説明

サーバ装置およびプログラム

【課題】従来のサーバ装置においては、測定情報を出力対象となる期間を適切に指定できないという課題があった。
【解決手段】被処理基板に対する所定のプロセスを行う1以上の製造装置11を備えた群管理システムを構成するサーバ装置12であり、1以上の製造装置11で所定のプロセスを実行した場合の測定値と時刻を示す時刻情報を有する時系列の情報である測定情報を、複数格納し得る測定情報格納部1201と、所定の始点を特定する情報と有効時間の情報とを含む、測定情報の出力指示を受け付ける指示受付部1205と、所定の始点から有効時間内の測定情報を、測定情報格納部1201から取得する測定情報取得部1203と、取得した測定情報を用いた出力情報を構成する出力情報構成部1206と、出力情報構成部1206が構成した出力情報を出力する出力部1207を具備するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、被処理基板に対する所定のプロセスを行う1以上の製造装置と、当該1以上の製造装置と接続されるサーバ装置とを具備する群管理システムの、サーバ装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、測定器から送られてくるデータを自動的に、かつ正確に加工できる半導体製造装置の群管理システムにおける測定データ加工方法が知られていた(例えば、特許文献1参照)。本測定データ加工方法においては、群管理システムの群管理部の測定器通信部に測定器が送信してくる種々の測定データを受信する。そして、前記測定データを加工する計算式を予め登録しておき、前記測定データを受信したとき、前記測定データを測定データ受信バッファに格納するとともに、前記測定データが有するレシピ名称に基づいて、前記登録された計算式の中から前記測定データを加工するのに適する少なくとも一つの同じレシピ名称をもつ計算式を選択して計算式格納バッファに格納し、格納された前記測定データを前記選択された計算式に適用して計算し、計算結果を加工済みデータ格納バッファに記憶するようにしていた。
【0003】
また、従来の半導体製造装置の群管理システムは、半導体製造装置で測定された時系列の情報(以下チャートと記載)を表示する機能を有していた。
【0004】
さらに、群管理システムを構成する製造装置として、いわゆるバッチ式縦型熱処理装置がある(特許文献2、特許文献3参照)。
【0005】
通常、半導体製造装置においては、レシピと呼ばれる製造パラメータ等を含む処理手順を示す情報に従って、製造プロセスが実行される。レシピのシークエンスを構成する各手順はレシピステップ、あるいは単にステップと呼ばれる。半導体製造装置の異常等は、レシピステップが変更された際に、そのレシピステップのパラメータに応じた制御が行われるか否かで判断することができる。このため、レシピステップが実行されている期間内に、測定器により取得された測定データを全て取得し監視することで、半導体製造装置の異常等を知ることができる。
【特許文献1】特開平11−354395号公報(第1頁、第1図等)
【特許文献2】特許3543996号公報(第1頁、第1図等)
【特許文献3】特開2002−25997号公報(第1頁、第1図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来は、監視対象の期間を適切に指定することができず、本来監視したい期間以外の半導体製造装置の状態等も監視してしまう場合があるという課題があった。
【0007】
例えば、従来は、レシピステップ単位で測定データを読み出して、測定データを監視することが可能であった。しかしながら、この場合、あるレシピステップの開始時から、所定の時間が経過するまでのデータを監視したい場合においても、そのレシピステップ内の全ての測定データを取得し、分析したりすることとなり、不要なデータ量が増えて、監視の処理に時間がかかっていた。
【0008】
また、従来は、開始時や終了時を指定するための測定値の値を指定して、測定値がそれぞれの指定した値に達した場合に、測定を開始し、測定を終了することが可能であった。しかしながら、このような場合においても、測定値が指定した値に達した時点から、所定の時間が経過するまでのデータを監視することができないため、不要なデータを取得したり、分析したりすることとなり、監視の処理に時間がかかっていた。
【0009】
また、監視する測定値をチャート化して出力する際に、上記のように監視に不要な測定値等が含まれると、監視対象ではない部分も含む全ての部分がチャート化されるため、実際に監視したい期間、例えば、所定の時間が経過するまでの期間に得られた測定値等が、小さく表示されたり、見つけにくくなってしまい、ユーザが目視等により監視する際に、詳細に監視しにくくなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のサーバ装置は、被処理基板に対する所定のプロセスを行う1以上の製造装置と、当該1以上の製造装置と接続されているサーバ装置を具備し、異常検知を行う機能を有する群管理システムを構成するサーバ装置であって、前記1以上の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置で所定のプロセスを実行した場合の測定値と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納し得る測定情報格納部と、所定の始点を特定する情報と前記測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含む、前記測定情報の出力指示を受け付ける指示受付部と、前記所定の始点から前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を、前記測定情報格納部から取得する測定情報取得部と、前記取得した測定情報を用いた出力情報を構成する出力情報構成部と、前記出力情報構成部が構成した出力情報を出力する出力部を具備するサーバ装置である。
【0011】
かかる構成により、測定情報を出力する期間を、例えばレシピステップ単位よりも、詳細に指定することが可能となる。これにより、不要な測定情報を監視する必要がなく、効率的に製造装置を監視すること等ができる。また、レシピステップ単位だけでなく、有効時間を設定することによって、監視対象区間をより厳密に設定できるため、群管理システムの動特性の監視がより厳密にできるようになる。
【0012】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記出力情報構成部は、前記取得した測定情報を用いて出力情報であるチャートを構成し、前記出力部は、前記出力情報構成部が構成したチャートを出力するサーバ装置である。
【0013】
かかる構成により、出力情報をチャートを用いて監視できるため、製造装置の状態等を把握しやすくすることができる。
【0014】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップの開始時点であり、前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、前記出力指示は、レシピステップ識別子と、前記有効時間の情報を含み、前記測定情報取得部は、前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、当該レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの開始時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得するサーバ装置である。
【0015】
かかる構成により、レシピステップ内において、レシピステップ開始時から有効時間が経過するまでの期間を、監視することができる。例えば、製造装置において、レシピステップの開始時から、有効時間が経過するまでの圧力の値を監視することなどができる。
【0016】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記測定情報取得部は、前記有効時間の終了時、または前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得するサーバ装置である。
【0017】
かかる構成により、レシピステップ単位よりも、詳細に監視する期間を指定することができる。
【0018】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記所定の始点は、測定情報に関する条件に合致する時点であり、前記出力指示は、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、前記測定情報取得部は、前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得手段と、前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得手段を具備するサーバ装置である。
【0019】
かかる構成により、測定情報に関する条件を満たした時点から、有効時間が経過するまでの期間を監視することができる。例えば、製造装置において、減圧するシーケンスがあった場合、測定情報に関する条件である目標圧力に到達してから有効時間が経過するまでの圧力の値を監視することなどができる。
【0020】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、測定情報取得部は、前記有効時間の終了時、または有効時間内測定情報取得手段が取得する測定情報が、前記測定情報に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの、測定情報を取得するサーバ装置である。
【0021】
かかる構成により、監視に必要な測定情報の取得を終了する期間を適切に指定することが可能となり、効率的に製造装置を監視することができる。
【0022】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップ内における、測定情報に関する条件に合致する時点であり、前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、前記出力指示は、レシピステップ識別子と、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、前記測定情報取得部は、前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得手段と、前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得手段を具備するサーバ装置である。
【0023】
かかる構成により、レシピステップ内において、測定情報に関する条件を満たした時点から、有効時間が経過するまでの期間を監視することができる。
【0024】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記有効時間内測定情報取得手段は、前記有効時間の終了時、前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時、または取得する測定情報が、前記測定値に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得するサーバ装置である。
【0025】
かかる構成により、レシピステップ内において、監視に必要な測定情報の取得を行う期間の終了時を、適切に指定することができ、効率的に製造装置を監視することができる。
【0026】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記出力情報構成部は、前記取得した測定情報を用いて所定の演算を行い、当該演算結果を用いた出力情報を構成するサーバ装置である。
【0027】
かかる構成により、測定情報を、目的に合わせたデータに加工して出力することができ、監視しやすくなる。
【0028】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記測定情報が異常か否かを判断するための条件を示す条件情報が格納され得る条件情報格納部と、前記測定情報取得部が取得した測定情報が、前記条件情報格納部が格納している条件情報に合致するか否かを判断する異常検知部とを、さらに具備し、前記出力情報構成部は、前記異常検知部の判断結果を用いた出力情報を構成するサーバ装置である。
【0029】
かかる構成により、製造装置の異常の発生を認識しやすくすることができる。
【0030】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記出力情報構成部は、前記取得した測定情報を、当該測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順にプロットしたチャートであるSPCチャートを構成し、前記出力部は、前記出力情報構成部が構成したSPCチャートを出力するサーバ装置である。
【0031】
かかる構成により、製造装置の経時変化やバラツキ監視を容易に行える。
【0032】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記出力情報構成部は、前記取得した測定情報から、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成し、前記出力部は、前記出力情報構成部が構成した相関チャートを出力するサーバ装置である。
【0033】
かかる構成により、二変量の相関関係を監視でき、効果的に異常検知ができる。
【0034】
また、本発明のサーバ装置は、前記サーバ装置において、前記出力情報構成部は、前記取得した測定情報から、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMDチャートを構成し、前記出力部は、前記出力情報構成部が構成したMDチャートを出力するサーバ装置である。
【0035】
かかる構成により、多変量の相関関係を監視でき、さらに効果的に異常検知ができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によるサーバ装置等によれば、測定情報を出力する期間を適切に指定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、サーバ装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0038】
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における群管理システムの概念図である。群管理システムは、例えば、半導体製造装置や、液晶パネル製造装置等の製造装置を管理するシステムである。また、群管理システムは、1以上の製造装置11(製造装置11aから製造装置11n(ただしnは任意数を示す))、サーバ装置12、およびクライアント装置13を有する。
【0039】
製造装置11は、被処理基板、例えば、半導体ウエハ等、に対する所定のプロセスを行う装置である。製造装置11は、例えば、成膜処理、エッチング処理、熱酸化処理等の被処理基板に対する各種処理を行う。製造装置11は、例えば、上述の特許文献2、または特許文献3等におけるバッチ式縦型熱処理装置である。本製造装置11の例を図2に示す。本製造装置11は、ローディング室として、他の室に対して密閉可能になされ、不活性雰囲気としてNガスが供給・真空引き可能になされたいわゆるロードロック室構造になされた装置である。製造装置11は、被処理体であるウエハWに所定の処理を施す処理室であるプロセスチューブaと、このプロセスチューブaに対して多数枚、例えば100枚のウエハWを収納した保持体としてのウエハボートfを挿脱する移送機構gを備えたローディング室としてのロードロック室hと、このロードロック室hに対してウエハWを搬出入する搬出入室abと、この搬出入室abに形成されたカセット収容容器用ポートacと、このポートacに載置されたカセット収容容器adを搬出入室ab内に取り込む取り込み手段aeと、取り込んだカセット収容容器adを一時的に保管する容器保管ステージafと、カセット収容容器ad内に収容されたカセットCを取り出すカセット取り出しステージagと、搬出入室ab内にてカセット収容容器adの受け渡しを行う容器移載手段ahと、ロードロック室hと搬出入室abとの間に配置されるウエハボートfを収容する保持体収容室aiとで主要部が構成されている。なお、図2の製造装置11の例における、その他の部位、および動作については、公知技術(特許文献2参照)であるので詳細な説明は省略する。また、製造装置11を構成するチャンバーとして、特許文献3の図1におけるチャンバーが好適である。
【0040】
また、製造装置11は、例えば、ウエハに対する所定のプロセスに関する情報であるレシピを格納しており、当該レシピを用いて制御する。
【0041】
また、サーバ装置12は、いわゆる群管理システムを構成するサーバ装置であり、1以上の製造装置11における各種の測定情報を格納可能であり、当該測定情報に対して、異常検知を行う機能を有する。
【0042】
また、クライアント装置13は、サーバ装置12に対して各種の要求を出し、サーバ装置12における処理結果を受け付ける。
【0043】
図3は、本実施の形態における群管理システムのブロック図である。
【0044】
製造装置11は、入力受付部1101、レシピ格納部1102、製造装置識別子格納部1103、計時部1104、処理部1105、測定部1106、元情報蓄積部1107、元情報送信部1108を具備する。
【0045】
サーバ装置12は、測定情報格納部1201、元情報受信部1202、測定情報取得部1203、測定情報蓄積部1204、指示受付部1205、出力情報構成部1206、出力部1207、出力指示蓄積部1208、条件情報格納部1209、異常検知部1210を具備する。
【0046】
測定情報取得部1203は、第一測定情報取得手段12031と、有効時間内測定情報取得手段12032とを具備する。
【0047】
クライアント装置13は、指示入力部1301、指示送付部1302、受付部1303、表示部1304を具備する。
【0048】
入力受付部1101は、製造装置11のユーザから各種の入力を受け付ける。各種の入力とは、例えば、レシピや、レシピを識別するレシピ識別子や、ウエハに対する加工処理等の処理の実行指示などである。ユーザから各種の入力の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。入力受付部1101は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0049】
レシピ格納部1102は、製造装置11を制御するために使用されるレシピを格納している。レシピとは、製造装置11が実行する所定のプロセスに関する情報であり、通常、プロセスを構成する複数の手順や、その手順におけるプロセスパラメータ等を設定する情報を含む。レシピを構成する各手順は、通常、レシピステップ、あるいはステップと呼ばれる。プロセスパラメータの情報は、例えば、カテゴリー名、アイテム名、パラメータ名、値を含む。カテゴリー名とは、プロセスパラメータの種類を示す名称であり、例えば、「温度」「ガス流量」「ボートエレベーターのスピード」などである。アイテム名は、プロセスパラメータの属性を示す名称であり、例えば、「上下速度」「回転速度」などである。パラメータ名は、プロセスパラメータの名称であり、例えば、「C」「A」などである。値は、プロセスパラメータという変数に与える値である。通常、レシピは、レシピを識別するレシピ識別子(例えば、レシピ名)と対に格納されている。また、レシピは、当該レシピを構成するレシピステップの識別子であるレシピステップ識別子とともにレシピ格納部1102に格納されている。レシピステップ識別子は、例えば、レシピステップの名称や、識別番号等である。レシピ格納部1102は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0050】
製造装置識別子格納部1103は、製造装置11を識別する製造装置識別子を格納している。製造装置識別子は、各製造装置11を識別できる情報であればよく、例えば、装置名や、型番、製造番号や、各製造装置11に設定された識別番号や名称等であってもよい。この製造装置識別子は、入力受付部1101が受け付けた情報でも良いし、製造装置出荷時に予め格納した情報でも良い。製造装置識別子格納部1103は、ハードディスクやROM等の不揮発性の記録媒体でも、RAM等の揮発性の記録媒体でも良い。
【0051】
計時部1104は、時を計測する。計時部1104は、時を計測した結果得られた時刻を示す情報を、測定部1106に出力する。ここで述べる時刻を示す情報は、年月日等の情報を含んでいていてもよい。計時部1104が計時する時間は、絶対時間であっても良く、相対時間であっても良い。計時部1104は、例えば時計等で実現される。
【0052】
処理部1105は、レシピ格納部1102のレシピを読み出し、当該レシピにしたがって、被処理基板に対する所定のプロセスを行う。処理部1105は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部1105の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0053】
測定部1106は、製造装置11内の温度や、ガス流量や、圧力、製造装置11の電力などを測定し、チャート化等の対象となる測定情報の元になる情報である元情報を取得する。元情報は、測定した温度などの情報である。測定部1106は、例えば、定期、あるいは不定期の所定の時間間隔で測定を行う。元情報は、通常、測定した時刻を示す時刻情報を有する。この時刻情報は、例えば計時部1104から取得される。元情報は、測定部1106が温度等の値を測定していた際に処理していたレシピを識別するレシピ識別子と、測定した値と、測定した時刻を示す時刻情報を有することが好適である。また、測定していた際に実行されていたレシピステップを識別するレシピステップ識別子を有していることが好適である。なおレシピ識別子や、レシピステップ識別子は、レシピや、レシピステップを識別できる情報であれば良く、例えば、レシピの名称や、レシピステップの名称、レシピやレシピステップの識別番号等が利用可能である。レシピ識別子やレシピステップ識別子は、レシピ格納部1102から取得される。また、元情報がレシピを実行した製造装置11の製造装置識別子を有していても良い。この製造装置識別子は、例えば製造装置識別子格納部1103から取得される。また、元情報は、測定部1106が測定する、測定対象、例えば温度やガス圧等や、測定箇所、例えばプロセスチューブ内等、を識別するための情報、例えば測定対象の名称や、測定箇所の名称、あるいはこれらに対応した識別情報等を有していても良い。測定部1106は、複数の箇所の複数の温度や、温度とガス流量などの複数の値を測定しても良いことは言うまでもない。つまり、元情報は、二種類以上の測定された値を有しても良い。測定部1106は、1以上の温度センサや1以上の流量センサなどのセンサ等で実現され得る。
【0054】
元情報蓄積部1107は、測定部1106が取得した元情報を、図示しない記録媒体に蓄積する。元情報蓄積部1107は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。元情報蓄積部1107の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。また、上記の図示しない記録媒体は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0055】
元情報送信部1108は、元情報蓄積部1107が蓄積した元情報を、サーバ装置12に送信する。元情報の送信のトリガーは問わない。また、元情報送信部1108が送信する元情報は、測定された一種以上(例えば、温度とガス流量)の値、および時刻情報を有する。また、元情報送信部1108が送信する元情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有することが好適である。さらに加えて、元情報送信部1108が送信する元情報は、製造装置11を識別する製造装置識別子や、レシピを識別するレシピ識別子を有することが好適である。また、測定部1106が測定する、測定対象、例えば温度やガス圧等や、測定箇所、例えばプロセスチューブ内等、を識別するための情報を有していても良い。なお、元情報蓄積部1107が蓄積した元情報と、元情報送信部1108が送信する元情報は、その構造や構成が異なっていても良い。また、元情報は、複数の測定された値に対して、一つの製造装置識別子または一つのレシピ識別子あるいは一つのレシピステップ識別子の少なくとも一つを有する構成でも良い。元情報送信部1108は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。また、元情報送信部1108は、元情報をサーバ装置12に送信する前に、レシピ格納部1102や製造装置識別子格納部1103から、それぞれレシピステップ識別子やレシピ識別子や製造装置識別子を読み出し、元情報に付加しても良い。また、元情報送信部1108は、値(例えば、ガス流量)が測定される毎に、元情報を送信しても良いし、所定数の測定した値をまとめた元情報(例えば、10個をまとめた元情報)を一度に送信しても良い。元情報送信部1108が送信するデータの単位やデータ構造等は問わない。また、送信する元情報を構成する処理は、元情報送信部1108ではなく、元情報蓄積部1107が行っても良い。測定された元情報や、製造装置識別子やレシピ識別子やレシピステップ識別子を送信するタイミングなども問わない。
【0056】
測定情報格納部1201は、複数の測定情報を格納し得る。複数の測定情報は、1以上の製造装置11で測定された一種以上の情報(例えば、温度や圧力)についての時系列の情報であり、製造装置で所定のプロセスを実行した場合の測定値と時刻を示す時刻情報を有する情報である。また、複数の測定情報は、製造装置11を識別する製造装置識別子や、レシピ識別子や、レシピステップ識別子等を有していても良い。測定情報は、元情報受信部1202が受信した複数の元情報に対して、測定情報取得部1203が所定の演算を行い、取得された情報でも良いし、元情報と同じ情報でも良い。測定情報格納部1201は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。なお、測定情報格納部1201の測定情報は、測定情報蓄積部1204が蓄積した情報でも良いし、製造装置11から直接に受信した情報でも良いし、図示しない記録媒体から読み出した情報でも良い。
【0057】
元情報受信部1202は、複数の測定情報の元になる情報である元情報を1以上の製造装置11から受信する。元情報受信部1202は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0058】
測定情報蓄積部1204は、元情報受信部1201が受信した複数の元情報に応じた測定情報を測定情報格納部1201に蓄積する。この測定情報は、元情報受信部1202が受信した複数の元情報に対して、測定情報取得部1203が所定の演算を行い、取得された情報でも良いし、元情報と同じ情報でも良い。所定の演算とは、例えば、所定の時間間隔ごとに、複数の元情報が有する複数の値の平均値を算出したり、最大値を取得したり、最小値を取得したり、値を標準化したり、標準偏差を算出したり、中央値を取得したりする演算である。なお、測定情報取得部1203が取得した複数の測定情報を、測定情報格納部1201に配置する場合は、測定情報蓄積部1204が行う蓄積処理はNOP(No Operation)と同意義となる。測定情報蓄積部1204は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。測定情報蓄積部1204の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0059】
指示受付部1205は、指示を受け付ける。この指示は、通常、クライアント装置13から受信するが、サーバ装置12に接続されているキーボードやマウス等から受け付けても良い。指示受付部1205が受け付ける指示は、例えば、測定情報格納部1201に格納されている測定情報の出力指示であり、この出力指示は、所定の始点を特定する情報と、測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含むものである。「所定の始点を特定する情報」は、具体的には、サーバ装置12に蓄積されている時系列の情報である測定情報のうちの、出力対象となる測定情報を特定するために用いられる、測定情報の有する時刻情報の所望の始点を特定するための情報である。この「所定の始点を特定する情報」は、結果として、測定情報取得部1203が測定情報を取得するための始点を特定できる情報であれば、どのような情報であっても良い。「所定の始点を特定する情報」とは、具体的には、レシピステップ内の一部のみの始点を特定する情報である。「所定の始点を特定する情報」は、例えば、始点を時刻、例えば午後1時10分等、で指定する情報であっても良い。また、「始点を特定する情報」を、例えば特定のレシピステップ識別子としても良い。この場合、そのレシピステップの開始時が、始点に設定される。あるいは、「始点を特定する情報」は、測定情報等に対して、測定情報に関する条件を設定する情報であってもよい。「測定情報に関する条件」とは、例えば、測定情報の値や、値の範囲等を指定する条件である。例えば、測定情報の一つである温度や圧力、ガス流量、電力等の値や、値の範囲を指定する条件である。この場合、この条件を満たした時点を、始点に設定するようにする。具体例としては、ある測定情報、例えば温度やガス流量等、が、所定の値を満たした時点、例えば温度が300℃以上となった時点や、ガス流量が100SCCMとなった時点、を始点に設定してもよい。「有効時間の情報」とは、具体的には、測定情報を取得する時間、すなわち期間、を指定する情報である。「有効時間の情報」は、例えば、5分間や、1時間等の、時間の長さを示す情報である。指示受付部1205が、例えば、このような所定の始点を特定する情報と、測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含む、測定情報の出力指示を受け付けた場合、この始点を指定する時刻に対応付けられた測定情報から、有効時間が長さ分の時間が経過した時刻までの間に含まれる時刻に対応した測定情報を、後述する測定情報取得部1203が測定情報の取得を開始する。なお、ここで述べる時刻とは、各地の標準時刻等の、絶対的な時刻であっても良いし、群管理システム内の固有のクロック等を基準時間にした時刻等の、相対的な時刻であっても良い。また、出力指示は、上述した所定の始点を特定する情報と有効時間の情報とに加えて、所望のレシピステップ内の、上述した所定の始点から有効期間の情報が示す時間内の測定情報を出力させるために、レシピステップを指定する情報、例えばレシピステップ識別子をさらに含んでいてもよい。また、出力指示は、所望のレシピ内の測定情報を出力させるために、レシピを指定する情報、例えばレシピ識別子をさらに含んでいてもよい。通常、当該レシピ識別子やレシピステップ識別子は、1以上の製造装置の同一の識別子を有する複数のレシピやレシピステップに対応付けられた測定情報を指定するために用いられる。さらに、出力指示は、1以上の製造装置11のうちの特定の製造装置についての測定情報を出力させるために、1以上の製造装置11のうちの少なくともいずれか一つを指定する情報、例えば、製造装置識別子等をさらに含んでも良い。また、出力指示には、始点から有効時間内の測定情報をどのように出力するかを指定する情報を含んでいても良い。例えば、測定情報を、所望の形式のデータとして出力する指示や、チャート化して出力する指示であっても良いし、測定情報を用いて所定の分析や処理、例えば多変量解析や統計処理等を行った結果を出力する指示であっても良い。また、測定情報を用いて異常検知や異常分析等を行う指示であってもよい。また、出力指示は、出力するチャートの種類、例えば、SPCチャート、相関チャート、またはMDチャートなど、の情報を含んでも良い。また、出力指示は、チャート出力する測定情報のデータのタイプ、例えば温度や、ガス流量や、圧力など、を指定する情報を含んでも良い。また、出力指示は、チャートを構成する点や線の属性情報を含んでも良い。属性情報とは、点の色、点の種類(形状)、線の色、線種などである。指示受付部1205は、例えば、無線または有線の受信手段からなる。指示の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。指示受付部1205は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0060】
測定情報取得部1203は、指示受付部1205が受け付けた、所定の始点を特定する情報と有効時間の情報とを含む、測定情報の出力指示に応じて、所定の始点からの有効時間の情報が示す時間内の測定情報を、測定情報格納部1201から取得する。具体的には、上述したような出力指示が有する所定の始点を特定する情報と有効時間の情報とに応じて、この所定の始点を特定する情報により特定される所定の始点から有効時間の情報が示す時間内に含まれる各時刻に対応した時刻情報を有する測定情報を取得する。なお、有効時間の情報とは、具体的には、レシピステップ内の一部のみの時間、すなわち期間、を特定する情報であり、例えばあるレシピステップ全体の時間を指定するための情報は、除外される。具体的には、出力指示に、所定の始点を特定する情報である始点の時刻と、有効時間の情報とが含まれていた場合、始点の時刻から、この有効時間の情報が示す時間内、すなわち有効時間に達した時刻までの時間内の測定情報を取得するようにする。また、例えば、出力指示に、所定の始点を特定する情報であるレシピステップ識別子と、有効時間の情報とが含まれていた場合、このレシピステップ識別子で識別されるレシピステップの開始時点である始点から、有効時間の情報が示す時間内、すなわち有効時間に達した時刻までの時間内の測定情報を取得する。また、出力指示に、所定の始点を特定する情報である測定情報に関する条件と、有効時間の情報とが含まれていた場合、測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得した時点から、有効時間の情報が示す時間内、すなわち有効時間に達した時刻までの時間内の測定情報を取得する。「測定情報に関する条件」とは、上述したように、測定情報の値や、値の範囲等を指定する条件である。具体的には、測定情報の一つとして温度や圧力、ガス流量等の測定値がある場合、この温度が、「測定情報に関する条件」である所定の値に達した時刻が始点に設定される。また、出力指示が、始点を特定するための情報である測定情報に関する条件と、有効時間の情報とに加えて、レシピステップ識別子を含んでいるようにして、このレシピステップ識別子に対応するレシピステップにおける測定情報のうちの、測定値に関する条件に最初に合致する測定情報を取得した時点から、有効時間の情報が示す時間内、すなわち有効時間に達した時刻を終点とした時間内の測定情報を取得するようにしてもよい。なお、測定情報が取得される範囲は、以下のように、始点を特定する情報等の様々な条件、例えば、レシピステップの処理時間や、測定情報の値の変化等、に応じて変更されるようにしてもよい。例えば、ある始点からの有効時間の終了時が、その始点が含まれるレシピステップの終了時よりも後となる場合、このレシピステップの終了時までの測定情報を取得するようにしても良い。また、上述したように、始点を特定する情報が例えばレシピステップ識別子であって、測定情報取得部1203が、このレシピステップ識別子で識別されるレシピステップの開始時点である始点から測定情報を取得する場合においては、測定情報取得部1203は、有効時間の終了時、またはレシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得してもよい。また、始点を特定する情報である測定情報に関する条件を用いて、測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得した時点から、有効時間の情報が示す時間内、すなわち有効時間に達した時刻を終点とした時間内の測定情報を取得するようにしている場合においては、測定情報取得部1203は、前記有効時間の終了時と、取得した測定情報が上記の測定情報に関する条件を満たさなくなった時との、いずれか早いほうまでの測定情報を取得するようにしても良い。さらに、上述したように、始点を特定する情報が、測定情報に関する条件であるとともに、出力指示が、レシピステップを指定するためのレシピステップ識別子を有する場合、このレシピステップ識別子に対応するレシピステップにおける測定情報のうちの、前記測定値に関する条件に最初に合致する測定情報を取得した時点から、上述した有効時間の終了時、または、レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時、あるいは取得する測定情報が、前記測定値に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得するようにしてもよい。また、出力情報が、始点を特定する情報と有効時間の情報に加えて、測定情報の取得を終了する終点を特定するための情報として、上述したような測定情報に関する条件を有していた場合において、始点に設定された時刻から、有効時間が経過するまでの時間内において、終点を特定するための測定情報に関する条件に最初に合致しなくなった測定情報を取得した場合、この時点を終点として、その終点までの有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得するようにしてもよい。この場合の測定情報に関する条件は、視点を特定するための測定情報に関する条件と同じでなくても良い。測定情報取得部1203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。測定情報取得部1203の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0061】
第一測定情報取得手段12031は、出力指示に含まれる測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する。具体的には、出力指示が、測定情報に関する条件と測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含み、測定情報を取得する際の所定の始点を、測定情報に関する条件に合致する時点とする場合において、第一測定情報取得手段12031は、出力指示に含まれる測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する。また、第一測定情報取得手段12031は、出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、出力指示に含まれる測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得してもよい。具体的には、出力指示が、レシピステップ識別子と、測定情報に関する条件と、測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含み、測定情報を取得する際の所定の始点を、レシピが有するレシピステップのうちの、上記のレシピステップ識別子で識別される所定のレシピステップ内における、上記の測定情報に関する条件に合致する時点とする場合において、第一測定情報取得手段12031は、出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報のうちの、出力指示に含まれる測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得するようにしてもよい。第一測定情報取得手段12031は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。第一測定情報取得手段12031の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、出力指示に、測定情報に関する条件が含まれない場合、この第一測定情報取得手段12031は不要であるので省略しても良い。
【0062】
有効時間内測定情報取得手段12032は、第一測定情報取得手段12031が最初の測定情報を取得した時点から、有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得する。例えば、第一測定情報取得手段12031が取得した測定情報の有する時刻情報が示す時刻から、測定情報を取得する。なお、第一測定情報取得手段12031が取得した測定情報と、有効時間内測定情報取得手段12032が取得する測定情報は、一致していなくても良い。例えば、第一測定情報取得手段12031が取得した測定情報が温度の測定情報であって、有効時間内測定情報取得手段12032が取得する測定情報が、ガス流量や圧力の測定情報であっても良い。なお、有効時間内測定情報取得手段12032は、適宜、測定情報を取得する範囲を、例えば、レシピステップの時間や、測定情報の値の変化等、に応じて変更されるようにしてもよい。具体的には、有効時間内測定情報取得手段12032は、有効時間の終了時、レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時、または取得する測定情報が、前記測定値に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得するようにしてもよい。有効時間内測定情報取得手段12032は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。有効時間内測定情報取得手段12032の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、出力指示に、測定情報に関する条件が含まれない場合、この有効時間内測定情報取得手段12032は不要であるので省略しても良い。
【0063】
出力情報構成部1206は、測定情報取得部1203が取得した測定情報を用いた出力情報を構成する。例えば、出力情報構成部1206は、予め設定された形式、もしくは指示受付部1205が受け付けた指示が指定する形式、具体的にはテキスト形式や、XML形式や、データベース形式等の出力情報を構成する。また、出力情報構成部1206は、測定情報取得部1203が取得した測定情報を用いて出力情報であるチャートを構成する。その際、出力情報構成部1206は、異なる種類の測定情報や、異なる製造装置の測定情報を視覚的に区別して出力情報を構成することが好適である。出力情報構成部1206は、例えば、出力指示蓄積部1208に蓄積されている出力指示に応じた出力情報を構成し、出力する。また、取得した測定情報を用いて所定の演算を行い、当該演算結果を用いた出力情報を構成してもよい。所定の演算とは、例えば、所定の時間間隔ごとに、複数の測定情報が有する複数の値の平均値を算出したり、複数の測定情報を、時間軸に沿って積算したり、最大値を取得したり、最小値を取得したり、値を標準化したり、標準偏差を算出したり、中央値を取得したりする演算である。なお、このような所定の演算を、測定情報蓄積部1204が、元情報受信部1202が受信した複数の元情報を蓄積する際に、複数の元情報に対して行うようにしても良い。また、出力情報構成部1206は、後述する異常検知部1210の判断結果を用いた出力情報を構成してもよい。例えば、出力情報構成部1206は、測定情報取得部1203が取得した複数の測定情報から、チャートを構成するが、その際、出力情報構成部1206は、異常な測定情報と正常な測定情報とを視覚的に区別して出力情報を構成する。ここでの出力情報とは、例えば、異常である測定情報に関する測定部名と時刻のリスト情報であってもよい。この測定部名は、例えば、測定情報に含まれている測定部1106が測定する測定箇所を識別する情報に応じて取得される。また、出力情報とは、例えば、当該リスト情報や測定情報から構成されたチャートの情報であってもよい。出力情報とは、例えば、正常である旨、異常である旨である。出力情報とは、例えば、正常または異常のどちらかを示す音情報(ブザーなど)である。また、出力情報構成部1206は、異常の検知のために、異常値、正常値の範囲を示したチャートを構成する処理を行っても良い。かかる場合、異常検知部1210が、出力指示に合致する測定情報を読み込むが、異常検知の処理を行うか否かは問わない。出力情報構成部1206は、出力指示に二以上の製造装置識別子が含まれる場合、製造装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成することは好適である。また、出力情報構成部1206は、出力指示に二以上のレシピ識別子が含まれる場合、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートを構成することは好適である。ここで、製造装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が2以上の製造装置識別子を含む場合、製造装置識別子ごとの測定情報が異なる点の種類(四角と丸の形状、色、大きさ)で出力されているチャートや、製造装置識別子ごとの測定情報が異なる線の色で連結されているチャートなどである。また、製造装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が一つの製造装置識別子のみを含む場合、当該一の製造装置識別子の複数の測定情報からなるチャートをいう。また、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が2以上のレシピ識別子を含む場合、レシピ識別子ごとの測定情報が異なる点の種類(四角と丸の形状、色、大きさ)や、レシピ識別子ごとの測定情報が異なる線の種類(実線と破線など)で連結されているチャートなどである。また、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートとは、出力指示が一つのレシピ識別子のみを含む場合、当該一のレシピ識別子の複数の測定情報からなるチャートをいう。また、出力情報構成部1206は、読み出された複数の測定情報から、製造装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャート(統計的工程管理チャート)を構成しても良い。SPCチャートは、統計的工程管理に用いられるチャートであり、単変量を監視して異常検知を行うためのチャートである。SPCチャートにおいて、監視対象の上下限値(管理値)を設定しておき、管理値外の値となった場合、異常検知部1210が異常を検知し、検知した異常を視覚的に示すことは好適である。このような上限値は、例えば、後述する条件情報格納部1209に予め保持させておくようにする。また、出力情報構成部1206は、出力指示が一以上の製造装置識別子を含む場合、当該一以上の製造装置識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報から、製造装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成しても良い。相関チャートは、2変量の相関関係を監視するチャートであり、2変量から異常を検知可能なチャートである。また、出力情報構成部1206は、出力指示が一以上のレシピ識別子を含む場合、当該一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する複数の測定情報から、レシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMD(マハラノビス距離)チャートを構成しても良い。チャートの構成は、例えば、時間軸にしたがって、複数の測定情報を線で連結し、チャートを得る処理である。値と時刻情報を有する測定情報が複数与えられた場合に、チャートを構成する処理は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。また、値と時刻情報を有する測定情報が複数与えられた場合に、SPCチャートや、相関チャートや、MDチャートを構成する処理は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。また、二種類の測定情報とは、一の測定情報の中に、二種類の測定された値(例えば、温度とガス流量)を含む情報も含む。また、三種類以上の測定情報とは、一の測定情報の中に、三種類以上の測定された値(例えば、温度とガス流量と圧力)を含む情報も含む。出力情報構成部1206は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出力情報構成部1206の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0064】
出力部1207は、出力情報構成部1206が構成したチャート等の出力情報を出力する。ここで、出力とは、通常、クライアント装置13への送信である。ただし、出力部1207は、サーバ装置12に接続されているディスプレイにチャートを表示したり、プリンタへ印字したり、外部の装置へ送信したりしても良い。出力部は1207、無線または有線の通信手段で実現され得る。ただし、出力部1207は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現しても良い。
【0065】
出力指示蓄積部1208は、点や線等の属性情報と製造装置識別子、または点や線等の属性情報とレシピ識別子等の指示である出力指示を蓄積する。出力指示蓄積部1208は、例えば、指示受付部1205がチャートの設定(色情報を含む)を蓄積する指示である蓄積指示を受け付けた場合に、点や線等の属性情報と製造装置識別子、または点や線等の属性情報とレシピ識別子を有する出力指示を蓄積しても良い。また、出力指示蓄積部1208は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出力指示蓄積部1208の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0066】
条件情報格納部1209は、異常検知の条件に関する情報である条件情報を格納している。条件情報は、例えば、測定値の正常範囲を示す上限値と下限値である。条件情報は、例えば、正常値と異常値との間の境界値のみでも良い。これらの値は、通常、管理値と呼ばれる。その他、条件情報は、測定の対象の値(温度、圧力、ガス流量、電力量など)によって、異なる。また、条件情報の構造は問わない。条件情報格納部1209は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0067】
異常検知部1210は、測定情報取得部1203が取得した測定情報が有する値である測定値が異常であるか、正常であるかを判断する。異常検知部1210は、条件情報格納部1209の条件情報を用いて、測定情報が有する測定値が異常であるか、正常であるかを判断する。具体的には、異常検知部1210は、測定情報取得部1203が測定情報を取得した場合、当該測定情報が、それぞれ条件情報に合致するか否かを判断する。異常検知部1210は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。異常検知部1210の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、異常検知部1210における異常検知処理は、公知の異常検知の処理でも良い。
【0068】
指示入力部1301は、各種の指示を入力する。各種の指示とは、例えば、上述したようなサーバ装置12に蓄積されている測定情報の出力指示である。また、起動の指示や、チャートの出力指示や、チャートの属性値(線種や線の色や点の種類や点の色など)の変更の指示などである。指示の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。指示入力部1301は、テンキーやキーボード等の入力手段と、そのデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0069】
指示送付部1302は、指示入力部1301から入力された指示をサーバ装置12に送付する。ここでの送付とは、通常、通信手段を用いた送信である。指示送付部1302は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0070】
受付部1303は、サーバ装置12からチャート等の出力情報を受け付ける。ここでの受け付けとは、通常、通信手段を用いた受信である。受付部1303は、無線または有線の通信手段等で実現され得る。
【0071】
表示部1304は、受付部1303が受け付けたチャート等の出力情報をディスプレイに表示する。なお、受付部1303が、サーバ装置12から、テキスト形式や、XML形式や、データベース形式等の出力情報を受信する場合、表示部1304が、これらの出力情報から、表示データを構成するためのMPUやメモリ等を備えるようにして、表示部1304が出力情報構成部1206と同様に、チャート等の表示用の出力情報を構成し、この出力情報をディスプレイに表示するようにしても良い。表示部1304は、ディスプレイを含むと考えても含まないと考えても良い。表示部1304は、ディスプレイのドライバーソフトまたは、ディスプレイのドライバーソフトとディスプレイ等で実現され得る。
【0072】
次に、群管理システムの動作について説明する。まず、製造装置11の動作について図4のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、元情報が、測定時に実行しているレシピステップに対応したレシピステップ識別子を含む場合について説明する。
【0073】
(ステップS401)処理部1105は、レシピ格納部1102のレシピを読み出す。
【0074】
(ステップS402)処理部1105は、カウンタiに1を代入する。
【0075】
(ステップS403)処理部1105は、ステップS401で読み込んだレシピ中に、i番目のレシピステップが存在するか否かを判断する。i番目のレシピステップが存在すればステップS404に行き、i番目のレシピステップが存在しなければステップS411に行く。
【0076】
(ステップS404)処理部1105は、i番目のレシピステップの処理を実行する。
【0077】
(ステップS405)測定部1106は、予め決められた1種以上の測定(例えば、温度と圧力)を行い、測定値(ここでの測定値は、通常、1種以上の値のみ有する)を取得する。
【0078】
(ステップS406)測定部1106は、計時部1104から時刻情報を、また、レシピ格納部1102からレシピステップ識別子を取得し、測定した情報に時刻情報とレシピステップ識別子とを付与して、元情報を構成する。
【0079】
(ステップS407)元情報蓄積部1107は、ステップS406で構成した元情報を、図示しないメモリに一時蓄積する。
【0080】
(ステップS408)処理部1105は、i番目のレシピステップの処理が終了したか否かを判断する。例えば、i番目のレシピステップの処理時間が予め決められている場合、その処理時間が経過したか否かを判断する。また、i番目のレシピステップの処理の終了条件が決まっている場合、例えば、温度が所定の温度に達した場合に処理が終了することが予め決まっている場合、処理条件を満たしたか否かを判断し、満たした場合に、処理を終了することを決定する。処理を終了する場合、ステップS409に進み、処理を終了しない場合、ステップS405に戻る。
【0081】
(ステップS409)元情報送信部1108は、ステップS407で一時蓄積した元情報(ここでは、1種以上の値と時刻情報とレシピステップ識別子との組)をサーバ装置12に送信する。なお、元情報送信部1108は、サーバ装置12と通信するための情報(例えば、サーバ装置12のIPアドレス等)を保持している、とする。
【0082】
(ステップS410)処理部1105は、カウンタiを1、インクリメントし、ステップS403に戻る。
【0083】
(ステップS411)元情報送信部1108は、レシピ格納部1102から、レシピ識別子を読み出す。このレシピ識別子は、ステップS401で読み込んだレシピのレシピ識別子である。
【0084】
(ステップS412)元情報送信部1108は、製造装置識別子格納部1103から、製造装置識別子を読み出す。
【0085】
(ステップS413)元情報送信部1108は、ステップS410からステップS411で読み出したレシピ識別子、および製造装置識別子をサーバ装置12に送信する。なお、元情報送信部1108は、サーバ装置12と通信するための情報(例えば、サーバ装置12のIPアドレス等)を保持している、とする。そして、処理を終了する。
【0086】
なお、図4のフローチャートのステップS407において、元情報蓄積部1107が、ステップS406で構成した元情報を、図示しないメモリに一時蓄積する代わりに、逐次、ステップS409と同様にサーバ装置12に送信するようにしても良い。このようにすれば、リアルタイムに、サーバ装置にデータを送信することができる。また、製造装置識別子や、レシピ識別子は、測定の開始時に送信するようにしても良い。
【0087】
なお、元情報にレシピステップ識別子を含まない場合、ステップS408の後に、ステップS411からステップS413の処理を行うとともに、レシピ格納部102から、レシピステップ識別子を読み出して、これをサーバ装置に送信する処理を行うようにしても良い。
【0088】
次に、サーバ装置12の動作について図5のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、指示受付部1205が受け付ける出力指示がチャートの出力指示である場合を例に挙げて説明する。
【0089】
(ステップS501)指示受付部1205は、指示を受け付けたか否かを判断する。指示を受け付ければステップS502に行き、指示を受け付けなければステップS507に行く。
【0090】
(ステップS502)測定情報取得部1203は、ステップS501で受け付けた指示がチャートの出力情報の出力指示であるか否かを判断する。チャートの出力指示であればステップS503に行き、チャートの出力指示でなければステップS501に戻る。
【0091】
(ステップS503)測定情報取得部1203は、ステップS501で受け付けたチャートの出力指示に含まれる、所定の始点を特定する情報および有効時間の情報と、一以上の製造装置識別子や一以上のレシピ識別子等とをキーとして、測定情報格納部1201を検索して、1以上の測定情報を取得する。なお、測定情報は、少なくとも値(温度やガス流量の値など)と時刻情報とを有する。また、測定情報は、レシピステップ識別子を有していても良い。また、所定の始点を特定する情報および有効時間の情報をキーとして検索する、とは、この所定の始点を特定する情報により特定される所定の始点から、有効時間の情報が示す時間内、すなわち期間内の各時刻に対応した時刻情報を有する測定情報を取得することである。また、一以上の製造装置識別子をキーとして検索する、とは、一以上の製造装置識別子のうちのいずれかを有する測定情報を取得することである。また、一以上のレシピ識別子をキーとして検索する、とは、一以上のレシピ識別子のうちのいずれかを有する測定情報を取得することである。なお、この処理については、図6において詳細に説明する。
【0092】
(ステップS504)異常検知部1210は、ステップS503で取得した1以上の測定情報が有する各測定値が異常であるか、正常であるか否かを判断する。具体的には、異常検知部1210は、条件情報を用いて、各測定値が異常であるか、正常であるか否かを判断する。
【0093】
(ステップS505)出力情報構成部1206は、ステップS503で取得した測定情報を用いて、受け付けた出力指示に従ったチャートなどの出力情報を構成する。この際、測定情報に対して所定の演算を行っても良い。なお、出力情報がチャートである場合、チャートの線の属性値(線の色や線種や点の色や点の種類など)は、指示された属性値や、デフォルトの属性値等であり、出力情報構成部1206は、かかる属性値を用いて、チャートを構成する。構成するチャートは、製造装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャート、またはレシピ識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャート、あるいは、この両方を視覚的に区別できる態様のチャートである。また、構成するチャートは、出力指示が有するチャートの種類の情報(SPCチャート、相関チャート、MDチャートなど)に従ったチャートである。また、出力情報構成部1206は、ステップS505における異常検知処理の結果を用いた出力情報を構成する。「異常検知処理の結果を用いた出力情報」とは、異常な測定情報か、正常な測定情報かを明示する態様の出力情報でも良いし、異常と正常の閾値を明示したチャート等でも良い。
【0094】
(ステップS506)出力部1207は、ステップS505で構成した出力情報を出力する。ここでの出力とは、クライアント装置13への送信である。ステップS501に戻る。
【0095】
(ステップS507)元情報受信部1202は、1以上の元情報を、製造装置11から受信したか否かを判断する。元情報を受信すれば、一時的に図示しないメモリ等に蓄積してステップS508に進み、元情報を受信しなければステップS501に戻る。
【0096】
(ステップS508)測定情報蓄積部1204は、元情報受信部1202が受信した元情報に対して所定の演算を行い、1以上の測定情報を取得する。複数の元情報に対して所定の演算を行うとは、複数の元情報が有する複数の組が有する1種類以上の値それぞれに対して所定の演算(平均値算出、標準偏差算出、最大値取得など)を行うことである。ただし、所定の演算は行わなくても良い。また、所定の演算の対象となる複数の元情報とは、所定時間間隔(例えば、10分)ごとの複数の元情報ごとであってり、所定のステップ数ごとの複数の元情報ごとである。なお、測定情報蓄積部1204は、元情報受信部1202が受信した元情報、あるいは測定情報に対して、元情報受信部1202が受信した製造装置識別子やレシピ識別子等を適宜付加するようにしても良い。
【0097】
(ステップS509)測定情報蓄積部1204は、ステップS512で取得した1以上の測定情報を測定情報格納部1201に蓄積する。ステップS501に戻る。
【0098】
なお、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0099】
また、図5のフローチャートにおいては、チャートの出力指示を受け付ける前に、測定情報が蓄積されている、とする。
【0100】
また、図5のフローチャートにおいて、測定情報の代わりに元情報を蓄積しておいて、チャートなどの出力情報の出力を行う際に、複数の元情報に対して所定の演算を行い、1以上の測定情報を取得し、当該1以上の測定情報を用いて出力情報を構成し、出力しても良い。つまり、測定情報を構成するタイミングは問わない。
【0101】
以下、図5のフローチャートにおける測定情報を検索する処理について図6のフローチャートを用いて説明する。ここでは、出力指示に、出力対象となる測定情報が含まれるレシピステップのレシピステップ識別子と、始点を特定するための情報である測定情報に関する条件、すなわち取得する測定情報の値の範囲等を指定するための、例えば温度や圧力等の条件と、測定情報を取得するための期間を指定する有効時間とが、含まれているものとする。また、ここでは、説明を簡略化するために、出力指示に製造装置識別子およびレシピ識別子が含まれるものとし、測定情報格納部1201に格納されている測定情報のうちの、出力指示に含まれる製造装置識別子およびレシピ識別子が一致する測定情報内から、測定情報が検索されるものとする。
【0102】
(ステップS601)測定情報取得部1203は、カウンターKを1に設定する。
【0103】
(ステップS602)第一測定情報取得手段12031は、レシピステップ識別子が指定するレシピステップに対応した測定情報のうちの、K番目の測定情報を、測定情報格納部1201から取得する。
【0104】
(ステップS603)第一測定情報取得手段12031は、測定情報が、測定情報に関する条件を満たすか否かを判断する。満たす場合、ステップS606に進み、満たさない場合、ステップS604へ進む。
【0105】
(ステップS604)測定情報取得部1203は、カウンターKを1インクリメントする。
【0106】
(ステップS605)第一測定情報取得手段12031は、レシピステップ識別子が指定するレシピステップに対応した測定情報のなかに、K番目の測定情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS602に戻り、ない場合、上位関数にリターンする。
【0107】
(ステップS606)有効時間内測定情報取得手段12032は、K番目の測定情報が、測定情報に関する条件を満たした測定情報の時刻情報が示す時刻から、有効時間が経過した時刻情報を有する測定情報であるか否かを判断する。経過したものである場合、処理を終了し、経過していない場合、ステップS607に進む。
【0108】
(ステップS607)有効時間内測定情報取得手段12032は、K番目の測定情報を、図示しないメモリ等に蓄積する。
【0109】
(ステップS608)測定情報取得部1203は、カウンターKを1インクリメントする。
【0110】
(ステップS609)有効時間内測定情報取得手段12032は、レシピステップ識別子が指定するレシピステップに対応した測定情報のなかに、K番目の測定情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS610に進み、ない場合、上位関数にリターンする。
【0111】
(ステップS610)有効時間内測定情報取得手段12032は、K番目の測定情報を、取得する。
【0112】
(ステップS611)有効時間内測定情報取得手段12032は、取得したK番目の測定情報が、測定情報に関する条件を満たすか否かを判断する。満たす場合、ステップS606に戻り、満たさない場合、上位関数にリターンする。
【0113】
なお、図6のフローチャートにおいて、測定情報に関する条件を設定せずに、レシピステップの開始時を、測定情報を取得する始点に設定する場合、例えばステップS603からステップS605までの処理は省略すればよい。また、このような場合、第一測定情報取得手段12031や有効時間内測定情報取得手段12032は省略することができ、これらが実行していた処理は、測定情報取得部1203が行うようにすればよい。
【0114】
また、始点を特定する情報として、測定情報に関する条件を用いない場合や、測定情報に関する条件を用いて、終点の判断を行わない場合には、測定情報を取得する終点は、有効期間の経過時、もしくはレシピステップの終了時となるため、ステップS611の処理は省略可能である。
【0115】
また、始点を特定する情報である測定情報に関する条件、例えば温度が270度以上等、と、終点を設定するための測定情報に関する条件、例えば温度が300度以上等、を、それぞれ個別に設定するようにしても良い。この場合、ステップS603では、始点を設定するための測定情報に関する条件を満たすか否かの判断を行い、ステップS611では、終点を設定するための設定情報を関する条件を満たすか否かの判断を行うようにすればよい。
【0116】
なお、ここでは、出力指示に、レシピステップ識別子が含まれている場合について説明したが、始点等が指定できれば、必ずしもレシピステップ識別子は含まれていなくても良い。ただし、通常、測定情報を用いて異常監視を行う場合、測定情報が異常であるか否かを判断するための管理値等は、レシピステップ毎に設定されることから、レシピステップ識別子等を出力指示に含ませるようにして、一つのレシピステップからの測定情報を取得するようにすることが好ましい。
【0117】
さらに、図5および図6のフローチャートにおいて、ユーザが、出力情報の出力指示を入力することにより、リアルタイムに異常検知が開始され、元情報を受信する度に、出力情報(チャートなど)を更新しながら異常検知処理を行い、異常が起こればすぐにユーザに知らせるようにすることは好適である。つまり、図5および図6のフローチャートにおいて、以下の処理を行うことはさらに好適である。すなわち、元情報受信部1202は、製造装置11での製造中等において、製造装置11から次々と送られてくる元情報をリアルタイムに受信し、測定情報蓄積部1204は、測定情報格納部1201に測定情報を少なくとも一時的に順次蓄積する。そして、測定情報取得部1203は、順次蓄積した測定情報が、ステップS603に示したような測定情報に関する条件を満たすか否かの判断と、その測定情報が、ステップS606に示したような始点の条件を満たした測定情報の時刻情報が示す時刻から、有効時間が経過した時刻未満の時刻情報を有する測定情報であるか否かの判断とを行う。また、必要であれば、その測定情報が、出力指示に含まれるレシピステップ識別子が指定するレシピステップに対応した測定情報であるか否かの判断を行う。そして、順次蓄積した測定情報が、これらの全ての条件を満たす場合に、測定情報取得部1203は、その測定情報を取得する。また、異常検知部1210はこの測定情報について異常の検知処理を行う。そして、この測定情報と、異常の検知処理の結果とを用いて、出力情報構成部1206は、出力情報を更新し、出力部1207は、更新された出力情報を次々に出力する。かかる処理により、リアルタイムに製造装置11の状態を確認できるとともに、リアルタイムに異常検知がなされ、ユーザは異常の発生を直ちに認識できる。
【0118】
次に、クライアント装置13の動作について説明する。クライアント装置13の指示入力部1301がユーザからチャートの出力指示を受け付けた場合、指示送付部1302は、当該出力指示をサーバ装置12に送付し、サーバ装置12での処理結果であるチャートの情報を受付部1303が受け付け、表示部1304がチャートを表示する。
【0119】
以下、本実施の形態における群管理システムの具体的な動作について説明する。群管理システムの概念図は図1である。
【0120】
本具体例において、1以上の製造装置11の入力受付部1101が、ユーザからのウエハに対する加工処理の開始指示を受け付けると、処理部1105は、レシピ格納部1102のレシピを読み出し、読み出したレシピをレシピステップ毎に実行し、ウエハの加工処理を進める。そして、測定部1106は、ウエハの加工処理中、例えば、1秒ごとに、予め決められた炉内のガス流量を測定し、取得したガス流量と、計時部1104から取得した時刻情報と、レシピ格納部1102から取得したレシピステップ識別子とを対にした元情報を構成する。構成した元情報は、元情報蓄積部1107により一時的に蓄積される。蓄積された元情報の例は、図7である。元情報は、レシピステップ識別子、ガス流量、時刻情報を有する。なお、時刻情報は、時刻を示す情報であり、時・分・秒までを特定する情報でも良いし、日時、および時だけの情報でも良い。なお、この元情報が、データタイプ(測定情報のデータの種類であり、例えば、ガス流量や温度や圧力などがある)の情報、ここではガス流量であることを示す情報、を含んでいてもよい。
【0121】
製造装置11の元情報送信部1108は、レシピを構成するすべてのレシピステップの実行が完了した段階で、元情報蓄積部1107により蓄積された元情報を、サーバ装置12に送信する。また、製造装置11の元情報送信部1108は、製造装置識別子格納部1103の製造装置識別子、およびレシピ格納部1102のレシピ識別子(被処理基板に対する所定のプロセスを行う際に実行したレシピの識別子)を読み出し、サーバ装置12に送信する。なお、ここでは、すべてのレシピステップが終了した際に、元情報をサーバ装置12に送信するようにしたが、例えば、1つの元情報を取得する毎に、リアルタイムにサーバ装置12に送信するようにしても良い。
【0122】
次に、サーバ装置12の元情報受信部1202は、レシピステップ識別子と、ガス流量と時刻情報との組により構成される元情報を受信する。また、製造装置識別子、およびレシピ識別子を受信する。そして、測定情報蓄積部1204は、レシピステップ識別子とガス流量と時刻情報との複数の組、レシピ識別子、および製造装置識別子を有する元情報を図示しないメモリ等に蓄積する。かかる元情報の例を図8に示す。図8は、元情報管理表である。元情報管理表は、「製造装置識別子」「レシピ識別子」「レシピステップ識別子」「値(ガス流量)」「時刻情報」を有する。図8の元情報管理表は、一の製造装置識別子およびレシピ識別子に対して値(ここでは、1種類)と、レシピステップ識別子と、時刻情報との複数の組が対応するデータ構造を有している。また、図8においては、1以上の製造装置11、および複数のレシピの実行に対応した元情報が管理されているものとする。なお、図8の元情報等の値は、説明のために用意された情報であり、実測値ではない。
【0123】
次に、測定情報蓄積部1204は、図8に示した複数の元情報に対して所定の演算を行い、複数の測定情報を取得する。ここでは、所定の演算は、平均値の算出であり、測定情報蓄積部1204は、1分おきに平均値を算出する、とする。測定情報蓄積部1204はこの複数の測定情報を、測定情報格納部1201に蓄積する。図9は、測定情報蓄積部1204に蓄積されている測定情報を管理するための、測定情報管理表である。測定情報管理表は、「製造装置識別子」「レシピ識別子」「レシピステップ識別子」「平均値(ガス流量)」「時刻情報」を有する。「製造装置識別子」「レシピ識別子」「レシピステップ識別子」「平均値(ガス流量)」「時刻情報」は、図8と同様である。また、平均値は、測定情報蓄積部1204が算出した平均値である。
【0124】
また、条件情報格納部1209には、炉内のガス流量の正常/異常を判断する条件情報「260<=ガス流量<=280」を格納している、とする。
【0125】
かかる状況において、ユーザは、クライアント装置13から、図10に示す画面に対して、必要な情報を入力し、「チャート出力」ボタンを押下する、とする。図10は、チャートの出力指示を入力し、チャートを出力するための画面である。ここで、必要な情報とは、測定情報を取得するための時間を指定するための、所定の始点を特定する情報と有効時間の情報とを含む情報である。ここでは例として、レシピステップ識別子を入力するフィールド101と、有効時間を入力するフィールド102と、測定情報に関する条件を指定するための、ガス流量の値の条件を入力するフィールド103とがそれぞれ設けられているものとする。なお、フィールド103に値が入力されていない場合、フィールド101に入力された「レシピステップ識別子」が指定するレシピステップの開始時点が、測定情報を取得する始点として指定することを意味する。この情報の他には、データタイプ(測定情報のデータの種類であり、例えば、ガス流量や温度や圧力などがある)、製造装置識別子、レシピ識別子のうちの1以上の情報等の情報が適宜指定される。通常、データタイプは必要である。また、図10の画面に対して、データタイプの情報のみの入力でも良い。さらに、図9の画面に対して、データタイプ、製造装置識別子のみの入力でも、データタイプ、レシピ識別子のみの入力でも良い。また、「積算チャート」のチェックボックス104にチェックを入れると、各測定情報の値として、レシピステップの開始時からその測定情報が得られるまでの、全ての測定情報の値の積算値が、チャートで出力されるものとする。図10において、フィールド101およびフィールド102のレシピステップ識別子「001」および有効時間(分)「20」と、データタイプ「ガス流量」と、製造装置識別子「E1」と、レシピ識別子「R1」とが入力されていることとなる。したがって、かかる状況で、ユーザが「チャート出力」ボタンを押下すれば、指示入力部1301は、「ガス流量」の測定情報(例えば、図8に示す情報)のうち、「対象レシピステップ=001」かつ「有効時間=20分」かつ「製造装置識別子=E1」かつ「レシピ識別子=R1」の条件に合致する測定情報を出力する出力指示を受け付ける。なお、かかる出力指示の例は、例えば、「チャート出力 レシピステップ識別子="001",有効時間="20",データタイプ="ガス流量",製造装置識別子="E1",レシピ識別子="R1"」である。
【0126】
次に、指示送付部1302は、出力指示「チャート出力 レシピステップ識別子="001",有効時間="20",データタイプ="ガス流量",製造装置識別子="E1",レシピ識別子="R1"」をサーバ装置12に送信する。
【0127】
そして、サーバ装置12の指示受付部1205は、出力指示「チャート出力 レシピステップ識別子="001",有効時間="20",データタイプ="ガス流量",製造装置識別子="E1",レシピ識別子="R1"」を受信する。
【0128】
次に、サーバ装置12の測定情報取得部1203は、測定情報格納部1201に格納されている測定情報から、出力指示「チャート出力 レシピステップ識別子="001",有効時間="20",データタイプ="ガス流量",製造装置識別子="E1",レシピ識別子="R1"」に合致する測定情報を検索し、取得する。具体的には、測定情報取得部1203は、図9の測定情報管理表により管理しているガス流量の測定情報の、製造装置識別子が「E1」、レシピ識別子が「R1」であるデータのうちの、始点をレシピステップ識別子「001」の開始時刻である「2005/12/02 15:00:00」に設定し、終点を、この始点から有効時間である20分だけ経過後の時間である「2005/12/02 15:20:00」に設定する。そして、レシピステップ識別子「001」の測定情報の始点である「2005/12/02 15:00:00」を含む測定情報から、順次、測定情報を取得する。そして、終点である「2005/12/02 15:20:00」の測定情報を取得した時点で、測定情報の取得を終了する。これにより、上記の始点と終点との間の期間内に含まれる全ての測定情報を取得する。そして、測定情報取得部1203は、図11の情報を得る。なお、終点の測定情報を取得するようにしてもよいし、取得しないようにしても良い。
【0129】
次に、サーバ装置12の異常検知部1210は、測定情報取得部1203から図11に示すような測定情報を取得するとともに、条件情報格納部1209から、条件情報「260<=ガス流量<=280」を読み出し、当該条件情報を用いて、図11の測定情報の異常を検知する。例えば図11の測定情報の全ての「平均値」が260未満であるので、異常値である、と判断される。
【0130】
次に、出力情報構成部1206は、測定情報取得部1203が取得した図11の情報と、異常検知部1210の判断結果を用いて、出力情報であるチャートを構成する。本チャートは、横軸が時刻情報の示す時刻、縦軸が値(ガス流量の平均値)である折れ線グラフである。
【0131】
次に、出力部1207は、出力情報構成部1206が構成した折れ線グラフをクライアント装置13に送信する。
【0132】
クライアント装置13の受付部1303は当該折れ線グラフを受信し、表示部1304は、図12に示すように折れ線グラフをディスプレイに表示する。図12において、正常範囲は、斜線で示している。
【0133】
次に、図13に示すように、図10に示した入力例において、ガス流量条件を「250」以上に設定したとし、さらに、「積算チャート」のチェックボックス104にチェックを入れたとする。かかる状況で、ユーザが「チャート出力」ボタンを押下すれば、指示入力部1301は、「ガス流量」の測定情報(例えば、図8に示す情報)のうち、「対象レシピステップ=001」かつ「有効時間=20分」かつ「ガス流量条件=250」かつ「チャート出力=積算」かつ「製造装置識別子=E1」かつ「レシピ識別子=R1」の条件に合致する測定情報を出力する出力指示を受け付ける。なお、かかる出力指示の例は、例えば、「チャート出力 レシピステップ識別子="001",有効時間="20",ガス流量条件="250",データタイプ="ガス流量",チャート出力="積算",製造装置識別子="E1",レシピ識別子="R1"」である。なお、「積算チャート」のチェックボックス104にチェックを入れた場合、ここでは、異常検知部1210による異常検知の処理は行われないものとする。
【0134】
次に、指示送付部1302は、この出力指示をサーバ装置12に送信する。そして、サーバ装置12の指示受付部1205は、この出力指示を受信する。
【0135】
次に、サーバ装置12の測定情報取得部1203は、測定情報格納部1201に格納されている測定情報から、出力指示「チャート出力 レシピステップ識別子="001",有効時間="20",ガス流量条件="250",データタイプ="ガス流量",チャート出力="積算",製造装置識別子="E1",レシピ識別子="R1"」に合致する測定情報を検索し、取得する。具体的には、異常検知部1210の第一測定情報取得手段12031は、図8の測定情報管理表により管理しているガス流量の測定情報の、製造装置識別子が「E1」、レシピ識別子が「R1」であるデータのうちの、レシピステップ識別子「001」の開始時刻である「2005/12/02 15:00:00」から、順次、測定情報を取得する。そして、この測定情報の「平均値」が、ガス流量条件である「250」以上であるか否かを判断する。そして、「250」以上であった場合、有効時間内測定情報取得手段12032が、その測定情報を始点として、測定情報の取得を時間軸に沿って行う。ここでは、「時刻情報」が「2005/12/02 15:03:00」である測定情報の「平均値」が「251」であり、「250」以上であることから、この測定情報から測定情報の取得を開始する。ただし、ここでは、出力指示に、「チャート出力="積算"」が含まれるため、有効時間内測定情報取得手段12032が、レシピステップ識別子「001」のレシピステップの開始時点からの「平均値」の積算値を算出して、この積算値を測定情報の値として取得する。そして、取得した測定情報が、ガス流量条件である「250」未満となった場合、または、レシピステップ識別子「001」のレシピステップ内の情報がなくなった場合、もしくは、取得を開始した測定情報の「時刻情報」である「2005/12/02 15:03:00」から、有効時間である「20分」が経過した時刻「2005/12/02 15:23:00」に対応した測定情報である場合のいずれか、であった場合に、測定情報の取得を終了する。ここでは、ガス流量が、時刻「2005/12/02 15:03:00」以降は、時刻「2005/12/02 15:23:00」までは、「250」未満とならなかったとすると、有効時間の終了時点である時刻「2005/12/02 15:23:00」までの測定情報が取得される。そして、測定情報取得部1203は、図14の情報を得る。なお、終点の測定情報を取得するようにしてもよいし、取得しないようにしても良い。
【0136】
次に、出力情報構成部1206は、測定情報取得部1203が取得した図14の情報を用いて、出力情報であるチャートを構成する。本チャートは、横軸が時刻情報の示す時刻、縦軸が値(ガス流量の平均値)である折れ線グラフである。
【0137】
次に、出力部1207は、出力情報構成部1206が構成した折れ線グラフをクライアント装置13に送信する。
【0138】
クライアント装置13の受付部1303は当該折れ線グラフを受信し、表示部1304は、図15に示すように折れ線グラフをディスプレイに表示する。
【0139】
以上、本実施の形態によれば、所定の始点を特定する情報と測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含む出力指示により指定した、所定の始点からの有効時間が示した時間内の測定情報を出力することが可能となり、測定情報の、監視対象期間を詳細に特定することができる。これにより、必要な情報だけを、瞬時に提示することが可能となり、製造装置等の異常検知を含めた監視を効率的に行うことが可能となる。さらに具体的には、レシピステップ内のより細かい期間に設定することが可能となり、利便性が向上するとともに、不要な情報を出力しないようにして、誤って、異なる期間の測定情報を監視してしまうといったミスをなくし、精度の高い異常検知等を行うことが可能となる。
【0140】
なお、本実施の形態において、出力されるチャートは、図16に示すように、SPCチャートを出力する指示である出力指示に合致する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、製造装置識別子ごとの測定情報、またはレシピ識別子ごとの測定情報、もしくはその両方、が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報をプロットしたチャートであるSPCチャートであっても良い。なお、図16に示すSPCチャートは、例えば、一つの製造装置識別子の測定情報から構成されているSPCチャートである。また、図16に示すSPCチャートにおいて、管理値(上限)、および管理値(下限)が出力されている。この管理値の外の値となった場合、異常であることを示している。管理値(上限)、および管理値(下限)は、条件情報格納部1209が予め保持している。なお、図16において用いた測定情報等は、説明にために用意された測定情報であり、本実施の形態において説明した測定情報とは異なるものである。
【0141】
また、本実施の形態において、出力されるチャートは、図17に示すように、相関チャートを出力する指示である出力指示に合致する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、製造装置識別子ごとの測定情報、またはレシピ識別子ごとの測定情報、もしくはその両方、が視覚的に区別できる態様のチャートであり、二種類の測定情報(例えば、温度と圧力など)の相関を示すチャートである相関チャートであっても良い。なお、図17に示す相関チャートは、例えば、一つの製造装置識別子の、二種類の測定情報から構成されている相関チャートである。また、図17に示す相関チャートにおいて、2つの管理値が出力されている。この2つの管理値の範囲外の値となった場合、異常であることを示している。なお、図17において用いた測定情報等は、説明にために用意された測定情報であり、本実施の形態において説明した測定情報とは異なるものである。
【0142】
また、本実施の形態において、出力されるチャートは、図18に示すように、MD(マハラノビス距離)チャートを出力する指示である出力指示が含む一以上の製造装置識別子のいずれか、または一以上のレシピ識別子のいずれか、もしくは、一以上の製造装置識別子のいずれかおよび一以上のレシピ識別子のいずれか、を有する複数の測定情報を、測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、製造装置識別子ごとの測定情報、またはレシピ識別子ごとの測定情報、およびその両方の測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、三種類以上の測定情報(例えば、2箇所の温度とガス流量と圧力)の相関を示すチャートであるMDチャートであっても良い。なお、図18に示すMDチャートは、例えば、一つの製造装置識別子の測定情報から構成されているMDチャートである。また、図18に示すMDチャートは、マハラノビスの距離を用いて、例えば異常判定しているチャートである。さらに具体的には、図18に示すMDチャートは、正常時のデータをモデル化し、マハラノビスの距離を用いて異常時の度合いを数値で示すチャートである。また、図18に示すMDチャートにおいて、2つの管理値が出力されている。この2つの管理値の範囲外の値となった場合、異常であることを示している。なお、図18において用いた測定情報等は、説明にために用意された測定情報であり、本実施の形態において説明した測定情報とは異なるものである。
【0143】
また、本実施の形態の具体例において、出力されたチャートは、一の製造装置識別子または一のレシピの測定情報が表示されたチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報を連結した一の折れ線グラフであった。しかし、出力されるチャートは、図19に示すように、出力指示が含む3つの製造装置識別子を有する複数の測定情報を測定情報格納部1201から読み出し、当該読み出した測定情報から、製造装置識別子ごとの測定情報が視覚的に区別できる態様のチャートであり、一種類の測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順に、読み出した複数の測定情報をプロットした3つのチャートであっても良い。かかる場合、出力指示は、例えば、「装置A」「装置B」「装置C」の3つの製造装置識別子を含む。そして、測定情報取得部1203は、「装置A」「装置B」「装置C」をそれぞれキーとして、3度、測定情報格納部1201を検索し、3度、測定情報を取得し、それぞれのキーごとに、出力情報構成部1206は、異なる点や線の属性値のチャートを別個に構成し、3つのチャートを得る。そして、3つのチャートが出力される。なお、図19において用いた測定情報等は、説明にために用意された測定情報であり、本実施の形態において説明した測定情報とは異なるものである。
【0144】
本実施の形態において、上記のように3つ以上のチャート(SPCチャート、相関チャート、MDチャートなど)の表示形態を自由に選択でき、様々な観点から、監視や、監視結果の分析が可能となる。
【0145】
また、本実施の形態の具体例において、元情報や測定情報は、予めサーバ装置12が保持していても良い。かかる場合、元情報または測定情報は、図示しない手段により製造装置11から取得され、記録媒体等を経由してサーバ装置12に渡される。
【0146】
また、本実施の形態において、ユーザは着目するチャートの一部を拡大する指示を入力し、当該チャートの一部のスケールを変えて(測定情報の時間間隔やステップの間隔を変えて)チャート出力することは好適である。
【0147】
また、本実施の形態において、元情報と測定情報が同じ構成でも良い。かかる場合、測定情報蓄積部は不要となる。
【0148】
また、本実施の形態において、製造装置とサーバ装置間で元情報を送受信することは必須ではない。元情報は、例えば、記録媒体を経由して、製造装置からサーバ装置に与えられても良い。
【0149】
また、本実施の形態において、群管理システムは、クライアント装置13を有さなくても良い。かかる場合、ユーザは、サーバ装置12に対して、出力指示などの指示を入力する。
【0150】
また、本実施の形態の具体例において、製造装置識別子またはレシピ識別子を指定してチャートを出力したが、1以上の製造装置識別子および1以上のレシピ識別子を指定してチャートを出力しても良い。ユーザが、1以上の製造装置識別子および1以上のレシピ識別子を含む出力指定を入力した場合、異常検知部1210は、指定された1以上の各製造装置識別子および1以上の各レシピ識別子をそれぞれキーとして測定情報(または元情報)を検索し、異常を検知し、出力情報構成部1206は、チャートを構成する。
【0151】
また、本実施の形態において、製造装置が、元情報を取得する毎に、逐次、サーバ装置12に送信する構成である場合、サーバ装置の指示受付部が出力指示を受け付けたことをトリガーとして、リアルタイムに所定の始点から有効時間の情報が示す時間内の測定情報の取得や、異常検知処理を行い、元情報を受信する毎に出力情報(チャートなど)を更新することは、極めて好適である。異常の発生がユーザに直ちに分かるからである。なお、かかるリアルタイムの異常検知は、以下の処理である。つまり、異常検知部は、測定情報取得部が次々に取得する、所定の始点からの有効時間の情報が示す時間内の測定情報に対して、条件情報に合致するか否かを直ちに判断し、出力情報構成部は、異常検知部の判断結果を用いた出力情報を次々に構成し、出力部は、出力情報構成部が構成した出力情報を更新しながら出力する。
【0152】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、本実施の形態におけるサーバ装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、測定情報格納部に複数格納された、所定の始点を特定する情報と前記測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含む、被処理基板に対する所定のプロセスを行う1以上の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置で所定のプロセスを実行した場合の測定値と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報の出力指示を受け付ける指示受付ステップと、前記所定の始点から前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を、前記測定情報格納部から取得する測定情報取得ステップと、前記取得した測定情報を用いた出力情報を構成する出力情報構成ステップと、前記出力情報構成ステップで構成した出力情報を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムである。
【0153】
また、上記プログラムにおいて、前記出力情報構成ステップは、前記取得した測定情報を用いて出力情報であるチャートを構成し、前記出力ステップは、前記出力情報構成部が構成したチャートを出力するプログラムである。
【0154】
また、上記プログラムにおいて、前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップの開始時点であり、前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、前記出力指示は、レシピステップ識別子と、前記有効時間の情報とを含み、前記測定情報取得ステップは、前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、当該レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの開始時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得するプログラムである。
【0155】
また、上記プログラムにおいて、前記測定情報取得ステップは、前記有効時間の終了時、または前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得するプログラムである。
【0156】
また、上記プログラムにおいて、前記所定の始点は、測定情報に関する条件に合致する時点であり、前記出力指示は、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、前記測定情報取得ステップは、前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得ステップと、前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得ステップとを具備するプログラムである。
【0157】
また、上記プログラムにおいて、測定情報取得ステップは、前記有効時間の終了時、または有効時間内測定情報取得手段が取得する測定情報が、前記測定情報に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの、測定情報を取得するプログラムである。
【0158】
また、上記プログラムにおいて、前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップ内における、測定情報に関する条件に合致する時点であり、前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、前記出力指示は、レシピステップ識別子と、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、前記測定情報取得ステップは、前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得ステップと、前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得ステップとを具備するプログラムである。
【0159】
また、上記プログラムにおいて、前記有効時間内測定情報取得ステップは、前記有効時間の終了時、前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時、または取得する測定情報が、前記測定値に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得するプログラムである。
【0160】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信するステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0161】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0162】
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0163】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(元情報受信部や出力部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0164】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0165】
以上のように、本発明にかかるサーバ装置等は、被処理基板に対する所定のプロセスを行う1以上の製造装置と、当該1以上の製造装置と接続されるサーバ装置とを具備する群管理システムの、サーバ装置等として適しており、特に、レシピステップ等において取得された測定情報等を、取得し、出力するサーバ装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】実施の形態における群管理システムの概念図を示す図
【図2】同製造装置の具体例を示す図
【図3】同ブロック図
【図4】同製造装置の動作について説明するフローチャート
【図5】同サーバ装置の動作について説明するフローチャート
【図6】同サーバ装置の検索処理を説明するフローチャート
【図7】同測定情報の構成を示す図
【図8】同元情報管理表を示す図
【図9】同測定情報管理表を示す図
【図10】同表示例を示す図
【図11】同サーバ装置の測定情報取得部が取得した測定情報を示す図
【図12】同表示例を示す図
【図13】同表示例を示す図
【図14】同サーバ装置の測定情報取得部が取得した測定情報を示す図
【図15】同表示例を示す図
【図16】同表示例を示す図
【図17】同表示例を示す図
【図18】同表示例を示す図
【図19】同表示例を示す図
【符号の説明】
【0167】
11 製造装置
12 サーバ装置
13 クライアント装置
101、102、103 フィールド
104 チェックボックス
1101 入力受付部
1102 レシピ格納部
1103 製造装置識別子格納部
1104 計時部
1105 処理部
1106 測定部
1107 元情報蓄積部
1108 元情報送信部
1201 測定情報格納部
1202 元情報受信部
1203 測定情報取得部
1204 測定情報蓄積部
1205 指示受付部
1206 出力情報構成部
1207 出力部
1208 出力指示蓄積部
1209 条件情報格納部
1210 異常検知部
1301 指示入力部
1302 指示送付部
1303 受付部
1304 表示部
12031 第一測定情報取得手段
12032 有効時間内測定情報取得手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板に対する所定のプロセスを行う1以上の製造装置と、当該1以上の製造装置と接続されているサーバ装置を具備し、異常検知を行う機能を有する群管理システムを構成するサーバ装置であって、
前記1以上の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置で所定のプロセスを実行した場合の測定値と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報を、複数格納し得る測定情報格納部と、
所定の始点を特定する情報と前記測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含む、前記測定情報の出力指示を受け付ける指示受付部と、
前記所定の始点から前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を、前記測定情報格納部から取得する測定情報取得部と、
前記取得した測定情報を用いた出力情報を構成する出力情報構成部と、
前記出力情報構成部が構成した出力情報を出力する出力部を具備するサーバ装置。
【請求項2】
前記出力情報構成部は、前記取得した測定情報を用いて出力情報であるチャートを構成し、
前記出力部は、前記出力情報構成部が構成したチャートを出力する請求項1記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップの開始時点であり、
前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、
前記出力指示は、レシピステップ識別子と、前記有効時間の情報とを含み、
前記測定情報取得部は、
前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、当該レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの開始時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得する請求項1または請求項2記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記測定情報取得部は、前記有効時間の終了時、または前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得する請求項3記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記所定の始点は、測定情報に関する条件に合致する時点であり、
前記出力指示は、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、
前記測定情報取得部は、
前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得手段と、
前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得手段を具備する請求項1または請求項2記載のサーバ装置。
【請求項6】
測定情報取得部は、前記有効時間の終了時、または有効時間内測定情報取得手段が取得する測定情報が、前記測定情報に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの、測定情報を取得する請求項5記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップ内における、測定情報に関する条件に合致する時点であり、
前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、
前記出力指示は、レシピステップ識別子と、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、
前記測定情報取得部は、
前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得手段と、
前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得手段を具備する請求項1または請求項2記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記有効時間内測定情報取得手段は、前記有効時間の終了時、前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時、または取得する測定情報が、前記測定値に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得する請求項7記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記出力情報構成部は、前記取得した測定情報を用いて所定の演算を行い、当該演算結果を用いた出力情報を構成する請求項1から請求項8いずれか記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記測定情報が異常か否かを判断するための条件を示す条件情報が格納され得る条件情報格納部と、
前記測定情報取得部が取得した測定情報が、前記条件情報格納部が格納している条件情報に合致するか否かを判断する異常検知部とを、さらに具備し、
前記出力情報構成部は、前記異常検知部の判断結果を用いた出力情報を構成する請求項1から請求項9いずれか記載のサーバ装置。
【請求項11】
前記出力情報構成部は、
前記取得した測定情報を、当該測定情報が有する時刻情報が示す時刻の順にプロットしたチャートであるSPCチャートを構成し、
前記出力部は、
前記出力情報構成部が構成したSPCチャートを出力する請求項1から請求項9いずれか記載のサーバ装置。
【請求項12】
前記出力情報構成部は、
前記取得した測定情報から、二種類の測定情報の相関を示すチャートである相関チャートを構成し、
前記出力部は、
前記出力情報構成部が構成した相関チャートを出力する請求項1から請求項9いずれか記載のサーバ装置。
【請求項13】
前記出力情報構成部は、
前記取得した測定情報から、三種類以上の測定情報の相関を示すチャートであるMD(マハラノビス距離)チャートを構成し、
前記出力部は、
前記出力情報構成部が構成したMDチャートを出力する請求項1から請求項9いずれか記載のサーバ装置。
【請求項14】
コンピュータに、
測定情報格納部に複数格納された、所定の始点を特定する情報と前記測定情報を取得する時間である有効時間の情報とを含む、被処理基板に対する所定のプロセスを行う1以上の製造装置で測定された情報についての時系列の情報であり、前記製造装置で所定のプロセスを実行した場合の測定値と時刻を示す時刻情報を有する情報である測定情報の出力指示を受け付ける指示受付ステップと、
前記所定の始点から前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を、前記測定情報格納部から取得する測定情報取得ステップと、
前記取得した測定情報を用いた出力情報を構成する出力情報構成ステップと、
前記出力情報構成ステップで構成した出力情報を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラム。
【請求項15】
前記出力情報構成ステップは、前記取得した測定情報を用いて出力情報であるチャートを構成し、
前記出力ステップは、前記出力情報構成部が構成したチャートを出力する請求項14記載のプログラム。
【請求項16】
前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップの開始時点であり、
前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、
前記出力指示は、レシピステップ識別子と、前記有効時間の情報とを含み、
前記測定情報取得ステップは、
前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、当該レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの開始時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得する請求項14または請求項15記載のプログラム。
【請求項17】
前記測定情報取得ステップは、前記有効時間の終了時、または前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得する請求項16記載のプログラム。
【請求項18】
前記所定の始点は、測定情報に関する条件に合致する時点であり、
前記出力指示は、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、
前記測定情報取得ステップは、
前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得ステップと、
前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得ステップとを具備する請求項14または請求項15記載のプログラム。
【請求項19】
測定情報取得ステップは、前記有効時間の終了時、または有効時間内測定情報取得手段が取得する測定情報が、前記測定情報に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの、測定情報を取得する請求項18記載のプログラム。
【請求項20】
前記所定の始点は、レシピが有する所定のレシピステップ内における、測定情報に関する条件に合致する時点であり、
前記測定情報は、レシピステップを識別するレシピステップ識別子を有し、
前記出力指示は、レシピステップ識別子と、測定情報に関する条件と、前記有効時間の情報とを含み、
前記測定情報取得ステップは、
前記出力指示が有するレシピステップ識別子に対応する測定情報であり、前記測定情報に関する条件に最初に合致する測定情報を取得する第一測定情報取得ステップと、
前記第一測定情報取得手段が最初の測定情報を取得した時点から、前記有効時間の情報が示す時間内の測定情報を取得する有効時間内測定情報取得ステップとを具備する請求項14または請求項15記載のプログラム。
【請求項21】
前記有効時間内測定情報取得ステップは、前記有効時間の終了時、前記レシピステップ識別子で識別されるレシピステップの終了時、または取得する測定情報が、前記測定値に関する条件を満たさなくなった時のうちの、早いほうまでの測定情報を取得する請求項20記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−34769(P2008−34769A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−209425(P2006−209425)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】