エアバッグモジュール
【課題】衝突の際に,適所をはずれて位置している乗員の頸部及び胸部を保護する。
【解決手段】エアバッグ10、インフレーター20、及びエアバッグと車両内部との間に配置されるカバーを含む車両用のエアバッグシステム。前記エアバッグの少なくとも2つの部分をインフレーターに隣接する位置にするように、前記エアバッグを折りたたむ。エアバッグの2つの部分は単層材料18のみを含むので、エアバッグの残留部分の前で、エアバッグの2つの部分がカバーの外側へ展開される。
【解決手段】エアバッグ10、インフレーター20、及びエアバッグと車両内部との間に配置されるカバーを含む車両用のエアバッグシステム。前記エアバッグの少なくとも2つの部分をインフレーターに隣接する位置にするように、前記エアバッグを折りたたむ。エアバッグの2つの部分は単層材料18のみを含むので、エアバッグの残留部分の前で、エアバッグの2つの部分がカバーの外側へ展開される。
【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本発明は、一般的に、車両乗員を損傷から保護するシステム及び装置に関する。具体的には、本発明はエアバッグ装置に関する。
【0002】
自動車に備え付けられているエアバッグ装置は、エアバッグ、ガス発生器(一般的にインフレーターと称される)、及びエアバッグをカバーし、保持するモジュールカバーを含む。自動車の緊急時、例えば、自動車の衝突の場合に、ガス発生器が作動し、エアバッグを膨張させ、そして、自動車内の乗員を捕捉する。
【0003】
エアバッグは、ドライバー側エアバッグ、助手席エアバッグ、後方側エアバッグ、及び側方側エアバッグであることができる。様々なエアバッグ装置の中でも、助手席エアバッグ装置の全体構造が、車両キャビンの前面のインストルメントパネル中に格納されている。
【0004】
通常、エアバッグモジュールは、エアバッグを保持するリテイナーを含む。典型的には、前記リテイナーは、車体構造へ連結している。エアバッグモジュールは、エアバッグ及びリテイナーの上を覆うカバーを典型的に含み、モジュールカバーの外側表面は、車両助手席区画へ向いている。運転手用のエアバッグ装置では、車両のハンドルにエアバッグが取り付けられている。助手席用のエアバッグ装置では、車両のインストルメントパネルにエアバッグモジュールが取り付けられている。車両の緊急時、例えば衝突の場合には、エアバッグモジュール中のインフレーターがエアバッグへ膨張ガスを供給し、それによってエアバッグを膨張させる。エアバッグが膨張すると、エアバッグはモジュールカバー上に圧力をかける。十分な圧力がモジュールカバー上へかかると、カバーが破裂し、そして、車両キャビンの内部へ開放するので、車両キャビンの内部へエアバッグが膨張し、乗員を保護することができる。
【0005】
エアバッグは、ハンドル又はダッシュボードから乗員に向かって展開される。しかしながら、一部の従来型のエアバッグにおいては、適所をはずれて位置している(out of position;OOP)個人が、比較的に強い力でエアバッグに衝突する危険がある。適所をはずれて位置している(OOP)状況としては、例えば、乗員の胸部がダッシュパネルに隣接している場合を挙げることができる。前記の位置において、3歳又は6歳のダミーが、米国基準を超える胸部の衝撃圧力を受けた。更に、前記の従来型エアバッグは、適所をはずれて位置している(OOP)個人に、頸部損傷を引き起こすことがあり得る。
【0006】
従って、適所をはずれて位置している(OOP)乗員を保護する必要性が存在する。特に、衝突の際に、適所をはずれて位置している(OOP)乗員の頸部及び胸部を保護する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施態様によると、車両用のエアバッグシステムが提供される。前記エアバッグシステムは、エアバッグクッション、エアバッグクッションを膨張させるインフレーター、エアバッグクッションを保持するモジュール、並びに、膨張していないエアバッグクッションと車両内部との間に位置するカバーを含む。単層材料(single layer of material)領域をインフレーターの中心部分上に配置する方法で、エアバッグクッションを折りたたむ。
【0008】
本発明の実施態様によると、車両用のエアバッグシステムが提供される。前記エアバッグシステムは、第1部分及び第2部分を有するエアバッグクッション;エアバッグクッションを膨張させるインフレーター;エアバッグクッションを保持するモジュール;並びに、膨張していないエアバッグクッションと車両内部との間に位置するカバーを含む。前記エアバッグクッションは、最初は、前記カバー開口部の横方向の左右に展開される構造を有している。
【0009】
前記の一般的記載及び以下の詳細な記載は、いずれも、単に例示的及び説明的なものであり、そして、請求項に記載の本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
前記及びその他の本発明の特徴、観点、及び利点は、以下の記載、請求項、及び、図面に示す添付の例示的実施態様より明らかになるであろう(図面を以下に簡単に説明する)。
【0011】
【図1】実施態様によるエアバッグモジュールの断面図である。
【0012】
【図2】充填された図1のクッションの斜視図である。
【0013】
【図3】初期膨張状態の図1のクッションの正面図である。
【0014】
【図4】図1のクッションの正面図である。
【0015】
【図5】完全に膨張しているクッションの側面図である。
【0016】
【図6】クッションに衝突している乗員の説明図である。
【0017】
【図7】その他の実施態様によるエアバッグモジュールの断面図である。
【0018】
【図8a】展開状態における、ダッシュボードの上側部分のエアバッグの説明図である。図8aは、展開中のエアバッグの初期過程(path)を示す。
【図8b】展開状態における、ダッシュボードの上側部分のエアバッグの説明図である。図8bは、完全に展開されているエアバッグを示す。
【0019】
【図9a】展開状態における、ダッシュボードの下側部分のエアバッグの説明図である。図9aは、展開中のエアバッグの初期過程を示す。
【図9b】展開状態における、ダッシュボードの下側部分のエアバッグの説明図である。図9bは、完全に展開されているエアバッグを示す。
【発明の詳細な説明】
【0020】
添付図面を参照しながら、以下に、本発明の実施態様を述べる。
【0021】
図1〜4はエアバッグモジュール100の実施態様を示す。エアバッグモジュール100は、エアバッグクッション10,インフレーター20、リテイナー30、及びモジュールカバー40を含む。
【0022】
エアバッグモジュール100を、車両内のフロントダッシュボードパネル中へ、又は、その他の好ましい場所へ取り付けることができる。衝突、特に、正面衝突時に乗員を保護するため、エアバッグモジュール100を車両のダッシュボードパネル中に配置する。しかしながら、車両の乗客又は運転手を保護するために、側面に沿って、ドア中に、ハンドル中に、あるいは、その他の好ましい位置に、エアバッグモジュールを取り付けることができる。
【0023】
インフレーター20は膨張ガスを提供し、衝突の間にエアバッグクッション10を膨張させ、そして、展開させる。エアバッグクッション10へ膨張ガスを提供するために、インフレーター20は、ガス発生器又は噴射剤を含むことができる。更に、エアバッグクッション10用の加圧ガス源として、インフレーター20は、分解型の材料を含むことができる。インフレーター20は、点火装置又は始動アセンブリ(図示せず)を含むことができる。コントローラーが衝突の発生を決定すると、インフレーター20の作動を開始するために、点火装置がコントローラーから信号を受信する。
【0024】
エアバッグモジュール100を、リテイナー30によって車両に取り付ける。前記リテイナーは、膨張していないエアバッグクッション10を保持する。
【0025】
カバー40とリテイナー30との間にオープン領域が形成されるように、リテイナー30にカバー40を取り付ける。カバー40は、エアバッグクッション10と車両客室領域の内部との間にバリアを形成する。例えば、車両内のフロントダッシュボードに沿って、カバー40はパネルを形成することができる。
【0026】
通常、プラスチック材料でカバー40を形成する。カバー40は、車両のキャビン中において、その位置から生じる任意の摩耗及び引き裂きに対して耐久し得ることが必要であり、そして、エアバッグクッション10の展開に際して破壊可能である必要がある。
【0027】
カバー40は、ノッチ又は引き裂きシーム(図示せず)を含むことができる。前記ノッチは、エアバッグクッション10の展開時に、カバー40破壊可能にすることのできる弱体化領域である。エアバッグクッション10は、それが膨張ガスで充填されていると、カバー40の内側に力を加える。ノッチ又は弱体化領域は、エアバッグクッション10の展開の際に適当な位置及び時間に、カバー40が破壊されて開口することを可能にする。
【0028】
或る実施態様によると、カバー40は、3つの側面に沿って破壊され、長方形を形成するように構成されている。図3に示すように、カバー40は、第1サイド42、第2サイド46、及び下側サイド44に沿って開くように構成されている。第1、第2、及び下側サイド42,46,44は、同時に又は間隔をあけて開口することができる。第1、第2、及び下側サイド42,46,44が開いた場合に、カバー40は上側連結サイド48に沿って車両に取り付けられたままである。クッション10が展開される場合には、クッション10が第1及び第2サイド42,46に隣接する車両キャビン領域中へ拡張する。続いて、エアバッグ10が遅れて展開する際に、下側サイド44の隣接部に拡張する。最終的な展開状態では、カバー40が上方かつ後方に反転することができ、クッション10を完全に膨張させ、そして、乗員を保護することができる。
【0029】
連結サイド48のカバー40を、ヒンジ状に連結するか、折り目によって連結するか、又は、その他の好ましいメカニズムで連結することができる。連結サイド48をカバーの任意の側面(第1、第2、上側、下側、など)に設置可能であることを、当業者は認識されたい。更に、カバー40は長方形の形状に限定されない。カバー40は、例えば、円形、長円形、三角形などの、任意の適当な数の辺を有する形状を含むことができる。
【0030】
その他の実施態様によると、クッション10の膨張時に、カバー40は車両に連結されたままでないことができる。むしろ、クッション10が展開する際に、カバー40を車両から取り外すことができる。更に、カバー40は、例えば、1つ又は2つのサイドに沿って、任意の適当な構造においても、破壊されて開口されることができる。
【0031】
エアバッグクッション10は、単一のエアバッグを形成している2つのガスバッグセクション、すなわち、第1セクション12と第2セクション16とを含む。例えば、図2及び図3に示すように、セクション12,16を相互に分かれて展開するように構成する。第1セクション12は、カバー40の第1サイド42から展開される第1ローブ(丸い突出物)を形成する。第2セクション16は、カバー40の第2サイド46から展開される第2ローブを形成する。第1及び第2セクション12,16が展開される場合、それらは、カバー40の開口部の左右に横方向に展開する。前記の横方向展開によって、エアバッグクッション10は、胸部及び顔面の中央へ直接接触するのではなく、胸部又は肩の側方に向かって乗員50と最初に接触する。前記初期接触は、乗員50にかかる全ての力を広い範囲へ、そして、単位面積あたりの力レベルを低分散させる。
【0032】
エアバッグクッション10を、布帛、例えば、ナイロン又はポリエステル組織から形成することができる。しかしながら、エアバッグクッション10は、任意の適当な材料からなることできる。
【0033】
或る実施態様によると、図1に示すように、第1及び第2セクション12,16を有するクッション10を、不規則な折りたたみ、例えば、クランチ折りたたみを活用するツイン折りたたみによって形成することができる。クランチ折りたたみは、クッション10を小さな寸法に本質的に不規則に折りたたむ、不規則な折りたたみである。大きな寸法では、一般的に細かい、中間の、又は比較的粗いクランチ折りたたみの面積を伴って、クッション10を折りたたむことができる。展開の場合には、クランチされたクッション10を、クランチされた状態から拡張された状態へ簡単に拡張させる。この実施態様によると、モジュール10へクッション10を不規則にクランチすることができるが、2つのセクション12,16が、モジュールカバー40の開口部の左右に横方向に展開するように、クッション10を形成することができる。
【0034】
その他の実施態様によると、第1及び第2セクション12,16を有するクッション10を適当な幾何学パターンでクッション10を折りたたむことによって形成することができる。前記方法は当業界において公知である。或る実施態様によると、エアバッグモジュール10中に必要とされるカバー40とリテイナー30との間の空間が比較的小さくなるように、前記幾何学パターンはクッション10の嵩を最小にすることが好ましい。例えば、考えられる1つの折りたたみを図7に示す。
【0035】
その他の実施態様によると、図1に示すように、単層材料18が直接に展開領域の中心上になるように、クッション10をモジュール40へ折りたたみ、及び/又は詰め込むことができる。単層材料領域18は、クッション10の多数の折りたたみ又はクランチされた部分を含む領域に対して、例えば、エアバッグ材料の単層からなることができる。本発明の或る実施態様によると、図1に示すように、単層材料セクション18は、インフレーター20の中央展開領域上に位置するエアバッグ10の唯一の部分である。図7に示すように、複数の層をインフレーター20の上へ詰め込むのに対して、エアバッグモジュール100が必要とする圧力が比較的少なく、そして、従って、単層材料を加速する時間が少ないことが、1つの可能な利点である。前記実施態様において、エアバッグにおける単層材料領域18の残留部分、すなわち、厚く詰め込まれて、不規則に折りたたまれた領域19に関連する単層領域18の位置によって、クッション10の照準及び初期動作が決定される。エアバッグ10は、例えば、図1に示される複数の単層領域18を含むことができる。例えば、第1セクション12と第2セクション16とを左右に横方向に突出させるために、単層領域18をインフレーター20のいずれかの端部に配置することができる。
【0036】
単層材料領域18の配置が、エアバッグ10のローブ16,18の展開を導くことができる。図3及び図4に示すように、インフレーター20上の単層材料領域18の位置により、ローブ16,18が左右に横方向に展開する。
【0037】
その他の実施態様によると、第1セクション12と第2セクション16とを、別々の異なるエアバッグ2つから形成して、エアバッグクッション10を形成する。第1セクション12は第1エアバッグを含み、そして、第2セクション16は第2エアバッグを含む。第1及び第2セクション又はエアバッグ12,16をインフレーター20へ連結することができる。展開の際に、セクション12,16が左右に横方向に展開するように、第1及び第2セクション12,16をエアバッグモジュール100中に配置する。
【0038】
その他の実施態様によると、図5に示すように、エアバッグモジュール100はシート又はシート様のエレメント60を含むこともできる。シート60は、第1エアバッグ部分12と第2エアバッグ部分16との間の領域14の橋渡しをするため、ガスバッグの正面側へ向けられる衝撃の際に、保護されるべき乗員50をシート又はシート様エレメント60によって遮る。シート60は単一のエアバッグであるエアバッグセクション12,16へ連結することが可能であるか、又は、シート60は別々の異なるエアバッグから形成されるエアバッグセクション12,16へ連結することが可能である。
【0039】
結果として、乗員50の身体部分が一定の間隔で領域14中まで入ることができるが;乗員50は、シート又はシート様エレメント60を越えて、領域14中まで完全に入ることがない。エアバッグクッション10及びシート又はシート様エレメント60は、シート又はシート様エレメント60によって本質的に引き受けるべき車両乗員50を保護する拘束作用を提供し、そして、その結果、膨張可能なガスバッグセクション12,16の2つを、シート又はシート様エレメント60を引き締める目的のみに本質的に使用する。結果として、車両乗員50を保護するために必要な拘束作用は、乗員50を、熱を有する可能性のあるエアバッグクッション10の部分と接触させるのではなく、エアバッグクッション10のカバー60と接触させることにより達成される。
【0040】
或る実施態様によると、締めるために、シート又はシート様エレメント60をエアバッグクッション10へ縫いつけることができる。使用するシームは、エアバックセクション12,16の異なる部分を連結するために使用されるものであることもできる。その他の実施態様によると、シート60とクッション10とを連結するその他の任意の適当なメカニズム、例えば、テザー、ファスナー、接着剤などを使用することができる。
【0041】
図1に示すように、エアバッグモジュール100は、拡散器70も含むことができる。拡散器70は、インフレーター20からエアバッグクッション10へ膨張ガスを分散させるように構造されている。ガスを分散することによって、ガスが拡張し、そして、冷却する。拡散器70は、ガスがその熱の一部を移動することができる表面を含むこともできる。ガスを特定の出口部分又は孔72へ強制的に導くために、拡散器70を使用することができる。ガスを導いて、そして、特定の方法、例えば、カバー40の開口部の横方向へ左右にエアバッグクッション10を膨張させることができる。ガスが拡散器70を通過すると、ガスが十分に冷却され、及び/又は、濃縮されないので、エアバッグクッション10中の燃焼孔が防止される。拡散器70が存在しないと、熱いガスがエアバッグクッション10上で濃縮される。濃縮された熱いガスと閉じこめられた空間とが組み合わされると、ガスが燃焼し、そして、エアバッグクッション10材料中で1つ以上の孔を生じることがある。前記孔によって、エアバッグクッション10が不適切に膨張する。エアバッグ10の単層領域18を拡散器中の開口部上へ設置し、前記単層領域18を最初に展開させることができる。
【0042】
本発明のその他の実施態様によると、図7に示すように、エアバッグ10の残りの折りたたみ19を、折りたたまれたエアバッグ10中の単層領域18の先端部分上へ置くことができる。前記構造において、単層領域18は、依然として最初に展開し、従って、展開するエアバッグの形状及び場所を決定する。
【0043】
インフレーター20上の単層材料領域18の配置は、最初に展開されたエアバッグ10の位置を決定する。従って、エアバッグ10の構造はそれが最初に展開される際に、インフレーター20上の単層領域18の配置によって決定され、又は、標的されることができる。例えば、図8a及び図8bは、フロントガラス84付近のダッシュボード82の先端部分中に配置されたエアバッグ10を示している。前記実施態様では、エアバッグ10の単層領域18をインフレーター20の中央部分へ配置する。従って、図8aに示すように、エアバッグ10の初期展開において、単層領域18は、フロントガラス84の方向に向かって上方へ展開する。エアバッグ10が完全に展開すると、単層領域18がウインドシールに近いままで、エアバッグ10の上側部分中でエアバッグ10は乗員の近くまで拡張する。
【0044】
図9a及び図9bは、ダッシュボード82の下側部分中に配置されたエアバッグ10を示す。この実施態様では、エアバッグ10の単層領域18を、インフレーター20の中央部分上に配置する。図9aは、図8aのエアバッグ10よりも乗員に近い位置で、単層領域18が上方及び外側に展開するエアバッグ10の初期展開を示す。最終展開構造において、図9bに示すように、単層18を初期展開位置と同様の位置で、車両の後方に向かって更に、乗員に向かってエアバッグ10が拡張する。
【0045】
本発明を例示的実施態様に沿って説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限り、様々な変更を行うことができ、そして、均等物でそれらの要素を置き換えることができることを当業者は理解されたい。更に、本発明の本質的な範囲を逸脱しない限り、本発明の教示に対して、特定の状況又は材料を適合させる、多くの変形を行うことができる。従って、本発明は、本発明の実施を意図する最良の形態として記載される特定の実施態様に限定されるものではないことを意図している。更に、各実施態様の任意の組合せを使用することができる。本明細書に引用される全ての参照文献及び刊行物は、参照用として本明細書に組み込まれる。
【発明の背景】
【0001】
本発明は、一般的に、車両乗員を損傷から保護するシステム及び装置に関する。具体的には、本発明はエアバッグ装置に関する。
【0002】
自動車に備え付けられているエアバッグ装置は、エアバッグ、ガス発生器(一般的にインフレーターと称される)、及びエアバッグをカバーし、保持するモジュールカバーを含む。自動車の緊急時、例えば、自動車の衝突の場合に、ガス発生器が作動し、エアバッグを膨張させ、そして、自動車内の乗員を捕捉する。
【0003】
エアバッグは、ドライバー側エアバッグ、助手席エアバッグ、後方側エアバッグ、及び側方側エアバッグであることができる。様々なエアバッグ装置の中でも、助手席エアバッグ装置の全体構造が、車両キャビンの前面のインストルメントパネル中に格納されている。
【0004】
通常、エアバッグモジュールは、エアバッグを保持するリテイナーを含む。典型的には、前記リテイナーは、車体構造へ連結している。エアバッグモジュールは、エアバッグ及びリテイナーの上を覆うカバーを典型的に含み、モジュールカバーの外側表面は、車両助手席区画へ向いている。運転手用のエアバッグ装置では、車両のハンドルにエアバッグが取り付けられている。助手席用のエアバッグ装置では、車両のインストルメントパネルにエアバッグモジュールが取り付けられている。車両の緊急時、例えば衝突の場合には、エアバッグモジュール中のインフレーターがエアバッグへ膨張ガスを供給し、それによってエアバッグを膨張させる。エアバッグが膨張すると、エアバッグはモジュールカバー上に圧力をかける。十分な圧力がモジュールカバー上へかかると、カバーが破裂し、そして、車両キャビンの内部へ開放するので、車両キャビンの内部へエアバッグが膨張し、乗員を保護することができる。
【0005】
エアバッグは、ハンドル又はダッシュボードから乗員に向かって展開される。しかしながら、一部の従来型のエアバッグにおいては、適所をはずれて位置している(out of position;OOP)個人が、比較的に強い力でエアバッグに衝突する危険がある。適所をはずれて位置している(OOP)状況としては、例えば、乗員の胸部がダッシュパネルに隣接している場合を挙げることができる。前記の位置において、3歳又は6歳のダミーが、米国基準を超える胸部の衝撃圧力を受けた。更に、前記の従来型エアバッグは、適所をはずれて位置している(OOP)個人に、頸部損傷を引き起こすことがあり得る。
【0006】
従って、適所をはずれて位置している(OOP)乗員を保護する必要性が存在する。特に、衝突の際に、適所をはずれて位置している(OOP)乗員の頸部及び胸部を保護する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施態様によると、車両用のエアバッグシステムが提供される。前記エアバッグシステムは、エアバッグクッション、エアバッグクッションを膨張させるインフレーター、エアバッグクッションを保持するモジュール、並びに、膨張していないエアバッグクッションと車両内部との間に位置するカバーを含む。単層材料(single layer of material)領域をインフレーターの中心部分上に配置する方法で、エアバッグクッションを折りたたむ。
【0008】
本発明の実施態様によると、車両用のエアバッグシステムが提供される。前記エアバッグシステムは、第1部分及び第2部分を有するエアバッグクッション;エアバッグクッションを膨張させるインフレーター;エアバッグクッションを保持するモジュール;並びに、膨張していないエアバッグクッションと車両内部との間に位置するカバーを含む。前記エアバッグクッションは、最初は、前記カバー開口部の横方向の左右に展開される構造を有している。
【0009】
前記の一般的記載及び以下の詳細な記載は、いずれも、単に例示的及び説明的なものであり、そして、請求項に記載の本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
前記及びその他の本発明の特徴、観点、及び利点は、以下の記載、請求項、及び、図面に示す添付の例示的実施態様より明らかになるであろう(図面を以下に簡単に説明する)。
【0011】
【図1】実施態様によるエアバッグモジュールの断面図である。
【0012】
【図2】充填された図1のクッションの斜視図である。
【0013】
【図3】初期膨張状態の図1のクッションの正面図である。
【0014】
【図4】図1のクッションの正面図である。
【0015】
【図5】完全に膨張しているクッションの側面図である。
【0016】
【図6】クッションに衝突している乗員の説明図である。
【0017】
【図7】その他の実施態様によるエアバッグモジュールの断面図である。
【0018】
【図8a】展開状態における、ダッシュボードの上側部分のエアバッグの説明図である。図8aは、展開中のエアバッグの初期過程(path)を示す。
【図8b】展開状態における、ダッシュボードの上側部分のエアバッグの説明図である。図8bは、完全に展開されているエアバッグを示す。
【0019】
【図9a】展開状態における、ダッシュボードの下側部分のエアバッグの説明図である。図9aは、展開中のエアバッグの初期過程を示す。
【図9b】展開状態における、ダッシュボードの下側部分のエアバッグの説明図である。図9bは、完全に展開されているエアバッグを示す。
【発明の詳細な説明】
【0020】
添付図面を参照しながら、以下に、本発明の実施態様を述べる。
【0021】
図1〜4はエアバッグモジュール100の実施態様を示す。エアバッグモジュール100は、エアバッグクッション10,インフレーター20、リテイナー30、及びモジュールカバー40を含む。
【0022】
エアバッグモジュール100を、車両内のフロントダッシュボードパネル中へ、又は、その他の好ましい場所へ取り付けることができる。衝突、特に、正面衝突時に乗員を保護するため、エアバッグモジュール100を車両のダッシュボードパネル中に配置する。しかしながら、車両の乗客又は運転手を保護するために、側面に沿って、ドア中に、ハンドル中に、あるいは、その他の好ましい位置に、エアバッグモジュールを取り付けることができる。
【0023】
インフレーター20は膨張ガスを提供し、衝突の間にエアバッグクッション10を膨張させ、そして、展開させる。エアバッグクッション10へ膨張ガスを提供するために、インフレーター20は、ガス発生器又は噴射剤を含むことができる。更に、エアバッグクッション10用の加圧ガス源として、インフレーター20は、分解型の材料を含むことができる。インフレーター20は、点火装置又は始動アセンブリ(図示せず)を含むことができる。コントローラーが衝突の発生を決定すると、インフレーター20の作動を開始するために、点火装置がコントローラーから信号を受信する。
【0024】
エアバッグモジュール100を、リテイナー30によって車両に取り付ける。前記リテイナーは、膨張していないエアバッグクッション10を保持する。
【0025】
カバー40とリテイナー30との間にオープン領域が形成されるように、リテイナー30にカバー40を取り付ける。カバー40は、エアバッグクッション10と車両客室領域の内部との間にバリアを形成する。例えば、車両内のフロントダッシュボードに沿って、カバー40はパネルを形成することができる。
【0026】
通常、プラスチック材料でカバー40を形成する。カバー40は、車両のキャビン中において、その位置から生じる任意の摩耗及び引き裂きに対して耐久し得ることが必要であり、そして、エアバッグクッション10の展開に際して破壊可能である必要がある。
【0027】
カバー40は、ノッチ又は引き裂きシーム(図示せず)を含むことができる。前記ノッチは、エアバッグクッション10の展開時に、カバー40破壊可能にすることのできる弱体化領域である。エアバッグクッション10は、それが膨張ガスで充填されていると、カバー40の内側に力を加える。ノッチ又は弱体化領域は、エアバッグクッション10の展開の際に適当な位置及び時間に、カバー40が破壊されて開口することを可能にする。
【0028】
或る実施態様によると、カバー40は、3つの側面に沿って破壊され、長方形を形成するように構成されている。図3に示すように、カバー40は、第1サイド42、第2サイド46、及び下側サイド44に沿って開くように構成されている。第1、第2、及び下側サイド42,46,44は、同時に又は間隔をあけて開口することができる。第1、第2、及び下側サイド42,46,44が開いた場合に、カバー40は上側連結サイド48に沿って車両に取り付けられたままである。クッション10が展開される場合には、クッション10が第1及び第2サイド42,46に隣接する車両キャビン領域中へ拡張する。続いて、エアバッグ10が遅れて展開する際に、下側サイド44の隣接部に拡張する。最終的な展開状態では、カバー40が上方かつ後方に反転することができ、クッション10を完全に膨張させ、そして、乗員を保護することができる。
【0029】
連結サイド48のカバー40を、ヒンジ状に連結するか、折り目によって連結するか、又は、その他の好ましいメカニズムで連結することができる。連結サイド48をカバーの任意の側面(第1、第2、上側、下側、など)に設置可能であることを、当業者は認識されたい。更に、カバー40は長方形の形状に限定されない。カバー40は、例えば、円形、長円形、三角形などの、任意の適当な数の辺を有する形状を含むことができる。
【0030】
その他の実施態様によると、クッション10の膨張時に、カバー40は車両に連結されたままでないことができる。むしろ、クッション10が展開する際に、カバー40を車両から取り外すことができる。更に、カバー40は、例えば、1つ又は2つのサイドに沿って、任意の適当な構造においても、破壊されて開口されることができる。
【0031】
エアバッグクッション10は、単一のエアバッグを形成している2つのガスバッグセクション、すなわち、第1セクション12と第2セクション16とを含む。例えば、図2及び図3に示すように、セクション12,16を相互に分かれて展開するように構成する。第1セクション12は、カバー40の第1サイド42から展開される第1ローブ(丸い突出物)を形成する。第2セクション16は、カバー40の第2サイド46から展開される第2ローブを形成する。第1及び第2セクション12,16が展開される場合、それらは、カバー40の開口部の左右に横方向に展開する。前記の横方向展開によって、エアバッグクッション10は、胸部及び顔面の中央へ直接接触するのではなく、胸部又は肩の側方に向かって乗員50と最初に接触する。前記初期接触は、乗員50にかかる全ての力を広い範囲へ、そして、単位面積あたりの力レベルを低分散させる。
【0032】
エアバッグクッション10を、布帛、例えば、ナイロン又はポリエステル組織から形成することができる。しかしながら、エアバッグクッション10は、任意の適当な材料からなることできる。
【0033】
或る実施態様によると、図1に示すように、第1及び第2セクション12,16を有するクッション10を、不規則な折りたたみ、例えば、クランチ折りたたみを活用するツイン折りたたみによって形成することができる。クランチ折りたたみは、クッション10を小さな寸法に本質的に不規則に折りたたむ、不規則な折りたたみである。大きな寸法では、一般的に細かい、中間の、又は比較的粗いクランチ折りたたみの面積を伴って、クッション10を折りたたむことができる。展開の場合には、クランチされたクッション10を、クランチされた状態から拡張された状態へ簡単に拡張させる。この実施態様によると、モジュール10へクッション10を不規則にクランチすることができるが、2つのセクション12,16が、モジュールカバー40の開口部の左右に横方向に展開するように、クッション10を形成することができる。
【0034】
その他の実施態様によると、第1及び第2セクション12,16を有するクッション10を適当な幾何学パターンでクッション10を折りたたむことによって形成することができる。前記方法は当業界において公知である。或る実施態様によると、エアバッグモジュール10中に必要とされるカバー40とリテイナー30との間の空間が比較的小さくなるように、前記幾何学パターンはクッション10の嵩を最小にすることが好ましい。例えば、考えられる1つの折りたたみを図7に示す。
【0035】
その他の実施態様によると、図1に示すように、単層材料18が直接に展開領域の中心上になるように、クッション10をモジュール40へ折りたたみ、及び/又は詰め込むことができる。単層材料領域18は、クッション10の多数の折りたたみ又はクランチされた部分を含む領域に対して、例えば、エアバッグ材料の単層からなることができる。本発明の或る実施態様によると、図1に示すように、単層材料セクション18は、インフレーター20の中央展開領域上に位置するエアバッグ10の唯一の部分である。図7に示すように、複数の層をインフレーター20の上へ詰め込むのに対して、エアバッグモジュール100が必要とする圧力が比較的少なく、そして、従って、単層材料を加速する時間が少ないことが、1つの可能な利点である。前記実施態様において、エアバッグにおける単層材料領域18の残留部分、すなわち、厚く詰め込まれて、不規則に折りたたまれた領域19に関連する単層領域18の位置によって、クッション10の照準及び初期動作が決定される。エアバッグ10は、例えば、図1に示される複数の単層領域18を含むことができる。例えば、第1セクション12と第2セクション16とを左右に横方向に突出させるために、単層領域18をインフレーター20のいずれかの端部に配置することができる。
【0036】
単層材料領域18の配置が、エアバッグ10のローブ16,18の展開を導くことができる。図3及び図4に示すように、インフレーター20上の単層材料領域18の位置により、ローブ16,18が左右に横方向に展開する。
【0037】
その他の実施態様によると、第1セクション12と第2セクション16とを、別々の異なるエアバッグ2つから形成して、エアバッグクッション10を形成する。第1セクション12は第1エアバッグを含み、そして、第2セクション16は第2エアバッグを含む。第1及び第2セクション又はエアバッグ12,16をインフレーター20へ連結することができる。展開の際に、セクション12,16が左右に横方向に展開するように、第1及び第2セクション12,16をエアバッグモジュール100中に配置する。
【0038】
その他の実施態様によると、図5に示すように、エアバッグモジュール100はシート又はシート様のエレメント60を含むこともできる。シート60は、第1エアバッグ部分12と第2エアバッグ部分16との間の領域14の橋渡しをするため、ガスバッグの正面側へ向けられる衝撃の際に、保護されるべき乗員50をシート又はシート様エレメント60によって遮る。シート60は単一のエアバッグであるエアバッグセクション12,16へ連結することが可能であるか、又は、シート60は別々の異なるエアバッグから形成されるエアバッグセクション12,16へ連結することが可能である。
【0039】
結果として、乗員50の身体部分が一定の間隔で領域14中まで入ることができるが;乗員50は、シート又はシート様エレメント60を越えて、領域14中まで完全に入ることがない。エアバッグクッション10及びシート又はシート様エレメント60は、シート又はシート様エレメント60によって本質的に引き受けるべき車両乗員50を保護する拘束作用を提供し、そして、その結果、膨張可能なガスバッグセクション12,16の2つを、シート又はシート様エレメント60を引き締める目的のみに本質的に使用する。結果として、車両乗員50を保護するために必要な拘束作用は、乗員50を、熱を有する可能性のあるエアバッグクッション10の部分と接触させるのではなく、エアバッグクッション10のカバー60と接触させることにより達成される。
【0040】
或る実施態様によると、締めるために、シート又はシート様エレメント60をエアバッグクッション10へ縫いつけることができる。使用するシームは、エアバックセクション12,16の異なる部分を連結するために使用されるものであることもできる。その他の実施態様によると、シート60とクッション10とを連結するその他の任意の適当なメカニズム、例えば、テザー、ファスナー、接着剤などを使用することができる。
【0041】
図1に示すように、エアバッグモジュール100は、拡散器70も含むことができる。拡散器70は、インフレーター20からエアバッグクッション10へ膨張ガスを分散させるように構造されている。ガスを分散することによって、ガスが拡張し、そして、冷却する。拡散器70は、ガスがその熱の一部を移動することができる表面を含むこともできる。ガスを特定の出口部分又は孔72へ強制的に導くために、拡散器70を使用することができる。ガスを導いて、そして、特定の方法、例えば、カバー40の開口部の横方向へ左右にエアバッグクッション10を膨張させることができる。ガスが拡散器70を通過すると、ガスが十分に冷却され、及び/又は、濃縮されないので、エアバッグクッション10中の燃焼孔が防止される。拡散器70が存在しないと、熱いガスがエアバッグクッション10上で濃縮される。濃縮された熱いガスと閉じこめられた空間とが組み合わされると、ガスが燃焼し、そして、エアバッグクッション10材料中で1つ以上の孔を生じることがある。前記孔によって、エアバッグクッション10が不適切に膨張する。エアバッグ10の単層領域18を拡散器中の開口部上へ設置し、前記単層領域18を最初に展開させることができる。
【0042】
本発明のその他の実施態様によると、図7に示すように、エアバッグ10の残りの折りたたみ19を、折りたたまれたエアバッグ10中の単層領域18の先端部分上へ置くことができる。前記構造において、単層領域18は、依然として最初に展開し、従って、展開するエアバッグの形状及び場所を決定する。
【0043】
インフレーター20上の単層材料領域18の配置は、最初に展開されたエアバッグ10の位置を決定する。従って、エアバッグ10の構造はそれが最初に展開される際に、インフレーター20上の単層領域18の配置によって決定され、又は、標的されることができる。例えば、図8a及び図8bは、フロントガラス84付近のダッシュボード82の先端部分中に配置されたエアバッグ10を示している。前記実施態様では、エアバッグ10の単層領域18をインフレーター20の中央部分へ配置する。従って、図8aに示すように、エアバッグ10の初期展開において、単層領域18は、フロントガラス84の方向に向かって上方へ展開する。エアバッグ10が完全に展開すると、単層領域18がウインドシールに近いままで、エアバッグ10の上側部分中でエアバッグ10は乗員の近くまで拡張する。
【0044】
図9a及び図9bは、ダッシュボード82の下側部分中に配置されたエアバッグ10を示す。この実施態様では、エアバッグ10の単層領域18を、インフレーター20の中央部分上に配置する。図9aは、図8aのエアバッグ10よりも乗員に近い位置で、単層領域18が上方及び外側に展開するエアバッグ10の初期展開を示す。最終展開構造において、図9bに示すように、単層18を初期展開位置と同様の位置で、車両の後方に向かって更に、乗員に向かってエアバッグ10が拡張する。
【0045】
本発明を例示的実施態様に沿って説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限り、様々な変更を行うことができ、そして、均等物でそれらの要素を置き換えることができることを当業者は理解されたい。更に、本発明の本質的な範囲を逸脱しない限り、本発明の教示に対して、特定の状況又は材料を適合させる、多くの変形を行うことができる。従って、本発明は、本発明の実施を意図する最良の形態として記載される特定の実施態様に限定されるものではないことを意図している。更に、各実施態様の任意の組合せを使用することができる。本明細書に引用される全ての参照文献及び刊行物は、参照用として本明細書に組み込まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアバッグ;
エアバッグを膨張させるインフレーター;及び
エアバッグと車両内部との間に配置されるカバー;
を含む、車両用のエアバッグシステムであり、
エアバッグの少なくとも2つの部分がインフレーターに隣接して配置されるように前記エアバッグを折りたたみ、前記エアバッグの2つの部分が前記エアバッグの残留部分の前でカバーの外側に展開するように、エアバッグの部分の2つは材料単層のみを含む、前記エアバッグシステム。
【請求項2】
エアバッグの残留部分が、モジュール中で不規則に折りたたまれている、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項3】
インフレーターをカバーする拡散器を更に含み、エアバッグの2つの部分が拡散器に隣接して配置されている、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項4】
エアバッグが車両乗員に向かって展開する前に、車両乗員の側方に一般的に横方向に展開するように、エアバッグの2つの部分を配置する、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項5】
エアバッグの2つの部分の各々を、拡散器中の開口部に対して隣接するように配置する、請求項3に記載のエアバッグシステム。
【請求項6】
エアバッグが、膨張した状態でローブ2つを含むように構成される、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項7】
エアバッグの2つの部分の各々を、エアバッグの2つのローブの一方の上に位置させる、請求項6に記載のエアバッグシステム。
【請求項8】
2つのローブの各々が、車両乗員に向かって展開する前に、車両乗員の側方におおむね横方向に展開するように、エアバッグを構成する、請求項7に記載のエアバッグシステム。
【請求項9】
2つのローブを含むエアバッグ;
エアバッグを膨張させるインフレーター;及び
エアバッグと車両内部との間に配置されるカバー;
を含む車両用のエアバッグシステムであり、
エアバッグの第1及び第2部分をインフレーターに隣接させて配置するように、エアバッグを折りたたみ、そして、エアバッグの第1及び第2部分が最初に車両乗員の左右に横方向に展開するように、前記エアバッグの2つの部分が材料単層のみを含む、前記エアバッグシステム。
【請求項10】
エアバッグの第1及び第2部分の各々を、2つのローブの一方の上に位置させる、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項11】
インフレーターをカバーする拡散器を更に含み、そして、拡散器が、インフレーターからエアバッグへ膨張ガスを通過させる複数の開口部を更に含む、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項12】
前記部分の2つの各々が、拡散器の開口部の1つの上に横たわるように、エアバッグを折りたたむ、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項1】
エアバッグ;
エアバッグを膨張させるインフレーター;及び
エアバッグと車両内部との間に配置されるカバー;
を含む、車両用のエアバッグシステムであり、
エアバッグの少なくとも2つの部分がインフレーターに隣接して配置されるように前記エアバッグを折りたたみ、前記エアバッグの2つの部分が前記エアバッグの残留部分の前でカバーの外側に展開するように、エアバッグの部分の2つは材料単層のみを含む、前記エアバッグシステム。
【請求項2】
エアバッグの残留部分が、モジュール中で不規則に折りたたまれている、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項3】
インフレーターをカバーする拡散器を更に含み、エアバッグの2つの部分が拡散器に隣接して配置されている、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項4】
エアバッグが車両乗員に向かって展開する前に、車両乗員の側方に一般的に横方向に展開するように、エアバッグの2つの部分を配置する、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項5】
エアバッグの2つの部分の各々を、拡散器中の開口部に対して隣接するように配置する、請求項3に記載のエアバッグシステム。
【請求項6】
エアバッグが、膨張した状態でローブ2つを含むように構成される、請求項1に記載のエアバッグシステム。
【請求項7】
エアバッグの2つの部分の各々を、エアバッグの2つのローブの一方の上に位置させる、請求項6に記載のエアバッグシステム。
【請求項8】
2つのローブの各々が、車両乗員に向かって展開する前に、車両乗員の側方におおむね横方向に展開するように、エアバッグを構成する、請求項7に記載のエアバッグシステム。
【請求項9】
2つのローブを含むエアバッグ;
エアバッグを膨張させるインフレーター;及び
エアバッグと車両内部との間に配置されるカバー;
を含む車両用のエアバッグシステムであり、
エアバッグの第1及び第2部分をインフレーターに隣接させて配置するように、エアバッグを折りたたみ、そして、エアバッグの第1及び第2部分が最初に車両乗員の左右に横方向に展開するように、前記エアバッグの2つの部分が材料単層のみを含む、前記エアバッグシステム。
【請求項10】
エアバッグの第1及び第2部分の各々を、2つのローブの一方の上に位置させる、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項11】
インフレーターをカバーする拡散器を更に含み、そして、拡散器が、インフレーターからエアバッグへ膨張ガスを通過させる複数の開口部を更に含む、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【請求項12】
前記部分の2つの各々が、拡散器の開口部の1つの上に横たわるように、エアバッグを折りたたむ、請求項9に記載のエアバッグシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【公開番号】特開2006−282166(P2006−282166A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−96323(P2006−96323)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(506109915)タカタ リストレイント システムズ インコーポレーテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Takata Restraint Systems, Inc.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−96323(P2006−96323)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(506109915)タカタ リストレイント システムズ インコーポレーテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Takata Restraint Systems, Inc.
【Fターム(参考)】
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