説明

ハイブリッド層を有する放熱基板および照明用モジュール基板

【課題】放熱特性を向上させるために、熱伝導に優れたプラスチック基板を導入することにより、材料費と工程費が低廉であり、軽薄短小の実現が可能であり、信頼性および加工性に優れるうえ、大面積化が可能な放熱基板の製作方法を提供する。
【解決手段】本発明のハイブリッド層を有する放熱基板100は、熱可塑性高分子および導電性フィラーを含むハイブリッド層300と、ハイブリッド層300上に積層された絶縁層500と、絶縁層500上に形成された金属層700とを含んでなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱基板に係り、より詳しくは、熱可塑性樹脂を有する放熱基板に関する。
【背景技術】
【0002】
配線基板に実装される部品の高密度化、高集積化および軽薄小型化に伴い、配線基板の放熱特性が製品の信頼性に大きい影響を及ぼしている。よって、向上した放熱性能を有する部品実装型配線基板の構造開発が要求される。
【0003】
特に、LEDパッケージ基板は、基板自体の高い放熱性能を要求する。LEDは、低輝度、低電圧および長寿命の特徴を有し、電位差を用いて発光させる素子であって、半永久的な使用が可能であるうえ、消費電力が低いため、例えば看板からディスプレイ、自動車、信号灯、バックライト、一般照明に至るまで幅広い市場を形成しており、全ての応用分野で持続的成長を続けている。最近、LEDは、特に蛍光灯と白熱電球に代えることが可能な照明用光源として注目を浴びている。
【0004】
このような照明用LEDは高光量、高効率および大面積化の特性が要求され、それによるLEDパッケージは高放熱、軽薄短小および信頼性確保などの特性が要求される。よって、照明用LEDを普及するためには、材料費と工程費を節減することが可能な低費用LEDパッケージプラットフォームの開発が必須であった。
【0005】
図1は従来のリードフレーム13からなるLEDパッケージ10の構造を示す図、図2は既存のLEDパッケージ構造内の一般な金属基板の断面図である。
【0006】
従来のLEDパッケージ10は、高出力LEDパッケージ10の基本構造であるリードフレーム13に高分子絶縁材からハウジング12を製作し、そのハウジング12の内部に熱伝達のためのヒートシンク16を挿入した後、ヒートシンク16上にLEDチップ11を実装し、しかる後に、ワイヤボンディング18で連結した後、シリコンモールディング15を注入し、レンズ14を装着することにより製造される。
【0007】
このような既存の高出力LED用パッケージ10は、様々な材料から構成されており、構造が複雑であって工程が増加し、それにより材料費、工程費および生産時間が増加するうえ、生産性が低下する。また、複雑な構造によって個別パッケージ単位で製作されるため、個別パッケージの小型化が難しく、多数のパッケージからなるマルチモジュール化が難しかった。
【0008】
図2を参照すると、従来の金属基板は、上層から回路層25、絶縁層23、金属層21からなる単純な構成である。回路層25は大部分が銅からなり、絶縁層23はエポキシ樹脂、またはセラミックフィラーの添加されたエポキシ樹脂からなる。金属層21は比較的低価のアルミニウムが多く使用される。この場合、アルミニウムが1.5mm程度の厚さを確保しなければならないため、重さが増加するという欠点があった。
【0009】
また、軽量化に伴ってアルミニウムの厚さを減らす場合、低い硬度により変形が発生し、あるいは高熱により撓み現象が発生するおそれがある。また、耐薬品性が弱いため、回路作業の際に保護用テープを付けなければならないという煩わしさがあった。
【0010】
更に、従来のリードフレームからなるLEDパッケージは、高価のリードフレームによりLEDパッケージの全体的な材料費が上昇しかつリードフレーム自体の重量のために軽薄短小が要求される照明機器への適用には困難さがあった。
【0011】
このため、リードフレームに代えてLTCC(low temperature Co−fired Ceramic)を用いたLEDパッケージに関する開発が行われている。
【0012】
ところが、このLTCCを用いたLEDパッケージは、パッケージモジュール構成のために既存のLTCC工程を用いて多数のセラミックシート(ceramic sheet)を積層して使用することができるという利点はあるが、セラミック基板の材料費も高価であり、多数のLEDを実装するための基板製作の際に、基板サイズの増加に伴ってクラックが発生するおそれがあって大面積化が不可能であるという欠点があった。
【0013】
また、LTCCを用いたLEDパッケージは、セラミック基板とモールディング樹脂の熱膨張率が異なるため、高温で駆動するときに界面のデラミネーション(層間剥離)が発生するなどの信頼性不良の問題もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そこで、本発明は、上述した従来の技術の問題点を解決するためのもので、その目的とするところは、放熱特性を向上させるために、熱伝導に優れたプラスチック基板を導入することにより、材料費と工程費が低廉であり、軽薄短小の実現が可能であり、信頼性および加工性に優れるうえ、大面積化が可能な放熱基板の製作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の一観点によれば、熱可塑性高分子および導電性フィラーを含むハイブリッド層と、前記ハイブリッド層上に積層された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された金属層とを含むことを特徴とする、ハイブリッド層を有する放熱基板が提供される。
【0016】
前記絶縁層は、熱可塑性高分子および熱伝導性セラミックフィラーを含むことが好ましい。
【0017】
前記ハイブリッド層に含まれた前記熱可塑性高分子は、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれたいずれか1種であることが好ましい。
【0018】
前記導電性フィラーは、カーボン系フィラー、金属系粉末、金属酸化物系フィラー、導電被覆型フィラー、またはこれらの混合物であることが好ましい。
【0019】
本発明に係る放熱基板は、前記金属層と前記ハイブリッド層とを連結するビアをさらに含むことが好ましい。
【0020】
前記熱伝導性セラミックフィラーは、結晶質(crystalline)SiO、融合(fused)SiO、SiN、BN、AlN、またはAlであり、あるいは熱伝導度および形態の異なるフィラーを混合した異種フィラーであることが好ましい。
【0021】
前記絶縁層に含まれた前記熱可塑性高分子は、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれたいずれか1種であることが好ましい。
【0022】
前記絶縁層は、熱伝導性セラミックフィラーの添加された液晶ポリマー(LCP)樹脂に織物を含浸したプリプレグであることが好ましい。
【0023】
前記カーボン系フィラーは、カーボンブラック、黒鉛粉末、カーボン繊維、またはカーボンナノチューブであることが好ましい。
【0024】
前記金属系粉末は、金、銀、白金、銅、またはアルミニウム粉末であることが好ましい。
【0025】
前記織物は、E−glass、D−glass、S−glass、またはアラミド繊維であることが好ましい。
【0026】
また、本発明の別の観点によれば、熱可塑性高分子および導電性フィラーを含むハイブリッド層と、前記ハイブリッド層上に積層された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された金属層とを含んでなることを特徴とする、ハイブリッド層を有する照明用モジュール基板が提供される。
【0027】
本発明の特徴および利点は、添付図面に基づいた次の詳細な説明からさらに明白になるであろう。これに先立ち、本明細書および請求の範囲に使用された用語または単語は、通常的かつ辞典的な意味で解釈されてはならず、発明者が自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づき、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係る放熱基板は、熱可塑性樹脂、特にLCPを使用したハイブリッド層を含むため、プラスチック固有の特性によって軽量化および小型化が可能であるうえ、大量生産による材料費および工程費節減の効果がある。
【0029】
また、本発明によれば、熱伝導度に優れたフィラーまたは繊維が混合された熱可塑性LCP樹脂を用いた複合構造で放熱基板を製作するため、放熱性能が向上するうえ、耐化学性を強化して工程性も向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】従来のリードフレームからなるLEDパッケージの構造を示す図である。
【図2】従来のLEDパッケージ構造内の一般な金属基板の断面図である。
【図3】本発明の好適な実施例に係るハイブリッド層を有する放熱基板の断面図である。
【図4】本発明の好適な他の実施例に係るハイブリッド層を有する放熱基板の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に添付図面を参照しながら、本発明に係るハイブリッド層を有する放熱基板の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0032】
図3は、本発明の好適な実施例に係るハイブリッド層を有する放熱基板の断面図である。図3に示すように、本実施例に係るハイブリッド層を有する放熱基板は、ハイブリッド層300、絶縁層500および金属層700を含む構成である。
【0033】
なお、本実施例で使用されるハイブリッド層300は、熱可塑性高分子および導電性フィラーを含んでなるものである。
【0034】
ここで、熱可塑性高分子は、例えばLED駆動の際に発生する熱に耐えられる高温の耐熱性、およびLEDパッケージのリードフレーム(lead frame)を代替することができる程度の優れた機械的強度を満足させる素材からなる。好ましくは、耐熱特性に優れた液晶ポリマー(LCP)、または例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれるいずれか1種の高機能性エンジニアリングプラスチック(engineering plastic)が、ハイブリッド層300をなす熱可塑性高分子として使用される。
【0035】
特に好ましくは、ハイブリッド層300の熱可塑性高分子として、耐熱性および強度に優れた低価の液晶高分子(LCP)樹脂を使用する。LCP樹脂は、優れた耐熱性、高剛性、寸法安定性および成形加工性などの特徴を持つものである。
【0036】
この際、熱可塑性高分子には、カーボン系フィラー、金属系粉末、金属酸化物系フィラー、導電被覆型フィラー、またはこれらの混合物である導電性フィラーが添加される。カーボン系フィラーは、カーボンブラック、黒鉛粉末、カーボン繊維、またはカーボンナノチューブなどである。金属系粉末は、金、銀、白金、銅、またはアルミニウム粉末である。様々なフィラー構造の組み合わせによって全体システムの熱伝導度を向上させることができる。ここで、織物は、E−glass、D−glass、S−glass、またはアラミド繊維である。
【0037】
このようなハイブリッド層300は、キャスティング(casting)またはプレス(press)加工が容易な熱可塑性LCPに導電性フィラーを添加して絶縁層500に直接キャスティングし、あるいはフィルム状に製作した後でプレス加工し、あるいは微細粉末化して熱と圧力を用いて金型を介して圧縮成形するなどの様々な方式で製作できる。
【0038】
この際、高温・高圧の圧縮成形は、既存のセラミックを成形する焼結工程と同一の方式であって、LCP粉末が分子間ネッキング(necking)によって結合して緻密な構造を形成する。これにより、LCPハイブリッド層300は、既存の金属基板における金属層に比べて非常に軽く、例えばアルミニウムなどの素材に比べて耐薬品性に優れている。
【0039】
一方、圧縮機(プレス)を介して高温・高圧の下でLCP粉末成形体を製作する方式は、従来の熱可塑性高分子射出成形方式に比べて低廉な工程費で既存と同一の耐熱性と強度を維持するLCP構造物を製作することができるという利点がある。また、プラスチック固有の大面積の大量生産が可能なので、材料費の節減効果と生産性の向上効果を得ることができる。
【0040】
本実施例で使用される絶縁層500は、ハイブリッド層300の上部に積層され、ハイブリッド層300と金属層700とを電気的に絶縁させる。絶縁層500は、プリント基板に一般に用いられる電気絶縁性高分子物質、例えば、エポキシ樹脂、改質されたエポキシ樹脂、ビスフェノールA樹脂、エポキシ−ノボラック樹脂、あるいはアラミドまたはガラス繊維または紙で強化されたエポキシ樹脂からなるものである。
【0041】
但し、放熱基板100の放熱性能を向上させるために、図4に示すように、熱可塑性高分子および熱伝導性セラミックフィラーを含む絶縁層500を使用することが好ましい。
【0042】
この際、絶縁層500に含まれた熱可塑性高分子は、ハイブリッド層300に使用されたものと同様に、耐熱特性に優れた液晶ポリマー(LCP)、または例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のいずれか1種からなるエンジニアリングプラスチック(engineering plastic)であることが好ましい。
【0043】
一方、熱伝導性セラミックフィラーは、結晶質シリカ(crystalline SiO)、融合シリカ(fused SiO)、SiN(Silicon Nitride)、BN(Boron Nitride)、AlN(Aluminum Nitride)またはAl-3(Alumina)であり、あるいは熱伝導度および形態の異なるフィラーを混合した異種フィラーである。熱伝導性セラミックフィラーは球形、フレーク(flake)、ウィスカー(Whisker)などの多様な構造で製作可能であるが、様々な形態のフィラーを本発明に導入するとき、様々なフィラー構造の組み合わせを用いて、熱伝導度構成要素の一つであるアスペクト比(aspect ratio)の差による電子の平均自由移動行路の増加によって全体システムの熱伝導度を向上させることができる。
【0044】
特に好ましくは、絶縁層500が、熱伝導性セラミックフィラーの添加された液晶ポリマー(LCP)樹脂に織物を含浸したプリプレグである。既存のエポキシプリプレグは、熱伝導率が非常に低いため、部品と回路から発生する熱が迅速に銅へ伝達することができなかった。しかし、絶縁層500として、熱伝導性フィラーの添加されたLCPプリプレグを使用すると、隣接した回路間の絶縁特性に優れるとともに熱伝導度にも非常に優れるから、実装部品と金属層700から発生する熱を迅速にハイブリッド層300に伝達および放出することができる。
【0045】
上述したように熱可塑性樹脂を含むハイブリッド層300および絶縁層500を採用し、熱可塑性樹脂に、放熱特性を向上させるために導電性に優れたセラミックフィラーを添加することができるため、放熱基板100が、既存パッケージの単純なハウジングの役割だけでなく機能性パッケージの役割も行うことができる。
【0046】
本実施例で使用される金属層700は、絶縁層500上に形成され、例えばLEDなどの実装部品が搭載されると、これに電源を供給する配線を含んで構成される。金属層700は、例えば金、銀、銅、ニッケルなどの電気伝導性金属からなってもよい。
【0047】
一方、本実施例に係る放熱基板100は、放熱ビア(via)または放熱コア(thermal core)などの構造的放熱手段をさらに含んで構成できる。
【0048】
実施例
熱伝導性および導電性のフィラーを含む熱可塑性LCP樹脂を用いて、放熱性能の向上したハイブリッド層を有する放熱基板を製作する方法は、次のとおりである。
【0049】
1)54W/m・Kの熱伝導度を有する窒化ホウ素(Boron Nitride)をLCP樹脂と混合して絶縁層500としてのプリプレグを製作する。
2)高い電気伝導度および熱伝導度を有する低廉なカーボン繊維にLCP樹脂を含浸してハイブリッド層300を製作する。表1(アルミナとハイブリッド層の特性比較)は、本実施例で製作されたハイブリッド層300の主要特性を示す。
3)絶縁層500を挟んで、上部には銅箔からなる金属層700を、下部には2)で提供されたハイブリッド層300をプレス加工する。
【0050】
前述した実施例によってシート状に加工された放熱基板100の熱伝導度を測定した結果、絶縁層500としてのプリプレグに40wt%の熱伝導性フィラーを混合するとき、既存のLCP樹脂のみの熱伝導度である約0.3〜0.4W/m・Kで3〜5W/m・K水準に10倍以上大きく増加することが分かる。その主要特性を表2(放熱基板の主要特性)に示した。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

【0053】
上述した実施例では、粒径数μm〜数十μmの熱可塑性LCP粉末を用いたが、LCP以外にも、耐熱性に優れた高機能性熱可塑性プラスチック、例えばPEEKなどを微細粉末化して使用可能である。
【0054】
また、絶縁層500は、熱可塑性微細粉末と機能性セラミックフィラーとを混合し、必要に応じてバインダーなどを含んでなる粉末混合体を攪拌して金型内に一定量を充填した後、熱圧着して製作する圧縮成形方式だけでなく、粉末混合体を溶融させて金型に加圧して加工する射出成形方式による製作も可能である。
【0055】
本発明に係る放熱基板100は、熱可塑性樹脂、特にLCPを用いたハイブリッド層300を含むため、プラスチック固有の特性によって軽量化および小型化が可能であり、大量生産による材料費および工程費の節減効果もある。
【0056】
また、熱伝導度に優れたフィラーまたは繊維が混合された熱可塑性LCP樹脂を用いた複合構造で放熱基板100を製作するため、放熱性能が向上するうえ、耐化学性が強化されて工程性も向上するという効果を持つ。
【0057】
特に、上述した放熱基板100を、多数のLEDを含む照明用モジュール基板に使用する場合、LEDから発生する熱を効果的に放出することができるため、LED照明装置の性能を向上させることができる。
【0058】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかである。よって、それらの変形例または修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明に係る放熱基板および照明用モジュール基板は、放熱特性を向上させるとともに、材料費と工程費が低廉であり、軽薄短小の実現が可能であり、信頼性および加工性に優れるうえ、大面積化が可能な放熱基板において、好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0060】
100 放熱基板
300 ハイブリッド層
500 絶縁層
700 金属層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性高分子および導電性フィラーを含むハイブリッド層と、
前記ハイブリッド層上に積層された絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された金属層とを含んでなることを特徴とする、ハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項2】
前記絶縁層は、熱可塑性高分子および熱伝導性セラミックフィラーを含むことを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項3】
前記ハイブリッド層に含まれた前記熱可塑性高分子は、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリテトラフルオロエチレ(PTFE)から選ばれたいずれか1種であることを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項4】
前記導電性フィラーは、カーボン系フィラー、金属系粉末、金属酸化物系フィラー、導電被覆型フィラー、またはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項5】
前記金属層と前記ハイブリッド層とを連結するビアをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項6】
前記熱伝導性セラミックフィラーは、結晶質(crystalline)SiO、融合(fused)SiO、SiN、BN、AlNまたはAlであり、あるいは熱伝導度および形態の異なるフィラーを混合した異種フィラーであることを特徴とする、請求項2に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項7】
前記絶縁層に含まれた前記熱可塑性高分子は、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれたいずれか1種であることを特徴とする、請求項2に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項8】
前記絶縁層は、熱伝導性セラミックフィラーの添加された液晶ポリマー(LCP)樹脂に、織物を含浸したプリプレグであることを特徴とする、請求項2に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項9】
前記カーボン系フィラーは、カーボンブラック、黒鉛粉末、カーボン繊維、またはカーボンナノチューブであることを特徴とする、請求項4に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項10】
前記金属系粉末は、金、銀、白金、銅、またはアルミニウム粉末であることを特徴とする、請求項4に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項11】
前記織物は、E−glass、D−glass、S−glass、またはアラミド繊維であることを特徴とする、請求項8に記載のハイブリッド層を有する放熱基板。
【請求項12】
熱可塑性高分子および導電性フィラーを含むハイブリッド層と、
前記ハイブリッド層上に積層された絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された金属層とを含んでなることを特徴とする、ハイブリッド層を有する照明用モジュール基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−241101(P2010−241101A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162593(P2009−162593)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(591003770)三星電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】