説明

ポインティングデバイス

【課題】従来よりも小型で薄型であり、複雑な補正用ソフトウェアを作成することなく、高い操作感を備えた磁気検出式ポインティングデバイスを提供すること。
【解決手段】磁石103を備えた平行に揺動可能な操作部材と、操作部材の所定の方向への移動を検出するセンサ101a乃至101dと、センサのセンサ出力を信号処理する信号処理部104と、信号処理部104の信号処理の結果を出力する出力制御部108とを有している。磁石は、ホールセンサを実装した平面において直交するX軸方向及びY軸方向の長さよりも傾斜軸方向の長さが大きい形状を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポインティングデバイスに係わり、より詳細には、パーソナルコンピュータや携帯電話等の入力手段として使用される磁気検出式ポインティングデバイスを構成する構成部品に関する。
【背景技術】
【0002】
ポインティングデバイスは、磁気検出式ポインティングデバイスに代表されるように、磁石を含む操作部を移動して、その操作部が移動した位置情報を1個あるいは複数のホールセンサなどの磁気センサで検出し、この磁気センサが複数の場合は、加算あるいは差分のような比較的単純な信号処理によって取得するものが一般的に知られている。このようなポインティングデバイスは、表示されるポインタなどを人間の感覚に近い状態で移動させるための有効な入力手段として利用されている(例えば、特許文献1の図1及び図3参照)。さらに、簡便で、かつ組立性を向上させた構成も知られている(例えば、特許文献2の図11参照)。
【0003】
また、近年、デジタル家電などの電子機器の小型化や薄型化に伴い、ポインティングデバイスの小型化や薄型化の要求が大きくなっている。磁気検出式ポインティングデバイスの機構部を薄型化するには、磁気センサ部を磁石の真下ではなく、横に配置することなどで実現できる。しかしながら、このような薄型化を行うと、磁石の大きさや磁石と磁気センサの配置関係が制限されるため、磁石を含む操作部の移動において、移動方向による実際の位置と、磁気センサ出力の上述の信号処理により得られた情報とに差異が生じる事があった。
【0004】
例えば、図7に示すようにホールセンサを直交するX軸及びY軸に各2個ずつ計4個と、従来の円柱形状磁石を組み合わせた場合では、X軸方向及びY軸方向に磁石をホールセンサに近づけると差磁束密度は途中から増加率も大きくなる二次的曲線的な特性となり、斜め45度方向に移動させると差磁束密度はホールセンサに近づいても増加率がほぼ一定の線形的特性となる。これは、磁石をホールセンサが実装されるX軸及びY軸に対して斜め45度軸方向に移動させた場合、X軸方向及びY軸方向に同じ距離だけ磁石を移動させた場合に比べ、磁石とホールセンサ間の距離が比較的離れていることに起因する。
【0005】
このため、図9に示すように、磁石が移動した実距離と差磁束密度から得られる距離との関係が、磁石移動方向により大きく異なる。その結果、磁石の移動方向に対する差磁束密度の均一性が低くなり、これにより追従性や操作感を著しく損ねていた。ここで差磁束密度とは、対になる一方のホールセンサ(例えば、図7中の701a)と他方のホールセンサ(例えば、図7中の701b)が受ける磁束密度の差を言う。
【0006】
このような現象への対策としては、磁気センサ出力について上述の信号処理に加えて、補正演算処理を行うことにより位置情報を取得する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−287891号公報
【特許文献2】国際公開第2002/086694号
【特許文献3】特開2008−197997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献3のような補正演算処理は、専用のハードウェア又は複雑なソフトウェアを構築する必要があるため、容易に適用することが難しいという問題があった。また、補正演算処理を行うことに依る処理時間により、操作と表示との時間差を増大させるため、操作感を低下させてしまうことも問題視されている。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、薄型化を容易に実現し、かつ良好な操作感を備えたポインティングデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、磁性体より構成された磁石と、該磁石を備えた平行に揺動可能な操作部材と、前記磁石の下側に配されたプリント基板に実装され、前記操作部材の所定の方向への移動を検出するホールセンサを備えたセンサ部と、該センサ部のセンサ出力を信号処理する信号処理部と、該信号処理部の信号処理の結果を出力する出力制御部とを有するポインティングデバイスにおいて、前記磁石は、前記ホールセンサを実装した平面において直交するX軸方向及びY軸方向の長さよりも傾斜軸方向の長さが大きい形状を有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記傾斜軸方向が、斜め45度軸方向であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記磁石のX軸方向及びY軸方向が、U字溝形状,V字溝形状又はコ字溝形状で、前記斜め45度軸方向の突起部が、角部,円形,楕円形の一部又は面取された台形であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、磁石をホールセンサが実装された平面において直交するX軸方向及びY軸方向に対して斜め45度軸方向に沿って平行移動した場合において、ホールセンサへの磁束密度の増加を高めることができ、X軸方向及びY軸方向に同じ距離だけ磁石を平行移動させた場合と同程度にすることが可能となり、磁石が移動した実距離と差磁束密度から得られる距離との関係をほぼ同一にすることが出来る。さらに、磁石の移動方向に依らず差磁束密度の線形性を改善することが出来る。その結果、磁石の移動方向に対する差磁束密度の均一性を向上させ、ポインティングデバイスの薄型化などの構成に起因するセンサ出力信号の歪みを複雑な補正演算処理を行うことなしに、良好な追従性や操作感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るポインティングデバイスとしての磁気検出式ポインティングデバイスの回路構成図である。
【図2】本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスの信号処理部の構成ブロック図である。
【図3】本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスの一実施例を説明するための構成図で、(a)は概略上面図、(b)は概略正面図である。
【図4】本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおいて、半径1.0mmの円の軌跡で操作部を動かした時のX軸、Y軸それぞれでの差磁束密度[mT]のシミュレーション結果を示す図である。
【図5】本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおける磁石をX軸方向及びY軸方向と斜め45度軸方向に移動させたときの実距離と差磁束密度から算出した距離との関係を示す図である。
【図6】本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおける磁石の他の実施例を説明するための図で、(a)乃至(e)は磁石の各種形状を示す図である。
【図7】比較例に係る磁気検出式ポインティングデバイスの構成図で、(a)は概略上面図、(b)は概略正面図を示す図である。
【図8】比較例に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおいて、半径1.0mmの円の軌跡で操作部を動かした時のX軸、Y軸それぞれでの差磁束密度[mT]のシミュレーション結果を示す図である。
【図9】従来の磁気検出式ポインティングデバイスにおける磁石をX軸方向及びY軸方向と斜め45度軸方向に移動させたときの実距離と差磁束密度から算出した距離との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るポインティングデバイスとしての磁気検出式ポインティングデバイスの回路構成図である。本発明の磁気検出式ポインティングデバイス100は、磁石(図3の103)と、この磁石103を備えた揺動可能な操作部材(図示せず)と、この操作部材の所定の方向(ここでは、X、Y方向の2軸)への移動を検出する各軸方向のホールセンサ101a乃至101dのセンサ出力を各軸別に信号処理する信号処理部104と、この信号処理部104の信号処理の結果を出力する出力制御部108とから構成されている。
【0016】
操作部材は、ポインティングデバイスの操作部にあたり、硬質樹脂や金属などで構成することが可能であり、また、操作感を向上させるため、様々な形状をとることも可能である。
【0017】
信号処理部104や出力制御部108は、シリコン等を使用した通常の集積回路として構成することが可能である。また、信号処理部104や出力制御部108は、4個のホールセンサ101a乃至101dと1つのパッケージ内に封止されていてもよい。このようなポインティングデバイスは、パーソナルコンピュータや携帯電話等の操作入力手段として使用される。
【0018】
4個のホールセンサ101a乃至101dは、X軸及びY軸に沿って2個ずつ対称に配置(101a、101bがX軸方向、101c、101dがY軸方向にそれぞれ配置)されている。このホールセンサ101a乃至101dの上方に配置された磁石103を有する操作部材の揺動によるX軸方向及びY軸方向の各ホールセンサ101a乃至101dの各センサ出力を信号処理部104へ入力する。
【0019】
図2は、本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスの信号処理部の構成ブロック図である。信号処理部104は、差動アンプ部105とサンプル・ホールド部106とA/D変換部107とで構成されている。信号処理部104は、ホールセンサ101a乃至101dから入力されたアナログ信号をデジタルのX座標値及びY座標値に変換する。この変換されたデジタル出力値が出力制御部108に入力されることにより、操作対象となるカーソルなどの移動量が決定される。
【実施例】
【0020】
本発明を具体的な実施例について説明する。
図3(a),(b)は、本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスの一実施例を説明するための構成図で、図3(a)は概略上面図、図3(b)は概略正面図を示している。本発明の磁気検出式ポインティングデバイス100は、ホールセンサ101a乃至101dとプリント基板102と磁石103とを備えている。
【0021】
つまり、磁性体より構成された磁石103と、この磁石103を備えた平行に揺動可能な操作部材と、磁石103の下側に配されたプリント基板102に実装され、操作部材の所定の方向への移動を検出するホールセンサ101a乃至101dを備えたセンサ部と、このセンサ部のセンサ出力を信号処理する信号処理部104と、この信号処理部104の信号処理の結果を出力する出力制御部108とを備えている。
【0022】
磁石103は、ホールセンサ101a乃至101dを実装した平面において直交するX軸方向及びY軸方向の長さ(Da)よりも傾斜軸方向の長さ(Db)が大きい形状を有しており、この実施例では、その傾斜軸方向が斜め45度軸方向である場合を示している。そして、磁石103のX軸方向及びY軸方向がV字溝形状で、斜め45度軸方向の突起部の凸状形状が面取りされた台形を示している。
【0023】
以下、図3(a),(b)に示した磁気検出式ポインティングデバイスのパラメータ値について説明する。X軸に配置された第1のホールセンサ101aの感磁部中心と第2のホールセンサ101bの感磁部中心との距離を、Px=13.4[mm]とし、Y軸に配置された第3のホールセンサ101cの感磁部中心と第4のホールセンサ101dの感磁部中心との距離をPy=13.4[mm]とする。磁石103は、X軸方向及びY軸方向の長さDa=9.0[mm]、斜め45度軸方向の長さDb=14.0[mm]、台形の上辺の長さDc=3.0[mm]、中心部厚さL=0.5[mm]の永久磁石とし、残留磁束密度は1200[mT]、保持力は910[kA/m]とする。4つのホールセンサ101a乃至101dの感磁部から磁石103のホールセンサに対向する面までの距離g=0.06[mm]とする。このときのシミュレーション結果を図4に示す。
【0024】
図4は、本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおいて、半径1.0mmの円の軌跡で操作部を動かした時のX軸、Y軸それぞれでの差磁束密度[mT]のシミュレーション結果を示す図である。この図4に示すように、上述したパラメータにおいて磁石103を備えた操作部を円の軌跡で平行移動させると、X軸、Y軸に対する差磁束密度も円の変化をすることが分かる。ホールセンサは、印加された磁束密度に比例した出力電圧を出力することから、ホールセンサの差出力電圧も円の変化をすることは言うまでもない。また、差磁束密度の値も大きくなるため、後段の信号処理を行う上でS/N比や分解能の向上など、大変有利となる。
【0025】
図5は、本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおける磁石をX軸方向及びY軸方向と斜め45度軸方向に移動させたときの実距離と差磁束密度から算出した距離との関係を示す図である。この図5に示すように、磁石が移動した実距離と差磁束密度から得られる距離との関係をほぼ同一にすることが出来る。その結果、磁石移動方向に対する差磁束密度の均一性を向上させ、ポインティングデバイスの薄型化等の構成に起因するセンサ出力信号の歪みを複雑な補正演算処理を行うことなしに、良好な追従性や操作感を得ることができる。
【0026】
このように、本発明における磁石103を備えた磁気検出式ポインティングデバイスによれば、以下の比較例に示した従来の磁気検出式ポインティングデバイスと比較して、薄型を実現した上で、複雑な補正用ソフトウェアを作成することなく、円形特性が極めて良好で操作感の高い磁気検出式ポインティングデバイスを実現することができる。
【0027】
なお、本発明における典型的な磁石の形状は、上面から見てX軸方向及びY軸方向に対して斜め45度軸方向に4つの頂点を持つ正方形であるが、本実施例においては、磁石を斜め45度方向に移動させたときのホールセンサへの磁束密度をより増大させることで円形特性を向上させる効果を維持したまま磁石サイズを小型化するため、ホールセンサに接触しないよう磁石のX軸方向及びY軸方向がV字溝形状で、斜め45度軸方向を面取りした台形の突起部を有する永久磁石で磁石103を構成した。
【0028】
図6(a)乃至(e)は、本発明に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおける磁石の他の形状の実施例を説明するための図で、磁石のX軸方向及びY軸方向が、U字溝形状,V字溝形状又はコ字溝形状で、斜め45度軸方向の突起部が、角部,円形,楕円形の一部又は面取された台形である。
【0029】
具体的には、磁石の形状が、図6(a)は、原形が45度軸方向に頂点を配した上面・底面が正方形で、ホールセンサに接触しないようX軸方向及びY軸方向をU字溝形状に抉(えぐ)り、45度方向が槍形状となったもの、図6(b)は原形が上面・底面が円形で、ホールセンサに接触しないようX軸方向及びY軸方向をU字溝形状に抉(えぐ)ったもの、図6(c)は、原形が45度軸方向に頂点を配した上面・底面が正方形で、45度軸方向に針状突起を付加したもの、図6(d)は、ホールセンサに接触しないようX軸方向及びY軸方向をV字溝形状とし45度軸方向に台形突起を有し、且つ中央部に貫通孔を有したもの、図6(e)は、45度軸方向の突起部に溝を有したものを各々示している。
【0030】
なお、図6(d)に示した貫通孔は、図6(a)乃至(c)及び図6(e)にも適用することができ、図6(e)に示した突起部の溝は、図6(a)乃至(d)の突起部にも適用することができる。
【0031】
なお、上述した磁石の形状は、図6(a)乃至(e)に限定されるものでもなく、これらに類似した形状も本発明に含まれることは明らかであり、磁石103のX軸方向及びY軸方向の長さ(Da)と、45度軸方向の長さ(Db)及び形状は、ポインティングデバイス全体の構成により、円形特性を向上させるという観点から適宜、最適化させれば良い。また、上述した実施例では、傾斜軸方向を斜め45度軸方向にした場合を示しているが、X軸方向又はY軸方向に対して30度又は60度の傾斜軸とすることも可能である。
【0032】
しかしながら、ユニット薄型化のため磁石103とホールセンサ101a乃至101dの配置平面は近接しているため、磁石103をどの方向に平行移動させてもホールセンサに接触しない形状となるよう設計することが一般的である。さらに、斜め45度軸方向をさらに突出させて、X軸方向及びY軸方向により深い谷部(溝部)を有した形状の方がより好ましい。また、斜め45度軸方向の突起部は、最大限の効果及びユニット小型化の両観点から、三角形より台形に類する形状の方が好ましい。
【0033】
[比較例]
図7(a),(b)は、比較例に係る磁気検出式ポインティングデバイスの構成図で、図7(a)は概略上面図、図7(b)は概略正面図を示している。従来の磁気検出式ポインティングデバイス700は、ホールセンサ701a乃至701dとプリント基板702と磁石703とを備えている。この従来の磁気検出式ポインティングデバイス700では、本発明の磁気検出式ポインティングデバイス100と比較して、磁石703は、図3に示した磁石103から突起部を取り除いた、X軸方向及びY軸方向の長さを底面直径Dt=9.0[mm]とする円柱形状のものを使用している。その他の構成要素は、図2に示したものと同じである。
【0034】
図8は、比較例に係る磁気検出式ポインティングデバイスにおいて、半径1.0mmの円の軌跡で操作部を動かした時のX軸、Y軸それぞれでの差磁束密度[mT]のシミュレーション結果を示す図である。この図8に示すように、比較例に示した従来の磁気検出式ポインティングデバイス700は、本発明における磁石103を備えた磁気検出式ポインティングデバイス100と比較して、円形特性は著しく歪んでおり、操作感を著しく損なっていることが判る。
【0035】
従来の磁気検出式ポインティングデバイスにおける磁石をX軸方向及びY軸方向と斜め45度軸方向に移動させたときの実距離と差磁束密度から算出した距離との関係を図9に示すが、磁石が移動した実距離と差磁束密度から得られる距離との関係が、磁石の移動方向により大きく異なる。その結果、磁石の移動方向に対する差磁束密度の均一性が低くなり、これにより追従性や操作感を著しく損ねていた。本発明は、この点を改善したものである。
【0036】
以上のように、本発明によれば、薄型を実現した上で、複雑な補正用ソフトウェアを作成することなく、操作感の高いポインティングデバイスを実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明によれば、従来よりも薄型であり、かつ高い操作感を備えた磁気検出式ポインティングデバイスを専用のハードウェア又は複雑なソフトウェアを構築することなく提供することが可能となることから、携帯電話やゲーム機、ノートPC、テレビのリモコンなどの電子機器における薄型のインプットデバイスとして利用することができる。
【符号の説明】
【0038】
100,700 磁気検出式ポインティングデバイス
101a乃至101d,701a乃至701d ホールセンサ
102,702 プリント基板
103,703 磁石
104 信号処理部
105 差動増幅アンプ
106 サンプル&ホールド部
107 A/D部
108 出力制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性体より構成された磁石と、該磁石を備えた平行に揺動可能な操作部材と、前記磁石の下側に配されたプリント基板に実装され、前記操作部材の所定の方向への移動を検出するホールセンサを備えたセンサ部と、該センサ部のセンサ出力を信号処理する信号処理部と、該信号処理部の信号処理の結果を出力する出力制御部とを有するポインティングデバイスにおいて、
前記磁石は、前記ホールセンサを実装した平面において直交するX軸方向及びY軸方向の長さよりも傾斜軸方向の長さが大きい形状を有することを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項2】
前記傾斜軸方向が、斜め45度軸方向であることを特徴とする請求項1に記載のポインティングデバイス。
【請求項3】
前記磁石のX軸方向及びY軸方向が、U字溝形状,V字溝形状又はコ字溝形状で、前記斜め45度軸方向の突起部が、角部,円形,楕円形の一部又は面取された台形であることを特徴とする請求項2に記載のポインティングデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−80955(P2011−80955A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235352(P2009−235352)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)
【Fターム(参考)】