説明

ラクタム含有HCV感染阻害剤

本発明は、ウイルス阻害、特にHCV感染およびSARS感染の阻害のための新規方法および組成物を示す。本発明はまたウイルス阻害のために有用な新規オキソアゼパニルアセトアミド誘導体を含む組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウイルス感染阻害のための新規方法および組成物を対象にする。いくつかの態様において、方法はHCV感染およびSARS感染の阻害のために提供される。本発明はまたウイルス感染阻害のために有用な新規ラクタム含有化合物を含む組成物を対象にする。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
肝炎は主に肝臓に影響する全身性疾患である。該疾患は食欲不振、吐き気、嘔吐、疲労、不安感、関節痛、筋痛症、および頭痛のような最初の症状の発症、その後の黄疸の発症によって特徴付けられる。該疾患はまたアミノトランスフェラーゼであるASTおよびALTの血中濃度の増加により特徴付けられ得る。血清中のこれらの酵素の定量は肝臓ダメージの程度を示す。
【0003】
肝炎と関連しているウイルス病原体には5種のカテゴリーがある:A型肝炎ウイルス(HAV);B型肝炎ウイルス(HBV);一方が血液感染性(C型肝炎)および他方が経腸伝搬型(E型肝炎)である非A、非B型(NANB)の2種の病原体;ならびにHBV関連デルタウイルス病原体(D型肝炎)の一般に5種のカテゴリーがある。
【0004】
肝炎には、一般に急性肝炎および慢性肝炎の2種の臨床上のカテゴリーがある。急性肝炎の症状は無症候性および不顕性(non-apparent)から致死的感染の範囲である。該疾患は無症状および持続性であり得るか、または迅速に肝硬変を伴う慢性肝臓疾患、および場合によっては、肝細胞癌腫に進行する。米国の成人白人における急性B型肝炎感染症は症例の約5%から10%において慢性B型肝炎に進行する。残りの症例おいて、約65%は無症候性である。極東において、感染は通常、周産期であり、50%から90%が慢性状態に進行する。異なる進行の割合は宿主の遺伝的な違いよりむしろ感染する年齢に関連すると思われる。米国において人口の約0.2%は慢性的に感染しており、高リスク群、例えば、医師、麻薬中毒者および腎臓透析患者において高い割合である。台湾、香港およびシンガポールのような国および地域において、人口における肝炎感染症の水準は10%の高さであり得る。
【0005】
米国において、慢性肝炎である約20%の患者は肝臓機能不全で死、さらに5%はB型肝炎関連癌腫を発症する。極東において、人口のより高い割合がHBVに感染し、そして長い慢性感染症後(20から40年)、これらの約25%は肝細胞癌腫を発症する。
【0006】
A型およびB型の両方の肝炎に対する血清学試験の開発後、研究者は肝炎様症状を有し、そして感染疾患と一致する潜伏期間および感染経路を有する他の患者を特定したが、AまたはB型肝炎感染症の血清学の証拠はなかった。ほぼ15年後、原因物質がRNAウイルスとして同定された。このウイルス(“C型肝炎”と称される)はHBV、レトロウイルス、または他の肝炎ウイルスと同族ではない。
【0007】
C型肝炎(HCV感染)は世界的で輸血後および散発性の非A、非B型(NANB)肝炎の主要な原因と考えられ、そして肝細胞癌腫を含む慢性肝臓疾患の発症に主な役目をする(Kuo et al., Science 244:362-364, 1989; Choo et al., British Medical Bulletin 46(2):423-441, 1990)。毎年輸血を受ける約3百万人のうち、約150,000人が急性C型肝炎を発症する(Davis et al., New Eng. J. Med. 321(22):1501-1506, 1989)。加えて、急性C型肝炎を発症するヒトの少なくとも半分が慢性C型肝炎を発症する。
【0008】
最近まで、急性または慢性B型またはC型肝炎の処置のために有効であると証明された治療はなく、肝炎に感染している患者は一般にその病気が進行するにまかせるしかなかった。ほとんどの抗ウイルス剤、例えば、アシクロビル、ならびにコルチコステロイドの使用を介して免疫系を強化する試みは有効ではないと証明された(Alter, “Viral hepatitis and liver disease,” Zuckerman (ed.), New York: Alan R. Liss, pp. 537-42, 1988)。幾分かの抗ウイルス活性はアデノシンアラビノシドで観察されたが(Jacyna et al., British Med. Bull. 46:368-382, 1990)、この薬剤に関連する毒性の副作用によりこのような処置は許容されない。
【0009】
慢性B型およびC型肝炎感染症のための幾分かの有効性を提供した1つの処置は組換えαインターフェロンの使用である(Davis et al., New Eng. J. Med. 321(22):1501-1506, 1989; Perrillo et al., New Eng. J. Med. 323:295-301, 1990)。
しかしながら、B型肝炎感染を有する患者において感染者の約35%しかこのような処置に応答せず、周産期感染者において約10%しかこの処置に応答しない。C型肝炎感染において、このような治療を利用した短期間の成功は明瞭であるが、治療に応答した半分の患者が処置終了の6ヶ月後に再発した。加えて、αインターフェロン治療でのさらなる困難は、本組成物が毒性の副作用、例えば、嘔吐、およびインフルエンザ様症状を頻繁に有することであり、これは感受性の患者に対する用量の減少を必要とする。
【0010】
肝細胞癌腫はB型肝炎およびC型肝炎感染に関連する疾患である。簡潔には、肝細胞癌腫は世界的にもっとも一般的な癌である。毎年約1,000,000人の死の原因であり、それらのほとんどは中国およびサハラ以南のアフリカである。肝細胞癌腫におけるB型肝炎感染の病因的役割の強い証拠がある。HBVの保菌者は肝細胞癌腫の発症のリスクにおいて非保菌者の90倍も高い。多くの場合において、B型肝炎ウイルスDNAは腫瘍の細胞ゲノム内に結合する。同様に、C型肝炎ウイルスはまた最近、循環するHCV感染抗体が肝細胞癌腫を有する幾人かの患者において見いだすことができた観察に基づいて、肝細胞癌腫と関連することが発見された。現在、化学療法、放射線療法および免疫療法は有望でないため、外科的切除が肝細胞癌腫に対する処置として唯一提供される(Colombo et al., Lancet 1006-1008, 1989; Bisceglie et al., Ann. of internal Med. 108:390-401, 1988; Watanabe et al., Int. J. Cancer 48:340-343, 1991; Bisceglie et al., Amer. J. Gastro. 86:335-338, 1991).
【0011】
重症急性呼吸器症候群、または“SARS感染”は最近アジア、北アメリカおよびヨーロッパで報告されている、しばしば致命的な呼吸器疾患である。SARS感染の原因病原体が、これまで認識されていないコロナウイルスであると最近断定され、最近、疾病対策予防センター(CDC)により配列決定された。
【0012】
HCV感染およびSARS感染のような感染により引き起こされるヒトへの深刻な脅威を考慮すると、このような感染症を処置する新規治療が非常に重要であることは明白である。本発明はそれらのならびに他の重要な目的を対象にする。
【発明の開示】
【0013】
発明の要旨
いくつかの態様において、本発明は、ウイルス感染を患っている患者に治療有効量の置換オキソアゼパニルアセトアミドを投与することを含む、ウイルス感染の処置法を提供する。いくつかの態様において、置換オキソアゼパニルアセトアミドは式I:
【化1】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
【0014】
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
【0015】
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化2】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
【0016】
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化3】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩である。
【0017】
いくつかの態様において、上記の化合物、立体異性体または薬学的に許容される塩は式IV:
【化4】

を有する。
【0018】
本発明の化合物のさらなる態様において、R80が所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよいベンジルであり;そして
Zが式VまたはVI:
【化5】

〔式中、kおよびmはそれぞれ0、1または2であり、そして各Rはそれぞれ同じかまたは異なり得る〕を有する。
【0019】
いくつかのさらなる態様において、各Rがそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され;
ここで、該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールおよびアリールアルキル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよいか;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)(CH−(O)−(CH−(O)の該部分を形成し得;そして
各Rがそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、アリール、アリールアルキルおよび式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで、該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールおよびアリールアルキル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい。
【0020】
いくつかのさらなる態様において、RがH、ベンジルおよびアルキルからなる群から選択され;
各Rがそれぞれ独立してH、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、CF、OCF、アリルオキシ、ハロゲン、ピリジル、−C(=O)−OC1−6アルキル、所望によりC1−6アルキル基で置換されていてもよいチアゾリル、所望によりハロゲン、C1−6アルコキシ、CFおよびOCFからなる群から選択される3個までの置換基で置換されていてもよいフェノキシ;ならびにN(R40)(R41){式中、R40がC1−6アルキルであり、そしてR41が所望により−OC1−6アルキルで置換されていてもよいC1−6アルキルである}からなる群から選択されるか;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−の部分を形成し得;そして
各Rがそれぞれ独立してH、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよび式−(CH)f−N(R11)(R10):
{式中、fが1であり;
11がHまたはC1−6アルキルであり;そして
10が式−(CH−L、{式中、gが0、1、2、3、4、5または6であり、そしてLがH、C3−6シクロアルキル、アリル、ピリジルおよびフェニルからなる群から選択され、ここで該フェニルが所望によりハロゲン、OH、C1−6アルキル、OC1−6アルキル、CF、OCFおよびN(R12)(R13)からなる群から選択される3個までの置換基で置換されていてもよい}の所望により置換されていてもよいアリールアルキル基であるか;
またはR11およびR10がそれらが結合している窒素と一緒になって所望によりヘテロシクロアルキル基で置換されていてもよいピペリジンを形成し得る}の基からなる群から選択される。
【0021】
前記それぞれのいくつかのさらなる態様において、Zが式Vを有するか、またはZが式VIを有する。前記それぞれのいくつかのさらなる態様において、QがOであるか、またはQがN(R25)であるか、またはQがSであるか、またはQがSOであるか、またはQがSOである。前記それぞれのいくつかのさらなる態様において、Xが式−(CH−(nが2または3である)の基である。さらなる態様において、XがYがCHであるか、またはYがSであるか、またはYがSOであるか、またはYがSOであるか、またはYがN(R20)である式IIの基である。前記それぞれのいくつかのさらなる態様において、QがOであり;Zが式Vを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。前記のさらなる態様において、QがOであり;Zが式VIを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。
【0022】
前記それぞれのいくつかのさらなる態様において、QがSであり;Zが式Vを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。前記のさらなる態様において、QがSであり;Zが式VIを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。前記のさらなる態様において、QがOであり;Zが式Vを有し;そしてXがYがCHまたはSである式IIの基である。前記のさらなる態様において、QがOであり;Zが式VIを有し;そしてXがYがCHまたはSである式IIの基である。前記のさらなる態様において、QがSであり;Zが式Vを有し;そしてXがYがCHまたはSである式IIの基である。前記のさらなる態様において、QがSであり;Zが式VIを有し;そしてXがYがCHまたはSである式IIの基である。
【0023】
いくつかのさらなる態様において、本発明の化合物は下記表1に提供される。
【0024】
式Iまたは式IVを有する本発明の化合物のいくつかの態様において、本化合物はN−(4−エトキシベンジル)−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−2−フェノキシアセトアミドまたはN−[(2−フルオロフェニル)メチル]−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−2,2−ジフェニルアセトアミドでない。
【0025】
本発明は、さらにウイルス感染を患っている患者に本発明の化合物または本発明の化合物を含む組成物を投与することを含む該感染の症状を緩和するための方法を提供する。いくつかの態様において、ウイルス感染はHCV感染である。
【0026】
本発明は、さらにSARS感染を患っている患者に本発明の化合物または本発明の化合物を含む組成物を投与することを含む該感染の症状を緩和するための方法を提供する。
【0027】
さらなる態様において、本発明は、HCV感染を患っている患者に治療有効量の置換オキソアゼパニルアセトアミドまたは置換オキソアゼパニルフェノキシアセトアミドを投与することを含む該感染の処置法を提供する。
【0028】
さらなる態様において、本発明は、SARS感染を患っている患者に治療有効量の置換オキソアゼパニルアセトアミドまたは置換オキソアゼパニルフェノキシアセトアミドを投与することを含む該感染の処置法を提供する。
【0029】
本発明は、さらにHCV感染を患っている患者に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む該感染を阻害する方法を提供する。
【0030】
本発明は、さらにSARS感染を患っている患者に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む該感染を阻害する方法を提供する。
【0031】
本発明で提供されるものはまた少なくとも1種の本発明の化合物を含む医薬組成物である。
【0032】
いくつかの態様において、本発明は、下記実施例83または実施例84のアッセイにより測定されるHCV感染阻害に対して10μM以下のIC50値を示す式IIの化合物を提供する。
【0033】
本発明はまた、対象の化合物を含む組成物および対象の化合物を使用するための方法を提供する。本発明の化合物を製造するための方法がまた記載されている。他の有用な方法は本記載を理解すれば(armed with)、当業者には明白であろう。本発明の化合物のこれらのおよび他の特徴はさらに下記で詳細に説明する。
【0034】
詳細な説明
ある局面において、本発明はウイルス感染、特にHCV感染およびSARS感染の阻害のための新規方法および組成物を目的とする。いくつかの態様において、本発明は、ウイルス感染を患っている患者に本発明の化合物を投与することを含む該感染の症状を緩和するための方法および該感染の処置法を提供する。さらなる態様において、本発明はHCV感染またはSARS該感染を患っている患者に本発明の化合物を投与することを含む該感染を阻害するための方法を提供する。本発明の方法のいくつかの態様において、本発明の化合物は置換オキソアゼパニルアセトアミドである。さらなる態様において、該化合物は置換オキソアゼパニルフェノキシアセトアミドである。
【0035】
いくつかの態様において、置換オキソアゼパニルアセトアミドは式I:
【化6】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
【0036】
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化7】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
【0037】
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
【0038】
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化8】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
を有するか、またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩である。
【0039】
いくつかのさらなる態様において、本発明の化合物は式IV:
【化9】

を有する。
【0040】
式IVの化合物のいくつかのさらなる態様において、R80が所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよいベンジルであり;そして
Zが式VまたはVI:
【化10】

〔式中、kおよびmはそれぞれ0、1または2であり、そして各Rはそれぞれ同じかまたは異なり得る〕を有する。
【0041】
本発明のいくつかの態様において、置換オキソアゼパニルアセトアミドなる用語は式:
【化11】

〔式中、Aは所望により置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基であり;環Bは所望により置換されていてもよい5−9員環であり(所望によりそれに縮合した置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール環を所望により含み得る);Cは上記定義の式−Q−Zの基であり、そしてDは上記定義の基Rである〕の骨格を有する化合物を意味する。本発明の他の態様において、置換オキソアゼパニルアセトアミドなる用語は式:
【化12】

を有する上記のとおりの骨格を意味する。
【0042】
本明細書で使用されるアルキルなる用語は、直鎖、分岐鎖および環状炭化水素(すなわち“シクロアルキル”基)、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロペンチルを含む飽和炭化水素種、前記アルキル−置換誘導体を含む飽和多環系、例えば、デカヒドロナフタレンおよびアダマンタンなどを意味すること意図する。
【0043】
本明細書で使用されるアルケニルなる用語は1個またはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含むアルキル基であるが芳香族ではないものを意味することを意図する。アルキニルなる用語は1個またはそれ以上の炭素−炭素三重結合を含むアルキル基であり、そして芳香族ではないものを意味することを意図する。ペルハロアルキルなる用語はすべての水素原子がハロゲン原子で置き換えられているアルキル基を意味することを意図する。
【0044】
本明細書で使用される、アルカノイルなる用語は式−C(=O)アルキルの基を意味することを意図する。
【0045】
本明細書で使用される、アルコキシなる用語は式−O−アルキルの部分を意味することを意図する。ペルハロアルコキシなる用語はすべての水素原子がハロゲン原子で置き換えられているアルコキシ基を意味することを意図する。“アルコキシアルキル”なる用語は式−アルキル−O−アルキルの基を意味することを意図する。モノアルキルアミノおよびジアルキルアミノなる用語は、各々、式NH−アルキルおよびN(アルキル)(アルキル基の構成が同じであるかまたは異なっていてもよい)の基を示す。“アルキルアミノアルキル”なる用語は式−アルキル−NR’R”(式中、R’はアルキルであり、そしてR”はHである(すなわち、“モノアルキルアミノアルキル”)かまたはアルキル(すなわち、ジアルキルアミノアルキル)である)の基を意味することを意図する。“アルコキシアルキルアミノアルキル”なる用語はR’およびR”アルキル基の一方または両方がアルコキシ基で置換されているアルキルアミノアルキル基を意味することを意図する。
【0046】
本明細書で使用されるアリールなる用語は芳香族性炭化水素系、例えば、フェニル、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニル、ピレニルなどを意味することを意図する。いくつかの態様において、アリール基は6から10個の炭素原子を有する。
【0047】
“アリールアルコキシ”なる用語はアリール基を有するアルコキシ基を意味することを意図する。“アリールオキシアルキル”なる用語は式−アルキル−O−アリールの基を意味することを意図する。アリールカルボニルなる用語は式−C(=O)アリールの部分を意味することを意図する。アリールアルカノイルアルキルなる用語は式アルキル−C(=O)−アリールアルキルの部分を意味することを意図する。アリールアルキルオキシなる用語は式−O−アリールアルキルの基、例えば、ベンジルオキシ基を示す。アルキルヘテロアリールなる用語は式−ヘテロアリール−アルキルの基、例えば、4−メチル−ピリド−2−イル基を示す。
【0048】
本明細書で使用される、アリールアルキル(または“アラルキル”)なる用語は結合しているアリール基を有するアルキル基、例えば、ベンジルおよびナフチルメチル基を意味することを意図する。いくつかの態様において、アリールアルキル基は7から11個の炭素原子を有する。
【0049】
本明細書で使用される、アルキルアリール(または“アルカリル”)なる用語は結合している1個またはそれ以上のアルキル基を有するアリール基、例えば、4−メチルフェン−1−イル基、またはフェニル環を介して結合しているキシリル基を意味することを意図する。
【0050】
“アリールアミノ”、“アリールアルキルアミノ”および“アルカリルアミノ”なる用語は各々R”がHまたはアルキルである式−NR”のアミノ基を介して結合しているアリール、アリールアルキルまたはアルキルアリール基を意味する。“アリールアルキルアミノアルキル”および“アルキルアリールアミノアルキル”は各々、アリールアルキルアミノ基またはアルキルアリールアミノ基を有するアルキル基を示す。
【0051】
本明細書で使用される、“ヘテロシクロアルキル”なる用語は1個またはそれ以上の環ヘテロ(すなわち、非炭素)原子(好ましくはO、NまたはSである)を含み、そしてまた1個またはそれ以上の付加アルキル基を含み得る非芳香環を含む基を意味することを意図する。またヘテロシクロアルキルの定義において含まれるものは環外ヘテロ原子を含む部分、例えば、二重結合を介して環外OまたはS原子に結合している環炭素を有するシクロアルキル環である。またヘテロシクロアルキルの定義において含まれるものは非芳香族性ヘテロ環式環に縮合された(すなわち、共通の結合を有する)1個またはそれ以上の芳香環を有する部分、例えば、フタルイミジル、ナフタルイミジル、ピロメリトジイミジル、フタラニル、および飽和ヘテロ環のベンゾ誘導体、例えば、インドレンおよびイソインドレン基である。
【0052】
“ヘテロシクロアルキルアミノ”なる用語はR”がHまたはアルキルである式−NR”のアミノ基を介して結合しているヘテロシクロアルキル基を意味する。“ヘテロシクロアルキルアミノアルキル”なる用語はアルキル基を介して結合しているヘテロシクロアルキルアミノ基を意味する。“ヘテロシクロアルキルアルキル”なる用語は環外アルキル基を介して結合しているヘテロシクロアルキル基を意味する。“ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル”なる用語はR”がHまたはアルキルである式−アルキル−NR”−ヘテロシクロアルキルアルキルの基を意味する。
【0053】
本明細書で使用される、“ヘテロアリール”なる用語は1個またはそれ以上1個またはそれ以上の環ヘテロ(すなわち、非炭素)原子(好ましくはO、NまたはSである)を含むアリール基を意味する。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は単環式または二環式であり、そして4個までの環ヘテロ原子を有する。いくつかの好ましいヘテロアリール基の例はピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、トリアジン、キノリン;インドール、ベンゾイミダゾールなどから生じるラジカルを含む。
【0054】
“ヘテロアリールカルボニル”なる用語は式−C(=O)−ヘテロアリールの部分を意味することを意図する。“ヘテロアリールアルキル”なる用語は式−アルキル−ヘテロアリールの基を意味することを意図する。“アルキルヘテロアリール”なる用語は式−ヘテロアリール−アルキルの基を意味することを意図する。“ヘテロアリールアルキルアミノ”なる用語はR”がHまたはアルキルである式NR”−ヘテロアリールアルキルの基を意味することを意図する。“ヘテロアリールアルキルアミノアルキル”なる用語は式−アルキル−ヘテロアリールアルキルアミノの基を示す。
【0055】
“ハロゲン”なる用語はフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含むVII族元素を意味することを意図する。
【0056】
一般的に、語尾“スルホニル”は式−S(=O)−を有する基を介する基の結合を意味することを意図する。したがって、“アルキルスルホニル”なる用語は式−SO−アルキルの基を意味することを意図し、アリールスルホニルなる用語は式−S(=O)−アリールの部分を意味することを意図し、そしてヘテロアリールスルホニルなる用語は式−S(=O)−ヘテロアリールの部分を意味することを意図する。
【0057】
一般的に、語尾“オキシ”を含む用語は酸素原子を介する基の結合を意味することを意図する。例えば、“アリールオキシ”なる用語は酸素原子を介して結合しているアリール基、例えばフェノキシを意味することを意図し、そして“アリアルキルオキシ”または“アリールアルキルオキシ”は式−O−アリールアルキル、同様にアリール−アルキル−O−、また同様に−O−アルキル−アリールの基を意味する。
【0058】
本明細書で使用される、アリールオキシカルボニルなる用語は式−C(=O)−O−アリールの部分、例えば、フェノキシカルボニルを意味することを意図する。
本明細書で使用される、アルコキシアルコキシアルキルなる用語は式−アルキル−O−アルキル−O−アルキルの部分を意味することを意図する。
本明細書で使用される、ヒドロキシアルキルなる用語は水素原子をOHで置き換えたアルキル基を意味することを意図する。
本明細書で使用される、アルコキシカルボニルなる用語は式−C(=O)−O−アルキルの部分を意味することを意図する。
【0059】
“天然に生じるα−アミノ酸の側鎖”なる用語はグリシン以外の天然に生じるα−アミノ酸の側鎖を意味することを意図し、Rが側鎖である式HN−CHR−COOHを有することは既知である。このような天然に生じるアミノ酸の例は20個、いわゆる“必須”アミノ酸、例えば、セリンおよびスレオニンを含む。さらなる天然に生じるα−アミノ酸の側鎖はBiochemistry, 3rd Edition, Matthews, Van Holde, and Ahern, Addison Wesley Longman, San Francisco, CAにおいて見いだすことができ、この文献の内容を本明細書に包含させる。
【0060】
いくつかの態様において、本発明は、式IV:
【化13】

を有する化合物を提供する。
【0061】
80が所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよいベンジルであり;そして
Zが式VまたはVI:
【化14】

〔式中、kおよびmはそれぞれ0、1または2であり、そして各Rはそれぞれ同じかまたは異なり得る〕を有する。
【0062】
本発明の化合物のいくつかの態様において、各Rがそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され;
ここで、該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールおよびアリールアルキル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよいか;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)(CH−(O)−(CH−(O)の該部分を形成し得;そして
各Rがそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、アリール、アリールアルキルおよび式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで、該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールおよびアリールアルキル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい。
【0063】
いくつかのさらなる態様において、RがH、ベンジルおよびアルキルからなる群から選択され;
各Rがそれぞれ独立してH、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、CF、OCF、アリルオキシ、ハロゲン、ピリジル、−C(=O)−OC1−6アルキル、所望によりC1−6アルキル基で置換されていてもよいチアゾリル、所望によりハロゲン、C1−6アルコキシ、CFおよびOCFからなる群から選択される3個までの置換基で置換されていてもよいフェノキシ;ならびにN(R40)(R41){式中、R40がC1−6アルキルであり、そしてR41が所望により−OC1−6アルキルで置換されていてもよいC1−6アルキルである}からなる群から選択されるか;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−の部分を形成し得;そして
各Rがそれぞれ独立してH、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよび式−(CH)f−N(R11)(R10):
{式中、fが1であり;
11がHまたはC1−6アルキルであり;そして
10が式−(CH−L、{式中、gが0、1、2、3、4、5または6であり、そしてLがH、C3−6シクロアルキル、アリル、ピリジルおよびフェニルからなる群から選択され、ここで該フェニルが所望によりハロゲン、OH、C1−6アルキル、OC1−6アルキル、CF、OCFおよびN(R12)(R13)からなる群から選択される3個までの置換基で置換されていてもよい}の所望により置換されていてもよいアリールアルキル基であるか;
またはR11およびR10がそれらが結合している窒素と一緒になって所望によりヘテロシクロアルキル基で置換されていてもよいピペリジンを形成し得る}の基からなる群から選択される。
【0064】
本発明の化合物のいくつかの態様において、Zが式Vを有するか、またはZが式VIを有する。いくつかのさらなる態様において、QがOであるか、またはQがN(R25)であるか、またはQがSであるか、またはQがSOであるか、またはQがSOである。いくつかのさらなる態様において、Xが式−(CH−(nが2または3である)の基である。さらなる態様において、XがYがCHであるか、またはYがSであるか、またはYがSOであるか、またはYがSOであるか、またはYがN(R20)である式IIの基である。さらなる態様において、QがOであり;Zが式Vを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。さらなる態様において、QがOであり;Zが式VIを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。
【0065】
本発明の化合物のさらなる態様において、QがSであり;Zが式Vを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。さらなる態様において、QがSであり;Zが式VIを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である。さらなる態様において、QがOであり;Zが式Vを有し;そしてXがYがCHまたはSである式IIの基である。いくつかのさらなる態様において、QがSであり;Zが式Vを有し;そしてXがYがCHまたはSである式IIの基である。いくつかのさらなる態様において、QがSであり;Zが式VIを有し;そしてXがYがCHまたはSである式IIの基である。
【0066】
いくつかのさらなる態様において、本発明の化合物は下記表1に提供される。
【0067】
本明細書に記載されている置換オキソアゼパニルアセトアミド化合物は容易にスキーム1に示されるとおりに合成でき、その特徴は実施例セクションで提供される。
【0068】
【化15】

適当に置換されたアミノラクタムおよびアルデヒド出発物質の選択により、式(I)および(IV)のものを含む様々な置換オキソアゼパニルアセトアミド化合物を合成できることは認識される。したがって、いくつかの態様において、本発明はスキーム1の式(I)および(IV)の化合物の製造法を提供する。さらに本発明は中間体ならびにそれらのスキーム1および下記の実施例に記載のとおりの合成の対応する方法を含むことが考慮される。このような方法にしたがって、化合物の可変構成要素は式(I)および(IV)の化合物に対して記載されている同じ意味のすべてのものを含み得る。
【0069】
本発明は、本明細書に記載されている化合物のすべての可能なプロトン化および非プロトン化形態、ならびにそれらの溶媒和物および薬学的に許容される塩を含むことが考慮される。また本明細書に記載されている化合物はそれぞれ明確にすべての可能な互変異性体および立体異性体を含むことを意図する。
【0070】
本明細書中、化合物は一般的なおよび個々の化学式により、およびまた名前により記載されている。すべてのこのような例において、それぞれ個々の本明細書に記載の化合物の立体異性体、ならびに同じ化合物のラセミ体を含む。
【0071】
本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は動物およびヒト対象におけるウイルス感染、特にHCV感染およびSARS感染の処置に対して有用である。本発明の化合物は単独で、または1種またはそれ以上の本発明の化合物と1種またはそれ以上の薬学的に許容される担体を一緒に含む医薬組成物で使用され得る。したがって、さらなる局面において、本発明は本明細書に記載の新規化合物を活性成分として利用するウイルス感染の医薬組成物および処置法を含む。
【0072】
いくつかの態様において、本発明の化合物は様々な薬学的に許容される対イオンのいずれかを含み得る塩、例えば、制限はしないが、アミン塩として製造できる。アミン塩に対する適当な対イオンはアセテート、アジペート、アミノサリチレート、アンヒドロメチレンシトレート、アスコルベート、アスパルテート、ベンゾエート、ベンゼンスルホネート、ブロマイド、シトレート、カンホレート、カンホルスルホネート、クロライド、エストレート、エタンスルホネート、フマレート、グルコヘプタノエート、グルコネート、グルタメート、ラクトビオネート、マレート、マレエート、マンデラート、メタンスルホネート、パントテネート、ペクチネート、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクチェロネート、プロピオネート、サリチレート、ステアレート、スクシネート、スルフェート、タートレートおよびトシレートを含む。他の適当な陰イオン種は当業者に明白である。
【0073】
本発明の化合物は1種またはそれ以上の本発明の化合物および1種またはそれ以上の薬学的に許容される担体を含み得る医薬組成物に処方し得る。本発明の化合物は粉末または結晶形で、液体溶液または懸濁液で投与することができる。それらは限定はしないが、局所的に、経口的におよび非経口的に注射(例えば、静脈内にまたは筋肉内に)することを含む、抗ウイルス剤の投与のための有効な既知の様々な手段により投与され得る。
【0074】
注射により投与するとき、本発明の化合物に対する送達の好ましい経路はアンプルまたは複数回投与用容器における単位用量形である。注射可能組成物は油性もしくは水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、またはエマルジョンのような形態を取り得、様々な製剤用薬剤を含み得る。あるいは、活性成分は適当なビヒクル、例えば、滅菌水で送達時に再構成される粉末(凍結乾燥させたまたは凍結乾燥ではない)形であり得る。注射可能組成物において、担体は一般的に滅菌水、塩水または他の注射可能液体、例えば、筋肉内注射のためのピーナッツ油からなる。様々な緩衝剤、防腐剤なども含み得る。
【0075】
局所適用は軟膏、クリーム、ローションを形成するため担体、例えば、疎水性または親水性基剤、ペイント(paint)を形成するため水溶性、油性またはアルコール性液体または粉末を形成するため乾燥希釈剤で処方され得る。
【0076】
経口組成物は、例えば、錠剤、カプセル、経口懸濁液および経口溶液のような形をとり得る。経口組成物は、慣用の製剤用薬剤のような担体を使用し得、持続放出特徴ならびに即放形を含み得る。
【0077】
投与される用量は処置すべき対象の状態およびサイズ、投与の経路および頻度、病原体の選択された特定の化合物への感受性、感染の毒性および他の要因に大きく依存する。しかし、このような事は抗ウイルス分野で既知の処置の原則にしたがって専門家の通常の判断に任せられる。正確な投与レジメンに影響する他の因子は、感染症の性質および処置される個体の固有の性質とは別に化合物の分子量である。
【0078】
本明細書に記載されている発明はまた哺乳類にウイルス感染症を処置するために有用な量の本発明の化合物を投与することを含む該感染症を処置するための方法を含む。本発明の抗ウイルス化合物の投与の好ましい方法の1つは経口および非経口、例えば、静脈内注入、静脈内ボーラスおよび筋肉内注射を含む。
【0079】
本明細書で提供される化合物は医薬組成物内に薬学的に許容される非毒性賦形剤および担体との混合により処方され得る。上記のとおり、このような組成物は非経口投与で、特に液体溶液または懸濁液の形態で;または経口投与、特に錠剤またはカプセルの形態で;または鼻腔内、特に粉末、点鼻薬、またはエアロゾルの形態で;または例えば、経皮パッチを介して皮膚に使用するために製剤されるか;または当業者に明白な通りこれらおよび他の投与形態のための他の適当な形態に製剤される。
【0080】
組成物は簡便には単位用量形で投与され得、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Pub. Co., Easton, PA, 1980)に記載されている医薬分野で既知のなんらかの方法により製造され得る。非経口投与用の製剤は、一般的な賦形剤、滅菌水または塩水、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、油および植物起源の水素化ナフタレンなどを含み得る。特に、生物適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、またはポリオキシエチレンポリシプロピレンコポリマーは活性化合物の放出を制御するために有用な賦形剤であり得る。これらの活性化合物に対する他の潜在的に有用な非経口送達系は、エチレン−酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、埋め込み式注入系、およびリポソームを含む。吸入投与のための製剤は賦形剤として、例えば、ラクトースを含むか、または例えば、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル、グリココレートおよびデオキシコレートを含む水性溶液、または点鼻薬の形態で投与するための油性溶液または鼻腔内に適用するためのゲルであり得る。非経口投与のための製剤はまたバッカル投与のためのグリコココレート、直腸投与のためのサリチラート、または膣投与のためのクエン酸を含み得る。経皮パッチのための製剤は好ましくは親油性エマルジョンである。
【0081】
本発明の物質は医薬において唯一の活性剤として使用され得るか、または他の活性成分、例えば、ウイルス感染の処置において有用である他の薬剤と組み合わせて使用され得る。
【0082】
治療的組成物中の本明細書に記載の化合物の濃度は、投与すべき薬剤の用量、使用される化合物の化学的特徴(例えば、疎水性)、および投与形路を含む多くの因子に依存して変化し得る。ヒトへの送達のための組成物は、単位用量あたり、液体または固体のいずれであれ、約0.01%から約99%で活性成分を含み得、好ましい範囲は約0.1%−60%である。例えば、本発明の化合物は非経口投与のために約0.1から10%w/vの化合物を含む水性生理学的緩衝溶液で有効な阻害量を提供し得る。
【0083】
典型的な用量範囲は1日あたり約1mg/kgから約1g/kg(体重)であり;好ましい用量範囲は1日あたり約0.01mg/kgから100mg/kg(体重)である。このような製剤は一般的に本発明の化合物の阻害する量を提供する。しかしながら投与すべき薬剤の好ましい用量は疾患または障害の種類および進行の程度、個々の患者の全体的健康状態、選択された化合物の相対的な生物学的有効性、および化合物賦形剤の処方、ならびにその投与形路のような変量に依存するであろう。
【0084】
本発明は特定の好ましい態様を限定的に記載したが、下記実施例は説明のためのみに提供し、それへの限定を意図しない。
【0085】
これらの化合物の名称はAdvanced Chemistry Development, Incから入手できるACD Nameバージョン5.04ソフトウェア(May 28, 2001)およびChemInnovation Software, Incから入手できるChemInnovation NamExpert+NomenclatorTMブランドソフトウェアを使用して提供された。いくつかの出発物質は標準IUPAC名称を使用して名付けられた。
【実施例】
【0086】
実施例
実施例1
3−メチル−4−プロポキシベンズアルデヒドの製造
【化16】

4−ヒドロキシ−3−メチルベンズアルデヒド[(1);16.65g;1当量]、1−ブロモプロパン[12.2ml;1.1当量]、ヨウ化ナトリウム[4.58g;0.25当量]、炭酸カリウム[33.8g;2当量]およびDMF(300mL)を乾燥丸底フラスコに加えた。該フラスコをコンデンサーおよびゴム隔膜で栓をし、次いでアルゴンでフラッシュした。反応物を75℃に12時間アルゴン雰囲気下で加熱した。次いで反応物を水(900mL)および酢酸エチル(900mL)を含む分液漏斗に注いだ。有機層をさらに水で2回および塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機濾液を真空濃縮し、3−メチル−4−プロポキシベンズアルデヒドを粗油状物として得た。生成物をさらなる精製なしに次の段階で使用した。
【0087】
実施例2:(3S)−3−{[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アミノ}アザペルヒドロエピン−2−オンの製造
【化17】

3−メチル−4−プロポキシベンズアルデヒド(9.72g;1当量)、(S)−α−アミノ−オメガ−カプロラクタム[6.99g;1当量]、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(34.68g;3当量)、および塩化メチレン(220mL)を丸底フラスコに加えた。次いで反応物を室温で5時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)を反応をクエンチするために注意深く加えた。得られる混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、分液漏斗中で振動させた。有機層を単離した後、水性層を2回以上酢酸エチル(全量400mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾取し、有機濾液を真空濃縮し、粗生成物を得た。得られる粗油状物を塩化メチレン中に溶解し、塩化メチレン/メタノール勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。純画分を合わせ、真空濃縮し、(3S)−3−{[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アミノ}アザペルヒドロエピン−2−オンを油状物として得た。
【0088】
実施例3
N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−(4−カルボニルフェノキシ)−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミドの製造
【化18】

(3S)−3−{[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)−メチル]アミノ}アザペルヒドロエピン−2−オン(4.00g)、4−ホルミルフェノキシ酢酸(4.96g;2当量)、EUCl(5.28g、2当量)、およびTHF(30mL)を丸底フラスコに加えた。反応物を室温で5時間撹拌した。その後、混合物を真空濃縮し、酢酸エチル(50ml)および水(50ml)で希釈した。得られるスラリーを分液漏斗に入れ、激しく振動させた。次いで有機層を単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾取し、有機濾液を真空濃縮し、粗生成物を得た。得られる不純な固体を塩化メチレン中に溶解し、塩化メチレン/メタノール勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーを介して精製した。純画分を合わせ、真空濃縮し、N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−(4カルボニルフェノキシ)−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミドを純粋な固体として得た。
【0089】
実施例4
N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−{4−[(シクロヘキシルアミノ)メチル]−フェノキシ}−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミドの製造
【化19】

N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−(4−カルボニルフェノキシ)−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミド(0.30g;1当量)、シクロヘキシルアミン(0.30mL;4当量)、および塩化メチレン(3mL)を丸底フラスコに加えた。反応物を室温で10時間撹拌した。次いでトリアセトキシホウ化水素ナトリウム(0.42g;3当量)を混合物に加えた。反応物を次いで室温でさらに3時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(3mL)を反応をクエンチするために注意深く加えた。得られる混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、分液漏斗中で振動させた。有機層を単離後、水性層を2回以上酢酸エチル(全量20mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾取し、有機濾液を真空濃縮し、粗固体を得た。固体混合物を次いでDMSOに溶解し、分取HPLCを介して精製した。純画分を次いで合わせ、凍結乾燥し、N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−{4−[(シクロヘキシルアミノ)メチル]フェノキシ}−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミドを純粋な白色TFA塩として得た。
【0090】
実施例5
N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−N−{[3−(N−シクロヘキシルカルバモイル)−4−プロポキシフェニル]メチル}−2−フェノキシアセトアミド(8)の製造
この化合物は下記スキーム2にしたがって合成された:
【化20】

a)3−メチル−4−プロポキシベンズアルデヒド(2)
【化21】

5−ホルミルサリチル酸(8.76g;1当量)、1−ブロモプロパン(10.1mL;2.1当量)、ヨウ化ナトリウム(3.95g;0.5当量)、炭酸カリウム(21.87g;3当量)、およびDMF(211mL)を乾燥丸底フラスコに加えた。該フラスコをコンデンサーおよびゴム隔膜で栓をし、次いでアルゴンで洗浄した。反応物を75℃に12時間アルゴン雰囲気下で加熱した。反応物を次いで水(900mL)および酢酸エチル(900mL)を含む分液漏斗に注いだ。有機層でさらに2回および塩水で2回洗浄した。有機層を単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾取し、有機濾液を真空濃縮し、プロピル5−カルボニル−2−プロポキシベンゾエート(1)を得た。粗生成物をさらなる精製なしに次の段階で使用した。
【0091】
b)プロピル5−{[((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)アミノ]メチル}−2−プロポキシベンゾエート(4)
【化22】

3−メチル−4−プロポキシベンズアルデヒド(6.00g;1当量)、(S)−α−アミノ−オメガ−カプロラクタム(3.69g;1.2当量)、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(15.24g;3当量)、および塩化メチレン(240ml)を丸底フラスコに加えた。反応物を次いで室温で5時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)を反応をクエンチするため注意深く加えた。得られる混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、分液漏斗中で振動させた。有機層を単離後、水性層を2回以上酢酸エチル(全量400mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾取し、有機濾液を真空濃縮し、粗生成物を得た。得られる粗油状物を塩化メチレンに溶解し、塩化メチレン/メタノール勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーを介して精製した。純画分を合わせ、真空濃縮し、プロピル5−{[((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)アミノ]メチル}−2−プロポキシベンゾエートを油状物として得た。
【0092】
c)プロピル5−{[N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−フェノキシアセチルアミノ]メチル}−2−プロポキシベンゾエート(6)
【化23】

プロピル5−{[((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)アミノ]メチル}−2−プロポキシベンゾエート(4.52g;1当量)、フェノキシアセチルクロライド(2.1mL;1.2当量)、ヒューニッヒ塩基(2.6mL;1.2当量)、およびTHF(125ml)を丸底フラスコに加えた。反応物を次いで室温で30分間撹拌した。反応物を次いで水(3mL)の添加によりクエンチし、真空濃縮し、THFを除去した。粗混合物を酢酸エチル(200mL)に溶解し、水(100mL)で洗浄した。有機層を次いで単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾取し、有機濾液を真空濃縮し、粗生成物を得た。得られる粗油状物を塩化メチレンに溶解し、塩化メチレン/メタノール勾配を使用してフラッシュクロマトグラフィーを介して精製した。純画分を合わせ、真空濃縮し、プロピル5−{[N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2フェノキシアセチルアミノ]−メチル}−2−プロポキシベンゾエート(6)を純粋な固体として得た。
【0093】
d)5−{[N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−フェノキシアセチルアミノ]メチル}−2−プロポキシ安息香酸(7)
【化24】

プロピル5−{[N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−フェノキシアセチルアミノ]−メチル}−2−プロポキシベンゾエート(1.15g;1当量)、水酸化リチウム(0.278g;5当量)、THF(11.5ml)、および水(11.5mL)を丸底フラスコに加えた。該フラスコにコンデンサーを取り付け、48℃に加熱した。反応完了後(約18時間−1時間ごとにTLCによりモニタリングする)、混合物を真空濃縮し、THFを除去した。反応を0.5Mのクエン酸水溶液の添加によりpH6に酸性化した。沈殿物を濾取し、水で洗浄し、空気吸入により乾燥させ、5−{[N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−フェノキシアセチルアミノ]メチル)−2−プロポキシ安息香酸(7)を純粋な白色固体として得た。
【0094】
e)N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−N−{[3−(N−シクロヘキシルカルバモイル)−4−プロポキシフェニル]メチル}−2−フェノキシアセトアミド(8)
【化25】

5−{[N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−フェノキシアセチルアミノ)メチル}−2−プロポキシ安息香酸(0.020g;1当量)、シクロヘキシルアミン(10.0μL;2当量)、EDCI(0.017g;2当量)、およびDMF(0.5ml)をバイアルに加えた。反応物を室温で10時間撹拌した。混合物を次いでプラグを介して濾過し、不溶性粒子を除去した。粗溶液を直接分取HPLCに注入した。純画分を合わせ、真空濃縮し、N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−N−{[3−(N−シクロヘキシルカルバモイル)−4−プロポキシフェニル]メチル}−2−フェノキシアセトアミド(8)を純粋な固体として得た。
【0095】
実施例6
N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−ブロモ−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミドの製造
【化26】

(3S)−3−{[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アミノ}アザペルヒドロエピン−2−オン(3.00g;1当量)、ヒューニッヒ塩基(2.4mL、1.1当量)、およびTHF(100ml)を乾燥丸底フラスコに加えた。混合物を次いでアルゴン雰囲気下で氷/水浴を使用して0℃に冷却した。ブロモアセチルクロライド(1.3mL;1.5当量)を次いで上記冷混合物に5分にわたって滴下した。得られる溶液をさらに30分間0℃で撹拌した。反応物を次いで水の添加(3ml)によりクエンチし、真空濃縮し、THFを除去した。粗混合物を酢酸エチル(200mL)に溶解し、水(100mL)で洗浄した。有機層を次いで単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾取し、有機濾液を真空濃縮し、粗生成物を得た。得られる粗油状物を塩化メチレンに溶解し、塩化メチレン/メタノール勾配を使用してフラッシュクロマトグラフィーを介して精製した。純画分を合わせ、真空濃縮し、N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−ブロモ−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミドを純粋な固体として得た。
【0096】
実施例7
N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]−2−(フェニルアミノ)アセトアミドの製造
【化27】

N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−2−ブロモ−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]アセトアミド(0.250g;1当量)、アニリン(0.11ml;2当量)、ヨウ化ナトリウム(0.023g;0.25当量)、炭酸カリウム(0.168g;2当量)およびDMF(2.4ml)を丸底フラスコに加えた。次いで反応物を75℃で8時間アルゴン雰囲気下で加熱した。室温に冷却後、混合物をコットンプラグを介して濾過し、過剰な不溶性塩、すなわちヨウ化ナトリウムおよび炭酸カリウムを除去した。粗溶液を分取HPLCにより精製した。純粋な画分を合わせ、真空濃縮し、N−((3S)−2−オキソアザペルヒドロエピン−3−イル)−N−[(3−メチル−4−プロポキシフェニル)メチル]−2−(フェニルアミノ)アセトアミドをTFA塩として得た。
【0097】
理解されるとおり、実施例7の一般製造法は様々な本発明の化合物の製造のために使用され得る。例えば、実施例7の臭化物は、同じ一般条件を使用して様々な求核原子、例えば、アニリン、チオフェノール、アリコキシドなどにより置き換えられ得る。
【0098】
実施例8−82
代表的な置換オキソアゼパニルアセトアミド化合物
本発明の代表的な置換オキソアゼパニルアセトアミド化合物を表2に示す。表2において、MHは質量分析により観察される分子イオンを意味する。
【0099】
表2 代表的な置換オキソアゼパニルアセトアミド
【表1】

【表2】

【表3】

【0100】
【表4】

【表5】

【表6】

【0101】
【表7】

【表8】

【表9】

【0102】
【表10】

【表11】

【表12】

【0103】
【表13】

【表14】

【表15】

【0104】
【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【0105】
アッセイ法
実施例83
細胞系におけるHCVレプリコンRNAの定量(HCV細胞ベースアッセイ)
HCVレプリコンを含有するHuh−11−7またはHuh9−13を含む細胞系(Lohmann, et al Science 285:110-113, 1999)を96ウェルプレートに5×10細胞/ウェルでまき、DMEM(高グルコース)、10%ウシ胎仔血清、ペニシリン−ストレプトマイシンおよび非必須アミノ酸を含む培地で増殖させる。細胞を5%COインキュベーターで37℃でインキュベートする。インキュベート終了時に、全RNAを抽出し、細胞からQiagen RNeasy 96 Kit(Catalog No. 74182)を使用して精製する。十分な物質がHCVに特異的なプローブ(下記)により検出できるようにHCVのRNAを増幅するために、HCVに特異的なプライマー(下記)はTagMan OneStep RT-PCR Master Mix Kit(Applied Biosystems catalog no. 4309169)を使用したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によりHCVのRNAの逆転写(RT)およびcDNAの増幅の両方を介在する。HCVゲノムのNS5B領域を決定するRT−PCRプライマーの核酸配列は下記のとおりである:
HCVフォワードプライマー“RBNS5bfor”:
5’GCTGCGGCCTGTCGAGCT
HCVリバースプライマー“RBNS5Brev”:
5’CAAGGTCGTCTCCGCATAC
【0106】
RT−PCR産物の検出を、蛍光レポーター色素およびクエンチャー色素で標識されたプローブがPCR反応中に処理されるときに放出される蛍光を検出するApplied Biosystems(ABI)Prism 7700 Sequence Detection System(SDS)を使用して成し遂げた。蛍光量の増加をPCRの各サイクル中に測定し、RT−PCR産物の増加量に反映させる。具体的に、定量化は増幅プロットが定義された蛍光閾値と交差するときの閾値サイクル(threshold cycle)に基づく。サンプルの閾値サイクルと既知の基準との比較が異なるサンプルにおける相対的な鋳型濃度の高感度測定を提供する(ABI User Bulletin #2 December 11, 1997)。データをABI SDSプログラムバージョン1.7を使用して分析する。相対的な鋳型濃度は既知のコピー数とHCVのRNA基準の基準曲線を使用することによりRNAのコピー数に変換され得る(ABI User Bulletin #2 December 11, 1997)。
【0107】
RT−PCR産物を下記標識プローブを使用して検出した:
5’FAM−CGAAGCTCCAGGACTGCACGATGCT−TAMRA
FAM=蛍光レポーター色素
TAMRA=クエンチャー色素.
【0108】
RT反応を48℃で30分間行い、続いてPCRを行う。A13I Prism 7700 Sequence Detection SystemでのPCR反応に対して使用されるサーマルサイクラーパラメーターは下記のとおりであった:95℃、10分の1サイクル、次いでそれぞれ95℃、15秒の最初のインキュベーションおよび60℃、1分の2回目のインキュベーションを含む35サイクル。
【0109】
細胞RNA内の内部対照分子に対してデータを標準化するため、RT−PCRを細胞性メッセンジャーRNAのグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)で行った。GAPDHのコピー数は使用される本細胞系において非常に安定である。GAPDHのRT PCRをHCVのコピー数を決定したものと全く同じRNAサンプルで実施する。GAPDHのプライマーおよびプローブ、ならびにコピー数を決定するための基準はABI Pre-Developed TagMan Assay Kit(catalog no. 4310884E)に包含されている。HCV/GAPDHのRNAの比を、HCVのRNA複製の阻害について評価される化合物の活性を計算するために使用する。
【0110】
実施例84
レプリコン含有のHuh−7細胞系におけるHCV複製の阻害剤としての化合物の活性(細胞ベースアッセイ)
Huh−11−7または9−13細胞におけるHCVレプリコンRNAの濃度に対する特定の抗ウイルス化合物の効果を、化合物に暴露した細胞対0%阻害および100%阻害コントロールに暴露した細胞において、GAPDHに対して標準化したHCVのRNAの量(例えばHCV/GAPDHの比)を比較することにより測定した。具体的に、細胞を96ウェルプレートに5×10細胞/ウェルでまき、1)1%のDMSO(0%の阻害コントロール)を含む培地、2)培地中1%のDMSOに100国際単位(IU/ml)のインターフェロン−α2b、または3)化合物の固定の濃度を含む培地/1%のDMSOのいずれかでインキュベートした。上記の96ウェルプレートを次いで37℃で3日間(一次スクリーニングアッセイ)または4日間(IC50測定)インキュベートした。阻害%を下記のとおりに定義した:
阻害%=[100−((S−C2)/C1−C2))]×100
式中:
S=サンプル中のHCVのRNAコピー数/GAPDHのRNAコピー数の比
C1=0%阻害コントロール(培地/1%DMSO)におけるHCVのRNAコピー数/GAPDHのRNAコピー数の比
C2=100%阻害コントロール(100IU/mlインターフェロン−α2b)におけるHCVのRNAコピー数/GAPDHのRNAコピー数の比。
【0111】
阻害剤の用量反応曲線はウェルに、特定の化合物の10uMの高い濃度で開始し、そして0.01uMの低い濃度で終わるlog3にわたる連続的3倍希釈で化合物を加えることにより作成した。IC50値が直線ではなく曲線の範囲であるとき、さらなる連続希釈(例えば、1uMから0.001uM)を行った。IC50はA=100%阻害値(100IU/mlのインターフェロン−α2b)、B=0%阻害コントロール値(培地/1%のDMSO)およびC=C=(B−A/2)+Aとして定義される曲線の中間値であるMicrosoft Excel “XL Fit”を使用してIDBS Activity Baseプログラムに基づいて決定した。A、BおよびC値は上記96ウェルプレートのそれぞれのウェルにおけるそれぞれのサンプルに対して測定されるときのHCVのRNA/GAPDHのRNAの比として示される。それぞれのプレートにおいて、4個のウェルの平均を100%および0%阻害値を定義するために使用した。
【0112】
スキーム1および実施例1−7に記載の製造法を使用して合成できる表2に記載のそれぞれの化合物は、上記実施例83および/または実施例84のとおりにアッセイできる。これらの化合物の多くはHCV感染の阻害に対して10μM未満で活性を示した。いくつかのこれらの化合物はHCV感染の阻害に対して1μM未満で活性を示した。さらに特に、いくつかの実施例1−82の化合物は0.1μM未満でHCV感染の阻害を示した。したがって、本発明の方法および化合物のいくつかの好ましい態様において、式(I)および(VII)の可変構成要素は実施例1−82のものから選択される。さらに、これらの化合物のそれぞれが優れた活性のため、本明細書に記載の方法においてこれらの化合物はそれぞれ個々に好ましく、また実施例1−82の化合物のいずれかまたは全てを含むグループのメンバーとして好ましい。これらの化合物のそれぞれはまた生物学的状態を処置するための薬剤の製造における使用のために好ましい。
【0113】
本明細書に記載のアッセイにおいて高濃度、例えば、10μM、20μMまたは50μMでHCV阻害を起こす化合物がまださらに有用であるため、どのような方法でも本発明は、10μM以下の活性を有する化合物に限定することを意図しない。
【0114】
それぞれの特許、出願、および特許文献に記載されている本を含む刊行物を出典明示によりそのすべてを本明細書に包含させる。
【0115】
多数の変化および変法が本発明の精神を逸脱することなく本発明の好ましい態様にされ得ることは当業者に理解されよう。すべてのこのような変法が本発明の範囲内にあることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−CO)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化2】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10は、それらが結合している窒素と一緒になって、所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化3】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩(ただし、該化合物はN−(4−エトキシベンジル)−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−2−フェノキシアセトアミドまたはN−[(2−フルオロフェニル)メチル]−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−2,2−ジフェニルアセトアミドではない)。
【請求項2】
式IV:
【化4】

を有する請求項1に記載の化合物、立体異性体または薬学的に許容される塩。
【請求項3】
80が所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよいベンジルであり;そして
Zが式VまたはVI:
【化5】

〔式中、kおよびmはそれぞれ0、1または2であり、そして各Rはそれぞれ同じかまたは異なり得る〕を有する、請求項2に記載の化合物、立体異性体または薬学的に許容される塩。
【請求項4】
各Rがそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され;
ここで、該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールおよびアリールアルキル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよいか;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)(CH−(O)−(CH−(O)の該部分を形成し得;そして
各Rがそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、アリール、アリールアルキルおよび式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで、該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールおよびアリールアルキル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物、立体異性体または薬学的に許容される塩。
【請求項5】
がH、ベンジルおよびアルキルからなる群から選択され;
各Rがそれぞれ独立してH、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、CF、OCF、アリルオキシ、ハロゲン、ピリジル、−C(=O)−OC1−6アルキル、所望によりC1−6アルキル基で置換されていてもよいチアゾリル、所望によりハロゲン、C1−6アルコキシ、CFおよびOCFからなる群から選択される3個までの置換基で置換されていてもよいフェノキシ;ならびにN(R40)(R41){式中、R40がC1−6アルキルであり、そしてR41が所望により−OC1−6アルキルで置換されていてもよいC1−6アルキルである}からなる群から選択されるか;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−の部分を形成し得;そして
各Rがそれぞれ独立してH、OH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよび式−(CH)f−N(R11)(R10):
{式中、fが1であり;
11がHまたはC1−6アルキルであり;そして
10が式−(CH−L[式中、gが0、1、2、3、4、5または6であり、そしてLがH、C3−6シクロアルキル、アリル、ピリジルおよびフェニルからなる群から選択され、ここで該フェニルが所望によりハロゲン、OH、C1−6アルキル、OC1−6アルキル、CF、OCFおよびN(R12)(R13)からなる群から選択される3個までの置換基で置換されていてもよい]の所望により置換されていてもよいアリールアルキル基であるか;
またはR11およびR10がそれらが結合している窒素と一緒になって所望によりヘテロシクロアルキル基で置換されていてもよいピペリジンを形成し得る}の基からなる群から選択される請求項2に記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項6】
Zが式Vである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項7】
Zが式VIを有する、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項8】
QがOである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項9】
QがN(R25)である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項10】
QがSである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項11】
QがSOである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項12】
QがSOである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項13】
Xが式−(CH−(nが2または3である)の基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項14】
Xが式IIの基であり、YがCHである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項15】
Xが式IIの基であり、YがSである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項16】
Xが式IIの基であり、YがSOである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項17】
Xが式IIの基であり、YがSOである、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項18】
Xが式IIの基であり、YがN(R20)である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項19】
QがOであり;Zが式Vを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項20】
QがOであり;Zが式VIを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項21】
QがSであり;Zが式Vを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項22】
QがSであり;Zが式VIを有し;そしてXが式−(CH−(nが2または3である)の基である請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項23】
QがOであり;Zが式Vを有し;そしてXが式IIの基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項24】
YがSである、請求項2に記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項25】
QがOであり;Zが式VIを有し、そしてXが式IIの基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項26】
YがSである、請求項25に記載化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項27】
QがSであり;Zが式Vであり;そしてXが式Iの基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項28】
YがSである、請求項27に記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項29】
QがSであり;Zが式VIを有し;そしてXが式IIの基である、請求項3、4または5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項30】
YがSである、請求項2に記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項31】
N−[(3S)−1−エチル−2−オキソアゼパン−3−イル]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−2−フェノキシアセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(4−エトキシ−3−メチルベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−[(3S)−1−メチル−2−オキソアゼパン−3−イル]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−2−フェノキシアセトアミド、
N−(4−イソブチルベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソピペリジン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
2−(4−{[(2−フルオロベンジル)アミノ]メチル}フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3R)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−(4−プロポキシベンジル)アセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−(4−フェノキシベンジル)アセトアミド、
2−[4−(アニリノメチル)フェノキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−{4−[(ベンジルアミノ)メチル]フェノキシ}−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−(4−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]メチル)フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−[(3S)−1−ベンジル−2−オキソアゼパン−3−イル]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−2−フェノキシアセトアミド、
N−(4−メトキシ−3−メチルベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
2−(4−{[(3−フルオロベンジル)アミノ]メチル}フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−[3−(アリルオキシ)ベンジル]−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−1−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−l−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−N−2−フェニルグリシンアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−2−[(6−メチルピリジン−3−イル)オキシ]−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−{4−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]ベンジル}−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(4−イソプロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
2−(4−{[(4−メチルベンジル)アミノ]メチル)フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(4−{[(2フェニルエチル)アミノ]メチル}フェノキシ)アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(フェニルチオ)アセトアミド、
N−(4−エトキシベンジル)−2−(4−フルオロフェノキシ)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(4−エトキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(3,4−ジクロロベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
2−(4−([(4−クロロベンジル)アミノ]メチル}フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(4−{[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]メチル}フェノキシ)アセトアミド、
N−[3−(3,5−ジクロロフェノキシ)ベンジル]−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(4−{[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]メチル)フェノキシ)アセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]アセトアミド、
2−[4−({[4−(ジメチルアミノ)ベンジル]アミノ}メチル)フェノキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(4−エトキシベンジル)−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−2−フェノキシアセトアミド、
N−(4−エトキシベンジル)−N−(2−オキソアゼパン−3−イル)−2−フェノキシアセトアミド、
2−[4−({[2−(4−クロロフェニル)エチル]アミノ)メチル)フェノキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−(4−ピリジン−4−イルベンジル)アセトアミド、
N−(4−tert−ブトキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イルメチル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−[4−(ジメチルアミノ)ベンジル]−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
2−(4−{[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]メチル}フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(ピリジン−2−イルオキシ)アセトアミド、
N−[4−(4−tert−ブチル−1,3−チアゾル−2−イル)ベンジル]−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
2−(4−{[メチル(フェニル)アミノ]メチル)フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−(4−ピリジン−2−イルベンジル)アセトアミド、
2−(3−クロロフェノキシ)−N−(4−エトキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イルメチル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(4−{[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]メチル)フェノキシ)アセトアミド、
2−[3−(アニリノメチル)フェノキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
メチル4−{[[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル](フェノキシアセチル)アミノ]メチル}ベンゾエート、
2−(4−{[メチル(2−フェニルエチル)アミノ]メチル)フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−[(5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−[(5−クロロピリジン−2−イル)オキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−[2−(1,4’−ビピペリジン−1’−イルメチル)フェノキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−[4−(1,4’−ビピペリジン−1’−イルメチル)フェノキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−(3−フェノキシベンジル)アセトアミド、
2−(4−{[(シクロヘキシルメチル)アミノ]メチル}フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−(3−{[メチル(フェニル)アミノ]メチル}フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(4−{[(3フェニルプロピル)アミノ]メチル)フェノキシアセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(4−{[(4フェニルブチル)アミノ]メチル)フェノキシアセトアミド、
2−{4−[(ヘキシルアミノ)メチル]フェノキシ}−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−(3−{[メチル(2−フェニルエチル)アミノ]メチル}フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(4−{[(2−ピリジン−4−イルエチル)アミノ]メチル)フェノキシ)アセトアミド、
2−(3−{[(シクロヘキシルメチル)アミノ]メチル]フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(3−{[(3フェニルプロピル)アミノ]メチル}フェノキシ)アセトアミド、
2−(3−{[(4−フルオロベンジル)アミノ]メチル)フェノキシ)−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−[3−({[2−(4−クロロフェニル)エチル]アミノ)メチル)フェノキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
2−{4−[(アリルアミノ)メチル]フェノキシ)}−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミド、
N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシ−N−(4−ピリジン−3−イルベンジル)アセトアミド、
N−(3−ブロモベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−(ピリジン−4−イルオキシ)アセトアミド、
N−(4−メトキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、
N−(3,4−ジメトキシベンジル)−N[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]−2−フェノキシアセトアミド、および
2−[(2−ヨードピリジン−3−イル)オキシ]−N−(3−メチル−4−プロポキシベンジル)−N−[(3S)−2−オキソアゼパン−3−イル]アセトアミドからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩。
【請求項32】
請求項1−5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩を含む組成物。
【請求項33】
請求項1−5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩を含む医薬組成物。
【請求項34】
ウイルス感染を患っている患者に式I:
【化6】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化7】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化8】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩を投与することを含む、該感染の処置法。
【請求項35】
ウイルス感染を患っている患者に請求項1−5のいずれかに記載の化合物、立体異性体または薬学的に有効な塩を投与することを含む該感染の処置法。
【請求項36】
ウイルス感染を患っている患者に式I:
【化9】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化10】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化11】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩を投与することを含むウイルス感染の症状を緩和する方法。
【請求項37】
ウイルス感染を患っている患者に式I:
【化12】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化13】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化14】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む、該感染の症状を緩和する方法。
【請求項38】
HCV感染を患っている患者に式I:
【化15】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化16】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化17】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩を投与することを含む該感染の症状を緩和する方法。
【請求項39】
HCV感染を患っている患者に式I:
【化18】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化19】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化20】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む該感染の症状を緩和する方法。
【請求項40】
SARS感染を患っている患者に式I:
【化21】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化22】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化23】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩を投与することを含む該感染の症状を緩和する方法。
【請求項41】
SARS感染を患っている患者に式I:
【化24】

〔式中、
QはO、S、SO、SOまたはN(R25)であり;
25はHまたはアルキルであり;
80は所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよいアルキル、または所望により独立して選択される3個までのR基で置換されてよいアリールアルキルであり;
各Rはそれぞれ独立してH、OR、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニルからなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されてよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されてよく;
または2個のR基が隣接する炭素原子上に位置するとき、一緒になって式−(O)−(CH−(O)−(CH−(O)−{式中、a、cおよびeは独立して0または1であり、そしてbおよびdは独立して0、1、2または3である}の部分を形成できる;ただし、該部分は2個の隣接する酸素原子を含まず、そしてa、b、c、dおよびeの合計が少なくとも3であり;
はH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されてよく、そして該アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されてよく;
各R60はそれぞれ独立してOH、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、CN、NO、−S−C1−6アルキル、NR1213、−C(=O)NR1213、ハロゲン、R50、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、アミジノ、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アリールおよびアリールアルキルからなる群から選択され、ここで該C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−S−C1−6アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキルオキシ、−S−アリールアルキル、アリールおよびアリールアルキルはそれぞれ所望によりC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロゲン、OHおよびC1−3ペルハロアルキルからなる群から選択される3個までの置換基で置換されてよく;
各R61はそれぞれ独立してR60およびC1−6アルキルからなる群から選択され;
Xは単結合、式−(CH)n−{式中、nは1、2、3、4または5である}の基;または式II:
【化25】

{式中、YはCH、S、SO、SOまたはN(R20)であり;
75およびR76はそれぞれ独立してH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)およびR50からなる群から選択され、ここで該アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよい}
の基であり、
Zはアルキル、アリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールであり、これらはそれぞれ所望により独立して選択される2個までのR基で置換されていてもよく;
各Rはそれぞれ独立してH、OH、アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、ハロゲン、アリールオキシ、ヘテロアリール、N(R20)(R21)、R50、カルバモイル、カルバモイルアミノ、カルバモイルオキシ、NO、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、スルホキシ、スルホニル、スルフィド、ジスルフィド、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールスルホニル、および式−(CH−N(R11)−(R10)の基からなる群から選択され;
ここで該アルコキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アルキルスルホニル、S−アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアルコキシアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルアミノアルキル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、−アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリール、−OC(=O)アリール、−C(=O)−アリールオキシ、−C(=O)アリールアルコキシ、−C(=O)アリールアミノ、アリールオキシアルキル、アリールアルカノイルアルキル、−C(=O)アリールアルキル、−OC(=O)アリールアルキル、−C(=O)アリールアルキルオキシ、アリールアルカノイルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノアルキル、アリールアルキルオキシおよびアリールスルホニル基はそれぞれ所望により独立して選択される5個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される5個までのR60基で置換されていてもよく;
fは0、1、2、3、4、5または6であり;
11はH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
10はアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり、ここで該アリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールはそれぞれ所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく;そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;
またはR11およびR10はそれらが結合している窒素と一緒になって所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよいヘテロ環式環を形成でき;
12およびR13はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり;
20およびR21はそれぞれ独立してH、アルキルまたはアリールアルキルであり、ここで該アリールアルキルは所望により独立して選択される3個までのR61基で置換されていてもよく、そして該アルキルは所望により独立して選択される3個までのR60基で置換されていてもよく;そして
50は式III:
【化26】

{式中、m、n、oおよびpはそれぞれ0または1であり;そしてR30およびR31はそれぞれ独立してC1−6アルキルである}の基である〕
で示される化合物またはそれらの立体異性体または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む該感染の症状を緩和する方法。
【請求項42】
HCV感染を患っている患者に治療有効量の置換オキソアゼパニルアセトアミドを投与することを含む該感染の処置法。
【請求項43】
HCV感染を患っている患者に治療有効量のオキソアゼパニルフェノキシアセトアミドを投与することを含む該感染の処置法。
【請求項44】
SARS感染を患っている患者に治療有効量の置換オキソアゼパニルアセトアミドを投与することを含む該感染の処置法。
【請求項45】
SARS感染を患っている患者に治療有効量の置換オキソアゼパニルフェノキシアセトアミドを投与することを含む該感染の処置法。
【請求項46】
該ウイルス感染がHCV感染である請求項34の方法。
【請求項47】
該ウイルス感染がSARS感染である請求項34の方法。

【公表番号】特表2008−546712(P2008−546712A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517165(P2008−517165)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/023555
【国際公開番号】WO2007/120160
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】