説明

ドキュメント情報管理システム

【課題】社内外を問わず、印刷データ登録者と異なる人が所望の印刷データを迅速に印刷出力できるドキュメント情報管理システムを提供する。
【解決手段】インデックスサーバ9が、MFP13から受信した要求に対してユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、印刷要求に係る保管データの情報をMFP13に送信する。また、インデックスサーバ9が、MFP13から印刷要求を受信すると、当該印刷要求に係るドキュメントの機密度合いを判断し、機密度合いが高い場合には分散サーバ12に印刷要求を送信する。そして、分割サーバ12が、MFP13から受信したドキュメント要求と、インデックスサーバ9から受信した印刷要求とが一致しているかどうかを判断して不正要求を検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷対象のドキュメントのデータおよび属性情報等を管理するドキュメント情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、企業等において、各ユーザが作成したドキュメントの印刷データをプリントサーバ等に蓄積し、ユーザが印刷装置から印刷要求を行うと、印刷装置がプリントサーバに蓄積された印刷データを印刷するシステムが導入されている。このような印刷システムは、いわゆるプルプリント(蓄積印刷)システムと呼ばれる。
【0003】
プルプリントシステムに適用される技術として、例えば、特許文献1に開示された技術がある。具体的には、特許文献1では、(1)クライアント端末でドキュメントの印刷データと書誌情報を生成する、(2)クライアント端末から蓄積プリントサーバに印刷データを送信する、(3)クライアント端末から印刷管理サーバに書誌情報を送信し、印刷管理サーバで記憶する、(4)印刷管理サーバは印刷装置からの印刷要求(ユーザIDを含む。)を受信すると、書誌情報を検索し、一覧情報を送信する、(5)印刷管理サーバは印刷装置から受信した選択情報に応じて対応する蓄積プリントサーバに対し、指定の印刷装置に指定の印刷データを送信するように印刷命令信号を出力する、というシステムが開示されている。
【0004】
特許文献1に開示されたシステムは、同一企業の同一建物内での利用を想定している。従って、特許文献1に開示されたシステムは、(1)印刷要求者と、印刷出力の受取者が同一人物である、(2)印刷要求側の端末の設置場所と、印刷出力側の印刷装置の設置場所が同一ロケーションである、または同一建物内の他のロケーションである、(3)蓄積プリントサーバが1台である、または全体では複数台の蓄積プリントサーバが設置されていても、特定のフロアにおける印刷要求に基づく印刷データは特定の蓄積プリントサーバに蓄積する、という前提条件がある。
【特許文献1】特開2006−99714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の前提条件があると、例えば、他の営業拠点に出張する社員が現地で印刷出力を受け取ることができないため、自らの営業拠点で印刷出力を行って多くの書類を持ち運ばなければならないといった問題がある。
【0006】
本発明は、前述した問題点に鑑み、特許文献1のシステムを拡充するものであり、その目的は、(1)セキュリティを確保しながら、印刷要求者と印刷出力の受取者が同一人物であることを要しない、(2)印刷要求側が社外であっても良いし、印刷出力側の印刷装置の設置場所が社外であっても良い、(3)蓄積プリントサーバが複数台(数千台から数十万台規模)であっても、レスポンス良く(概ね印刷指示から数秒以内)、1ページ目の印刷出力を開始できる、ドキュメント情報管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために第1の発明は、印刷対象のドキュメントを集中管理するセンターサーバと、前記ドキュメントを分散して保持する分散サーバと、ユーザの権限情報を保持する権限管理サーバと、前記ドキュメントを印刷する印刷装置と、前記ドキュメントの情報を管理するドキュメント情報管理サーバとが通信可能に接続されたドキュメント情報管理システムであって、前記センターサーバは、前記ドキュメントの保管データの配信先を示す配信先情報を保持する手段と、前記配信先情報を参照し、前記保管データの配信先を決定する手段と、決定した配信先の分散サーバに前記保管データを送信する手段と、を備え、前記印刷装置が前記ユーザからの要求を前記ドキュメント情報管理サーバに送信すると、前記ドキュメント情報管理サーバが受信した要求に対して前記ユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、前記印刷要求に係る保管データの情報を前記印刷装置に送信することを特徴とするドキュメント情報管理システムである。
【0008】
第2の発明は、印刷対象のドキュメントを集中管理するセンターサーバと、前記ドキュメントを分散して保持する分散サーバと、ユーザの権限情報を保持する権限管理サーバと、前記ドキュメントを印刷する印刷装置と、前記ドキュメントの情報を管理するドキュメント情報管理サーバとが通信可能に接続されたドキュメント情報管理システムであって、前記ドキュメント情報管理サーバは、前記ドキュメントの保管データの配信先を示す配信先情報を保持する手段と、前記配信先情報を参照し、前記保管データの配信先を決定する手段と、を備え、前記センターサーバは、前記ドキュメント情報管理サーバが決定した配信先の分散サーバに前記保管データを送信する手段、を備え、前記印刷装置が前記ユーザからの要求を前記ドキュメント情報管理サーバに送信すると、前記ドキュメント情報管理サーバが受信した要求に対して前記ユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、前記印刷要求に係る保管データの情報を前記印刷装置に送信することを特徴とするドキュメント情報管理システムである。
【0009】
第1の発明または第2の発明によれば、ドキュメントの集中管理を行うセンターサーバではなく、ドキュメント情報管理サーバが要求権限判断処理を行うことから、ユーザの要求を短時間で処理することが可能となる。また、印刷装置が、センターサーバおよび権限管理サーバと直接通信を行わないことで、高いセキュリティを確保してドキュメント情報管理システムを運用することができる。
【0010】
第1の発明および第2の発明は、前記ドキュメント情報管理サーバが、前記印刷装置から印刷要求を受信すると、当該印刷要求に係るドキュメントの機密度合いを判断し、機密度合いが高い場合には前記分散サーバに前記印刷要求を送信する手段、を更に備え、前記印刷装置が、当該印刷要求に係るドキュメント要求を前記分割サーバに送信すると、前記分割サーバが、受信したドキュメント要求と、前記ドキュメント情報管理サーバから受信した印刷要求とが一致しているかどうかを判断して不正要求を検知する手段、を更に備えることが望ましい。これによって、印刷要求に係る機密度合いが高い場合にのみ、最終的なドキュメント要求時になりすまし等の不正行為をチェックすることで、高いセキュリティを確保するとともに、全体としては印刷要求に対して短時間に応答することができる。
【0011】
また、第1の発明および第2の発明における配信先情報の主キーは、前記ドキュメントに記載された内容の種別を示すドキュメント種別情報、前記ドキュメントの作成者または登録者の所属組織情報、前記ドキュメントの機密度合いを示す機密ランク情報のうち少なくとも一つを含むものである。
【0012】
第3の発明は、印刷装置によって印刷されるドキュメントの情報を管理するシステムに用いられるドキュメント情報管理方法であって、前記ドキュメントの保管データの配信先を示す配信先情報を参照し、前記保管データの配信先を決定するステップと、決定した配信先に前記保管データを送信するステップと、を含み、前記ユーザからの要求に対して前記ユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、前記要求に係る保管データの情報を前記印刷装置に送信することを特徴とするドキュメント情報管理方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、システムに登録済の印刷装置又はMFP(Multi Function Printer:マルチファンクションプリンタ)が設置されている場所であれば、社内外を問わず、印刷データ登録者と異なる人が所望の印刷データを迅速に印刷出力できるドキュメント情報管理システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
最初に、図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係るドキュメント情報管理システム1の概略構成について説明する。
【0015】
図1は、ドキュメント情報管理システム1の概略構成を示す図である。図1に示すように、ドキュメント情報管理システム1は、管理端末3、ドキュメント登録端末4、第1の携帯端末5、ドキュメントサーバ6、オーバレイサーバ7、センターサーバ8、インデックスサーバ9、ディレクトリサーバ10、第2の携帯端末11、分散サーバ12、MFP13等が、ネットワーク(図示しない)を介して接続される。また、ユーザはICカード14を保持し、MFP13を利用する際、ICカード14を用いて認証を受ける。
【0016】
ドキュメント情報管理システム1が取り扱うドキュメントは、例えば、ワープロソフト、表計算ソフト、文書レイアウトソフト、プレゼンテーション文書作成ソフト等で作成されたファイルである。また、例えば、印刷物等の紙媒体に印字された内容をスキャナ等で取り込んで作成した画像ファイル(JPEGファイル、TIFFファイル、BMPファイル等)であっても良い。
【0017】
センターサーバ8は、印刷対象のドキュメントを集中管理する。分散サーバ12は、ドキュメントを分散して保持する。権限管理サーバとしてのディレクトリサーバ10は、ユーザの権限情報を保持する。印刷装置としてのMFP13は、ドキュメントを印刷する。ドキュメント情報管理サーバとしてのインデックスサーバ9は、ドキュメントの情報を管理する。
【0018】
管理端末3は、ドキュメントサーバ6等と通信を行い、ドキュメント・プリントジョブの管理101等を行う。すなわち、管理者は、必要に応じて、管理端末3を用いて、ドキュメントの管理、プリントジョブの管理を行う。管理者は、管理端末3を用いることで、印刷指示から排紙完了までのプリントジョブをトレースすることができる。
【0019】
ドキュメント登録端末4は、ドキュメントサーバ6等と通信を行い、ドキュメントの編集・登録102等を行う。すなわち、ユーザは、ドキュメント登録端末4を用いて、ドキュメントをドキュメントサーバ6に登録するとともに、属性情報の登録・編集を行う。属性情報は、ドキュメント登録者情報、ドキュメント種別情報、機密ランク情報等を含む。また、属性情報は、必要があれば、原稿サイズ情報、原稿方向情報、印刷面情報等の印刷に関する情報も含む。詳細は、図3の説明にて後述する。
【0020】
第1の携帯端末5は、ドキュメントサーバ6等と通信を行い、ドキュメントの閲覧、PDF(Portable Document Format)の生成指示103等を行う。すなわち、ユーザは、第1の携帯端末5を用いて、ドキュメントおよびドキュメント情報を閲覧し、PDFの生成を指示する。尚、PDFの生成は、登録したドキュメントのデータ(作成したアプリケーションソフトによるフォーマットの状態)を、作成したアプリケーションソフトによらず、保管データとして共通のフォーマットにすることが目的である。本発明の実施の形態では、保管データのフォーマットをPDFとしているが、他のフォーマットであっても良いことは言うまでもない。例えば、XPS(XML Paper Specification)、ODF(Open Document Format for Office Applications)等でもよい。
【0021】
ドキュメントサーバ6は、管理端末3、ドキュメント登録端末4、第1の携帯端末5、オーバレイサーバ7等と通信を行い、各装置からの各種の要求に応答する。特に、ドキュメントサーバ6は、第1の携帯端末5等から受信するPDFの生成指示に応じて、ドキュメントの送信104を行う。すなわち、ドキュメントサーバ6は、第1の携帯端末5等からPDFの生成指示を受信すると、ドキュメントのデータおよびドキュメント情報をオーバレイサーバ7に送信する。オーバレイサーバ7との通信は、例えば、SOAP(Simple Object Access Protocol)によって行う。また、ドキュメントサーバ6は、ドキュメントのデータを保持する。ドキュメントサーバ6は、例えば、各装置からの各種の要求に応答するウェブアプリケーションサーバとして実装する。
【0022】
オーバレイサーバ7は、ドキュメントサーバ6、センターサーバ8等と通信を行い、ドキュメントサーバ6からドキュメントデータおよび属性情報の受信に応じて、PDFの送信105等を行う。ここで、オーバレイとは、フォームオーバレイを指し、ドキュメントの定型部分を独立させて、印刷装置やサーバに格納することである。使用頻度の高いドキュメントのオーバレイを行うことで、データ転送時間を短縮することができる。オーバレイサーバ7は、ドキュメントサーバ6からドキュメントデータおよび属性情報を受信すると、オーバレイ処理を行い、PDFを生成する。そして、オーバレイサーバ7は、生成したPDFデータおよび属性情報をセンターサーバ8に送信する。また、オーバレイサーバ7は、オーバレイ処理に用いるフォームデータ(ドキュメントの定型部分のデータ)を保持する。
【0023】
センターサーバ8は、オーバレイサーバ7、インデックスサーバ9、MFP13等と通信を行い、書誌情報・PDFの送信106、ドキュメントの送信115a等を行う。書誌情報の詳細は、図4の説明にて後述する。センターサーバ8は、オーバレイサーバ7からPDFデータおよび属性情報を受信すると、書誌情報を生成し、PDFデータおよび書誌情報をインデックスサーバ9に送信する。また、センターサーバ8は、MFP13からのドキュメントの要求に応じて、ドキュメントをMFP13に送信する。また、センターサーバ8は、PDFデータを保持する。尚、MFP13に対するドキュメントの送信115aは、必須の処理ではなく、分散サーバ12にドキュメントを保管し、分散サーバ12からMFP13にドキュメントを送信しても良い。
【0024】
インデックスサーバ9は、センターサーバ8、ディレクトリサーバ10、第2の携帯端末11、分散サーバ12、MFP13等と通信を行い、権限の照会107、PDFの転送110、書誌情報の送信113等を行う。インデックスサーバ9の処理の詳細は、図7、図8の説明にて後述する。また、インデックスサーバ9は、書誌情報、配信先情報を保持する。配信先情報の詳細は、図5の説明にて後述する。尚、配信先情報は、センターサーバ8が保持しても良い。
【0025】
ディレクトリサーバ10は、インデックスサーバ9等と通信を行い、権限情報の送信108等を行う。すなわち、ディレクトリサーバ10は、インデックスサーバ9から権限の照会があると、権限情報をインデックスサーバ9に送信する。
【0026】
第2の携帯端末11は、インデックスサーバ9等と通信を行い、印刷指示109等を行う。すなわち、ユーザは、第2の携帯端末11を用いて、インデックスサーバ9に印刷の指示を行う。
【0027】
分散サーバ12は、インデックスサーバ9、MFP13等と通信を行い、ドキュメントの送信115等を行う。すなわち、分散サーバ12は、MFP13からのドキュメントの要求に応じて、保管データをMFP13に送信する。また、分散サーバ12は、保管データを保持する。
【0028】
MFP13は、ICカード14と通信を行い、ユーザの認証を行う。また、MFP13は、センターサーバ8、インデックスサーバ9、分散サーバ12等と通信を行い、書誌情報の要求112、ドキュメントの要求114、ドキュメントの要求114a、印刷116等を行う。すなわち、MFP13は、ユーザがICカード14を用いて利用を試みると、ICカード14からユーザ識別情報を取得し、ユーザの認証を行う。そして、MFP13は、ユーザがドキュメントの閲覧、印刷等の指示を入力すると、書誌情報、保管データ等を取得し、書誌情報の表示、ドキュメントの印刷等を行う。尚、センターサーバ8に対するドキュメントの要求114aは、必須の処理ではない。
【0029】
次に、図2を参照しながら、各種装置のハードウェア構成について説明する。図2は、図1におけるインデックスサーバ9のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【0030】
以下の説明は、管理端末3、ドキュメント登録端末4、ドキュメントサーバ6、オーバレイサーバ7、センターサーバ8、ディレクトリサーバ10、分散サーバ12等のハードウェア構成にも適用される。
【0031】
図2のインデックスサーバ9は、CPU21、RAM22、ROM23、LANアダプタ24、ビデオアダプタ25、キーボード26、マウス27、ハードディスク28、CD−ROMドライブ29等を備え、これらは互いにシステムバス20を介して接続されている。
【0032】
CPU21は、オペレーションシステムのプログラムやアプリケーションプログラムに基づいて四則演算や比較演算等の各種の演算や、ハードウェアの制御を行う。RAM22には、ハードディスク28やCD−ROMドライブ29に装着されたCD−ROMやCD−R等の記憶媒体から読み出されたオペレーションシステムのプログラムやアプリケーションプログラム等が記憶され、これらはCPU21の制御により実行される。
【0033】
ROM23には、オペレーションシステムと協働してハードディスク28等への入出力を司るBIOS等が記憶される。LANアダプタ24は、CPU21によって制御されるオペレーションシステムの通信プログラムと協働してネットワークを介した外部との通信を行う。ビデオアダプタ25はディスプレイ装置に出力する画像信号を生成し、キーボード26及びマウス27は情報処理装置への指示を入力するために用いられる。
【0034】
ハードディスク28は、オペレーションシステム、アプリケーションプログラム、及び各種データを記憶している。インデックスサーバ9のハードディスク28には、各種テーブル(図3、図4、図5)、及びアプリケーション等が記憶されている。そして、インデックスサーバ9は他の端末、サーバと協働して処理を実行する。各処理の詳細については、後述するフローチャートで詳細に説明する。
【0035】
CD−ROMドライブ29は、CD−ROM、CD−R、若しくはCD−R/W等の記憶媒体を装着しており、アプリケーションプログラムをハードディスク28にインストールするのに用いる。なお、CD−ROMドライブ29の代わりにCD−Rドライブ、CD−R/Wドライブ、又はMOドライブ等を用いてもよい。
【0036】
次に、図3から図5を参照しながら、ドキュメント情報管理システム1で用いる主要なデータについて説明する。
【0037】
図3は、属性情報の一例を示す図である。属性情報は、ドキュメント登録端末4から登録されたドキュメントの属性データである。図3に示すように、属性情報は、ドキュメントID31、ドキュメント名32、登録者ID33、組織コード34、登録日時35、機密ランク36、文書種別37、保存期限38等を含む。属性情報の主キーは、ドキュメントID31である。
【0038】
ドキュメントID31は、ドキュメントを一意に識別する番号である。ドキュメントID31は、例えば、ドキュメントサーバ6が自動的に付番する。図3に示す例では、ドキュメントID31は、「P12345678」、「P12345679」である。
【0039】
ドキュメント名32は、ドキュメントの名称である。ドキュメント名32は、例えば、各種のアプリケーションソフトで作成したファイルのファイル名(ファイルの拡張子は含めても良いし、含めなくても良い。)である。図3に示す例では、ドキュメント名32は、「次世代プリントシステム提案書」、「電子帳票システム開発企画書」である。
【0040】
登録者ID33は、ドキュメントを登録したユーザを一意に識別する番号である。また、登録者ID33は、ドキュメント登録端末4がドキュメントサーバ6に接続する際のログイン用ユーザIDとして用いられる。登録者ID33は、例えば、ユーザの社員番号である。図3に示す例では、登録者ID33は、「A1234567」、「A1237654」である。
【0041】
組織コード34は、ドキュメントを登録したユーザが所属する組織を一意に識別する番号である。組織コード34は、例えば、国コード、会社コード、部・課コードを連結した番号である。図3に示す例では、組織コード34は、国コード3桁+会社コード8桁+「−」+部・課コード5桁であり、「01002287654−09876」、「01002287654−09876」である。
【0042】
登録日時35は、ドキュメントを登録した日時である。登録日時35は、例えば、ドキュメントサーバ6が属性情報のデータを作成する時のシステム時刻である。図3に示す例では、登録日時35は、「2007/12/27 12:34」、「2007/12/27 16:12」である。
【0043】
機密ランク36は、ドキュメントの機密度合いを示す記号である。機密ランク36は、例えば、機密度合いが「極秘」であれば「A」、機密度合いが「一般機密」であれば「B」、機密度合いが「社外秘」であれば「C」等である。図3に示す例では、機密ランク36は、「B」、「B」である。
【0044】
文書種別37は、ドキュメントの内容によって分類した種別である。文書種別37は、例えば、提案書、企画書、仕様書、設計書、図面、規定等である。図3に示す例では、文書種別37は、「D01」(例えば、「D01」は提案書を示す。)、「D02」(例えば、「D02」は企画書を示す。)である。
【0045】
保存期限38は、ドキュメントデータを保存する期限である。保存期限38は、例えば、ドキュメントの登録日から1週間である。例えば、日次のバッチ処理によって、保存期限38を超えたドキュメントデータを削除することで、ドキュメントサーバ6等が不必要にドキュメントデータを保持することを防ぎ、セキュリティを確保することができる。
【0046】
尚、図示はしていないが、属性情報に紐付く情報としては、印刷パラメータ情報、印刷ステータス情報等がある。印刷パラメータ情報は、例えば、用紙サイズ情報(A3、A4、A5、B4、B5等)、用紙方向情報(縦、横)、印刷面情報(片面、両面等)、フォームオーバレイの有無情報(有、無)、フォームID(フォームオーバレイが「有」の場合)等である。また、印刷ステータス情報は、印刷状況情報(未完了、正常終了、エラー終了)、印刷終了日時情報、印刷者情報(MFP13を使って印刷を行ったユーザの識別情報)、印刷装置情報(印刷を行ったMFP13の識別情報)等である。
【0047】
識別情報は、ドキュメントサーバ6が保持する。また、ドキュメントサーバ6は、印刷パラメータ情報、印刷ステータス情報等も保持する。これによって、管理者は、管理端末3を用いて、ドキュメントの登録状況、印刷状況を把握することができる。識別情報、印刷パラメータ情報、印刷ステータス情報等は、例えば、データベース管理システムによって保持する。
【0048】
図4は、書誌情報の一例を示す図である。ここで、図3に示したデータと本質的に同一のデータは、同一の番号を付して説明を省略する。書誌情報は、ドキュメント登録端末4から登録されたドキュメントの書誌データである。図4に示すように、書誌情報は、ドキュメントID31、ドキュメント名32、登録者ID33、組織コード34、登録日時35、機密ランク36、文書種別37、IPアドレス41、パス42、認証情報43、保存期限38等を含む。書誌情報の主キーは、典型的にはドキュメントID31であるが、ドキュメント名と登録者IDと登録日時を組み合わせて主キーとすることも可能である。
【0049】
IPアドレス41は、配信先となる分散サーバ12のIPアドレスである。IPアドレス41は、所定の手順によって暗号化して格納する。そして、IPアドレス41を参照する場合、所定の手順によって復号化する。図4に示す例では、IPアドレス41は、暗号化されている。
【0050】
パス42は、保管データの格納場所であって、分散サーバ12のローカルディスク上の記憶領域を示す場所である。図4に示す例では、パス42は、「d:¥/file/doc/yy」、「d:¥/file/doc/yy」である。
【0051】
認証情報43は、同一のデータに係るIPアドレス41で特定される分散サーバ12に接続する際の認証に必要な情報である。認証情報43は、所定の手順によって暗号化して格納する。そして、認証情報43を参照する場合、所定の手順によって復号化する。図4に示す例では、認証情報43は、暗号化されている。
【0052】
書誌情報は、センターサーバ8が作成し、保持するとともに、インデックスサーバ9に送信し、インデックスサーバ9も保持する。なお、インデックスサーバ9が書誌情報を作成し、センターサーバ8でインデックスサーバから受信した書誌情報とこの書誌情報を関連付けたドキュメントを保管する構成とすることも可能である。
【0053】
図5は、配信先情報の一例を示す図である。ここで、図3、図4に示したデータと本質的に同一のデータは、同一の番号を付して説明を省略する。配信先情報は、保管データの配信先を示すデータである。配信先情報は、組織コード34、文書種別37、IPアドレス41、パス42、認証情報43等を含む。配信先情報の主キーは、例えば、組織コード34と文書種別37の複合キーである。
【0054】
配信先情報は、マスタデータとして事前に登録する。配信先情報は、センターサーバ8が保持しても良いし、インデックスサーバ9が保持しても良い。
【0055】
尚、図示はしていないが、配信先情報には、機密ランク36を含めても良い。また、配信先情報の主キーは、組織コード34、機密ランク36および文書種別37のうち少なくとも一つを含むようにしても良い。例えば、組織コード34を配信先情報の主キーとした場合、組織コード34ごとに同一の分散サーバ12に対して保管データを配信することが自然である。そして、分散サーバ12が組織コード34ごとに保管データを保持する場合、MFP13は、同一の組織コード34に係る保管データを迅速に収集することができる。また、例えば、機密ランク36を主キーとした場合、機密ランク36ごとに同一の分散サーバ12に対して保管データを配信することが自然である。そして、分散サーバ12が機密ランク36ごとに保管データを保持する場合、機密ランク36が上位のドキュメント(機密度合いが高いドキュメント)に係る保管データは、高セキュリティに構成した分散サーバ12に保持させることができる。
【0056】
次に、図6から図8を参照しながら、ドキュメント情報管理システム1が行う処理について説明する。
【0057】
図6は、ドキュメント登録処理の流れを示すフローチャートである。ステップS601は、ドキュメント登録端末4のCPU21の制御の下で実行する。ステップS621およびステップS622は、ドキュメントサーバ6のCPU21の制御の下で実行する。
【0058】
図6に示すフローチャートの処理を実行する前提として、ドキュメント登録端末4は、ドキュメントサーバ6とセッションを確立し、認証処理(例えば、ユーザIDとパスワードによる認証処理等)を正常に終了している。更に、ドキュメントの登録指示命令の入力画面が、ドキュメントサーバ6からドキュメントに送信され、ドキュメント登録端末4のディスプレイ装置の表示部に表示されている。
【0059】
図6に示すように、ユーザがドキュメント登録端末4のキーボード26、マウス27等を介してドキュメントの登録指示命令(登録するドキュメントデータの格納場所、ドキュメント名32、登録者ID33、機密ランク36、文書種別37等を含む。)を入力すると、ドキュメント登録端末4は、指定されたドキュメントデータおよび属性情報をドキュメントサーバ6に送信する(ステップS601)。
【0060】
次に、ドキュメントサーバ6は、ドキュメントデータおよび属性情報を受信し(ステップS621)、受信したドキュメントデータおよび属性情報をRAM22のワークエリアに記憶する。
【0061】
次に、ドキュメントサーバ6は、ドキュメントID31を自動で付番し、システム時刻を参照して登録日時35を決定し、登録者ID33から組織コード34を決定し、登録日時35から保存期限38を算出する。そして、ドキュメントサーバ6は、ドキュメントID31、ドキュメント名32、登録者ID33、組織コード34、登録日時35、機密ランク36、文書種別37、保存期限38をハードディスク28上に構成されたデータベースの属性情報テーブルに登録するとともに、ドキュメントデータをドキュメントサーバ6のハードディスク28の所定の格納場所に記憶する(ステップ622)。
【0062】
尚、ドキュメントサーバ6がマスタデータとしての人事情報を保持し、人事情報を参照することで、登録者ID33から組織コード34を決定しても良い。また、ドキュメントサーバ6と異なるサーバが人事情報を保持し、ネットワークを介して参照するようにしても良い。
【0063】
図7は、保管データ生成処理の流れを示すフローチャートである。ステップS701は、第1の携帯端末5のCPU21の制御の下で実行する。ステップS721からステップS726は、ドキュメントサーバ6のCPU21の制御の下で実行する。ステップS731からステップS734は、オーバレイサーバ7のCPU21の制御の下で実行する。ステップS741からステップS745は、センターサーバ8のCPU21の制御の下で実行する。ステップS751およびステップS752は、インデックスサーバ9のCPU21の制御の下で実行する。ステップS761は、分散サーバ12のCPU21の制御の下で実行する。
【0064】
図7に示すフローチャートの処理を実行する前提として、第1の携帯端末5は、ドキュメントサーバ6とセッションを確立し、認証処理(例えば、ユーザIDとパスワードによる認証処理、または第1の携帯端末5のシリアルNo.による認証処理等)を正常に終了している。更に、接続したユーザIDの権限によって照会可能なドキュメントの一覧情報が、ドキュメントサーバ6から第1の携帯端末5に送信され、第1の携帯端末5のディスプレイ装置の表示部に表示されている。
【0065】
図7に示すように、第1の携帯端末5は、指示情報をドキュメントサーバ6に送信する(ステップS701)。指示情報は、ディスプレイ装置に表示されているドキュメントの一覧から特定のドキュメントを選択した情報である。また、指示情報は、印刷パラメータ情報を含めても良い。
【0066】
次に、ドキュメントサーバ6は、第1の携帯端末5からネットワークを介して指示情報を受信し(ステップS721)、受信した指示情報をドキュメントサーバ6のRAM22のワークエリアに記憶する。
【0067】
次に、ドキュメントサーバ6は、受信した指示情報に係るユーザIDの権限を照会する(ステップS722)。すなわち、ドキュメントサーバ6は、ユーザIDをキーとしてマスタデータとしての人事情報を参照し、選択情報に係るドキュメントの作成権限を照会する。そして、ドキュメントサーバ6は、当該ユーザが選択情報に係るドキュメントの作成権限を有しているかどうか確認する(ステップS723)。
作成権限を有していない場合(ステップ723のNo)、ドキュメントサーバ6は、「ドキュメント作成権限がありません。」のエラーメッセージを第1の携帯端末5に送信し(ステップS724)、処理を終了する。
作成権限を有している場合(ステップ723のYes)、ドキュメントサーバ6は、ステップS725に進む。
【0068】
次に、ドキュメントサーバ6は、属性情報を生成し(ステップS725)、オーバレイサーバ7とネットワークを介してセッションを確立して、ドキュメントデータおよび属性情報をオーバレイサーバ7に送信する(ステップS726)。ここで、必要があれば、ドキュメントサーバ6は、ステップS732のオーバレイ処理で用いるフォーム情報(例えば、フォーム名等)を決定し、フォーム情報を属性情報に付与する。
【0069】
次に、オーバレイサーバ7は、ドキュメントデータおよび属性情報を受信し(ステップS731)、受信したドキュメントデータおよび属性情報をオーバレイサーバ7のRAM22のワークエリアに記憶する。
【0070】
次に、オーバレイサーバ7は、受信した属性情報にフォーム情報が付与されている場合、付与されたフォーム情報を用いて、オーバレイサーバ7のハードディスク28の所定の格納場所に予め記憶されているフォームを特定する。そして、オーバレイサーバ7は、特定したフォームを用いて、フォームオーバレイ処理を行い(ステップS732)、フォームオーバレイ処理後のドキュメントデータをオーバレイサーバ7のRAM22のワークエリアに記憶する。尚、受信した属性情報にフォーム情報が付与されていない場合、オーバレイサーバ7は、ステップS732を行わず、ステップS733に進む。
【0071】
次に、オーバレイサーバ7は、PDF生成処理を行う(ステップS733)。すなわち、オーバレイサーバ7は、ドキュメントデータ(フォームオーバレイ処理を行った場合、フォームオーバレイ処理後のドキュメントデータ)を保管データの形式であるPDF形式に変換する。ここで、図1の説明にて前述したとおり、保管データの形式は、PDF形式に限らず、XPS形式、ODF形式等であっても良い。
【0072】
次に、オーバレイサーバ7は、センターサーバ8とネットワークを介してセッションを確立して、作成したPDF形式の保管データおよび受信した属性情報をセンターサーバ8に転送する(ステップS734)。
【0073】
次に、センターサーバ8は、PDF形式の保管データおよび属性情報を受信し(ステップS741)、受信したドキュメントデータおよび属性情報をオーバレイサーバ7のRAM22のワークエリアに記憶する。
【0074】
次に、センターサーバ8は、受信した属性情報を用いて書誌情報を生成し(ステップS742)、生成した書誌情報をセンターサーバ8のハードディスク28上に構成されたデータベースの書誌情報テーブルに登録する。
【0075】
次に、センターサーバ8は、送信先を判定する(ステップS743)。すなわち、センターサーバ8は、例えば、書誌情報に含まれる組織コード34および文書種別37をキーにして、センターサーバ8のハードディスク28上に構成されたデータベースの配信先情報テーブルを検索し、配信先の分散サーバ12のIPアドレス41、パス42、認証情報43等を取得する。そして、センターサーバ8は、取得したIPアドレス41、パス42、認証情報43等をセンターサーバ8のRAM22のワークエリアに記憶する。尚、配信先情報テーブルの検索に用いるキーは、組織コード34および文書種別37に限られない。図5の説明にて前述したように、配信先情報テーブルの検索キーは、例えば、組織コード34、機密ランク36および文書種別37のうち少なくともいずれか一つを含むものであっても良い。
【0076】
次に、センターサーバ8は、配信先の分散サーバ12とネットワークを介してセッションを確立して、PDF形式の保管データを分散サーバ12に転送する(ステップS744)。一方、分散サーバ12は、PDF形式の保管データを受信して(ステップS761)、分散サーバ12のハードディスク28の所定の格納場所に記憶する。
【0077】
次に、センターサーバ8は、インデックスサーバ9とネットワークを介してセッションを確立して、書誌情報をインデックスサーバ9に送信する(ステップS745)。一方、インデックスサーバ9は、書誌情報を受信して(ステップS751)、受信した書誌情報をインデックスサーバ9のハードディスク28上に構成されたデータベースの書誌情報テーブルに登録する(ステップS752)。
【0078】
ここで、図7に示す処理の流れと異なる手順について説明する。インデックスサーバ9が配信先情報を保持する場合、インデックスサーバ9が配信先判定(ステップS743)およびPDF転送(ステップS744)を行っても良い。すなわち、センターサーバ8は、インデックスサーバ9とネットワークを介してセッションを確立して、PDF形式の保管データおよび書誌情報をインデックスサーバ9に送信する。次に、インデックスサーバ9は、例えば、受信した書誌情報に含まれる組織コード34および文書種別37をキーにして、インデックスサーバ9のハードディスク28上に構成されたデータベースの配信先情報テーブルを検索し、配信先の分散サーバ12のIPアドレス41、パス42、認証情報43等を取得する。そして、インデックスサーバ9は、取得したIPアドレス41、パス42、認証情報43等をインデックスサーバ9のRAM22のワークエリアに記憶する。次に、インデックスサーバ9は、配信先の分散サーバ12とネットワークを介してセッションを確立して、PDF形式の保管データを分散サーバ12に転送する。
【0079】
また、更に、インデックスサーバ9が配信先情報を保持する場合、インデックスサーバ9が、配信先判定(ステップS743)を行うとともにセンターサーバ8にPDF転送の指示情報を送信し、センターサーバ8が、受信した指示情報に従ってPDF転送(ステップS744)を行っても良い。
【0080】
このように、ステップS743およびステップS744による保管データの配信先を決定し、決定した配信先の分散サーバ12に保管データを送信する機能は、センターサーバ8が具備しても良いし、インデックスサーバ9が具備しても良いし、センターサーバ8とインデックスサーバ9が機能の一部をそれぞれ具備しても良い。
【0081】
図8は、PDF照会・印刷処理の流れを示すフローチャートである。ステップS801からS808はMFP13のCPU21の制御の下で実行する。ステップS821からステップS829は、インデックスサーバ9のCPU21の制御の下で実行する。ステップS831からステップS838は、分散サーバ12のCPU21の制御の下で実行する。
【0082】
図8に示すように、MFP13は、ユーザ認証情報の読取を行う(ステップS801)。すなわち、MFP13は、ユーザが認証用のICカード14をカードリーダ装置にかざす(非接触型の場合)、または挿入する(接触型の場合)と、MFP13は、例えば、カードリーダ装置からユーザIDを読み取り、ユーザが入力装置を介して入力したパスワードを取得することで、ユーザ認証情報(ユーザIDおよびパスワード等)の読取を行う。尚、ユーザ認証情報は、ユーザIDおよびパスワード等に限られず、例えば、指紋、虹彩等の生体認証情報であっても良い。この場合、MFP13は、各種の生体認証手段を用いて、ユーザ認証情報の読取を行う。
【0083】
次に、MFP13は、インデックスサーバ9とネットワークを介してセッションを確立して、書誌情報をインデックスサーバ9に要求する(ステップS802)。このとき、MFP13は、読取を行ったユーザ認証情報をインデックスサーバ9に送信する。
【0084】
次に、インデックスサーバ9は、書誌情報の要求に係る情報を受信し(ステップS821)、インデックスサーバ9のRAM22のワークエリアに受信したユーザ認証情報を記憶する。
【0085】
次に、インデックスサーバ9は、権限照会を行う(ステップS822)。すなわち、インデックスサーバ9は、ディレクトリサーバ10とネットワークを介してセッションを確立して、ユーザ認証情報をディレクトリサーバ10に送信する。次に、ディレクトリサーバ10は、受信したユーザ認証情報によって特定されるユーザの権限情報をインデックスサーバ9に送信する。
【0086】
次に、インデックスサーバ9は、当該ユーザが当該書誌情報の要求権限を有しているかどうかをディレクトリサーバ10から受信したユーザの権限情報を用いて判定する(ステップS823)。なお、別の実施形態として、インデックスサーバ9の例えばハードディスク28等の記憶手段に権限情報を記憶し、受信したユーザ認証情報によって特定されるユーザの権限情報を用いて要求権限の有無を判定しても良い。
要求権限を有していない場合(ステップS823のNo)、インデックスサーバ9は、書誌情報を要求する権限がない旨のエラーメッセージをMFP13に送信し(ステップS825)、処理を終了する。
要求権限を有している場合(ステップS823のYes)、インデックスサーバ9は、ステップ824に進む。
【0087】
このように、ステップ802においてMFP13がユーザからの要求をインデックスサーバ9に送信すると、ステップ823においてインデックスサーバ9が受信した要求に対して要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、要求に係る保管データの情報をMFP13に送信する。ドキュメントの登録処理を含めたドキュメントの集中管理を行うセンターサーバ8ではなく、インデックスサーバ9が要求権限判断処理を行うことで、ユーザの要求を短時間で処理することが可能となる。また、MFP13が、センターサーバ8およびディレクトリサーバ10と直接通信を行わないことで、高いセキュリティを確保してドキュメント情報管理システム1を運用することができる。
【0088】
図8の説明に戻る。次に、インデックスサーバ9は、権限情報に基づいて当該ユーザが閲覧・印刷可能なドキュメントの一覧情報をMFP13に送信する(ステップS824)。すなわち、インデックスサーバ9は、権限情報に基づいて、当該ユーザが閲覧・印刷できるドキュメントを、インデックスサーバ9のハードディスク28上に構成されたデータベースの書誌情報テーブルから検索する。次に、インデックスサーバ9は、検索結果の書誌情報をインデックスサーバ9のRAM22のワークエリアに記憶する。そして、インデックスサーバ9は、記憶した書誌情報に含まれるドキュメントID31、ドキュメント名32、機密ランク36等の一覧リスト形式を一覧情報としてMFP13に送信する。尚、ステップS824においてMFP13に送信する一覧情報には、IPアドレス41、パス42、認証情報43等が含まれない。
【0089】
次に、MFP13は、一覧情報を受信し(ステップS803)、受信した一覧情報をMFP13のディスプレイ装置の表示部(例えば、MFP13のタッチパネルの液晶表示画面)に表示する。
【0090】
次に、MFP13は、ユーザがタッチパネル等を介して入力した一覧情報からの選択情報(選択したドキュメントを特定するための情報と印刷/閲覧の処理区分情報とを含む。)をインデックスサーバ9に送信する(ステップS804)。
【0091】
次に、インデックスサーバ9は、選択情報を受信し(ステップS826)、受信した選択情報をインデックスサーバ9のRAM22のワークエリアに記憶する。
【0092】
次に、インデックスサーバ9は、記憶した選択情報に係るドキュメントの機密ランク36を参照し、機密書類が指定されているかどうか確認する(ステップS827)。ここで、機密ランク36は、MFP13から送信する選択情報に含めても良いし、ステップS824で記憶した書誌情報を参照するようにしても良い。また、機密書類が指定されているかどうかは、例えば、参照する機密ランク36によって示される機密度合いが「極秘」(「A」)、「一般機密」(「B」)であれば機密書類が指定されていると判断する。
機密書類が指定されている場合(ステップS827のYes)、インデックスサーバ9は、ステップS824で記憶した書誌情報を参照し、当該書誌情報に係る保管データを保持する分散サーバ12とセッションを確立し、出力要求を送信する(ステップS828)。一方、分散サーバ12は、出力要求を受信し(ステップS831)、受信した出力要求に係る情報を分散サーバ12のRAM22のワークエリアに記憶しておく。
機密書類が指定されていない場合(ステップ827のNo)、インデックスサーバ9は、ステップS829に進む。
【0093】
次に、インデックスサーバ9は、書誌情報をMFP13に送信する(ステップS829)。ここで、ステップS829でMFP13に送信する書誌情報には、当該書誌情報に係る保管データを保持する分散サーバ12のIPアドレス41、パス42、認証情報43等が含まれる。
【0094】
次に、MFP13は、書誌情報を受信し(ステップS805)、受信した書誌情報を参照し、分散サーバ12にドキュメント要求を送信する(ステップS806)。ここで、MFP13は、ステップS801で読取を行ったユーザ認証情報を含めて送信する。
【0095】
次に、分散サーバ12は、ドキュメント要求を受信し(ステップS832)、受信したドキュメント要求が機密書類を指定しているかどうか確認する(ステップS833)。
機密書類を指定していない場合、分散サーバ12は、受信したユーザ認証情報を照合し、認証が問題ないかを判定する(ステップS834)。ユーザ認証情報の照合は、例えば、ディレクトリサーバ10への問い合わせによって行う。まず、認証が問題ありの場合(ステップS834のNo)、分散サーバ12は、認証に問題がある旨のエラーメッセージをMFP13に送信し(ステップS836)、処理を終了する。一方、認証が問題ない場合(ステップS834のYes)、分散サーバ12は、ステップS837に進む。
機密書類を指定している場合、分散サーバ12は、ステップS832で受信したMFP13からのドキュメント要求と、ステップS831で受信したインデックスサーバ9からの出力要求とが一致しているかどうかを確認する(ステップS835)。一致しているかどうかは、例えば、各要求に含まれる情報(印刷要求者のユーザIDや要求されたドキュメントのドキュメントID等)、各要求の送信時刻、各要求の送信元のIPアドレス/ポート番号、各要求の送信ルート等の様々な情報を用いて判断することができる。まず、一致していない場合、分散サーバ12は、不正な要求であると判断し、要求情報が一致しない旨のエラーメッセージをMFP13に送信し(ステップS838)、処理を終了する。一方、一致している場合、分散サーバ12は、ステップS837に進む。
【0096】
このように、ステップS826においてインデックスサーバ9がMFP13から印刷要求を受信すると、ステップS827においてインデックスサーバ9は当該印刷要求に係るドキュメントの機密度合いを判断し、機密度合いが高い場合には分散サーバ12に印刷要求を送信する。そして、ステップS806においてMFP13が当該印刷要求に係るドキュメント要求を分散サーバ12に送信すると、ステップS835において分散サーバ12が受信したドキュメント要求と、ステップS831においてインデックスサーバ9から受信した印刷要求とが一致しているかどうかを判断して不正要求を検知する。印刷要求に係る機密度合いが高い場合にのみ、最終的なドキュメント要求時になりすまし等の不正行為をチェックすることで、高いセキュリティを確保するとともに、全体としては印刷要求に対して短時間に応答することができる。
【0097】
図8の説明に戻る。次に、分散サーバ12は、ドキュメント要求に係るPDF形式の保管データをMFP13に送信する(ステップS837)。
【0098】
次に、MFP13は、PDF形式の保管データを受信し(ステップS807)、受信した保管データを印刷出力する(ステップS808)。尚、ドキュメント要求が閲覧要求に関する場合、MFP13は、受信した保管データをディスプレイ装置の表示部に表示する。
【0099】
次に、図9から図11を参照しながら、ドキュメント情報管理システム1に用いられる画面例について説明する。
【0100】
図9は、ドキュメント登録端末4が表示するドキュメント登録の画面の一例を示す図である。図9に示すように、ドキュメント登録の画面は、登録者901、組織コード902、ドキュメント名903、ドキュメント種別904、機密区分905、保管期限906、開示範囲907、参照ボタン908、登録ボタン909、キャンセルボタン910、終了ボタン911等の画面項目を含む。
【0101】
登録者901は、登録者ID33である。組織コード902は、組織コード34である。ドキュメント名903は、ドキュメント名32である。ドキュメント種別904は、文書種別37である。機密区分905は、機密ランク36である。保管期限906は、保存期限38である。開示範囲907は、図3から図5の説明に含まれていないが、ユーザが開示する対象者を制限できるようにするためのデータである。
【0102】
ユーザが参照ボタン908を押下すると、ドキュメント登録端末4は、画面に表示されているドキュメント名903に係るドキュメントデータの参照命令をドキュメントサーバ6に送信する。これを受けて、ドキュメントサーバ6は、当該ドキュメントデータをドキュメント登録端末4に送信し、ドキュメント登録端末4は、当該ドキュメントデータを画面に表示する。
【0103】
ユーザが登録ボタン909を押下すると、ドキュメント登録端末4は、画面に表示されているドキュメント名903に係るドキュメントの登録命令をドキュメントサーバ6に送信する。これを受けて、ドキュメントサーバ6は、図6のステップS621およびステップS622の処理を行う。
【0104】
ユーザがキャンセルボタン910を押下すると、ドキュメント登録端末4は、画面のキャンセル命令をドキュメントサーバ6に送信する。これを受けて、ドキュメントサーバ6は、ドキュメント名903から開示範囲907までの画面項目に初期値が表示される画面データをドキュメント登録端末4に送信し、ドキュメント登録端末4は、受信した画面データを画面に表示する。
【0105】
ユーザが終了ボタン911を押下すると、ドキュメント登録端末4は、画面の表示終了命令をドキュメントサーバ6に送信する。これを受けて、ドキュメントサーバ6は、例えば、当該アプリケーションに係るメニュー画面のデータをドキュメント登録端末4に送信し、ドキュメント登録端末4は、受信したメニュー画面を表示する。
【0106】
図9の例では、登録者901は「A1234567」、組織コード902は「01002287654−09876」、ドキュメント名903は「次世代プリントシステム提案書」、ドキュメント種別904は「提案書」、機密区分905は「B機密」、保管期限906は「登録日より7日間」、開示範囲907は「同課内とライン長」である。
【0107】
図10は、MFP13が表示するドキュメント一覧の画面の一例を示す図である。図10に示すように、ドキュメント一覧の画面は、ログインユーザ1001、組織コード1002、ドキュメント名1003、状態1004、ページ数1005、日付10006、機密ランク1007、更新ボタン1008、前ボタン1009、次ボタン1010、全選択1011、選択解除1012、詳細ボタン1013、削除ボタン1014、印刷ボタン1015、閲覧ボタン1016等の画面項目を含む。
【0108】
ログインユーザ1001は、図8に係るステップS901で読取を行うユーザ認証情報に係るユーザIDであり、登録者ID33と紐付く情報である。組織コード1002は、組織コード34である。ドキュメント名1003は、ドキュメント名32である。状態1004は、当該ドキュメントが登録済かどうか、または印刷処理中かどうか等を示す情報である。ページ数1005は、当該ドキュメントのページ数である。日付1006は、登録日時35である。機密ランク1007は、機密ランク36である。
【0109】
ユーザが更新ボタン1008を押下すると、MFP13は、ドキュメントの異一覧情報を再度取得し、取得した新しい一覧情報を画面に表示する。
【0110】
ユーザが前ボタン1009を押下すると、MFP13は、現在の画面に表示されているドキュメントよりも前に表示されることになっているドキュメントの情報を画面に表示する。例えば、4件のドキュメントの情報を一つの画面に表示する設定の場合、現在の画面に表示されているドキュメントよりも前に表示されることになっている4件分のドキュメントの情報を画面に表示する。但し、現在の画面に表示されているドキュメントよりも前に表示されることになっている4件分のドキュメントが存在しない場合、前ボタン1009を押下できないように表示することが望ましい。
【0111】
ユーザが次ボタン1010を押下すると、MFP13は、現在の画面に表示されているドキュメントよりも後に表示されることになっているドキュメントの情報を画面に表示する。例えば、4件のドキュメントの情報を一つの画面に表示する設定の場合、現在の画面に表示されているドキュメントよりも後に表示されることになっている4件分のドキュメントの情報を画面に表示する。但し、現在の画面に表示されているドキュメントよりも後に表示されることになっているドキュメントが一件分も存在しない場合、次ボタン1010を押下できないように表示することが望ましい。
【0112】
ユーザが全選択ボタン1011を押下すると、MFP13は、現在の画面に表示されている全てのドキュメントに対して選択(レ点を表示)を行う。尚、ユーザがタッチパネルを介して各ドキュメントを選択入力すると、MFP13は、ユーザが選択入力したドキュメントに対してのみ選択を行う。
【0113】
ユーザが選択解除ボタン1012を押下すると、MFP13は、ドキュメントの選択解除(レ点を非表示)を行う。
【0114】
ユーザが詳細ボタン1013を押下すると、MFP13は、現在選択しているドキュメントの詳細情報を表示する。
【0115】
ユーザが削除ボタン1014を押下すると、MFP13は、現在選択しているドキュメントの削除を行う。
【0116】
ユーザが印刷ボタン1015を押下すると、MFP13は、現在選択しているドキュメントの印刷を開始する。
【0117】
ユーザが閲覧ボタン1016を押下すると、MFP13は、現在選択しているドキュメントの内容を表示する。
【0118】
図10の例では、ログインユーザ1001は「A1237654」、組織コード1002は「01002287654−09876」である。また、ドキュメントは2件表示されている。1件目のドキュメントは、ドキュメント名1003が「次世代プリントシステム提案書」、状態1004が「登録済」、ページ数1005が「12」、日付1006が「2007/12/27 12:34」、機密ランク1007が「B」である。2件目のドキュメントは、ドキュメント名1003が「電子帳票システム開発企画書」、状態1004が「登録済」、ページ数1005が「20」、日付1006が「2007/12/27 16:12」、機密ランク1007が「B」である。1件目のドキュメントは選択されており、2件目のドキュメントは選択されていない。
【0119】
図11は、MFP13が処理中のドキュメント一覧の画面の一例を示す図である。ここで、図10に示した画面項目と同一の画面項目は、同一の番号を付して説明を省略する。図11に示すように、ドキュメント一覧の画面は、ログインユーザ1001、組織コード1002、ドキュメント名1003、状態1004、ページ数1005、日付10006、機密ランク1007、更新ボタン1008、前ボタン1009、次ボタン1010、全選択1011、選択解除1012、詳細ボタン1013、削除ボタン1014、印刷ボタン1015、閲覧ボタン1016等の画面項目を含む。
【0120】
図11の例では、ドキュメント名1003が「次世代プリントシステム提案書」のドキュメントについて、MFP13が処理中であることを示している。図11に示す例では、ドキュメント名1003が「次世代プリントシステム提案書」のドキュメントは、状態1004が「処理中」となっている。例えば、MFP13が印刷の処理中である場合、ドキュメント名1003が「次世代プリントシステム提案書」のドキュメントの印刷を終了すると、MFP13は、状態1004を更新し、「登録済」と表示する。
【0121】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、インデックスサーバ9が、MFP13から受信した要求に対してユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、印刷要求に係る保管データの情報をMFP13に送信する。また、インデックスサーバ9が、MFP13から印刷要求を受信すると、当該印刷要求に係るドキュメントの機密度合いを判断し、機密度合いが高い場合には分散サーバ12に印刷要求を送信する。そして、分割サーバ12が、MFP13から受信したドキュメント要求と、インデックスサーバ9から受信した印刷要求とが一致しているかどうかを判断して不正要求を検知する。これによって、高いセキュリティを確保しながら、社内外を問わず、印刷データ登録者と異なる人が所望の印刷データを迅速に印刷出力できる。
【0122】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るドキュメント情報管理システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0123】
例えば、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0124】
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによって達成される。即ち、上述した各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0125】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、次のものを用いることができる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等である。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0126】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記各実施の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0127】
更に、前述した各実施の形態の機能が以下の処理によって実現される場合も本発明に含まれる。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う場合も本願に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】ドキュメント情報管理システム1の概略構成を示す図
【図2】インデックスサーバ9のハードウェア構成を概略的に示すブロック図
【図3】属性情報の一例を示す図
【図4】書誌情報の一例を示す図
【図5】配信先情報の一例を示す図
【図6】ドキュメント登録処理の流れを示すフローチャート
【図7】保管データ生成処理の流れを示すフローチャート
【図8】PDF照会・印刷処理の流れを示すフローチャート
【図9】ドキュメント登録端末4が表示するドキュメント登録の画面の一例を示す図
【図10】MFP13が表示するドキュメント一覧の画面の一例を示す図
【図11】MFP13が処理中のドキュメント一覧の画面の一例を示す図
【符号の説明】
【0129】
1………ドキュメント情報管理システム
3………管理端末
4………ドキュメント登録端末
5………第1の携帯端末
6………ドキュメントサーバ
7………オーバレイサーバ
8………センターサーバ
9………インデックスサーバ
10………ディレクトリサーバ
11………第2の携帯端末
12………分散サーバ
13………MFP
14………ICカード
20………システムバス
21………CPU
22………RAM
23………ROM
24………LANアダプタ
25………ビデオアダプタ
26………キーボード
27………マウス
28………ハードディスク
29………CD−ROMドライブ
31………ドキュメントID
32………ドキュメント名
33………登録者ID
34………組織コード
35………登録日時
36………機密ランク
37………文書種別
38………保存期限
41………IPアドレス
42………パス
43………認証情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷対象のドキュメントを集中管理するセンターサーバと、前記ドキュメントを分散して保持する分散サーバと、ユーザの権限情報を保持する権限管理サーバと、前記ドキュメントを印刷する印刷装置と、前記ドキュメントの情報を管理するドキュメント情報管理サーバとが通信可能に接続されたドキュメント情報管理システムであって、
前記センターサーバは、
前記ドキュメントの保管データの配信先を示す配信先情報を保持する手段と、
前記配信先情報を参照し、前記保管データの配信先を決定する手段と、
決定した配信先の分散サーバに前記保管データを送信する手段と、
を備え、
前記印刷装置が前記ユーザからの要求を前記ドキュメント情報管理サーバに送信すると、前記ドキュメント情報管理サーバが受信した要求に対して前記ユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、前記印刷要求に係る保管データの情報を前記印刷装置に送信することを特徴とするドキュメント情報管理システム。
【請求項2】
印刷対象のドキュメントを集中管理するセンターサーバと、前記ドキュメントを分散して保持する分散サーバと、ユーザの権限情報を保持する権限管理サーバと、前記ドキュメントを印刷する印刷装置と、前記ドキュメントの情報を管理するドキュメント情報管理サーバとが通信可能に接続されたドキュメント情報管理システムであって、
前記ドキュメント情報管理サーバは、
前記ドキュメントの保管データの配信先を示す配信先情報を保持する手段と、
前記配信先情報を参照し、前記保管データの配信先を決定する手段と、
を備え、
前記センターサーバは、
前記ドキュメント情報管理サーバが決定した配信先の分散サーバに前記保管データを送信する手段、
を備え、
前記印刷装置が前記ユーザからの要求を前記ドキュメント情報管理サーバに送信すると、前記ドキュメント情報管理サーバが受信した要求に対して前記ユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、前記印刷要求に係る保管データの情報を前記印刷装置に送信することを特徴とするドキュメント情報管理システム。
【請求項3】
前記ドキュメント情報管理サーバが、
前記印刷装置から印刷要求を受信すると、当該印刷要求に係るドキュメントの機密度合いを判断し、機密度合いが高い場合には前記分散サーバに前記印刷要求を送信する手段、
を更に備え、
前記印刷装置が、当該印刷要求に係るドキュメント要求を前記分割サーバに送信すると、前記分割サーバが、受信したドキュメント要求と、前記ドキュメント情報管理サーバから受信した印刷要求とが一致しているかどうかを判断して不正要求を検知する手段、
を更に備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドキュメント情報管理システム。
【請求項4】
前記配信先情報の主キーは、前記ドキュメントに記載された内容の種別を示すドキュメント種別情報、前記ドキュメントの作成者または登録者の所属組織情報、前記ドキュメントの機密度合いを示す機密ランク情報のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のドキュメント情報管理システム。
【請求項5】
印刷装置によって印刷されるドキュメントの情報を管理するシステムに用いられるドキュメント情報管理方法であって、
前記ドキュメントの保管データの配信先を示す配信先情報を参照し、前記保管データの配信先を決定するステップと、
決定した配信先に前記保管データを送信するステップと、
を含み、
前記ユーザからの要求に対して前記ユーザの要求権限の有無を判定し、要求権限を有していると判断した場合、前記要求に係る保管データの情報を前記印刷装置に送信することを特徴とするドキュメント情報管理方法。
【請求項6】
前記印刷装置からの印刷要求に係るドキュメントの機密度合いを判断し、機密度合いが高い場合には前記配信先に前記印刷要求を送信するステップと、
前記印刷装置からの当該印刷要求に係るドキュメント要求に対して、前記配信先が、受信したドキュメント要求と、先に受信した印刷要求とが一致しているかどうかを判断して不正要求を検知するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項5に記載のドキュメント情報管理方法。
【請求項7】
前記配信先情報の主キーは、前記ドキュメントに記載された内容の種別を示すドキュメント種別情報、前記ドキュメントの作成者または登録者の所属組織情報、前記ドキュメントの機密度合いを示す機密ランク情報のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のドキュメント情報管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−157879(P2009−157879A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338771(P2007−338771)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】