説明

パチンコ遊技機

【課題】遊技領域に発射された遊技球の数を簡単かつ正確に計測できるとともに、その計測結果を容易に確認できるパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】遊技領域と、発射球誘導路と、発射球逆流防止手段と、発射装置と、発射球検出手段と、を備えた弾球遊技機において、遊技領域に設けられた入賞口に入賞した入賞球を検出する入賞球検出手段と、前記入賞口に入賞しなかったアウト球を検出するアウト球検出手段と、発射球検出手段による発射球の検出が無いのに、前記入賞球検出手段により入賞球が検出され或いは前記アウト球検出手段によりアウト球が検出された場合に異常状態と判定する第1異常判定手段と、該第1異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第1異常報知手段とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パチンコ遊技機に関し、特には遊技領域に向かって発射された遊技球を検出する発射球検出手段を備えたパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ遊技機にあっては、予め発射装置の能力、すなわち遊技者による発射装置の発射操作に応じて発射できる遊技球の数が設定されてはいるものの、実際に遊技盤の遊技領域に到達した遊技球の数を計測するための発射球検出手段については備えていないものが一般的であった。
【0003】
また、この種パチンコ遊技機に関して、“所定時間の間に遊技領域に発射される発射球数を所定数以内(具体的には1分間に100球以内)に抑えなければならない”という発射装置の能力に関する規則がある。
【0004】
しかしながら、上記従来のパチンコ遊技機にあっては、実際に遊技領域に発射された発射球数を知ることができないので、前記発射装置の実際の能力に関する規則が守られているか否か容易には確認できていないのが現状である。
【0005】
なお、近年、遊技機の故障を判定したり、あるいは不正行為を防止する等を目的として前記発射装置付近にフォトセンサや近接スイッチ等の発射球通過検出器よりなる発射球検出手段を配設し、該発射球検出手段により前記遊技盤の遊技領域に向けて発射される発射球を検出するように構成された遊技機が登場している。
【0006】
しかしながら、従来の発射球検出手段を有する遊技機においても、遊技者或いは遊技場の店員等、誰でも前記遊技領域に実際に発射された発射球数を直接把握できるまでには至っていない。さらに、上述のように発射装置付近に発射球検出手段を設けて発射球の検出を行っているため、遊技球が遊技領域にきちんと発射されずに発射装置の発射位置に逆戻りした場合にも発射球として検出され、しかも逆戻りした遊技球が再発射されたときには再び発射球として二重に検出されてしまうおそれがあるので、発射球数の計測(検出)の精度が高いとは言い難かった。
【0007】
加えて、この種パチンコ業界においては、遊技機の故障や球詰まりや悪意の遊技者による不正行為等があった場合の異常状態を判定し、その異常状態を遊技場の店員等に早期に発見させることができる機種の登場が強く望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、このような状況に鑑み提案されたもので、実際に遊技領域に発射された遊技球の数を簡単かつ正確に計測できるとともに、その計測結果を容易に確認でき、さらには発射装置の実際の能力を簡単に確認でき、しかも故障や球詰まりや不正行為等に起因する異常の早期発見が可能となるパチンコ遊技機を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、請求項1の発明は、遊技盤に形成された遊技領域と、外側誘導レールと内側誘導レールとの間に形成され発射球を遊技領域に誘導する発射球誘導路と、前記発射球誘導路の出口側に設けられ、逆流防止片を有する発射球逆流防止手段と、遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射する発射装置と、遊技領域に発射された遊技球を検出するための発射球検出手段とを備えた弾球遊技機において、遊技領域に設けられた入賞口に入賞した入賞球を検出する入賞球検出手段と、前記入賞口に入賞しなかったアウト球を検出するアウト球検出手段と、発射球検出手段による発射球の検出が無いのに、前記入賞球検出手段により入賞球が検出され或いは前記アウト球検出手段によりアウト球が検出された場合に異常状態と判定する第1異常判定手段と、該第1異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第1異常報知手段とを備えたことを特徴とするパチンコ遊技機に係る。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記発射球検出手段が前記発射球逆流防止手段の逆流防止片よりも遊技領域側に設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2において、遊技領域に設けられた入賞口に入賞した入賞球を検出する入賞球検出手段と、前記入賞口に入賞しなかったアウト球を検出するアウト球検出手段と、発射球検出手段による発射球の検出が有るのに、発射球の検出時から所定時間の間、入賞球またはアウト球の何れも検出されなかった場合に異常状態と判定する第2異常判定手段と、該第2異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第2異常報知手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3において、入賞球検出手段とアウト球検出手段が、入賞球検出兼アウト球検出手段で構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係るパチンコ遊技機においては、遊技盤に形成された遊技領域と、外側誘導レールと内側誘導レールとの間に形成され発射球を遊技領域に誘導する発射球誘導路と、前記発射球誘導路の出口側に設けられ、逆流防止片を有する発射球逆流防止手段と、遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射する発射装置と、遊技領域に発射された遊技球を検出するための発射球検出手段とを備えているので、実際に遊技領域に発射された発射球数を計測でき、しかも、その計測結果を遊技者或いは遊技場の店員等、誰でも直接かつ迅速に把握できるようになる。その結果、遊技機の利用度の把握や遊技機の故障の判定や不正行為の防止等を容易に行え、この種パチンコ業界において極めて有用である。また、ある一定時間に遊技球が何球発射されているか、或いは所定球の遊技球を発射するのにどれ位の時間を要するか等の計測、つまり現に発射装置が備える能力の確認を容易に行うことができる。
【0014】
また、発射球検出手段による発射球の検出が無いのに、入賞球検出手段により入賞球が検出され或いはアウト球検出手段によりアウト球が検出された場合に異常状態と判定する第1異常判定手段と、該第1異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第1異常報知手段とを設けるようにすれば、入賞球検出手段を誤作動させて賞品球の払い出しをねらう等の不正行為があった場合に異常報知されるので、遊技場の店員等が不正行為の有無を迅速に察知できるようになり、当該不正行為を防止することができる。さらに、発射装置や発射球検出手段等の故障が発生している場合にも異常報知されるので、前記故障も早期に発見できる。
【0015】
特に、請求項2の発明のように、発射球誘導路の出口側に配設された発射球逆流防止手段の逆流防止片よりも遊技領域側に、発射球検出手段を設けるようにすれば、遊技領域に到達した遊技球のみ検出することができ、従来の如く発射装置側へ逆戻りする遊技球を考慮しなくても済み、遊技領域にきちんと発射された有効発射球数を正確に計数できるとともに、構造も簡略することができる。
【0016】
また、請求項3の発明のように、発射球検出手段による発射球の検出が有るのに、発射球の検出時から所定時間の間、入賞球またはアウト球の何れも検出されなかった場合に異常状態と判定する第2異常判定手段と、該第2異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第2異常報知手段とを設けるようにすれば、入賞球検出手段やアウト球検出手段に断線や短絡等の故障が発生したり、遊技盤上等で球詰まり等の不具合が発生している場合にも異常報知されるので、前記故障や不具合についても早期に発見でき、遊技者に与える不利益を低減できる。
【0017】
またさらに、請求項4の発明のように、入賞球検出手段とアウト球検出手段を、入賞球検出兼アウト球検出手段で構成するようにすれば、1つの検出手段で入賞球及びアウト球の全てを検出できるので、部品点数を少なくでき、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の一実施例に係るパチンコ遊技機全体の正面図である。
【図2】同パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】同遊技盤の背面図である。
【図4】同実施例におけるパチンコ遊技機全体の裏構造を示す図である。
【図5】同パチンコ遊技機全体の裏構造の一部部品を取り外した状態を示す図である。
【図6】同パチンコ遊技機に用いられる装飾部材の部分斜視図である。
【図7】図6のX−X断面図である。
【図8】同装飾部材の分解斜視図である。
【図9】同装飾部材のベースレンズ部に発射球検出手段を取り付ける前の斜視図である。
【図10】同パチンコ遊技機の電気的接続関係を示す制御ブロック図である。
【図11】同パチンコ遊技機における発射球数の記憶及びリセット処理に関するフローチャートである。
【図12】同パチンコ遊技機の第1異常判定処理に関するフローチャートである。
【図13】同パチンコ遊技機の第2異常判定処理に関するフローチャートである。
【図14】他の実施例に係るパチンコ遊技機の発射球検出手段周辺を示す拡大正面図である。
【図15】さらに他の実施例に係るパチンコ遊技機全体の裏構造を示す図である。
【図16】図15のY部分を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1及び図2に示すパチンコ遊技機1は、枠体2の内側に遊技盤3が着脱交換可能に収容されており、その遊技盤3に遊技球の外側誘導レール4及び内側誘導レール5が略円形に立設され、遊技盤面3aの前記外側誘導レール4と内側誘導レール5によって囲まれた遊技領域6の中心線上にその上部から下部に向かって順に画像表示装置9、普通電動役物である第1種始動入賞口10,11、特別電動役物である大入賞口15、アウト口(排出口とも称される。)17が配設され、また上方両側にはランプ風車18a,18b、その下方に普通図柄変動開始用左ゲート19と普通図柄変動開始用右ゲート21、その下方に風車22a,22b、その下方に左袖入賞口23と右袖入賞口25、さらには前記大入賞口15の両側に左落とし入賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。
【0020】
また、前記枠体2の前面側には、ガラス枠31,払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿32,該上側球受け皿32を取り付けるための取付板33,前記上側球受け皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿34,遊技状態を報知するランプ表示器35,音声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピーカ36,不正行為等の防止のために枠体2を着脱不可能若しくは開閉不可能にするための鍵37,遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技盤3の遊技領域6に向けて発射する発射装置81等がそれぞれ組み付けられている。
【0021】
なお、図中の画像表示装置9に関し符号41は数字,アルファベット,記号あるいは絵等の図柄を変動表示及び停止表示可能な普通図柄表示装置、43は同じく特別図柄表示装置、45は普通図柄表示装置41の7セグメントデジタル等からなる普通図柄表示部、49は画像表示装置の窓枠部、50は特別図柄表示装置43の液晶表示盤(ドットマトリックス表示器)等からなる画像表示部、50aは画像表示部50の左表示部、50bは同じく中表示部、50cは同じく右表示部、51は図柄変動回数記憶表示ランプであり、また、大入賞口15に関し符号61は開閉板、63は特定領域入賞口であり、さらに符号140は遊技盤3上部に装飾用に設けられた天飾り装飾部材(天飾りランプ)である。
【0022】
また、前記遊技盤3の背面(裏面)には、図3に示すように、前記下側の第1種始動入賞口11の可動片11a,11bを開閉する第1種始動入賞口用ソレノイド53が設けられているとともに、前記第1種始動入賞口10,11に入賞した球を検出するフォトセンサや近接スイッチ等よりなる始動入賞口用入賞球検出手段55a,55bが入賞球用通路に設けられており、該入賞球の検出によって前記特別図柄表示装置43の図柄変動を開始するようになっている。さらに、前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21はフォトセンサや近接スイッチ等よりなるゲート用入賞球検出手段56,57を備え、該ゲート用入賞球検出手段56,57で両ゲート19,21を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示装置41の図柄変動を開始させるようになっている。
【0023】
さらに、前記遊技盤3の大入賞口15の背面側には、前記大入賞口15の開閉板61を開閉する大入賞口開放用ソレノイド59と、前記特定領域入賞口63の開閉扉(図示せず)を所定条件時に開閉するための特定領域開放用ソレノイド64とが設けられている。またさらに、前記特定領域入賞口63への入賞球を検出するフォトセンサや近接スイッチ等よりなる特定領域入賞口用入賞球検出手段(特定入賞球検出スイッチ)65が設けられ、該入賞球の検出により大入賞口15を再度開ける継続権利が成立するようにされているとともに、大入賞口15への入賞球数を検出する大入賞口用入賞球検出手段(入賞球数カウントスイッチ)67が設けられている。上記大入賞口15の作動について説明すれば、前記第1種始動入賞口10,11に遊技球が入賞し、始動入賞口用入賞球検出手段55によって入賞球が検出されると、前記特別図柄表示装置43の画像表示部50の左表示部50a、中表示部50b、右表示部50cで特別図柄の変動を開始する。そして、所定時間変動後、例えば、左表示部50a,中表示部50b,右表示部50cの順や左表示部50a,右表示部50c,中表示部50bの順等で特別図柄が変動停止して、停止図柄が確定表示される。そのときの停止表示図柄の組合せが、あらかじめ決められた特定の大当たり組合せ、例えば、同一図柄の組合せからなる通称ゾロ目になると、大当たりが成立する。大当たりになると、前記大入賞口15の開閉板61が開いて遊技領域6を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞口15内へ入賞可能にする。
【0024】
また、この実施例の遊技盤3の背面側においては、前記左袖入賞口23に接続された左袖入賞口入賞球用通路と、右袖入賞口25に接続された右袖入賞口入賞球用通路には、フォトセンサや近接スイッチ等よりなる左袖入賞口用入賞球検出手段71aと右袖入賞口用入賞球検出手段71bが設けられている。さらに、左落とし入賞口27に接続された左落とし入賞口入賞球用通路と、右落とし入賞口29に接続された右落とし入賞口入賞球用通路には、フォトセンサや近接スイッチ等よりなる左落とし入賞口用入賞球検出手段72aと右落とし入賞口用入賞球検出手段72bが設けられている。また、この実施例では、それぞれの入賞口における入賞球の検出結果に基づいて所定数の賞品球が払い出されるようになっている。
【0025】
さらに、この実施例では、前記のように各入賞口のそれぞれに検出手段を設けているが、この発明のパチンコ遊技機はこれに限られるものではない。例えば、各入賞口の入賞球を1カ所に集めて検出し、その入賞球の累積計算を行うようにしてもよい。
【0026】
またさらに、この実施例では、前記遊技領域6の最下部に設けられたアウト口17に接続されたアウト球用流路には、前記各入賞口(ゲートを含む。)の何れにも入賞しずに、前記アウト口17に回収されたアウト球を検出するフォトセンサや近接スイッチ等よりなるアウト球検出手段76が設けられている。なお、このアウト球検出手段76はアウト球の確認だけをしているが、これに限られず、アウト玉の累積計算をするようにしてもよい。
【0027】
次に、前記発射装置81等について詳述する。この発射装置81は、図1,図4,図5から理解されるように、操作レバー82と、該操作レバー82の操作により駆動する発射モータ83と、該発射モータ83の駆動により間欠的に揺動して遊技球を弾発発射する打球杆84とを有している。前記発射装置81により発射された発射球は、前記遊技盤面3aに立設された外側誘導レール4と内側誘導レール5間で構成される発射球誘導路85を介して遊技領域6に誘導されるようになっている。前記発射球誘導路85により遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、あるいは何処にも入賞しなければ前記アウト口17から遊技盤3の裏側へ排出されるように構成される。
【0028】
また、この実施例では、前記発射球誘導路85の出口85a側には、発射球逆流防止手段86が設けられている。この発射球逆流防止手段86は、一旦遊技領域6に出された遊技球が発射球誘導路85内に再び戻るのを防ぐためのものである。該発射球逆流防止手段86は、図示の例では一方向に湾曲して発射球誘導路85の出口85aを開閉可能とする所定弾性力を有する板バネ等からなる逆流防止片87を有している。
【0029】
なお、図4中の符号91は遊技球を溜めるタンク、92はタンクレール、93は枠用外部出力端子、94は枠用外部出力端子基板、95は枠飾りランプ中継基板、96は電源基板、97は空切り防止スイッチ、98は空切り防止スイッチ基板、99盤面用外部出力端子、100は盤面用外部出力基板、101は中央カバー、102は音声制御基板、103はランプ制御基板、104はフォト分配基板、105はミドルプレート、106はCR賞品球払出制御基板、107は発射装置制御基板、108は下基板ベース、109は主基板、110は電源プラグである。また、図5中の符号121は天飾りランプ基板、122a,122bはランプ風車基板、123は普通図柄表示基板、124は図柄変動回数記憶表示ランプ基板、125は特別図柄制御基板、126a,126bはセンターランプ基板、127は左ゲートランプ基板、128は右ゲートランプ基板、129は左袖入賞口ランプ基板、130は右袖入賞口ランプ基板、131a,131b,131cは大入賞口ランプ基板、132は大入賞口スイッチ中継基板である。
【0030】
このパチンコ遊技機1においては、前記発射球逆流防止手段86の逆流防止片87よりも遊技領域6側に、つまり前記逆流防止片87よりも下流側(遊技球の進行方向に対し前方側)に、発射球検出手段150が配設されている。前記発射球検出手段150としては、近接スイッチやフォトセンサ等(実施例では近接スイッチ)が挙げられる。上記のように発射球検出手段150を発射球逆流防止手段86の逆流防止片87よりも遊技領域6側に設ければ、遊技領域6に到達した遊技球のみ検出することになり、従来の如く逆戻りする遊技球を考慮しなくても済み、遊技領域6にきちんと発射された有効発射球数を正確に検知できるとともに、構造も簡略することができる。なお、好ましくは、前記発射球検出手段150を発射球逆流防止手段86の逆流防止片87の近傍に配設するのがよい。そうすれば、遊技球が遊技領域6に到達した直後において、その遊技領域6に到達した全ての遊技球の検出を行うことができるので、遊技領域6に到達した遊技球の検出漏れを防ぐことができ、発射球数の計数(検出)精度が高まる。
【0031】
また、前記発射球検出手段150の配設方法としては、前記遊技盤3上に設けられた複数の添着部材、例えばランプ風車、各入賞口(ゲートも含む)、画像表示装置、外側誘導レール、発射レール、天飾り装飾部材等の少なくとも1つの部材と一体に設けることが挙げられる。なお、添着部材は上で例示したものに限定されず、遊技盤3に添着される全ての部材が含まれる。
【0032】
この実施例においては、前記発射球検出手段150は、図6ないし図8に示すように、前記遊技盤3の上部に設けられる装飾部材(天飾り装飾部材)140と一体に設けられている。前記装飾部材140は、ベース部141とベースレンズ部142とサブレンズ部143とを備えている。なお、この実施例では前記ベース部141とベースレンズ部142またはサブレンズ部143間にランプ等の発光体(図示せず)が収容されるが、これに限らず、前記ベース部141とベースレンズ部142またはサブレンズ部143間にランプ等の発光体が収容されない場合もある。図中の符号144は前記装飾部材140を遊技盤3へ取り付けるために前記ベース部141に形成された取付部である。
【0033】
また、この実施例においては、前記装飾部材140(図示の例ではベースレンズ部142)の遊技領域6側に発射球検出手段用収容部145が設けられ、この発射球検出手段用収容部145に前記発射球検出手段150が着脱自在に設けられている。具体的に説明すると、図9からより容易に理解されるように、前記発射球検出手段150に固定部151,152を設け、当該発射球検出手段150を前記装飾部材140の発射球検出手段用収容部145内へ収容した後に、前記固定部151,152を介してネジ等の適宜固定部材Bにより発射球検出手段110を装飾部材100に着脱自在に固定している。なお、図中の符号146は装飾部材140に形成された発射球検出手段150による発射球の通過の検出を可能とする検出用開口部、153,154は前記発射球検出手段150の固定部151,152に形成された固定部材Bのための孔である。
【0034】
上述したように、発射球検出手段150を遊技盤3上の複数の添着部材と一体に設けることによって、全体として遊技機の組み付け作業や配線作業を簡単にすることができ、ひいては遊技機の生産効率を高めることができるとともに、外観上の美観が損なわれるのを避けることができる。特に、この実施例のように発射球検出手段150を添着部材の発射球検出手段用収容部に着脱自在に設けるようにすれば、簡単かつ確実に発射球検出手段150を固定することができ、取り外しも容易に行うことができるので、該発射球検出手段150の交換等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。さらに、この実施例の如く、発射球検出手段150を遊技盤3上部の装飾部材140内に収容するように構成すれば、発射球検出手段150は外見上存在せず、見栄えが良いとともに、発射球検出手段150を発射球逆流防止手段86の逆流防止片87の近傍に配設でき、上述したように遊技球が遊技領域6に到達した直後に検出を行うことができ、発射球数の計測精度が高まる。
【0035】
そして、このパチンコ遊技機1においては、前記発射球検出手段150には、後述する主制御回路のCPUやRAMや発射球用カウンタ等で構成される発射球数記憶手段が接続される。該発射球数記憶手段は、前記発射球検出手段150により検出された発射球の数を累積(加算)し、その累積により得た数を記憶する。さらに、前記発射球数記憶手段には7セグメントLEDや液晶表示盤等からなる発射球数表示手段160(図1参照)が接続され、前記発射球数記憶手段に記憶されている最新(現在)の発射球数を、この発射球数表示手段160により表示するように構成されている。このように構成すれば、遊技者或いは遊技場の店員等、誰でも前記発射球数を直接かつ迅速に把握できるようになるので、遊技機の利用度の把握や遊技機の故障の判定や不正行為の防止等を容易に行え、この種パチンコ業界において極めて有用である。なお、図示の例では前記発射球数表示手段160は前記上側球受け皿32に埋設されているが、勿論、発射球数表示手段160の位置は何処でもよい。また、発射球数表示手段を新たに設けず、前記画像表示装置9の画像表示部50等、他の表示部に前記有効発射球数を表示する如く、他の表示装置を兼用するようにしてもよい。
【0036】
また、このパチンコ遊技機1は、前記発射球数記憶手段による発射球数の記憶開始から所定時間経過した場合、或いは所定発射球数に達した場合に前記発射球数記憶手段の記憶を初期化するリセット手段を備えている。実施例では、後述する主制御回路内に、当該リセット手段として、前記発射球数記憶手段による発射球数の記憶開始から所定時間(例えば1分)経過した時点で前記発射球数記憶手段(発射球用カウンタ)の記憶を初期化するリセットカウンタを設けている。このようなリセット手段を設ければ、自動的かつ定期的または定数的に発射球数記憶手段の記憶を初期化できる。なお、このように発射球数の記憶を自動的に初期化するリセット手段を設ける場合、前記発射球数の記憶開始から記憶を初期化するまでの初期化実行時間を、従来技術の欄で述べた規則にしたがう時間、具体的には1分とし、該初期化実行時間の間に発射球数が規則で定める球数(100球)を越えたときに異常報知するようにしたり、或いは、発射球数の記憶を初期化する初期化実行発射球数を、規則にしたがう球数、具体的には100球とし、該初期化実行発射球数に達するまでの時間が規則で定める時間(1分)より短かったときに異常報知することによって、上述の規則に違反していることを遊技場の店員等に把握させるようにしてもよい。前記異常報知の方法としては、スピーカ36から音声や効果音を発したり、各ランプやLEDを点滅させたり、画像表示部50に文字やキャラクター等を表示したりする等が挙げられる。
【0037】
さらに、この実施例のパチンコ遊技機1においては、上記の自動的に発射球数記憶手段の記憶を初期化するリセット手段に加え、発射球数記憶手段の記憶を任意に初期化するリセット手段170(図4参照)が設けられている。これによって、所定時間の間(例えば1分間)に何球の遊技球が実際に遊技領域6に発射されているかを極めて簡単に確認することができ、しかも、該確認を何時でも(抜き打ち的に)行えるとともに、前記確認開始時を任意に設定できる利点がある。図示の例では、リセット手段170は遊技機1の裏面側にリセットボタン171を有し、このリセットボタン171を押すことによって前記発射球数記憶手段の記憶が初期化されるようになっている。このようにリセットボタン171を遊技機1の裏面側に設けることによって遊技場の関係者のみリセット手段170を操作できるようにしているが、勿論、リセットボタン171を遊技機1の前面側に設け、遊技者もリセット手段170を操作できるようにしてもよい。また、この実施例のパチンコ遊技機1においては、遊技機1の電源を切った時にも前記発射球数記憶手段の記憶は初期化されるようになっている。なお、前記の自動的に発射球数記憶手段の記憶を初期化するリセット手段を設けず、前記の任意に初期化できるリセット手段のみを設けてもよい。
【0038】
図10は上記パチンコ遊技機1の電気的接続関係を示す制御ブロック図である。この制御ブロック図に示すように、当該パチンコ遊技機1は、前記画像表示装置9の普通図柄表示装置41及び特別図柄表示装置43における図柄変動表示の制御や各入賞球に入賞した際の賞品球の払出制御や大当たり時における大入賞口の作動の制御等、遊技に必要な種々の処理を行う回路として、主制御回路Z1と、該主制御回路Z1に接続される中継回路Z2,ランプ制御回路Z3,音声制御回路Z4,表示制御回路Z5,フォト分配回路Z6,払出制御回路Z7と、該払出制御回路Z7に接続される発射制御回路Z8とを備えている。
【0039】
前記主制御回路Z1は、所定の制御プログラムや初期データを記憶するROM,該ROMの制御プログラムに従って各種演算処理を実行するCPU,該CPUによる演算結果を一時的に記憶するRAM,前記発射球検出手段150により検出された入力信号を演算処理し記憶する発射球用カウンタ,前記発射球数記憶手段の記憶を定期的に初期化するリセットカウンタ(リセット手段)を有するコンピュータと、該コンピュータと前記各回路Z1〜Z7や発射球検出手段150,リセット手段170,各入賞口における入賞球検出手段,アウト球検出手段76や発射球数表示手段160やその他ソレノイド類180等を結ぶ入出力回路等で構成される。
【0040】
また、前記中継回路Z2には大入賞口15が、前記ランプ制御回路Z3にはランプ等181が、前記音声制御回路Z4にはスピーカ36がそれぞれ接続されている。前記表示制御回路Z5は、内部に制御部,演算部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ等を有し演算制御を行うCPUと、各種データの記憶領域と前記CPUによる作業領域等を有するRAMと、前記画像表示部50等への表示データや各種表示プログラム等の図柄データが書き込まれているROM等を備えている。前記フォト分配回路Z6及び払出制御回路Z7には賞品球払出装置182が接続されているとともに、前記払出制御回路Z7にはカードユニット183も接続されている。また、前記発射制御回路Z8には前記発射装置81が接続されている。
【0041】
次に、上記パチンコ遊技機1の発射球数記憶手段等により実行される発射球数の記憶及びリセット処理の一例について、図11のフローチャートを用いて説明する。この例では、まず、前記発射球検出手段150による発射球の検出が有るか否か判断される(S1)。そして、前記発射球の検出有りと判断された場合、前記発射球数記憶手段である主制御回路Z1の発射球用カウンタの数値Cnが1累積(加算)されて更新され、かつその更新値が最新(現在)の発射球数として記憶されるとともに(S2)、その記憶された最新の発射球数が前記発射球数表示手段160に表示される(S3)。
【0042】
それから、前記発射球数記憶手段による発射球数の記憶開始から所定時間経過し、或いは所定発射球数に達したか否か判断され(S4)、それらの条件を満たしている場合、前記主制御回路Z1内のリセット手段(リセットカウンタ)の作動によって、前記発射球数記憶手段の記憶が初期化される(S5)。一方、前記条件を満たしていない場合、さらに前記リセット手段(任意リセット手段)170のリセット操作が行われたか否か判断され(S6)、リセット操作が行われたときには前記発射球数記憶手段の記憶が初期化される(S5)。また、前記ステップS1で発射球の検出無しと判断された場合、前記リセット手段170のリセット操作が行われたか否か判断され(S6)、リセット操作が行われたときには前記発射球数記憶手段の記憶が初期化される(S5)。
【0043】
なお、前記ステップS4における発射球数の記憶開始からの初期化実行時間または初期化実行発射球数を、上述した規則に対応する時間または発射球数(具体的には1分または100球)とすれば、前記規則を遵守しているか否かの検査を容易に行うことができる。
【0044】
また、実施例のパチンコ遊技機1においては、前記発射球検出手段150による発射球の検出が無いのに各入賞口の入賞玉検出手段で入賞球が検出され、或いは前記アウト球検出手段76により各入賞口に入賞しなかったアウト球が検出された場合に異常状態と判定する第1異常判定手段と、該第1異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第1異常報知手段とが設けられている。このようにすれば、例えば遊技領域6に遊技球を全く発射させることなく、悪意的に各入賞口を誤作動させて入賞球検出を行う等の過大な入賞利益の付与をねらう不正行為等の有無を迅速に察知できるので、不正行為を防止することができる。加えて、発射装置81や発射球検出手段150の故障等を早期に発見できる利点もある。
【0045】
前記第1異常判定手段としては、主制御回路Z1のROMに組み込ませた異常判定用プログラムとCPUで構成することができる。また、前記第1異常報知手段としては、音等により聴覚的に報知するもの、表示,物体(部材等)の動作等により視覚的に報知するもの、振動等により聴覚的に報知するもの等で構成することができる。なお、前記第1異常報知手段は、当該遊技機1の適宜場所に新たに設けても良いし、既に存在する他の装置を利用してもよい。他の装置を利用する例として、スピーカ36から異常発生を意味する音声や効果音を発したり、遊技盤等に設けられている各ランプやLEDを点滅させたり、画像表示部50に異常発生を意味する文字やキャラクター等を表示させる等を挙げることができる。図12は、前記主制御回路Z1の第1異常判定手段による第1異常状態か否かの判定処理の一例に関するフロチャートであり、以下、当該第1異常判定処理について詳述する。
【0046】
この第1異常判定処理では、最初に、前記発射球検出手段150による発射球の検出が無いか否か判断され(S11)、該発射球の検出が無い場合には、さらに前記各入賞口における入賞球検出手段による入賞球の検出、或いは前記アウト球検出手段76によるアウト球の検出があるかどうか判断され(S12)、それらの検出の何れか一方が有った場合には、第1異常状態と判定され、その異常状態を前記第1異常報知手段により報知する(S13)。この異常報知の間は、この例では、強制的に発射装置81が作動不可の状態に制御される等、遊技不可能なエラー状態となる。また、前記異常報知及びエラー状態は、所定のエラー解除動作を行うまで継続される(S14)。前記エラー解除動作としては、前記リセット手段170の操作により前記発射球数記憶手段の記憶を初期化する等の行為が考えられる。なお、前記ステップ11で発射球の検出が有ると判断された場合及び前記ステップ12で入賞球またはアウト球の何れも検出が無いと判断された場合には、当該遊技機1は第1異常状態ではないと判定される。
【0047】
さらに、実施例のパチンコ遊技機1の如く、前記発射球検出手段150による発射球の検出が有るのに、その発射球の検出時から所定時間の間に、各入賞口における入賞球検出手段またはアウト球検出手段76により入賞球またはアウト球の何れも検出されなかった場合に異常状態と判定する第2異常判定手段と、該第2異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第2異常報知手段とを設けるようにするのが好ましい。このようにすれば、各入賞口の入賞球検出手段やアウト球検出手段76における断線や短絡等の故障の発生や遊技盤上等における球詰まり等を早期に発見できるので、遊技者に与える不利益を極力小さくできる。
【0048】
前記第2異常判定手段としては、前記第1異常手段と同様に、主制御回路Z1に設けることができる。また、前記第2異常報知手段としては、前記第1異常報知手段と同様に、音等により聴覚的に報知するもの、表示,物体(部材等)の動作等により視覚的に報知するもの、振動等により聴覚的に報知するもの等を、際限なく適用することができる。また、前記第2異常報知手段は、当該遊技機1の適宜場所に新たに設けたり、既に存在する他の装置を利用してもよい。前記他の装置を利用する例として、スピーカ36から異常発生を意味する音声や効果音を発したり、各ランプやLEDを点滅させたり、画像表示部50に異常発生を意味する文字やキャラクター等を表示させる等を挙げることができる。ここで、より好ましくは、第2異常報知手段による異常報知の態様を、前記第1異常報知手段による異常報知の態様と異なるようにするのが良い。例えば、前記各異常状態に応じて、画像表示部50に表示する文字やキャラクターを異なるものにしたり、各ランプやLEDの点滅の間隔を変える等である。そうすれば、第1異常状態と第2異常状態の区別が容易になり、遊技場の店員が各異常に応じた措置をスムーズに行えるようになる。図13は、前記主制御回路Z1の第2異常判定手段による第2異常状態か否かの判定処理の一例に関するフロチャートであり、以下、当該第2異常判定処理について詳述する。
【0049】
この第2異常判定処理では、まず、前記発射球検出手段150による発射球の検出が有るか否か判断され(S21)、該発射球の検出が有る場合には、さらに発射球の検出時から所定時間(例えば5〜10秒)経過したか確認し(S22)、前記所定時間の経過が認められたときに、前記各入賞口における入賞球検出手段による入賞球の検出、或いは前記アウト球検出手段76によるアウト球の検出があるかどうか判断される(S23)。前記入賞球またはアウト球の検出の判断時を、発射球の検出の判断時から所定時間遅らせたのは、遊技球が遊技領域6に到達した時(発射球の検出時)から該遊技球が各入賞口またはアウト口に入るまでに要する時間を考慮したためである。前記入賞球またはアウト球の検出が何れも無かった場合には、第2異常状態と判定され、その異常状態を前記第2異常報知手段により報知する(S24)。この異常報知の間は、この例では、上記第1異常状態の場合と同様に、強制的に発射装置81が作動不可の状態に制御される等、遊技不可能なエラー状態となる。また、前記異常報知及びエラー状態は、異常の原因である故障を修復したり、球詰まり等の不具合を解消した後、前記リセット手段170の操作により前記発射球数記憶手段の記憶を初期化する等の所定のエラー解除動作を行うまで継続される(S25)。それに対し、前記ステップ21で発射球の検出が無いと判断された場合及び前記ステップ23で入賞球またはアウト球の検出の少なくとも一方が有ると判断された場合には、当該遊技機1は第2異常状態ではないと判定される。
【0050】
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、他の実施例に係るパチンコ遊技機の一部を示す図14のように、遊技領域6に発射された遊技球を検出するためのフォトセンサや近接スイッチ等よりなる発射球検出手段190を、発射球逆流防止手段86の逆流防止片87よりも遊技領域6側となる遊技盤3の位置(図示では逆流防止片87の近傍位置)に直接はめ込むようにしても良い。図14中の符号191は発射球の通過の検出を可能とする検出用窓である。なお、図14において上記実施例のパチンコ遊技機1の部材と同一部材については同一符号が付されている。
【0051】
また、その他、前記遊技領域に発射された遊技球を検出するための発射球検出手段を、遊技盤側に配設してもよい。すなわち、前記発射球検出手段を遊技盤に直接設けるほかに、遊技盤の表あるいは裏側の部品や部材、例えば集合板や裏機構板等に取り付けるようにしてもよい。したがって、この発明における発射球検出手段は遊技盤,添着部材,遊技盤外部の部品あるいは部材の何れかに設けることができるので、設計上の自由度が多く、遊技機の生産効率性を考慮して発射球検出手段の被取付部材または部品を選択することができる。
【0052】
さらに、上述の実施例では、各入賞口に入賞した入賞球とアウト口に回収されたアウト球とをそれぞれ別々に検出しているが、これに限定されず、図15及び図16に示すパチンコ遊技機200に示したように、入賞球用通路、図示の例では各入賞球用通路からの入賞球を集合させる入賞球用集合路201とアウト球用通路202を合流させ、その合流地点にフォトセンサや近接スイッチ等よりなる入賞球検出兼アウト球検出装置203を一つ設け、該入賞球検出兼アウト球検出装置203により入賞球及びアウト球を検出するようにしてもよい。このようにすれば、各入賞口及びアウト口のぞれぞれに検出手段を設けることなく、1つの検出手段(1カ所で)で入賞球及びアウト球の全てを検出できるので、部品点数を少なくでき、コストを低減できる。さらに、入賞球またはアウト球の検出の確認が簡略化され、その確認に要する時間を大幅に短縮でき、上述した第1異常判定処理または第2異常判定処理をスムーズに実行できる利点がある。図中の符号205は発射装置、206は発射モータ、207は遊技球発射調整ダイヤル、208は集合板、209は上基板ベース、210は賞品球払出機構部、211は貸球払出機構部、212は入賞スイッチ中継基板、213はランプ中継基板、214は補強スイッチである。
【符号の説明】
【0053】
1 パチンコ遊技機
3 遊技盤
4 外側誘導レール
5 内側誘導レール
6 遊技領域
76 アウト球検出手段
81 発射装置
85 発射球誘導路
85a 発射球誘導路の出口
86 発射球逆流防止手段
87 発射球逆流防止手段の逆流防止片
140 装飾部材(添着部材)
145 装飾部材の発射球検出手段用収容部
150,190 発射球検出手段
160 発射球数表示手段
170 リセット手段(任意リセット手段)
203 入賞球検出兼アウト球検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤に形成された遊技領域と、
外側誘導レールと内側誘導レールとの間に形成され発射球を遊技領域に誘導する発射球誘導路と、
前記発射球誘導路の出口側に設けられ、逆流防止片を有する発射球逆流防止手段と、
遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射する発射装置と、
遊技領域に発射された遊技球を検出するための発射球検出手段と、
を備えた弾球遊技機において、
遊技領域に設けられた入賞口に入賞した入賞球を検出する入賞球検出手段と、前記入賞口に入賞しなかったアウト球を検出するアウト球検出手段と、発射球検出手段による発射球の検出が無いのに、前記入賞球検出手段により入賞球が検出され或いは前記アウト球検出手段によりアウト球が検出された場合に異常状態と判定する第1異常判定手段と、該第1異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第1異常報知手段とを備えたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
前記発射球検出手段が前記発射球逆流防止手段の逆流防止片よりも遊技領域側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
遊技領域に設けられた入賞口に入賞した入賞球を検出する入賞球検出手段と、前記入賞口に入賞しなかったアウト球を検出するアウト球検出手段と、発射球検出手段による発射球の検出が有るのに、発射球の検出時から所定時間の間、入賞球またはアウト球の何れも検出されなかった場合に異常状態と判定する第2異常判定手段と、該第2異常判定手段により異常状態と判定された場合に異常状態を報知する第2異常報知手段とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
入賞球検出手段とアウト球検出手段が、入賞球検出兼アウト球検出手段で構成されていることを特徴とする請求項3に記載のパチンコ遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2009−273924(P2009−273924A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194450(P2009−194450)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【分割の表示】特願2002−336513(P2002−336513)の分割
【原出願日】平成12年2月14日(2000.2.14)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】