説明

ガラス基板の製造方法、ガラス基板の研磨方法、ガラス基板の洗浄方法およびガラス基板の製造装置

【課題】ガラス基板の研磨後の平坦性を向上させることが可能なガラス基板の研磨方法を提供する。また、上記研磨方法をガラス基板の洗浄方法に応用する。
【解決手段】ガラス基板の研磨方法は、ガラス基板4の主表面の延在方向に沿って、ガラス基板4よりも硬い粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることにより上記主表面を研磨するものである。ガラス基板の洗浄方法は、ガラス基板4の主表面の延在方向に沿って、ガラス基板4よりも軟らかい粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることによりガラス基板4を洗浄するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス基板の製造方法、ガラス基板の研磨方法、ガラス基板の洗浄方法およびガラス基板の製造装置に関し、特に、ガラス基板の主表面に沿って該主表面と流体とを高速で相対移動させることによって研磨ないし洗浄を行なう方法ないし装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハードディスク(HDD)等の情報記録媒体用の基板としては、アルミニウム合金が用いられていた。しかしながら、アルミニウム合金は、変形しやすく、また研磨後の基板表面の平滑性が十分ではない等の問題を有していたため、現在ではガラス基板が広く使用されている。
【0003】
ガラス基板を研磨する方法としては、たとえば、特開平5−309559号公報(特許文献1)、特開2008−246645号公報(特許文献2)および特開2009−279737号公報(特許文献3)に記載のものなどが挙げられる。
【0004】
また、研磨時に用いられる研磨液として、たとえば、特開2002−170791号公報(特許文献4)に記載のものなどが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−309559号公報
【特許文献2】特開2008−246645号公報
【特許文献3】特開2009−279737号公報
【特許文献4】特開2002−170791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
昨今、上記のような情報記録媒体においては、その情報記録量の増大に伴って記録密度を超高密度状態とすることが求められている。それに伴ない、研磨後のガラス基板の平坦性として、ますます厳しい条件が求められるようになっている。
【0007】
これに対し、従来、特許文献1〜3に示すように、研磨パッドなどの部材を被研磨面に接触させて、被研磨面に対して均一にキズをつけながら研磨を行なうという研磨方法が用いられてきた。しかし、このような方法では、平坦性をさらに向上させることが困難な状況になりつつある。
【0008】
本願発明は、このような状況を打破するため、従来の方法とは全く異なる方法(詳細は後述する。)によりガラス基板を研磨し、平坦性を向上させようとするものである。さらに、本願発明は、上記研磨方法を、ガラス基板の洗浄方法にも応用しようとするものである。
【0009】
なお、特許文献4は、研磨パッドを用いる従来の研磨方法を前提とした研磨液を開示するだけのものであり(たとえば特許文献4の段落[0025]を参照)、研磨方法を根本的に転換する本願発明の思想とは全く関係のないものである。
【0010】
上述のとおり、本発明の1つの目的は、ガラス基板の研磨後の平坦性を向上させることが可能なガラス基板の研磨方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記研磨方法を応用したガラス基板の洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るガラス基板の製造方法は、1つの局面では、主表面を有するガラス基板を成形する工程と、ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、ガラス基板よりも硬い粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることにより上記主表面を研磨する工程とを備える。
【0012】
本発明に係るガラス基板の製造方法は、他の局面では、主表面を有するガラス基板を成形する工程と、上記主表面を研磨する工程と、ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、ガラス基板よりも軟らかい粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることによりガラス基板を洗浄する工程とを備える。
【0013】
本発明に係るガラス基板の研磨方法は、ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、ガラス基板よりも硬い粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることにより上記主表面を研磨するものである。
【0014】
本発明に係るガラス基板の洗浄方法は、ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、ガラス基板よりも軟らかい粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることによりガラス基板を洗浄するものである。
【0015】
本発明に係るガラス基板の製造装置は、1つの局面では、主表面を有するガラス基板を保持する機構と、ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、ガラス基板よりも硬い粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることにより上記主表面を研磨する機構とを備える。
【0016】
本発明に係るガラス基板の製造装置は、他の局面では、主表面を有するガラス基板を保持する機構と、ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記ガラス基板よりも軟らかい粒子を含む流体と上記主表面とを高速で相対移動させることによりガラス基板を洗浄する機構とを備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るガラス基板の研磨方法によれば、極めて高いガラス基板の平坦性を得ることができる。また、上記研磨方法に係る思想は、ガラス基板の洗浄方法にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係るガラス基板を含むハードディスク用基板の製造方法の各工程を示すフロー図である。
【図2】本発明の1つの実施の形態に係るガラス基板の研磨装置を示す概略図である。
【図3】図2に示す装置を動作させたときの、ガラス基板の主表面近傍の様子を示す図である。
【図4】図3に示す主表面近傍の様子をさらに拡大して示した図である。
【図5】上記研磨装置の1つの変形例を示す図である。
【図6】図5に示す装置における回転軸近傍の様子を拡大して示した図である。
【図7】上記研磨装置の他の変形例を示す図である。
【図8】図7に示す装置の使用状態の変形例を示す図である。
【図9】上記研磨装置のさらに他の変形例を示す図である。
【図10】上記研磨装置を含むガラス基板の製造装置を示す図である。
【図11】図10に示す装置の変形例を示す図である。
【図12】ガラス基板の回転数と研磨レートとの関係を示す図である。
【図13】研磨装置の回転軸を水平にする実験方法を説明するための概念図である。
【図14】研磨装置の回転軸を水平にして行なった実験結果であり、回転中心からの距離と、研磨流体への浸漬率との関係を示す図である。
【図15】研磨装置の回転軸を水平にして行なった実験結果であり、回転中心からの距離と、研磨レートとの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0020】
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
【0021】
(ハードディスク用基板の製造方法)
図1は、本実施の形態に係るガラス基板の研磨方法を含むハードディスク用基板の製造方法の各工程を示すフロー図である。図1を参照して、まず、ステップ10(以下、「S10」と略す。ステップ20以降も同様。)の「ガラス溶融工程」において、基板を構成するガラス素材を溶融する。次に、S20の「プレス成形工程」において、溶融ガラスをプレス成形してガラス基板を成形する。S30の「研磨工程」において、プレス成形されたガラス基板の表面が研磨加工され、ガラス基板の平坦度が調整される。
【0022】
次に、S40の「洗浄工程」において、ガラス基板は洗浄される。以上の工程により、ハードディスク用基板に適用可能なガラス基板が得られる。さらに、S50の「成膜工程」において、上記のガラス基板上に、記録層となる膜が形成される。最後に、S60の「後熱処理工程」において、記録層が形成されたガラス基板に熱処理が施されることにより、ハードディスク用の基板が完成する。
【0023】
(ガラス基板の研磨方法)
次に、本実施の形態に係るガラス基板の研磨方法について、図2〜図4を用いて説明する。図2に示すように、本実施の形態に係るガラス基板の製造装置は、回転駆動装置1と、鉛直方向に延びる回転軸2と、容器3とを含む。「被研磨体」であるガラス基板4は、容器内3に位置するように回転軸2に保持されている。ガラス基板4の被研磨面は、回転軸2の軸方向に直交する方向に延在している。容器3内には、流体5が収容されている。回転軸2に保持されたガラス基板4は、流体3内に浸されている。回転駆動装置1は、矢印DR2方向に沿って、回転軸2およびガラス基板4を回転させることが可能である。
【0024】
図3は、ガラス基板4における「被研磨面」である主表面4Aの近傍を拡大して示した図である。図3に示すように、流体5は、粒子5Aを含んでいる。流体5内でガラス基板4が回転することにより、ガラス基板4の主表面4Aと流体5(粒子5A)とは矢印DR2方向に相対移動する。
【0025】
ガラス基板4を高速回転させ、矢印DR2方向に沿って主表面4Aと粒子5Aとを高速で相対移動させることにより、図4の拡大図に示すように、主表面4Aにおける凸部に粒子5Aが衝突する。
【0026】
粒子5Aは、ガラス基板4よりも硬い素材からなるものである。したがって、主表面4Aにおける凸部に粒子5Aが衝突することによって、上記凸部が削り取られる。この現象を、主表面4Aの全体に亘って繰り返すことにより、主表面4Aが研磨される。
【0027】
すなわち、本実施の形態では、従来のように、被研磨面に対して均一に研磨作用を施すのではなく、被研磨面(主表面4A)における凸部を優先的に削り取ることによって研磨を行なう方法が採用されている。この結果、従来よりも平坦性の高い研磨面が得られる。
【0028】
(研磨装置の変形例)
図5は、上記研磨装置の1つの変形例を示す図である。図5に示すように、本変形例では、回転軸2に複数のガラス基板4を取り付けて流体5に浸している。このようにすることで、複数のガラス基板4の研磨を同時に行なうことが可能である。
【0029】
具体的には、複数のガラス基板4は、回転軸2の軸方向に並ぶように配置されている。したがって、複数のガラス基板4の被研磨面は、互いに対向する。複数のガラス基板4の間には、「間隔保持部材」であるスペーサ6が設けられている。これにより、複数の被研磨面どうしの間隔を一定の距離を保つことができる。なお、回転軸2の端部には、「終端保持部材」であるリテーナ7が設けられている。これにより、複数のガラス基板4およびスペーサ6が回転軸2に固定される。
【0030】
図6は、図5に示す装置における回転軸2の近傍の様子を拡大して示した図である。図6に示すように、本変形例における回転軸2は、流体5が通過可能な穴2Aを有する中空パイプ状に形成されている。そして、回転軸2に対して、容器3の外部から流体5が供給される。この結果、回転軸2の回転に伴なう遠心力により、穴2Aから径方向外方に向かって流体5が流出し、図6中の矢印DR5に示すような対流が生じる。すなわち、穴2Aは、流体5を流出させる「研磨流体流出口」として機能する。
【0031】
本変形例のように、複数のガラス基板の被研磨面が対向する場合、その隙間が狭いと、被研磨面の間で流体が滞留し、所望の研磨特性が得られなくなることが懸念される。これに対し、上記の穴2Aを設けて矢印DR5のような対流を生じさせることで、研磨特性を向上させることが可能である。
【0032】
なお、穴2Aの配置は適宜変更可能であるが、回転軸2の周方向全体に亘って均一に形成されていることが好ましい。
【0033】
図7は、上記研磨装置の他の変形例を示す図である。図7に示す例では、回転軸2を水平方向に延在させている。図7の例では、回転軸2に保持されたガラス基板4の全体が流体5内に位置しているが、図8に示すように、流体5の液面を下げて、ガラス基板4の一部が流体5の外部に位置するようにしてもよい。なお、ガラス基板4の一部を流体5の外部に位置させることの技術的意義については、後述する。
【0034】
さらに、図9の例では、液面変動装置8が設けられている。図9(A)に示すように、液面変動装置8が流体5の外にある状態から、図9(B)に示すように、液面変動装置8を流体5に浸漬させることで、流体5の液面を変動させることができる。このようにすることで、ガラス基板4を保持する回転軸2を移動させることなく、ガラス基板4の一部が流体5の外にある状態(図9(A))と、ガラス基板4の全体が流体5に浸漬されている状態(図9(B))とを作り出すことが可能となる。
【0035】
(洗浄装置への応用)
図10は、上記研磨装置のさらなる応用例である。本実施の形態に係る研磨装置の上述した思想は、洗浄装置にも応用可能である。
【0036】
図10に示すガラス基板の製造装置は、容器3として、3つの容器31,32,33を含む。3つの容器31,32,33には、各々、流体51,52,53が収容されている。ガラス基板4を保持した回転軸2は、まず、流体51を収容した容器31内で回転し、その後、流体52を収容した容器32内に移動し、該容器32内で回転する。さらに、回転軸2は、流体53を収容した容器33内に移動し、該容器33内で回転する。
【0037】
流体51,52,53は、互いに異なるものである。具体的には、流体51は、ガラス基板4に粗研磨を施すためのものであり、流体52は、粗研磨が施されたガラス基板4を洗浄するためのものであり、流体53は、ガラス基板4に仕上研磨を施すためのものである。したがって、流体51,53は、研磨のための粒子を含有するものである。流体53に含まれる粒子の径は、流体51に含まれる粒子の径よりも小さい。また、流体52は、純水または洗浄のための粒子(洗浄剤粒子)を含有するものである。洗浄剤粒子は、ガラス基板4よりも軟らかいものである。
【0038】
図11は、更なる変形例に係る装置を示す図である。図11の例では、複数の容器31,32に複数の回転軸2が浸漬されている。容器31の一方の端部に浸漬された回転軸2は、回転しながら容器31の他方の端部に向かって移動する。その後、回転軸2は、容器31から取り出される。次に、回転軸2は、容器32の一方の端部に浸漬され、回転しながら容器32の他方の端部に向かって移動する。
【0039】
1つの例として、容器31内では、ガラス基板4の研磨が行なわれ、容器32内では、ガラス基板4の洗浄が行なわれる。
【0040】
図11に示す変形例によれば、容器31,32に複数の回転軸2を浸漬することで、ガラス基板4の研磨工程、洗浄工程の効率を向上させることができる。すなわち、ガラス基板4に対する連続加工が可能となり、量産性が向上する。
【0041】
(実施例)
図12は、ガラス基板の回転数と研磨レートとの関係を、研磨流体の濃度を変えて測定した結果を示す図である(濃度:研磨流体A>研磨流体B>研磨流体C)。図12の例では、研磨流体として、酸化セリウム研磨剤の水溶液を用いた。
【0042】
図12に示すように、研磨流体A,B,Cともに、ガラス基板の回転数が高くなると、研磨レートも向上する。しかし、高回転領域では研磨レートの向上は飽和する傾向にある。
【0043】
研磨流体A,B,Cについて比較すると、濃度の高い研磨流体A,Bの場合は、高回転領域で0.2μm/分程度の研磨レートが得られ、その結果、1Å以下の表面粗さ(Ra)を得ることができた。なお、上記「表面粗さ(Ra)」は、JIS B0601−2001に基づく「算術平均粗さ」である。
【0044】
しかし、被研磨体であるガラス基板は円径であるため、回転させたときの周速は、径方向の位置により異なる。この結果、径方向において研磨レートに差が生じてしまう。
【0045】
そこで、本願発明者らは、回転軸を水平方向にし、ガラス基板の一部を浸漬させない状態で研磨を行なうことを試みた。その概念図を図13に示す。
【0046】
図13に示すように、回転中心から研磨流体の液面までの距離(r)を、ガラス基板の半径よりも小さくする。このようにすることで、ガラス基板の内周部は、常に研磨流体に浸漬されているが、ガラス基板の外周部に対しては、研磨流体に浸漬されている状態と、研磨流体の外部に露出した状態とが繰り返されることになる。この結果、ガラス基板の外周部と内周部との研磨レートの差を縮小することが可能である。
【0047】
図14は、回転中心から研磨流体の液面までの距離(r)を変化させた各状態における、回転中心からの距離(R)と、研磨流体への浸漬率との関係を示す図である。また、図15は、図14と同様、回転中心から研磨流体の液面までの距離(r)を変化させた各状態における、回転中心からの距離(R)と、研磨レートとの関係を示す図である。
【0048】
図14に示すように、ガラス基板の全体が研磨流体に浸漬されている状態(r=32mm)では、円盤のどの部分も常に研磨流体に浸漬されているが、回転中心から10mmの位置に研磨流体の液面がある場合(r=10mm)は、ガラス基板の最外周部(R=32mm)は、約60パーセントの時間が浸漬状態で、残りの約40パーセントの時間が外部に露出した状態にある。
【0049】
この結果、図15に示すように、ガラス基板の外周部と内周部との研磨レートの差が縮小される。具体的には、ガラス基板の全体が研磨流体に浸漬されている状態(r=32mm)では、内周部(R=10mm)は、最外周部(R=32mm)の1/3程度の研磨レートしか得られなかったのに対し、回転中心から10mmの位置に研磨流体の液面がある場合(r=10mm)は、内周部(R=10mm)の研磨レートの最外周部(R=32mm)の研磨レートに対して1/2程度である。
【0050】
このように、研磨流体の液面の位置を適宜設定することで、径方向の研磨レートのばらつきを軽減させることが可能である。
【0051】
(変形例)
上述した例では、ガラス基板は円盤状の形状を有し、ガラス基板を回転させることで研磨ないし洗浄を行なっているが、ガラス基板の形状は円盤状に限定されないし、ガラス基板を回転させる代わりにたとえば直進移動させることにより研磨ないし洗浄を行なってもよい。さらに、上記の研磨ないし洗浄は、研磨流体ないし洗浄流体に対してガラス基板が相対移動することによって行なわれるため、ガラス基板を固定し、その主表面方向に沿って研磨流体ないし洗浄流体を流すことによって研磨ないし洗浄を行なうことも当然に予定されている。
【0052】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0053】
1 回転駆動装置、2 回転軸、2A 穴、3,31,32,33 容器、4 ガラス基板、4A 主表面、5,51,52,53 流体、5A 粒子、6 スペーサ(間隔保持部材)、7 リテーナ(終端保持部材)、8 液面変動装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主表面を有するガラス基板を成形する工程と、
前記ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記ガラス基板よりも硬い粒子を含む流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記主表面を研磨する工程とを備えた、ガラス基板の製造方法。
【請求項2】
前記ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記流体とは異なる第2流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記ガラス基板を洗浄する工程をさらに備えた、請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項3】
主表面を有するガラス基板を成形する工程と、
前記主表面を研磨する工程と、
前記ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記ガラス基板よりも軟らかい粒子を含む流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記ガラス基板を洗浄する工程とを備えた、ガラス基板の製造方法。
【請求項4】
ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記ガラス基板よりも硬い粒子を含む流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記主表面を研磨する、ガラス基板の研磨方法。
【請求項5】
ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記ガラス基板よりも軟らかい粒子を含む流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記ガラス基板を洗浄する、ガラス基板の洗浄方法。
【請求項6】
主表面を有するガラス基板を保持する機構と、
前記ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記ガラス基板よりも硬い粒子を含む流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記主表面を研磨する機構とを備えた、ガラス基板の製造装置。
【請求項7】
前記ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記流体とは異なる第2流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記主表面を洗浄する機構をさらに備えた、請求項6に記載のガラス基板の製造装置。
【請求項8】
主表面を有するガラス基板を保持する機構と、
前記ガラス基板の主表面の延在方向に沿って、前記ガラス基板よりも軟らかい粒子を含む流体と前記主表面とを高速で相対移動させることにより前記ガラス基板を洗浄する機構とを備えた、ガラス基板の製造装置。
【請求項9】
前記流体を収容する容器をさらに備え、
前記ガラス基板を保持する機構は、前記容器内に収容された前記流体内に前記ガラス基板が位置するように該ガラス基板を保持し、
前記流体と前記主表面とを相対移動させる機構は、前記流体内において前記ガラス基板を回転させる、請求項6から請求項8のいずれかに記載のガラス基板の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−71401(P2012−71401A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219306(P2010−219306)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(303000408)コニカミノルタオプト株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】