ピレン誘導体、ピレン誘導体の製造方法、錯体、触媒、電子材料、発光材料および色素
【課題】新規な構造および特性を有するピレン誘導体の提供。
【解決手段】下式で合成した(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
[式中、Arのうち少なくとも一方は、置換または無置換のアリール基等であり、各Arは同一でも異なっていても良く、R1は、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも良く、R2は、水素原子または任意の置換基であり、R3は、任意の置換基である。]
【解決手段】下式で合成した(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
[式中、Arのうち少なくとも一方は、置換または無置換のアリール基等であり、各Arは同一でも異なっていても良く、R1は、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも良く、R2は、水素原子または任意の置換基であり、R3は、任意の置換基である。]
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【化1】
前記化学式(I)中、
Arは、水素原子または任意の置換基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
Arのうち少なくとも一方は、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、置換もしくは無置換のエチニレン基、トリアルキルシリルエチニレン基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和脂環式炭化水素基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のピペリジル基、置換もしくは無置換のピペラジル基、置換もしくは無置換のピロリジル基、または置換もしくは無置換のモルホリノ基であり、
R100は、水素原子または炭化水素基であり、前記炭化水素基は、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R100は同一でも異なっていても良く、
R1は、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R1は同一でも異なっていても良く、
R2は、水素原子または任意の置換基であり、各R2は、同一でも異なっていても良く、
R3は、任意の置換基であり、各R3は、同一でも異なっていても良く、aは、0から2までの置換数であり、各aは、同一でも異なっていても良い。
【請求項2】
前記化学式(I)中、
Arのうち少なくとも一方が、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である請求項1に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項3】
前記化学式(I)中、
各Arにおいて、前記アリール基が、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、または置換もしくは無置換のピレニル基である請求項1または2に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項4】
前記化学式(I)中、
各Arにおいて、前記アリール基が、無置換であるか、または、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、ホルミル基、ハロカルボニル基、クロロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つの置換基で置換されており、前記置換基は、さらなる置換基で置換されていても良い、請求項1から3のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項5】
前記さらなる置換基が、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、ホルミル基、ハロカルボニル基、クロロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つである請求項4に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項6】
前記化学式(I)中、
各R1が、炭素数1〜20の直鎖または分枝アルキル基である請求項1から5のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項7】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、下記化学式(101)〜(108)および(1001)〜(1026)のいずれかで表されるピレン誘導体である請求項1に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【化3】
【化3−2】
【化3−3】
【化3−4】
【請求項8】
前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と、下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【化4】
前記化学式(II)中、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である。
【請求項9】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、下記化学式(I’)で表されるピレン誘導体であり、
下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、
下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とR4のカチオンとを反応させて置換基R4を導入し、下記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程、および、
下記化学式(V)で表されるピレン誘導体と下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【化5】
前記化学式(I’)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じであり、
R4は、アリール基以外の任意の置換基であり、
前記化学式(II)、(IV)および(V)中、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I’)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、前記化学式(II)中における各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(IV)中、
Mは、金属であり、
前記化学式(V)中、
R4は、前記化学式(I’)と同じであり、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I’)と同じである。
【請求項10】
前記化学式(V)および(I’)中、
R4が、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基である請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記化学式(V)および(I’)中、
R4が、トリアルキルシリル基である請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
請求項10または11に記載の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程、および、
下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と下記化学式(III’)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させて下記化学式(I)で表されるピレン誘導体を製造する第2クロスカップリング工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【化5−2】
前記化学式(I’)および(III’)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
前記化学式(I’)中、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じであり、
R4は、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
前記化学式(V’’)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じである。
【請求項13】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、請求項9に記載の化学式(V)で表されるピレン誘導体であり、
前記化学式(V)中、R4は、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
請求項9に記載の化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して請求項9に記載の化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、および、
前記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とR4のカチオンとを反応させて置換基R4を導入し、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【請求項14】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、請求項12に記載の化学式(V’’)で表されるピレン誘導体であり、
請求項10または11に記載の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、および、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて前記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【請求項15】
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である請求項8から12および14のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項16】
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である請求項12または15に記載の製造方法。
【請求項17】
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である請求項8から12および14のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項18】
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である請求項12、15または17に記載の製造方法。
【請求項19】
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を配位子として含む錯体。
【請求項20】
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩または請求項19に記載の錯体を含み、触媒、電子材料、発光材料、または色素である製品。
【請求項1】
下記化学式(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【化1】
前記化学式(I)中、
Arは、水素原子または任意の置換基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
Arのうち少なくとも一方は、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、置換もしくは無置換のエチニレン基、トリアルキルシリルエチニレン基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和脂環式炭化水素基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のピペリジル基、置換もしくは無置換のピペラジル基、置換もしくは無置換のピロリジル基、または置換もしくは無置換のモルホリノ基であり、
R100は、水素原子または炭化水素基であり、前記炭化水素基は、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R100は同一でも異なっていても良く、
R1は、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R1は同一でも異なっていても良く、
R2は、水素原子または任意の置換基であり、各R2は、同一でも異なっていても良く、
R3は、任意の置換基であり、各R3は、同一でも異なっていても良く、aは、0から2までの置換数であり、各aは、同一でも異なっていても良い。
【請求項2】
前記化学式(I)中、
Arのうち少なくとも一方が、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である請求項1に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項3】
前記化学式(I)中、
各Arにおいて、前記アリール基が、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、または置換もしくは無置換のピレニル基である請求項1または2に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項4】
前記化学式(I)中、
各Arにおいて、前記アリール基が、無置換であるか、または、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、ホルミル基、ハロカルボニル基、クロロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つの置換基で置換されており、前記置換基は、さらなる置換基で置換されていても良い、請求項1から3のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項5】
前記さらなる置換基が、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、ホルミル基、ハロカルボニル基、クロロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つである請求項4に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項6】
前記化学式(I)中、
各R1が、炭素数1〜20の直鎖または分枝アルキル基である請求項1から5のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【請求項7】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、下記化学式(101)〜(108)および(1001)〜(1026)のいずれかで表されるピレン誘導体である請求項1に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
【化3】
【化3−2】
【化3−3】
【化3−4】
【請求項8】
前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と、下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【化4】
前記化学式(II)中、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である。
【請求項9】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、下記化学式(I’)で表されるピレン誘導体であり、
下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、
下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とR4のカチオンとを反応させて置換基R4を導入し、下記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程、および、
下記化学式(V)で表されるピレン誘導体と下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【化5】
前記化学式(I’)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じであり、
R4は、アリール基以外の任意の置換基であり、
前記化学式(II)、(IV)および(V)中、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I’)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、前記化学式(II)中における各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(IV)中、
Mは、金属であり、
前記化学式(V)中、
R4は、前記化学式(I’)と同じであり、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I’)と同じである。
【請求項10】
前記化学式(V)および(I’)中、
R4が、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基である請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記化学式(V)および(I’)中、
R4が、トリアルキルシリル基である請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
請求項10または11に記載の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程、および、
下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と下記化学式(III’)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させて下記化学式(I)で表されるピレン誘導体を製造する第2クロスカップリング工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【化5−2】
前記化学式(I’)および(III’)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
前記化学式(I’)中、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じであり、
R4は、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
前記化学式(V’’)中、
Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
R1、R2、R3およびaは、前記化学式(I)と同じである。
【請求項13】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、請求項9に記載の化学式(V)で表されるピレン誘導体であり、
前記化学式(V)中、R4は、 −Si(R100)3で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
請求項9に記載の化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して請求項9に記載の化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、および、
前記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とR4のカチオンとを反応させて置換基R4を導入し、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【請求項14】
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、請求項12に記載の化学式(V’’)で表されるピレン誘導体であり、
請求項10または11に記載の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、および、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて前記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
【請求項15】
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である請求項8から12および14のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項16】
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である請求項12または15に記載の製造方法。
【請求項17】
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である請求項8から12および14のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項18】
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である請求項12、15または17に記載の製造方法。
【請求項19】
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を配位子として含む錯体。
【請求項20】
請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩または請求項19に記載の錯体を含み、触媒、電子材料、発光材料、または色素である製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
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【図28】
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【図32】
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【図34】
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【図36】
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【図43】
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【図48】
【図49】
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【図51】
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【図53】
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【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
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【図68】
【図69】
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【図14】
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【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
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【図26】
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【図28】
【図29】
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【図58】
【図59】
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【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【公開番号】特開2012−176928(P2012−176928A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−205400(P2011−205400)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(597065329)学校法人 龍谷大学 (120)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(597065329)学校法人 龍谷大学 (120)
【Fターム(参考)】
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