説明

ディスプレイデバイスのチップレットの光学テスト[関連出願の相互参照]DustinL.Winters他によって2008年8月14日に出願されて本発明の譲受人に譲渡された「OLEDDeviceWithEmbeddedChipDriving」と題する米国特許出願第12/191,478号が参照される。この米国特許出願の開示は本明細書に援用される。

表示エリア内に複数の制御電極を有するディスプレイ基板を設けることと、コントローラーに応答して、電流を制御電極に提供する複数のチップレットを配置することであって、各チップレットは、別個の基板を有し、少なくとも1つのピクセル接続パッドが制御電極に電気的に接続され、制御電極に提供される電流に応答して発光する1つ又は複数のテスト発光器が、チップレット内に形成されることと、チップレット内に形成されたテスト発光器のうちの1つ又は複数に電流を通して、発光させるようにチップレットを制御することと、テスト発光器が発した光を検出することであって、欠陥のあるチップレット又はチップレット相互接続を特定することと、欠陥のあるチップレット又はチップレット相互接続を交換又は修理することと、制御電極に接続された表示エリア内の基板上に有機発光ダイオードを形成することとを含むディスプレイを製造する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分散した独立チップレット制御素子を有する基板を有するディスプレイデバイス及びそのようなチップレットの光学テストに関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイデバイスは、コンピューティングデバイスとともに、そしてポータブルデバイスにおいて、更にはテレビ等の娯楽デバイス用に広く用いられている。そのようなディスプレイは通常、基板上に分散配置される複数のピクセルを用いて画像を表示する。各ピクセルは、各画素を表すために、通常赤色光、緑色光、及び青色光を放射する、一般的にサブピクセルと呼ばれるいくつかの異なる色の発光素子を組み込んでいる。ピクセル及びサブピクセルは、本明細書では区別されず、全ての発光素子はピクセルと呼ばれる。様々なフラットパネルディスプレイ技術、例えば、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、及び発光ダイオードディスプレイが知られている。アクティブマトリックス素子は、必ずしもディスプレイには限定されず、基板上に分散配置することができ、空間的な分散制御を必要とする他の用途において用いることができる。
【0003】
発光素子を形成する発光材料の薄膜を組み込んだ発光ダイオード(LED)は、フラットパネルディスプレイデバイスにおいて数多くの利点を有し、光学システムにおいて有用である。Tang他に対する特許文献1は、有機LED発光素子のアレイを含む有機LEDカラーディスプレイを示している。代替的には、無機材料を用いることができ、無機材料は多結晶半導体マトリックス内に燐光性結晶又は量子ドットを含むことができる。有機材料又は無機材料の他の薄膜を用いて、発光薄膜材料への電荷の注入、輸送、又は遮断を制御することもでき、そのような薄膜が当該技術分野において知られている。それらの材料は基板上において電極間に配置され、封入カバー層又はプレートを備える。発光材料に電流が通電するときに、ピクセルから光が放射される。放射される光の周波数は、用いられる材料の特性に依存する。そのようなディスプレイでは、基板を通じて(ボトムエミッター)、若しくは封入カバーを通じて(トップエミッター)、又はその両方を通じて光を放射することができる。
【0004】
LEDデバイスは、パターニングされた発光層を備えることができ、材料に電流が通電するときに異なる色の光を放射させるために、そのパターンにおいて異なる材料が用いられる。代替的には、Cokによる特許文献2において教示されているように、フルカラーディスプレイを形成するために、カラーフィルターとともに単一の発光層、例えば、白色光エミッターを用いることができる。例えば、Cok他による特許文献3において教示されているように、カラーフィルターを含まない白色サブピクセルを用いることも知られている。デバイスの効率を改善するために、赤色、緑色、及び青色のカラーフィルター及びサブピクセルと、フィルターを備えていない白色サブピクセルとを含む4色ピクセルとともに、パターニングされていない白色エミッターを用いる設計が提案されている(例えば、Miller他に対する特許文献4を参照されたい)。
【0005】
フラットパネルディスプレイデバイス内のピクセルを制御するための2つの異なる方法、すなわち、アクティブマトリックス制御及びパッシブマトリックス制御が一般的に知られている。アクティブマトリックスデバイスでは、制御素子がフラットパネル基板上に分散配置される。通常、各サブピクセルは1つの制御素子によって制御され、各制御素子は少なくとも1つのトランジスタを含む。例えば、簡単なアクティブマトリックス有機発光(OLED)ディスプレイでは、各制御素子は2つのトランジスタ(選択トランジスタ及びパワートランジスタ)と、サブピクセルの輝度を指定する電荷を蓄えるための1つのキャパシタとを含む。各発光素子は通常、独立した制御電極及び共通電極を用いる。
【0006】
従来技術のアクティブマトリックス制御素子は通常、フォトリソグラフィプロセスを通じてトランジスタ及びキャパシタに形成されるシリコン等の薄膜半導体材料を含む。薄膜シリコンは、アモルファス又は多結晶のいずれかとすることができる。アモルファスシリコン又は多結晶シリコンから作製される薄膜トランジスタは、結晶シリコンウェハーから作製される従来のトランジスタと比較して相対的に大きく、かつ性能が低い。さらに、そのような薄膜デバイスは通常、局所的な又は広域の不均一性を示し、結果として、そのような材料を用いるディスプレイにおいて知覚可能な不均一性が生じる。製造プロセス及び材料プロセスの改良が行われるが、製造プロセスは高価であり、薄膜デバイスの性能は、結晶シリコンデバイスの性能よりも低いままである。
【0007】
Matsumura他は、特許文献5において、LCDディスプレイとともに用いられる結晶シリコン基板を考察している。Matsumuraは、第1の半導体基板から作成されるピクセル制御デバイスを第2の平坦なディスプレイ基板に選択的に移し、固定する方法を記載している。ピクセル制御デバイス内の配線相互接続並びにバス及び制御電極からピクセル制御デバイスへの接続が示される。しかし、ディスプレイの開口率の改良、ディスプレイデバイスと協働してのそのようなピクセル制御デバイスのコストの低減、又はピクセル制御デバイスのテストについての教示はない。
【0008】
電子デバイスのテストは、従来技術において既知である。例えば、特許文献6には、LEDによる電流使用量を監視することによる、LEDディスプレイデバイス内での自己テストルーチンが記載されている。特許文献7には、CCDの変調伝達関数をテストするCCDイメージャの光学的に動作するテスト構造が記載されている。OLEDデバイスの電気的なテスト方法が、特許文献8及び特許文献9に記載されている。
【0009】
歩留まりは、低コストフラットパネルディスプレイを製造するにあたり、重要である。したがって、製造プロセスでのいかなる欠陥も可能な限り早期に検出して、欠陥を修理するか、又は更なるいかなる製造費用も発生させずに欠陥のあるデバイスを破棄することが重要である。従来技術では、フラットパネルディスプレイは、製造後にテストされ、必要な場合には修理される。製造プロセス中にディスプレイをテストすることにより、修理のコストが低減され、製造の歩留まりが改良する。デバイスを効率的にテストすることも重要である。特に、多くのピクセルを有するディスプレイ(例えば、高精細テレビ)は、各ピクセルを逐次テストするために長い時間がかかり得る。したがって、素早く実施できるテスト方法が、製造プロセスにおいて有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,384,529号明細書
【特許文献2】米国特許第6,987,355号明細書
【特許文献3】米国特許第6,919,681号明細書
【特許文献4】米国特許第7,230,594号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0055864号明細書
【特許文献6】米国特許第6,028,441号明細書
【特許文献7】米国特許第5,369,357号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2007/0046581号明細書
【特許文献9】米国特許第6,995,519号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、アクティブマトリックス発光ディスプレイの性能を改良し、製造中又は製造後、短時間期間でそのようなディスプレイを効率的かつ効果的にテストして、アクティブマトリックス発光ディスプレイの製造歩留まりを改良することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、ディスプレイを製造する方法であって、
(a)表示エリアを有するディスプレイ基板及び前記表示エリア内の複数の制御電極を設けることと、
(b)コントローラーに応答して、電流を前記制御電極に提供する複数のチップレットを配置することであって、各チップレットは、前記ディスプレイ基板とは別個のチップレット基板を有し、少なくとも1つのピクセル接続パッドが制御電極に電気的に接続され、前記制御電極に提供される前記電流に応答して発光する1つ又は複数のテスト発光器が、前記チップレット内に形成されることと、
(c)前記チップレット内に形成された前記テスト発光器のうちの1つ又は複数に電流を通して、前記チップレットから発光させるように前記チップレットを制御することと、
(d)前記テスト発光器が発した光を検出することであって、それにより、欠陥のあるチップレット又はチップレット相互接続を特定することと、
(e)前記欠陥のあるチップレット又はチップレット相互接続を交換又は修理することと、
(f)前記制御電極に接続された前記表示エリア内の前記基板上に有機発光ダイオードを形成することと、
を含む。
【0013】
本発明の別の態様は、ディスプレイであって、
(a)表示エリアを有するディスプレイ基板及び前記表示エリア内の前記ディスプレイ基板上に配置された前記ディスプレイ基板とは独立した基板を有する複数のチップレットであって、各チップレットは、少なくとも1つの接続パッド、少なくとも1つのピクセル制御回路、及び少なくとも1つのピクセルテスト回路を有する、ディスプレイ基板及び複数のチップレットと、
(b)前記表示エリアに配置された複数のピクセルであって、各ピクセルは、制御電極、第2の電極、及び前記制御電極と前記第2の電極との間に配置された少なくとも1つの発光材料層を含み、前記ピクセル制御回路は、前記制御電極に接続されて、前記制御電極を駆動し、前記発光材料を発光させる、複数のピクセルと、
(c)1つ又は複数のチップレットに接続され、外部制御信号を該チップレットに提供するコントローラーと、
を備え、
(d)前記ピクセルテスト回路は、前記外部制御信号に応答する1つ又は複数のテスト発光器を含み、該テスト発光器は、前記発光材料層から独立して発光する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、フラットパネル基板内の制御素子の性能を改良するとともに、チップレット及び電気的接続をテストする効率的な方法を提供するという利点を有する。本発明は、チップレットを含むOLEDデバイスの製造中、デバイス内のOLED層を製造する前に、チップレットが適宜動作することを保証するために特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態によるディスプレイの概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるディスプレイの一部分の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態によるチップレットの断面図である。
【図4A】本発明の代替の実施形態による様々なピクセル及びテスト発光器駆動回路の概略図である。
【図4B】本発明の代替の実施形態による様々なピクセル及びテスト発光器駆動回路の概略図である。
【図4C】本発明の代替の実施形態による様々なピクセル及びテスト発光器駆動回路の概略図である。
【図5】本発明の別の実施形態によるピクセル及びテスト発光器駆動回路の概略図である。
【図6】本発明の方法の流れ図である。
【図7】本発明の別の実施形態によるピクセル及びテスト発光器駆動回路の概略図である。
【図8】本発明の一実施形態によるディスプレイ及びチップレットの部分断面図である。
【図9】本発明の一実施形態によるピクセルグループの概略図である。
【図10】本発明の方法の流れ図である。
【図11】本発明の方法によるテスト発光器ディスプレイ及び電子カメラのシステム図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
概略的な図1及び断面の図8を参照すると、本発明の一実施形態によるディスプレイは、表示エリア11を有するディスプレイ基板10を含む。複数のピクセル50が表示エリア11に配置され、各ピクセル50は、制御電極12と、第2の電極16と、制御電極12と第2の電極16との間に配置され、制御電極12及び第2の電極16により提供される電流に応答して発光する少なくとも1つの発光材料層14とを含む。ディスプレイ基板10から独立したチップレット基板28を有する複数のチップレット20が、表示エリア11内のディスプレイ基板10上に配置され、各チップレット20は、少なくとも1つの接続パッド24と、少なくとも1つのピクセル制御回路22と、少なくとも1つのピクセルテスト回路23とを有する。ピクセル制御回路22は、電気的接続32を通じて制御電極12に接続され、制御電極12及び発光材料層14を駆動して、発光させる。ピクセル制御回路22は、1つ又は複数のチップレット20に接続された、外部制御信号をチップレット20に提供するコントローラー60からの外部制御信号30、34、36に応答する。ピクセルテスト回路23は、外部制御信号34、36に応答する1つ又は複数のテスト発光器26を含み、テスト発光器26は、発光材料層14及び第2の電極16から独立して発光する。
【0017】
本明細書で使用される場合、発光ピクセルは、基板上に被膜された材料層を利用し、材料層上又は材料層下に被膜された電極により駆動される面発光器である。発光材料層は、結晶質でもなければ、シリコンで形成されるものでもない。逆に、テスト発光器は、小さな点源から発光する、シリコン等の結晶材料で形成される従来の無機ダイオードとすることができる。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態のより詳細な部分を示す。図2を参照すると、テスト発光器26は、表示エリア11内の基板10上のピクセル50ごとに設けられる。各チップレット20内のピクセルテスト回路23が、例えば、制御信号36、データ信号34、又は選択信号30等の外部制御信号に応答して、テスト発光器26を駆動して、発光させる。各ピクセル50は、接続パッド24を通じてピクセル50をチップレット20に接続する電気的接続32を用いて、ピクセル制御回路22により駆動することができる。テスト発光器26は、関連付けられたピクセル50に提供される電流に応答することができる。
【0019】
図8に示されるように、チップレット20制御デバイスを有する本発明のアクティブマトリックスの一実施形態によれば、各ピクセル50は、独立して制御される制御電極12を有することができ、第2の電極16は、複数のピクセル50に共通とすることができ、ピクセル制御回路22は、アクティブマトリックス制御をピクセル50に提供する。これもまた図8に示されるように、ピクセル制御回路22は、2つ以上のピクセル50を駆動することができる。チップレット20上の接続パッド24は、制御電極12に直接接続することができ(示されるように)、又は電気的接続32を通じて制御電極12に接続することができる。図9に示される本発明の代替の実施形態では、1つ又は複数のピクセル制御回路22は、パッシブマトリックス制御をピクセル50の複数のグループ52に提供することができる。そのようなパッシブマトリックス制御のピクセルグループ52は、電極12及び16に対応することができる異なる方向に向けられた、直交する独立した列電極及び行電極の重なりにより形成することができる。例えば、チップレット20内のピクセル制御回路22は、駆動電流を提供して、列電極12及び行電極16をアクティブ化させて、ピクセル50を通る電流を駆動することができる。接続パッド24は、チップレット20を電極12、16に接続することができる。図8は、図9の線A、A’に沿った断面である。
【0020】
様々な実施形態のピクセル制御回路22は、基板上の薄膜回路内に実施することができる。しかし、そのような回路は、大きく、結晶シリコンに形成される回路よりも比較的低い性能を有する。したがって、本発明の一実施形態では、ピクセル制御回路22は、ディスプレイ基板10に接着される別個の基板28を有するチップレット20に形成される。図8をより詳細に参照すると、別個のチップレット基板28を有するチップレット20は、基板10に接着され、接着平坦化層18で埋められる。チップレット20は、ピクセル制御回路22を含む。第1の電極12は、チップレット20上に形成される接続パッド24に電気的に接続される。発光材料層14は、第1の電極12上に配置され、第2の電極16は、発光材料層14上に形成される。発光材料層14は、複数の発光材料層14並びに有機発光ダイオード及び無機発光ダイオードの分野で既知の様々な電荷制御層を含むことができる。電極12、16及び発光材料層14(複数の場合もあり)は、発光ダイオード15を形成する。
【0021】
図3は、本発明の一実施形態による図2の線B、B’からのチップレット20の断面を示す。チップレット20は、例えば、樹脂を含む接着・平坦化層18を用いて基板10に接着される。ワイヤ等の内部電気的接続44が、チップレット20内の接続パッド24を接続することができ、ピクセル制御回路22を用いて、外部信号30、34、及び36に応答して、ピクセル50に接続された電気的接続32を駆動するとともに、チップレット20に形成されたテスト発光器26を駆動することができる。信号30、34、36は、チップレット20の上で接続することができ、又はチップレット20を通じて電気的に接続することができる(選択信号30に示されるように)。
【0022】
図1に示されるように、テスト発光器26は、各チップレット20に形成され、各ピクセルテスト回路23が関連付けられる。この構成では、テスト発光器26は、ピクセル制御回路22を通じて制御される2つ以上のピクセル50、例えば、同じチップレット20に接続されたピクセル50に提供される電流に応答することができる。本発明の一実施形態では、テスト発光器26は、1つのチップレット20内のピクセル制御回路22により駆動されるピクセル50のそれぞれに提供される電流に逐次応答する。
【0023】
ピクセルテスト回路23は、本発明の様々な実施形態による様々な方法でテスト発光器26を駆動することができる。例えば、図4Aに示されるように、テスト発光器26は、発光ダイオード15が駆動トランジスタ56により駆動される場合は常に、発光ダイオード15及びテスト発光器26の両方が発光するように、発光ダイオード15に並列接続することができる。ディスプレイ駆動トランジスタ56は、蓄積キャパシタ61内に蓄積された電荷に応答し、この電荷は、制御トランジスタ54通じて外部選択信号30及びデータ信号34により堆積される。
【0024】
代替的に、図4Bに示されるように、テスト発光器26は、少なくとも1つのピクセルに提供される電流に応答して、テスト制御トランジスタ58により駆動することができる。テスト制御トランジスタ58は、駆動トランジスタ56の出力に接続し、テスト信号57により制御することができ、その結果、テスト信号57が提供されると、電流は、駆動トランジスタ56からテスト発光器26を通って流れることができる。駆動トランジスタ56は、蓄積キャパシタ61内に蓄積された電荷に応答し、この電荷は、制御トランジスタ54を通じて外部選択信号30及びデータ信号34により堆積される。
【0025】
図4Cを参照すると、複数のテスト信号は、出力がワイヤードOR構成で接続された対応する複数のテスト制御トランジスタ58を制御することができる。テスト制御トランジスタ58のうちのいずれかが、テスト信号57によりオンになった場合、テスト発光器信号P4は、テスト発光器26に電流を通す。別個のテスト信号57及びテスト制御トランジスタ58をそれぞれ有する同様の回路が、テスト発光器信号P1、P2、及びP3に接続され、それにより、テスト信号57が加えられると、対応するテスト制御トランジスタ58がアクティブ化され、対応するテスト発光器信号が、テスト発光器26に電流を通す。したがって、単一のテスト発光器26は、テスト信号57に応じて、複数のピクセル制御回路22に対して一緒に、又は独立して応答することができる。駆動トランジスタ56は、蓄積キャパシタ61内に蓄積された電荷に応答し、この電荷は、トランジスタ54を通じて外部選択信号30及びデータ信号34により堆積される。
【0026】
図5を参照すると、テスト光駆動トランジスタ59は、テスト制御トランジスタ58の出力をテスト光駆動トランジスタ59のゲートに接続することにより、独立して制御される電流を用いてテスト発光器26を駆動することができる。これは、発光ダイオード15に意図される電流が、テスト発光器26の駆動に用いられることを回避する。テスト発光器26を通じて駆動される電流量が、制御可能であり、発光ダイオード15を通じて駆動される電流に対応し、それにより、テスト発光器26が、発光ダイオード15の発光範囲に対応する範囲の発光を提供でき、広範囲のテスト性能を可能にすることに留意されたい。駆動トランジスタ56は、蓄積キャパシタ61内に蓄積された電荷に応答し、この電荷は、トランジスタ54を通じて外部選択信号30及びデータ信号34により堆積される。
【0027】
本発明の一実施形態では、テスト発光器26は、ドープエリア又は非ドープエリアを有するシリコン基板を有するチップレット内に形成することができる。したがって、テスト発光器26は、無機点源発光器を提供する無機発光ダイオード、例えば、シリコン等の結晶半導体材料内に形成される従来の発光ダイオードとして構築することができる。図7に示されるように、テスト発光器26は、発光NPNバイポーラトランジスタ27とすることができる。NPNバイポーラトランジスタ27は、エミッタ−ベース接合を含むことができ、回路は、エミッタ−ベース接合の両端に非破壊逆方向ブレークダウン電圧を提供して、トランジスタを発光させる構造を含むことができる。トランジスタはチップレットの表面上及び表面内に形成されるため、トランジスタが発する光は、チップレットから目に見えるように脱出することができる。
【0028】
図6を参照すると、テスト発光器26は、本発明の一実施形態によれば、ディスプレイを作製する方法に利用することができる。ディスプレイ基板が設けられ(ステップ100)、複数のチップレットがコントローラーに応答して、表示エリア内の基板上に配置された(ステップ105)複数の制御電極に電流を提供する。各チップレットは、ディスプレイ基板とは別個のチップレット基板を有することができ、少なくとも1つのピクセル接続パッドを、制御電極と、制御電極に提供される電流に応答して発光するチップレット内に形成される1つ又は複数のテスト発光器とに電気的に接続することができる(ステップ110)。チップレットは、チップレット内に形成されたテスト発光器のうちの1つ又は複数に電流を通じて、チップレットを発光させるように制御される(ステップ115)。本発明の一実施形態によれば、かつ図6に示されるように、チップレットは、全てのテスト発光器から同時に発光させるように制御することができる。あるいは、テスト発光器は、例えば、図10に示されるように、個々に順番に制御することができる。図10を参照すると、テスト発光器を制御するステップ115は、ピクセルカウンタ番号がまずゼロに設定され(ステップ116)、ピクセルカウンタに対応するピクセルが発光し(117)、ピクセル番号が増分され(ステップ118)、テストされる(ステップ119)という一連のステップで実行することができる。全てのピクセルがテストされた場合、図10のプロセスは完了し、ピクセルが全てはテストされていない場合、次のピクセルがテストされる。
【0029】
テスト発光器が発する光を検出し(ステップ120)、欠陥のあるチップレット又は欠陥のあるチップレット相互接続を特定することができる(ステップ125)。例えば、図11に示されるように、分散したテスト発光器26を有する基板10を、電子カメラ70により撮影することができる(図6のステップ120)。次に、例えば、コントローラー60又は別個のコンピューターシステム(図示せず)により画像を解析して(図6のステップ125)、テスト発光器、チップレット、又はチップレット相互接続のあらゆる欠陥を特定することができる。図6に戻ると、欠陥のあるチップレット又は欠陥のあるチップレット相互接続は、交換又は修理される(ステップ130)。プロセスは、ステップ115に戻り、修理が正確で完了したことを確認することができる。プロセスのこの時点で、機能するバックプレーンが構築される。
【0030】
少なくとも1つの発光材料層が、制御電極上に堆積され(ステップ135)、第2の電極が、1つ又は複数の発光材料層上に形成される(ステップ140)。制御電極、少なくとも1つの発光材料層、及び第2の電極は、制御電極及び第2の電極により提供される電流に応答する発光ピクセルを形成する。次に、コントローラーを用いてチップレットを制御して、制御電極を駆動し、ピクセルが発光するように、発光層を通る電流を提供することにより、ディスプレイを動作させる(ステップ145)。
【0031】
本発明の一実施形態では、テスト発光器からの光は、テスト発光器が発光するように制御されている間(図11)、イメージセンサーを利用して、表示エリアの画像を形成することにより、検出される。テスト発光器は、同時に発光するように制御することができ、あるいは、テスト発光器は、逐次発光するように制御することができる(図10)。本発明の更に別の実施形態では、テスト発光器は、ピクセルに望ましい輝度に対応する輝度で発光するように制御することができる。形成されるテスト発光器の単数又は複数の画像を解析し、数学的解析ソフトウェア及び画像解析ソフトウェアを用いて欠陥を特定することができる。
【0032】
チップレットは、比較的短い隣り合った辺よりも長いチップレットの比較的長い辺に沿って単一又は複数の行になった接続パッドを有することができる。チップレットは、単数又は複数のバスを通じて外部コントローラーに接続することができる。バスは、シリアルバス、パラレルバス、又はポイントツーポイントバスとすることができ、デジタル又はアナログとすることができる。バスは、チップレットに接続されて、電力信号、接地信号、クロック信号、データ信号、又は選択信号等の信号を提供する。1つ又は複数のコントローラー又はチップレットに別個に接続された2つ以上のバスを利用することができる。
【0033】
動作にあたり、コントローラーは、ディスプレイデバイスの必要に従って情報信号を受信して処理するとともに、デバイス内の各チップレットに処理された信号及び制御情報を送信する。処理された信号は、各発光ピクセル素子の輝度情報を含む。輝度情報は、各発光ピクセル素子に対応するアナログ又はデジタルの記憶素子に記憶することができる。次に、チップレットは、接続されたピクセル電極をアクティブ化する。同時に、又はテスト信号に応答して、テスト発光器が、回路を通じて照明され、テスト発光器からの発光の画像が形成される。画像が解析されて、ディスプレイデバイスの欠陥が特定される。修理を行い、欠陥を正すことができる。発光ダイオードがまだ構築されていない場合、発光ダイオードを構築し、ディスプレイデバイスを完成させ、動作させることができる。
【0034】
追加のバスが、タイミング(例えば、クロック)信号、データ信号、選択信号、電力接続、又は接地接続を含む様々な信号を供給することができる。信号は、アナログ又はデジタルとすることができ、例えば、デジタルアドレス又はデータ値とすることができる。アナログデータ値は、電荷又は電圧として供給することができる。記憶レジスタは、デジタル(例えば、フリップフロップを含む)又はアナログ(例えば、電荷を蓄積するキャパシタを含む)とすることができる。
【0035】
本発明の一実施形態では、ディスプレイデバイスはOLEDディスプレイである。コントローラーは、チップレットとして実装し、基板に固定することができる。コントローラーは、基板の周辺に配置することができるか、又は基板の外部に配置することができ、従来の集積回路を含むことができる。
【0036】
本発明の様々な実施形態によれば、チップレットは様々な方法で構成することができ、例えば、チップレットの長い寸法に沿って1行又は2行の接続パッドを用いて構成することができる。相互接続バス及びワイヤは、様々な材料から形成することができ、デバイス基板上での様々な堆積方法を用いることができる。例えば、相互接続バス及びワイヤは、蒸着又はスパッタリングされる金属、例えば、アルミニウム若しくはアルミニウム合金、マグネシウム、又は銀とすることができる。代替的には、相互接続バス及びワイヤは、硬化した導電性インク又は金属酸化物から作製することができる。コストに関して有利な1つの実施形態では、相互接続バス及びワイヤは、単層内に形成される。
【0037】
本発明は、大きなデバイス基板、例えば、ガラス、プラスチック又はフォイルを用い、デバイス基板上に複数のチップレットが規則的な配列で配置されるマルチピクセルデバイスの実施形態に特に有用である。各チップレットは、そのチップレット内の回路部に従って、かつ制御信号に応答して、デバイス基板上に形成された複数のピクセルを制御することができる。個々のピクセルグループ又は複数のピクセルグループをタイル状の素子上に配置することができ、それらの素子を組み立てて、ディスプレイ全体を形成することができる。
【0038】
本発明によれば、チップレットは、基板上に分散配置されるピクセル制御素子を提供する。チップレットは、デバイス基板に比べて相対的に小さな集積回路であり、独立した基板上に形成される、ワイヤ、接続パッド、抵抗器若しくはキャパシタ等の受動構成要素、又はトランジスタ若しくはダイオード等の能動構成要素を含む回路を備える。チップレットは、ディスプレイ基板とは別に製造され、その後、ディスプレイ基板に付着される。チップレットは、半導体デバイスを製造する既知のプロセスを用いて、シリコン又はシリコン・オン・インシュレーター(SOI)ウェハーを用いて製造されることが好ましい。各チップレットは、その後、デバイス基板に取り付けられる前に分離される。それゆえ、各チップレットの結晶性基部は、チップレットの回路部がその上に配置されるデバイス基板とは別の基板とみなすことができる。それゆえ、複数のチップレットは、デバイス基板とは別であり、かつ互いに別である対応する複数の基板を有する。詳細には、独立した基板は、その上にピクセルが形成される基板とは別であり、独立したチップレット基板の面積は、合わせても、デバイス基板よりも小さい。
【0039】
チップレットは、例えば、薄膜アモルファスシリコンデバイス又は多結晶シリコンデバイスにおいて見られる能動構成要素よりも、高い性能の能動構成要素を提供する結晶基板を有することができる。チップレットは100μm以下の厚みを有することができることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。これは、チップレット上に接着剤及び平坦化材料を形成するのを容易にし、その際、それらの材料は、従来のスピンコーティング技法又はカーテンコーティング技法を用いて付着することができる。本発明の一実施形態によれば、結晶シリコン基板上に形成されるチップレットは、幾何学的なアレイに配列され、接着剤又は平坦化材料を用いてデバイス基板に接着される。チップレットの表面上の接続パッドを用いて、各チップレットを信号ワイヤ、電力バス及び電極に接続し、ピクセルを駆動する。チップレットは少なくとも4つのピクセルを制御することができる。
【0040】
チップレットは半導体基板内に形成されるので、チップレットの回路部は、最新のリソグラフィツールを用いて形成することができる。そのようなツールによれば、0.5ミクロン以下の機構サイズを容易に手に入れることができる。例えば、最新の半導体製造ラインは、90nm又は45nmの線幅を達成することができ、本発明のチップレットを作製する際に用いることができる。しかしながら、チップレットは、ディスプレイ基板上に組み付けられると、チップレット上に設けられた配線層への電気的接続を作製するための接続パッドも必要とする。接続パッドのサイズは、ディスプレイ基板上で用いられるリソグラフィツールの機構サイズ(例えば、5μm)、及び配線層に対するチップレットの位置合わせ(例えば、±5μm)に基づく。それゆえ、接続パッドは、例えば、15μm幅にすることができ、パッド間に5μmの間隔をあけることができる。これは、パッドが一般的には、チップレット内に形成されるトランジスタ回路部よりも著しく大きいことを示す。
【0041】
パッドは一般的に、トランジスタを覆う、チップレット上のメタライゼーション層内に形成することができる。製造コストを下げることができるように、できる限り小さな表面積を有するチップレットを作製することが望ましい。
【0042】
基板(例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコン)上に直接形成される回路よりも高い性能を持った回路部を有する独立した基板(例えば、結晶シリコンを含む)を備えるチップレットを用いることによって、より高い性能を有するデバイスが提供される。結晶シリコンは、より高い性能を有するだけでなく、はるかに小さな能動素子(例えば、トランジスタ)も有するので、回路部サイズは非常に小さくなる。例えば、Yoon、Lee、Yang及びJang著「A novel use of MEMS switches in driving AMOLED」(Digest of Technical Papers of the Society for Information Display, 2008, 3.4, p.13)に記述されているように、微小電気機械(MEMS)構造を用いて有用なチップレットを形成することもできる。
【0043】
デバイス基板はガラスを含むことができ、蒸着又はスパッタリングされる金属又は金属合金、例えば、アルミニウム又は銀から作製される配線層が、平坦化層(例えば、樹脂)上に形成され、当該技術分野において知られているフォトリソグラフィ技法を用いてパターニングされる。チップレットは、集積回路業界において十分に確立されている従来の技法を用いて形成することができる。
【0044】
本発明はマルチピクセルインフラストラクチャを有するデバイスにおいて用いることができる。詳細には、本発明は、有機又は無機のいずれかのLEDデバイスで実施することができ、情報表示デバイスにおいて特に有用である。好ましい実施形態では、本発明は、限定はしないが、Tang他に対する米国特許第4,769,292号及びVan Slyke他に対する米国特許第5,061,569号に開示されるような小分子OLED又はポリマーOLEDから構成されるフラットパネルOLEDデバイスにおいて用いられる。例えば、多結晶半導体マトリックス内に形成される量子ドットを用い(例えば、Kahenによる米国特許出願公開第2007/0057263号において教示される)、有機電荷制御層若しくは無機電荷制御層を用いる無機デバイス、又はハイブリッド有機/無機デバイスを用いることができる。有機発光ディスプレイ又は無機発光ディスプレイの数多くの組み合わせ及び変形を用いて、トップエミッターアーキテクチャを有するか又はボトムエミッターアーキテクチャを有するアクティブマトリックスディスプレイを含む、そのようなデバイスを製造することができる。
【0045】
本発明は、或る特定の好ましい実施形態を特に参照しながら詳細に説明されてきたが、本発明の趣旨及び範囲内で変形及び変更を実施できることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0046】
A、A’ 断面線
B、B’ 断面線
P1、P2、P3、P4 テスト発光器信号
10 基板
11 表示エリア
12 電極
14 発光材料層
15 発光ダイオード
16 電極
18 接着・平坦化層
20 チップレット
22 ピクセル制御回路
23 ピクセルテスト回路
24 接続パッド
26 テスト発光器
27 発光トランジスタ
28 チップレット基板
30 選択信号
32 電気的接続
34 データ信号
36 制御信号
44 チップレット内部の電気的接続
50 ピクセル
52 ピクセルグループ
54 制御トランジスタ
56 ディスプレイ駆動トランジスタ
57 テスト信号
58 テスト制御トランジスタ
59 テスト光駆動トランジスタ
60 コントローラー
61 蓄積キャパシタ
70 電子カメラ
100 ディスプレイを設けるステップ
105 チップレットを配置するステップ
110 接続を形成するステップ
115 チップレットを制御するステップ
116 ピクセル番号を設定するステップ
117 テスト光を発するステップ
118 ピクセル番号を増分するステップ
119 ピクセルカウントを検査するステップ
120 光を検出するステップ
125 欠陥を特定するステップ
130 欠陥を修理するステップ
135 OLED材料を堆積するステップ
140 第2の電極を形成するステップ
145 ディスプレイを動作させるステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)表示エリアを有するディスプレイ基板及び前記表示エリア内の前記ディスプレイ基板上に配置された前記ディスプレイ基板とは独立した基板を有する複数のチップレットであって、各チップレットは、少なくとも1つの接続パッド、少なくとも1つのピクセル制御回路、及び少なくとも1つのピクセルテスト回路を有する、ディスプレイ基板及び複数のチップレットと、
(b)前記表示エリアに配置された複数のピクセルであって、各ピクセルは、制御電極、第2の電極、及び前記制御電極と前記第2の電極との間に配置された少なくとも1つの発光材料層を含み、前記ピクセル制御回路は、前記制御電極に接続されて、前記制御電極を駆動し、前記発光材料を発光させる、複数のピクセルと、
(c)1つ又は複数のチップレットに接続され、外部制御信号を該チップレットに提供するコントローラーと、
を備え、
(d)前記ピクセルテスト回路は、前記外部制御信号に応答する1つ又は複数のテスト発光器を含み、該テスト発光器は、前記発光材料層から独立して発光する、ディスプレイ。
【請求項2】
各ピクセルは、独立して制御される制御電極を有し、前記第2の電極は共通であり、前記ピクセル制御回路はアクティブマトリックス制御を前記ピクセルに提供する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記ピクセル制御回路は2つ以上のピクセルを駆動する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
ピクセルグループの前記制御電極及び前記第2の電極は、行電極及び列電極のアレイを形成し、各行電極及び各列電極は異なる方向に向けられ、前記ピクセルは、前記制御電極と前記第2の電極との重なりにより規定され、前記ピクセル制御回路のうちの1つ又は複数は、パッシブマトリックス制御を前記ピクセルグループに提供する、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
各ピクセルからテスト発光器を、そのピクセルに提供される電流に応答して駆動する手段を備える、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項6】
各ピクセル制御回路からテスト発光器を駆動する手段を備える、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項7】
1つのテスト発光器を、2つ以上のピクセルに提供される電流に応答して駆動する手段を備える、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
各ピクセルテスト回路は、少なくとも1つのピクセルに提供される電流に応答して、前記テスト発光器を駆動するトランジスタを含む、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項9】
前記テスト制御回路は、前記テスト発光器を制御するテスト信号を更に含む、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項10】
前記チップレット基板はシリコンである、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項11】
前記テスト発光器は無機点源発光器である、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項12】
(a)表示エリアを有するディスプレイ基板及び前記表示エリア内の複数の制御電極を設けることと、
(b)コントローラーに応答して、電流を前記制御電極に提供する複数のチップレットを配置することであって、各チップレットは、前記ディスプレイ基板とは別個のチップレット基板を有し、少なくとも1つのピクセル接続パッドが制御電極に電気的に接続され、前記制御電極に提供される前記電流に応答して発光する1つ又は複数のテスト発光器が、前記チップレット内に形成されることと、
(c)前記チップレット内に形成された前記テスト発光器のうちの1つ又は複数に電流を通して、前記チップレットから発光させるように前記チップレットを制御することと、
(d)前記テスト発光器が発した光を検出することであって、欠陥のあるチップレット又はチップレット相互接続を特定することと、
(e)前記欠陥のあるチップレット又は前記チップレット相互接続を交換又は修理することと、
(f)前記制御電極に接続された前記表示エリア内の前記基板上に有機発光ダイオードを形成することと、
を含む、ディスプレイを製造する方法。
【請求項13】
ステップf)は、少なくとも1つの発光材料層を前記制御電極上に形成することと、第2の電極を前記1つ又は複数の発光材料層上に形成することとを含み、前記制御電極、前記少なくとも1つの発光材料層、及び前記第2の電極は、前記制御電極及び前記第2の電極により提供される電流に応答する発光ピクセルを形成する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記テスト発光器を発光するように制御している間、イメージセンサーを利用することにより前記光を検出し、前記表示エリアの画像を形成する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
同時に発光するように前記テスト発光器を制御するステップを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
逐次発光するように前記テスト発光器を制御するステップを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
(a)40μm厚未満のチップレット基板と、
(b)前記チップレット基板上又は前記チップレット基板内に形成されるピクセル制御回路及び前記チップレット基板上又は前記チップレット基板内に形成されるピクセルテスト回路と、
(c)前記チップレット基板上に形成され、前記ピクセル制御回路に電気的に接続される複数の接続パッドと、
を備え、
(d)前記ピクセル制御回路は、第1の接続パッドを通じて送信される信号に応答して、前記第1の接続パッドとは異なる第2の接続パッドに接続されたピクセル駆動信号を形成し、
(e)前記ピクセルテスト回路は、前記ピクセル駆動信号に応答し、1つ又は複数のテスト発光器を含み、該テスト発光器は、前記ピクセル駆動信号に応答して発光する、チップレット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公表番号】特表2013−502609(P2013−502609A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525594(P2012−525594)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/044085
【国際公開番号】WO2011/022192
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(510048417)グローバル・オーエルイーディー・テクノロジー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (95)
【氏名又は名称原語表記】GLOBAL OLED TECHNOLOGY LLC.
【住所又は居所原語表記】13873 Park Center Road, Suite 330, Herndon, VA 20171, United States of America
【Fターム(参考)】