説明

ナビゲーション装置

【課題】災害発生時に、ユーザに、より確実に走行可能なルートの経路誘導を行う「ナビゲーション装置」提供する。
【解決手段】災害放送を受信したならば(a、b)、緊急交通路データベースから緊急交通路のデータを取得し、表示装置4に表示している案内画像の地図画像201上に、緊急交通路223を表示する。また、ルート変更メニュー240を表示し、「はい」のチェックボックスへのチェックによって緊急交通路を回避することが選択され、「このまま目的地へ向かう」ボタンにより目的地として現在の目的地が選択された場合には(c)、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に誘導経路203を更新する(d)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等に搭載されるナビゲーション装置における災害発生時の経路誘導の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等に搭載されるナビゲーション装置における災害発生時の経路誘導の技術としては、地震等の災害発生時に放送される災害放送を受信したときに、予め位置を記憶しておいた避難所のうちの最寄りの避難所までのルートを案内する技術(たとえば、特許文献1)や、災害放送を受信したときに、危険が予測される地域として予め記憶しておいた危険予測地域を迂回するルートを案内する技術(たとえば、特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-190084号公報
【特許文献2】特開2005-321323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、災害発生時に、交通の混乱や事故を防止し、災害応急対策が円滑におこなわれるように、災害応急対策に従事する車両以外の通行を禁止又は制限するなどの交通規制を行う道路区間が、当局によって緊急交通路として指定されている。
そして、災害発生時にユーザに対して経路誘導しているルート、または、ユーザが走行を予定しているルートが、このような緊急交通路を含む場合には、その後に当該緊急交通路の交通規制が実施されると、ユーザは当該ルートを走行できなくなってしまうことがある。
そこで、本発明は、災害発生時に、ユーザに、より確実に走行可能なルートの経路誘導を行うことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題達成のために本発明は、目的地までの経路を探索し、探索した経路を誘導経路として案内するナビゲーション装置に、災害発生を報知する災害放送を受信する放送受信部と、災害発生時に交通規制を行う道路区間として指定されている緊急交通路を登録した緊急交通路データベースと、現在位置を算出する現在位置算出部と、地図上に前記現在位置と前記誘導経路を表した案内画像を表示する案内画像表示手段と、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含むか否かを判定し、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含む場合に、現在の誘導経路が今後交通規制が行われる可能性のある緊急交通路を含むものであることを警告する警告部とを備えたものである。
【0006】
このようなナビゲーション装置によれば、災害放送の受信時に、設定されている誘導経路が前記緊急交通路を使用するものである場合には、その旨の警告を行うことにより、ユーザに対して、緊急交通路を使用しない、したがって、より確実に走行可能な経路への経路変更を促すことができる。
【0007】
ここで、このようなナビゲーション装置に、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含む場合に、ユーザに前記緊急交通路回避の要否を問い合わせ、前記緊急交通路回避がユーザによって指示された場合に、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部を設けることも好ましい。
【0008】
このようにすることにより、ユーザは、容易に、災害放送の受信時すなわち災害発生時に、緊急交通路を使用しない経路を誘導経路として設定することができるようになる。
また、このようなナビゲーション装置に、災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースを設け、前記誘導経路更新部において、前記危険予測地域データベースを参照して、危険予測地域内の道路区間と緊急交通路とを使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新することも好ましい。
【0009】
このようにすることにより、より安全な経路を誘導経路として案内できるようになる。
また、前記課題達成のために、本発明は、目的地までの経路を探索し、探索した経路を誘導経路として案内するナビゲーション装置に、災害発生を報知する災害放送を受信する放送受信部と、災害発生時に交通規制を行う道路区間として指定されている緊急交通路を登録した緊急交通路データベースと、現在位置を算出する現在位置算出部と、地図上に前記現在位置と前記誘導経路を表した案内画像を表示する案内画像表示手段と、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記案内画像の前記地図上で緊急交通路を表す緊急交通路図形を表示する緊急交通路提示部とを備えたものである。
【0010】
このようなナビゲーション装置によれば、災害放送の受信時に、地図上で緊急交通路を提示し、ユーザに対して、緊急交通路を使用しない、したがって、より確実に走行可能な経路への経路変更を促すことができる。
ここで、このようなナビゲーション装置には、さらに、災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースと、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記案内画像の前記地図上で危険予測地域を表す危険予測地域図形を表示する危険予測地域提示部とを設けるようにしてもよい。また、災害発生時の広域避難場所を登録した広域避難場所データベースと、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記広域避難場所データベースを参照して、前記案内画像の前記地図上で広域避難場所を表す広域避難場所図形を表示する広域避難場所提示部とを設けるようにしてもよい。
【0011】
また、このようなナビゲーション装置には、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、ユーザに前記緊急交通路を回避して目的地に向かうか否を問い合わせ、前記緊急交通路を回避して目的地に向かうことがユーザによって指示された場合に、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部を備えることが好ましい。
【0012】
このようにすることにより、ユーザは、災害放送の受信時すなわち災害発生時に、容易に、緊急交通路を使用しない経路を誘導経路として設定することができるようになる。
また、このようなナビゲーション装置に、災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースを設け、前記誘導経路更新部において、前記危険予測地域データベースを参照して、危険予測地域内の道路区間と緊急交通路とを使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新することも好ましい。
【0013】
このようにすることにより、より安全な経路を誘導経路として案内できるようになる。
また、このようなナビゲーション装置に、ユーザの自宅位置を登録した自宅記憶部を設け、前記誘導経路更新部において、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、目的地を自宅に変更するか否かをユーザに問い合わせ、目的地を自宅に変更することがユーザによって指示された場合に、目的地を前記自宅記憶部に記憶された自宅位置に変更し、変更後の目的地までの経路に前記誘導経路を更新するようにしてもよい。または、前記誘導経路更新部において、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、緊急交通路の回避の要否と、目的地を自宅に変更するか否かをユーザに問い合わせ、緊急交通路を回避することと、目的地を自宅に変更することがユーザによって指示された場合に、目的地を前記自宅記憶部に記憶された自宅位置に変更し、変更後の目的地までの緊急交通路を使用しない経路に前記誘導経路を更新するようにしてもよい。
【0014】
また、このようなナビゲーション装置に、災害発生時の広域避難場所を登録した広域避難場所データベースを設け、前記誘導経路更新部において、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、目的地を、広域避難場所に変更するか否かをユーザに問い合わせ、目的地を広域避難場所に変更することをユーザによって指示された場合に、前記広域避難場所データベースを参照して、目的地を現在位置最寄りの広域避難場所に変更し、変更後の目的地までの経路に前記誘導経路を更新するようにしてもよい。または、前記誘導経路更新部において、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、緊急交通路の回避の要否と、目的地を広域避難場所に変更するか否かをユーザに問い合わせ、緊急交通路を回避することと、目的地を広域避難場所に変更することがユーザによって指示された場合に、前記広域避難場所データベースを参照して、目的地を現在位置最寄りの広域避難場所に変更し、変更後の目的地までの緊急交通路を使用しない経路に前記誘導経路を更新するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、災害発生時に、ユーザに、より確実に走行可能なルートの経路誘導を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る車載システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車載システムの表示画面例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る災害情報受信時ルート変更処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係る災害情報受信時ルート変更処理の他の例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る車載システムの表示画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係る車載システムの構成を示す。
車載システムは、自動車に搭載されるシステムであり、図示するように、ナビゲーション装置1と、スピーカ2と、操作部3と、表示装置4と、車両状態センサ5と、GPS受信機6と、交通情報受信機7、放送受信機8とを備えて構成される。
ここで、車両状態センサ5は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの、各種車両状態を検出する各種センサである。
また、交通情報受信機7は、路側に設置されたビーコン装置や、FM多重放送によって、各種交通情報を受信する受信機であり、放送受信機8は、緊急警報放送(EWS)やEESの緊急地震速報が送信される、アナログもしくはデジタル形式のテレビ/音声(ラジオ)放送を受信する受信機である。
【0018】
そして、ナビゲーション装置1は、HDDなどの記憶装置11、現在状態算出部12、ルート探索部13、メモリ14、音声を生成しスピーカ2から出力する音声生成部15、制御部16、案内画像生成部17、操作部3や表示装置4を用いたユーザとの間の入出力を制御するGUI制御部18を備えている。
【0019】
但し、以上のナビゲーション装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路であって良く、この場合、以上に示したナビゲーション装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、前記録媒体や適当な通信路を介して、ナビゲーション装置1に提供されるものであって良い。
【0020】
さて、このような構成において、記憶装置11には、地図を表す地図データを格納した地図データベース、各地の自治体などの当局によって、災害発生時の避難場所である広域避難場所として指定されている地点の位置や名称を表す広域避難場所データを格納した広域避難場所データベース、各地の自治体などの当局によって、災害発生時の危険地域として指定されている地域の位置や範囲を表す災害危険地域データを格納した災害危険地域データベース、各地の警察等の当局によって、災害発生時に通行止めなどの交通規制を行う緊急交通路として指定されている道路区間の位置や範囲を表す緊急交通路データを格納した緊急交通路データベースとが、予め格納されている。また、記憶装置11には、ユーザの自宅の位置も予め登録されている。
【0021】
次に、ナビゲーション装置1の現在状態算出部12は、車両状態センサ5やGPS受信機6の出力から推定される現在位置に対して、記憶装置11の地図データベースから読み出した地図データが示す前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ14に設定する。
【0022】
また、制御部16は、ユーザから操作部3、GUI制御部18を介して目的地の設定を受付け、これをメモリ14にセットする。そして、目的地までの誘導経路をルート探索部13に探索させる。ルート探索部13は、必要地理的範囲の地図データを記憶装置11の地図データベースから読み出し、メモリ14に設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を距離最小、時間最小などコストモデルに基づいて探索し、探索した経路を誘導経路とし、誘導経路の経路データを、メモリ14にセットする。
【0023】
また、制御部16は、メモリ14にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ14にセットされている目的地や経路データをクリアする処理を行う。
また、案内画像生成部17は、メモリ14にセットされている現在位置を参照し、地図データが示す現在位置周辺に設定した地図表示範囲内の地図を、ユーザが設定している縮尺で表す地図画像を生成する。また、案内画像生成部17は、描画した地図画像上に、メモリ14にセットされている現在位置を表す図形を描画し、案内画像としてGUI制御部18を介して表示装置4に表示する処理を繰り返し行う。ここで、メモリ14に目的地や誘導経路の経路データがセットされている場合には、案内画像生成部17は、経路データが示す誘導経路の、地図画像による地図の表示範囲である地図表示範囲内の部分を表す図形も案内画像に含めて表示する。また、地図表示範囲内に目的地が含まれる場合には、さらに、目的地を表す図形も案内画像に含めて表示する。
【0024】
ここで、図2aは、このようにして表示される案内画像を表しており、図示するように、案内画像は、現在位置周辺の地図を、ユーザが設定している縮尺で表す地図画像201上に現在位置を表す現在位置マーク202が表されたものである。また目的地及び誘導経路が設定されている場合には、この案内画像には、さらに、誘導経路を地図画像201の上で表す経路図形203や、地図画像201の上で目的地を表す目的地マーク204も、案内画像中に表示されることになる。
【0025】
さて、制御部16は、交通情報受信機7が交通情報として渋滞や交通規制の情報を受信すると、案内画像の地図画像201上に、渋滞区間や交通規制区間を、渋滞の程度や交通規制の内容が識別できる形態で表示する。すなち、たとえば、制御部16は、交通情報受信機7が交通情報受信機7で通行止区間を表す交通情報を受信したならば、図2aに示すように、地図画像201の上に、受信した通行止区間を表す通行止区間提示図形205を表示する。
【0026】
次に、このような構成において、制御部16は、災害発生時のユーザの、その後の行動を支援するために、災害情報受信時ルート変更処理を行う。
図3に、この災害情報受信時ルート変更処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、放送受信機8における緊急警報放送や緊急地震速報などの災害情報の受信の発生を監視する(ステップ302)。なお、放送受信機8において、緊急警報放送や緊急地震速報などの災害情報の受信は、緊急警報放送や緊急地震速報の放送開始時に送信される特定信号または特定音声の受信によって検出される。
【0027】
そして、災害情報の受信が発生したならば(ステップ302)、たとえば、図2bに示すように、災害情報を受信した旨のメッセージ210を、GUI制御部18を介して表示装置4に表示する(ステップ304)。また、このとき音声生成部15に、所定の注意喚起音をスピーカ2に表示させる。
そして、記憶装置11の広域避難場所データベース、災害危険地域データベース、緊急交通路データベースから、現在位置周辺の地域の広域避難場所の広域避難場所データ、現在位置周辺の災害危険地域の災害危険地域データ、現在位置周辺の緊急交通路の緊急交通路データを取得する(ステップ306)、ここで、現在位置周辺の地域とは、たとえば、現在位置が含まれる都道府県と、現在位置が含まれる都道府県に隣接する都道府県とする。
【0028】
そして、ステップ306で取得した各データに基づいて、広域避難場所、災害危険地域、緊急交通路を、表示装置4に表示している案内画像の地図画像201上に表示する(ステップ308)。そして、ステップ304で表示したメッセージ210を消去し(ステップ310)、地図画像201上に表示した緊急交通路が将来交通規制される可能性があることを通知する緊急交通路メッセージを表示する(ステップ312)と共に、ルート変更メニューを表示する(ステップ314)。
【0029】
図2cは、このようにして広域避難場所と災害危険地域と緊急交通路(ステップ308)と、緊急交通路メッセージ(ステップ312)と、ルート変更メニュー(ステップ314)とを表示した例を表しており、図示するように、この例では、地図画像201の上に、避難場所マーク221で広域避難場所の位置を、斜線のハッチング222で災害危険地域を、破線223で緊急交通路を表している。また、図中、230が緊急交通路メッセージを、240がルート変更メニューを表している。そして、緊急交通路メッセージ230は、「破線の道路は緊急交通路に指定されています。今後、交通規制がかかる恐れがありますので、ご注意下さい。」いうメッセージとしている。
また、ルート変更メニュー240は、図示するように、「はい」、「いいえ」チェックボックスのチェックにより、緊急交通路を回避するか否かの選択を受け付ける緊急交通路回避メニュー項目241と、「このまま目的地へ向かう」、「自宅へ向かう」、「広域避難場所へ向かう」のボタンの選択により、目的地とする地点の選択を現在の目的地、自宅、広域避難場所のうちから、受け付ける目的地メニュー項目342とを含んでいる。なお、緊急交通路回避メニュー項目241については、ルート変更メニュー240の表示開始時に、ディフォルトで「緊急交通路を回避する」を選択値として設定し、「はい」のチェックボックスにチェックを表示するようにする。また、目的地メニュー項目342の、「このまま目的地へ向かう」ボタンは、当該時点において、目的地や誘導経路が設定されている場合にのみ表示する。
【0030】
図3に戻り、次に、以上のように表示したルート変更メニュー240上で、緊急交通路回避メニュー項目241を用いた緊急交通路を回避するか否かの選択と、目的地メニュー項目342を用いた目的地とする地点の選択を、ユーザから受け付ける(ステップ316)。
【0031】
そして、目的地メニュー項目342で選択された目的地が、現在の目的地である場合には(ステップ318)、緊急交通路回避メニュー項目241で緊急交通路を回避することが選択されているかどうかを調べ(ステップ326)、緊急交通路を回避しないことが選択されている場合には、現在の誘導経路を維持したまま、緊急交通路メッセージ230とルート変更メニュー240の表示を消去し(ステップ324)、ステップ302の災害情報の受信の監視に戻る。ただし、目的地メニュー項目342で選択された目的地が、現在の目的地であるときに、ステップ326で、緊急交通路を回避しないことが選択されている場合には、災害危険地域中の道路区間を使用しない目的地までの誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、現在の目的地までの災害危険地域を通らない経路に更新し、緊急交通路メッセージ230とルート変更メニュー240の表示を消去し(ステップ324)、ステップ302の災害情報の受信の監視に戻るようにしてもよい。
【0032】
一方、目的地メニュー項目342で選択された目的地が、現在の目的地である場合に(ステップ318)、緊急交通路回避メニュー項目241で緊急交通路を回避することが選択されている場合(ステップ326)は、現在の目的地までの、緊急交通路を使用しない誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、現在の目的地までの緊急交通路を使用しない経路に更新する(ステップ336)。そして、緊急交通路メッセージ230とルート変更メニュー240の表示を消去し(ステップ324)、ステップ302の災害情報の受信の監視に戻る。
【0033】
一方、目的地メニュー項目342で選択された目的地が、自宅である場合には(ステップ320)、記憶装置11に登録されている自宅位置を目的地に設定する(ステップ328)。そして、緊急交通路回避メニュー項目241で緊急交通路を回避することが選択されているかどうかを調べ(ステップ332)、緊急交通路を回避しないことが選択されている場合には、自宅位置であるとこころの目的地までの、誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、自宅までの経路に更新し(ステップ334)、緊急交通路を回避することが選択されている場合には、自宅位置であるとこころの目的地までの、緊急交通路を使用しない誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、自宅までの緊急交通路を使用しない経路に更新する(ステップ336)。そして、緊急交通路メッセージ230とルート変更メニュー240の表示を消去し(ステップ324)、ステップ302の災害情報の受信の監視に戻る。
【0034】
一方、目的地メニュー項目342で選択された目的地が、広域避難場所である場合には(ステップ322)、現在位置最寄りの広域避難場所を目的地に設定する(ステップ330)。そして、緊急交通路回避メニュー項目241で緊急交通路を回避することが選択されているかどうかを調べ(ステップ332)、緊急交通路を回避しないことが選択されている場合には、現在位置最寄りの広域避難場所であるところの目的地までの誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、最寄りの広域避難場所までの経路に更新し(ステップ334)、緊急交通路を回避することが選択されている場合には、現在位置最寄りの広域避難場所であるところの目的地までの、緊急交通路を使用しない誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、最寄りの広域避難場所までの緊急交通路を使用しない経路に更新(ステップ336)する。そして、緊急交通路メッセージ230とルート変更メニュー240の表示を消去し(ステップ324)、ステップ302の災害情報の受信の監視に戻る。
【0035】
以上、制御部16が行う災害情報受信時ルート変更処理について説明した。
なお、以上の災害情報受信時ルート変更処理のステップ336では、その時点の目的地までの、災害危険地域内の道路区間と、緊急交通路を使用しない誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、その時点の目的地までの、災害危険地域を通らず、緊急交通路を使用しない経路に更新するようにしてもよい。また、ステップ334では、その時点の目的地までの、災害危険地域内の道路区間を使用しない誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、その時点の目的地までの、災害危険地域を通らない経路に更新するようにしてもよい。
【0036】
このような、災害情報受信時ルート変更処理によれば、たとえば、図2cの破線223のように緊急交通路が存在し、ルート変更メニュー240において、「はい」のチェックボックスへのチェックによって緊急交通路を回避することが選択され、「このまま目的地へ向かう」ボタンにより目的地として現在の目的地が選択された場合には、図2dに示すように、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に誘導経路が更新され、以降、この誘導経路に沿った経路誘導が行われることになる。また、緊急交通路を回避することが選択され、目的地として自宅が選択された場合には緊急交通路を使用しない自宅までの経路に誘導経路が更新され、以降、この誘導経路に沿った経路誘導が行われることになる。また、緊急交通路を回避することが選択され、目的地として広域避難場所が選択された場合には緊急交通路を使用しない、現在位置最寄りの広域避難場所までの経路に誘導経路が更新され、以降、この誘導経路に沿った経路誘導が行われることになる。
【0037】
なお、以上のようなルート変更処理のステップ308によって表示した広域避難場所を表す避難場所マーク221、災害危険地域を表すハッチング222、緊急交通路を表す破線223は、表示後、所定期間経過後に、その表示を消去する。また、緊急交通路のうちの、その後に交通情報受信機7によって受信した交通情報に基づいて、制御部16が、前述した通行止区間提示図形205などによって、地図画像201上に交通規制の実施区間であることを表した区間については、当該時点で、破線223の表示を消去するようにする。
【0038】
たとえば、図2dに示すように、通行止区間提示図形205が、その後に交通情報受信機7が受信した交通情報に基づいて制御部16によって表示された緊急交通路の区間2231、2232については、当該通行止区間提示図形205が表示された時点で、破線223の表示を消去する。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明した。
このように本実施形態によれば、災害放送の受信時に、地図上で広域避難場所や災害危険地域や緊急交通路を提示し、今後のユーザの行動の決定の参考に資することができる。すなわち、たとえば、ユーザに対して、緊急交通路を使用しない、したがって、より確実に走行可能な経路への経路変更などを促すことができる。また、本実施形態によれば、災害放送の受信時にルート変更メニュー240を表示し、ルート変更メニュー240の操作に応じて、目的地までの誘導経路を緊急交通路を使用しない経路に更新したり、誘導経路を、自宅や最寄りの広域避難所を目的地とする経路に更新したり、目的地とした自宅や最寄りの広域避難所までの誘導経路として緊急交通路を使用しない経路を設定するので、ユーザは、ルート変更メニュー240を用いて、容易に、誘導経路を緊急交通路を使用しない経路に更新したり、目的地を自宅や最寄りの広域避難所に変更したり、目的地を自宅や最寄りの広域避難所に変更する場合において、当該変更後の目的地までの誘導経路を、緊急交通路を使用しない経路とすることができる。
ところで、以上の実施形態における災害情報受信時ルート変更処理は、図4に示すように行うようにしてもよい。
すなわち、図示するように、この処理では、放送受信機8における緊急警報放送や緊急地震速報などの災害情報の受信の発生を監視する(ステップ402)
そして、災害情報の受信が発生したならば(ステップ402)、現在、誘導経路が設定されているかどうかを調べ(ステップ404)、現在、誘導経路が設定されていなければステップ402の監視に戻る。
【0040】
一方、現在、誘導経路が設定されていれば(ステップ404)、記憶装置11の緊急交通路データベースから、現在位置周辺の地域の緊急交通路の緊急交通路データを取得する(ステップ406)。そして、現在設定されている誘導経路が、ステップ406で取得した緊急交通路となっている道路区間の少なくとも一部を使用する経路であるかどうかを調べ(ステップ408)、誘導経路が緊急交通路となっている道路区間を全く使用しない経路であれば、ステップ402の監視に戻る。
【0041】
一方、誘導経路が緊急交通路となっている道路区間の少なくとも一部を使用する経路であれば(ステップ408)、GUI制御部18を介して表示装置4のリルートメニューを表示する(ステップ410)。また、このとき音声生成部15に、所定の注意喚起音をスピーカ2に表示させる。
ここで、図5bは、図5aの案内画像を表示していたときに、災害情報を受信した場合に表示されるリルートメニュー510を表すものであり、図示するようにリルートメニュー510は、災害情報の受信を通知すると共に、現在の誘導経路が今後交通規制が行われる可能性のある緊急交通路を含むものであることを警告するメッセージと、目的地までの緊急交通路を使用しない経路に誘導経路を更新するか否かを「はい」、「いいえ」ボタンの選択により受け付けるリルートメニュー項目を含んでいる。
【0042】
図4に戻り、このようにしてリルートメニュー510を表示したならば(ステップ412)、リルートメニュー510上で、リルートメニュー項目を用いた、目的地までの緊急交通路を回避する経路に誘導経路を更新するか否かの選択を、ユーザから受け付ける(ステップ412)。
【0043】
そして、目的地までの緊急交通路を回避する経路に誘導経路を更新しない旨の選択を受け付けた場合には(ステップ414)、そのままリルートメニュー510を消去し(ステップ418)、ステップ402の監視に戻る。ただし、目的地までの緊急交通路を回避する経路に誘導経路を更新しない旨の選択を受け付けた場合には(ステップ414)、災害危険地域中の道路区間を使用しない目的地までの誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、目的地までの災害危険地域を通らないしない経路に更新した上で、リルートメニュー510を消去し(ステップ418)、ステップ402の監視に戻るようにしてもよい。
【0044】
一方、目的地までの緊急交通路を回避する経路に誘導経路を更新する旨の選択を受け付けた場合には(ステップ414)、目的地までの緊急交通路を使用しない誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、目的地までの誘導経路を、緊急交通路を使用しない経路に更新する(ステップ416)。そして、リルートメニュー510を消去し(ステップ418)、ステップ402の監視に戻る。ただし、ステップ416では、目的地までの、災害危険地域内の道路区間と、緊急交通路を使用しない誘導経路をルート探索部13に探索させることにより、誘導経路を、その時点の目的地までの、災害危険地域を通らず、緊急交通路を使用しない経路に更新するようにしてもよい。
【0045】
このような、図4に示した災害情報受信時ルート変更処理によれば、災害放送を受信したときに、図5aのように誘導経路が設定されており、当該誘導経路の緊急交通路の少なくとも一部を含むものである場合には、図5bに示すようにリルートメニュー510が表示され、当該リルートメニュー510において、「はい」ボタンの選択により、目的地までの緊急交通路を使用しない経路に誘導経路を更新することが選択された場合には、図5cに示すように、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に誘導経路が更新され、以降、この誘導経路に沿った経路誘導が行われることになる。なお、図5cは、図2cのように緊急交通路が設定されている場合に設定される、緊急交通路を使用しない目的地までの誘導経路を表している。
以上、図4に示した災害情報受信時ルート変更処理によれば、災害放送の受信時に、設定されている誘導経路が前記緊急交通路を使用するものである場合には、その旨の警告を行うことにより、ユーザに対して、緊急交通路を使用しない、したがって、より確実に走行可能な経路への経路変更を促すことができる。また、災害放送の受信時にリルートメニュー510を表示し、リルートメニュー510の操作に応じて、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に誘導経路を更新するので、ユーザは、災害放送受信時に、リルートメニュー510を用いて、容易に、緊急交通路を使用しない誘導経路を設定することができるようになる。
【符号の説明】
【0046】
1…ナビゲーション装置、2…スピーカ、3…操作部、4…表示装置、5…車両状態センサ、6…GPS受信機、7…交通情報受信機、8…放送受信機、11…記憶装置、12…現在状態算出部、13…ルート探索部、14…メモリ、15…音声生成部、16…制御部、17…案内画像生成部、18…GUI制御部、201…地図画像、202…現在位置マーク、203…経路図形、204…目的地マーク、205…通行止区間提示図形、221…避難場所マーク、221…ハッチング、223…破線、230…緊急交通路メッセージ、240…ルート変更メニュー、241…緊急交通路回避メニュー項目、342…目的地メニュー項目、510…リルートメニュー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地までの経路を探索し、探索した経路を誘導経路として案内するナビゲーション装置であって、
災害発生を報知する災害放送を受信する放送受信部と、
災害発生時に交通規制を行う道路区間として指定されている緊急交通路を登録した緊急交通路データベースと、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
地図上に前記現在位置と前記誘導経路を表した案内画像を表示する案内画像表示手段と、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含むか否かを判定し、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含む場合に、現在の誘導経路が今後交通規制が行われる可能性のある緊急交通路を含むものであることを警告する警告部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含む場合に、ユーザに前記緊急交通路回避の要否を問い合わせ、前記緊急交通路回避がユーザによって指示された場合に、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースを備え、
前記誘導経路更新部は、前記危険予測地域データベースを参照して、危険予測地域内の道路区間と前記緊急交通路とを使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
目的地までの経路を探索し、探索した経路を誘導経路として案内するナビゲーション装置であって、
災害発生を報知する災害放送を受信する放送受信部と、
災害発生時に交通規制を行う道路区間として指定されている緊急交通路を登録した緊急交通路データベースと、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
地図上に前記現在位置と前記誘導経路を表した案内画像を表示する案内画像表示手段と、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記案内画像の前記地図上で緊急交通路を表す緊急交通路図形を表示する緊急交通路提示部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4記載のナビゲーション装置であって、
災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースと、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記案内画像の前記地図上で危険予測地域を表す危険予測地域図形を表示する危険予測地域提示部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項4記載のナビゲーション装置であって、
災害発生時の広域避難場所を登録した広域避難場所データベースと、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記広域避難場所データベースを参照して、前記案内画像の前記地図上で広域避難場所を表す広域避難場所図形を表示する広域避難場所提示部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項4記載のナビゲーション装置であって、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、ユーザに前記緊急交通路を回避して目的地に向かうか否を問い合わせ、前記緊急交通路を回避して目的地に向かうことがユーザによって指示された場合に、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項7記載のナビゲーション装置であって、
災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースを備え、
前記誘導経路更新部は、前記危険予測地域データベースを参照して、危険予測地域内の道路区間と前記緊急交通路とを使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項7記載のナビゲーション装置であって、
ユーザの自宅位置を登録した自宅記憶部を有し、
前記誘導経路更新部は、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、目的地を自宅に変更するか否かをユーザに問い合わせ、目的地を自宅に変更することがユーザによって指示された場合に、目的地を前記自宅記憶部に記憶された自宅位置に変更し、変更後の目的地までの経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項7記載のナビゲーション装置であって、
ユーザの自宅位置を登録した自宅記憶部を有し、
前記誘導経路更新部は、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、緊急交通路の回避の要否と、目的地を自宅に変更するか否かをユーザに問い合わせ、緊急交通路を回避することと、目的地を自宅に変更することとがユーザによって指示された場合に、目的地を前記自宅記憶部に記憶された自宅位置に変更し、変更後の目的地までの緊急交通路を使用しない経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項7記載のナビゲーション装置であって、
災害発生時の広域避難場所を登録した広域避難場所データベースを備え、
前記誘導経路更新部は、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、目的地を、広域避難場所に変更するか否かをユーザに問い合わせ、目的地を広域避難場所に変更することをユーザによって指示された場合に、前記広域避難場所データベースを参照して、目的地を現在位置最寄りの広域避難場所に変更し、変更後の目的地までの経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項7記載のナビゲーション装置であって、
災害発生時の広域避難場所を登録した広域避難場所データベースを備え、
前記誘導経路更新部は、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、緊急交通路の回避の要否と、目的地を広域避難場所に変更するか否かをユーザに問い合わせ、緊急交通路を回避することと、目的地を広域避難場所に変更することとがユーザによって指示された場合に、前記広域避難場所データベースを参照して、目的地を現在位置最寄りの広域避難場所に変更し、変更後の目的地までの緊急交通路を使用しない経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
コンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、目的地までの経路を探索し、探索した経路を誘導経路として案内するナビゲーション装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
災害発生を報知する災害放送を受信する放送受信部と、
災害発生時に交通規制を行う道路区間として指定されている緊急交通路を登録した緊急交通路データベースと、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
地図上に前記現在位置と前記誘導経路を表した案内画像を表示する案内画像表示手段と、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含むか否かを判定し、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含む場合に、現在の誘導経路が今後交通規制が行われる可能性のある緊急交通路を含むものであることを警告する警告部とを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項14】
請求項13記載のコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記誘導経路が前記緊急交通路の少なくとも一部を含む場合に、ユーザに前記緊急交通路回避の要否を問い合わせ、前記緊急交通路回避がユーザによって指示された場合に、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項14記載のコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースを備え、
前記誘導経路更新部は、前記危険予測地域データベースを参照して、危険予測地域内の道路区間と前記緊急交通路とを使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項16】
コンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、目的地までの経路を探索し、探索した経路を誘導経路として案内するナビゲーション装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
災害発生を報知する災害放送を受信する放送受信部と、
災害発生時に交通規制を行う道路区間として指定されている緊急交通路を登録した緊急交通路データベースと、
現在位置を算出する現在位置算出部と、
地図上に前記現在位置と前記誘導経路を表した案内画像を表示する案内画像表示手段と、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、前記緊急交通路データベースを参照して、前記案内画像の前記地図上で緊急交通路を表す緊急交通路図形を表示する緊急交通路提示部とを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項16記載のコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、ユーザに前記緊急交通路を回避して目的地に向かうか否を問い合わせ、前記緊急交通路を回避して目的地に向かうことがユーザによって指示された場合に、緊急交通路を使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新する誘導経路更新部を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項17記載のコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
災害発生時に危険の発生が予測される地域として指定されている危険予測地域を登録した危険予測地域データベースを備え、
前記誘導経路更新部は、前記危険予測地域データベースを参照して、危険予測地域内の道路区間と緊急交通路とを使用しない目的地までの経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項19】
請求項17記載のコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
ユーザの自宅位置を登録した自宅記憶部を有し、
前記誘導経路更新部は、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、緊急交通路の回避の要否をユーザに問い合わせ、目的地を自宅に変更することがユーザによって指示された場合に、目的地を前記自宅記憶部に記憶された自宅位置に変更し、変更後の目的地までの緊急交通路を使用しない経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項17記載のコンピュータプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
災害発生時の広域避難場所を登録した広域避難場所データベースを備え、
前記誘導経路更新部は、前記放送受信部が前記災害放送を受信したときに、目的地を広域避難場所に変更するか否かをユーザに問い合わせ、目的地を広域避難場所に変更することがユーザによって指示された場合に、前記広域避難場所データベースを参照して、目的地を現在位置最寄りの広域避難場所に変更し、変更後の目的地までの緊急交通路を使用しない経路に前記誘導経路を更新することを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−197349(P2010−197349A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45740(P2009−45740)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】