説明

スイッチ回路

電源から負荷への電力供給を制御するための、入力端子、出力端子、および、制御端子を備える電力供給スイッチを有するスイッチ回路である。本回路は、さらに、電力供給スイッチの制御端子に接続された、作動入力を備える電子スイッチ装置と、電子スイッチ装置の作動入力に繋がれた瞬時スイッチと、瞬時スイッチに繋がれた電荷蓄積素子と、を有する。第1のモードにおいては、トリガ時間以上にわたり瞬時スイッチを閉じて電荷蓄積素子を充電し、電子スイッチ装置をトリガして回路をオンにして負荷に電力を供給する。第2のモードにおいては、瞬時スイッチを閉じて電荷蓄積素子と電子スイッチ装置とを接続し、電子スイッチ装置と電力供給スイッチとをオフにして負荷に対する電力の供給を遮断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチ回路の構成に関し、特に、瞬時スイッチを用いたスイッチ回路の改良された構成に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器および電子機器をオンおよびオフするために瞬時スイッチが広く用いられる。瞬時スイッチはマイクロコントローラ上のスイッチ回路と協働して論理演算を行う。スイッチ・パルスがスイッチ回路に供給されると、回路は、「オフ」から「オン」へ、または、「オン」から「オフ」へ切り換わる。スイッチ・パルスは、瞬時スイッチの作動により与えられる。瞬時スイッチは、作動することで、スイッチ回路の状態を切り換えるためのパルスをスイッチ回路に与える。
【0003】
通例、単一の瞬時スイッチを用いて複数種の電気および電子機器の全てをオンおよびオフする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、単一の瞬時スイッチを用いると、オフ状態の間であってもなお、スイッチ回路へ電力を供給する必要がある点で不利である。なぜなら、瞬時スイッチの生成するスイッチ・パルスをセンスするために、スイッチ回路の通電を常時維持する必要があるからである。したがって、操作者側からは、電子機器は「オフ」状態にあるように見える場合であっても、上述の電力消費のため、常に、バッテリまたは交流の電力を消費する。ラップトップ・コンピュータや携帯電話(ハンディ・フォン)といった、バッテリの交換や再充電をしきりに行う必要性を削減する上でバッテリ寿命が長いことが好都合なバッテリ駆動の機器にとって、当該電力消費は特に重要な事柄である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、たとえばバッテリのような電源から負荷への電力供給を制御することに用いるスイッチ回路の改良された構成に関する。概括すれば、本発明にかかるスイッチ回路の改良された構成は、電荷蓄積素子を有する。電荷蓄積素子は、スイッチ回路をオンする機能、および、オフする機能の2つの機能を実行する。
【0006】
本発明の第1の態様によれば、スイッチ回路は、
入力端子、出力端子、および、制御端子を備える電力供給スイッチであって、当該電力供給スイッチの入力端子は電源に繋がり、当該電力供給スイッチの出力端子は負荷に繋がる、電力供給スイッチと、
作動入力を備え、電力供給スイッチの制御端子と接続される電子スイッチ装置と、
電子スイッチ装置の作動入力と繋がる瞬時スイッチと、
瞬時スイッチと繋がる電荷蓄積素子と、を有し、
本スイッチ回路は、
(i) 第1のモードにおいては、瞬時スイッチを閉じてトリガ時間以上の所定時間にわたり電荷蓄積素子と電子スイッチ装置とを接続し、ここで、所定時間は、電荷蓄積素子の充電時間によって定まる時間であり、そして、電子スイッチ装置をトリガし、電力供給スイッチをオン状態に保持して電源から負荷へ電力を供給し、
(ii) 第2のモードにおいては、瞬時スイッチを閉じ、電荷蓄積素子と電子スイッチ装置とを接続し、電荷蓄積素子が、電子スイッチ装置と電力供給スイッチとをオフにする信号を出力し、電源から負荷への電力供給を遮断する。
【0007】
ある実施形態においては、電荷蓄積素子は、キャパシタを備える。
【0008】
スイッチ回路は、さらに、電荷蓄積素子のための充電時間コントローラを備えることが望ましい。充電時間コントローラの値を変更することにより、電子スイッチ装置のトリガ時間を調節することができる。ある実施形態においては、充電時間コントローラは、抵抗素子を備える。
【0009】
電荷蓄積素子および充電時間コントローラは、負荷を跨いで直列に配置されることが望ましい。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、スイッチ回路は、電荷蓄積素子を含む集積回路、および、当該集積回路と接続された瞬時スイッチの結合物として構成され、当該集積回路は、電力供給スイッチおよび電子スイッチ装置を備える。電子スイッチ装置の作動入力は、当該集積回路と瞬時スイッチとを接続することができる。また、集積回路は、電源から電力の供給を受けるための手段、ならびに、当該集積回路を、負荷および電気蓄積素子それぞれに接続するための、第1、および、第2接続手段をも備える。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、瞬時スイッチは、組み上がった集積回路と繋がれ、当該集積回路と一体的にパッケージ化され、スイッチ機構を形成する。集積回路は、(瞬時スイッチを除く、)スイッチ回路の構成要素のいくつか、または、全てを有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
これより、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を例示説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態によるスイッチ回路100を例示する図である。スイッチ回路100は、バッテリ11として表されている電源と、レジスタR5として示されている負荷との間のインターフェースとして動作する。スイッチ回路100は、電力供給スイッチとして動作する第1トランジスタQ1と、レジスタR1と、電子スイッチ装置20と、瞬時スイッチS1と、電荷蓄積及び放電回路30と、を有する。
【0014】
図1に図示するように、トランジスタQ1は、pnpバイポーラ型であり、そのエミッタ端子は、バッテリ11の正極端子に繋がれ、他方において、コレクタ端子は、負荷R5の一端と接続される。レジスタR8は、トランジスタQ1のエミッタ端子とベース端子との間に接続される。
【0015】
電子スイッチ装置20は、レジスタR1を介してトランジスタQ1のベースと接続する入力端子7と、バッテリの負極端子と接続する出力22と、瞬時スイッチS1の第1接点14と接続する作動入力4と、を有する。本実施形態においては、電子スイッチ装置は、サイリスタ装置として接続される第2、および、第3のバイポーラ・トランジスタQ2およびQ3を有する。第2トランジスタQ2は、pnpバイポーラ・トランジスタである。第2トランジスタQ2のエミッタは、レジスタR1を介してトランジスタQ1のベースと、そして、レジスタR6を介して瞬時スイッチS1の接点14と、繋がれる。瞬時スイッチS1の接点14は、第2トランジスタQ2のベース端子、および、第3トランジスタQ3のコレクタ端子とも接続される。第3トランジスタQ3は、npnバイポーラ・トランジスタである。第3トランジスタQ3のベースは、第2トランジスタQ2のコレクタに繋がれ、そして、第3トランジスタQ3のエミッタは、レジスタR2を介してグランド電位12に繋がれる。第2トランジスタQ2のコレクタも、レジスタR3を介してグランド電位12に繋がれる。
【0016】
瞬時スイッチS1のもう一方の接点13は、レジスタR9を介してトランジスタQ1のコレクタに接続され、さらに、キャパシタC2を介してグランド電位とも接続される。本実施形態においては、レジスタR9およびキャパシタC2は、電荷蓄積及び放電回路30を構成する。
【0017】
バッテリ11の正極端子は、第1トランジスタQ1のエミッタ端子およびレジスタR8と接続され、他方、バッテリ11の負極端子は、グランド電位12と接続される。しかしながら、バッテリ11の負極端子を、浮遊電位に接続してもよい。
【0018】
スイッチ回路100は、その使用の際、以下のように動作する。
【0019】
先ず、瞬時スイッチS1は、図1に示す位置とし、スイッチ回路100は、オフ状態であり、トランジスタQ1、Q2、および、Q3は、オフである。よって、閉じた電流経路は存在せず、スイッチ回路100は、バッテリ11から負荷R5への電力供給を阻止する。
【0020】
スイッチ回路100がオフ状態にある場合、電力の消費は、トランジスタQ1、Q2、Q3における逆方向リークによる電力消費のみである。この電力消費は、バッテリ11の自己放電電流と比較すれば、事実上無視することができる。
【0021】
従って、回路100内のポイント1、2、3、4、5、6、7、8の開始電位、および、トランジスタの状態は、次のとおりである。
ポイント3における電位=E(バッテリ11の電位);
ポイント1における電位=0、トランジスタQ1がオフのため;
第1トランジスタのベース−エミッタ接合部を挟む電位=0;
ポイント2における電位=ポイント3における電位=E;
R1を流れる電流=0;
ポイント7における電位=ポイント2における電位=E;
第2トランジスタQ2のベース−エミッタ接合部を挟む電圧=0、第2トランジスタQ2がオフのため;
ポイント4における電位=ポイント7における電位=E;
R3を流れる電流=0;
ポイント5における電位=0;
第3トランジスタQ3のベース−エミッタ接合を挟む電圧=0;
レジスタR2を流れる電流=0;
ポイント6における電位=0;
キャパシタC2を挟む電位=0;および
ポイント8における電位=ポイント1における電位=0。
【0022】
図2に示すように瞬時スイッチS1がプレスされて接点13、14が接続されると、ポイント4は、ゼロ電位になり、初期閉回路(経路A)が形成される。これにより、第1および第2トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ接合部は、順方向バイアスがかかり、よって、トランジスタQ1、Q2がオンになる。生じた初期電流は第1および第2トランジスタQ1、Q2のベース電流に寄与し、経路Aに沿ってレジスタR1にサージが生じる。この、ベース電流におけるサージは、第1および第2トランジスタを飽和モードにする。経路Aが形成された直後において、初期サージ電流がレジスタR3を流れる(経路B)。サージ電流によりR3を挟む電圧が急速に増大し、第3トランジスタQ3が順方向にバイアスされて、第3トランジスタQ3がオンになる。同様、第3トランジスタQ3も飽和モードになる。
【0023】
経路Aを流れる電流は、キャパシタC2が存在することにより、急速にゼロに近づくパルス形状を有する。キャパシタC2は、定数値Vまで充電され、経路Aは開回路になる。図2においては、電圧Vは、
【数1】

であり、ここで、
【数2】

は、並列に接続されたレジスタR2およびR3の実効レジスタンスである。キャパシタC2が、電圧Vまで充電されると、キャパシタC2は、電流がキャパシタC2を通ることを阻止し、経路Aは開回路になる。したがって、瞬時スイッチS1がプレスされ続けていても、経路Aは、C2がVまで充電されると、事実上、開路となる。以下の段落で説明するように、キャパシタC2がVSまで充電され経路Aが開路された後においてもバッテリ11が負荷に電力を送るように、スイッチ回路100は構成される。S1が機能停止すると、C2は、経路Xを通して電圧約E−0.2Vまで、継続して充電される。なぜなら、トランジスタQ1のコレクタ−エミッタ接合における電圧降下は、トランジスタQ1が飽和モードにあるとき、通例、およそ0.2Vである。
【0024】
第2および第3トランジスタQ2、Q3は、サイリスタ装置を形成する。当該装置は、瞬時スイッチS1が作動した際にスイッチ回路100に生じるサージ電流でトリガされる。第3トランジスタQ3は、第2トランジスタQ2からベース電流を取得し、同時に、第3トランジスタは、第2トランジスタQ2へベース電流を供給する。サイリスタ装置を利用する利点は、サイリスタ装置は、一旦オンにラッチされると、(瞬時スイッチが解放されたため、もしくは、キャパシタC2が定数値VSまで充電されたために、)作動入力4に電流が供給されなくなっても導通を維持する点にある。なぜなら、サイリスタがオン状態にラッチされているときは、第2トランジスタQ2のベース−エミッタ接合部を挟む電圧が、順方向バイアスを維持し、経路Cに示すように、第3トランジスタQ3を飽和モードにする。他方、第3トランジスタQ3のベース−エミッタ接合部を挟む電圧は、経路Bで示すように飽和モードで動作する第2トランジスタQ2により、順方向バイアスに保持される。このようにして、作動入力4に電流が供給されずとも、第2および第3トランジスタQ2、Q3の結合体は、バッテリ11が第2トランジスタQ2のエミッタに接続している限り、つまり、バッテリ11がスイッチ回路100のポイント7に接続している限り、互いに導通を保持する。したがって、サイリスタ装置が、一旦、オン状態にラッチされると、閉回路(経路Bおよび経路C)は、経路Aが開路された場合においても、第2および第3トランジスタQ2およびQ3のベース−エミッタ接合部を順方向バイアスに維持する。よって、オンになっているサイリスタ装置により、第1トランジスタQ1のベース−エミッタ接合部も、順方向バイアス・モードに保持され、そのベース電流は飽和モードになる。したがって、このような状態において、スイッチ回路100は、オンであり、電力は、トランジスタQ1を通して負荷R5に供給される。
【0025】
しかしながら、サイリスタ装置をオン状態にラッチして経路Aが開路した後においても導通を保つには、十分な量のトリガ用エネルギを供する必要がある。このトリガ用エネルギは、トランジスタQ3を永続的にオンにするために、トランジスタQ3を流れる最小トリガ電流を上回らなければならない、と言える。トランジスタQ3を流れる電流は、そのベース−エミッタ電圧に依存する。これは、ポイント5および6を挟む電圧である。ポイント5の電圧は、ポイント4の電圧に従属して決まるため、ポイント5における電圧、および、故にトランジスタQ3を流れる電流は、キャパシタC2が充電されるに従って増大する。キャパシタC2がある電圧を超えて充電されると、トランジスタQ3を流れる電流は、必要なトリガ電流を超え、トランジスタQ3は、永続的にオンになる。つまり、このことは、スイッチS1はトリガ時間にわたりプレスされる必要があることを意味する。このトリガ時間は、上記トリガ電流が上回るようになるのに必要な時間である。本実施形態においては、トリガ時間は、C2の充電の速さに従属して定まる。
【0026】
上述のとおり、バッテリ11から負荷R5への電力の供給は、スイッチS1をトリガ時間以上の間プレスすることで開始する。スイッチS1が動作して接点13、14の接続が完成すると、キャパシタC2は、経路AおよびXの両方を通して充電され、また、経路BおよびCは、経路AおよびXから電流の流れを引き離す。C2は経路XにおいてはレジスタR9を通じて充電されるため、R9は、充電時間制御機能を有する。よって、C2およびR9を調節してトリガ時間を調節することができる。望ましくは、このトリガ時間は、サイリスタ装置のミスファイアを防止するために、余り短すぎないほうがよい。
【0027】
このようにすることで、通例負荷と並列的に接続されるフィルタリング・キャパシタンスの値に依存すること無しにトリガ時間を予め固定することができ、有利である。同一出願人による先のPCT出願、PCT/SG99/00084において、スイッチ回路を開示した。当該スイッチ回路のトリガ時間は、負荷と並列して接続されるキャパシタにより決定された。この場合、得られるトリガ時間は、フィルタリング・キャパシタンスと非従属的な関係に無いため、予め予測することが困難であった。
【0028】
再び瞬時スイッチS1が作動して、接点13、14の接続が完成(図3参照。)すると、キャパシタC2の放電に伴い、スイッチ回路100に閉回路の経路Dが形成される。したがって、C2は、電荷蓄積装置として機能する。この装置は、スイッチ開路が「オフ」から「オン」に切り換わると充電され、「オン」から「オフ」に切り換わるときには放電する。ポイント4は、スイッチS1の作動の間、瞬時的にポイント8と短絡開路を形成し、ポイント8と同一の電位、E−0.2V、になる。しかしながら、ポイント2の電圧は、回路100がオン状態にある間、およそ、E−0.7Vである。なぜなら、トランジスタQ1のベース−エミッタ接合部を挟む電圧降下は、通例、およそ0.7Vだからである。したがって、ポイント4が、E−0.2Vになると、第1および第2トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ接合部は、もはや順方向バイアスではなくなり、第1および第2トランジスタは、オフになる。第2トランジスタQ2がオフ・モードにあると、第2トランジスタQ2のコレクタもオフになり、よって、第3トランジスタQ3をオフにする。したがって、キャパシタC2の放電は、スイッチ回路100を、オフに切り換えるための信号を提供し、また、第1トランジスタQ1がオフになると、バッテリ11から負荷R5への電力供給はなくなる。瞬時スイッチS1が解放されると、キャパシタC2に残存する電荷は、負荷R5およびレジスタR9を通じて放電される。
【0029】
上述のとおり、スイッチ回路100が「オン」状態にあるときに、瞬時スイッチS1を瞬時的に作動させることで、第1トランジスタQ1およびサイリスタ装置がオフになる。なぜなら、第1および第2トランジスタQ1、Q2に逆バイアス電圧がかかるからである。瞬時スイッチS1が解放されず、プレスされた状態を継続すると、ポイント4における電圧は、キャパシタC2の放電開始に伴い低下する。ポイント4における電圧が、十分に低いレベルに達すると、トランジスタQ1は、導通を再開する。なぜなら、そのベース−エミッタ接合部が順方向バイアスになるからである。よって、負荷R5に対する電力の供給が低いレベルで生じる。なぜなら、先の段落で説明したような、スイッチ回路100が「オン」状態にあるときのようには、サイリスタが作動しないからである。瞬時スイッチS1が、ようやく解放されれば、Q1がオフに切り換わって、負荷R5に対する電力供給は中断される。そして、キャパシタC2に残存する電荷は、負荷R5およびR9を通じて放電される。キャパシタC2が完全に放電しきると、スイッチ回路100は、最初のオフ状態に戻る。この状態においては、バッテリ11から負荷R5への電力供給はなされず、回路100において消費される電力は、第1、第2、および第3トランジスタQ1、Q2、Q3で生じる逆方向リーク電流のみであり、これらは、事実上、無視することができる。
【0030】
レジスタR9およびキャパシタC2の値は、キャパシタC2が、スイッチ回路が初期の「オフ」状態に戻る際の放電の必要性を考慮して選択される。当該初期の「オフ」状態は、瞬時スイッチが生成する切換パルス(スイッチ・パルス)を常時、検知可能な状態である。したがって、R9およびC2の値は、過度に大きくすることができない。さもなくば、スイッチ回路のスイッチ・パルスに対する応答性能に影響を与えるおそれがある。他方、C2は、「オン」から「オフ」状態へ切り換える必要があるときには、Q1および電子スイッチ装置をオフにするのに十分な程度に高電圧を保持しなければならない。本発明にかかる好適な実施形態においては、電圧源が、1.8ないし10Vの間である場合、レジスタR9の値を、22ないし82キロ・オームとし、C2のキャパシタンスを、200ナノないし10マイクロ・ファラッドとする。
【0031】
図4は、スイッチ回路第2例150を示す図である。スイッチ回路150は、回路のポイント5において信号入力接点16を有する点を除き、スイッチ回路100と同等である。信号入力接点16は、電子機器17に接続される。電子機器17は、図1ないし図3に示す負荷R5と等価である。信号入力接点16は、例えば、所定の時間の経過の後、電子機器17自身を自動的にオフにすることが可能である。電子機器17は、信号入力接点16にグランド電位を与えることで、スイッチ回路150をオフ状態にする。信号入力接点16にグランド電位を与えれば、第3トランジスタQ3がオフに切り換わり、そして、第2トランジスタQ2がオフに切り換わる。これにより、電子スイッチ装置20は、開回路になり、もって、第1トランジスタQ1をオフに切り換え、バッテリ11から電子機器17に対する電力供給が中断する。図4に示す実施形態においては、電子機器17を用いてスイッチ回路150をオンにすることができる。その場合、信号入力接点16に対し、十分に高レベルな電圧を印加する。
【0032】
図5は、スイッチ回路第3例200を示す図である。スイッチ回路200は、信号入力接点24がポイント4に接続される点を除いて、スイッチ回路150に類似する。信号入力接点24は、電子機器17と接続されることにより、電子機器17がスイッチ回路200をオフに切り換え可能にする。この場合、接点24には、高電圧状態信号が印加される。これにより、第1および第2トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ接合部は、逆方向バイアスを受け、もって、第1および第2トランジスタQ1、Q2がオフに切り換わる。第1および第2トランジスタQ1、Q2がオフに切り換わると、第3トランジスタもオフに切り換わる。そして、ポイント5における電位がゼロになり、スイッチ回路200がオフ状態に切り換わる。図5の実施形態においては、電子機器17を用いてスイッチ回路200をオンにすることも可能である。この場合、信号入力接点24に対しグランド電位を印加する。
【0033】
図6は、スイッチ回路第4例250を示す図である。スイッチ回路250は、ポイント5に接続する第1スイッチ信号入力接点16、および、ポイント4に接続する第2スイッチ信号入力接点24を有する。スイッチ回路250は、バッテリ11から電子機器26に対する電力供給を制御する。スイッチ入力接点16、24は、パワースイッチ内蔵のリモート電子システム27と接続される。リモート電子システム27内蔵のパワースイッチは、別のリモートの電子システムにより遠隔的に制御される、スイッチ回路100、150、もしくは、200のいずれかに類似のスイッチ回路か、または、スイッチ回路250でもよい。
【0034】
スイッチ回路250は、別のリモートの電子システム27からのリモートパワーコントロールを受けることができる。例えば、スイッチ回路250は、マルチ・ユニット・システムと一緒に用いることができる。リモートシステム27は、スイッチ回路250をオン状態に切り換えることができる。その場合、リモートシステム27は、信号入力端子24にグランド電位(または、十分に低レベルな電圧)を印加し、トランジスタQ2に順方向バイアスをかける。加えて、リモートシステム27は、スイッチ回路250をオフ状態に切り換えることができる。その場合、リモートシステム27は、信号入力端子16にグランド電位を印加する。
【0035】
スイッチ回路150、200、250は、いずれも、瞬時スイッチS1をも備える。これにより、ユーザが、マニュアルで回路150、200、250の状態を、オフおよびオンの間で切り換えることができる。ユーザが電子機器17またはリモートシステム27の代わりに瞬時スイッチを使用してスイッチ回路150、200、250をオンおよびオフ状態間でトグル(切り換え)することを望む場合に、電子機器17および信号入力接点16、24間の電気的接続を高インピーダンスに維持する。さらに、瞬時スイッチS1をディスエイブル(無効化)し、リモートシステム27を利用してスイッチ回路のトグリング(切り換え)を制御することもできる。この場合、制御信号を信号入力接点16に与えて、信号入力接点16における電位を十分に高く維持すれば、トランジスタQ3のベース−エミッタ接合部が順方向にバイアスされるので、スイッチ回路は「オン」状態に保たれ、他方、信号入力接点16における電位をグランド電位に維持すれば、トランジスタQ3のベース−エミッタ接合部が逆方向にバイアスされ、スイッチ回路はオフ状態になる。信号入力接点24については、信号入力接点24における電位をグランドに維持すれば、トランジスタQ2のベース−エミッタ接合部が順方向にバイアスされるので、スイッチ回路は「オン」状態に保たれ、他方、高電位に維持すれば、トランジスタQ2のベース−エミッタ接合部が逆方向にバイアスされ、スイッチ回路はオフ状態になる。
【0036】
別々の接点16、24に接続されるリモートシステムの代替として、リモートシステム27を、スイッチ回路150またはスイッチ回路200と単一のラインで接続することも可能である。スイッチ回路150の場合、リモートシステム27は、信号入力接点16に十分に高レベルな電圧を印可することで回路150をオンにし、信号入力接点16にグランド電位を印加することで回路150をオフにする。
【0037】
回路200において、リモートシステム27が信号入力接点24に接続される場合、リモートシステム27は、信号入力接点24にグランド電位を印加することで回路200をオンにし、信号入力接点24に、第1および第2トランジスタQ1、Q2を逆方向にバイアスするのに十分な高レベルな電圧を印加することで回路200をオフにする。
【0038】
スイッチ100、150、200、250を用いてバッテリ11から負荷R5、または、電子機器17、26への電力供給を制御する例を示したが、本回路を用いて、整流したAC電源から、および、AC主電源から、電力消費量が大きい電子機器への電力供給を制御してもよい。
【0039】
図7は、変圧器K2および全波整流器29から負荷28への整流AC電力供給制御に用いるスイッチ回路100の例を示す図である。ただし、スイッチ回路100の代わりに、スイッチ回路150、200、250を用いてもよい。
【0040】
図8は、AC主電源から重負荷30への、変圧器K2、リレーR、ダイオードD4、および、バッテリ32を介した電力供給の制御に用いるスイッチ回路100を示す図である。
【0041】
図9は、スイッチ回路第5例400を示す回路図である。スイッチ回路400は、バイポーラ・トランジスタQ1、Q2、Q3がそれぞれ、エンハンスメント型MOSFET、M1、M2、M3に置き換えられる点を除き、スイッチ回路100と同等である。トランジスタM1、M2は、Pチャンネル・エンハンスメント型MOSFETであり、トランジスタM3は、Nチャンネル・エンハンスメント型MOSFETである。スイッチ回路400の動作原理は、スイッチ回路100と同等である。
【0042】
上述の実施形態は、集積回路としての実装に適している。殆どの構成要素は、集積回路上に構成される。スイッチ回路の残りの構成要素は、集積回路に配された接続手段を介して集積回路に接続される。さらには、集積回路は、電源、および/または、負荷と接続するための手段を備えてもよい。ある実施形態においては、集積回路は、電気的絶縁材料に封入され、当該集積回路の接続手段は、例えば、ワイヤ・ボンディングやフリップ・チップ接続により、封入材料の表面上または外部へ延在する接続用リード線の一端と接続される。接続用リード線は、当該集積回路の外部にある装置との電気的接続を供する。好適な実施形態においては、スイッチ回路は、第1トランジスタQ1、レジスタR9、および、電子スイッチ装置20を集積回路上に構成して実装される。キャパシタC2、瞬時スイッチS1、電源11、および、負荷R5は、集積回路に配された接続手段を通じて集積回路と接続される。瞬時スイッチが作動した場合には、キャパシタC2が電子スイッチ装置の作動入力4と繋がるように、瞬時スイッチS1とキャパシタC2とは直列に接続される。この場合、レジスタR9は、IC内に配されるため、スイッチ回路のトリガ時間は、外部に配されることになるキャパシタC2の値を変えることで調節する。
【0043】
上記の他、スイッチ回路を、リモートから、電子機器17の切り換え、または、リモートシステム27を介し、オン、または、オフ切り換え可能に、集積回路を構成してもよい。ある実施形態においては、信号入力接点16または24において接続手段を電子スイッチ装置と接続し、スイッチ回路をリモートから選択的にオンまたはオフしてもよい。したがって、集積回路のユーザは、瞬時スイッチ、または、集積回路と結合したリモートシステムのいずれかを選択的に使用できる。
【0044】
瞬時スイッチは、解放されると、通常開の位置に戻る。そのため、従来のスイッチ回路は、瞬時スイッチが解放された後であっても、負荷に対する継続的な電力伝送を確保するリレーまたはマイクロ・コントローラを備えて構成される。本発明の第3の態様に関連し、集積回路510と瞬時スイッチ520とを一緒にパッケージ化して、図10に示すスイッチ機構500を構成する。集積回路は、(瞬時スイッチを除く)スイッチ回路の構成要素のいくつか、または、すべてを備え、電源から負荷に対する電力供給の制御に用いられる。瞬時スイッチ520は、集積回路と、集積回路510に設けた接続手段を介して電気的に接続され、もって、独立型(スタンドアロン型)の瞬時スイッチとして動作する。当該独立型瞬時スイッチは、リレーまたはマイクロ・コントローラなしで「オン」状態にラッチ可能である。適するスイッチ回路の例は、本願明細書および先のPCT出願PCT/SG99/00084に記載の実施形態を含む。マイクロ・コントローラを省略することにより、「オフ」状態における電力消費を低減できる点で有利である。なぜなら、本願および上記PCT出願PCT/SG99/00084に記載のスイッチ回路の実施形態は、瞬時スイッチを作動させることにより生成されるスイッチ・パルスをセンスするのに、スイッチ回路を通電させておく必要がないからである。
【0045】
図1ないし図9に示すスイッチ回路は、スイッチ回路をオンする機能およびオフする機能の2つの機能を備えた電荷蓄積素子を有する。その一方、PCT/SG99/00084のスイッチ回路においては、別個のモジュールが必要である。特に、PCT/SG99/00084のスイッチ回路にとっては、並列に接続されたキャパシタおよびレジスタを備えたパルス生成装置を用いてスイッチ回路をオンにし、キャパシタを備えた電荷蓄積装置を用いてスイッチ回路をオフにしている。電力供給スイッチQ1および電子スイッチ装置20は、両者共、スイッチ回路として周知であるが、これらは、スイッチ機構500の集積回路510上に構成されることが望ましい。電力供給スイッチQ1と電子スイッチ装置20との結合体は、電子ラッチ・スイッチを形成する。この電子ラッチ・スイッチは、瞬時スイッチの作動に応答して、導通モードおよび非導通モードを切り換える。また、電荷蓄積素子、電荷蓄積装置、および、少なくともパルス生成装置の一部分は、それらを集積回路と接続する接続手段を備えてスイッチ機構500の外部に配されることが好ましい。PCT/SG99/00084のスイッチ回路に基づくスイッチ機構500による実施形態においては、パルス生成装置は、レジスタを備え、集積回路510上に配され、キャパシタがスイッチ機構の外部に配される。ここでは、スイッチ機構500は、外部的に接続した構成要素との組み合わせによりスイッチ回路を形成する。
【0046】
好適な実施形態においては、集積回路510は、第1トランジスタQ1、レジスタR9、および、電子スイッチ装置20を含む瞬時スイッチ520、ならびに、瞬時スイッチ520、キャパシタC2、電源11、および、負荷R5を集積回路に接続するための手段と、パッケージ化される。集積回路510は、リード・フレーム530上にマウントされる。そして、リード・フレーム530のリード線は、集積回路510と外部装置との電気的接続を供する。電気的絶縁性ハウジング540は、集積回路510を封入し、瞬時スイッチ520は、ハウジング540から突出して、ユーザが外部から作動させることを可能にしている。図10に示すスイッチ機構500は、リード・フレーム530を用いているが、表面実装基板といった別種の実装基板(パッケージング化基板)も好適である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
上述の集積回路およびスイッチ機構は、バッテリ駆動型装置といった広範な適用用途があり、さらには、マイクロ・プロセッサと繋いで当該マイクロ・プロセッサのオフ状態における電力消費を低減する用途もある。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】「オフ」状態にあるスイッチ回路第1例の回路図
【図2】スイッチ回路がオンになっている間であって、瞬時スイッチが閉位置にある、図1のスイッチ回路の回路図
【図3】スイッチ回路がオフになっている間であって、瞬時スイッチが閉位置にある、図1のスイッチ回路の回路図
【図4】スイッチ回路第2例の回路図
【図5】スイッチ回路第3例の回路図
【図6】スイッチ回路第4例の回路図
【図7】整流した主交流電源からの電力を制御することに用いられる図1ないし図3に図示したスイッチ回路の概略図
【図8】光電力消費負荷に対する交流電力供給を制御することに用いられる図1ないし図3に図示したスイッチ回路の概略図
【図9】スイッチ回路第5例の回路図
【図10】本発明の第3の態様による、スイッチ機構の斜視図
【符号の説明】
【0049】
11 ・・・ バッテリ
12 ・・・ グランド電位
13 ・・・ 接点
14 ・・・ 接点
16 ・・・ 接点
17 ・・・ 電子機器
20 ・・・ 電子スイッチ装置
22 ・・・ 出力
24 ・・・ 接点
26 ・・・ 電子機器
27 ・・・ リモート電子システム
28 ・・・ 負荷
29 ・・・ 全波整流器
30 ・・・ 重負荷
32 ・・・ バッテリ
100 ・・・ スイッチ回路
150 ・・・ スイッチ回路
200 ・・・ スイッチ回路
250 ・・・ スイッチ回路
400 ・・・ スイッチ回路
500 ・・・ スイッチ機構
510 ・・・ 集積回路
520 ・・・ 瞬時スイッチ
530 ・・・ リード・フレーム
540 ・・・ 絶縁性ハウジング
C2 ・・・ キャパシタ
K2 ・・・ 変圧器
M1 ・・・ エンハンスメント型MOSFET
M2 ・・・ エンハンスメント型MOSFET
M3 ・・・ エンハンスメント型MOSFET
Q1 ・・・ トランジスタ
Q2 ・・・ トランジスタ
Q3 ・・・ トランジスタ
R1 ・・・ レジスタ
R2 ・・・ レジスタ
R3 ・・・ レジスタ
R5 ・・・ 負荷
R6 ・・・ レジスタ
R8 ・・・ レジスタ
R9 ・・・ レジスタ
S1 ・・・ 瞬時スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源から負荷への電力供給を制御するスイッチ回路であって、
入力端子、出力端子、および、制御端子を備える電力供給スイッチであって、前記電力供給スイッチの前記入力端子は、前記電源に繋がり、前記電力供給スイッチの前記出力端子は、前記負荷に繋がる、電力供給スイッチと、
作動入力を備え、前記電力供給スイッチの前記制御端子と接続される電子スイッチ装置と、
前記電子スイッチ装置の前記作動入力に繋がる瞬時スイッチと、
前記瞬時スイッチと繋がる電荷蓄積素子と、を有し、
(i)第1のモードにおいては、前記瞬時スイッチを閉じ、前記電子スイッチ装置のトリガ時間以上の所定時間にわたり前記電荷蓄積素子と前記電子スイッチ装置とを接続し、ここで、前記所定時間は、前記電荷蓄積素子の充電時間によって定まる時間であり、そして、前記電子スイッチ装置をトリガし、前記電力供給スイッチをオン状態に保持して前記電源から前記負荷へ電力を供給し、
(ii)第2のモードにおいては、前記瞬時スイッチを閉じ、前記電荷蓄積素子と前記電子スイッチ装置とを接続し、前記電荷蓄積素子が、前記電子スイッチ装置と前記電力供給スイッチとをオフにする信号を出力し、前記電源から前記負荷への電力供給を遮断する、スイッチ回路。
【請求項2】
前記電子スイッチ装置は、サイリスタ装置である請求項1に記載のスイッチ回路。
【請求項3】
前記電力供給スイッチは、トランジスタを備える請求項1または2に記載のスイッチ回路。
【請求項4】
前記電子スイッチ装置は、少なくとも1つのバイポーラ・トランジスタで形成される請求項1ないし3のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項5】
前記電子スイッチ装置は、少なくとも1つのMOSFETで形成される請求項1ないし3のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項6】
前記電力供給スイッチは、少なくとも1つのバイポーラ・トランジスタで形成される請求項1ないし5のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項7】
前記電力供給スイッチは、少なくとも1つのMOSFETで形成される請求項1ないし5のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項8】
前記電力供給スイッチおよび前記電子スイッチ装置は一緒に、集積回路上に構成される請求項1ないし7のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項9】
前記電荷蓄積素子は、キャパシタを備える請求項1ないし8のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項10】
さらに、前記電荷蓄積素子のための充電時間コントローラを有する請求項1ないし9のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項11】
前記充電時間コントローラは、抵抗素子を備える請求項10に記載のスイッチ回路。
【請求項12】
前記電荷蓄積素子および前記充電時間コントローラは、前記負荷を跨いで直列に配置される請求項10または11に記載のスイッチ回路。
【請求項13】
前記瞬時スイッチは、前記電荷蓄積素子および前記充電時間コントローラとの間に接続される請求項12に記載のスイッチ回路。
【請求項14】
前記電力供給スイッチ、前記電子スイッチ装置、および、前記充電時間コントローラは一緒に、集積回路上に構成される請求項10ないし13のいずれかに記載のスイッチ回路。
【請求項15】
電源から負荷への電力供給を制御する集積回路であって、
電源からの電力供給を受け取る手段と、
前記集積回路を負荷に接続する第1接続手段と、
前記集積回路を電荷蓄積素子に接続する第2接続手段であって、前記第1接続手段と繋がる、第2接続手段と、
入力端子、出力端子、および、制御端子を備える電力供給スイッチであって、前記電力供給スイッチの前記入力端子は、前記電力供給を受け取る手段に繋がり、前記電力供給スイッチの前記出力端子は、前記第1接続手段に繋がる、電力供給スイッチと、
前記集積回路と瞬時スイッチとを接続する作動入力を備え、前記電力供給スイッチの前記制御端子と接続される電子スイッチ装置と、を有し、
(i)第1のモードにおいては、前記瞬時スイッチを閉じ、前記電子スイッチ装置のトリガ時間以上の所定時間にわたり前記電子スイッチ装置と、前記瞬時スイッチに対して直列に配された前記電荷蓄積素子とを接続し、ここで、前記所定時間は、前記電荷蓄積素子の充電時間によって定まる時間であり、そして、前記電子スイッチ装置をトリガし、前記電力供給スイッチをオン状態に保持して前記電源から前記負荷へ電力を供給可能にし、
(ii)第2のモードにおいては、前記瞬時スイッチを閉じ、前記電荷蓄積素子と前記電子スイッチ装置とを接続し、前記電荷蓄積素子が、前記電子スイッチ装置と前記電力供給スイッチとをオフにする信号を出力し、前記電源から前記負荷への電力供給を遮断する、集積回路。
【請求項16】
さらに、前記電荷蓄積素子の充電時間を制御するための充電時間コントローラを有する請求項15に記載の集積回路。
【請求項17】
前記充電時間コントローラは、抵抗素子を備える請求項16に記載の集積回路。
【請求項18】
前記充電時間コントローラは、前記第1接続手段と前記第2接続手段との間に接続され、前記充電時間コントローラおよび前記電荷蓄積素子は、前記負荷を跨いで直列に配置される請求項16または17に記載の集積回路。
【請求項19】
請求項15ないし18のいずれかに記載の集積回路と、
前記作動入力に接続される瞬時スイッチと、の結合体であって、
前記集積回路と前記瞬時スイッチは、一体的にパッケージ化されている結合体。
【請求項20】
前記集積回路は、実装基板上にマウントされ、
前記集積回路および前記瞬時スイッチは、電気的絶縁性を有する材料に封入され、
前記瞬時スイッチは、外部から作動可能なように前記電気的絶縁性を有する材料から突出している、請求項19に記載の結合体。
【請求項21】
電源から負荷への電力供給を制御するスイッチ機構であって、
集積回路と、瞬時スイッチと、を有し、
前記集積回路および前記瞬時スイッチは、一体的にパッケージ化されて電気的絶縁性を有する材料に封入され、
前記瞬時スイッチは、外部から作動可能なように前記電気的絶縁性を有する材料から突出し、
前記集積回路は、
電源からの電力供給を受け取る手段と、
前記集積回路を負荷に接続する第1接続手段と、
入力端子、出力端子、および、制御端子を備える電子ラッチ・スイッチであって、前記電子ラッチ・スイッチの前記入力端子は、前記電力供給を受け取る手段に繋がり、前記電子ラッチ・スイッチの前記出力端子は、前記第1接続手段に繋がる、電子ラッチ・スイッチと、を有し、
前記電子ラッチ・スイッチは、導通モードでの動作および非導通モードでの動作を備え、前記制御端子に接続される前記瞬時スイッチの作動に応答して前記導通モードおよび前記非導通モードが切り換わり、
(i)前記導通モードにおいては、前記電子ラッチ・スイッチは、前記電源からの電力供給を受け取る手段と前記第1接続手段とを繋いで、前記電源から前記負荷へ電力を供給し、
(ii)前記非導通モードにおいては、前記電子ラッチ・スイッチは、前記電源からの電力供給を受け取る手段と前記第1接続手段とを分離して、前記電源から前記負荷への電力供給を遮断する、スイッチ機構。
【請求項22】
前記電子ラッチ・スイッチは、パルス生成装置および第1電荷蓄積装置と協働し、
(i)前記電子ラッチ・スイッチは、前記瞬時スイッチを閉じることにより、前記非導通モードから前記導通モードに切り換わって前記電子ラッチ・スイッチの前記制御端子と前記パルス生成装置とを接続し、
(ii)前記電子ラッチ・スイッチは、前記瞬時スイッチを閉じることにより、前記導通モードから前記非導通モードに切り換わって前記電子ラッチ・スイッチの前記制御端子と前記第1電荷蓄積装置とを接続する、
請求項21に記載のスイッチ機構。
【請求項23】
前記パルス生成装置は、第2電荷蓄積装置を備え、
前記第1電荷蓄積装置および前記第2電荷蓄積装置は、前記スイッチ機構の外部に配される請求項22に記載のスイッチ機構。
【請求項24】
前記電子ラッチ・スイッチは、前記第1電荷蓄積装置および前記第2電荷蓄積装置の両方の機能を有する単一の電荷蓄積装置と協働して動作する請求項23に記載のスイッチ機構。
【請求項25】
前記電子ラッチ・スイッチは、前記単一の電荷蓄積装置として機能するキャパシタと協働して動作する請求項24に記載のスイッチ機構。
【請求項26】
前記電子ラッチ・スイッチは、前記電荷蓄積装置として機能するキャパシタ、ならびに、前記パルス生成装置として機能する並列接続されたレジスタおよびキャパシタの結合体と協働して動作する請求項23に記載のスイッチ機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−513950(P2008−513950A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532294(P2007−532294)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【国際出願番号】PCT/SG2005/000317
【国際公開番号】WO2006/033644
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(500035487)クリエイティブ テクノロジー リミテッド (17)
【氏名又は名称原語表記】CREATIVE TECHNOLOGY LTD
【Fターム(参考)】