説明

ナビゲーション装置及びコンピュータプログラム

【課題】POIの検索に関し、CPUの処理負担の軽減並びに必要なメモリ容量の削減を行うことが可能なナビゲーション装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】3D表示により自車位置周辺の地図画像を液晶ディスプレイ17に表示する際に、自車位置の近傍のエリアについては全種別の地点を検索対象として自車の現在位置から第1検索距離以内の第1検索範囲にあるPOIを検索し、自車位置から遠方のエリアについては特定種別の地点のみ検索対象として第2検索地点から第2検索距離以内の第2検索範囲にあるPOIを検索し、検索されたPOIに基づいて地点の種別と位置を示すアイコン図形を地図画像上に重畳して表示するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基準位置の周辺の地点に関する情報の検索及び案内を行うナビゲーション装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の走行案内を行い、運転者が所望の目的地に容易に到着できるようにしたナビゲーション装置が車両に搭載されていることが多い。ここで、ナビゲーション装置とは、GPS受信機などにより自車の現在位置を検出し、その現在位置に対応する地図データをDVD−ROMやHDDなどの記録媒体またはネットワークを通じて取得して液晶モニタに表示することが可能な装置である。更に、かかるナビゲーション装置では、自車の現在位置の周辺にある地点(施設等)の種別や位置等の地点情報(POI:Point of Interest)を案内する為に、地図画像上に地点を示すアイコンを描画することも行われている。
【0003】
例えば、特開2005−10091号公報や特開2007−139931号公報には、地図上の位置関係に応じた形態で、2Dや3Dでディスプレイに表示した地図画像上に地点(施設)の位置と種別を示すアイコンを表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−10091号公報(第6頁〜第8頁、図4)
【特許文献2】特開2007−139931号公報(第9頁、第10頁、図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、前記した特許文献1及び特許文献2に記載された技術のようにPOIの案内を行う為には、POIが記憶されたDB等を検索し、自車の周辺にある地点に関するPOIのみを選別して取得する必要がある。ここで、従来、POIの検索を行う際には自車位置を中心とした所定距離以内の範囲(即ち、自車位置を中心とし、半径を所定距離(例えば500m)とする円の内側)を検索範囲としていた。そして、この検索範囲は、少なくともディスプレイに表示する対象となる地図のエリア(以下、表示対象エリアという)が含まれる範囲とする必要がある。また、この表示対象エリアは自車の現在位置とディスプレイに表示する地図画像の縮尺に基づいて決定される。例えば、図8に示すように自車位置101の周辺の略長方形で囲まれたエリアを表示対象エリア102とすると、検索範囲103は自車位置101を中心として少なくとも表示対象エリア102を囲むサイズの円とする必要がある。
【0006】
また、近年のナビゲーション装置では前記した特許文献2のようにディスプレイに表示する地図画像を3D表示で行うことも行われている。そして、地図画像を3D表示で行う場合には、同じ縮尺でも2D表示で行う場合と比較してディスプレイへの表示対象となる表示対象エリアが広くなる。ここで、図9は、図8と同じ縮尺且つ同じ自車位置101で3D表示を行った場合における表示対象エリア112を示した図である。図9に示すように、3D表示を行う場合の表示対象エリア112は2D表示を行う場合の表示対象エリア102と比較して非常に面積が広くなる。また、表示対象エリア112は自車位置101から遠いエリアほど横幅を広くする必要があることから、略台形形状となる。従って、表示対象エリア112を囲む検索範囲113は、2D表示を行う場合の検索範囲103と比較して非常に大きくする必要がある。
【0007】
更に、近年においては、地図画像を3D表示により行うに際し、より現実の視界に近づける為に、自車位置からより遠方のエリアについても表示対象エリアとすることが提案されている。従って、更にPOIを検索する為の検索範囲を広げる必要性が生じていた。ここで、POIの検索を行う処理は、検索範囲の大きさによってCPUの処理負担や必要となるメモリ容量が大きく変化する。即ち、検索範囲が広がるとCPUの処理負担が増加し、必要となるメモリの容量も大きくなる。
【0008】
また、特許文献1では、ディスプレイに表示するPOIのアイコンの数を減少させる技術について記載されている。しかし、POIの検索については従来と同じ検索範囲で行われているので、CPUの処理負担の軽減は十分に図れていなかった。
【0009】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、広いエリアや形状の歪なエリアを対象としてPOIの検索を行う場合であっても、検索範囲を最小限とすることができ、CPUの処理負担の軽減並びに必要なメモリ容量の削減を行うことが可能なナビゲーション装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係るナビゲーション装置(1)は、基準位置を取得する基準位置取得手段(13)と、前記基準位置取得手段によって取得された基準位置の周囲において形状の異なる複数の検索範囲を設定する検索範囲設定手段(13)と、前記検索範囲設定手段によって設定された複数の検索範囲内に位置する地点に関する情報を取得する地点情報取得手段(13)と、前記地点情報取得手段により取得した地点に関する情報を案内する案内手段(13)と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に係るナビゲーション装置(1)は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記検索範囲設定手段(13)は、前記基準位置の周囲に位置する複数の検索地点を特定する検索地点特定手段(13)と、前記検索地点特定手段によって特定された前記複数の検索地点に対して検索地点毎に異なる検索距離を関連付ける距離関連付け手段(13)と、を備え、前記検索地点を中心とし、その検索地点に関連付けられた前記検索距離以内の範囲を前記検索範囲に設定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係るナビゲーション装置(1)は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、前記距離関連付け手段(13)は、前記基準位置からの距離が第1距離にある第1検索地点に対して第1検索距離を関連付け、前記基準位置からの距離が前記第1距離より遠い第2距離にある第2検索地点に対して前記第1検索距離より短い第2検索距離を関連付けることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に係るナビゲーション装置(1)は、請求項3に記載のナビゲーション装置において、前記地点情報取得手段(13)は、前記第2検索地点を中心とする第2検索範囲内においては前記地点に関する情報の内、特定種別の地点に関する情報のみを取得することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に係るナビゲーション装置(1)は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のナビゲーション装置において、自車の進行方向を予測する進行方向予測手段(13)を有し、前記地点情報取得手段(13)は、前記複数の検索範囲の内、前記進行方向予測手段によって予測される前記自車の進行方向に位置する検索範囲にある地点に関する情報から優先して取得することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に係るナビゲーション装置(1)は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のナビゲーション装置において、前記案内手段(13)は前記地点情報取得手段(13)により取得した地点の位置及び種別を特定するアイコンを地図画像上に表示することを特徴とする。
【0016】
更に、請求項7に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに搭載され、自車の現在位置を取得する自車位置取得機能(S1)と、前記自車位置取得機能によって取得された自車の現在位置の周囲において形状の異なる複数の検索範囲を設定する検索範囲設定機能(S1、S2、S4、S5)と、前記検索範囲設定機能によって設定された複数の検索範囲内に位置する地点に関する情報を取得する地点情報取得機能(S3、S8)と、前記地点情報取得機能により取得した地点に関する情報を案内する案内機能(S9)と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
前記構成を有する請求項1に記載のナビゲーション装置によれば、広いエリアや形状の歪なエリアを対象として地点に関する情報の検索を行う場合であっても、形状の異なる複数の検索範囲により検索を行うことによって、検索範囲を最小限とすることができる。従って、CPUの処理負担の軽減並びに必要なメモリ容量の削減を行うことが可能となる。
【0018】
また、請求項2に記載のナビゲーション装置によれば、検索範囲を円形状とした場合において、その中心地点を複数特定することによって、円形状の検索範囲を複数組合せた新たな形状の検索範囲により、地点に関する情報を検索することができる。従って、形状の歪なエリアを対象として地点に関する情報の検索を行う場合であっても、検索範囲を最小限とすることが可能となる。
【0019】
また、請求項3に記載のナビゲーション装置によれば、基準位置から遠方のエリアを検索する為の円形状の検索範囲について、基準位置の近傍のエリアを検索する検索範囲より範囲を小さくするので、特に3D表示を行う際にディスプレイの表示対象となる略台形形状のエリアを検索するに際して、検索範囲を最小限とすることが可能となる。
【0020】
また、請求項4に記載のナビゲーション装置によれば、基準位置から遠方のエリアを検索する際には特定の種別の地点に関する情報のみを検索対象とするので、検索範囲が広く且つ基準位置の近傍に比べて地点に関する情報の案内の必要性が少ない遠方のエリアにおいては、自車の進行方向の目印となる特定の地点のみを予め検索対象とすることが可能となる。
【0021】
また、請求項5に記載のナビゲーション装置によれば、予測される自車の進行方向に基づいて、今後において案内する必要性の高いエリアから優先して地点に関する情報を検索し、ユーザに案内することが可能となる。従って、CPUの検索処理に長時間必要となる場合であっても、地点に関する適切な案内を行うことができる。
【0022】
また、請求項6に記載のナビゲーション装置によれば、アイコンを地図画像上に表示することによって地点に関する情報を案内するので、ユーザに一見して容易に地点に関する情報を把握させることが可能となる。
【0023】
更に、請求項7に記載のコンピュータプログラムによれば、広いエリアや形状の歪なエリアを対象として地点に関する情報の検索を行わせる場合であっても、形状の異なる複数の検索範囲により検索を行うことによって、検索範囲を最小限とすることができる。従って、CPUの処理負担の軽減並びに必要なメモリ容量の削減を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図2】POIとして記憶される地点の一例を示した図である。
【図3】POIとして記憶されるアイコン図形と検索条件の一例を示した図である。
【図4】本実施形態に係る地点情報案内処理プログラムのフローチャートである。
【図5】POIの検索方法の一例を示した図である。
【図6】第2検索範囲の検索順の設定方法の一例を示した図である。
【図7】本実施形態に係るナビゲーション装置において液晶ディスプレイに表示される走行案内画面を示した図である。
【図8】2D表示により地図画像を表示する場合における表示対象エリアを示した図である。
【図9】3D表示により地図画像を表示する場合における表示対象エリアを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係るナビゲーション装置について具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
【0026】
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、自車の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU(基準位置取得手段、検索範囲設定手段、地点情報取得手段、案内手段、検索地点特定手段、距離関連付け手段、進行方向予測手段)13と、操作者からの操作を受け付ける操作部14と、地図情報や案内経路及びPOIの案内等に関する各種情報を出力する情報出力部15と、交通情報センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール16と、から構成されている。尚、POIとは施設情報、スポット情報など位置情報と連動したデジタルコンテンツデータのことをいう。
【0027】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS31、地磁気センサ32、車速センサ33、ステアリングセンサ34、ジャイロセンサ35、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位、自車の走行速度等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ33は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の車輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより車輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記5種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
【0028】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB22、所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0029】
ここで、地図情報DB22は、経路案内、交通情報案内及び地図表示に必要な各種地図データが記録されている。具体的には、道路(リンク)形状に関するリンクデータ24、ノード点に関するノードデータ25、施設等の地点に関する情報であるPOIデータ26、経路を探索するための探索データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ、地図、道路、交通情報等の画像を液晶ディスプレイ17に描画するための画像描画データ等から構成されている。
【0030】
ここで、リンクデータ24としては、道路を構成する各リンクに関してリンク長、リンクの属する道路の幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切り等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。更に、有料道路に関して、有料道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、料金所(インターチェンジ)等に関するデータが記録される。
【0031】
また、ノードデータ25としては、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、各道路に曲率半径等に応じて所定の距離ごとに設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
【0032】
また、POIデータ26としては、ナビゲーション装置1のナビゲーション処理において出発地、目的地、通過点等となる地点に関する情報が記憶される。例えば、ホテル、旅館等の宿泊施設、ガソリンスタンド等の給油施設、ショッピングモール、スーパーマーケット、ショッピングセンタ等の商業施設、テーマパーク、ゲームセンタ等の娯楽施設、レストラン、バー、居酒屋等の飲食施設、公共駐車場等の駐車施設、交通施設、寺院、教会等の宗教施設、美術館、博物館等の公共施設等の施設や、名所旧跡、観光スポット、ビューポイント(景勝地)、広場、交差点、公共建造物、モニュメント等の地点に関する情報が該当する。
また、POIデータ26は、地点毎に、地点の識別子であるPOI番号、地点の名称を表すPOI名称、地点の種別(「駐車場」、「郵便局」、「レストラン」等)といった種別を示すPOI種別、地点の座標を示すPOI座標等が格納されている。ここで、図2はPOIデータ26として記憶される地点に関する情報の一例を示した図である。
例えば、図2に示すPOIデータ26の例では、座標(x1,y1)の地点においてPOI番号:「10001」に該当する○○駅が設置されていることを示している。また、座標(x2,y2)の地点においてPOI番号:「10002」に該当する○×駐車場が設置されていることを示している。同様に他の地点に関する情報についても記憶されている。
【0033】
また、POIデータ26としては、POIの種別と位置を特定するために液晶ディスプレイ17に表示されるアイコン図形や、検索条件に関するデータについても記憶されている。例えば、図3には地点の種別として、「空港」、「駅」、「ショッピングセンタ」、「病院」、「ガソリンスタンド」、「コンビニエンスストア」に該当するアイコン図形と各種別に対応する検索条件を示した図である。尚、POIを検索する検索条件については自車の現在位置の近傍のエリアを検索する際に用いられる『近傍検索条件』と、自車の現在位置から遠方のエリアを検索する際に用いられる『遠方検索条件』の2種類があり、後述のように条件に該当する種別のPOIのみが検索対象となる。各検索条件については、後に詳細に説明する。
【0034】
そして、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、上記POIデータ26を用いて自車の現在位置周辺に位置する地点を検索し、該当する地点に関する情報を地図情報DB22から取得する。そして、液晶ディスプレイ17に表示された地図画像の該当位置に対してアイコン図形を表示することにより、地点の種別と位置をユーザに対して案内する。
【0035】
また、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、目的地が選択された場合に現在位置から目的地までの案内経路を設定する案内経路設定処理、自車位置周辺にある地点を検索するとともに検索結果に基づいて地点の案内をするPOI案内処理等のナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、ナビゲーション装置1の備える各種装置の制御用のプログラムを記録するROM43、ROM43から読み出したプログラムのほか、POI案内処理プログラム(図4参照)等を記録するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。
【0036】
操作部14は、案内終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、液晶ディスプレイ17の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、操作部14は案内開始地点としての出発地の入力にも用いられる場合がある。
【0037】
また、情報出力部15は、液晶ディスプレイ17やスピーカ18等によって構成され、ユーザに対して自車周辺の地図や案内経路及びPOIに関する各種情報を出力する。
【0038】
ここで、情報出力部15を構成する液晶ディスプレイ17は、車両の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在位置から目的地までの案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、地図画像を表示する際には、POIデータ26に基づいて地図の表示対象エリア内にあるPOIの種別と位置を示すアイコン図形を地図画像に重畳して表示する。
【0039】
また、情報出力部15を構成するスピーカ18は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
【0040】
また、通信モジュール16は、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0041】
また、ナビゲーション装置1にはDVDドライブを設けても良い。DVDドライブは、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて地図情報DB22の更新等が行われる。
【0042】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてCPU41が実行するPOI案内処理プログラムについて図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係るPOI案内処理プログラムのフローチャートである。ここで、POI案内処理プログラムは車両のACCがオンされた後に所定間隔(例えば200ms毎)で実行され、自車位置周辺にある地点(施設等)を検索するとともに、検索結果に基づいて地点に関する情報を案内するプログラムである。尚、以下の図4にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0043】
先ず、POI案内処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、周辺の地図情報を案内する基準位置として自車の現在位置を取得する。具体的には、先ずGPS31によって自車の現在位置を検出し、地図情報DB22に記憶された地図情報から自車の現在位置を地図上で特定するマップマッチング処理を行う。尚、自車の現在位置は後述するように表示対象エリアの内、特に自車の現在位置の近傍のエリア(図5に示すエリア54)においてPOIを検索する範囲(第1検索範囲)の中心地点(第1検索地点)となる。尚、上記S1では基準位置として、自車の現在位置を取得しているが、自車の現在位置以外の地図上の任意の地点を基準位置としても良い。例えば、地図画面上でユーザが地図のスクロール操作等をした場合には、基準位置としてユーザの操作に基づく任意の地点が取得される。また、上記S1が基準位置取得手段の処理に相当する。
【0044】
次に、S2においてCPU41は自車の現在位置(第1検索地点)に対して第1検索距離を関連付ける。ここで、第1検索距離は、自車の現在位置を中心として、自車位置の近傍のエリア内のPOIを検索する第1検索範囲を設定する為のパラメータの一つである。具体的には、第1検索地点から第1検索距離以内の範囲、即ち第1検索地点を中心とし、半径を第1検索距離とする円の内側の範囲が第1検索範囲となる。尚、本実施形態では第1検索距離は、例えば表示対象エリアの自車の進行方向に沿う全長L(図5参照)の2/3の長さとする。
【0045】
そして、前記S2の処理を行うことによって自車位置の近傍のエリア(図5に示すエリア54)においてPOIを検索する範囲である第1検索範囲が設定される。例えば、図5に示すように自車の現在位置51の周辺の略台形形状のエリアを液晶ディスプレイ17への表示対象とする表示対象エリア52とすると、第1検索範囲53は自車の現在位置51を中心とした半径(2/3)Lの円の内側の範囲となる。そして、第1検索範囲53を設定することによって、表示対象エリア52の内、特に自車位置の近傍のエリア54内に位置するPOIについて検索することができる。
【0046】
続いて、S3においてCPU41は、前記S2で設定した第1検索範囲内に位置するPOIを検索し、地点に関する情報を地図情報DB22から取得する。具体的には、地図情報DB22に格納されたPOIデータ26(図2参照)に基づいて、第1検索範囲内に位置する地点を特定し、特定された地点に関する情報を地図情報DB22から取得する。
また、その際の検索対象とするPOIは、“地点の種別”と“液晶ディスプレイ17に表示する地図のスケール”によって異なる。例えば、図3に示すように『空港』のPOIについては、スケールが10m〜10kmである場合に限り検索対象とする。また、『駅』のPOIについては、スケールが10m〜5kmである場合に限り検索対象とする。また、『ショッピングセンタ』及び『病院』のPOIについては、スケールが10m〜2kmである場合に限り検索対象とする。また、『ガソリンスタンド』及び『コンビニエンスストア』のPOIについては、スケールが10m〜400mである場合に限り検索対象とする。それによって、設置数が多く、スケールの大きい地図では該当地点が多すぎる種別のPOIについては、予め検索対象から外すことが可能となる。
【0047】
その後、S4においてCPU41は第2検索地点を特定する。尚、第2検索地点は、後述するように表示対象エリアの内、特に自車位置から遠方のエリア(図5に示すエリア55)においてPOIを検索する範囲(第2検索範囲)の中心地点となる。尚、特定される第2検索地点の位置は表示対象エリアの形状によって異なり、後述のS5で設定される第2検索範囲によって、自車位置から遠方のエリア(図5に示すエリア55)を包含可能な位置に一又は複数個が特定される。図5に示す例では、第2検索地点はA〜Eの5点に特定される。
【0048】
次に、S5においてCPU41は前記S4で特定した第2検索地点に対して第2検索距離を関連付ける。ここで、第2検索距離は、第2検索地点を中心として、自車位置から遠方のエリア内のPOIを検索する第2検索範囲を設定する為のパラメータである。具体的には、第2検索地点から第2検索距離以内の範囲、即ち第2検索地点を中心とし、半径を第2検索距離とする円の内側の範囲が第2検索範囲となる。尚、本実施形態では第2検索距離は、例えば表示対象エリアの自車の進行方向に沿う全長L(図5参照)の1/4の長さとする。
【0049】
そして、前記S5の処理を行うことによって自車位置から遠方のエリア(図5に示すエリア55)においてPOIを検索する範囲である第2検索範囲が設定される。例えば、図5に示すように自車の現在位置51の周辺の略台形形状のエリアを液晶ディスプレイ17への表示対象とする表示対象エリア52とすると、第2検索範囲56〜60は各第2検索地点A〜Eを中心とした半径(1/4)Lの各円の内側の範囲となる。そして、第2検索範囲56〜60を設定することによって、表示対象エリア52の内、特に自車位置から遠方のエリア55内に位置するPOIについて検索することができる。尚、上記S1、S2、S4、S5が検索範囲設定手段の処理に相当し、S1及びS4が検索地点特定手段の処理に相当し、S2及びS5が距離関連付け手段の処理に相当する。
【0050】
その後、S6においてCPU41は、今後の自車の進行方向を予測する。尚、自車の進行方向はナビゲーション装置1において案内経路が設定されている場合には案内経路に従って予測される。また、案内経路が設定されていない場合には、自車が現在走行する道路を道なりに走行すると仮定して予測される。尚、上記S6が進行方向予測手段の処理に相当する。
【0051】
次に、S7においてCPU41は、前記S6の自車の進行方向の予測結果に基づいて、前記S5で設定した第2検索範囲の検索順序を設定する。具体的には、予測される自車の進行方向に位置する第2検索範囲から優先してPOIの検索を行うように設定する。
【0052】
ここで、以下に図6を用いて前記S7における検索順序の設定の具体例について説明する。尚、図6では自車がその後に経路61に沿って走行することが予測された場合の例を示す。
図6に示す例では、自車は経路61に沿って走行し、今後、右方向に進行方向を向けることが予測される。従って、第2検索範囲56〜60の内、自車の現在の進行方向に対して右方向に位置する第2検索範囲59、60を、左方向に位置する第2検索範囲56、57より優先して検索するように検索順を設定する。具体的には、先ず現在の自車の進行方向に位置する第2検索範囲58を1番目に検索し、次に右方向に位置する第2検索範囲59を2番目に検索し、同じく右方向に位置する第2検索範囲60を3番目に検索し、その後、左方向に位置する第2検索範囲57を4番目に検索し、同じく左方向に位置する第2検索範囲56を5番目に検索するように検索順を設定する。それによって、今後に液晶ディスプレイ17に表示される可能性の高いエリアから順にPOIを検索することが可能となる。
【0053】
続いて、S8においてCPU41は、前記5で設定した第2検索範囲内に位置するPOIを前記S7で設定された検索順に従って検索し、該当するPOIに関する情報を地図情報DB22から取得する。具体的には、地図情報DB22に格納されたPOIデータ26(図2参照)に基づいて、第2検索範囲内に位置する地点を特定し、特定された地点に関する情報(地点の種別や位置座標等)を地図情報DB22から取得する。
また、その際の検索対象とするPOIは、“地点の種別”と“液晶ディスプレイ17に表示する地図のスケール”によって異なる。更に、第2検索範囲によるPOIの検索は、特定の種別のPOI(本実施形態では『空港』と『駅』)のみを対象とする。
例えば、図3に示すように『空港』のPOIについては、スケールが10m〜6kmである場合に限り検索対象とする。また、『駅』のPOIについては、スケールが10m〜3kmである場合に限り検索対象とする。そして、他の種別のPOIについては検索対象としない。それによって、検索範囲が広く、自車位置近傍に比べて地点に関する情報の案内の必要性が少ない遠方のエリアにおいては、自車の進行方向の目印となる特定のPOIのみを予め検索対象とすることが可能となる。尚、上記S3、S8が地点情報取得手段の処理に相当する。
【0054】
その後、S9においてCPU41は、前記S3及びS8の検索結果に基づいて、検索されたPOIを液晶ディスプレイ17に表示する。具体的には、検索されたPOIの種別に対応するアイコン図形(図3)をPOIの位置座標に対応する位置に表示する。また、表示するアイコン図形のサイズは、自車の現在位置からPOIまでの距離によって異なり、遠方に位置する地点ほど小さいサイズとする。
【0055】
ここで、図7は本実施形態に係るナビゲーション装置1において液晶ディスプレイ17に表示される走行案内画面71を示した図である。
図7に示すように、走行案内画面71は、自車の現在位置を示す自車位置マーク72と、3D表示された地図画像73と、地図画像73上に描画されたアイコン図形74〜85とから構成される。
【0056】
また、アイコン図形74〜85はPOIの位置座標が含まれる行(手前から数えたマス目)によってサイズが変化する。具体的には、1行目〜3行目に位置するPOIのアイコン図形74〜76が最も大きなサイズで表示され、4行目〜7行目に位置するPOIのアイコン図形77〜82が2番目に大きなサイズで表示され、8行目〜10行目に位置するPOIのアイコン図形83が3番目に大きなサイズで表示され、11行目〜12行目に位置する地物のアイコン図形84、85が最も小さいサイズで表示される。尚、図7に示す1〜7行目のエリアが全種別のPOIを対象とする自車位置の近傍のエリア(図5に示すエリア54)に該当し、8〜12行目のエリアが特定種別のPOIのみを検索対象とする自車位置から遠方のエリア(図5に示すエリア55)に該当する。
【0057】
従って、ユーザは液晶ディスプレイ17に表示された走行案内画面71を参照することによって、自車の周囲にあるPOIの種別(コンビニエンスストア、ガソリンスタンド等)と位置を把握することができる。また、アイコン図形のサイズに基づいてそのPOIまでのおよその距離を把握することができる。更に、自車位置から遠方のエリアについては特定のPOI(空港や駅)のみのアイコン図形のみが表示されるので、遠方のエリアにおいてアイコン図形が互いに重なって表示される虞が少なくなる。更に、表示された特定のPOIのアイコン図形に基づいて、自車の方位を確認することができる。尚、上記S9が案内手段の処理に相当する。
【0058】
次に、S10においてCPU41は、POIを未検索の第2検索範囲があるか否か判定する。その結果、未検索の第2検索範囲があると判定された場合(S10:YES)にはS8へと戻り、検索順に従って残りの第2検索範囲を検索し、地点に関する情報を地図情報DB22から取得する。そして、同様に検索されたPOIを液晶ディスプレイ17に表示する。
【0059】
一方、POIを未検索の第2検索範囲が無いと判定された場合(S10:NO)には、当該POI案内処理プログラムを終了する。
【0060】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1による地点情報案内方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、特に3D表示により自車位置周辺の地図画像を液晶ディスプレイ17に表示する際に、自車位置の近傍のエリアについては全種別のPOIを検索対象として自車の現在位置から第1検索距離以内の第1検索範囲にあるPOIを検索し(S1〜S3)、自車位置から遠方のエリアについては特定種別の地点のみ検索対象として第2検索地点から第2検索距離以内の第2検索範囲にあるPOIを検索し(S4〜S8)、検索されたPOIに基づいて地点の種別と位置を示すアイコン図形を地図画像上に重畳して表示する(S9)ので、広いエリアや形状の歪なエリアを対象としてPOIの検索を行う場合であっても、検索範囲を最小限とすることができる。従って、POIの検索におけるCPUの処理負担の軽減並びに必要なメモリ容量の削減を行うことが可能となる。
また、検索範囲を円形状とした場合において、その中心地点を複数特定することによって、円形状の検索範囲を複数組合せた新たな形状の検索範囲により、地点に関する情報を検索することができる。従って、形状の歪なエリアを対象としてPOIの検索を行う場合であっても、検索範囲を最小限とすることが可能となる。
また、自車の現在位置から遠方のエリアを検索する為の円形状の検索範囲について、自車の現在位置の近傍のエリアを検索する検索範囲より範囲を小さくするので、特に3D表示を行う際にディスプレイの表示対象となる略台形形状のエリアを検索するに際して、検索範囲を最小限とすることが可能となる。
また、自車の現在位置から遠方のエリアを検索する際には特定の種別の地点に関する情報のみを検索対象とするので、検索範囲が広く且つ自車位置の近傍に比べて地点に関する情報の案内の必要性が少ない遠方のエリアにおいては、自車の進行方向の目印となる特定のPOIのみを予め検索対象とすることが可能となる。
予測される自車の進行方向に基づいて、今後において案内する必要性の高いエリアから優先して地点に関する情報を検索し、ユーザに案内することが可能となる。従って、CPUの検索処理に長時間必要となる場合であっても、地点に関する適切な案内を行うことができる。
更に、アイコン図形を地図画像上に表示することによって地点に関する情報を案内するので、ユーザに一見して容易に地点に関する情報を把握させることが可能となる。
【0061】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態ではPOIの検索範囲を規定する第1検索距離及び第2検索距離は、表示対象エリアの全長L(図5参照)に基づいて設定されているが、固定値としても良い。
【0062】
また、本実施形態では自車位置から遠方のエリア(図5に示すエリア55)については、特定の種別のPOI(空港や駅)のみを対象として検索を行うように構成されているが、検索対象とするPOIの種別をユーザが選択可能に構成しても良い。また、自車位置の近傍のエリア(図5に示すエリア54)についても、特定の種別のPOIのみを対象として検索を行うようにしても良い、
【符号の説明】
【0063】
1 ナビゲーション装置
13 ナビゲーションECU
15 液晶ディスプレイ
16 スピーカ
22 地図情報DB
26 POIデータ
41 CPU
42 RAM
43 ROM
53 第1検索範囲
56〜60 第2検索範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準位置を取得する基準位置取得手段と、
前記基準位置取得手段によって取得された基準位置の周囲において形状の異なる複数の検索範囲を設定する検索範囲設定手段と、
前記検索範囲設定手段によって設定された複数の検索範囲内に位置する地点に関する情報を取得する地点情報取得手段と、
前記地点情報取得手段により取得した地点に関する情報を案内する案内手段と、を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記検索範囲設定手段は、
前記基準位置の周囲に位置する複数の検索地点を特定する検索地点特定手段と、
前記検索地点特定手段によって特定された前記複数の検索地点に対して検索地点毎に異なる検索距離を関連付ける距離関連付け手段と、
を備え、
前記検索地点を中心とし、その検索地点に関連付けられた前記検索距離以内の範囲を前記検索範囲に設定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記距離関連付け手段は、
前記基準位置からの距離が第1距離にある第1検索地点に対して第1検索距離を関連付け、
前記基準位置からの距離が前記第1距離より遠い第2距離にある第2検索地点に対して前記第1検索距離より短い第2検索距離を関連付けることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記地点情報取得手段は、前記第2検索地点を中心とする第2検索範囲内においては前記地点に関する情報の内、特定種別の地点に関する情報のみを取得することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
自車の進行方向を予測する進行方向予測手段を有し、
前記地点情報取得手段は、前記複数の検索範囲の内、前記進行方向予測手段によって予測される前記自車の進行方向に位置する検索範囲にある地点に関する情報から優先して取得することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記案内手段は前記地点情報取得手段により取得した地点の位置及び種別を特定するアイコンを地図画像上に表示することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
コンピュータに搭載され、
基準位置を取得する基準位置取得機能と、
前記基準位置取得機能によって取得された基準位置の周囲において形状の異なる複数の検索範囲を設定する検索範囲設定機能と、
前記検索範囲設定機能によって設定された複数の検索範囲内に位置する地点に関する情報を取得する地点情報取得機能と、
前記地点情報取得機能により取得した地点に関する情報を案内する案内機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−91582(P2010−91582A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289193(P2009−289193)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【分割の表示】特願2007−336556(P2007−336556)の分割
【原出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】