説明

レーザー式はんだ付け装置

【課題】リング状のレーザービームにより、CCDカメラによる撮像の精度を低下させることなく、電子部品の焼けの問題を解消して精度の良いはんだ付けを行うことができるようにする。
【解決手段】円形レーザービームB1をリング状レーザービームB5に変換するビーム変換部10の後に、該ビーム変換部10で変換されたリング状レーザービームB5をはんだ付け対象8に投射するビーム投射部11を、互いの光軸L1,L2を90度の角度に交叉させて配設し、はんだ付け対象8を撮像するCCDカメラ12を、その撮像用光軸L3を上記ビーム投射部11の光軸L2に一致させて配設することにより、このビーム投射部11を通じてはんだ付け対象8を撮像するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザービームを使用してICやLSIなどの電子部品やその他のワークを精密にはんだ付けするレーザー式はんだ付け装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザービームを使用してはんだ付けする技術は、例えば特許文献1や特許文献2等に開示されているように従来より公知である。これらの技術は、はんだ付けヘッドからプリント基板等のはんだ付け対象に向けてレーザービームを投射し、このレーザービームの熱ではんだを溶融させてはんだ付けするもので、非接触ではんだ付けを行うことができるという利点がある。また、これらの特許文献に記載されたものは、CCDカメラではんだ付け対象を撮像し、その画像をモニターで確認しながらレーザービームのビーム径や投射位置等の調整を行うことにより、精度の良いはんだ付けを行うことができるように構成されている。
【0003】
ところが、上記従来のはんだ付け装置は、図9に示すように、はんだ付けヘッド40から円形のレーザービーム41を投射しているため、基板42のスルーホール42a内に電子部品43の端子43aを挿入してこの端子43aをプリント配線44にはんだ付けするような場合に、上記スルーホール42aを通して電子部品43にレーザービーム41が投射され、該電子部品43の一部に焼けが発生するという問題があった。
【0004】
一方、特許文献3及び特許文献4には、リング状のレーザービームを使用して対象物を加熱又は加工する技術が開示されている。そこで、このようなリング状のレーザービームを使用してスルーホール形の基板に対する電子部品のはんだ付けを行うことにより、スルーホールを通してレーザービームが電子部品に投射されるのを防ぐことができるため、上述した焼けの問題は解消されるものと思われる。
【特許文献1】特開2000−42775号公報
【特許文献2】特開2002−1521号公報
【特許文献3】特開2005−28428号公報
【特許文献4】特開2006−229075号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献3及び特許文献4に記載された装置は、円形のレーザービームを特殊な角度に屈折させることによってリング状に変換する光学素子(曲面レンズ)を、加熱対象物に対向させて配置し、この曲面レンズからリング状のレーザービームを加熱対象物に直接投射するようにしているため、この技術を例えば上記特許文献2に記載された装置に適用した場合、上述した電子部品の焼けの問題は解消することができても、上記曲面レンズを介してCCDカメラではんだ付け対象を撮像することになるため、その画像が歪んでしまい、ビーム径や投射位置の調整を精度良く行うことはできない。
【0006】
そこで本発明の目的は、リング状のレーザービームを使用し、CCDカメラによる撮像の精度を低下させることなく電子部品の焼けの問題を解消して精度の良いはんだ付けを行うことができる、レーザー式はんだ付け装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明によれば、レーザービームを出力するレーザー発振器と、円形のレーザービームをリング状のレーザービームに変換するビーム変換部と、該ビーム変換部で変換されたリング状レーザービームをはんだ付け対象に投射するビーム投射部と、上記はんだ付け対象を撮像するCCDカメラとを有し、上記ビーム変換部とビーム投射部とを互いの光軸を90度の角度に交叉させて配設することにより、上記レーザー発振器から出力された円形のレーザービームを、上記ビーム変換部でリング状のレーザービームに変換したあと上記ビーム投射部に出射するように構成されると共に、上記CCDカメラを、撮像用の光軸を上記ビーム投射部の光軸に一致させて配設することにより、このビーム投射部を通じてはんだ付け対象を撮像するように構成されていることを特徴とするレーザー式はんだ付け装置が提供される。
【0008】
本発明においては、上記ビーム変換部が、凹形コーンレンズと凸形コーンレンズとを有し、凹形コーンレンズは、入射面がビーム変換部の光軸と直交する平坦面によって形成されると共に、出射面が凹形の円錐面を有し、また、上記凸形コーンレンズは、入射面が凸形の円錐面を有すると共に、出射面がビーム変換部の光軸と直交する平坦面によって形成されていて、上記凹形コーンレンズでレーザー発振器からの円形レーザービームをリング状レーザービームに変換したあと、このリング状レーザービームを上記凸形コーンレンズで平行なレーザービームにして上記ビーム投射部に出射するように構成されていることが望ましい。
【0009】
本発明において、上記凹形コーンレンズと凸形コーンレンズとは、上記円錐面の中心を軸線方向に貫通する中空孔を有していても良く、これにより、円環部の中心に円形部を有するリング状レーザービームを得ることができる。
また、上記凹形コーンレンズと凸形コーンレンズとの間の距離を調節自在とすることにより、リング状レーザービームのビーム径を変更可能とすることもできる。
【0010】
本発明においては、上記コーンレンズを設ける代わりに、リング状の透光部を有する変換部材を設け、上記レーザー発振器からの円形レーザービームをこの変換部材の透光部を透過させることによってリング状レーザービームに変換したあと、上記ビーム投射部に向けて出射するように構成することも可能である。
【0011】
また、本発明において好ましくは、 上記ビーム投射部が、該ビーム投射部の光軸及び上記ビーム変換部の光軸に対してそれぞれ45度傾斜させて配設され、上記ビーム変換部から出射されたリング状レーザービームを反射するハーフミラーと、該ハーフミラーで反射されたリング状レーザービームを所定のビーム外径及びビーム内径となるように収束させてはんだ付け対象に投射する投射レンズとを有することである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ビーム変換部とビーム投射部とを互いの光軸を90度交叉させて配設すると共に、CCDカメラによるはんだ付け対象の撮像を上記ビーム投射部を通じて行うように構成したことにより、CCDカメラによる撮像精度を低下させることなく、上記リング状レーザービームによって電子部品の焼けを防止したはんだ付けを行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は本発明に係るレーザー式はんだ付け装置の第1実施形態を記号を用いて模式的に示すもので、図中の符号1は、図示しないはんだ付けロボットの多関節アームに取り付けられるはんだ付けヘッド、2はレーザービームB1を出力するレーザー発振器、3はこのレーザー発振器2からのレーザービームB1を上記はんだ付けヘッド1に導く光ファイバーを示している。また、5はプリント配線6が施された基板、7は該基板5にはんだ付けされる電子部品を示していて、この電子部品7の端子7aが基板5のスルーホール5a内に挿入され、プリント配線6に対してはんだ付けされる。従って、この端子7aとプリント配線6とがはんだ付けされる部分がはんだ付け対象8である。
【0014】
上記はんだ付けヘッド1は、上記光ファイバー3から供給される円形のレーザービームB1をリング状のレーザービームB5に変換するビーム変換部10と、該ビーム変換部10で変換されたリング状レーザービームを所定のビーム径に調整してはんだ付け対象8に投射するビーム投射部11と、上記はんだ付け対象8を撮像するCCDカメラ12とを有し、上記ビーム変換部10とビーム投射部11とが、それらの光軸即ち変換部光軸L1と投射部光軸L2とを90度の角度に交叉させた状態で筒状のハウジング13の内部に収容され、このハウジング13の上端部に上記CCDカメラ12が取り付けられている。
【0015】
上記ビーム変換部10は、上記光ファイバー3から出射される円形のレーザービームB1を変換部光軸L1に沿って反射させる反射ミラー15と、この反射ミラー15で反射されたレーザービームB2を一定のビーム径を有する平行なレーザービームB3にする入射レンズ16と、該入射レンズ16で平行化されたレーザービームB3をリング状のレーザービームB4に変換する凹形コーンレンズ17と、該凹形コーンレンズ17からビーム径が拡大するように出射されたリング状レーザービームB4を平行化する凸形コーンレンズ18とを有し、これらの反射ミラー15と入射レンズ16と凹形コーンレンズ17と凸形コーンレンズ18とが、上記変換部光軸L1に沿って順次配設されている。
【0016】
図2から明らかなように、上記凹形コーンレンズ17は、変換部光軸L1と直交する平坦な入射面20と、凹形の円錐面21aからなる出射面21とを有し、また、上記凸形コーンレンズ18は、凸形の円錐面22aからなる入射面22と、変換部光軸L1と直交する平坦な出射面23とを有していて、これら一対のコーンレンズ17,18が、それらの円錐面21a,22a同士を相互に向かい合わせると共に、相互間に所定の間隔を保った状態で、中心軸線を上記変換部光軸L1と一致させて同心状に配設されている。これら両コーンレンズ17,18の円錐面21a,22aの傾斜角度は、互いに同じであることが望ましい。
【0017】
そして、上記凹形コーンレンズ17の平坦な入射面20から円形の平行なレーザービームB3が入射されると、このレーザービームB3は、出射面21における凹形の円錐面21aとその頂点21bから出射される際に、リング形(ドーナツ形)に屈折され、広がり角を持ったリング状のレーザービームB4となる。
このリング状レーザービームB4は、次の凸形コーンレンズ18における凸形の円錐面22aからなる入射面22から入射することにより、一定のビーム外径D1とビーム内径D2とを有する平行なリング状レーザービームB5となり、上記ビーム投射部11に向けて出射される。従って、上記ビーム外径D1とビーム内径D2との差の1/2がビーム幅Wである。
【0018】
上記凹形コーンレンズ17と凸形コーンレンズ18とは、相互間に一定の距離を保って配設されていても良いが、図示したように、凸形コーンレンズ18を固定とし、凹形コーンレンズ17を変換部光軸L1に沿って変位させるといったように、少なくとも一方を位置調節自在として両コーンレンズ17,18間の距離を調節可能とすることにより、上記リング状レーザービームB5のビーム径を変更することができる。
【0019】
上記ビーム投射部11は、上記投射部光軸L2に沿って配設されたハーフミラー25と一つの投射レンズ26とを有している。上記ハーフミラー25は、レーザー発振器2からのレーザービームは透過させることなく反射するが、その他の光(可視光)は透過させる性質を有するもので、上記投射部光軸L2及び変換部光軸L1に対してそれぞれ45度傾斜する向きに配設されていて、上記ビーム変換部10の凸形コーンレンズ18から変換部光軸L1に沿って出射された平行なリング状レーザービームB5を、上記投射部光軸L2に沿った方向に反射させる。反射されたリング状レーザービームB6は、上記凸形コーンレンズ18から出射されたリング状レーザービームB5と同じビーム外径D1及びビーム内径D2とを有する平行なリング状レーザービームである。
【0020】
上記ハーフミラー25で反射された平行なリング状レーザービームB6は、凸レンズからなる上記投射レンズ26で収束され、所定のビーム外径及びビーム内径とビーム幅とを有するリング状レーザービームB7としてはんだ付け対象8に投射される。
図3には、はんだ付け対象8に投射されたリング状レーザービームB7の投射パターンが示されている。この図から分かるように、上記リング状レーザービームB7は、プリント配線6上においてスルーホール5aを取り囲むように投射され、該スルーホール5aを通じて基板5の下面の電子部品7に投射されない。従って、該電子部品7の焼けが発生しない。そして、この状態で図示しない糸はんだが供給されると、該糸はんだが上記レーザービームB7によって溶融され、端子7aとプリント配線6とがはんだ付けされる。
【0021】
上記はんだ付け対象8に投射される上記リング状レーザービームB7の好ましいビーム径及びビーム幅は、はんだ付け条件等によって異なるが、一般的には、ビーム外径D1が1.5〜2.5mm、ビーム内径D2が1〜1.5mm程度であり、従ってビーム幅Wは0.5〜1mm程度ということになる。しかし、これ以外の数値であっても良いことはもちろんである。
【0022】
また、上記CCDカメラ12は、撮像用の光軸L3を上記ビーム投射部11における投射部光軸L2と一致させて配設され、このビーム投射部11を通じてはんだ付け対象8を撮像するようになっている。図中28は、上記ハーフミラー25とCCDカメラ12との間に配設された結像用レンズである。上記CCDカメラ12で撮像したはんだ付け対象8の画像は、図示しないモニターに表示され、この画像を見ながらはんだ付け対象8に対するレーザービームB7の投射位置の位置決めが行われるが、このような技術は特開2002−1521号公報によって既に公知であり、本発明の要旨とも直接関係がないため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0023】
かくして、上記ビーム変換部10とビーム投射部11とをそれらの光軸L1,L2を90度の角度に交叉させて配設すると共に、CCDカメラ12によるはんだ付け対象8の撮像を上記ビーム投射部11を通じて行うことにより、上記ビーム変換部10を、CCDカメラ12によるはんだ付け対象8の撮像に関与しないように構成することができる。この結果、光を特殊な方向に屈折させる上記凹形コーンレンズ17や凸形コーンレンズ18の介在による像の歪みが生じないため、CCDカメラ12による撮像精度を低下させることなく、リング状レーザービームによって電子部品7の焼けを防止したはんだ付けを行うことが可能となる。
【0024】
上述した図1の第1実施形態は、図3に示すような円環部のみを有するリング状のレーザービームB7を得るためのものであるが、この第1実施形態における凹形コーンレンズ17と凸形コーンレンズ18とを、図4の変形例に示すような構成を有する凹形コーンレンズ17Aと凸形コーンレンズ18Aとに変更することにより、図5に示すような、円環部mと円形部nとを有するリング状レーザービームB7を得ることができる。
【0025】
上記凹形コーンレンズ17Aと凸形コーンレンズ18Aとは、出射面21及び入射面22における円錐面21a,22aの中心部を軸線方向に貫通する円形の中空孔21c,22cを有するもので、これらの中空孔21c,22cの中心を上記変換部光軸L1が通るように配設されている。両コーンレンズ17A,18Aの中空孔21c,22cは、互いに同径であることが望ましいが、凸形コーンレンズ18Aの中空孔22cが凹形コーンレンズ17Aの中空孔21cより若干大きくても構わない。
【0026】
いま、図4に示すように、上記凹形コーンレンズ17Aの平坦な入射面20から円形で平行なレーザービームB3が入射されると、このレーザービームB3は、出射面21における凹形の円錐面21aと中空孔21cとを通って該出射面21から出射される際に、屈折するものと直進するものとに分光され、円環部mと円形部nとを有するリング状のレーザービームB4となる。このリング状レーザービームB4は、次の凸形コーンレンズ18Aの入射面22における円錐面22aから入射すると共に中空孔22cを透過することにより、図5に示すようなビームパターンを有する平行なリング状レーザービームB5となり、上記ビーム投射部11を経てはんだ付け対象8に投射される。
【0027】
図6は本発明の第2実施形態を示すもので、この第2実施形態のはんだ付け装置が上記第1実施形態のはんだ付け装置と異なる点は、ビーム変換部10において円形のレーザービームB3をリング状のレーザービームB5に変換する機構が、一対の凹形コーンレンズ17と凸形コーンレンズ18とを組み合わせたものではなく、リング状の透光部31を有する変換部材30で形成されているという点である。
【0028】
上記変換部材30は、図7からも分かるように、ガラスなどからなる円形の透明基板32の表面に、不透明シートを貼着したり不透明塗料を塗布することによって円環状の第1不透明部33と円形の第2不透明部34とを同心状に形成し、これらの不透明部33,34間にリング状の上記透光部31を形成したもので、上記反射ミラー15と入射レンズ16との間に配設されている。これにより、上記反射ミラー15からの円形のレーザービームB2が、この変換部材30の上記透光部31を透過することによって広がり角を持つリング状のレーザービームB4となったあと、このレーザービームB4が、上記入射レンズ16によって平行なレーザービームB5に変換される。
なお、この第2実施形態における上記以外の構成及び作用は第1実施形態と実質的に同じであるため、それらの同一構成部分に第1実施形態と同じ符号を付し、具体的な説明は省略する。
【0029】
また、この第2実施形態において、図5に示すような円環部mと円形部nとを有するリング状レーザービームを得るためには、上記変換部材30を、図8(a)及び図8(b)に示す変形例のように構成すれば良い。この変形例における変換部材30Aは、円形の透明基板32の表面に、径が大小異なる円環状の第1不透明部33と第2不透明部35とを同心状に形成することにより、これら両不透明部33,35間にリング状の透光部31を形成すると共に、内側の第2不透明部35の内部に円形の透光部36を形成したものである。
【0030】
なお、上記第2実施形態とその変形例とにおいて、上記透明基板32と不透明部33,34,35及び透光部31,36とを、楕円や矩形あるいはその他の多角形状に形成することにより、該透光部31,36の形状に応じた形状を有するリング状レーザービームを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るレーザー式はんだ付け装置の第1実施形態を記号を用いて模式的に示す構成図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】はんだ付け対象に投射されたリング状レーザービームの投射パターンを示す要部平面図である。
【図4】第1実施形態におけるビーム変換部の変形例を示す要部構成図である。
【図5】図4の変形例によって得られるリング状レーザービームの投射パターンを示す要部平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す構成図である。
【図7】上記第2実施形態に用いられている変換部材の正面図である。
【図8(a)】上記変換部材の変形例の正面図である。
【図8(b)】上記変換部材の変形例の断面図である。
【図9】従来のはんだ付け方法を示す要部側面図である。
【符号の説明】
【0032】
2 レーザー発振器
8 はんだ付け対象
10 ビーム変換部
11 ビーム投射部
12 CCDカメラ
17,17A 凹形コーンレンズ
18,18A 凸形コーンレンズ
20,22 入射面
21,23 出射面
21a,22a 円錐面
21c,22c 中空孔
25 ハーフミラー
26 投射レンズ
30,30A 変換部材
31,36 透光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザービームを出力するレーザー発振器と、円形のレーザービームをリング状のレーザービームに変換するビーム変換部と、該ビーム変換部で変換されたリング状レーザービームをはんだ付け対象に投射するビーム投射部と、上記はんだ付け対象を撮像するCCDカメラとを有し、
上記ビーム変換部とビーム投射部とを互いの光軸を90度の角度に交叉させて配設することにより、上記レーザー発振器から出力された円形のレーザービームを、上記ビーム変換部でリング状のレーザービームに変換したあと上記ビーム投射部に出射するように構成されると共に、上記CCDカメラを、撮像用の光軸を上記ビーム投射部の光軸に一致させて配設することにより、このビーム投射部を通じてはんだ付け対象を撮像するように構成されていることを特徴とするレーザー式はんだ付け装置。
【請求項2】
上記ビーム変換部が、凹形コーンレンズと凸形コーンレンズとを有し、凹形コーンレンズは、入射面がビーム変換部の光軸と直交する平坦面によって形成されると共に、出射面が凹形の円錐面を有し、また、上記凸形コーンレンズは、入射面が凸形の円錐面を有すると共に、出射面がビーム変換部の光軸と直交する平坦面によって形成されていて、上記凹形コーンレンズでレーザー発振器からの円形レーザービームをリング状レーザービームに変換したあと、このリング状レーザービームを上記凸形コーンレンズで平行なレーザービームにして上記ビーム投射部に出射するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のはんだ付け装置。
【請求項3】
上記凹形コーンレンズと凸形コーンレンズとが、上記円錐面の中心を軸線方向に貫通する中空孔を有することを特徴とする請求項2に記載のはんだ付け装置。
【請求項4】
上記凹形コーンレンズと凸形コーンレンズとの間の距離を調節自在とすることによってリング状レーザービームのビーム径を変更可能としたことを特徴とする請求項3に記載のはんだ付け装置。
【請求項5】
上記ビーム変換部が、リング状の透光部を有する変換部材を備えていて、上記レーザー発振器からの円形レーザービームをこの変換部材の透光部を透過させることによってリング状レーザービームに変換するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のはんだ付け装置。
【請求項6】
上記ビーム投射部が、該ビーム投射部の光軸及び上記ビーム変換部の光軸に対してそれぞれ45度傾斜させて配設され、上記ビーム変換部から出射されたリング状レーザービームを反射するハーフミラーと、該ハーフミラーで反射されたリング状レーザービームを所定のビーム外径及びビーム内径となるように収束させてはんだ付け対象に投射する投射レンズとを有することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のはんだ付け装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8(a)】
image rotate

【図8(b)】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−168333(P2008−168333A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6216(P2007−6216)
【出願日】平成19年1月15日(2007.1.15)
【出願人】(390014834)株式会社ジャパンユニックス (21)
【Fターム(参考)】