説明

ダイヤモンド複合基板及びその製造方法

本発明の目的は、半導体材料、電子部品、光学部品などに用いられる、高靱性でかつ、大面積・高品質なダイヤモンド基板及びその製造法を提供することである。 ダイヤモンド単結晶基板の表面にダイヤモンド多結晶膜を積層させてダイヤモンド複合基板とする。該複合基板は、ダイヤモンド単結晶基板の最も面積の大きい主たる面を{100}面とし、この面に平行な対面に、前記ダイヤモンド多結晶膜が積層されていることが好ましい。該ダイヤモンド単結晶基板3を、主たる面の面方位が揃った複数個のダイヤモンド単結晶体から構成し、これら複数個のダイヤモンド単結晶体を該ダイヤモンド多結晶層4によって接合してダイヤモンド複合基板2としてもよい。また、該ダイヤモンド単結晶を種結晶として、その表面に気相合成ダイヤモンド単結晶を設けても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明はダイヤモンド複合基板及びその製造方法に関し、特に半導体材料、電子部品、光学部品などに用いられる大面積で高品質なダイヤモンド複合基板及びその製造法に関するものである。
【背景技術】
ダイヤモンドは高熱伝導率、高い電子・正孔移動度、高い絶縁破壊電界強度、低誘電損失、そして広いバンドギャップといった、半導体材料として他に類を見ない、優れた特性を数多く備えている。特に近年では、広いバンドギャップを活かした紫外発光素子や、優れた高周波特性を持つ電界効果トランジスタなどが開発されつつある。
主として高温高圧合成法により作製される人工ダイヤモンド単結晶は、その優れた結晶性と、金属とは異なるフォノンによる熱伝導機構により、常温で銅の5倍以上の熱伝導率を有する。これを利用して、高性能、高信頼性が要求される放熱基板として応用されている。これに対し、主として気相合成法で得られるダイヤモンド多結晶膜では、粒界におけるフォノンの散乱の影響を受けるため、熱伝導率はダイヤモンド単結晶の半分程度となる。
一方、ダイヤモンドを半導体として応用するためには、大型のダイヤモンド単結晶基板が必要となる。高温高圧法で得られるダイヤモンド単結晶は、天然産の単結晶と比較しても、結晶性の良い単結晶が得られるので、半導体用基板としても有用である。しかし、高温高圧法で使用する超高圧合成装置は、装置サイズが大きく高価であるため、単結晶の製造コストの低減には限界がある。また、得られる単結晶サイズも装置サイズに比例するため、実際上は1cm級のサイズが限界である。そこで、大面積なダイヤモンド単結晶基板を得るための方法として、例えば特開平3−75298号公報(特許文献1)では、実質的に相互に同じ結晶方位を持つ、複数の高圧相物質を配置して気相成長の核となる基板を形成し、その上に単結晶を気相合成法で成長させ、一体となった大型単結晶を得る方法が開示されている。
また、特開平2−51413号公報には、間隔をおいたダイヤモンド表面を少なくとも二つ設け、次いで、化学気相成長(CVD)法によってダイヤモンド表面間にダイヤモンド又はダイヤモンド様架橋を成長させることによってダイヤモンドとダイヤモンドとを接合する方法が記載されている。しかしながら、このような二つの面間に架橋したダイヤモンド接合体は、表面を研磨すると接合界面に研磨応力が集中して接合部分が分離してしまうという問題がある。
ダイヤモンド単結晶を放熱基板として用いる際に問題となるのが、発熱体とダイヤモンド間の熱膨張係数差に起因する、熱歪みや割れである。ダイヤモンドは最も熱膨張係数の小さい物質の一つであり、一方でSiやGaAsに代表される半導体材料ではダイヤモンドの1.5から数倍程度の熱膨張係数を有するので、両者を接合するためにロウ付けなどで加熱すると、冷却時に変形や割れが生じる。特に、ダイヤモンド単結晶はヤング率が大きく変形しにくいため、逆に靱性が低く脆い材料でもある。すなわち、ダイヤモンド単結晶に力が加わると{111}面に沿って劈開しやすい欠点を有する。このため、単結晶と比較して靱性が高いダイヤモンド多結晶を利用した放熱基板も実用化されている。しかし、前述のようにダイヤモンド多結晶膜単独では単結晶ほどの熱伝導性を稼ぐことはできない。
次に、前記特許文献1による大型単結晶を得る方法を用いた際に生じる課題に関して、本発明者等は同方法を実施した際、次の問題が生じることを発見した。すなわち、気相成長の核となる複数枚からなる単結晶基板は、通常では完全に同一の成長面の面方位を持たず、それぞれは若干異なった面方位を持つことになる。ここから単結晶気相成長を行って単結晶を一体化させると、その接合部分は小傾角粒界と呼ばれる、角度の異なった成長界面、すなわち広義の欠陥を有することになり、これは単結晶成長を継続しても基本的に消失しない。
本発明者らは、この小傾角粒界近傍をラマン散乱分光装置で詳細に観察した結果、通常のダイヤモンドピークとは異なるピークシフトを計測した。具体的には、1332cm−1付近の通常のダイヤモンド単結晶ピークではなく、単結晶接続界面の近傍にはそれより数cm−1高波数あるいは低波数にシフトする微小領域が存在することが分かった。さらにそのまま単結晶成長を継続すると、膜厚が概ね100μmを超えたあたりから、単結晶接続界面を境に、気相成長中に単結晶が分解することがわかった。これら2つの事象から、前記先行例により大型単結晶を形成しても、小傾角粒界近傍に応力が蓄積され、ある程度の膜厚以上では界面を境に分解してしまう問題が認められた。
【発明の開示】
本発明は、前記従来技術における課題を克服すべくなされたもので、半導体材料、電子部品、光学部品などに用いられる、高靱性でかつ、大面積・高品質なダイヤモンド基板及びその製造法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は次の(1)〜(23)の態様を有する。
(1)ダイヤモンド単結晶基板と、その上に気相合成法によって積層されたダイヤモンド多結晶膜とから構成されるダイヤモンド複合基板。
(2)前記ダイヤモンド単結晶基板の最も面積の大きい主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内であり、該主たる面に平行な対面に、前記ダイヤモンド多結晶膜が積層されていることを特徴とする、上記(1)に記載のダイヤモンド複合基板。
(3)前記主たる面が{100}面であることを特徴とする上記(2)に記載のダイヤモンド複合基板。
(4)前記ダイヤモンド単結晶基板の板厚である、主たる面間の距離が0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(5)前記ダイヤモンド単結晶基板上に積層されるダイヤモンド多結晶膜の厚さが0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(6)前記ダイヤモンド単結晶基板の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率が、1:1〜1:4の範囲であることを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(7)前記ダイヤモンド単結晶基板が、最も面積の大きい主たる面の面方位が揃った複数個のダイヤモンド単結晶体から構成され、該ダイヤモンド単結晶体上に気相合成法によって形成されたダイヤモンド多結晶膜によってこれら複数個のダイヤモンド単結晶体が接合されていることを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(8)前記複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位の差が2度以内であり、かつ、それぞれの主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内であることを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(9)前記複数個のダイヤモンド単結晶体の主たる面の面方位が{100}であることを特徴とする上記(8)に記載のダイヤモンド複合基板。
(10)前記複数個のダイヤモンド単結晶体の、各々の板厚の差が10μm以内であることを特徴とする、上記(7)〜(9)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(11) 前記複数個のダイヤモンド単結晶体間に生じる隙間が500μm以下であることを特徴とする、上記(7)〜(10)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(12) 各ダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位の差が2度以内であり、かつ、それぞれの主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内である複数個のダイヤモンド単結晶体からダイヤモンド単結晶基板が構成され、該複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に平行な対面上に気相合成法によって形成されたダイヤモンド多結晶膜によって各ダイヤモンド単結晶体が接合されており、さらに、該主たる面上は、ダイヤモンド単結晶基板を種結晶として成長した気相合成ダイヤモンド単結晶で全面一体化されてなるダイヤモンド複合基板。
(13) 前記複数個のダイヤモンド単結晶体の主たる面の面方位が{100}であることを特徴とする上記(12)に記載のダイヤモンド複合基板。
(14) 前記複数個のダイヤモンド単結晶基板の板厚である、主たる面間の距離が0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、上記(12)または(13)に記載のダイヤモンド複合基板。
(15) 前記ダイヤモンド単結晶体上に気相合成されるダイヤモンド多結晶膜の厚さは0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、上記(12)〜(14)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(16) 前記ダイヤモンド単結晶体の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率は、1:1〜1:4の範囲であることを特徴とする、上記(12)〜(15)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(17) 前記複数個のダイヤモンド単結晶体間に生じる隙間が500μm以下であることを特徴とする、上記(12)〜(16)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(18) 前記複数個のダイヤモンド単結晶体の、それぞれの板厚の差は10μm以内であることを特徴とする、上記(12)〜(17)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(19) 前記ダイヤモンド多結晶膜の表面が研磨されていることを特徴とする、上記(12)〜(18)に記載のダイヤモンド複合基板。
(20) 前記ダイヤモンド多結晶膜の表面粗さが、Rmaxで0.1μm以下であることを特徴とする、上記(12)〜(19)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
(21) 面方位の揃った複数個のダイヤモンド単結晶体を並べて配置し、気相合成法により該単結晶体上にダイヤモンド多結晶膜を気相合成し、ダイヤモンド多結晶膜により複数個のダイヤモンド単結晶体を接合することを特徴とする、ダイヤモンド複合基板の製造方法。
(22) 前記複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの最も面積の大きい主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位のずれが2度以内であり、かつ、それぞれの主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内であることを特徴とする、上記(21)に記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
(23) 前記ダイヤモンド単結晶体を構成する面における最も面積の大きい主たる面が{100}面であることを特徴とする、上記(22)に記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
(24) 前記ダイヤモンド単結晶体の板厚は0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、上記(21)〜(23)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
(25) 前記ダイヤモンド単結晶体上に気相合成されるダイヤモンド多結晶膜の厚さは0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、上記(21)〜(24)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
(26) 前記ダイヤモンド単結晶体の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率は、1:1〜1:4の範囲であることを特徴とする、上記(21)〜(25)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
(27) 前記複数個のダイヤモンド単結晶体の、それぞれの板厚の差は10μm以内であることを特徴とする、上記(21)〜(26)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
(28) 前記複数個のダイヤモンド単結晶体間に生じる隙間は500μm以下であることを特徴とする、上記(21)〜(27)のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
上記の本発明の各態様(1)〜(28)について説明する。
なお、本明細書においては、ダイヤモンド単結晶基板という用語は、単一の単結晶からなる基板を意味する場合だけでなく、複数個の単結晶体から構成される基板も意味する場合がある。
<態様(1)について>
高熱伝導性を有するダイヤモンド単結晶基板と、該単結晶基板上に気相合成法によって形成した高靱性を有するダイヤモンド多結晶膜とを積層させることで、高熱伝導・高靱性ダイヤモンド複合基板として利用できる。このダイヤモンド単結晶は、天然産ダイヤモンド単結晶、高温高圧法で得られる人工ダイヤモンド単結晶、あるいは気相合成ダイヤモンド単結晶いずれであってもよいし、あるいはこれ以外の製法によるダイヤモンド単結晶であってもよい。
<態様(2)、(3)について>
ダイヤモンド複合基板を応用する際、ダイヤモンド多結晶膜を積層させた反対側の単結晶面が、半導体応用や、放熱基板としての接続面など、実際の応用に用いられることになる。その場合、単結晶表面は相対的に軟質で加工の容易な{100}面で構成された方が、応用が容易となる。
また、本発明のダイヤモンド複合基板は、ダイヤモンド単結晶の主たる面の面方位のずれが、{100}から5度以内であることを特徴としてもよい。応用を考えた際、単結晶の主たる面は前記の通り、{100}が望ましいが、本発明者らは、主たる面の方位のずれに関して詳細に調査した結果、{100}面からのずれの範囲が5度以内であれば、その後の半導体応用や研磨加工に問題を生じないことを明らかにした。
<態様(4)〜(6)について>
また、本発明のダイヤモンド複合基板は、ダイヤモンド単結晶の板厚が0.1mm以上1mm以下であり、ダイヤモンド単結晶上に積層されるダイヤモンド多結晶膜の厚さが0.1mm以上1mm以下であり、単結晶の板厚とダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率が、1:1〜1:4の範囲であることを特徴としてもよい。主として放熱基板への応用を企図した場合、ダイヤモンド複合基板の熱伝導性と靱性とは相反する関係にあるので、単結晶の板厚と多結晶層の厚み、およびその比率には最適範囲が存在する。本発明者らは、これら数値を前記範囲内に収めることによって、十分熱伝導性を維持したまま高靱性を達成できることを明らかにした。
<態様(7)について>
また、本発明のダイヤモンド複合基板は、ダイヤモンド単結晶基板が主たる面の面方位が揃った複数個のダイヤモンド単結晶体から構成され、これら複数個のダイヤモンド単結晶体が該単結晶体の上に気相合成法によって形成されたダイヤモンド多結晶膜で接合されていることを特徴としてもよい。前述のように、複数個の単結晶体からなる単結晶基板から直接単結晶を気相成長させると、その界面の応力集中により基板が分解する場合がある。ところが、複数個の単結晶体を多結晶膜で接合すると、このような分解は発生せず、実質的に一体となった大型の複合基板とすることができる。ダイヤモンド多結晶膜は、それぞれの単結晶体側面には必ずしも成膜される必要はなく、主たる面上に形成された多結晶で接合されていればよい。
<態様(8)、(9)について>
また、本発明のダイヤモンド複合基板は、ダイヤモンド単結晶基板を構成する複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位のずれは2度以内でかつ、主たる面が{100}であるか、またはダイヤモンド単結晶体の主たる面の面方位のずれが、それぞれ{100}から5度以内であることを特徴としてもよい。単結晶体を複数個用意した場合、面方位のずれは、垂直方向と回転方向の2次元存在する。多結晶膜でそれぞれが接合され、一体として応用を目指す場合、単結晶面の加工性をはじめとする物性がそれぞれの基板で一致する必要があり、先の面方位のずれには許容範囲が存在する。本発明者らは、単結晶体それぞれの面方位のずれが前記範囲に収めることにより、複合基板としての物性を安定化できることを明らかにした。
<態様(10)、(11)について>
また、本発明のダイヤモンド複合基板は、ダイヤモンド単結晶基板を構成する複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの板厚の差が10μm以内であり、ダイヤモンド単結晶体間に生じる隙間は500μm以下であることを特徴としてもよい。複数のダイヤモンド単結晶体が多結晶膜により一体化した状態で応用する場合、単結晶体間の板厚の差、及び隙間は小さければ小さいほど望ましい。一方、気相合成法で一体化する際の単結晶体間の隙間は、小さすぎると配置が難しく、また複合基板の大型化にも不利な問題があるため、実際上は150μm以上ある方が望ましい。本発明者らは、種々の応用例を検討した結果、これらの値を前記数値範囲に収めることにより、ダイヤモンド複合基板として実用上問題のないことを明らかにした。
<態様(12)〜(20)について>
本発明のダイヤモンド複合基板は、各ダイヤモンド単結晶体の主たる面の面方位が{100}であるかまたはそれぞれの主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内である複数個のダイヤモンド単結晶体からダイヤモンド単結晶基板が構成され、該ダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に平行な対面上に構成されたダイヤモンド多結晶膜でダイヤモンド単結晶体が相互に接合され、さらに、主たる面上は、種結晶のダイヤモンド単結晶体から成長した気相合成ダイヤモンド単結晶で全面一体化されていることを特徴とする。前述のように、複数個のダイヤモンド単結晶から、直接、単結晶を気相成長させて接合すると、応力により分解する場合がある。そこで、片面を多結晶膜で接合し、もう片面を気相成長した単結晶で一体とした構造であれば、この様な分解の問題とは無縁となる。この、一体化した気相合成ダイヤモンド単結晶は、大型の単結晶基板として応用可能である。そして、ダイヤモンド単結晶体の板厚は0.1mm以上1mm以下であり、ダイヤモンド単結晶体上に気相合成されるダイヤモンド多結晶膜の厚さは0.1mm以上1mm以下であり、ダイヤモンド単結晶体の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率は、1:1〜1:4の範囲であることが望ましい。さらに、複数個から構成されるダイヤモンド単結晶体の、板厚の差は10μm以内であり、単結晶体間に生じる隙間は500μm以下であることが望ましい。単結晶体、多結晶層のサイズ及び配置を前記範囲内に収めることで、本発明で目的とする大面積で高品質なダイヤモンド基板として利用できる。さらにこの多結晶膜面は研磨され、その表面粗さがRmaxで0.1μm以下であれば、その後の応用の観点からより好適となる。
<態様(21)〜(23)について>
本発明のダイヤモンド複合基板の製造方法は、面方位の揃った複数個のダイヤモンド単結晶体を並べて配置し、気相合成法により前記単結晶体上にダイヤモンド多結晶膜を気相合成し、生成したダイヤモンド多結晶膜により複数個のダイヤモンド単結晶体を接合することを特徴とする。そして、複数枚からなるダイヤモンド単結晶基板上に多結晶膜を形成して該多結晶膜で単結晶体を接合するための製造方法において、面方位の揃ったダイヤモンド単結晶体を用意し、その上に気相合成法で多結晶膜を成長させる方法を採用することにより、得られたダイヤモンド複合基板は大面積高品質ダイヤモンド複合基板として応用できる。さらに、ダイヤモンド単結晶基板を構成する面に於いて、最も面積の大きい主たる面は{100}面であり、それぞれの単結晶体の、主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位のずれは2度以内でかつ、主たる面の面方位のずれが、{100}から5度以内である方が望ましい。
<態様(24)〜(28)について>
ダイヤモンド単結晶体の板厚は0.1mm以上1mm以下であり、ダイヤモンド単結晶体上に気相合成されるダイヤモンド多結晶膜の厚さは0.1mm以上1mm以下であり、ダイヤモンド単結晶体の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率は、1:1〜1:4の範囲であることが望ましい。さらに、複数個から構成されるダイヤモンド単結晶体の、板厚の差は10μm以内であり、単結晶体間に生じる隙間は500μm以下であることが望ましい。単結晶体、多結晶層の条件を前記範囲に収めることで、本発明で目的とする大面積で高品質なダイヤモンド基板の作製が容易になる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に使用したダイヤモンド単結晶基板の概略図である。
図2は、本発明のダイヤモンド複合基板を使用した熱伝導試験の概略図である。
図3は、本発明のダイヤモンド複合基板製造のための、ダイヤモンド単結晶基板の配置図である。
図4は、本発明で製造した、大型ダイヤモンド複合基板の概略図である。
図5は、本発明のダイヤモンド複合基板を利用した、大型ダイヤモンド単結晶の作製例である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。本発明は以下の実施例によってその範囲を何ら限定されるものではない。
【実施例1】
本実施例では、単一の単結晶からなるダイヤモンド単結晶基板上にダイヤモンド多結晶膜を積層させたダイヤモンド複合基板の構成例について説明する。まず、図1に示す、板厚0.5mm、板厚方向に直交する2辺の長さが共に10mmで、6面の面方位が全て{100}である、立方体ダイヤモンド単結晶基板を用意した。この単結晶基板は、高温高圧合成法で製造された、不純物として窒素を含むいわゆるIb型と呼ばれる単結晶原石から切り出されたものである。最も面積の大きい主たる面の{100}からの面方位のずれ(図1における角度α)をX線ラウエ法で計測した結果、1.9度であった。このダイヤモンド単結晶基板上に、公知のマイクロ波プラズマCVD法でダイヤモンド多結晶膜を成膜した。多結晶膜成長条件は表1の通りである。

成長後の成膜領域には、単結晶層は存在せず、単結晶である基板領域と多結晶膜の成膜領域とに明確に分かれていた。多結晶層の厚みは0.5mmであった。この基板(基板1とする)について、次の方法で靱性と熱伝導性の評価を行った。まず、靱性については、JIS R1601に準拠した3点曲げ抗折試験で評価した。曲げ方向は単結晶側に引っ張り応力が加わる方向とした。評価条件は表2の通りである。

測定の結果、基板1の抗折力は1240MPaであった。次に、熱伝導性について、高出力レーザーダイオード(LD)の放熱基板として基板1を使用した時の、発熱部の冷却効果で評価した。図2に熱伝導試験の模式図を示す。ダイヤモンド単結晶層3とダイヤモンド多結晶層4とからなるダイヤモンド複合基板2の単結晶面にGaAs層5からなるLDをロウ付けした状態でレーザー発振し、レーザー発熱部6の最大温度を計測した。表3に熱伝導試験の評価条件を示す。

測定の結果、LD発熱部の最高温度は75℃で、レーザー出力も正常であった。
次に、ダイヤモンド単結晶基板単体、ダイヤモンド多結晶単体、及びダイヤモンド複合基板の厚さを変更したものについて、同様の靱性・熱伝導性試験を行った結果を述べる。
表4はダイヤモンド単結晶基板の構成と試験結果をまとめたものである。ダイヤモンド単結晶基板の主たる面のサイズはいずれも基板1と同様の10mm角で、面方位は{100}、方位のずれを示すαは基板9を除き2度以内であった。また、多結晶膜の成膜条件はいずれも表1と同等とした。

表4における、基板2、3はそれぞれ、ダイヤモンド単結晶基板、ダイヤモンド多結晶基板であり、表4にはこれらについての試験結果を示した。基板2は単結晶単独のため、熱伝導が向上して発熱部の温度が低下しているが、抗折力は基板1の複合基板に比べ約1/5まで低下している。このため、靱性の要求される用途には使用が困難である。基板3は多結晶単独のため、抗折力は基板1より向上しているものの、熱伝導性が低下し発熱部温度が上昇している。この結果、レーザー出力の低下が見られた。
次に、基板4〜6は、単結晶と多結晶膜の厚さ(比率)を変更したものであり、その性能を比較したものである。既に述べたように、ダイヤモンド複合基板の靱性と熱伝導性は相反する関係にあり、表4からもそれが明確になった。すなわち、基板5および6では抗折力又はレーザー出力(発熱部温度)の悪化が顕著となり、ダイヤ基板の優位性が低下することがわかった。さらに、基板7および8については、基板厚さを変更した時の性能変化を比較した。
基板7では単結晶、多結晶膜とも好ましい値よりは薄く、この結果、良好な放熱性は得られるものの抗折力が低下し、高靱性が必要となる用途には使用できない。逆に基板8では単結晶、多結晶膜とも好ましい値より厚く、抗折力は発揮されるものの熱抵抗が増大する。また、必要以上に厚いため製造コストが増加する欠点もある。最後に基板9については単結晶の主面が{100}から5度以上ずれた場合の影響を調査した。この時、基板1に比べ若干抗折力が低下したものの熱伝導性も含めて問題ない値であった。しかし、別途行った研磨加工試験において、単結晶面の研磨速度が基板1の2/3まで低下し、加工性の点で問題があった。
以上のように、基板1に代表されるダイヤモンド単結晶・多結晶膜複合基板は、高靱性と高熱伝導性を兼ね備えた放熱基板として有用であることが示された。
【実施例2】
本実施例では、複数個の面方位の揃ったダイヤモンド単結晶体上にダイヤモンド多結晶膜を積層してこれらを一体に接合した例と、さらにその後、単結晶面にダイヤモンド単結晶を気相成長した例について説明する。
まず、高温高圧合成法で得られたIb型ダイヤモンド単結晶体を16枚用意した。単結晶体のサイズは縦横4mm、厚さ0.5mmで主面は研磨済みである。主面・側面の面方位はいずれも{100}で、主面の方位のずれを示すαは2度以内であった。これらを、図3に示すように側面が一致するように基板ホルダ上に配置した。主面に垂直な軸に対する回転方向の方位ずれ(図3におけるβ、図3の下図は図3の上図の円で囲った部分を上から見た図である。)は、隣り合う全ての単結晶体それぞれにおいて1度以内であった。また、板厚の差は最大10μmであり、単結晶体間の最大の隙間は90μmであった。
これら複数個の単結晶体からなるダイヤモンド単結晶基板1上に、マイクロ波プラズマCVD法により、実施例1の表1と同条件でダイヤモンド多結晶膜4を成膜した。成膜の結果、図4に示すような、多結晶層4の厚さが0.5mmで、16枚の単結晶が多結晶膜により一体に接合された、ダイヤモンド複合基板2(これを基板10とする)が得られた。
この後、この基板10の多結晶面を研磨し、表面粗さがRmaxで0.09μmになるまで平滑化した。そして、単結晶面に公知のマイクロ波プラズマCVD法で単結晶を気相成長させた。成長条件を表5に示す。

個別の単結晶体から成長した気相単結晶膜は成長後には0.5mm厚となり、それぞれが一体に接合されて一枚の大型単結晶基板となった(図5)。その後、多結晶膜および複数枚からなる単結晶基板部分を研磨により取り除くと、16mm角で0.5mm厚の大型気相合成ダイヤモンド単結晶が得られた。
基板10の他に、複合基板の試料として、単結晶体の面方位のずれα、βを変化させたもの、単結晶体、多結晶膜の厚みを変えたもの、単結晶体間の板厚の差を変えたもの、単結晶体間の間隔を変えたもの、そして多結晶膜面の表面粗さ(研磨有無)を変えたものを作製した(基板11〜20)。表6にこれらの作製条件をまとめた。


複合基板11〜20について、その単結晶面に基板10と同様の条件で気相合成ダイヤモンド単結晶を作製した。基板11および12については、異なる単結晶体の面方位ずれが大きく、気相単結晶の接続界面で異常成長が多発して、完全に一体となる単結晶成長が実現できなかった。
次に、基板13に関しては、単結晶体の厚さが薄いために、初期の多結晶層を成膜した時点で接合された複合基板が反る現象が認められた。このため、その後の単結晶気相成長においても一体となる気相成長が実現できなかった。
基板14に関しては、多結晶層が薄く、多結晶層の研磨の時点で割れが発生した。また同等の基板にて多結晶層の研磨を実施せずに単結晶を気相成長させると応力集中のため、気相単結晶が割れる現象が認められた。
次に単結晶体の板厚差の大きい基板15については、多結晶層成膜の時点でも多結晶層側に段差が存在した。このため、多結晶面の研磨加工時に応力集中のため割れが発生した。また、同等の基板にて研磨を行わずに基板を反転し、単結晶面に単結晶気相成長すると、段差による温度分布のため、一体の気相成長はできなかった。
基板間間隔のやや大きい基板16については、基板10と同様のダイヤモンド複合基板とすることができた。さらに、基板16の単結晶体から単結晶を気相成長すると、間隔が大きい分だけ基板10の場合よりも大型化し、16.5mm角で0.5mm厚の大型気相合成ダイヤモンド単結晶が得られた。
さらに基板間間隔の大きい基板17については、多結晶層の研磨時に界面への応力集中により一部に割れが発生したが、分解はせずに研磨できた。さらに、より間隔の大きい基板18については、多結晶層の研磨時に割れて分解し研磨できなかった。また、基板18と同等の基板にて研磨を行わずに単結晶面に単結晶気相成長させると、単結晶基板間の隙間から異常成長が発生し、全面一体となる単結晶気相成長は実現できなかった。
最後に、多結晶面の研磨を行わなかった基板19、および多結晶面の粗い基板20では、単結晶気相成長時に単結晶体ごとに温度分布があり、全面一体の気相成長ができなかった。
以上のように、基板10に代表されるような方法で製造したダイヤモンド複合基板は、大面積で結晶性のよいダイヤモンド単結晶基板を得るための種基板として有用であることが示された。
【産業上の利用可能性】
以上説明したように、本発明に関するダイヤモンド複合基板およびその製造方法を用いれば、高熱伝導、高靱性を兼ね備えた放熱基板や、高品質で大面積のダイヤモンド単結晶基板として半導体材料、電子部品、光学部品などに利用可能である。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤモンド単結晶基板と、その上に気相合成法によって積層されたダイヤモンド多結晶膜とから構成されるダイヤモンド複合基板。
【請求項2】
前記ダイヤモンド単結晶基板の最も面積の大きい主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内であり、該主たる面に平行な対面に、前記ダイヤモンド多結晶膜が積層されていることを特徴とする、請求の範囲1に記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項3】
前記主たる面が{100}面であることを特徴とする請求の範囲2に記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項4】
前記ダイヤモンド単結晶基板の板厚である、主たる面間の距離が0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、請求の範囲1〜3のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項5】
前記ダイヤモンド単結晶基板上に積層されるダイヤモンド多結晶膜の厚さが0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、請求の範囲1〜4のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項6】
前記ダイヤモンド単結晶基板の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率が、1:1〜1:4の範囲であることを特徴とする、請求の範囲1〜5のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項7】
前記ダイヤモンド単結晶基板が、最も面積の大きい主たる面の面方位が揃った複数個のダイヤモンド単結晶体から構成され、該ダイヤモンド単結晶体上に気相合成法によって形成されたダイヤモンド多結晶膜によってこれら複数個のダイヤモンド単結晶体が接合されていることを特徴とする、請求の範囲1〜6のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項8】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位の差が2度以内であり、かつ、それぞれの主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内であることを特徴とする、請求の範囲1〜7のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項9】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体の主たる面の面方位が{100}であることを特徴とする請求の範囲8に記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項10】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体の、各々の板厚の差が10μm以内であることを特徴とする、請求の範囲7〜9のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項11】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体間に生じる隙間が500μm以下であることを特徴とする、請求の範囲7〜10のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項12】
各ダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位の差が2度以内であり、かつ、それぞれの主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内である複数個のダイヤモンド単結晶体からダイヤモンド単結晶基板が構成され、該複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの主たる面に平行な対面上に気相合成法によって形成されたダイヤモンド多結晶膜によって各ダイヤモンド単結晶体が接合されており、さらに、該主たる面上は、ダイヤモンド単結晶基板を種結晶として成長した気相合成ダイヤモンド単結晶で全面一体化されてなるダイヤモンド複合基板。
【請求項13】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体の主たる面の面方位が{100}であることを特徴とする請求の範囲12に記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項14】
前記複数個のダイヤモンド単結晶基板の板厚である、主たる面間の距離が0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、請求の範囲12または13に記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項15】
前記ダイヤモンド単結晶体上に気相合成されるダイヤモンド多結晶膜の厚さは0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、請求の範囲12〜14のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項16】
前記ダイヤモンド単結晶体の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率は、1:1〜1:4の範囲であることを特徴とする、請求の範囲12〜15のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項17】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体間に生じる隙間が500μm以下であることを特徴とする、請求の範囲12〜16のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項18】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体の、それぞれの板厚の差は10μm以内であることを特徴とする、請求の範囲12〜17のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項19】
前記ダイヤモンド多結晶膜の表面が研磨されていることを特徴とする、請求の範囲12〜18に記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項20】
前記ダイヤモンド多結晶膜の表面粗さが、Rmaxで0.1μm以下であることを特徴とする、請求の範囲12〜19のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板。
【請求項21】
面方位の揃った複数個のダイヤモンド単結晶体を並べて配置し、気相合成法により該単結晶体上にダイヤモンド多結晶膜を気相合成し、ダイヤモンド多結晶膜により複数個のダイヤモンド単結晶体を接合することを特徴とする、ダイヤモンド複合基板の製造方法。
【請求項22】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体のそれぞれの最も面積の大きい主たる面に垂直な軸に対する回転方向の方位のずれが2度以内であり、かつ、それぞれの主たる面の面方位と{100}面の面方位との差が5度以内であることを特徴とする、請求の範囲21に記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
【請求項23】
前記ダイヤモンド単結晶体を構成する面における最も面積の大きい主たる面が{100}面であることを特徴とする、請求の範囲22に記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
【請求項24】
前記ダイヤモンド単結晶体の板厚は0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、請求の範囲21〜23のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
【請求項25】
前記ダイヤモンド単結晶体上に気相合成されるダイヤモンド多結晶膜の厚さは0.1mm以上1mm以下であることを特徴とする、請求の範囲21〜24のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
【請求項26】
前記ダイヤモンド単結晶体の板厚と、ダイヤモンド多結晶膜の厚さの比率は、1:1〜1:4の範囲であることを特徴とする、請求の範囲21〜25のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
【請求項27】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体の、それぞれの板厚の差は10μm以内であることを特徴とする、請求の範囲21〜26のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。
【請求項28】
前記複数個のダイヤモンド単結晶体間に生じる隙間は500μm以下であることを特徴とする、請求の範囲21〜27のいずれかに記載のダイヤモンド複合基板の製造方法。

【国際公開番号】WO2004/067812
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【発行日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−504682(P2005−504682)
【国際出願番号】PCT/JP2004/000532
【国際出願日】平成16年1月22日(2004.1.22)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】