説明

シート貼付装置及び貼付方法

【課題】接着シートの凹部を半導体ウエハ等の被着体に位置合わせした状態で、それらを貼付できるようにすること。
【解決手段】シート貼付装置10は、半導体ウエハWを支持可能な支持面21を有する支持手段11と、接着シートSを支持面21に臨むように繰り出す繰出手段12と、接着シートSに形成された凹部Cの位置を検出する凹部検出手段13と、支持面21に半導体ウエハWを載置する搬送手段15と、支持手段11に支持された半導体ウエハWに接着シートSを押圧して貼付する押圧手段18と備えて構成されている。支持手段11は、凹部検出手段13の検出結果に基づいて作動するXYテーブル28を備え、凹部中心位置DCと半導体ウエハ中心位置WCとが一致するよう支持面21上の半導体ウエハWを移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置及び貼付方法に係り、更に詳しくは、接着剤層に凹部が形成された接着シートを被着体に貼付することができるシート貼付装置及び貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ(以下、「ウエハ」と称する場合もある)としては、その回路面側に電気的な導通を確保するための半田バンプ(以下、「バンプ」という)が形成されたタイプのものがある。また、ウエハは、回路面側に保護用の接着シートが貼付されて裏面研削等の処理が施される。かかる接着シートとしては、例えば、特許文献1に開示され、基材シートの一方の面側に、ウエハの外形よりも小径であって接着剤層が形成されていない開口部(凹部)を備えたものがある。このような接着シートは、ウエハの回路面側に貼付された後に当該ウエハの外縁に沿って切断され、ウエハの外縁のみを封止して裏面研削時の洗浄水の浸入を防止する。
【0003】
また、ウエハに接着シートを貼付し、当該接着シートをウエハの外縁に沿って切断する貼付装置としては、例えば、特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−123382号公報
【特許文献2】特開2007−62004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2のシート貼付装置において、特許文献1の接着シートを採用した場合、当該凹部とウエハとの位置合わせを行うことができず、対応ができないという不都合がある。
【0006】
[発明の目的]
本発明の目的は、凹部を有する接着シートの当該凹部を被着体の所定の位置に正確に配置し、当該接着シートを被着体に貼付することができるシート貼付装置及び貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、基材シートの一方の面に接着剤層が設けられ、当該接着剤層に所定間隔毎に凹部が形成された接着シートを被着体の一方の面に貼付するシート貼付装置において、
前記被着体の他方の面側から当該被着体を支持可能な支持面を有する支持手段と、前記接着シートを前記支持面に臨むように繰り出す繰出手段と、前記支持面に臨むように繰り出された前記接着シートにおける前記凹部の位置を検出する凹部検出手段と、前記支持面に被着体を載置可能な搬送手段と、前記接着シートを基材シート側から押圧して前記被着体に貼付する押圧手段とを備え、
前記支持手段は、前記凹部検出手段の検出結果に基づいて、前記凹部が前記被着体の所定の位置に配置されて前記接着シートが貼付されるように前記支持手段を移動させる移動手段を備える、という構成を採っている。
【0008】
本発明において、前記被着体に貼付された接着シートを切断可能な切断手段を有する、という構成を採ってもよい。
【0009】
また、前記支持手段は、前記支持面の外側に位置して前記接着シートを支持可能な外側シート支持体と、前記外側シート支持体の内側であって前記支持面の外側に位置して前記接着シートを支持可能な内側シート支持体とを備える、という構成も好ましくは採用される。
【0010】
更に、前記移動手段は、前記支持面と内側シート支持体とを外側シート支持体に対して変位させる変位手段を備える、という構成を採ることができる。
【0011】
また、本発明の貼付方法は、基材シートの一方の面に接着剤層が設けられ、当該接着剤層に所定間隔毎に凹部が形成された接着シートを被着体の一方の面に貼付するシート貼付方法において、
前記接着シートを支持面に臨むように繰り出す工程と、
前記支持面に臨むように繰り出された接着シートにおける前記凹部の位置を検出する工程と、
前記支持面上に前記被着体を載置する工程と、
前記凹部の検出結果に基づいて、前記凹部が前記被着体の所定の位置に配置されて前記接着シートが貼付されるように前記支持面を移動させる工程と、
前記接着シートを基材シート側から押圧して前記被着体に貼付する工程とを備える、という方法を採っている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、凹部の位置を凹部検出手段により検出し、その検出結果に基づいて支持面上の被着体を移動するので、当該移動によって被着体と凹部とを位置合わせすることができる。これにより、凹部を被着体の所定の位置に正確に配置し、当該接着シートを被着体に貼付することができる。
【0013】
また、変位手段により支持面と内側シート支持体とを変位可能とした場合、内側シート支持体の外側で接着シートを切断した後、その切断した内側領域を移動させても、接着シート同士が再接着することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態に係るシート貼付装置の概略正面図。
【図2】(A)は、図1の要部断面図、(B)は、接着シートの説明図。
【図3】(A)〜(C)は、実施形態に係るシート貼付装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、本明細書において、特に明示しない限り、「上」、「下」は、図1及び図2(A)を基準として用いる。
【0016】
図1及び図2において、シート貼付装置10は、被着体としてのウエハWを支持可能に設けられた支持手段11と、帯状の剥離シートRLの一方の面に帯状の接着シートSが仮着された原反Rを繰り出す繰出手段12と、接着シートSに形成された凹部Cの位置を検出する凹部検出手段13と、ウエハWを搬送可能に設けられた搬送手段15と、ウエハWに接着シートSを貼付した後に当該ウエハWの外縁に沿って接着シートSを切断する切断手段16と、支持手段11に支持されたウエハWに接着シートSを押圧して貼付する押圧手段18と、本シート貼付装置10の全体的な動作を制御する制御手段20と備えて構成されている。
【0017】
前記ウエハWは、その一方の面(上面)に複数のバンプBが形成され、これらバンプBは、半導体チップの電極であって所定の高さを有している。
【0018】
前記接着シートSは、基材シートBSと、この基材シートBSの一方の面(図2(B)中上面)に積層された接着剤層ADとを備えている。接着剤層ADには、接着シートSの延出方向に所定間隔毎に凹部Cが形成されている(凹部の底面には接着剤がないが、あってもよい)。各凹部Cは、ウエハWの面内に収まり、且つ、ウエハW上のバンプBを全て受容可能な形状及びサイズに形成されている。隣り合う凹部C間には、基準マークBMが設けられている。接着シートSの端寸幅方向(Y軸方向)における各基準マークBMの位置及び各凹部中心位置DCは、当該Y軸方向にずれることなく同一とされる。各基準マークBMと、接着シートSの繰出方向(X軸方向)直近となる凹部中心位置DCとの当該X軸方向の距離Dは、全て同一に設定されている。つまり、各凹部中心位置DCと、これに対応する基準マークBMとの相対位置関係は常に一定であり、基準マークBMの位置から凹部中心位置DCが決定できるようになっている。
【0019】
前記支持手段11は、ウエハWの外周縁形状と略同形の外周縁を有するとともに、ウエハWを他方の面(図1中下面)側から吸着して支持可能な支持面21を有する内側テーブル22と、内側テーブル22との間に隙間を形成するとともに、内側テーブル22と同心円の上面を備えた断面視凹形状の内側シート支持体23と、内側シート支持体23との間に隙間を形成するように断面視凹状に設けられた外側シート支持体25と、内側シート支持体23の底部に設けられた駆動機器としての直動モータ27と、外側シート支持体25の底部に設けられた移動手段としてのXYテーブル28と、XYテーブル28と内側シート支持体23下面との間に設けられた変位手段である駆動機器としての直動モータ29とを備えている。直動モータ27は、ウエハWの厚みに応じて内側テーブル22を昇降可能に設けられている。XYテーブル28は、直動モータ29、内側シート支持体23、直動モータ27及び内側テーブル22をX軸方向及びY軸方向(図2(A)中紙面直交方向)に移動可能に設けられている。直動モータ29は、内側シート支持体23、直動モータ27及び内側テーブル22を上下方向に移動可能に設けられている。
【0020】
前記繰出手段12は、フレームFに設けられてロール状に巻回された原反Rを支持する支持ローラ33と、剥離シートRLを回収する回収ローラ34と、支持ローラ33と回収ローラ34との間に配置された複数のガイドローラ36〜39と、駆動機器としてのモータM1を介して回転可能な駆動ローラ41と、当該駆動ローラ41との間に剥離シートRLを挟み込むピンチローラ42と、原反Rの繰出途中で剥離シートRLを折り返して当該剥離シートRLから接着シートSを剥離する剥離板43と、押圧手段18によって接着シートSをウエハWに貼付するときの接着シートSに付与される張力を検出するロードセル44と、このロードセル44が接続された張力測定ローラ46と、ロードセル44の検出値が所定値となるように剥離板43を移動させる駆動手段47と、ブレーキシュー50、51を介して接着シートSを挟み込み接着シートSの繰出を抑制する駆動機器としてのシリンダ53、54と、剥離板43とガイドローラ37〜39とロードセル44と張力測定ローラ46とシリンダ53、54とを支持するフレームF1と、ウエハWの外側の不要接着シートS1を巻き取る巻取手段56とを備えて構成されている。繰出手段12は、剥離板43で剥離シートRLから剥離された接着シートSを支持面21の上方に臨むように繰り出し可能となっている。
【0021】
前記駆動手段47は、駆動機器としての単軸ロボット58を含み、当該単軸ロボット58の図示しないスライダがフレームF1に取り付けられ、制御手段20を介してロードセル44によって検出された接着シートSの張力によって、フレームF1を上下方向に昇降可能に支持している。
【0022】
前記巻取手段56は、フレームF2に支持されたローラ60と、駆動機器としてのモータM2によって駆動する駆動ローラ61と、駆動ローラ61との間に不要シートS1を挟み込み当該駆動ローラ61に追従回転する巻取ローラ63とを備えている。なお、フレームF2は、駆動機器としてのリニアモータ65のスライダ65A上に支持されてX軸方向に移動可能に設けられている。
【0023】
前記凹部検出手段13は、図1で示される剥離板43の上方に設けられたカメラ等の撮像手段からなり、繰り出される接着シートSにおける基準マークBMを撮像して当該基準マークBMのX軸及びY軸方向の位置を検出し、そのデータを制御手段20に出力可能に設けられている。
【0024】
前記搬送手段15は、ウエハWを吸着保持可能な吸着パッド68と、この吸着バッド68をX、Y、Z軸方向に移動可能な図示しない多関節ロボット等の駆動機器とを備えている。
【0025】
前記切断手段16は、支持手段11の上方に設けられ、カッター刃78と、このカッター刃78を支持する駆動機器としての直動モータ79と、この直動モータ79を上方から支持し、カッター刃78を切断中心ラインCLを中心として回転させる駆動機器としての回動モータ80と、回動モータ80を上下動させる図示しない駆動機器とを備えている。直動モータ79は、カッター刃78を移動可能に設けられ、この移動によってカッター刃78の回転半径寸法を調整できるようになっている。なお、カッター刃78は、図示しない駆動機器によって、図1の二点鎖線で示される第1切断角度と同図実線で示される第2切断角度とに変位可能に設けられている。
【0026】
前記押圧手段18は、リニアモータ65の図示しないスライダを介してX軸方向に移動可能なフレーム84と、このフレーム84の上面側に設けられた駆動機器としてのシリンダ85と、このシリンダ85の出力軸に回転可能に支持され、シリンダ85の作動により上下動可能に設けられた押圧ローラ86とを備えている。
【0027】
前記制御手段20は、シーケンサやパーソナルコンピュータ等で構成することができる。制御手段20には、操作パネル等からなる図示しない入力手段が接続され、この入力手段により各手段の作動条件やデータ等を入力可能となっている。また、制御手段20は、凹部検出手段13、ロードセル44の検出結果を入力する機能と、当該検出結果及び入力手段からの入力から、各駆動機器及び駆動手段の動作方向、動作量、動作速度等の条件を決定し、これらを制御する機能を備えている。また、凹部検出手段13から入力されたデータから凹部中心位置DCを決定する機能と、接着シートSをウエハWに貼付したときに、凹部中心位置DCが位置する貼付後中心位置Hを決定する機能をも有している。なお、制御手段20は、図示しないケーブルや、無線構造等により、制御する各装置に接続される。
【0028】
次に、本実施形態における接着シートSの貼付方法について説明する。
【0029】
初期設定において、原反Rを支持ローラ33から所定長さ引き出し、図1に示されるように、上昇位置にある剥離板43で剥離シートRLを剥離し、接着シートを巻取ローラ63に固定する一方、剥離シートRLを回収ローラ34に固定する。
【0030】
電源が投入されると、モータM1、M2が作動し、所定長さに亘って接着シートSを巻き取るとともに、回収ローラ34で剥離シートRLを巻き取ることで、剥離板43で剥離シートRLから剥離された接着シートSが支持面21上方に臨むように繰り出される。次いで、各モータM1、M2の作動を停止し、ブレーキシュー50、51がガイドローラ37、39にそれぞれ当接して接着シートSの繰り出しを抑制する。この接着シートSの繰り出しを抑制した後に、剥離板43上に位置する接着シートSの基準マークBMを凹部検出手段13により検出し、検出データが制御手段20へ出力される。制御手段20では、凹部検出手段13からの入力データに基づき、凹部中心位置DCの位置が決定されるとともに、貼付後中心位置Hも求められる。
【0031】
次いで、搬送手段15がウエハ中心位置WCと内側テーブル中心位置TCとが一致するように、当該ウエハWを内側テーブル22の支持面21上に載置する。なお、ウエハ中心位置WCは、予め図示しないアライメント手段によって決定され、その位置を制御手段20が記憶している。次に、XYテーブル28を作動し、先に求めた貼付後中心位置Hに内側テーブル中心位置TCが一致するように当該内側テーブル22及び内側シート支持体23等を移動する。これにより、ウエハ中心位置WCも貼付後中心位置Hに一致する。
【0032】
前記位置合わせ終了後、押圧手段18のシリンダ85を作動して、図2中二点鎖線で示されるように押圧ローラ86により接着シートSを基材シートBS側から押圧しつつ、リニアモータ65の作動により押圧手段18を図1中左側に移動する。この押圧ローラ86の移動に伴って、接着シートSには張力が加わり、張力測定ローラ46に引張力が付与される。そこで、ロードセル44がその張力変化を検知しつつ、制御手段20が所定張力を維持するようにフレームF1を単軸ロボット58によって下降させることで、図2(A)中実線で示されるように、接着シートSが外側シート支持体25、内側シート支持体23及びウエハWの各上面にそれぞれ貼付される。この貼付の結果、内側テーブル中心位置TCとウエハ中心位置WCと凹部中心位置DCとが、内側テーブル中心位置TCを通る垂線すなわち内側テーブル中心ラインTL上に位置することとなる。
【0033】
接着シートSの貼付が完了すると、図示しない駆動機器の作動により、内側シート支持体23と外側シート支持体25との間にカッター刃78を移動させ、回動モータ80の作動により、接着シートSを切断する一次切断を行う。一次切断完了後、図3(A)に示されるように、カッター刃78を上昇させ、直動モータ29を作動して内側シート支持体23等を上昇させる。次いで、XYテーブル28を作動し、図3(B)に示されるように、内側テーブル中心ラインTLを切断中心ラインCLと一致させる。次いで、直動モータ79及び図示しない駆動機器の作動により、ウエハWの外周縁に沿うようにカッター刃78を移動させ、回動モータ80の作動により、図3(C)に示されるように、ウエハWの外周縁に沿って接着シートSを切断する二次切断を行う。この二次切断の前段で、内側シート支持体23等を上昇させておくことで、内側テーブル中心ラインTLを切断中心ラインCLと一致させるときに、内側シート支持体23等をX軸及びY軸方向に移動させても、一次切断で切断された接着シートS同士が再接着し、内側シート支持体23等の移動を阻害することを防止することができる。
【0034】
接着シートSの切断後、搬送手段15により、接着シートSが貼付されたウエハWを内側テーブル22から取り去って後工程等に搬送する。その後、内側シート支持体23の上面に接着している残片接着シートSEを図示しない回収手段で回収するとともに、フレームF2が図中左側に移動することで、不要接着シートS1が外側シート支持体25の上面から剥離されて巻取ローラ63によって巻き取られる。次いで、ブレーキシュー50、51がガイドローラ37、39から離れ、フレームF1が上昇する。これと同時に、シリンダ85の作動により押圧ローラ86が上昇し、フレームF2と共に図1に示される位置に復帰し、新たな接着シートSの繰り出しを行うとともに、支持手段11の各駆動機器も初期位置に復帰し、以降上記同様の動作が行われることとなる。
【0035】
従って、このような実施形態によれば、凹部検出手段13により凹部中心位置DCを検出し、その位置情報に基づいてXYテーブル28の作動を制御して支持面21上のウエハWを移動するので、接着シートS貼付前にウエハWと凹部Cとを位置合わせすることができる。これにより、凹部C内に全てのバンプBが位置するよう各ウエハWと凹部Cとの相対位置を一定に保つことができる。
【0036】
更に、XYテーブル28により内側テーブル22を移動し、カッター刃78の回転中心と、ウエハWの中心位置WCとを位置合わせできるので、ウエハWの外周縁に合わせて接着シートSを円形に切断可能となる。これにより、切断手段16において、カッター刃78の切断軌跡を設定するための複雑なティーチングを不要とすることができる。
【0037】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0038】
例えば、前記切断手段や搬送手段は、前記実施形態と同様の機能を発揮し得る限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0039】
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
【0040】
更に、本発明における被着体としては、半導体ウエハに限定されるものではなく、ガラス板、鋼板、または、樹脂板等、その他の被着体も対象とすることができ、半導体ウエハは、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハであってもよい。
【0041】
また、前記基準マークBMは、凹部検出手段13により検出可能な限りにおいて、接着剤層AD及び基材シートBSの何れに設けてもよく、その形状や位置も図示構成例に限定されるものでない。
【0042】
更に、凹部検出手段13において、凹部Cの形成縁を検出し、当該形成縁における異なる2つの弦の垂直2等分線の交点により凹部中心位置DCを検出してもよい。これによれば、接着シートSの基準マークBMを省略することが可能となる。
【符号の説明】
【0043】
10 シート貼付装置
11 支持手段
12 繰出手段
13 凹部検出手段
15 搬送手段
16 切断手段
18 押圧手段
23 内側シート支持体
25 外側シート支持体
28 XYテーブル(移動手段)
29 直動モータ(変位手段)
AD 接着剤層
BS 基材シート
C 凹部
S 接着シート
W 半導体ウエハ(被着体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材シートの一方の面に接着剤層が設けられ、当該接着剤層に所定間隔毎に凹部が形成された接着シートを被着体の一方の面に貼付するシート貼付装置において、
前記被着体の他方の面側から当該被着体を支持可能な支持面を有する支持手段と、前記接着シートを前記支持面に臨むように繰り出す繰出手段と、前記支持面に臨むように繰り出された前記接着シートにおける前記凹部の位置を検出する凹部検出手段と、前記支持面に被着体を載置可能な搬送手段と、前記接着シートを基材シート側から押圧して前記被着体に貼付する押圧手段とを備え、
前記支持手段は、前記凹部検出手段の検出結果に基づいて、前記凹部が前記被着体の所定の位置に配置されて前記接着シートが貼付されるように前記支持手段を移動させる移動手段を備えていることを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
前記被着体に貼付された接着シートを切断可能な切断手段を有することを特徴とする請求項1記載のシート貼付装置。
【請求項3】
前記支持手段は、前記支持面の外側に位置して前記接着シートを支持可能な外側シート支持体と、前記外側シート支持体の内側であって前記支持面の外側に位置して前記接着シートを支持可能な内側シート支持体とを備えていることを特徴とするシ請求項1又は2記載のシート貼付装置。
【請求項4】
前記移動手段は、前記支持面と内側シート支持体とを外側シート支持体に対して変位させる変位手段を備えていることを特徴とする請求項3記載のート貼付装置。
【請求項5】
基材シートの一方の面に接着剤層が設けられ、当該接着剤層に所定間隔毎に凹部が形成された接着シートを被着体の一方の面に貼付するシート貼付方法において、
前記接着シートを支持面に臨むように繰り出す工程と、
前記支持面に臨むように繰り出された接着シートにおける前記凹部の位置を検出する工程と、
前記支持面上に前記被着体を載置する工程と、
前記凹部の検出結果に基づいて、前記凹部が前記被着体の所定の位置に配置されて前記接着シートが貼付されるように前記支持面を移動させる工程と、
前記接着シートを基材シート側から押圧して前記被着体に貼付する工程とを備えていることを特徴とするシート貼付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−59929(P2012−59929A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201864(P2010−201864)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】