説明

ベローズポンプ及びチェックバルブ

【課題】ベローズポンプの小型化や長期にわたるシール精度の維持を可能とし、ベローズの伸縮に応じて応答性よく開閉動作を行うことができるベローズポンプを提供する。
【解決手段】ベローズポンプ10は、流体の吸込通路33及び吐出通路34が形成されたポンプヘッド11と、このポンプヘッド11に取り付けられ、その内部が吸込通路33及び吐出通路34に連通する水平方向に伸縮自在なベローズ13と、このベローズ13を伸縮動作させる駆動装置と、吸込通路33及び吐出通路34に対する一方向への流体の流れを許容し、他方向への流体の流れを阻止するチェックバルブ38,40とを備える。チェックバルブ38,40は、その水平方向の一端部と他端部との間で流体を流通させる流路を有しているバルブケース44と、バルブケース44内に収容されると共に、その自重によって閉弁方向へ移動可能な弁体45と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベローズポンプ及びチェックバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造や化学工業等において、薬液や溶剤等の流体を送給させるためのポンプとして、ベローズポンプが使用される場合がある。
このベローズポンプは、例えば、特許文献1及び2に記載されているように、ポンプヘッドの左右方向(水平方向)の両側にポンプケースを連結して2つの空気室を形成し、各空気室の内部にそれぞれ左右方向に伸縮可能なベローズを設け、各空気室に交互に加圧エアを供給することによって各ベローズを収縮又は伸張させるように構成されている。
【0003】
ポンプヘッドには、ベローズの内部と連通する流体の吸込通路と吐出通路とが形成され、さらに、吸込通路及び吐出通路に対する一方向への流体の流れを許容し、他方向への流体の流れを阻止するチェックバルブが設けられている。吸込通路用のチェックバルブは、ベローズの伸張により開くことによって吸込通路からベローズ内への流体の流れを許容し、ベローズの収縮により閉じることによって、当該ベローズ内から吸込通路への流体の流れを阻止するように構成されている。また、吐出通路用のチェックバルブは、ベローズの伸張により閉じることによって、吐出通路からベローズ内への流体の流れを阻止し、ベローズの収縮により開くことによって、ベローズ内から吐出通路への流体の流れを許容するように構成されている。
【0004】
また、上記特許文献1及び2に記載のチェックバルブは、いずれも弁体がバルブケース内でベローズの伸縮方向(左右方向)に移動するように配置されている。そして、特許文献1に記載されているチェックバルブは、弁体が圧縮コイルバネによって閉弁方向に付勢され、特許文献2に記載のチェックバルブは、弁体がボールにより構成されるとともに、ベローズの伸縮に伴う流体の流れによって移動し、開閉を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−248741号公報
【特許文献2】特開2006−200429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているチェックバルブは、弁体が圧縮コイルバネによって付勢されているので、シール性が高く、ベローズの伸縮に伴う動作、特にチェックバルブの開から閉への切り替え動作を、ベローズの伸縮に伴う流体の流れによる背圧に加え、圧縮コイルバネの付勢力によって応答性よく行うことができる。しかし、圧縮コイルバネの伸縮ストロークを確保する必要があるため、バルブケースの水平方向寸法を大きくする必要がある。バルブケースは、ベローズ内に配置されるため、バルブケースの水平方向寸法が大きいと、その分ベローズを水平方向に長く形成する必要が生じ、ベローズポンプ全体が大型化するという欠点がある。
また、圧縮コイルバネは、PTFE等の合成樹脂により形成されているので、長期使用によるクリープ等によってシール精度が低下する可能性がある。
【0007】
これに対して、特許文献2に記載のチェックバルブは、圧縮コイルバネを使用していないため、バルブケースの水平方向寸法を小さくすることができ、ベローズポンプの小型化に寄与することができるとともに、クリープ等に起因するシール精度の低下を防止することができる。
しかしながら、弁体(ボール)が、ベローズの伸縮に伴う流体の流れのみによって移動するため、圧縮コイルバネを備えたものと比較して、特に、チェックバルブの開から閉への切り換えに遅れを生じやすくなるという欠点がある。また、ベローズポンプの運転を停止したときに、閉弁の遅れに起因して、吐出通路からベローズ内に、またベローズ内から吸込通路内に流体が逆流しやすくなるという欠点がある。このような流体の逆流は、ベローズポンプの運転を再開したときの定量性を損なう原因となる。
【0008】
本発明は、ベローズポンプの小型化や長期にわたるチェックバルブのシール精度の維持を可能としながら、ベローズの伸縮に応じて応答性よくチェックバルブの開閉動作を行うことができるベローズポンプ及びチェックバルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のベローズポンプは、流体の吸込通路及び吐出通路が形成されたポンプヘッドと、このポンプヘッドに取り付けられ、その内部が前記吸込通路及び前記吐出通路に連通する水平方向に伸縮自在なベローズと、このベローズを伸縮動作させる駆動装置と、前記吸込通路及び前記吐出通路に対する一方向への流体の流れを許容し、他方向への流体の流れを阻止するチェックバルブと、を備えているベローズポンプであって、
前記チェックバルブは、その水平方向の一端部と他端部との間で流体を流通させる流路を有しているバルブケースと、
前記バルブケース内に収容されると共に、その自重によって閉弁方向へ移動可能な弁体と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
本発明のチェックバルブによれば、弁体がその自重によって閉弁方向に移動可能であるので、圧縮コイルバネによる付勢がなくてもベローズの伸縮に伴う流体の流れに応じて開閉動作、特に開から閉への動作を迅速に行うことができ、ベローズポンプを停止した場合にも、流体の逆流を適切に防止することができる。また、圧縮コイルバネを備える必要がないため、チェックバルブの水平方向の寸法を小さくすることができ、ベローズポンプの小型化が可能になるとともに、圧縮コイルバネのクリープに起因してシール精度が低下するといった問題も生じることがない。
【0011】
前記バルブケースには、閉弁のための前記弁体の移動方向が低位となるように水平方向に対して傾斜して形成された前記弁体の移動通路が形成されていることが好ましい。
このような構成によって、弁体の自重により適切に閉弁することができる。
【0012】
前記弁体は、前記移動通路に沿って転動可能な球体であってもよいし、前記移動通路に沿って転動可能な円柱体であってもよい。
いずれにおいても移動通路内で円滑に弁体を移動させることができる。
【0013】
また、前記弁体は、その自重による下方揺動によって閉弁するように、前記バルブケースに対して上下揺動可能に支持されていてもよい。
このような構成によっても、弁体の自重により適切に閉弁することができる。
【0014】
本発明のチェックバルブは、水平方向の一端部と他端部との間で流体を流通させる流路を有しているバルブケースと、
前記バルブケース内に収容されると共に、その自重によって閉弁方向に移動可能な弁体と、を備えていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、弁体がその自重によって閉弁方向に移動可能であるので、当該チェックバルブをベローズポンプに使用した場合には、圧縮コイルバネによる付勢がなくてもベローズの伸縮に伴う流体の流れに応じてチェックバルブの開閉動作、特に開から閉への動作を迅速に行うことができ、ベローズポンプを停止したときにも、流体の逆流を適切に防止することができる。また、圧縮コイルバネを備える必要がないため、チェックバルブの水平方向の寸法を小さくすることができ、圧縮コイルバネのクリープに起因するシール精度の低下を防止することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のベローズポンプによれば、ベローズポンプの小型化や長期にわたるチェックバルブのシール精度の維持を可能としながら、ベローズの伸縮に応じて応答性よくチェックバルブの開閉動作を行うことができる。
本発明のチェックバルブによれば、小型化や長期にわたるシール精度の維持を可能にしながら応答性のよい開閉動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るベローズポンプの断面図である。
【図2】ポンプヘッド及びチェックバルブを示す断面図である。
【図3】チェックバルブを拡大して示す断面図である。
【図4】(a)は、弁体受け部材を一方の側面側から見た斜視図、(b)は、弁体受け部材を他方の側面側から見た斜視図である。
【図5】(a)は、弁体受け部材の一方の側面の側面図、図5(b)は、(a)のA−A断面図、(c)は、弁体受け部材の他方の側面の側面図である。
【図6】ケース本体の断面図である。
【図7】ベローズポンプの作用を示す説明図である。
【図8】ベローズポンプの作用を示す説明図である。
【図9】本実施形態におけるチェックバルブを使用したベローズポンプ(実施例)と、圧縮バネを有する従来のチェックバルブを使用したベローズポンプ(従来例)のポンプ性能を比較したグラフである。
【図10】(a)は、本発明の第2の実施形態におけるチェックバルブを示す断面斜視図、(b)は、同チェックバルブにおけるシール板の正面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るベローズポンプの断面図である。
【図12】ポンプヘッド及びチェックバルブの断面図である。
【図13】(a)は吐出用チェックバルブの断面図、(b)は吸込用チェックバルブの断面図である。
【図14】(a)は、弁体受け部材の一方の側面を示す側面図、(b)は、(a)のB−B断面図、(c)は、弁体受け部材の他方の側面を示す側面図、(d)は、(b)のC−C断面図である。
【図15】(a)は、弁体の一方の側面の側面図、(b)は正面図、(c)は他方の側面の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《ベローズポンプの全体構成》
図1は、本発明の実施形態に係るベローズポンプ10の断面図である。
本実施形態のベローズポンプ10は、薬液や溶剤等の移送流体を一定量供給するときに用いられ、ポンプヘッド11と、このポンプヘッド11の左右方向(水平方向)の両側に取り付けられる一対のポンプケース12と、各ポンプケース12の内部において、ポンプヘッド11の左右方向の側面に取り付けられる一対のベローズ13と、各ベローズ13の内部において、ポンプヘッド11の左右方向の側面に取り付けられる4個のチェックバルブ38,40と、を備えている。
【0019】
《ポンプケースの構成》
ポンプケース12は、ポンプヘッド11の左右両側に固定された筒形状のケース胴体15と、このケース胴体15の左右方向の一端部(ポンプヘッド11とは反対側の端部)を閉鎖する閉鎖蓋16と、を備えている。ケース胴体15と、ポンプヘッド11及び閉鎖蓋16との接合端面にはシール部材が介装されており、これらの部材によって囲まれた空間が気密状態が保持された空気室17とされている。
【0020】
閉鎖蓋16には吸排気ポート19が設けられており、この吸排気ポート19は、切換バルブ18を介してエアコンプレッサ等の空気供給装置(駆動装置)20に接続されている。
また、閉鎖蓋16には、近接センサからなる検出センサ21が取り付けられており、この検出センサ21は、ベローズ13に取り付けられた作動板24を検知して、当該ベローズ13の伸縮状態を検出する。
【0021】
《ベローズの構成》
ベローズ13は、PTFEやPFA等のフッ素樹脂により有底筒形状に形成され、ベローズ13の開放側端部はポンプヘッド11に固定されている。具体的に、ベローズ13の開放側端部には周溝22が形成され、ポンプヘッド11とポンプケース12との間には、径方向内方へ突出する係止環23が固定され、この係止環23を周溝22に嵌合することによってベローズ13がポンプヘッド11に固定されている。
【0022】
ベローズ13の周壁は蛇腹形状に形成されて水平方向に伸縮可能に構成されている。また、ベローズ13の底部の外面は、作動板24によって覆われている。具体的には、ベローズ13の底部の外周部には周溝25が形成されており、作動板24の外周部に固定された係止環26を周溝25に嵌合させることによって作動板24がベローズ13の底部に固定されている。
【0023】
一対のベローズ13のそれぞれに固定された作動板24は、連動シャフト28によって連結されている。この連動シャフト28は、その長手方向の中途部がポンプヘッド11に形成されたガイド部29に左右方向摺動可能にガイドされており、その両端部が作動板24の外周部にナット等の連結具30によって固定されている。そして、一対のベローズ13は、一方が伸張したときに他方が収縮し、一方が収縮したときに他方が伸張するように連動シャフト28によって連動される。
【0024】
空気供給装置20によって生成された適当な圧力の空気は、各ポンプケース12の閉鎖蓋16に設けられた吸排気ポート19を介して2つの空気室17に対して交互に供給される。一方の空気室17に空気が供給されると、当該空気室17内に配置されたベローズ13が収縮し、このベローズ13の収縮に連動して他方のベローズ13が伸張する。そして、他方のベローズ13の作動板24が検出センサ21によって検出されると、空気供給装置20によって生成された空気は、切り換えバルブ18によって他方の吸排気ポート19から他方の空気室17に供給される。これによって、他方のベローズ13が収縮するとともに一方のベローズ13が伸張する。このようなベローズ13の伸縮に伴って、ベローズ13の内部への流体の吸込と吐出とが交互に行われ、当該流体を移送可能となっている。
【0025】
《ポンプヘッドの構成》
ポンプヘッド11は、PTFEやPFA等のフッ素樹脂から形成されている。ポンプヘッド11の内部には、吸込通路33と吐出通路34とが形成されており、この吸込通路33及び吐出通路34は、ポンプヘッド11の外周面において開口し、当該外周面に設けられた吸込ポート及び吐出ポート(いずれも図示略)に接続されている。吸込ポートは流体の貯留タンク等に接続され、吐出ポートは流体の移送先に接続される。また、吸込通路33及び吐出通路34は、それぞれポンプヘッド11の左右両側面に向けて分岐するとともに、ポンプヘッド11の左右両側面において開口する吸込口35及び吐出口36を有している。各吸込口35及び各吐出口36は、それぞれチェックバルブ38,40を介してベローズ13の内部と連通している。
【0026】
《チェックバルブの構成》
各吸込口35及び各吐出口36には、チェックバルブ38,40が設けられている。吸込口35に取り付けられたチェックバルブ38(以下、「吸込用チェックバルブ」ともいう)は、自身が配置されているベローズ13が伸張したときに開弁して、吸込通路33からベローズ13内部への流体の吸引を許容し、当該ベローズ13が収縮したときに閉弁して、ベローズ13内部から吸込通路33への流体の逆流を阻止する。
【0027】
また、吐出口36に取り付けられたチェックバルブ40(以下、「吐出用チェックバルブ」ともいう)は、自身が配置されているベローズ13が収縮したときに開弁して、ベローズ13内部から吐出通路34への流体の流出を許容し、当該ベローズ13が伸張したときに閉弁して、吐出通路34からベローズ13内部への流体の逆流を阻止する。
【0028】
図2は、ポンプヘッド11及びチェックバルブ38,40を示す断面図、図3は、チェックバルブ38,40を拡大して示す断面図である。なお、図2に示すチェックバルブ38,40は、ベローズポンプ10の停止状態で全て閉じた状態となっている。
ポンプヘッド11の左右側面において、吸込口35及び吐出口36が形成された部分には、雌ネジ孔42が形成され、チェックバルブ38,40は、この雌ネジ孔42に螺合されることによってポンプヘッド11に固定されている。
【0029】
図3(a)は、吐出用チェックバルブ40を示している。吐出用チェックバルブ40は、バルブケース44と、このバルブケース44に収容された弁体45とを備えている。バルブケース44は、ケース本体46と、弁体受け部材47とから構成されており、弁体受け部材47をケース本体46の内部に挿入することによってバルブケース44が構成されている。また、本実施形態の弁体45は、ボール(球体)から構成されている。
【0030】
図4(a)は、弁体受け部材47を一方の側面側から見た斜視図、(b)は、弁体受け部材47を他方の側面側から見た斜視図である。また、図5(a)は、弁体受け部材47の一方の側面の側面図、図5(b)は、(a)のA−A断面図、(c)は、弁体受け部材47の他方の側面の側面図である。
弁体受け部材47は円柱形状に形成されており、その内部には、軸方向(水平方向)に貫通する流通路49が形成されている。本実施形態の弁体受け部材47には、3つの流通路49が周方向等間隔(三角形配置)で形成されている。弁体受け部材47の一方の側面(以下、第1の側面50という)の中心部には、3つの流通路49における弁体受け部材47の内周寄りの部分を含む範囲で円形状の窪み51が形成されている。
【0031】
弁体受け部材47の内部には、弁体45の移動通路53が形成されている。この移動通路53は、底部47a(図4(a)参照)を有する円筒形状に形成され、ボールからなる弁体45の直径よりもやや大きい内径を有している。移動通路53は、弁体受け部材47の他方の側面(以下、第2の側面54という)の中心部において開口している。また、移動通路53は、3つの流通路49の内周寄りの部分に重複して形成され、これら3つの流通路49に連通している。
【0032】
移動通路53は、第2の側面54側が低位となり、第1の側面50側が高位となるように水平方向に対して傾斜して形成されている。したがって、移動通路53内に配置された弁体45は、その自重によって移動通路53の傾斜に沿って第2の側面54側に転動するように構成されている。
弁体受け部材47における第1の側面50と第2の側面54との双方には、位置決めピン56(図2参照)を挿入するための位置決め孔57が形成されている。この位置決め孔57は、移動通路53の傾斜が適切に設定された状態で弁体受け部材47がポンプヘッド11に装着されるように、弁体受け部材47の周方向の位置決めを行うために使用される。
【0033】
図6は、ケース本体46の断面図である。図3(a)及び図6に示すように、ケース本体46は、有底円筒形状に形成されている。ケース本体46の内周面は、弁体受け部材47の外周面を嵌合し得る内径寸法に形成されている。ケース本体46の開口側の外周面には、ポンプヘッド11に形成された雌ネジ孔42に螺合可能な雄ネジ部59が形成されている。
【0034】
ケース本体46の底壁61の中心には貫通孔62が形成され、この貫通孔62のケース本体内側の周縁には、テーパー状の面取り部63が形成されている。そして、図3(a)に示すように、弁体受け部材47は、ケース本体46の底壁61に第2の側面54が対向するようにケース本体46内に挿入される。そして、弁体受け部材47の3つの流通路49と貫通孔62とが連通されることによって、バルブケース44の左右方向の一端面と他端面との間には流体を流通させる流路が形成される。
【0035】
弁体受け部材47の移動通路53に配置された弁体45は、その自重によって低位側に転動したときに貫通孔62の面取り部63に嵌合し、貫通孔62を塞ぐように構成されている。したがって、吐出用チェックバルブ40においてはケース本体46の底壁61が弁座を構成し、弁体45が弁座を塞ぐことによって吐出用チェックバルブ40が閉じられる。また、弁体45が弁座から離れると、弁体受け部材47に形成された3つの流通路49と貫通孔62とが連通し、吐出用チェックバルブ40が開かれる。
【0036】
図3(b)は、吸込用チェックバルブ38を示している。吸込用チェックバルブ38は、吐出用チェックバルブ40と同様に、バルブケース44と、このバルブケース44に収容された弁体45とを備えている。バルブケース44は、ケース本体46と、弁体受け部材47とから構成されており、これらケース本体46及び弁体受け部材47の構造は、吐出用チェックバルブ40のケース本体46及び弁体受け部材47と同一であり、同一の部品が使用されている。また、吸込用チェックバルブ38の弁体45は、吐出用チェックバルブ40と同様にボールから構成されている。
【0037】
しかしながら、吸込用チェックバルブ38のバルブケース44は、ケース本体46に対する弁体受け部材47の挿入方向が吐出用チェックバルブ40とは異なっている。すなわち、吸込用チェックバルブ38のバルブケース44は、弁体受け部材47の第1の側面50がケース本体46の底壁61に対向するように配置されており、弁体受け部材47の第2の側面54で開口する移動通路53は、ポンプヘッド11に形成された吸込口35に対向している。また、弁体受け部材47の3つの流通路49と貫通孔62とが連通されることによって、バルブケース44の左右方向の一端面と他端面との間には流体を流通させる流路が形成される。
【0038】
吸込口35の周縁にはテーパー状の面取り部67が形成され、弁体45が自重によって移動通路53の低位側に移動したとき、この吸込口35の面取り部67に嵌合し、吸込口35を塞ぐように構成されている。したがって、吸込用チェックバルブ38においては、ポンプヘッド11(吸込口35)が弁座を構成し、弁体45が弁座を塞ぐことによって吸込用チェックバルブ38が閉じられる。また、弁体45が弁座から離れると、弁体受け部材47に形成された3つの流通路49と吸込口35とが連通し、吸込用チェックバルブ38が開かれる。
【0039】
図2に示すように、吐出用チェックバルブ40は、その移動通路53の左右方向一方側が高位となり、他方側が低位となるように周方向の向きが位置決めピン56によって位置決めされている。位置決めピン56は、吐出用チェックバルブ40の第1の側面50に形成されている位置決め孔57と、ポンプヘッド11に形成された位置決め孔69とに嵌合されている。
【0040】
また、吸込用チェックバルブ38についても同様に、周方向の向きが適切に設定されるように位置決めピン56によって位置決めされている。位置決めピン56は、吸込用チェックバルブ38の第2の側面54に形成された位置決め孔57と、ポンプヘッド11に形成された位置決め孔69とに嵌合されている。なお、位置決めピン56は、PTEFやPFA等のフッ素樹脂から形成されている。
【0041】
次に、本実施形態のベローズポンプ10の作用を図7及び図8を参照して説明する。なお、図7及び図8においてはベローズ13の構成を簡略化して示している。
図7に示すように、左側のベローズ13が収縮し、右側のベローズ13が伸張した場合、ポンプヘッド11の左側面に装着された吐出用チェックバルブ40と吸込用チェックバルブ38の各弁体45は、左側のベローズ13内の流体から圧力を受けて移動通路53内を右側に移動する。これにより吐出用チェックバルブ40が開くとともに、吸込用チェックバルブ38が閉じ、左側のベローズ13内の流体が吐出通路34からポンプ外へ排出される。
【0042】
ポンプヘッド11の右側面に装着された吐出用チェックバルブ40と吸込用チェックバルブ38の各弁体45は、右側のベローズ13による吸引作用によって移動通路53内を右側に移動する。これにより吸込用チェックバルブ38が開くとともに、吐出用チェックバルブ40が閉じ、吸込通路33から右側のベローズ13内に流体が吸い込まれる。
【0043】
次に、図8に示すように、右側のベローズ13が収縮し、左側のベローズ13が伸張した場合、ポンプヘッド11の右側面に装着された吐出用チェックバルブ40と吸込用チェックバルブ38の各弁体45は、右側のベローズ13内の流体から圧力を受けて移動通路53内を左側に移動する。これにより吐出用チェックバルブ40が開くとともに、吸込用チェックバルブ38が閉じ、右側のベローズ13内の流体が吐出通路34からポンプ外へ排出される。
【0044】
ポンプヘッド11の左側面に装着された吐出用チェックバルブ40と吸込用チェックバルブ38の各弁体45は、左側のベローズ13による吸引作用によって移動通路53内を左側に移動する。これにより吸込用チェックバルブ38が開くとともに、吐出用チェックバルブ40が閉じ、吸込通路33から左側のベローズ13内に流体が吸引される。
【0045】
以上の動作を繰り返し行うことで、左右のベローズ13は、交互に流体の吸引と排出とを行い、ベローズ13の容積とストローク回数とによって規定される容量の流体を移送することができる。
【0046】
本実施形態において、吸込用チェックバルブ38及び吐出用チェックバルブ40の弁体45は、移動通路53に設定された傾斜によってその自重でチェックバルブを閉じる方向(閉弁方向)に移動するように構成されている。そのため、ベローズ13の伸縮に応じた流体の流れに応答性よく追従し、特に、開から閉への動作を迅速に行うことができる。そのため、閉弁の遅れに起因する流体の逆流を防止することができる。したがって、ベローズポンプ10の運転を停止した場合には、吐出通路34からベローズ13内への流体の逆流や、ベローズ13内から吸込通路33への流体の逆流を好適に抑制することができる。これにより、ベローズポンプ10の運転を再開したときの定量性を確実に確保することができる。
【0047】
また、本実施形態のチェックバルブ38,40は、従来技術のように圧縮コイルバネを使用していないので、当該圧縮コイルバネのクリープによるシール精度の低下を招くことがない。また、圧縮コイルバネを使用していないので、当該圧縮コイルバネの伸縮ストロークを確保する必要が無く、チェックバルブ38,40を左右方向に短く形成することができる。そのため、ベローズ13を左右方向に短く(ベローズ13の蛇腹の山の数を少なく)しても、ベローズ13の底部とチェックバルブ38,40とが干渉する可能性が低くなり、ベローズポンプ10の小型化が可能となる。また、ベローズ13を短くすることによって、より廉価なベローズポンプ10とすることができる。
【0048】
また、本実施形態では、弁体45がボールにより構成されているので、移動通路53内の移動、特に自重による移動が円滑になされ、ベローズ13の伸縮に応じた流体の流れに対する応答性をより高めることができる。
【0049】
また、図3に示すように、吸込用チェックバルブ38と吐出用チェックバルブ40とは、異なる構造であるにも関わらず、使用している部品(ケース本体46、弁体受け部材47、弁体45)は同一であるため、部品点数の削減によるコスト抑制が可能となっている。
【0050】
図7及び図8に示すように、吐出用チェックバルブ40の弁体受け部材47の一方の側面には窪み51が形成され、この窪み51は、3つの流通路49に連通している。これにより、次のような作用効果を奏する。すなわち、ベローズ13の収縮により圧縮されて流通路49を通った流体は、窪み51によって拡径された流路内に導かれるため、脈動する流体における鋭敏な流体圧の変化を減殺することができる。したがって、吐出口36及び吐出通路34に向かって脈動の少ない流体を流すことができる。
【0051】
図9は、本実施形態におけるチェックバルブを使用したベローズポンプ(実施例)と、圧縮バネを有する従来のチェックバルブを使用したベローズポンプ(従来例)のポンプ性能を比較したグラフである。
この図9は、空気供給装置から供給される空気の圧力を低圧から高圧まで6パターン(括弧付き数字で示す)で変化させ、各パターンにおける実施例及び従来例のベローズポンプ10の流体吐出量と吐出圧とを計測し、グラフ化したものである。
【0052】
この図から明らかなように、空気供給装置から供給される空気の圧力に関わらず、実施例のベローズポンプ10も従来例のベローズポンプも、ほぼ同じポンプ性能を備えていることが分かる。したがって、従来の圧縮コイルバネを用いたチェックバルブに代えて本実施形態のボールを用いたチェックバルブを使用することで、ベローズポンプの性能は維持したまま、上述のような顕著な効果を得ることができる。
【0053】
《第2の実施形態》
図10(a)は、本発明の第2の実施形態における吐出用チェックバルブを示す断面斜視図、(b)は、同チェックバルブにおけるシール板71の正面図である。
本実施形態の吐出用チェックバルブ40は、弁体45が、円柱形状に形成されたものであり、この弁体45の移動通路53の断面形状は長方形状に形成されている。また、本実施形態では、ケース本体46の底壁61と、弁体受け部材47との間にシール板71が設けられており、このシール板71には、貫通孔62に連通する円形状の流通孔72が形成されている。
【0054】
また、シール板71には、流通孔72を含む範囲で弁体45の円周面と同一径の曲面状の凹陥部74が形成されている。したがって、移動通路53を自重によって移動する弁体45は、凹陥部74に嵌り込むことによってその円周面が凹陥部74の内面に面接触し、流通孔72を塞ぐように構成されている。
【0055】
なお、図示は省略するが、吸込用チェックバルブ38の場合は、ポンプヘッド11の吸込口35の周囲と弁体受け部材47の第2の側面54との間にシール部材71を介装すればよい。
また、本実施形態において、シール部材71を省略することも可能であり、この場合、吐出用チェックバルブ40にあっては、ケース本体46の底壁61に弁体45が嵌り込む凹陥部74を形成すればよく、吸込用チェックバルブ38にあっては、ポンプヘッド11の吸込口35の周囲に凹陥部74を形成すればよい。
この実施形態においても上記第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0056】
《第3の実施形態》
図11は、本発明の第3の実施形態に係るベローズポンプ10の断面図、図12は、ポンプヘッド11及びチェックバルブ38,40の断面図である。
本実施形態のベローズポンプ10は、チェックバルブ38,40の構造が上記の第1の実施形態と異なっている。本実施形態のチェックバルブ38,40は、弁体45がバルブケース44に対して上下揺動可能に設けられたバタフライタイプとされており、下方に揺動したときにチェックバルブ38,40を閉じるように構成されている。なお、図12のチェックバルブ38,40は、全て閉じた状態となっている。
【0057】
本実施形態のチェックバルブ38,40は、第1の実施形態と同様に、吸込用チェックバルブ38と吐出用チェックバルブ40とからなる。図13(a)は吐出用チェックバルブ40の断面図、(b)は吸込用チェックバルブ38の断面図である。
吐出用チェックバルブ40は、バルブケース44と弁体45とからなっている。バルブケース44は、ケース本体46と弁体受け部材47とからなり、ケース本体46の構成は、図6に示す第1の実施形態のケース本体46と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0058】
図14(a)は、弁体受け部材47の一方の側面を示す側面図、(b)は、(a)のB−B断面図、(c)は、弁体受け部材47の他方の側面を示す側面図、(d)は、(b)のC−C断面図である。
弁体受け部材47は、円柱形状に形成されると共に、その内部には流体の流通路49が形成されている。本実施形態の流通路49は、弁体受け部材47の中心を挟んで2つ形成されている。また、流通路49は、弁体受け部材47の一方の側面(第2の側面)54において開口し、他方の側面(第1の側面)50には到っていない。
【0059】
弁体受け部材47の内部には弁体収容部77が形成されている。この弁体収容部77は、弁体受け部材47の第2の側面54から流通路49の長さと同じ深さで円形状に凹設されている。また、弁体収容部77の上部には、更に上方へ凹設された支持溝78が形成されている。
【0060】
弁体受け部材47の上部には、この支持溝78を跨いで前後方向に取付孔79が形成され、この取付孔79の一端は、弁体受け部材47の外周面の上部側に形成されたL字状の凹溝80において開口している。また、凹溝80側に形成された取付孔79は雌ネジ部81を有している。
【0061】
この取付孔79には、弁体45を揺動可能に支持するための枢支ピン82が挿入され、この枢支ピン82の一端部には、雌ネジ部81に螺合する雄ネジ部83が形成されている。
【0062】
弁体受け部材47の第1の側面50の中心には、窪み51が形成され、さらに窪み51の内部には連通孔85が貫通形成されている。この連通孔85は、弁体受け部材47の中心に対してやや下側に偏心した位置に形成され、2つの流通路49の内側寄りの範囲に重複し、当該流通路49に連通している。連通孔85における弁体収容部77側の周縁には、テーパー状の面取り部86が形成されている。また、弁体受け部材47の第1の側面50及び第2の側面54には、位置決め孔57が形成されている。
【0063】
図15(a)は、弁体45の一方の側面の側面図、(b)は正面図、(c)は他方の側面の側面図である。弁体45は、円柱形状に形成された胴部88と、この胴部88の左右両側に設けられた第1円錐部89、第2円錐部90とからなる。胴部88の上部には、突出片91が設けられ、この突出片91には前後方向に貫通する支持孔92が形成されている。
【0064】
第1円錐部89及び第2円錐部90は、いずれも截頭円錐形であり、同一の頂角を有している。しかし、第1円錐部89と第2円錐部90とは、左右方向の長さ(高さ)が異なっている。左右方向の長さが短い第1円錐部89は、チェックバルブを開閉するためのシール部を構成している。また、左右方向の長さが長い第2円錐部90は、主として重錘部として機能し、この第2円錐部90によって、弁体45の重心が支持孔92の中心位置よりも第2円錐部90側に設定されている。
【0065】
図13(a)に示すように、弁体45は、第1円錐部89が連通孔85側に向くように弁体収容部77内に配置される。弁体45の突出片91は、支持溝78の内部に配置され、弁体受け部材47の取付孔79に取り付けられる枢支ピン82を突出片91の支持孔92に挿入することによって、弁体45が枢支ピン82を支点として上下揺動可能に支持される。
そして、弁体45は、その自重によって下方に揺動し、連通孔85の面取り部86に嵌合することによって連通孔85を塞ぎ、チェックバルブ40を閉じるように構成されている。
【0066】
弁体45を組み付けた弁体受け部材47は、第1の側面50がケース本体46の底壁61に対向するようにケース本体46の内部に挿入される。
【0067】
図13(b)に示すように、吸込用チェックバルブ38は、吐出用チェックバルブ40と同様に、バルブケース44と弁体45とからなっている。また、バルブケース44は、ケース本体46と弁体受け部材47とからなり、ケース本体46の構成は、図6に示すものと同様である。また、弁体受け部材47及び弁体45は、吐出用チェックバルブ40と同様であり、弁体受け部材47に対する弁体45の組み付け方についても吐出用チェックバルブ40と同様である。
【0068】
ただし、吸込用チェックバルブ38は、吐出用チェックバルブ40とはケース本体46に対する弁体受け部材47の挿入方向が異なっている。すなわち、吸込用チェックバルブ38の弁体受け部材47は、第2の側面54がケース本体46の底壁61に対向するようにケース本体46内に挿入されている。
【0069】
図12に示すように、吐出用チェックバルブ40は、弁体45の突出片91が上部に位置するように、周方向の向きが位置決めピン56によって位置決めされている。位置決めピン56は、吐出用チェックバルブ40の第2の側面54に形成されている位置決め孔57と、ポンプヘッド11に形成された位置決め孔69とに嵌合されている。
また、吸込用チェックバルブ38についても同様に、周方向の向きが適切に設定されるように位置決めピン56によって位置決めされている。位置決めピン56は、吸込用チェックバルブ38の第1の側面50に形成された位置決め孔57と、ポンプヘッド11に形成された位置決め孔69とに嵌合されている。
【0070】
第3の実施形態に係るベローズポンプ10の作用は、第1の実施形態に係るベローズポンプ10の作用と、弁体45の構造及び移動の態様が異なる点以外は同一である。すなわち、第1の実施形態では、弁体45がバルブケース44内に形成された移動通路53を移動するのに対して、本実施形態では、弁体45が、バルブケース44内に形成された弁体収容部77内を揺動するが、いずれにおいてもチェックバルブ38,40を閉じる方向(閉弁方向)に弁体45が自重によって移動する。したがって、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0071】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更できるものである。
【符号の説明】
【0072】
10: ベローズポンプ
11: ポンプヘッド
12: ポンプケース
13: ベローズ
33: 吸込通路
34: 吐出通路
38: 吸込用チェックバルブ
40: 吐出用チェックバルブ
44: バルブケース
45: 弁体
46: ケース本体
47: 弁体受け部材
53: 移動通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の吸込通路及び吐出通路が形成されたポンプヘッドと、このポンプヘッドに取り付けられ、その内部が前記吸込通路及び前記吐出通路に連通する水平方向に伸縮自在なベローズと、このベローズを伸縮動作させる駆動装置と、このポンプヘッドに取り付けられ、前記吸込通路及び前記吐出通路に対する一方向への流体の流れを許容するとともに他方向への流体の流れを阻止するチェックバルブと、を備えているベローズポンプであって、
前記チェックバルブは、その水平方向の一端部と他端部との間で流体を流通させる流路を有しているバルブケースと、
前記バルブケース内に収容されると共に、その自重によって閉弁方向へ移動可能な弁体と、を備えていることを特徴とするベローズポンプ。
【請求項2】
前記バルブケースには、閉弁のための前記弁体の移動方向が低位となるように水平方向に対して傾斜して形成された前記弁体の移動通路が形成されている請求項1に記載のベローズポンプ。
【請求項3】
前記弁体が、前記移動通路に沿って転動可能な球体である請求項2に記載のベローズポンプ。
【請求項4】
前記弁体が、前記移動通路に沿って転動可能な円柱体である請求項2に記載のベローズポンプ。
【請求項5】
前記弁体が、その自重による下方揺動によって閉弁するように、前記バルブケースに対して上下揺動可能に支持されている請求項1に記載のベローズポンプ。
【請求項6】
流体の一方向への流れを許容し、他方向への流れを阻止するチェックバルブであって、
水平方向の一端部と他端部との間で流体を流通させる流路を有しているバルブケースと、
前記バルブケース内に収容されると共に、その自重によって閉弁方向に移動可能な弁体と、を備えていることを特徴とするチェックバルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−256830(P2011−256830A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134106(P2010−134106)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000229737)日本ピラー工業株式会社 (337)
【Fターム(参考)】