説明

ランキンサイクル装置

【課題】 エンジンの運転状態が変化して排気ガスの熱エネルギーが急増しても、蒸発器において発生する蒸気の温度が目標温度をオーバーシュートしないように応答性良く制御する。
【解決手段】 ランキンサイクル装置の蒸発器11から膨張機に供給される蒸気の温度を目標温度に一致させるべく、温度制御手段21の給水量コントローラ27が蒸発器11への給水量を操作しても、エンジンEの負荷変化に伴って排気ガスの熱エネルギーが急激に変化して蒸気温度を目標温度に制御できない場合に、温度制御手段21の水噴射量コントローラ24がエンジンEの膨張行程あるいは排気行程において、燃焼室から蒸発器11までの何れかの位置に水を供給するので、その水で排気ガスを冷却して排気ガスの熱エネルギーの急増による蒸気温度のオーバーシュートを確実に抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気ガスの熱エネルギーで液相作動媒体を加熱して気相作動媒体を発生させる蒸発器と、蒸発器で発生した気相作動媒体の熱エネルギーを機械エネルギーに変換する膨張機と、蒸発器から膨張機に供給される気相作動媒体の温度を目標温度に一致させるための温度制御手段とを備えたランキンサイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一定速度で回転するエンジンの排気ガスを熱源とする廃熱貫流ボイラが発生する蒸気の温度を目標温度と比較し、その偏差から得た給水信号により廃熱貫流ボイラへの給水量をフィードバック制御する際に、エンジンのスロットル開度信号を蒸気圧力で補正して得たフィードフォワード信号を前記フィードバック信号に加算することで、エンジンの負荷変動を補償して制御精度の向上を図るものが、下記特許文献1により公知である。
【特許文献1】実公平2−38162号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで上記従来のものは、蒸発器への給水量の操作のみで蒸気温度を制御するため、エンジンの負荷が急変して排気ガスの熱エネルギーが急激に増加したような場合に、蒸発器の給水管の長さやヒートマスの影響によって蒸気温度の応答に遅れが生じ、蒸気温度が目標温度をオーバーシュートして膨張機の運転効率が低下してしまう可能性があった。
【0004】
エンジンの負荷の急変時に蒸気温度が目標温度をオーバーシュートしないようにする他の手法として、エンジンを気筒休止することが考えられる。しかしながら、気筒休止を行うとエンジンの出力自体も変化してしまうため、このランキンサイクル装置を自動車に搭載した場合にはドライバーに違和感を与えてしまう問題がある。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、エンジンの運転状態が変化して排気ガスの熱エネルギーが急増しても、蒸発器において発生する蒸気の温度が目標温度をオーバーシュートしないように応答性良く制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンの排気ガスの熱エネルギーで液相作動媒体を加熱して気相作動媒体を発生させる蒸発器と、蒸発器で発生した気相作動媒体の熱エネルギーを機械エネルギーに変換する膨張機と、蒸発器から膨張機に供給される気相作動媒体の温度を目標温度に一致させるための温度制御手段とを備えたランキンサイクル装置において、前記温度制御手段は、蒸発器への液相作動媒体の供給量を操作する液相作動媒体供給量制御手段と、エンジンの負荷変化に伴って排気ガスの熱エネルギーに急激な変化が生じ、蒸発器への液相作動媒体の供給では気相作動媒体の温度を目標温度に制御できない場合に、蒸発器よりも上流の排気ガスに液相冷却媒体を供給する排気ガス冷却手段とを備えたことを特徴とするランキンサイクル装置が提案される。 また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記排気ガス冷却手段は、エンジンの負荷変化と、それに伴う排気ガスの温度変化とに基づいて液相冷却媒体の供給量を操作することを特徴とするランキンサイクル装置が提案される。
【0007】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、前記排気ガス冷却手段は、排気ガスの温度変化をスロットル開度およびアクセル開度の少なくとも一方に基づいて予測することを特徴とするランキンサイクル装置が提案される。
【0008】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記排気ガス冷却手段は、エンジンの燃焼室から蒸発器の入口までの間の何れかの位置に液相冷却媒体を供給することを特徴とするランキンサイクル装置が提案される。
【0009】
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記排気ガス冷却手段は、エンジンの膨張行程あるいは排気行程において液相冷却媒体を供給することを特徴とするランキンサイクル装置が提案される。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の構成によれば、ランキンサイクル装置の蒸発器から膨張機に供給される気相作動媒体の温度を目標温度に一致させるべく、温度制御手段の液相作動媒体供給量制御手段が蒸発器への液相作動媒体の供給量を操作しても、エンジンの負荷変化に伴って排気ガスの熱エネルギーが急激に変化して気相作動媒体の温度を目標温度に制御できない場合に、温度制御手段の排気ガス冷却手段が蒸発器よりも上流の排気ガスに液相冷却媒体を供給して冷却するので、排気ガスの熱エネルギーの急増による気相作動媒体の温度のオーバーシュートを確実に抑制することができる。
【0011】
請求項2の構成によれば、排気ガス冷却手段がエンジンの負荷変化と、それに伴う排気ガスの温度変化とに基づいて液相冷却媒体の供給量を操作するので、排気ガスの熱エネルギーの急増による気相作動媒体の温度のオーバーシュートを一層確実に抑制することができる。
【0012】
請求項3の構成によれば、排気ガス冷却手段が排気ガスの温度変化をスロットル開度あるいはアクセル開度に基づいて予測するので、排気ガスの温度変化を的確に予測することができる。
【0013】
請求項4の構成によれば、排気ガス冷却手段がエンジンの燃焼室から蒸発器の入口までの間の何れかの位置に液相冷却媒体を供給するので、排気ガスの温度を液相冷却媒体で効果的に低下させることができる。
【0014】
請求項5の構成によれば、排気ガス冷却手段がエンジンの膨張行程あるいは排気行程において液相冷却媒体を供給するので、排気ガスの温度を液相冷却媒体で効果的に低下させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図9は本発明の一実施例を示すもので、図1はランキンサイクル装置の全体構成を示す図、図2は温度制御手段の制御ブロック図、図3は最適蒸気温度と蒸発器および膨張機の最高効率との関係を示すグラフ、図4は目標排気ガス温度算出処理のフローチャート、図5はスロットル開度、排気ガス温度、水噴射量および蒸気温度の変化を示すタイムチャート、図6はスロットル開度、排気ガス温度、蒸気温度および給水量の変化を示すタイムチャート、図7は水噴射開始タイミングおよび水噴射量と排気ガス温度との関係を示すグラフ、図8は水噴射開始タイミングとエンジン出力との関係を示すグラフ、図9はクランクアングルに対する排気ガス温度の変化の関係を示すグラフである。
【0017】
図1には本発明が適用されるランキンサイクル装置Rの全体構成が示される。エンジンEの排気ガスの熱エネルギーを回収して機械エネルギーに変換するランキンサイクル装置Rは、エンジンEが排出する排気ガスで水を加熱して高温・高圧蒸気を発生させる蒸発器11と、蒸発器11で発生した高温・高圧蒸気により作動して機械エネルギーを発生する膨張機12と、膨張機12で仕事を終えた降温・降圧蒸気を冷却して水に戻す凝縮器13と、凝縮器13から排出された水を加圧して再度蒸発器11に供給する給水ポンプ14とを備える。また エンジンEはシリンダ15およびピストン16により区画された燃焼室17を備えており、燃焼室17に連なる吸気ポート18および排気ポート19のうちの排気ポート19に前記蒸発器11が接続され、また燃焼室17に冷却水を噴射する水噴射弁20が設けられる。
【0018】
図2には蒸発器11から膨張機12に供給される蒸気の温度を制御する温度制御手段21の構成が示される。温度制御手段21は、フィードフォワード水噴射量演算手段22と、フィードバック水噴射量演算手段23と、水噴射量コントローラ24と、フィードフォワード給水量演算手段25と、フィードバック給水量演算手段26と、給水量コントローラ27とを備える。
【0019】
フィードフォワード水噴射量演算手段22は、スロットル開度(アクセル開度)やエンジン回転数のようなエンジンEの内部情報に基づいて水噴射量を算出し、水噴射量コントローラ24は、前記フィードフォワード水噴射量に基づいて水噴射弁20から燃焼室17に噴射する水噴射量を操作することで、エンジンEの排気ガスの温度を制御する。このとき、エンジンEの排気ポート19に設けた排気ガス温度センサ28で検出した排気ガス温度と目標排気ガス温度との偏差に、フィードバック水噴射量演算手段23が所定のゲインを乗算することでフィードバック水噴射量を算出し、このフィードバック水噴射量を前記フィードフォワード水噴射量から減算した値を水噴射量コントローラ24に入力することで、フィードフォワード制御による応答性の向上およびフィードバック制御による収束性の向上が図られる。尚、目標排気ガス温度の設定手法については、後から詳述する。
【0020】
一方、フィードフォワード給水量演算手段25は、スロットル開度(アクセル開度)やエンジン回転数のようなエンジンEの内部情報に基づいて給水量を算出し、給水量コントローラ27は、前記フィードフォワード給水量に基づいて給水ポンプ14から蒸発器11への給水量を操作することで、膨張機12に供給される蒸気温度を制御する。このとき、蒸発器11の出口に設けた蒸気温度センサ29で検出した蒸気温度と目標蒸気温度との偏差に、フィードバック給水量演算手段26が所定のゲインを乗算することでフィードバック給水量を算出し、このフィードバック給水量を前記フィードフォワード給水量から減算した値を給水量コントローラ27に入力することで、フィードフォワード制御による応答性の向上およびフィードバック制御による収束性の向上が図られる。
【0021】
蒸気の目標温度は、次のようにして求められる。即ち、図3に示すように、ランキンサイクル装置の蒸発器11の効率および膨張機12の効率は蒸気温度によって変化し、蒸気温度が増加すると蒸発器の効率が減少して膨張機の効率が増加し、逆に蒸気温度が減少すると蒸発器の効率が増加して膨張機の効率が減少することから、両者の効率を合わせた総合効率が最大になる最適蒸気温度(目標温度)が存在する。
【0022】
次に、上記作用を図4のフローチャートに基づいて更に詳細に説明する。
【0023】
先ず、ステップS1でスロットル開度TH(あるいはアクセル開度AP)を検出し、ステップS2でエンジン回転数Neを検出し、ステップS3でスロットル開度THおよびエンジン回転数Neから排気ガス温度Tgasをマップ検索により算出する。続くステップS4で排気ガス温度Tgasの算出の遅れを補正する遅れ補正処理を行った後、ステップS5で排気ガス温度Tgasの時間変化率dTgas/dtが閾値LTgを超えていなければ、つまり排気ガス温度Tgasの増加率が図5(B)に鎖線で示すように小さければ、ステップS6で水噴射弁20による燃焼室17内への水噴射を行わず、ステップS7で水噴射量を0に設定する。前記閾値LTgは、図5(A)、(B)に示すように、スロットル開度THをステップ状に増加させたときの排気ガス温度Tgasの増加率(破線で示す特性の傾き)に相当する。
【0024】
一方、前記ステップS5で排気ガス温度Tgasの時間変化率dTgas/dtが閾値LTgを超えていれば、つまり排気ガス温度Tgasの増加率が図5(B)に実線で示すように大きければ、ステップS8で水噴射弁20による燃焼室17内への水噴射を実行し、ステップS9で目標排気温度を前記LTgに設定し、ステップS10でフィードフォワード水噴射量演算手段22により水噴射量LQiを図5(C)に破線で示すように設定する。そしてステップS11で排気ガス温度センサ28で排気ガス温度を検出し、ステップS12で水噴射量コントローラ24が所定時間だけ水噴射量弁20を開弁して燃焼室17内に水を噴射する。
【0025】
図5のタイムチャートを更に説明すると、図5(A)〜(D)に実線で示すように、スロットル開度TH(アクセル開度AP)をステップ状に増加させたとき、水噴射量Qiを0に設定すると、排気ガスの温度が低下しないためにステップ状に増加してしまい、蒸気温度が目標蒸気温度を超えて許容上限値をオーバーシュートしてしまう問題がある。逆に、図5(B)〜(D)に鎖線で示すように、水噴射量Qiを過大に設定すると、排気ガスの温度が必要以上に低下して立ち上がりが遅れてしまい、蒸気温度が目標蒸気温度に達するまでに時間が掛かって応答性が低下する問題がある。
【0026】
それに対して本実施例では、図5(B)〜(D)に破線で示すように、水噴射量Qiを適量LQiに設定すると、排気ガスの温度が適度の傾きLTgで立ち上がり、蒸気温度が目標蒸気温度に最短時間で収束して応答性を高めることができる。
【0027】
図6は本発明の効果を説明するタイムチャートであって、図6(A)に示す従来例の如く、燃焼室17への水噴射を行わないために排気ガス温度が上昇してしまうと、蒸発器11への給水量を制御しても蒸発器11からの蒸気温度が目標温度をオーバーシュートしてしまう問題がある。それに対し、図6(B)に示す実施例では、燃焼室17への水噴射を行って排気ガス温度の上昇を抑制することで、蒸発器11への給水量の制御との協働によって蒸発器11からの蒸気温度を目標温度に応答性良く収束させることが可能となる。
【0028】
次に、燃焼室17への水噴射を行うタイミングおよび噴射量が排気ガス温度に与える影響を考察する。
【0029】
図7(A)に示すように、水噴射を開始するタイミングを吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程で変化させる場合、そのタイミングを膨張行程が開始する上死点を0°としたTDC前クランクアングルで−90°から−200°の範囲(特にB位置)に設定すると、排気ガス温度が最も効果的に低下することが分かる。
【0030】
図7(B)に示すように、図7(A)のB位置で水噴射を開始した場合に、水噴射量を増加させるのに応じて排気ガス温度が低下することが分かる。水噴射弁20の入出力間の差圧を一定とした場合、水噴射量は水噴射弁20の開弁時間により決定されるので、要求水噴射量とエンジン回転数とから開弁時間を決定する必要がある。
【0031】
図8は、スロットル開度を100%に増加させても蒸気温度が目標温度をオーバーシュートしないように水噴射量を設定した場合の、水噴射開始タイミングとエンジン出力との関係を示すものである。水噴射開始タイミングが膨張行程から排気行程にかけての範囲と、吸気行程の範囲とにあるときにエンジン出力の変動量が上下限値の間に納まっており、前記図7(A)で説明したように、水噴射開始タイミングを膨張行程から排気行程にかけての範囲(クランクアングルで−90°〜−200°の範囲)に設定すると排気ガス温度が効果的に低下することを考慮すると、前記クランクアングルで−90°〜−200°の範囲で排気ガス温度を低下させながらエンジン出力の低下を抑制できることが分かる。
【0032】
図9は水噴射開始タイミングおよび水噴射時間の設定に伴う排気ガス温度の変化を示すものである。この例では排気行程(クランクアングルで−200°)において水噴射を開始した場合であり、単気筒エンジンの排気ポートの直後の排気ガス温度は、水噴射無しの場合には排気弁が開き始めると上昇して排気弁が閉じると下降するのに対し、水噴射を行うことで排気ガス温度が低下していることが分かる。このとき、水噴射量を調整すれば排気ガスの温度低下量を調整することができる。また四気筒エンジンの排気集合部での排気ガス温度は、各気筒からの排気ガスが混合したものの温度になるため,その変動の周期は単気筒エンジンに比べて4分の1になる。本発明における排気ガス温度の制御には、この混合した排気ガス温度が用いられる。
【0033】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0034】
例えば、実施例ではエンジンEの燃焼室17に水噴射を行っているが、排気ポート19の上流端から蒸発器11の上流端までの間の任意の位置に水噴射を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】ランキンサイクル装置の全体構成を示す図
【図2】温度制御手段の制御ブロック図
【図3】最適蒸気温度と蒸発器および膨張機の最高効率との関係を示すグラフ
【図4】目標排気ガス温度算出処理のフローチャート
【図5】スロットル開度、排気ガス温度、水噴射量および蒸気温度の変化を示すタイムチャート
【図6】スロットル開度、排気ガス温度、蒸気温度および給水量の変化を示すタイムチャート
【図7】水噴射開始タイミングおよび水噴射量と排気ガス温度との関係を示すグラフ
【図8】水噴射開始タイミングとエンジン出力との関係を示すグラフ
【図9】クランクアングルに対する排気ガス温度の変化の関係を示すグラフ
【符号の説明】
【0036】
11 蒸発器
12 膨張機
17 燃焼室
21 温度制御手段
24 水噴射量コントローラ(排気ガス冷却手段)
27 給水量コントローラ(液相作動媒体供給量制御手段)
E エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン(E)の排気ガスの熱エネルギーで液相作動媒体を加熱して気相作動媒体を発生させる蒸発器(11)と、蒸発器(11)で発生した気相作動媒体の熱エネルギーを機械エネルギーに変換する膨張機(12)と、蒸発器(11)から膨張機(12)に供給される気相作動媒体の温度を目標温度に一致させるための温度制御手段(21)とを備えたランキンサイクル装置において、
前記温度制御手段(21)は、
蒸発器(11)への液相作動媒体の供給量を操作する液相作動媒体供給量制御手段(27)と、
エンジン(E)の負荷変化に伴って排気ガスの熱エネルギーに急激な変化が生じ、蒸発器(11)への液相作動媒体の供給では気相作動媒体の温度を目標温度に制御できない場合に、蒸発器(11)よりも上流の排気ガスに液相冷却媒体を供給する排気ガス冷却手段(24)と、
を備えたことを特徴とするランキンサイクル装置。
【請求項2】
前記排気ガス冷却手段(24)は、エンジン(E)の負荷変化と、それに伴う排気ガスの温度変化とに基づいて液相冷却媒体の供給量を操作することを特徴とする、請求項1に記載のランキンサイクル装置。
【請求項3】
前記排気ガス冷却手段(24)は、排気ガスの温度変化をスロットル開度およびアクセル開度の少なくとも一方に基づいて予測することを特徴とする、請求項2に記載のランキンサイクル装置。
【請求項4】
前記排気ガス冷却手段(24)は、エンジン(E)の燃焼室(17)から蒸発器(11)の入口までの間の何れかの位置に液相冷却媒体を供給することを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のランキンサイクル装置。
【請求項5】
前記排気ガス冷却手段(24)は、エンジン(E)の膨張行程あるいは排気行程において液相冷却媒体を供給することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のランキンサイクル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−249988(P2006−249988A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−65776(P2005−65776)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】