説明

ディーゼルエンジンの排出ガス処理装置

【課題】ディーゼルエンジンの排出ガスに多量に含まれるPM及びNOxからなる環境汚染物質を有効に除去する。
【解決手段】ディーゼルエンジンからの排出ガスが流れる排気管1には排出ガスの流路における上流側にフィルタ17を装着すると共にヒータ18を有するフィルタユニット2が設けられ、下流側には反応チャンバ30内に窒素酸化物還元触媒31を充填した窒素酸化物処理部3が設けられており、フィルタユニット2には、複数のフィルタチャンバ10が設けられており、それらのうちの1つのフィルタチャンバ10ではフィルタ17によりPMを捕捉し、還元剤を通過させ、この間に他のフィルタチャンバ10ではヒータ18を作動させることによりPMを燃焼させることにより再生が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械等、ディーゼルエンジンを搭載した車両において、このディーゼルエンジンからの排出ガスから有害物質である粒子状物質や窒素酸化物を除去して、排出ガスをクリーンなものとするためのディーゼルエンジンの排出ガス処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関としてのディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと比較して、熱効率が高く、しかも燃費その他の点で有利であるものの、窒素酸化物(NOx)や、黒煙等の粒子状物質(PM)が多く発生することから、環境対策を講じることが必要となる。排出ガス中のNOxを削減し、かつPMを除去して、排出ガスの浄化を行うシステムが種々提案されている。NOxについては、還元反応によりNに変換することにより浄化した後に排出されることになる。一方、PMを除去するためには、通気性を有するフィルタを用いてPM成分を捕捉し、ガス成分を通過させることができる。
【0003】
NOxをNガスに変換するには、還元剤の存在下で還元反応を起こさせれば良い。例えば、特許文献1に排出ガスの流路に窒素酸化物を処理するNOx処理機構が開示されている。この処理機構は、NOxからなる窒素酸化物と還元剤との間で還元反応を生じさせるように構成される。そして、還元反応をより効率的に起こさせるために、処理機構では排出ガスを窒素酸化物還元触媒の存在下で還元反応を行わせるようにしている。ここで、窒素酸化物還元触媒としては、特許文献1では、シリカを担体としたイリジウムまたはロジウム金属を用いている。また、還元剤としては、水素,一酸化炭素,炭化水素類,含酸素化合物が好ましいとしている。
【0004】
排出ガス中に含まれるPMを除去する構成としたものは、例えば特許文献2に開示されている。この特許文献2では、排出ガス成分とPM成分とを分離するために、通気性が良好で、耐熱性を有するセラミック繊維からフィルタを構成している。このフィルタは粒子状物質を含む排出ガスの流れの中に配置されてPMを捕捉する。フィルタによりPMが捕捉されると、フィルタに目詰まりが生じて、排出ガスの流れにおける圧力損失が大きくなり、排出ガスに十分な流量を確保できなくなってしまう。このために、通気性フィルタにヒータを装着しておき、排出ガス中のPMをフィルタで捕捉した後に加熱して燃焼させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−73921号公報
【特許文献2】特許第4023514公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
引用文献1において、排出ガス中のNOxをNOに変換して無害化するために、排出ガス中のNOx成分と還元反応を生じさせるための還元剤としては、水素,一酸化炭素,炭化水素類,含酸素化合物が好ましいとしている。ところが、特許文献2においては、フィルタが目詰まりしないようにするために、PMを燃焼させることから、フィルタを通過する排出ガスに含まれる一酸化炭素や炭化水素類が酸化することになる。つまり、特許文献1におけるNOx処理機構では還元剤を必要とするものの、引用文献2では、排出ガスに含まれる還元剤である一酸化炭素や炭化水素類はPM除去を行う際に消費されることになる。
【0007】
以上のことから、引用文献1のNOx処理技術と引用文献2のPM除去技術を組み合わせようとしても、排出ガスには還元剤となる一酸化炭素,炭化水素類が含まれているにも拘わらず、これらをNOxの処理を行う際における還元剤を利用することができない。要するに、前述した特許文献1及び特許文献2の開示内容に基づいて、ディーゼルエンジンの排出ガスからNOxを無害化すると共にPMを除去するためには、還元反応を生じさせるために必要な還元剤の供給経路を別途設けなければならないことになる。PMを除去する前の段階で排出ガスをNOx処理機構に供給することも考えられるが、そうするとPMにより窒素酸化物還元触媒が汚損されてしまうことになり、触媒としての機能が早期に喪失するという問題点がある。
【0008】
以上のことから、特許文献1のNOx処理機構と特許文献2のPM除去機構とを単に組み合わせただけでは、ディーゼルエンジンの排出ガスを総合的に浄化するというシステムを構築することはできない。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ディーゼルエンジンの排出ガスに多量に含まれるPM及びNOxからなる環境汚染物質を有効に除去できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、本発明は、ディーゼルエンジンの排出ガスが導入されて、この排出ガス中に含まれる粒子状物質を除去し、かつ窒素酸化物を窒素に還元する処理を行うディーゼルエンジンの排出ガス処理装置であって、前記ディーゼルエンジンからの排出ガス流路には、上流側に排出ガス中の粒子状物質を捕捉し、還元性のガスを通過させる通気性フィルタを設けた複数のフィルタチャンバからなるフィルタユニットが配置され、下流側には前記排出ガスと前記還元性のガスからなる還元剤とを反応させる窒素酸化物還元触媒を設けた窒素酸化物処理部が配置され、前記フィルタユニットは、それぞれ相互に熱的に隔離された複数のフィルタチャンバから構成されて、これら各フィルタチャンバには前記フィルタに捕捉された粒子状物質を燃焼させるヒータが設けられ、前記排出ガスの流路は、いずれか1つのフィルタチャンバを介して前記窒素酸化物処理部に排出ガスを供給し、他のフィルタチャンバは排出ガスの流通を停止させるように制御される制御手段を備える構成としたことをその特徴とするものである。
【0011】
フィルタチャンバ内に設けられるフィルタは、排出ガスに含まれる黒煙等の粒子状の固形物(PM)を捕捉するが、ガス成分はそのまま通過させる通気性を有するものを用いる。ディーゼルエンジンからの排出ガスには、還元性のガスである一酸化炭素や炭化水素が多量に含まれるが、還元性ガスはフィルタチャンバにおいては消費されずに流出することになり、これが後段における窒素酸化物処理部における還元剤として使用される。つまり、複数設けたフィルタチャンバのうち、排出ガスを通すように選択されたものにあっては、排出ガスがフィルタと接触したときに、酸化反応が生じないようにするために、フィルタは還元性ガスを酸化させず、気体を円滑に通過させ、しかも耐熱性の良好なセラミック繊維等から構成される。
【0012】
PMが除去され、還元剤を含む排出ガスは、後段で窒素酸化物処理部に導入される。窒素酸化物処理部には触媒が充填されている。触媒としては、各種の金属酸化物等を用いることができるものであり、具体的には、例えばイリジウムが好適であり、多孔質部材であるシリカを担体として用いることができる。この種の触媒の存在下で、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)は、還元剤としての一酸化炭素や炭化水素等との間で還元反応が行われ、NガスとHOとに変換されることになる。その結果、ディーゼルエンジンからの排出ガスからPMやNOxが除去乃至低減した清浄なものとなる。
【0013】
PMが捕捉されるフィルタを継続的に使用すると、やがては目詰まりを起こすことになる。フィルタを装着したフィルタチャンバは複数設けられている。従って、いずれか1つのフィルタチャンバにより排出ガスからのPM除去が行われている間に、他のフィルタチャンバ内のフィルタからPM成分を除くようにして再生する。このために、複数のフィルタチャンバはシャッタを介して排出ガス流路と接続されており、このシャッタによりいずれか1つのフィルタチャンバが排出ガス流路に接続されているときには、他のフィルタチャンバはこの排出ガス流路との接続を遮断するように切り換えられる。そして、各フィルタチャンバにはヒータが設けられており、フィルタに付着したPM成分を燃焼させることによって、フィルタとしての機能を回復させることができる。しかも、現にPMの捕捉を実行しているフィルタチャンバと加熱状態にある他のフィルタチャンバとの間を熱的に隔離する必要がある。このために、フィルタチャンバの外壁を断熱材から構成するのが望ましい。
【0014】
ヒータはPM成分を燃焼させるためにフィルタチャンバに設けられるが、これを排出ガスの温度管理を行う機能を発揮させることもできる。後段に設けた窒素酸化物処理部において、窒素酸化物還元触媒の存在下でNOx成分を還元剤と反応させる際に、反応が促進される温度条件とするのが望ましい。イリジウム系の触媒を用いる際には、240℃〜300℃程度で最も活性化される。従って、PM除去を行っているフィルタチャンバに設けたヒータにより排出ガスを窒素酸化物処理部で反応が促進される温度範囲となるように加熱するのが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
ディーゼルエンジンの排出ガスに多量に含まれるPMは、フィルタユニットを構成するいずれかのフィルタチャンバにおいて、還元性のガスを損なうことなく、フィルタに確実に捕捉させることができ、またフィルタを通過したNOxを含む排出ガスは、還元剤と共に窒素酸化物処理部に供給されて、環境汚染物質を有効に除去することができ、しかもフィルタによるPMを除去している間に、他のフィルタチャンバでフィルタの再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の一形態を示すディーゼルエンジンの排出ガス処理装置のシステム構成図である。
【図2】フィルタチャンバの構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1に本発明のシステム構成を示す。図中において、1はディーゼルエンジンからの排出ガスが流れる排気管であって、この排気管1には排出ガスの流路における上流側にはフィルタユニット2が装着されており、下流側には窒素酸化物処理部3が形成されている。
【0018】
フィルタユニット2には複数のフィルタチャンバ10が設けられており、各フィルタチャンバ10は、図2に示したように、外筒11と、この外筒11の内部に設けた内筒12とを有し、排気管1における排出ガスの流れの上流側の端部には流入側端板13が設けられており、この流入側端板13は、内筒12より内側の部位が開口した流入口14が形成されている。内筒12は多孔板あるいはメッシュ板を円筒状とすることによって、流入したガスの流通を可能としている。一方、外筒11の壁面は断熱機能を有するものから構成される。また、内筒12の流出側の端部には閉塞端板15が設けられており、内筒12と外筒11との間に円環状の流出口16が形成されている。
【0019】
エンジンからの排気は流入口14からフィルタチャンバ10に流入し、内筒12の内側からこの多孔板あるいはメッシュ板からなる内筒12に形成されている透孔を介して内筒12と外筒11との間の円環状の空間に流れることになる。この円環状の空間にフィルタ17が充填されており、排出ガスはこのフィルタ17と接触することになり、粒子状物質(PM)等がこのフィルタ17により捕捉される。その結果、排出ガスからPMが分離して、ガス成分のみが流出口16から流出することになる。
【0020】
フィルタ17に捕捉されたPMは黒煙等を含むものであって、完全燃焼することにより無害化される。従って、フィルタ17により捕捉されているPMを燃焼させることによって、このフィルタ17を再生することができる。PMを燃焼するために、フィルタチャンバ10の内筒12の内部にはヒータ18が装着されており、このヒータ18は閉塞端板15に固定されている。ヒータ18を作動させることによって、PMを完全燃焼させることができる。このときにはフィルタチャンバ10の内部は高熱が発生することになり、このためにフィルタ17は耐熱性の高いセラミック繊維から構成している。
【0021】
フィルタユニット2は、図1では4本のフィルタチャンバ10から構成されている。そして、これら4本のフィルタチャンバ10における各流入口14は回転式シャッタ20により排気管1における流入側流路1aに選択的に接続されるようになっている。回転式シャッタ20には連通路21が形成されており、この回転式シャッタ20を回転駆動することによって、いずれか1つのフィルタチャンバ10がこの連通路21と連通することになって流入側流路1aと連通する。このときには、他のフィルタチャンバ10は流入側流路1aからは遮断される。
【0022】
回転式シャッタ20はモータ22により回転駆動されるものであり、このモータ22及びヒータ18は制御回路23により作動制御が行われるようになっている。ここで、ディーゼルエンジンを搭載した車両としては、例えば油圧ショベル等の建設機械があり、建設機械はバッテリを備えており、このバッテリがモータ22やヒータ18の電源24として用いられる。
【0023】
排気管1におけるフィルタユニット2の下流側に設けた窒素酸化物処理部3は、反応チャンバ30内に窒素酸化物還元触媒31を充填したものから構成される。この窒素酸化物還元触媒31は、例えばハニカム構造のように通気性の良好な吸蔵材として構成される。そして、この吸蔵材にNOxと共に還元材を吸蔵させて、還元反応を生じさせることにより、NガスとHOに変換して流出側通路1bから排出されることになる。この窒素酸化物還元触媒31としては、例えばアルカリ金属等を少量含むシリカを多孔質担体としたイリジウムまたはロジウム金属が好適に用いられる。
【0024】
また、NOxと反応する還元剤としては、水素,一酸化炭素,炭化水素類,含酸素化合物が用いられる。ディーゼルエンジンからの排出ガスには、一酸化炭素や炭化水素といった還元剤としての作用を発揮するガスが多量に含まれている。従って、排出ガスそのものを還元剤として使用する。このためには、排出ガスは、窒素酸化物処理部3に導入されるまでの間に酸化反応を生じさせないように保持する。
【0025】
既に説明したように、排気管1における窒素酸化物処理部3の上流側の部位に設けたフィルタユニット2を構成するフィルタチャンバ10では、PMをフィルタ17で捕捉することになるが、捕捉したPMをフィルタチャンバ10内でヒータ18により燃焼させることにより再生される。ただし、PMを燃焼させている間にフィルタチャンバ10内に排出ガスを供給すると、一酸化炭素や炭化水素といった還元剤として機能するガスを酸化させてしまい、還元剤が失われてしまう。
【0026】
フィルタユニット2を複数のフィルタチャンバ10で構成し、排出ガスからPMを分離して除去する処理を行っている間はフィルタ17の再生を行わず、つまりPMの燃焼を行わず、排気管1からの排出ガスの流路を形成しているときには、フィルタ17の再生処理を行わず、排出ガスの流路を遮断した後にフィルタ17に付着しているPMを燃焼させるようにしている。このために、フィルタユニット2を構成する各フィルタチャンバ10は相互に熱的に隔離した状態に保持される。
【0027】
以上のように構成することによって、ディーゼルエンジンからの排出ガスに起因する有害物質である粒子状物質(PM)を分離して除去し、かつNOxを無害化することができる。ディーゼルエンジンからの排出ガスは排気管1内の流入側通路1aから流出側通路1bに向けて流れることになるが、排出ガスがフィルタチャンバ10に流入してPMを除去する際には、当該フィルタチャンバ10についてはヒータ18を作動させない。これによって、フィルタチャンバ10内において、PMがフィルタ17に捕捉することにより除去され、しかもこのPM除去を行っている際には、排出ガスに含まれる一酸化炭素や炭化水素類等からなる還元剤が酸化することはない。従って、フィルタチャンバ10から流出した排出ガスは、NOxを含み、またそれと共に還元剤が酸化することはなく、PM成分だけが除かれる。
【0028】
このように、1つのフィルタチャンバ10でPMを捕捉するフィルタリング機能を発揮している間は、他のフィルタチャンバ10では、ヒータ18を作動させて、フィルタチャンバ10の内部をPMが燃焼する温度にまで加熱することによって、PMを完全燃焼させるようにして除去する。これによって、フィルタ17が再生される。なお、フィルタチャンバ10は4個設けられているが、他の3個のフィルタチャンバ10は全て同時にPMの燃焼を行う必要はなく、回転式シャッタ20が作動して90度回転することにより次にフィルタリング機能を発揮することになるフィルタチャンバ10は冷却するために、ヒータ18の作動を停止するように制御することもできる。以上の動作は制御回路23により制御される。そして、回転式シャッタ20の回転駆動は所定時間毎に行うようにしても良いが、フィルタリングを行っているフィルタチャンバ10における圧力損失を検出して、フィルタチャンバ10内の圧力が所定値以上になったときに、回転式シャッタ20を回転させるようにしても良い。
【0029】
NOxや還元剤を含み、PMが除去された排出ガスは窒素酸化物処理部3における反応チャンバ30に流入する。この反応チャンバ30には窒素酸化物還元触媒31が設けられているので、排出ガスはこの窒素酸化物還元触媒31と接触する。その結果、これらNOx及び一酸化炭素や炭化水素類等の還元剤が窒素酸化物還元触媒31に吸蔵され、このように吸蔵されたNOxと還元剤との間で還元反応を起こさせて、有害なNOxがNに変換されることになる。従って、PM成分が除去され、NOx成分が無害化されて、清浄となった排出ガスが排気管1の流出側通路1bから流出することになり、環境が汚染されるのを防止乃至抑制される。
【符号の説明】
【0030】
1 排気管 1a 流入側通路
1b 流出側通路 2 フィルタユニット
3 窒素酸化物処理部 10 フィルタチャンバ
11 外筒 12 内筒
16 流出口 17 フィルタ
18 ヒータ 20 回転式シャッタ
21 連通路 30 反応チャンバ
31 窒素酸化物還元触媒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディーゼルエンジンの排出ガスが導入されて、この排出ガス中に含まれる粒子状物質を除去し、かつ窒素酸化物の窒素に還元する処理を行うディーゼルエンジンの排出ガス処理装置において、
前記ディーゼルエンジンからの排出ガス流路には、上流側に排出ガス中の粒子状物質を捕捉し、還元性のガスを通過させる通気性フィルタを設けた複数のフィルタチャンバからなるフィルタユニットが配置され、下流側には前記排出ガスと前記還元性のガスからなる還元剤とを反応させる窒素酸化物還元触媒を設けた窒素酸化物処理部とが配置され、
前記フィルタユニットは、それぞれ相互に熱的に隔離された複数のフィルタチャンバから構成されて、これら各フィルタチャンバには前記フィルタに捕捉された粒子状物質を燃焼させるヒータが設けられ、
前記排出ガスの流路は、いずれか1つのフィルタチャンバを介して前記窒素酸化物処理部に排出ガスを供給し、他のフィルタチャンバは排出ガスの流通を停止させるように制御される制御手段を備える
構成としたことを特徴とするディーゼルエンジンの排出ガス処理装置。
【請求項2】
前記フィルタは、耐熱性の高いセラミック繊維から構成したことを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの排出ガス処理装置。
【請求項3】
前記反応触媒はイリジウムであって、シリカを多孔質の担体としたものであることを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの排出ガス処理装置。
【請求項4】
前記複数のフィルタチャンバはシャッタを介して前記排出ガス流路と接続されており、このシャッタによりいずれか1つのフィルタチャンバが前記排出ガス流路に接続されているときには、他のフィルタチャンバはこの排出ガス流路との接続を遮断するように切り換えることを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの排出ガス処理装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−1849(P2011−1849A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144173(P2009−144173)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】