説明

コーティング剤

【課題】 フッ素系のコーティング皮膜であって、10μm以上の厚さを有するものが容易に得られ、これによって十分な防湿性及び耐酸性が得られ、しかも温度の急激な変化等に対しても亀裂が生じることのない皮膜を形成するためのコーティング剤を提供すること。
【解決手段】 (A)炭素数1〜12の(パー)フルオロアルキル基及び/又は(パー)フルオロポリエーテル基を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有するモノマー50〜95質量%と(B)フッ素を含有しない、炭素−炭素二重結合を有するモノマー5〜50質量%を共重合してなるフッ素系樹脂を主成分とするコーティング剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実装配線版、電子部品等を、湿気、水分、電池の電解液等の酸性物質などから保護し、腐食を防止し、絶縁性を維持するための防湿、耐酸コーティング剤に関する。
【背景技術】
【0002】
防湿コーティング剤は、対象物を湿気や水滴などから保護する目的で使用され、実装基板や電子部品などの電気回路にコーティングされる。このコーティングによって、湿気や水滴などによる短絡や金属イオンのマイグレーションが防止でき、絶縁性を確保することができる。
この防湿コーティング剤としては、ウレタン系樹脂やアクリル樹脂をトルエンやキシレンなどの有機溶剤に溶解したものがこれまで用いられてきたが、近年、大気汚染などの環境への配慮、火災などの労働安全への意識の高まりを背景に、PRTR(Pollutant Release and Transfer Register、環境汚染物質排出移動登録)法が施行され、また消防法の改定がなされ、上記コーティング剤を使用する電子機器製造工場において、有機溶剤を使用する製品を撤廃する動きが広がり始めている。
【0003】
有機溶剤撤廃の対策として、無用剤の2液性ウレタン樹脂コーティング剤や1液RTV型シリコーン樹脂コーティング剤が一部使用され始めている。
しかしながら、これらのコーティング剤は、反応性をもつ樹脂であり、ポットライフがあるため、使用期限の管理が必要であり、また、粘度が高く塗布工程が煩雑であり、使用現場の周辺がコーティング剤の付着などによって汚れるという欠点がある。さらには、乾燥工程に加熱もしくは24時間程度の静置が必要であり、生産性に劣るという問題点があった。
【0004】
一方、フッ素系の不燃性溶剤を用いた撥水撥油処理剤が知られており、フッ素系樹脂が絶縁性に優れる点、溶媒が不燃性溶媒であって低毒性かつ安全である点、及び乾燥が常温で、かつ簡素な工程で行えるため、生産性に優れる点を利用して、これらの撥水撥油処理剤を電子材料の防湿コーティング剤として使用することが検討されてきた(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、これまで検討されてきたフッ素系のコーティング剤は、コーティング液組成物中の樹脂分が数%程度のものであり、形成されるコーティング皮膜が数μmレベルの薄膜でしか得られない。防湿性及び耐酸性の性能はコーティング皮膜の膜厚に依存するため、この程度の膜厚では、従来のウレタン樹脂やアクリル樹脂に匹敵する十分な防湿性等を発揮することができない。
このような問題点に対して、フッ素系コーティング剤を重ね塗りなどすることによって、10μm以上の膜厚を形成する方法があるが、コーティング皮膜成分として、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートの単独重合体などが主に用いられているため、皮膜が非常にもろいという問題点がある。すなわち、急激な温度変化などにより容易にコーティング皮膜に亀裂が入り、防湿性等を維持できない場合があった。
【0005】
また、一般にフッ素系樹脂は吸水性が低いために、防湿性及び絶縁性に優れるといわれているが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)などに代表されるフッ素樹脂は結晶性が高く、フッ素系溶剤や有機溶剤に溶解しにくく、300℃以上の高温で溶融してコーティングする必要があった。
さらに、従来から用いられているウレタン樹脂やアクリル樹脂を用いたコーティング剤、上記フッ素系撥水撥油処理剤を用いたコーティング剤では、近年多用されつつあるリチウム電池の電解液などの腐食性酸性物質などに対する耐酸性については十分な効果が得られていなかった。
【0006】
【特許文献1】特開平10−303536号公報
【特許文献2】特開2004−106056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、上記問題点に鑑み、フッ素系のコーティング皮膜で10μm以上の厚さを有するものを容易に形成し、これによって十分な防湿性及び耐酸性が得られ、しかも温度の急激な変化等に対しても亀裂が生じることのない皮膜を形成するためのコーティング剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題に対して鋭意研究を重ねた結果、特定のフッ素含有モノマーと特定のフッ素非含有モノマーを共重合してなるフッ素系樹脂を主成分とするコーティング剤が、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は、(A)炭素数1〜12の(パー)フルオロアルキル基及び/又は(パー)フルオロポリエーテル基を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有するモノマー50〜95質量%と(B)フッ素を含有しない、炭素−炭素二重結合を有するモノマー5〜50質量%を共重合してなるフッ素系樹脂を主成分とするコーティング剤を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のコーティング剤を用いることで、フッ素系のコーティング皮膜であって、10μm以上の厚さを有するものが容易に得られるため、簡便に十分な防湿性及び耐酸性を電気回路などの被塗布体に付与することができる。しかも温度の急激な変化等に対しても、該皮膜は亀裂が生じることがなく、防湿性等を維持することができる。さらに、コーティング皮膜を形成する際に、常温で、しかも短時間で乾燥が行えるため、コーティング皮膜製造工程が簡素であり、高い生産性が得られる。また、PRTR法や消防法に規制される環境負荷物質や引火性物質を用いていず、かつ、腐食性酸性物質に対しても十分な耐性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のコーティング剤は、(A)炭素数1〜12の(パー)フルオロアルキル基及び/又は(パー)フルオロポリエーテル基を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有するモノマーと、(B)フッ素を含有しない、炭素−炭素二重結合を有するモノマーを共重合してなるフッ素系樹脂を主成分とすることを特徴とする。なお、ここで(パー)フルオロアルキル基とは、フルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基の意味であり、(パー)フルオロポリエーテル基とは、フルオロポリエーテル基又はパーフルオロポリエーテル基の意味である。
(A)成分としては、(メタ)アクリレート系モノマー及びビニル系モノマーが好ましく、(メタ)アクリレート系モノマーとしては、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロポリエーテル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、ビニル系モノマーとしては、トリフルオロメチルビニル、パーフルオロエチルビニル、パーフルオロエチルエーテルビニルなどが挙げられる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
また、(A)成分における官能基は、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロポリエーテル基が好ましい。これらの基を有することで後に詳述する溶剤に対する溶解性がさらに向上する。
上記(A)成分は、一種を単独で、又は二種以上を混合して用いることができ、その含有量は、(A)成分と(B)成分を共重合してなるフッ素系樹脂を基準に、50〜95質量%の範囲である。(A)成分が50質量%未満であると、溶剤への溶解性が低くなり、また95質量%を超えるとコーティング皮膜がもろくなり、急激な温度変化などにより容易にコーティング皮膜に亀裂が入り、防湿性、絶縁性、耐酸性を維持することが困難になる。以上の観点から(A)成分は、60〜85質量%の範囲であることがさらに好ましい。
【0011】
次に、(B)成分であるフッ素を含有しない、炭素−炭素二重結合を有するモノマーとしては、(メタ)アクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、オレフィン系モノマー及びビニル系モノマーが好ましい。
(メタ)アクリレート系モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、スチレン系モノマーとしてはスチレンなどが、オレフィン系モノマーとしては、エチレン、プロピレンなどが、ビニル系モノマーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどが挙げられる。
上記(B)成分は、一種を単独で、又は二種以上を混合して用いることができ、その含有量は、(A)成分と(B)成分を共重合してなるフッ素系樹脂を基準に、5〜50質量%の範囲である。(B)成分が5質量%未満であると、コーティング皮膜がもろくなり、また50質量%を超えると溶剤への溶解性が低くなる。以上の観点から(B)成分は、10〜40質量%の範囲であることがさらに好ましい。
【0012】
本発明におけるフッ素系樹脂は、上記(A)成分と(B)成分を共重合してなる。重合方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。また、該フッ素系樹脂は、その重量平均分子量が50,000〜800,000の範囲であることが好ましく、(A)成分と(B)成分はランダム状に共重合していてもよいし、またブロック状に共重合していてもよい。
また、本発明のコーティング剤において、該フッ素系樹脂は、コーティング剤中に、8〜60質量%の範囲で含有することが好ましい。8質量%以上であると、高膜厚になるため、高い防湿性が得られ、一方、60質量%以下であると、適切な粘性があるため、塗布性及び乾燥性に優れる。以上の観点から、コーティング剤におけるフッ素系樹脂の含有量は、10〜50質量%の範囲がさらに好ましい。
【0013】
本発明のコーティング剤は、上記フッ素系樹脂の他に不燃性フッ素系溶剤を含有することが好ましい。不燃性フッ素系溶剤は、構造中にフッ素を含有することによって引火点を生じない物質をいい、常温で液体であることが好ましく、またコーティング剤を塗布した後の乾燥性の観点から、沸点は55℃以上であることが好ましい。沸点が55℃以上であると乾燥速度が速すぎず、平滑な均一の皮膜を得ることができる。沸点の上限については、特に制限はないが、高い生産性で皮膜が得られるとの観点から180℃以下であることが好ましい。
不燃性フッ素系溶剤としては、上記物性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ハイドロフルオロエーテル、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルカン、ハイドロフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロカーボン等が挙げられる。これらの不燃性フッ素系溶剤は、一種単独で、又は二種以上を混合して使用することができる。
【0014】
本発明のコーティング剤において、不燃性フッ素系溶剤は、コーティング剤中に、20〜92質量%の範囲で含有することが好ましい。20質量%以上であると、非引火性が確保できるため安全性に優れ、一方、92質量%以下であると、相対的に樹脂成分の比率が上がるため高膜厚が得られる。以上の観点から、コーティング剤における不燃性フッ素系溶剤の含有量は、40〜90質量%の範囲がさらに好ましい。
【0015】
また、上記不燃性フッ素系溶剤に加えて、コーティング剤全体として引火性を有しない範囲内であれば、その他の溶剤を加えることができる。例えば、トリフルオロプロパノール、メタキシレンヘキサフロライドなどの引火性を持つフッ素系溶剤やアルコール、パラフィン系溶剤、エステル系溶剤などの有機溶剤を混合することができる。
【0016】
本発明のコーティング剤は、通常、液状であり、実装基板や電子部品などの電気回路にコーティングする方法としては、公知である種々の方法がとり得る。例えば、刷毛塗り、浸漬、スプレーコーティングなどの方法が好適に用いられる。
本発明のコーティング剤は、乾燥性が高いために、常温で放置することにより容易に乾燥することができ、皮膜を得ることができるが、必要に応じて加熱して乾燥してもよい。
【実施例】
【0017】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
評価方法
(1)皮膜の厚さ;コンタクトゲージにより、平面部分の未塗布部分と、塗布部分の段差を測定することにより、皮膜の厚さを計測した。
(2)クラックの有無;目視にて判断した。
(3)防湿性;各実施例及び比較例のコーティング剤により皮膜を形成した実装基板上に水滴をふりかけ、直流14ボルトを通電する。通電状態から短絡が発生するまでの時間を計測した。
(4)耐酸性;各実施例及び比較例のコーティング剤により皮膜を形成した実装基板を10%硫酸水溶液に浸漬し、常温で48時間放置した後の銅パターンやリード線部分の腐食状況を目視にて観察した。
【0018】
実施例1
(A)成分として、パーフルオロオクチルエチルアクリレート85質量%、(B)成分として、スチレン15質量%を用い、これらを共重合してフッ素系樹脂を得た。重合は開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリルを用い、85℃で8時間重合した。該フッ素系樹脂の重量平均分子量は、約500,000であり、ランダム状であった。なお、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定したポリスチレン換算の値である(以下同様)。
不燃性溶剤として、ハイドロフルオロエーテル(沸点78℃)を用い、不燃性溶剤80gに上記フッ素系樹脂20gを溶解させ、コーティング剤を得た。
該コーティング剤を浸漬法にて実装済プリント配線板に塗布したところ、常温で3分間の乾燥によって皮膜が形成された。乾燥後の皮膜について上記方法にて評価を行った。その結果を第1表に示す。
【0019】
実施例2
不燃性溶剤として、ハイドロフルオロエーテル(沸点78℃)とハイドロフルオロポリエーテル(沸点130℃)を質量比1:1で混合した混合溶剤を用い、該不燃性溶剤70gに、実施例1と同様のフッ素系樹脂30gを溶解させ、コーティング剤を得た。実施例1と同様にして、実装済プリント配線板に塗布したところ、常温で20分間の乾燥によって皮膜が形成された。乾燥後の皮膜について実施例1と同様に評価を行った。その結果を第1表に示す。
【0020】
実施例3
(A)成分として、パーフルオロオクチルエチルアクリレート80質量%、(B)成分として、イソボルニルメタクリレート20質量%を用い、これらを共重合してフッ素系樹脂を得た。重合は開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリルを用い、85℃で、8時間重合した。該フッ素系樹脂の重量平均分子量は、約500,000であり、ランダム状であった。
不燃性溶剤として、ハイドロフルオロカーボン(三井デュポンフロロケミカル社製「バートレルXF」(登録商標)、沸点55℃、)85gに上記フッ素系樹脂15gを溶解させ、コーティング剤を得た。
該コーティング剤を浸漬法にて実装済プリント配線板に塗布したところ、常温で2分間の乾燥によって皮膜が形成された。乾燥後の皮膜について上記方法にて評価を行った。その結果を第1表に示す。
【0021】
比較例1
不燃性溶剤を使用したフッ素系撥水撥油処理剤である市販品((株)フロロテクノロジー製「フロロサーフFS−1030TH−2.0」)(商品名))をコーティング剤として用い、実施例1と同様にして、実装済プリント配線板に皮膜を形成した。乾燥後の皮膜について実施例1と同様に評価を行った。その結果を第1表に示す。
なお、市販品であるフッ素系撥水撥油処理剤は、フッ素系樹脂として、パーフルオロオクチルエチルアクリレートの単独重合物が、また不燃性溶剤として、ハイドロフルオロエーテル(沸点78℃)が使用されており、不燃性溶剤98gに上記フッ素系樹脂2gを溶解させたものである。また、皮膜形成までの乾燥時間は3分間であった。
【0022】
比較例2
フッ素系樹脂として、パーフルオロオクチルエチルアクリレートの単独重合物(重量平均分子量500,000(ポリスチレン換算))を用いたこと以外は実施例1と同様にしてコーティング剤を得、実施例1と同様にして実装済プリント配線板に皮膜を形成した。乾燥後の皮膜について実施例1と同様に評価を行った。その結果を第1表に示す。
【0023】
比較例3
(A)成分として、パーフルオロオクチルエチルアクリレート40質量%、(B)成分として、スチレン60質量%を用い、これらを共重合してフッ素系樹脂を得た。重合は開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリルを用い、85℃で8時間重合した。該フッ素系樹脂の重量平均分子量は、約500,000であり、ランダム状であった。
該フッ素系樹脂は、不燃性溶剤であるハイドロフルオロエーテル、パーフルオロアルカン、及びハイドロフルオロポリエーテルのいずれの溶剤にも溶解できなかった。
【0024】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明のコーティング剤により形成された皮膜は、フッ素を含有し、かつ十分な膜厚を有するため、高い防湿性及び耐酸性が得られる。しかも温度の急激な変化等に対しても亀裂が生じず、防湿性及び耐酸性を維持することができる。従って、実装基板や電子部品などの電気回路、金属製品などに本発明のコーティング剤を塗布し、皮膜を形成することによって、湿気や水滴などによる短絡や金属イオンのマイグレーションが効果的に防止でき、絶縁性を確保することができる。さらに、ヒートサイクルに対しても絶縁性等の機能を長期間にわたって維持し得る。
また、本発明のコーティング剤によれば、コーティング皮膜を形成する際に、常温で、しかも短時間で乾燥が行えるため、コーティング皮膜製造工程が簡素であり、生産性が高い。さらに、PRTR法や消防法に規制される環境負荷物質や引火性物質を用いていず、かつ、腐食性酸性物質に対しても十分な耐性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)炭素数1〜12の(パー)フルオロアルキル基及び/又は(パー)フルオロポリエーテル基を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有するモノマー50〜95質量%と(B)フッ素を含有しない、炭素−炭素二重結合を有するモノマー5〜50質量%を共重合してなるフッ素系樹脂を主成分とするコーティング剤。
【請求項2】
フッ素系樹脂8〜60質量%及び不燃性フッ素系溶剤20〜92質量%を含有する請求項1記載のコーティング剤。
【請求項3】
(A)成分が(メタ)アクリレート系モノマー及び/又はビニル系モノマーである請求項1又は2に記載のコーティング剤。
【請求項4】
(B)成分が(メタ)アクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、オレフィン系モノマー及びビニル系モノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング剤。
【請求項5】
不燃性フッ素系溶剤の沸点が55℃以上である請求項2〜4のいずれかに記載のコーティング剤。


【公開番号】特開2006−299016(P2006−299016A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−120067(P2005−120067)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【出願人】(503121505)株式会社フロロテクノロジー (5)
【Fターム(参考)】