説明

ササ抽出物の製造方法及び該抽出物の利用

【課題】特定成分を効率良く抽出するササ抽出物の製造方法及び該抽出物を含有する生理活性組成物を提供すること。
【解決手段】笹の葉および/または稈を、減圧弁および気液分離装置により乾き度を向上させた乾燥蒸気で160〜190℃で30秒から1時間蒸煮したのち、水性溶媒で抽出することを特徴とするササ抽出物の製造方法により得られることを特徴とするササ抽出物。
該抽出物を含むことを特徴とする生理活性組成物。該組成物を含む化粧料及び食物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、笹の葉および/または稈を、乾き度を向上させた蒸気で蒸煮することによって特定の成分を効率よく抽出するササ抽出物の製造方法で得られたササ抽出物に関する。
詳しくは、ササ抽出物を有効成分とする抗アレルギー剤、皮膚保護剤、腸内環境改善剤、肝機能改善剤、免疫賦活剤、抗変異原剤、抗菌剤等の生理活性組成物に関する。更に、これらを含有する化粧料及び食物に関する。
【背景技術】
【0002】
ササ類には古くから薬効が認められており、ササ抽出物にも抗炎症・抗潰瘍、血圧降下作用、抗腫瘍等の薬理作用が数多く報告されている(非特許文献1および2等)。
ササ抽出物中の有効成分としては可溶性ヘミセルロースの抗腫瘍性が注目されており、中でもキシロオリゴ糖を中心とした多糖類が抗腫瘍効果発現に重要な役割を演じていると考えられている。特許文献1及び2等にはササ類の葉および/または稈を高温、高圧の飽和水蒸気処理することで糖類を効率よく抽出する方法が開示されている。また、特許文献3には高温、高圧の飽和水蒸気処理で得られたササ抽出物をピロリ菌に対する抗菌、除菌剤に用いている。
上記公知の文献では、いずれも、糖類以外の成分までは全く言及されておらず、さらに、蒸煮する蒸気は、乾き度の向上させる手段を経ておらず、結果として本発明の抽出物とは異なるものであった可能性が高い。また必要以上に糖類の含有量が高いと菌類の増殖を促進し抗菌剤として適さないばかりか、品質管理の点からも一般に用途展開が困難であった。
【0003】
ササからの抽出方法は、特許文献4に開示されているように、大きく分けて熱水によるものと、アルコールによるものがある。エタノールで抽出したされたものは非特許文献3の医薬審第287や、化粧品原料基準などに記載されているように化粧品原料として使用されており、その主成分はトリテルペン類のβ−アミリンやフリーデリンであることが知られており、その薬効は抗炎症作用を主としている。
【0004】
一方では従来、腸内代謝改善剤として、オリゴ糖、ビフィズス菌や乳酸菌などの整腸作用を有するものが使用されてきた。また、腸内代謝改善食物としても同様にオリゴ糖やビフィズス菌及び乳酸菌を含有する食物が使用されている。
【0005】
また、これらの腸内細菌は食物や薬物に由来するさまざまな物質や内因性物質の代謝に関与していて、ヒト又は動物の栄養,生理機能,感染免疫,発癌,老化,薬効等に重要な役割を果たしている(光岡知足”腸内菌の世界”叢文社,1980年;D.J.Hentges ”Human Intestinal Microflora in Health and Disease” Academic Press,1983)。
【0006】
また近年、これらの腸内細菌のバランスと、種々の免疫系疾患が密接な関わりがあることも明らかになってきた。免疫系T細胞のTh1/Th2バランスが崩れることによって惹き起こされることがわかってきた。そこでTh1/Th2バランスを正常に整えるために種々の検討がなされ、乳酸菌などを経口摂取して腸内細菌全体に占める乳酸菌などの有用菌を増やすことで、疾病が改善させる試みがなされている。Th1/Th2のアンバランスによって起こる疾患のうちTh1優位で改善される疾病として、スギ花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息に代表されるアレルギー疾患、癌、慢性疲労症候群、潰瘍性大腸炎、カンジダ症、慢性C型肝炎、細菌やウィルスなどによる感染症などが挙げられる。
【0007】
腸内細菌叢を正常に整えることで、Th1優位となってこれらの疾患が治ることが知られてきているが、そのための改善方法として、ω-3油(EPA、DHA)・オリーブ油・ビタミンA・乳酸菌・ビフィズス菌・亜鉛などの摂取が知られている。
また、非特許文献4においては、タンニン類である茶ポリフェノール類を1日当たり1.2g摂取することにより腸内有害菌の菌数が特異的に低下することが記載されている。
【0008】
腸内において有害菌が優勢になると、腐敗によりアンモニア、アミン、硫化水素などの有害物質が発生し、体内に再吸収されることで肌荒れなどを起こすことも知られている。皮膚表皮は外界刺激に対し防御機能を有し、このバリヤー機能の低下が肌荒れを惹き起こし、またアトピー性皮膚炎等種々の皮膚疾患を増悪させる一因ともなっている。
また、皮膚の老化の防止,改善や、抗炎症,創傷治癒作用を有する皮膚外用剤を得るため、線維芽細胞賦活作用或いは増殖促進作用を有する成分や、コラーゲン,ヒアルロン酸の産生促進剤等の検索と配合が試みられてきた。たとえば、線維芽細胞の賦活或いは増殖促進剤としては、ビワ抽出物(特許文献5)が、ヒアルロン酸産生促進剤としては酵母エキス(特許文献6)等が開示されている。
【0009】
生物は、本来、外界からはウィルスや微生物等の侵入にさらされ、内部においては異物的自己物質(例えば、癌、自己死細胞など)が出現する状況で生存している。このような状況下で我々が生存できるのは、そうした異物を排除したり、自己を防衛する機構を有しているからである。したがって、このような生体防御能(免疫能)の低下や異常は、気管支喘息、アレルギー疾患、化学物質過敏症、関節リュウマチ、自己免疫疾患、慢性疲労症候群、ウィルスや細菌など様々な疾病を引き起こすことになる。一般には、ストレス、感染症(麻疹、インフルエンザ、エイズなど)、化学物質の暴露などがこうした免疫能の低下につながる要因と考えられており、また加齢とともにもそれらは低下する。
【0010】
生体内の免疫系は、細菌、酵母、カビ、ウイルスなどの微生物による感染や、腫瘍に対する防御に重要な役割を果しており、その主要な機構は、Tリンパ球およびBリンパ球が、これらの微生物や腫瘍を、抗原受容体を介して認識することにより刺激を受け、抗原特異的に活性化し、これらの異物を排除する能力を高めることである。常に微生物に曝され、また、細胞が変異している生体内では、こうしたTリンパ球およびBリンパ球の活性化は常時起こっている。また、抗原特異的な活性化の他に、Tリンパ球およびBリンパ球の活性化には、菌体成分やレクチン等を認識する受容体を介する抗原非特異的な活性化がある。抗原特異的および抗原非特異的のいずれの活性化においても、他からの刺激、すなわち、共刺激が加わるとTリンパ球およびBリンパ球の活性化はさらに上昇する。現在の免疫賦活剤は、免疫担当細胞を非特異的に活性化することにより、微生物感染および腫瘍に対する生体の防御機構を高めているが、有効性において満足しうるものは少なく、また、これらの免疫賦活剤は、単独で免疫担当細胞を活性化するため、生体にとって好ましくない免疫応答を誘導し、種々のアレルギー反応の憎悪をはじめとする副作用を引き起こす。
【0011】
一方、免疫の低下によって罹患する病気、例えば感染症に対しては各種抗生剤などの薬剤投与が、対処療法として行われている。しかし、そのような薬剤の安易な使用の結果、薬剤耐性菌の出現などの問題も起きている。これらの反省から、生体の持つ免疫力を向上させることで、健康を維持できる物質などの検索が広く行われている。
【0012】
また、細胞の遺伝物質DNAに作用して損傷を与え突然変異を引き起こし癌の原因ともなる変異原物質を抑制する物質の検索は広く行われ、さまざまな抗変異原剤が見出されている。抗変異原剤は、DNAの障害を防ぎ、制ガン効果が期待できるほか、細胞の老化防止などに広く使用されることが期待される。抗変異原剤として広く知られたものとして還元作用を有するアスコルビン酸が挙げられる(非特許文献4)。植物からの検索も広く行われサルモネラを使ったAmes試験を用いて、植物成分であるポリフェノールにも抗変異原作用のあることが知られている。
【0013】
一方、我々の食生活において、近年、健康管理上問題視されつつあるのが、様々な合成食品添加物や残留農薬などによるとみられる、生体中に発生する活性酸素による影響である。生体は、酵素等によりこの有害な活性酸素を除去しようと働くが、老化などによってこの除去機能が低下すると、正常な細胞や器官までもが障害を受けることがあり、その結果、様々な病気や組織の老化などを招く心配がある。こうしたことから、ビタミンEやビタミンCなどをはじめとする抗酸化作用を有した成分を多く含む食品の有用性が指摘されてきた。
【0014】
また最近では、成人病、特に、癌、脳卒中、心臓病などに対する関心も非常に高まり、日常の食生活が見直されつつある。例えば、高血圧は、循環器疾患の危険因子として重視されており、高血圧者は正常血圧者に比べ脳卒中や心臓病にかかる危険率が2〜3倍高いと云われている。また、中高年における肥満やこれにともなう中性脂肪、コレステロールの増加などは動脈硬化、心筋梗塞を招く危険度が高く、過度の飲酒や刺激性調味料、高脂質食品などはできるだけ避け、バランスの良い食事を心がけることが大切であるとされている。
【0015】
さらに、身近な環境問題としてとりだたされている大気汚染やオゾン層の破壊なども健康を損ねる原因となることから関心度は高い。特にオゾン層の破壊は、有害な紫外線を増加させ、しみ、そばかす、さらには皮膚癌という深刻な問題をも引き起こす。このため、地域によっては肌をできるだけ露出しない衣服、あるいはサングラス等を奨励し、身体を保護するように呼びかけている。
【0016】
一方において、特に最近、フリーラジカルが種々の疾患の原因になっていることが益々明確になってきており(非特許文献5)、老化や発癌さらには制癌とのかかわりなどもかなり判明している。又近年、人口に対するアレルギー性疾患の罹患率が増している一因として大気汚染が挙げられているが、これは例えば自動車の排気ガスの場合、その中の黒いすすが大量の活性酸素を出し、これがアレルギー症状を発現することが最近判明している。活性酸素がアレルギー性疾患の直接の原因である場合には、活性酸素消去剤を投与すればよいのであるが、アレルギー性疾患の患者と活性酸素消去作用を有する飲食品との関係を長期にわたって検討した論文は、当然のことながら目下のところでは殆ど無い。
【0017】
このような背景のもと様々な疾病を予防的に対処することが求められるようになり、さまざまな機能性を有する素材の開発や、機能性を有する飲食物や化粧料がますます重要となってきている。
【0018】
【特許文献1】特開平06−197800号公報
【特許文献2】特開平11−199502号公報
【特許文献3】特開2002−322079号公報
【特許文献4】特開2001−321119号広報
【特許文献5】特公平5−17206号公報
【特許文献6】特開平8−163983号公報
【非特許文献1】J.Hokkaido For.Prod.Res.Inst.Vol.9,No.6,1995
【非特許文献2】昭和医学会雑誌第48巻、第5号、595-600、1988
【非特許文献3】医薬審第287(http://www.nihs.go.jp/mhlw/tuuchi/1998/980324c/980324c.html)
【非特許文献4】Biosci.Biotech.Biochem., Vol.46, 588-591 (1992)
【非特許文献5】Osawa, T. et al. : Biochem, Biophysic, Res. Commun., 95 ; 835, 1980
【非特許文献6】ファルマシアVol.29、No.9、p971〜1002、1993年発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の目的は、これまでササ抽出物の成分として着目されていなかった特定成分を効率良く抽出する製造方法及び特定成分を多く含有するササ抽出物を提供し、抗アレルギー作用、皮膚保護作用、腸内環境改善作用、肝機能改善、免疫賦活作用、抗変異原作用、抗菌作用など広汎な薬理作用を有する、安全性が高く、優れた生理活性組成物を提供することにある。更にはこれらを含有した化粧料および食物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、笹の葉および/または稈を、減圧弁および気液分離装置により乾き度を向上させた乾燥蒸気で160〜190℃で30秒から1時間蒸煮したのち、水性溶媒で抽出することを特徴とするササ抽出物の製造方法により得られることを特徴とするササ抽出物に関する。
また、これを好ましくは0.001〜50重量%含むことを特徴とする抗アレルギー剤、皮膚保護剤、腸内環境改善剤、肝機能改善剤、免疫賦活剤、抗変異原剤等の生理活性組成物に関する。
更にこれらを含む化粧料及び食物に関する。
【発明の効果】
【0021】
本発明のササ抽出物は、酢酸、ギ酸、クマル酸、フェルラ酸、カフェ酸、バニリン等のフェニルプロパノイド、3−ヒドロキシピリジン等の特定成分の含有量が多く、かつ糖類の含有量を抑制したものである。また、ササ抽出物を有効成分として含有する生理活性組成物は、免疫賦活作用のほか、抗アレルギー剤、皮膚保護剤、抗変異原作用、抗菌作用、抗酸化作用、抗癌作用、腸内環境改善作用、肝機能改善作用、中性脂肪低下作用、抗高血糖作用、抗高血圧症、代謝改善などの効果を有する。
【0022】
過労やストレス、加齢に伴う生理的老化、偏食、環境変化等により、我々の身体は恒常性を維持する機能が低下したり、アンバランスになりがちである。本発明の生理活性組成物は、飲食物や化粧料として利用することにより、こうした機能を強化・改善したり、バランスを整えたりして、病気になりにくい健康的体質へと改善する効果が期待できる。
特に食物として摂取することで、腸内の有用微生物の増加を促して健康維持に寄与し、さらには有用微生物の増加に伴って、有害微生物の増殖が抑制され、有害微生物が生産するアンモニア、硫化水素、アミンなどの悪臭物質の生成も抑制されるので、糞尿などの悪臭が改善できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明で用いる笹は、クマザサ属に属するものが好ましく、例えばゴテンバザサ、カツラギザサ、スズダケ、ミヤマクマザサ、ネマガリダケ、ミヤコザサ、ホソバザサ、クマイザサ、クマザサ、チュウゴクザサ等があり中でもクマイザサが最も好ましい。また笹の葉および稈中に蓄積される成分が季節により変動することは良く知られており、本発明に用いる場合は7〜9月に収穫される笹が最適である。
【0024】
本発明の蒸煮に用いる笹の葉および/または稈は乾燥したものが好ましく、好ましい水分は笹の葉および/または稈全体に対して10%以下であり、それより多い場合であると腐敗、発酵により成分が変質しやすい傾向がある。本発明の蒸煮に用いる笹の葉および/または稈の形態については細片化したものが好ましく、好ましい大きさは0.5〜20mmである。0.5mmよりも小さいと抽出後の固液分離が困難となり20mmよりも大きいと抽出効率が低下する傾向がある。
【0025】
本発明における笹の葉および/または稈の蒸煮は高温、高圧に耐えうる装置であれば如何なるものでも実施でき、蒸煮時の温度は160〜190℃が最も好ましい。160℃未満では笹中のヘミセルロースの分解による細胞壁の破壊がほとんど起こらないため所望の成分を十分に抽出することができず、190℃より高温では有効成分の分解が激しくなり薬効が損なわれるおそれがある。蒸煮を行なう時間は30秒から1時間の間が好ましく、さらに好ましくは5分から20分の間が良い。30秒より短いとヘミセルロースの加水分解が不十分となり成分量が少なくなり、1時間より長いと得られた成分の分解が起こりやはり得られる成分量が少なくなる。蒸煮終了後、加圧を解除する際は一気に装置を開放形にして大気圧とする方がササの葉または稈の組織破壊がより進み、抽出効率が向上するので好ましい。
【0026】
蒸煮に用いられる蒸気は、ボイラー等蒸気の発生源と蒸煮を行なう装置を結ぶ蒸気配管途中に気液分離装置および減圧弁を設けた装置の蒸気が最も好ましい。当該装置を用いることにより蒸気の乾き度が向上する。乾き度が高くドレンと呼ばれる蒸気の凝縮水が少な
い程、特定成分を効率よく抽出するとともに糖類の抽出量を適度にコントロールすることが可能となる。蒸気の乾き度は簡便な測定方法が存在しないため、通常の製造装置においては直接測定するのは困難である。そのため乾燥蒸気を得るためには気液分離装置メーカー等が保有する乾き度測定システム等により99%以上の乾き度が達成できることが確認された気液分離装置を使用するのが好ましい。気液分離装置には遠心式とバッフル式があるがバッフル式のほうが蒸気量に関わらず安定して高い乾き度を達成できるため好ましい。
【0027】
蒸煮中に蒸煮装置内に空気が残存すると乾燥蒸気とササの葉または稈との接触が阻害され蒸煮が不十分となり抽出効率の低下につながるため好ましくない。空気の残存を避ける手段としては手動または自動空気抜き弁を開放した状態で蒸気を導入し蒸煮装置から空気を追い出せばよい。空気を追い出す蒸気温度は80〜200℃であればよく好ましくは100〜180℃であり、空気を追い出す時間は0.5〜60分が良い。
【0028】
水性溶媒による抽出方法には特に限定はないが、蒸煮後に、冷却もしくは温度を保持したまま、水性溶媒を添加し、室温から180℃の条件で、前記水性溶媒に、蒸煮されたササの葉または稈を浸漬する。
【0029】
本発明に用いられる水性溶媒はメタノール、エタノール、アセトン等の水溶性溶媒またはそれらの水溶液、水が好ましく、ササ抽出物の用途によって許される場合はアルカリ水溶液を用いることで抽出効率を上げることができる。本発明に用いられるアルカリ水溶液は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が好ましい。
【0030】
本発明において、蒸煮工程、抽出工程は、それぞれを本発明の主旨を逸脱しない範囲で、繰り返し行われていてもよい。また、各工程前後に、さらに、保持工程などの他の工程が設けられていてもよい。
【0031】
まだ生物学的または生化学的に解明されていないが、本発明のササ抽出物に含まれるフェニルプロパノイド、酢酸、ギ酸、3−ヒドロキシピリジン等は、それぞれの成分の相乗効果により各単独成分よりも抗菌性や抗変異原性を発現したり、生体物質の活性化を高めたり、生物の体内環境を整え健康の向上などに寄与しているものと推察される。
【0032】
本発明のササ抽出物に含まれるフェニルプロパノイドとしてはクマル酸、フェルラ酸、カフェ酸、バニリン等があり含有量としてはクマル酸が最も多く次いで多いのはフェルラ酸である。抗変異原性剤として有効に作用するのに必要なフェニルプロパノイドの含有量としては全てのフェニルプロパノイドの総量としてササ抽出物中に0.5mg/g以上あれば好ましく、クマル酸単独で1mg/g以上であれば高い抗菌性と抗変異原性を得ることができるのでより好ましい。
【0033】
本発明のササ抽出物に含まれる酢酸、ギ酸の含有量は各々0.5mg/g以上が好ましく、ギ酸単独で5mg/g以上がより好ましく、ギ酸単独で10mg/g以上が更に好ましい。
【0034】
本発明のササ抽出物に含まれる3−ヒドロキシピリジンは詳細な合成経路は不明であるが、笹の葉および/または稈を蒸煮する際に生成する物質と推定されており、抗菌剤または抗変異原性剤として必要な含有量は0.5mg/g以上が好ましい。1mg/g以上がより好ましく、2mg/g以上が更に好ましい。
【0035】
本発明のササ抽出物に含まれる糖類はキシロース、アラビノース、グルコース、マンノース、ガラクトース等から構成される単糖および/または多糖類である。加熱残分を40〜60重量%に調製したときの好ましい含有量は50mg/g以下であってそれ以上であると本発明のササ抽出物の効能である抗菌、抗ウィルス、抗腫瘍、抗変異原性、抗炎症等の薬理作用が損なわれる傾向がある。特に必要以上の糖類は菌類の増殖を促進し、菌が増殖したものは、ササ抽出物としての通常の用途には全く適さない。本発明でいう加熱残分とはいわゆる固形分であり、水などの低沸点物を加熱で除いた残分の含有量を意味し、例えば、100℃オーブンで60分加熱して残った量を、加熱前の量で割ることで求められる。
【0036】
なお、フェニルプロパノイド、酢酸、ギ酸、3−ヒドロキシピリジンは、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーなどで定量できる。糖類は、イオンクロマトグラフィーで定量できる。
【0037】
本発明の生理活性組成物におけるササ抽出物の濃度は0.001〜50重量%であることが好ましい。
【0038】
本発明のササ抽出物及びこれを含む生理活性組成物の形態には特に限定はなく、溶液であっても固形であってもよく、また、その他の化合物との混合物であってもよい。混合物である場合は、スプレードライ、凍結乾燥、デキストリンなどの造形剤の添加処理等をしたものであってもよい。さらに、濾過、カラム精製、溶剤洗浄などの選別工程を経たものであってもよい。
【0039】
本発明の生理活性組成物は、そのまま利用することもできるが、必要に応じて、下記に示される医薬品類,医薬部外品類,化粧品類,浴用剤,食品類,飲料類などにおいて使用されている各種成分や添加剤の中から用途に適したものを任意に選択、併用して、それぞれの利用しやすい製品形態とすることができる。
【0040】
本発明の生理活性組成物の具体例としては、抗アレルギー剤、皮膚保護剤、腸内環境改善剤、肝機能改善剤、免疫賦活剤、抗変異原剤、抗菌剤等が挙げられる。
【0041】
本発明の抗アレルギー剤、皮膚保護剤、腸内環境改善剤、肝機能改善剤、免疫賦活剤、抗変異原剤、抗菌剤等の使用形態は特に限定はない。固状、液状、半固体状のいずれの形態でもよく、そのもの自体、または化粧料や食物等に含まれた形でもよい。また、経口、非経口の何れも可能である。
【0042】
例えば、経口的に摂取する場合には、食品添加剤として食物に添加して摂取することができる。食品添加剤として用いる場合には、その添加量については、特に限定的ではなく、食品の種類に応じ適宜決めればよい。例えば、清涼飲料、炭酸飲料などの液体食品や菓子類やその他の各種食品等の固形食品に添加して用いることができる。また、その他に、食物として人体に投与する場合の投与方法の一例を示すと次の通りである。投与は、種々の方法で行うことができ、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤等による経口投与とすることができる。経口投与剤は、通常の製造方法に従って製造することができる。例えば、デンプン、乳糖、マンニット等の賦形剤、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース等の結合剤、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、軽質無水ケイ酸等の流動性向上剤等を適宜組み合わせて処方することにより、錠剤、カプセル剤、顆粒剤等として製造することができる。
【0043】
非経口的に摂取する場合は、皮膚への塗布や噴霧等が挙げられ、化粧料に添加して用いることができる。その添加量については特に限定的ではなく、化粧料の種類に応じ適宜決めればよい。
【0044】
化粧料としては、例えば化粧水(ローション),乳液,クリーム,軟膏,シェービングムース,オイル,パック,シャンプー,リンス,トリートメント,ヘアトニック,整髪料,育毛料,パーマネント液,染毛剤,ボディーソープなどのスキンケアおよびヘアケア製剤,あるいは浴用剤(液状,粉末状,顆粒状,固形状など性状は、何れであってもよい)などが挙げられる。
【0045】
また、その他、噴霧剤、座剤、防腐剤、はみがき剤、石鹸、衛生用品、軟膏、皮膚貼り付けフィルム、すり傷,切り傷、火傷、あかぎれ、炎症、湿疹、吹き出物、ニキビ、肌荒れなどに適用する消毒用又は治療用の医療品もしくはそれを含浸させたガーゼ類、マスク、絆創膏、アイ・ケア剤、吸入剤、口腔洗浄剤、うがい剤、歯磨き剤等の医療補助品、耳栓、手袋、帽子、白衣、眼帯などの医療用品、空気清浄機、クーラー、掃除機、換気扇、マスクなどのフィルタ、カーペット、床板、壁板、壁紙などの室内建装材、機器、家具や雑貨などの保護シート、保護カバー、保護板、マスターバッチ、塗料、インキ、衣服、肌あて、寝具、包帯、ガーゼ、ハンカチ、ペナント、クロスなどの日用布製品、包装紙、ノート、メモ書き、ウエットティッシュや紙タオルあるいはコットン,ティシュペーパーなどの日用紙製品などが挙げられる。
【0046】
本発明の食物の具体例として、かまぼこ,ちくわ,はんぺん等の水産加工製品,ソーセージ,ハム,ウインナー等の食肉加工製品、豆腐や油揚げ,コンニャク等の農産加工製品,洋菓子,和菓子,パン,ケーキ,ゼリー,プリン,スナック,クッキー,ガム,キャンディ,ラムネ等の菓子類、生めん,中華めん,そば,うどん等のめん類、ソース,醤油,ドレッシング,マヨネーズ,タレ,ハチミツ,粉末あめ,水あめ等の調味料、カレー粉,からし粉,コショウ粉等の香辛料、ジャム、マーマレード、チョコレートスプレッド、漬物、そう菜、ふりかけや、各種野菜・果実の缶詰・瓶詰等の加工野菜・果実類、チーズ,バター,ヨーグルト等の乳製品、果実ジュース,野菜ジュース,乳清飲料,清涼飲料,健康茶,薬用酒類等の飲料、その他、栄養補強(栄養補助)等を目的とする健康維持のための錠剤、飲料、顆粒等の健康志向の飲食品類、家畜飼料、ペットフード等が対象として挙げられる。
【0047】
例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、タルク、流動性向上剤等、一般的に造粒に使用される添加剤を用いても良い。例えば、デンプン、乳糖、マンニットカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース等の結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の軽質無水ケイ酸等、酢酸セルロース、キトサン、アルギン酸カルシウム、アルギン酸カルシウム、脱脂米糖、油かす、大豆粉、小麦粉、無水ケイ酸、フスマ、もみがら粉、炭酸カルシウム、ミルクカルシウム、酸化マグネシウム、重炭酸ナトリウム、結晶セルロース、澱粉、ビール酵母、糖、還元乳糖、植物油脂等等を適宜組み合わせて処方することにより、錠剤、カプセル剤、顆粒剤の形状等に製造することができる。
【0048】
各種油脂類アボガド油,アルモンド油,ウイキョウ油,エゴマ油,オリブ油,オレンジ油,オレンジラファー油,ゴマ油,カカオ脂,カミツレ油,カロット油,キューカンバー油,牛脂,牛脂脂肪酸,ククイナッツ油,サフラワー油,大豆油,ツバキ油,トウモロコシ油,ナタネ油,パーシック油,ヒマシ油,綿実油,落花生油,タートル油,ミンク油,卵黄油,カカオ脂,パーム油,パーム核油,モクロウ,ヤシ油,牛脂,豚脂,乳脂,又はこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)など。
ロウ類ミツロウ,カルナバロウ,鯨ロウ,ラノリン,液状ラノリン,還元ラノリン,硬質ラノリン,カンデリラロウ,モンタンロウ,セラックロウなど。
鉱物油流動パラフィン,ワセリン,パラフィン,オゾケライド,セレシン,マイクロクリスタンワックス,スクワレン,スクワラン,プリスタンなど。
【0049】
脂肪酸類ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘン酸,オレイン酸,12-ヒドロキシステアリン酸,ウンデシレン酸,トール油,ラノリン脂肪酸などの天然脂肪酸、イソノナン酸,カプロン酸,2−エチルブタン酸,イソペンタン酸,2−メチルペンタン酸,2−エチルヘキサン酸,イソペンタン酸などの合成脂肪酸。
アルコール類エタノール,イソピロパノール,ラウリルアルコール,セタノール,ステアリルアルコール,オレイルアルコール,ラノリンアルコール,コレステロール,フィトステロールなどの天然アルコール、2−ヘキシルデカノール,イソステアリルアルコール,2−オクチルドデカノールなどの合成アルコール。
【0050】
多価アルコール類酸化エチレン,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,ポリエチレングリコール,酸化プロピレン,プロピレングリコール,ポリプロピレングリコール,1,3−ブチレングリコール,グリセリン,ペンタエリトリトール,ソルビトール,マンニトールなど。
【0051】
エステル類ミリスチン酸イソプロピル,パルミチン酸イソプロピル,ステアリン酸ブチル,ラウリン酸ヘキシル,ミリスチン酸ミリスチル,オレイン酸オレイル,オレイン酸デシル,ミリスチン酸オクチルドデシル,ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル,乳酸セチル,乳酸ミリスチル,フタル酸ジエチル,フタル酸ジブチル,酢酸ラノリン,モノステアリン酸エチレングリコール,モノステアリン酸プロピレングリコール,ジオレイン酸プロピレングリコールなど。
金属セッケン類ステアリン酸アルミニウム,ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム,パルミチン酸亜鉛,ミリスチン酸マグネシウム,ラウリン酸亜鉛,ウンデシレン酸亜鉛など。
【0052】
ガム質、糖類及び水溶性高分子化合物アラビアゴム,ベンゾインゴム,ダンマルゴム,グアヤク脂,アイルランド苔,カラヤゴム,トラガントゴム,キャロブゴム,クインシード,寒天,カゼイン,乳糖,果糖,ショ糖およびそのエステル,トレハロースおよびその誘導体,デキストリン,ゼラチン,ペクチン,デンプン,カラギーナン,プルラン、カルボキシメチルキチン又はキトサン,エチレンオキサイド等のアルキレン(C2〜C4)オキサイドが付加されたヒドロキシアルキル(C2〜C4)キチン又はキトサン,低分子キチン又はキトサン,キトサン塩,硫酸化キチンまたはキトサン,リン酸化キチン又はキトサン,アルギン酸及びその塩,ヒアルロン酸及びその塩,コンドロイチン硫酸及びその塩,ヘパリン,エチルセルロース,メチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,カルボキシエチルセルロース,カルボキシエチルセルロースナトリウム,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ニトロセルロース,結晶セルロース,ポリビニルアルコール,ポリビニルメチルエーテル,ポリビニルピロリドン,ポリビニルメタアクリレート,ポリアクリル酸塩,ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物,カルボキシビニルポリマー,ポリエチレンイミンなど。
【0053】
界面活性剤としてアニオン界面活性剤(カルボン酸塩,スルホン酸塩,硫酸エステル塩,リン酸エステル塩)、カチオン界面活性剤(アミン塩,四級アンモニウム塩)、両性界面活性剤としてカルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型,ベタイン型),硫酸エステル型両性界面活性剤,スルホン酸型両性界面活性剤,リン酸エステル型両性界面活性剤、非イオン界面活性剤(エーテル型非イオン界面活性剤,エーテルエステル型非イオン界面活性剤,エステル型非イオン界面活性剤,ブロックポリマー型非イオン界面活性剤,含窒素型非イオン界面活性剤)、その他の界面活性剤(天然界面活性剤,タンパク質加水分解物の誘導体,高分子界面活性剤,チタン・ケイ素を含む界面活性剤,フッ化炭素系界面活性剤)など。
【0054】
各種ビタミン類ビタミンA群:レチノール,レチナール(ビタミンA1),デヒドロレチナール(ビタミンA2),カロチン,リコピン(プロビタミンA)、ビタミンB群:チアミン塩酸塩,チアミン硫酸塩(ビタミンB1),リボフラビン(ビタミンB2),ピリドキシン(ビタミンB6),シアノコバラミン(ビタミンB12),葉酸類,ニコチン酸類,パントテン酸類,ビオチン類,コリン,イノシトール類、ビタミンC群:アスコルビン酸及びその誘導体、ビタミンD群:エルゴカルシフェロール(ビタミンD2),コレカルシフェロール(ビタミンD3),ジヒドロタキステロール、ビタミンE群:トコフェロール及びその誘導体,トコトリエノール、ユビキノン類、ビタミンK群:フィトナジオン(ビタミンK1),メナキノン(ビタミンK2),メナジオン(ビタミンK3),メナジオール(ビタミンK4)など。
【0055】
各種アミノ酸類バリン,ロイシン,イソロイシン,トレオニン,メチオニン,フェニルアラニン,トリプトファン,リジン,グリシン,アラニン,アスパラギン,グルタミン,セリン,システイン,シスチン,チロシン,プロリン,ヒドロキシプロリン,アスパラギン酸,グルタミン酸,ヒドロキシリジン,アルギニン,オルニチン,ヒスチジン、GABAなどや,それらの硫酸塩,リン酸塩,硝酸塩,クエン酸塩,或いはピロリドンカルボン酸のごときアミノ酸誘導体など。
【0056】
また、必要に応じて植物又は動物系原料由来の種々の添加物も併用することができる。
これらの添加物は、添加しようとする製品種別、形態に応じて常法的に行われる加工(例えば、粉砕,製粉,洗浄,加水分解,醗酵,精製,圧搾,抽出,分画,ろ過,乾燥,粉末化,造粒,溶解,滅菌,pH調整,脱臭,脱色などを任意に選択、組合わせた処理)を行い、各種の素材から任意に選択して供すればよい。尚、抽出に用いる溶媒については、供する製品の用法(食用,外用,浴用)や、後に行う加工処理等を考慮した上で選択すれば良いが、通常では、水,水溶性有機溶媒(例えば、エタノール,プロピレングリコール,1,3−ブチレングリコールなど)の中から選ばれる1種もしくは2種以上の混液を用いるのが望ましい。但し、用途により有機溶媒の含有が好ましくない場合においては、水のみを使用したり、あるいは抽出後に除去しやすいエタノールを採用し、単独又は水との任意の混液で用いたりすれば良い。
【0057】
植物系原料由来の素材(生薬)としては、例えば、アイ(藍葉),アオカズラ(清風藤),アオツヅラフジ(木防巳),アカシア,アカスグリ果実,アカブドウ,アカメガシワ(赤芽柏),アカネ(茜草根),アカヤジオウ(地黄),アガリクス、アギ(阿魏),アキニレ(榔楡皮),アケビ(木通),アサ(麻子仁),アサガオ(牽牛子),アシタバ(明日葉),アズキ(赤小豆),アセンヤク(阿仙薬),アセロラ,アニス果実,アベマキ果実,アボカド,アマ,アマチャ(甘茶),アマドコロ(玉竹),アミガサユリ(貝母),アーモンド,アルテア,アルニカ,アロエ(蘆薈),アロエベラ,アンズ(杏仁),アンソッコウ(安息香),イガコウゾリナ(地胆頭),イタドリ(虎杖根),イチゴ,イチジク(無花果)又はその葉,イチビ(冬葵子),イトヒメハギ(遠志),イナゴマメ,イネ種子又は種皮,イノンド種子,イラクサ,イランイラン,イチョウ(銀杏葉,銀杏),イブキジャコウソウ,ウイキョウ(茴香),ウキヤガラ(三稜),ウグイスカグラ果実,ウコン(鬱金),ウスベニアオイ,ウスベニタチアオイ,ウスバサイシン(細辛),ウツボグサ(夏枯草),ウド又はシシウド(羌活,独活,唐独活),ウメ(烏梅)又はその果肉,ウラジロガシ,ウワウルシ,ウンシュウミカン(陳皮),エストラゴン,エゾウコギ(蝦夷五加),エノキ,エビスグサ(決明子),エルダーベリー果実,エレミ,エンジュ(槐花,槐花米),オウギ(黄耆),オウレン(黄連),オオカラスウリ(カロニン),オオツヅラフジ(防己),オオバコ(車前子,車前草),オオハシバミ(榛子),オオバナオケラ(白朮),オオバヤシャブシ果実,オオミサンザシ(山査子),オオムギ(大麦),オグルマ(旋覆),オクラ果実,オケラ(白朮),オタネニンジン(人参),オトギリソウ(弟切草),オドリコソウ(続断),オナモミ(蒼耳子),オニグルミ,オニノヤガラ(天麻),オニユリ(百合),オニノス,オヒョウ(裂葉楡),オミナエシ(敗醤),オランダイチゴ,オランダガラシ,オランダパセリ,オランダミツバ,オリーブ,オレガノ,オレンジ果実又は果皮,カイケイジオウ(熟地黄),海藻[緑藻,褐藻,紅藻],カカオ種子,カキ又はその葉(柿蒂),カギカズラ(釣藤鈎),カシア,カジノキ果実(楮実),ガジュツ(莪朮),カシワ(槲樹,槲葉),カスカリラ,カニクサ(金沙藤),カノコソウ(吉草根),カボチャ,カポックノキ種子,カホクサンショウ(蜀椒),ガマ(蒲黄),カミツレ,カミヤツデ(通草),カラスウリ(王瓜),カラスムギ,カラスビシャク(半夏),ガラナ種実,カラヤ,カリン(木瓜),カワヤナギ,カワラタケ,カワラヨモギ(茵チン蒿),カンスイ(甘遂),カンゾウ(甘草),カンデリラ,カントウ,カンナ,キイチゴ,キウイ果実,キカラスウリ(瓜呂根),キキョウ(桔梗,桔梗根),キク(菊花),キササゲ(梓実),ギシギシ(羊蹄根),キズタ,キダチアロエ,キダチハッカ,キナノキ,キハダ(黄柏),キバナオウギ(黄耆),ギムネマ・シルベスタ,キラジャ・サポナリア,キラヤ,キャベツ,キャベブ未熟果,キュウリ,キンカン果実,キンマ,キンミズヒキ(仙鶴草),グァバ、グアユーレ,クェルクス・インフェクトリア(没食子),ククイナッツ,クコ(枸杞,枸杞子,枸杞葉,地骨皮),クサスギカズラ(天門冬),クズ(葛根),クスノキ,グースベリー果実,クチナシ(山梔子),クヌギ(樸ソウ),クマザサ,クマツヅラ(馬鞭草),クララ(苦参),クランベリー果実,クリ又はその渋皮,クルクリゴ・ラチフォリア果実,グレープフルーツ果実,クロウメモドキ,クロガネモチ(救必応),クロバナヒキオコシ(延命草),クロレラ,クワ(桑葉,桑白皮),グワバ果実,ケイガイ(荊芥,荊芥穂),ケイトウ(鶏冠花,鶏冠子),ケイリンサイシン(細辛),月桂樹,ゲンチアナ,ゲンノショウコ(老鸛草),コエンドロ果実,コウシンバラ(月季花),コウスイハッカ,コウゾ果実,紅茶,コウホネ(川骨),コウホン(藁本,唐藁本),コウリャン,コケモモ(越橘),コガネバナ(黄ゴン),コゴメバオトギリソウ,ココヤシ果実,ゴシュユ(呉茱萸),ゴショイチゴ(覆盆子),コショウ(胡椒),コパイババルサム,コーヒー豆,コブシ(辛夷),ゴボウ(牛蒡,牛蒡子),コボタンヅル,ゴマ(胡麻),ゴマノハグサ(玄参),コムギ(小麦),米又は米ぬか(赤糠,白糠),コーラ・アクミナタ種子,コーラ・ベラ種子,コロハ果実,コロンボ,コンズランゴ,コンブ,コンフリー(鰭張草),コンニャク,サキシマボタンズル(威霊仙),サクラの花・葉・果実・樹皮(桜皮),ザクロ,ササ,ササユリ(百合),サザンカ,サジオモダカ(沢瀉),サツマイモ,サトウキビ,サトウダイコン,サネブトナツメ(酸棗仁),サフラン(番紅花,西紅花),ザボン果実,サボンソウ,サーモンベリー果実,サラシナショウマ(升麻),サルビア,サワギキョウ(山梗菜),サワグルミ葉,サンキライ(山帰来),サンザシ(山査子),サンシチニンジン(三七人参),サンシュユ(山茱萸),サンショウ(山椒),サンズコン(山豆根),シアノキ果実,シイタケ,ジオウ(地黄),シオン(紫苑),ジギタリス,シクンシ(使君子),シシウド(独活,唐独活),シソ・アオジソ・チリメンジソ・カタメンジソ(紫蘇葉,紫蘇子),シダレカンバ(白樺皮),シタン,シナノキ,シナレンギョウ(連翹),シマカンギク(菊花),シモツケソウ,ジャガイモ,シャクヤク(芍薬),シャジン(沙参),ジャノヒゲ(麦門冬),シラカシ種子,シロゴチョウの種子,シロバナイリス,シロバナツタの花,シロミナンテン(南天実),ジュズダマ,シュロ果実,ショウガ(生姜),ショウブ(菖蒲,菖蒲根),ショズク果実,シラカバ,シンコナサクシルブラ,シンナモン,スイカ(西瓜),スイカズラ(金銀花,忍冬),スイバ(酸模),スイムベリー果実,ストロベリー果実,スギナ(問荊),ステビア,スモモ果実,セイヨウアカマツの球果,セイヨウカラマツ,セイヨウキヅタ,セイヨウグルミ,セイヨウナシ果実,セイヨウナツユキソウ,セイヨウネズ,セイヨウノコギリソウ,セイヨウニワトコ,セイヨウネズ,セイヨウハッカ,セイヨウフウチョウボク,セイヨウヤドリギ,セイヨウヤマハッカ,セイヨウワサビ,セキショウ(石菖根),ゼニアオイ,セネガ,セリ,セロリ,センキュウ(川キュウ),センナ果実又は葉又は茎,センニンソウ(大蓼),センブリ(当薬),ソウカ(草果),ソバ種実,ソメモノイモ,ダイオウ(大黄),大根,大豆,ダイダイ(橙皮,枳実),タイム,タカトウダイ(大戟),タカワラビ(狗脊),ダークスィートチェリー果実,タチジャコウソウ(百里香),タチバナ(橘皮),タチヤナギ,タマリンド種子,タマネギ,タムシバ(辛夷),タラノキ又はその根皮,タンジン(丹参),ダンマル,チェリー果実,チガヤ又はその根(茅根),チコリ,チョウジ(丁子,丁香),チョウセンゴミシ(五味子),チョウセンダイオウ(大黄),チョウセンニレ(蕪夷),チョウセンニンジン(人参),チョウセンヨモギ(艾葉),チョレイマイタケ(猪苓),ツキミソウ,ツバキ,ツボクサ,ツメクサ(漆姑草),ツユクサ(鴨跖草),ツルアズキ(赤小豆),ツルドクダミ(何首烏),ツルナ(蕃杏),ツルニンジン(四葉参),ツワブキ,デイコ,テウチグルミ,デュベリー果実,テングサ,テンダイウヤク(烏薬),トウガ(冬瓜子),トウガラシ(番椒),トウキ(当帰),トウキンセンカ,トウモロコシ又はトウモロコシ毛(南蛮毛),トウネズミモチ(女貞子),トウリンドウ(竜胆),ドクダミ(十薬),トコン(吐根),トチバニンジン(竹節人参),トチュウ(杜仲,杜仲葉),トマト,トラガント,トリアカンソス種子,トルメンチラ,ドロノキ,トロロアオイ,ナイゼリアベリー果実,ナガイモ(山薬),ナギイカダ,ナギナタコウジュ,ナズナ,ナツミカン,ナツメ(大棗),ナニワイバラ(金桜子),ナルコユリ(黄精),ナンキンマメ(落花生),ナンテン(南天実),ニガキ(苦木),ニガヨモギ(苦艾),ニクズク,ニッケイ(桂皮),ニラ(韮子),ニワトコ(接骨木),ニンジン,ニンニク(大蒜),ヌルデ(五倍子),ネギ,ノアザミ(大薊),ノイバラ(営実),ノコギリソウ,ノダケ(前胡),ノバラ,ノモモ,パーム,ハイビスカス(ブッソウゲ,フウリンブッソウゲ,ローゼル),パイナップル果実,ハカタユリ(百合),ハカマウラボシ(骨砕補),ハクセン(白蘚皮),ハクルベリー果実,ハコベ(繁縷),ハシバミ(榛子),ハシリドコロ(ロート根),バジル,ハス(蓮肉,蓮子),パセリ,バタタ,ハチク(竹茹),パチョリー,ハッカ(薄荷,薄荷葉),ハトムギ(ヨクイニン),ハナスゲ(知母),バナナ,ハナハッカ,バニラビンズ,パパイヤ,ハハコグサ(鼠麹草),ハブ草,パプリカ,ハマゴウ(蔓荊子),ハマスゲ(香附子),ハマビシ(シツ莉子),ハマナス(マイ瑰花),ハマボウフウ(浜防風),ハマメリス,バラ(薔薇),パリエタリア,ハルニレ(楡皮,楡白皮,楡葉),パンノキ,ヒオウギ(射干),ヒカゲツルニンジン(党参),ピーカンナッツ,ヒガンバナ(石蒜,蔓珠沙華),ヒキオコシ(延命草),ヒシ(菱実),ピスタチオ,ビート,ヒトツバ(石葦),ヒナタイノコズチ(牛膝),ヒバ,ヒマシ,ヒマワリ,ピーマン,ヒメガマ(香蒲),ヒメマツタケ,ピメンタ果実,ヒユ果実,ビロウドアオイ,ヒロハオキナグサ(白頭翁),ヒロハセネガ(セネガ),ビワ(枇杷,枇杷葉),ビンロウ(大腹皮,檳榔子),フウトウカズラ(南藤),フキ(款冬花),フキタンポポ(款冬花,款冬葉),フジバカマ(蘭草),フジマメ(扁豆),ブッチャーブルーム,ブドウ果皮又は果実,ブナ,フユムシナツクサタケ(冬虫夏草),ブラジルカンゾウ,ブラックカーラント果実,ブラックベリー果実,プラム果実,フルセラリア,ブルーベリー果実,プルーン,ブロンドサイリウム,ブンドウ(緑豆),ヘチマ,ベニバナ(紅花),ベラドンナ,ベリー果実,ボイセンベリー果実,ボウフウ(防風),ホウレンソウ,ホオズキ(登呂根),ホオノキ(厚朴,和厚朴),ボケ(木瓜),ホソバオケラ(蒼朮),ホソババレンギク,ボダイジュ,ボタン(牡丹皮),ホップ,ホホバ,ホワートルベリー果実,ホンアンズ(杏仁),ホンシメジ,マイズルテンナンショウ(天南星),マオウ(麻黄),マカデミアナッツ,マクリ(海人草),マグワ(桑葉,桑白皮),マダケ(竹茹),マタタビ(木天蓼),マツカサ,マツホド(茯苓),マリーゴールド,マルバノジャジン(杏参),マルベリー果実,マルメロ,マロニエ,マンゴー,マンゴスチン,マンシュウグルミ,マンダリン果実,マンネンタケ(霊芝),マンネンロウ,ミカン属植物果実(枳実),ミシマサイコ(柴胡),ミゾカクシ(半辺蓮),ミソハギ(千屈菜),ミツガシワ,ミツバ,ミツバハマゴウ(蔓荊子),ミドリハッカ,ミモザ,ミョウガ,ミラクルフルーツ果実,ミルラ,ミロバラン,ムクゲ(木槿),ムクノキ,ムクロジ,ムラサキ(紫根),ムラサキトウモロコシ,メハジキ(益母草),メボウキ,メラロイカ,メリッサ,メリロート,メロン果実,モウコヨモギ,モウソウチク,モクレン(辛夷),モッコウ(木香),モミジバダイオウ,モモの果実,種(桃仁)又は葉(桃葉),モヤシ,モレロチェリー果実,モロヘイヤ,ヤカワムラサキイモ,ヤクチ(益智),ヤグルマギク,ヤグルマソウ,ヤグルマハッカ,ヤシャブシ(矢車),ヤチヤナギ,ヤツデ(八角金盤),ヤドリギ(柳寄生),ヤナギタデの葉,ヤブガラシ,ヤブコウジ(紫金牛),ヤマゴボウ(商陸),ヤマノイモ(山薬),ヤマハンノキ(山榛),ヤマモモ(楊梅皮),ユーカリ,ユッカ・ブレビフォリア,ユキノシタ(虎耳草),ユズ果実,ユリ,ヨモギ(艾葉),ヨロイグサ,ライム果実,落花生,ラカンカ果実,ラズベリー果実,ラベンダー,リュウガン(竜眼肉),緑茶,リンゴ果実,ルバス・スアビシムス(甜涼),レタス,レッドカーラント果実,レモン果実,レモングラス,レンギョウ(連翹),レンゲソウ,ロウヤシ,ローガンベリー果実,ローズヒップ,ローズマリー,ローマカミツレ,ワカメ,ワサビ,ワレモコウ(地楡)などがある。
【0058】
また動物系原料由来の素材としては、鶏冠抽出物,牛・人の胎盤抽出物,豚・牛の胃や十二指腸あるいは腸の抽出物若しくはその分解物,水溶性コラーゲン,アシル化コラーゲン等のコラーゲン誘導体,コラーゲン加水分解物,エラスチン,エラスチン加水分解物,水溶性エラスチン誘導体,ケラチン及びその分解物,シルク蛋白およびその分解物,豚・牛血球蛋白分解物(グロビンペプチド),豚・牛ヘモグロビン分解物(ヘミン,ヘマチン,ヘム,プロトヘム,ヘム鉄等),カゼイン分解物,鶏卵,魚肉およびその分解物などがある。
【0059】
その他の添加物として、微生物培養代謝物米発酵エキス,米糠発酵エキス,GABA、ユーグレナ抽出物,脱脂粉乳の乳酸発酵物、有胞子性乳酸菌、還元乳糖、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、グアーガム分解物、大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ビートオリゴ糖、マルチトール、植物油脂など、α−ヒドロキシ酸グリコール酸,クエン酸,リンゴ酸,酒石酸,乳酸など、 無機顔料無水ケイ酸,ケイ酸マグネシウム,タルク,カオリン,ベントナイト,マイカ,雲母チタン,オキシ塩化ビスマス,酸化ジルコニウム,酸化マグネシウム,酸化亜鉛,酸化チタン,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,黄酸化鉄,ベンガラ,黒酸化鉄,グンジョウ,酸化クロム,水酸化クロム,カーボンブラック,カラミンなど、紫外線吸収剤p−アミノ安息香酸誘導体,サルチル酸誘導体,アントラニル酸誘導体,クマリン誘導体,アミノ酸系化合物,ベンゾトリアゾール誘導体,テトラゾール誘導体,イミダゾリン誘導体,ピリミジン誘導体,ジオキサン誘導体,カンファー誘導体,フラン誘導体,ピロン誘導体,核酸誘導体,アラントイン誘導体,ニコチン酸誘導体,ビタミンB6誘導体,オキシベンゾン,ベンゾフェノン,グアイアズレン,シコニン,バイカリン,バイカレイン,ベルベリンなど、
【0060】
収斂剤乳酸,酒石酸,コハク酸,クエン酸,アラントイン,塩化亜鉛,硫酸亜鉛,酸化亜鉛,カラミン,p−フェノールスルホン酸亜鉛,硫酸アルミニウムカリウム,レソルシン,塩化第二鉄,タンニン酸など、
抗酸化剤アスコルビン酸及びその塩,ステアリン酸エステル,トコフェロール及びそのエステル誘導体,ノルジヒドログアセレテン酸,ブチルヒドロキシトルエン(BHT),ブチルヒドロキシアニソール(BHA),パラヒドロキシアニソール,没食子酸プロピル,セサモール,セサモリン,ゴシポールなど、
抗炎症剤イクタモール,インドメタシン,カオリン,サリチル酸,サリチル酸ナトリウム,サリチル酸メチル,アセチルサリチル酸,塩酸ジフェンヒドラミン,d又はdl−カンフル,ヒドロコルチゾン,グアイアズレン,カマズレン,マレイン酸クロルフェニラミン,グリチルリチン酸及びその塩,グリチルレチン酸及びその塩など、
殺菌・消毒薬アクリノール,イオウ,塩化ベンザルコニウム,塩化ベンゼトニウム,塩化メチルロザニリン,クレゾール,グルコン酸カルシウム,グルコン酸クロルヘキシジン,スルファミン,マーキュロクロム,ラクトフェリン又はその加水分解物など、
【0061】
香料ジャコウ,シベット,カストリウム,アンバーグリスなどの天然動物性香料、アニス精油,アンゲリカ精油,イランイラン精油,イリス精油,ウイキョウ精油,オレンジ精油,カナンガ精油,カラウェー精油,カルダモン精油,グアヤクウッド精油,クミン精油,黒文字精油,ケイ皮精油,シンナモン精油,ゲラニウム精油,コパイババルサム精油,コリアンデル精油,シソ精油,シダーウッド精油,シトロネラ精油,ジャスミン精油,ジンジャーグラス精油,杉精油,スペアミント精油,西洋ハッカ精油,大茴香精油,チュベローズ精油,丁字精油,橙花精油,冬緑精油,トルーバルサム精油,バチュリー精油,バラ精油,パルマローザ精油,檜精油,ヒバ精油,白檀精油,プチグレン精油,ベイ精油,ベチバ精油,ベルガモット精油,ペルーバルサム精油,ボアドローズ精油,芳樟精油,マンダリン精油,ユーカリ精油,ライム精油,ラベンダー精油,リナロエ精油,レモングラス精油,レモン精油,ローズマリー精油,和種ハッカ精油などの植物性香料、その他合成香料など、
【0062】
色素・着色剤赤キャベツ色素,赤米色素,アカネ色素,アナトー色素,イカスミ色素,ウコン色素,エンジュ色素,オキアミ色素,柿色素,カラメル,金,銀,クチナシ色素,コーン色素,タマネギ色素,タマリンド色素,スピルリナ色素,ソバ全草色素,チェリー色素,海苔色素,ハイビスカス色素,ブドウ果汁色素,マリーゴールド色素,紫イモ色素,紫ヤマイモ色素,ラック色素,ルチンなど、
甘味料砂糖,甘茶,果糖,アラビノース,ガラクトース,キシロース,ステビア,マンノース,エリスリトール,麦芽糖,蜂蜜,ブドウ糖,ミラクリン,モネリン,甘草抽出物など、
栄養強化剤貝殻焼成カルシウム,シアノコラバミン,酵母,小麦胚芽,卵黄粉末,ヘミセルロースなど、
【0063】
その他保湿剤、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安定化剤、乳化剤、動・植物性蛋白質及びその分解物、動・植物性多糖類及びその分解物、動・植物性糖蛋白質及びその分解物、血流促進剤、消炎剤・抗アレルギー剤、細胞賦活剤、角質溶解剤、創傷治療剤、増泡剤、増粘剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、苦味料、調味料、酵素などが挙げられ、これらとの併用によって、相加的及び相乗的な効果が期待できる。
【0064】
食物としては、栄養補給,疲労回復,強壮,細胞賦活(細胞老化防止)等の健身並びに美容的効果をはじめ、味覚の改善,色調や芳香、光沢の付与,安定化,増粘,防腐等の目的で使用することができる。さらにこの他にも、これまでに知られている各原料素材の様々な美容的、薬剤的効果を期待し、これらを組合わせることによって目的とする効果の増進を図ったり、あるいは多機能的な効果を期待した製品とすることも可能である。
【実施例】
【0065】
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。なお、%は重量%を示す。
(製造実施例1)
0.5〜5mmに粉砕された水分7%の乾燥したクマイザサの葉および稈2kgを高圧蒸煮缶に仕込み、貫流ボイラーで発生させた2MPaの高圧蒸気を予め乾き度測定システムにより乾き度が99.5%まで達成されることが確認されたセパレーターにより気液分離しさらに減圧弁により1.6MPaまで減圧することで乾き度を向上させた蒸気を高圧蒸煮缶に導入した。
蒸気導入当初は空気抜き弁を開放にして100℃で10分間蒸気を蒸煮缶内部に通過させることで空気を追い出し、空気抜き弁を閉じて100℃から10分間かけて180℃まで昇温させそのままの温度で10分間保持後一気に加圧解除した。
高圧蒸煮した葉および稈を加圧抽出缶に仕込み水8kgを加えて室温から110℃まで30分間かけて昇温し、そのままの温度で5分間保持しその後1時間かけて加圧状態を解除した。抽出液をろ過、減圧濃縮して加熱残分50%のササ抽出物を得た。
【0066】
(製造実施例2:乾燥粉末)
製造実施例1で得られたササ抽出物に等量のデキストリンを添加混合した後、噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。
【0067】
(製造比較例1)
特開平6−197800号公報の実施例1に記載された方法を参考にし、ササ抽出液の製造を行なった。即ち0.5〜5mmに粉砕された水分7%の乾燥したクマイザサの葉および稈2kgに20kgの水を加えて80℃で3時間処理したのち、ろ過した。この抽出操作を2回繰り返して、温水抽出物を除去したクマイザサを調製した。次いでこれを含水率45%に調製し高圧蒸煮缶に仕込み、貫流ボイラーで発生させた2MPaの高圧蒸気を減圧弁により1.6MPaまで減圧した蒸気をそのまま直接高圧蒸煮缶に導入した。
室温から10分間かけて180℃まで昇温させそのままの温度で10分間保持後徐々に加圧解除した。
高圧蒸煮した葉および稈を加圧抽出缶に仕込み水8kgを加えて室温から110℃まで30分間かけて昇温し、そのままの温度で5分間保持しその後1時間かけて加圧状態を解除した。抽出液をろ過、減圧濃縮して加熱残分50%のササ抽出物を得た。
【0068】
(製造比較例2)
主成分がトリテルペン類である化粧品原料基準記載のクマザザエキス(粉砕した笹をエタノール抽出したもの。蒸煮工程なし。)をろ過、減圧濃縮した固形分に滅菌水を加えて固形分50%のササ抽出物を得た。
【0069】
<ササ抽出物の組成評価>
ササ抽出物の組成分析を以下の方法で行い、結果を表1に示した。
(組成分析方法)
J&W製 innowax 30m×0.25mm, 0.25umのカラムを装着したガスクロマトグラフ質量分析計により酢酸、ギ酸、クマル酸、フェルラ酸、3−ヒドロキシピリジンの定性、定量分析を行なった。
【0070】
またカラムとしてCarboPac PA1、検出器として電気化学検出器を装着したダイオネクス製DXc-500型糖分析装置によりアラビノース、ラムノース、ガラクトース、グルコース、キシロース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロビオース、キシロトリオース、キシロテトラオース、キシロペンタオース、キシロヘキサオース、アラビノビオース、アラビノトリオース、アラビノテトラオース、アラビノペンタオース、アラビノヘキサオースの定性、定量分析を行い全成分の合計値を糖類の含有量とした。
【0071】
(抗菌性試験方法)
試験菌は、以下の通りである。
大腸菌:Escherichia coli NBRC 3962
黄色ブドウ球菌:Staphylococcus aureus NBRC12732
緑膿菌:Pseudomonas aeruginosa NBRC13275
菌数をほぼ一定にしたミュラーヒントンブロスに種々の倍率で希釈したササ抽出液を接触させ一定時間培養後菌の増殖を阻止した最小の薬剤濃度(MIC)を求め抗菌効果の指標とした。
MICが小さいほど抗菌効果が高い。
【0072】
(抗変異原性試験方法)
菌株にサルモネラTA100を用い、変異原物質にB(a)P ;benzo(a)pyreneを用いて復帰変異コロニー数を計数した。抗変異原性の指標としてはササ抽出物サンプル未添加の復帰変異コロニー数を100として換算した相対値で示す。数値が小さいほど抗変異原性が高い。
【0073】
【表1】

(注1)ササ抽出物未添加を100とした場合の相対値
(注2)ササ抽出物製造後速やかに菌が繁殖したと考えられ、エキスとしては全く不適当であることを示している。
【0074】
製造実施例1では、酢酸、ギ酸、クマル酸、フェルラ酸、3−ヒドロキシピリジン等の特定成分が多く、かつ糖類の抽出が抑制されたササ抽出物が得られた。
製造比較例1では、特定成分の抽出が少ない上、多量の糖類が抽出された。ササ抽出物に菌が増殖し、以降の実験に用いることが出来なかった。
製造比較例2では、各成分の抽出量が全体的に低く生産効率が非常に悪かった。抗菌性も低かった。
【0075】
(実施例1、比較例1:皮膚用クリーム)
表2の処方に従い、常法によりササ抽出物を5重量%含む皮膚用クリームを製造した。
【表2】

【0076】
(試験例1:抗炎症・アトピー性皮膚炎)
アトピー性皮膚炎自然発症DS/Nhマウス5週齢40匹を各10匹ずつ以下の4群にわけた。
(1)無塗布群
(2)DNFB(接触皮膚炎を惹起する2,4-dinitrofluorobenzen(DNFB)のアセトン/オリーブ油溶解液)塗布群
(3)DNFB+ササEtOH(DNFB+比較例1の皮膚クリーム)塗布群、
(4)DNFB+ササ水(DNFB+実施例1の皮膚クリーム)塗布群
実験開始時に皮膚の一定部位に0.25%DNFB 1mlを塗布した。その後、2回/週、同じ部位にクリームを0.75g/回塗布し、15週齢まで試験した。
【0077】
以下の方法で抗炎症評価を行なった。
1.皮疹スコア(紅斑、糜爛、乾燥を4段階にて点数化し、その合計スコアの平均値を比較。悪化するほど数値が高い。)
2.血清IgE抗体量(血清中のIgE抗体量をELISAキットを使用して測定した。IgE抗体の増加に伴いアレルギーが悪化することが知られている。)
3.サイトカイン(IL−13)量(マウスを屠殺後、頚、腋、鼠径のリンパ節を取出し、ConA細胞刺激後、ELISAキットにてサイトカイン測定を行った。IL−13,IL−4などのサイトカインの増加は、IgE抗体の生成を促進し、アレルギー悪化につながることが知られている。)
結果を表3、4及び図1に示した。(3)塗布群(DNFB+比較例1の皮膚クリーム塗布群)では、(2)塗布群(DNFB塗布群)と比較して改善は見られないが、(4)塗布群(DNFB+実施例1の皮膚クリーム塗布群)では、皮疹スコア・血清IgE抗体量・IL−13量ともに改善が見られた。
【0078】
1.皮疹スコア
【表3】

【0079】
2.血清IgE抗体量(μg/ml)
【表4】

【0080】
(実施例2、比較例2:化粧水)
表5の処方に従い、常法によりササ抽出物を0.1重量%含む化粧水を製造した。
【表5】

【0081】
(試験例2:表皮細胞活性化)
実施例2及び比較例2の化粧水を培地を添加し、表皮細胞を24時間培養した。培養後、培養上清中のヒアルロン酸量をELISA法にて定量した。また同時にタンパク定量を行い、単位タンパク量あたりのヒアルロン酸量をヒアルロン酸産生量として算出し、結果を表6に示した。
実施例2の化粧水におけるササ抽出物の濃度0.01%以上の時に表皮細胞の活性化に有意であることが示された。
【0082】
【表6】

1)*:5%水準で有意差あり
2)濃度はササ抽出物の濃度である
3)P.C.=陽性対照(100 nM レチノイン酸)
【0083】
(試験例3:繊維芽細胞の賦活化)
実施例2及び比較例2の化粧水を1% ウシ血清(FBS)含有DMEMに添加し、線維芽細胞を48時間培養した。培養後、細胞の賦活性をMTT還元能を指標に算出し、結果を表7に示した。
実施例2の化粧水のササ抽出物濃度0.01%以上の時に、繊維芽細胞の活性化に有意であることが示された。
【表7】

1)*:5%水準で有意差あり
2)濃度はササ抽出物の濃度である
3)P.C.=陽性対照(5 %FBS含有DMEM)
【0084】
(実施例3、比較例3:飲食用顆粒製剤)
表8の処方に従い、常法によりササ抽出物を40重量%含む飲食用顆粒製剤を製造した。
【表8】

【0085】
(試験例4:腸内環境の改善、肝機能の改善)
成人20人を対象に各10名ずつ2群に分け、実施例3の飲食用顆粒製剤摂取群と、比較例3の飲食用顆粒製剤摂取群とし、被試験物を2.5gを1日1回ずつ1ヶ月間摂取した。調査期間は服用前1週間〜服用開始後1ヶ月間の5週間とし、自己記録式で排便量、排便回数、便の形状、色、匂い、腹部の張り(膨満感)、体調について、改善された場合は点数が高くなるよう評価した。服用前1週間、服用後1〜4週間の各々の平均値と標準偏差を算出し、改善度を有意差検定にて比較した。結果を表9に示す。
【0086】
またこのとき市販のDEMECAL血液検査キットを用い、服用開始前と後の血液検査を実施し検査値を比較した。試験項目は、血清総蛋白、血清アルブミン、GOT、GPT、γ-GTP、総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、尿素窒素、クレアチニン、血糖、尿酸の12項目とした。実施例3の飲食用顆粒製剤摂取群の10名のGOTの結果を表10に示す。
【0087】
腸内環境の改善
【表9】

肝機能の改善
【表10】

【0088】
(実施例4、比較例4:飲食用打錠剤)
表11の処方に従い、常法にササ抽出物を1重量%含む飲食用打錠剤を製造した。
【表11】

【0089】
(試験例5:アレルギーの抑制)
卵白アルブミン誘発食物アレルギーモデルマウス10週齢20匹を用い、対照群と被験物質投与群の2群に20日間給餌を行った。対照群には比較例4の飲食用錠剤を5重量%混合した標準食(卵白含有)、被験物質投与群には実施例4の飲食用錠剤を5重量%混合した標準食(卵白含有)を給餌した。なお、錠剤は粉砕したものを混合した。
以下の方法でアレルギーの抑制評価を行なった。
1.皮疹スコア(紅斑、糜爛、乾燥を4段階にて点数化し、その合計スコアの平均値を比較。悪化するほど数値が高い。)
2.血清IgE抗体量(血清中のIgE抗体量をELISAキットを使用して測定した。IgE抗体の増加に伴いアレルギーが悪化することが知られている。)
結果を表12及び図2に示した。実施例4の飲食用錠剤は、比較例4と比較して全期間で皮疹スコアおよび血清IgE抗体量の減少が見られ改善していることが示された。
【0090】
1.皮疹スコア
【表12】

【0091】
(実施例5)
10匹のマウスの鼠径部皮下にEhrlich腫瘍細胞株移植し、腫瘍細胞移植日をday 0とした。製造実施例1のササ抽出物を、腫瘍移植1週間前〜移植2週間後まで1回/日、経口投与した。
【0092】
(試験例6、7:腫瘍抑制作用)
移植5、10、14日目に腫瘍容積を測定し、移植14日目に腫瘍重量を測定して平均値を比較した。腫瘍容積(mm3)は、長径(mm)× 短径(mm)2 × 0.5として算出した。
【0093】
【表13】

【0094】
(試験例8:NK細胞活性化)
試験例6及び7で観察が終了したマウスから脾臓を摘出し、細胞浮遊液を作成した。この浮遊液をFicoll-Conray液に重層して遠心しNK細胞を分離して、NK細胞浮遊液(Eとする)とした。これに51Cr(200μCi)で標識したK562細胞(ヒト慢性骨髄性白血病細胞)遊液(Tとする)を、E:T=50:1になるように調製した浮遊液を培養後、NK細胞活性活性を測定した。
【0095】
【表14】

【0096】
(試験例9〜11:リンパ球活性化)
正常マウス5匹の腹部より、脾臓を摘出して細胞浮遊液を作成した。細胞数を調整後、サイトカイン測定用プレートの各well(各n=3を使用)に各濃度の被験物質溶液、PBS(−)、LPS(10μg/ml)またはCon A(10μg/ml)及び製造実施例1のササ抽出物をそれぞれ20μl加えて72時間培養し、遠心後の培養上清のIL-2 、TNFαおよびIFNγをELISA法にて測定した。
【0097】
【表15】

【0098】
(実施例6)
(試験例12:抗酸化作用)
T.Hatano等の方法〔Chem.Pharm.Bull.Vol.37,(8)2016〜2021(1989)〕を修正した方法に従い、製造実施例1のササ抽出物と表16に示す各検体 1.0g の抗酸化活性をジフェニル・ピクリル・ヒドラチル(DPPH)ラジカル 0.05 μmol 、すなわち 19.716 μg を消去する力価を1単位として測定した。
【0099】
【表16】

【0100】
(実施例7)
本発明のササ抽出物を使用して以下の製品を製造した。以下にその処方例を示すが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
1)健康向け食品(錠剤)
次の添加物を含有する組成物を打錠し、外観良好な錠剤を得た。
重量% 1.製造実施例2のササ抽出物の乾燥末10 2.植物抽出末(ドクダミ,ニンジン,シソ) 30 3.ローヤルゼリー粉末5 4.コラーゲン末 5 5.乳糖 25 6.トウモロコシデンプン20 7.ヒドロキシプロピルセルロース 4 8.ステアリン酸マグネシウム1
2)健康向け食品(顆粒剤)
次の処方により健康向け食品を製造した。
重量% 1.製造実施例2のササ抽出物の乾燥末 35 2.アガリクス乾燥粉末 15 3.フラクトオリゴ糖 5 4.グアバ葉エキス末 10 5.ミルクカルシウム 25 6.ビタミンE 10
3)健康向け飲料
次の処方により健康飲料を製造した。
重量% 1.製造実施例1のササ抽出物 4 2.ハチミツ15 3.クエン酸 0.1 4.dl−リンゴ酸 0.1 5.植物抽出液(クロレラ,シンナモン) 20 6.D−ソルビトール液(70%) 10 7.安息香酸ナトリウム 0.05 8.香料 適量 9.精製水 100とする残余
4)果汁飲料
次の処方により果汁飲料を製造した。
重量% 1.ブドウ糖液糖 33 2.グレープフルーツ果汁 65 3.製造実施例1のササ抽出物 0.5 4.香料 適量 5.酸味料 適量
5)ローションの製造例
次の処方によりローションを製造した。
重量% 1.ソルビット 2 2.1,3−ブチレングリコール2 3.ポリエチレングリコール1000 1 4.ポリオキシエチレンオレイルエーテル(25E.O.) 2 5.エタノール 10 6.製造実施例1のササ抽出物 1 7.植物抽出液(アロエ,ハマメリス)3 8.pH調整剤 適量 9.防腐剤 適量 10.精製水 100とする残余
6)乳液の製造例
次の処方により乳液を製造した。
重量% 1.スクワラン 3 2.ワセリン 1 3.ステアリルアルコール 0.3 4.ソルビタンモノステアレート1.5 5.ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート 3 6.1,3−ブチレングリコール5 7.製造実施例1のササ抽出物 0.5 8.水溶性コラーゲン 1 9.防腐剤 適量 10.精製水 100とする残余
7)クリームの製造例
次の処方によりクリームを製造した。
重量% 1.スクワラン 20 2.ミツロウ 5 3.精製ホホバ油 5 4.グリセリンモノステアレート 2 5.ソルビタンモノステアレート 2 6.ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2 7.グリセリン 5 8.製造実施例1のササ抽出物 0.3 9.牛胎盤エキス 2 10.防腐剤 適量 11.精製水 100とする残余
8)ボディーソープの製造例
次の処方によりボディーソープを製造した。
重量% 1.ラウリン酸カリウム15 2.ミリスチン酸カリウム 5 3.プロピレングリコール 5 4.製造実施例1のササ抽出物 3 5.pH調整剤 適量 6.防腐剤 適量 7.精製水100とする残余
9)シャンプー
次の処方によりシャンプーを製造した。
重量% 1.ラウリル硫酸トリエタノールアミン5 2.ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸Na 12 3.1,3-ブチレングリコール 4 4.ラウリン酸ジエタノールアミド 2 5.エデト酸二ナトリウム 0.1 6.製造実施例1のササ抽出物 2 7.ヒドロキシプロピルキトサン 0.4 8.香料,防腐剤 適量 9.精製水 100とする残余
10)リンス
次の処方によりリンスを製造した。
重量% 1.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム2 2.セトステアリルアルコール 2 3.ポリオキシエチレンラノリンエーテル 3 4.プロピレングリコール 5 5.製造実施例1のササ抽出物 2 6.pH調整剤 適量 7.防腐剤 適量 8.精製水 100とする残余
11)ヘアートニック
次の処方によりヘアートニックを製造した。
重量% 1.エタノール 50 2.オレイン酸エチル 1 3.ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 2 4.植物抽出液(エンメイソウ,センブリ,ハマメリス)10 5.製造実施例1のササ抽出物 0.5 6.精製水 100とする残余
12)浴用剤(Aタイプ)
次の処方により浴用剤を製造した。
重量% 1.炭酸水素ナトリウム56 2.無水硫酸ナトリウム 30 3.ホウ砂 2 4.製造実施例1のササ抽出物 10 5.植物抽出末(カミツレ,トウキ)2
13)浴用剤(Bタイプ)
次の処方により浴用剤を製造した。
重量% 1.精製ホホバ油 5 2.ポルオキシエチレンソルビタンモノラウレート 20 3.グリセリンモノステアレート5 4.流動パラフィン 2 5.ラウリン酸ジエタノールアミド 3 6.製造実施例1のササ抽出物の乾燥末 10 7.植物抽出液(シャクヤク,アロエベラ,チンピ)10 8.精製水 100とする残余
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】サイトカイン(IL−13)量を比較した図である(試験例1)。
【図2】血清IgE抗体量を比較した図である(試験例5)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
笹の葉および/または稈を、減圧弁および気液分離装置により乾き度を向上させた乾燥蒸気で160〜190℃で30秒から1時間蒸煮したのち、水性溶媒で抽出することを特徴とするササ抽出物の製造方法により得られることを特徴とするササ抽出物。
【請求項2】
請求項1に記載のササ抽出物を含むことを特徴とする生理活性組成物。
【請求項3】
ササ抽出物を0.001〜50重量%含むことを特徴とする請求項2に記載の生理活性組成物。
【請求項4】
抗アレルギー剤であることを特徴とする請求項2又は3に記載の生理活性組成物。
【請求項5】
皮膚保護剤であることを特徴とする請求項2又は3に記載の生理活性組成物。
【請求項6】
腸内環境改善剤であることを特徴とする請求項2又は3に記載の生理活性組成物。
【請求項7】
肝機能改善剤であることを特徴とする請求項2又は3に記載の生理活性組成物。
【請求項8】
免疫賦活剤であることを特徴とする請求項2又は3に記載の生理活性組成物。
【請求項9】
抗変異原剤であることを特徴とする請求項2又は3に記載の生理活性組成物。
【請求項10】
請求項2〜9いずれか記載の生理活性組成物を含むことを特徴とする化粧料。
【請求項11】
請求項2〜9いずれか記載の生理活性組成物を含むことを特徴とする食物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−204423(P2007−204423A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−25152(P2006−25152)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(000222118)東洋インキ製造株式会社 (2,229)
【Fターム(参考)】