説明

エポキシ樹脂組成物、および、それによる接着フィルム

【課題】高周波領域での低誘電率化および低誘電損失化を達成することができ、かつ、常温でのタック性、フィルムの可撓性などフィルムの加工工程における作業性が良好な電気・電子用途の接着フィルム、および、該接着フィルムの作成に用いるエポキシ樹脂組成物の提供。
【解決手段】(A)質量平均分子量(Mw)が10,000〜20,000の二官能性直鎖状エポキシ樹脂、(B)固形エポキシ樹脂、(C)液状エポキシ樹脂、および、(D)エポキシ硬化剤を含有し、前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分および前記(C)成分をそれぞれ10〜350質量部含み、かつ、前記(B)成分および前記(C)成分の含有割合((B)成分/(C)成分)が9.5/0.5〜0.5/9.5であり、前記成分(D)を有効量含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着フィルムに関する。より具体的には、電気・電子用途の接着フィルムに関する。
また、本発明は、該接着フィルムの作成に用いるエポキシ樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気・電子機器に使用されるプリント配線板は、機器の小型化、軽量化、および、高性能化が進んでおり、特に多層プリント配線板に対し、さらなる高多層化、高密度化、薄型化、軽量化、高信頼性、および、成形加工性等が要求されている。
また、最近のプリント配線板における伝送信号の高速化要求に伴い、伝送信号の高周波化が顕著に進んでいる。これにより、プリント配線板に使用する材料に対して、高周波領域、具体的には、周波数1〜5GHzの領域での低誘電率化および低誘電損失化が強く求められている。
プリント配線板の層間接着剤や表面保護膜として用いる接着フィルムにもこれらを満たすことが求められる。
このような高周波領域で低誘電正接を有する硬化物を形成するエポキシ樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物を用いて得られるフィルムが特許文献1に開示されており、このフィルムは導電体(好ましくは、銅箔)及びポリイミドなどの絶縁基材に対して、十分な接着性を有するため、プリント配線板用の接着フィルムとして好適であるとされている。
また、特許文献2には、可撓性、耐熱性、低吸水性、電気的特性(特に、低誘電率・低誘電損失)、成形性、耐衝撃性及び接着性に優れた電気積層板用樹脂組成物が開示されている。但し、特許文献2では、電気積層板用樹脂組成物が高周波領域で低誘電率および低誘電損失であるとは記載されていない。
プリント配線板の層間接着剤や表面保護膜として用いる接着フィルムにもこれらを満たすことが求められることに加えて、フィルム硬化時の揮発成分の発生による積層体(接着フィルムとプリント配線板の他の構成要素とを含む積層体)の表面膨れがないことも求められるが、特許文献1に記載の樹脂組成物は、この点で不十分であった。また、常温でのタック性、フィルムの可撓性などフィルムの加工工程における作業性も良好であることが求められるが、特許文献2に記載の樹脂組成物は、これらの点で不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2005−100435号パンフレット
【特許文献2】特開2003−342350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するため、高周波領域、具体的には、周波数1〜5GHzの領域での低誘電率化および低誘電損失化を達成することができ、かつ、常温でのタック性、フィルムの可撓性などフィルムの加工工程における作業性が良好な電気・電子用途の接着フィルム、および、該接着フィルムの作成に用いるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明は、
(A)下記一般式(1)で示される、質量平均分子量(Mw)が10,000〜20,000の二官能性直鎖状エポキシ樹脂
【化1】


(式中、Xは、同一であっても、異なっていてもよく、単結合、炭素数1〜7の炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−CO−又は基:
【化2】


であり(ここで、R2は、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、R3は、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、bは、同一であっても、異なっていてもよく、0〜5の整数である。)、
1は、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、aは、同一であっても、異なっていてもよく、0〜4の整数であり、nは、平均値を表し、25〜500の整数である。)、
(B)固形エポキシ樹脂、
(C)液状エポキシ樹脂、および、
(D)エポキシ硬化剤を含有し、
前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分および前記(C)成分を合計で10〜350質量部含み、かつ、前記(B)成分および前記(C)成分の含有割合((B)成分/(C)成分)が9.5/0.5〜0.5/9.5であり、前記成分(D)を有効量含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物を提供する。
【0006】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前記(C)成分の液状エポキシ樹脂が、下記一般式(2)で示される構造のエポキシ樹脂であることが好ましい。
【化3】


(式中、nは0または1である。)
【0007】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前記(B)成分の固形エポキシ樹脂が、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、および、ノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
【0008】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前記(D)成分のエポキシ硬化剤が、フェノール系エポキシ硬化剤、アミン系エポキシ硬化剤、イミダゾール系エポキシ硬化剤、および、酸無水物系エポキシ硬化剤からなる群から選択される少なくとも一つのエポキシ硬化剤であることが好ましい。
【0009】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前記(D)成分のエポキシ硬化剤の含有量が、前記(A)成分の二官能性直鎖状エポキシ樹脂、(B)成分の固形エポキシ樹脂および前記(C)成分の液状エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.01〜5当量であることが好ましい。
【0010】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(E)成分として、フィラーをさらに含有してもよい。
【0011】
また、本発明は、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得られる接着フィルムは、難燃剤を提供する。
【0012】
また、本発明は、本発明のエポキシ樹脂組成物を含むワニスを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の接着フィルムは、高周波領域、具体的には、周波数1〜5GHzの領域での低誘電率化および低誘電損失化を達成することができ、かつ、フィルム硬化時の揮発成分の発生がなく、常温でのタック性、フィルムの可撓性などフィルムの加工工程における作業性が良好であることから、多層基板の保護膜や層間絶縁膜、あるいはフレキシブルプリント配線板のカバーレイフィルムのような、電気・電子用途の接着フィルムとして好適である。
本発明の接着フィルムは、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて作成することができる。
本発明では、予めフィルムの形態にしたものを用いる代わりに、本発明のエポキシ樹脂組成物を含むワニスをフィルム形成面に塗布した後、乾燥させてフィルム化させてもよい。
本発明の接着フィルムは、フィルム硬化時の揮発成分の発生がないため、硬化後のフィルムに気泡が残留する等の問題が生じることがない。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物、および、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムについて詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、以下に示す(A)〜(D)成分を必須成分として含有する。
【0015】
(A)成分:下記一般式(1)で示される、質量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000の二官能性直鎖状エポキシ樹脂。
【化4】


一般式(1)中、Xは、同一であっても、異なっていてもよく、単結合、炭素数1〜7の炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−CO−又は基:
【化5】


である。ここで、R2は、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、R3は、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、bは、同一であっても、異なっていてもよく、0〜5の整数である。
また、一般式(1)中、R1は、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、aは、同一であっても、異なっていてもよく、0〜4の整数であり、nは、平均値を表し、25〜500の整数である。
【0016】
上記一般式(1)で示される二官能性直鎖状エポキシ樹脂は、aが0であることが特に好ましい。すなわち、下記一般式(1)´で示される二官能性直鎖状エポキシ樹脂であることが特に好ましい。
【化6】


ここで、式(1)´中のXおよびnは上記で定義した通りである。
【0017】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、(A)成分は該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの加熱硬化後における、高周波領域、具体的には、周波数1〜5GHzの領域での低誘電率化および低誘電損失化に寄与する。すなわち、本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)成分を後述する特定量含有することにより、加熱硬化後において、周波数1〜5GHzの領域での誘電率(ε)、および、誘電正接(tanδ)が低い接着フィルムを与えることができ、周波数1〜5GHzの領域での低誘電率化および低誘電損失化を達成することができる。なお、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムは、加熱硬化後における周波数1〜5GHzの領域での誘電率(ε)が3.2未満であることが好ましい。また、加熱硬化後における周波数1〜5GHzの領域での誘電正接(tanδ)が0.02未満であることが好ましい。
【0018】
上記一般式(1)で示される二官能性直鎖状エポキシ樹脂は、質量平均分子量(Mw)が15,000〜70,000であることが好ましい。また、数平均分子量(Mn)が3,700〜74,000であることが好ましく、5,500〜26,000であることがより好ましい。ここで、質量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法により、標準ポリスチレンによる検量線を用いた値とする。また、質量平均分子量/数平均分子量が2〜3の範囲のものが特に好ましい。
【0019】
(B)成分:固形エポキシ樹脂
(C)成分:液状エポキシ樹脂
本発明のエポキシ樹脂組成物において、(B)成分および(C)成分は、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの接着性に主として寄与する。(B)成分の固形エポキシ樹脂は、さらに、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの常温でのタック低減に寄与する。一方、(C)成分の液状エポキシ樹脂は、さらに、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの柔軟性および常温でのタック性に寄与する。本発明のエポキシ樹脂組成物は、(B)成分および(C)成分を後述する特定の割合で含有することにより、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムが柔軟性に優れ、かつ、常温でのタックが適度であることから、フィルムの加工工程における作業性が良好である。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムは、後述する実施例に記載の方法で測定される常温(25℃)でのタック強度が0.01〜10であることが好ましく、0.05〜9であることがより好ましく、0.1〜8であることがさらに好ましい。
【0020】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)成分を100質量部とする時、上記(B)成分および(C)成分を合計で10〜350質量部含有することにより、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムが接着性に優れ、かつ、加熱硬化後における周波数1〜5GHzの領域での誘電率(ε)、および、誘電正接(tanδ)を低くなり、周波数1〜5GHzの領域での低誘電率化および低誘電損失化を達成することができる。
上記(B)成分および(C)成分の合計含有量が10質量部未満の場合、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの接着性が不十分となる等の問題がある。
上記(B)成分および(C)成分の合計含有量が350質量部超だと、エポキシ樹脂組成物における(A)成分の含有量が少なくなることから、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの加熱硬化後における周波数1〜5GHzの領域での誘電率(ε)、および、誘電正接(tanδ)を低くすることができず、周波数1〜5GHzの領域での低誘電率化および低誘電損失化を達成することができない。また、硬化させたフィルムが、柔軟性が損なわれる等の問題がある。
【0021】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(B)成分および(C)成分の含有割合((B)成分/(C)成分)が9.5/0.5〜0.5/9.5であることにより、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムが柔軟性に優れ、かつ、常温でのタック性が適度であることから、フィルムの加工工程における作業性が良好である。
上記(B)成分の含有割合が上記範囲よりも高いと、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムが柔軟性に劣り、接着フィルムがもろくなる。また、常温でのタックが少なくなりすぎることから、乾燥後の接着フィルムで割れが生じるおそれがある等の問題がある。
上記(C)成分の含有割合が上記範囲よりも高いと、該エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの常温でのタックが過剰となり、フィルムの加工工程における作業性が悪化する。また、加熱時のフィルム形状安定性の低下等の問題がある。
上記(B)成分および(C)成分の含有割合((B)成分/(C)成分)が、9.3/0.7〜3/7であることが好ましく、8.7/1.3〜4.2/5.8であることがより好ましい。
【0022】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、上記(B)成分として用いる固形エポキシ樹脂は特に限定されず、公知の固形エポキシ樹脂から幅広く選択することができる。上記(B)成分として使用可能な固形エポキシ樹脂の具体例としては、以下が挙げられる。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、上記の固形エポキシ樹脂のうち、いずれか1種を(B)成分として使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、又は、ノボラック型エポキシ樹脂、が低誘電率、低誘電損失及び接着性付与の理由から好ましく、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂が特に好ましい。
【0023】
上記(B)成分として用いる固形エポキシ樹脂は、質量平均分子量(Mw)が200〜1000であることが他の成分との相溶性の理由から好ましく、400〜800であることがより好ましい。
上記(B)成分として用いる固形エポキシ樹脂は、エポキシ当量が0.01〜10であることが好ましく、0.03〜5であることがより好ましく、0.035〜1であることがさらに好ましい。
【0024】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、上記(C)成分として用いる液状エポキシ樹脂は特に限定されず、公知の液状エポキシ樹脂から幅広く選択することができる。上記(C)成分として使用可能な液状エポキシ樹脂の具体例としては、以下が挙げられる。
ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、(b)成分の固形エポキシ樹脂の具体例として挙げたものと同一の種類のエポキシ樹脂を、その0℃におけるエポキシ樹脂の状態(すなわち、0℃において固形であるか液状であるか)によって、(b)成分の固形エポキシ樹脂と、(c)成分の液状エポキシ樹脂と、に使い分けてもよい。
なお、上記の液状エポキシ樹脂のうち、いずれか1種を(C)成分として使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、下記一般式(2)で示される構造のエポキシ樹脂が、フィルムへの接着性及び機械的強度の付与の理由から好ましく、下記一般式(2)で示される構造のエポキシ樹脂が特に好ましい。
【化7】


上記一般式(2)中、nは0または1である。
【0025】
上記(C)成分として用いる液状エポキシ樹脂は、質量平均分子量(Mw)が200〜800であることが相溶性及び加熱時の原材料の蒸発防止の理由から好ましく、300〜700であることがより好ましく、350〜525であることがさらに好ましい。
上記(C)成分として用いる液状エポキシ樹脂は、エポキシ当量が0.001〜10であることが好ましく、0.025〜5であることがより好ましく、0.05〜1であることがさらに好ましい。
【0026】
(D)成分:エポキシ硬化剤
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(D)成分としてエポキシ硬化剤を有効量含有する。
(D)成分として使用するエポキシ硬化剤は特に限定されず、エポキシ硬化剤としては、フェノール系エポキシ硬化剤、アミン系エポキシ硬化剤、イミダゾール系エポキシ硬化剤、酸無水物系エポキシ硬化剤等の各種エポキシ硬化剤を用いることができる。
フェノール系エポキシ硬化剤の具体例としては、フェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ビフェニレン骨格を含む)樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等が挙げられる。
アミン系エポキシ硬化剤の具体例としては、2,4−ジアミノ−6−〔2’―メチルイミダゾリル−(1’)〕エチル−s−トリアジン等のトリアジン化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン等の第三級アミン化合物が挙げられる。
イミダゾール系エポキシ硬化剤の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられる。
酸無水物系エポキシ硬化剤の具体例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ドデセニル無水コハク酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルバン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸が挙げられる。
なお、上記のエポキシ硬化剤のうち、いずれか1種を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、イミダゾール系エポキシ硬化剤と、フェノール系エポキシ硬化剤、アミン系エポキシ硬化剤および酸無水物系エポキシ硬化剤のうち、いずれか1種と、の併用が好ましい。
【0027】
エポキシ硬化剤の有効量はエポキシ硬化剤の種類によって異なる。エポキシ硬化剤の種類ごとに、その有効量を以下に示す。
フェノール系エポキシ硬化剤の場合、その有効量は、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ樹脂(すなわち、(A)成分の二官能性直鎖状エポキシ樹脂、(B)成分の固形エポキシ樹脂、および、(C)成分の液状エポキシ樹脂)のエポキシ基1当量に対して硬化剤が0.01〜5当量であり、0.04〜1.5当量であることが好ましく、0.08〜0.8当量であることがより好ましい。
アミン系エポキシ硬化剤の場合、その有効量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して硬化剤が、0.001〜1当量であり、0.005〜0.05当量であることが好ましく、0.007〜0.25当量であることがより好ましい。
イミダゾール系エポキシ硬化剤の場合、その有効量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して硬化剤が0.001〜0.5当量であり、0.005〜0.1当量であることが好ましく、0.01〜0.05当量であることがより好ましい。
酸無水物系エポキシ硬化剤の場合、その有効量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して硬化剤が0.05〜10当量であり、0.1〜5当量であることが好ましく、0.5〜1.8当量であることがより好ましい。
また、イミダゾール系エポキシ硬化剤と、フェノール系エポキシ硬化剤、アミン系エポキシ硬化剤および酸無水物系エポキシ硬化剤のうち、いずれか1種と、を併用する場合、個々のエポキシ硬化剤が上記の有効量になるように添加する。
【0028】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分に加えて、(E)成分としてフィラーを含有してもよい。
(E)成分として、フィラーを含有されることで、本発明のエポキシ樹脂組成物に、所望の電気的特性、または、物理的特性、あるいはその両方を付与することができる。
(E)成分として用いるフィラーは、エポキシ樹脂組成物を用いて作成される接着フィルムの用途に応じて適宜選択されるが、例えば、熱伝導性物質、不要輻射吸収性物質、セラミック誘電体物質などが挙げられる。
【0029】
熱伝導性物質としては、例えば、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などの酸化物、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などの窒化物が挙げられる。
不要輻射吸収物質としては、例えば、フェライトなどの酸化鉄が挙げられる。
セラミック誘電体物質としては、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタンなどが挙げられる。
【0030】
(E)成分としてフィラーを含有させる場合、本発明のエポキシ樹脂組成物への含有量は、所望の特性を発揮させるのに必要な量であって、かつ、フィルム形成が可能な量であれば、特に制限されるものではないが、(A)〜(D)成分の合計100質量部に対して、200〜500質量部であることが、エポキシ樹脂組成物に対する分散性やエポキシ樹脂組成物の加工性の点から好ましく、350〜470質量であることがより好ましく、380〜420質量部であることがさらに好ましい。
【0031】
また、(E)成分としてフィラーを含有させる場合、その形状は特に限定されず、例えば、粒状、粉末状、りん片状等であってよいが、その平均粒径(粒状以外の場合、その平均最大径)が0.5μm以下であることが、エポキシ樹脂組成物に対する分散性やエポキシ樹脂組成物の加工性の点から好ましい。
【0032】
また、(E)成分としてフィラーを含有させる場合、必要に応じて表面処理を施したフィラーを用いてもよい。このようなフィラーの具体例としては、粒子表面に酸化皮膜を形成させたものが挙げられる。
【0033】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)〜(E)以外の成分を必要に応じて含有してもよい。このような成分の具体例としては、硬化促進剤、重合開始剤、粘着性付与剤、消泡剤、流動調整剤、成膜補助剤、分散助剤、難燃剤等が挙げられる。
重合開始剤としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート等の公知の重合開始剤を用いることができる。重合開始剤を含有させる場合、(A)成分100質量部に対して、1〜10質量部含有させることが好ましい。
また、成膜補助剤としては、例えば、ジビニルベンゼンを用いることができる。成膜補助剤を含有させる場合、(A)成分100質量部に対して、50〜150質量部含有させることが好ましい。
また、接着性を向上させるために、公知のシランカップリング剤を含有させてもよい。
シランカップリング剤を含有させる場合、(A)成分100質量部に対して、0.1〜10質量部含有させることが好ましい。
【0034】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、慣用の方法により製造することができる。例えば、溶剤の存在下または非存在下で、上記(A)〜(D)成分(エポキシ樹脂組成物が上記(E)成分や他の任意成分を含有する場合はさらにこれらの任意成分)を加熱真空混合ニーダーにより混合する。エポキシ樹脂組成物が上記(E)成分を含有する場合、上記(A)〜(D)成分を混合した後に、上記(E)成分を添加してもよく、上記(A)〜(E)成分を同時に混合してもよい。
上記(A)〜(D)成分は、所定の溶剤濃度に溶解し、それらを10〜60℃に加温された反応釜に所定量投入し、回転数500〜1000rpmで回転させながら、常圧混合を30分行った後、真空下(最大1Torr)でさらに30〜60分混合攪拌することができる。ただし、上記(E)成分を他の成分と同時に攪拌する場合は、真空下での混合攪拌時間は30〜60分延長することが好ましい。
【0035】
本発明の接着フィルムは、本発明のエポキシ樹脂組成物から公知の方法により得ることができる。例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物を、溶剤で希釈してワニスとし、これを支持体の少なくとも片面に塗布し、乾燥させた後、支持体付の接着フィルム、または、支持体から剥離した接着フィルムとして提供することができる。
【0036】
ワニスとして使用可能な溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等の高沸点溶剤等が挙げられる。溶剤の使用量は特に限定されず、従来から使用されている量とすることができるが、好ましくは、固形分に対して20〜90質量%である。
【0037】
支持体は、フィルムの製造方法における所望の形態により適宜選択され、特に限定されないが、例えば、銅、アルミニウム等の金属箔、ポリエステル、ポリエチレン等の樹脂のキャリアフィルム等が挙げられる。本発明の接着フィルムを、支持体から剥離したフィルムの形態として提供する場合、支持体は、シリコーン化合物等で離型処理されていることが好ましい。
【0038】
ワニスを塗布する方法は、特に限定されないが、例えば、スロットダイ方式、マイクログラビア方式、ドクターコーター方式等が挙げられ、所望のフィルムの厚みなどに応じて適宜選択されるが、特に、マイクログラビア方式がフィルムの厚みを薄く設計しうることから好ましい。塗布は、乾燥後に形成されるフィルムの厚みが、所望の厚みになるように行われる。このような厚みは、当業者であれば、溶剤含有量から導くことができる。
【0039】
本発明の接着フィルムの厚みは、用途に応じて要求される機械的強度などの特性に基づいて適宜設計されるが、接着フィルムの作成に用いるエポキシ樹脂組成物が(E)成分、すなわち、フィラーを含有しない場合、一般に1〜100μmであり、薄膜化が要求される場合、1〜30μmであることが好ましい。
一方、接着フィルムの作成に用いるエポキシ樹脂組成物が(E)成分、すなわち、フィラーを含有する場合、接着フィルムの厚みは、(E)成分の含有量等を勘案し、用途に応じて要求される機械的強度などの特性に基づいて適宜設計されるが、一般に20〜200μmであり、好ましくは20〜90μmである。
【0040】
乾燥の条件は、ワニスに使用される溶剤の種類や量、ワニスの使用量や塗布の厚みなどに応じて適宜設計され、特に限定されるものではないが、例えば、60〜120℃であり、大気圧下で行うことができる。
【0041】
本発明の接着フィルムの使用手順は以下の通り。
本発明の接着フィルムを用いて接着する対象物のうち、一方の対象物の被接着面に本発明の接着フィルムを載置した後、もう一方の対象物をその被接着面が接着フィルムの露出面と接するように載置する。ここで、支持体付の接着フィルムを用いる場合、接着フィルムの露出面が一方の対象物の被接着面に接するように接着フィルムを載置して、被着面上に該接着フィルムを転写する。ここで、転写時の温度は例えば80℃とすることができる。
次に、転写時に支持体を剥離することによって露出した接着フィルムの面上にもう一方の対象物をその被接着面が接着フィルムの露出面と接するように載置する。これらの手順を実施した後、所定温度及び所定時間、具体的には180℃で60〜90分間、プレスによる熱圧着を行えばよい。なお、プレスにより熱圧着した際に本発明の接着フィルムは加熱硬化する。以下、本明細書において、接着後の本発明の接着フィルムの特性のことを、加熱硬化後の接着フィルムの特性として記載する。
また、予めフィルム化したものを使用する代わりに、本発明のエポキシ樹脂組成物を溶剤で希釈したワニスを、一方の接着対象物の被接着面に塗布し、乾燥させた後に、上記した一方の対象物を載置する手順を実施してもよい。
【0042】
以下、本発明の接着フィルムの特性について述べる。但し、常温(25℃)でのタック強度、ならびに、加熱硬化後における周波数1〜5GHzの領域での誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)については、上述したので省略する。
加熱硬化後の本発明の接着フィルムは、十分な接着強度を有している。具体的には、後述する実施例に記載の方法で測定されるピール強度が15N/cm以上あることが好ましく、より好ましくは20N/cm以上あり、さらに好ましくは50N/cm以上である。
加熱硬化後の本発明の接着フィルムは、十分な機械的強度を有している。具体的には、後述する実施例に記載の方法で測定される引張破断強度が60MPa以上あることが好ましく、より好ましくは80MPa以上あり、さらに好ましくは100MPa以上である。
また、後述する実施例に記載の方法で測定される引張破断伸びが105%以上あることが好ましく、より好ましくは110%以上あり、さらに好ましくは120%以上である。
また、後述する実施例に記載の方法で測定される引張弾性率が1800MPa以上あることが好ましく、より好ましくは2000MPa以上あり、さらに好ましくは2500MPa以上である。
また、本発明の接着フィルムは、後述する実施例に記載の方法で測定される80℃でのタック強度が1〜6Nであることが好ましく、1〜10Nであることがより好ましく、1〜20Nであることがさらに好ましい。ここで、80℃でのタック強度を示す理由は、本発明の接着フィルムを被着体に転写する際の一般的な温度だからである。
【実施例】
【0043】
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0044】
各成分を所定の溶剤濃度となるように溶剤(メチルエチルケトン)溶解した後、それらを25℃に加温された反応釜に表1〜5に示す配合割合(質量部)になるように投入し、回転数300rpmで回転させながら、常圧混合を1時間行った。
このようにして得られたエポキシ樹脂組成物を含むワニスを支持体(離型処理をほどこしたPETフィルム)の片面に塗布し、80℃で乾燥させることにより、支持体付の接着フィルムを得た。
なお、表中の略号はそれぞれ以下を表わす。
(A)成分
YX6954BH30:変性ビスフェノール型エポキシ樹脂(上記一般式(1)´で示される二官能性直鎖状エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社(jER)製)
(B)成分
NC3000FH−75M:ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製)
(C)成分
jER152:フェノールノボラック型エポキシ樹脂ジャパンエポキシレジン株式会社(jER)製
(D)成分
DDSA(リカシッドDDSA):酸無水物系硬化剤(無水ドデシニルコハク酸)、新日本理化株式会社製
C11Z−CN(キュアゾールC11Z−CN):イミダゾール系硬化剤(1−(2−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール)、四国化成工業株式会社製
BAPS:アミン系硬化剤和歌山精化工業株式会社製
HE610C−07:フェノール系硬化剤、エア・ウォーター株式会社製
シランカップリング剤
KBM403、信越化学工業株式会社製
【0045】
作成した接着フィルムについて以下の評価を実施した。
誘電率(ε)、誘電正接(tanδ):接着フィルムを180℃で加熱硬化させ、支持体から剥離した後、該接着フィルムから試験片(40±0.5mm×100±2mm)を切り出し、厚みを測定した。試験片を長さ100mm、直径2mm以下の筒状に丸めて、空洞共振器摂動法(2GHz)にて、誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)を測定した。
ガラス転移点Tg:動的粘弾性測定(DMA)にて測定した。接着フィルムを180℃で加熱硬化させ、支持体から剥離した後、該接着フィルムから試験片(10±0.5mm×40±1mm)を切り出し、試験片の幅、厚みを測定した。その後、DMS6100にて測定を行った(3℃/min 25−220℃)。tanDのピーク温度を読み取り、Tgとした。
引張破断強度、引張破断伸び:接着フィルムを180℃で加熱硬化させ、支持体から剥離した後、該接着フィルムから試験片(15×150mm)をMD方向に5枚切り出し厚みを測定した。オートグラフにて引張破断強度を測定する。また、破断までのストロークを読取り、引張破断伸び(%)とする。これらの結果についてN=5の平均値を計算する。
引張弾性率:接着フィルムを180℃で加熱硬化させ、支持体から剥離した後、該接着フィルムから試験片(25±0.5mm×250mm)をMD方向に5枚切り出し厚みを測定する。オートグラフで引張弾性率を下記条件で測定する。
つかみ間隔170mm。引張速度1mm/min。
測定結果についてN=5の平均値を計算する。
ピール強度:ラミネーターを用いて、銅箔の粗化面に支持体上の接着フィルムを80℃で転写した。接着フィルムの露出面をFR4基板の面と接触させた状態でプレス機で熱圧着させた(180℃60min、10kgf)。銅箔面から、10mm幅にカットし、オートグラフで引きはがし、ピール強度を測定した。測定結果について、各N=5の平均値を計算した。
タック強度:タック試験機にて、未硬化の接着フィルムのタックを常温(20℃)または80℃で測定した。測定結果について各N=5の平均値を計算し、タック強度(N)に換算した。
【0046】
【表1】

【表2】

【0047】
【表3】


【表4】

【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の接着フィルムは、多層基板の保護膜や層間絶縁膜、あるいはフレキシブルプリント配線板のカバーレイフィルムのような、電気・電子用途の接着フィルムとして好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)で示される、質量平均分子量(Mw)が10,000〜20,000の二官能性直鎖状エポキシ樹脂
【化1】


(式中、Xは、同一であっても、異なっていてもよく、単結合、炭素数1〜7の炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−CO−又は基:
【化2】


であり(ここで、R2は、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、R3は、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、bは、同一であっても、異なっていてもよく、0〜5の整数である。)、
1は、同一であっても、異なっていてもよく、炭素数1〜10の炭化水素基又はハロゲン原子であり、aは、同一であっても、異なっていてもよく、0〜4の整数であり、nは、平均値を表し、25〜500の整数である。)、
(B)固形エポキシ樹脂、
(C)液状エポキシ樹脂、および、
(D)エポキシ硬化剤を含有し、
前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分および前記(C)成分を合計で10〜350質量部含み、かつ、前記(B)成分および前記(C)成分の含有割合((B)成分/(C)成分)が9.5/0.5〜0.5/9.5であり、前記成分(D)を有効量含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【請求項2】
前記(C)成分の液状エポキシ樹脂が、下記一般式(2)で示される構造のエポキシ樹脂である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【化3】


(式中、nは0または1である。)
【請求項3】
前記(B)成分の固形エポキシ樹脂が、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、および、ノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1つである請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
前記(D)成分のエポキシ硬化剤が、フェノール系エポキシ硬化剤、アミン系エポキシ硬化剤、イミダゾール系エポキシ硬化剤、および、酸無水物系エポキシ硬化剤からなる群から選択される少なくとも一つのエポキシ硬化剤である請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
前記(D)成分のエポキシ硬化剤の含有量が、前記(B)成分の固形エポキシ樹脂および前記(C)成分の液状エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.01〜5当量である請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項6】
(E)成分として、フィラーをさらに含有する請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を用いて得られる接着フィルム。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を含むワニス。

【公開番号】特開2011−68772(P2011−68772A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220973(P2009−220973)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(591252862)ナミックス株式会社 (133)
【Fターム(参考)】