説明

カラー印刷システム

【課題】或る画像形成材の残量がない状態でも、カラー印刷が可能なカラー印刷システムを、提供する。
【解決手段】カラー印刷システムを、或るトナーの残量が,受信した,カラー印刷を行うべき印刷データの印刷に必要とされる量以下であった場合、簡易印刷(残量が不足しているトナーを利用するデータのみを、トナーの消費量が実際の残量以下となるように加工したデータに基づいた印刷;S106,S107)を行わせることが出来るシステムとして構成しておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー印刷を行うためのカラー印刷システムに、関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、現在,市販されているカラー印刷装置(カラープリンタ、カラーコピー機等)は、全ての色の画像形成材(インク,トナー)が残っていないと、カラー印刷/カラーコピーが行えないものとなっている。
【0003】
すなわち、カラー印刷装置は、補充/交換用の画像形成材を常にストックしておく必要がある装置となっている。しかしながら、とにかく印刷を行いたいが補充/交換用の画像形成材がない,急ぐので画像形成材を補充/交換することなく印刷を行いたい,といったこともあり得ることである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の課題は、或る画像形成材の残量がない状態でも、カラー印刷が可能なカラー印刷システムを、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のカラー印刷システムは、各色用の画像形成材を用いて用紙上にカラー印刷を行うためのカラー印刷手段と、生成すべきカラー印刷物を表す各色に関する画像データに基づき、各色の画像形成材毎に,その残量がカラー印刷物の印刷に必要な量以上であるか否かを判断する判断手段と、各色の画像形成材の残量がカラー印刷物の印刷に必要な量以上であると判断手段が判断したときに、各色の画像データが示している内容のカラー印刷物をカラー印刷手段に印刷させるための処理を行う通常印刷制御手段と、或る色の画像形成材の残量がカラー印刷物の印刷に必要な量未満であると判断手段が判断したときに、ユーザから,簡易印刷実行指示或いは他の指示を取得する指示取得手段と、指示取得手段によって簡易印刷実行指示が取得された場合に、各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量がカラー印刷物の印刷に必要な量未満であると判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材の消費量が、当該画像形成材の残量以下となる画像データに加工した後、加工した画像データと他の色の画像データとが示す内容のカラー印刷物をカラー印刷手段に印刷させるための処理を行う簡易印刷制御手段とを、備える。
【0006】
すなわち、本発明のカラー印刷システムは、或る画像形成材の残量が,“生成すべきカラー印刷物を表す各色に関する画像データ”に基づいた印刷に必要とされる量以下であった場合、簡易印刷(画像形成材の残量が不足している色の画像データのみを、画像形成材の消費量が当該画像形成材の残量以下となるように加工したデータに基づいた印刷)を行わせることが出来るシステムとなっている。従って、このカラー印刷システムを用いておけば、或る画像形成材(或る色の画像形成材)の残量がない状態でも、カラー印刷が可能な環境を実現できることになる。
【0007】
本発明のカラー印刷システムは、ホストPCとカラープリンタとを含むシステムとして実現しても、1台の装置(カラーコピー機等)として実現しても良いものが、ユーザが簡易印刷結果を予想/把握できるようにするために(無駄な簡易印刷が行われることを防止できるようにするために)、本発明のカラー印刷システムを実現するに際しては、指示取得手段を、指示取得時に、生成すべきカラー印刷物に必要とされる各色の画像形成材の相対的な量と、残量が不足している画像形成材を示す情報とを、ユーザに提示する手段や、簡易印刷制御手段が機能した場合の印刷結果を示すプレビュー画像と、通常印刷制御手段が機能した場合の印刷結果を示すプレビュー画像とを、ユーザに提示する機能を有する手段としておくことが、望ましい。
【0008】
また、本発明のカラー印刷システムの簡易印刷制御手段としては、さまざまなものを採用することが出来る。例えば、簡易印刷制御手段として、各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量がカラー印刷物の印刷に必要な量未満であると判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材が消費されない画像データに加工する手段や、各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量がカラー印刷物の印刷に必要な量未満であると判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材の消費量が、当該画像形成材の残量とほぼ一致する画像データに加工する手段や、を採用することが出来る。また、簡易印刷制御手段として、各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量がカラー印刷物の印刷に必要な量未満であると判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材が消費されない画像データに加工する動作モードと、各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量がカラー印刷物の印刷に必要な量未満であると判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材の消費量が、当該画像形成材の残量とほぼ一致する画像データに加工する動作モードとを有する手段であると共に、動作モードをユーザが指定可能な手段を採用しておくことも出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1に示してあるように、本発明の一実施形態に係るカラー印刷システムは、制御部11,操作パネル12及び印刷エンジン13を主な構成要素として備えたカラー印刷装置10と、プリンタドライバ20がインストールされている何台か(図では、1台)のホストPCとが接続されたシステムである。
【0011】
プリンタドライバ20は、カラー印刷装置10用のものとして用意(作成)されたプログラムである。このプリンタドライバ20は、各種印刷オブジェクトの色がRGB値で示されている印刷データを作成・送信する既存のプリンタドライバに、幾つかの機能(詳細は後述)を追加したものとなっている。
【0012】
カラー印刷装置10内の印刷エンジン13は、用紙上に、C,M,Y及びKトナーによるカラー印刷を行うためのユニットである。操作パネル12は、複数の押しボタンスイッチ,複数のLED,LCD等からなるユニットである。
【0013】
制御部11は、ホストPCから送信されてきた印刷データで指示されている内容の印刷を印刷エンジン13に行わせるための、CPU,ROM,RAM,ASIC,各種ホストインタフェース回路(ネットワークインタフェース回路等)等で構成されたユニットである。
【0014】
この制御部11は、カラー印刷を行うべき印刷データを受信した場合、図2に示した手順の処理を行うよう構成された(プログラムされた)ユニットとなっている。
【0015】
すなわち、カラー印刷を行うべき印刷データを受信した場合、制御部11は、まず、受信した印刷データから、印刷エンジン13に印刷を行わせるために必要なCMYKデータ(各色に関する4種の画像データを含むデータ;以下、標準CMYKデータと表記する)を作成する標準CMYKデータ作成処理(ステップS101)を行う。この標準CMYKデータ作成処理は、作成したCMYKデータに基づく印刷を印刷エンジン13に行わせた場合における各色のトナーの消費量も算出する処理となっている。
【0016】
標準CMYKデータ作成処理を終えた制御部11は、各色のトナーの残量が,全て,算出した消費量(以下、算出消費量と表記する)以上であるかを判断する(ステップS102)。そして、制御部11は、各色のトナーの残量が,全て,算出消費量以上であった場合(ステップS102;OK)には、作成してある標準CMYKデータに基づいて印刷エンジン13を制御する印刷制御処理を実行(ステップS109)してから、この図の処理を終了する。
【0017】
また、制御部11は、或る色のトナーの残量が算出消費量未満であった場合(ステップS102;NG)には、残量が不足しているトナーを示す残量不足トナー情報と,各トナーに関する使用割合とを含む状況情報を,印刷データの送信元のホストPCへ送信する処理(ステップS103)を行う。なお、トナーに関する使用割合とは、“(トナーの算出消費量/4種のトナーの算出消費量の総和)×100”のことである。
【0018】
残りのステップの説明を行う前に、ここで、図3及び図4を用いて、プリンタドライバ20に追加されている機能(プリンタドライバ20の,既存のプリンタドライバからの変更点)を、説明しておくことにする。
【0019】
プリンタドライバ20は、上記した状況情報を受信した場合、図3に示した構成の問い合わせダイアログボックス30をディスプレイ上に表示するプログラムとなっている。なお、この図に示してある問い合わせダイアログボックス30は、残量不足トナー情報として,Yトナーを示す情報を含み、C,M,Y,Kトナーに関する使用割合として、それぞれ、“10”,“10”,“10”,“70”を含む状況情報を受信した際に、プリンタドライバ20が表示するものである。
【0020】
この問い合わせダイアログボックス30に設けられているトナー交換ボタン33,キャンセルボタン35は、それぞれ、トナー(トナーカートリッジ)の交換を行う場合、印刷を中止する場合に、ユーザが押下すべき(マウスでクリックすべき)アイテムである。そして、プリンタドライバ20は、トナー交換ボタン33が押下された場合には、待機要求をカラー印刷装置10へ送信する処理と、問い合わせダイアログボックス30をクローズする処理とを行い、キャンセルボタン35が押下された場合には、キャンセル要求をカラー印刷装置10へ送信する処理と、問い合わせダイアログボックス30をクローズする処理とを行うプログラムとなっている。
【0021】
簡易印刷ボタン34は、トナーを交換することなく印刷を行う場合(簡易印刷を行う場合)に、ユーザが押下すべきアイテムである。プリンタドライバ20は、この簡易印刷ボタン34が押下された場合、現在の簡易印刷モード(不足トナー利用モード,不足トナー非利用モードのいずれか;詳細は後述)を示す簡易印刷モード指定値を含む簡易印刷要求をカラー印刷装置10へ送信する処理と、問い合わせダイアログボックス30をクローズする処理とを行うプログラムとなっている。
【0022】
簡易印刷モード変更ボタン32は、簡易印刷モードを変更したい場合に、ユーザが押下すべきアイテムである。プリンタドライバ20は、この簡易印刷モード変更ボタン32が押下された場合、簡易印刷モードが他方のモードに変わったことを記憶すると共に、簡易印刷ボタン34内の“簡易印刷”下の文字列を、現在の簡易印刷モードを表すもの(不足トナー利用モード,不足トナー非利用モードのいずれか)に変更するプログラムとなっている。
【0023】
プレビューボタン31は、簡易印刷ボタン34押下時の印刷結果(簡易印刷結果)を確認したい場合に、ユーザが押下すべきアイテムである。プリンタドライバ20は、このプレビューボタン31が押下された場合、以下のように動作するプログラムとなっている。
【0024】
この場合、プリンタドライバ20は、現在の簡易印刷モードを示す簡易印刷モード指定値を含むプレビューデータ要求(以下、プレビューデータのことを、PVDとも表記する)をカラー印刷装置10へ送信した後、PVD要求を受信したカラー印刷装置10から、簡易印刷結果を示すRGB画像データと、トナー交換後の印刷結果(通常の印刷結果)を示すRGB画像データとが送信されてくる(詳細は後述)のを待機する。
【0025】
プリンタドライバ20は、2つのRGB画像データがカラー印刷装置10から送信されてきた場合には、問い合わせダイアログボックス30をクローズする処理と、カラー印刷装置10から送信されてきた2つのRGB画像データを利用して図4に示した構成のプレビューダイアログボックス40をディスプレイ上に表示する処理とを行う。なお、図4の問い合わせダイアログボックス30上の,《プレビュー画像》と示されている各領域が、カラー印刷装置10から送信されてきたRGB画像データに基づく画像表示が行われる領域である。
【0026】
プリンタドライバ20は、このプレビューダイアログボックス40上のトナー交換ボタン41が押下された場合には、上記した待機要求をカラー印刷装置10へ送信する処理と、プレビューダイアログボックス40をクローズする処理とを行う。また、プリンタドライバは、簡易印刷ボタン42が押下された場合には、現在の簡易印刷モードを示す簡易印刷モード指定値を含む簡易印刷要求をカラー印刷装置10へ送信する処理と、プレビューダイアログボックス40をクローズする処理とを行う。
【0027】
プリンタドライバ20は、プレビューボタン31が押下された場合、上記のように動作するプログラムであると共に、プレビューダイアログボックス40上の戻るボタン43が押下された場合には、プレビューダイアログボックス40をクローズして、問い合わせダイアログボックス30を再表示するプログラムとなっている。
【0028】
図2に戻って、カラー印刷装置10の動作説明を続ける。
【0029】
上記したように、カラー印刷装置10用のプリンタドライバ20は、状況情報を受信した場合、キャンセル要求,待機要求,プレビューデータ要求,簡易印刷要求のいずれかを、カラー印刷装置10へ送信するプログラムとなっている。
【0030】
このため、状況情報の送信(ステップS103)を行った制御部11は、いずれかの要求がホストPCから送信されてくるのを待機する処理(ステップS104)を開始する。そして、制御部11は、ホストPCからキャンセル要求が送信されてきた場合(ステップS104;キャンセル要求)には、作成した標準CMYKデータを破棄する処理(図示せず)を行ってから、この図の処理を終了する。
【0031】
また、制御部11は、ホストPCから待機要求が送信されてきた場合(ステップS104;待機要求)には、トナーが交換されるのを待機する処理(ステップS108)を行う。そして、制御部11は、トナーの交換が完了した場合には、作成してある標準CMYKデータに基づいて印刷エンジン13を制御する印刷制御処理を実行(ステップS109)してから、この図の処理を終了する。
【0032】
制御部11は、簡易印刷要求を受信した場合(ステップS104;簡易印刷要求)には、標準CMYKデータに対して、受信した簡易印刷要求中の簡易印刷モード指定値に応じた内容(種類)の加工を施すことにより、簡易印刷用CMYKデータを作成する簡易印刷用CMYKデータ作成処理(ステップS106)を行う。より具体的には、制御部11は、このステップS106において、受信した簡易印刷要求中の簡易印刷モード指定値が示している簡易印刷モードが不足トナー非利用モードであった場合には、標準CMYKデータ中の,残量が不足しているトナーに関するデータを、当該トナーが全く消費されないデータに変更することにより、簡易印刷用CMYKデータを作成する処理を行う。また、制御部11は、受信した簡易印刷要求中の簡易印刷モード指定値が示している簡易印刷モードが不足トナー利用モードであった場合には、標準CMYKデータ中の,残量が不足しているトナーに関するデータを、当該トナーの消費量が現在の当該トナーの残量とほぼ等しくなるデータ(本実施形態では、各画素の濃度値に、“標準CMYKデータ作成処理で算出した消費量/現在のトナー残量”を乗じたデータ)に変更することにより、簡易印刷用CMYKデータを作成する処理を行う。
【0033】
そして、ステップS106の処理を終えた制御部11は、作成した簡易印刷用CMYKデータに基づいて印刷エンジン13を制御する印刷制御処理を実行(ステップS107)してから、この図の処理を終了する。
【0034】
また、制御部11は、プレビューデータ要求が送信されてきた場合(ステップS104;PVD要求)には、標準CMYKデータに基づき、通常印刷用プレビューデータと、受信したプレビューデータ要求中の簡易印刷モード指定値に応じた種類の簡易印刷用プレビューデータとを作成して、ホストPCへ送信する処理(ステップS105)を行う。
【0035】
より具体的には、制御部11は、このステップS105において、まず、標準CMYKデータに基づき(標準CMYKデータのコピーを加工することにより)、通常印刷用プレビューデータとして、標準CMYKデータよりも低解像度の(総画素数が少ない)RGB画像データを作成する処理を行う。次いで、制御部11は、受信したプレビューデータ要求中の簡易印刷モード指定値に応じた種類の簡易印刷用プレビューデータとして、上記した簡易印刷用CMYKデータ作成処理にて簡易印刷モード指定値に応じて生成されている簡易印刷用CMYKデータ相当の内容の,標準CMYKデータ(簡易印刷用CMYKデータ)よりも低解像度の(総画素数が少ない)RGB画像データを作成する処理を行う。
【0036】
その後、制御部11は、作成した通常印刷用プレビューデータと簡易印刷用プレビューデータとを、ホストPCへ送信する処理を行う。そして、制御部11は、ステップS105の処理を終了して、再び、各種の要求がホストPCから送信されてくるのを待機する処理(ステップS104)を開始する。
【0037】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るカラー印刷システムは、或るトナーの残量が,ホストPCから送信されてきた,カラー印刷を行うべき印刷データの印刷に必要とされる量以下であった場合、簡易印刷(残量が不足しているトナーを利用するデータのみを、トナーの消費量が実際の残量以下となるように加工したデータに基づいた印刷)を行わせることが出来るシステムとなっている。従って、このカラー印刷システムを用いておけば、或るトナーの残量が全くない状態や不足している状態でも、カラー印刷が可能な環境を実現できることになる。
【0038】
また、カラー印刷システムは、或るトナーの残量が不足している場合、残量が不足しているトナーがいずれであるかを示す情報と、印刷が指示されている印刷物に関するC,M,Y,Kトナーの使用割合とを、ユーザに提示するシステム(図3参照)となっている。さらに、カラー印刷システムは、簡易印刷結果のプレビュー画像を表示する機能(図4参照)も有している。このため、このカラー印刷システムを用いておけば、無駄な簡易印刷が行われることを防止できることにもなる。
【0039】
《変形形態》
上記したカラー印刷システムは、各種の変形を行うことが出来る。例えば、実施形態に係るカラー印刷システムは、2つの簡易印刷モードを有するシステムであったが、カラー印刷システムを、いずれか一方の簡易印刷モードしか有さないシステムに変形することが出来る。また、カラー印刷システムを、標準CMYKデータ,簡易印刷用CMYKデータの作成が、プリンタドライバ20側で行われるシステムに変形することも出来る。
【0040】
また、上記したカラー印刷システムで用いられている技術に基づき、カラーコピー機(ホストPCからの印刷データではなく、原稿のスキャン結果に対して、図2のような内容の処理を行う装置)を製造しても良いことや、カラー印刷装置10が、カラーインクジェットプリンタであるシステムを製造しても良いことなどは当然のことである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施形態に係るカラー印刷システムの構成図。
【図2】実施形態に係るカラー印刷装置内の制御部が,カラー印刷すべき印刷データの受信時に実行する処理の流れ図。
【図3】実施形態に係るプリンタドライバが表示する問い合わせダイアログボックスの説明図。
【図4】実施形態に係るプリンタドライバが表示するプレビューダイアログボックスの説明図。
【符号の説明】
【0042】
10 カラー印刷装置、 11 制御部、 12 操作パネル
13 印刷エンジン、 20 プリンタドライバ
30 問い合わせダイアログボックス、 31 プレビューボタン
32 簡易印刷モード変更ボタン、 33,41 トナー交換ボタン
34,42 簡易印刷ボタン、 35 キャンセルボタン
40 プレビューダイアログボックス、 43 戻るボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各色用の画像形成材を用いて用紙上にカラー印刷を行うためのカラー印刷手段と、
生成すべきカラー印刷物を表す各色に関する画像データに基づき、各色の画像形成材毎に,その残量が前記カラー印刷物の印刷に必要な量以上であるか否かを判断する判断手段と、
各色の画像形成材の残量が前記カラー印刷物の印刷に必要な量以上であると前記判断手段が判断したときに、前記各色の画像データが示している内容のカラー印刷物を前記カラー印刷手段に印刷させるための処理を行う通常印刷制御手段と、
或る色の画像形成材の残量が前記カラー印刷物の印刷に必要な量未満であると前記判断手段が判断したときに、ユーザから,簡易印刷実行指示或いは他の指示を取得する指示取得手段と、
前記指示取得手段によって前記簡易印刷実行指示が取得された場合に、前記各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量が前記カラー印刷物の印刷に必要な量未満であると前記判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材の消費量が、当該画像形成材の残量以下となる画像データに加工した後、加工した画像データと他の色の前記画像データとが示す内容のカラー印刷物を前記カラー印刷手段に印刷させるための処理を行う簡易印刷制御手段と
を備えることを特徴とするカラー印刷システム。
【請求項2】
前記指示取得手段が、
指示取得時に、前記生成すべきカラー印刷物に必要とされる各色の画像形成材の相対的な量と、残量が不足している画像形成材を示す情報とを、ユーザに提示する手段である
ことを特徴とする請求項1記載のカラー印刷システム。
【請求項3】
前記指示取得手段が、
前記簡易印刷制御手段が機能した場合の印刷結果を示すプレビュー画像と、前記通常印刷制御手段が機能した場合の印刷結果を示すプレビュー画像とを、ユーザに提示する機能を有する手段である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカラー印刷システム。
【請求項4】
前記簡易印刷制御手段が、
前記各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量が前記カラー印刷物の印刷に必要な量未満であると前記判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材が消費されない画像データに加工する動作モードと、前記各色に関する画像データ中の,画像形成材の残量が前記カラー印刷物の印刷に必要な量未満であると前記判断手段が判断した色に関する画像データを、その色に関する画像形成材の消費量が、当該画像形成材の残量とほぼ一致する画像データに加工する動作モードとを有する手段であると共に、動作モードをユーザが指定可能な手段である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のカラー印刷システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−229972(P2008−229972A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−71147(P2007−71147)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】