説明

ウエーハと支持基板の貼り合せ方法及び装置

【課題】 薄く加工され、歪のあるウエーハを平滑状態で支持基板に貼り合わせる。
【解決手段】 ウエーハ(1)の回路パターン面に接着剤を厚く塗布する。このウエーハ(1)の歪がなくなる程度にウエーハの裏面略全面を中央チャック部(9)と外周チャック部(10)を有する保持チャック(8)で吸着保持する。支持基板(2)は、貼り合せステージ(32)上に載置され、接着剤中の溶剤を充分揮発できるように加熱される。上記保持チャック(8)を反転し、ウエーハ(1)を支持基板(2)に接着する。その後、直ちに上記貼り合せステージ(32)は冷却位置に移動され、ウエーハ(1)は平滑状態で支持基板(2)に圧着され、同時に接着剤は冷却される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄く加工され歪のあるウエーハを、歪のない平滑状態に保持するよう支持基板に貼り合せるためのウエーハと支持基板の貼り合せ方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイス加工工程において、裏面パターンプロセスの導入によりウエーハの裏面を削って約30〜150ミクロン程度までウエーハを薄く加工した後に、次工程で裏面に配線処理等を行うことが知られている。この薄いウエーハは、表面に裏面配線につながるような回路パターンが形成され、裏面にはメタル蒸着処理が施されているので、全体として約0.5〜3ミリ程度の歪が生じている。そのような歪のあるウエーハを通常の処理工程に通して裏面に配線を形成しようとすると、表面が均一面となっていないので、そのままでは、処理工程を通すことができない。そのため、従来は、デバイス基板に近い材料、例えばサファイア、石英ガラス等で支持基板を作り、この支持基板に歪のあるウエーハを手作業でフラット状態にして貼り付けた後、次工程の処理を行っているのが現状である。
【0003】
溶融ワックス等の接着剤を用いてウエーハを研磨用プレートに貼り付ける方法は種々知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの方法は、ウエーハの製造工程に用いる方法であり、研磨した際にウエーハの平坦度が失われないようワックスを、例えば厚さ約0.8〜3ミクロン程度というように極めて薄く塗布して貼り合せている。この場合、ウエーハは厚さが厚くて丈夫であり、歪がないので、取扱いが容易で簡単に研磨用プレートに貼り付けることができるが、上述のように歪のある薄いウエーハの場合には、上述の如き貼り付け方法をそのまま適用することはむずかしかった。
【0004】
例えば、ワックスを塗布しようとする薄いウエーハの回路パターン面は、凹凸面となっているからこの凹凸面に対してワックスの塗布厚が薄いと、ウエーハが横スライドしたときにパターン面が支持基板に接触してしまう危険性がある。そのため、パターン面の凹凸差が例えば20ミクロンあるとすると、少くとも約25〜30ミクロンの厚さにワックスを塗布する必要がある。そのように厚くワックスを塗布すると、ワックスを塗布した後に、ベーキングにより塗布面を加熱してワックス中に含まれている流動性を付与するための溶剤を揮発させようとしても、簡単には除去することができない。その結果、従来の研磨プレート貼り付け用の装置を単に流用し、歪のあるウエーハをフラット状態で支持基板に押し付けて貼り合せても、貼り合せ後のワックスが未だ軟化状態にあるため、ウエーハはスプリングバック作用で歪がもとに戻って支持基板から剥れてしまうことが多かった。
【0005】
また、歪のあるウエーハを歪のない状態に保持するには、ウエーハのほぼ全面をチャックで吸着し平滑状態に保持すればよいが、薄いウエーハを搬送アームに載置してチャック上に移送し、チャックを上昇させて該ウエーハの全面を吸着してチャックに移し変えようとすると上記搬送アームが邪魔になり簡単に移載することができない。
【特許文献1】特公平7−264号公報(図1、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のように表面に回路パターンが形成され薄く加工されている歪のあるウエーハを次工程で処理するため支持基板に平滑状態に貼り合せる際、歪のない状態で確実に自動的に貼り合せることができるようにしたウエーハと支持基板の貼り合せ方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、回路パターン面の凹凸を覆うようウエーハの表面に接着剤をスピンコートし、該ウエーハの裏面中間部を搬送アームで支持して該ウエーハを保持チャック上に移送し、該保持チャックの中央チャック部を上昇して該ウエーハを搬送アームから受け取り、該中央チャック部を降下し該中央チャック部とその周囲を囲む外周チャック部でウエーハの裏面略全面を吸着してウエーハを平滑状態に保持し、支持基板を載置した貼り合せステージを接着位置に移動して加熱し、上記保持チャックを反転し平滑状態に保持されている上記ウエーハを該支持基板に接着し、上記貼り合せステージを冷却位置に移動して上記ウエーハと支持基板を圧着すると共に冷却することを特徴とするウエーハと支持基板の貼り合せ方法が提供され、上記課題が解決される。
【0008】
また、本発明によれば、上下動可能に設けられた中央チャック部と該中央チャック部の周囲を囲む外周チャック部を有し反転可能に設けられた保持チャックと、支持基板を載置する貼り合せステージと、該貼り合せステージを接着位置と冷却位置に移動させる駆動手段と、上記接着位置において上記貼り合せステージに接触可能に設けられた加熱手段と、上記冷却位置において上記貼り合せステージに接触可能に設けられた冷却手段及び上記ウエーハと支持基板を圧着する押圧手段を具備するウエーハと支持基板の貼り合せ装置が提供され、上記課題が解決される。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上記のように構成され、保持チャックを中央チャックと外周チャック部で構成し、接着剤を塗布したウエーハの裏面中間部を搬送アームで支持して移送し上記中央チャック部を上昇させてウエーハを受け取るようにしたので、該中央チャック部でウエーハの中央部を吸着すれば搬送アームに邪魔されることなくウエーハを移載することができ、その後、該中央チャック部を降下して該中央チャック部と外周チャック部でウエーハの裏面略全面を吸着保持することにより、薄く歪のあるウエーハでも歪のない平滑状態に保持することができる。
【0010】
一方、支持基板は貼り合せステージに載置され、接着位置に移動して加熱され、所定温度になったときに上記保持チャックが反転してウエーハの接着剤塗布面を支持基板に接着するようにしたので、厚く塗布されている接着剤中の溶剤は支持基板からの熱により充分に揮発し、さらに上記保持チャックも加熱しておけば両面から接着剤層を加熱でき、一層確実に溶剤が揮発され、接着性が高まり、真空雰囲気下で接着することにより気泡の混入も防止することができる。そして、その後、直ちに上記貼り合せステージを冷却位置に移動して上記ウエーハと支持基板を圧着すると共に冷却するようにしたから、接着剤は直ちに硬化しスプリングバックを生じることなく上記ウエーハを平滑状態に保持したまま支持基板に貼り合せることができる。
【0011】
また、上記冷却位置において、ウエーハと支持基板を圧着する際、接着剤の吸引紙を介して押圧すれば、ウエーハの周囲からはみ出た接着剤は上記吸引紙に付着して除去されるので、押圧手段のスタンプ等が汚染されることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1、図2は、本発明により貼り合せようとするウエーハ(1)及び支持基板(2)の説明図を示し、ウエーハ(1)は薄く加工され、表面に回路パターン面(3)を有し、全体的に約0.5〜3ミリ程度の歪を生じている。そして、この回路パターン面(3)の凹凸差をなくす程度に厚く、例えば約25〜30ミクロン程度に溶融ワックス等の接着剤(4)を塗布し、下記する如き方法及び装置によりウエーハ(1)を歪のない平滑状態で支持基板(2)に貼り合せている(図2)。
【0013】
図3は、本発明による貼り合せ方法及び装置の一実施例を示す説明図である。先ず、薄く加工され歪のあるウエーハ(1)は、適宜のロボット等の搬送手段によりスピンコート部へ送られ中央部がスピンチャック(5)で支持されて回転し、ノズル(6)から噴出する溶融ワックス等の接着剤が塗布される。このときの塗布厚は、上述したように回路パターン面の凹凸差をなくす程度の厚さであり、従来のウエーハ製造工程において研磨用プレートにウエーハを貼り付けるときの塗布厚よりも厚い。
【0014】
所定厚さに接着剤が塗布されたウエーハ(1)は、搬送アーム(7)によりスピンコート部から取り出され、保持チャック(8)に移載されるが、このとき、搬送アーム(7)は、ウエーハの裏面中間部を吸着して支持するように略U字状に形成されている。
【0015】
保持チャック(8)は、図3において上下動可能に設けられた中央チャック部(9)と該中央チャック部(9)の周囲を囲む外周チャック部(10)を有する。図4は保持チャックの一実施例を示し、本体(11)は、図示を省略した駆動機構により180°反転可能に設けられ、先端に形成したフード(12)内に上記中央チャック部(9)と外周チャック部(10)が設けられている。各チャック部(9)、(10)の吸着部(13)、(14)は、前面が歪のない平滑な面に形成され、ウエーハの全面を吸着できるよう全体が多孔質セラミック材料、焼結金属等の通気性素材で形成されている。各吸着部(13)、(14)の後面はそれぞれ取付体(15)、(16)に固定され、中央チャック部(9)の取付体(15)は段部(17)を介して小径に形成されて外周チャック部(10)の取付体(16)を貫通し、それぞれ真空源に通じる吸引口(18)、(19)に連絡し上記吸着部(13)、(14)まで延びる流路(20)、(21)を有している。
【0016】
上記チャック部(9)、(10)の吸着部(13)、(14)の表面は、図3において誇張して図示してあるように、中央部が外周部周縁よりも突出するような大きなゆるやかな球面状の平滑面に形成してあり、上記フード(12)には真空源及び大気に通じる吸引口(22)が開口している。
【0017】
上記中央チャック部(9)の基端は、連結板(23)を介してステッピングモータ、モータシリンダ、流体圧シリンダその他適宜の駆動装置(24)に連結され、該駆動装置(24)を作動させることによりスライドガイド板(25)に沿って中央チャック部を上下動することができる。なお、このスライドガイド板(25)に隣接して上記中央チャック部(9)の移動量を指示する適宜の確認スケールを設けておくこともできる(図示略)。そのような確認スケールとして、例えばウエーハが支持基板に接するまでのシリンダストロークやパルス数を検出する電気的スケールとメモリ付スケールを設けておけば、後記するようにウエーハを支持基板に接着する際、ウエーハが支持基板に接するまでと、接したときのスケールを電気的に読み取ることにより、ウエーハと支持基板が接着したか否かを確認することができる。
【0018】
上記外周チャック部(10)の基端には、上記保持チャック本体(11)に形成したシリンダ部(26)に内接するピストン(27)が設けられ、ばね(28)で外周チャック部(10)をフード内に後退する方向に付勢している。該シリンダ部(26)には、圧縮空気等の加圧流体を供給する加圧口(29)と排気口(30)が設けられており、上記加圧口(29)から圧縮空気等をシリンダ部内に導入することにより上記外周チャック部(10)を上記ばね(28)に抗してフードから突出する方向へ加圧することができる。なお、上記各部材の適所には、シール部材が設けられている。
【0019】
上記の如く構成されている保持チャック(8)は、上記搬送アーム(7)によりウエーハ(1)が移送されてくると、上記中央チャック部(9)が上昇してウエーハ(1)の中央部を吸着保持してウエーハを搬送アーム(7)から受け取る。搬送アームが後退した後、該中央チャック部(9)は降下し、ウエーハ(1)の外周部は外周チャック部(10)で吸着保持される。それにより、ウエーハは、裏面略全面が中央チャック部(9)と外周チャック部(10)で吸着されるので、ウエーハの歪は解消され、平滑状態に保持される。
【0020】
上記保持チャック(8)の上方には、プレートヒーター等の加熱手段を有するベーキング装置(31)が進退可能に設けられている。該ベーキング装置(31)は、搬送アーム(7)によりウエーハ(1)が移送されていない状態のとき、すなわち待機中は上記保持チャック(8)が所定の温度になるよう該保持チャック(8)を加熱している。また、該保持チャック(8)がウエーハ(1)を保持したときは、ウエーハの接着剤塗布面に近接して加熱し、接着剤中の溶剤を揮発させる。
【0021】
次に、上記保持チャック(8)は反転し、上記ウエーハ(1)を接着位置に移送する。この接着位置には、支持基板(2)が貼り合せステージ(32)上に載置された状態で待機している。図5に示すように、貼り合せステージ(32)は、図においては断熱板(33)を介して駆動板(34)の両端に2個設けられ、ロータリーアクチュエーター、モーター等の駆動手段(図示略)により駆動板(34)の回転軸(35)を180°回転することにより接着位置と冷却位置に移動するよう旋回可能に設けられているが、複数個設け、それに対応して回転角度を制御するようにしたり、接着位置を中心として横方向等に直線的に移動するようにしてもよい。なお、上記支持基板(2)は、センタリングされた状態で上記貼り合せステージ(32)に載置され、該貼り合せステージの上面に設けた真空チャック(図示略)により貼り合せステージが移動する際に該ステージ上で滑動しないように保持されている。
【0022】
上記接着位置には、加熱手段(36)が設けられている。該加熱手段は、加熱ヒーター(37)を内蔵した加熱ブロック(38)を具備し、上下動可能に設けられ、上記貼り合せステージ(32)が接着位置に移動してきたとき上昇し、該貼り合せステージ(32)の裏面に密着状態に接触するよう真空チャック(図示略)が上面に形成されている。該加熱手段は、上記貼り合せステージ(32)が冷却位置へ移動するときには降下し、該貼り合せステージ(32)の移動を妨げることはない。この加熱手段による加熱温度は、接着剤の種類、接着剤の厚さ等に応じて適宜に定められる。
【0023】
上記保持チャック(8)のフード(12)は、接着位置において、上記貼り合せステージ(32)の上面に接触し、該フード内は密閉状態に保たれる。そして、上記吸引口(22)からフード内を吸引して該フード内を上記保持チャック(8)によるウエーハ(1)の吸着真空度よりも低い真空度の真空雰囲気とする。一方、上記ばね(28)の押圧力に打勝つよう上記加圧口(29)から圧縮空気がシリンダ部(26)内に導入される。しかし、上記中央チャック部(9)が、図5に示すように上昇している状態では、該中央チャック部(9)の取付体(15)の段部(17)により外周チャック部(10)の移動が拘束されているので、中央チャック部(9)も外周チャック部(10)も降下することはない。
【0024】
上記フード内の真空度が接着剤中の気泡を除去するに充分な所定の真空度に達したら、上記駆動装置(24)を作動して上記中央チャック部(9)及び外周チャック部(10)をウエーハ(1)が支持基板(2)に接する位置まで降下させる。この際、駆動装置(24)として図に示すようなステッピングモータ等を使用すると、パルス数を制御することにより正確に降下量を定めることができ、安全であり、上述の如き確認スケールを用いれば一層確実である。上記降下の際、上記シリンダ部(26)は、ばね(28)の押圧力に打勝つ程度の力で加圧されているから、上記ウエーハ(1)が支持基板(2)に接すると、ウエーハは上記加圧力とばねの押圧力の差圧の力でソフトに押圧され、接着される。また、上記保持チャックの中央部を弧状に突出させておくことにより、ウエーハの中心部から周辺部に徐々に押圧することができるから、接着を真空雰囲気下で行うことと相俟って気泡をウエーハと支持基板間に封入させないようにすることができる。
【0025】
接着後、上記吸引口(22)から大気を導入し、上記保持チャック(8)を上昇させて該フード(12)を貼り合せステージ(32)から離すと共に上記加熱手段(36)の加熱ブロック(38)を降下して貼り合せステージ(32)から離し、上記貼り合せステージ(32)を駆動手段により直ちに冷却位置に旋回移動する。
【0026】
冷却位置には、上記貼り合せステージを冷却する冷却手段(39)及び上記ウエーハと支持基板を圧着する押圧手段(42)が設けられている。該冷却手段(39)は、冷却水の流通路(40)を形成した冷却ブロック(41)を具備し、上下動可能に設けられ、上記貼り合せステージ(32)が冷却位置へ移動してきたとき上昇し、該貼り合せステージ(32)の裏面に密着状態に接触するよう真空チャック(図示略)が上面に形成されている。該冷却手段(39)は、上記貼り合せステージ(32)が接着位置へ移動するときには降下し、該貼り合せステージ(32)の移動を妨げない。なお、冷却温度は、接着剤の種類、接着剤の厚さ等に応じて適宜に定められ、歪によってウエーハがスプリングバック作用でもとに戻ることができない程度に接着剤を硬化させる温度まで冷却できる温度である。
【0027】
図6は、押圧手段(42)の一実施例を示し、空気等の加圧流体を導入し略球面状に弾性的に膨らんだ押圧面(43)を有するスタンプ(44)が昇降可能に設けられ、該スタンプ(44)を降下しウエーハをフラット状態にして支持基板に圧着する。さらに、上記スタンプ(44)の押圧面(43)を覆うよう吸引紙(45)が設けられている。該吸引紙(45)は、ウエーハの周辺からはみ出した接着剤等を吸引できる厚さの耐有機系、耐アルカリ酸系、耐熱性の適宜のシート素材で形成するとよく、ロール状に巻回され、適宜の巻取手段によりウエーハを圧着するごとに1ピッチづつ巻き取られ、新しい吸引紙がウエーハに対応するようにしてある。
【0028】
上述のようにして貼り合されたウエーハと支持基板の貼り合せ体は、取出ロッド(46)・・・により上昇され、貼り合せステージから取り出される。該取出ロッド(46)は、上記支持基板(2)の裏面周囲に接して該支持基板を押し上げるよう上下動可能に設けられ、上記貼り合せステージには該取出ロッド(46)を挿通させるための貫通孔(図示略)が設けられている。なお、新しい上記支持基板(2)を貼り合せステージ(32)上に載置する際にも、上記取出ロッドが用いられ、その際には予め貼り合せステージの上面はバキュームブラシ等でクリーニングされる。
【0029】
上記貼り合せ体の外面にワックス等の接着剤が付着していると、後工程に影響を与えるため、該貼り合せ体は、洗浄工程で洗浄される。この洗浄工程としては、例えば、支持基板側をスピンチャックに吸着して回転させながら、洗浄用途に合わせたアルカリ系、有機溶剤系、純水系等の洗浄液をかけ、その後ブラシ洗浄、超音波ジェット洗浄等し、リンスして、回転乾燥する工程その他適宜の工程を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】接着剤を塗布したウエーハの一部の断面を示す説明図。
【図2】支持基板に貼り合せた状態の一部の断面を示す説明図。
【図3】貼り合せ方法を示す説明図。
【図4】保持チャックの一実施例を示す断面図。
【図5】接着位置の状態を示す説明図。
【図6】冷却位置の押圧手段等の説明図。
【符号の説明】
【0031】
1 ウエーハ
2 支持基板
7 搬送アーム
8 保持チャック
9 中央チャック部
10 外周チャック部
12 フード
31 ベーキング装置
32 貼り合せステージ
36 加熱手段
39 冷却手段
42 押圧手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路パターン面の凹凸を覆うようウエーハの表面に接着剤をスピンコートし、該ウエーハの裏面中間部を搬送アームで支持して該ウエーハを保持チャック上に移送し、該保持チャックの中央チャック部を上昇して該ウエーハを搬送アームから受け取り、該中央チャック部を降下し該中央チャック部とその周囲を囲む外周チャック部でウエーハの裏面略全面を吸着してウエーハを平滑状態に保持し、支持基板を載置した貼り合せステージを接着位置に移動して加熱し、上記保持チャックを反転し平滑状態に保持されている上記ウエーハを該支持基板に接着し、上記貼り合せステージを冷却位置に移動して上記ウエーハと支持基板を圧着すると共に冷却することを特徴とするウエーハと支持基板の貼り合せ方法。
【請求項2】
上記保持チャックは、所定温度に加熱されている請求項1に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ方法。
【請求項3】
上記ウエーハを支持基板に接着する際、該ウエーハと支持基板の周囲は真空雰囲気下に保持されている請求項1または2に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ方法。
【請求項4】
上記貼り合せステージは、旋回可能に設けられている請求項1に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ方法。
【請求項5】
上下動可能に設けられた中央チャック部と該中央チャック部の周囲を囲む外周チャック部を有し反転可能に設けられた保持チャックと、支持基板を載置する貼り合せステージと、該貼り合せステージを接着位置と冷却位置に移動させる駆動手段と、上記接着位置において上記貼り合せステージに接触可能に設けられた加熱手段と、上記冷却位置において上記貼り合せステージに接触可能に設けられた冷却手段及び上記ウエーハと支持基板を圧着する押圧手段を具備するウエーハと支持基板の貼り合せ装置。
【請求項6】
上記中央チャック部と外周チャック部の吸着部は通気性素材で形成されている請求項5に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ装置。
【請求項7】
上記通気性素材は、多孔質セラミック材料である請求項6に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ装置。
【請求項8】
上記保持チャックは、真空雰囲気下でウエーハを支持基板に接着できるよう真空吸引されるフード内に設けられている請求項5に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ装置。
【請求項9】
上記保持チャックの中央チャック部は、パルス数により制御される駆動手段で作動され、上記外周チャック部は中央チャック部に拘束された状態で加圧流体により突出方向に加圧される請求項5または8に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ装置。
【請求項10】
上記押圧手段は、ウエーハ押圧面を覆う接着剤吸引紙を含む請求項5に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ装置。
【請求項11】
上記吸引紙は、ウエーハを圧着するごとに巻取手段により巻き取られる請求項10に記載のウエーハと支持基板の貼り合せ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−32815(P2006−32815A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−212467(P2004−212467)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(502334711)
【出願人】(595020850)サイエンステクノロジー株式会社 (6)
【出願人】(594077622)ダイトロンテクノロジー株式会社 (38)
【Fターム(参考)】