説明

ファイバ基板接合素子の製造方法およびファイバ基板接合素子

【課題】ファイバ基板素子を接合したファイバ基板接合素子を形成する場合に発光素子の劣化を抑え、かつファイバ基板の変形を抑えることができること。
【解決手段】ファイバ基板10の表面1aに、ITO膜11および有機層13からなるOLED部1を形成するとともに表面1a,1bの一部を覆うAu膜14を形成したファイバ基板発光素子4を形成し、ファイバ基板20の表面上にOLED部1に対応するピッチで駆動回路が形成されたTFT部2を形成するとともに表面2bの一部を覆いAu膜14に電気的に接続するAu膜22を形成したファイバ基板駆動素子5を形成し、ファイバ基板発光素子4の表面1aと駆動ファイバ基板駆動素子の表面2aとが対向する面を接着部30によって接着し、この接着された状態で表面1b,2bに形成されたAu膜14,22を覆って電気的接続を行う接続部31を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、略矩形のファイバを基板として該ファイバの表面上に素子および/または配線が形成されたファイバ基板素子を接合したファイバ基板接合素子の製造方法およびファイバ基板接合素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、ディスプレイに用いられる基板は、ガラス基板などの2次元の平板基板である。2次元基板は、製造コストを下げるために、基板の大型化が進められていた。液晶ディスプレイなどに用いられる基板は、フロート法などで作られた板ガラスを研削、研磨し、所定のサイズに切断して使用されている。
【0003】
2次元基板を用いた場合、ディスプレイを大型化すると、画素数は画面の大きさの2乗に比例して多くなる。この結果、画素の不良発生率が同じ場合、画面を大型化することによって歩留まりが著しく低下してしまう。また、1枚当たりの製造コストも高くなるので、歩留まりに反比例して製造コストが高くなってしまう。これは、画面上の一箇所でも素子に不良があると、その部分あるいはその周辺だけを交換して修理することができないからである。
【0004】
一方、ディスプレイに関して、断面形状が矩形や円形等のファイバを基板とし、この基板上に発光素子を集積化したファイバ型発光素子を用いて、このファイバ型発光素子を平行に多数並べてアレイ化した平面状のディスプレイを作成するものがある(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特表2002−538502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、発光素子の密度を向上させるために、ファイバ型発光素子と、TFT回路などがファイバの表面に形成された駆動ファイバ基板素子あるいは駆動回路がアレイ状またはマトリクス状に形成された平面基板とを別々に形成してそれぞれを接合した表示素子を形成する場合、従来は、発光素子と駆動回路との電気的接続部を、半田ボールなどを用いて接合していた。
【0007】
この場合、半田ボールを溶解するための熱によって発光素子が劣化するという問題点があった。特に有機発光材料は熱に弱い。また、半田ボールを用いると、接続部に応力が生じ、ファイバ基板が変形してしまうという問題点があった。ファイバ基板が変形してしまうと、ファイバ基板上に形成された素子をアレイ状あるいはマトリクス状に精度良く配置することが困難になる。
【0008】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ファイバ基板素子を接合したファイバ基板接合素子を形成する場合に発光素子の劣化を抑え、かつファイバ基板の変形を抑えることができるファイバ基板接合素子の製造方法およびファイバ基板接合素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかるファイバ基板接合素子の製造方法は、発光素子が形成された断面が略矩形状の第1のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された断面が略矩形状の第2のファイバとを接合したファイバ基板接合素子を製造するファイバ基板接合素子の製造方法であって、前記第1のファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子を形成するとともに前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部を形成したファイバ基板発光素子を形成するファイバ基板発光素子形成工程と、前記第2のファイバの表面の前記発光素子に対応する位置に駆動回路を形成するとともに前記第1のファイバの一の面に対向する前記第2のファイバの一の面に隣接する少なくとも1つの隣接面の一部を覆う第2の電気的接続部を形成したファイバ基板駆動素子を形成するファイバ基板駆動素子形成工程と、前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記ファイバ基板駆動素子の一の面とを接着する接着工程と、前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部を形成する接続工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかるファイバ基板接合素子の製造方法は、発光素子が形成された断面が略矩形状のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された基板を接合したファイバ基板接合素子を製造するファイバ基板接合素子の製造方法であって、前記ファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子を形成するとともに前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部を形成したファイバ基板発光素子を形成するファイバ基板発光素子形成工程と、前記基板に、前記発光素子を駆動する駆動回路をアレイ状またはマトリクス状に形成するとともに、少なくとも前記ファイバの一の面と対向する領域外に第2の電気的接続部を形成した駆動基板を形成する駆動基板形成工程と、前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記駆動基板とを接着する接着工程と、前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部を形成する接続工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかるファイバ基板接合素子の製造方法は、上記の発明において、前記第1の電気的接続部および前記第2の電気的接続部は、前記一の面に隣接する両面の一部を覆い、前記導電部は、各両面に形成されることを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかるファイバ基板接合素子は、発光素子が形成された断面が略矩形状の第1のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された断面が略矩形状の第2のファイバとを接合したファイバ基板接合素子であって、前記第1のファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子が形成されるとともに、前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部が形成されたファイバ基板発光素子と、前記第2のファイバの表面の前記発光素子に対応する位置に駆動回路が形成されるとともに、前記第1のファイバの一の面に対向する前記第2のファイバの一の面に隣接する少なくとも1つの隣接面を覆う第2の電気的接続部が形成されたファイバ基板駆動素子と、前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記ファイバ基板駆動素子の一の面とを接着する接着層と、前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかるファイバ基板接合素子は、発光素子が形成された断面が略矩形状のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された基板とを接合したファイバ基板接合素子であって、前記ファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子が形成されるとともに、前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部が形成されたファイバ基板発光素子と、前記発光素子を駆動する駆動回路をアレイ状またはマトリクス状に形成するとともに少なくとも前記ファイバの一の面と対向する領域外に第2の電気的接続部が形成された駆動基板と、前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記駆動基板とを接着する接着層と、前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかるファイバ基板接合素子は、上記の発明において、前記第1の電気的接続部および前記第2の電気的接続部は、前記一の面に隣接する両面の一部を覆い、前記導電部は、各両面に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、接着される対向する面に熱や応力が発生せず、発光素子の劣化を抑え、かつファイバ基板の変形を抑え、安定したファイバ基板接合素子を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、この発明にかかるファイバ基板接合素子の製造方法およびファイバ基板接合素子の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態)
図1は、この発明の実施の形態にかかるファイバ基板接合素子の構成を示す一部断面を含む斜視図である。図1において、このファイバ基板接合素子3は、略矩形の線状部材であるファイバ基板10の表面上に有機EL発光部であるOLED部1が形成されたファイバ基板発光素子4と、ファイバ基板20の表面上にTFT駆動回路であるTFT部2が形成されたファイバ基板駆動素子5とが、長手方向に沿って、絶縁性の接着部30によって接合され、長手方向に沿う一方の側面を覆うように形成された導電性の接続部31によってOLED部1とTFT部2とを電気的に接続するようにしている。
【0018】
ファイバ基板10は、まず、図示しないリールに巻かれて断面が略矩形の石英等からなる光透過性のファイバ基板を用意し、発光素子である有機EL素子を形成するための基板として用いる。このファイバ基板10の断面のサイズは、たとえば250μm×250μmである。また、略矩形のファイバ基板10を製造する場合、母材の断面を略矩形にすればよい。ここで、略矩形形状とは、略四角形状に限らず、略矩形の一辺がレンズ状に凸に成形された形状、または略矩形の一辺がレンズ状に凸に成形され、その反対辺に凹みが成形された形状等を示す。また、ファイバ基板20も、同様にして形成される。
【0019】
光透過性のファイバ基板10としては、石英の他に、ホウケイ酸塩若しくはソーダ石灰ガラス、サファイヤ、その他の適切なガラス材料等のガラスファイバ、またはメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート、アクリル、マイラ、ポリエステル、ポリイミド、その他の適切なプラスチック材料等からなるプラスチックファイバを用いても良い。
【0020】
つぎに、ファイバ基板10をリールから引き出して図示しない成膜装置内に導き、その外周のうち一の面1aおよびその面に隣り合う表面1b,1cの上にスパッタ法によって透明電極としてのITO膜11を形成する。ITO膜11としては、酸化インジウム錫などを用いることができる。
【0021】
その後、光透過性の保護絶縁膜としてのSiO膜12をITO膜11上に形成する。図示しないレジストを表面1a上に塗布し、有機層13を形成すべき領域を露光、現像してパターニングし、有機層13が堆積される開口部を形成する。この開口部は、ファイバ基板10の長手方向に沿って間隔をおいて複数形成され、それらの平面の大きさは、たとえば50μm×50μm以下である。その後、ドライエッチングによってこの開口部下のSiO膜を除去し、さらに有機層13を堆積し、レジスト膜を除去することによって有機層13が形成される。その後、この有機層13をITO膜11と挟む電極としてのAu膜14を蒸着する。この際、Au膜14は、表面1aの有機層13の上部と表面1aに隣接する表面1bの一部とを覆うように形成される。
【0022】
一方、ファイバ基板駆動素子5は、全表面を用いてTFTや配線を含む回路部21が形成され、特に表面2aには、信号線の電気的接続部であるAu膜22が形成される。このAu膜22は、表面2aとその隣接面であって、表面1a,2aを接着した際に表面1bに隣接する表面2bの一部を覆うように形成される。
【0023】
その後、表面1a,2aのAu膜14,22間に絶縁性の接着剤を塗布してファイバ基板発光素子4とファイバ基板駆動素子5とを接着する接着部30を形成する。さらに、この接着された状態で、表面1b,2b側から導電性材料によってAu膜14,22を電気的に接続する導電部である接続部31を形成する。
【0024】
これによって、TFTなどの駆動系が形成されたファイバ基板駆動素子5と、有機ELなどの発光素子が形成されたファイバ基板発光素子4とが電気的に接続されたファイバ基板接合素子3を形成することができる。なお、ファイバ基板駆動素子5の表面2d上には、図2に示すようなワイヤ状のゲート線40を半田41によって接続するAu膜23が形成されている。この結果、アクティブマトリクス方式を用いた表示装置のゲート線と信号線とが一致した画素に対応する有機層13が発光して表面1dから光を出射することになる。すなわち、信号線としてのAu膜22から供給された電流は、接続部31を介してAu膜14からITO膜11に供給され、有機層13は、この電流量に応じた発光量で発光することになる。
【0025】
ここで、従来は、接着部30を半田ボールなどによって形成して直接接続していたため、接続面における熱や応力の発生によって熱に弱い有機層が劣化したり、ファイバ基板10,20が変形していた。これに対し、この実施の形態では、ファイバ基板発光素子4とファイバ基板駆動素子5とを接着部30によって接着し、それぞれのファイバの側面で電気的接続を行うようにしているので、熱および応力の発生を抑えることができる。接着部30での接着は、半田接着のような熱は不要であり、更に半田ボールのようにファイバのサイズに対して比較的大きい介在物がファイバ間に入ることがないので、大きな応力もかからない。また、接続部31は、Au膜で形成され、たとえばスパッタなどにより実現されるため、熱も50℃程度であり、有機層13およびファイバ基板10,20に与える影響は無視できる程度のものである。
【0026】
ここで、上述した実施の形態では、ファイバ基板駆動素子5を用いてファイバ基板接合素子3を形成するようにしていたが、これに限らず、ファイバ基板駆動素子5に替えて、駆動回路がアレイ状あるいはマトリクス状に形成された平板上の駆動基板に、上述したファイバ基板発光素子4を接合するようにしてもよい。
【0027】
図3は、表面に駆動回路が形成された駆動基板とファイバ基板発光素子とを接合したファイバ基板接合素子の構成を示す斜視図である。図3に示すように、駆動基板100上には、複数の駆動回路が形成された回路部121が画素(有機層13)に対応してマトリクス状に形成されている。そして、Au膜22に対応するAu膜122がマトリクス状に形成されている。ただし、Au膜122は、ファイバ基板発光素子4が接着された場合に、接続部131と接着できるように、ファイバ基板発光素子4の接着面を超えて広がっている。
【0028】
ファイバ基板発光素子4は、表面1aをAu膜122側に向け、接着部30と同様に、絶縁性の接着剤である接着部130によって、駆動基板100に接着される。さらに、Au膜14の表面1cの一部に形成されたAu膜14とAu膜122の端部とを覆う、Au膜で形成される導電膜である接続部131が形成される。これによって、ファイバ基板発光素子4のOLED部とこれに対応する駆動回路とが電気的に接続されることになる。
【0029】
これによって、上述した実施の形態と同様に、接続部に発生する熱および応力の発生を抑えることができる。
【0030】
なお、上述した実施の形態では、ファイバ基板駆動素子5側の信号線であるAu膜22を表面2aに形成するようにしたが、これに限らず、表面2bにのみ形成するようにしてもよい。図3の場合には、Au膜122のうち、表面1aに対応する面のAu膜を削除する構成としてもよい。
【0031】
また、上述した実施の形態では、有機EL素子を用いた表示装置を一例として説明したが、これに限らず、駆動素子と発光素子とを接合するデバイスであればよく、たとえば、蛍光灯、フレキシブルな電子ノート、液晶ディスプレイのバックライトなどにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明の実施の形態にかかるファイバ基板接合素子の構成を示す斜視図である。
【図2】ファイバ基板接合素子にデータ線を接合する状態を示す斜視図である。
【図3】表面に駆動回路が形成された駆動基板とファイバ基板発光素子とを接合したファイバ基板接合素子の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 OLED部
1a〜1d,2a〜2d 表面
2 TFT部
3 ファイバ基板接合素子
4 ファイバ基板発光素子
5 ファイバ基板駆動素子
10,20 ファイバ基板
11 ITO膜
12 SiO
13 有機層
14,22,23,122 Au膜
21,121 回路部
30,130 接着部
31,131 接続部
100 駆動基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子が形成された断面が略矩形状の第1のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された断面が略矩形状の第2のファイバとを接合したファイバ基板接合素子を製造するファイバ基板接合素子の製造方法であって、
前記第1のファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子を形成するとともに前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部を形成したファイバ基板発光素子を形成するファイバ基板発光素子形成工程と、
前記第2のファイバの表面の前記発光素子に対応する位置に駆動回路を形成するとともに前記第1のファイバの一の面に対向する前記第2のファイバの一の面に隣接する少なくとも1つの隣接面の一部を覆う第2の電気的接続部を形成したファイバ基板駆動素子を形成するファイバ基板駆動素子形成工程と、
前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記ファイバ基板駆動素子の一の面とを接着する接着工程と、
前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部を形成する接続工程と、
を含むことを特徴とするファイバ基板接合素子の製造方法。
【請求項2】
発光素子が形成された断面が略矩形状のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された基板を接合したファイバ基板接合素子を製造するファイバ基板接合素子の製造方法であって、
前記ファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子を形成するとともに前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部を形成したファイバ基板発光素子を形成するファイバ基板発光素子形成工程と、
前記基板に、前記発光素子を駆動する駆動回路をアレイ状またはマトリクス状に形成するとともに、少なくとも前記ファイバの一の面と対向する領域外に第2の電気的接続部を形成した駆動基板を形成する駆動基板形成工程と、
前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記駆動基板とを接着する接着工程と、
前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部を形成する接続工程と、
を含むことを特徴とするファイバ基板接合素子の製造方法。
【請求項3】
前記第1の電気的接続部および前記第2の電気的接続部は、前記一の面に隣接する両面の一部を覆い、前記導電部は、各両面に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のファイバ基板接合素子の製造方法。
【請求項4】
発光素子が形成された断面が略矩形状の第1のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された断面が略矩形状の第2のファイバとを接合したファイバ基板接合素子であって、
前記第1のファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子が形成されるとともに、前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部が形成されたファイバ基板発光素子と、
前記第2のファイバの表面の前記発光素子に対応する位置に駆動回路が形成されるとともに、前記第1のファイバの一の面に対向する前記第2のファイバの一の面に隣接する少なくとも1つの隣接面を覆う第2の電気的接続部が形成されたファイバ基板駆動素子と、
前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記ファイバ基板駆動素子の一の面とを接着する接着層と、
前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部と、
を備えたことを特徴とするファイバ基板接合素子。
【請求項5】
発光素子が形成された断面が略矩形状のファイバと、駆動素子および/または配線が形成された基板とを接合したファイバ基板接合素子であって、
前記ファイバの一の面に、透明電極および有機層からなる発光素子が形成されるとともに、前記一の面および該一の面に隣接する少なく1つの隣接面の一部を覆う第1の電気的接続部が形成されたファイバ基板発光素子と、
前記発光素子を駆動する駆動回路をアレイ状またはマトリクス状に形成するとともに少なくとも前記ファイバの一の面と対向する領域外に第2の電気的接続部が形成された駆動基板と、
前記ファイバ基板発光素子の一の面と前記駆動基板とを接着する接着層と、
前記第1の電気的接続部と前記第2の電気的接続部とを電気的に接続する導電部と、
を備えたことを特徴とするファイバ基板接合素子。
【請求項6】
前記第1の電気的接続部および前記第2の電気的接続部は、前記一の面に隣接する両面の一部を覆い、前記導電部は、各両面に形成されることを特徴とする請求項4または5に記載のファイバ基板接合素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−15775(P2010−15775A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173630(P2008−173630)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【Fターム(参考)】