説明

ブラシレスDCモータ及びその駆動回路

【課題】簡素な構成により正転及び逆転の制御が可能なブラシレスDCモータ及びその駆動回路を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の突極21〜24を有する固定子20と、突極21〜24に巻回されたコイル41〜44と、固定子20に対向して配置された永久磁石31〜34を有する回転子30とを備えるブラシレスDCモータ10において、突極21〜24の先端部11〜14は、突極21〜24の中心線c1〜c4に対して左右非対称形状に形成されており、隣り合う突極21〜24は、先端部11〜14の同一形状側同士11b−12b、12a−13a、13b−14b、14a−11aが対向している。ブラシレスDCモータ10を正転・逆転動作させる駆動回路も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシレスDCモータ及びその駆動回路に関し、詳しくは、簡素な構成により正転及び逆転の制御を可能としたブラシレスDCモータ及びその駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
ブラシレスDCモータは、低速でも始動トルクが大きく、一定速度に安定した回転で高速運転が可能で、ブラシや整流子がないため運転中に火花が発生しないので雑音の原因になる電波を発生しないなどの特徴があり、この特徴を活かして医療機械、事務機器、OA機器、自動制御機器などの産業用モータとして広く利用されている。
特に、単相または2相のブラシレスDCモータは、モータ自体及びその駆動回路を比較的簡素な構成により低コストで実現できるため、例えば電子機器冷却用のファンモータのような、コスト要求の厳しい用途に適している。
【0003】
従来、単相または2相のブラシレスDCモータは、所定の回転方向への安定した自起動性を確保するため、モータの非通電時に、回転子の磁極中心が、固定子鉄心の突極の中心よりも(上記所定の回転方向に関して)正方向側に移動した状態で停止するように構成される場合が多い。このような構成は、例えば、固定子鉄心の突極の形状を突極の中心線に対して左右非対称に形成することによって達成される(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−332193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたようなブラシレスDCモータは、その構成上、所定の回転方向として予め設定された一方向にのみ回転子を回転させることが想定されており、駆動回路により回転子の正転及び逆転を制御することはできない。
一方、例えば3相ブラシレスDCモータによれば、駆動回路による制御の下に、各相に流れるコイル電流の転流パターンを変更することにより、正転及び逆転の制御が可能であるものの、単相及び2相のブラシレスDCモータと比較して、モータ自体及びその駆動回路の構成が複雑となり、コストの増大につながる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡素な構成により正転及び逆転の制御が可能なブラシレスDCモータ及びその駆動回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、さらに他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0008】
(1)複数の突極を有する固定子と、前記突極に巻回されたコイルと、前記固定子に対向して配置された永久磁石を有する回転子とを備えるブラシレスDCモータにおいて、前記突極の先端部は、前記突極の中心線に対して左右非対称形状に形成されており、隣り合う前記突極は、前記先端部の同一形状側同士が対向していることを特徴とするブラシレスDCモータ(請求項1)。
【0009】
本項に記載のブラシレスDCモータにおいて、好ましくは、前記回転子は、前記固定子と対向する面に異極が交互に配置されるように偶数極に着磁された永久磁石を有し、前記固定子は、前記永久磁石の極数と同数の突極を有するものであり、さらに好ましくは、前記回転子は、4極に着磁され、前記固定子は、4つの突極を有するものである。
【0010】
(2)(1)項にブラシレスDCモータにおいて、前記突極は、前記先端部と前記回転子との間のギャップが前記突極の中心線に対して左右非対称となるように形成されていることを特徴とするブラシレスDCモータ(請求項2)。
【0011】
(3)(1)項に記載のブラシレスDCモータにおいて、前記突極は、前記先端部の厚みが、前記突極の中心線に対して左右非対称に形成されていることを特徴とするブラシレスDCモータ。
【0012】
(4)(1)〜(3)項に記載のブラシレスDCモータを駆動するための駆動回路であって、前記ブラシレスDCモータの正転動作及び逆転動作を行うことを特徴とする駆動回路(請求項3)。
【0013】
(5)(4)項に記載の駆動回路において、前記ブラシレスDCモータの複数の前記突極に巻回された前記コイルは、第1相及び第2相の2相のコイルからなり、かつ、隣り合う前記突極に巻回されたコイルが互いに異なる相となるように構成されており、前記駆動回路は、前記第1相のコイルと前記第2相のコイルに交互に通電する予備運転の後、前記第1相のコイルに通電した状態で前記回転子を停止させ、その後、前記第2相のコイルに通電することにより一方向に前記回転子を起動するか、または、前記第2相のコイルに通電した状態で前記回転子を停止させ、その後、前記第1相のコイルの通電することにより前記一方向とは反対の方向に前記回転子を起動することを特徴とする駆動回路。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るブラシレスDCモータ及びその駆動回路は、以上のように構成したため、簡素かつ低コストな構成のブラシレスDCモータ及びその駆動回路において、駆動回路によってモータの正転・逆転を制御することが可能になる。そして、本発明に係るブラシレスDCモータ及びその駆動回路によれば、吸気及び排気の両方が可能なファンモータを、低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態におけるブラシレスDCモータの構成及び動作を模式的に示す図であり、(a)の(1)、(2)、(3)は正転動作における各段階、(b)の(1)、(2)、(3)は逆転動作における各段階を、それぞれ回転軸に垂直な平面で切断して示す断面図である。
【図2】図1に示すブラシレスDCモータの駆動回路の例を示す回路構成図である。
【図3】本発明の別の実施形態におけるブラシレスDCモータの構成を模式的に示す図であり、(a)は、回転軸に垂直な平面で切断して示す断面図、(b)は、固定子の1つの突極の先端部を、(a)の紙面に平行な方向から突極の中心線に沿って見た正面図、及び、その両側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。本発明の一実施形態におけるブラシレスDCモータ10は、所謂アウターロータ構造を有するものであり、図1に示すように、固定子20と、固定子20の外周側に配置された回転子30とを含んでいる。
固定子20は、積層鉄心から形成され、モータの回転中心Oから放射状に延びるとともに周方向に等角度間隔で配置された4つの突極21〜24を有している。各突極21〜24には、それぞれコイル41〜44が巻回されており、これらのコイル41〜44は、隣り合う突極に巻回されたコイル同士が互いに異なる相となるように構成された2相のコイルからなる。本実施形態では、突極21、23に第1相(A相)のコイル41、43が巻回され、突極22、24に第2相(B相)のコイル42、44が巻回されている。
回転子30は、径方向に磁化された4つの永久磁石31〜34を、周方向に等角度間隔に円環状に配置してなり、これらの永久磁石31〜34は、隣り合う領域同士が互いに逆方向に磁化されている。図1には、回転子30の、固定子20に対向する内周面の着磁態様(すなわち、N極(領域31)、S極(領域32)、N極(領域33)、S極(領域34))が示されている。
【0017】
さらに、ブラシレスDCモータ10において、固定子20の各突極21〜24の先端部11〜14は、その形状が、突極21〜24の中心線(コイル41〜44の中心線)c1〜c4に対して、左右非対称となるように形成されている。
尚、本実施形態において、突極21の中心線c1に対する左右方向とは、図1(a)の(1)に突極21を例として示すように、突極21の中心線c1から反時計回り(CCW)及び時計回り(CW)の方向をいい、例えば、図1上、反時計回り(CCW)方向を左方向、時計回り(CW)方向を右方向とする。他の突極22〜24についても同様である。
【0018】
各突極21〜24の先端部11〜14は、具体的には、回転子30の内周面との対向面積を大きくするために左右に張り出すように形成されるとともに、突極21、23では、先端部11、13の回転子30に対向する面の、中心線c1、c3の右側が上面視円弧状11b、13bに形成され、中心線c1、c3の左側が上面視直線状11a、13aに形成されている。また、突極22、24では、先端部12、14の回転子30に対向する面の、中心線c2、c4の左側が上面視円弧状12b、14bに形成され、中心線c2、c4の右側が、上面視直線状12a、14aに形成されている。
【0019】
これによって、各突極21〜24について、その先端部11〜14と回転子30との間のギャップは、円弧状側11b〜14bで狭く、直線状側11a〜14a側で広くなるように、突極21〜24の中心線c1〜c4に対して左右非対称となっている。
さらに、各突極21〜24の先端部11〜14を上記のように形成したことにより、ブラシレスDCモータ10において、隣り合う突極は、先端部の同一形状側同士が対向しているものである。すなわち、突極21は、その右隣の突極22と、それぞれの先端部11、12の円弧状側同士11b、12bを対向させ、突極22は、その右隣の突極23と、それぞれの先端部12、13の直線状側同士12a、13aを対向させ、突極23は、その右隣の突極24と、それぞれの先端部13、14の円弧状側同士13b、14bを対向させ、突極24は、その右隣の突極21と、それぞれの先端部14、11の直線状側同士14a、11aを対向させている。
ここで、各突極21〜24の先端形状を円弧状と直線状を組み合わせた形状と説明したが、この形状に限定されるものではなく、回転子と固定子との間のギャップが左右で非対称の形状であれば、どのような組み合わせをした形状を用いてもよい。
【0020】
尚、ブラシレスDCモータ10は、従来のブラシレスモータと同様に、回転子30の回転位置を検出するための手段(図示は省略する)を備えており、この手段は、好ましくは、1つの磁気センサ(例えば、ホール素子)からなるものである。
【0021】
図2に、ブラシレスDCモータ10を駆動するために好適な駆動回路の例を示す。図2に示す駆動回路50は、所謂2相半波駆動回路として構成されており、φは固定子に巻回されたA相のコイル(図1のコイル41、43に相当)、φは固定子に巻回されたB相のコイル(図1のコイル42、44に相当)、Q1、Q2は、それぞれコイルφ、φに電流を流す出力トランジスタであり、2相のコイルφ、φの共通接続点は、電源電圧Vに接続される。また、図2に示す回路例では、2相のコイルφ、φのそれぞれに並列に、ダイオードD及びツェナーダイオードZDからなるクランプ回路が接続されている。
【0022】
また、駆動回路50は、出力トランジスタQ1、Q2のオン・オフを制御するためのマイクロコンピュータ(マイコン)52と、電源電圧Vを降圧してマイコン52に所定の電圧を供給するための低電圧電源回路51も備えており、マイコン52は、図示しない磁気センサからの信号等に基づいて出力トランジスタQ1、Q2のオン・オフを制御することによって、2相のコイルφ、φへの通電を適切タイミングで切換えることにより、ブラシレスDCモータ10を駆動するものである。
【0023】
さらに、駆動回路50において、マイコン52は、ブラシレスDCモータ10の正転動作及び逆転動作を実施するものであり、以下、これらの動作について説明する。尚、以下の説明において、図1上、時計回り(CW)に回転子30が回転する動作を正転動作、反時計回り(CW)に回転子30が回転する動作を逆転動作という。
また、ブラシレスDCモータ10において、コイル41〜44は、A相(41、43)への通電時に、突極21、23の先端部11、13側をN極に励磁し、B相(42、44)への通電時に、突極22、24の先端部12、14側をN極に励磁するように巻回されている。
【0024】
まず、図1(a)を参照して、ブラシレスDCモータ10の正転動作について説明する。駆動回路50は、コイル41〜44の非通電状態であり、回転子30が固定子20に対して静止している状態(例えば、(1)に示す状態)から、A相(41、43)への通電と、B相(42、44)への通電とを数回切換える予備運転を行い、最終的にA相(41、43)への通電状態で、予備運転を終了する。
予備運転の間の回転子30の回転が正転または逆転のいずれであるかは、一般には不定である。しかし、予備運転の終了時には、回転子30のS極32、34が、N極に励磁された突極21、23の先端部11、13に引き付けられることによって、回転子30は、1つのS極(図示の例では、32)の磁極中心と、突極21の中心が略一致し、他のS極(図示の例では、34)の磁極中心と、突極23の中心が略一致する位置で停止する(図1(a)の(2))。
【0025】
次いで、駆動回路50は、通電するコイルをB相(42、44)へ切換えることによって、ブラシレスDCモータの通常運転を起動する(図1(a)の(3))。
これによって、突極22、24の先端部12、14側がN極に励磁される。そして、回転子30の1つのS極(図示の例では、32)が、突極22の先端部12と突極24の先端部14のうち、ギャップの狭い円弧状側12bが近接する先端部12に引き付けられ、同様に、他方のS極(図示の例では、34)が、ギャップの狭い円弧状側14bが近接する先端部14に引き付けられることにより、正転動作(CW方向の回転)を開始する。
その後、駆動回路50は、磁極センサの信号等に基づく、A相(41、43)への通電とB相(42、44)への通電を適切なタイミングで切換えることにより、正転方向の通常運転を行う。
【0026】
次に、図1(b)を参照して、ブラシレスDCモータ10の逆転動作について説明する。駆動回路50は、コイル41〜44の非通電状態であり、回転子30が固定子20に対して静止している状態(例えば、(1)に示す状態)から、A相(41、43)への通電と、B相(42、44)への通電とを数回切換える予備運転を行い、最終的にB相(42、44)への通電状態で、予備運転を終了する。
予備運転の間の回転子30の回転が正転または逆転のいずれであるかは、一般には不定である。しかし、予備運転の終了時には、回転子30のS極32、34が、N極に励磁された突極22、24の先端部12、14に引き付けられることによって、回転子30は、1つのS極(図示の例では、32)の磁極中心と、突極22の中心が略一致し、他のS極(図示の例では、34)の磁極中心と、突極24の中心が略一致する位置で停止する(図1(b)の(2))。
【0027】
次いで、駆動回路50は、通電するコイルをA相(41、43)へ切換えることによって、ブラシレスDCモータの通常運転を起動する(図1(b)の(3))。
これによって、突極21、23の先端部11、13側がN極に励磁される。そして、回転子30の1つのS極(図示の例では、32)が、突極21の先端部11と突極23の先端部13のうち、ギャップの狭い円弧状側11bが近接する先端部11に引き付けられ、同様に、他方のS極(図示の例では、34)が、ギャップの狭い円弧状側13bが近接する先端部13に引き付けられることにより、逆転動作(CCW方向の回転)を開始する。
その後、駆動回路50は、磁極センサの信号等に基づいて、A相(41、43)への通電とB相(42、44)への通電を適切なタイミングで切換えることにより、逆転方向の通常運転を行う。
【0028】
尚、駆動回路50において、上述したようなブラシレスDCモータ10の正転動作及び逆転動作の起動制御手順は、好ましくは、マイコン52の作動を指令するプログラムとして、マイコン52に内蔵のまたは外付けの記憶手段に保存されており、マイコン52は、このプログラムにしたがって出力トランジスタQ1、Q2のオン・オフを制御することにより、上記制御手順を実行するものである。また、その際、ブラシレスDCモータ10の正転動作及び逆転動作の切換は、外部からマイコン52に入力される回転方向指令信号(図示は省略する)等に基づいて行われるものであってもよい。
【0029】
本実施形態におけるブラシレスDCモータ10及びその駆動回路50によれば、2相半波駆動方式のブラシレスDCモータ10及びその駆動回路50といった、簡素かつ低コストな構成において、駆動回路50によってモータ10の正転・逆転を制御することが可能になる。そして、ブラシレスDCモータ10及びその駆動回路50によれば、吸気及び排気の両方が可能なファンモータを、低コストで実現することができる。
【0030】
次に、図3を参照して、本発明の別の実施形態におけるブラシレスDCモータ60について説明する。但し、本実施形態におけるブラシレスDCモータ60は、図1に示すブラシレスDCモータ10と比較して、固定子70の突極81〜84の先端部71〜74の形状が相違するのみであるため、重複する部分の説明は適宜省略し、以下では、その相違点について説明する。
【0031】
ブラシレスDCモータ60において、固定子70の突極81〜84の先端部71〜74は、その厚みが突極81〜84の中心線に対して左右非対称に形成されている。具体的には、図3(b)に突極83の先端部73を例として示すように、先端部73は、その回転子30に対向する面73cを、図3(a)の紙面に平行な方向から中心線c3に沿って見たときに、中心線c3の左右方向の一端側73dを長辺、他端側73eを短辺する略台形状に形成されており、この一端側73dから他端側73eにかけて厚みが減少するものである。他の突極71、72、74についても同様である。
そして、ブラシレスDCモータ60は、その先端部71〜74について、回転子30との間のギャップは一様であっても、突極の中心線に対して厚みの厚い側及び薄い側が、それぞれ、ギャップが狭い側及び広い側と同等に機能することによって、図2に示す駆動回路50を用いて、図1に示すブラシレスDCモータ10と同等の作用効果を奏するものである。
尚、勿論、ブラシレスDCモータ60において、隣り合う突極は、それぞれの先端部の上記長辺をなす一端側同士、及び、上記短辺をなす一端側同士が対向するように構成される。
また、本実施形態では、突極の形状を略台形状と説明したが、この形状に限定されるものではなく、中心線c3の左右で非対称の形状であれば、どのような形状を用いてもよい。
【0032】
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、ブラシレスDCモータ10、70及びその駆動回路50は、4極4スロットの2相半波駆動方式のブラシレスDCモータ及びその駆動回路としたが、本発明に係るブラシレスDCモータは、回転子の磁極の極数と固定子の突極の数(スロット数)とが同一の偶数であれば、適用可能なものである。さらに、本発明に係るブラシレスDCモータ及びその駆動回路は、単相全波駆動方式のものであってもよい。
【符号の説明】
【0033】
10,60:ブラシレスDCモータ、11〜14,71〜74:先端部、20:固定子、21〜24:突極、30:回転子、31〜34:永久磁石、41,43:コイル(A相)、42,44:コイル(B相)、50:駆動回路、51:低電圧電源回路、52:マイクロコンピュータ、c1〜c4:突極の中心線、Q1,Q2:出力トランジスタ、φA:コイル(A相)、φA:コイル(B相)、V:電源電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の突極を有する固定子と、前記突極に巻回されたコイルと、前記固定子に対向して配置された永久磁石を有する回転子とを備えるブラシレスDCモータにおいて、前記突極の先端部は、前記突極の中心線に対して左右非対称形状に形成されており、隣り合う前記突極は、前記先端部の同一形状側同士が対向していることを特徴とするブラシレスDCモータ。
【請求項2】
前記突極は、前記先端部と前記回転子との間のギャップが前記突極の中心線に対して左右非対称となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスDCモータ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のブラシレスDCモータを駆動するための駆動回路であって、前記ブラシレスDCモータの正転動作及び逆転動作を行うことを特徴とする駆動回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−254563(P2011−254563A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−124486(P2010−124486)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000114215)ミネベア株式会社 (846)
【Fターム(参考)】