説明

パターン形成方法及び液滴吐出装置

【課題】吐出した液滴の着弾する位置の精度と、レーザ光の照射位置の精度を維持して、液滴からなるパターンの形状制御性を向上したパターン形成方法及び液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】キャリッジ27の基板2側に、着弾位置PFを回動中心とする回動ステージ29を設け、その回動ステージ29に、吐出ヘッド32とレーザヘッド37を配設するようにした。そして、着弾位置PFが、各ノズルNの形成方向(吐出方向A1)であって、各照射口38の光軸方向(照射方向A2)に位置するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン形成方法及び液滴吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置等の表示装置には、画像を表示するための基板が備えられている。この種の基板には、品質管理や製造管理を目的として、その製造元や製品番号等の製造情報をコード化した識別コード(例えば、2次元コード)が形成されている。こうした識別コードは、配列された多数のパターン形成領域(データセル)の一部に、パターンとしてのコードパターン(例えば、有色の薄膜や凹部等のドット)を備え、そのコードパターンの有無によって製造情報を再現可能にする。
【0003】
識別コードの形成方法には、金属箔にレーザ光を照射してコードパターンをスパッタ成膜するレーザスパッタ法や、研磨材を含んだ水を基板等に噴射してコードパターンを刻印するウォータージェット法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
【0004】
上記レーザスパッタ法は、所望するサイズのコードパターンを得るために、金属箔と基板の間隙を、数μm〜数十μmに調整しなければならない。つまり、基板と金属箔の表面に対して非常に高い平坦性が要求され、しかも、これらの間隙をμmオーダの精度で調整しなければならない。その結果、識別コードを形成できる対象基板が制限されて、その汎用性を損なう問題を招いていた。また、ウォータージェット法は、基板の刻印時に、水や塵埃、研磨剤等を飛散させるため、同基板を汚染する問題があった。
【0005】
近年、こうした生産上の問題を解消する識別コードの形成方法として、インクジェット法が注目されている。インクジェット法は、金属微粒子を含む液滴を液滴吐出ヘッドのノズルから吐出して、その液滴を乾燥させることによってコードパターンを形成する。そのため、識別コードを形成する基板材料の対象範囲を拡大させることができ、同基板の汚染等を回避して識別コードを形成させることができる。
【特許文献1】特開平11−77340号公報
【特許文献2】特開2003−127537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記するインクジェット法では、液滴を乾燥することによってコードパターンを形成するために、基板の表面状態や液滴の表面張力等に応じて、以下の問題を招いていた。
【0007】
すなわち、基板に着弾した液滴は、基板表面に沿って直ちに濡れ広がるために、液滴の乾燥に時間を要すると(例えば、100ミリ秒以上の時間を要すると)、基板表面で過剰に濡れ広がって、対応するデータセル内から食み出す。その結果、コードパターンを読み取り不可能にして基板情報を損失する問題があった。
【0008】
こうした問題は、基板上の液滴に対してレーザ光を照射し、着弾した液滴を瞬時に乾燥させることによって回避可能と考えられる。しかし、上記する液滴吐出ヘッドは、ノズル(ノズル形成面)と基板表面との間の間隙を数mm程度に保持させることによって、吐出した液滴の着弾位置の位置精度の向上を図っている。そのため、着弾直後の液滴にレーザ光を照射する場合には、液滴吐出ヘッドと基板との間の狭い間隙に向けてレーザ光を出射させなければならず、レーザ光の光軸を基板表面の法線方向に対して大きく傾斜させなけ
ればならない。その結果、基板表面(液滴)に対するレーザ光の光断面(ビームスポット)が基板の面方向に沿って過剰に拡張されて、レーザ光の照射強度の低下や照射位置の位置精度の低下を招く虞があった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、吐出した液滴の着弾する位置の精度と、レーザ光の照射位置の精度を維持して、液滴からなるパターンの形状制御性を向上したパターン形成方法及び液滴吐出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のパターン形成方法は、パターン形成材料の液滴を吐出するノズルから被吐出面の目標吐出位置に向かう吐出方向に沿って前記液滴を吐出し、レーザ光を照射する照射口から前記目標吐出位置に向かう照射方向に沿って前記レーザ光を照射し、前記目標吐出位置に着弾した前記液滴に前記レーザ光を照射してパターンを形成するパターン形成方法であって、前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、前記吐出方向と前記照射方向とのなす角度を維持して、前記被吐出面の法線と前記吐出方向とのなす角度、及び前記法線と前記照射方向とのなす角度を変更する。
【0011】
本発明のパターン形成方法によれば、被吐出面の法線方向とレーザ光の照射方向とのなす角度(照射角)を変更するときに、目標吐出位置をノズルの吐出方向に配置維持させることができ、かつ、同目標吐出位置を照射口の照射方向に配置維持させることができる。また、目標吐出位置とノズルとの間の距離を保持させることができ、かつ、目標吐出位置と照射口との間の距離を保持させることができる。しかも、照射口とノズルとの間の相対位置関係を維持させることができる。
【0012】
従って、レーザ光の照射角を変更するとき、吐出した液滴の着弾する位置やその位置精度、レーザ光の照射位置やその位置精度を維持させることができる。しかも、変更後の照射角のレーザ光を、ノズルに遮蔽されることなく、目標吐出位置に対して確実に照射させることができる。その結果、レーザ光の照射条件の自由度を拡大させることができ、液滴からなるパターンの形状制御性を向上させることができる。
【0013】
このパターン形成方法において、前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、記照射方向を前記被吐出面の略法線方向にする構成であってもよい。
このパターン形成方法によれば、液滴に、被吐出面の法線方向に沿うレーザ光を照射させることができる。従って、レーザ光の光断面の拡大や照射位置の位置ズレを、より確実に回避させることができる。
【0014】
本発明の液滴吐出装置は、パターン形成材料の液滴を吐出するノズルを有し、前記ノズルから被吐出面の目標吐出位置に向かう吐出方向に沿って前記液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、レーザ光を照射する照射口を有し、前記照射口から前記目標吐出位置に向かう照射方向に沿って前記レーザ光を照射するレーザ照射手段と、を備えた液滴吐出装置であって、前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、前記吐出方向と前記照射方向とのなす角度を維持して、前記被吐出面の法線方向と前記吐出方向とのなす角度、及び前記法線方向と前記照射方向とのなす角度を変更する回動手段を備えた。
【0015】
本発明の液滴吐出装置によれば、回動手段が、被吐出面の法線方向とレーザ光の照射方向とのなす角度(照射角)を変更するときに、目標吐出位置をノズルの吐出方向に配置維持させることができ、かつ、同目標吐出位置を照射口の照射方向に配置維持させることができる。また、目標吐出位置とノズルとの間の距離を保持させることができ、かつ、目標吐出位置と照射口との間の距離を保持させることができる。しかも、照射口とノズルとの間の相対位置関係を維持させることができる。
【0016】
従って、レーザ光の照射角を変更するとき、吐出した液滴の着弾する位置やその位置精度、レーザ光の照射位置やその位置精度を維持させることができる。しかも、変更後の照射角のレーザ光を、ノズルに遮蔽されることなく、目標吐出位置に対して確実に照射することができる。その結果、レーザ光の照射条件の自由度を拡大させることができ、液滴からなるパターンの形状制御性を向上させることができる。
【0017】
この液滴吐出装置において、前記回動手段は、前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、前記照射方向を前記被吐出面の略法線方向にしてもよい。
この液滴吐出装置によれば、液滴に、被吐出面の法線に沿うレーザ光を照射させることができる。従って、レーザ光の光断面の拡大や照射位置の位置ズレを、より確実に回避させることができる。
【0018】
この液滴吐出装置において、回動手段は、前記液滴吐出ヘッドと前記レーザ照射手段とを搭載し、前記目標吐出位置を回動中心にして回動する回動ステージを有し、前記回動ステージは、前記被吐出面に対して相対移動するキャリッジに搭載される構成であってもよい。
【0019】
この液滴吐出装置によれば、目標吐出位置が被吐出面上に複数設けられる場合であっても、回動ステージを回動させ、キャリッジを移動させるだけで、液滴の着弾位置やレーザ光の照射位置の位置精度を各目標吐出位置に対応させることができる。また、着弾位置の位置精度や照射位置の位置精度を維持させることができる。従って、目標吐出位置が被吐出面上に複数設けられる場合であっても、液滴に照射するレーザ光の照射角のみを容易に変更させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。まず、本発明のパターン形成方法を利用して形成した識別コードを有する液晶表示装置1について説明する。
【0021】
図1において、対象物としての基板2の一側面(被吐出面としての表面2a)には、その略中央位置に液晶分子を封入した四角形状の表示部3が形成され、その表示部3の外側には、走査線駆動回路4及びデータ線駆動回路5が形成されている。液晶表示装置1は、これら走査線駆動回路4の供給する走査信号と、データ線駆動回路5の供給するデータ信号に基づいて、前記表示部3内の液晶分子の配向状態を制御する。そして、液晶表示装置1は、図示しない照明装置からの平面光を液晶分子の配向状態によって変調して、表示部3の領域に所望の画像を表示する。
【0022】
表面2aの左側下隅には、一辺が約1mmの正方形からなるコード形成領域Sが区画形成されて、そのコード形成領域S内には、16行×16列のデータセルCが仮想分割されている。そのコード形成領域Sの選択されたデータセルCの領域には、それぞれパターンとしてのドットDが形成されて、これら複数のドットDによって、液晶表示装置1の識別コード10が構成されている。
【0023】
本実施形態では、ドットDの形成されたデータセルCの中心位置を「目標吐出位置P」とし、各データセルCの一辺の長さを「セル幅W」とする。
各ドットDは、その外径がデータセルCの一辺の長さ(前記セル幅W)で形成された半球状のパターンである。このドットDは、パターン形成材料としての金属微粒子(例えば、ニッケル微粒子やマンガン微粒子)を分散媒に分散させた液状体F(図5参照)の液滴FbをデータセルCに吐出し、データセルCに着弾した液滴Fbを乾燥及び焼成させるこ
とによって形成されている。着弾した液滴Fbの乾燥・焼成は、レーザ光B(図5参照)を照射することによって行われる。尚、本実施形態では、液滴Fbを乾燥・焼成することによってドットDを形成するが、これに限らず、例えばレーザ光Bの乾燥のみによって形成してもよい。
【0024】
識別コード10は、各データセルC内のドットDの有無によって、液晶表示装置1の製品番号やロット番号等を再現可能にする。本実施形態では、上記基板2の長手方向をX矢印方向とし、X矢印方向と直交する方向をY矢印方向という。
【0025】
次に、前記識別コード10を形成するための液滴吐出装置20について説明する。
図2において、液滴吐出装置20の基台21は、その長手方向がX矢印方向に沿う直方体形状に形成されて、その上面には、X矢印方向に延びる一対の案内溝22が形成されている。基台21の上側には、基板ステージ23が取り付けられている。基板ステージ23は、基台21に設けられたX軸モータMX(図6参照)に駆動連結され、案内溝22に沿って所定の速度(搬送速度Vx)でX矢印方向及び反X矢印方向に直動する。基板ステージ23の上面には、図示しない吸引式のチャック機構が設けられている。基板ステージ23は、表面2a(コード形成領域S)を上側にして載置された基板2を位置決め固定する。
【0026】
基台21のY矢印方向両側には、X矢印方向から見て門型に形成された案内部材24が架設されて、その案内部材24の上側には、収容タンク25が配設されている。収容タンク25は、液状体Fを収容して、同液状体Fを吐出ヘッド32に導出する。案内部材24の下側には、Y矢印方向に延びる上下一対の案内レール26がY矢印方向全幅にわたり形成されている。上下一対の案内レール26には、キャリッジ27が取り付けられている。キャリッジ27は、案内部材24に設けられたY軸モータMY(図6参照)に駆動連結され、案内レール26に沿ってY矢印方向及び反Y矢印方向に直動する。
【0027】
図4において、キャリッジ27の下側には、Y矢印方向に延びる直方体形状のガイド部材28が凸設されて、そのガイド部材28の下側面には、断面円弧状のガイド面28aが形成されている。ガイド面28aは、キャリッジ27のY矢印方向略全幅にわたって形成される凹曲面であって、その曲率中心Crが基板2の表面2a上に位置する。
【0028】
ガイド部材28のガイド面28aには、回動手段を構成する回動ステージ29が配設されている。回動ステージ29は、Y矢印方向に延びる蒲鉾状に形成され、そのガイド部材28側の側面に、前記ガイド面28aに相対する凸曲面(摺動面29a)を有している。また、回動ステージ29は、その基板ステージ23側の側面に、基板2の表面2aに沿う平面(ステージ面29b)を有している。回動ステージ29は、ガイド部材28に内設された図示しないウォームギヤ等を介して回動モータMR(図6参照)に駆動連結されて、その摺動面29aを前記ガイド面28aに沿って摺動(回動)させる。すなわち、回動ステージ29は、摺動面29aと前記ガイド面28aが面一となるように、前記曲率中心Crを回動中心にしてステージ面29bを回動させる。
【0029】
本実施形態では、図4に示すように、回動ステージ29の配置位置であって、前記摺動面29aと前記ガイド面28aが一致する位置を、「基準位置」という。また、図5に示すように、回動ステージ29の配置位置であって、前記摺動面29aが右回りに所定の角度(回動角θr)だけ回動した位置を、「描画位置」という。
【0030】
図3に示すように、回動ステージ29のステージ面29bには、基板2側(反Z矢印方向)に延びる脚に連結された板状の支持部材31が配設されている。支持部材31の基板2側(反Z矢印方向)には、液滴吐出ヘッド32(以下単に、「吐出ヘッド32」という
。)が支持固定されている。
【0031】
吐出ヘッド32には、その基板2側(図3の上側)に、ノズルプレート33が備えられて、そのノズルプレート33の基板2側の側面には、前記ステージ面29bに沿うノズル形成面33aが形成されている。ノズル形成面33aには、Y矢印方向に沿って等間隔(前記セル幅Wのピッチ幅)に配列された16個の円形孔(ノズルN)が貫通形成されている。
【0032】
各ノズルNは、図4に示すように、それぞれノズル形成面33aの法線方向に沿って形成されて、前記摺動面29aの径方向に沿って配置されている。
本実施形態では、ノズルNの形成方向を、「吐出方向A1」という。また、前記曲率中心Crであって、かつ、各ノズルNの「吐出方向A1」上の位置を、それぞれ着弾位置PFという。
【0033】
図4において、各ノズルNの上側には、それぞれ収容タンク25に連通するキャビティ34が形成されている。各キャビティ34は、それぞれ収容タンク25の導出する液状体Fを対応するノズルN内に供給する。各キャビティ34の上側には、それぞれ上下方向に振動可能な振動板35が貼り付けられて、キャビティ34内の容積を拡大・縮小する。振動板35の上側には、各ノズルNに対応する16個の圧電素子PZが配設されている。各圧電素子PZは、それぞれ圧電素子PZを駆動制御するための信号(圧電素子駆動電圧COM1:図6参照)を受けるとき、上下方向に収縮・伸張して対応する振動板35を上下方向に振動させる。振動板35が上下方向に振動すると、対応するノズルNは、その「吐出方向A1」に沿って液滴Fbを吐出させる。
【0034】
回動モータMRは、「基準位置」に位置する回動ステージ29を「描画位置」に回動させるための信号(回動モータ駆動信号SMR:図6参照)を受けて正転駆動し、前記着弾位置PFを回動中心にして、回動ステージ29のステージ面29b(ノズル形成面33a)を回動角θrだけ右回りに回動する。これによって、図5に示すように、吐出ヘッド32(ノズル形成面33a)と基板2との間の距離は、吐出ヘッド32のX矢印方向側(レーザヘッド37側)で拡大される。
【0035】
各圧電素子PZは、データセルCの目標吐出位置Pが着弾位置PFに位置するタイミングで圧電素子駆動電圧COM1を受ける。圧電素子駆動電圧COM1を受ける圧電素子PZは、対応するノズルNから「吐出方向A1」(摺動面29aの径方向内側)に沿って液滴Fbを吐出させる。吐出された液滴Fbは、「吐出方向A1」に沿って飛行するため、回動角θrの大きさに関わらず、「吐出方向A1」上の着弾位置PFに着弾する。着弾位置PFに着弾した液滴Fbは、表面2aに沿って濡れ広がり、その外径を前記セル幅Wにする。
【0036】
従って、吐出ヘッド32は、ノズル形成面33aと基板2との間の距離を吐出ヘッド32のX矢印方向側(レーザヘッド37側)で拡大させる際、液滴Fbの着弾する位置と、液滴Fbの飛行距離(着弾位置の位置精度)と、を維持させることができる。
【0037】
図3に示すように、回動ステージ29のステージ面29bであって前記吐出ヘッド32のX矢印方向側には、Y矢印方向に延びる支持部材36が凸設されている。支持部材36の基板2側(反Z矢印方向)には、Y矢印方向に延びる直方体形状のレーザヘッド37が支持固定されている。
【0038】
レーザヘッド37の内部には、前記ノズルNに対応する半導体レーザLD(図6参照)が配設されている。各半導体レーザLDは、それぞれ半導体レーザLDを駆動制御するた
めの信号(レーザ駆動電圧COM2:図6参照)を受けるとき、液滴Fbの吸収波長に対応した波長領域のレーザ光を出射する。レーザヘッド37の基板2側の側面には、各ノズルNに対応する16個の照射口38が、Y矢印方向に沿って等間隔(前記セル幅Wの形成ピッチ)に配列形成されている。
【0039】
各照射口38は、図4に示すように、それぞれ対応する前記着弾位置PFに向かって延びる(摺動面29aの径方向に沿って延びる)光軸を形成して、同光軸に沿うレーザ光B(図5参照)を出射する。
【0040】
本実施形態では、摺動面29aの径方向であって各照射口38を含む方向を、「照射方向A2」とし、「照射方向A2」と表面2aの法線方向とのなす角度を「照射角θb」とする。
【0041】
各照射口38は、それぞれ「基準位置」に位置する回動ステージ29を「描画位置」に回動するとき、着弾位置PFを回動中心にして右回りに回動し、「照射方向A2」を基板2の法線方向に近づけて、「照射角θb」を「回動角θr」だけ小さくする。
【0042】
各半導体レーザLDは、データセルCの目標吐出位置Pが着弾位置PFに位置するタイミングでレーザ駆動電圧COM2を受ける。レーザ駆動電圧COM2を受ける半導体レーザLDは、対応する照射口38から「照射方向A2」(摺動面29aの径方向内側)に沿ってレーザ光Bを出射する。
【0043】
この際、ノズル形成面33aと基板2との間の距離は、吐出ヘッド32の回動によって、吐出ヘッド32のレーザヘッド37側で拡大する。そのため、「照射方向A2」に沿って出射されたレーザ光Bは、「照射角θb」を「回動角θr」だけ小さくする一方で、ノズル形成面33aと基板2との間の距離の拡大により、吐出ヘッド32に遮蔽されることなく着弾位置PF(目標吐出位置P)を照射する。すなわち、「照射方向A2」に沿って出射されたレーザ光Bは、「照射角θb」を小さくし、かつ、その照射位置を着弾位置PFに維持して、外径がセル幅Wからなる液滴Fbの領域を照射する。
【0044】
従って、レーザヘッド37は、レーザ光Bの「照射角θb」(エネルギー密度)を変更する際、レーザ光Bの照射位置やその位置精度を維持させることができる。
これによって、レーザヘッド37は、「回動角θr」の分だけ「照射角θb」の小さいレーザ光Bを、すなわち、エネルギー密度の高いレーザ光Bを常に液滴Fbの領域に照射させることができる。よって、レーザヘッド37は、液滴Fbの乾燥不足を回避させることができ、セル幅Wの外径を有したドットDを対応するデータセルC内に形成させることができる。
【0045】
次に、上記のように構成した液滴吐出装置20の電気的構成を図6に従って説明する。
図6において、制御装置41は、CPU、RAM、ROM等を備え、ROM等に格納された各種データと各種制御プログラムに従って、基板ステージ23を移動させて、吐出ヘッド32、レーザヘッド37及び回動ステージ29を駆動させる。
【0046】
制御装置41には、起動スイッチ、停止スイッチ等の操作スイッチを有した入力装置42が接続されている。制御装置41には、識別コード10の画像が既定形式の描画データIaとして入力装置42から入力されるとともに、回動ステージ29の「回動角θr」が既定形式の回動角データIθとして入力装置42から入力される。制御装置41は、入力装置42からの描画データIaを受けて、ビットマップデータBMD、圧電素子駆動電圧COM1及びレーザ駆動電圧COM2を生成し、入力装置42からの回動角データIθを受けて、回動モータ駆動信号SMRを生成する。
【0047】
尚、ビットマップデータBMDは、各ビットの値(0あるいは1)に応じて、圧電素子PZのオンあるいはオフを規定するものであり、二次元描画平面(コード形成領域S)上における各データセルCに、液滴Fbを吐出するか否かを規定するデータである。
【0048】
制御装置41には、X軸モータ駆動回路43が接続されて、X軸モータ駆動回路43に対応する駆動制御信号を出力する。X軸モータ駆動回路43は、制御装置41からの駆動制御信号に応答してX軸モータMXを正転又は逆転させる。制御装置41には、Y軸モータ駆動回路44が接続されて、Y軸モータ駆動回路44に対応する駆動制御信号を出力する。Y軸モータ駆動回路44は、制御装置41からの駆動制御信号に応答してY軸モータMYを正転又は逆転させる。
【0049】
制御装置41には、基板2の端縁を検出可能な基板検出装置45が接続されて、基板検出装置45からの検出信号に基づいて、着弾位置PFを通過する基板2の位置を算出する。
【0050】
制御装置41には、X軸モータ回転検出器46が接続されて、X軸モータ回転検出器46からの検出信号が入力される。制御装置41は、X軸モータ回転検出器46からの検出信号に基づいて、基板ステージ23(基板2)の移動方向及び移動量を演算する。制御装置41は、各データセルCの中心位置が着弾位置PFに位置するタイミングで、吐出ヘッド駆動回路48に吐出タイミング信号LP1を出力する。
【0051】
制御装置41には、Y軸モータ回転検出器47が接続されて、Y軸モータ回転検出器47からの検出信号が入力される。制御装置41は、Y軸モータ回転検出器47からの検出信号に基づいて、液滴吐出ヘッド32(レーザヘッド37)のY矢印方向の移動方向及び移動量を演算する。制御装置41は、各ノズルNに対応する着弾位置PFを、それぞれ目標吐出位置Pの搬送経路上に配置する。
【0052】
制御装置41には、吐出ヘッド駆動回路48が接続されて、吐出タイミング信号LP1を出力する。また、制御装置41は、圧電素子駆動電圧COM1を所定のクロック信号に同期させて、吐出ヘッド駆動回路48に出力する。制御装置41は、ビットマップデータBMDに基づいて所定の基準クロック信号に同期した吐出制御信号SIを生成し、その吐出制御信号SIを吐出ヘッド駆動回路48にシリアル転送する。吐出ヘッド駆動回路48は、制御装置41からの吐出制御信号SIを、それぞれ各圧電素子PZに対応させて順次シリアル/パラレル変換する。
【0053】
吐出ヘッド駆動回路48は、制御装置41からの吐出タイミング信号LP1を受けるとき、吐出制御信号SIに基づいて選択された圧電素子PZに、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1を供給する。また、吐出ヘッド駆動回路48は、シリアル/パラレル変換した吐出制御信号SIをレーザ駆動回路49に出力する。
【0054】
制御装置41には、レーザ駆動回路49が接続されて、レーザ駆動電圧COM2を所定のクロック信号に同期させて出力する。レーザ駆動回路49は、吐出ヘッド駆動回路48からの吐出制御信号SIを受けるとき、所定の時間(照射待機時間)だけ待機して、吐出制御信号SIに対応した各半導体レーザLDに、それぞれレーザ駆動電圧COM2を供給する。すなわち、制御装置41は、液滴Fbが着弾位置PFに着弾するたびに、レーザ駆動回路49を介して、その液滴Fbの領域に向かってレーザ光Bを照射する。
【0055】
制御装置41には、回動モータ駆動回路50が接続されて、回動モータ駆動回路50に回動モータ駆動信号SMRを出力する。回動モータ駆動回路50は、制御装置41からの
回動モータ駆動信号SMRに応答して、回動モータMRを正転駆動又は逆転駆動させる。回動モータ駆動回路50は、制御装置41からの回動モータ駆動信号SMRを受けるとき、回動モータMRを正転駆動あるいは逆転駆動して、回動ステージ29を回動角θrだけ回動させる。
【0056】
次に、液滴吐出装置20を使って識別コード10を形成する方法について説明する。
まず、図2に示すように、基板ステージ23に、表面2aが上側になるように基板2を配置固定する。このとき、基板2は、案内部材24(キャリッジ27)よりも反X矢印方向側に配置されて、回動ステージ29は、前記「基準位置」に配置されている。
【0057】
この状態から、入力装置42を操作して描画データIaと回動角データIθを制御装置41に入力する。すると、制御装置41は、描画データIaに基づくビットマップデータBMDを生成して格納し、圧電素子駆動電圧COM1及びレーザ駆動電圧COM2を生成する。圧電素子駆動電圧COM1及びレーザ駆動電圧COM2を生成すると、制御装置41は、Y軸モータMYを駆動制御して、基板2をX矢印方向に搬送するときに、各目標吐出位置Pが対応する着弾位置PFを通過するように、キャリッジ27(各ノズルN)をセットする。
【0058】
また、制御装置41は、回動角データIθに基づく回動モータ駆動信号SMRを生成して、その回動モータ駆動信号SMRを回動モータ駆動回路50に出力する。回動モータ駆動信号SMRを出力すると、制御装置41は、回動モータ駆動回路50を介して、回動モータMRを正転駆動し、回動ステージ29を「基準位置」から「描画位置」に回動する。これによって、制御装置41は、各ノズルNから吐出された液滴Fbの着弾する位置と、各照射口38から出射されたレーザ光Bの照射位置と、を共通する「着弾位置PT」に維持した状態で、レーザ光Bの「照射角θb」のみを「回動角θr」だけ減少させることができる。
【0059】
回動ステージ29を「描画位置」に回動すると、制御装置41は、X軸モータMXを駆動制御して、基板2のX矢印方向への搬送を開始し、基板検出装置45及びX軸モータ回転検出器46からの検出信号に基づいて、最もX矢印方向側に位置するデータセルCの目標吐出位置PがノズルNの直下まで搬送されたか否か判断する。
【0060】
この間、制御装置41は、吐出ヘッド駆動回路48に吐出制御信号SIを出力するとともに、吐出ヘッド駆動回路48及びレーザ駆動回路49に、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1及びレーザ駆動電圧COM2を出力する。
【0061】
そして、最もX矢印方向側に位置するデータセルCの目標吐出位置Pが着弾位置PFに到達すると、制御装置41は、吐出ヘッド駆動回路48に吐出タイミング信号LP1を出力する。
【0062】
吐出タイミング信号LP1を吐出ヘッド駆動回路48に出力すると、制御装置41は、吐出ヘッド駆動回路48を介して、吐出制御信号SIに基づいて選択された圧電素子PZに、それぞれ圧電素子駆動電圧COM1を供給し、選択されたノズルNから、一斉に液滴Fbを吐出させる。吐出された液滴Fbは、それぞれ対応する目標吐出位置Pに着弾し、対応するデータセルC内で濡れ広がる。目標吐出位置Pに着弾した液滴Fbは、吐出動作の開始から照射待機時間だけ経過すると、その外径をセル幅Wにする。
【0063】
また、吐出タイミング信号LP1を吐出ヘッド駆動回路48に出力すると、制御装置41は、レーザ駆動回路49を照射待機時間だけ待機させた後、吐出制御信号SIに基づいて選択された半導体レーザLDに、それぞれレーザ駆動電圧COM2を供給する。そして
、制御装置41は、選択された半導体レーザLDから、一斉にレーザ光Bを出射させる。
【0064】
半導体レーザLDから出射されたレーザ光Bは、「回動角θr」分だけ「照射角θb」を小さくし、液滴Fbに対するエネルギー密度を増加させる。そして、レーザ光Bは、液滴Fbに照射するレーザ光Bのエネルギー不足、すなわち乾燥不足を回避させて、外径がセル幅WからなるドットDを基板2の表面2aに形成する。これによって、制御装置41は、最もX矢印方向側に位置するデータセルCに、セル幅Wに整合したドットDを形成させる。
【0065】
以後、同様に、制御装置41は、基板2をX矢印方向に搬送して、各目標吐出位置Pが着弾位置PFに到達するたびに、選択したノズルNから液滴Fbを吐出し、着弾した液滴Fbがセル幅Wになるタイミングで、液滴Fbの領域にレーザ光Bを照射させる。これによって、コード形成領域S内に、全てのドットDを形成する。
【0066】
次に、上記のように構成した本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、キャリッジ27の基板2側に、着弾位置PFを回動中心とする回動ステージ29を設け、その回動ステージ29に、吐出ヘッド32とレーザヘッド37を配設した。そして、吐出ヘッド32のノズルNから着弾位置PFに向かう吐出方向A1に沿って液滴Fbを吐出し、かつ、レーザヘッド37の照射口38から着弾位置PFに向かう照射方向A2に沿ってレーザ光Bを照射した。
【0067】
従って、レーザ光Bの「照射角θb」を変更するときに、液滴Fbの着弾する位置を着弾位置PFに維持させることができ、レーザ光Bの照射位置を着弾位置PFに維持させることができる。その結果、レーザ光Bの「照射角θb」を変更するときに、吐出した液滴Fbの着弾する位置やその位置精度、レーザ光Bの照射位置やその位置精度を維持させることができる。そのため、レーザ光Bの照射条件を拡張させることができ、液滴FbからなるドットDの形状制御性を向上させることができる。
【0068】
(2)上記実施形態によれば、回動ステージ29を右回りに回動して、「照射角θb」を「回動角θr」だけ小さくした。従って、レーザ光Bの光軸を基板2の法線に近づける分だけ、液滴Fbに対応するエネルギー密度を増加させることができ、液滴Fbの乾燥不足を回避させることができる。
【0069】
(3)上記実施形態によれば、回動ステージ29をキャリッジ27に搭載した。従って、表面2a上の任意の位置に対して、液滴Fbに照射するレーザ光Bの「照射角θb」のみを変更させることができる。
【0070】
(4)上記実施形態によれば、レーザヘッド37と吐出ヘッド32とを、共通する回動ステージ29に配設した。従って、レーザ光Bと吐出ヘッド32との相対位置を維持させることができ、レーザ光Bの「照射角θb」を変更させるときに、レーザ光Bの光路上から常に吐出ヘッド32を離間させることができる。
【0071】
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、回動ステージ29を右回りに回動して「照射角θb」を小さくし、液滴Fbに照射するレーザ光Bの光断面を小さくしてエネルギー密度を増加させる構成にした。これに限らず、例えば、「照射角θb」を0度にしてもよい。これによれば、液滴Fbに照射するレーザ光Bのエネルギー密度を最大にすることができ、液滴Fbの乾燥不足を、より確実に回避させることができる。
【0072】
あるいは、回動ステージ29を左周りに回動して「照射角θb」を大きくし、液滴Fb
に照射するレーザ光Bの光断面を表面2aの面方向に拡大してエネルギー密度を低下させる構成にしてもよい。これによれば、レーザ照射による液滴Fbの突沸を回避させることができ、液滴Fbを円滑に乾燥・焼成させることができる。
【0073】
すなわち、回動角θrは、液滴Fbの乾燥条件に応じて変更する構成であればよい。
・上記実施形態では、レーザヘッド37と吐出ヘッド32とを、共通する回動ステージ29に配設した。これに限らず、例えば、レーザヘッド37と吐出ヘッド32とを、それぞれ異なる回動ステージに配設して、レーザヘッド37の回動中心と、吐出ヘッド32の回動中心と、を同じ目標吐出位置Pにする構成であってもよい。
【0074】
・上記実施形態では、レーザ光Bの照射によって、液滴Fbを乾燥・焼成させる構成にした。これに限らず、例えば、レーザ光Bの照射によって、液滴Fbを所望の方向に流動させる構成にしてもよく、あるいは、液滴Fbの外縁のみにレーザ光Bを照射し、液滴Fbをピニングさせる構成にしてもよい。すなわち、レーザ光Bの照射によって、液滴Fbからなるパターンを形成する構成であればよい。
【0075】
・上記実施形態では、液滴Fbによって半円球状のドットDを形成する構成にした。これに限らず、例えば、液滴Fbによって楕円形状のドットや線状のパターンを形成する構成であってもよい。
【0076】
・上記実施形態では、パターンを識別コード10のドットDに具体化した。これに限らず、例えば、パターンを、液晶表示装置1や、平面状の電子放出素子を備えて同素子から放出された電子による蛍光物質の発光を利用した電界効果型装置(FEDやSED等)に設けられる各種薄膜、金属配線、カラーフィルタ等に具体化してもよい。すなわち、着弾した液滴Fbによって形成するパターンであればよい。
【0077】
・上記実施形態では、被吐出面を基板2の表面2aに具体化した。これに限らず、例えば、被吐出面を、シリコン基板やフレキシブル基板、あるいは金属基板等の一側面に具体化してもよい。すなわち、被吐出面は着弾した液滴Fbによってパターンを形成する対象物の一側面であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本実施形態における液晶表示装置を示す平面図。
【図2】同じく、液滴吐出装置を示す概略斜視図。
【図3】第1実施形態の液滴吐出ヘッドを示す概略斜視図。
【図4】同じく、液滴吐出ヘッドを説明する説明図。
【図5】同じく、液滴吐出ヘッドを説明する説明図。
【図6】同じく、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気ブロック回路図。
【符号の説明】
【0079】
2a…被吐出面としての表面、20…液滴吐出装置、27…キャリッジ、29…回動手段を構成する回動ステージ、32…液滴吐出ヘッド、37…レーザ照射手段を構成するレーザヘッド、38…照射口、A1…吐出方向、A2…照射方向、B…レーザ光、D…パターンとしてのドット、Fb…液滴、N…ノズル、P…目標吐出位置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン形成材料の液滴を吐出するノズルから被吐出面の目標吐出位置に向かう吐出方向に沿って前記液滴を吐出し、レーザ光を照射する照射口から前記目標吐出位置に向かう照射方向に沿って前記レーザ光を照射し、前記目標吐出位置に着弾した前記液滴に前記レーザ光を照射してパターンを形成するパターン形成方法であって、
前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、前記吐出方向と前記照射方向とのなす角度を維持して、前記被吐出面の法線方向と前記吐出方向とのなす角度、及び前記法線方向と前記照射方向とのなす角度を変更することを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
請求項1に記載のパターン形成方法であって、
前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、記照射方向を前記被吐出面の略法線方向にすることを特徴とするパターン形成方法。
【請求項3】
パターン形成材料の液滴を吐出するノズルを有し、前記ノズルから被吐出面の目標吐出位置に向かう吐出方向に沿って前記液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
レーザ光を照射する照射口を有し、前記照射口から前記目標吐出位置に向かう照射方向に沿って前記レーザ光を照射するレーザ照射手段と、
を備えた液滴吐出装置であって、
前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、前記吐出方向と前記照射方向とのなす角度を維持して、前記被吐出面の法線方向と前記吐出方向とのなす角度、及び前記法線方向と前記照射方向とのなす角度を変更する回動手段を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の液滴吐出装置であって、
前記回動手段は、
前記目標吐出位置を回動中心にして前記ノズルと前記照射口を回動し、前記照射方向を前記被吐出面の略法線方向にすることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の液滴吐出装置であって、
回動手段は、
前記液滴吐出ヘッドと前記レーザ照射手段とを搭載し、前記目標吐出位置を回動中心にして回動する回動ステージを有し、
前記回動ステージは、
前記被吐出面に対して相対移動するキャリッジに搭載されたことを特徴とする液滴吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−144999(P2007−144999A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−276856(P2006−276856)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】