説明

ペプチド銅錯体および軟組織充填物を含有する組成物

軟組織増強によって、皮膚欠損症を処置し、所望の美容変化をもたらすための新規組成物であって、少なくとも1つの軟組織充填物および少なくとも1つのペプチド銅錯体を合わせた組成物。代表的には、この組成物は、そのよう処置を必要とする皮膚領域への注射に適している。また、皮膚欠損症を処置し、所望の美容変化をもたらすための方法を開示する。開示された1つの方法では、この軟組織充填物およびペプチド銅錯体が混合された開示された組成物を使用する。開示された他の方法では、軟組織充填物およびペプチド銅錯体の注射または注射と局所的な適用との組み合わせにより本方法自体を適用する間に、軟組織充填物およびペプチド銅錯体を混合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、一般的に、皮膚欠損症を処置し、および/または所望の美容の変化をもたらすために使用される組成物、そしてさらに詳細には、ペプチド銅錯体および軟組織充填物を含む組成物および調製物に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
軟組織の増強は、患部皮膚の直下に、固形物質または半固形物質を注射して、この欠損を充填する工程を含む、皮膚欠損症を矯正するための手順を含む。この方法で矯正され得る欠損症としては、皮膚の正常な老化によって生じる皺、目または口の周りのくぼんだラインまたは溝、顎および首のひだ、鼻形成術から生じるくぼみ、または臨床プロセスに関連した欠損症(例えば、尋常性ざ瘡から生じる陥没した瘢痕)が挙げられる。軟組織増強は、本質的により純粋に美容になり得、例えば、唇の輪郭を変える手順を含み得る。
【0003】
軟組織増強のために使用されている多くの物質がある。これらの軟組織充填物の幾つかは、死体もしくはドナー源(主に皮膚から)から得られているか、または合成ポリマーである。死体またはドナー組織から得られる軟組織充填物は、代表的には、コラーゲンおよび皮膚から単離された他の物質の高度に加工された形態、自己脂質あるいは皮膚または動物源(例えば、雄鶏のとさか)から単離されるヒアルロン酸である。より最近では、遺伝子改変微生物の醗酵から生成される改変されたヒアルロン酸が、使用されている。合成の軟組織増強生成物としては、広範囲にわたる物質(低融点パラフィン、植物油、ラノリン、蜜蝋、種々のシリコンポリマー、発泡ポリフルオロエチレン(Teflon(登録商標))、ポリ乳酸、ポリグルタミン酸、セルロースポリマーおよびポリメチルメタクリレートならびに関連するポリマーが挙げられる)が挙げられる。これらの軟組織充填物は、その物質の性質および意図する用途に依存して種々の形態に調製される。そのような形態としては、とりわけ濃い溶液、ゲル、マイクロビーズ、粉砕ビーズおよび懸濁液が挙げられる。
【0004】
既存の軟組織充填組成物の欠点の1つは、身体がこの組成物を分解するので、この組成物の繰り返しの注射および適用が必要なことである。そのような分解は、代表的には、約3ヵ月ごとに交換注射を必要とする。特に合成軟組織充填物の別の欠点は、正常組織との違いを感じ、皮膚下で触知可能ことである。合成軟組織充填物に伴う別の問題は、生体適合性の欠如である。後者は、炎症反応、異物肉芽腫の形成および注射された物質の被包を生じ得る。幾つかの場合、これらの免疫学に基づいた反応は、不足した美容の結果およびさらなる処置を生じる、本来の欠損症の過剰矯正を生じる(例えば、Cheng,Jacqueline T.,Perkins,Stephen W.,およびHamilton,Mark M.,「Collagen and Injectable Fillers」、Otolaryngologic Clincs of North America 35(1):73−85,2002;Ellis David A.F.,Makdessian,Ara S.,およびBrown Deron J.,「Survey of Future Injectables」、Facial Plastic Surgery Clinics of North America 9(3):405−411,2001;Maas Corey S.およびDenton,Andrew B.,「Synthetic Soft Tissue Substitutes」、Facial Plastic Surgery Clinics of North America 9(2):219−227,2001を参考のこと)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、上記の欠点および問題のうちの幾つかまたは全てを避けながらも、軟組織増強に有用な組成物が、当該分野において必要とされたままである。このような組成物を用いた、皮膚欠損症を処置するための方法もまた、当該分野において必要とされたままである。本発明はこれらの必要性を満たし、さらなる関連の利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の簡単な要旨)
簡潔には、本発明は、軟組織充填物を含む組成物に、およびこの組成物を利用して皮膚欠損症を処置するための方法に関する。
【0007】
1つの代表的な実施形態において、本発明は、少なくとも1つの軟組織充填物および少なくとも1つのペプチド銅錯体を合わせた組成物に関する。そのような組成物は、軟組織増強に有用であるので、組成物は、そのような増強の必要な皮膚領域下の注射に適した形態である。別の代表的な実施形態では、この組成物は、少なくも1つの軟組織充填物および少なくとも1つのペプチド銅錯体を含む。ここで、少なくとも1つのペプチド銅錯体は、この錯体の送達を補助すること、またはこの組成物の安定性を高めることに適合させるためにリポソームまたはマイクロスポンジに被包されている。
【0008】
本発明の組成物のさらなる実施形態は、不活性な担体または希釈剤、賦形剤、増粘剤(テクスチャ改変)、乳化剤、保存剤またはそれらの混合物をさらに含む。これらの組成物は、溶液、懸濁液またはゲルの形態であり得る。これらの組成物から作製される皮膚欠損症を処置するための薬学的調製物もまた、開示される。
【0009】
別の代表的な実施形態において、本発明はまた、そのような処置の必要な皮膚領域に、本発明の組成物の有効量を注射することによって、皮膚欠損症を処置するための方法に関する。別の関連する実施形態において、この皮膚領域は、軟組織充填物を含有する組成物が最初に注射され、次いで、適切なビヒクル中にペプチド銅錯体を含む組成物を注射または局所的に適用することによってさらに処置される。
【0010】
本発明のこれらの局面および他の局面は、本発明の以下の詳細な説明を参考にすると明らかである。
【0011】
(発明の詳細な説明)
上記のように、1つの代表的な実施形態において、少なくとも1つの軟組織充填物および少なくとも1つのペプチド銅錯体を合わせた組成物を開示する。そのような組成物は、注射に適した形態であり、従って軟組織増強に有用である。皮膚欠損症を処置するための方法および所望の美容変化をもたらすための方法もまた、開示される。
【0012】
本明細書中で使用される場合、表現「軟組織増強」は、所望の美容変化をもたらす目的または皮膚欠損症を矯正する目的で、患部皮膚下領域に、組成物を注射する工程および/またはこの患部皮膚上に同一の組成物または異なる組成物を局所的に適用する工程を含む手順を意味する。そのような皮膚欠損症の例には、皺、くぼんだラインまたは溝、顎および首のひだ、鼻形成術から生じるくぼみおよび臨床プロセスから生じる欠損症(例えば、尋常性ざ瘡から生じる陥没した瘢痕)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0013】
従って、軟組織増強に有用な組成物に関して本明細書中で使用される場合、用語「注射可能物質」は、患部皮膚下領域に注射され得、それによって、皮膚欠損症(例えば、上記に挙げた欠損症)を矯正し、ならびにさらに純粋に美容上の欠損(例えば、望ましくない唇の輪郭)を矯正するか、または任意の所望の美容変化をもたらし得る組成物をいう。
【0014】
本明細書中で使用される場合、表現「軟組織充填物」は、軟組織増強に使用され得る、任意の天然または合成の、固体、半固体または流体の物質を意味する。天然の軟組織充填物の例としては、コラーゲンおよび皮膚から単離された他の物質の高度にプロセスされた形態、自己脂質、皮膚また動物源から単離されたヒアルロン酸ならびに遺伝子改変微生物の醗酵により生成された改変ヒアルロン酸が挙げられるが、これらに限定されない。合成軟組織充填物の例には、低融点パラフィン、植物油、ラノリン、蜜蝋、種々のシリコンポリマー、発泡ポリフルオロエチレン(Teflon(登録商標))、ポリ乳酸、ポリグルタミン酸、セルロースポリマー、ポリメチルメタクリレートおよびポリメチルメタクリレートならびに関連するポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】
また、本明細書中で使用される場合、用語「ペプチド銅錯体」は、非共有結合的に錯化したペプチド分子および銅イオンを含有する配位化合物をいう。このペプチド分子は、電子を銅イオンに供与して非共有結合錯体を生じるために役立つ。このペプチド分子は、アミド結合(例えば、−CONH−)を介して一緒に共有結合した2個以上のアミノ酸単位の鎖であり、このような結合の形成は、水脱離を伴う。このアミノ酸単位は、天然に存在するアミノ酸または天然に存在しないアミノ酸に由来する。また、少なくとも1個のアミド結合窒素原子は、水素原子または別の部分と共有結合し得る。
【0016】
一般的に、アミノ酸は、アミノ基、カルボキシル基、水素原子およびアミノ酸側鎖部分から成り、α−アミノ酸の場合、α炭素と呼ばれる単一の炭素原子に全て結合する。本発明の組成物に含有されるペプチド銅錯体のアミノ酸単位は、α−アミノ酸以外のアミノ酸によって提供され得る。例えば、このアミノ酸は、β−アミノ酸またはγ−アミノ酸(例えば、以下に示すアミノ酸)であり得る。
【0017】
【化1】

【0018】
ここでXは、アミノ酸側鎖部分である。
【0019】
天然に存在するアミノ酸、すなわち天然に存在するタンパク質のアミノ酸単位を誘導するアミノ酸、およびそれぞれの天然に存在するアミノ酸側鎖を以下の表1に示す。アミン酸側鎖を有するα炭素または他の炭素原子の光学配向性に関するこれらの天然に存在するアミノ酸は全てL配置である。このペプチド分子を構成するアミノ酸はまた、D光学配置のものであり得る。
【0020】
【表1】

【0021】
銅ペプチド錯体の1つの例は、アラニル−ヒスチジル−リジン:銅(II)である。当業者に充分に理解されているように、銅(II)は、2価の銅イオンを示す(例えば、Cu+2)。本発明の実施形態に包含される、銅ペプチド錯体のさらなる例としては、米国特許第4,665,054号;同第4,760,051号;同第4,767,753号;同第4,877,770号;同第5,023,237号;同第5,059,588号;同第5,120,831号;同第5,135,913号;同第5,145,838号;同第5,177,061号;同第5,214,032号;同第5,348,943号;同第5,538,945号および同第5,550,183号に記載される銅ペプチド錯体が挙げられるが、これらに限定されない。これらの全ては、その全体が本明細書中で参考として援用される。
【0022】
さらに、本明細書中で使用する場合、表現「ペプチド銅錯体」は、ペプチド銅錯体誘導体を包含する。本明細書中で使用する場合、表現「ペプチド銅錯体誘導体」は、このペプチド分子が、以下を有するペプチド銅錯体をいう:1)天然に存在するアミノ酸側鎖部分の改変体および/もしくは変異体である、少なくとも1つのアミノ酸側鎖部分;ならびに/または2)異なる部分で置換される、アミド結合窒素原子に結合した少なくとも1つの水素:ならびに/または3)エステル化または他の方法で改変されたカルボキシル末端残基のカルボキシル基;ならびに/または4)異なる部分で置換された、アミノ末端残基の窒素原子に結合した、少なくとも1つの水素。
【0023】
例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびフェニルアラニンのアミノ酸側鎖部分は、一般的に、低級鎖アルキル(1〜12炭素原子)部分、低級鎖アリール(6〜12炭素原子)部分、または低級鎖アラルキル(7〜12炭素原子)部分に分類される。ペプチド銅錯体誘導体のアミノ酸側鎖部分は、他の直鎖または分枝鎖の、環式または非環式の、置換または非置換の、飽和または不飽和の低級鎖アルキル部分、低級鎖アリール部分または低級鎖アラルキル部分を含み得る。ペプチド銅錯体誘導体はまた、例えば、1つ以上のペプチド結合にN−アルキル化され得;および/またはそのカルボキシル末端は、例えば、メチル基、エチル基またはベンジル基でエステル化され得るか、あるいはヒドロキシまたはアルデヒドに還元され得る。さらに、ペプチド銅錯体誘導体は、アミノ末端で、例えば、メチル部分、ベンジル部分、アセチル部分、ベンゾイル部分、メタンスルホニル部分またはフルオレニルオキシカルボニル部分で、例えば、N−アルキル化、N−アシル化、またはN−スルホニル化され得る。
【0024】
本発明の実施形態に包含されるペプチド銅錯体誘導体の例としては、ペプチド銅錯体に関する上記米国特許に開示され記載されたもの、ならびに国際公開番号WO 94/03482を有する公開されたPCT出願に開示され記載されたものが挙げられるが、これらに限定はされない。これらは、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0025】
銅は、皮膚に関した種々のプロセス(例えば、コラーゲン、エラスチンおよびグリコサミノグリカンの生成)を刺激することを含む、多くの有益な生物学的適用を有することが、公知である(例えば、Maquart,F.X.,Pickart,L.,Laurent,M.,Gillery,P.,Monboisse,J.C.,Borel,J.P.,「Stimulation of Collagen Synthesis in Fibroblast Cultures by the Tripeptide−Copper Complex Glycyl−L−Histidyl−L−Lysine−Copper(2+)」FEBS Lett.238(2):343−346,1988;Wegrowski,Y.,Maquart,F.X.およびBorel,J.P.,「Stimulation of Sulfated Glycosaminoglycan Synthesis by the Tripeptide−Copper Complex Glycyl−L−Histidyl−L−Lysine−Copper(2+)」,Life Sciences 51:1049-1056,1992;Maguart,F.X.,Bellon,G.,Chaqour,B.,Wegrowski,J.,Patt L.M.,Trachy,R.E.,Monboisse,J.C.,Chastang,F.,Birembaut,P.,Gillery,P.およびBorel,J.P.「In Vivo Stimulation of Connective Tissue Accumulation by the Tripeptide−Copper Complex Glycyl−L−Histidyl−L−Lysine−Copper(2+)in Rat Experimental Wounds」,J.Clin.Invest.92:2368−2376,1993を参照のこと)。上記で引用した参考文献は、その全体が本明細書中に援用される。
【0026】
銅塩単独では、そのような適用には効果がなく、阻害的でさえある。銅は、生物学的に受容可能な形態で送達されなければならない。1例として、銅が、生物学的に受容可能な担体分子(例えば、ペプチド)と錯化される場合、銅は細胞に効果的に送達され得る。
【0027】
ペプチド銅錯体が、皮膚中のコラーゲン量を増加させ、例えば、コラーゲン、エラスチンおよびグリコサミノグリカンの蓄積を刺激することによって、天然の細胞外マトリックス蓄積を刺激する能力は、本発明に特に関連している。さらに詳細には、この能力は、軟組織増強によって皮膚欠損症を処置して、所望の美容変化をもたらすために軟組織充填物を使用することに関連した上記欠点および問題を緩和または除去する、ペプチド銅錯体と軟組織充填物との組み合わせの使用の基礎をなす。そのような適用のために軟組織充填物とペプチド銅錯体とを合わせる際に、軟組織充填物は、この欠損症の迅速な矯正を提供するために使用されるが、一方、ペプチド銅錯体は、長期にわたって皮膚欠損症を矯正するために使用される。このアプローチの利点としては、皮膚欠損症を除去するための処置の経過の間に、この繰り返し処置の頻度を減少させること、および1回の処置あたりでより少ない物質を注射することが挙げられる。
【0028】
本発明の組成物のある特定の実施形態において、少なくとも1つのペプチド銅錯体は、それぞれ、アラニル−ヒスチジル−リジン:銅(II)(「AHK−Cu」)、バリル-ヒスチジル−リジン:銅(II)(「VHK−Cu」)またはグリシル−ヒスチジル−リジン:銅(II)(「GHK−Cu」)である。当該分野で十分に理解されているように、銅(II)は、2価の銅イオンを示す(例えば、Cu+2)。さらにそのようなペプチドは、L型またはD型であり得る。関連するさらなる特定の実施形態において、ペプチドは全て、L型である。
【0029】
別の特定の実施形態において、本発明の組成物は、一般式:[グリシル−ヒスチジル−リジン−R]:銅(II)を有するGHK−Cuの誘導体である、ペプチド銅錯体誘導体を含む。ここで、Rは、1個〜18個の炭素原子を含むアルキル部分、6個〜12個の炭素原子を含むアリール部分、1個〜12個の炭素原子を含むアルコキシ部分または6個〜12個の炭素原子を含むアリールオキシ部分である。さらに、このGHK−Cuの誘導体は、ペプチド銅錯体に関する上記の米国特許に記載されている。
【0030】
さらに関連する実施形態において、本発明の組成物は、ペプチド銅錯体のペプチドと銅とのモル比が、それぞれ、約1:1〜約3:1および約1:1〜約2:1の範囲であるペプチド銅錯体を含む。ここで、このペプチド銅錯体の濃度は、それぞれ、組成物の重量に基づいて、約0.01%〜約10%、約0.025%〜約1%および約0.05%〜約0.5%の範囲である。
【0031】
組成物に関する別の特定の実施形態において、少なくとも1つの軟組織充填物は、動物組織から誘導された天然物質である。より特定の関連する実施形態において、この天然物質は、改変形態を含むコラーゲン、自己脂質またはヒアルロン酸である。本発明の組成物に関するさらに別の特定の実施形態において、少なくとも1つの軟組織充填物は、合成物質であり、これは、さらに関連する特定の実施形態において、低融点パラフィン、植物油、ラノリン、蜜蝋、シリコンポリマー、発泡ポリフルオロエチレン(Teflon(登録商標))、ポリ乳酸、ポリグルタミン酸、セルロースポリマー、ポリメチルメタクリレートまたはポリメチルメタクリレートに基づくポリマーである。
【0032】
ある実施形態において、軟組織充填物の濃度は、それぞれ、この組成物の重量に基づいて、約0.001%〜約99%、約0.01%〜約90%、および約0.01%〜約50%の範囲である。
【0033】
開示される組成物は、ゲルまたは微細な懸濁液として調製される軟組織充填物とペプチド銅錯体水溶液とを合わせることによって調製され得る。そのようなゲルまたは微細な懸濁液は、当業者に周知の方法によって調製され得る。さらに、このような水溶液はまた、当業者に周知の方法によって調製され得る。例えば、所望の濃度に適した量の乾燥ペプチド銅錯体は、混ぜたり、穏やかに加熱したりして、すぐに水に溶解する。別の方法は、所望のペプチド溶液を調製し、続いて、所望のモル比の銅塩を加えて所望のペプチド銅錯体水溶液を生じる方法である。使用され得る銅塩の例は、塩化第2銅、酢酸第2銅である。ペプチド銅錯体水溶液が調製される場合、この溶液は、代表的には、NaOHで中和される。
【0034】
別の代表的な実施形態において、本発明はまた、少なくとも1つのペプチド銅錯体と少なくとも1つの軟組織充填物とを合わせることによって形成される注射用の軟組織増強組成物に関する。ここで、この合わせる化合物またはペプチド銅錯体は、このペプチド銅錯体の送達を助けるため、またはこの組成物の安定性を増加させるために、リポソームまたはマイクロスポンジに被包される。
【0035】
本発明の組成物は、主に、ヒト皮膚へ注射するための生成物として意図される。従って、1つの特定の実施形態において、この組成物は、溶液、濃い溶液、懸濁液またはゲルの形態である。また、別の特定の実施形態において、この組成物およびこの組成物を含む調製物は、皮膚への注射に適合させた適切な賦形剤を、さらに含む。適切な賦形剤は、充分に耐えられるべきであり、安定性であるべきであり、簡単で快適な利用を可能にする粘稠度を与えるべきである。
【0036】
なお別の特定の実施形態において、本発明の組成物およびこれから誘導される調製物は、さらなる物質(例えば、それぞれ、不活性で生理学的に受容可能な担体または希釈剤、賦形剤、増粘剤(テクスチャ改変)、乳化剤、保存剤およびそれらの混合物)を、さらに含む。上記のさらなる物質の適切な例としては、代表的に薬学的調製物およびスキンケア調製物において、通常使用される物質が挙げられる。さらに詳細には、不活性で生理学的に受容可能な担体または希釈剤のそのような例としては、生理食塩水および精製水が挙げられる。賦形剤のそのような例には、リン酸緩衝生理食塩水、静菌性生理食塩水、プロピレングリコール、デンプン、ショ糖およびソルビトールが挙げられる。適切な増粘剤には、アクリルアミドコポリマー、カルボマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびポリビニルアルコールが挙げられる。
【0037】
適切な乳化剤としては、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、セテアレス−7、セチルアルコール、セチルリン酸、イソステアレス−11およびイソステアリン酸ナトリウムが挙げられる。保存剤は、微生物攻撃への耐性および細菌への毒性を本発明の組成物に与える。適切な例には、ベンジルアルコール、パラベンのいずれか、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、フェノキシエタノールおよびヨードプロピニルブチルカルバメートが挙げられる。列挙した以外の、上記のさらなる物質の例にまた、当業者によって十分理解されるように、本発明の実施形態において用いられ得る。
【0038】
別の局面において、本発明は、皮膚欠損症を処置して、さらに純粋に美容変化をもたらすための方法に関し、そのような皮膚欠損症および美容変化の例としては、先に述べたものが挙げられる。1つのそのような実施形態において、この方法は、そのような処置の必要な皮膚領域に、少なくとも1つの軟組織充填物と少なくとも1つの銅ペプチド錯体とを合わせた本発明の組成物を注射する工程を含む。別のそのような実施形態において、この方法は、そのような処置の必要な皮膚領域に軟組織充填物の有効量を注射する工程、続いてこの領域にペプチド銅錯体の有効量を注射する工程を含む。
【0039】
なお別の関連する実施形態において、この方法は、そのような処置の必要な皮膚領域に軟組織充填物の有効量を注射し、続いてこの領域にペプチド銅錯体の有効量を、局所的に適用する工程を含む。後者の方法において、局所的に適用されるペプチド銅錯体含有組成物は、さらなる物質(例えば、上記した物質)を含むのに加えて、日焼け止め剤、皮膚ライトニング剤、日焼け剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚保護剤、皮膚軟化剤、湿潤剤またはそれらの混合物を、さらに含み得る。
【0040】
以下の実施例は、説明の目的で提供され、制限されない。
【実施例】
【0041】
(実施例1)
(代表的な軟組織充填物および代表的なペプチド銅錯体の注射によるコラーゲン合成およびグリコサミノグリカン合成の刺激)
ラットにおいて、ステンレス鋼チャンバの皮下移植は、新しいマトリックス合成の回収可能な部位を提供することによって、細胞外マトリックス成分(コラーゲンおよびグリコサミノグリカン)の合成を研究するためのモデルを提供する。このアッセイは、2つの円柱状のステンレス鋼チャンバ(Teflon(登録商標)の末端キャップの付いた直径1cm×長さ2.5cm、312SS、20メッシュ)をラット背部正中線の双方に1つ、各々のラットに移植する工程を含む。チャンバを被包した後に、移植後4日目に代表的な軟組織充填物または生理食塩水を含む0.2mlの溶液、そして6、8、11、13、15、16および18日目に試験ペプチド銅化合物(またはコントロールとして生理食塩水のみ)を各ラットにおける両方のチャンバに注射した。生化学分析のために移植後30日目に動物からチャンバを取り出した。
【0042】
生化学分析のために、このチャンバを凍結乾燥して、内容物を取り出した。試験される生物化学的パラメータは、コラーゲン含量を含み、この後者は、ヒドロキシプロリン(「HYP」)含量として測定される。コラーゲンに特異的なアミノ酸である後者の酸加水分解後、HYPについて比色アッセイを使用して測定した。(例えば、Bergman,I および Loxley,R.,「The Determination of Hydroxyproline in Urine Hydrolysates」、Clin.Chim.Acta.27:347−349,1970を参照のこと)。コラーゲン含量を、チャンバあたりのHYPのμg、またはタンパク質のミリグラムあたりのHYPのμgとして表した。
【0043】
グリコサミノグリカン含量、細胞外マトリックスの別の成分または皮膚について、このチャンバをまた、分析した。グリコサミノグリカン(「GAG」)含量を、GAGに特異的な炭水化物成分であるウロン酸(「UA」)の量を定量することによって決定した。UAを、記載されたように、試薬として2−ヒドロジフェニルを使用する比色アッセイにより決定した(例えば、Vilim,V.,「Colorimetric Estimation of Uronic Acids using 2−hydroxydiphenyl as a Reagent」、Biomed.Biochim.Acta.44 11/12s:1717−1720,1985を参照のこと)。GAG含量を、チャンバあたりのUSのμgとして表した。
【0044】
この実施例において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、軟組織充填物として使用した。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの6ミリグラムの用量を、(ゲルとして)各チャンバに注射した。生理食塩水の注射をコントロールとした。
【0045】
グリシル−L−ヒスチジル−L−リジン:銅(II)(「GHK−Cu」)を、使用されるペプチド銅錯体として使用した。このGHK−Cuを、2モルのペプチドと1モルの銅(II)のモル比で調製して、10mg/mLの濃度で生理食塩水溶液に溶解した。0.2mgの用量のGHK−Cuを、各処置日に注射した。
【0046】
コラーゲン形成を刺激するために、ペプチド銅錯体としてGHK−Cuおよび軟組織充填物としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を注射した結果を、4群のラットについて、以下の表に示す。第1群のラットは、生理食塩水のみを注射したコントロールラットだった。第2群のラットは、ペプチド銅錯体(GHK−Cu)溶液のみが注射された。第3群のラットは、組織充填物(HPMC)のみで注射された。第4群のラットは、組織充填物(HPMC)およびペプチド銅錯体(GHK−Cu)の両方が注射された。
【0047】
【表2】

【0048】
上の表に示された結果から明らかなように、組織充填物単独を注射すると、コラーゲン合成の刺激は生じないが、一方、ペプチド銅錯体単独か、ペプチド銅錯体と組織充填物との組み合わせかのいずれかを注射すると、コラーゲン合成の増加が生じる。
【0049】
GAG(UAとして)形成を刺激するために、ペプチド銅錯体としてGHK−Cuおよび軟組織充填物としてヒドロキシプロピルメチルセルロースを注射した結果を、4群のラットについて以下の表に示す。
【0050】
【表3】

【0051】
上の表に示された結果から明らかなように、組織充填物単独を注射すると、GAG合成の刺激は生じないが、一方、ペプチド銅錯体単独か、ペプチド銅錯体と組織充填物との組み合わせかのいずれかを注射すると、GAG合成の増加が生じる。
【0052】
(実施例2)
(種々のペプチド銅錯体の注射によるコラーゲン合成およびGAG合成の刺激)
種々のペプチド銅錯体の注射によるコラーゲン合成およびGAG合成の刺激は、実施例1に記載した方法により決定されている。使用されたペプチド銅錯体は、L−アラニル−L−ヒスチジル−L−リジン:銅(II)(「AHK−Cu」)(1モルのペプチドと1モルの銅(II)とのモル比で調製された)およびグリシル−L−ヒスチジル−L−リジル−L−バリル−L−フェニルアラニル−L−バリン:銅(II)(「GHKVFV−Cu」)(2モルのペプチドと1モルの銅(II)のモル比で調製された)であった。このペプチド銅錯体を、10mg/mLの濃度で生理食塩水に溶解した。2.4ミクロモルの用量のペプチド銅錯体を各処置日に注射した。
【0053】
コラーゲン形成を刺激することに関して上記のペプチド銅錯体(AHK−CuおよびGHKVFV−Cu)を注射した結果を、3群のラットについて、以下の表に示す。
【0054】
【表4】

【0055】
上の表に示される結果から明らかなように、ペプチド銅錯体の注射により、コラーゲン合成の増加が生じる。
【0056】
GAG(UAとして)形成を刺激することに関して上記のペプチド銅錯体(AHK−CuおよびGHKVFV−Cu)を注射した結果を、3群のラットについて、以下の表に示す。
【0057】
【表5】

【0058】
上の表に示される結果から明らかなように、ペプチド銅錯体の注射により、GAG(UAとして)合成の増加が生じる。
【0059】
(実施例3)
(ロイシンを含む種々のペプチド銅錯体の注射によるコラーゲン合成の刺激)
種々のペプチド銅錯体の注射によるコラーゲン合成の刺激は、実施例1および2に記載した方法により決定されている。使用されたペプチド銅錯体は、グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシン:銅(II)(「GHL−Cu」)(2モルのペプチドと1モルの銅(II)のモル比で調製された)およびグリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシンメチルエステル:銅(II)(「GHL−Me−Cu」)(2モルのペプチドと1モルの銅(II)とのモル比で調製された)であった。このペプチド銅錯体を、10mg/mLの濃度で生理食塩水溶液に溶解した。0.6mgの用量のペプチド銅錯体を各処置日に注射した。
【0060】
コラーゲン形成を刺激することに関して、上記のペプチド銅錯体(GHK−CuおよびGHL−Me−Cu)を注射した結果を、3群のラットについて、以下の表に示す。
【0061】
【表6】

【0062】
上の表に示される結果から明らかなように、ペプチド銅錯体の注射により、コラーゲン合成の増加が生じる。
【0063】
前述から、説明のために本発明の特定の実施形態が、本明細書中で記載されているが、発明の意図および範囲から逸脱することなく、種々の改変がなされ得ることは、十分に理解される。従って、添付の特許請求の範囲によって限定されることを除き、本発明は限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟組織充填物およびペプチド銅錯体を含有する、組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、前記軟組織充填物が、動物組織から誘導される天然物質を含有する、組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の組成物であって、前記天然物質が、コラーゲン、自己脂質、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸の改変形態またはそれらの混合物である、組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の組成物であって、前記軟組織充填物が、合成物質を含有する、組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の組成物であって、前記合成物質が、低融点パラフィン、植物油、ラノリン、蜜蝋、シリコンポリマー、発泡ポリフルオロエチレン(Teflon(登録商標))、ポリ乳酸、ポリグルタミン酸、セルロースポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレートに基づくポリマーまたはそれらの混合物である、組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の組成物であって、前記軟組織充填物が、該組成物の約0.001重量%〜約99重量%の範囲の濃度で存在する、組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の組成物であって、前記軟組織充填物が、該組成物の約0.01重量%〜約90重量%の範囲の濃度で存在する、組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物であって、前記軟組織充填物が、該組成物の約0.01重量%〜約50重量%の範囲の濃度で存在する、組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、アラニル−ヒスチジル−リジン:銅(II)である、組成物。
【請求項10】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、バリル−ヒスチジル−リジン:銅(II)である、組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、グリシル−ヒスチジル−リジン:銅(II)である、組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、L−アラニル−L−ヒスチジル−L−リジン:銅(II)、L−バリル−L−ヒスチジル−L−リジン:銅(II)またはグリシル−L−ヒスチジル−L−リジン:銅(II)である、組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、[グリシル−ヒスチジル−リジン−R]:銅(II)であり、Rが、1個〜18個の炭素原子を含有するアルキル部分、6個〜12個の炭素原子を含有するアリール部分、1個〜12個の炭素原子を含有するアルコキシ部分または6個〜12個の炭素原子を含有するアリールオキシ部分である、組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体におけるペプチドと銅とのモル比が、約1:1〜約3:1の範囲である、組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体におけるペプチドと銅とのモル比が、約1:1〜約2:1の範囲である、組成物。
【請求項16】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、該組成物の約0.01重量%〜約10重量%の範囲の濃度で存在する、組成物。
【請求項17】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、該組成物の約0.025重量%〜約1重量%の範囲の濃度で存在する、組成物。
【請求項18】
請求項1に記載の組成物であって、前記ペプチド銅錯体が、該組成物の約0.05重量%〜約0.5重量%の範囲の濃度で存在する、組成物。
【請求項19】
請求項1に記載の組成物であって、前記軟組織充填物および前記ペプチド銅錯体の組み合わせまたは前記ペプチド銅錯体が、該ペプチド銅錯体の送達を助けるのに適合した、または該組成物の安定性を高めるのに適合したリポソームまたはマイクロスポンジに被包される、組成物。
【請求項20】
請求項1に記載の組成物であって、該組成物が、溶液、濃い溶液、懸濁液またはゲルの形態である、組成物。
【請求項21】
請求項1に記載の組成物であって、不活性で生理学的に受容可能な担体または希釈剤をさらに含む組成物。
【請求項22】
請求項21に記載の組成物であって、前記不活性で生理学的に受容可能な担体または希釈剤が、生理食塩水または精製水である、組成物。
【請求項23】
請求項1に記載の組成物であって、賦形剤をさらに含む、組成物。
【請求項24】
請求項23に記載の組成物であって、前記賦形剤が、リン酸緩衝生理食塩水、静菌性生理食塩水、プロピレングリコール、デンプン、ショ糖、ソルビトールまたはそれらの混合物である、組成物。
【請求項25】
請求項1に記載の組成物であって、該組成物が増粘剤をさらに含む、組成物。
【請求項26】
請求項25に記載の組成物であって、前記増粘剤が、アクリルアミドコポリマー、カルボマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコールまたはそれらの混合物である、組成物。
【請求項27】
請求項1に記載の組成物であって、乳化剤をさらに含む、組成物。
【請求項28】
請求項27に記載の組成物であって、前記乳化剤が、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、セテアレス−7、セチルアルコール、セチルホスフェート、イソステアレス−11、イソステアリン酸ナトリウムまたはそれらの混合物である、組成物。
【請求項29】
請求項1に記載の組成物であって、保存剤をさらに含む、組成物。
【請求項30】
請求項29に記載の組成物であって、前記保存剤が、ベンジルアルコール、パラベン、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、フェノキシエタノール、ヨードプロピニルブチルカルバメートまたはそれらの混合物である、組成物。
【請求項31】
皮膚欠損症を処置するための方法であって、処置の必要な皮膚領域に、請求項1に記載の組成物の有効量を注射する工程を包含する、方法。
【請求項32】
皮膚欠損症を処置するための方法であって、処置の必要な皮膚領域に軟組織充填物の有効量を注射する工程、続いて該領域にペプチド銅錯体を含む組成物の有効量を注射する工程を包含する、方法。
【請求項33】
皮膚欠損症を処置するための方法であって、処置の必要な皮膚領域に軟組織充填物の有効量を注射する工程、続いてペプチド銅錯体を含む組成物の有効量を局所的に適用する工程を包含する、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、ペプチド銅錯体を含む前記組成物が、日焼け止め剤、皮膚ライトニング剤、日焼け剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚保護剤、皮膚軟化剤、湿潤剤またはそれらの混合物をさらに含む、方法。

【公表番号】特表2006−504448(P2006−504448A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−519676(P2004−519676)
【出願日】平成15年6月26日(2003.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2003/020438
【国際公開番号】WO2004/004671
【国際公開日】平成16年1月15日(2004.1.15)
【出願人】(505006736)プロサイト コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】