中継コネクタ
【課題】被接続基板18を適正な位置まで挿入すると、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が閉じられて、プローブ28が被接続基板18の端子に当接し得る中継コネクタを提供する。
【解決手段】第1クリップ部材10と第2クリップ部材12を揺動自在とし、その前側が閉じるようにコイルバネ16で弾性付勢する。第1クリップ部材10の前側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材20を設け、これを別のコイルバネ24で前方向に弾性付勢する。ストッパ部材20が、前方向に位置すると第2クリップ部材12に設けた突起12bが当接して前側が閉じるのを規制し、後方向に移動すると当接が外れて前側が閉じるようにする。被接続基板18の挿入により、コイルバネ24の弾力に抗してストッ部材20を後方向に移動させると、突起12bの当接が外れて、第2クリップ部材12に設けたプローブ28が被接続基板18の端子に当接する。
【解決手段】第1クリップ部材10と第2クリップ部材12を揺動自在とし、その前側が閉じるようにコイルバネ16で弾性付勢する。第1クリップ部材10の前側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材20を設け、これを別のコイルバネ24で前方向に弾性付勢する。ストッパ部材20が、前方向に位置すると第2クリップ部材12に設けた突起12bが当接して前側が閉じるのを規制し、後方向に移動すると当接が外れて前側が閉じるようにする。被接続基板18の挿入により、コイルバネ24の弾力に抗してストッ部材20を後方向に移動させると、突起12bの当接が外れて、第2クリップ部材12に設けたプローブ28が被接続基板18の端子に当接する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品に接続されたフレキシブルプリント基板等の被検査側の被接続基板の端部に配設された端子を、測定器等に電気的接続するために用いる中継コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やデジタルカメラのごとく小型の電子機器にあっては、電子部品が搭載された電子回路にフレキシブルプリント基板を電気的接続し、そのフレキシブルプリント基板の端部に配設された端子を、コネクタ等を介して他の電子回路に接続して、電子機器が組み立て構成される場合が多い。この組み立てをする前に、個々の電子回路が適正か否かを検査することが望ましい。そのために、フレキシブルプリント基板の端部に設けられた端子を、検査装置に電気的接続して検査する必要がある。その検査にあっては、フレキシブルプリント基板の端部に設けられた端子を検査装置に電気的接続させるために、簡単かつ確実に電気的接続可能であるとともに、簡単に分離できる中継コネクタが必要である。
【0003】
上述のごとき目的のための従来の中継コネクタの一例が、特開2000−77122号公報(特許文献1)に示されている。その構造を簡単に説明すれば、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、揺動支軸の一方側で第1クリップ部材と第2クリップ部材の間に弾性体を縮設し、この弾性体の弾力により第1クリップ部材と第2クリップ部材の揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢されている。そして、第1クリップ部材の他方側で第2クリップ部材側の面にフレキシブルプリント基板等の被接続基板が揺動支軸側に向かって挿入されるガイド溝が設けられる。このガイド溝により、挿入されるフレキシブルプリント基板の側縁の位置が規制される。さらに、挿入されるフレキシブルプリント基板の前端が当接して挿入が規制されるストッパ部材が第1クリップ部材に設けられている。第2クリップ部材の他方側には、ガイド溝とストッパ部材で位置決めされたフレキシブルプリント基板の端子に臨むようにプローブが配設される。
【特許文献1】特開2000−77122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に記載された従来の中継コネクタにあっては、フレキシブルプリント基板が位置規制されるまで確実に挿入されて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられてフレキシブルプリント基板の端子にプローブが当接し、また第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後にフレキシブルプリント基板が抜き取られれば何ら不具合は生じない。しかるに、検査作業を急ぐあまり、フレキシブルプリント基板が位置規制されるまで確実に挿入されていない状態で、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられてしまう場合があり、フレキシブルプリント基板の端子にプローブが当接しなかったり当接しても適正な位置に当接せずに、検査が適正になされずまた検査結果にバラツキを生じさせる虞がある。また、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれていない状態で、フレキシブルプリント基板が抜き取られると、プローブに折り曲げ方向の力が作用し、プローブの破損および摩耗の原因となる。
【0005】
そこで、フレキシブルプリント基板が適正な位置で位置規制されるまで確実に挿入された状態で、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられることが望ましい。また、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後に、フレキシブルプリント基板が抜き取られることが望ましい。
【0006】
本発明は、かかる要望に基づいてなされたもので、被接続基板が適正な位置まで挿入されて位置規制されると、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられるようにすることを目的とする。また、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後に、被接続基板が排出されるようにすることを、他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するために、本発明の中継コネクタは、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材が前記第2弾性体の弾力で前記揺動支軸と反対側に位置すると前記第2クリップ部材に設けた突起が当接して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の前記他方側が閉じるのを規制し、前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に位置すると前記ストッパ部材と前記第2クリップ部材の前記突起の当接が外れて前記第1弾性体の弾力で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記被接続基板を前記ガイド溝に挿入して前記ストッパ部材を前記第2弾性体の弾力に抗して前記揺動支軸側の所定位置まで移動させると、前記ストッパ部材に前記第2クリップ部材の前記突起が当接するのが外れて前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じて前記被接続基板に前記プローブが当接するように構成されている。
【0008】
そして、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するように構成しても良い。
【0009】
また、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるように構成しても良い。
【0010】
さらに、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1のクリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するようにし、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁の前記第2クリップ部材側の面に前記溝側が低い傾斜を設け、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が押圧されて前記揺動支軸側に移動するのに伴い、前記第2クリップ部材の前記突起が前記ストッパ部材に当接する位置がずれて、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側が僅かに開いて前記ガイドシャフトの他端が前記第2クリップ部材の前記押圧用突起に当接しないように構成することもできる。
【0011】
また、本発明の中継コネクタは、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させて前記係合凹部との係合を解除するように構成されても良い。
【0012】
そして、前記第2クリップ部材の前記一方側に前記鈎部材に当接してこれを前記係合凹部側に押圧できるように前記揺動支軸の方向に所定範囲で往復移動自在に押圧部材を設け、この押圧部材を前記揺動支軸側に弾性付勢するように前記第3弾性体を縮設し、前記一方側が閉じられた状態で前記第3弾性体の弾力で前記押圧部材を介して前記鈎部材を前記係合凹部に弾性付勢して係合させ、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記押圧部材が移動して前記鈎部材の揺動が許容されて前記係合凹部との係合が解除されるようにし、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記押圧部材が前記鈎部材を前記第3弾性体の弾力で押圧して揺動させて前記係合凹部に係合させるように構成しても良い。
【0013】
さらに、本発明の中継コネクタは、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を前記第1クリップ部材に設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させるようにし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材が揺動されて前記係合凹部との係合が解除され、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記鈎部材が前記第3弾性体の弾力で前記係合凹部に係合するように揺動するとともに前記ガイドシャフトを前記他方側に押圧移動させて前記ストッパ部材を前記揺動支軸と反対側に移動させるように構成しても良い。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の中継コネクタにあっては、被接続基板を第1クリップ部材のガイド溝に挿入してストッパ部材を第2弾性体の弾力に抗して所定位置まで移動させると、ストッパ部材に第2クリップ部材の突起が当接するのが外れて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の揺動支軸の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接するようにしたので、被接続基板が適正な位置まで挿入される前に、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられるようなことがなく、被接続基板の端子にプローブを確実に当接させることができる。
【0015】
請求項2記載の中継コネクタにあっては、被接続基板が挿入されて第1のクリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられている状態から、第1のクリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じて他方側を開くと、第2クリップ部材に設けた押圧用突起がガイドシャフトの他端に当接してこれを他方側に押して、ストッパ部材が他方側に移動されて、被接続基板も排出方向に移動されるので、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後に被接続基板が排出されて、プローブが損傷を受けるようなことがない。
【0016】
請求項3記載の中継コネクタにあっては、ストッパ部材の第2クリップ部材側の面に被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、溝に第2クリップ部材の突起が挿入できるようにしたので、ストッパ部材の位置により突起が溝に挿入されまたは縁に当接して、ストッパ部材の位置に応じて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を閉じた状態と開いた状態に、比較的に簡単な構造で、確実に制御することができる。
【0017】
請求項4記載の中継コネクタにあっては、ストッパ部材の溝の揺動支軸側の縁の第2クリップ部材側の面に溝側が低い傾斜を設けているので、被接続基板の挿入によりストッパ部材が押圧されて揺動支軸側に移動するのに伴い、第2クリップ部材の突起がストッパ部材に当接する位置がずれて、第2クリップ部材が第1弾性体の弾力で僅かに揺動して、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側が僅かに開く。この動作によりガイドシャフトの他端が第2クリップ部材の押圧用突起に当接するようなことがなく、被接続基板を挿入するのを妨げるようなことがない。
【0018】
請求項5記載の中継コネクタにあっては、第2クリップ部材の一方側に設けた係合凹部に第1クリップ部材に設けた鈎部材が係合して、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側が閉じた状態を保持し得る。そこで、第1実施例のごとく、ストッパ部材に第2クリップ部材の他方側に設けた突起が挿入されまたは当接する溝や縁を必要とせず、当然に第2クリップ部材に突起も必要がない。そこで、ストッパ部材の構造を簡単にできるとともに第2クリップ部材の他方側の構造を簡単にできる。
【0019】
請求項7記載の中継コネクタにあっては、係合凹部に鈎部材を係合させる方向に弾性付勢する第3弾性体の弾力で、ガイドシャフトを介してストッパ部材を揺動支軸と反対方向に移動させるので、第1実施例のようにストッパ部材を揺動支軸と反対方向に弾性付勢する第2弾性体を必要とせず、全体としてその構造が簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図6を参照して説明する。図1は、本発明の中継コネクタの第1実施例の分解斜視図である。図2は、図1に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の一部切り欠き側面図である。図3は、図2の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態の一部切り欠き側面図である。図4は、被接続基板を挿入して図2から図3の状態に変化したときの各部の状態を示す拡大部分図であり、一点鎖線は図2の状態を示し実線は図3の状態を示す。図5は、ストッパ部材の溝に突起が挿入されて被接続基板にプローブが当接した状態の一部切り欠き側面図である。図6は、図5の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じた状態の一部切り欠き側面図である。
【0021】
図1ないし図6において、本発明の中継コネクタの第1実施例は、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12が揺動支軸14により揺動自在に配設され、揺動支軸14の一方側(以下、後側と称する。)で第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の間に第1弾性体としてのコイルバネ16が縮設され、このコイルバネ16の弾力により第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の他方側(以下、前側と称する。)が閉じられるように弾性付勢されて構成されている。第1クリップ部材10には、揺動支軸14の前側で第2クリップ部材12側の面にガイド溝10aが設けらた部材が固定される。このガイド溝10aが設けられた部材を含んで第1クリップ部材10が構成されている。このガイド溝10aにより前側から揺動支軸14側に向けて側縁が規制されて電子回路等に電気的接続された被接続基板18が挿入され得る。そして、第1クリップ部材10には、ガイド溝10aに挿入された被接続基板18の前端が当接するように、揺動支軸14側方向(被接続基板18の挿入方向である前後方向)に所定範囲で往復動自在にストッパ部材20が設けられる。また、このストッパ部材20にガイドシャフト22の一端がピン21で接続固定され、そのガイドシャフト22の他端部が第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側に向かって伸び、ストッパ部材20の往復移動に伴い往復動するようになされる。このガイドシャフト22は、揺動支軸14が挿通される第1クリップ部材と一体に構成された支軸受部10bを貫通する孔10cに移動自在に挿入されていて、ストッパ部材20の往復移動のガイドをするとともに、ストッパ部材20の移動と第2クリップ部材12の後側に設けられた後述する押圧用突起12aの作用を関連させるためのものである。さらに、ガイドシャフト22に遊嵌された第2弾性体としてのコイルバネ24が、ストッパ部材20と第1クリップ部材10の間に縮設されて、ストッパ部材20が被接続基板18の挿入と反対方向に弾性付勢されている。ストッパ部材20には、第2クリップ部材12側の面に被接続基板18の挿入方向と直交方向に溝20aが設けられ、溝20aの揺動支軸14側の縁20bの第2クリップ部材12側の面は、揺動支軸14と反対側が僅かに低くなるような(溝20a側が低くなる)斜面とされている。ストッパ部材20の下面から下方に円柱部20cが突設され、この円柱部20cが第1クリップ部材10に設けられた長孔10dに挿入されており、ストッパ部材20の往復移動を妨げないように構成されている。そして、この円柱部20cにピン21が螺入されて、ピン21の細径の先端部がガイドシャフト22に挿通固定されている。
【0022】
第2クリップ部材12は、揺動支軸14の前側に絶縁材から成るピンブロック13が固定される。また、第2クリップ部材12の第1クリップ部材10と反対側の面に測定器に電気的接続させるための回路基板26が配設される。そして、ピンブロック13には、第1クリップ部材10のガイド溝10aに挿入された被接続基板18の表面側の端部に設けられた端子に、一端側が臨んで当接し得るようにプローブ28、28…が配設される。これらのプローブ28、28…の他端側が回路基板26に設けられた回路パターンに当接されている。さらに、この回路基板26を覆うようにカバー部材29が配設されている。ピンブロック13と回路基板26とカバー部材29を含んで、第2クリップ部材12が構成されている。そして、第2クリップ部材12の後側で第1クリップ部材10側の面にガイドシャフト22の他端に臨んで押圧用突起12aが設けられている。この押圧用突起12aは、後述するように、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を閉じたときに、ガイドシャフト22の他端を揺動支軸14側に押圧作用するように構成されている。さらに、第2クリップ部材12の前側で第1クリップ部材10側の面には、揺動支軸14側に移動された状態のストッパ部材20の溝20aに挿入できる突起12bが設けられている。この突起12bは、ストッパ部材20が揺動支軸14と反対側に移動された状態では、溝20aの揺動支軸14側の縁20bの斜面に当接し得るようになされる。
【0023】
かかる構成において、コイルバネ16の弾力に抗して、図2に示すごとく、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じて、前側を開口状態とさせる。この前側が開口した状態では、ストッパ部材20は、第2弾性体のコイルバネ24の弾力で揺動支軸14とは反対側に位置していて、ストッパ部材20の揺動支軸14側の縁20bに、第2クリップ部材12の突起12bが当接していて、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が開口した状態を保持している。かかる図2の状態で、第1クリップ部材10のガイド溝10aに被接続基板18を挿入すると、その前端がストッパ部材20に当接し、さらなる被接続基板18の挿入により、図3に示すごとく、コイルバネ24の弾力に抗してストッパ部材20を揺動支軸14側に移動させる。すると、図4に示すごとく、ストッパ部材20の縁20bの斜面に第2クリップ部材12の突起12aが当接しているので、ストッパ部材20の移動に伴い一点鎖線から実線で示す状態に変化して、第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力により僅かに第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が徐々に閉じ、後側も徐々に開いて、ガイドシャフト22の他端が、第2クリップ部材12の押圧用突起12aに当接することがなく、ストッパ部材20の移動を妨げるようなことがない。もって、ストッパ部材20が揺動支軸14側の所定位置まで移動させられると、図5に示すように、ストッパ部材20の溝20aに突起12bが挿入されて、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の前側が閉じて、挿入された被接続基板18に第2クリップ部材12のプローブ28、28…が当接して、電気的接続される。この図5の状態で被接続基板18が接続された電子回路等が適宜に検査測定される。検査作業が終了し後に、図6に示すように、コイルバネ16の弾力に抗して、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じると、まず第2クリップ部材12が揺動してストッパ部材20の溝20aから突起12bが抜け、この溝20aから突起12bが抜けるのと同時または僅かに遅れて第2クリップ部材12の押圧用突起12aがガイドシャフト22の他端を揺動支軸14側に押圧する。この押圧用突起12aがガイドシャフト22の他端を揺動支軸14側に押圧するときに、ストッパ部材20の縁20bの斜面と突起12bの間に僅かな隙間が生じ、ストッパ部材20の揺動支軸14と反対側への移動を妨げることがない。そこで、ストッパ部材20は、ガイドシャフト22による押圧と第2弾性体としてのコイルバネ24の弾力により揺動支軸14側から反対側に移動し、被接続基板18を挿入方向と反対側に吐き出す。
【0024】
第1実施例の中継コネクタにあっては、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じて前側を開口した状態で、被接続基板18を挿入すると、被接続基板18が所定位置まで挿入されると第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の前側が閉じて、挿入された被接続基板18に第2クリップ部材12のプローブ28、28…が当接して電気的接続される。被接続基板18は、側縁が位置規制されるとともに所定量挿入された位置でプローブ28、28…が当接するので、正確な位置で端子に確実に電気的接続される。もって、被接続基板18の端子にプローブ28、28…が当接しなかったり、当接しても適正な位置に当接せずに、検査が適正になされずまた検査結果にバラツキを生じさせるようなことがない。また、測定終了後に、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じれば、ストッパ部材20により被接続基板18が排出されるので、検査作業員が被接続基板18を引き抜く作業が不要である。そこで、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が確実に開かれていない状態で、被接続基板18が抜き取られるようなことがない。この結果、プローブ28、28…に折り曲げ方向の力が作用してプローブ28、28…が破損および摩耗するようなことがない。
【0025】
次に、本発明の第2実施例を図7ないし図11を参照して説明する。図7は、本発明の中継コネクタの第2実施例の分解斜視図である。図8は、図7に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。図9は、図8の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態で鈎部材が係合凹部の係合から外れようとするときの側面図である。図10は、鈎部材が係合凹部の係合が解除されて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。図11は、図10の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じて鈎部材に押圧部材が当接した状態の側面図である。図7ないし図11において、図1ないし図6に示す部材と同一もしくは均等な部材には、同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0026】
図7ないし図11に示す本発明の第2実施例の中継コネクタにおいて、第1実施例と相違するところは、以下の点にある。まず、ストッパ部材20には、溝20aと斜面とされた縁20bが設けられていない。また、第2クリップ部材12の押圧用突起12aや突起12bも設けられていない。そして、第1クリップ部材10の後側(一方側)に鈎部材30が第2揺動支軸30aにより所定範囲で揺動自在に配設される。また、第2クリップ部材12の後側で第1クリップ部材10側の面に係合凹部12cが設けられ、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態で、鈎部材30が係合部材12cに係合して、第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力に抗して第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態が保持されるように構成されている。鈎部材30は、第1クリップ部材10の後側に設けた止め部材32により後方への揺動が規制され、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が開いた状態では係合凹部12cに連なるカム状部分12dにより、必要以上に前方に揺動しないように規制されている。なお、カム状部材12dは、ガイドシャフト22の往復移動を何ら妨げないように構成されることは勿論である。そして、第2クリップ部材12の後側で第1クリップ部材10側の面に、係合凹部12cよりも後方であるとともに鈎部材30の後方に位置してこれに後方より当接するように、押圧部材34が前後方向(揺動支軸14方向)に所定範囲で往復移動自在に配設される。さらに、この押圧部材34が第3弾性体のコイルバネ36により前側に向けて(揺動支軸14方向に)弾性付勢されている。なお、押圧部材34の鈎部材30に当接する面が斜めとされていて、当接により鈎部材30に前側方向に付勢する力が作用するように構成されている。
【0027】
かかる構成の本発明の第2実施例の中継コネクタにおいて、まず図8に示すように、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられて鈎部材30が係合凹部12cに係合して、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態が保持されている。かかる状態で、被接続基板18が挿入されると、ストッパ部材20が後方に押圧されて移動し、ガイドシャフト22を介して鈎部材30が押圧されて、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力に抗して押圧部材34を後方に移動させ、図9に示すように、係合凹部12cから鈎部材30の係合が外れる。すると、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が閉じられて、図10に示すように、被接続基板18にプローブ28、28…が当接した状態となる。かかる状態で適宜に被接続基板18の検査を行う。この検査が終われば、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力に抗して閉じると、図11に示すように、押圧部材34が鈎部材30の後方斜め上部分に当接して、第3弾性体のコイルバネ36を縮ませながら鈎部材30を前方に揺動するように力を作用させる。ここで、鈎部材30の前方への揺動がガイドシャフト22を介してストッパ部材20を前方に移動させ、またコイルバネ24の弾力によりストッパ部材20が前方に弾性付勢されており、被接続基板18を挿入方向と反対方向に排出する。さらに、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を閉じて、鈎部材30が係合凹部12cに係合できる位置となれば、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力で押圧部材34は鈎部材30を係合凹部12cに係合させるように移動し、図8の状態となる。
【0028】
上述の第2実施例の中継コネクタにあっては、第1実施例のごとく、ストッパ部材20に溝20aや斜面とした縁20bや第2クリップ部材12に設けた突起12bを必要とせず、それだけストッパ部材20の構造を簡単なものとすることができるとともに、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の前側の構造が比較的に簡単なものとなる。
【0029】
さらに、本発明の第3実施例を図12および図13を参照して説明する。図12は、本発明の第3実施例の中継コネクタの第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。図13は、図12の状態から、被接続基板を挿入して第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。図12および図13において、図1ないし図11に示す部材と同一もしくは均等な部材には、同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0030】
図12および図13に示す本発明の第3実施例の中継コネクタにおいて、第2実施例と相違するところは、以下の点にある。まず、ストッパ部材20を前方に弾性付勢する第2弾性体としてのコイルバネ24が設けられていない。また、第2クリップ部材12に設けられた押圧部材34が設けられていない。そして、第1クリップ部材10に揺動自在に設けられた鈎部材30を前方に揺動させるように第3弾性体としてのコイルバネ36が、鈎部材30と第1クリップ部材10の間に縮設されている。このコイルバネ36の弾力により、鈎部材30が前方に揺動するとガイドシャフト22を介してストッパ部材20が前方に移動させられる。なお、第2クリップ部材12に設けた係合凹部12cに連なるカム状部分12dにより、鈎部材30が必要以上に前方に揺動するのが規制され、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力が、不必要にストッパ部材20を前方に移動させる力として作用しないようになされている。
【0031】
かかる構成の本発明の第3実施例の中継コネクタにおいて、まず図12に示すように、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられて鈎部材30が係合凹部12cに係合して、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態が保持されている。かかる状態で、被接続基板18が挿入されると、ストッパ部材20が後方に押圧されて移動し、ガイドシャフト22を介して鈎部材30が押圧されて、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力に抗して鈎部材30を後方に揺動移動させ、図13に示すように、係合凹部12cから鈎部材30の係合が外れる。すると、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が閉じられて、被接続基板18にプローブ28、28…が当接した状態となる。かかる状態では、鈎部材30の前方への揺動がカム状部分12dにより規制されている。そして、適宜に被接続基板18の検査を行い、検査が終われば、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力に抗して閉じると、図12に示すように、鈎部材30が係合凹部12cに係合した状態となる。
【0032】
上述の第3実施例の中継コネクタにあっては、係合凹部12cに鈎部材30を係合させる方向に弾性付勢する第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力で、ガイドシャフト22を介してストッパ部材20を被接続基板18の挿入と反対方向に移動させるので、第1実施例および第2実施例のようにストッパ部材20を揺動支軸14と反対方向に弾性付勢する第2弾性体としてのコイルバネ24を必要とせず、全体としてその構造が簡単である。
【0033】
なお、上記実施例において、ガイドシャフト22はストッパ部材20と押圧用突起12aおよび鈎部材30を連動させるものであり、シャフト状の物に限られず、連動がなされれば如何なる構造であっても良い。また、第1クリップ部材10は、全体が絶縁材で構成されても良いが、被接続基板18の裏面に設けられたGNDパターンを検査装置に電気的接続させるために、ガイド溝10aが設けられた部材を導電体で構成して、この部材を介して被接続基板18のGNDパターンを検査装置に電気的接続させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の中継コネクタの第1実施例の分解斜視図である。
【図2】図1に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の一部切り欠き側面図である。
【図3】図2の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態の一部切り欠き側面図である。
【図4】被接続基板を挿入して図2から図3の状態に変化したときの各部の状態を示す拡大部分図であり、一点鎖線は図2の状態を示し実線は図3の状態を示す。
【図5】ストッパ部材の溝に突起が挿入されて被接続基板にプローブが当接した状態の一部切り欠き側面図である。
【図6】図5の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じた状態の一部切り欠き側面図である。
【図7】本発明の中継コネクタの第2実施例の分解斜視図である。
【図8】図7に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。
【図9】図8の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態で鈎部材が係合凹部の係合から外れようとするときの側面図である。
【図10】鈎部材が係合凹部の係合が解除されて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。
【図11】図10の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じて鈎部材に押圧部材が当接した状態の側面図である。
【図12】本発明の第3実施例の中継コネクタの第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。
【図13】図12の状態から、被接続基板を挿入して第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 第1クリップ部材
10a ガイド溝
10b 支軸受部
10c 孔
10d 長孔
12 第2クリップ部材
12a 押圧用突起
12b 突起
12c 係合凹部
12d カム状部分
13 ピンブロック
14 揺動支軸
16、24、36 コイルバネ
18 被接続基板
20 ストッパ部材
20a 溝
20b 縁
20c 円柱部
21 ピン
22 ガイドシャフト
26 回路基板
28 プローブ
29 カバー部材
30 鈎部材
30a 第2揺動支軸
32 止め部材
34 押圧部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品に接続されたフレキシブルプリント基板等の被検査側の被接続基板の端部に配設された端子を、測定器等に電気的接続するために用いる中継コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やデジタルカメラのごとく小型の電子機器にあっては、電子部品が搭載された電子回路にフレキシブルプリント基板を電気的接続し、そのフレキシブルプリント基板の端部に配設された端子を、コネクタ等を介して他の電子回路に接続して、電子機器が組み立て構成される場合が多い。この組み立てをする前に、個々の電子回路が適正か否かを検査することが望ましい。そのために、フレキシブルプリント基板の端部に設けられた端子を、検査装置に電気的接続して検査する必要がある。その検査にあっては、フレキシブルプリント基板の端部に設けられた端子を検査装置に電気的接続させるために、簡単かつ確実に電気的接続可能であるとともに、簡単に分離できる中継コネクタが必要である。
【0003】
上述のごとき目的のための従来の中継コネクタの一例が、特開2000−77122号公報(特許文献1)に示されている。その構造を簡単に説明すれば、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、揺動支軸の一方側で第1クリップ部材と第2クリップ部材の間に弾性体を縮設し、この弾性体の弾力により第1クリップ部材と第2クリップ部材の揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢されている。そして、第1クリップ部材の他方側で第2クリップ部材側の面にフレキシブルプリント基板等の被接続基板が揺動支軸側に向かって挿入されるガイド溝が設けられる。このガイド溝により、挿入されるフレキシブルプリント基板の側縁の位置が規制される。さらに、挿入されるフレキシブルプリント基板の前端が当接して挿入が規制されるストッパ部材が第1クリップ部材に設けられている。第2クリップ部材の他方側には、ガイド溝とストッパ部材で位置決めされたフレキシブルプリント基板の端子に臨むようにプローブが配設される。
【特許文献1】特開2000−77122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に記載された従来の中継コネクタにあっては、フレキシブルプリント基板が位置規制されるまで確実に挿入されて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられてフレキシブルプリント基板の端子にプローブが当接し、また第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後にフレキシブルプリント基板が抜き取られれば何ら不具合は生じない。しかるに、検査作業を急ぐあまり、フレキシブルプリント基板が位置規制されるまで確実に挿入されていない状態で、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられてしまう場合があり、フレキシブルプリント基板の端子にプローブが当接しなかったり当接しても適正な位置に当接せずに、検査が適正になされずまた検査結果にバラツキを生じさせる虞がある。また、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれていない状態で、フレキシブルプリント基板が抜き取られると、プローブに折り曲げ方向の力が作用し、プローブの破損および摩耗の原因となる。
【0005】
そこで、フレキシブルプリント基板が適正な位置で位置規制されるまで確実に挿入された状態で、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられることが望ましい。また、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後に、フレキシブルプリント基板が抜き取られることが望ましい。
【0006】
本発明は、かかる要望に基づいてなされたもので、被接続基板が適正な位置まで挿入されて位置規制されると、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられるようにすることを目的とする。また、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後に、被接続基板が排出されるようにすることを、他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するために、本発明の中継コネクタは、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材が前記第2弾性体の弾力で前記揺動支軸と反対側に位置すると前記第2クリップ部材に設けた突起が当接して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の前記他方側が閉じるのを規制し、前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に位置すると前記ストッパ部材と前記第2クリップ部材の前記突起の当接が外れて前記第1弾性体の弾力で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記被接続基板を前記ガイド溝に挿入して前記ストッパ部材を前記第2弾性体の弾力に抗して前記揺動支軸側の所定位置まで移動させると、前記ストッパ部材に前記第2クリップ部材の前記突起が当接するのが外れて前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じて前記被接続基板に前記プローブが当接するように構成されている。
【0008】
そして、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するように構成しても良い。
【0009】
また、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるように構成しても良い。
【0010】
さらに、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1のクリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するようにし、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁の前記第2クリップ部材側の面に前記溝側が低い傾斜を設け、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が押圧されて前記揺動支軸側に移動するのに伴い、前記第2クリップ部材の前記突起が前記ストッパ部材に当接する位置がずれて、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側が僅かに開いて前記ガイドシャフトの他端が前記第2クリップ部材の前記押圧用突起に当接しないように構成することもできる。
【0011】
また、本発明の中継コネクタは、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させて前記係合凹部との係合を解除するように構成されても良い。
【0012】
そして、前記第2クリップ部材の前記一方側に前記鈎部材に当接してこれを前記係合凹部側に押圧できるように前記揺動支軸の方向に所定範囲で往復移動自在に押圧部材を設け、この押圧部材を前記揺動支軸側に弾性付勢するように前記第3弾性体を縮設し、前記一方側が閉じられた状態で前記第3弾性体の弾力で前記押圧部材を介して前記鈎部材を前記係合凹部に弾性付勢して係合させ、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記押圧部材が移動して前記鈎部材の揺動が許容されて前記係合凹部との係合が解除されるようにし、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記押圧部材が前記鈎部材を前記第3弾性体の弾力で押圧して揺動させて前記係合凹部に係合させるように構成しても良い。
【0013】
さらに、本発明の中継コネクタは、第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を前記第1クリップ部材に設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させるようにし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材が揺動されて前記係合凹部との係合が解除され、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記鈎部材が前記第3弾性体の弾力で前記係合凹部に係合するように揺動するとともに前記ガイドシャフトを前記他方側に押圧移動させて前記ストッパ部材を前記揺動支軸と反対側に移動させるように構成しても良い。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の中継コネクタにあっては、被接続基板を第1クリップ部材のガイド溝に挿入してストッパ部材を第2弾性体の弾力に抗して所定位置まで移動させると、ストッパ部材に第2クリップ部材の突起が当接するのが外れて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の揺動支軸の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接するようにしたので、被接続基板が適正な位置まで挿入される前に、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられるようなことがなく、被接続基板の端子にプローブを確実に当接させることができる。
【0015】
請求項2記載の中継コネクタにあっては、被接続基板が挿入されて第1のクリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じられている状態から、第1のクリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じて他方側を開くと、第2クリップ部材に設けた押圧用突起がガイドシャフトの他端に当接してこれを他方側に押して、ストッパ部材が他方側に移動されて、被接続基板も排出方向に移動されるので、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が確実に開かれた後に被接続基板が排出されて、プローブが損傷を受けるようなことがない。
【0016】
請求項3記載の中継コネクタにあっては、ストッパ部材の第2クリップ部材側の面に被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、溝に第2クリップ部材の突起が挿入できるようにしたので、ストッパ部材の位置により突起が溝に挿入されまたは縁に当接して、ストッパ部材の位置に応じて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を閉じた状態と開いた状態に、比較的に簡単な構造で、確実に制御することができる。
【0017】
請求項4記載の中継コネクタにあっては、ストッパ部材の溝の揺動支軸側の縁の第2クリップ部材側の面に溝側が低い傾斜を設けているので、被接続基板の挿入によりストッパ部材が押圧されて揺動支軸側に移動するのに伴い、第2クリップ部材の突起がストッパ部材に当接する位置がずれて、第2クリップ部材が第1弾性体の弾力で僅かに揺動して、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側が僅かに開く。この動作によりガイドシャフトの他端が第2クリップ部材の押圧用突起に当接するようなことがなく、被接続基板を挿入するのを妨げるようなことがない。
【0018】
請求項5記載の中継コネクタにあっては、第2クリップ部材の一方側に設けた係合凹部に第1クリップ部材に設けた鈎部材が係合して、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側が閉じた状態を保持し得る。そこで、第1実施例のごとく、ストッパ部材に第2クリップ部材の他方側に設けた突起が挿入されまたは当接する溝や縁を必要とせず、当然に第2クリップ部材に突起も必要がない。そこで、ストッパ部材の構造を簡単にできるとともに第2クリップ部材の他方側の構造を簡単にできる。
【0019】
請求項7記載の中継コネクタにあっては、係合凹部に鈎部材を係合させる方向に弾性付勢する第3弾性体の弾力で、ガイドシャフトを介してストッパ部材を揺動支軸と反対方向に移動させるので、第1実施例のようにストッパ部材を揺動支軸と反対方向に弾性付勢する第2弾性体を必要とせず、全体としてその構造が簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図6を参照して説明する。図1は、本発明の中継コネクタの第1実施例の分解斜視図である。図2は、図1に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の一部切り欠き側面図である。図3は、図2の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態の一部切り欠き側面図である。図4は、被接続基板を挿入して図2から図3の状態に変化したときの各部の状態を示す拡大部分図であり、一点鎖線は図2の状態を示し実線は図3の状態を示す。図5は、ストッパ部材の溝に突起が挿入されて被接続基板にプローブが当接した状態の一部切り欠き側面図である。図6は、図5の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じた状態の一部切り欠き側面図である。
【0021】
図1ないし図6において、本発明の中継コネクタの第1実施例は、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12が揺動支軸14により揺動自在に配設され、揺動支軸14の一方側(以下、後側と称する。)で第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の間に第1弾性体としてのコイルバネ16が縮設され、このコイルバネ16の弾力により第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の他方側(以下、前側と称する。)が閉じられるように弾性付勢されて構成されている。第1クリップ部材10には、揺動支軸14の前側で第2クリップ部材12側の面にガイド溝10aが設けらた部材が固定される。このガイド溝10aが設けられた部材を含んで第1クリップ部材10が構成されている。このガイド溝10aにより前側から揺動支軸14側に向けて側縁が規制されて電子回路等に電気的接続された被接続基板18が挿入され得る。そして、第1クリップ部材10には、ガイド溝10aに挿入された被接続基板18の前端が当接するように、揺動支軸14側方向(被接続基板18の挿入方向である前後方向)に所定範囲で往復動自在にストッパ部材20が設けられる。また、このストッパ部材20にガイドシャフト22の一端がピン21で接続固定され、そのガイドシャフト22の他端部が第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側に向かって伸び、ストッパ部材20の往復移動に伴い往復動するようになされる。このガイドシャフト22は、揺動支軸14が挿通される第1クリップ部材と一体に構成された支軸受部10bを貫通する孔10cに移動自在に挿入されていて、ストッパ部材20の往復移動のガイドをするとともに、ストッパ部材20の移動と第2クリップ部材12の後側に設けられた後述する押圧用突起12aの作用を関連させるためのものである。さらに、ガイドシャフト22に遊嵌された第2弾性体としてのコイルバネ24が、ストッパ部材20と第1クリップ部材10の間に縮設されて、ストッパ部材20が被接続基板18の挿入と反対方向に弾性付勢されている。ストッパ部材20には、第2クリップ部材12側の面に被接続基板18の挿入方向と直交方向に溝20aが設けられ、溝20aの揺動支軸14側の縁20bの第2クリップ部材12側の面は、揺動支軸14と反対側が僅かに低くなるような(溝20a側が低くなる)斜面とされている。ストッパ部材20の下面から下方に円柱部20cが突設され、この円柱部20cが第1クリップ部材10に設けられた長孔10dに挿入されており、ストッパ部材20の往復移動を妨げないように構成されている。そして、この円柱部20cにピン21が螺入されて、ピン21の細径の先端部がガイドシャフト22に挿通固定されている。
【0022】
第2クリップ部材12は、揺動支軸14の前側に絶縁材から成るピンブロック13が固定される。また、第2クリップ部材12の第1クリップ部材10と反対側の面に測定器に電気的接続させるための回路基板26が配設される。そして、ピンブロック13には、第1クリップ部材10のガイド溝10aに挿入された被接続基板18の表面側の端部に設けられた端子に、一端側が臨んで当接し得るようにプローブ28、28…が配設される。これらのプローブ28、28…の他端側が回路基板26に設けられた回路パターンに当接されている。さらに、この回路基板26を覆うようにカバー部材29が配設されている。ピンブロック13と回路基板26とカバー部材29を含んで、第2クリップ部材12が構成されている。そして、第2クリップ部材12の後側で第1クリップ部材10側の面にガイドシャフト22の他端に臨んで押圧用突起12aが設けられている。この押圧用突起12aは、後述するように、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を閉じたときに、ガイドシャフト22の他端を揺動支軸14側に押圧作用するように構成されている。さらに、第2クリップ部材12の前側で第1クリップ部材10側の面には、揺動支軸14側に移動された状態のストッパ部材20の溝20aに挿入できる突起12bが設けられている。この突起12bは、ストッパ部材20が揺動支軸14と反対側に移動された状態では、溝20aの揺動支軸14側の縁20bの斜面に当接し得るようになされる。
【0023】
かかる構成において、コイルバネ16の弾力に抗して、図2に示すごとく、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じて、前側を開口状態とさせる。この前側が開口した状態では、ストッパ部材20は、第2弾性体のコイルバネ24の弾力で揺動支軸14とは反対側に位置していて、ストッパ部材20の揺動支軸14側の縁20bに、第2クリップ部材12の突起12bが当接していて、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が開口した状態を保持している。かかる図2の状態で、第1クリップ部材10のガイド溝10aに被接続基板18を挿入すると、その前端がストッパ部材20に当接し、さらなる被接続基板18の挿入により、図3に示すごとく、コイルバネ24の弾力に抗してストッパ部材20を揺動支軸14側に移動させる。すると、図4に示すごとく、ストッパ部材20の縁20bの斜面に第2クリップ部材12の突起12aが当接しているので、ストッパ部材20の移動に伴い一点鎖線から実線で示す状態に変化して、第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力により僅かに第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が徐々に閉じ、後側も徐々に開いて、ガイドシャフト22の他端が、第2クリップ部材12の押圧用突起12aに当接することがなく、ストッパ部材20の移動を妨げるようなことがない。もって、ストッパ部材20が揺動支軸14側の所定位置まで移動させられると、図5に示すように、ストッパ部材20の溝20aに突起12bが挿入されて、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の前側が閉じて、挿入された被接続基板18に第2クリップ部材12のプローブ28、28…が当接して、電気的接続される。この図5の状態で被接続基板18が接続された電子回路等が適宜に検査測定される。検査作業が終了し後に、図6に示すように、コイルバネ16の弾力に抗して、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じると、まず第2クリップ部材12が揺動してストッパ部材20の溝20aから突起12bが抜け、この溝20aから突起12bが抜けるのと同時または僅かに遅れて第2クリップ部材12の押圧用突起12aがガイドシャフト22の他端を揺動支軸14側に押圧する。この押圧用突起12aがガイドシャフト22の他端を揺動支軸14側に押圧するときに、ストッパ部材20の縁20bの斜面と突起12bの間に僅かな隙間が生じ、ストッパ部材20の揺動支軸14と反対側への移動を妨げることがない。そこで、ストッパ部材20は、ガイドシャフト22による押圧と第2弾性体としてのコイルバネ24の弾力により揺動支軸14側から反対側に移動し、被接続基板18を挿入方向と反対側に吐き出す。
【0024】
第1実施例の中継コネクタにあっては、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じて前側を開口した状態で、被接続基板18を挿入すると、被接続基板18が所定位置まで挿入されると第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の前側が閉じて、挿入された被接続基板18に第2クリップ部材12のプローブ28、28…が当接して電気的接続される。被接続基板18は、側縁が位置規制されるとともに所定量挿入された位置でプローブ28、28…が当接するので、正確な位置で端子に確実に電気的接続される。もって、被接続基板18の端子にプローブ28、28…が当接しなかったり、当接しても適正な位置に当接せずに、検査が適正になされずまた検査結果にバラツキを生じさせるようなことがない。また、測定終了後に、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の後側を閉じれば、ストッパ部材20により被接続基板18が排出されるので、検査作業員が被接続基板18を引き抜く作業が不要である。そこで、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が確実に開かれていない状態で、被接続基板18が抜き取られるようなことがない。この結果、プローブ28、28…に折り曲げ方向の力が作用してプローブ28、28…が破損および摩耗するようなことがない。
【0025】
次に、本発明の第2実施例を図7ないし図11を参照して説明する。図7は、本発明の中継コネクタの第2実施例の分解斜視図である。図8は、図7に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。図9は、図8の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態で鈎部材が係合凹部の係合から外れようとするときの側面図である。図10は、鈎部材が係合凹部の係合が解除されて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。図11は、図10の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じて鈎部材に押圧部材が当接した状態の側面図である。図7ないし図11において、図1ないし図6に示す部材と同一もしくは均等な部材には、同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0026】
図7ないし図11に示す本発明の第2実施例の中継コネクタにおいて、第1実施例と相違するところは、以下の点にある。まず、ストッパ部材20には、溝20aと斜面とされた縁20bが設けられていない。また、第2クリップ部材12の押圧用突起12aや突起12bも設けられていない。そして、第1クリップ部材10の後側(一方側)に鈎部材30が第2揺動支軸30aにより所定範囲で揺動自在に配設される。また、第2クリップ部材12の後側で第1クリップ部材10側の面に係合凹部12cが設けられ、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態で、鈎部材30が係合部材12cに係合して、第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力に抗して第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態が保持されるように構成されている。鈎部材30は、第1クリップ部材10の後側に設けた止め部材32により後方への揺動が規制され、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が開いた状態では係合凹部12cに連なるカム状部分12dにより、必要以上に前方に揺動しないように規制されている。なお、カム状部材12dは、ガイドシャフト22の往復移動を何ら妨げないように構成されることは勿論である。そして、第2クリップ部材12の後側で第1クリップ部材10側の面に、係合凹部12cよりも後方であるとともに鈎部材30の後方に位置してこれに後方より当接するように、押圧部材34が前後方向(揺動支軸14方向)に所定範囲で往復移動自在に配設される。さらに、この押圧部材34が第3弾性体のコイルバネ36により前側に向けて(揺動支軸14方向に)弾性付勢されている。なお、押圧部材34の鈎部材30に当接する面が斜めとされていて、当接により鈎部材30に前側方向に付勢する力が作用するように構成されている。
【0027】
かかる構成の本発明の第2実施例の中継コネクタにおいて、まず図8に示すように、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられて鈎部材30が係合凹部12cに係合して、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態が保持されている。かかる状態で、被接続基板18が挿入されると、ストッパ部材20が後方に押圧されて移動し、ガイドシャフト22を介して鈎部材30が押圧されて、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力に抗して押圧部材34を後方に移動させ、図9に示すように、係合凹部12cから鈎部材30の係合が外れる。すると、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が閉じられて、図10に示すように、被接続基板18にプローブ28、28…が当接した状態となる。かかる状態で適宜に被接続基板18の検査を行う。この検査が終われば、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力に抗して閉じると、図11に示すように、押圧部材34が鈎部材30の後方斜め上部分に当接して、第3弾性体のコイルバネ36を縮ませながら鈎部材30を前方に揺動するように力を作用させる。ここで、鈎部材30の前方への揺動がガイドシャフト22を介してストッパ部材20を前方に移動させ、またコイルバネ24の弾力によりストッパ部材20が前方に弾性付勢されており、被接続基板18を挿入方向と反対方向に排出する。さらに、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を閉じて、鈎部材30が係合凹部12cに係合できる位置となれば、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力で押圧部材34は鈎部材30を係合凹部12cに係合させるように移動し、図8の状態となる。
【0028】
上述の第2実施例の中継コネクタにあっては、第1実施例のごとく、ストッパ部材20に溝20aや斜面とした縁20bや第2クリップ部材12に設けた突起12bを必要とせず、それだけストッパ部材20の構造を簡単なものとすることができるとともに、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の揺動支軸14の前側の構造が比較的に簡単なものとなる。
【0029】
さらに、本発明の第3実施例を図12および図13を参照して説明する。図12は、本発明の第3実施例の中継コネクタの第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。図13は、図12の状態から、被接続基板を挿入して第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。図12および図13において、図1ないし図11に示す部材と同一もしくは均等な部材には、同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0030】
図12および図13に示す本発明の第3実施例の中継コネクタにおいて、第2実施例と相違するところは、以下の点にある。まず、ストッパ部材20を前方に弾性付勢する第2弾性体としてのコイルバネ24が設けられていない。また、第2クリップ部材12に設けられた押圧部材34が設けられていない。そして、第1クリップ部材10に揺動自在に設けられた鈎部材30を前方に揺動させるように第3弾性体としてのコイルバネ36が、鈎部材30と第1クリップ部材10の間に縮設されている。このコイルバネ36の弾力により、鈎部材30が前方に揺動するとガイドシャフト22を介してストッパ部材20が前方に移動させられる。なお、第2クリップ部材12に設けた係合凹部12cに連なるカム状部分12dにより、鈎部材30が必要以上に前方に揺動するのが規制され、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力が、不必要にストッパ部材20を前方に移動させる力として作用しないようになされている。
【0031】
かかる構成の本発明の第3実施例の中継コネクタにおいて、まず図12に示すように、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられて鈎部材30が係合凹部12cに係合して、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側が閉じられた状態が保持されている。かかる状態で、被接続基板18が挿入されると、ストッパ部材20が後方に押圧されて移動し、ガイドシャフト22を介して鈎部材30が押圧されて、第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力に抗して鈎部材30を後方に揺動移動させ、図13に示すように、係合凹部12cから鈎部材30の係合が外れる。すると、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の前側が閉じられて、被接続基板18にプローブ28、28…が当接した状態となる。かかる状態では、鈎部材30の前方への揺動がカム状部分12dにより規制されている。そして、適宜に被接続基板18の検査を行い、検査が終われば、第1クリップ部材10と第2クリップ部材12の後側を第1弾性体としてのコイルバネ16の弾力に抗して閉じると、図12に示すように、鈎部材30が係合凹部12cに係合した状態となる。
【0032】
上述の第3実施例の中継コネクタにあっては、係合凹部12cに鈎部材30を係合させる方向に弾性付勢する第3弾性体としてのコイルバネ36の弾力で、ガイドシャフト22を介してストッパ部材20を被接続基板18の挿入と反対方向に移動させるので、第1実施例および第2実施例のようにストッパ部材20を揺動支軸14と反対方向に弾性付勢する第2弾性体としてのコイルバネ24を必要とせず、全体としてその構造が簡単である。
【0033】
なお、上記実施例において、ガイドシャフト22はストッパ部材20と押圧用突起12aおよび鈎部材30を連動させるものであり、シャフト状の物に限られず、連動がなされれば如何なる構造であっても良い。また、第1クリップ部材10は、全体が絶縁材で構成されても良いが、被接続基板18の裏面に設けられたGNDパターンを検査装置に電気的接続させるために、ガイド溝10aが設けられた部材を導電体で構成して、この部材を介して被接続基板18のGNDパターンを検査装置に電気的接続させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の中継コネクタの第1実施例の分解斜視図である。
【図2】図1に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の一部切り欠き側面図である。
【図3】図2の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態の一部切り欠き側面図である。
【図4】被接続基板を挿入して図2から図3の状態に変化したときの各部の状態を示す拡大部分図であり、一点鎖線は図2の状態を示し実線は図3の状態を示す。
【図5】ストッパ部材の溝に突起が挿入されて被接続基板にプローブが当接した状態の一部切り欠き側面図である。
【図6】図5の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じた状態の一部切り欠き側面図である。
【図7】本発明の中継コネクタの第2実施例の分解斜視図である。
【図8】図7に示す中継コネクタの組み立てた状態における第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。
【図9】図8の状態から、被接続基板を挿入してストッパ部材が揺動支軸側に移動された状態で鈎部材が係合凹部の係合から外れようとするときの側面図である。
【図10】鈎部材が係合凹部の係合が解除されて、第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。
【図11】図10の状態から、第1クリップ部材と第2クリップ部材の一方側を第1弾性体の弾力に抗して閉じて鈎部材に押圧部材が当接した状態の側面図である。
【図12】本発明の第3実施例の中継コネクタの第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側を開いた状態の側面図である。
【図13】図12の状態から、被接続基板を挿入して第1クリップ部材と第2クリップ部材の他方側が閉じて被接続基板にプローブが当接した状態の側面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 第1クリップ部材
10a ガイド溝
10b 支軸受部
10c 孔
10d 長孔
12 第2クリップ部材
12a 押圧用突起
12b 突起
12c 係合凹部
12d カム状部分
13 ピンブロック
14 揺動支軸
16、24、36 コイルバネ
18 被接続基板
20 ストッパ部材
20a 溝
20b 縁
20c 円柱部
21 ピン
22 ガイドシャフト
26 回路基板
28 プローブ
29 カバー部材
30 鈎部材
30a 第2揺動支軸
32 止め部材
34 押圧部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材が前記第2弾性体の弾力で前記揺動支軸と反対側に位置すると前記第2クリップ部材に設けた突起が当接して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の前記他方側が閉じるのを規制し、前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に位置すると前記ストッパ部材と前記第2クリップ部材の前記突起の当接が外れて前記第1弾性体の弾力で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記被接続基板を前記ガイド溝に挿入して前記ストッパ部材を前記第2弾性体の弾力に抗して前記揺動支軸側の所定位置まで移動させると、前記ストッパ部材に前記第2クリップ部材の前記突起が当接するのが外れて前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じて前記被接続基板に前記プローブが当接するように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載の中継コネクタにおいて、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項3】
請求項1記載の中継コネクタにおいて、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項4】
請求項1記載の中継コネクタにおいて、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1のクリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するようにし、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁の前記第2クリップ部材側の面に前記溝側が低い傾斜を設け、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が押圧されて前記揺動支軸側に移動するのに伴い、前記第2クリップ部材の前記突起が前記ストッパ部材に当接する位置がずれて、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側が僅かに開いて前記ガイドシャフトの他端が前記第2クリップ部材の前記押圧用突起に当接しないように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項5】
第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させて前記係合凹部との係合を解除するように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項6】
請求項5記載の中継コネクタにおいて、前記第2クリップ部材の前記一方側に前記鈎部材に当接してこれを前記係合凹部側に押圧できるように前記揺動支軸の方向に所定範囲で往復移動自在に押圧部材を設け、この押圧部材を前記揺動支軸側に弾性付勢するように前記第3弾性体を縮設し、前記一方側が閉じられた状態で前記第3弾性体の弾力で前記押圧部材を介して前記鈎部材を前記係合凹部に弾性付勢して係合させ、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記押圧部材が移動して前記鈎部材の揺動が許容されて前記係合凹部との係合が解除されるようにし、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記押圧部材が前記鈎部材を前記第3弾性体の弾力で押圧して揺動させて前記係合凹部に係合させるように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項7】
第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を前記第1クリップ部材に設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させるようにし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材が揺動されて前記係合凹部との係合が解除され、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記鈎部材が前記第3弾性体の弾力で前記係合凹部に係合するように揺動するとともに前記ガイドシャフトを前記他方側に押圧移動させて前記ストッパ部材を前記揺動支軸と反対側に移動させるように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項1】
第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材が前記第2弾性体の弾力で前記揺動支軸と反対側に位置すると前記第2クリップ部材に設けた突起が当接して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の前記他方側が閉じるのを規制し、前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に位置すると前記ストッパ部材と前記第2クリップ部材の前記突起の当接が外れて前記第1弾性体の弾力で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記被接続基板を前記ガイド溝に挿入して前記ストッパ部材を前記第2弾性体の弾力に抗して前記揺動支軸側の所定位置まで移動させると、前記ストッパ部材に前記第2クリップ部材の前記突起が当接するのが外れて前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じて前記被接続基板に前記プローブが当接するように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載の中継コネクタにおいて、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項3】
請求項1記載の中継コネクタにおいて、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項4】
請求項1記載の中継コネクタにおいて、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1のクリップ部材と前記第2クリップ部材を前記第1弾性体の弾力に抗して前記一方側を閉じると、前記第2クリップ部材に設けた押圧用突起が前記ガイドシャフトの他端に当接してこれを前記他方側に押して、前記ストッパ部材が前記他方側に移動するようにし、前記ストッパ部材の前記第2クリップ部材側の面に前記被接続基板の挿入方向と直交方向に溝を設け、前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入できるようにして、前記ストッパ部材の前記溝に前記第2クリップ部材の前記突起が挿入された状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が閉じるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁に前記第2クリップ部材の前記突起が当接した状態で、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態が保持されるようにし、前記ストッパ部材の前記溝の前記揺動支軸側の縁の前記第2クリップ部材側の面に前記溝側が低い傾斜を設け、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が押圧されて前記揺動支軸側に移動するのに伴い、前記第2クリップ部材の前記突起が前記ストッパ部材に当接する位置がずれて、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側が僅かに開いて前記ガイドシャフトの他端が前記第2クリップ部材の前記押圧用突起に当接しないように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項5】
第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材を第2弾性体で前記被接続基板の挿入と反対方向に弾性付勢し、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させて前記係合凹部との係合を解除するように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項6】
請求項5記載の中継コネクタにおいて、前記第2クリップ部材の前記一方側に前記鈎部材に当接してこれを前記係合凹部側に押圧できるように前記揺動支軸の方向に所定範囲で往復移動自在に押圧部材を設け、この押圧部材を前記揺動支軸側に弾性付勢するように前記第3弾性体を縮設し、前記一方側が閉じられた状態で前記第3弾性体の弾力で前記押圧部材を介して前記鈎部材を前記係合凹部に弾性付勢して係合させ、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記押圧部材が移動して前記鈎部材の揺動が許容されて前記係合凹部との係合が解除されるようにし、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記押圧部材が前記鈎部材を前記第3弾性体の弾力で押圧して揺動させて前記係合凹部に係合させるように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項7】
第1クリップ部材と第2クリップ部材を揺動支軸により揺動自在に配設し、前記揺動支軸の一方側で前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の間に第1弾性体を縮設して、前記第1弾性体の弾力により前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記揺動支軸の他方側が閉じるように弾性付勢し、前記第1クリップ部材の前記他方側で前記第2クリップ部材側の面に被接続基板が側縁の位置が規制されて前記揺動支軸側に向けて挿入されるガイド溝を設け、前記第2クリップ部材の前記他方側で前記挿入された前記被接続基板に向けてプローブを配設し、前記第1クリップ部材の前記他方側に前記ガイド溝に挿入された前記被接続基板の前縁が当接して前記揺動支軸側に所定範囲で往復移動自在にストッパ部材を設け、前記ストッパ部材に前記第1クリップ部材の前記一方側に達するガイドシャフトを配設して、前記ストッパ部材の前記往復移動に伴い前記ガイドシャフトの他端側も往復移動するようになし、前記第1クリップ部材の前記一方側に所定の範囲で揺動自在に鈎部材を配設し、前記第2クリップ部材に前記一方側が閉じた状態で前記鈎部材が係合して前記一方側が閉じた状態を保持する係合凹部を設け、前記鈎部材を前記係合凹部方向に弾性付勢する第3弾性体を前記第1クリップ部材に設け、前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されたときに前記鈎部材に当接して前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材を押圧揺動させるようにし、前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記他方側が開いた状態で、前記被接続基板の挿入により前記ストッパ部材が前記揺動支軸側に押圧移動されて前記ガイドシャフトが前記一方側に移動されると、前記第3弾性体の弾力に抗して前記鈎部材が揺動されて前記係合凹部との係合が解除され、前記第1弾性体の弾力に抗して前記第1クリップ部材と前記第2クリップ部材の前記一方側を閉じると、前記鈎部材が前記第3弾性体の弾力で前記係合凹部に係合するように揺動するとともに前記ガイドシャフトを前記他方側に押圧移動させて前記ストッパ部材を前記揺動支軸と反対側に移動させるように構成したことを特徴とする中継コネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−150805(P2011−150805A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8969(P2010−8969)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(000006758)株式会社ヨコオ (158)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(000006758)株式会社ヨコオ (158)
【Fターム(参考)】
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