説明

エンジンからすすおよび/または排気を減らす新規添加剤組成物

酸化防止剤および分散剤を含有する添加剤組成物であって、これは、エンジンの潤滑油中のすす含量および/またはエンジンの排気を低下させる。さらに、この添加剤組成物を使用してエンジンの潤滑油中のすすの量を減らすか、および/またはエンジンからの排気を減らす方法。この添加剤組成物は、必要に応じて、他の所望の潤滑剤添加剤を含有できる。この添加剤組成物は、エンジンの使用中にて、オイルに溶解する。1実施態様では、この添加剤組成物の成分の放出は、遅延放出である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
本発明は、エンジンの潤滑油におけるすすの量を減らすか、および/またはエンジンからの排気(特に、すす、炭化水素および/または窒素酸化物(NO、NO、NOであって、これらは、総称して、NOとして知られている))の量を減らす新規添加剤組成物に関する。
【0002】
すすは、すすを発生する任意のエンジン(例えば、内燃機関、火花点火エンジン、定置エンジン、高速道路および一般道路用のエンジンなど)の潤滑系で使用される任意の潤滑油に存在し得る。内燃機関(特に、ディーゼル燃料エンジン)は、炭素質のすす粒子を発生する。燃焼中にて、この燃料は、小滴の形状で、燃焼室に噴射される。燃焼過程にて、すす粒子は、不完全燃焼した燃料小滴から形成される。シリンダーおよびリング用の潤滑油は、不完全燃焼過程に由来のすすを含有する。燃焼室内をピストンが昇降するにつれて、形成されたすす粒子は、ピストンの潤滑油系、リングに入り、シリンダーを通って、レザバに入る。従って、エンジンオイルで発生したすすは、エンジン潤滑に伴う問題の原因となる。
【0003】
すすはまた、燃料噴射系を備えた最新ディーゼルエンジンにおいて、問題である。この燃料噴射系は、排気の発生が少なくなるように設計されているが、このエンジンの潤滑油中におけるすすの形成が高い。さらに、オイル中のすす粒子の濃度が許容限度を超えないように、これまでより頻繁なオイル交換が必要となる。
【0004】
潤滑油中で懸濁したすす粒子は、粘度を高め潤滑油中において摩耗粒子を作り出す効果がある。従って、すすは、エンジン部品において、研磨材のように作用して摩耗を誘発する。すすのレベルが高いと、ドレインの間隔が短くなり、オイル交換が多くなる。
【0005】
エンジンの摩耗に対するすすの悪影響を少なくするために、すすの蓄積を一時中断するのに、潤滑油中では、分散剤が使用されている。しかしながら、分散剤を使っても、オイルがエンジンを保護する能力は限られている。それに加えて、すす粒子は、小さく、また、潤滑油中にて細かく分布しており、その結果、すすを除去する際には、フィルターは、一般に、十分に満足のいくものではない。ヘビーデューティディーゼルエンジンの修理間隔(15,000〜30,000マイル)の過程では、典型的には、5〜10ポンドのすすが発生する。潤滑油中で懸濁または分散されたすす粒子の濾過は、典型的な自動車用オイルフィルター(これらは、直径20〜40ミクロン以上の粒子を除去する大きさにされている)と比較してそれらが一般に1ミクロン未満と小さいので、複雑となる。このレベルのすす装填は、従来の濾過方法を使っても、実用的には濾過できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
新規添加剤組成物を使用して、エンジンオイル中のすす粒子の濃度を低下させることが望ましい。さらに、新規添加剤組成物を使用して、エンジンからのすす、炭化水素および/またはNOxの排気を減らすことが望ましい。
【0007】
本発明の添加剤組成物は、エンジンの潤滑油と接触すると、このオイル中のすす含量を減らすだけでなく、エンジンからの排気(特に、すす、炭化水素および/またはNOx)を少なくできることが発見された。さらに、油性添加剤組成物は、エンジンのオイルからのすす粒子および/またはエンジンからの排気を削減できることが発見された。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
本発明によれば、油性添加剤組成物がエンジンの潤滑油におけるすす粒子の濃度を低下でき、および/またはエンジンからの排気を削減できることが発見された。
【0009】
本発明によれば、分散剤および酸化防止剤を含有する添加剤組成物がエンジンの潤滑油におけるすすの濃度を低下させ、および/またはエンジンからの排気を減らすことが発見された。この添加剤組成物は、必要に応じて、他の所望の潤滑剤添加剤を含有できる。この添加剤組成物は、エンジンの使用中にて、オイルに溶解する。1実施態様では、この添加剤組成物の成分の放出は、遅延放出である。
【0010】
本発明では、エンジンオイルに懸濁および/または分散されたすすは、すすを含有するエンジンオイルの一部を本発明の添加剤組成物と接触させる工程を包含する方法により、減らされる。さらに、本発明は、エンジンオイルの一部を本発明の添加剤組成物と接触させる工程を包含する方法により、エンジンからの排気を減らす。
【0011】
本発明は、エンジンの潤滑油に懸濁および/または分散されたすすの量を減らし、および/またはエンジンからの特定のすす、炭化水素および/またはNOxの排気を減らすための添加剤組成物の使用を提供する。この添加剤組成物を使用できるエンジンには、内燃機関、定置エンジン、発電機、ディーゼルおよび/またはガソリンエンジン、高速道路および一般道路用のエンジン、2サイクルエンジン、航空機用エンジン、ピストンエンジン、船舶用エンジン、鉄道用エンジン、生物分解性燃料エンジンなどが挙げられるが、これらに限定されない。1実施態様では、このエンジンは、後処理装置(例えば、排気ガス再循環系統、触媒コンバーター、ディーゼル微粒子フィルター、NOxトラップなど)を備え付けている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(発明の詳細な説明)
本発明によれば、エンジンの潤滑油に由来のすすの濃度が低下し、それにより、すすに由来するエンジンに対する悪影響(粘度、摩耗および排気を含めて)が避けられる。さらに、この添加剤組成物を使用することにより、エンジンの排気が減らされ、それにより、環境が改善される。
【0013】
この添加剤組成物は、固体、液体、半固体、ゲルまたはそれらの組み合わせの形状である。この組成物の形状は、所望の用途、添加様式、添加のタイミング、放出速度およびそれらの組み合わせに依存している。
【0014】
このすすのレベルおよび/または排気は、この潤滑油と添加剤組成物とを接触させることにより、低下される。この添加剤組成物は、潤滑系内にて、添加剤組成物が潤滑油と接触するどこかに配置されている。この添加剤組成物は、循環しているオイルが添加剤組成物と接触するどこか(例えば、オイルのフルフロー、レザバ内のオイルのバイパスまたはその中の組み合わせ)に配置されている。潤滑系における添加剤組成物の位置には、フィルター、ドレインパン、オイルバイパスループ、キャニスター、ハウジング、レザバ、フィルターのポケット、フィルターのキャニスター、フィルターのメッシュ、バイパス系のキャニスター、バイパス系のメッシュなどが挙げられるが、これらに限定されない。1つまたはそれ以上の位置は、この添加剤組成物を含有できる。さらに、もし、1種より多い添加剤組成物を使用するなら、それは、同一、類似および/または異なる添加剤組成物であり得る。
【0015】
1実施態様では、潤滑油系内のどこか(例えば、エンジンオイル潤滑系のハウジング内のフィルター)において、この添加剤組成物を保持する容器(例えば、ハウジング、キャニスター、構造メッシュなど)を提供することが望ましい。この容器に必要な設計上の特徴は、この添加剤組成物の少なくとも一部がオイルと接触するということである。
【0016】
1実施態様では、この添加剤組成物は、フィルター内のどこかに配置されている。この添加剤組成物および/または使用済み添加剤組成物が容易に除去でき、次いで、新しいおよび/または再生した添加剤組成物と交換できるので、このフィルターは、添加剤組成物を置くのに望ましい位置である。
【0017】
この添加剤組成物は、エンジンオイルと接触する必要があり、1実施態様では、そのゲルは、バイパス系にて、このオイルの約100%〜約1%の範囲で、オイルと接触しており、他の実施態様では、この添加剤組成物は、バイパス系にて、このオイルの約75%〜約25%の範囲で、オイルと接触しており、他の実施態様では、この添加剤組成物は、バイパス系にて、このオイルの約50%の範囲で、オイルと接触している。
【0018】
この添加剤組成物の放出速度は、主に、添加剤組成物の調合により、決定される。この放出速度はまた、この添加剤組成物は、添加剤組成物の規定した所望の溶解速度に望ましい位置に配置されている。この添加剤組成物の調合物は、選択的に完全に溶解する1種またはそれ以上の成分から構成され得るか、または成分の一部は、その耐用年数まで残留し得るか、それらの組み合わせであり得る。
【0019】
この添加剤組成物は、添加剤組成物の所望の形状、所望の添加速度、所望の放出速度、所望の操作様式および/または上記の任意の組み合わせに依存して、任意の公知方法により、潤滑系に加えられる。1実施態様では、この添加剤組成物は、液状であり、ポンプによって、潤滑油系に噴射される。他の実施態様では、この添加剤組成物は、ゲルであり、噴射機ポンプ、またはオイルフィルター内の容器によって、潤滑系に加えられる。1実施態様では、この添加剤組成物は、固形であり、オーガーによって、潤滑油系に加えられる。1実施態様では、この添加剤組成物は、固形または半固形であり、固体添加装置(例えば、オーガー)によって、潤滑系に加えられる。
【0020】
この添加剤組成物は、分散剤および酸化防止剤を含有する。さらに、この添加剤組成物は、必要に応じて、他の潤滑剤添加剤を含有し得る。
【0021】
この添加剤組成物は、その組成物の約0.1%〜約95%、1実施態様では、約5%〜約70%、他の実施態様では、約7%〜約50%の範囲で、分散剤を含有する。この添加剤組成物は、その添加剤組成物の約0.1%および約99%、1実施態様では、約5%〜約80%、他の実施態様では、約10%〜約70%の範囲で、酸化防止剤を含有する。この添加剤組成物は、その添加剤組成物の約0%〜約95%、1実施態様では、約1%〜約70%、他の実施態様では、約5%〜約60%の範囲で、他の潤滑剤添加剤を含有する。
【0022】
分散剤には、無灰型分散剤(例えば、マンニッヒ分散剤);高分子分散剤;カルボン酸分散剤;アミン分散剤、高分子量(Cnであって、n≧12)エステルなど;エステル化無水マレイン酸−スチレン共重合体;マレエート化エチレン−ジエン単量体の共重合体;界面活性剤;乳化剤;本明細書中で列挙した各成分の官能化誘導体など;およびそれらの組み合わせおよび混合物が挙げられるが、これらに限定されない。この分散剤は、単独で、または併用して、使用できる。1実施態様では、好ましい分散剤は、ポリイソブテニルスクシンイミド分散剤である。
【0023】
この分散剤には、無灰型分散剤(例えば、ポリイソブテニルスクシンイミドなど)が挙げられるが、これらに限定されない。ポリイソブテニルスクシンイミド分散剤は、市販の生成物であり、これらは、典型的には、約300〜10,000の数平均分子量(「Mn」)を有するポリイソブチレンと無水マレイン酸とを反応させてポリイソブテニル無水コハク酸(「PIBSA」)を形成することにより、次いで、そのように得られた生成物をポリアミン(これは、1分子あたり、1個〜10個のエチレンジアミン基を含有する)と反応させることにより、製造される。
【0024】
他の種類の無灰分散剤には、高分子量(Cnであって、n≧12)エステル、マンニッヒ分散剤などが挙げられるが、これらに限定されない。無灰型分散剤は、比較的に高い分子量の炭化水素鎖に結合された極性基により、特徴付けられる。典型的な無灰分散剤には、N−置換された長鎖アルケニルスクシンイミドが挙げられ、これは、種々の化学構造を有し、その構造には、典型的には、以下が含まれる:
【0025】
【化1】

ここで、各Rは、別個に、アルキル基(しばしば、500〜5000の分子量を有するポリイソブチル基)であり、そしてRは、アルケニル基(通常、エチレニル(C)基)である。スクシンイミド分散剤は、米国特許第4,234,435号でさらに詳細に記述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。本特許で記述された分散剤は、本発明に従って、ゲルを生成するのに特に有効である。
【0026】
これらのマンニッヒ分散剤は、アルキルフェノール(ここで、そのアルキル基は、少なくとも約30個の炭素原子を含有する)とアルデヒド(特に、ホルムアルデヒド)およびアミン(特に、ポリアルキレンポリアミン)との反応生成物である。以下の一般構造(種々の異なる異性体などを含めて)を有するマンニッヒ塩基は、特に重要である。
【0027】
【化2】


【0028】
他の種類の分散剤には、カルボン酸分散剤がある。これらの「カルボン酸分散剤」の例は、米国特許第3,219,666号で記述されている。
【0029】
アミン分散剤には、比較的に高分子量の脂肪族ハロゲン化物とアミン(好ましくは、ポリアルキレンポリアミン)との反応生成物がある。それらの例は、米国特許第3,565,804号で記述されている。
【0030】
重合体分散剤には、油溶性単量体(例えば、メタクリル酸デシル、ビニルデシルエーテルおよび高分子量オレフィン)と極性置換基を含有する単量体(例えば、アクリル酸アミノアルキルまたはアクリルアミドおよびポリ−(オキシエチレン)−置換アクリレート)とのインターポリマーである。それらの重合体分散剤の例は、以下の米国特許で開示されている:第3,329,658号および第3,702,300号。
【0031】
分散剤はまた、種々の試薬のいずれかとの反応により、後処理できる。これらには、尿素、チオ尿素、ジメルカプトチアジアゾール、二硫化炭素、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、炭化水素置換無水コハク酸、ニトリル、エポキシド、ホウ素化合物およびリン化合物がある。
【0032】
酸化防止剤には、アルキル置換フェノール(例えば、2,6−ジ−第三級ブチル−4−メチルフェノール)、フェネートスルフィド、リン硫化テルペン、硫化エステル、芳香族アミン、ジフェニルアミン、アルキル化ジフェニルアミンおよびヒンダードフェノール)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
この酸化防止剤には、アミン酸化防止剤が挙げられ、それには、ビス−ノニル化ジフェニルアミン、ノニルジフェニルアミン、オクチルジフェニルアミン、ビス−オクチル化ジフェニルアミン、ビス−デシル化ジフェニルアミン、デシルジフェニルアミンおよびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
これらの酸化防止剤には、立体障害フェノールが挙げられ、それには、以下が挙げられるが、これらに限定されない:2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−メチル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−エチル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−プロピル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−ブチル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−ペンチル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−ヘキシル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−ヘプチル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−(2−エチルヘキシル)−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−オクチル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−ノニル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−デシル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−ウンデシル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−ドデシル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−トリデシル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、4−テトラデシル−2,6−ジ−第三級ブチルフェノール、メチレン架橋した立体障害フェノール(これは、4,4’−メチレンビス(6−第三級ブチル−o−クレゾール)、4、4’−メチレンビス(2−第三級アミル−o−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三級ブチルフェノール)、4、4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−第三級ブチルフェノール)およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない)。
【0035】
酸化防止剤の他の例には、エステル置換ヒンダードフェノールがあり、これは、塩基触媒反応条件(例えば、KOH水溶液)下にて、2,6−ジアルキルフェノールをアクリル酸エステルと共に加熱することにより、調製できる。酸化防止剤は、単独で、または併用して、使用され得る。
【0036】
これらの酸化防止剤は、典型的には、このゲルの約0.01%〜約95%、好ましくは、約0.01%〜95%、さらに好ましくは、約1.0%〜約70%の範囲で、存在している。(Jimは、酸化防止剤のこの定義である)。
【0037】
他の潤滑剤添加剤には、分散剤、清浄剤、オーバーベース化清浄剤、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、石灰、粘土、ゼオライト、極圧(EP)剤、摩耗低減剤、粘度指数向上剤、消泡剤、摩擦低減剤、曇り防止剤、曇り点降下剤、流動点降下剤、それらの鉱油および/または合成油混合物およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。これらの潤滑剤添加剤の成分は、単独で、または併用して、使用できる。
【0038】
清浄剤には、オーバーベース化スルホネート、フェネート、サリチレート、カルボキシレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの清浄剤には、オーバーベース化スルホン酸カルシウム清浄剤(これらは、市販されている)、金属(例えば、Mg、Ba、Sr、Na、CaおよびK)を含有するオーバーベース化清浄剤およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの清浄剤は、単独で、または併用して、使用され得る。清浄剤は、例えば、米国特許第5,484,542号で記述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0039】
極圧耐摩耗添加剤には、イオウまたはクロロイオウEP剤、塩素化炭化水素EP剤、またはリンEP剤、またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。このようなEP剤の例には、塩素化ワックス、有機スルフィドおよびポリスルフィド(例えば、ベンジルジスルフィド、ビス−(クロロベンジル)ジスルフィド、ジブチルテトラスルフィド、硫化マッコウ鯨油、オレイン酸の硫化メチルエステル、硫化アルキルフェノール、硫化ジテルペン、硫化テルペンおよび硫化ディールス−アルダー付加物);リン硫化炭化水素(例えば、硫化リンとテルペンチンまたはオレイン酸メチルとの反応生成物)、リンエステル(例えば、リン酸ジ炭化水素およびトリ炭化水素(すなわち、リン酸ジブチル、リン酸ジヘプチル、リン酸ジシクロヘキシル、リン酸ペンチルフェニル;リン酸ジペンチルフェニル、リン酸トリデシル、リン酸ジステアリルおよびポリプロピレン置換フェノールホスフェート);チオカルバミン酸金属(例えば、ジオクチルジチオカルバミン酸亜鉛)およびバリウムヘプチルフェノール二酸(例えば、ジシクロヘキシルホスホロジチオ酸亜鉛、およびホスホロジチオ酸の組み合わせの亜鉛塩)およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。このEP剤は、単独で、または併用して、使用できる。
【0040】
消泡剤には、有機シリコーン(例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリエチルシロキサン、ポリジエチルシロキサンなど)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの消泡剤は、単独で、または併用して、使用され得る。
【0041】
粘度調整剤は、粘度向上特性および分散剤特性の両方を提供する。分散剤−粘度向上剤の例には、ビニルピリジンが挙げられるが、これらに限定されず、N−ビニルピロリドンおよびメタクリル酸N,N’−ジメチルアミノエチルは、窒素含有単量体などの例である。1種またはそれ以上のアクリル酸アルキルの重合または共重合から得られるポリアクリレートもまた、粘度向上剤として、有用である。これらの粘度向上剤は、単独で、または併用して、使用され得る。
【0042】
官能化重合体もまた、粘度向上剤として、使用できる。このような重合体の一般的な種類のうちには、オレフィン共重合体およびアクリレートまたはメタクリレート共重合体がある。官能化オレフィン共重合体は、例えば、エチレンおよびプロピレンのインターポリマーであり得、これらは、活性単量体(例えば、無水マレイン酸)でグラフト化され、次いで、アルコールまたはアミンで誘導体化される。他のこのような共重合体には、エチレンおよびプロピレンの共重合体があり、これらは、窒素化合物と反応されるかグラフト化される。ポリアクリル酸エステルの誘導体は、分散剤−粘度指数調整剤添加剤として、周知である。分散剤アクリレートまたはポリメタクリレート粘度調整剤(例えば、Acryloid(登録商標)985またはViscoplex(登録商標)6−054(RohMax製))は、特に有用である。固形油溶性重合体(例えば、PIB、メタクリレート、ポリアルキルスチレン、エチレン/プロピレンおよびエチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン重合体)もまた、粘度指数向上剤として、使用できる。これらの粘度調整剤は、公知であり、市販されている。
【0043】
摩擦低減剤には、オルガノモリブデン化合物が挙げられるが、これらに限定されず、それには、ジチオカルバミン酸モリブテンが挙げられる。これらの摩擦低減剤は、単独で、または併用して、使用できる。
【0044】
これらの消泡剤には、非常に高分子量(>100,000Mn)ポリオレフィン(例えば、1.5Mnポリイソブチレン(例えば、Vistanex(登録商標)の商品名の物質))、または2−(N−アクリルアミド)、2−メチルプロパンスルホン酸(これはまた、AMPS(登録商標)として、知られている)、またはそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。これらの曇り防止剤は、単独で、または併用して、使用できる。
【0045】
曇り点降下剤には、アルキルフェールおよびそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。これらの曇り点降下剤は、単独で、または併用して、使用できる。
【0046】
流動点降下剤には、アルキルフェノールおよびそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。これらの流動点降下剤は、単独で、または併用して、使用できる。
【0047】
この添加剤組成物は、典型的には、少量(約5〜40%)のベースストックオイルを含有し、それらには、鉱油ベースの合成物またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
もし望ましいなら、必要に応じて、不活性担体が使用できる。さらに、他の活性成分(これらは、すすを減らす有益かつ望ましい機能を与える)もまた、このゲルに含有できる。それに加えて、固形の微粒子添加剤(例えば、PTFE、MoSおよびグラファイト)もまた、含有できる。
【0049】
本発明の1実施態様では、この内燃機関は、排気ガス後処理装置を備え付けている。排気ガス後処理装置は、新しい低排気ガス基準を満たすように、最新のエンジンに使用されている。これらのシステムは、内燃機関を備えた車両の排気ガスにおける望ましくない排気を少なくするのに使用され、そしてエンジンに接続された排気系に位置している。
【0050】
本発明の1実施態様では、エンジンの操作中に生成した一酸化炭素、炭化水素および窒素酸化物(NOx)をより望ましい気体(例えば、二酸化炭素、水および窒素)に変換するために、内燃機関の排気系には、触媒が使用される。この目的のために利用可能な広範囲の触媒には、酸化触媒、還元触媒およびいわゆる三元コンバーターがある。酸化触媒は、未燃焼排気ガス成分を効率的に酸化でき、それらを無害の物質に変換できる。三元コンバーターは、内燃機関が化学量論的な空気/燃料比の近くで操作されているという条件で、3種の全ての無害な物質に同時に変換できる。これらの触媒系は、典型的には、周期表の白金族に由来の貴金属を含有する。使用される特定の金属には、白金、パラジウムおよびロジウムがある。
【0051】
他の実施態様では、この排気ガス後処理装置は、NOxトラップを含む。NOxトラップ(すなわち、希薄燃焼操作中に窒素酸化物を吸収でき排気ガス中の酸素濃度が低下するときにそれらを放出できる物質)は、多孔質支持物質であり、これらは、貴金属触媒(例えば、白金など)と配合されたアルカリ金属またはアルカリ土類金属で装填されている。
【0052】
さらに他の実施態様では、この排気ガス後処理装置は、ディーゼルエンジン排気ガス微粒子フィルター(以下、「DPFs」と呼ぶ)を含む。DPFsは、典型的には、多くの相互に連結された薄い多孔質の壁(これらは、そのフィルター上にて、少なくとも1つの入口表面および1つの出口表面を規定する)および多くの中空通路またはセル(これらは、このフィルターを通って、入口表面から出口表面へと伸長している)を有する。相互に連結された薄い多孔質の壁により、流体は、流体内の固体微粒子の所望部分がそこを通るのを制限しつつ、入口表面から出口表面へと通ることができる。DPFsは、典型的には、ハウジングに設置され、これは、マフラーまたは触媒コンバーターのように、ディーゼルエンジンを備えた車両の排気系に挿入される。
【実施例】
【0053】
(特定の実施態様)
本発明をさらに十分に説明するために、以下の実施例を提供する。
【0054】
(ゲルの調製)
まず、成分AおよびCを混合することにより、次いで、以下に記載した比率で、混合しつつ、成分Bを加えることにより、代表的なゲル(これは、組成物Xとして知られている)を調製する。得られた混合物を、120°で、一晩加熱して、最終ゲルを生成する。
【0055】
【化3】

(GM 6.5Lエンジン試験)
(試験エンジン)
GM 6.5Lエンジン(ASTM D5966を参照)
(試験フィルター)
実験運転のために、各エンジンに、1個のカップ(そこには、組成物X添加剤ゲルを入れ、フィルターの底に置いた)を備えたフィルターに備え付けた。対照運転では、このカップ内に添加剤ゲルなしで、同じフィルターを使用した。この添加カップには、このゲルの表面の上のカップ上部に、12個の直径1/4インチの拡散穴があった。
【0056】
(試験オイル)
この試験では、15W40の十分に適格な(SAE−CI−4)オイルを使用した。
【0057】
(手順)
試験車両を4回の運転について操作した:1)標準フィルターを使うベースライン、2)トラック#1にて、2個の大穴カップフィルターを使い、トラック#2にて、2個の小穴フィルターを使う試験運転、3)トラック#2にて、2個の大穴カップフィルターを使い、トラック#1にて、2個の小穴フィルターを使う試験運転、および4)繰り返しベースライン。各運転について、両方のフィルターを新しい試験フィルター(運転1および4)または試験フィルター(運転2および3)と交換した。以下のマイル距離にて、4オンス試料を取り出した。
【0058】
各オイル交換は、2回のフラッシュを含み、その場合、十分なサンプ量の新しい試験オイルおよび新しいフィルターを設置し、そのエンジンを少なくとも15分間運転し、そのオイルを、30分間またはオイルがもはや滴下しなくなるまで(いずれか最初に起こった方)、排出した。この試験オイルで満たして新しい(または試験)フィルター(これは、次の排液間隔中にて、車両に残っていた)を設置する前に、2回のフラッシュを実行した。
【0059】
500−20,000マイルのマイル距離間隔で、ベースラインについて、オイル排液試料を取り出した。初期(車両が暖機運転した後)、500マイル、3,000マイル、6,000マイル、9,000マイル、12,000マイルおよび20,000マイル。
【0060】
20,000マイルの時点で、ベースラインオイル排液試料を取り出す前に、試験オイルをフラッシュし、オイル交換し、新しいフィルターを加え、添加フィルターを設置し、そして初期添加フィルターを排液した。
【0061】
以下の分析を実行した:動粘度および100℃(vis 100);ICPによる元素分析、ASTM D 4739(TBN)、ASTM D664A(TAN)および熱重量分析(TGA)によるすすパーセント。
【0062】
名称の参照:D 5966−99「Standard Test Method for Evaluation of Engine Oils for Roller Follower Wear in Light−Duty Diesel Engine 1」、AMERICAN SOCIETY FOR TESTING AND MATERIALS、100 Barr Harbor Dr.,West Conshohocken,PA 19428(the Annual Book of ASTM Standardsからで著作権はASTM)。
【0063】
(結果)
それらの結果は、表1で示し、表1は、ベースライン(比較例1(1 Comp))と比較して、ゲルが酸化防止剤を含まない実験(実験例1(1 Exp))を要約している。表2は、2 Expおよび2 Compについて、50時間にわたって、酸化防止剤:分散剤の1:1混合物を投与してまたは投与せずに、フィルター内でゲルなしでのすすの発生を示す。
【0064】
(表1.ゲル成分の投与の関数としてのGM 6.5L試験でのすす発生)
【0065】
【表1】

試験の開始時点で、7クォートのオイルあたり、100gのアルキルジフェニルアミンを加えた。
【0066】
(表2.ゲル成分の投与の関数としてのGM 6.5L試験でのすす発生)
【0067】
【表2】

**7クォートのオイルあたり、酸化防止剤(AO)および分散剤(Disp)の1:1(wt)混合物11.3gを、0、10、20、30および40時間で加えた。
【0068】
(Mack T−8エンジン試験)
(試験エンジン)
Mack T−8ディーゼルエンジン
(試験フィルター)
これらの実験運転のために、このエンジンには、深さ1インチのトレイを付けたオイルパンを備え付け、その中に、400gの組成物X添加剤ゲルを入れた。比較運転では、添加剤なしのオイルパンを使用した。
【0069】
(試験オイル)
この試験では、15W40の十分に適格な(SAE−CI−4)オイルを使用した。
【0070】
(手順)
Short T−8試験を使用した。このShort T−8は、改良型のT−8/T−8E ASTM試験である。条件は、以下で示す:
速度(rpm):1800 燃料の流速(kg/hr):63.3 吸気マニホルド温度(C):43 冷却剤の温度(C):85 クランクケース圧(kPa):0.25〜0.75 入口空気制限(kPa):2.25〜2.75 排気ガスの背圧(kPa):3.1 エンジンのタイミング(BTDC):15度
エンジンのタイミングは、7クォートのオイルサンプにて0.006%/時間の3 Comp実験での平均すす発生速度に対応している。
【0071】
(結果)
それらの結果は、表3の実施例3、比較例3および実験例3で示す。
【0072】
表3は、実験例3でのすすの発生が比較例3でのもの(これは、酸化防止剤を使った実験例3とほぼ同じである)よりも低いことを示している。これらの結果は、この添加剤組成物の酸化防止剤および分散剤成分から、(比較例3および実験例3と比較して)、すすの減少が起こることを示しており、さらに、酸化防止剤の溶解が必要なだけでなく、分散剤も必要であることを示している。
【0073】
(表3.試験時間の関数としての添加剤ゲルフィルターなし(比較例3)および添加剤ゲルフィルターを使った(実験例3)Mack T−8試験の静置すすレベル)
【0074】
【表3】

本発明は、その好ましい実施態様に関連して説明しているものの、それらの種々の変更は、本明細書を読めば、当業者に明らかなことが理解されるべきである。従って、本明細書中で開示の発明は、添付の請求の範囲に入るこれらの変更を含むべく意図されていることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散剤および酸化防止剤を含有する添加剤組成物であって、エンジンの潤滑油中のすすの量を減らすこと、エンジンの排気管の排気の量を減らすこと、およびそれらの組み合わせを含む群から選択される用途に使用される、組成物。
【請求項2】
前記削減される排気が、すす、炭化水素および/またはNOxを含む群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
さらに、前記添加剤組成物の約0%〜約95%の範囲で、少なくとも1種の潤滑剤添加剤を含有し、該添加剤が、清浄剤、オーバーベース化清浄剤、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、石灰、粘土、ゼオライト、極圧(EP)剤、摩耗低減剤、粘度指数向上剤、消泡剤、摩擦低減剤、曇り防止剤、曇り点降下剤、流動点降下剤、それらの鉱油および/または合成油混合物およびそれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記降下剤が、前記添加剤組成物の約0.1%〜約95%の範囲であり、そして前記酸化防止剤が、約0.01%〜約99%の範囲である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記酸化防止剤が、アルキル置換フェノール(例えば、2,6−ジ−第三級ブチル−4−メチルフェノール)、フェネートスルフィド、リン硫化テルペン、硫化エステル、芳香族アミン、ヒンダードフェノール、ヒンダードエステル置換フェノールおよびそれらの組み合わせを含めるがそれらに限定されない酸化防止剤を含む群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記分散剤が、無灰型分散剤(例えば、マンニッヒ分散剤);高分子分散剤;カルボン酸分散剤、アミン分散剤、高分子量エステルおよび類似のコハク酸類;エステル化無水マレイン酸−スチレン共重合体;マレエート化エチレン−ジエン単量体の共重合体;界面活性剤;乳化剤;無灰スクシンイミド、ポリイソブテニルスクシンイミド、置換した長鎖アルケニルスクシンイミド、高分子量エステル、N−置換した長鎖アルケニルスクシンイミド、メタクリル酸デシル、ビニルデシルエーテル、アクリル酸アミノアルキル、アクリルアミド、ポリ−(オキシエチレン)−置換アクリレート、極性置換基を含有する単量体を備えた高分子量オレフィン;本明細書中で列挙した各成分の官能化誘導体;およびそれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記分散剤が、無灰スクシンイミド、ポリイソブテニルスクシンイミド、置換した長鎖アルケニルスクシンイミド、高分子量エステル、マンニッヒ分散剤、N−置換した長鎖アルケニルスクシンイミド、カルボン酸分散剤、アミン分散剤、高分子分散剤、メタクリル酸デシル、ビニルデシルエーテル、アクリル酸アミノアルキル、アクリルアミド、ポリ−(オキシエチレン)−置換アクリレート、極性置換基を含有する単量体を備えた高分子量オレフィンおよびそれらの混合物を含む群から選択され、そして前記酸化防止剤が、アルキル置換フェノール、2,6−ジ−第三級ブチル−4−メチルフェノール、フェネートスルフィド、リン硫化テルペンおよびそれらの混合物を含む群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
エンジンオイルの一部を請求項1に記載の添加剤組成物と接触させて、該エンジンオイル中のすすおよび/またはエンジン排気管の排気を減らす工程を包含する、方法。
【請求項9】
前記添加剤組成物が、レザバにおけるフルフローオイル、オイルのバイパス、およびそれらの組み合わせを含む群から選択される領域にて、前記オイルと接触するように配置されている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記添加剤組成物が、フィルター、ドレインパン、オイルバイパスループ、キャニスター、ハウジング、レザバ、フィルターのポケット、フィルターのキャニスター、フィルターのメッシュ、バイパス系のキャニスター、バイパス系のメッシュおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される領域に位置している、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記添加剤組成物が、前記エンジンオイルの約100%〜1%の範囲で、該エンジンオイルと接触させる、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記添加剤組成物が、循環しているエンジンオイルの1%より多く約100%までの範囲で、該エンジンオイルの流速の位置に配置されている、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記排気管で削減される前記排気が、すす、NOx、炭化水素およびそれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記エンジンオイルに前記添加剤組成物を全て同時に加える工程、該エンジンオイルの耐用年数にわたって該エンジンオイルに連続してその成分の一部をその耐用年数にわたって加える工程、およびそれらの組み合わせを包含する、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記組成物が、さらに、少なくとも1種の潤滑剤添加剤を含有し、該添加剤が、清浄剤、オーバーベース化清浄剤、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、石灰、粘土、ゼオライト、極圧(EP)剤、摩耗低減剤、粘度指数向上剤、消泡剤、摩擦低減剤、曇り防止剤、曇り点降下剤、流動点降下剤、それらの鉱油および/または合成油混合物およびそれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記分散剤が、前記添加剤組成物の約0.01%〜約60%の範囲であり、前記酸化防止剤が、約0.01%〜約60%の範囲であり、そして前記潤滑剤添加剤が、約0%〜約60%の範囲である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
エンジンオイル潤滑系用のオイルフィルターであって、該オイルフィルターは、ハウジング、オイルバイパスフィルターから微粒子物を除去するフィルター、および添加剤組成物を備えた容器を含み、ここで、該添加剤組成物は、分散剤および酸化防止剤を含有し、そしてエンジンからのすす、NOx、炭化水素またはそれらの組み合わせの1つを減らす、
オイルフィルター。
【請求項18】
エンジンオイル潤滑系用の添加剤組成物閉じこめ装置であって、該装置は、ハウジングと添加剤組成物を備えた容器とを含み、ここで、該添加剤組成物は、潤滑系からのすすの減少、エンジンの排気の減少またはそれらの組み合わせのための分散剤および酸化防止剤を含有する、
装置。

【公表番号】特表2007−516304(P2007−516304A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517485(P2006−517485)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/019802
【国際公開番号】WO2005/003266
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(591131338)ザ ルブリゾル コーポレイション (203)
【氏名又は名称原語表記】THE LUBRIZOL CORPORATION
【住所又は居所原語表記】29400 Lakeland Boulevard, Wickliffe, Ohio 44092, United States of America
【Fターム(参考)】