説明

シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法

【課題】{110}面の傾斜角度が小さくてもヘイズレベルが良好なウェーハを提供する。
【解決手段】{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理する工程と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
{110}面を主面とするシリコンウェーハを用いると、pMOSトランジスターにおいてキャリア移動度が{100}面を主面とするウェーハよりも高いことから、pMOSトランジスターを高速化できることが知られている。
【0003】
一方、エピタキシャルウェーハは、エピタキシャル層の欠陥が極めてすくないことから高性能デバイスの素材として用いられている。このため、{110}面を主面としたエピタキシャルウェーハは、MPU等の高性能デバイスの素材として優れた特性を示すことが予想される。
【0004】
しかしながら、{110}面を主面としたエピタキシャルウェーハでは、エピタキシャル成長後、表面にヘイズ(Haze)と呼ばれる曇りが発生しやすく、業界で通常用いられているパーティクルカウンターによる輝点欠陥LPD(Light Point Defects)の測定さえ困難になり、ウェーハの品質保証ができない場合も生じる。
【0005】
この対策として、<100>軸方向へ、0.5度以上3度以下傾斜させたオフアングルを有するシリコン単結晶基板上にエピタキシャル成長させるとヘイズレベルが低下することが知られている(特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−39111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、この方法では、{110}面が傾斜しているために、キャリアが傾斜した格子と衝突し、キャリアの移動度が低くなる懸念があり、また表面のヘイズレベルも十分とは言えないレベルであるという問題があった。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、{110}面の傾斜角度が小さくてもヘイズレベルが良好なウェーハを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]第1発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理する工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
[2]第2発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下となるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理する工程と、を備えることを特徴とする。
【0011】
[3]第3発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハは、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理したことを特徴とする。
【0012】
[4]第4発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハは、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理したことを特徴とする。
【0013】
[5]第5発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
[6]第6発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去する工程と、を備えることを特徴とする。
【0015】
[7]第7発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハは、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去したことを特徴とする。
【0016】
[8]第8発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハは、シリコン単結晶の{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去したことを特徴とする。
【0017】
[9]第9発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理する工程と、を備えることを特徴とする。
【0018】
[10]第10発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理する工程と、を備えることを特徴とする。
【0019】
[11]第11発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハは、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理したことを特徴とする。
【0020】
[12]第12発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハは、{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、{110}面の傾斜角度が小さくヘイズレベルも良好なウェーハを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0023】
《第1実施形態》
{110}面の傾斜角度が小さく、かつ従来技術よりもヘイズレベルが良好なウェーハを提供するという目的を、エピタキシャル成長を終えたウェーハに温フッ化アンモニウム溶液処理を行うことで実現した。
【0024】
実施例1
CZ法により、主軸方位が<110>で、直径305mmのp型シリコン単結晶インゴットを製造した。このインゴットを、直径300mmに外周研削後ノッチ加工し、電気比抵5〜10mΩcmのブロックを複数切り出した。このブロックを、ワイヤーソーを用い、{110}面の傾きが表1の傾斜方位<100>,<111>,<110>という3方位と、それぞれの傾斜方位に対するオフアングル0度〜10度となるようにスライスした。
【0025】
このウェーハを、面取、ラッピング、仕上げ面取り、エッチング、両面研磨、テープ面取り、エッジの鏡面研磨、表面の片面研磨の順に加工して鏡面研磨ウェーハを得た。なお、工程間の洗浄処理の記述は省略するが、通常のウェーハ加工プロセスと同様に洗浄処理した。
【0026】
その後、枚葉式エピタキシャル炉を用い厚み5μmのエピタキシャル膜を成長させ、30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理を行った。
【0027】
得られたエピタキシャルウェーハを、ケーエルエー・テンコール株式会社製の商品名:パターンなしウェーハ表面異物検査装置(モデル: Surfscan SP2)を用いて、DWOモード(Dark Field Wide Obliqueモード:暗視野・ワイド・斜め入射モード)で、エピタキシャル層表面のHazeレベルを検査した。また、AFM(原子間力顕微鏡)をもちいて、測定範囲10μm×10μmで、表面粗さを測定し、表面粗さのRMS(Root Mean Square:平均自乗根)を算出した。この結果を、表1に示す。
【0028】
【表1】

本実施形態のシリコンエピタキシャルウェーハは、SP2,DWOモードで測定したヘイズレベルが良好で、45nm以上の輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるため、パーティクルカウンターによる本来のLPDの測定が可能になり、ウェーハの品質管理が確実にできるようになる。
【0029】
また、オフアングルが小さく、キャリア移動度の面でも良好である。さらに温フッ化アンモニウム溶液を使用するため、通常のプロセスに用いられる洗浄槽を利用することもできる。
【0030】
《第2実施形態》
{110}面の傾斜角度が小さく、かつ従来技術よりもヘイズレベルが良好なウェーハを提供するという目的を、エピタキシャル成長を終えたウェーハを酸化し、その酸化膜をHF:HCl=1:18〜20の混合比の酸で除去することで実現した。
【0031】
実施例2
CZ法により、主軸方位が<110>で、直径305mmのp型シリコン単結晶インゴットを製造した。このインゴットを、直径300mmに外周研削後ノッチ加工し、電気比抵5〜10mΩcmのブロックを複数切り出した。このブロックを、ワイヤーソーを用い、{110}面の傾きが表2の傾斜方位<100>,<111>,<110>という3方位と、それぞれの傾斜方位に対するオフアングル0度〜10度となるようにスライスした。
【0032】
このウェーハを、面取、ラッピング、仕上げ面取り、エッチング、両面研磨、テープ面取り、エッジの鏡面研磨、表面の片面研磨の順に加工して鏡面研磨ウェーハを得た。なお、工程間の洗浄処理の記述は省略するが、通常のウェーハ加工プロセスと同様に洗浄処理した。
【0033】
その後、枚葉式エピタキシャル炉を用い厚み5μmのエピタキシャル膜を成長させ、酸化し、その酸化膜をHF:HCl=1:18〜20の混合比の酸で除去した。
【0034】
得られたエピタキシャルウェーハを、ケーエルエー・テンコール株式会社製の商品名:パターンなしウェーハ表面異物検査装置(モデル: Surfscan SP2)を用いて、DWOモード(Dark Field Wide Obliqueモード:暗視野・ワイド・斜め入射モード)で、エピタキシャル層表面のHazeレベルを検査した。また、AFM(原子間力顕微鏡)をもちいて、測定範囲10μm×10μmで、表面粗さを測定し、表面粗さのRMS(Root Mean Square:平均自乗根)を算出した。この結果を表2に示す。
【0035】
【表2】

本実施形態のシリコンエピタキシャルウェーハは、SP2,DWOモードで測定したヘイズレベルが良好で、45nm以上の輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるため、パーティクルカウンターによる本来のLPDの測定が可能になり、ウェーハの品質管理が確実にできるようになる。
【0036】
また、オフアングルが小さく、キャリア移動度の面でも良好である。また酸化膜はどのような酸化膜でもよく、オゾンによるもの、ウェーハ工程で通常使用される酸化炉等も活用できる。
【0037】
《第3実施形態》
{110}面の傾斜角度が小さく、かつ従来技術よりもヘイズレベルが良好なウェーハを提供するという目的を、エピタキシャル成長を終えたウェーハに熱処理を行うことで実現した。
【0038】
実施例3
CZ法により、主軸方位が<110>で、直径305mmのp型シリコン単結晶インゴットを製造した。このインゴットを、直径300mmに外周研削後ノッチ加工し、電気比抵5〜10mΩcmのブロックを複数切り出した。このブロックを、ワイヤーソーを用い、{110}面の傾きが、上述した実施例1の表1の傾斜方位<100>,<111>,<110>という3方位と、それぞれの傾斜方位に対するオフアングル0度〜10度となるようにスライスした。
【0039】
このウェーハを、面取、ラッピング、仕上げ面取り、エッチング、両面研磨、テープ面取り、エッジの鏡面研磨、表面の片面研磨の順に加工して鏡面研磨ウェーハを得た。なお、工程間の洗浄処理の記述は省略するが、通常のウェーハ加工プロセスと同様に洗浄処理した。
【0040】
その後、枚葉式エピタキシャル炉を用い厚み5μmのエピタキシャル膜を成長させ、900℃を越える温度にて熱処理を行った。
【0041】
得られたエピタキシャルウェーハを、ケーエルエー・テンコール株式会社製の商品名:パターンなしウェーハ表面異物検査装置(モデル: Surfscan SP2)を用いて、DWOモード(Dark Field Wide Obliqueモード:暗視野・ワイド・斜め入射モード)で、エピタキシャル層表面のHazeレベルを検査した。また、AFM(原子間力顕微鏡)をもちいて、測定範囲10μm×10μmで、表面粗さを測定し、表面粗さのRMS(Root Mean Square:平均自乗根)を算出した。この結果を図1の上に示す。なお、比較例として上記熱処理を行わなかったエピタキシャルウェーハの表面粗さのRMSを下図に示す。
【0042】
本実施形態のシリコンエピタキシャルウェーハは、SP2,DWOモードで測定したヘイズレベルが良好で、45nm以上の輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるため、パーティクルカウンターによる本来のLPDの測定が可能になり、ウェーハの品質管理が確実にできるようになる。
【0043】
また、オフアングルが小さく、キャリア移動度の面でも良好である。
【0044】
また、熱処理はエピタキシャル成長を終えた成長装置(リアクター)内で行うなら工程への適用も容易である。また表面の熱処理であるので、ウェーハ表面を熱処理するフラッシュランプアニールFLA(FLASH LAMP ANEAL)やレーザスパイクアニールLSA(LASER SPIKE ANEAL)といった装置を使用する方法でも熱処理が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】発明に係る第3実施形態の表面粗さを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理する工程と、を備えることを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項2】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下となるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理する工程と、を備えることを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項3】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハ。
【請求項4】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を30℃〜90℃の温フッ化アンモニウム溶液で処理したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハ。
【請求項5】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去する工程と、を備えたことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項6】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去する工程と、を備えることを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項7】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハ。
【請求項8】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を酸化したのち、その酸化膜をフッ酸および塩酸で除去したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハ。
【請求項9】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理する工程と、を備えることを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項10】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる工程と、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理する工程と、を備えることを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項11】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面のヘイズレベル(SP2,DWOモードで測定)が0.18ppm以下であって、輝点欠陥LPDがヘイズの影響なく測定できるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハ。
【請求項12】
{110}面を主面とし、{110}面のオフアングルが1度未満のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させたのち、
前記エピタキシャル層表面の表面粗さの平均自乗根RMS(原子間力顕微鏡AFMにより10μm角の領域で測定)が0.060nm以下になるように、前記エピタキシャル層の表面を900℃越の温度で熱処理したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハ。

【図1】
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【公開番号】特開2009−302140(P2009−302140A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151986(P2008−151986)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(302006854)株式会社SUMCO (1,197)
【Fターム(参考)】