説明

バーグラフ表示装置

【課題】 本発明は、見やすいバーグラフ表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数の発光部21を列状に配置し各発光部21を計測量に応じて順次点灯させるバーグラフ表示装置において、発光部21を囲むように設けられるケース体22と、ケース体22上を覆うとともにその表面に前記発光部21の列状に沿って複数の微細な平行線状からなる凹凸部24が形成された透過性材料からなる光学部材23と、を備えたものであり、発光部21からの照射光線が光学部材23の背面側から入光され、光学部材23の表面に形成された複数の微細な平行線状からなる凹凸部24からそれぞれ視線方向に向けて出射されるため、列状に配置された発光部21と直交する方向に設けられた複数の微細な平行線状からなる凹凸部24が光輝することによって幅狭な領域でかつ帯状に屈折導光されて視認することができ、見栄えの良好なバーグラフ表示装置を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車やオートバイ、建設機械、農耕機械などの車両に搭載される指示計器などの表示器をケース体に収納してなる表示装置に関するものであり、特に車両の状態の変化量をバーグラフで表示するようにした表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両などに搭載される表示装置として、車両の走行速度を表示する速度計、エンジン回転数を表示するエンジン回転計、車両の燃料残量を表示する燃料計、車両のエンジン冷却水の温度を表示する水温計などの指示計器が備えられている。
【0003】
そして、これらの車両用の指示計器においては、その表示形式としては、一般的に文字板上の目盛に沿わせて、車両の速度やエンジン回転の指示や燃料残量などの変位に応じて回動指示する指針式の指示計器(アナログ式指示計器)からなる表示装置(アナログ式表示装置)が一般的に知られている。
【0004】
また、自動車などの高級化、多様化などに伴って、その表示形式として前述したアナログ式指示計器(アナログ式表示装置)だけでなく、7セグメントディスプレイなどによる数値として表示するデジタル表示式指示計器(デジタル式表示装置)あるいは多数に並列されたセグメントによりゾーン表示またはバーグラフで表示する指示計器(バーグラフ式表示装置)が採用されている。
【0005】
具体的には、バーグラフでエンジン回転数を表示する場合、エンジン回転を表す数値を文字板上に施し、この数値に沿わせて合わせるように多数のセグメントを配列してバーグラフとして発光表示することができるように構成している。
【0006】
このような表示部を構成する表示素子としては、液晶表示素子などの表示器にて形成することもできるが、カラー表示で明るく表示することが可能である点において、発光ダイオードを使用したバーグラフ表示による表示装置が種々提案されている。(特許文献1を参照)
【0007】
また、発光ダイオードによる発光表示の制御は、例えばエンジン回転を検出する回転センサーからの信号をマイクロコンピュータにより演算処理し、その得られたデータにより、対応するセグメント(発光ダイオード)を点灯することによってエンジン回転数の表示が行われる。
【0008】
このような車両の状態の変化量をバーグラフで表示するようにした表示装置においては、エンジン回転などのように増減変化の激しく応答性が要求されるような場合であったとしても、その表示する変化量の増減に合わせてをバーグラフ表示によって即座に判別することができるという点でメリットがある。また、例えば燃料残量などのように液面タンクのレベル量に合わせようにバーグラフ表示することによって全体の液量レベルの判別を良好に行うことができるため、バーグラフの表示形式がレベルを表す表示装置として適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平1−154195号公報
【特許文献2】特開平9−39609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、バーグラフでの変化量の表示は、多数配列したセグメントからなる発光ダイオードを直接オン・オフ点灯表示するタイプ(特許文献1を参照)にあっては、発光ダイオードの大きさに合わせて点灯照明されるため、比較的に小さめにして帯状に照明表示される。
【0011】
このため、帯状に点灯表示される発光ダイオードによるバーグラフ表示形式の表示装置にあっては、発光ダイオードの発光部の大きさ(縦幅の寸法)とほぼ合致する縦寸法箇所が光る状態となるため、縦方向において幅狭な状態にて発光表示される。これにより、バーグラフによる表示部が狭い領域にて帯状に光って見えるため、発光部箇所が視認しづらい状態となってしまうという問題がある。
【0012】
この点、例えば特許文献2に記載されているように、回路基板上に円弧状に連続的に配列した発光ダイオードにそれぞれ対向して拡散放射レンズ(導光部材)を配置し、発光ダイオードからの照射光線を拡散放射レンズに受け入れて拡散放射レンズの前面側に樹脂シートが配置される。
【0013】
この場合、前述の特許文献2に記載の表示装置にあっては、発光ダイオードからの照射光線が導光部材である拡散放射レンズを介して照明表示されるため、発光ダイオードと対応した拡散放射レンズと、この前面側に位置した表面部分が照明されるものであり、この際、その拡散放射レンズの表面部分は円弧状に配置された所定の長さを有する帯状ブロック(セグメント)として分割してそれぞれ照明表示されるものであり、その帯状ブロックの所定幅を持ってバーグラフ表示されるものであり、広い面積にてバーグラフ表示がなされるため、見やすいバーグラフ表示を提供することができるというメリットがある。
【0014】
しかしながら、拡散放射レンズは発光ダイオードに沿わせてそれぞれ分割した状態にて帯状に配列しているため、部品コストが高くなるとともに、この種の表示装置の組み付け作業効率が低下しやすいという問題がある。
【0015】
そこで本発明は、前述の問題点に着目し、コストを抑えるとともに、表示装置の組み付け作業効率を従来に比べて高めることができ、しかも見やすいバーグラフ表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は前述した課題を解決するため、請求項1では、複数の発光部を列状に配置し各発光部を計測量に応じて順次点灯させるバーグラフ表示装置において、前記発光部を囲むように設けられるケース体と、前記ケース体上を覆うとともにその表面に前記発光部の列状に沿って複数の微細な平行線状からなる凹凸部が形成された透過性材料からなる光学部材と、を備えたことを特徴とするバーグラフ表示装置である。
【0017】
このように構成することにより、光源である発光部からの照射光線が光学部材の背面側から入光され、光学部材の表面に形成された複数の微細な平行線状からなる凹凸部からそれぞれ視線方向に向けて出射されるため、結果として列状に配置された発光部と直交する方向に設けられた複数の微細な平行線状からなる凹凸部が光輝することによって幅狭な領域でかつ帯状に屈折導光されて視認することができる。すなわち、帯状に光輝する箇所は、発光部から光学部材の媒質内を通して視線方向に向けて屈折案内された光のみが見えるものであり、これは発光部を基準として光学部材の表面に形成された発光部の配列方向と平行線状にして複数の微細な凹凸部が所定幅(視線方向に届く幅)にて光って見え、かつ、発光部から照射される発光部の寸法(縦横の寸法)に対して、光学部材の表面に形成した複数からなる微細な平行線状からなる凹凸部の縦幅寸法を大きく形成することによって、光学部材内に入光してきた照射光線が複数の微細な平行線状からなる凹凸部を介して屈折されながら視線方向へと導出されることによってそれぞれの凹凸部が光輝し、帯状に光って見えるものであり、この結果、この帯状に見える凹凸部の寸法が発光部の寸法より細長く大きく見えるため、視認性を確保しつつ、しかも従来のように導光部材を分割形成することなく、一体的に光学部材を成形することができ部品コストを抑えることができるとともに、表示装置の組み付け作業効率を従来に比べて高めることができるという効果がある。
【0018】
また請求項2では、請求項1に記載のバーグラフ表示装置において、前記発光部と対向する前記光学部材の裏面に、列状に配置した複数の前記発光部と直交する方向に沿って略半円形の凸形状からなる凸レンズ部を設けてなることを特徴とするものである。
【0019】
このように構成することにより、発光部からの光が光学部材の裏面箇所に設けられた半円形の凸形状からなる凸レンズ部にて光学部材の奥行き方向から前面側に向けてほぼ平行となるように光を導き入れることができるため、光学部材内にて光が拡散することを防ぐことができるとともに、光学部材の表面側に設けられた複数の微細な平行線状からなる凹凸部に向けてそれぞれ光を導くことができるため、輝度ムラを抑えつつ光学部材に設けた微細な平行線状からなる凹凸部を光輝することができ、見栄えの良好なバーグラフ表示装置を提供することができるものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明では、複数の発光部を列状に配置し各発光部を計測量に応じて順次点灯させるバーグラフ表示装置において、前記発光部を囲むように設けられるケース体と、前記ケース体上を覆うとともにその表面に前記発光部の列状に沿って複数の微細な平行線状からなる凹凸部が形成された透過性材料からなる光学部材と、を備えたことを特徴とするバーグラフ表示装置であるため、光源である発光部からの照射光線が光学部材の背面側から入光され、光学部材の表面に形成された複数の微細な平行線状からなる凹凸部からそれぞれ視線方向に向けて出射されるため、結果として列状に配置された発光部と直交する方向に設けられた複数の微細な平行線状からなる凹凸部が光輝することによって幅狭な領域でかつ帯状に屈折導光されて視認することができ、見栄えの良好なバーグラフ表示装置を提供することができるものであり、これにより初期の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態であるバーグラフ表示装置を示す正面図である。
【図2】図2は、図1の一部を切り欠き形成した要部の正面図である。
【図3】図3は、図1のA−A線箇所を示す断面図である。
【図4】図4は、図3のバーグラフ表示装置箇所を示す概略断面図である。
【図5】図5は、図4の要部を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施形態であるバーグラフ表示装置の要部を示す概略断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の対象とするバーグラフ表示装置として、オートバイに搭載される指示計器を例にして詳述する。
【0023】
以下本発明の第1の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1から図5は本発明の第1実施形態を示すもので、オートバイなどに搭載される指示計器(表示装置)として、例えばオートバイの車速や走行距離や燃料計などの各種走行情報を表示する第1の表示器D1と、車両のエンジン回転を指示する第2の表示器D2と、これらの表示器D1,D2の背後に配置される回路基板3と、この回路基板3の背後側を覆う背面カバーからなる下側ケース4と、表示器D1,D2の少なくとも表示領域を視認可能な透視カバー5Aが設けられた上側ケース5とを備えている。
【0024】
また第1の表示器D1は、各種走行情報を7セグメントからなる日の字形状の数字によってデジタル表示する液晶表示パネル11を備えた表示器からなり、この第1の表示器D1とともに前記第2の表示器D2とが回路基板3上に配置されている。
【0025】
第2の表示器D2は、車両のエンジン回転を多数に並列状態に配列した後述する発光部21である発光ダイオードからなるセグメントを順次点灯表示することによって所定の領域をゾーン表示またはバーグラフで表示するバーグラフ表示装置が前記上下のケース4,5内に収納されている。
【0026】
回路基板3には、各表示器D1,D2を駆動するための駆動回路(図示せず)が実装されるとともに、第1の表示器D1である液晶表示パネル11の背後に液晶表示パネル11を透過照明するための光源12(発光ダイオード)が配置されている。また第2の表示器D2の一部を構成する並列状態に配置した発光ダイオードからなる発光部21が回路基板3上に実装されている。
【0027】
ところで本実施形態では、第2の表示器D2としては、前述したように回路基板3上に複数の発光ダイオードからなる発光部21がエンジン回転からなる物理量または計測対象の増減方向に沿って長手状の列をなすように配置されており、このように各発光ダイオードからなる複数の発光部21が計測量に応じて順次点灯するように設けられている。
【0028】
また列状に配置した発光部21の周囲を取り巻くように、白色の合成樹脂製からなる枠状のケース体22が回路基板3上に配設されている。この実施形態にあっては、枠状のケース体22の一部を利用して第1の表示器D1である液晶表示パネル11を保持する保持枠22Aが設けられている。
【0029】
また枠状のケース体22の上面側には、発光ダイオードからなる発光部21の領域に沿って合成樹脂製の透過性材料からなる光学部材23が配置されている。
【0030】
この光学部材23の表面には、横断面、すなわち発光部21の長手状配列方向に対して交差する方向の断面形状が三角形状からなる複数の微細な平行線状からなる凹凸部である鋸歯状凸部24が形成されている。置き換えて言うならば、光学部材23には、その表面に発光部21である発光ダイオードの列状に沿って複数の微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24が形成されている。
【0031】
この実施形態にあっては、約1ミリの間に二つの平行線状からなる凹凸部である鋸歯状凸部24が配列する間隔となるように設けられている。なお、場合によっては、間隔を狭めてさらに微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24として形成しても良いものであり、この際、鋸歯状凸部24の各稜線および各谷線は、各々が平行(等間隔)となるように延びている。
【0032】
また発光部21と対向する光学部材23の裏面には、列状に配置した複数の発光部21と直交する方向に沿って略半円形の凸形状からなる凸レンズ部25が一体に設けられている。
【0033】
なお、第1および第2の表示器D1,D2の表面側には、各表示器D1,D2である液晶表示パネル11の表示領域の周囲と、光学部材23との周囲を覆うように表示窓枠6Aを設けた表示板6が配置され、この実施形態においては、表示板6は枠状のケース体22に組み付け保持されている。この際、表示板6の表面にはエンジン回転の回転数を示す表示単位(×1000/min)や回転数値(数字)あるいは目盛などの指標部6Bが印刷などの手段によって形成されている。
【0034】
以上のように第1の実施形態によれば、複数の発光部(発光ダイオード)21を回路基板3上に列状に配置し、各発光部(発光ダイオード)21を計測量に応じて順次点灯させるバーグラフ表示装置において、発光部(発光ダイオード)21を囲むように設けられる枠状のケース体22と、ケース体22上を覆うとともにその表面に発光部(発光ダイオード)21の列状に沿って複数の微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24が形成された透過性材料からなる光学部材23と、を備えたことを特徴とするバーグラフ表示装置であるため、発光部(発光ダイオード)21からの照射光線が光学部材23の背面側から入光され、光学部材23の表面に形成された複数の微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24からそれぞれ視線方向に向けて出射されるため、結果として列状に配置された発光部(発光ダイオード)21と直交する方向に設けられた複数の微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24が光輝することによって増減方向に沿って幅狭な領域でかつ増減方向と交差(直交)する方向に沿って帯状に屈折導光されて視認することができ、見栄えの良好なバーグラフ表示装置を提供することができる。
【0035】
具体的には、バーグラフでエンジン回転数を表示する場合、発光ダイオードからなる発光部21による発光表示の制御は、例えばエンジン回転を検出する回転センサーからの信号をマイクロコンピュータにより演算処理し、その得られたデータにより、対応する発光部21である発光ダイオードを点灯することによってエンジン回転数の表示が行われる。
【0036】
すなわち、エンジン回転数に応じて帯状に光輝する箇所は、点灯状態にある発光部(発光ダイオード)21から光学部材23の媒質内を通して視線方向に向けて屈折案内された光のみが見えるものであり、これは図1のバーグラフ状に濃い色に見える領域がエンジン回転を現している。
【0037】
これは点灯状態にある発光部21の真上に位置する平行線状からなる複数の微細な凹凸部(鋸状凸部)24箇所が、所定の間隔を配して連続して配列された点灯状態にある発光部21(発光ダイオード)の幅寸法分(所定幅)のみが視線方向に直接届く幅として光って見えるため、所定の間隔にてバーグラフ状に順次点灯しているように見える。(図1を参照)
【0038】
この際、発光部(発光ダイオード)21から照射される発光部(発光ダイオード)21の寸法(縦横の寸法)に対して、光学部材23の表面に形成した複数からなる微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24の縦幅寸法(図1における鋸歯状凸部24の上下方向の寸法)が大きく形成されているため、光学部材23内に入光してきた照射光線によってそれぞれの複数の微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24が光輝する。この凹凸部24に導かれた照射光線の一部が視線方向へと屈折案内されながら導出されることによって縦長状態にして帯状に光って見える。
【0039】
この結果、この帯状に見える凹凸部(鋸歯状凸部)24の寸法が発光部(発光ダイオード)21の寸法より縦方向に細長く大きく見えるため、視認性を確保しつつ、しかも従来のように導光部材を分割形成することなく、一体的に光学部材23を成形することができ部品コストを抑えることができるものであり、表示装置の組み付け作業効率を従来に比べて高めることができるという効果がある。
【0040】
また、本実施形態においては、回転数に応じて発光する発光部(発光ダイオード)21によって、発光部21の真上に位置する光学部材23へと光が入光されるが、光学部材23の裏面に、列状に配置した複数の発光部21と直交する方向に沿って略半円形の凸形状からなる凸レンズ部25が一体に設けられているため、図4に示すように、凸レンズ部25によって光学部材23の奥行き方向から前面側に向けてほぼ平行となるように光を導き入れることが可能となり、このため、光学部材23内にて光が拡散することを防ぐことができるとともに、光学部材23の表面側に設けられた複数の微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24に向けてそれぞれ光を導くことができるため、輝度ムラを抑えつつ光学部材23に設けた微細な平行線状からなる凹凸部(鋸歯状凸部)24を明るく照らし出すことができる。
【0041】
図6は、本発明の第2の実施形態を示すもので、ここでは前述した第1の実施形態で示した光学部材23の表面に形成した鋸歯状凸部からなる凹凸部24の形状に変えて、複数の微細な平行線状からなる凹凸部として断面がかまぼこ形状からなる凹凸部24Aを光学部材23の表面に一体にて形成している。
【0042】
このように構成することにより、前述した第1の実施形態とほぼ同様にして点灯状態にある発光部21の真上に位置する平行線状からなるかまぼこ形状からなる複数の微細な凹凸部24A箇所が、所定の間隔を配して連続して配列された点灯状態にある発光部21(発光ダイオード)の幅寸法分(所定幅)のみが視線方向に直接届く幅として光って見えるため、所定の間隔にてバーグラフ状に順次点灯しているように見える。
【0043】
この際、発光部(発光ダイオード)21から照射される発光部(発光ダイオード)21の寸法(縦横の寸法)に対して、光学部材23の表面に形成したかまぼこ形状による複数の微細な平行線状からなる凹凸部24Aの縦幅寸法が大きく形成されているため、光学部材23内に入光してきた照射光線によってそれぞれの複数の微細な平行線状からなる凹凸部(かまぼこ形状からなる凹凸部)24Aが光輝する。この凹凸部24Aに導かれた照射光線の一部が視線方向へと屈折案内されながら導出されることによって縦長状態にして帯状に光って見える。
【0044】
この結果、この帯状に見える凹凸部(かまぼこ形状からなる凹凸部)24の寸法が発光部(発光ダイオード)21の寸法より縦方向に細長く大きく見えるため、視認性を確保しつつ、しかも従来のように導光部材を分割形成することなく、一体的に光学部材23を成形することができ部品コストを抑えることができるものであり、表示装置の組み付け作業効率を従来に比べて高めることができるという効果がある。
【0045】
なお本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であり、例えば各実施形態においては、バーグラフ表示装置として車両などのエンジン回転をバーグラフ表示あるいはゾーン表示する例にて説明していたが、例えば速度計や燃料計、水温計などの各種情報を表示するバーグラフ表示装置であっても良いものであり、また、発光部21の照明色も同一色に限らず、所定のエリアを警報色やエコ表示色などに切り換えたりしても良いものであり、また発光部21の配置の間隔や光学部材23の厚みや表面に設けられる複数の微細な平行線状からなる凹凸部24,24Aの凸部の高さ寸法や間隔あるいは形状なども変形可能であり、例えば実施形態にあっては、断面形状として複数の微細な平行線状からなる凹凸部として鋸歯状凸部であったり、かまぼこ形状からなる凹凸部であったりしていたが逆かまぼこ形状であっても同様泣効果を得ることができるものであり、また、光学部材23の裏面に設けられる略半円形の凸形状からなる凸レンズ部25の形状、厚みなども適宜設定すれば良いものである。
【産業上の利用可能性】
【0046】
また、前述した実施形態において詳述したように、自動車における表示装置を例にして説明したが、車両用に限らず船舶用計器あるいは農業用機械や建設機械などのバーグラフ表示装置などにおいても適用することが可能であり、同様な効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0047】
D1 第1の表示器
D2 第2の表示器
3 回路基板
4 下側ケース
5 上側ケース
5A 透視カバー
6 表示板
6A 表示窓枠
6B 指標部
11 液晶表示パネル
12 光源(発光ダイオード)
21 発光部(発光ダイオード)
22 ケース体
23 光学部材
24 凹凸部(鋸歯状凸部)
24A 凹凸部(かまぼこ形状からなる凹凸部)
25 凸レンズ部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光部を列状に配置し各発光部を計測量に応じて順次点灯させるバーグラフ表示装置において、前記発光部を囲むように設けられるケース体と、前記ケース体上を覆うとともにその表面に前記発光部の列状に沿って複数の微細な平行線状からなる凹凸部が形成された透過性材料からなる光学部材と、を備えたことを特徴とするバーグラフ表示装置である。
【請求項2】
前記発光部と対向する前記光学部材の裏面に、列状に配置した複数の前記発光部と直交する方向に沿って略半円形の凸形状からなる凸レンズ部を設けてなることを特徴とする請求項1に記載のバーグラフ表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−68386(P2012−68386A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212279(P2010−212279)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】