説明

サイトカインインヒビター

下記式(I)の化合物:
【化1】


(Ar1、X、Y、Q、W、R3、R4、R5、R6及びRyは、本出願で定義される)
を開示する。本発明の化合物は、炎症プロセスに関与するサイトカインの生産を阻害するので、慢性炎症性疾患のような炎症を伴う疾患及び病的状態の治療に有用である。これら化合物の製造方法及びこれら化合物を含む医薬組成物も開示する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(出願データ)
この出願は2003年3月10日提出の米国仮出願番号60/453,364に対する利益を主張する。
(発明の背景)
1.技術分野
この発明は、下記式(I)の化合物に関する。
【化1】

本発明の化合物は、炎症プロセスに関与するサイトカインの生産を阻害するので、慢性炎症性疾患のような炎症を伴う疾患及び病的状態の治療に有用である。この発明は、これら化合物の製造方法及びこれら化合物を含む医薬組成物にも関する。
【0002】
2.背景情報
腫瘍壊死因子(TNF)及びインターロイキン-1(IL-1)は、集合的に炎症誘発性サイトカインと呼ばれる重要な生物学的エンティティーであり、サイトカイン媒介疾患で役割を果たす。これらは、いくつかの他の関連分子と共に、感染物質の免疫学的認識に関連する炎症反応を媒介する。炎症反応は、病原性感染の制限及び制御に重要な役割を果たす。
炎症誘発性サイトカインレベル上昇は、毒物ショック症候群、リウマチ性関節炎、骨関節炎、糖尿病及び炎症性腸疾患のような自己免疫の多くの病気にも関連する(Dinarello, C.A.ら, 1984, Rev. Infect. Disease 6:51)。これらの病気では、炎症の慢性的な上昇が、観察される多くの病態生理学を悪化させ、或いは引き起こす。例えば、リウマチ様滑液膜組織は炎症性細胞で侵襲型になり、軟骨と骨に破壊をもたらす(Koch, A.E.ら, 1995, J. Invest. Med. 43: 28-38)。研究は、サイトカインによって媒介される炎症性の変化が、経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の再狭窄を含む内皮細胞の病原性に関与しうることを示唆している(Tashiro, H.ら, 2001 Mar, Coron Artery Dis 12(2):107-13)。これらの病気の可能性のある薬物処置の重要かつ一般に認められている治療アプローチは、TNF(その分泌した無細胞型ではTNFαとも呼ばれる)及びIL-1βのような炎症誘発性サイトカインの低減である。現在、いくつかの抗-サイトカイン療法が臨床試験中である。いくつかの自己免疫疾患でTNFαに向けたモノクロナール抗体による効力が実証されている(Heath, P., “CDP571: An Engineered Human IgG4 Anti-TNFα Antibody” IBC Meeting on Cytokine Antagonists, Philadelphia, PA, April 24-5, 1997)。これにはリウマチ性関節炎、クローン病及び潰瘍性結腸炎の治療が含まれる(Rankin, E.C.C.ら, 1997, British J. Rheum. 35: 334-342及びStack, W.A.ら, 1997, Lancet 349: 521-524)。モノクロナール抗体は、可溶性TNFαと膜結合型TNFの両者に結合することによって機能すると考えられる。
【0003】
TNFαと相互作用する可溶性TNFα受容体は操作されている。このアプローチはTNFαに向けたモノクロナール抗体について上述したアプローチと同様で;両物質が可溶性TNFαに結合し、ひいてはその濃度を低減する。最近、Enbrel(Immunex, Seattle, WA)と称するこの構成物の一変形がリウマチ性関節炎治療の第3相臨床試験で効力を実証した(Browerら, 1997, Nature Biotechnology 15: 1240)。TNFα受容体の別の変形であるRo 45-2081(Hoffman-LaRoche Inc., Nutley, NJ)は、アレルギー性肺炎及び急性肺損傷の種々の動物モデルで効力を実証した。Ro 45-2081は、重鎖IgG1遺伝子のヒンジ領域に融合した可溶性の55kDaのヒトTNF受容体から構築される組換えキメラ分子であり、真核生物細胞内で発現される(Renzettiら, 1997, Inflamm. Res. 46: S143)。
【0004】
IL-1は、大多数の病気プロセスで免疫学的エフェクター分子として関係があるとされている。ヒト臨床試験ではIL-1受容体アンタゴニスト(IL-1ra)が調査されている。リウマチ性関節炎の治療で効力が実証された(Anakinra, Amgen)。第3相ヒト臨床試験ではIL-1raが敗血性ショック症候群の患者の死亡率を低減した(Dinarello, 1995, Nutrution 11, 492)。
骨関節炎は、関節軟骨の破壊を特徴とする緩徐の進行性疾患である。IL-1は、滑液内及び骨関節炎の関節の軟骨基質内で検出される。IL-1のアンタゴニストが、関節炎の種々の実験モデルで軟骨基質成分の分解を減らすことが分かった(Chevalier, 1997, Biomed Pharmacother. 51, 58)。酸化窒素(NO)は心臓血管ホメオスタシス、神経伝達及び免疫機能の媒介物質であり;最近、それは骨の再構築の調節で重要な影響を有することが示された。IL-1及びTNFのようなサイトカインはNO生産の強力な刺激物質である。NOは、造骨細胞及び造骨血統の細胞に影響を及ぼす骨中の重要な調節分子である(Evansら, 1996, J Bone Miner Res. 11, 300)。インスリン依存性糖尿病につながるβ細胞破壊の促進はIL-1への依存を示す。この損傷はプロスタグランジン及びトロンボキサンのような他のエフェクターを通じて媒介されることもある。IL-1は、シクロオキシゲナーゼII及び誘発性酸化窒素シンセターゼ発現の両方のレベルを制御することによってこのプロセスを達成することができる(McDanielら, 1996, Proc Soc Exp Biol Med. 211, 24)。
【0005】
サイトカイン生産のインヒビターは、誘導性シクロオキシゲナーゼ(COX-2)発現を遮断すると予想される。COX-2発現は、サイトカインによって増加することが分かっており、炎症の原因であるシクロオキシゲナーゼのイソ型であると考えられている(M.K. O'Banionら, Proc. Natl. Acad. Sci.U.S.A, 1992, 89, 4888.)。従って、IL-1のようなサイトカインのインヒビターは、現在よく知られているNSAIDのようなCOXインヒビターで治療している当該障害に対して効力を示すと予想される。これら障害として、急性及び慢性疼痛並びに炎症疾患及び心臓血管疾患の症状が挙げられる。
進行中の炎症性腸疾患(IBD)の際に数種のサイトカインの上昇が実証されている。IBDの患者には腸管IL-1及びIL-1raの粘膜不均衡が存在する。内因性IL-1raの不十分な生産は、IBDの病原に寄与しうる(Cominelliら, 1996, Aliment Pharmacol Ther. 10, 49)。アルツハイマー病は、海馬領域全体にわたるβ-アミロイドタンパク質沈着、神経原線維濃縮体及びコリン作動性機能障害の特徴がある。アルツハイマー病で見られる構造障害及び代謝障害は、おそらくIL-1の持続した上昇に起因する(Holdenら, 1995, Med Hypotheses, 45, 559)。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の病原ではIL-1の役割が同定されている。IL-1raは、急性炎症事象及びHIV感染の病体生理学における異なる病気状態に対する明白な関係を示した(Kreuzerら, 1997, Clin Exp Immunol. 109, 54)。IL-1及びTNFは、共に歯周病に関与する。歯周病に付随する破壊プロセスは、IL-1及びTNFの両者の調節不全に起因しうる(Howells, 1995, Oral Dis. 1, 266)。
【0006】
TNFα及びIL-1βのような炎症誘発性サイトカインは、敗血性ショック及び関連する心肺機能障害、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)及び多臓器不全の重要な媒介物質でもある。入院中の敗血症患者の研究では、TNFα及びIL-6レベルと敗血性合併症との間の関係が見つかった(Terreginoら, 2000, Ann. Emerg. Med., 35, 26)。TNFαは、HIV感染に付随する悪液質及び筋肉低下にも関係している(Lahdivertaら, 1988, Amer. J. Med., 85, 289)。肥満は、感染、糖尿病及び心臓血管疾患の発生率増加と関連する。上記状態のそれぞれについてTNFα発現の異常が注目されている(Loffredaら, 1998, FASEB J. 12, 57)。TNFαの上昇したレベルが、神経性無食欲症及び神経性過食症のような他の摂食関連障害に関与することが提起されている。病態生理学的平行線が拒食症と癌悪疫質との間に引かれている(Holdenら, 1996, Med Hypotheses 47, 423)。TNFα生産のインヒビターであるHU-211は、実験モデルでの閉鎖脳損傷の結果を改善することが分かった(Shohamiら, 1997, J Neuroimmunol. 72, 169)。アテローム性動脈硬化症は炎症性成分を有することが分かっており、IL-1及びTNFのようなサイトカインがこの病気を助長すると示唆されている。動物モデルでは、IL-1受容体アンタゴニストが脂肪線条形成を阻害することが示された(Elhageら, 1998, Circulation, 97, 242)。
【0007】
TNFαレベルは慢性閉塞性肺疾患の患者の気道内で上昇し、それがこの病気の病原に寄与する(M.A. Highamら, 2000, Eur. Respiratory J., 15, 281)。循環するTNFαもこの病気に伴う体重減少に寄与しうる(N. Takabatakeら, 2000, Amer. J. Resp. & Crit. Care Med.,161 (4 Pt 1), 1179)。上昇したTNFαレベルがうっ血性心不全に関連することも分かっており、そのレベルはこの病気の重症度に関連する(A.M. Feldmanら, 2000, J. Amer. College of Cardiology, 35, 537)。さらに、TNFαは肺(Borjessonら, 2000, Amer. J. Physiol., 278, L3-12)、腎臓(Lemayら, 2000, Transplantation, 69, 959)、及び神経系(Mitsuiら, 1999, Brain Res., 844, 192)内の再潅流傷害にも関与している。
【0008】
TNFαは、強力な破骨細胞形成物質でもあり、骨吸収及び骨吸収に係わる病気に関与する(Abu-Amerら, 2000, J. Biol. Chem., 275, 27307)。TNFαは、外傷性関節炎の患者の軟骨細胞内で高度に発現されることも分かっている(Melchiorriら, 2000, Arthritis and Rheumatism, 41, 2165)。TNFαは、糸球体腎炎の発症でも重要な役割を果たすことも分かっている(Le Hirら, 1998, Laboratory Investigation, 78, 1625)。
誘導性酸化窒素シンセターゼ(iNOS)の異常発現は、自然発症高血圧ラットの高血圧と関連している(Chouら, 1998, Hypertension, 31, 643)。IL-1は、iNOSの発現にも役割がああるので、高血圧症の病原にも役割を有する(Singhら, 1996, Amer. J. Hypertension, 9, 867)。
【0009】
IL-1はラットのブドウ膜炎を誘発することも分かっており、これはIL-1ブロッカーで阻害できる(Xuanら, 1998, J. Ocular Pharmacol. and Ther., 14, 31)。IL-1、TNF及びGM-CSFを含むサイトカインは、急性骨髄性白血病芽細胞の増殖を刺激することが分かっている(Bruserud, 1996, Leukemia Res. 20, 65)。IL-1は、刺激性及びアレルギー性接触皮膚炎の両者の発症に必須であることが示された。上皮感作は、アレルゲンが上皮に作用する前に抗-IL-1モノクロナール抗体を投与することで予防できる(Mullerら, 1996, Am J Contact Dermat. 7, 177)。IL-1ノックアウトマウスから得られたデータは、このサイトカインのための発熱において臨界的改善を示す(Klugerら, 1998, Clin Exp Pharmacol Physiol. 25, 141)。TNF、IL-1、IL-6及びIL-8を含む種々のサイトカインは、発熱、倦怠感、筋肉痛、頭痛、細胞異化亢進、多発性内分泌及び酵素反応で定型化されている急性期反応を惹起する(Beisel, 1995, Am J Clin Nutr. 62, 813)。これら炎症性サイトカインの生産は外傷性又は病原性生体侵襲に続いて急速に起こる。
【0010】
他の炎症誘発性サイトカインは種々の病気状態に関係している。IL-8は、炎症又は損傷部位中への好中球の流入と関係する。IL-8に対する抗体の遮断は、急性炎症の好中球関連組織損傷におけるIL-8の役割を実証した(Haradaら, 1996, Molecular Medicine Today 2, 482)。従って、IL-8生産のインヒビターは、単独或いは血栓崩壊療法後の脳卒中及び心筋梗塞、熱傷害、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、外傷後多臓器損傷、急性糸球体腎炎、急性炎症成分による皮膚疾患、急性化膿性髄膜炎又は他の中枢神経系障害、血液透析、白血球交換療法、顆粒球輸血関連症候群、及び壊死性全腸炎のような主に好中球によって媒介される病気の治療で有用でありうる。
ライノウイルスは種々の炎症誘発性サイトカイン、主としてIL-8の生産を誘発し、急性鼻炎のような症候性病気をもたらす(Wintherら, 1998, Am J Rhinol. 12, 17)。
IL-8によって発症する他の病気として、心筋虚血や再灌流、炎症性腸疾患などが挙げられる。
炎症誘発性サイトカインIL-6は、急性期反応と関係している。IL-6は、多発性骨髄腫及び関連するプラズマ細胞疾患を含む多くの腫瘍学的疾患の成長因子である(Treonら, 1998, Current Opinion in Hematology 5: 42)。IL-6は、中枢神経系内の炎症の重要な媒介物質であることも分かっている。AIDS痴呆症候群、アルツハイマー病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、CNS外傷及びウイルス及び細菌性髄膜炎を含むいくつかの神経性障害でIL-6のレベル上昇が見られる(Gruolら, 1997, Molecular Neurobiology 15: 307)。 IL-6は、骨粗しょう症でも重大な役割を果たす。マウスモデルでは、IL-6が骨吸収に影響し、かつ破骨細胞活性を誘発することが分かっている(Ershlerら, 1997, Development and Comparative Immunol. 21: 487)。正常な骨とページェット病患者の骨の破骨細胞間にはIL-6レベルのような顕著なサイトカインの差異が生体内で存在する(Millsら, 1997, Calcif Tissue Int. 61, 16)。多くのサイトカインが癌悪液質に関与することが分かっている。悪液質のキーパラメーターの重度は、抗IL-6抗体又はIL-6受容体アンタゴニストによる治療によって軽減できる(Strassmannら, 1995, Cytokins Mol Ther. 1, 107)。インフルエンザのようないくつかの感染病は、症候形成と宿主防衛の両方のキー因子としてIL-6及びIFNαを示す(Haydenら, 1998, J Clin Invest. 101, 643)。IL-6の過剰発現は、多発性骨髄腫、リウマチ性関節炎、カストルマン病、乾癬及び閉経後骨粗しょう症を含む多くの病気の病原に関係している(Simpsonら, 1997, Protein Sci. 6, 929)。IL-6及びTNFを含むサイトカインの生産を妨げる化合物は、マウスの受動皮膚アナフィラキシーの遮断に有効だった(Scholzら, 1998, J. Med. Chem., 41, 1050)。
【0011】
GM-CSFは、多くの治療的病気に関する別の炎症誘発性サイトカインである。それは幹細胞の増殖と分化に作用するのみならず、急性及び慢性炎症に関与する他のいくつかの細胞をも制御する。GM-CSFによる治療は、日焼け-創傷治癒、皮膚-移植片消散並びに細胞静止及びX線撮影誘発粘膜炎を含む多くの病気状態で試されてきた(Masucci, 1996, Medical Oncology 13: 149)。GM-CSFは、AIDS治療に関連するマクロファージ血統の細胞内でのヒト免疫不全ウイルス(HIV)の複製でも役割を果たすようである(Croweら, 1997, Journal of Leukocyte Biology 62, 41)。気管支喘息は、肺内の炎症プロセスを特徴とする。関与するサイトカインとして、とりわけGM-CSFが挙げられる(Lee, 1998, J R Coll Physicians Lond 32, 56)。
【0012】
インターフェロンγ(IFNγ)は多くの病気に関係している。それは、移植片-対-宿主病の中心的な組織病理学的特徴であるコラーゲン沈着の上昇に関連している(Parkman, 1998, Curr Opin Hematol. 5, 22)。腎臓移植術後、患者は急性骨髄性白血病と診断された。末梢血サイトカインの遡及分析が、GM-CSFとIFNγのレベル上昇を明らかにした。このレベル上昇が末梢血白血球数の増加と同時発生した(Burkeら, 1995, Leuk Lymphoma. 19, 173)。インスリン依存性糖尿病(1型)の発症は、ランゲルハンス島細胞内におけるT細胞産生性INFγの蓄積と関係しうる(Ablumunitsら, 1998, J Autoimmun. 11, 73)。IFNγは、TNF、IL-2及びIL-6と共に、多発性硬化症(MS)及びAIDS痴呆症候群のような病気の中枢神経系内の病変の発生前に、ほとんどの末梢性T細胞の活性化をもたらす(Martinoら, 1998, Ann Neurol. 43, 340)。アテローム硬化性病変の結果、心臓及び脳の梗塞をもたらしうる動脈疾患となる。これら病変内に多くの活性化免疫細胞、主にT細胞及びマクロファージが存在する。これら細胞がTNF、IL-1及びIFNγのような大量の炎症誘発性サイトカインを生産する。これらサイトカインが、その周囲の血管平滑筋細胞のアポトーシス又はプログラム細胞死を促してアテローム硬化性病変をもたらすことに関与すると考えられている(Geng, 1997, Heart Vessels Suppl 12, 76)。アレルギー患者はベスプラ(Vespula)毒による誘発後にINFγに特異的なmRNAを産生する(Bonayら, 1997, Clin Exp Immunol. 109, 342)。INFγを含む多くのサイトカインの発現は、遅延型超過敏反応後に増加することが分かっており、アトピー性皮膚炎におけるIFNγの役割を示している(Szepietowskiら, 1997, Br J Dermatol. 137, 195)。決定的な大脳マラリアの場合に組織病態学及び免疫組織学的研究が行われた。他のサイトカインの中でIFNγ上昇の証拠が観察され、この病気における役割を示した(Udomsangpetchら, 1997, Am J Trop Med Hyg. 57, 501)。種々の感染性疾患の病原でフリーラジカル種の重要性が確証されている。酸化窒素合成経路は、INFγのような炎症誘発性サイトカインの誘発を介した特定ウイルスによる感染に応じて活性化される(Akaikeら, 1998, Proc Soc Exp Biol Med. 217, 64)。B型肝炎ウイルス(HBV)の慢性感染患者は、肝硬変及び肝細胞癌を発症しうる。HBVトランスジェニックマウス内のウイルス遺伝子発現と複製は、IFNγ、TNF及びIL-2によって媒介される転写後メカニズムで抑制できる(Chisariら, 1995, Springer Semin Immunopathol. 17, 261)。IFNγは、選択的にサイトカイン誘発骨吸収を阻害しうる。骨の再構築で重要な調節分子である酸化窒素(NO)の仲介によってこれを行うようである。NOは、リウマチ性関節炎、腫瘍関連骨変性及び閉経後骨粗しょう症のような骨の病気の媒介物質として関与しうる(Evansら, 1996, J Bone Miner Res. 11, 300)。遺伝子欠損マウスによる研究は、INFγのIL-12依存性生産が初期の寄生虫成長の制御に重要であることを実証した。このプロセスは酸化窒素に無関係であるが、慢性感染の制御はNO依存性のようである(Alexanderら, 1997, Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci 352, 1355)。NOは重要な血管拡張剤であり、心臓血管ショックにおけるその役割について確証的な証拠が存在する(Kilbournら, 1997, Dis Mon. 43, 277)。IFNγは、おそらくTH1表現型のCD4+リンパ球の仲介によるクローン病及び炎症性腸疾患(IBD)のような病気における慢性腸炎の進行で必要とされる(Sartor 1996, Aliment Pharmacol Ther. 10 Suppl 2, 43)。血清IgEレベルの上昇は、気管支喘息及びアトピー性皮膚炎のような種々のアトピー性疾患と関連する。IFNγのレベルは、血清IgEと負の相関であり、アトピー患者におけるIFNγの役割を示唆している(Teramotoら, 1998, Clin Exp Allergy 28, 74)。
【0013】
WO 01/01986は、TNF-αを阻害する能力を有すると主張されている特定化合物を開示している。WO 01/01986で開示された特定化合物は、以下の病気の治療に有効であると示されている:HIV感染に伴う痴呆、緑内障、視覚神経障害、視覚神経炎、網膜虚血、レーザー誘発視覚障害、手術又は外傷-誘発増殖性ガラス体網膜症、脳虚血、低酸素虚血、低血糖、ドモン酸中毒、無酸素症、一酸化炭素又はマンガン又はシアニド中毒、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、パーキンソン病、髄膜炎、多発性硬化症及び他の脱髄疾患、筋萎縮性側索硬化症、頭及び脊髄外傷、発作、てんかん、オリーブ橋小脳萎縮、神経疾患性疼痛徴候群、糖尿病性神経障害、HIV-関連神経障害、MERRF及びMELAS症候群、レーバー病、ウェルニッケの脳疾患、レット(Rett)症候群、ホモシステイン尿症、高プロリン血症、高ホモシステイン尿症、非ケトーシス高グリシン血症、ヒドロキシブチルアミノ酸尿症、亜硫酸酸化酵素欠損症、脊髄索状変性、鉛脳症、トゥーレット症候群、肝性脳症、薬物中毒、薬物耐性、薬物依存症、うつ病、不安及び精神分裂症。
【0014】
WO 02/32862は、TNFαを含む炎症誘発性サイトカインのインヒビターがタバコの煙のような煙の吸入によって引き起こされる急性肺炎及び慢性肺炎の治療で有用であると主張している。TNFαアンタゴニストは、明らかに子宮内膜症の治療にも有用である(EP 1022027 A1参照)。RAの臨床試験において、インフリキシマブ(infliximab)がベーチェット病、ブドウ膜炎及び強直性脊椎炎を含む種々の炎症性疾患の治療に有用であることも示された。膵炎も炎症媒介物質生産によって制御しうる(J Surg Res 2000 May 15 90(2)95-101; Shock 1998 Sep. 10(3):160-75参照)。p38MAPキナーゼ経路はB.バルグドルフェリ(B.burgdorferi)誘発炎症で役割を果たし、かつライム病薬で誘発された炎症の治療で有用でありうる(Anguita, J. et. al., The Journal of Immunology, 2002,168:63526357参照)。
1種以上の上記炎症性サイトカインの放出を調節する化合物は、これらサイトカインの放出に関連する病気の治療に利用できる。例えば、WO 98/52558はヘテロアリール尿素化合物を開示し、サイトカイン媒介疾患の治療で有用であると指摘している。WO 99/23091は抗炎症薬として有用な別分類の尿素化合物を開示している。WO 99/32463は、アリール尿素及びサイトカイン疾患やタンパク質分解酵素媒介疾患の治療におけるその使用に関する。WO 00/41698は、p38 MAPキナーゼ疾患の治療で有用であると述べているアリール尿素を開示している。
WO 03/068223に記載されているように、p38 MAPキナーゼに対して活性な化合物は種々のタイプの癌の治療でも利用できる。
米国特許第5,162,360号はN-置換アリール-N'-ヘテロ環置換尿素化合物を開示し、高コレステロール血症及びアテローム性動脈硬化症の治療に有用であると述べている。米国特許第6,080,763号;第6,319,921号;第6,297,381号及び第6,358,945号には二置換アリール及びヘテロアリール化合物も開示されている。これら特許の化合物は抗サイトカイン活性を有すると主張されているので、炎症関連疾患の治療に有用である。
上で引用した研究は、サイトカイン生産の阻害がサイトカイン媒介疾患の治療で有益であるという原則を支持する。従って、これら疾患を治療するための、効力、薬物速度論及び安全プロファイルを最適化した小分子インヒビターに対する要望がある。
上で引用した研究は、小分子化合物によるサイトカイン生産の阻害が種々の病気状態の治療で有益であるという原則を支持する。
【0015】
従って、本発明の目的は、下記式(I)の化合物を提供することである。
【化2】

本発明のさらなる目的は、本発明の新規化合物を用いて、サイトカイン媒介疾患及び慢性炎症性疾患のような炎症を伴う病的状態を治療する方法を提供することである。
本発明のなおさらなる目的は、上述した新規化合物の医薬組成物及び製造方法を提供することである。
【0016】
(発明の詳細な説明)
最も広い一般的態様では、下記式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩、酸、エステル若しくは異性体が提供される。
【化3】

(式中:
Ar1は1個のR1で置換されている芳香族炭素環であり、かつAr1は2個のR2基で独立的に置換されており、かつ隣接環原子上の1個のR1と1個のR2が任意に5-員若しくは6-員炭素環式環又はヘテロ環式環を形成していてもよく;
1は、ハロゲン、NO2、NH2、J-N(Ra)-(CH2)m-、N(J)2-(CH2)m-、NH2C(O)-、J-N(Ra)-C(O)-、J-S(O)m-N(Ra)-、J-N(Ra)-S(O)m-又はヘテロ環-(CH2)m-(該ヘテロ環式基は、任意にC1-5アルキルで置換されていてもよい)であり;
Qは、N又はCRpであり;
Yは、>CRpv、-CRp=C(Rv)-、-O-、-N(Rx)-又は>S(O)mであり;
ここで、Ra、Rp、Rv、Rx及びRyはそれぞれ独立的に水素又はC1-5アルキルであり;
Xは、-CH2-、-N(Ra)-、-O-又は-S-であり;
Wは、N又はCHであり;
各mは、独立的に0、1又は2であり;
Jは、C1-10アルキル及び炭素環(それぞれ任意にRbで置換されていてもよい)から選択され;
2は、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル(任意にC1-5アルキルで置換されていてもよい)、C1-4アシル、アロイル、C1-4アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)、ハロゲン、C1-6アルコキシカルボニル、炭素環スルホニル及び-SO2-CF3から選択され;
各R3、R4及びR5は、独立的に水素、C1-6アルキル及びハロゲンから選択され;
6は、表示した環のN原子に対してオルト又はメタ位に任意的に結合しており、かつ
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、>C(O)、-NH-、-C(O)-NH-、-S-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アシル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びテトラヒドロフラニルから選択される)、ヘテロアリール(ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チエニル、フリル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル及びイソチアゾリルから選択される)又はアリールから選択され、各アルキル、アルケニル、アシル、ヘテロ環、ヘテロアリール及びアリールは、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、-NR78又はNR78-C(O)-で置換されていてもよく;
【0017】
ここで、各R6は、任意に、以下の基:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アリールC0-4アルキル、ヘテロアリールC0-4アルキル及びヘテロ環C0-4アルキル(上記列挙した各ヘテロ環、ヘテロアリール及びアリール基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい);
から選択される基にさらに共有結合していてもよく;
各R7及びR8は、独立的に水素、フェニルC0-3アルキル(任意にハロゲン、C1-3アルキル又はジC1-5アルキルアミノで置換されていてもよい)であり、或いはR7及びR8は、C1-2アシル、ベンゾイル又は分岐若しくは不分岐C1-5アルキル(任意にC1-4アルコキシ、ヒドロキシ又はモノ若しくはジC1-3アルキルアミノで置換されていてもよい)であり;
かつ
bは、水素、C1-5アルキル、ヒドロキシC1-5アルキル、C2-5アルケニル、C2-5アルキニル、炭素環、ヘテロ環、ヘテロアリール、C1-5アルコキシ、C1-5アルキルチオ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-5ジアルキルアミノ、C1-5アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-5アシルオキシ、C1-5アシルアミノ(上記各基は、任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)から選択され、或いはRbは、C1-5アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、ニトロ及びニトリルから選択される。)
【0018】
別の態様では、上述した式(I)の化合物であって、
Yが、-O-、-S-、-NH-、-N(CH2CH3)-又は-N(CH3)-であり;
Xが、-N(Ra)-、又は-O-であり;
Qが、CHであり;
Jが、C1-10アルキル、アリール又はC3-7シクロアルキル(それぞれ任意にRbで置換されていてもよい)から選択され;
2が、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル(任意にC1-3アルキルで置換されていてもよい)、アセチル、アロイル、C1-5アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)、ハロゲン、メトキシカルボニル、フェニルスルホニル及び-SO2-CF3から独立的に選択され;
各R3、R4及びR5が水素であり;
bが、水素、C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C2-5アルキニル、C3-8シクロアルキルC0-2アルキル、アリール、C1-5アルコキシ、C1-5アルキルチオ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-5ジアルキルアミノ、C1-5アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-5アシルオキシ、C1-5アシルアミノ、C1-5スルホニルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、ニトリルから選択され、
或いはRbが、ヘテロ環(ピロリジニル、ピロリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニルスルホキシド、チオモルフォリニルスルホン、ジオキサラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1,3-ジオキソラノン、1,3-ジオキサノン、1,4-ジオキサニル、ピペリジノニル、テトラヒドロピリミドニル、ペンタメチレンスルフィド、ペンタメチレンスルホキシド、ペンタメチレンスルホン、テトラメチレンスルフィド、テトラメチレンスルホキシド及びテトラメチレンスルホンから選択される)
及びヘテロアリール(アジリジニル、チエニル、フラニル、イソキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラニル、キノキサリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、インダゾリル、トリアゾリル、ピラゾロ[3,4-b]ピリミジニル、プリニル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジニル、ツベルシジニル(tubercidinyl)、オキサゾ[4,5-b]ピリジニル及びイミダゾ[4,5-b]ピリジニルから選択される)から選択される、化合物が提供される。
【0019】
なお別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
Ar1が、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル及びインデニルから選択され、
各Ar1は、任意に1個のR1で置換されていてもよく、かつ独立的に2個のR2基で置換されており;
Yが、-O-、-S-又は-N(CH3)-であり;
6が存在し、かつ以下:
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、-NH-、-C(O)-NH-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びテトラヒドロフラニルから選択される)、又はアリール(フェニル及びナフチルから選択される)から選択され、各アルキル、アルケニル、ヘテロ環及びアリールは、任意に1〜3個のヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、モノク若しくはジC1-3アルキルアミノ、アミノ又はC1-5アルコキシカルボニルで置換されていてもよく;
ここで、各R6が、任意に、以下:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニルC0-4アルキル、ピペラジニルC0-4アルキル、ピペリジニルC0-4アルキル、ピロリジニルC0-4アルキル、モルフォリニルC0-4アルキル、テトラヒドロフラニルC0-4アルキル、トリアゾリルC0-4アルキル、イミダゾリルC0-4アルキル及びピリジニルC0-4アルキル(上記各ヘテロ環、ヘテロアリール及びフェニル基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、-NR78、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい)から選択される基にさらに共有結合していてもよく;
各R7及びR8が、独立的に水素、フェニルC0-3アルキル(任意にハロゲンで置換されていてもよい)、C1-3アルキル又はジC1-5アルキルアミノであり、或いはR7及びR8が、C1-2アシル、ベンゾイル又は分岐若しくは不分岐C1-5アルキル(任意にC1-4アルコキシ、ヒドロキシ又はモノ若しくはジC1-3アルキルアミノで置換されていてもよい)である、化合物が提供される。
【0020】
さらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
Xが-O-であり;
Yが-N(CH3)-であり;
JがC1-10アルキル(任意にRbで置換されていてもよい)であり;
2が、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル(任意にC1-3アルキルで置換されていてもよい)及びC1-5アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)から独立的に選択され;
6が、以下:
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、-NH-、-C(O)-NH-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル及びピロリジニルから選択される)又はフェニルから選択され、各アルキル、アルケニル、ヘテロ環及びフェニルは、任意に1〜3個のヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、モノ若しくはジC1-3アルキルアミノ、アミノ又はC1-5アルコキシカルボニルで置換されていてもよく;
ここで、各R6は、任意に、以下:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ベンジルオキシ、フェニルC0-4アルキル、ピペラジニルC0-4アルキル、ピペリジニルC0-4アルキル、ピロリジニルC0-4アルキル、モルフォリニルC0-4アルキル、トリアゾリルC0-4アルキル、イミダゾリルC0-4アルキル及びピリジニルC0-4アルキル(上記各ヘテロ環、ヘテロアリール及びフェニル基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、アミノ、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい)から選択される基にさらに共有結合していてもよく;
各R7及びR8は、独立的に水素、フェニルC0-2アルキル(任意にハロゲンで置換されていてもよい)、C1-3アルキル又はジC1-5アルキルアミノであり、或いはR7及びR8は、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル(任意にC1-4アルコキシ、ヒドロキシ又はモノ若しくはジC1-3アルキルアミノで置換されていてもよい)であり;
bが、水素、C1-5アルキル、C3-7シクロアルキルC0-2アルキル、アリール、C1-5アルコキシ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-3ジアルキルアミノ、C1-3アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-3アシルオキシ、C1-3アシルアミノ、C1-3スルホニルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、ニトリルから選択され;
或いはRbが、ピロリジニル、ピロリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニルスルホキシド、チオモルフォリニルスルホン、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペリジノニル、テトラヒドロピリミドニル、アジリジニル、イソキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル及びピリダジニルから選択される、化合物が提供される。
【0021】
なおさらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
Ar1が、下記式(A)又は(B)であり
【化4】

(ここで、
Ar1が式(A)の場合:
1は、NH2、J-N(Ra)-(CH2)m-、NH2C(O)-、J-N(Ra)-C(O)-、J-S(O)2-N(Ra)-、J-N(Ra)-S(O)2-又はヘテロ環-(CH2)1-2-(該ヘテロ環はピロリジニル、モルフォリニル及びピペラジニルから選択され、それぞれ任意にC1-4アルキルで置換されていてもよい)であり、かつJはC1-5アルキル(任意にRbで置換されていてもよい)であり;或いは
Ar1が式(B)の場合:
1は水素又はハロゲンであり;
2は、C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル(任意にC1-3アルキルで置換されていてもよい)及びC1-5アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)から独立的に選択される);
6が、以下:
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、-NH-、-C(O)-NH-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル及びピロリジニルから選択される)又はフェニルから選択され、各アルキル、アルケニル、ヘテロ環及びフェニルは、任意に1〜3個のヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、モノ若しくはジC1-3アルキルアミノ、アミノ又はC1-5アルコキシカルボニルで置換されていてもよく;
ここで、各R6が、任意に、以下:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ベンジルオキシ、フェニルC0-4アルキル、ピペラジニル、ピペラジニルC1-2アルキル、ピペリジニル、ピペリジニルC1-2アルキル、ピロリジニル、ピロリジニルC1-2アルキル、モルフォリニル、モルフォリニルC1-2アルキル、トリアゾリル、トリアゾリルC1-2アルキル、イミダゾリル、イミダゾリルC1-2アルキル、ピリジニル及びピリジニルC1-2アルキル(上記各ヘテロ環、ヘテロアリール及びフェニル基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、アミノ、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい)から選択される基にさらに共有結合していてもよい、化合物が提供される。
【0022】
なおさらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
Ar1が下記式(A)又は(B)であり、
【化5】

かつR2が下記式から選択され、
【0023】
【化6】

Ar1が式(A)の場合:
1がJ-S(O)2-N(Ra)-又はJ-N(Ra)-S(O)2-のときはJがC1-3アルキルであり;
かつ
1がNH2、J-N(Ra)-(CH2)m-、NH2C(O)-、J-N(Ra)-C(O)-、又はヘテロ環-(CH2)1-2-(該ヘテロ環はピロリジニル、モルフォリニル、ピペラジニル又はC1-4アルキルピペラジニルから選択される)のときはJがC1-3アルキル(任意にRbで置換されていてもよい)である、化合物が提供される。
【0024】
さらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
bが、水素、C1-5アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、フェニル、C1-5アルコキシ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-3ジアルキルアミノ、C1-3アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-3アシルオキシ、C1-3アシルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲンから選択され;
或いはRbが、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニルスルホキシド、チオモルフォリニルスルホン、ピペリジニル、ピペリジノニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル及びピリダジニルから選択される、化合物が提供される。
さらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
bが、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-3ジアルキルアミノから選択され;
或いはRbが、モルフォリニル、ピペリジニル及びピリジニルから選択される、化合物が提供される。
なおさらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
Ar1が式(A)である、化合物が提供される。
なおさらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
Ar1が式(B)である、化合物が提供される。
なおさらに別の態様では、直前で述べたとおりの式(I)の化合物であって、
Ar1が下記式である、化合物が提供される。
【化7】

【0025】
以下の化合物は、後述する一般スキーム及び実施例に従って調製した本発明の代表的化合物である。
(表I)
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】
【表3】

【0029】
【表4】

【0030】
【表5】

【0031】
【表6】

【0032】
【表7】

【0033】
【表8】

【0034】
【表9】

【0035】
【表10】

【0036】
【表11】

【0037】
【表12】

【0038】
【表13】

【0039】
【表14】

【0040】
【表15】

【0041】
【表16】

【0042】
【表17】

【0043】
【表18】

【0044】
【表19】

【0045】
【表20】

【0046】
【表21】

【0047】
【表22】

【0048】
【表23】

【0049】
【表24】

【0050】
【表25】

【0051】
【表26】

【0052】
【表27】

【0053】
【表28】

【0054】
【表29】

【0055】
【表30】

又はその医薬的に許容しうる塩、酸、エステル若しくは異性体。
【0056】
本発明の好ましい化合物を下表IIに列挙する。
(表II)
【0057】
【表31】

【0058】
【表32】

【0059】
【表33】

【0060】
【表34】

【0061】
【表35】

【0062】
【表36】

【0063】
【表37】

【0064】
【表38】

【0065】
【表39】

【0066】
【表40】

【0067】
【表41】

【0068】
【表42】

【0069】
【表43】

【0070】
【表44】

【0071】
【表45】

【0072】
【表46】

【0073】
【表47】

【0074】
【表48】

又はその医薬的に許容しうる塩、酸、エステル若しくは異性体。
【0075】
以下の化合物は、後述する一般スキーム及び実施例に従って調製しうる本発明の代表的化合物である。
(表III)
【0076】
【表49】

【0077】
【表50】

【0078】
【表51】

【0079】
【表52】

【0080】
【表53】

【0081】
【表54】

【0082】
【表55】

【0083】
【表56】

【0084】
【表57】

【0085】
【表58】

【0086】
【表59】

【0087】
【表60】

【0088】
【表61】

【0089】
【表62】

【0090】
【表63】

【0091】
【表64】

【0092】
【表65】

又はその医薬的に許容しうる塩、酸、エステル若しくは異性体。
【0093】
この出願で上述したすべての化合物において、命名法がその構造と矛盾する場合、その化合物は構造によって定義されるものと解釈する。
本発明の特に重要な化合物は、抗サイトカイン活性を有する医薬組成物として使うための、式(I)の化合物(式中、Ar1、X、Y、Q、W、R3、R4、R5、R6及びRyは指示した意味を有する)である。
本発明は、サイトカイン媒介疾患又は状態の治療及び/又は予防用医薬組成物を製造するための、式(I)の化合物(式中、Ar1、X、Y、Q、W、R3、R4、R5、R6及びRyは指示した意味を有する)の使用にも関する。
本発明は、活性物質として、1種以上の式(I)の化合物(式中、Ar1、X、Y、Q、W、R3、R4、R5、R6及びRyは指示した意味を有する)、又はその医薬的に許容しうる誘導体を含有し、任意に通常の賦形剤及び/又は担体と併用してよい医薬製剤にも関する。
【0094】
本発明の化合物は、その同位体標識形態も包含する。本発明の化合物の活性薬の同位体標識形態は、前記活性薬の1個以上の原子が通常自然に見られる前記原子の原子量又は原子番号とは異なる原子量又は原子番号を有する原子で置換されているという事実以外、前記活性薬と同一である。容易に商業的に入手可能であり、かつよく確立された手順に従って本発明の化合物の活性薬に取り込みうる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素、例えば、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Clが挙げられる。1個以上の上記同位体及び/又は他の原子の同位体を含有する本発明の化合物の活性薬、そのプロドラッグ、又は医薬的に許容しうる塩は、本発明の範囲内であるのもと考える。
本発明は、ラセミ化合物及びラセミ混合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーとして存在しうる、1個以上の非対称炭素原子を含有する上述したいずれの化合物の使用をも含む。これら化合物のこのような異性形態はすべて本発明に明白に包含される。各ステレオジェン炭素はR又はS配置でよく、或いはR配置とS配置の組合せでよい。
式(I)のいくつかの化合物は、1つより多くの互変異性形態で存在しうる。本発明は、このようなすべての互変異性体を用いる方法を包含する。
【0095】
この明細書で使用するすべての用語は、特に言及しない限り、本技術で知られる通常の意味で解釈するものとする。例えば、“C1-4アルコキシ”は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシのような末端酸素を有するC1-4アルキルである。すべてのアルキル、アルケニル及びアルキニル基は、構造的に可能であり、かつ特に指定しない限り、分岐若しくは不分岐として理解するものとする。他のより特有の定義は以下のとおりである。
本明細書では、用語“アロイル”は、“ベンゾイル”又は“ナフトイル”を意味するものと理解する。
炭素環は、3〜12個の炭素原子を含有する炭化水素環を含む。これら炭素環は、芳香族又は非芳香族環系のどちらでもよい。非芳香族環系は、一不飽和又は多不飽和でよい。好ましい炭素環として、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプタニル、シクロヘプテニル、フェニル、インダニル、インデニル、ベンゾシクロブタニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ナフチル、デヒドロナフチル、ベンゾシクロヘプタニル及びベンゾシクロヘプテニルが挙げられる。シクロブタニルとシクロブチルのようなシクロアルキルの特定用語は相互交換可能に用いるものとする。
用語“ヘテロ環”は、安定な非芳香族4〜8員(好ましくは、5又は6員)単環式又は非芳香族8〜11員二環式ヘテロ環基を指し、飽和又は不飽和のいずれかでよい。各ヘテロ環は、炭素原子と、窒素、酸素及びイオウから選択される1個以上、好ましくは1〜4個のヘテロ原子とから成る。ヘテロ環は、安定構造の生成をもたらす該環のいずれの原子で結合していてもよい。特に言及しない限り、ヘテロ環として、例えばピロリジニル、ピロリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニルスルホキシド、チオモルフォリニルスルホン、ジオキサラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1,3-ジオキソラノン、1,3-ジオキサノン、1,4-ジオキサニル、ピペリジノニル、テトラヒドロピリミドニル、ペンタメチレンスルフィド、ペンタメチレンスルホキシド、ペンタメチレンスルホン、テトラメチレンスルフィド、テトラメチレンスルホキシド及びテトラメチレンスルホンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
用語“ヘテロアリール”は、N、O及びSのような1〜4個のヘテロ原子を含有する芳香族5〜8員単環式又は8〜11員二環式環を意味するものと解釈する。特に言及しない限り、このようなヘテロアリールとして、アジリジニル、チエニル、フラニル、イソキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラニル、キノキサリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、インダゾリル、トリアゾリル、ピラゾロ[3,4-b]ピリミジニル、プリニル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジニル、ツベルシジニル、オキサゾ[4,5-b]ピリジニル及びイミダゾ[4,5-b]ピリジニルが挙げられる。
本明細書では、用語“ヘテロ原子”は、O、N、S及びPのような炭素以外の原子を意味するものと解釈する。
すべてのアルキル基又は炭素鎖中、1個以上の炭素原子は任意にヘテロ原子:O、S又はNで置換されうる。Nが置換されていない場合、それはNHであると解釈するものとし、ヘテロ原子は、分岐若しくは不分岐炭素鎖内の末端炭素原子又は内部炭素原子のどちらかを置換しうることも理解すべきである。このような基は、本明細書で上述したように、オキソのような基で置換され、限定するものではないが、アルコキシカルボニル、アシル、アミド及びチオキソのような定義となりうる。
本明細書では、用語“アリール”は、芳香族炭素環又は本明細書で定義したとおりのヘテロアリールを意味するものと解釈する。各アリール又はヘテロアリールは、特に指定しない限り、その部分的若しくは全体的に水素化した誘導体を含む。例えば、キノリニルは、デカヒドロキノリニル及びテトラヒドロキノリニルを含み、ナフチルは、テトラヒドロナフチルのようなその水素化誘導体を含む。本明細書で述べるアリール及びヘテロアリール化合物の他の部分的若しくは全体的に水素化した誘導体は当業者には明かだろう。
本明細書では、“窒素”及び“イオウ”は、窒素及びイオウのいずれの酸化形態並びにいずれの塩基性窒素の四級形態をも含む。例えば、-S-C1-6アルキル基は、特に指定しない限り、-S(O)-C1-6アルキル及び-S(O)2-C1-6アルキルを含むものと解釈する。
本明細書では、用語“ハロゲン”は、臭素、塩素、フッ素又はヨウ素、好ましくはフッ素を意味するものと解釈する。定義“部分的若しくは全体的にハロゲン化”;部分的若しくは全体的にフッ素化;“1個以上のハロゲン原子で置換”は、1個以上の炭素原子について、例えば、モノ、ジ又はトリハロ誘導体を包含する。アルキルでは、非限定例は-CH2CHF2、-CF3等である。
本発明の化合物は、本技術の当業者に認められるような‘化学的に安定’であると考えられる当該化合物のみである。例えば、‘ダングリング原子価’、又は‘カルボアニオン’を有するであろう化合物は、本明細書で開示する本方法によって考慮される化合物ではない。
【0097】
本発明は、式(I)の化合物の医薬的に許容しうる誘導体を含む。“医薬的に許容しうる誘導体”は、いずれの医薬的に許容しうる塩若しくはエステル、又は患者に投与すると、本発明で有用な化合物、又はその薬理学的に活性な代謝物若しくは薬理学的に活性な残留物を与えうる(直接的又は間接的に)いずれの他の化合物をも意味する。薬理学的に活性な代謝物は、酵素的又は化学的に代謝されうる本発明のいずれの化合物をも意味するものと解釈する。これには、例えば、式(I)の水酸化又は酸化誘導化合物が含まれる。
医薬的に許容しうる塩として、医薬的に許容しうる無機酸及び有機酸、無機塩基及び有機塩基から誘導される当該塩が挙げられる。好適な酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-硫酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-硫酸及びベンゼンスルホン酸が挙げられる。シュウ酸のような他の酸は、それ自体は薬学的に許容しえないが、本化合物及びその医薬的に許容しうる酸付加塩を得るときの中間体として有用な塩の調製で利用することができる。適切な塩基から誘導される塩として、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウム及びN-(C1-C4アルキル)4+塩が挙げられる。
さらに、式(I)の化合物のプロドラッグの使用は本発明の範囲内である。プロドラッグは、簡単な化学変換によって変化して本発明の化合物を生じさせる当該化合物を含む。簡単な化学変換として、加水分解、酸化及び還元が挙げられる。具体的には、プロドラッグを患者に投与すると、プロドラッグが上述した化合物に変換し、それによって所望の薬理学的効果を与えうる。
【0098】
(一般的合成方法)
本発明は、さらに式(I)の化合物の製造方法を提供する。本発明の化合物は、後述する一般的方法及び実施例、並びに本技術の当業者に既知の方法によって調製することができる。この点に関してさらに米国特許第6,358,945号、米国特許出願第09/714,539号、第09/834,797号、第10/120,028号、第10/143,322号及び第10/147,675号を参照しうる。米国特許出願第10/264,689号は、スルホンアミド中間体のさらなる調製方法を教示している。上述した各米国事例はその全体が取り込まれる。
すべてのスキームにおいて、特に指定しない限り、以下に示す式中のAr1、X、Y、W及びR3〜R6は、上述した本発明の式(I)の定義でこれら基について定義した意味を有するものとする。以下の合成で使用する中間体は商業的に入手可能であり、或いは本技術の当業者によって容易に調製しうる。薄層クロマトグラフィー(TLC)のような常法によって反応の進行をモニターすることができる。中間体及び生成物は、カラムクロマトグラフィー、HPLC又は再結晶を含む技術的に既知の方法で精製することができる。
Qが炭素原子である本発明の化合物はスキームI及びIIで示すように調製することができる。Qが窒素原子である本発明の化合物は類似の方法で調製することができ、当業者には明白だろう。
【0099】
(スキームI)
【化8】

【0100】
スキームIに示されるように、Ar1を有するアミンを、Pが保護基であるカルボン酸IIIと、技術的に既知の標準的カップリング条件(例えば、M. Bodanszky, 1984, The Practice of Peptide Synthesis, Springer-Verlag参照)でカップリングさせる。例えば、1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミドハイドロクロライド(EDC)で処理した後、DMFのような適切な溶媒中1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)で処理することによってIIIとIIをカップリングさせうる。Vを与えるための保護基Pの除去は、技術的に既知の標準的手順で達成しうる。例えば、Pがベンジル基の場合、EtOHのような適切な溶媒中、炭素上パラジウムのような触媒の存在下でIVを水素ガスで処理してPを除去することができる。次に、その結果の中間体Vを適切な塩基の存在下、R6を有する所望のハロヘテロ環VI(Z=ハロゲン)とカップリングさせてIを与えうる。技術的に既知の標準的合成法でAr1とR6をさらに変更して式(I)のさらなる化合物を生成しうる。下記合成例セクションでいくつかの実施例を示す。
【0101】
上述した方法の変形では、中心のヘテロ環とVI及びAr1NH2のカップリングの順序を逆にすることができる。これは下記スキームIIに示される。
(スキームII)
【化9】

【0102】
スキームIIに示されるように、エステルVII(R=メチル又はエチルのような低級アルキル、P=保護基)を上述したように脱保護し、その結果の中間体VIIIを上述したようにカップリングさせてエステルIXを生成する。これを標準的加水分解条件で加水分解し、結果の酸をAr1NH2とカップリングさせてIを与える。上述したように、技術的に既知の標準的合成法でAr1とR6をさらに変更して式(I)のさらなる化合物を生成しうる。下記合成例セクションでいくつかの実施例を示す。
【0103】
(合成例)
実施例1:1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化10】

【0104】
インドール核を形成するための同様の手順では、R. Albrecht et al. Eur. J. Med. Chem. Chim. Ther. 1985, 20, 59-60を参照せよ。
冷却管と機械的撹拌機を備えた1Lの三つ口丸底フラスコに2-ニトロ-3-メチルフェノール(50.8g,331.5mmol)、500mLの無水アセトニトリル及び炭酸カリウム(57.3g,414.3mmol)を入れた。黄色溶液が橙色になった。撹拌しながら、臭化ベンジル(39.4mL,331.5mmol)を注射器でゆっくり加えてから混合物を一晩中穏やかに加熱還流させ、冷ました。橙色の沈殿が生じた。水で反応をクエンチし、EtOAcで3回抽出した。混ぜ合わせた有機抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過かつ真空中濃縮した。所望のベンジルエーテルを黄色油として得た(80.7g、定量的)。
カリウムtert-ブトキシド溶液(THF中1.0M,100mL,100mmol)を1000mLの丸底フラスコに窒素雰囲気下で入れた。エーテル(370mL)を加えると溶液が曇ってきた。これにシュウ酸ジエチル(14.0mL,103.1mmol)を添加した。溶液が黄色になった。10分撹拌後、上記ベンジルエーテル(24.3g,99.9mmol)をフラスコに直接添加し、混合物を一晩中放置した。反応を18時間穏やかに加熱還流させてから室温で一晩中放置した。橙色の沈殿が生じた。この沈殿生成物をBuchnerロートでろ過し、エーテルで洗浄して所望の29.1gの縮合生成物をカリウム塩として得た。
冷却管と機械的撹拌機を備えた1Lの三つ口丸底フラスコに上記カリウム塩(29.1g,76.3mmol)と250mLの氷酢酸を入れた。鉄粉(25.6g,458.0mmol)を加え、100℃で1時間反応を撹拌してから冷ました。EtOAc(800mL)を添加し、混合物をケイソウ土でろ過し、一晩中放置した。ろ液にNaHCO3の飽和溶液をゆっくり加えた。多量の気泡が観察された。層を分け、有機相を水と食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ真空中濃縮した。結果生成物を高真空下で一晩中乾燥させた。それをEtOH/MeOH混合物中で木炭と加熱することによって脱色し、ろ過かつ真空中濃縮して7.5gの所望インドールエステルを得た。
このインドールエステル(19.0g,64.3mmol)を160mLの無水DMFに室温で溶かし、水素化ナトリウム(4.0g,100mmol)を一滴ずつ添加して処理した。混合物が室温に戻ったとき、ヨードメタン(6.2mL,100mmol)を添加した。激しい発熱が再び観察された。余分に1当量のヨードメタンを加えた。混合物を一晩中撹拌し続け、EtOAcと塩化アンモニウム飽和水溶液に分配した。有機相を水で2回、次に食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ真空中濃縮すると褐色油が残った。この生成物を、溶出液としてヘキサン中の10、20%EtOAcを用いてSiO2上カラムクロマトグラフィーで精製した。1-メチル-インドールエステル(17.2g,メチルエステルとエチルエステルの混合物)を淡黄色固体として単離した。
【0105】
上記エステル(4.01g,13.0mmol)を100mLのTHFに入れ、45mLの水に溶かしたLiOH水和物(1.1g,26.0mmol)で処理した。結果のわずかに曇った溶液を室温で3日間撹拌し続けた。それを希HCl水溶液でpH約1に酸性化し、EtOAcで2回抽出した。抽出液を食塩水で2回洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ真空中濃縮した。その結果、カルボン酸(3.75g,定量的)を白色固体として得た。
N2下、室温で10mLの無水DMF中の前記カルボン酸(0.93g,3.31mmol)をO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(1.71g,4.50mmol)、トリエチルアミン(1.75mL,12.57mmol)及び触媒的1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(HOAt)(231mg,1.70mmol)で処理した。室温で10分後、アニリン塩酸塩を一滴ずつ加えた。混合物を室温で一晩中撹拌し続け、次にEtOAcで希釈し、水、希HCl水溶液、再び水、最後に食塩水で洗浄した。この溶液を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ真空中濃縮すると褐色泡が残った。この生成物を、溶出液としてヘキサン中EtOAcを用いてSiO2カラムクロマトグラフィーで精製して所望アミド(1.05g)を白色固体として得た。
上記アミド(1.00g,1.87mmol)を25mLの無水EtOHに溶かした。EtOH中の20%Pd(OH)2のスラリーをピペットで加えた(230mg)。この混合物をH2の雰囲気下で撹拌した。3時間後、反応をケイソウ土でろ過し、真空中濃縮して脱ベンジル化ヒドロキシインドールアミド(843mg)を明黄色固体として得た。
このヒドロキシインドールアミド(824mg,1.85mmol)を10mLの無水アセトニトリルに溶かした。DBU(0.277mL,1.85mmol)を添加後、2,4-ジクロロピリミジン(276mg,1.85mmol)を加え、室温で1.5時間反応を撹拌し続けてから真空中濃縮した。残留物をSiO2カラム上に装填し、ヘキサン中EtOAc混合物で溶出して精製した。2-クロロピリミジニルエーテル(367mg)を白色固体として単離した。
この2-クロロピリミジニルエーテル(104mg,0.186mmol)を1.5mLの無水THFに入れ、1-メチルピペラジン(0.042mL,0.375mmol)を加えた。混合物を封管中75℃で一晩中撹拌した。それを冷ましてから水を加え、混合物をCH2Cl2で2回抽出した。混ぜ合わせた有機抽出液を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ真空中濃縮すると有機泡が残った。これをアセトニトリルに溶かし、オフホワイト固体として生成物が沈殿するまで加熱し、この沈殿を真空Buchnerロートで収集し、空気乾燥させた。オフホワイト固体として表題化合物(80mg)を得た。
【0106】
実施例2:1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化11】

前記2-クロロピリミジニルエーテル中間体(75mg,0.13mmol)(実施例1参照)を1.0mLの無水THFに溶かし、トリエチルアミン(21uL,0.15mmol)と4-アミノエチルモルフォリン(18uL,0.13mmol)で処理した。溶液を封管中に入れ、75℃浴内で一晩中撹拌した。反応を冷まし、水とEtOAcに分配し、水相をさらなるEtOAcで抽出した。混ぜ合わせた有機抽出液を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ真空中濃縮すると黄色泡(92mg)が残った。この生成物を、溶出液としてジクロロメタン中MeOHを用いてSiO2カラムクロマトグラフィーで精製した。結果の白色泡を小量のアセトニトリルに懸濁させ、沸点に加熱して溶かした。緩徐に室温に冷ますと、所望のアミノ-ピリミジニルエーテルの固体が沈殿した。これらをBuchnerロートによる真空ろ過で収集して、表題化合物(57mg、融点:201〜202℃)を得た。
【0107】
実施例3:1-メチル-7-(2-モルフォリン-4-イルメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化12】

【0108】
前記2-クロロピリミジニルエーテル中間体(500mg,0.896mmol)(実施例1参照)、ビニルトリブチルスズ(600mg,1.89mmol)、BHT(20mg)、及び(PPh3)4Pd(50mg,0.045mmol)を、窒素下で脱気トルエン(10mL)に懸濁させ、3時間115℃に加熱した。反応混合物冷却し、EtOAc(100mL)で希釈し、食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させる。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配溶出,ヘキサン中0%〜80%EtOAc)により淡黄色固体として所望の2-ビニルピリミジニルエーテル中間体(302mg,61%)を得た。
2-ビニルピリミジニルエーテル(152mg,0.277mmol)を8:1のアセトン/水(10mL)に溶かした。N-メチルモルフォリン-N-オキシド(150mg,1.28mmol)とOsO4(50μL,tert-ブタノール中2.5wt%溶液)を加え、反応を室温で6時間撹拌した。水中(20mL)亜硫酸ナトリウム(250mg)を加え、溶液を室温で15分間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(4×20mL)で抽出し、混ぜ合わせた有機抽出液をNa2SO4上で乾燥させ、濃縮した。ジクロロメタン/ヘキサンからの再結晶で白色粉末として所望のジオールを得た(105mg,65%)。
ジクロロメタン(80mL)中シリカゲル(20g)の激しく撹拌した懸濁液に、水中(10mL)過ヨウ素酸ナトリウム(1.40g,6.55mmol)の溶液を2分かけて加えた。ジクロロメタン中(10mL)ジオール(1.25g,2.14mmol)の溶液を一度に加えた。室温で2時間撹拌後、大量のジクロロメタンとEtOAcで混合物を焼結ガラスフリットに通してろ過した。ろ液をMgSO4上で乾燥させ、濃縮して所望アルデヒドを淡褐色固体として得た(1.08g,91%)。
このアルデヒド(52mg,0.094mmol)、モルフォリン(200μL)、及び酢酸(150μL)を1,2-ジクロロエタン(4mL)中で激しく撹拌した溶液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(100mg,0.472mmol)を加えた。結果混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NaHCO3(1mL)と食塩水(3mL)を加え、混合物をさらに10分撹拌した。ジクロロメタン(3×20mL)で抽出後、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を除去した。シリカゲルクロマトグラフィーによって(勾配溶出,ジクロロメタン中0〜10%MeOH,0.3%NH4OH)、オフホワイト固体として表題化合物を得た(40mg,68%)。
【0109】
実施例4:1-メチル-7-(ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化13】

2-クロロピリミジニルエーテル中間体(100mg,0.179mmol)(実施例1参照)をEtOHとCH3CN の混合物に溶かした(4:1,総10mL,ヒートガンを用いて完全に溶解)。N2下で反応を室温に冷ましてから炭素上10%パラジウム(35mg)を加え、反応容器をH2で数回パージした。H2下で反応を撹拌した(バルーン)。室温で4時間撹拌後、反応をケイソウ土でろ過し、CH3CNで洗浄した。真空中溶媒を除去し、残留物をCH2Cl2に溶かし(すべては溶解せず)、溶出混合液としてEtOAc/ヘキサンを用いてフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して24mgの表題化合物を得た。
【0110】
実施例5:1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化14】

【0111】
クロロピリミジニルエーテル中間体(実施例1参照)(0.250g,0.448mmol)を5mLの加圧管中5mLのCH3CNに溶かした。一度に4-(2-ヒドロキシエチル)モルフォリン(0.080g,0.61mmol)とDBU(0.11g,0.73mmol)の混合物を加えた。管を5mLのCH3CNで洗い流し、封止し、約95℃(油浴温度)48時間加熱した。油浴を110℃に上げ、さらに18時間加熱を続けた。反応を冷まし、コハク油に放散し、EtOAcと水に分配した。有機相を水、次いで食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。有機層を再び約300mgのコハク油に放散し、シリカゲル上に吸収させ、かつ溶出液としてCH2Cl2中の5〜25%iPrOHを用いてSiO2上フラッシュカラムクロマトグラフィーで生成物を精製した。生成物に富むフラクションを濃縮して40mgの表題化合物を得た。
【0112】
実施例6:1-メチル-7-(2-メチルカルバモイル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化15】

【0113】
25mLのEtOAc中のインドールエステル中間体(実施例1参照)(1.26g,約4mmol)の溶液に10%Pd/C(250mg)を加えた。反応容器をN2でパージし、1,4-シクロヘキサジエン(1.92mL,20.5mmol)を注射器で加えた。反応混合物を5時間加熱還流させてから室温に冷まし、ケイソウ土のパッドでろ過し、EtOAcですすいだ。結果溶液をエバポレートしてピンク色固体を得、SiO2上(4:1のヘキサン-EtOAc)カラムクロマトグラフィーで精製して740mgの所望の7-ヒドロキシインドール中間体を得た。
2mLの乾燥THF中の7-ヒドロキシインドール(200mg,0.912mmol)の溶液にNaH(40mg,鉱油中60%分散系)を加えると、深青色溶液になった。1mLのDMF中の4-クロロピリジン-2-カルボン酸t-ブチルエステル(256mg,1.20mmol)の溶液を添加し、混合物をN2下で5時間120℃に加熱した。冷却後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過した。溶媒の除去後、残留物をシリカゲル上カラムクロマトグラフィーで精製し、4:1のヘキサン-EtOAcで溶出して50mgの所望ジエステルを得た。
上記ジエステル(170mg,0.43mmol)を4mLのCH2Cl2に溶かし、1,3-ジメトキシベンゼンと1mLのTFAを加え、反応を一晩中撹拌した。溶媒の除去後、油状残留物に水を加え、NaHCO3でpHを3〜4に調整し、CH2Cl2で抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過した。溶媒の除去後、所望のカルボン酸はさらに精製せずに次工程で使用した。
2mLのDMF中のカルボン酸(160mg,0.47mmol)の溶液にヒューニッヒ塩基(200uL,1.15mmol)、HATU(226mg,0.576mmol)、HOAt(8.2mg,0.06mmol)及びMeNH2(0.5mL,THF中2.0M溶液,1mmol)を連続的に添加した。反応を一晩中撹拌してからEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶媒の除去後、反応をSiO2上カラムクロマトグラフィー(3:1のヘキサン-EtOAc)で精製して120mgの所望メチルアミドを得た。
上記メチルアミド(110mg,0.311mmol)を3mLのTHFに溶かし、LiOH(26mg,0.62mmol)を1mlの水中溶液として加えた。混合物を室温で一晩中撹拌した。反応混合物をCH2Cl2と水に分配し、水を分離し、HClでpHを3〜4に調整し、再びCH2Cl2で抽出した。混ぜ合わせた有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過した。溶媒の除去後、固体としてカルボン酸を得、何ら精製せずに次工程で使用した。
1.5mLのDMF中の上記カルボン酸(60mg,0.185mmol)の懸濁液にヒューニッヒ塩基(87uL,0.50mmol)を加えた。5分後、HATU(90.2mg,0.23mmol)とHOAt(5.0mg,0.037mmol)を添加後、N-(3-アミノ-5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-メタンスルホンアミド(51.8mg,0.190mmol)を加えた。混合物を一晩中撹拌してからEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2中3〜5%MeOH)で2回精製して、いくらかの不純物と共に85mgの所望生成物を得た。逆相HPLC(水:アセトニトリル)による最終精製で45mgの表題化合物を得た。
【0114】
実施例7:1-メチル-7-(2-モルフォリン-4-イルメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化16】

【0115】
10mLのCCl4中の2-メチル-4-クロロピリジン(1.00g,7.84mmol)、NBS(1.42g,8.00mmol)及び過酸化ベンゾイル(約10mg)の混合物を5時間加熱還流させた。冷却後、反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮して粗生成物を得、それをDMFに溶かしてモルフォリン(1.00mL)とK2CO3(1g)で処理した。混合物を一晩中撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中濃縮した。粗生成物をSiO2上カラムクロマトグラフィーで精製して400mgの所望2-モルフォリノメチル-4-クロロピリジンを得た。
10mLの乾燥DMF中の7-ヒドロキシインドールエステル(実施例6参照)(473.6mg,2.16mmol)の溶液にNaH(86.4mg,鉱油中60%分散系,2.16mmol)を加えると深青色溶液になった。3mLのDMF中の上記4-クロロピリジン中間体(380mg,1.79mmol)の溶液を加え、封管中で4.5時間混合物を140℃に加熱した。冷却後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過した。溶媒の除去後、残留物をCH2Cl2中1〜4%MeOHで溶出するシリカゲル上カラムクロマトグラフィーで精製して未反応クロロピリジンと所望エーテル中間体の混合物240mgを得、さらに精製せずに次工程で使用した。
上記エーテルと未反応クロロピリジンの混合物を3mLのTHFに溶かし、1mLのLiOH(60mg)水溶液で処理した。反応混合物を一晩中撹拌してから真空中濃縮した。残留物を1M NaOHで希釈し、エーテルで抽出して未反応の7-ヒドロキシインドールエステルとクロロピリジンを除去した。水層を2M HClでpH4〜5に酸性にし、CH2Cl2で6回抽出した。混ぜ合わせた有機抽出液を乾燥させ(Na2SO4)、ろ過かつ濃縮して68mgの所望インドール酸を得た。
2mLのDMF中のインドール酸(65.0mg,0.177mmol)の溶液にヒューニッヒ塩基(87uL,0.50mmol)を加えた。5分後、HATU(90.2mg,0.23mmol)とHOAt(5mg,0.037mmol)を加えてからN-(3-アミノ-5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-メタンスルホンアミド(49mg,0.180mmol)を添加した。混合物を一晩中撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過かつ真空中濃縮した。粗生成物を分取TLC(DCM中10%MeOH)で精製して35mgの生成物を得、逆相HPLCで精製して20mgの表題化合物を得た。
【0116】
実施例8:7-(2-ジメチルアミノメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化17】

【0117】
20mLの乾燥アセトニトリル中の4-クロロピリジン-2-カルボン酸(2.00g,12.69mmol)、ヨウ化メチル(1.25mL,20.0mmol)及びDBU(3.34mL,22.0mmol)の混合物を2日にわたって撹拌した。反応混合物をエーテルで希釈し、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲル上クロマトグラフィーで精製して1.6gの所望メチルエステルを得た。
氷-塩浴内、トルエン中のDIBAL(1M,12.3mL,12.3mmol)とTHFの溶液(1:1)に、10mLのTHF中の上記エステル(700mg,4.10mmol)の溶液を加えた。添加後、反応混合物を室温に戻し、3時間撹拌した。混合物を5mLの4M NaOHと共に砕氷中に注ぎ、EtOAcで出願し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中濃縮して450mgの所望アルコールを得、さらに精製せずに次工程で使用した。
DMF(10mL)中の上記アルコール(430mg,3.0mmol)の溶液に、NaH(144mg,鉱油中60%分散系,3.60mmol)を加え、混合物を氷浴内で冷却した。臭化ベンジル(437uL,3.60mmol)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。通常の水仕上げ後及びショートカラムクロマトグラフ精製後、600mgの所望ベンジルエーテルを得た。
Schlenk管をPd(OAc)2(16mg,0.07mmol)、K3PO4(525mg,2.40mmol)、ジ-t-ブチルビフェニルホスフィン(42mg,0.14mmol)及び7-ヒドロキシインドールエステル(実施例6参照)(307mg,1.4mmol)で充填し、セプタムで蓋をし、アルゴンでパージした。3mLのトルエン中の上記ベンジルエーテル(270mg,1.16mmol)の溶液を注射器で加えた。アルゴン下で6時間撹拌しながら混合物を100℃で加熱した。反応混合物をケイソウ土の層でろ過し、固体残留物をCH2Cl2ですすいだ。混ぜ合わせたろ液を濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して61%収率の所望インドールエーテルを得た。
8mLのTHF中のインドールエーテル(400mg,0.96mmol)の溶液に、2.5mLのH2O中LiOH(120mg,2.86mmol)の溶液を加えた。混合物を一晩中撹拌してから水で希釈し、2N HClでpH4〜5に酸性にしてCH2Cl2で抽出した。混ぜ合わせた抽出液を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中濃縮して360mgの所望カルボン酸を得た。これは精製しないで次工程用に十分純粋だった。
【0118】
4mLのDMF中のインドールカルボン酸(360mg,0.93mmol)の溶液にヒューニッヒ塩基(418uL,2.4mmol)を加えた。5分後、HATU(439mg,1.12mmol)とHOAt(12mg,0.09mmol)を添加してからN-(3-アミノ-5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-メタンスルホンアミド(253mg,0.93mmol)を加えた。混合物を一晩中撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(1:2のヘキサン-EtOAc)で精製して390mgの所望アミドを得た。
4mLのHOAc中の上記アミド(390mg,0.61mmol)の溶液に2mLの濃HClを加え、混合物を3時間100℃で加熱した。冷却後、反応混合物を砕氷中に注ぎ、pHを5〜6に調整し、EtOAcで抽出し、NaHCO3飽和水溶液、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒の除去後、残留物をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2中3〜5%MeOH)で精製して180mgの所望の脱ベンジル化ピリジン-メタノールを得た。
2mLのCH2Cl2中の上記ピリジン-メタノール(63mg,0.11mmol)とCBr4(76mg,0.23mmol)の溶液に、0℃のPh3P(36mg,0.14mmol)を加え、混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空中濃縮し、生成した黄色泡を2mLのDMFに溶かし、1mLの2M Me2NH(THF中)と固体K2CO3を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水、食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して15mgの表題化合物を得た。
【0119】
実施例9:1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-メチルカルバモイル-フェニル)-アミドの合成
【化18】

【0120】
DMSO(25mL)中の7-ヒドロキシインドールエステル(実施例6参照)(2.10g,10mmol)の溶液に、THF中のt-BuOK溶液(1.0M,10mL,10mmol)を室温で加えた。反応の色が赤から緑に変わった。2,4-ジクロロピリミジン(1.50g,10mmol)を添加した。反応混合物を70℃に3時間加熱した。反応を冷却し、H2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。混ぜ合わせた有機物を水と食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して粗製固体を得た。この固体を30%EtOAc/ヘキサンと摩砕し、ろ過して1.4gの所望エーテルを得た。ろ液を濃縮し、SiO2上カラムクロマトグラフィー(15%〜40%のEtOAc/ヘキサン溶出液)で精製してさらに1.2gのエーテル中間体を白色固体として得た。合わせた収量は2.6g(78%)。
封管中、15mLの無水THF中の上記クロロ-ピリミジニルエーテル(1.00g,3.01mmol)の溶液に6.0当量のMeNH2溶液(THF中)を加えた。反応を一晩中70℃で加熱した。それを室温に戻し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。この有機物を食塩水で洗浄し、乾燥させ、ろ過かつ濃縮して泡を得、SiO2上フラッシュカラムクロマトグラフィー(20%〜50%のEtOAc/ヘキサン溶出液)で精製して812mgの所望メチルアミノ-ピリミジン中間体を得た。
MeOH/THF(15mL/15mL)中の上記中間体の溶液に、LiOHを水溶液(313mg,2mLのH2O中)として添加した。反応の色が明るい緑に変わった。反応を室温で6時間撹拌してから真空中濃縮した。水を加え、混合物をEt2Oで洗浄し、有機層を捨てた。3N HClで水相をpH3〜4に酸性にしてEtOAcで抽出した。混ぜ合わせた有機抽出液を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮し、淡いピンク色固体として580mgのインドールカルボン酸を得た。
DMF中の上記インドールカルボン酸(122mg,0.41mmol)の溶液に、HATU(141mg,0.37mmol)、TEA(104uL,0.74mmol)及びHOAt(25mg,0.19mmol)を加えた。10分後、アニリン中間体(88mg,0.37mmol)を一度に加えた。混合物を室温で8時間撹拌した。反応をEtOAcで希釈し、水洗した。0.5NのHCl水溶液で洗浄することによって大部分の出発アニリンを除去した。結果の有機物を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮して油を得、SiO2上カラムクロマトグラフィー(3%〜10%のMeOH/CH2Cl2溶出液)、次いで分取TLCで精製して110mgの表題化合物を得た。
【0121】
実施例10:1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化19】

上記オレフィン(200mg,0.364mmol)のEtOH(3mL)中の懸濁液にモルフォリン(65μL,0.75mmol)と酢酸(35μL,0.61mmol)を加えた。混合物を窒素下で4時間80℃に加熱後、均質溶液を得た。反応をジクロロメタン(10mL)で希釈し、無水K2CO3上で30分間撹拌した。この溶液をろ過かつ濃縮した。残留物をEt2Oと摩砕し、粉末として生成物(221mg,95%)を得た。
【0122】
実施例11:1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミドの合成
【化20】

ジクロロメタン(40mL)中の前記インドールカルボン酸(2.10g,7.47mmol)の懸濁液に、塩化オキサリル(6.0mL,ジクロロメタン中2.0M溶液,12mmol)とDMF(10μL)を乾燥N2の雰囲気下で添加した。周囲温度で1.5時間撹拌後、生成した黄色溶液を真空中濃縮して粗製酸塩化物を黄色粉末として得た。この物質をTHF(50mL)に溶かし、この溶液にN-(3-アミノ-5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-メタンスルホンアミド(2.13g,7.50mmol)、ピリジン(971μL,12.0mmol)とDMAP(50mg)を加えた。反応を周囲温度で4日間撹拌してからジクロロメタン(300mL)に取り、飽和NaHCO3(40mL)で洗浄し、真空中濃縮した。結果の固体をエーテルと摩砕して生成物(2.94g,72%)を分析的に純粋な白色粉末として得た。
O-脱ベンジル化及び表題化合物へのさらなる変換を既に述べたように行って(実施例1)表題化合物を得た。
【0123】
実施例12:N-[3-アミノ-2-メトキシ-5-(1-メチルシクロプロピル)-フェニル]-メタンスルホンアミド
【化21】

【0124】
DMF(74mL)中の4-ヒドロキシアセトフェノン(10.0g,73.5mmol)の溶液に、イミダゾール(12.0g,176.3mmol)とtert-ブチルジメチルシリルクロライド(13.3g,88.1mmol)を加えた。この無色溶液を室温で0.75時間撹拌してからNaHCO3飽和水溶液でクエンチした。水相をヘキサンで抽出し、混ぜ合わせた有機層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮してシリルエーテル(18.0g,98%)を白色固体として得、さらに精製せずに使用した。
臭化メチル(トリフェニルホスホニウム)(17.1g,48.0mmol)をTHF(96mL)中で懸濁させ、0℃に冷却した。混合物にn-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M,19.2mL,48.0mmol)を一滴ずつ加えた。この赤色溶液を室温で0.5時間撹拌した。上記アセトフェノンシリルエーテル(10.0g,40.0mmol)を加えた。溶液は明黄色に変わり、白色沈殿が生じた。混合物を室温で1時間撹拌してから該溶液をNaHCO3飽和水溶液でクエンチした。水相をジエチルエーテルで抽出し、混ぜ合わせた有機層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮した。結果の混合物をシリカゲルの詰め物で溶出し(ヘキサン)、ろ液を濃縮してスチレン(8.36g,84%)を無色油として得た。
0℃のジクロロメタン中の上記スチレン中間体(6.85g,27.6mmol)の溶液にジエチル亜鉛(ヘキサン中1.0M,69mL,69mmol)を添加した。この溶液にジヨードメタン(11.2mL,138mmol)を一滴ずつ加え、結果の混合物を0℃で0.5時間撹拌し、2時間で室温に戻した。この不透明な混合物をNH4Cl飽和水溶液でクエンチした。水相を塩化メチレンで抽出し、混ぜ合わせた有機層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ケイソウ土でろ過し、濃縮した。粗製残留物をTHF(50mL)に溶かし、TBAF(THF中1.0M,28mL,28mmol)を室温で加えた。この溶液を2時間撹拌してから1.0M HCl水溶液でクエンチした。水相をEtOAcで抽出し、混ぜ合わせた有機層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮した。シルカゲルクロマトグラフィー(1%の2-プロパノール/12%のEtOAc,ヘキサン中)で精製してフェノール(2.77g,68%)を白色固体として得た。
【0125】
(NO)18-クラウン-6・H(NO3)21(18.0g,43.0mmol)をフェノール(2.77g,18.7mmol)のEtOAc中溶液に加えた。反応混合物を5分間加熱還流させてから室温に戻した。混合物を1.0M HCl水溶液上に注いだ。水相をジエチルエーテルで抽出した。混ぜ合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮した。残留物をアセトニトリル/MeOH(9:1,62mL)に溶かし、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(13mL,74.8mmol)をゆっくり添加した。この深赤色溶液を室温に戻し、トリメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中2.0M,18.7mL,37.4mmol)をゆっくり添加して窒素の発生をコントロールした。室温で0.5時間撹拌後、混合物を濃縮して塩化メチレンとNH4Cl飽和水溶液に分配した。水層を塩化メチレンで抽出し、混ぜ合わせた抽出液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーで精製して(ヘキサン中6%のEtOAc)ジニトロアニソール(2.21g,47%)を赤色油として得た。
EtOAc(30mL)中の上記ジニトロアニソール(2.21g,8.76mmol)の溶液に塩化スズ(II)二水和物(11.9g,52.6mmol)を加えた。混合物を0.25時間加熱還流させると、溶液が赤色になった。この溶液を室温に冷まし、2.0M NaOH水溶液上に注いだ。水相をEtOAcで抽出し、混ぜ合わせた有機層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、シリカゲルの詰め物で溶出し(塩化メチレン中1%の水酸化アンモニウム)、ろ液を濃縮した。残留物をジエチルエーテルに溶かし、1.0M HClで抽出した(3×)。混ぜ合わせた水層のpHを2.0M NaOHでpH=12に調整し、塩化メチレンで抽出した。混ぜ合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮してジアミノアニソール(860mg,52%)を赤色油として得た。
-10℃の塩化メチレン中の上記ジアミノアニソール(718mg,3.74mmol)の溶液にトリエチルアミン(521μL,3.74mmol)を加えた。次に、塩化メタンスルホニル(290μL,3.74mmol)を一滴ずつ10分間にわたって加え、結果の溶液を2時間かけてゆっくり室温に戻した。混合物をNaHCO3飽和水溶液でクエンチし、水層を塩化メチレンで抽出した。混ぜ合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーで精製して(ヘキサン中1%の水酸化アンモニウム/35%のEtOAc→ヘキサン中1%の水酸化アンモニウム/50%のEtOAc)赤色固体を得、これをジエチルエーテル/ヘキサン(1:1)と摩砕して、融点144〜146℃の淡褐色固体として表題化合物を得た(510mg,51%)。
【0126】
次に、中間体を上記実施例で述べた手順によって前記インドール核とカップリングさせ、さらに反応させることによって所望の類似インドールアミドを形成することができる。
例えば、実施例12の生成物を用いて以下の化合物を調製した。
【化22】

【0127】
実施例13:7-メルカプト-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸エチルエステルの合成
【化23】

【0128】
三つ口丸底フラスコ内で窒素パージ下、8mLのDMFに7-ヒドロキシ-1-メチルインドール-2-カルボン酸エチルエステル(1.06g;0.005mol)を溶かした。ジアザビシクロ[2.2.2.]オクタン(DABCO)(1.12g,0.010mol)とMe2NC(=S)Cl(1.236g,0.010mol)をそれぞれ一度に連続して加えた。混合物を室温で一晩中撹拌し続けた。懸濁液が生じた。この反応混合物を水上に注ぎ、EtOAcで3回抽出した。混ぜ合わせた有機層を水で3回、次いで食塩水で洗浄してからMgSO4上で乾燥させ、濃縮して約1.6gの半固体を得た。
上記残留物を熱i-PrOH(約30mL)に取り、木炭で処理した。この溶液を一晩中フリーザー内で冷却してから結果のベージュ色固体をろ過し、冷i-PrOH、次いで石油エーテルで洗浄して所望のチオカルバメートを得た(0.92g)。
上記チオカルバメート(31mg;0.0001mol)をMe2NPh(0.63mL;0.005mol)及び磁気撹拌棒と共に加圧管内に加えた。マイクロウエーブオーブン内で250℃に10分間管を加熱した。次に、反応混合物を4N HCl水溶液上に注ぎ、ゴム質沈殿をEtOAcで抽出した。この溶液をエバポレートして所望の異性化中間体を得た。
【0129】
結果の中間体を加水分解して所望チオールを形成し、類似の7-ヒドロキシインドール中間体について上述した方法でさらに反応させて所望のチオエーテル誘導体を形成することができる。
例えば、上記実施例で述べた方法を用いて上記チオールから以下の化合物を調製することができる。
【化24】

【0130】
実施例14:7-ヒドロキシ-ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸メチルエステルの合成
【化25】

【0131】
150mLの加熱フラスコに1g(5.52mmol)の3-メトキシ-2-ニトロ-ベンズアルデヒド、0.5mL(5.7mmol)のメルカプト-酢酸メチルエステル、1.8g(13mmol)の炭酸カリウム及び50mLの無水DMFを加えた。この不透明な金色溶液を封管中60℃で一晩中撹拌した。14時間後、反応を200mLの水中に注ぎ、2時間撹拌し、EtOAcで抽出して1g(81%)の所望の中間体を得、さらに精製せずに使用した。
500mLの三つ口丸底フラスコ内で窒素パージ下、約50mLのCH2Cl2に1g(4.5mmol)の上記中間体を溶かし、氷/アセトン浴内で冷却した。添加ロートにBBr3/CH2Cl2溶液(3当量)を入れ、全体にわたって温度を5℃未満で維持するような速度で一滴ずつ添加した。室温に戻し、一晩中撹拌を続けた。反応を氷/アセトン浴内で冷却し、50mLのMeOHを一滴ずつ加えた(発熱を伴うので最初は非常にゆっくり)。MeOHの添加完了後、反応を室温に戻してから真空中濃縮して表題化合物を得た(900mg,93%)。
7-ヒドロキシベンゾチオフェン中間体を、上記実施例で7-ヒドロキシインドールについて述べたようにさらに反応さて式Iの化合物を生成することができる。
【0132】
実施例15:1-メチル-7-(2-ピロリジン-1-イルメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化26】

【0133】
塩化メチレン(120mL)中の4-クロロピリジン-2-カルボン酸(4.5g,29.0mmol)の懸濁液に塩化オキサリル(3.0mL,1.2当量)をAr2下で添加した。反応を0℃に冷却し、500uLのDMFを加えた。大量のガスがインサイツ生成した。反応を室温で1.5時間撹拌してから濃縮した。粗製塩化アシル残留物に乾燥MeOH(50mL)を加えた。反応を室温で0.5時間撹拌してからNaHCO3(5%)でクエンチして中性にし、EtOAcで中間体し、食塩水で洗浄した。混ぜ合わせた有機物をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ真空中濃縮して5.0gの粗製固体を得、5%EtOAc/ヘキサンと摩砕して所望の中間体メチルエステルを明黄色固体として得た(4.5g,90%)。
-78℃の100mLの乾燥THF中の上記メチルエステル(2.5g,14.6mmol)の溶液にジイソブチルアルミニウムヒドリド(THF中1.0M,29.1mmol)を加え、Ar2下、当該温度で2時間反応混合物を撹拌した。反応を-78℃のMeOHでクエンチしてから酒石酸カリウムナトリウム溶液(約1.0M,180mL)を添加し、混合物を撹拌して1時間かけて室温に戻した。このスラリーをEtOAc(60mL)で希釈し、有機層を分け、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。穏やかな真空下、室温で溶媒を除去して(揮発性化合物)所望のアルデヒド(1.87g,91%)を得、室温で放置して明黄色結晶として結晶させた。
50mLのMeOH(乾燥)中の上記アルデヒド(1.6g,11.3mmol)の溶液にTsOH.H2O(363mg,0.17当量)と(MeO)3CH(5mL)を加えた。反応を2時間加熱還流させてからEtOAcと水に分配した。有機相をNaHCO3溶液と食塩水で洗浄した。混ぜ合わせた有機液をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ真空中濃縮して所望の4-クロロ-2-ジメトキシメチル-ピリジンを明黄色油として得た(1.83g,86%)。
【0134】
封管をPd(OAc)2(57.47mg,0.06当量)、K3PO4(1.904g,2.0当量)、ジ-tert-ブチルホスフィンビフェニル(152.7mg,0.12当量)及び7-ヒドロキシ-メチルインドール-2-カルボン酸メチルエステル(934.8mg,4.26mmol)及びトルエン(20mL)で充填し、セプタムで蓋をした。この系を脱気かつアルゴンで充填し、これを2回繰り返した。次に、4mLのトルエン中の上記4-クロロ-2-ジメトキシメチル-ピリジン(800mg,4.26mmol)の溶液を注射器で加えた。3時間アルゴン下で撹拌しながら混合物を100℃で加熱した。反応を室温に冷まし、ケイソウ土の詰め物で反応混合物をろ過し、塩化メチレンですすいだ。混ぜ合わせたろ液を真空中濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(30%--70%EtOAc/ヘキサン)所望エーテル(790mg,50%)を褐色油として得た。
THF/MeOH(25mL/10mL)中の上記エーテル(770mg,2.1mmol)の溶液に、3mLの水に溶かしたLiOH.H2O(218.1mg,2.50当量)を加えた。清澄反応溶液を室温で5時間撹拌してから真空中濃縮した。残存水溶液を水(15mL)で希釈し、エーテルで抽出した。有機層を捨てた。水層を1.4N HCl(約2.5mL)で酸性にしてpH5にした。大量の白色沈殿を200mLのEtOAcで抽出し、食塩水で洗浄した。混ぜ合わせた有機液をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ真空中濃縮して所望のインドール-2-カルボン酸中間体(644mg,90.5%)を白色泡として得た。
DMF(20mL)中の上記カルボン酸(651mg,1.9mmol)の溶液にHATU(723.2mg,1.0当量)、ジイソプロピルエチルアミン(662.6uL,2.0当量)及びHOAt(129.4mg,0.5当量)を加えた。10分後、N-(3-アミノ-5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-メタンスルホンアミドを一度に加えた。室温で一晩中撹拌後、反応をEtOAcで仕上げ、水と食塩水で洗浄した。混ぜ合わせた有機物をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ真空中濃縮して油を得、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して(50%EtOAc/ヘキサン)所望のアミド(1.03g,91%)を白色泡として得た。
アセトニトリルと水(20mL/20mL)中の上記アミド(1.08g,1.81mmol)の溶液にCBr4(905mg,2.0当量)を加えた。反応を一晩中還流させた(油浴温度:80℃)。反応を室温に冷まし、NaHCO3溶液でpH7に調整し、所望生成物が水層に残存しないまで、EtOAcで抽出した。混ぜ合わせた有機物をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して1.5g(>100%)の名褐色泡を得、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して(20%--70%EtOAc/ヘキサン)所望のアルデヒド中間体を黄色泡として得た。
ジクロロエタン(10mL)中の上記アルデヒド(80mg,0.145mmol)の溶液に氷HOAc(273uL)とピロリドン(375uL)を加えた。反応を室温で20分間撹拌した。反応溶液が曇ってきた。反応混合物にトリアセトキシボロヒドリド(245mg)を加えた。反応を室温で1時間撹拌してからNaHCO3(飽和溶液)を加え、混合物を10分間撹拌してから塩化メチレンで抽出した。混ぜ合わせた有機物を食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して85mgの泡を得た(HPLC及び1HNMRで97%超えの純度)。この泡をシリカゲルクロマトグラフィーでさらに精製して(5%--8%のMeOH/塩化メチレン)表題化合物を(75mg,85%)。
【0135】
実施例16:1-メチル-7-(ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-{[(2-ジメチルアミノ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-2-メトキシ-フェニル)-アミドの合成
【化27】

【0136】
THF(3.00mL)中の1-メチル-7-(ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-[1,3]ジオキソラン-2-イル-2-メトキシ-フェニル)-アミド(0.20g,0.40mmol)の溶液に2.0N HCl(2mL)を添加した。溶液を室温かつ周囲大気下で17.5時間撹拌した。溶液をEtOAc(20mL)で希釈し、分離ロートに移した。水層を分け、有機層を飽和NaHCO3溶液(2×10mL)、水(1×10mL)、食塩水(1×10mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を蒸発させて所望のアルデヒドを黄色泡として得た(0.16g,90%)。
ジクロロエタン(2.00mL)中の上記アルデヒド(0.04g,0.09mmol)の溶液に酢酸(0.06mL,1.06mmol)を添加後、0℃のN,N,N'-トリメチルエチレンジアミン(0.28mL,2.18 mmol)を一滴ずつ加えた。溶液を室温に戻し、30分間撹拌後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.05g,0.22mmol)をバッチ形式で添加した。周囲大気下かつ室温で17.5時間反応を撹拌した。溶液をEtOAc(10mL)で希釈し、3% NH4OH(1mL)でクエンチした。この二相系を分離ロートに移し、水層を分離した。有機層を3% NH4OH(2×2.0mL)、水(2×10mL)、食塩水(2×10mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を蒸発させた。結果残留物をCH2Cl2に溶かし、フラッシュクロマトグラフ処理して(7% MeOH/CH2Cl2,0.5% NH4OH)粗生成物を黄色油として得た。この物質を再びフラッシュクロマトグラフ処理して(8% MeOH/CH2Cl2,0.5% NH4OH)表題化合物を無色泡として得た(0.02g,41%)。
【0137】
(使用方法)
本発明により、式(I)の化合物を使用する新規方法が提供される。本明細書で開示した化合物は、細胞由来の炎症性サイトカイン生産を効率的に遮断する。サイトカイン生産の阻害は、過剰なサイトカイン生産に関連する種々のサイトカイン媒介疾患又は状態、例えば炎症を伴う疾患及び病的状態を予防及び治療するための魅力的な手段である。従って、本化合物は、以下の状態及び疾患を含む“背景セクション”で述べたような疾患及び状態の治療に有用である:
骨関節炎、アテローム性動脈硬化症、接触皮膚炎、骨吸収障害、再潅流傷害、喘息、多発性硬化症、ギラン-バレー(Guillain-Barre)症候群、クローン病、潰瘍性結腸炎、乾癬、移植片対宿主病、全身性エリテマトーデス及びインスリン依存性糖尿病、リウマチ性関節炎、毒性ショック症候群、アルツハイマー病、糖尿病、炎症性腸疾患、急性及び慢性疼痛並びに炎症及び心臓血管疾患の症候、単独又は血栓溶解治療後の脳卒中、心筋梗塞、熱傷害、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、外傷後多臓器損傷、急性糸球体腎炎、急性炎症成分による皮膚疾患、急性化膿性髄膜炎又は他の中枢神経系障害、血液透析関連症候群、白血球交換療法、顆粒球輸血関連症候群、及び壊死性全腸炎、経皮的冠動脈形成術後再狭窄、外傷性関節炎、敗血症、慢性閉塞性肺疾患及びうっ血性心不全。本発明の化合物は、仮出願番号60/403,422に記載されているような抗凝血療法又は線溶療法(及びこのような療法に関連する疾患や状態)にも役立ちうる。
【0138】
本発明の化合物は、p38 MAPキナーゼインヒビターでもある。p38 MAPキナーゼインヒビターのスクリーニング方法は技術的に知られている。従って、“発明の背景”で開示したように、本発明の化合物は腫瘍学的疾患の治療に有用である。これら疾患として、限定するものではないが、乳房、気道、脳、生殖器、消化管、尿路、目、肝臓、皮膚、頭頚部、甲状腺、副甲状腺の癌及びその遠隔転移のような固形腫瘍が挙げられる。当該障害には、リンパ腫、肉腫、及び白血病も含まれる。
乳癌の例として、限定するものではないが、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、インサイツ腺管癌、及びインサイツ小葉癌が挙げられる。
気道の癌の例として、限定するものではないが、小細胞肺癌及び非細胞肺癌、並びに気管支腺腫及び胸膜肺芽腫及び胸膜肺中皮腫が挙げられる。
脳癌の例として、限定するものではないが、脳幹、視覚性及びヒポフタルミック(hypophtalmic)神経膠腫、小脳及び大脳星細胞腫、髄芽腫、上衣腫、並びに下垂体、神経外胚葉性及び松果体腫瘍が挙げられる。
末梢神経系腫瘍の例として、限定するものではないが、神経芽細胞腫、神経節芽細胞腫、及び末梢神経鞘腫瘍が挙げられる。
内分泌系及び外分泌系の腫瘍の例として、限定するものではないが、甲状腺癌、副腎皮質癌、褐色細胞腫、及びカルチノイドが挙げられる。
男性生殖器の腫瘍として、限定するものではないが、前立腺癌及び精巣癌が挙げられる。
女性生殖器の腫瘍として、限定するものではないが、子宮内膜、頚部、卵巣、膣、及び外陰の癌、並びに子宮の肉腫が挙げられる。
消化管の腫瘍として、限定するものではないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆のう、胃、膵臓、直腸、小腸、及び唾液腺の癌が挙げられる。
尿路の腫瘍として、限定するものではないが、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管、及び尿道の癌が挙げられる。
【0139】
眼癌として、限定するものではないが、眼内黒色腫及び網膜芽腫が挙げられる。
肝臓癌の例として、限定するものではないが、肝細胞癌(線維ラメラ変種がある又は無い肝臓細胞癌)、肝芽腫、胆管癌(肝内胆管癌)、及び混合型肝細胞胆管癌が挙げられる。
皮膚癌として、限定するものではないが、扁平上皮癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、及び非黒色種皮膚癌が挙げられる。
頭頚部癌として、限定するものではないが、喉頭/下咽頭/鼻咽頭/口咽頭の癌、並びに口唇癌及び口腔癌が挙げられる。
リンパ腫として、限定するものではないが、AIDS-関連リンパ腫、非-ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、及び中枢神経系のリンパ腫が挙げられる。
肉腫として、限定するものではないが、軟組織の肉腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫、血管肉腫、及び横紋筋肉腫が挙げられる。白血病として、限定するものではないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、及びヘアリーセル白血病が挙げられる。
プラスマ細胞疾患として、限定するものではないが、多発性骨髄腫、及びヴァルデンストレームマクログロブリン血症が挙げられる。
これら障害はヒトでよく特徴づけされているが、同様の病因が他の動物内でも存在し、本発明の医薬組成物で治療することができる。
【0140】
治療用途では、本化合物は通常の剤形のいずれでも投与しうる。投与経路として、限定するものではないが、静脈内、筋肉内、皮下、滑液内、注入により、舌下、経皮、経口、局所又は吸入による経路が挙げられる。好ましい投与態様は経口及び静脈内である。
本化合物は、単独で、或いは該インヒビターの安定性を高め、本化合物を特定形態で含有する医薬組成物の投与を容易にし、溶解若しくは分散を増加させ、阻害活性を高め、補助的療法を与えるなど、他の活性成分を含むアジュバントと共に投与することができる。有利には、このような併用療法は通常の治療薬より少ない投与量を利用するので、当該薬剤を単療法として使用する場合に受ける可能性のある毒性及び有害な副作用を回避する。上述した化合物は、通常の治療薬又は他のアジュバントと物理的に組み合わせて単一の医薬組成物にすることができる。この点に関し、Cappolaら:米国特許出願第09/902,822号、PCT/US 01/21860及び米国特許出願第10/214,782(それぞれ引用によってその全体が本明細書に取り込まれる)を参照することができる。従って、有利には、本化合物は単一剤形で投与することができる。いくつかの態様では、このような化合物の組合せを含む医薬組成物は、少なくとも約5%、さらに好ましくは少なくとも約20%の式(I)の化合物(w/w)又はその組合せを含有する。本発明の化合物の最適割合(w/w)は変化しうるが、本技術の当業者の理解範囲内である。代わりに、本化合物を別々に(連続的又は同時に)投与してもよい。別々に投与すると投与法のフレキシビリティーを高めうる。
【0141】
上述したように、本明細書で述べた化合物の剤形は、当業者に既知の医薬的に許容しうる担体及びアジュバントを含む。これら担体及びアジュバントとして、限定するものではないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、緩衝物質、水、塩又は電解質及びセルロース系物質が挙げられる。好ましい剤形として、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、液剤、溶液、懸濁液、エマルジョン、ロゼンジ剤、シロップ剤、再構成性散剤、顆粒剤、座剤及び経皮パッチが挙げられる。このような剤形の調製方法は既知である(例えば、H.C. Ansel and N.G. Popovish, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 5th ed., Lea and Febiger (1990)参照)。投与量レベル及び要件は技術的によく認識されており、当業者は特定患者に適した利用可能な方法と技術から選択することができる。いくつかの態様では、投与量レベルは70kgの患者で1〜1000mg/1服の範囲である。1日1服で十分であるが、1日5服まで与えうる。経口用量では、2000mg/日まで必要としうる。この点に関し、米国特許出願第10/313,667号を参照することができる。当業者には明かなように、特定の因子によって、より少ないか又は多い用量を要することがある。例えば、特有の投与量及び治療法は、患者の一般的な健康プロファイル、患者の障害の重症度と経過又はその障害に対する素質、及び治療医師の判断のような因子によって決まるだろう。
【0142】
(生物学的アッセイ)
THP細胞内でのTNF生産の阻害
リポ多糖類刺激されたTHF細胞内でのTNFαの阻害を測定することによってサイトカイン生産の阻害を観察することができる(例えばW. Prichett et al., 1995, J. Inflammation, 45, 97参照)。すべての細胞と試薬を、フェノールレッドとL-グルタミンと共に、さらにL-グルタミン(全部で4mM)、ペニシリンとストレプトゾトシン(それぞれ50単位/ml)及びウシ血清アルブミン(FBS,3%)(GIBCO,前濃度は最終)で補充したRPMI 1640で希釈した。アッセイは滅菌状態で行い;試験化合物製剤だけは非滅菌だった。最初の原料溶液はDMSO中で調製後、所望の最終アッセイ濃度より2倍高い濃度のRPMI 1640中で希釈した。コンフルエントTHP.1細胞(2×106細胞/ml,最終濃度;American Type Culture Company, Rockville, MD)を、125μlの試験化合物(2倍濃縮)又はDMSO媒体(対照、ブランク)を含有する96ウェルのポリプロピレン丸底培養プレート(Costar 3790;滅菌)に加えた。DMSO濃度は0.2%最終を超えなかった。細胞混合物を30分間、37℃、5%のCO2でプレインキュベート後、リポ多糖類で刺激した(LPS;1μg/ml最終;Siga L-2630,大腸菌血清型0111.B4由来;1mg/ml原料として貯蔵、内毒素遮断蒸留H2O中、-80℃で)。ブランク(未刺激)はH2O媒体を受け;最終インキュベーション量は250μlだった。上述したように終夜インキュベーションを続けた(18〜24時間)。プレートを5分、室温、1600rpm(400xg)で遠心分離してアッセイを終わらせ;上清をきれいな96ウェルプレートに移し、-80℃で貯蔵した。市販のELISAキット(Biosource #KHC3015, Camarillo, CA)を用いてヒトTNFαについて分析した。データは、SASソフトウェアシステム(SAS研究所, Inc., Cary, NC)を用いて非線形回帰(Hill方程式)で解析して用量依存曲線を生成した。計算されるIC50値は、最大TNFα生産を50%減少させる該試験化合物の濃度である。
このアッセイでは、好ましい化合物は1uM未満のIC50を有する。
【0143】
(他のサイトカインの阻害)
抹消血液単球細胞、適切な刺激物質、及び市販のELISAキットを用いる同様の方法(又はラジオイムノアッセイのような他の検出法)によって、特定のサイトカインについて、IL-1β、GM-CSF、IL-6及びIL-8の阻害を好ましい化合物について実証することができる(例えば、J.C. Lee et al., 1988, Int. J. Immunopharmacol., 10, 835参照)。
この出願で引用したすべての刊行物、特許公報及び特許出願は、引用によってその全体が本明細書に取り込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩、酸、エステル若しくは異性体。
【化1】

(式中:
Ar1は1個のR1で置換されている芳香族炭素環であり、かつAr1は2個のR2基で独立的に置換されており、かつ隣接環原子上の1個のR1と1個のR2が任意に5-員若しくは6-員炭素環式環又はヘテロ環式環を形成していてもよく;
1は、ハロゲン、NO2、NH2、J-N(Ra)-(CH2)m-、N(J)2-(CH2)m-、NH2C(O)-、J-N(Ra)-C(O)-、J-S(O)m-N(Ra)-、J-N(Ra)-S(O)m-又はヘテロ環-(CH2)m-(該ヘテロ環式基は、任意にC1-5アルキルで置換されていてもよい)であり;
Qは、N又はCRpであり;
Yは、>CRpv、-CRp=C(Rv)-、-O-、-N(Rx)-又は>S(O)mであり;
ここで、Ra、Rp、Rv、Rx及びRyはそれぞれ独立的に水素又はC1-5アルキルであり;
Xは、-CH2-、-N(Ra)-、-O-又は-S-であり;
Wは、N又はCHであり;
各mは、独立的に0、1又は2であり;
Jは、C1-10アルキル及び炭素環(それぞれ任意にRbで置換されていてもよい)から選択され;
2は、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル(任意にC1-5アルキルで置換されていてもよい)、C1-4アシル、アロイル、C1-4アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)、ハロゲン、C1-6アルコキシカルボニル、炭素環スルホニル及び-SO2-CF3から選択され;
各R3、R4及びR5は、独立的に水素、C1-6アルキル及びハロゲンから選択され;
6は、表示した環のN原子に対してオルト又はメタ位に任意的に結合しており、かつ
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、>C(O)、-NH-、-C(O)-NH-、-S-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アシル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びテトラヒドロフラニルから選択される)、ヘテロアリール(ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チエニル、フリル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル及びイソチアゾリルから選択される)又はアリールから選択され、各アルキル、アルケニル、アシル、ヘテロ環、ヘテロアリール及びアリールは、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、-NR78又はNR78-C(O)-で置換されていてもよく;
ここで、各R6は、任意に、以下の基:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、アリールC0-4アルキル、ヘテロアリールC0-4アルキル及びヘテロ環C0-4アルキル(上記列挙した各ヘテロ環、ヘテロアリール及びアリール基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい);
から選択される基にさらに共有結合していてもよく;
各R7及びR8は、独立的に水素、フェニルC0-3アルキル(任意にハロゲン、C1-3アルキル又はジC1-5アルキルアミノで置換されていてもよい)であり、或いはR7及びR8は、C1-2アシル、ベンゾイル又は分岐若しくは不分岐C1-5アルキル(任意にC1-4アルコキシ、ヒドロキシ又はモノ若しくはジC1-3アルキルアミノで置換されていてもよい)であり;
かつ
bは、水素、C1-5アルキル、ヒドロキシC1-5アルキル、C2-5アルケニル、C2-5アルキニル、炭素環、ヘテロ環、ヘテロアリール、C1-5アルコキシ、C1-5アルキルチオ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-5ジアルキルアミノ、C1-5アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-5アシルオキシ、C1-5アシルアミノ(上記各基は、任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)から選択され、或いはRbは、C1-5アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲン、ニトロ及びニトリルから選択される。)
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、
Yが、-O-、-S-、-NH-、-N(CH2CH3)-又は-N(CH3)-であり;
Xが、-N(Ra)-、又は-O-であり;
Qが、CHであり;
Jが、C1-10アルキル、アリール又はC3-7シクロアルキル(それぞれ任意にRbで置換されていてもよい)から選択され;
2が、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル(任意にC1-3アルキルで置換されていてもよい)、アセチル、アロイル、C1-5アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)、ハロゲン、メトキシカルボニル、フェニルスルホニル及び-SO2-CF3から独立的に選択され;
各R3、R4及びR5が水素であり;
bが、水素、C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C2-5アルキニル、C3-8シクロアルキルC0-2アルキル、アリール、C1-5アルコキシ、C1-5アルキルチオ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-5ジアルキルアミノ、C1-5アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-5アシルオキシ、C1-5アシルアミノ、C1-5スルホニルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、ニトリルから選択され、
或いはRbが、ヘテロ環(ピロリジニル、ピロリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニルスルホキシド、チオモルフォリニルスルホン、ジオキサラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1,3-ジオキソラノン、1,3-ジオキサノン、1,4-ジオキサニル、ピペリジノニル、テトラヒドロピリミドニル、ペンタメチレンスルフィド、ペンタメチレンスルホキシド、ペンタメチレンスルホン、テトラメチレンスルフィド、テトラメチレンスルホキシド及びテトラメチレンスルホンから選択される)
及びヘテロアリール(アジリジニル、チエニル、フラニル、イソキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラニル、キノキサリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、インダゾリル、トリアゾリル、ピラゾロ[3,4-b]ピリミジニル、プリニル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジニル、ツベルシジニル、オキサゾ[4,5-b]ピリジニル及びイミダゾ[4,5-b]ピリジニルから選択される)から選択される、化合物。
【請求項3】
請求項2に記載の化合物であって、
Ar1が、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル及びインデニルから選択され、
各Ar1は、任意に1個のR1で置換されていてもよく、かつ独立的に2個のR2基で置換されており;
Yが、-O-、-S-又は-N(CH3)-であり;
6が存在し、かつ以下:
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、-NH-、-C(O)-NH-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びテトラヒドロフラニルから選択される)、又はアリール(フェニル及びナフチルから選択される)から選択され、各アルキル、アルケニル、ヘテロ環及びアリールは、任意に1〜3個のヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、モノク若しくはジC1-3アルキルアミノ、アミノ又はC1-5アルコキシカルボニルで置換されていてもよく;
ここで、各R6が、任意に、以下:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ヒドロキシ、C1-3アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニルC0-4アルキル、ピペラジニルC0-4アルキル、ピペリジニルC0-4アルキル、ピロリジニルC0-4アルキル、モルフォリニルC0-4アルキル、テトラヒドロフラニルC0-4アルキル、トリアゾリルC0-4アルキル、イミダゾリルC0-4アルキル及びピリジニルC0-4アルキル(上記各ヘテロ環、ヘテロアリール及びフェニル基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、-NR78、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい)から選択される基にさらに共有結合していてもよく;
各R7及びR8が、独立的に水素、フェニルC0-3アルキル(任意にハロゲンで置換されていてもよい)、C1-3アルキル又はジC1-5アルキルアミノであり、或いはR7及びR8がC1-2アシル、ベンゾイル又は分岐若しくは不分岐C1-5アルキル(任意にC1-4アルコキシ、ヒドロキシ又はモノ若しくはジC1-3アルキルアミノで置換されていてもよい)である、化合物。
【請求項4】
請求項3に記載の化合物であって、
Xが-O-であり;
Yが-N(CH3)-であり;
JがC1-10アルキル(任意にRbで置換されていてもよい)であり;
2が、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル(任意にC1-3アルキルで置換されていてもよい)及びC1-5アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)から独立的に選択され;
6が、以下:
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、-NH-、-C(O)-NH-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル及びピロリジニルから選択される)又はフェニルから選択され、各アルキル、アルケニル、ヘテロ環及びフェニルは、任意に1〜3個のヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、モノ若しくはジC1-3アルキルアミノ、アミノ又はC1-5アルコキシカルボニルで置換されていてもよく;
ここで、各R6は、任意に、以下:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ベンジルオキシ、フェニルC0-4アルキル、ピペラジニルC0-4アルキル、ピペリジニルC0-4アルキル、ピロリジニルC0-4アルキル、モルフォリニルC0-4アルキル、トリアゾリルC0-4アルキル、イミダゾリルC0-4アルキル及びピリジニルC0-4アルキル(上記各ヘテロ環、ヘテロアリール及びフェニル基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、アミノ、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい)から選択される基にさらに共有結合していてもよく;
各R7及びR8が、独立的に水素、フェニルC0-2アルキル(任意にハロゲンで置換されていてもよい)、C1-3アルキル又はジC1-5アルキルアミノであり、或いはR7及びR8が分岐若しくは不分岐C1-5アルキル(任意にC1-4アルコキシ、ヒドロキシ又はモノ若しくはジC1-3アルキルアミノで置換されていてもよい)であり;
bが、水素、C1-5アルキル、C3-7シクロアルキルC0-2アルキル、アリール、C1-5アルコキシ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-3ジアルキルアミノ、C1-3アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-3アシルオキシ、C1-3アシルアミノ、C1-3スルホニルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、ニトリルから選択され;
或いはRbが、ピロリジニル、ピロリニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニルスルホキシド、チオモルフォリニルスルホン、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペリジノニル、テトラヒドロピリミドニル、アジリジニル、イソキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル及びピリダジニルから選択される、化合物。
【請求項5】
請求項4に記載の化合物であって、
Ar1が、下記式(A)又は(B)であり
【化2】

(ここで、
Ar1が式(A)の場合:
1は、NH2、J-N(Ra)-(CH2)m-、NH2C(O)-、J-N(Ra)-C(O)-、J-S(O)2-N(Ra)-、J-N(Ra)-S(O)2-又はヘテロ環-(CH2)1-2-(該ヘテロ環はピロリジニル、モルフォリニル及びピペラジニルから選択され、それぞれ任意にC1-4アルキルで置換されていてもよい)であり、かつJはC1-5アルキル(任意にRbで置換されていてもよい)であり;或いは
Ar1が式(B)の場合:
1は水素又はハロゲンであり;
2は、C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル(任意にC1-3アルキルで置換されていてもよい)及びC1-5アルコキシ(それぞれ任意に部分的若しくは全体的にハロゲン化されていてもよい)から独立的に選択される);
6が、以下:
結合、-O-、-O-(CH2)1-5-、-NH-、-C(O)-NH-、分岐若しくは不分岐C1-5アルキル、C2-5アルケニル、C1-3アルキル(OH)、ヘテロ環(モルフォリニル、ピペラジニル、ピペリジニル及びピロリジニルから選択される)又はフェニルから選択され、各アルキル、アルケニル、ヘテロ環及びフェニルは、任意に1〜3個のヒドロキシ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、モノ若しくはジC1-3アルキルアミノ、アミノ又はC1-5アルコキシカルボニルで置換されていてもよく;
ここで、各R6が、任意に、以下:
水素、-NR78、C1-3アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、ベンジルオキシ、フェニルC0-4アルキル、ピペラジニル、ピペラジニルC1-2アルキル、ピペリジニル、ピペリジニルC1-2アルキル、ピロリジニル、ピロリジニルC1-2アルキル、モルフォリニル、モルフォリニルC1-2アルキル、トリアゾリル、トリアゾリルC1-2アルキル、イミダゾリル、イミダゾリルC1-2アルキル、ピリジニル及びピリジニルC1-2アルキル(上記各ヘテロ環、ヘテロアリール及びフェニル基は、任意に1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ、C1-5アルコキシカルボニル、アミノ、NR78-C(O)-又はC1-4アシルで置換されていてもよい)から選択される基にさらに共有結合していてもよい、化合物。
【請求項6】
請求項5に記載の化合物であって、
Ar1が下記式(A)又は(B)であり、
【化3】

かつR2が下記式から選択され、
【化4】

Ar1が式(A)の場合:
1がJ-S(O)2-N(Ra)-又はJ-N(Ra)-S(O)2-のときはJがC1-3アルキルであり;
かつ
1がNH2、J-N(Ra)-(CH2)m-、NH2C(O)-、J-N(Ra)-C(O)-、又はヘテロ環-(CH2)1-2-(該ヘテロ環はピロリジニル、モルフォリニル、ピペラジニル又はC1-4アルキルピペラジニルから選択される)のときはJがC1-3アルキル(任意にRbで置換されていてもよい)である、化合物。
【請求項7】
請求項6に記載の化合物であって、
bが、水素、C1-5アルキル、C3-6シクロアルキルC0-2アルキル、フェニル、C1-5アルコキシ、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-3ジアルキルアミノ、C1-3アシル、C1-5アルコキシカルボニル、C1-3アシルオキシ、C1-3アシルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲンから選択され;
或いはRbが、モルフォリニル、チオモルフォリニル、チオモルフォリニルスルホキシド、チオモルフォリニルスルホン、ピペリジニル、ピペリジノニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル及びピリダジニルから選択される、化合物。
【請求項8】
請求項7に記載の化合物であって、
bが、アミノ、C1-5アルキルアミノ、C1-3ジアルキルアミノから選択され;
或いはRbが、モルフォリニル、ピペリジニル及びピリジニルから選択される、化合物。
【請求項9】
請求項6に記載の化合物であって、
Ar1が式(A)である、化合物。
【請求項10】
請求項6に記載の化合物であって、
Ar1が式(B)である、化合物。
【請求項11】
請求項6に記載の化合物であって、
Ar1が下記式である、化合物。
【化5】

【請求項12】
以下の化合物:
1-メチル-7-(ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-シクロプロピルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(4-メトキシ-ベンジルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(3-ジメチルアミノ-2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-ジメチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(6-メチル-2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-ピロリジン-1-イル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(ピペリジン-4-イルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
4-{4-[2-(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニルカルバモイル)-1-メチル-1H-インドール-7-イルオキシ]-ピリミジン-2-イルアミノ}-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル;
7-{2-[(2-ジメチルアミノ-エチル)-メチル-アミノ]-ピリミジン-4-イルオキシ}-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[6-メチル-2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-ピロリジン-1-イル-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-6-メチル-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルカルバモイル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸[5-tert-ブチル-3-(2-ジメチルアミノ-エチルカルバモイル)-2-メトキシ-フェニル]-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルカルバモイル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸[5-tert-ブチル-3-(2-ジメチルアミノ-エチルカルバモイル)-2-メトキシ-フェニル]-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸[5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-(2-モルフォリン-4-イル-エチルカルバモイル)-フェニル]-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-カルバモイル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-メチルカルバモイル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ビニル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(1,2-ジヒドロキシ-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(モルフォリン-4-イルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-モルフォリン-4-イルメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-モルフォリン-4-イルメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-ジメチルアミノメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド
1-メチル-7-(2-メチルカルバモイル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-ベンジルオキシメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-モルフォリン-4-イルメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸[5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-フェニル]-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-ジメチルアミノメチル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(3-アミノ-5-tert-ブチル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-ジベンジルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-メチルスルファモイル-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-[1,3]ジオキソラン-2-イル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-メチルアミノメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-{2-[メチル-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-アミノ]-ピリミジン-4-イルオキシ}-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;及び
1-メチル-7-(2-メチルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸[5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-(2-モルフォリン-4-イル-エチルアミノ)-フェニル]-アミド;
1-メチル-7-(ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ピペラジン-1-イル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸[3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-(1-メチル-シクロプロピル)-フェニル]-アミド;
1-メチル-7-[2-(5-メチル-2,5-ジアザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2,5-ジアザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert- ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-メトキシ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド
7-[2-(4-tert-ブチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-{2-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-エチル]-ピリミジン-4-イルオキシ}-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-ピロリジン-1-イル-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-{2-[2-(4-tert-ブチル-ピペラジン-1-イル)-エチル]-ピリミジン-4-イルオキシ}-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(4-tert-ブチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ピロリジン-1-イルメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2,6-ジメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-エチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-アミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ピロリジン-1-イルメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ピペリジン-1-イルメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-{[(2-ジメチルアミノ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-{[(2-ジメチルアミノ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-カルバモイル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-((1S,4S)-5-メチル-2,5-ジアザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-[1,4]ジアゼパン-1-イル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-[1,4]ジアゼパン-1-イル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1-H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ピペラジン-1-イル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-トリジュウテリオ-7-(2-ピペラジン-1-イル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(ヘキサヒドロ-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-トリジュウテリオ-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸[3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-(1-メチル-シクロプロピル)-フェニル]-アミド;
7-[2-((S)-3-ジメチルアミノ-ピロリジン-1-イル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸[3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-(1-メチル-シクロプロピル)-フェニル]-アミド;
7-[2-((S)-3-ジメチルアミノ-ピロリジン-1-イル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸[3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-(1-メチル-シクロプロピル)-フェニル]-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-カルボニル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;及び
1-メチル-7-[2-(ピペラジン-1-カルボニル)-ピリジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
から選択される化合物、
又はその医薬的に許容しうる塩、酸、エステル若しくは異性体。
【請求項13】
以下の化合物:
7-(ピリミジン-4-イルオキシ)-ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(ピリミジン-4-イルオキシ)-ベンゾフラン-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(ピリミジン-4-イルスルファニル)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(ピリミジン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(ピリジン-3-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-ベンジルアミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-{2-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-ピリミジン-4-イルオキシ}-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-イミダゾl-1-イル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-[1,2,3]トリアゾール-1-イル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸[2-メトキシ-5-(2,2,2-トリフルオロ-1-トリフルオロメチル-エチル)-フェニル]-アミド;
7-{2-[(2-ジメチルアミノ-エチル)-メチル-アミノ]-ピリミジン-4-イルオキシ}-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(4-クロロ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-[2-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(4-クロロ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(2-メトキシ-5-トリフルオロメトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(4-ジメチルアミノ-ピペリジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(3-ジメチルアミノ-ピロリジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(1-メチル-ピペリジン-4-イルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-イミダゾl-1-イル-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-イミダゾl-1-イル-エトキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(4-クロロ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-メチルカルバモイル-フェニル)-アミド;
7-(2-アミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-カルバモイル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-アミノ-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸[5-tert-ブチル-3-(2-ジメチルアミノ-エチルカルバモイル)-2-メトキシ-フェニル]-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-ジメチルアミノメチル-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
7-[2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-2-メトキシ-3-モルフォリン-4-イルメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-モルフォリン-4-イルメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(4-クロロ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-[2-(3-ジメチルアミノ-ピロリジン-1-イルメチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-(2-カルバモイル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-モルフォリン-4-イルメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(2-メトキシ-3-モルフォリン-4-イルメチル-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(2-メトキシ-3-モルフォリン-4-イルメチル-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-モルフォリン-4-イルメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-(1'-tert-ブチル-1',2',3',4',5',6'-ヘキサヒドロ-[2,4']ビピリジニル-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-メチルアミノメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ピロリジン-1-イルメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(2-メトキシ-3-モルフォリン-4-イルメチル-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(3-ジメチルアミノメチル-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-(2-ピロリジン-1-イルメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1H-インドール-2-カルボン酸(2-メトキシ-3-ピロリジン-1-イルメチル-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-(2-ジメチルアミノメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸[2-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-5-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド;
7-(2-ジメチルアミノメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-(2-ジメチルアミノメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
7-(2-ジメチルアミノメチル-ピリミジン-4-イルオキシ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(2-モルフォリン-4-イル-エチル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸[3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-5-(1-メチル-シクロプロピル)-フェニル]-アミド;
1-メチル-7-[2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
7-[2-(1-シクロプロピル-ピペリジン-4-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
1-メチル-7-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-ピリミジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(3-ジメチルアミノメチル-2-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;及び
1-メチル-7-[2-(1-メチル-ピロリジン-3-イルアミノ)-ピリジン-4-イルオキシ]-1H-インドール-2-カルボン酸(5-tert-ブチル-3-メタンスルホニルアミノ-2-メトキシ-フェニル)-アミド;
から選択される化合物、
又はその医薬的に許容しうる塩、酸、エステル若しくは異性体。
【請求項14】
医薬的に有効量の請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物と、1種以上の医薬的に許容しうる担体及び/又はアジュバントとを含有する医薬組成物。
【請求項15】
腫瘍学的疾患を治療するための、請求項14に記載の医薬組成物の使用。
【請求項16】
サイトカイン媒介疾患又は状態を治療するための、請求項14に記載の医薬組成物の使用。
【請求項17】
サイトカイン媒介疾患若しくは状態又は腫瘍学的疾患の治療に好適な医薬組成物を製造するための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項18】
下記式(I)の化合物:
【化6】

(Ar1、X、Y、Q、W、R3、R4、R5、R6及びRyは、請求項1で定義されている)
の製造方法であって、以下の工程:
適切な条件下、Ar1を有するアミンを下記式(III)のカルボン酸(Pは保護基である)とカップリングさせる工程;
前記保護基Pを適切な条件下で除去して下記式(V)の中間体を与える工程;及び
適切な条件下、適切な塩基の存在下で前記中間体(V)を、R6を有するハロヘテロ環VI(Z=ハロゲン)とカップリングさせて式(I)の化合物を与える工程;
を含む方法。
【化7】


【公表番号】特表2006−519861(P2006−519861A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508971(P2006−508971)
【出願日】平成16年3月2日(2004.3.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/006264
【国際公開番号】WO2005/016918
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(500091335)ベーリンガー インゲルハイム ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (55)
【Fターム(参考)】