説明

スルホンアミド

本発明は、提供する。R、R1、R2、R3、X、c、d、e、f、g、x、y、a、b、z 及びn は明細書で定義したとおりである。このような化合物は、眼圧及び/又は緑内障を軽減するのに有用であり、又は、ヒト患者の眼に神経保護作用を与える。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼圧を低下及び/又は緑内障を軽減するのに有用な新規スルホンアミドに関する。このような化合物は、ヒトの眼に神経保護作用も与える。
【背景技術】
【0002】
眼圧降下剤は、多様な高眼圧症状、例えば術後およびレーザートラベクレクトミー後の高眼圧や、緑内障の処置において、並びに術前の補助薬として有用である。
【0003】
緑内障は、眼圧の上昇により特徴付けられる眼疾患である。緑内障は、その病因により、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人の原発性緑内障(先天性緑内障)は、開放隅角緑内障であるか、または急性もしくは慢性の閉塞隅角緑内障であり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大した白内障のような既存の眼疾患から生じる。
【0004】
原発性緑内障の原因は、未だ解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮断による。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性または慢性の閉塞隅角緑内障においては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押され、および瞳孔ブロックを起こして、病状を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
【0005】
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかなる妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術操作および眼内出血である。
【0006】
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に起こり、視力が急速に損なわれるまで何年間も無症候性であり得る。手術が指示されない場合、局所用α−アドレナリン受容体拮抗剤が、従来、緑内障処置薬物として選択されている。
【0007】
緑内障の続発症の一つが視神経乳頭(optic nerve head)に対する損傷であることは古くから知られている。「陥凹」と呼ばれるこの損傷は、視神経乳頭の神経繊維の領域に窪みをもたらす。この陥凹による視力の喪失は進行性であり、有効な処置がなされない場合は、失明に至ることもある。
【0008】
残念ながら、薬物の投与又は房水流出を促進するための手術による眼内圧の低下は、緑内障状態における神経の損傷を未然に防ぐ上で常に有効なわけではない。この見かけ上の矛盾は、Cioffi と Van Buskirk が「前視神経の微小血管系(Microvasculature of Anterior Optic Nerve)」と題する報文[Surv. of Opthalmol. 38, Suppl., S107-16頁, 考察S116-17頁, 1994年5月]の中で取扱っている。その要約では次のように述べられている:
「眼内圧(IOP)が増大する疾患という緑内障の伝統的定義は、臨床状態を単純化しすぎている。正常値よりも高いIOPを持たない緑内障患者もいるし、IOPの最大限の低下にも関わらず視神経損傷が進行し続ける場合もある。緑内障の病因に関して考えうるもう1つの因子は、前視神経の局所的微小血管系の調節である。微小血管因子が重要だと考える1つの理由は、多くの微小血管疾患が緑内障性視神経障害に関係しているということである。」
【0009】
Cioffiらに続いて、Matusiは「全身性血管炎の眼科学的側面(Ophthalmologic aspects of Systemic Vasculitis)」[Nippon Rinsho, 52(8)2158〜63頁(1994年8月)]と題する報文を発表し、多くの微小血管疾患が緑内障性視神経障害に関係しているという主張をさらに裏付けた。その要約では次のように述べられている:
「結節性多発動脈炎、巨大細胞血管炎及び大動脈炎症候群などの全身性血管炎の眼に関する所見を再検討した。全身性紅斑性狼瘡は全身性血管炎には類別されないが、眼に関するその所見は微小血管症性である。そこでこの報文には、眼に関するその所見の再検討を含めた。これらの疾患において最も一般的な眼底所見は、虚血性視神経障害又は網膜血管閉塞である。そこで、視神経障害と網膜及び脈絡膜血管閉塞の診断又は病因に関するいくつかのポイントを議論する。脈絡膜虚血は、フルオレセイン血管造影法がこの病変に適用されて以来、臨床的に診断できるようになった。脈絡膜動脈が閉塞すると、上層の網膜色素上皮が損傷を受ける。これは当該上皮のバリア機能の破壊を引き起こし、体液が脈絡膜血管系から知覚下網膜区域(subsensory retinal spaces)に進入することを可能にする。これが網膜の漿液性剥離の病因である。網膜動脈閉塞は網膜非灌流を形成した。このような低酸素網膜は網膜と虹彩の新血管新生を促進する血管形成因子を放出し、それらは血管新生緑内障を引き起こしうる。」
【0010】
B. Schwartzは、「高眼圧症と高眼圧開放隅角緑内障における視神経乳頭と網膜の循環性欠陥(Circulatory Defects of the Optic Disk and Retina in Ocular Hypertension and High Pressure Open-Angle Glaucoma)」[Surv. Ophtalmol., 38, Suppl., S23〜24頁, 1994年5月]において、緑内障の進行に関係する視神経と網膜の進行性欠陥の測定について議論している。この著者は次のように述べている:
「フルオレセイン欠如は視野喪失及び網膜神経繊維層喪失と有意に相関する。第2の循環性欠陥は網膜血管(特に網膜静脈)内のフルオレセイン流量の減少であり、年齢、心拡張期血圧、眼圧及び視野喪失が増大するほど、その流量が減少する。視神経乳頭と網膜の循環性欠陥は共に、処置されていない高眼圧眼に起こる。これらの観察結果は、視神経乳頭と網膜における循環性欠陥が高眼圧症及び開放隅角緑内障で起こり、この疾患の進行と共に増大することを示している。」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
すなわち、緑内障又は他の眼疾患の結果として神経に生じる進行性損傷を阻止又は遅延できる、眼の神経保護作用を有する薬剤が、明らかに必要とされている。
【0012】
プロスタグランジンは、初期には、有力な眼圧上昇剤であると見なされていた。しかし、最近の20年間に、ある種のプロスタグランジンは、非常に効果的な眼圧降下剤であり、緑内障の長期的治療に理想的に適していることを示す証拠が集められた。(例えば、Starr, M.S. Exp. Eye Res. 1971 , 11 , pp. 170-177; Bito, L. Z. Biological Protection with Prostaglandins Cohen, M. M., 編, Boca Raton, Fla, CRC Press Inc., 1985, pp. 231-252; 及び Bito, L. Z., Applied Pharmacology in the Medical Treatment of Glaucomas, Drance, S. M. 及び Neufeld, A. H. 編, New York, Grune & Stratton, 1984, pp. 477-505 参照)。そのようなプロスタグランジンには、PGF、PGF 又はPGE2 並びにそれら化合物のある種の脂溶性エステル、例えばC-C5 アルキルエステル(例えば、1-イソプロピルエステル)が含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、式:
【化1】

(式中、点線は、結合の存在又は不存在を表す;
Rは、ハロゲン、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、ヒドロキシ及びNR4R5からなる群から選択される;
R1は、C1-C10アルコキシ、OH及びNR4R5からなる群から選択される;
R2は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル及び(CH2)nOHからなる群から選択される;
R3は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル並びにモノ-、ジ-、トリ-置換フェニル及びヘテロアリールからなる群から選択される;
R4及びR5は、独立に、H、C1-C10アルキル及びC1-C10アルキルヒドロキシからなる群から選択される;
Xは、OH又はCOである;
cは、0又は1である;
dは、0又は1であり、cが0の場合、dは1であり、dが0の場合、cは1である;
eは、0又は1であり、dが1の場合、eは0である;
fは、0又は1である;
gは、1又は2である;
xは、0又は1である;
yは、0又は1であり、yが1の場合、xは1である;
aは、0、1又は2である;
bは、0又は1であり、但しXがCOの場合、aは0である;
zは、0、1、2又は3である;
nは、0又は1である。)
を有する新規化合物を提供する
【0014】
本発明の化合物は、眼圧及び/又は緑内障を軽減するのに有用である。また、これら化合物は、ヒトの眼に神経保護作用を与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の新規化合物は、下記式Iを有する:
【化2】

(式中、点線は、結合の存在又は不存在を表す;
Rは、ハロゲン、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、ヒドロキシ及びNR4R5からなる群から選択される;
R1は、C1-C10アルコキシ、OH及びNR4R5からなる群から選択される;
R2は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル及び(CH2)nOHからなる群から選択される;
R3は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル並びにモノ-、ジ-、トリ-置換フェニル及びヘテロアリールからなる群から選択される;
R4及びR5は、独立に、H、C1-C10アルキル及びC1-C10アルキルヒドロキシからなる群から選択される;
Xは、OH又はCOである;
cは、0又は1である;
dは、0又は1であり、cが0の場合、dは1であり、dが0の場合、cは1である;
eは、0又は1であり、dが1の場合、eは0である;
fは、0又は1である;
gは、1又は2である;
xは、0又は1である;
yは、0又は1であり、yが1の場合、xは1である;
aは、0、1又は2である;
bは、0又は1であり、但しXがCOの場合、aは0である;
zは、0、1、2又は3である;
nは、0又は1である。)
【0016】
ヘテロアリールは、環に3〜10個の炭素原子及び1〜4個のヘテロ原子(例えば、窒素、硫黄及び/又は酸素原子)を有する単環式又は二環式化合物である。炭素環アリールには、環に6〜10個の炭素原子を有する単環式又は二環式化合物が包含される。
【0017】
本発明の1つの態様において、化合物は、下記式IIで示される:
【化3】

【0018】
本発明の別の態様において、式Iの新規化合物において、yは1であり、zは2であり、Rは塩素であり、又は、yは0であり、xは0であり、zは0であり、nは0であり、R3はt-ブチルである。
【0019】
好ましくは、R1はOH、O-低級アルキル、N(H)n(低級アルキル)m又はN(H)n(低級アルキルヒドロキシル)m(ここで、nは0又は1であり、mは1又は2である。低級アルキルはC1-C6アルキルで定義される。)である。
【0020】
より好ましくは、R1はOH又はOCH3である。
好ましくは、R2に関係するnは1であり、R2は低級アルキルである。
R3は、好ましくは、フェニル、フラニル及びチエニルからなる群から選択される。
最後に、好ましくは、ベンジル系OH基は、α-OH基として配向している。
【0021】
本発明の特定の化合物には、以下の化合物が含まれる。
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸エチルエステル、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-エン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸
4-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸、
4-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸
【0022】
本発明の化合物は、高眼圧症の治療、すなわち、高くなった眼圧(IOP)の低下、及び又は緑内障の治療に、特に有用である。これら化合物は、ヒトの眼に神経保護作用を与えるのに有用である。
【0023】
本発明の化合物を含む医薬組成物は、活性成分としての少なくとも1種の本発明の化合物又はその薬学的に許容できる塩の治療有効量を、通常の薬学的に許容できる薬剤賦形剤と組み合わせることにより、及び局所眼用途に適した単位投与形の製造により、製造することができる。通例、治療有効量は、液体製剤の場合、約0.0001〜約5% (w/v)、好ましくは約0.001〜約1.0% (w/v)である。
【0024】
眼科用途には、好ましくは、生理的食塩水を主たる賦形剤として使用して、溶液が調製される。そのような点眼剤(溶液)のpHは、適当な緩衝剤系を用いて、好ましくは4.5〜8.0の範囲に維持され、中性pHが好ましいが、必須ではない。製剤は、通常の薬学的に許容できる防腐剤、安定剤及び界面活性剤を含んでいてよい。
【0025】
本発明の医薬組成物に使用できる好ましい防腐剤には、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀及び硝酸フェニル水銀が包含されるが、これらに限定されない。好ましい界面活性剤は、例えば、Tween 80である。同じく、種々の好ましい賦形剤を、本発明の医薬組成物に使用することができる。そのような賦形剤には、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、シクロデキストリン及び精製水が包含されるが、これらに限定されない。
【0026】
張度調整剤も、必要により又は好都合に、添加し得る。張度調整剤には、塩、特に塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール及びグリセリン、又は他の適当な薬学的に許容できる張度調整剤が包含されるが、これらに限定されない。
【0027】
pHを調節するための種々の緩衝剤及び手段を、得られる製剤が薬学的に許容できるかぎり、使用することができる。従って、緩衝剤には、酢酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、リン酸塩緩衝剤及びホウ酸塩緩衝剤が包含される。酸又は塩基も、必要により、製剤のpHを調節するために使用することができる。
【0028】
同様の趣旨で、本発明において使用される薬学的に許容できる酸化防止剤には、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンが包含されるが、これらに限定されない。
【0029】
医薬組成物に含まれ得る他の賦形剤成分は、キレート化剤である。好ましいキレート化剤は、エデト酸二ナトリウムであるが、それに代えて又はそれと共に、他のキレート化剤も、使用することができる。
【0030】
成分は、通常、以下の量で使用される:
成分 量(% w/v)
活性成分 約0.001〜5
防腐剤 0〜0.10
賦形剤 0〜40
張度調整剤 0〜10
緩衝剤 0.01〜10
pH調節剤 適量、pH4.5〜8.0
酸化防止剤 必要に応じて
界面活性剤 必要に応じて
精製水 100%とするのに必要な量
【0031】
本発明の活性化合物の実際の投与量は、特定の化合物、及び処置すべき症状に依存し、適当な投与量の選択は、当業者の知識の範囲内である。
【0032】
本発明の方法で使用するための医薬組成物は、便利なように、計量投与に適した形状で、例えば、眼への投与を容易にする点滴器付き容器に詰められる。滴下投与に適した容器は、通例、適当な不活性の無毒プラスチック材料で作られ、通常、約0.5〜約15mLの溶液を収容する。1つの包装が、1つ又はそれ以上の単位投与量を含んでいてよい。
【0033】
特に、防腐剤を含まない溶液は、多くの場合、約10まで、好ましくは約5までの単位当量を含む、再封止できない容器内で処方される。この場合、典型的な単位投与量は、1〜約8滴、好ましくは1〜約3滴である。1滴の体積は、通常、約20〜35μlである。
【実施例】
【0034】
本発明を、以下の実施例により、さらに詳しく説明するが、これら実施例は、本発明を実施する特定の形態を記載するものであり、請求項に記載された発明の範囲を限定するものではない。(実施例中の化合物番号は、図中の番号に対応する。)
【0035】
実施例1
7-アジドヘプタン酸エチルエステル(2):
ナトリウムアジド(1.7 g、0.026 mol)を、23℃で、DMF(40 mL)中の7-ブロモヘプタン酸エチル1(4.1 g、0.017 mol)に添加した。反応物を16時間攪拌し、ペンタンで希釈し、水で洗浄した。有機部分を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、3.22 g(95%)のアジド2を無色透明液体として得た。
【0036】
実施例2
7-アミノヘプタン酸エチルエステル(3):
トリフェニルホスフィン(4.6 g、17.5 mmol)を、23℃で、THF(68 mL)中のアジド(17.0 mmol)に添加した。16時間攪拌した後、水(0.46 mL, 25.5 mmol)を添加した、反応物を、更に16時間攪拌し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をヘキサンで希釈し、白色沈殿物を、減圧濾過により除いた。濾液を減圧下で濃縮して、粗アミン3を黄色油状物として得た。
【0037】
実施例3
7-メタンスルホニルアミノヘプタン酸エチルエステル(4):
塩化メタンスルホニル(1.6 mL, 20.0 mmol)を、0℃で、CH2Cl2(34 mL)中の(上記工程で得た)アミン及びピリジン(2.1 mL, 25.5 mmol)の溶液に加えた。反応物を、室温まで温め、更に12時間攪拌した。反応溶液をエチルエーテルで希釈し、1N HCl、NaHCO3飽和水溶液及び食塩水で洗浄した。有機部分を乾燥し(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(FCC)(シリカゲル、1:1ヘキサン/EtOAc)により、2.4 g(60%)のスルホンアミド4を白色粉末として得た。
【0038】
実施例4
1-(4-ブロモフェニル)ヘキサン-1-オール(6):
臭化n-ペンチルマグネシウム(エチルエーテル 中2.0 M溶液12.1 mL、24.0 mmol)を、-78℃で、4-ブロモベンズアルデヒド5(4.0 g、22.0 mmol)の溶液に加えた。次いで、反応物を、0.5時間かけて室温まで温め、NH4Cl飽和水溶液により反応を停止した。混合物をEtOAcで抽出し、有機部分を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮した。FCC(シリカゲル、9:1 ヘキサン/EtOAc)により、3.6 g(63%)のアルコール6を無色透明油状物として得た。
【0039】
実施例5
[1-(4-ブロモフェニル)ヘキシルオキシ]-t-ブチルジメチルシラン(7):
t-ブチルジメチルシリルクロリド(2.49g、16.5 mmol)を、23℃で、DMF(22 mL)中のアルコール6(3.6g、14.0 mmol)及びイミダゾール(1.91 g、28.0 mmol)の溶液に加えた。反応物を16時間攪拌し、エチルエーテルで希釈し、1N HCl、NaHCO3飽和水溶液及び食塩水で洗浄した。有機部分を乾燥し(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。FCC(シリカゲル、100%ヘキサン)により、5.18 g(63%)のシリルエーテル7を無色透明油状物として得た。
【0040】
実施例6
[4-[1-(t-ブチルジメチルシラニルオキシ)ヘキシル]フェニル]メタノール(8):
t-ブチルリチウム(ペンタン中1.7M 溶液6.6 mL、11.32 mmol)を、-78℃で、THF(22 mL)中の臭化アリール7(2.0 g、5.39 mmol)の溶液に加えた。0.5時間後、パラホルムアルデヒド(323 mg、8.09 mmol)を加えた。反応物を室温まで温め、16時間攪拌した。反応をNH4Cl飽和水溶液で停止し、EtOAcで抽出した。有機部分を乾燥し(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。FCC(シリカゲル、6:1 ヘキサン/EtOAc)により、1.2 g(69%)のアルコール8を無色透明油状物として得た。
【0041】
実施例7
t-ブチル[1-(4-ヨードメチルフェニル)ヘキシルオキシ]ジメチルシラン(9):
ヨウ素(503 mg、1.98 mmol)を、23℃で、CH2Cl2(7.0 mL)中のトリフェニルホスフィン(520 mg、1.98 mmol)及びイミダゾール(169mg、2.48mmol)の溶液に加えた。0.5時間後、CH2Cl2(3.0 mL)中の上記アルコール(532 mg、1.65 mmol)の溶液を加えた。反応物を、1時間攪拌し、ヘキサンで希釈し、次いで、セライトにより濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、FCC(シリカゲル、100%ヘキサン)により精製して、700 mg(98%)のヨウ化物9を無色透明油状物として得た。
【0042】
実施例8
7-[[4-(1-(t-ブチルジメチルシラニルオキシ)ヘキシル]ベンジル]メタンスルホニルアミノ]-ヘプタン酸エチルエステル(10):
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M溶液 1.0 mL、1.00 mmol)を、0℃で、THF(2.2 mL)中のスルホンアミド4(220 mg、0.88 mmol)の溶液に加えた。反応物を室温まで温め、THF(3.0 mL)中のヨウ化物9(432 mg、1.00 mmol)の溶液を添加した。反応物を室温で16時間攪拌し、NH4Cl飽和水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出した。有機部分を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。FCC(シリカゲル、4:1 ヘキサン/EtOAc)により、159 mg(29%)のシリルエーテル10を淡黄色粘性油状物として得た。
【0043】
実施例9
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸エチルエステル(11):
フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M 溶液0.6 mL、0.6 mmol)を、23℃で、THF(3.0 mL)中のシリルエーテル10(159 mg、0.29 mmol)の溶液に加えた。反応物を16時間攪拌し、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機部分を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。FCC(シリカゲル、2:1 ヘキサン/EtOAc)により、118.6 mg(94%)のアルコール11を淡黄色粘性油状物として得た。
【0044】
実施例10
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸(12):
水酸化リチウム(0.5N水溶液0.47 mL、0.236 mmol)を、23で、THF(1.5 mL)中のエステル11(52 mg、0.118 mmol)の溶液に加えた。反応混合物を16時間攪拌し、1N HClで酸性にし、EtOAcで抽出した。有機部分を食塩水で洗浄し(2回)、乾燥し(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。FCC(シリカゲル、100% EtOAc)により、36.2 mg(72%)の遊離酸12を淡黄色粘性油状物として得た。
【0045】
種々のプロスタグランジン受容体との結合及びそれら受容体における活性についてのイン・ビトロ試験において、実施例10の化合物は、FP、EP1、TP、IP及びDP受容体と比べ、EP2及びEP4に対して選択的であることが示された。
【0046】
メタンスルホニル基をチオフェンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基又はピリジンスルホニル基で置換した実施例10の化合物の対応する誘導体も、EP2及びEP4リガンドである。下記表1参照。
【0047】
【表1】

【0048】
実施例10の化合物のδフェニル基をt-ブチル基又は2つの塩素で置換した、若しくはオキサ基をδ鎖に組み込んだ、若しくはフェニルオキサ基をα鎖に組み込んだ、若しくはα基が不飽和である他の本発明化合物は、下記表2及び表3に示すように、EP2リガンドである。
【0049】
これらの化合物は、図1の反応体1を適当な反応体で置き換えることにより、又は図1及び2の反応体9を実施例の記載した反応体1及び9で置き換えることにより、製造される。
【0050】
【表2】

【表3】

【0051】
本発明の特定の態様を説明したが、多くの自明な変形を行うことができるので、本発明はそれら態様に限定されるものではなく、本発明にはそのような変形も含まれ、特許請求の範囲の中に包含されることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】図1は、本発明の化合物の製造に用いる中間体の調製方法を示す、一般的な合成スキームを記載した図である。
【図2】図2は、本発明の化合物の製造方法を示す、一般的な合成スキームを記載した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

(式中、点線は、結合の存在又は不存在を表す;
Rは、ハロゲン、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、ヒドロキシ及びNR4R5からなる群から選択される;
R1は、C1-C10アルコキシ、OH及びNR4R5からなる群から選択される;
R2は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル及び(CH2)nOHからなる群から選択される;
R3は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル並びにモノ-、ジ-、トリ-置換フェニル及びヘテロアリールからなる群から選択される;
R4及びR5は、独立に、H、C1-C10アルキル及びC1-C10アルキルヒドロキシからなる群から選択される;
Xは、OH又はCOである;
cは、0又は1である;
dは、0又は1であり、cが0の場合、dは1であり、dが0の場合、cは1である;
eは、0又は1であり、dが1の場合、eは0である;
fは、0又は1である;
gは、1又は2である;
xは、0又は1である;
yは、0又は1であり、yが1の場合、xは1である;
aは、0、1又は2である;
bは、0又は1であり、但しXがCOの場合、aは0である;
zは、0、1、2又は3である;
nは、0又は1である。)
を有する新規化合物。
【請求項2】
R3は、チエニル、フラニル及びピリジルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R3は、C1-C10アルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1は、OH又はO-低級アルキル(ここで、低級アルキルはC1-C6アルキルである。)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R1は、N(H)n(低級アルキル)m又はN(H)n(低級アルキルヒドロキシ)m(ここで、低級アルキルはC1-C6アルキルであり、nは0又は1であり、mは1又は2である。)からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R2は、C1-C6低級アルキルであり、R2に関連するnは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
XはOHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
Rは、クロロ及びt-ブチルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
dは1であり、fは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
yは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸エチルエステル、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-エン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸
4-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸、及び
4-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
高眼圧症又は緑内障を治療する方法であって、高眼圧症の哺乳動物に、
式:
【化2】

(式中、点線は、結合の存在又は不存在を表す;
Rは、ハロゲン、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、ヒドロキシ及びNR4R5からなる群から選択される;
R1は、C1-C10アルコキシ、OH及びNR4R5からなる群から選択される;
R2は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル及び(CH2)nOHからなる群から選択される;
R3は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル並びにモノ-、ジ-、トリ-置換フェニル及びヘテロアリールからなる群から選択される;
R4及びR5は、独立に、H、C1-C10アルキル及びC1-C10アルキルヒドロキシからなる群から選択される;
Xは、OH又はCOである;
cは、0又は1である;
dは、0又は1であり、cが0の場合、dは1であり、dが0の場合、cは1である;
eは、0又は1であり、dが1の場合、eは0である;
fは、0又は1である;
gは、1又は2である;
xは、0又は1である;
yは、0又は1であり、yが1の場合、xは1である;
aは、0、1又は2である;
bは、0又は1であり、但しXがCOの場合、aは0である;
zは、0、1、2又は3である;
nは、0又は1である。)
を有する化合物の治療有効量を投与することを含んでなる方法。
【請求項13】
R3は、チエニル、フラニル及びピリジルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
R3は、C1-C10アルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
R1は、OH又はO-低級アルキル(ここで、低級アルキルはC1-C6アルキルである。)である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
R1は、N(H)n(低級アルキル)m又はN(H)n(低級アルキルヒドロキシ)m(ここで、低級アルキルはC1-C6アルキルであり、nは0又は1であり、mは1又は2である。)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
R2は、C1-C6低級アルキルであり、R2に関連するnは1である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
XはOHである、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
Rは、クロロ及びt-ブチルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
dは1であり、fは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
yは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸エチルエステル、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-エン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸
4-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸、及び
4-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸
からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項23】
眼科的に許容できる賦形剤中の治療有効量の請求項1に記載の化合物を含んでなる、点眼薬。
【請求項24】
該賦形剤は生理的食塩水である、請求項23に記載の点眼薬。
【請求項25】
該化合物は、該点眼薬の0.001-5% w/vを占める、請求項23に記載の点眼薬。
【請求項26】
哺乳動物の眼に神経防護作用を提供する方法であって、該哺乳動物の眼に、
式:
【化3】

(式中、点線は、結合の存在又は不存在を表す;
Rは、ハロゲン、C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、ヒドロキシ及びNR4R5からなる群から選択される;
R1は、C1-C10アルコキシ、OH及びNR4R5からなる群から選択される;
R2は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル及び(CH2)nOHからなる群から選択される;
R3は、C1-C10アルキル、ヘテロアリール、フェニル並びにモノ-、ジ-、トリ-置換フェニル及びヘテロアリールからなる群から選択される;
R4及びR5は、独立に、H、C1-C10アルキル及びC1-C10アルキルヒドロキシからなる群から選択される;
Xは、OH又はCOである;
cは、0又は1である;
dは、0又は1であり、cが0の場合、dは1であり、dが0の場合、cは1である;
eは、0又は1であり、dが1の場合、eは0である;
fは、0又は1である;
gは、1又は2である;
xは、0又は1である;
yは、0又は1であり、yが1の場合、xは1である;
aは、0、1又は2である;
bは、0又は1であり、但しXがCOの場合、aは0である;
zは、0、1、2又は3である;
nは、0又は1である。)
を有する新規化合物を投与することを含んでなる方法。
【請求項27】
R3は、チエニル、フラニル及びピリジルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
R3は、C1-C10アルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
R1は、OH又はO-低級アルキル(ここで、低級アルキルはC1-C6アルキルである。)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
R1は、N(H)n(低級アルキル)m又はN(H)n(低級アルキルヒドロキシ)m(ここで、低級アルキルはC1-C6アルキルであり、nは0又は1であり、mは1又は2である。)からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
R2は、C1-C6低級アルキルであり、R2に関連するnは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項32】
XはOHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
Rは、クロロ及びt-ブチルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
dは1であり、fは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
yは1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸エチルエステル、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-イン酸、
7-[[4-(2,6-ジクロロフェニルオキシエチル]メタンスルホニルアミノ]ヘプト-5-エン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]メタンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]チオフェンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ベンゼンスルホニルアミノ]ヘプタン酸、
7-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノ]ヘプタン酸
4-[[4-(1-ヒドロキシヘキシル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸、及び
4-[[4-(1-t-ブチル)ベンジル]ピリジンスルホニルアミノメチル]フェノキシ酢酸
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−506042(P2009−506042A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−528074(P2008−528074)
【出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/032782
【国際公開番号】WO2007/024860
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(591018268)アラーガン、インコーポレイテッド (293)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】