説明

ウエハキャリア駆動装置およびそれを動作させるための方法

【課題】ウエハキャリア駆動装置およびそれを動作させるための方法
【解決手段】駆動レールは、密封内部空洞と、駆動レールの長手方向に沿って伸びる外側駆動表面とを含む。内部空洞内に、外側駆動表面のちょうど反対側で内部空洞の表面に隣接して第1の磁気部材が配置される。内部空洞内に、第1の磁気部材に関連して駆動メカニズムが配置され、該駆動メカニズムは、第1の磁気部材が外側駆動表面のちょうど反対側にあり続けるように、第1の磁気部材を内部空洞内において駆動レールの長手方向に沿って移動させるように構成される。第1の磁気部材は、外側駆動表面に隣接して配置されたウエハキャリアに外側駆動表面を通じて磁気的に結合するように構成される。内部空洞内における駆動レールに沿った第1の磁気部材の移動は、外側駆動表面に沿ったウエハキャリアの対応する移動を生じさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
集積回路やメモリセルなどの半導体デバイスの作成では、半導体ウエハ上に特徴を設けるために、一連の製造オペレーションが実施される。半導体ウエハは、シリコン基板上に定められた多階層構造の形態の集積回路デバイスを含む。基板層では、拡散領域を伴うトランジスタデバイスが形成される。後続の層では、所望の集積回路デバイスを定めるために、相互接続金属配線がパターン形成され、トランジスタデバイスに電気的に接続される。また、パターン形成された導電層は、誘電体材料によってその他の導電層から絶縁される。
【0002】
半導体ウエハ上に特徴を設けるための一連の製造オペレーションは、いくつかのウエハ湿式処理オペレーションを含むことができる。例えば、なかでも、ウエハ上に材料を電気めっきするために、ウエハから材料を化学的にエッチングするために、ならびにウエハを洗浄する(すすぐおよび乾燥させる)ために、何らかのウエハ湿式処理オペレーションが実施されてよい。特定のウエハ湿式処理オペレーションでは、各自でウエハ上に様々な湿式処理オペレーションが実施されえる様々な処理モジュールにウエハを通す必要があるであろう。ウエハを処理するために使用される一部の化学物質は、とりわけ金属などの特定の材料に対して攻撃的であるので、ウエハを損傷させる可能性がある金属残留物/微粒子の生成を回避しつつウエハの移動を提供するウエハ移動メカニズムを検討することが、関心を集めている。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、半導体ウエハキャリア駆動装置が開示される。装置は、内部空洞と外側駆動表面とを有する駆動レールを含む。内部空洞は、密封される。外側駆動表面は、駆動レールの長手方向に沿って伸びる。装置は、また、内部空洞内に配置された第1の磁気部材を含む。第1の磁気部材は、外側駆動表面のちょうど反対側の内部空洞の表面に隣接して配置される。装置は、また、内部空洞内に第1の磁気部材と関連づけられて配置された駆動メカニズムも含む。駆動メカニズムは、駆動レールの長手方向に沿って移動されるときに第1の磁気部材が外側駆動表面のちょうど反対側にあり続けるように、第1の磁気部材を内部空洞内において駆動レールの長手方向に沿って移動させるように構成される。第1の磁気部材は、第1の磁気部材の移動が外側駆動表面に沿ったウエハキャリアの対応する移動を生じさせるように、外側駆動表面に隣接して配置されたウエハキャリアに外側駆動表面を通じて磁気的に結合するように構成される。
【0004】
別の実施形態では、半導体ウエハの直線移動のためのシステムが開示される。システムは、内部空洞と外側駆動表面とを有する駆動レールを含む。内部空洞は、密封される。外側駆動表面は、駆動レールの長手方向に沿って伸びる。システムは、また、内部空洞内に配置された第1の磁気部材を含む。第1の磁気部材は、また、外側駆動表面のちょうど反対側で内部空洞の表面に隣接して配置される。第1の磁気部材は、内部空洞内において駆動レールの長手方向に沿って移動を制御されるように構成される。システムは、また、半導体ウエハを実質的に水平な向きに保持するように構成されたウエハキャリアを含む。システムは、さらに、封入ケース内に配置された第2の磁気部材を含む。封入ケースは、ウエハキャリアに固定される。第1の磁気部材および第2の磁気部材は、封入ケースが外側駆動表面に隣接して配置されたときに、封入ケースおよび外側駆動表面を通じて互いに磁気的に結合しあうように構成される。したがって、第1の磁気部材と第2の磁気部材との間の磁気結合によって、第1の磁気部材の移動は、封入ケースおよび封入ケースに固定されたウエハキャリアの対応する移動を生じさせる。
【0005】
別の実施形態では、半導体ウエハキャリアを駆動するための方法が開示される。方法は、第1の磁気部材が密封駆動レールの駆動側面に接近して配置されるように、第1の磁気部材を駆動レールの内部空洞内において配置するための動作を含む。駆動レールの駆動側面の外側は、駆動表面を形成する。方法は、第2の磁気部材を封入ケース内において駆動レールの駆動表面に隣接して配置する動作を含む。封入ケースは、ウエハケースに固定される。第2の磁気部材を駆動表面に隣接して配置することによって、第2の磁気部材は、第1の磁気部材との磁気結合を確立する。方法は、さらに、第1の磁気部材と第2の磁気部材との間の磁気結合が封入ケースを密封駆動レールの駆動表面に沿って移動させるように、第1の磁気部材を駆動レール内において駆動側面に沿って直線方向に移動させるための動作を含む。駆動レールの駆動表面に沿った封入ケースの移動は、ウエハキャリアを駆動レールに連動する直線経路に沿って移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一実施形態にしたがって、半導体ウエハ駆動装置を示した説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にしたがって、図1に示されたウエハ駆動装置の垂直断面図A−Aを示した説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にしたがって、駆動レールの等角図を示した説明図である。
【図4A】本発明の一実施形態にしたがって、駆動レールに接した駆動ハンドルの垂直断面図を示した説明図である。
【図4B】本発明の一実施形態にしたがって、ハンドル磁石に磁気的に結合した駆動磁石の水平断面図を示した説明図である。
【図5A】本発明の一実施形態にしたがって、ガイドレールの等角図を示した説明図である。
【図5B】本発明の一実施形態にしたがって、ガイドレールに接したガイドサポートの垂直断面図を示した説明図である。
【図6】本発明の一実施形態にしたがって、張力ガイドレールに接した押圧ガイドサポートの垂直断面図を示した説明図である。
【図7A】本発明の一実施形態にしたがって、本明細書において説明されるウエハ駆動装置に基づくウエハの直線移動のためのシステムを組み入れたウエハ湿式処理室を示した説明図である。
【図7B】本発明の一実施形態にしたがって、処理ヘッドの下にウエハキャリアを配された処理室の垂直断面図を示した説明図である。
【図8】本発明の一実施形態にしたがって、半導体ウエハキャリアを駆動するための方法の流れ図を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、本発明の完全な理解をもたらすために、多くの詳細が特定されている。しかしながら、当業者ならば明らかなように、本発明は、これらの一部または全部の詳細を特定しなくても実施されえる。また、本発明が不必要に不明瞭にされる事態を避けるために、周知のプロセス動作の詳細な説明は省略される。
【0008】
図1は、本発明の一実施形態にしたがって、半導体ウエハ駆動装置を示した説明図である。装置は、実質的に高さが同じとなる向きに壁113Aに沿って伸びるように壁113Aに固定された駆動レール109を含む。装置は、また、実質的に高さが同じとなる向きに壁113Bに沿って伸びるように壁113Bに固定されたガイドレール111を含む。壁113Aおよび壁113Bのそれぞれは、互いに平行に広がる実質的に垂直な壁として構成される。したがって、駆動レール109およびガイドレール11は、互いに実質的に平行でかつ高さが同じであるように配置される。装置は、さらに、駆動レール109からガイドレール111にかけて実質的に水平な方向に広がるように配置されたウエハキャリア101を含む。ウエハキャリア111は、半導体ウエハ(以下では「ウエハ」)104を受けて保持するための、中央に位置する開口領域103を含む。
【0009】
ウエハキャリア101の駆動側面に、いくつかの駆動ハンドル105A/105Bが固定される。駆動ハンドル105A/105Bのそれぞれは、駆動レール109の外側駆動表面に接するように構成される。また、ウエハキャリア101の誘導側面に、いくつかのガイドサポート107A/107Bが固定される。ガイドサポート107A/107Bのそれぞれは、ガイドレール111のガイドトラックに接するように構成される。図1の実施形態は、2つの駆動ハンドル105A/105Bおよび2つのガイドサポート107A/107Bを示しているが、ウエハ駆動装置のその他の実施形態は、任意の数の駆動ハンドル105および任意の数のガイドサポート107を含むことができることが、理解されるべきである。
【0010】
図2は、本発明の一実施形態にしたがって、図1に示されたウエハ駆動装置の垂直断面図A−Aを示した説明図である。図2に示されるように、ウエハキャリア101およびウエハキャリア101上に保持されるウエハ104は、ウエハキャリア101内に保持されたときのウエハ104の上面が、実質的に高さが同じであるように、実質的に水平な向きに位置決めされる。駆動ハンドル105A/105Bのそれぞれの外側形状は、駆動ハンドル105A/105Bのそれぞれが駆動レール109の外側駆動表面に接するように構成されるように、駆動レール109の外側駆動表面の形状に実質的に一致するように構成される。一実施形態では、駆動レール109の駆動表面と駆動ハンドル105A/105Bとが互いに接しあったときに、駆動レール109に対する駆動ハンドル105A/105Bの垂直移動の幅が最小限の状態で、駆動ハンドル105A/105Bが駆動レール109の長手方向に沿って移動可能であるように、駆動レール109の駆動表面および駆動ハンドル105A/105Bは構成される。
【0011】
また、ガイドサポート107A/107Bのそれぞれの外側形状は、ガイドサポート107A/107Bのそれぞれがガイドレール111のガイドトラックに接するように構成されるように、ガイドレール111のガイドトラックの形状に実質的に一致するように構成される。一実施形態では、ガイドレール111のガイドトラックとガイドサポート107A/107Bとが互いに接しあったときに、ガイドレール111に対するガイドサポート107A/107Bの垂直移動の幅が最小限の状態で、ガイドサポート107A/107Bがガイドレール111の長手方向に沿って移動可能であるように、ガイドレール111のガイドトラックおよびガイドサポート107A/107Bは、構成される。
【0012】
図3は、本発明の一実施形態にしたがって、駆動レール109の等角図を示した説明図である。前述のように、駆動レール109は、駆動レール109の長手方向303に沿って伸びる外側駆動表面301を含む。外側駆動表面301は、実質的に垂直な部分309によって隔てられた上方傾斜部分305と下方傾斜部分307とを含む。
【0013】
図4Aは、本発明の一実施形態にしたがって、駆動レール109に接した駆動ハンドル105の垂直断面図を示した説明図である。駆動レール109は、内部空洞511と外側駆動表面とを含む。駆動レール109の内部空洞511は、ウエハ処理溶液の侵入を阻むためにおよび微粒子の漏出を阻むために密封されることが、認識されるべきである。前述のように、駆動レール109の外側駆動表面は、上方傾斜部分305と、下方傾斜部分307と、実質的に垂直な部分309とによって定められる。内部空洞511内には、外側駆動表面の実質的に垂直な部分309のちょうど反対側で内部空洞511の表面に隣接するように、駆動磁石503が配置される。
【0014】
駆動磁石503は、カラー507に固定される。カラー507は、カラートラック509に沿って自由に移動することができるように、内部空洞511内においてカラートラック509に係合するように定められる。カラー507は、また、内部空洞511内においてカラー507とカラートラック509との間に配置されたネジ505のネジ山に係合するように定められたネジ表面を含む。カラートラック509およびネジ505は、ともに、内部空洞511内において駆動レール109の長手方向303に沿って伸びる向きに配される。したがって、矢印506によって示されるようなネジ505の回転は、カラー507を駆動レール109の長手方向に沿って移動させ、それによって、駆動磁石503を駆動レール109の長手方向に沿って移動させる。したがって、ネジ505の回転制御により、駆動レール109に沿った駆動磁石503の移動制御が実現される。なお、駆動磁石503は、ネジ505の回転を通じて駆動レール109の長手方向303に沿って移動される際に、外側駆動表面の実質的に垂直な部分309のちょうど反対側に留まることが、認識されるべきである。
【0015】
一実施形態では、ネジ505の回転制御を実現するために、ネジ505にモータが機械的に結合される。また、一実施形態では、モータを制御するために、コンピュータシステムが定められる。コンピュータシステムは、そのシステム上においてグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)の動作を可能にするように構成することができる。GUIは、モータによってネジ505を通じてカラー507にそして駆動磁石503に適用される速度の推移(profile)を手動で指定できるように定められる。速度の推移は、駆動レール109の長手方向303に沿った各場所における駆動磁石503の速度を指定する。速度の推移は、任意の所定の場所における駆動磁石503の速度がゼロから最大約500ミリメートル毎秒に及ぶ範囲内であるように定めることができる。
【0016】
なお、モータによって駆動されるように機械的に結合されたカラー507、カラートラック509、およびネジ505は、駆動磁石503の移動制御を実現するために駆動レール109の内部空洞511内に配置される駆動メカニズムの一実施形態を表していることが、理解されるべきである。ただし、ウエハ駆動装置は、上述された駆動メカニズムの使用に限定されないことが、認識されるべきである。その他の実施形態では、駆動レール109の長手方向303に沿った駆動磁石503の移動制御を実現するために、駆動レール109の内部空洞511内に、様々に異なるタイプの駆動メカニズムを配置することができる。例えば、一実施形態では、駆動レール109の長手方向303に沿って駆動磁石503を移動させるために、ベルト駆動が用いられてよい。
【0017】
図4Aを再び参照すると、駆動ハンドル105の位置は、封入ケース513内に配置されたハンドル磁石501によって定められる。ハンドル磁石501は、封入ケース513と駆動レール109の外側駆動表面とを通じて駆動磁石503に磁気的に結合するように定められる。駆動磁石503に対するハンドル磁石501の磁気結合は、駆動磁石503が駆動レール109の長手方向303に沿って内部空洞511内を移動されるのに伴って駆動ハンドル105を駆動レール109の駆動表面に沿って移動させるのに十分な強さである。このように、駆動レール109の駆動表面に沿った駆動ハンドル105の移動は、駆動ハンドル105に固定されたウエハキャリア101の、駆動レール109の長手方向303に沿った対応する移動を生じさせる。
【0018】
封入ケース513は、ハンドル磁石501がウエハ処理溶液に曝されないように、ハンドル磁石501を完全に包み込むように構成される。封入ケース513は、封入ケース513の移動がウエハキャリア101の対応する移動を生じさせるように、ウエハキャリア101の縁に固定される。封入ケース513は、駆動レース109の駆動表面に接するように定められた外側トラック表面を含む。封入ケース513の外側トラック表面は、上方傾斜部分519と、下方傾斜部分521と、上方傾斜部分519と下方傾斜部分521との間に伸びる実質的に垂直な部分504とを含む。
【0019】
トラック表面の上方傾斜部分519は、駆動表面の上方傾斜部分305に実質的に一致するように定められる。同様に、トラック表面の下方傾斜部分521は、駆動表面の下方傾斜部分307に実質的に一致するように定められる。したがって、駆動ハンドルの上方傾斜部分519および下方傾斜部分521が駆動レール109の上方傾斜部分305および下方傾斜部分307に接触しているときに、駆動レール109に対する駆動ハンドル105の垂直移動能力は最小限である。その結果、駆動ハンドル105が駆動レール109に接触した状態で駆動レール109沿いに進む際の、駆動レール109に対する駆動ハンドル105の垂直移動は、最小限に抑えられる。
【0020】
封入ケース513の外側トラック表面は、その上方傾斜部分519および下方傾斜部分521が駆動表面の上方傾斜部分305および下方傾斜部分307に接触しているときに、トラック表面の実質的に垂直な部分504が駆動表面の実質的に垂直な部分309から隔てられるように定められる。トラック表面の実質的に垂直な部分504の、駆動表面の実質的に垂直な部分309からの隔たりは、駆動ハンドル105が駆動レール109に沿って移動される際の、駆動ハンドル105と駆動レール109との間の摩擦を低減させることが、認識されるべきである。
【0021】
一実施形態では、駆動ハンドル105の上方傾斜部分519および下方傾斜部分521は、駆動ハンドル105の実質的に垂直な部分504に対して45度であるように構成される。また、この実施形態では、駆動レール109の上方傾斜部分305および下方傾斜部分307は、駆動レール109の実質的に垂直な部分309に対して45度であるように構成される。しかしながら、その他の実施形態では、駆動レール109の駆動表面および駆動ハンドル105のトラック表面に使用される傾斜の角度は、上方傾斜と下方傾斜とが対称的である限り、最大90度までの基本的にあらゆる角度に構成することができることが、理解されるべきである。
【0022】
図4Bは、本発明の一実施形態にしたがって、ハンドル磁石501に磁気的に結合された駆動磁石503の水平断面図を示した説明図である。この実施形態では、駆動磁石503は、極性を交互に隣り合わせに位置決めされたいくつかの磁石503A〜503Dによって定められる。また、この実施形態では、ハンドル磁石501は、極性を交互に隣り合わせに位置決めされたいくつかの磁石501A〜501Dによって定められる。磁石501A〜501Dの極性の順序は、各磁石501A〜501Dがそれぞれ対応する磁石503A〜503Dに同時に結合するように、磁石503A〜503Dの極性の順序と反対である。上述された実施形態は、駆動磁石503およびハンドル磁石501をそれぞれ定めるために4つの磁石が使用されることを示しているが、その他の実施形態では、駆動磁石503およびハンドル磁石501がそれぞれ基本的にあらゆる数の磁石で形成することができることが、理解されるべきである。
【0023】
駆動磁石503とハンドル磁石501は、駆動ハンドル105の垂直部分504と駆動レール109の垂直部分309とを隔てている水平空間527越しに、駆動レール109の外側駆動表面および駆動ハンドル105の封入ケース513を通じて互いに磁気的に結合することができる。一実施形態では、駆動磁石503およびハンドル磁石501は、それぞれNdFeBで形成され、約5重量ポンドから約20重量ポンドに及ぶ範囲内の磁気結合強度を間に提供する。特定の一実施形態では、駆動磁石503およびハンドル磁石501は、それぞれNdFeBで形成され、約12.8重量ポンドの磁気結合強度を間に提供する。しかしながら、その他の実施形態では、ウエハキャリア101を固定された駆動ハンドル105の、駆動レール109に沿った移動を可能にするのに磁気結合強度が十分である限り、異なるタイプの磁石が駆動磁石503およびハンドル磁石501に用いられてよいことが、理解されるべきである。
【0024】
一実施形態では、駆動レール109は、ポリエチレンテレフタレート(PET)で形成され、封入ケース513は、超高分子量ポリエチレン(UHMWP)で形成される。PETおよびUHMWPは、ともに、駆動磁石503とハンドル磁石501との間の磁場に対して影響を与えない。その他の実施形態では、曝されるウエハ処理溶液と化学的に共存可能であって、駆動磁石503とハンドル磁石501との間の磁場に対して与える影響が十分に小さく、なおかつ駆動レール109に沿った駆動ハンドル105の移動を可能にするのに駆動磁石503とハンドル磁石501との間の磁気結合が十分であるように十分に低い摩擦係数を有する限り、その他の材料が駆動レール109および封入ケース513に使用されてよいことが、認識されるべきである。
【0025】
また、一実施形態では、ガイドレール111は、PETで形成され、ガイドサポート107は、UHMWPで形成される。その他の実施形態では、曝されるウエハ処理溶液と化学的に共存可能であって、なおかつガイドレール111に沿ったガイドサポート107の移動を可能にするのに十分に低い摩擦係数を有する限り、その他の材料がガイドレール111およびガイドサポート107に使用されてよいことが、認識されるべきである。
【0026】
図5Aは、本発明の一実施形態にしたがって、ガイドレール111の等角図を示した説明図である。ガイドレール111は、ガイドレール111の長手方向403に沿って定められたガイドトラック401を含む。ガイドトラック401は、ガイドサポート107A/107Bを受けるように定められる。図5Bは、本発明の一実施形態にしたがって、ガイドレール111に接したガイドサポート107の垂直断面図を示した説明図である。この実施形態では、ガイドサポート107およびガイドトラック401は、それぞれ長方形の垂直断面を有する。ガイドトラック401は、ガイドサポート107がガイドトラック401に挿入されたときに、ガイドレール111に対するガイドサポート107の垂直移動が最小限の状態で、ガイドサポート107がガイドレール111の長手方向403に沿って自由に移動可能であるように、大きさを決定される。また、この実施形態では、ガイドトラック401は、ガイドサポート107の外縁とガイドレール111との間に隙間601が存在するように、大きさを決定される。
【0027】
図6は、本発明の一実施形態にしたがって、張力ガイドレール111Aに接した押圧ガイドサポート107Cの垂直断面図を示した説明図である。張力ガイドレール111Aは、ガイドトラックの垂直断面の形状を除き、先に論じられたガイドレール111と同様である。張力ガイドレール111Aは、上方傾斜表面603と下方傾斜表面605とを有するように定められたガイドトラック611を含む。押圧ガイドサポート107Cは、ウエハキャリア101の誘導縁に固定される。押圧ガイドサポート107Cは、押圧ガイドサポート107Cがガイドトラック611に挿入されたときに、上方傾斜表面607と603とが互いに接するとともに下方傾斜表面609と605とが互いに接するように、上方傾斜表面607と下方傾斜表面609とを含む。このように、ガイドトラック611は、抵抗力613、および駆動磁石503とハンドル磁石501との間の磁気相互作用が、駆動レール109と張力ガイドレール111Aとの間に広がる方向にウエハキャリア101に力を印加するように、駆動レール109から離れる方向に押圧ガイドサポート107Cに抵抗力613を提供するように構成される。
【0028】
図7Aは、本発明の一実施形態にしたがって、本明細書において説明されるウエハ駆動装置に基づくウエハの直線移動のためのシステムを組み入れたウエハ湿式処理室700を示した説明図である。処理室は、実質的に平行な側壁113Aおよび113Bを含む外壁によって定められる。駆動レール109は、実質的に高さが同じとなる向きに側壁113Aに取り付けられる。ガイドレール111は、実質的に高さが同じとなる向きに側壁113Bに取り付けられる。ウエハキャリア101は、駆動レール109とガイドレール111との間に広がるように、実質的に高さが同じとなる向きに配置される。ウエハキャリア101の駆動側面には、対をなす駆動ハンドル105A/105Bが固定され、駆動レール109の外側駆動表面に接触するように位置決めされる。ウエハキャリア101の誘導側面には、対をなすガイドサポート107A/107Bが固定され、ガイドレール111のガイドトラックに接するように位置決めされる。駆動ハンドル105A/105B内のハンドル磁石501は、駆動レール109の内部空洞511内の対応する駆動磁石503に磁気的に結合される。したがって、駆動レール109内における駆動磁石503の直線移動は、矢印719によって示されるように、駆動レール109に沿ったウエハキャリア101の対応する直線移動を生じさせる。
【0029】
駆動レール109の長手方向に沿った駆動磁石503の移動制御を実現するために、駆動レール109の内部空洞511内の駆動メカニズムにモータ709が機械的に結合される。モータ709は、制御リンク724によってコンピュータシステム723に接続される。コンピュータシステム723は、モータ709を制御するように定められる。一実施形態では、コンピュータシステム723は、モータ709によって駆動磁石503に印加される速度の推移を手動で指定できるように定められたGUI725を動作させる。先に言及されたように、速度の推移は、駆動レール109の長手方向303に沿った各場所における駆動磁石503の速度を指定する。
【0030】
処理室700は、投入モジュール713と、処理モジュール715と、送出モジュール717とを含む。駆動レール109およびガイドレール111は、投入モジュール713、処理モジュール715、および送出モジュール717のそれぞれを通って連続して伸びる。したがって、ウエハキャリア101は、駆動レール109およびガイドレール111に沿って、投入モジュール713、処理モジュール715、および送出モジュール717のそれぞれを通って直線状に移動させることができる。投入モジュール713は、ウエハ取り扱い機器によってウエハを処理室700に挿入する際に通すことができるドアアセンブリ705を含む。投入モジュールは、また、投入モジュール713内においてウエハキャリア101がその上に中心合わせされたときに、ウエハキャリア101の開口領域103を通って垂直に移動するように定められたウエハリフタ701を含む。ウエハリフタ701は、ドアアセンブリ705を通って処理室700に挿入されたときのウエハを受け取るために、上昇させることができる。ウエハリフタ701は、次いで、ウエハをウエハキャリア101に載せてウエハキャリア101の進行経路から退くために、下降させることができる。
【0031】
処理モジュール715は、ウエアキャリア101によって運ばれるウエハに接するように配置された処理ヘッド711を含む。図7Bは、本発明の一実施形態にしたがって、処理ヘッド711の下にウエハキャリア101を配された処理室700の垂直断面図を示した説明図である。処理ヘッド711は、その垂直位置が駆動レール109の垂直位置およびガイドレール111の垂直位置の両方に連動するように、図に示されるようにそれぞれ場所719および721において駆動レール109およびガイドレール111の両方に搭載される。処理ヘッド711は、ウエハキャリア101上にあるウエハを処理溶液に曝すように定められる。一部の実施形態では、処理ヘッド711は、ウエハが処理ヘッド711の下を突っ切るのに伴ってウエハ表面上に処理溶液のメニスカス723を吐出するように定められる。処理溶液は、ウエハ表面と反応して特定のウエハ処理結果を達成するように調合される。一実施形態では、処理ヘッド711は、ウエハがウエハキャリア101によって処理ヘッド711の下で移動されるのに伴って複数のウエハ処理動作を実施するように装備される。例えば、一実施形態では、処理ヘッド711は、ウエハが下を突っ切るのに伴って、ウエハ表面を処理するように、ウエハ表面をすすぐように、およびウエハ表面を乾燥させるように装備される。また、別の実施形態では、ウエハキャリア101がウエハを複数の処理ヘッド711の下で移動させるように、駆動レール109およびガイドレール111に複数の処理ヘッド711を搭載することができる。
【0032】
本明細書において説明されるウエハキャリア駆動装置は、基本的にあらゆるタイプの処理ヘッド711に用いられてよいことが、認識されるべきである。ただし、重要な特徴は、処理ヘッド711が駆動レール109およびガイドレール111の垂直位置に連動することにある。このように、処理ヘッド711の垂直位置を駆動レール109およびガイドレール111のそれぞれに連動させることによって、ウエハキャリア101が処理ヘッド711の下で移動する際の、処理ヘッド711とウエハとの間の垂直分離距離の制御が達成される。
【0033】
処理ヘッド715を通り抜けたウエハキャリア101は、送出モジュール717に達する。送出モジュール717は、送出モジュール717内においてウエハキャリア101をその上に中心合わせされたときに、ウエハキャリア101の開口領域103を通って垂直に移動するように構成されたウエハリフタ703を含む。ウエハリフタ703は、ウエハをウエハキャリア101から処理室700からの取り出しのための位置まで持ち上げるために、上昇させることができる。送出モジュール717は、また、ウエハ取り扱い機器によってウエハを処理室700から取り出す際に通すことができるドアアセンブリ707を含む。ウエハがウエハリフタ703から取り除かれると、ウエハリフタ703は、ウエハキャリア101の進行経路から退くために、下降させることができる。次いで、ウエハキャリア101は、処理のために次のウエハを取り上げるために投入モジュール713に戻される。
【0034】
なお、本明細書において説明されるウエハキャリア駆動装置は、処理室の処理環境にいかなる金属部材も曝されないことが、認識されるべきである。また、駆動レール109、駆動ハンドル105A/105B、ガイドレール111、およびガイドサポート107A/107Bを形成するために使用される材料は、ウエハ処理溶液の化学物質と共存可能であるように選択される。したがって、ウエハキャリア駆動装置は、ウエハ処理溶液の化学物質との有害な相互作用を回避するように構成される。また、ウエハキャリア駆動装置の部品材料は、互いとの摩擦境界を、それらに対応する微粒子の生成を最小限に抑えつつ可能にするように選択される。また、駆動メカニズムの機械的部品は、駆動レール109の密封内部空洞511内に閉じ込められるので、駆動メカニズムからのいかなる微粒子の生成も、ウエハ処理環境に達しないように阻まれることが、認識されるべきである。
【0035】
図8は、本発明の一実施形態にしたがって、半導体ウエハキャリアを駆動するための方法の流れ図を示した説明図である。方法は、第1の磁気部材を密封駆動レールの内部空洞内において位置決めするための動作801を含む。第1の磁気部材の一例は、上述された駆動磁石503である。また、駆動レールの一例は、上述された駆動レール109である。第1の磁気部材は、駆動レールの駆動側面に接近して位置決めされ、駆動側面の外側は、駆動表面を形成する。
【0036】
方法は、また、第2の磁気部材を封入ケース内において駆動レールの駆動表面に隣接して位置決めするための動作803を含む。第2の磁気部材の一例は、上述された、封入ケース513内のハンドル磁石501である。封入ケースは、ウエハキャリアに固定される。例えば、上述のように、封入ケース513は、ウエハキャリア101に固定される。第2の磁気部材は、第1の磁気部材との磁気結合を確立するように、駆動表面に隣接して位置決めされる。封入ケースは、封入ケースが駆動表面に沿って移動されるときに封入ケースの垂直移動が最小限に抑えられるように、駆動表面に接するように定められる。
【0037】
方法は、また、駆動レールとガイドレールとの間にウエハキャリアが実質的に水平な方向に広がるように、ガイドレールを駆動レールに対して平行でかつ高さが同じであるように位置決めするための、動作805を含む。ガイドレールの一例は、上述されたガイドレール111である。ガイドレールは、ガイドトラックを含むように定められる。動作807では、駆動レールに連動する直線経路に沿ってウエハキャリアが移動されるのに伴って、ウエハキャリアに固定されたガイドサポートがガイドトラックに沿って自由に移動するように、ガイドサポートがガイドレールのガイドトラックに係合される。ガイドサポートは、ガイドレールに対するガイドサポートの垂直移動を最小限に抑えるように、ガイドトラックに接するように定められる。ガイドサポートの例は、上述されたガイドサポート107A/107Bまたは押圧ガイドサポート107Cを含むことができる。押圧ガイドサポート107Cが用いられる場合は、ガイドサポートとガイドレールとの間の抵抗が、第1の磁気部材と第2の磁気部材との間の磁気結合と相まって、駆動レールとガイドレールとの間に広がる方向にウエハキャリアに力を印加する。
【0038】
方法は、第1の磁気部材と第2の磁気部材との間の磁気結合が、封入ケースを密封駆動レールの駆動表面に沿って移動させ、それによって、ウエハキャリアを駆動レールに連動する直線経路に沿って移動させるように、第1の磁気部材を駆動レール内において駆動レールの駆動側面に沿って直線方向に移動させるための、動作809に続く。一実施形態では、第1の磁気部材は、所定の速度の推移にしたがって、自動的に駆動レールに沿って直線方向に移動される。所定の速度の推移は、駆動レールの長手方向に沿った各場所における第1の磁気部材の速度を指定する。
【0039】
一実施形態では、処理ヘッドは、駆動レールとガイドレールとの間に広がるように、駆動レールおよびガイドレールの両方に搭載される。したがって、処理ヘッドは、その垂直位置が駆動レールの垂直位置およびガイドレールの垂直位置に連動するように搭載される。この実施形態では、駆動レールに連動する直線経路に沿ったウエハキャリアの移動は、ウエハキャリア内にあるときのウエハを、図7A〜7Bに関連して上述されたように、処理ヘッドから供給される処理溶液のメニスカスに曝させる。
【0040】
上記の実施形態を念頭におくと、本発明は、コンピュータシステムに格納されたデータを伴う各種のコンピュータ実行動作を使用することができることが、理解されるべきである。これらの動作は、物理量の物理的操作を必要とする動作である。必ずしもそうとは限らないが、通常、これらの量は、格納、転送、結合、比較、およびその他の操作を経ることが可能な電気信号または磁気信号の形態をとる。さらに、実施される操作は、生成、特定、決定、または比較などの表現で言及されることが多い。本明細書において説明されるあらゆる動作は、コンピュータシステムによって指示、制御、または実施されえる。コンピュータシステムは、所要の目的にあわせて特別に構築されてもよいし、またはコンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的にアクティブにされる若しくは構成される汎用コンピュータであってもよい。
【0041】
コンピュータプログラムは、ウエハキャリア駆動装置を制御および監視するように定めることができる。このようなコンピュータプログラムは、ユーザがウエハキャリア駆動装置を制御することならびにウエハキャリアの位置および速度の状態を監視することを可能にするためのGUIを提供するように定めることができる。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして具体化することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムによって後ほど読み出し可能なデータを格納することができる任意のデータストレージデバイスである。コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ならびにその他の光ストレージデバイスおよび非光ストレージデバイスを含む。
【0042】
本発明は、いくつかの実施形態の観点から説明されてきたが、当業者ならば、先の明細書を読むことおよび図面を検討することによって、様々な代替、追加、置き換え、および均等物を実現することがわかる。したがって、本発明は、本発明の真の趣旨および範囲に含まれるものとして、このようなあらゆる代替、追加、置き換え、および均等物を含むことを意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
内部空洞と外側駆動表面とを有する駆動レールであって、前記内部空洞は、密封され、前記外側駆動表面は、前記駆動レールの長手方向に沿って伸びる、駆動レールと、
前記内部空洞内において、前記外側駆動表面のちょうど反対側の前記内部空洞の表面に隣接して配置された第1の磁気部材と、
前記内部空洞内に、前記第1の磁気部材と関連づけられて配置された駆動メカニズムであって、前記駆動メカニズムは、前記駆動レールの前記長手方向に沿って移動されるときに前記第1の磁気部材が前記外側駆動表面のちょうど反対側にあり続けるように、前記第1の磁気部材を前記内部空洞内において前記駆動レールの前記長手方向に沿って移動させるように構成される、駆動メカニズムと、を備え、
前記第1の磁気部材は、前記第1の磁気部材の移動が前記外側駆動表面に沿ったウエハキャリアの対応する移動を生じさせるように、前記外側駆動表面に隣接して配置された前記ウエハキャリアに前記外側駆動表面を通じて磁気的に結合するように構成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記ウエハキャリアは、前記ウエハキャリアの縁に固定された封入ケース内に密封された第2の磁気部材を含み、前記第2の磁気部材は、前記封入ケースの外側トラック表面を通じて、かつ前記駆動レールの前記外側駆動表面を通じて、前記第1の磁気部材に磁気的に結合するように構成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記封入ケースの前記外側トラック表面の形状は、前記封入ケースが前記駆動レールの前記長手方向に沿って移動されるときに前記駆動レールに対する前記封入ケースの垂直移動が最小限に抑えられるように、前記駆動レールの前記外側駆動表面の形状に実質的に一致するように構成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記外側駆動表面は、第1の上方傾斜部分と第1の下方傾斜部分とを有するように構成され、前記封入ケースの前記外側トラック表面は、第2の上方傾斜部分と第2の下方傾斜部分とを有するように構成され、前記第2の上方傾斜部分は、前記第1の上方傾斜部分に一致するように構成され、前記第2の下方傾斜部分は、前記第1の下方傾斜部分に一致するように構成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記外側駆動表面は、前記第1の上方傾斜部分と前記第1の下方傾斜部分との間に伸びる第1の実質的に垂直な部分を有するように構成され、前記封入ケースの前記外側トラック表面は、前記第2の上方傾斜部分と前記第2の下方傾斜部分との間に伸びる第2の実質的に垂直な部分を有するように構成され、前記第2の実質的に垂直な部分は、前記第1の上方傾斜部分と前記第2の上方傾斜部分とが接触しているとともに前記第1の下方傾斜部分と前記第2の下方傾斜部分とが接触しているときに、前記第1の実質的に垂直な部分から隔てられるように構成されている、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項6】
請求項2に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記駆動レールは、ポリエチレンテレフタレートで形成され、前記封入ケースは、超高分子量ポリエチレンで形成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項7】
請求項2に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記第1の磁気部材および前記第2の磁気部材は、約5重量ポンドから約20重量ポンドに及ぶ範囲内の磁気結合強度をその間に提供するように、ともにNdFeBで形成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項8】
請求項1に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、さらに、
前記ウエハキャリアが前記駆動レールからガイドレールにかけて実質的に水平な方向に広がるように、前記駆動レールに対して実質的に平行でかつ高さが同じであるように配置されたガイドレールであって、前記ガイドレールの長手方向に沿って定められたガイドトラックを含むガイドレールと、
前記封入ケースを固定された前記ウエハキャリアの前記縁とは反対側の前記ウエハキャリアの縁に固定されたガイドサポートであって、前記ガイドレールに対する前記ガイドサポートの垂直移動が最小限の状態で前記ガイドレールの前記長手方向に沿って前記ガイドサポートが自由に移動可能であるように、前記ガイドトラックに接するように構成されたガイドサポートと、を備える半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項9】
請求項8に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記ガイドトラックは、抵抗力、ならびに前記第1の磁気部材と前記ウエハキャリアとの間の磁気結合が、前記駆動レールと前記ガイドレールとの間において広がる方向に前記ウエハキャリアに力を印加するように、前記駆動レールから離れる方向に前記ガイドサポートに前記抵抗力を提供するように構成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項10】
請求項8に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記ガイドレールは、ポリエチレンテレフタレートで形成され、前記ガイドサポートは、超高分子量ポリエチレンで形成される、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項11】
請求項1に記載の半導体ウエハキャリア駆動装置であって、
前記駆動メカニズムは、所定の速度の推移にしたがって、前記第1の磁気部材を前記駆動レールの前記長手方向に沿って移動させるように構成され、前記所定の速度の推移は、前記駆動レールの前記長手方向に沿った各場所における前記第1の磁気部材の速度を指定する、半導体ウエハキャリア駆動装置。
【請求項12】
半導体ウエハの直線移動のためのシステムであって、
内部空洞と外側駆動表面とを有する駆動レールであって、前記内部空洞は、密封され、前記外側駆動表面は、前記駆動レールの長手方向に沿って伸びる、駆動レールと、
前記内部空洞内において、前記外側駆動表面のちょうど反対側の前記内部空洞の表面に隣接して配置された第1の磁気部材であって、前記内部空洞内において前記駆動レールの前記長手方向に沿って制御されて移動されるように構成された第1の磁気部材と、
半導体ウエハを実質的に水平な向きに保持するように構成されたウエハキャリアと、
封入ケース内に配置された第2の磁気部材であって、前記封入ケースは、前記ウエハキャリアに固定されている、第2の磁気部材と、を備え、
前記第1の磁気部材の移動が、前記封入ケースおよび前記封入ケースに固定された前記ウエハキャリアの対応する移動を生じさせるように、前記第1の磁気部材および前記第2の磁気部材は、前記封入ケースが前記外側駆動表面に隣接して配置されたときに、前記封入ケースおよび前記外側駆動表面を通じて互いに磁気的に結合しあうように構成される、半導体ウエハの直線移動のためのシステム。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体ウエハの直線移動のためのシステムであって、さらに、
前記駆動レールの前記内部空洞内に配置され、前記第1の磁気部材の移動制御を実現する駆動メカニズムを備える、半導体ウエハの直線移動のためのシステム。
【請求項14】
請求項13に記載の半導体ウエハの直線移動のためのシステムであって、
前記駆動メカニズムは、モータによって駆動されるように機械的に結合されたネジとして構成され、前記ネジのネジ山は、前記ネジの回転が、前記第1の磁気部材が固定されたカラーを前記内部空洞内において前記駆動レールの前記長手方向に沿って移動させるように、前記カラーのネジ山に係合するように構成される、半導体ウエハの直線移動のためのシステム。
【請求項15】
請求項14に記載の半導体ウエハの直線移動のためのシステムであって、さらに、
前記モータを制御するように構成されたコンピュータシステムと、
前記コンピュータシステム上で動作するように構成されたグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)であって、前記GUIは、前記モータによって前記ネジおよび前記カラーを通じて前記第1の磁気部材に印加される速度の推移の手動による指定を可能にするように構成され、前記速度の推移は、前記駆動レールの前記長手方向に沿った各場所における前記第1の磁気部材の速度を指定する、GUIと、を備える半導体ウエハの直線移動のためのシステム。
【請求項16】
請求項12に記載の半導体ウエハの直線移動のためのシステムであって、さらに、
前記ウエハキャリアが前記駆動レールからガイドレールにかけて実質的に水平な方向に広がるように、前記駆動レールに対して実質的に平行でかつ高さが同じであるように配置されたガイドレールであって、前記駆動レールの前記長さに実質的に等しい長さを有するガイドレールと、
前記封入ケースが前記駆動レールの前記外側駆動表面に接触しているときに前記ガイドレールに係合するように前記ウエハキャリアに固定されたガイドサポートであって、前記ガイドレールに対する前記ガイドサポートの垂直移動が最小限の状態で前記ガイドレールの前記長手方向に沿って自由に移動可能であるように構成されたガイドサポートと、を備える、半導体ウエハの直線移動のためのシステム。
【請求項17】
請求項16に記載の半導体ウエハの直線移動のためのシステムであって、さらに、
前記ウエハキャリアによって運ばれるウエハに接するように配置されたウエハ処理ヘッドであって、前記ウエハ処理ヘッドの垂直位置が前記駆動レールの垂直位置および前記ガイドレールの垂直位置の両方に連動するように前記駆動レールおよび前記ガイドレールの両方に搭載されるウエハ処理ヘッドを備える半導体ウエハの直線移動のためのシステム。
【請求項18】
請求項17に記載の半導体ウエハの直線移動のためのシステムであって、
前記システムは、前記駆動レールおよび前記ガイドレールが、投入モジュールから処理モジュールを通って送出モジュールに到る前記ウエハキャリアの直線移動を提供するように配置されるように、ウエハ湿式処理室内に配置され、前記処理モジュールを通る前記ウエハキャリアの直線移動は、前記ウエハキャリア上に保持されているときのウエハを、前記ウエハ処理ヘッドから供給される処理溶液のメニスカスに曝させる、半導体ウエハの直線移動のためのシステム。
【請求項19】
半導体ウエハキャリアを駆動するための方法であって、
第1の磁気部材が密封駆動レールの駆動側面に接近して配置されるように、前記第1の磁気部材を前記密封駆動レールの内部空洞内において配置することであって、前記駆動側面の外側は、駆動表面を形成する、ことと、
第2の磁気部材を、ウエハキャリアに固定された封入ケース内において前記駆動レールの前記駆動表面に隣接して配置することであって、それによって、前記第2の磁気部材は、前記第1の磁気部材との磁気結合を確立する、ことと、
前記第1の磁気部材と前記第2の磁気部材との間の磁気結合が、前記封入ケースを前記密封駆動レールの前記駆動表面に沿って移動させ、それによって、前記ウエハキャリアを前記駆動レールに連動する直線経路に沿って移動させるように、前記第1の磁気部材を前記駆動レール内において前記駆動側面に沿って直線方向に移動させることと、を備える半導体ウエハキャリアを駆動するための方法。
【請求項20】
請求項19に記載の半導体ウエハキャリアを駆動するための方法であって、
前記封入ケースは、前記封入ケースが前記駆動表面に沿って移動されるときに前記封入ケースの垂直移動が最小限に抑えられるように、前記駆動表面に接するように構成される、半導体ウエハキャリアを駆動するための方法。
【請求項21】
請求項19に記載の半導体ウエハキャリアを駆動するための方法であって、
前記第1の磁気部材は、所定の速度の推移にしたがって、自動的に直線方向に移動され、前記所定の速度の推移は、前記駆動レールの長手方向に沿った各場所における前記第1の磁気部材の速度を指定する、半導体ウエハキャリアを駆動するための方法。
【請求項22】
請求項19に記載の半導体ウエハキャリアを駆動するための方法であって、さらに、
前記駆動レールとガイドレールとの間に前記ウエハキャリアが実質的に水平な方向に広がるように、前記ガイドレールを前記駆動レールに対して平行でかつ高さが同じであるように位置決めすることであって、前記ガイドレールは、ガイドトラックを含む、ことと、
前記駆動レールに連動する前記直線経路に沿って前記ウエハキャリアが移動されるのに伴って、前記ウエハキャリアに固定されたガイドサポートが前記ガイドトラックに沿って自由に移動するように、そして前記ガイドレールに対する前記ガイドサポートの垂直移動が最小限に抑えられるように、前記ガイドサポートを前記ガイドトラックに係合させることと、を備える半導体ウエハキャリアを駆動するための方法。
【請求項23】
請求項22に記載の半導体ウエハキャリアを駆動するための方法であって、
前記ガイドサポートと前記ガイドレールとの間の抵抗は、前記第1の磁気部材と前記第2の磁気部材との間の磁気結合と相まって、前記駆動レールと前記ガイドレールとの間において広がる方向に前記ウエハキャリアに力を印加する、半導体ウエハキャリアを駆動するための方法。
【請求項24】
請求項22に記載の半導体ウエハキャリアを駆動するための方法であって、さらに、
処理ヘッドが前記駆動レールと前記ガイドレールとの間に広がるように、かつ前記処理ヘッドの垂直位置が前記駆動レールの垂直位置および前記ガイドレールの垂直位置に連動するように、前記処理ヘッドを前記駆動レールおよび前記ガイドレールの両方に搭載することであって、それによって、前記駆動レールに連動する前記直線経路に沿った前記ウエハキャリアの移動は、前記ウエハキャリア内にあるときに、ウエハが、前記処理ヘッドから供給される処理溶液のメニスカスに曝されるようにする、ことを備える半導体ウエハキャリアを駆動するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−508974(P2011−508974A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540789(P2010−540789)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/087190
【国際公開番号】WO2009/085840
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】