説明

ミシンの管理システム

【課題】複数のミシンのそれぞれの起動制御を一元的に管理することのできるミシンの管理システムを提供する。
【解決手段】主管理装置2と、複数のミシン3と、主管理装置2と複数のミシン3とを並列に接続する伝送路4とを設ける。主管理装置2には、複数のミシン3のそれぞれとの相互間で情報の送受信を行う管理側通信手段27と、少なくとも複数のミシン3のそれぞれの起動の可否を判別し、その判別結果を複数のミシンのそれぞれに送信する管理側制御手段21とを設ける。複数のミシン3のそれぞれには、主管理装置2との相互間で情報の送受信を行うミシン側通信手段41と、少なくともミシン側通信手段41により受信した主管理装置2から送信される起動の可否の判別結果に基づいて起動を制御するミシン側制御手段37とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工業用ミシンのようなミシンの管理システムに係り、特に、複数のミシンの起動制御を一元的に管理するのに好適なミシンの管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、縫製品の生産を行う工場においては、縫製品の種類やその生産計画に基づく種々の縫製に対応することができるように、多種多様のミシンが配置されている。そして、各ミシンにはそれぞれオペレータが配置されており、オペレータの操作により縫製が行われている。なお、一般的には、襟縫い、袖付け、ボタン穴かがりなどの作業区分毎に、その実施する作業に適したミシンをオペレータが操作して縫製が行われている。また、各ミシンからそれぞれのミシンの稼動時間などを収集して各ミシンによる縫製品の生産状態を把握し生産管理に利用することが行われている。
【0003】
そこで、複数のミシンの記録情報を表示してミシンの情報を多角的に把握し一元的に管理することのできるミシンの情報管理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような従来のミシンの情報管理装置においては、ミシンの稼働率、針数、縫製データ、縫製パターン、ミシンの調整値などの作業データをダウンロード・アップロードすること、ミシンの稼働状況や、オイルあるいは針の交換時期などのミシンで発生している警告などの情報を表示することができるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−326026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のミシンの情報管理装置においては、複数のミシンの情報を表示させて各ミシンの情報を一元的に管理することはできるものの、近年における労務管理、品質管理および生産管理などの工場管理を効率的に行うなどの理由により、各ミシンの起動、すなわちオペレータによるミシンの運転の可否を制御したいという要求に応えることができないという問題点があった。
【0007】
そこで、複数のミシンのそれぞれの起動制御を一元的に管理することのできるミシンの管理システムが求められている。
【0008】
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、複数のミシンのそれぞれの起動制御を一元的に管理することのできるミシンの管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、本発明に係るミシンの管理システムの特徴は、ミシンの管理を行う主管理装置と、複数のミシンと、前記主管理装置と前記複数のミシンとを並列に接続する伝送路とを備え、前記主管理装置は、前記複数のミシンのそれぞれとの相互間で前記伝送路を介して情報の送受信を行う管理側通信手段と、少なくとも前記複数のミシンのそれぞれの起動の可否を判別し、その判別結果を前記複数のミシンのそれぞれに送信する管理側制御手段とを備え、前記複数のミシンのそれぞれは、前記主管理装置との相互間で前記伝送路を介して情報の送受信を行うミシン側通信手段と、少なくとも前記ミシン側通信手段により受信した前記主管理装置から送信される起動の可否の判別結果に基づいて起動を制御するミシン側制御手段とを備えている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、主管理装置に接続された複数のミシンのそれぞれの起動制御を主管理装置により容易かつ確実に行うことができる。
【0010】
前記管理側制御手段は、少なくとも前記複数のミシンの起動の可否を判別するための起動判別情報が記憶される管理側記憶部を備え、前記管理側記憶部に記憶された起動判別情報に基づいて前記複数のミシンのそれぞれの起動の可否を判別するように形成されていることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、複数のミシンのそれぞれの起動制御を容易かつ確実に行うことができるし、オペレータが間違った縫製作業を行うことを未然に防ぐことができる。
【0011】
前記管理側制御手段は、前記管理側記憶部に記憶された起動判別情報と、前記管理側通信手段により受信した前記ミシン側通信手段から送信されるミシン側情報とを比較して前記複数のミシンのそれぞれの起動の可否を判別するように形成されていることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、複数のミシンのそれぞれの起動制御を容易かつより確実に行うことができるし、オペレータが間違った縫製作業を行うことを未然に防ぐことがより確実にできる。
【0012】
前記管理側制御手段は、前記管理側受信手段により受信した前記ミシン側通信手段から送信されるミシン側情報に基づいて前記管理側記憶部に記憶された起動判別情報を更新するように形成されていることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、複数のミシンのそれぞれの起動制御を容易かつよりさらに確実に行うことができる。
【0013】
前記ミシン側制御手段は、前記主管理装置から送信された起動の可否の判別結果をミシンに設けられた表示手段に表示するように形成されていることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、オペレータが操作しようとするミシンの起動の可否をオペレータに容易かつ確実に認識させることができる。
【0014】
前記起動判別情報は、工場固有情報、オペレータ固有情報、ミシン固有情報、縫製ロット情報およびメンテナンス情報よりなる群から選ばれたすくなくとも1つであることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、複数のミシンのそれぞれの起動制御の判別を容易かつ確実に行うことができる。
【0015】
前記管理側記憶部には、縫製作業を行うための縫製データが予め記憶されており、前記管理側制御手段は、ミシンの起動の可否を可と判別した場合、前記管理側記憶部に記憶されている縫製データを前記管理側通信手段からミシンに送信するように形成されていることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、オペレータが間違った縫製作業を行うことを未然に防ぐことがより確実にできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るミシンの管理システムによれば、主管理装置に接続された複数のミシンのそれぞれの起動制御を主管理装置により一元的に管理することが容易かつ確実にできるなどの優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0018】
図1および図2は本発明に係るミシンの管理システムの実施形態を示すものであり、図1は全体構成の要部を示すブロック図、図2は図1の主管理装置およびミシンの要部の構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態のミシンの管理システム1(以下、単に、管理システムと記す。)は、ホストコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータなどからなる主管理装置2と、複数のミシン3と、主管理装置2と複数のミシン3とを並列に接続する伝送路4とを有している。
【0020】
図2に示すように、前記主管理装置2は、各ミシン3を一元的に管理するためのものであり、管理側制御手段21を有している。
【0021】
前記管理側制御手段21は、少なくとも演算手段として機能するMPU22(CPUであってもよい)および管理側記憶部(メモリ)23を有している。この管理側制御手段21には、日時を刻む時計回路24、表示手段としてのディスプレイなどの表示装置25、入力手段としてのキーボードなどの入力装置26、複数のミシン3のそれぞれとの相互間で伝送路4を介して情報の送受信(通信)を行う管理側通信手段としての管理側通信装置27および図示しない電源スイッチを含む各種のスイッチなどが接続されている。
【0022】
なお、入力手段としては、キーボードに限らず、イメージスキャナ、マウスなどを単独もしくは2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
また、管理側制御手段21には、設計コンセプトなどの必要に応じて、記録装置などの各種の周辺機器を接続することができる。
【0024】
前記管理側記憶部23は、適宜な容量のROM23aと、適宜な容量のRAM23bと、比較的大容量とされた外部記憶装置23cとを有している。
【0025】
前記ROM23aには、少なくとも初期設定動作を行う制御プログラムおよびそのデータなどが記憶されている。
【0026】
前記RAM23bには、少なくともMPU22による演算データおよび中間データなどを記憶するワークエリアとして用いられており、情報処理を行う際には、必要なプログラムやデータを外部記憶装置23cから読み込んで記憶するようになっている。
【0027】
前記外部記憶装置23cとしては、ハードディスクドライブあるいは複数のハードディスクドライブを用いたRAIDなどが用いられており、少なくとも各ミシン3の管理、各ミシン3との通信などに用いるためのプログラムおよびデータ、各ミシン3からの通信により収集された後述するミシン側情報を処理するプログラムおよびデータ、情報処理結果などの各種のデータ、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、および縫製データなどの各種のプログラムやデータが記憶されている。
【0028】
前記ミシン3の管理に用いるプログラムおよびデータとしては、少なくとも複数のミシン3のそれぞれの起動の可否を判別するためのプログラム、起動の可否を判別した判別結果をミシン3のそれぞれに通信(送信)するためのプログラムを含む各種のプログラムや、各種のデータを挙げることができる。
【0029】
前記複数のミシン3のそれぞれの起動の可否を判別するためのプログラムとしては、管理側記憶部23(具体的には、外部記憶装置23cに記憶され処理動作の実行時において外部記憶装置23cからRAM23bに読み出される。以下同様)に記憶された起動判別情報に基づいて複数のミシン3のそれぞれの起動の可否を判別するものを挙げることができる。
【0030】
また、複数のミシン3のそれぞれの起動の可否を判別するためのプログラムとしては、管理側記憶部23に記憶された起動判別情報と、管理側通信手段としての管理側通信装置27により受信した後述するミシン側通信手段から送信されるミシン側情報とを比較して複数のミシン3のそれぞれの起動の可否を判別するように形成されているものであってもよい。
【0031】
前記起動判別情報としては、工場毎の工場固有情報、オペレータ毎のオペレータ固有情報、ミシン毎のミシン固有情報、縫製ロット毎の縫製ロット固有情報およびミシン毎のメンテナンス情報(以下、それぞれ単に、工場固有情報、オペレータ固有情報、ミシン固有情報、縫製ロット固有情報、メンテナンス情報と記す。)などを挙げることができる。
【0032】
なお、起動判別情報としては、工場固有情報、オペレータ固有情報、ミシン固有情報、縫製ロット情報およびメンテナンス情報よりなる群から選ばれたすくなくとも1つであればよい。
【0033】
すなわち、起動判別情報は、設計コンセプトなどの必要に応じて設定することができる。
【0034】
前記工場固有情報としては、工場の稼動日、稼動時刻などを挙げることができる。
【0035】
前記オペレータ固有情報としては、オペレータを識別するためにオペレータに割り当てられたオペレータID、オペレータに許容される最大超過勤務時間を含む労働時間(休日出勤を含む)、オペレータに割り当てられた襟縫い、袖付け、ボタン穴かがり、ボタン付けなどの縫製作業の内容を示す作業区分としての縫製ロット(日程計画に基づいて設定される)などを挙げることができる。
【0036】
前記ミシン固有情報としては、ミシン3を識別するためにミシン3に割り当てられたミシンID、ミシン3がどのような縫製ロットの作業に適したものであるかを示すミシン3の付帯属性などを挙げることができる。
【0037】
前記縫製ロット固有情報としては、縫製ロットを識別するために縫製ロットに割り当てられた縫製ロットID、生産計画などに基づいて設定される計画縫製数およびミシン3の縫製動作により生産された累積(実績)縫製数を含む縫製ロットの付帯属性などを挙げることができる。
【0038】
前記メンテナンス情報としては、照明の光源、針、糸切りメス、潤滑油などのメンテナンスを必要とするメンテナンス部材の予め設定された交換時期、メンテナンス部材の累積稼動時間および/または累積回数(累積針数や累積糸切り回数など)を含むそれぞれのミシン3におけるメンテナンスの付帯属性などを挙げることができる。
【0039】
なお、管理側記憶部23に記憶される累積超過勤務時間、累積縫製数、ミシン3のメンテナンス部材の累積稼動時間および/または累積回数、ミシン3の累積通電時間、ミシン3の累積稼働時間などの情報は、ミシン3からのミシン側情報の通信により更新可能な更新情報となっている。そこで、外部記憶装置23cには、前述した各情報を更新するのに必要なプログラムおよびデータが記憶されている。
【0040】
勿論、前述した各情報は、ミシン側通信手段から送信されるミシン側情報に基づいてMPU22により演算され、その演算結果、すなわち更新された情報が管理側記憶部23、ひいては外部記憶装置23cに記憶されるようになっている。
【0041】
すなわち、管理側制御手段21は、管理側通信手段としての管理側通信装置27により受信したミシン側情報(ミシン側通信手段としての後述するミシン側通信装置41から伝送路4を介して送信される)に基づいて管理側記憶部23、詳しくは外部記憶装置23cに記憶された起動判別情報のうちの更新可能な情報を更新することができるように形成されている。
【0042】
前記累積超過勤務時間、累積縫製数、メンテナンス部材の累積稼動時間および/または累積回数、ミシン3の累積通電時間、ミシン3の累積稼働時間を除く起動判別情報は、予め入力装置26を用いて入力されて管理側記憶部23、ひいては外部記憶装置23cに記憶されるようになっている。
【0043】
なお、累積通電時間とは、ミシン3の電源が投入されている間、累積してカウントされる時間であり、累積稼働時間とは、ミシン3の縫製に際してミシンモータが回転している間、累積してカウントされる時間であり、累積針数および累積糸切り回数とは、累積してカウントされる針数および糸切回数である。
【0044】
また、累積通電時間は、ミシン3に電源が投入されている時間により交換されるメンテナンス部材(照明の光源など)の交換時期の判別に用いられ、累積稼働時間は、ミシンモータの駆動時間により交換されるメンテナンス部材(潤滑油など)の交換時期の判別に用いられ、累積針数は累積針数により交換されるメンテナンス部材(針など)の交換時期の判別に用いられ、累積糸切り回数は、累積糸切り回数により交換されるメンテナンス部材(糸切りメスなど)の交換時期の判別および累積縫製数の算出に用いられるようになっている。
【0045】
前記管理側記憶部23の外部記憶装置23cには、縫製ロット毎の縫製パターン、針数およびミシン3の調整値などの縫製動作に必要な各種の縫製データ、および、管理側制御手段21が起動の可否を「可」と判別したミシン3に対して縫製データを通信するためのプログラムおよびデータも記憶されている。
【0046】
なお、縫製ロットに対応する縫製データを後述するミシン側記憶部39に記憶させる構成としてもよい。
【0047】
また、管理側記憶部23の外部記憶装置23cに、各ミシン3の稼働状況や警告などの情報を表示するために必要なプログラムおよびデータを記憶させる構成としてもよい。
【0048】
前記ミシン3は、縫製品を得るための縫製を行うためのものであり、縫製品の種類やその生産計画に基づく種々の縫製に対応することができるように、従来公知の多種多様のミシン3が配置されている。また、ミシン3は、生産計画に基づく縫製ロット毎に適した縫い目を形成することのできる種類のものが用いられている。
【0049】
図2に示すように、前記各ミシン3は、ミシン本体31と、このミシン本体31に接続された制御パネル32とを有している。
【0050】
前記ミシン本体31は、図示しないミシン主軸(上軸)を含む駆動系に駆動力を付与するためのミシンモータなどの各種のアクチュエータ33、各種の動作の検出や位置の検出などに用いる各種のセンサ34、図示しない電源スイッチを含む各種のスイッチ35を有している。
【0051】
前記スイッチ35としては、縫製を開始する際にオペレータが足で踏んで操作する足踏みスイッチなどからなる起動スイッチ(スタートスイッチ)35a、縫製を終了した後に糸を切断する際に操作する糸切りスイッチ35bなどを挙げることができる。
【0052】
前記制御パネル32は、タッチパネル36を有している。このタッチパネル36は、入力手段としての透明なシート状のセンサの背面に、表示手段としての表示パネルが配設されて構成されている。このタッチパネル36には、各種の情報の表示に用いる表示部36aおよび各種の情報の入力操作に用いる操作部36bが設けられている。
【0053】
前記操作部36bは、タッチパネル36の予め設定された位置に絵記号などで表示されている複数の操作ボタンを具備しており、各操作ボタンの表示部分をオペレータが指などで接触あるいは押下することにより表示されている操作ボタンの機能が実行されるようになっている。また、操作ボタンの表示としては、プルダウンメニューとされており、特定の操作ボタンの操作に関連づけて、操作部36bの操作ボタンの表示などの画面を切り換えることができるようになっている。これにより操作部36bの操作性の向上と小型化を容易に図ることができるようになっている。なお、各操作ボタンの配置は、設計コンセプトなどの必要に応じて設定すればよい。
【0054】
勿論、タッチパネル36を用いずに、従来公知の表示手段と入力手段を個別に設ける構成としてもよい。
【0055】
前記タッチパネル36は、操作ボックス、コントローラなどの使用目的に応じた所定形状のケース(図示せず)に配設されており、タッチパネル36は、ケース内においてタッチパネル36の背面側に配設されたミシン側制御手段37と電気的に接続されている。なお、制御パネル32は、ミシン本体31に固定配置してもよいし、オペレータによる遠隔操作が可能なようにミシン本体31から離して配置してもよい。
【0056】
前記ミシン側制御手段37は、少なくとも演算手段として機能するMPU38(CPUであってもよい)およびミシン側記憶部(メモリ)39を有している。このミシン側制御手段37には、日時を刻む時計回路40などが接続されている。さらに、ミシン側制御手段37には、ミシン本体31のアクチュエータ33、センサ34、スイッチ35なども接続されている。さらにまた、ミシン側制御手段37には、主管理装置2との相互間で伝送路4を介して情報の送受信を行うミシン側通信手段としてのミシン側通信装置41が接続されている。
【0057】
前記ミシン側記憶部39は、適宜な容量のROM39aと、適宜な容量のRAM39bと、主管理装置2の外部記憶装置23cに比較して小容量の外部記憶装置39c(主管理装置2の外部記憶装置23cと区別するために、以下、補助記憶装置と記す。)とを有している。
【0058】
前記ROM39aには、少なくとも初期設定動作を行うプログラムおよびそのデータが記憶されている。
【0059】
前記RAM39bには、少なくともMPU38による演算データおよび中間データなどを記憶するワークエリアとして用いられており、情報処理を行う際には、必要なプログラムやデータを補助記憶装置39cから読み込んで記憶するようになっている。
【0060】
前記補助記憶装置39cとしては、ハードディスクドライブや、着脱自在なフラッシュメモリあるいはメモリカードなどが用いられており、この補助記憶装置39cには、少なくともミシン3の各部の動作制御、主管理装置2との通信などに用いるためのプログラムおよびデータ、ミシン側情報を主管理装置2へ送信(通信)するのに用いるためのプログラムおよびデータ、主管理装置2からの通信により得られた情報を処理するプログラムおよびデータ、情報処理結果などの各種のデータ、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、識別のために割り当てられたミシンIDおよび各種のプログラムやデータが記憶されている。
【0061】
前記ミシン3の動作制御に用いるためのプログラムおよびデータとしては、少なくともタッチパネル36から入力される入力情報、補助記憶装置39cに記憶された情報、ミシン3の操作あるいは動作信号などからなるミシン側情報を主管理装置2に送信するためのプログラムおよびデータ、および、主管理装置2から送信された起動の可否の判別結果に基づいてミシン3の起動、すなわち、起動スイッチ35aをON操作した時に有効あるいは無効とするプログラムを含む各種のプログラムや各種のデータを挙げることができる。また、主管理装置2から送信された起動の可否の判別結果をミシン3に設けられた表示手段としてのタッチパネル36の表示部36aに表示するプログラムおよびデータを挙げることができる。この場合、表示手段としての表示部36aに対する表示は、例えば、ミシン3の使用を許可あるいは不許可(禁止)を示す画面表示(標準画面あるいはエラー画面)や、超過勤務の許可あるいは不許可を示す画面表示(標準画面あるいはエラー画面)の表示などを挙げることができる。
【0062】
なお、主管理装置2の管理側制御手段21は、例えば、タッチパネル36の操作部36bから入力される超過勤務の申請情報、すなわち、超過勤務の有無とその開始および終了時刻の通知(超過勤務時刻の通信)を受けて累積超過勤務時間を算出し、起動スイッチ35aの操作回数の通知(起動信号の通信)を受けて累積縫製数を算出し、ミシン3の電源の投入および遮断時刻の通知(電源時刻の通信)を受けて累積通電時間を算出し、ミシン3の起動および停止時刻の通知(起動時刻の通信)を受けて累積稼動時間を算出し、センサからのミシン主軸の回転数の検出信号の通知(針信号の通信)を受けて累積針数を算出し、糸切りスイッチ35bの操作信号の通知(糸切り信号の通信)を受けて累積糸切り回数を算出することができるようになっている。
【0063】
なお、設計コンセプトなどの必要に応じて、累積通電時間、累積稼働時間、累積針数、累積糸切り回数などをカウンタによりカウントしてミシン3の補助記憶装置39cに記憶するようにしてもよい。この場合、累積通電時間、累積稼働時間、累積針数、累積糸切り回数などは、ミシン3が起動する前に主管理装置2の管理側制御手段21に通信されることになる。
【0064】
前記ミシンID、起動信号、電源時刻、起動時刻、針信号、糸切り信号、および、タッチパネル36から入力されるオペレータID、超過勤務の有無および超過勤務時刻、縫製ロットIDにより、本実施形態のミシン側通信手段から主管理装置2へ送信されるミシン側情報が構成されている。
【0065】
なお、ミシン側情報の構成は、設計コンセプトなどの必要に応じて変更、削除あるいは追加することができる。
【0066】
図1に戻って、前記伝送路4は、主管理装置2と複数のミシン3のそれぞれとの相互間で情報の送受信を行うためのものであり、有線であっても無線であってもどちらでもよい。また、通信規格としては、従来公知の各種のものから設計コンセプトなどの必要に応じて選択することができる。勿論、主管理装置2と各ミシン3との通信には、予め設定された通信規格に応じたプロトコルが用いられている。
【0067】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0068】
図3は本発明に係るミシンの管理システムの実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【0069】
図3に示すように、本実施形態の管理システム1は、オペレータが作業指示書などに基づいて指定されたミシン3を選択し、そのミシン3の電源スイッチをON操作してミシン3に電源を投入することにより開始する。そして、ステップST01において、ミシン3のタッチパネル36の操作部36bを操作して、オペレータID、縫製ロットID、超過勤務の有無および超過勤務時刻などの情報を入力し、つぎのステップST02に進行し、タッチパネル36の操作部36bに設けられた入力情報の確定ボタンを操作して入力情報を確定し、つぎのステップST03に進行する。
【0070】
つぎに、ステップST03において、ミシン側制御手段37は、タッチパネル36により入力された入力情報および補助記憶装置39cに記憶されているミシンID、電源の投入時刻などのミシン側情報を含むミシンの情報をミシン側通信装置41により伝送路4を介して主管理装置2の管理側通信装置27に送信し、つぎのステップST04に進行する。
【0071】
なお、累積通電時間、累積稼働時間、累積針数、累積糸切り回数などがミシン3のミシン側記憶部39に記憶されている場合には、そのデータを管理側通信装置27に送信する。
【0072】
つぎに、ステップST04において、主管理装置2は、管理側通信装置27がミシン側通信装置41から送信されるミシン側情報を含む情報を受信したかを判別する。この判別結果がNO(受信がない)の場合には、受信があるまで待機する。
【0073】
前記ステップST04による判別結果がYES(受信がある)の場合には、つぎのステップST05に進行し、ステップST05において、ミシン3の起動の可否を判別する。
【0074】
このミシン3の起動の可否の判別は、管理側記憶部23に記憶された起動判別情報に基づいて実施する。
【0075】
例えば、工場固有情報、メンテナンス情報によりミシン3の起動の可否を判別する。具体的には、ミシン3からの情報を受信した時刻が、工場の稼動日、稼動時刻であるか否かを判別し、工場の稼動日、稼動時刻である場合には起動を許可し、工場の稼動日、稼動時刻でない場合には起動を不許可とする。
【0076】
また、ミシン3の針、糸切りメス、潤滑油などのメンテナンスを必要とするメンテナンス部材の交換時期、すなわち、累積稼動時間および/または累積回数、ミシン3の累積通電時間、ミシン3の累積稼働時間が当該ミシン情報を受信したミシン3に対して予め設定された最大値に到達しているか否かを判別し、最大値に到達していない場合には起動を許可し、最大値に到達している場合には起動を不許可とする。
【0077】
また、このミシンの起動の可否の判別は、管理側制御手段21により管理側記憶部23に記憶された起動判別情報と、管理側通信装置27により受信したミシン側通信装置41から送信されるミシン側情報とを比較して実施する。
【0078】
具体的には、管理側記憶部23に記憶されているオペレータID、ミシンIDおよび縫製ロット、縫製ロットIDが、ステップST04において受信したミシン側情報のオペレータID、ミシンIDおよび縫製ロットIDと一致するかを比較して、一致する場合には起動を許可し、一致しない場合には起動を不許可とする。
【0079】
すなわち、ミシン3が、オペレータが作業する縫製ロットに適したものである場合にはミシン3の起動を許可する。
【0080】
また、ステップST04において受信したミシン側情報として超過勤務の申請がある場合には、ステップST04において受信したオペレータIDに対応して管理側記憶部23に記憶される累積超過勤務時間にミシン3から通知された超過勤務時刻(開始時刻および終了時刻)を加算して累積超過勤務時間を更新し、更新した累積超過勤務時間がオペレータ固有情報の最大超過勤務時間を超えないか否かを比較して、超えない場合には超過勤務を許可し、超える場合には超過勤務を不許可とする。
【0081】
なお、最大超過勤務時間を超えない場合には、更新した累積超過勤務時間がステップST04において受信したオペレータIDに対応して管理側記憶部23に記憶され、最大超過勤務時間を超える場合には、更新する前の累積超過勤務時間がそのまま管理側記憶部23に保持されることになる。
【0082】
したがって、本実施形態の管理システムにおいては、ミシン3の起動の可否が工場固有情報、オペレータ固有情報、ミシン固有情報、縫製ロット固有情報およびメンテナンス情報のそれぞれに基づいて判別される。
【0083】
前記ステップST05の判別結果がYES(ミシン3の起動を許可する)の場合には、つぎのステップST06aに進行し、つぎのステップST06aにおいて、ミシン3の起動を許可する情報(データ)、すなわちミシン側制御手段37が起動スイッチ35aを有効とする情報を管理側記憶部23に記憶されている縫製データとともにステップST04において受信したミシン3に送信し、つぎのステップST07に進行する。
【0084】
前記ステップST05の判別結果がNO(ミシン3の起動を不許可とする)の場合には、つぎのステップST06bに進行し、つぎのステップST06bにおいて、ミシン3の起動を不許可とする情報(データ)、すなわちミシン側制御手段37が起動スイッチ35aを無効とする情報をステップST04において受信したミシン3に送信し、つぎのステップST07に進行する。
【0085】
つぎに、ステップST07において、ミシン側制御手段37は、ミシン側通信装置41が管理側通信装置27からの情報を受信(応答受信)したかを判別する。この判別結果がNO(受信がない)の場合には、受信があるまで待機する。
【0086】
前記ステップST07による判別結果がYES(受信がある)の場合には、つぎのステップST08に進行する。
【0087】
ついで、ステップST08において、ミシン側制御手段37は、受信した情報ががミシン3の起動を許可するものかを判別し、ステップST08の判別結果がNO(ミシン3の起動を不許可とする)の場合には、つぎのステップST09aに進行し、つぎのステップST09aにおいて、ミシン側制御手段37は、ミシン3の起動スイッチ35aを無効とするとともに、タッチパネル36の表示部36aに不許可の表示、例えば、エラー画面を表示して終了する。
【0088】
このエラー画面としては、「今日はミシンを使用できません」、「ミシンを使用できません」、「超過勤務できません」、「針を交換して下さい」「潤滑油を交換して下さい」、「糸切りメスを交換して下さい」などの表示を単独もしくは2つ以上を組み合わせて表示するものを挙げることができる。
【0089】
なお、「超過勤務できません」と言う表示は、労働終了時間になったときに行うようにしてもよい。これは、ミシン3のオペレータは、労働終了時間になるまでは、指定されたミシン3で縫製作業を行うからである。
【0090】
前記ステップST08の判別結果がYES(ミシン3の起動を許可する)の場合には、つぎのステップST09bに進行し、つぎのステップST09bにおいて、ミシン側制御手段37は、受信した縫製データをミシン側記憶部39に記憶するとともに、起動スイッチ35aを有効とし、かつ、タッチパネル36の表示部36aに許可の表示、例えば、標準画面を表示して終了する。
【0091】
なお、タッチパネル36の表示部36aに許可の表示をした場合、オペレータが起動スイッチ35aを操作することでミシン3が起動して縫製動作が行われるとともに、累積通電時間、累積稼働時間、累積針数、累積糸切り回数、累積縫製数などを算出するために必要な起動スイッチ35aの操作回数の管理側制御手段21への送信(起動信号の通知)、ミシン3の起動および停止時刻の管理側制御手段21への送信(起動時刻の通知)、ミシン主軸の回転数の検出信号の管理側制御手段21への送信(針信号の通知)、糸切りスイッチ35bの操作信号の管理側制御手段21への送信(糸切り信号の通知)や、ミシン3の電源が投入された時刻および電源を遮断した時刻の管理側制御手段21への送信などが行われることになる。
【0092】
また、ミシン3の起動が不許可とされた場合、オペレータあるいはメンテナンス要員がメンテナンス部材の交換などのエラーリカバリー処理を行うことになる。そして、エラーリカバリー処理を終了したことを、タッチパネル36に入力すると、その情報が管理側制御手段21に送信され、管理側制御手段21は、管理側記憶部23に記憶されている起動判別情報の一部、例えば、メンテナンス部材の累積稼動時間および/または累積回数を初期値に更新することになる。
【0093】
したがって、管理側記憶部23には、タッチパネル36から入力されたエラーリカバリー処理の情報に基づくデータの更新に必要なプログラムおよびデータを記憶するとよい。
【0094】
なお、上述の説明では、主管理装置2が、接続された複数のミシン3のうちの1台のミシン3から送信された情報を受信し、その情報を送信したミシン3に対して起動の可否を送信する場合を例にして説明したが、主管理装置2は、接続された何れのミシン3に対しても同様の処理を行うことは勿論である。
【0095】
このように、本実施形態の管理システム1によれば、主管理装置2に接続されている複数のミシン3のそれぞれの起動制御を主管理装置2から行うことができる。その結果、従来は管理されなかった複数のミシン3のそれぞれの起動制御を一元的に管理することが容易かつ確実にできるなどの優れた効果を奏する。
【0096】
また、本実施形態の管理システム1によれば、主管理装置2に接続されている複数のミシン3のそれぞれの起動制御を管理側記憶部23に記憶されている起動判別情報に基づいて行うことができるので、複数のミシン3のそれぞれの起動制御を容易かつ確実に行うことができるし、オペレータが間違った縫製作業を行うことを未然に防ぐことができる。
【0097】
また、本実施形態の管理システム1によれば、主管理装置2に接続されている複数のミシン3のそれぞれの起動制御を管理側記憶部23に記憶された起動判別情報と、管理側通信装置27により受信したミシン側通信装置41から送信されるミシン側情報とを比較して行うことができるので、複数のミシン3のそれぞれの起動制御を容易かつより確実に行うことができるし、オペレータが間違った縫製作業を行うことを未然に防ぐことがより確実にできる。
【0098】
また、本実施形態の管理システム1によれば、管理側受信装置27により受信したミシン側通信装置41から送信されるミシン側情報に基づいて管理側記憶部23に記憶された起動判別情報を更新するように形成されているので、複数のミシン3のそれぞれの起動制御を容易かつよりさらに確実に行うことができる。
【0099】
また、本実施形態の管理システム1によれば、ミシン側制御手段37が主管理装置2から送信された起動の可否の判別結果をミシン3に設けられた表示手段としてのタッチパネル36の表示部36aに表示するように形成されているので、オペレータが操作しようとするミシン3の起動の可否をオペレータに容易かつ確実に認識させることができる。
【0100】
また、本実施形態の管理システム1によれば、起動判別情報が工場固有情報、オペレータ固有情報、ミシン固有情報、縫製ロット情報およびメンテナンス情報よりなる群から選ばれたすくなくとも1つであるので、複数のミシン3のそれぞれの起動制御の判別を容易かつ確実に行うことができる。
【0101】
すなわち、ミシン3の起動停止を行う情報を、設計コンセプトなどの必要に応じて設定することができるので、システムの適用範囲、拡張性、設計の自由度などの向上を容易に図ることができる。
【0102】
また、本実施形態の管理システム1によれば、管理側制御手段21がミシン3の起動の可否を可と判別した場合、管理側記憶部23に予め記憶されている縫製作業を行うための縫製データを管理側通信装置27からミシン3に送信するように形成されているので、オペレータが間違った縫製作業を行うことを未然に防ぐことがより確実にできる。
【0103】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明に係るミシンの管理システムの実施形態の全体構成の要部を示すブロック図
【図2】図1の主管理装置およびミシンの要部の構成を示すブロック図
【図3】図1のミシンの管理システムの実施形態の動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
【0105】
1 ミシンの管理システム
2 主管理装置
3 ミシン
4 伝送路
21 管理側制御手段
22 MPU
23 管理側記憶部
27 管理側通信装置
31 ミシン本体
32 制御パネル
35 スイッチ
35a 起動スイッチ
35b 糸切りスイッチ
36 タッチパネル
36a 表示部
36b 操作部
37 ミシン側制御手段
38 MPU
39 ミシン側記憶部
41 ミシン側通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミシンの管理を行う主管理装置と、複数のミシンと、前記主管理装置と前記複数のミシンとを並列に接続する伝送路とを備え、
前記主管理装置は、前記複数のミシンのそれぞれとの相互間で前記伝送路を介して情報の送受信を行う管理側通信手段と、少なくとも前記複数のミシンのそれぞれの起動の可否を判別し、その判別結果を前記複数のミシンのそれぞれに送信する管理側制御手段とを備え、
前記複数のミシンのそれぞれは、前記主管理装置との相互間で前記伝送路を介して情報の送受信を行うミシン側通信手段と、少なくとも前記ミシン側通信手段により受信した前記主管理装置から送信される起動の可否の判別結果に基づいて起動を制御するミシン側制御手段とを備えていることを特徴とするミシンの管理システム。
【請求項2】
前記管理側制御手段は、少なくとも前記複数のミシンの起動の可否を判別するための起動判別情報が記憶される管理側記憶部を備え、前記管理側記憶部に記憶された起動判別情報に基づいて前記複数のミシンのそれぞれの起動の可否を判別するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のミシンの管理システム。
【請求項3】
前記管理側制御手段は、前記管理側記憶部に記憶された起動判別情報と、前記管理側通信手段により受信した前記ミシン側通信手段から送信されるミシン側情報とを比較して前記複数のミシンのそれぞれの起動の可否を判別するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のミシンの管理システム。
【請求項4】
前記管理側制御手段は、前記管理側受信手段により受信した前記ミシン側通信手段から送信されるミシン側情報に基づいて前記管理側記憶部に記憶された起動判別情報を更新するように形成されていることを特徴とする請求項3に記載のミシンの管理システム。
【請求項5】
前記ミシン側制御手段は、前記主管理装置から送信された起動の可否の判別結果をミシンに設けられた表示手段に表示するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のミシンの管理システム。
【請求項6】
前記起動判別情報は、工場固有情報、オペレータ固有情報、ミシン固有情報、縫製ロット情報およびメンテナンス情報よりなる群から選ばれたすくなくとも1つであることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載のミシンの管理システム。
【請求項7】
前記管理側記憶部には、縫製作業を行うための縫製データが予め記憶されており、前記管理側制御手段は、ミシンの起動の可否を可と判別した場合、前記管理側記憶部に記憶されている縫製データを前記管理側通信手段からミシンに送信するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のミシンの管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−39393(P2009−39393A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209028(P2007−209028)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000003399)JUKI株式会社 (1,557)
【Fターム(参考)】