),7.4−7.5(1H,m),7.59(1H,d,J=2Hz)
製造例57
1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミン・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジンアミン・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3408,2952,1615,1311,1127,769
NMR(DMSO−d)δ値:1.5−1.9(1H,m),1.8−2.4(1H,m),2.1−3.0(6H,m),2.89(2H,t,J=7Hz),3.4−3.8(5H,m),6.89(1H,dd,J=1,2Hz),7.18(1H,d,J=8Hz),7.50(1H,d,J=8Hz),7.4−7.6(1H,m),7.94(1H,d,J=2Hz)
製造例58
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノールの製造
5−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン1.20gをN,N−ジメチルホルムアミド12mLに溶解し、この溶液に3−ピロリジノール0.82gおよび炭酸カリウム1.30gを加え、85℃で2.5時間攪拌した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=20:1−10:1)で精製し、無色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノール0.78gを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2943,1438,1106,1052,755,701
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.0(3H,m),2.0−3.0(7H,m),2.98(2H,t,J=7Hz),3.49(2H,t,J=6Hz),3.67(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.1−7.3(2H,m),7.41(1H,d,J=6Hz),7.66(1H,s),7.78(1H,d,J=8Hz)
製造例59
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノール・塩酸塩の製造
製造例21と同様にして、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノール・塩酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3368,2937,2695,1438,1108,821,764,708
NMR(CDCl)δ値:1.8−2.3(4H,m),2.3−3.6(6H,m),2.96(2H,t,J=6Hz),3.50(2H,t,J=6Hz),3.68(2H,t,J=7Hz),4.3−4.7(1H,m),7.21(1H,d,J=8Hz),7.30(1H,d,J=5Hz),7.43(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,s),7.80(1H,d,J=8Hz)
製造例60
1−{3−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノールの製造
製造例58と同様にして、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3386,2942,1467,1261,1108,1030,883,740
NMR(CDCl)δ値:1.5−2.0(3H,m),2.0−3.0(7H,m),2.95(2H,t,J=7Hz),3.49(2H,t,J=6Hz),3.65(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),6.71(1H,dd,J=1,2Hz),7.14(1H,dd,J=1,8Hz),7.3−7.5(2H,m),7.58(1H,d,J=2Hz)
製造例61
1−{3−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノール・塩酸塩の製造
製造例39と同様にして、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノール・塩酸塩を得た。
IR(neat)cm−1:3339,2941,2605,1468,1262,1110,773,742
NMR(CDCl)δ値:1.6−2.4(4H,m),2.4−4.0(12H,m),4.4−4.8(1H,m),6.72(1H,d,J=2Hz),7.12(1H,d,J=8Hz),7.3−7.6(2H,m),7.59(1H,d,J=2Hz)
製造例62
1−{3−[2−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノールの製造
製造例58と同様にして、黄色油状の1−{3−[2−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3422,2952,1458,1257,1106,838,747,711
NMR(CDCl)δ値:1.5−3.0(10H,m),3.00(2H,t,J=7Hz),3.4−3.6(2H,m),3.68(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.23(1H,d,J=5Hz),7.36(1H,d,J=5Hz),7.51(1H,d,J=10Hz),7.66(1H,d,J=7Hz)
製造例63
1−{3−[2−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノール・塩酸塩の製造
製造例39と同様にして、黄色油状の1−{3−[2−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジノール・塩酸塩を得た。
IR(neat)cm−1:3377,2954,2702,1458,1257,1107,750,712
NMR(CDCl)δ値:1.8−2.3(4H,m),2.8−3.6(8H,m),3.53(2H,t,J=6Hz),3.69(2H,t,J=7Hz),4.3−4.4(1H,m),7.27(1H,d,J=5Hz),7.39(1H,d,J=5Hz),7.52(1H,d,J=10Hz),7.67(1H,d,J=7Hz)
製造例64
(3R,4S)−1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3,4−ピロリジンジオールの製造
製造例58と同様にして、無色油状の(3R,4S)−1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3,4−ピロリジンジオールを得た。
IR(neat)cm−1:3387,2940,1438,1159,1108,1051,703
NMR(CDCl)δ値:1.5−1.9(2H,m),2.4−2.8(6H,m),2.98(2H,t,J=7Hz),3.47(2H,t,J=6Hz),3.67(2H,t,J=7Hz),4.1−4.3(2H,m),7.20(1H,dd,J=1,8Hz),7.27(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.65(1H,d,J=1Hz),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例65
(3R,4S)−1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3,4−ピロリジンジオール・塩酸塩の製造
製造例21と同様にして、無色結晶の(3R,4S)−1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3,4−ピロリジンジオール・塩酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3381,2871,2602,1120,808,768,718
NMR(DMSO−d)δ値:1.8−2.0(2H,m),2.8−3.8(12H,m),3.9−4.3(2H,m),7.25(1H,dd,J=2,8Hz),7.39(1H,d,J=5Hz),7.72(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,d,J=2Hz),7.90(1H,d,J=8Hz)
製造例66
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−4−ピペリジノールの製造
製造例58と同様にして、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−4−ピペリジノールを得た。
IR(neat)cm−1:3385,2935,1438,1364,1111,755,701
NMR(CDCl)δ値:1.4−2.2(8H,m),2.1−2.5(2H,m),2.5−3.0(2H,m),2.98(2H,t,J=7Hz),3.48(2H,t,J=6Hz),3.5−3.8(1H,m),3.67(2H,t,J=7Hz),7.1−7.3(2H,m),7.42(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,s),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例67
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−4−ピペリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−4−ピペリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3420,2866,1718,1616,1190,1120,705
NMR(DMSO−d)δ値:1.5−2.0(6H,m),2.8−3.1(8H,m),3.4−3.8(1H,m),3.44(2H,t,J=6Hz),3.64(2H,t,J=6Hz),7.24(1H,d,J=8Hz),7.40(1H,d,J=5Hz),7.6−7.8(2H,m),7.91(1H,d,J=8Hz)
製造例68
1−{2−[2−(2−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノールの製造
2−[2−(2−ナフチル)エトキシ]エチル=メタンスルホネート0.80gをN,N−ジメチルホルムアミド8mLに溶解し、この溶液に3−ピロリジノール0.45mLおよび炭酸カリウム0.75gを加え、90℃で2時間攪拌した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=8:1−5:1)で精製し、無色油状の1−{2−[2−(2−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール0.51gを得た。
IR(neat)cm−1:3422,2938,1112,820,749
NMR(CDCl)δ値:1.5−1.9(1H,m),2.0−2.5(3H,m),2.5−3.0(4H,m),3.05(2H,t,J=7Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.75(2H,t,J=7Hz),4.2−4.4(1H,m),7.2−7.6(4H,m),7.6−8.0(3H,m)
製造例69
1−{2−[2−(2−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{2−[2−(2−ナフチル)エトキシ]エチル}−3−ピロリジノール・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3366,2945,1405,1113,820,720
NMR(DMSO−d)δ値:1.6−2.3(2H,m),2.7−3.5(8H,m),3.5−3.9(4H,m),4.2−4.5(1H,m),7.4−7.6(3H,m),7.7−8.0(4H,m)
製造例70
(3R,4S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオールの製造
2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル=メタンスルホネート2.50gをN,N−ジメチルホルムアミド25mLに溶解し、この溶液に(3R,4S)−3,4−ピロリジンジオール・塩酸塩1.40gおよびトリエチルアミン4.70mLを加え、90℃で1時間攪拌した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整し、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=8:1−5:1)で精製し、黄色油状の(3R,4S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオール0.84gを得た。
IR(neat)cm−1:3390,2940,1438,1111,1050,703
NMR(CDCl)δ値:2.5−3.0(6H,m),3.00(2H,t,J=7Hz),3.55(2H,t,J=6Hz),3.70(2H,t,J=7Hz),4.0−4.3(2H,m),7.21(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.43(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,d,J=1Hz),7.80(1H,d,J=8Hz)
製造例71
(3R,4S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオール・塩酸塩の製造
製造例21と同様にして、無色結晶の(3R,4S)−1−{2−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]エチル}−3,4−ピロリジンジオール・塩酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3194,2854,1365,1348,1130,1111,820,712
NMR(DMSO−d)δ値:2.8−4.0(12H,m),3.9−4.3(2H,m),7.2−7.5(2H,m),7.7−8.2(3H,m)
製造例72
tert−ブチル=1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニルカルバメートの製造
3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル=メタンスルホネート0.70gをN,N−ジメチルホルムアミド7mLに溶解し、この溶液にtert−ブチル=3−ピロリジニルカルバメート・炭酸塩1.03gおよびトリエチルアミン1.86mLを加え、90℃で2時間攪拌した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH10に調整し、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒を留去し、黄色油状のtert−ブチル=1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニルカルバメート1.12gを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.2−1.9(3H,m),1.44(9H,s),1.9−3.0(7H,m),2.99(2H,t,J=7Hz),3.49(2H,t,J=6Hz),3.67(2H,t,J=7Hz),4.0−4.3(1H,m),7.19(1H,d,J=8Hz),7.27(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,s),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例73
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジンアミンの製造
tert−ブチル=1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニルカルバメート1.12gを酢酸エチル7.0mLに溶解し、この溶液に6mol/L塩酸1.86mLを加え、1時間加熱還流した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整し、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=30:1−20:1)で精製し、淡黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジンアミン0.38gを得た。
IR(neat)cm−1:3357,2937,2861,2796,1146,1108,755,701
NMR(CDCl)δ値:1.2−1.9(4H,m),1.9−2.8(7H,m),2.97(2H,t,J=7Hz),3.48(2H,t,J=6Hz),3.66(2H,t,J=7Hz),7.19(1H,d,J=8Hz),7.23(1H,d,J=5Hz),7.39(1H,d,J=5Hz),7.64(1H,s),7.77(1H,d,J=8Hz)
製造例74
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジンアミン・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジンアミン・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3390,2871,1614,1310,1122,766
NMR(DMSO−d)δ値:1.5−1.9(2H,m),1.9−2.9(8H,m),2.92(2H,t,J=7Hz),3.3−3.7(1H,m),3.43(2H,t,J=6Hz),3.62(2H,t,J=7Hz),7.25(1H,d,J=8Hz),7.39(1H,d,J=5Hz),7.72(1H,d,J=5Hz),7.73(1H,s),7.90(1H,d,J=8Hz)
製造例75
N−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)アセトアミドの製造
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジンアミン0.50gを塩化メチレン5mLに溶解し、−60℃に冷却後、この溶液にトリエチルアミン0.27mLおよびアセチルクロリド0.14mLを加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=50:1−10:1)で精製し、黄色油状のN−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)アセトアミド0.55gを得た。
IR(neat)cm−1:3292,2946,1654,1560,1110,757,702
NMR(CDCl)δ値:1.5−1.7(1H,m),1.7−1.8(2H,m),1.94(3H,s),2.13(1H,q,J=9Hz),2.2−2.3(1H,m),2.4−2.5(3H,m),2.59(1H,dd,J=2,10Hz),2.86(1H,dt,J=4,9Hz),2.99(2H,t,J=7Hz),3.49(2H,t,J=6Hz),3.67(2H,t,J=7Hz),4.3−4.5(1H,m),5.8−5.9(1H,m),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,d,J=1Hz),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例76
N−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)アセトアミド・塩酸塩の製造
製造例21と同様にして、淡褐色結晶のN−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)アセトアミド・塩酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3422,2868,2475,1664,1542,1343,1117,711
NMR(CDCl)δ値:1.9−2.1(3H,m),2.05(3H,s),2.3−2.4(1H,m),2.4−2.5(1H,m),2.6−2.7(1H,m),2.8−2.9(2H,m),2.97(2H,t,J=6Hz),3.4−3.5(1H,m),3.51(2H,t,J=6Hz),3.6−3.7(1H,m),3.70(2H,t,J=6Hz),4.6−4.8(1H,m),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.31(1H,d,J=5Hz),7.46(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,s),7.81(1H,d,J=8Hz)
製造例77
N−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)メタンスルホンアミド製造
製造例75と同様にして、黄色油状のN−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)メタンスルホンアミドを得た。
IR(neat)cm−1:3270,2927,2856,1320,1148,1110,756
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(3H,m),2.1−2.3(2H,m),2.44(2H,t,J=7Hz),2.50(1H,dd,J=6,10Hz),2.60(1H,dd,J=3,10Hz),2.77(1H,dt,J=4,9Hz),2.94(3H,s),2.99(2H,t,J=7Hz),3.48(2H,t,J=6Hz),3.68(2H,t,J=7Hz),3.9−4.0(1H,m),4.6−4.8(1H,m),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,d,J=1Hz),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例78
N−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)メタンスルホンアミド・シュウ酸塩の製造
製造例17と同様にして、無色結晶のN−(1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジニル)メタンスルホンアミド・シュウ酸塩を得た。
IR(KBr)cm−1:3250,2868,1718,1314,1165,1119,707
NMR(DMSO−d)δ値:1.8−2.0(3H,m),2.2−2.3(1H,m),2.93(2H,t,J=7Hz),2.97(3H,s),3.0−3.1(3H,m),3.1−3.2(1H,m),3.2−3.3(1H,m),3.4−3.5(1H,m),3.45(2H,t,J=6Hz),3.63(2H,t,J=7Hz),4.0−4.1(1H,m),7.26(1H,dd,J=1,8Hz),7.40(1H,d,J=5Hz),7.4−7.6(1H,m),7.72(1H,d,J=5Hz),7.74(1H,d,J=1Hz),7.90(1H,d,J=8Hz)
製造例79
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミンの製造
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−ピロリジンアミン0.43gをメタノール8.6mLに溶解し、5℃に冷却後、この溶液に37%ホルマリン0.35mLおよび水素化ホウ素ナトリウム0.09gを加え、室温で17時間攪拌した。氷冷下、反応混合物に2mol/L塩酸2.6mLを加え、室温で30分間攪拌した後、水および酢酸エチルを加え、水層を分取した。水層に酢酸エチルを加え、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5に調整し、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=50:1−10:1)で精製し、黄色油状の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン0.39gを得た。
IR(neat)cm−1:2945,2862,2786,1458,1111,700
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(3H,m),1.9−2.0(1H,m),2.20(6H,s),2.2−2.3(1H,m),2.3−2.5(2H,m),2.50(1H,dt,J=8,12Hz),2.7−2.8(2H,m),2.8−2.9(1H,m),2.99(2H,t,J=7Hz),3.49(2H,t,J=7Hz),3.67(2H,t,J=7Hz),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.67(1H,d,J=1Hz),7.79(1H,d,J=8Hz)
製造例80
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン・二塩酸塩の製造
1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン0.39gを酢酸エチル4.0mLに溶解し、この溶液に3.25mol/L乾燥塩化水素−酢酸エチル溶液0.80mLを加え、室温で1時間、さらに5℃で1時間攪拌した。析出晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄した後、乾燥し、無色結晶の1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン・二塩酸塩0.32gを得た。
IR(KBr)cm−1:2936,1437,1101,701
NMR(CDCl)δ値:1.9−2.1(2H,m),2.4−2.6(2H,m),2.84(6H,s),2.98(2H,t,J=7Hz),3.1−3.2(2H,m),3.4−3.9(4H,m),3.54(2H,t,J=5Hz),3.72(2H,dt,J=3,7Hz),4.2−4.3(1H,m),7.24(1H,d,J=8Hz),7.35(1H,d,J=5Hz),7.43(1H,d,J=5Hz),7.71(1H,s),7.84(1H,d,J=8Hz)
参考例1
3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]−1−プロパノールの製造
2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)−1−エタノール2.2gをトルエン2.2mLおよび50%(W/V)水酸化ナトリウム水溶液8.8mLに懸濁し、2−(3−クロロプロポキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン4.41gおよび硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム0.42gを加え、2時間加熱還流した。冷却した後、反応混合物に水およびトルエンを加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒を留去し、淡褐色油状の2−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]プロポキシ}テトラヒドロ−2H−ピランおよび2−(3−クロロプロポキシ)テトラヒドロ−2H−ピランの混合物6.50gを得た。
この混合物6.50gをメタノール8.0mLに溶解し、水8.0mLおよびp−トルエンスルホン酸・一水和物0.70gを加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物に、酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=4:1−3:1)で精製し、油状の3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]−1−プロパノール1.42gを得た。
IR(neat)cm−1:3394,2943,2867,1413,1110,761
NMR(CDCl)δ値:1.81(2H,qn,J=6Hz),2.1(1H,brs),3.26(2H,t,J=7Hz),3.63(2H,t,J=6Hz),3.69(2H,t,J=7Hz),3.76(2H,t,J=6Hz),7.0−7.4(2H,m),7.45(2H,s),7.77(1H,dd,J=2,7Hz)
参考例2
参考例1と同様にして以下の化合物を得た。
・3−[2−(1−ベンゾチオフェン−2−イル)エトキシ]−1−プロパノール
NMR(CDCl)δ値:1.68(1H,brs),1.86(2H,qn,J=6Hz),3.17(2H,t,J=6Hz),3.67(2H,t,J=6Hz),3.76(4H,t,J=6Hz),7.07(1H,s),7.2−7.4(2H,m),7.67(1H,d,J=8Hz),7.77(1H,d,J=8Hz)
・3−[2−(1−ベンゾチオフェン−3−イル)エトキシ]−1−プロパノール
IR(neat)cm−1:3395,2942,2867,1427,1113,762,732
NMR(CDCl)δ値:1.83(2H,qn,J=6Hz),2.27(1H,t,J=6Hz),3.13(2H,t,J=7Hz),3.65(2H,t,J=6Hz),3.74(2H,t,J=6Hz),3.78(2H,t,J=7Hz),7.18(1H,s),7.34(1H,dt,J=1,7Hz),7.39(1H,dt,J=1,7Hz),7.76(1H,dd,J=1,7Hz),7.86(1H,dd,J=1,7Hz)
・3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−プロパノール
IR(neat)cm−1:3398,2939,2866,1438,1110,704
NMR(CDCl)δ値:1.82(2H,qn,J=6Hz),2.29(1H,t,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.64(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),3.73(2H,q,J=6Hz),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.66(1H,d,J=1Hz),7.80(1H,d,J=8Hz)
・3−[2−(1、ベンゾチオフェン−6−イル)エトキシ]−1−プロパノール
IR(neat)cm−1:3389,2942,2865,1397,1111,819,693
NMR(CDCl)δ値:1.82(2H,qn,J=6Hz),2.24(1H,t,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.64(2H,t,J=6Hz),3.71(2H,t,J=7Hz),3.74(2H,q,J=6Hz),7.21(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.38(1H,d,J=5Hz),7.70(1H,s),7.75(1H,d,J=8Hz)
・3−[2−(1−ベンゾチオフェン−7−イル)エトキシ]−1−プロパノール
参考例3
4−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェンの製造
3−[2−(1−ベンゾチオフェン−4−イル)エトキシ]−1−プロパノール1.40gを塩化メチレン7.0mLに溶解し、塩化チオニル1.10mLおよびN,N−ジメチルホルムアミド0.05mLを加え、5時間加熱還流した。次いで、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、黄色油状の4−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン1.43gを得た。
IR(neat)cm−1:2867,1413,1113,760
NMR(CDCl)δ値:1.99(2H,qn,J=6Hz),3.23(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.75(2H,t,J=7Hz),7.18(1H,dd,J=2,7Hz),7.29(1H,t,J=7Hz),7.1−7.3(2H,m),7.45(2H,s),7.76(1H,dd,J=2,8Hz)
参考例4
参考例3と同様にして以下の化合物を得た。
・2−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン
NMR(CDCl)δ値:2.04(2H,qn,J=6Hz),3.16(2H,t,J=7Hz),3.62(2H,t,J=6Hz),3.66(2H,t,J=6Hz),3.75(2H,t,J=7Hz),7.06(1H,s),7.25(1H,dt,J=1,7Hz),7.30(1H,dt,J=1,7Hz),7.67(1H,dd,J=1,7Hz),7.77(1H,dd,J=1,7Hz)
・3−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン
IR(neat)cm−1:2865,1427,1115,762,732
NMR(CDCl)δ値:2.02(2H,qn,J=6Hz),3.13(2H,t,J=7Hz),3.61(2H,t,J=6Hz),3.62(2H,t,J=6Hz),3.79(2H,t,J=7Hz),7.19(1H,s),7.34(1H,dt,J=1,7Hz),7.39(1H,dt,J=1,7Hz),7.77(1H,dd,J=1,7Hz),7.86(1H,dd,J=1,7Hz)
・5−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン
IR(neat)cm−1:2864,1438,1113,755,701
NMR(CDCl)δ値:2.01(2H,qn,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.59(2H,t,J=6Hz),3.61(2H,t,J=6Hz),3.70(2H,t,J=7Hz),7.22(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.68(1H,d,J=1Hz),7.79(1H,d,J=8Hz)
・6−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン
IR(neat)cm−1:2864,1113,820,761,695,652
NMR(CDCl)δ値:2.00(2H,qn,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.58(2H,t,J=6Hz),3.61(2H,t,J=6Hz),3.70(2H,t,J=7Hz),7.21(1H,d,J=8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.37(1H,d,J=5Hz),7.72(1H,s),7.73(1H,d,J=8Hz)
・7−[2−(3−クロロプロポキシ)エチル]−1−ベンゾチオフェン
IR(neat)cm−1:2866,1460,1395,1115,795,701
NMR(CDCl)δ値:2.00(2H,qn,J=6Hz),3.17(2H,t,J=7Hz),3.60(4H,t,J=6Hz),3.82(2H,t,J=7Hz),7.20(1H,d,J=8Hz),7.33(1H,t,J=8Hz),7.35(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.70(1H,d,J=8Hz)
参考例5
3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル=メタンスルホネートの製造
3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]−1−プロパノール2.03gを塩化メチレン16.8mLに溶解し、氷冷下、この溶液にメタンスルホニルクロリド2.43mL、トリエチルアミン4.37mLおよび4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.10gを加え、同温度で30分間、さらに室温で12時間攪拌した。反応混合物に塩化メチレンおよび水を加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル=メタンスルホネート1.40gを得た。
IR(neat)cm−1:2937,2866,1352,1174,1114,943,705,529
NMR(CDCl)δ値:1.97(2H,qn,J=6Hz),2.81(3H,s),2.98(2H,t,J=7Hz),3.54(2H,t,J=6Hz),3.70(2H,t,J=6Hz),4.26(2H,t,J=7Hz),7.20(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,d,J=5Hz),7.42(1H,d,J=5Hz),7.65(1H,d,J=1Hz),7.79(1H,d,J=8Hz)
参考例6
2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]酢酸および2−[2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)エトキシ]酢酸の製造
(1)2,4−ジメトキシフェネチル=アセテートの製造
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−エタノール15.0gを塩化メチレン150mLに溶解し、氷冷下、この溶液に無水酢酸9.32mL、トリエチルアミン13.8mLおよび4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.10gを加え、同温度で30分間、さらに室温で12時間攪拌した。反応混合物に水を加え、6mol/L塩酸でpH1.5に調整した後、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、無色油状の2,4−ジメトキシフェネチル=アセテート17.2gを得た。
IR(neat)cm−1:2958,1736,1509,1243,1035,834
NMR(CDCl)δ値:2.03(3H,s),2.87(2H,t,J=7Hz),3.80(6H,s),4.22(2H,t,J=7Hz),6.41(1H,d,J=9Hz),6.46(1H,s),7.05(1H,d,J=9Hz)
同様にして2,5−ジメトキシフェネチル=アセテートを得た。
IR(neat)cm−1:2952,1736,1502,1226,1048,802,710
NMR(CDCl)δ値:2.01(3H,s),2.90(2H,t,J=7Hz),3.74(3H,s),3.76(3H,s),4.25(2H,t,J=7Hz),6.74(3H,s)
(2)5−アセチル−2,4−ジメトキシフェネチル=アセテートの製造
2,4−ジメトキシフェネチル=アセテート17.0gを塩化メチレン170mLに溶解し、氷冷下、この溶液にアセチルクロリド5.93mLおよび塩化アルミニウム12.1gを加え、同温度で1時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物にジイソプロピルエーテルを加え、析出晶を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄した後、乾燥し、黄色結晶の5−アセチル−2,4−ジメトキシフェネチル=アセテート13.9gを得た。
NMR(CDCl)δ値:2.01(3H,s),2.57(3H,s),2.88(2H,t,J=7Hz),3.90(3H,s),3.93(3H,s),4.21(2H,t,J=7Hz),6.42(1H,s),7.68(1H,s)
同様にして4−アセチル−2,5−ジメトキシフェネチル=アセテートを得た。
(3)5−アセチル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェネチル=アセテートの製造
5−アセチル−2,4−ジメトキシフェネチル=アセテート13.9gをアセトニトリル70mLに溶解し、氷冷下、この溶液に塩化アルミニウム13.9gおよび沃化ナトリウム7.82gを加え、50℃で3時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、この混合物に酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、黄色油状の5−アセチル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェネチル=アセテート13.3gを得た。
同様にして4−アセチル−5−ヒドロキシ−2−メトキシフェネチル=アセテートを得た。
(4)1−[2−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシフェニル]−1−エタノンの製造
上記の5−アセチル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェネチル=アセテート13.3gをエタノール30mLに溶解し、この溶液に5mol/L水酸化ナトリウム水溶液21mLを加え、室温で17時間攪拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH1に調整した後、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物にジイソプロピルエーテルを加え、析出晶を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄した後、乾燥し、黄色結晶の1−[2−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシフェニル]−1−エタノン8.30gを得た。
同様にして1−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシフェニル]−1−エタノンを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.6−1.8(1H,m),2.61(3H,s),2.90(2H,t,J=7Hz),3.8−4.1(2H,m),3.84(3H,s),6.84(1H,s),7.06(1H,s),11.98(1H,s)
(5)2−ブロモ−1−[2−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシフェニル]−1−エタノンの製造
1−[2−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシフェニル]−1−エタノン10.0gを塩化メチレン100mLに溶解し、この溶液に臭素2.94mLを滴下し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を氷水中に導入し、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、黄色油状の2−ブロモ−1−[2−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシフェニル]−1−エタノン16.4gを得た。
同様にして2−ブロモ−1−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシフェニル]−1−エタノンを得た。
IR(neat)cm−1:3376,2941,1644,1496,1243,1034,757,690
NMR(CDCl)δ値:1.5−1.8(1H,m),2.91(2H,t,J=7Hz),3.8−4.1(2H,m),3.85(3H,s),4.40(2H,s),6.89(1H,s),7.07(1H,s),11.51(1H,s)
(6)2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)−1−エタノール
上記の2−ブロモ−1−[2−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メトキシフェニル]−1−エタノン16.4gをメタノール70mLに溶解し、この溶液に酢酸ナトリウム17.3gを加え、5分間加熱還流した。冷却後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をメタノール150mLに溶解し、この溶液に水素化ホウ素ナトリウム6.30gを分割添加し、室温で1時間攪拌した。次いで、この溶液に6mol/L塩酸を加えpH1に調整し、さらに室温で1時間攪拌した。この反応混合物を減圧下に濃縮し、水および酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、淡黄色結晶の2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)−1−エタノール1.48gを得た。
NMR(CDCl)δ値:1.79(1H,brs),2.97(2H,t,J=7Hz),3.84(2H,t,J=7Hz),3.86(3H,s),6.66(1H,d,J=3Hz),7.03(1H,s),7.35(1H,s),7.51(1H,d,J=3Hz)
同様にして2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)−1−エタノールを得た。
NMR(CDCl)δ値:2.04(1H,brs),2.98(2H,t,J=6Hz),3.86(2H,t,J=6Hz),3.86(3H,s),6.68(1H,d,J=2Hz),7.02(1H,s),7.31(1H,s),7.55(1H,d,J=2Hz)
(7)2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]酢酸の製造
2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)−1−エタノール1.75gをtert−ブタノール7.0mLおよびN,N−ジメチルホルムアミド1.75mLの混合液に溶解し、氷冷下、この溶液に1−クロロアセチルピペリジン2.2gおよびtert−ブトキシカリウム1.54gを加え、同温度で30分間、さらに室温で2時間攪拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH1に調整した後、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物を90%エタノール水溶液10.5mLに溶解し、水酸化ナトリウム0.91gを加え、3時間加熱還流した。冷却後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、6mol/L塩酸でpH1に調整した後、有機層を分取した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物にジイソプロピルエーテルを加え、析出晶を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄した後、乾燥し、黄色結晶の2−[2−(6−メトキシ−1−ベンゾフラン−5−イル)エトキシ]酢酸1.42gを得た。
IR(neat)cm−1:2939,1734,1426,1252,1200,1148,1094,1022,771
NMR(DMSO−d)δ値:2.88(2H,t,J=7Hz),3.64(2H,t,J=7Hz),3.82(3H,s),4.01(2H,s),6.81(1H,d,J=2Hz),7.22(1H,s),7.44(1H,s),7.82(1H,d,J=2Hz)
同様にして2−[2−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−6−イル)エトキシ]酢酸を得た。
IR(neat)cm−1:2942,1731,1466,1431,1249,1132,1013,955,832,760
NMR(DMSO−d)δ値:2.90(2H,t,J=7Hz),3.66(2H,t,J=7Hz),3.82(3H,s),4.02(2H,s),6.86(1H,d,J=2Hz),7.15(1H,s),7.46(1H,s),7.88(1H,d,J=2Hz)
参考例7
3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピオン酸の製造
(1)2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)−1−エタノール4.60gに水酸化カリウム29mg、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム83mgおよびアクリル酸tert−ブチル5.67mLを加え、45〜50℃で2時間攪拌した。冷却後、反応混合物に水およびトルエンを加え、6mol/L塩酸でpH1に調整し、有機層を分取した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、無色油状の3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピオン酸tert−ブチル7.70gを得た。
IR(neat)cm−1:2978,2867,1729,1368,1159,1112,702
NMR(CDCl)δ値:1.43(9H,s),2.49(2H,t,J=6Hz),2.99(2H,t,J=7Hz),3.70(2H,t,J=6Hz),3.70(2H,t,J=7Hz),7.21(1H,dd,J=2,8Hz),7.27(1H,dd,J=1,5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.6−7.7(1H,m),7.78(1H,d,J=8Hz)
(2)3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピオン酸tert−ブチル7.60gをトルエン22.8mLに溶解し、p−トルエンスルホン酸・一水和物94mgを加え、6時間還流した。冷却した後、反応混合物に水および酢酸エチルを加え、有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をトルエン−シクロヘキサン混液(1:4、23mL)から結晶化し、淡赤色結晶の3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピオン酸5.30gを得た。
IR(KBr)cm−1:2860,1719,1273,1128,706
NMR(CDCl)δ値:2.63(2H,t,J=6Hz),3.00(2H,t,J=7Hz),3.73(2H,t,J=7Hz),3.74(2H,t,J=6Hz),7.20(1H,dd,J=1,8Hz),7.28(1H,dd,J=1,5Hz),7.41(1H,d,J=5Hz),7.6−7.7(1H,m),7.79(1H,d,J=8Hz)
製剤例1
成分(i):1−{3−[2−(1−ベンゾチオフェン−5−イル)エトキシ]プロピル}−3−アゼチジノール・マレイン酸塩(以下、化合物A)50mg、乳糖20mg、とうもろこし澱粉25mgおよびアビセルPH101(旭化成社製)40mgの混合物
成分(ii):[コリドンCL(BASF社製)10mg、アビセルPH302(旭化成社製)10mg、軽質無水ケイ酸18mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg
成分(i)をポリビニルピロリドンK30の5%水溶液で練合し、60℃で乾燥した後、成分(ii)を混合し、1錠重量175mg、直径8mmの円形錠に打錠し、化合物Aを50mg含有する錠剤を得る。
製剤例2
成分(i):化合物A 50mg、乳糖20mg、とうもろこし澱粉53mgの混合物
成分(ii):コリドンCL(BASF社製)7mg、アビセルPH302(旭化成社製)18mg、ステアリン酸マグネシウム2mg
成分(i)をポリビニルピロリドンK30の5%水溶液で練合し、60℃で乾燥した後、成分(ii)を混合し、1カプセル当たり150mgを3号ゼラチンカプセルに充填し、カプセル剤を得る。
製剤例3
化合物A 1gを秤量し、これに注射用水(日局)80mLを加え溶解させる。本溶液に0.1mol/Lリン酸2水素ナトリウム水溶液および0.1mol/Lリン酸ナトリウム水溶液を加えて、pH7.5に調整した後、等張化剤として塩化ナトリウムを適量加え、さらに注射用水を加えて正確に100mLとする。この溶液を無菌環境下、メンブランフィルター(孔径0.2μm)にて濾過することにより点眼用液剤を得る。本液剤を無菌環境下ポリエチレン製点眼ビン(容量5mL)に充填、閉塞して化合物Aを1w/v%で含有する点眼剤を得る。
製剤例4
化合物A 1gを秤量し、これに注射用水(日局)80mLを加え溶解させる。本溶液に0.1mol/Lリン酸2水素カリウム水溶液および0.1mol/Lリン酸水素2ナトリウム水溶液を加えて、pH7.5に調整した後、等張化剤として塩化ナトリウムを適量加え、さらに注射用水を加えて正確に100mLとする。この溶液を無菌環境下、メンブランフィルター(孔径0.2μm)にて濾過することにより点眼用液剤を得る。本液剤を無菌環境下ポリエチレン製点眼ビン(容量5mL)に充填、閉塞して化合物Aを1w/v%で含有する点眼剤を得る。
【産業上の利用可能性】
一般式[1]で表されるアルキルエーテル誘導体またはその塩は、網膜神経細胞保護作用を示すことことから、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、黄斑変性症、未熟児網膜症などの網膜神経疾患の予防および/または治療剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式[1]のアルキルエーテル誘導体またはその塩を含有することを特徴とする網膜神経疾患の予防および/または治療剤
一般式[1]

「式中、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル、アリール、アルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、アルケニルオキシ、アミノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルバモイルもしくは複素環式基、保護されていてもよいアミノ、ヒドロキシルもしくはカルボキシル基、ニトロ基およびオキソ基から選ばれる一つ以上の基を;Rは、置換されていてもよいアルキルアミノ基、保護されていてもよいアミノまたはヒドロキシル基を;A環は、5員もしくは6員の芳香族複素環またはベンゼン環を;mおよびnは、1〜6の整数を;pは、1〜3の整数を、それぞれ示す。」
【請求項2】
請求項1の一般式[1]のアルキルエーテル誘導体における

で表される部分が、以下(A)、(B)、(C)のいずれかである請求項1の網膜神経疾患の予防および/または治療剤。

【請求項3】
が、水素原子;Rが、水素原子、ハロゲン原子またはアルコキシ基である請求項1または2の網膜神経疾患の予防および/または治療剤。
【請求項4】
mが、2;nが、2〜3の整数;およびpが、1〜2の整数である請求項1〜3の網膜神経疾患の予防および/または治療剤。

【国際公開番号】WO2004/091605
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【発行日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505437(P2005−505437)
【国際出願番号】PCT/JP2004/005355
【国際出願日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(000003698)富山化学工業株式会社 (37)
【Fターム(参考)】